説明

遠隔画像システム、クライアント端末及びプログラム

【課題】医療データの表示を円滑化し、快適な操作性を提供する。
【解決手段】遠隔画像システムは、医療データを保存するセンターサーバーと、当該医療データをセンターサーバーから取得して表示するクライアント端末とを、備える。クライアント端末は、センターサーバーと無線通信する通信手段と、通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示手段と、記憶手段と、通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データとそのサムネイル画像を記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると(ステップS21;Y)、記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する(ステップS22〜S24)制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔画像システム、クライアント端末及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療施設ではPACS(Picture Archiving and Communication)が利用されている(例えば、特許文献1参照)。PACSによれば、CT(Computed Tomography)、MRI(Magnetic Resonance Imaging)、PET(Positron Emission Tomography)等により撮影された医用画像が、病院内のサーバーに蓄積される。サーバーから医師が使用するクライアント端末に、医用画像をダウンロードすることにより、医用画像を医師の閲覧に供することができ、効率的な診察が可能となる。
【0003】
病院内だけでなく、病院外の遠隔地にあるサーバーに医用画像を転送する遠隔システムも開発されている(例えば、特許文献2、3参照)。このような遠隔システムによれば、読影の専門医が常駐する読影センターのサーバーに、医用画像を転送することができ、高度な読影診断が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−103095号公報
【特許文献2】特開2002−15062号公報
【特許文献3】特開2004−57592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、利便性が良いことから、医師による医用画像の閲覧に、タブレット型の携帯端末が利用されるケースが増えている。携帯端末は、無線通信によって医用画像をダウンロードするが、無線通信は有線通信に比べて通信スピードが遅く、医用画像はデータ量が大きいために、目的の医用画像が表示されるまで時間を要する。医用画像を簡単に確認したいという場合でも、ダウンロードのために毎回通信が発生し、医師は表示まで待たされることが多かった。
【0006】
医用画像を逐一ダウンロードするのではなく、携帯端末に医用画像を保存し、これを読み出すことができれば、表示時間を短縮し、快適な操作を実現することができる。しかし、携帯端末のメモリーはもともと大容量ではなく、また他の用途もあるため、医用画像の表示に使用できる容量が限られている。ダウンロードされた医用画像を全て保存すれば、すぐにメモリーの容量が尽きる。
【0007】
容量を確保するため、上記特許文献2によれば、不要な医用画像から順次削除されていくが、削除された医用画像を再度表示する場合、やはりダウンロードのための通信が発生するため、表示までに待たされることには変わりがない。
また、閲覧の対象は医用画像だけではなく、電子カルテ等の他の医療データについても表示の円滑化が望まれている。
【0008】
本発明の課題は、医療データの表示を円滑化し、快適な操作性を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、
医療データを保存するセンターサーバーと、当該医療データをセンターサーバーから取得して表示するクライアント端末とを、備え、
前記クライアント端末は、
前記センターサーバーと無線通信する通信手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示手段と、
記憶手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データとそのサムネイル画像を前記記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段と、
を備える遠隔画像システムが提供される。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、
医療データを保存するセンターサーバーと無線通信する通信手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示手段と、
記憶手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データとそのサムネイル画像を前記記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段と、
を備えるクライアント端末が提供される。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、
前記制御手段は、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データに付帯されている管理IDを、そのサムネイル画像に付帯させて前記記憶手段に保存し、
