配車タクシー検索システム及びプログラム並びに車載端末
【課題】走行車線の情報も踏まえて、早く利用客に配車できる配車タクシー検索システムを提供する。
【解決手段】依頼者からの配車依頼を受けるホストシステム2と、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末31とから成る配車タクシー検索システムであって、配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する複数のタクシーを検索し、検索した配車候補のタクシーについて、配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路と所要時間を第1の探索レンジ値に基づき探索する第1の所要時間計算手段と、第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先に至る経路と所要時間を前記第2の探索レンジ値に基づき探索する第2の所要時間計算手段と、算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定する手段とを備える。
【解決手段】依頼者からの配車依頼を受けるホストシステム2と、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末31とから成る配車タクシー検索システムであって、配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する複数のタクシーを検索し、検索した配車候補のタクシーについて、配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路と所要時間を第1の探索レンジ値に基づき探索する第1の所要時間計算手段と、第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先に至る経路と所要時間を前記第2の探索レンジ値に基づき探索する第2の所要時間計算手段と、算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定する手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー配車時に最も早く依頼場所に到着するタクシーを検索する配車タクシー検索システム及びプログラム並びに車載端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2002年2月1日から施行された改正道路運送法によりタクシーの規制緩和がなされた。これにより、一定の条件さえ満たすことができれば、新規参入や増車が原則自由になった。その結果、タクシー会社は他のタクシー会社と差別化を図るために低料金にしたり、タクシー社内にドリンクやテレビ等を置いたりと利用客に対して付加価値を付けたサービスを提供するようになった。
最近では、利用客を増やすためにタクシーの台数を増やし、他のタクシー会社が向かわないような場所を走行することで、必要としている利用客を確保するようなタクシー会社も増えてきている。それでもタクシー会社に電話をして迎えを依頼する件数は1日平均400〜500件であり、タクシー会社として機会損失を回避するために出来る限り迅速に配車することを考えている。
【0003】
タクシー会社は、現在、配車先に向かわせるタクシーの決定を無線による運転手とのやりとりによって行っている。現在地から目的地(配車先)までのおおよその距離や利用客の乗車有無などを踏まえて配車タクシーを人間が決定するため、これだけでも時間を要する業務となっている。
例えば、乗車位置案内端末から受信した出発地に基づいて、当該出発地の位置から距離が所定の範囲内の道路を特定して推奨経路の情報を作成する目的地への有利な経路を選択できるような経路選択システムがある。
なお、本発明に関する公知技術文献としては下記の特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−111842号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、目的地までの距離が近かったとしても、走行車線とは反対側に利用客がいたりする場合がある。
このため、タクシーはどこかでUターンしなければならなくなる。しかし、Uターンできる場所が遠方であったりすると時間を要してしまい、待ちわびた利用客が別タクシー会社のタクシーに乗車してしまい機会損失となってしまう。
これは、複数のタクシーを目的地に向わせることで補うことができる。しかし、早く到着したタクシーだけが利用客を乗車させることができ、他のタクシーは利用客を乗車させることができない上に、他で必要としていた利用客乗車の機会損失を招いてしまう要因となる。
【0006】
本発明の目的は、走行車線の情報も踏まえて、より早く利用客の待機場所に配車可能なタクシーを検索することができる配車タクシー検索システム及びプログラムを提供することにある。
また、走行車線の情報も踏まえて、より早く目的地に到達する経路と所要時間を運転者に提示することができる車載端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る配車タクシー検索システムは、地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とを備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る配車タクシー検索システムは、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記車載端末が、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、当該車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する位置情報検出手段とを備え、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段とを備え、
前記計算指示を受信した車載端末が、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先周辺への到達位置から前記配車先位置に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段とをさらに備え、
前記ホストシステムが、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とをさらに備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る車載端末は、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し記憶手段に記憶する位置情報検出手段と、前記目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を車載の表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る配車タクシー検索システムに用いるプログラムは、地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明に係る配車タクシー検索システムに用いるプログラムは、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、衛星電波により自車の現在位置情報を取得した複数のタクシーに搭載の前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段として機能させ、
前記計算指示を受信した車載端末を構成するコンピュータを、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき当該車載端末に搭載の地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間をFM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段として機能させ、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該タクシーの車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明に係る車載端末のプログラムは、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得する位置情報検出手段とを備え、入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末に用いるプログラムであって、