医療データの候補として、当該医療データと同じ管理IDが付帯されたサムネイル画像が前記記憶手段に保存されていれば、当該サムネイル画像を前記記憶手段から読み出して前記表示手段により表示させる請求項2に記載のクライアント端末が提供される。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、
予め設定された削除の条件は、前記記憶手段の最大使用容量の設定値であり、
前記制御手段は、前記医療データとそのサムネイル画像の保存に使用されている前記記憶手段の使用容量が、前記設定値を超えたとき、前記記憶手段に保存された医療データを削除する請求項2又は3に記載のクライアント端末が提供される。
【0013】
請求項5に記載の発明によれば、
予め設定された削除の条件は、サムネイル画像の最大保存数の設定値であり、
前記制御手段は、前記記憶手段におけるサムネイル画像の保存数が、前記設定値を超えたとき、前記記憶手段に保存された医療データを削除する請求項2〜4の何れか一項に記載のクライアント端末が提供される。
【0014】
請求項6に記載の発明によれば、
前記制御手段は、前記記憶手段に保存された医療データのうち、保存期間が長い順に医療データを削除する請求項2〜5の何れか一項に記載のクライアント端末が提供される。
【0015】
請求項7に記載の発明によれば、
前記医療データには、医用画像が含まれ、
前記制御手段は、医用画像と他の医療データのうち、医用画像が保存されるように、他の医療データを優先的に削除する請求項6に記載のクライアント端末が提供される。
【0016】
請求項8に記載の発明によれば、
前記制御手段は、前記記憶手段に保存された医療データが無ければ、前記記憶手段に保存されたサムネイル画像を削除する請求項2〜7の何れか一項に記載のクライアント端末が提供される。
【0017】
請求項9に記載の発明によれば、
前記医療データには、医用画像が含まれ、
前記制御手段は、医用画像と他の医療データのうち、医用画像のサムネイル画像が保存されるように、他の医療データのサムネイル画像を優先的に削除する請求項8に記載のクライアント端末が提供される。
【0018】
請求項10に記載の発明によれば、
前記制御手段は、前記記憶手段に保存されたサムネイル画像のうち、保存期間が長い順に、サムネイル画像を削除する請求項8又は9に記載のクライアント端末が提供される。
【0019】
請求項11に記載の発明によれば、
前記制御手段は、前記通信手段により前記センターサーバーからサムネイル画像を取得する請求項2〜10の何れか一項に記載のクライアント端末が提供される。
【0020】
請求項12に記載の発明によれば、
前記制御手段は、前記通信手段により前記センターサーバーから取得した医療データを縮小処理し、サムネイル画像を取得する請求項2〜10の何れか一項に記載のクライアント端末が提供される。
【0021】
請求項13に記載の発明によれば、
コンピューターを、
医療データを保存するセンターサーバーから通信手段により取得した医療データとそのサムネイル画像を記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、保存された医療データを表示することにより、医療データの取得のための通信を省略し、医療データを表示するまでの時間を短縮することができる。これにより、医療データを円滑に表示することができ、快適な操作性を提供することができる。また、サムネイル画像よりも医療データを優先的に削除し、サムネイル画像を残すことにより、削除された医療データに代えてサムネイル画像を表示することができる。これにより、記憶手段の使用容量を削減できるとともに、削除された医療データの再表示にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本実施の形態に係る遠隔画像システムのシステム構成図である。
【図2】図1のセンターサーバーの機能ブロック図である。
【図3】ユーザーデータベースの一例を示す図である。
【図4】連携データベースの一例を示す図である。
【図5】図1のクライアント端末の機能ブロック図である。
【図6】サムネイル管理データベースの一例を示す図である。
【図7】クライアント端末が実行する医療データの表示処理のフローチャートである。
【図8】依頼の電子メールのリストの表示画面例を示す図である。
【図9】医用画像の表示画面例を示す図である。
【図10】削除の条件の操作画面例を示す図である。
【図11】クライアント端末が実行する医療データの削除処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
〔遠隔画像システム〕
図1は、本実施の形態に係る遠隔画像システムPのシステム構成図である。
図1に示すように、遠隔画像システムPは、センターサーバー1と、クライアント端末2A、2Bとを備えて構成されている。センターサーバー1とクライアント端末2A、2Bは、ネットワークNを介して通信し、相互にデータの送受信が可能である。
図1の遠隔画像システムPは例示であり、遠隔画像システムPを構成するセンターサーバー1、クライアント端末2A、2Bの設置台数、設置場所等は、特に限定されない。
【0026】
ネットワークNは、電話回線、ISDN回線、専用線、衛星通信回線網、移動体通信網、CATV回線、光通信回線、無線通信回線等によって構築されたインターネットである。
【0027】
センターサーバー1は、医療データのバックアップサービスを提供し、A病院、クリニックBの医療施設内に設置されているクライアント端末2Aから送信された医療データを保存し、管理する。医療データは、医療に関するデータであり、例えば電子カルテ、モダリティ3により得られた医用画像、血液検査等の検体検査結果等が挙げられる。医療データに対するリスク分散のため、センターサーバー1は、A病院、クリニックB等の医療施設外の遠隔地に設置されている。
【0028】
センターサーバー1は、保存された医療データを、クライアント端末2A、2Bに送信し、閲覧に供することができる。
また、センターサーバー1は、医師間の連携サービスを提供することができる。連携サービスとは、連携元のユーザー(医師)から連携先のユーザー(医師)へ、センターサーバー1に保存されている医療データを送信し、読影や診断、検査の依頼等を可能とするサービスである。
【0029】
クライアント端末2A、2Bは、無線又は有線の通信によって、センターサーバー1から医療データを取得し、表示する。クライアント端末2A、2Bとしては、通信によって医療データを取得し、表示できる端末であれば、デスクトップ型のパーソナルコンピューターの他、ノート型のパーソナルコンピューター、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型のコンピューター装置、iphone(登録商標)やiPad(登録商標)に代表されるタブレット型の携帯端末等も用いることができる。
【0030】
クライアント端末2Aは、医療施設内に固定的に設置され、医療施設内に構築されたセキュアなLAN(Local Area Network)経由でセンターサーバー1と通信する。医療施設内のLAN経由であれば、クライアント端末2Aは、無線又は有線の何れで通信してもよいが、医療施設内のセキュリティを確保するため、センターサーバー1との通信においてVPN(Virtual Private Network)を構築する。このようなクライアント端末2Aとしては、デスクトップ型が代表的である。
【0031】
A病院のクライアント端末2Aに例示されるように、クライアント端末2Aは、PACS4におけるサーバー又はビューアーとして構成されている場合もあるし、クリニックBのクライアント端末2Aに例示されるように、医療施設内のモダリティ3に接続されている場合もある。何れの場合も、クライアント端末2Aは、モダリティ3によって生成された医用画像を1次保存し、バックアップのため、当該医用画像をセンターサーバー1にアップロードすることができる。医用画像の他にも、クライアント端末2Aは、クライアント端末2A、2Bで作成された電子カルテ、PACS4又は図示しないHIS(Hospital Information System)等から取得した電子カルテ、検体検査結果等の医療データもセンターサーバー1にアップロードする。
【0032】
クライアント端末2Bは、クライアント端末2Aのように医療データのアップロードは行わず、主に医療データの閲覧に用いられる。クライアント端末2Bは、PACS4やセンターサーバー1から医療データをダウンロードして表示する。このようなクライアント端末2Bとしては、携帯型の他、医師の自宅に設置されたデスクトップ型が代表的である。
クライアント端末2Bは、医療施設内のセキュアなLAN経由でセンターサーバー1と通信することもできるし、医療施設外のネットワーク経由でセンターサーバー1と通信することもできる。例えば、3G(第3世代移動通信システム)等の移動体通信網を利用して、又はWi−Fi(Wireless Fidelity)等を利用して医療施設内のLANや医師の自宅のネットワークを経由して、ネットワークNに接続することもできる。クライアント端末2Bは、クライアント端末2Aと同様に、ネットワークN上でVPNを確立したうえでセンターサーバー1と通信してもよい。
【0033】
〔センターサーバー〕
図2は、センターサーバー1の機能ブロック図である。
図2に示すように、センターサーバー1は、制御部11、通信部12、記憶部13を備えて構成されている。
【0034】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)等から構成され、記憶部13に記憶されているプログラムを読み出し、当該プログラムとの協働により各種処理を実行して、センターサーバー1の各部を制御する。
例えば、制御部11は、メールサーバー、Webサーバーのソフトウェアのプログラムを実行し、電子メール、Webページの作成、それらの送受信等を制御する。
【0035】
また、制御部11は、医療データのバックアップサービス、閲覧サービス、連携サービスを利用できるユーザーの登録処理を実行する。具体的には、制御部11は、通信部12により、ユーザー登録のWebページをクライアント端末2A、2Bに送信し、当該Webページ介してクライアント端末2A、2Bからユーザー情報が送信されると、当該ユーザー情報をユーザーデータベースD1に書き込み、記憶部13に保存する。ユーザー情報としては、ユーザーのユーザーID、ログインパスワード、ユーザーが所属する医療施設の施設ID、施設名等が挙げられる。
【0036】
制御部11は、ログイン時にクライアント端末2A、2Bから送信されるユーザー情報を、ユーザーデータベースD1のユーザー情報と照合し、一致すればログインを許可する。
制御部11は、ログイン時に送信されたユーザー情報、例えばユーザーIDと、ユーザーデータベースD1において対応付けられている医療施設の施設IDを特定する。そして、ログインが許可されたクライアント端末2Aから医療データが送信されると、制御部11は、特定された施設IDに対応する記憶部13の医療施設の領域に、当該医療データを保存する。保存時、制御部11は、医療データを一意に識別するため、医療データに管理IDを付帯させる。管理IDとしては、UUID(Universally Unique Identifier)等を用いることができる。制御部11は、ある単位毎に管理IDを作成し、同じ単位の医療データに同じ管理IDを付帯させる。例えば、CTのように1つの検査によって得られた複数枚の医用画像には、同じ管理IDを付帯させる。