前記車載端末を構成するコンピュータを、目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を表示手段に表示させる手段として機能させることを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、次のような効果がある。
(1)タクシーを配車先に向かわせるときに、配車先近傍に位置するタクシーのうち1乃至複数のタクシーを配車候補として選定し、その配車候補のタクシーが配車先に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき検索する。第1の探索レンジ値とは、経路を探索する場合の探索区間の長さに相当する値であり、例えば100mに設定されている。経路の探索はこの探索レンジ値の単位で行う。目的地(配車先)までの距離が100m未満になり、目的地に周辺に近づいた場合、第1の探索レンジ値での探索は終了する。従来の検索システムは目的地周辺に到着した段階で探索は終了となるのであるが、本発明では、その後、探索レンジ値を例えば20mに切り替え、最探索を行い、目的地までの詳細探索を行う。すなわち、最初の探索では粗い探索レンジ値で探索を行い、目的地周辺に達したならば、緻密な探索レンジ値で詳細な再探索を行う。これにより、配車依頼者が反対側車線に存在している場合でもそこに到達する適切な経路を探索し、VICS(Vehicle Information and Communication System 道路交通情報通信システム)情報を参照して渋滞、事故情報に応じた所要時間を算出することができる。
この経路探索、所要時間の計算を配車候補のタクシーの全てについて実施する。最後に、最も所要時間の短いタクシーを選定し、これに配車指示を出し、配車先に向かわせる。
したがって、より早く目的地に到着するタクシーを検索することができるため、機会損失による売上げの減少を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】タクシー車載端末の内部構成図である。
【図3】タクシー一覧データベースのデータ構成図である。
【図4】タクシー現在地情報データベースのデータ構成図である。
【図5】ホストシステムの受信処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】ホストシステムの目的地到達時間探索処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップ602の詳細を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における各部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態において配車先が反対車線にあるような場合の探索経路の例を示す図である。
【図11】探索レンジ値を切り替えて経路探索を行う例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した配車タクシー検索システムの一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図である。
本実施形態のタクシー検索システムは、道路地図情報を格納した地図情報データベース1、配車対象のタクシーの現在地と識別情報(タクシーID)、車載端末の識別情報(車載端末ID)を対応付けて格納したタクシー現在地情報データベース7と、ホスト端末6を備えたホストシステム2と、このホストシステム2に実装され、FM放送電波に多重化して放送される道路の渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信部23と、複数のタクシー3a,3b,3nからの現在位置情報を基地局4、専用回線網5を介して受信する位置情報受信部22と、目的地(配車先)までの到達時間を探索する目的地到達時間探索処理部21とから構成されている。
【0016】
地図情報データベース1には、道路地図に対し、緯度情報、経度情報および緯度、経度情報に対する住所情報(東京都新宿区z町x丁目y番地)が付加されて登録されている。
また、タクシー一覧データベース8には、図3に例示しているように、タクシーを保持している会社名とタクシー識別情報、車載端末識別情報がそれぞれ対応付けて登録されている。
また、ホストシステム2に対してデータを入力、処理結果を出力するホスト端末6を備えている。主にホストシステム2は、ホスト端末6からの入力情報に基づいて処理を行う。
ホスト端末6は、タクシー会社が利用者からの依頼を受けることで目的地情報を入力し処理を開始し、処理結果として一番早く目的地に到着するタクシーの検索結果を表示する。
【0017】
図2は、タクシー3a〜3nに搭載されている車載端末31のブロック構成図である。車載端末31は、タクシーの位置情報を取得するために使用される。
車載端末31は、衛星からの電波を受信してタクシーの現在位置(緯度、経度情報)検出するGPS部32、検出した現在位置情報に対し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報を付加してホストシステム2への送信メッセージに変換する変換処理部33、ホストシステム2に対し現在位置情報を送信したり、ホストシステム2からの配車指示情報を受信する送受信部34を備えている。
【0018】
タクシー現在地情報データベース7には、図4に例示するように、タクシー識別情報41、車載端末識別情報42にそれぞれ対応して、各タクシーの現在位置の緯度情報43、経度情報44、住所情報45が登録されている。
このデータベース7の格納情報は、各タクシーから現在位置情報を受信する都度更新され、常に各タクシーの現在位置を把握できるようになっている。
【0019】
以下、以上のように構成された配車タクシー検索システムの動作を説明する。
図5は、ホストシステム2の受信処理の概要を示すフローチャートである。
ホストシステム2はまず、依頼者からの要求がタクシーへの配車依頼要求か否かを判定し(ステップ501)、配車依頼要求であればタクシー現在地情報データベース7に登録されている全てのタクシーのうち配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシーを配車候補として選定し、この配車候補のタクシーに配車依頼の受付が可能かどうか(乗客を迎えに行くことが可能かどうか)を問い合わせをタクシー無線により送信、または問い合わせ文字メッセージにより車載端末31に送信する(ステップ503)。
配車依頼要求でない場合、依頼応答受信処理を行う(ステップ502)。
【0020】
配車依頼の受付が可能かどうかの問い合わメッセージに対し、OKの応答がタクシー無線によりあった場合、またはOKの文字メッセージを車載端末31から受信した場合、依頼応答受信処理の成功として判定し(ステップ504)、ホストシステム2の目的地到達時間探索処理部21に処理を引き継ぐ(ステップ507)。
配車依頼の受付が可能かどうかの問い合わメッセージに対し、NOの応答があった場合、再度問い合わメッセージを送信する(ステップ502)。
ただし、問い合わメッセージの送信回数が3回目を向かえた場合(ステップ505)、応答処理をキャンセルし、該当するタクシーを配車候補から削除する(ステップ506)。
なお、タクシー現在地情報データベース7に登録されている全てのタクシーのうち配車先近傍に位置するタクシーを選定する場合、例えば配車先から例えば2Km以内に位置するタクシーを選定する。この選定処理は範囲内に存在するタクシーの位置情報を元に決定する。なお、都会と田舎ではタクシーの台数が異なり、また存在位置にばらつきがあるため、タクシー会社が実情に合わせて任意に設定することができる。
【0021】
図6は、ホストシステム2の目的地到達時間探索処理部21の処理の概要を示すフローチャートである。
まず、配車候補として選定したタクシーのうち配車依頼に対する応答がOKとなった全てのタクシーの現在地情報と配車先住所との間の経路情報を地図情報データベース1の道路地図情報を参照して探索する(ステップ601)。