【0037】
制御部11は、ログインが許可されたクライアント端末2A、2Bから医療データの閲覧が要求されると、上記と同様にユーザー情報から施設IDを特定し、当該施設IDに対応する記憶部13の医療施設の領域から医療データを読み出し、通信部12によりクライアント端末2A、2Bに送信する。また、制御部11は、クライアント端末2A、2Bから、特定の管理IDの医療データ又はそのサムネイル画像が要求されると、当該管理IDの医療データを記憶部13から読出し、当該医療データ又は医療データを縮小処理して作成したサムネイル画像をクライアント端末2A、2Bに送信する。
制御部11は、Webサーバープログラムによって医療データが閲覧可能なWebページを作成し、クライアント端末2A、2Bに提供することもできるし、閲覧専用のソフトウェアのプログラムがクライアント端末2A、2Bにインストールされている場合は、当該ソフトウェアに対応するプロトコルにより医療データをクライアント端末2A、2Bに送信することができる。
【0038】
また、制御部11は連携処理を実行し、連携サービスを提供可能とする。
連携処理において、制御部11は、連携登録のWebページを、通信部12によりクライアント端末2A、2Bに送信する。当該Webページを介して、連携するユーザーの登録情報がクライアント端末2A、2Bから送信されると、制御部11は、ユーザーの登録情報を記憶部13の連携データベースD2に書き込み、保存する。登録情報は、例えばユーザーID、ユーザーが所属する医療施設の施設ID、施設名等である。
【0039】
制御部11は、連携サービスのWebページを、通信部12によりクライアント端末2A、2Bに送信する。このWebページを介して、連携元のユーザーから連携の依頼情報が送信されると、制御部11は、連携先のユーザー宛に連携依頼のメールを作成し、通信部12により連携先のクライアント端末2A、2Bに送信する。例えば、依頼内容が医用画像の読影であれば、制御部11は連携元からのコメント、患者情報等が記載された電子メールを作成する。制御部11は、連携先として指定されたユーザーの電子メールアドレスをユーザーデータベースD1から取得し、当該電子メールアドレス宛に、通信部12により電子メールを送信させる。
【0040】
連携依頼に対し、連携先のユーザーから読影レポートや電子カルテ等が送信されると、制御部11はこれら医療データを記憶部13に保存する。医療データの保存時、制御部11は上述のように保存する単位で管理IDを作成し、医療データに付帯させる。また、制御部11は、連携先からのコメント等が記載された電子メールを作成する。制御部11は、当該電子メールに、連携先から送信され、保存された医療データの管理IDを添付する。制御部11は、連携元のユーザーの電子メールアドレスをユーザーデータベースD1から取得し、当該電子メールアドレス宛に、通信部12により電子メールを送信させる。
【0041】
通信部12は、通信用のインターフェイスを備え、ネットワークN上のクライアント端末2A、2Bと通信する。通信部12は、例えばIPsec(Security Architecture for Internet Protocol)等を用いて、VPNを構築することができる。
【0042】
記憶部13は、制御部11が実行するプログラム、プログラムの実行に必要なデータ等を記憶している。記憶部13としては、大容量のメモリーであれば、ハードディスクや不揮発性メモリーを用いることができる。
【0043】
記憶部13は、ユーザーデータベースD1、連携データベースD2、医療データD3等を記憶している。
ユーザーデータベースD1は、医療施設毎に、センターサーバー1が提供するサービスを利用可能なユーザー(医師)のユーザー情報からなる。サービスが課金制であれば、課金状況をユーザーデータベースD1により管理してもよい。
図3は、ユーザーデータベースD1の一例を示している。
図3に示すように、ユーザーデータベースD1において、各ユーザーに付与されたユーザーID、ログインパスワード、ユーザーが所属する医療施設に付与された施設ID、施設名、ユーザーが所属する診療科、ユーザー名、ユーザーの住所、電話番号、電子メールアドレス等がデータベース化されている。
【0044】
連携データベースD2は、連携サービスにおいて連携するユーザーのユーザー情報からなる。
図4は、連携データベースD2の一例を示している。
図4に示すように、連携データベースD2において、連携元のユーザーのユーザーIDに対応付けて、連携先として登録されたユーザーが所属する医療施設の施設ID、施設名、ユーザー名等がデータベース化されている。
【0045】
医療データD3は、上述したように、クライアント端末2Aからアップロードされた電子カルテ、検体検査結果、医用画像等、医療施設内で得られた診療に関するデータである。
記憶部13には、医療施設毎に専用の記憶領域が設けられ、各医療施設のクライアント端末2Aからアップロードされた医療データD3は、医療施設に応じた記憶領域に保存される。
【0046】
〔クライアント端末〕
図5は、クライアント端末2A、2Bの機能ブロック図である。
図5に示すように、クライアント端末2A、2Bは、制御部21、操作部22、表示部23、通信部24、記憶部25を備えて構成されている。
【0047】
制御部21は、CPU、RAM等から構成され、記憶部25からプログラムを読出して実行し、クライアント端末2A、2Bの各部を制御する制御手段である。
【0048】
例えば、制御部21は、医療データの表示処理を実行する。具体的には、制御部11は、操作部22を介して入力されるユーザーID、ログインパスワード等の認証情報を、通信部24によりセンターサーバー1に送信し、ログインする。クライアント端末2Aの場合、制御部11は、センターサーバー1との通信時に通信部24によりVPNを構築させる。
【0049】
ログイン後、制御部21は、センターサーバー1から医療データを取得し、取得した医療データとそのサムネイル画像を記憶部25に保存する。保存時、制御部21は、取得した医療データに付帯されている管理IDを、サムネイル画像に付帯させる。また、制御部21は、管理IDに対応付けて、取得した医療データとそのサムネイル画像に関する情報を、記憶部25のサムネイル管理データベースD4に書込み、保存する。
【0050】
制御部21は、医療データの削除処理を実行し、記憶部25に保存された医療データ又はサムネイル画像を削除する。制御部21は、予め定められた削除の条件が満たされると、記憶部25に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除し、可能な限りサムネイル画像を保持する。
【0051】
操作部22は、キーボード、マウス、タッチパネル等を備え、これらの操作に応じた操作信号を制御部21に出力する。
表示部23は、ディスプレイ、又はタッチパネルと一体に構成されたディスプレイを備える表示手段であり、制御部21の表示制御に従って、操作画面や医療データの表示画面等を表示する。
【0052】
通信部24は、通信用のインターフェイスを備え、ネットワークN上のセンターサーバー1と通信する通信手段である。通信部24は、例えばIPsec等を用いて、VPNを構築することができる。
【0053】
記憶部25は記憶手段であり、制御部21が実行するプログラム25a、プログラムの実行に必要なデータを記憶している。例えば、記憶部25は、Webブラウザーのソフトウェア、医療データの閲覧専用のソフトウェア等のプログラムを記憶している。
記憶部25としては、ハードディスクや不揮発性メモリー等を用いることができる。
【0054】
記憶部25は、センターサーバー1から取得した医療データD3を記憶している。医療データD3には、電子カルテd1、検体検査結果d2、医用画像d3が含まれる。また、記憶部25は、医療データD3のサムネイル画像d4を記憶している。1つの医療データD3に対し1枚のサムネイル画像d4が作成されるとは限らない。例えば、CTやMRIのように医用画像d3の数が多い場合は、それら一連の医用画像d3の代表として1枚又は数枚のサムネイル画像d4が作成される場合がある。サムネイル画像d4には、その医療データD3と同じ管理IDが付帯され、サムネイル画像d4は医療データD3と対応付けられる。
【0055】
記憶部25は、サムネイル管理データベースD4を記憶している。
図6は、サムネイル管理データベースD4の一例を示している。
図6に示すように、サムネイル管理データベースD4において、管理IDに対応付けて、取得した医療データのサムネイル画像の枚数とその合計サイズ(単位:MB)、医療データの枚数とその合計サイズ(単位:MB)、それらの取得日時がデータベース化されている。
【0056】
〔医療データの表示処理〕
次に、上記クライアント端末2A、2Bが、センターサーバー1から医療データを取得して表示する処理について説明する。
以下、クライアント端末2A、2Bにインストールされた専用のソフトウェアによって、医療データを取得し、表示する例を説明するが、センターサーバー1は医療データを表示するWebページを提供可能であるので、Webブラウザーによって当該Webページを取得することによっても同様の表示を実現することが可能である。
【0057】
図7は、上記クライアント端末2A、2Bが実行する医療データの表示処理のフローチャートである。
図7に示すように、クライアント端末2A、2Bにおいて、ログイン時に入力されたユーザーID、ログインパスワードを、制御部21がセンターサーバー1に送信し、ログインする(ステップS11)。センターサーバー1では送信されたユーザーID、ログインパスワードを、ユーザーデータベースD1と照合することによってユーザーの認証が行われる。認証され、ログインが許可されると、センターサーバー1から、ユーザーIDに対応する医療施設の医療データのリストが送信されるので、制御部21は取得した当該リストを表示する(ステップS12)。
【0058】
医療データのリストとしては、依頼、未読のリストがある。依頼のリストは、連携先のユーザーからの読影や診断の依頼に係る電子メールのリストであり、依頼の電子メールには依頼に係る医用画像や電子カルテ等の医療データの管理IDが添付されている。未読のリストは、まだ読影が終了していない医用画像や、診察が終了していない検体検査結果、電子カルテ等のリストである。
【0059】
リスト中、ユーザーによって何れかの医療データが選択されると、制御部21は、選択された医療データのサムネイル画像が記憶部25に保存されていれば(ステップS13;Y)、記憶部25から当該サムネイル画像を読み出して、リストとともに表示する(ステップS14)。例えば、依頼のリストの場合、制御部21がリスト中の依頼の電子メールに添付されている管理IDを、サムネイル管理データベースD4と照合する。サムネイル管理データベースD4に一致する管理IDが有れば、サムネイル画像が記憶部25に保存されているので、制御部21は当該管理IDが付帯されたサムネイル画像を記憶部25から読み出して表示する。