次に、それぞれのタクシーの走行経路についてVICS情報受信部23が受信している走行車線の渋滞情報や事故情報を参照し、探索した経路について重みをつける(ステップ602)。すなわち、渋滞や事故が発生している経路については多くの移動時間が費やされれることになるので、移動時間が長くなるように重みを増す処理を行う。
次に、各タクシーの配車先住所までの移動時間(所要時間)を探索する(ステップ603)。この処理の詳細については図7において説明する。
次に、全てのタクシーの移動時間が求まったならば、移動時間が早い順にソートし(ステップ604)。最短時間のタクシーの車両識別情報及び車載端末識別情報をホスト端末6に送信し、表示させ、配車係員に配車指示を実施させる。あるいは、配車係員に代わり、ホスト端末6が配車指示メッセージを車載端末31に向けて送信する。
【0022】
図7は、図6のステップ603の詳細を示すフローチャートである。
まず、配車候補のタクシーに付けた整理番号Kに1を設定し、整理番号順に配車先までの移動時間を探索する準備を行う(ステップ701)。
次に、整理No=Kのタクシーの目的地周辺までの経路を地図情報DB1に格納した地図情報を参照して第1の探索レンジ値の単位で探索する(ステップ702)。
探索の結果、目的地との距離が第1の探索レンジ値(ここの例では、100m)以下(正確には目的地との距離Lが、第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100m)になった場合、目的地周辺になったものと判定し、第1の探索レンジ値以下となる直前までの経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ703,704)。すなわち、図12に示すような道路において現在地Paと目的地Pbが図のような位置関係であった場合、探索は第1の探索レンジの距離単位で行う。すると、7段階目の探索を終了した時点で目的地Pbとの距離が第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100mになるので、目的地周辺になったものと判定し、この時点で第1の探索レンジ値による探索を終了する。
【0023】
そして、これまでの探索経路におけるVICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて探索経路に重みを付ける。すなわち、渋滞があったり、事故が発生している場合には移動時間が長くかかるので、移動時間が長くなるように移動時間の算出係数に重みを付け、記憶手段に一時記憶する(ステップ705)。
次に、VICS情報で重み付けした探索経路での移動時間Taを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ706)。なお、移動時間の算出方法は既知の計算方法を用いるものとする。
【0024】
次に、探索レンジ値を小さな値、ここでの例では20mに設定変更し、探索経路での終端(図12のPc)から目的地Pbまでの再探索を行う(ステップ707)。
この結果、目的地Pbまでの距離が20m以下になった場合、目的地位置に達したものと判定し、これまでの再探索経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ708,709)。
そして、再探索経路について、VICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて再探索経路に重みを付け、記憶手段に一時記憶する(ステップ710)。
次に、VICS情報で重み付けした再探索経路での移動時間Tbを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ711)。
【0025】
次に、整理番号Kに「+1」を加算して更新し、次の整理番号の配車候補タクシーの移動時間の探索準備を行う。
全ての配車候補タクシーの移動時間の探索処理が終了したならば、出発地Paから配車先Pbまでの移動時間の合計値=Ta+Tbを算出し、これが最短のタクシーを選定し、当該タクシーの識別情報及び車載端末識別情報をホスト端末6に送信し、表示させる。
【0026】
配車係員はこの表示を確認して当該タクシーに対して配車指示をタクシー無線で指示する。あるいはホスト端末6は車載端末31に対して文字メッセージにより配車指示を送信し、該当タクシーの乗務員に通知する。
以上の処理により、配車処理が終了する。
【0027】
ところで、上記実施形態にあっては、ホストシステム2が最短移動時間のタクシーを選定するようにしているが、車載端末自身に配車先までの到達時間を算出させ、その結果をホスト端末に送信し、ホスト端末では複数のタクシーからの受信結果のうち最短の移動時間のタクシーを決定するように構成してもよい。
【0028】
図8は、その実施形態を示す全体構成図である。
なお、図8において、図1と同一部分は同一記号で示し、その機能説明は省略する。
図8において、ホスト端末6は、車載端末31との間で配車指示情報や位置情報を送受信する送受信部61と、配車タクシーを決定する配車タクシー選択部62と、入力部63と、地図情報DB1、タクシー一覧DB8、タクシー現在地情報DB7を備えている。
これに対し、車載端末31は、目的地到達時間計算処理部311、VICS情報受信部312、GPS情報送受信部313、計算指令受信部314、配車応答送信部315、表示部316、地図情報DB317を備えている。
VICS情報受信部313、地図情報DB317は、図1のVICS情報受信部23、地図情報DB1と同様のものである。
【0029】
図9は、この実施形態における各部の処理を示すフローチャートである。
まず、車載端末31は、GPS情報送受信部313が取得した最新の現在位置情報を車載端末ID及びタクシーIDを付加してホスト端末6に送信する(ステップ901,902)。
ホスト端末6は、受信したGPS情報を住所情報に変換し、車載端末ID及びタクシーIDに対応付けててタクシー現在地情報DB7に格納する(ステップ903)。
この状態で、依頼者が携帯電話機等を使用して電子メールによりホスト端末6に対して配車依頼を送信した場合、ホスト端末6は、依頼主のメールアドレスと配車先の情報を受信し、配車先近傍に位置する1乃至複数の自社タクシーを配車候補として検索する(ステップ904,905)。この検索は図1の実施形態と同様である。
次に、検索結果のタクシーを配車候補タクシーとし、配車先までの移動時間計算指示を車載端末31に送信する(ステップ906)。
【0030】
計算指示を受信した車載端末31は、自車両の現在位置から配車先周辺までの経路を地図情報DB317に格納した地図情報を参照して第1の探索レンジ値の単位で探索する(ステップ907)。
探索の結果、目的地との距離が第1の探索レンジ値(ここの例では、100m)以下(正確には目的地との距離Lが、第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100m)になった場合、目的地周辺になったものと判定し、第1の探索レンジ値以下となる直前までの経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ908)。すなわち、図11に示したような道路において現在地Paと目的地Pbが図のような位置関係であった場合、探索は第1の探索レンジの距離単位で行う。すると、7段階目の探索を終了した時点で目的地Pbとの距離が第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100mになるので、目的地周辺になったものと判定し、この時点で第1の探索レンジ値による探索を終了する。
【0031】
そして、これまでの探索経路におけるVICS情報を取得し(ステップ909)、走行車線の渋滞や事故情報に応じて探索経路に重みを付ける。すなわち、渋滞があったり、事故が発生している場合には移動時間が長くかかるので、移動時間が長くなるように移動時間の算出係数に重みを付ける。
次に、VICS情報で重み付けした探索経路での移動時間Taを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ910)。なお、移動時間の算出方法は既知の計算方法を用いるものとする。
【0032】