【0060】
サムネイル管理データベースD4において一致する管理IDが無い場合、サムネイル画像が記憶部25に保存されていないので、制御部21はセンターサーバー1に対し、通信部24を介して、当該管理IDに対応する医療データのサムネイル画像を要求する。要求に応じて、センターサーバー1からは医療データが縮小処理されたサムネイル画像が送信されるので、制御部21は取得したサムネイル画像をリストとともに、表示部23により表示させる(ステップS15)。
【0061】
図8は、依頼の電子メールのリストの表示例を示している。図8に示すように、リストk1の下部に、選択された電子メールの添付ファイルとして、電子メールと同じ管理IDが付帯された医用画像のサムネイル画像k21及び電子カルテのサムネイル画像k22が表示されている。
このサムネイル画像の何れかがユーザーにより選択されると、制御部21は、センターサーバー1に対し、選択されたサムネイル画像と管理IDが同じ医療データを要求する。要求に応じて、センターサーバー1から医療データが送信されるので、制御部21は、取得した医療データを表示する。図9は、図8のサムネイル画像k21の選択により表示された医用画像の例を示している。このように、閲覧できる全ての医療データを取得するのではなく、必要な医療データのみ取得することにより、センターサーバー1との通信を必要最小限とすることができる。
【0062】
なお、センターサーバー1で作成されたサムネイル画像を取得するのではなく、医療データをセンターサーバー1から取得し、制御部21が当該医療データを縮小処理することにより、サムネイル画像を取得してもよい。この場合、センターサーバー1からサムネイル画像を取得して表示するよりも、サムネイル画像を表示するまでの時間が長くなるが、医療データを表示するまでの時間が短時間となる。
【0063】
新規に取得したサムネイル画像に対し、制御部21は医療データと同じ管理IDを付帯させ、記憶部25に保存する(ステップS16)。サムネイル画像のファイル名に管理IDを追加して、付帯させてもよいし、サムネイル画像にヘッダーがあればヘッダーに管理IDを書き込むことにより付帯させてもよい。
新規に取得された医療データがあれば、制御部21は当該医療データも記憶部25に保存する。
【0064】
また、制御部21は、サムネイル管理データベースD4に、新規に取得したサムネイル画像に関する情報として、サムネイル画像に付帯された管理ID、サムネイル画像の枚数、サイズ、取得日時を書き込み、更新する(ステップS17)。サムネイル画像に対応する医療データも取得している場合、制御部21は、サムネイル管理データベースD4に当該医療データの枚数、サイズも書き込み、保存する。
【0065】
〔医療データの削除処理〕
クライアント端末2A、2Bの記憶部25に保存された医療データ又はそのサムネイル画像は、予め定められた削除の条件が満たされたとき、削除される。削除の条件として、サムネイル画像の最大保存数の設定値、記憶部25の最大使用容量の設定値が予め定められている。これら設定値はデフォルトで設定されているが、ユーザーが設定値を変更することもできる。
【0066】
図10は、設定値の操作画面例を示している。
図10に示すように、操作画面には、サムネイル画像の最大保存数、医療データ及びサムネイル画像の保存に使用可能な最大使用容量(単位:MB)の項目が表示され、ユーザーは各項目の設定値を入力することができる。
制御部21は、この操作画面において、操作部22を介して入力された設定値を、削除の条件として記憶部25に保存する。
【0067】
図11は、クライアント端末2A、2Bが実行する医療データの削除処理のフローチャートである。この医療データの削除処理は、クライアント端末2A、2Bにおいて、記憶部25に医療データ又はサムネイル画像が保存されると開始される。
【0068】
図11に示すように、制御部21がサムネイル管理データベースD4の全サムネイル画像の保存数を合計し、削除の条件であるサムネイル画像の最大保存数の設定値を超えるか否かを判断する。また、制御部21は、サムネイル管理データベースD4における全医療データ及び全サムネイル画像のサイズを合計し、記憶部25において医療データ及びサムネイル画像の保存に使用している使用容量を求める。制御部21は、当該使用容量が、削除の条件である最大使用容量の設定値を超えるか否かを判断する(ステップS21)。
【0069】
何れも設定値を超えない場合(ステップS21;N)、本処理が終了する。
何れかが設定値を超える場合(ステップS21;Y)、制御部21は、サムネイル管理データベースD4中の全医療データの数を合計し、記憶部25における医療データの保存数が0か否かを判断する(ステップS22)。医療データが1つでも保存されていれば(ステップS22;N)、制御部21は、サムネイル管理データベースD4の取得日時からの保存期間が最長のサムネイル画像に対応する医療データを特定し、当該医療データを記憶部25から削除する(ステップS23)。このとき、制御部21は、管理ID単位で、医療データを記憶部25から削除し、サムネイル管理データベースD4においても当該医療データの数、サイズの情報を削除する。
【0070】
制御部21は、医用画像と他の医療データのうち、医用画像が保存されるように、他の医療データを優先的に削除することが好ましい。例えば、制御部21は、保存期間が最長の医療データが医用画像であれば、次に保存期間が長い、医用画像以外の医療データを特定し、これを削除すればよい。
医用画像は、電子カルテや検体検査結果等の他の医データに比較してデータ量が大きく、取得のための通信時間が長い。医用画像ができるだけ長く保存されれば、医用画像の再取得の機会を減らすことができ、医療データの中でも表示されるまでの時間の短縮効果が大きい。
【0071】
医療データの保存数が0であり、削除すべき医療データが無い場合(ステップS22;Y)、制御部21は、サムネイル管理データベースD4の取得日時からの保存期間が最長のサムネイル画像を特定し、当該サムネイル画像を記憶部25から削除する(ステップS24)。このとき、制御部21は、管理ID単位で、サムネイル画像を記憶部25から削除し、サムネイル管理データベースD4においても当該サムネイル画像の数、サイズの情報を削除する。
【0072】
制御部21は、医用画像と他の医療データのサムネイル画像のうち、医用画像のサムネイル画像が保存されるように、他の医療データのサムネイル画像を優先的に削除することが好ましい。例えば、制御部21は、保存期間が最長のサムネイル画像が、医用画像のサムネイル画像であれば、次に保存期間が長い、医用画像以外の医療データのサムネイル画像を特定し、これを削除すればよい。
取得のための通信時間が長い医用画像については、サムネイル画像をできるだけ長く保存することにより、医用画像に代えてサムネイル画像を表示することができる。簡単に医用画像を確認したい場合等は、医用画像を再取得するまでもなくサムネイル画像で足りる場合もあるので、医用画像の再取得を回避することができる。
【0073】
削除後、制御部21は、再度、削除の条件を満たすか否か、すなわちサムネイル画像の最大保存数又は最大使用容量の設定値を超えるか否かを判断する(ステップS25)。何れかが設定値を超えれば(ステップS25;Y)、ステップS22に戻って医療データ又はサムネイル画像の削除を繰り返す。これにより、サムネイル画像の保存数又は記憶部25の使用容量が設定値を下回るまで、医療データ又はサムネイル画像が保存期間が長い順に削除される。
サムネイル画像の最大保存数又は最大使用容量の何れも設定値を超えていなければ(ステップS25;N)、本処理が終了する。
【0074】
以上のように、本実施の形態によれば、遠隔画像システムPは、医療データを保存するセンターサーバー1と、当該医療データをセンターサーバーから取得して表示するクライアント端末2A、2Bと、を備えている。クライアント端末2A、2Bは、センターサーバー1と無線通信する通信部24と、通信部24によりセンターサーバー1から取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示部23と、記憶部25と、通信部24によりセンターサーバー1から取得した医療データとそのサムネイル画像を記憶部25に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、記憶部25に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御部21と、を備えている。
【0075】
保存された医療データを表示することにより、医療データの取得のための通信を省略し、医療データを表示するまでの時間を短縮することができる。これにより、医療データを円滑に表示することができ、快適な操作性を提供することができる。
保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、データ量が大きい医療データが優先的に削除されるので、記憶部25の使用容量を抑えることができる。
サムネイル画像は医療データよりも長く保持されるので、医療データが削除された後も、再取得する医療データの候補として、又は簡単に医療データを確認できるように、サムネイル画像を記憶部25から読み出して速やかに表示することができる。これにより、記憶部25の使用容量を削減できるとともに、削除された医療データの再表示にも対応することができる。
すなわち、医療データの保存によって医療データが表示されるまでの時間の短縮化が可能であるとともに、医療データの削除によって使用容量を削減することができる。さらに、サムネイル画像を維持することによって、削除された医療データを再取得することなく、簡易に表示することができる。
【0076】
従来は、医療データとそのサムネイル画像が一体に扱われ、医療データが削除されれば、そのサムネイル画像もともに削除されていた。しかし、本実施の形態によれば、医療データ、サムネイル画像の何れにも同じ管理IDが付帯されて、保存され、医療データとサムネイル画像はそれぞれ個別に削除されるので、医療データとサムネイル画像の保存期間を独立させることができる。これにより、上述のように医療データの表示の円滑化、快適な操作性の提供が可能となる。
【0077】
なお、上記実施の形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、上記医療データの保存処理において、医療データの中でも医用画像のみを保存の対象とし、上記医療データの削除処理において、制御部21が医用画像とそのサムネイル画像のうち、医用画像を優先的に削除することとしてもよい。ほとんどがテキストデータからなる電子カルテや検体検査結果等は、医用画像に比較してデータ量が小さい。このようにデータ量が小さく、センターサーバー1からの取得に要する通信時間が短い医療データであれば、保存せずとも、その都度、取得し表示することとしても、医用画像ほど表示までの時間は長くはならない。よって、データ量が大きく、表示されるまでの時間の短縮効果の高い医用画像のみ保存することとしてもよい。一方で、保存により記憶部25の使用容量を占める医用画像を優先的に削除し、サムネイル画像をできるだけ残すことにより、記憶部25の容量の確保と、削除された医用画像の再取得の必要性への対応が可能となる。