次に、探索レンジ値を小さな値、ここでの例では20mに設定変更し、探索経路での終端(図11のPc)から目的地Pbまでの再探索を行う(ステップ911)。
この結果、目的地Pbまでの距離が20m以下になった場合、目的地位置に達したものと判定し、これまでの再探索経路を記憶手段に一時記憶した後、再探索経路について、VICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて再探索経路に重みを付け、VICS情報で重み付けした再探索経路での移動時間Tbを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ912)。
【0033】
次に、移動時間TaとTbの合計時間をタクシーIDを付加してホスト端末6に送信する(ステップ913)。
ホスト端末6は、移動時間TaとTbの合計時間を受信したならば(ステップ914)、全ての配車候補のタクシーから合計時間を受信済みか否かを判定し(ステップ915)、受信済みであった場合、その中から最短の移動時間のタクシーを選定し、当該タクシーに対して配車指示を送信する(ステップ916)。この配車指示はタクシー無線を使用するものでもよく、文字メッセージを使用するものであってもよい。
【0034】
一方、依頼者の携帯端末に対しては、配車先への到着予定時刻を送信して依頼者に確認させる(ステップ917)。到着予定時刻は現在時刻tに対してステップ1114で受信した移動時間を加算したものである。
以上の処理により、図1の実施形態と同様に配車対象のタクシーのうち最短で配車先に到達するタクシーを選んで配車することが可能になる。
【0035】
ここで、図10に示すような道路が存在し、配車先Pxに対し、現在地A、Bの2つのタクシーTxA、TXbのいずれかを配車しようとした場合を考える。
この例の場合、タクシーTxAは目的地周辺エリアに到達するまでは実線aで示すような経路を第1の探索レンジで経路探索し、目的地周辺エリア内になった以降は第2の探索レンジ値に基づいて経路探索を行うので、目的地Pxまでは3段階の探索ステップで到達する。
しかし、タクシーTxBについては目的地Pxが走行車線とは反対側にあるので、実線bの経路で目的地Pxに向かわなければならない。そのため、目的地周辺エリア内に侵入するまで迂回経路Cを通過せざるを得ず、その分だけ経路が長くなってしまい、結果的に到着時間が遅れてしまう。
従来の探索システムは、目的地周辺エリア内になった場合、探索レンジを変更せずに予め定めた固定の探索レンジ単位で探索を行うため、目的地周辺エリア内になった場合、探索終了となってしまう。したがって、配車先が目的地周辺エリア内の反対車線にあるような場合、迂回経路については運転者の経験を頼りに移動しなければならず事前に迂回経路を考慮した探索を行うことができない。
本実施形態のように、目的地周辺エリア内になった場合、探索レンジを小さな値に切り替えて探索を行うことにより、運転者の経験に頼らずに迂回経路を考慮したきめ細かな探索を事前に実施することが可能になり、到達時間が最小のタクシーを検索し、配車することが可能になる。
【0036】
なお、上記実施形態では、ホストシステムと車載端末が協同して最適なタクシーを選定する例を説明したが、配車先を目的地として設定すれば、車載端末を目的地に案内するナビゲーション装置としても利用することが可能である。
その構成は、図9の実施形態において、車載端末のみを使用するものである。
【符号の説明】
【0037】
1…地図情報データベース、2…ホストシステム、3a,3b,3n…タクシー、31…車載端末、4…基地局、6…ホスト端末、7…タクシー現在地情報データベース、8…タクシー一覧データベース、21…目的地到達時間探索処理部、22…位置情報受信部、23…VICS情報受信部、32…GPS部、33…変換処理部、34…送受信部、62…配車タクシー選択部、311…目的地到達時間計算処理部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、タクシー配車時に最も早く依頼場所に到着するタクシーを検索する配車タクシー検索システム及びプログラム並びに車載端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
2002年2月1日から施行された改正道路運送法によりタクシーの規制緩和がなされた。これにより、一定の条件さえ満たすことができれば、新規参入や増車が原則自由になった。その結果、タクシー会社は他のタクシー会社と差別化を図るために低料金にしたり、タクシー社内にドリンクやテレビ等を置いたりと利用客に対して付加価値を付けたサービスを提供するようになった。
最近では、利用客を増やすためにタクシーの台数を増やし、他のタクシー会社が向かわないような場所を走行することで、必要としている利用客を確保するようなタクシー会社も増えてきている。それでもタクシー会社に電話をして迎えを依頼する件数は1日平均400〜500件であり、タクシー会社として機会損失を回避するために出来る限り迅速に配車することを考えている。
【0003】
タクシー会社は、現在、配車先に向かわせるタクシーの決定を無線による運転手とのやりとりによって行っている。現在地から目的地(配車先)までのおおよその距離や利用客の乗車有無などを踏まえて配車タクシーを人間が決定するため、これだけでも時間を要する業務となっている。
例えば、乗車位置案内端末から受信した出発地に基づいて、当該出発地の位置から距離が所定の範囲内の道路を特定して推奨経路の情報を作成する目的地への有利な経路を選択できるような経路選択システムがある。
なお、本発明に関する公知技術文献としては下記の特許文献1がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−111842号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、目的地までの距離が近かったとしても、走行車線とは反対側に利用客がいたりする場合がある。
このため、タクシーはどこかでUターンしなければならなくなる。しかし、Uターンできる場所が遠方であったりすると時間を要してしまい、待ちわびた利用客が別タクシー会社のタクシーに乗車してしまい機会損失となってしまう。
これは、複数のタクシーを目的地に向わせることで補うことができる。しかし、早く到着したタクシーだけが利用客を乗車させることができ、他のタクシーは利用客を乗車させることができない上に、他で必要としていた利用客乗車の機会損失を招いてしまう要因となる。
【0006】
本発明の目的は、走行車線の情報も踏まえて、より早く利用客の待機場所に配車可能なタクシーを検索することができる配車タクシー検索システム及びプログラムを提供することにある。
また、走行車線の情報も踏まえて、より早く目的地に到達する経路と所要時間を運転者に提示することができる車載端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る配車タクシー検索システムは、地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とを備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る配車タクシー検索システムは、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記車載端末が、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、当該車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する位置情報検出手段とを備え、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段とを備え、
前記計算指示を受信した車載端末が、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先周辺への到達位置から前記配車先位置に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段とをさらに備え、
前記ホストシステムが、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とをさらに備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る車載端末は、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し記憶手段に記憶する位置情報検出手段と、前記目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を車載の表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
さらに、本発明に係る配車タクシー検索システムに用いるプログラムは、地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする。
【0011】
さらに、本発明に係る配車タクシー検索システムに用いるプログラムは、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、衛星電波により自車の現在位置情報を取得した複数のタクシーに搭載の前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段として機能させ、
前記計算指示を受信した車載端末を構成するコンピュータを、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき当該車載端末に搭載の地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間をFM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段として機能させ、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該タクシーの車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明に係る車載端末のプログラムは、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得する位置情報検出手段とを備え、入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末に用いるプログラムであって、
前記車載端末を構成するコンピュータを、目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を表示手段に表示させる手段として機能させることを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、次のような効果がある。
(1)タクシーを配車先に向かわせるときに、配車先近傍に位置するタクシーのうち1乃至複数のタクシーを配車候補として選定し、その配車候補のタクシーが配車先に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき検索する。第1の探索レンジ値とは、経路を探索する場合の探索区間の長さに相当する値であり、例えば100mに設定されている。経路の探索はこの探索レンジ値の単位で行う。目的地(配車先)までの距離が100m未満になり、目的地に周辺に近づいた場合、第1の探索レンジ値での探索は終了する。従来の検索システムは目的地周辺に到着した段階で探索は終了となるのであるが、本発明では、その後、探索レンジ値を例えば20mに切り替え、最探索を行い、目的地までの詳細探索を行う。すなわち、最初の探索では粗い探索レンジ値で探索を行い、目的地周辺に達したならば、緻密な探索レンジ値で詳細な再探索を行う。これにより、配車依頼者が反対側車線に存在している場合でもそこに到達する適切な経路を探索し、VICS(Vehicle Information and Communication System 道路交通情報通信システム)情報を参照して渋滞、事故情報に応じた所要時間を算出することができる。
この経路探索、所要時間の計算を配車候補のタクシーの全てについて実施する。最後に、最も所要時間の短いタクシーを選定し、これに配車指示を出し、配車先に向かわせる。
したがって、より早く目的地に到着するタクシーを検索することができるため、機会損失による売上げの減少を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】タクシー車載端末の内部構成図である。
【図3】タクシー一覧データベースのデータ構成図である。
【図4】タクシー現在地情報データベースのデータ構成図である。
【図5】ホストシステムの受信処理の概要を示すフローチャートである。
【図6】ホストシステムの目的地到達時間探索処理の概要を示すフローチャートである。
【図7】図6のステップ602の詳細を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における各部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態において配車先が反対車線にあるような場合の探索経路の例を示す図である。
【図11】探索レンジ値を切り替えて経路探索を行う例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を適用した配車タクシー検索システムの一実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の一例を示すシステム構成図である。
本実施形態のタクシー検索システムは、道路地図情報を格納した地図情報データベース1、配車対象のタクシーの現在地と識別情報(タクシーID)、車載端末の識別情報(車載端末ID)を対応付けて格納したタクシー現在地情報データベース7と、ホスト端末6を備えたホストシステム2と、このホストシステム2に実装され、FM放送電波に多重化して放送される道路の渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信部23と、複数のタクシー3a,3b,3nからの現在位置情報を基地局4、専用回線網5を介して受信する位置情報受信部22と、目的地(配車先)までの到達時間を探索する目的地到達時間探索処理部21とから構成されている。
【0016】
地図情報データベース1には、道路地図に対し、緯度情報、経度情報および緯度、経度情報に対する住所情報(東京都新宿区z町x丁目y番地)が付加されて登録されている。
また、タクシー一覧データベース8には、図3に例示しているように、タクシーを保持している会社名とタクシー識別情報、車載端末識別情報がそれぞれ対応付けて登録されている。
また、ホストシステム2に対してデータを入力、処理結果を出力するホスト端末6を備えている。主にホストシステム2は、ホスト端末6からの入力情報に基づいて処理を行う。
ホスト端末6は、タクシー会社が利用者からの依頼を受けることで目的地情報を入力し処理を開始し、処理結果として一番早く目的地に到着するタクシーの検索結果を表示する。
【0017】
図2は、タクシー3a〜3nに搭載されている車載端末31のブロック構成図である。車載端末31は、タクシーの位置情報を取得するために使用される。
車載端末31は、衛星からの電波を受信してタクシーの現在位置(緯度、経度情報)検出するGPS部32、検出した現在位置情報に対し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報を付加してホストシステム2への送信メッセージに変換する変換処理部33、ホストシステム2に対し現在位置情報を送信したり、ホストシステム2からの配車指示情報を受信する送受信部34を備えている。
【0018】
タクシー現在地情報データベース7には、図4に例示するように、タクシー識別情報41、車載端末識別情報42にそれぞれ対応して、各タクシーの現在位置の緯度情報43、経度情報44、住所情報45が登録されている。
このデータベース7の格納情報は、各タクシーから現在位置情報を受信する都度更新され、常に各タクシーの現在位置を把握できるようになっている。
【0019】
以下、以上のように構成された配車タクシー検索システムの動作を説明する。
図5は、ホストシステム2の受信処理の概要を示すフローチャートである。
ホストシステム2はまず、依頼者からの要求がタクシーへの配車依頼要求か否かを判定し(ステップ501)、配車依頼要求であればタクシー現在地情報データベース7に登録されている全てのタクシーのうち配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシーを配車候補として選定し、この配車候補のタクシーに配車依頼の受付が可能かどうか(乗客を迎えに行くことが可能かどうか)を問い合わせをタクシー無線により送信、または問い合わせ文字メッセージにより車載端末31に送信する(ステップ503)。