【0078】
また、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としては、ROM、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリー、CD-ROM等の可搬型の媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを、通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0079】
P 遠隔画像システム
1 センターサーバー
11 制御部
13 記憶部
D1 ユーザーデータベース
D2 連携データベース
D3 医療データ
2 クライアント端末
21 制御部
23 記憶部
D4 サムネイル管理データベース
3 モダリティ
4 PACS

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療データを保存するセンターサーバーと、当該医療データをセンターサーバーから取得して表示するクライアント端末とを、備え、
前記クライアント端末は、
前記センターサーバーと無線通信する通信手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示手段と、
記憶手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データとそのサムネイル画像を前記記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段と、
を備える遠隔画像システム。
【請求項2】
医療データを保存するセンターサーバーと無線通信する通信手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データ又はそのサムネイル画像を表示する表示手段と、
記憶手段と、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データとそのサムネイル画像を前記記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段と、
を備えるクライアント端末。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記通信手段によりセンターサーバーから取得した医療データに付帯されている管理IDを、そのサムネイル画像に付帯させて前記記憶手段に保存し、
医療データの候補として、当該医療データと同じ管理IDが付帯されたサムネイル画像が前記記憶手段に保存されていれば、当該サムネイル画像を前記記憶手段から読み出して前記表示手段により表示させる請求項2に記載のクライアント端末。
【請求項4】
予め設定された削除の条件は、前記記憶手段の最大使用容量の設定値であり、
前記制御手段は、前記医療データとそのサムネイル画像の保存に使用されている前記記憶手段の使用容量が、前記設定値を超えたとき、前記記憶手段に保存された医療データを削除する請求項2又は3に記載のクライアント端末。
【請求項5】
予め設定された削除の条件は、サムネイル画像の最大保存数の設定値であり、
前記制御手段は、前記記憶手段におけるサムネイル画像の保存数が、前記設定値を超えたとき、前記記憶手段に保存された医療データを削除する請求項2〜4の何れか一項に記載のクライアント端末。
【請求項6】
前記制御手段は、前記記憶手段に保存された医療データのうち、保存期間が長い順に医療データを削除する請求項2〜5の何れか一項に記載のクライアント端末。
【請求項7】
前記医療データには、医用画像が含まれ、
前記制御手段は、医用画像と他の医療データのうち、医用画像が保存されるように、他の医療データを優先的に削除する請求項6に記載のクライアント端末。
【請求項8】
前記制御手段は、前記記憶手段に保存された医療データが無ければ、前記記憶手段に保存されたサムネイル画像を削除する請求項2〜7の何れか一項に記載のクライアント端末。
【請求項9】
前記医療データには、医用画像が含まれ、
前記制御手段は、医用画像と他の医療データのうち、医用画像のサムネイル画像が保存されるように、他の医療データのサムネイル画像を優先的に削除する請求項8に記載のクライアント端末。
【請求項10】
前記制御手段は、前記記憶手段に保存されたサムネイル画像のうち、保存期間が長い順に、サムネイル画像を削除する請求項8又は9に記載のクライアント端末。
【請求項11】
前記制御手段は、前記通信手段により前記センターサーバーからサムネイル画像を取得する請求項2〜10の何れか一項に記載のクライアント端末。
【請求項12】
前記制御手段は、前記通信手段により前記センターサーバーから取得した医療データを縮小処理し、サムネイル画像を取得する請求項2〜10の何れか一項に記載のクライアント端末。
【請求項13】
コンピューターを、
医療データを保存するセンターサーバーから通信手段により取得した医療データとそのサムネイル画像を記憶手段に保存し、予め設定された削除の条件が満たされると、前記記憶手段に保存された医療データ又はサムネイル画像のうち、医療データを優先的に削除する制御手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−114284(P2013−114284A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257029(P2011−257029)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)