配車依頼要求でない場合、依頼応答受信処理を行う(ステップ502)。
【0020】
配車依頼の受付が可能かどうかの問い合わメッセージに対し、OKの応答がタクシー無線によりあった場合、またはOKの文字メッセージを車載端末31から受信した場合、依頼応答受信処理の成功として判定し(ステップ504)、ホストシステム2の目的地到達時間探索処理部21に処理を引き継ぐ(ステップ507)。
配車依頼の受付が可能かどうかの問い合わメッセージに対し、NOの応答があった場合、再度問い合わメッセージを送信する(ステップ502)。
ただし、問い合わメッセージの送信回数が3回目を向かえた場合(ステップ505)、応答処理をキャンセルし、該当するタクシーを配車候補から削除する(ステップ506)。
なお、タクシー現在地情報データベース7に登録されている全てのタクシーのうち配車先近傍に位置するタクシーを選定する場合、例えば配車先から例えば2Km以内に位置するタクシーを選定する。この選定処理は範囲内に存在するタクシーの位置情報を元に決定する。なお、都会と田舎ではタクシーの台数が異なり、また存在位置にばらつきがあるため、タクシー会社が実情に合わせて任意に設定することができる。
【0021】
図6は、ホストシステム2の目的地到達時間探索処理部21の処理の概要を示すフローチャートである。
まず、配車候補として選定したタクシーのうち配車依頼に対する応答がOKとなった全てのタクシーの現在地情報と配車先住所との間の経路情報を地図情報データベース1の道路地図情報を参照して探索する(ステップ601)。
次に、それぞれのタクシーの走行経路についてVICS情報受信部23が受信している走行車線の渋滞情報や事故情報を参照し、探索した経路について重みをつける(ステップ602)。すなわち、渋滞や事故が発生している経路については多くの移動時間が費やされれることになるので、移動時間が長くなるように重みを増す処理を行う。
次に、各タクシーの配車先住所までの移動時間(所要時間)を探索する(ステップ603)。この処理の詳細については図7において説明する。
次に、全てのタクシーの移動時間が求まったならば、移動時間が早い順にソートし(ステップ604)。最短時間のタクシーの車両識別情報及び車載端末識別情報をホスト端末6に送信し、表示させ、配車係員に配車指示を実施させる。あるいは、配車係員に代わり、ホスト端末6が配車指示メッセージを車載端末31に向けて送信する。
【0022】
図7は、図6のステップ603の詳細を示すフローチャートである。
まず、配車候補のタクシーに付けた整理番号Kに1を設定し、整理番号順に配車先までの移動時間を探索する準備を行う(ステップ701)。
次に、整理No=Kのタクシーの目的地周辺までの経路を地図情報DB1に格納した地図情報を参照して第1の探索レンジ値の単位で探索する(ステップ702)。
探索の結果、目的地との距離が第1の探索レンジ値(ここの例では、100m)以下(正確には目的地との距離Lが、第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100m)になった場合、目的地周辺になったものと判定し、第1の探索レンジ値以下となる直前までの経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ703,704)。すなわち、図12に示すような道路において現在地Paと目的地Pbが図のような位置関係であった場合、探索は第1の探索レンジの距離単位で行う。すると、7段階目の探索を終了した時点で目的地Pbとの距離が第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100mになるので、目的地周辺になったものと判定し、この時点で第1の探索レンジ値による探索を終了する。
【0023】
そして、これまでの探索経路におけるVICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて探索経路に重みを付ける。すなわち、渋滞があったり、事故が発生している場合には移動時間が長くかかるので、移動時間が長くなるように移動時間の算出係数に重みを付け、記憶手段に一時記憶する(ステップ705)。
次に、VICS情報で重み付けした探索経路での移動時間Taを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ706)。なお、移動時間の算出方法は既知の計算方法を用いるものとする。
【0024】
次に、探索レンジ値を小さな値、ここでの例では20mに設定変更し、探索経路での終端(図12のPc)から目的地Pbまでの再探索を行う(ステップ707)。
この結果、目的地Pbまでの距離が20m以下になった場合、目的地位置に達したものと判定し、これまでの再探索経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ708,709)。
そして、再探索経路について、VICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて再探索経路に重みを付け、記憶手段に一時記憶する(ステップ710)。
次に、VICS情報で重み付けした再探索経路での移動時間Tbを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ711)。
【0025】
次に、整理番号Kに「+1」を加算して更新し、次の整理番号の配車候補タクシーの移動時間の探索準備を行う。
全ての配車候補タクシーの移動時間の探索処理が終了したならば、出発地Paから配車先Pbまでの移動時間の合計値=Ta+Tbを算出し、これが最短のタクシーを選定し、当該タクシーの識別情報及び車載端末識別情報をホスト端末6に送信し、表示させる。
【0026】
配車係員はこの表示を確認して当該タクシーに対して配車指示をタクシー無線で指示する。あるいはホスト端末6は車載端末31に対して文字メッセージにより配車指示を送信し、該当タクシーの乗務員に通知する。
以上の処理により、配車処理が終了する。
【0027】
ところで、上記実施形態にあっては、ホストシステム2が最短移動時間のタクシーを選定するようにしているが、車載端末自身に配車先までの到達時間を算出させ、その結果をホスト端末に送信し、ホスト端末では複数のタクシーからの受信結果のうち最短の移動時間のタクシーを決定するように構成してもよい。
【0028】
図8は、その実施形態を示す全体構成図である。
なお、図8において、図1と同一部分は同一記号で示し、その機能説明は省略する。
図8において、ホスト端末6は、車載端末31との間で配車指示情報や位置情報を送受信する送受信部61と、配車タクシーを決定する配車タクシー選択部62と、入力部63と、地図情報DB1、タクシー一覧DB8、タクシー現在地情報DB7を備えている。
これに対し、車載端末31は、目的地到達時間計算処理部311、VICS情報受信部312、GPS情報送受信部313、計算指令受信部314、配車応答送信部315、表示部316、地図情報DB317を備えている。
VICS情報受信部313、地図情報DB317は、図1のVICS情報受信部23、地図情報DB1と同様のものである。
【0029】
図9は、この実施形態における各部の処理を示すフローチャートである。
まず、車載端末31は、GPS情報送受信部313が取得した最新の現在位置情報を車載端末ID及びタクシーIDを付加してホスト端末6に送信する(ステップ901,902)。
ホスト端末6は、受信したGPS情報を住所情報に変換し、車載端末ID及びタクシーIDに対応付けててタクシー現在地情報DB7に格納する(ステップ903)。
この状態で、依頼者が携帯電話機等を使用して電子メールによりホスト端末6に対して配車依頼を送信した場合、ホスト端末6は、依頼主のメールアドレスと配車先の情報を受信し、配車先近傍に位置する1乃至複数の自社タクシーを配車候補として検索する(ステップ904,905)。この検索は図1の実施形態と同様である。
次に、検索結果のタクシーを配車候補タクシーとし、配車先までの移動時間計算指示を車載端末31に送信する(ステップ906)。
【0030】
計算指示を受信した車載端末31は、自車両の現在位置から配車先周辺までの経路を地図情報DB317に格納した地図情報を参照して第1の探索レンジ値の単位で探索する(ステップ907)。
探索の結果、目的地との距離が第1の探索レンジ値(ここの例では、100m)以下(正確には目的地との距離Lが、第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100m)になった場合、目的地周辺になったものと判定し、第1の探索レンジ値以下となる直前までの経路を記憶手段に一時記憶する(ステップ908)。すなわち、図11に示したような道路において現在地Paと目的地Pbが図のような位置関係であった場合、探索は第1の探索レンジの距離単位で行う。すると、7段階目の探索を終了した時点で目的地Pbとの距離が第2の探索レンジ値=20m<L≦第1の探索レンジ値=100mになるので、目的地周辺になったものと判定し、この時点で第1の探索レンジ値による探索を終了する。
【0031】
そして、これまでの探索経路におけるVICS情報を取得し(ステップ909)、走行車線の渋滞や事故情報に応じて探索経路に重みを付ける。すなわち、渋滞があったり、事故が発生している場合には移動時間が長くかかるので、移動時間が長くなるように移動時間の算出係数に重みを付ける。
次に、VICS情報で重み付けした探索経路での移動時間Taを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ910)。なお、移動時間の算出方法は既知の計算方法を用いるものとする。
【0032】
次に、探索レンジ値を小さな値、ここでの例では20mに設定変更し、探索経路での終端(図11のPc)から目的地Pbまでの再探索を行う(ステップ911)。
この結果、目的地Pbまでの距離が20m以下になった場合、目的地位置に達したものと判定し、これまでの再探索経路を記憶手段に一時記憶した後、再探索経路について、VICS情報を取得し、走行車線の渋滞や事故情報に応じて再探索経路に重みを付け、VICS情報で重み付けした再探索経路での移動時間Tbを算出し、記憶手段に一時記憶する(ステップ912)。
【0033】
次に、移動時間TaとTbの合計時間をタクシーIDを付加してホスト端末6に送信する(ステップ913)。
ホスト端末6は、移動時間TaとTbの合計時間を受信したならば(ステップ914)、全ての配車候補のタクシーから合計時間を受信済みか否かを判定し(ステップ915)、受信済みであった場合、その中から最短の移動時間のタクシーを選定し、当該タクシーに対して配車指示を送信する(ステップ916)。この配車指示はタクシー無線を使用するものでもよく、文字メッセージを使用するものであってもよい。
【0034】
一方、依頼者の携帯端末に対しては、配車先への到着予定時刻を送信して依頼者に確認させる(ステップ917)。到着予定時刻は現在時刻tに対してステップ1114で受信した移動時間を加算したものである。
以上の処理により、図1の実施形態と同様に配車対象のタクシーのうち最短で配車先に到達するタクシーを選んで配車することが可能になる。
【0035】
ここで、図10に示すような道路が存在し、配車先Pxに対し、現在地A、Bの2つのタクシーTxA、TXbのいずれかを配車しようとした場合を考える。
この例の場合、タクシーTxAは目的地周辺エリアに到達するまでは実線aで示すような経路を第1の探索レンジで経路探索し、目的地周辺エリア内になった以降は第2の探索レンジ値に基づいて経路探索を行うので、目的地Pxまでは3段階の探索ステップで到達する。
しかし、タクシーTxBについては目的地Pxが走行車線とは反対側にあるので、実線bの経路で目的地Pxに向かわなければならない。そのため、目的地周辺エリア内に侵入するまで迂回経路Cを通過せざるを得ず、その分だけ経路が長くなってしまい、結果的に到着時間が遅れてしまう。
従来の探索システムは、目的地周辺エリア内になった場合、探索レンジを変更せずに予め定めた固定の探索レンジ単位で探索を行うため、目的地周辺エリア内になった場合、探索終了となってしまう。したがって、配車先が目的地周辺エリア内の反対車線にあるような場合、迂回経路については運転者の経験を頼りに移動しなければならず事前に迂回経路を考慮した探索を行うことができない。
本実施形態のように、目的地周辺エリア内になった場合、探索レンジを小さな値に切り替えて探索を行うことにより、運転者の経験に頼らずに迂回経路を考慮したきめ細かな探索を事前に実施することが可能になり、到達時間が最小のタクシーを検索し、配車することが可能になる。
【0036】
なお、上記実施形態では、ホストシステムと車載端末が協同して最適なタクシーを選定する例を説明したが、配車先を目的地として設定すれば、車載端末を目的地に案内するナビゲーション装置としても利用することが可能である。
その構成は、図9の実施形態において、車載端末のみを使用するものである。
【符号の説明】
【0037】
1…地図情報データベース、2…ホストシステム、3a,3b,3n…タクシー、31…車載端末、4…基地局、6…ホスト端末、7…タクシー現在地情報データベース、8…タクシー一覧データベース、21…目的地到達時間探索処理部、22…位置情報受信部、23…VICS情報受信部、32…GPS部、33…変換処理部、34…送受信部、62…配車タクシー選択部、311…目的地到達時間計算処理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とを備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段を備える
ことを特徴とする配車タクシー検索システム。
【請求項2】
配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記車載端末が、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、当該車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する位置情報検出手段とを備え、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段とを備え、
前記計算指示を受信した車載端末が、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先周辺への到達位置から前記配車先位置に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段とをさらに備え、
前記ホストシステムが、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とをさらに備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段をさらに備える
ことを特徴とする配車タクシー検索システム。
【請求項3】
入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末であって、
地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し記憶手段に記憶する位置情報検出手段と、前記目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を車載の表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする車載端末。
【請求項4】
地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする配車タクシー検索プログラム。
【請求項5】
配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、衛星電波により自車の現在位置情報を取得した複数のタクシーに搭載の前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段として機能させ、
前記計算指示を受信した車載端末を構成するコンピュータを、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき当該車載端末に搭載の地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間をFM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段として機能させ、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該タクシーの車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする配車タクシー検索プログラム。
【請求項6】
地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得する位置情報検出手段とを備え、入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末に用いるプログラムであって、
前記車載端末を構成するコンピュータを、目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を表示手段に表示させる手段として機能させることを備えることを特徴とする車載端末用のプログラム。
【請求項1】
地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とを備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段を備える
ことを特徴とする配車タクシー検索システム。
【請求項2】
配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムであって、
前記車載端末が、地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、当該車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する位置情報検出手段とを備え、
前記ホストシステムが、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段とを備え、
前記計算指示を受信した車載端末が、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先周辺への到達位置から前記配車先位置に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段とをさらに備え、
前記ホストシステムが、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段とをさらに備え、
前記タクシーの車載端末が、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段をさらに備える
ことを特徴とする配車タクシー検索システム。
【請求項3】
入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末であって、
地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し記憶手段に記憶する位置情報検出手段と、前記目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を車載の表示手段に表示させる手段とを備えることを特徴とする車載端末。
【請求項4】
地図情報を格納した地図データベースと、配車対象となるタクシーに搭載した車載端末の識別情報及びタクシー識別情報を格納したタクシー一覧データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、衛星電波により自車の現在位置情報を取得し、自車の車載端末識別情報及びタクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信すると共に、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、複数のタクシーに搭載された前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先の周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を配車候補のタクシー別に算出し、最も所要時間が少ない配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー一覧データベースから取得し、当該車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする配車タクシー検索プログラム。
【請求項5】
配車依頼者からの配車依頼を受け、複数のタクシーのうちいずれを向かわせるかを決定し、決定したタクシーに対し配車指示を送信するホストシステムと、前記ホストシステムからの配車指示に従い配車先に向かうタクシーに搭載された車載端末とから成る配車タクシー検索システムに用いるプログラムであって、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、衛星電波により自車の現在位置情報を取得した複数のタクシーに搭載の前記車載端末から各タクシーの現在位置情報を受信し、タクシー識別情報及び車載端末識別情報と対応付けてタクシー現在地情報データベースに格納する手段と、配車依頼者からの配車依頼を受けた場合に、配車先近傍に位置する1乃至複数のタクシー識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから検索する手段と、検索した1乃至複数のタクシーのそれぞれを配車候補とし、それぞれの配車候補のタクシーについて、配車依頼者からの配車依頼で受けた配車先に到達するまでの所要時間の計算指示を配車候補の車載端末に送信する手段として機能させ、
前記計算指示を受信した車載端末を構成するコンピュータを、
前記配車先周辺に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき当該車載端末に搭載の地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間をFM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、タクシー識別情報を付加して前記ホストシステムに送信する手段として機能させ、
前記ホストシステムを構成するコンピュータを、
前記車載端末から受信した配車先までの所要時間の前記合計値のうち最も小さい配車候補のタクシーを選定し、当該タクシーに搭載の車載端末の識別情報を前記タクシー現在地情報データベースから取得し、当該タクシーの車載端末に対し配車指示を送信する送信手段として機能させ、
前記タクシーの車載端末を構成するコンピュータを、前記ホストシステムの送信手段から送信された配車指示情報を受信し、タクシー乗務員に通知する手段として機能させることを特徴とする配車タクシー検索プログラム。
【請求項6】
地図情報を格納した地図データベースと、FM放送電波に多重化して放送される渋滞、事故情報等の道路交通情報を受信するVICS情報受信器と、衛星電波により自車の現在位置情報を取得する位置情報検出手段とを備え、入力された目的地に至る経路及び所要時間を探索し、表示する車載端末に用いるプログラムであって、
前記車載端末を構成するコンピュータを、目的地に到達するまでの経路を第1の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Taを記憶手段に一時記憶する第1の所要時間計算手段と、前記第1の探索レンジ値を値が小さい第2の探索レンジ値に切り替え、前記配車先の周辺への到達位置から前記配車先に至る経路を前記第2の探索レンジ値に基づき前記地図情報データベースに格納された地図情報を参照して探索し、当該経路の移動に必要な所要時間を前記VICS情報受信器で受信した道路交通情報を参照して算出し、経路と所要時間Tbを前記憶手段に一時記憶する第2の所要時間計算手段と、この第1、第2の第1の所要時間計算手段で算出した所要時間の合計値を算出し、算出した合計値と探索した経路を表示手段に表示させる手段として機能させることを備えることを特徴とする車載端末用のプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−76643(P2013−76643A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−216997(P2011−216997)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】
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