説明

電子映像機器及びその駆動方法

【課題】ユーザが立体映像表示を制御でき、入力映像が立体映像データの場合に左眼映像と右眼映像に分離する過程を省略できる電子映像機器及びその駆動方法。
【解決手段】本発明による電子映像機器は、入力映像信号によって立体映像データ信号を生成する制御部と、前記立体映像データ信号の生成を制御するモード選択部を含み、前記制御部は、前記入力映像信号から第1時点に対応する第1時点映像及び前記第1時点とは異なっている第2時点に対応する第2時点映像を生成する3Dグラフィックエンジンと、前記第1時点映像及び前記第2時点映像または前記入力映像信号を受信して前記立体映像データ信号を生成する3Dチップを含み、前記モード選択部は前記入力信号が平面映像データであれば前記入力映像信号が前記3Dグラフィックエンジンに入力するように前記制御部を制御し、立体映像データであれば前記3Dチップに入力するように前記制御部を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子映像機器に関し、特に立体映像及び平面映像を表示する電子映像機器及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、人が立体感を感じる要因には生理的な要因と経験的な要因があるが、立体映像表示技術では一般に近距離で立体感を認識する最も大きい要因の両眼視差(binocular parallax)を利用して物体の立体感を表現する。立体映像を表示する電子映像機器は光学素子を利用して左右映像を空間的に分離して立体映像に見えるようにする方式を用いる。代表的にはレンチキュラーレンズアレイ(lenticular lens array)を利用する方式とパララックスバリア(parallax barrier)を利用する方式がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、ユーザが立体映像表示を制御でき、入力映像が立体映像データの場合に左眼映像と右眼映像に分離する過程を省略できる電子映像機器及びその駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による電子映像機器は、入力信号の入力映像信号によって立体映像データ信号を生成する制御部と、ユーザの選択及び前記入力信号のパターンにより前記立体映像データ信号の生成を制御するモード選択部を備え、前記制御部は、前記入力映像信号から第1時点に対応する第1時点映像及び前記第1時点とは異なっている第2時点に対応する第2時点映像を生成する3Dグラフィックエンジンと、前記第1時点映像及び前記第2時点映像または前記入力映像信号を受信して前記立体映像データ信号を生成する3Dチップを含み、前記モード選択部は前記ユーザが立体映像表示を選択した場合に前記入力信号が平面映像データであると、前記入力映像信号が前記3Dグラフィックエンジンに入力されるように前記制御部を制御し、前記入力信号が立体映像データであれば前記入力映像信号を前記3Dチップに入力されるように前記制御部を制御する。ここで、前記制御部は、前記入力信号の印加を受けて前記入力映像信号を生成し、前記モード選択部によって制御されて前記入力映像信号を前記3Dグラフィックエンジン及び3Dチップのうちいずれか一つに伝達するCPUをさらに含む。前記第1時点は左眼時点であり、前記第2時点は右眼時点でもある。前記立体映像データ信号は、前記第1時点映像及び第2時点映像順に合成された第1立体映像データ信号及び前記第2時点映像及び第1時点映像順に合成された第2立体映像データ信号を含む。前記第1立体映像データ信号を表示するための第1サブバリア及び前記第2立体映像データ信号を表示するための第2サブバリアを含むバリアをさらに含む。
【0005】
また、本発明による電子映像機器の駆動方法は、入力信号に対する入力映像信号を生成する段階と、ユーザが立体映像表示を選択したか否かを判断する段階と、判断結果が前記立体映像表示を選択した場合に前記入力信号が平面映像データであれば前記入力映像信号から第1時点に対応する第1時点映像及び前記第1時点とは異なっている第2時点に対応する第2時点映像を生成する段階と、前記第1時点映像及び前記第2時点映像を利用して立体映像データ信号を生成する段階を含み、前記第1時点映像及び前記第2時点映像を生成する段階において前記入力信号が立体映像データであると、前記入力映像信号を利用して前記立体映像データ信号を生成する。ここで、前記立体映像データ信号を生成する段階は、前記第1時点映像及び第2時点映像順に合成された第1立体映像データ信号を生成する段階と、前記第2時点映像及び第1時点映像順に合成された第2立体映像データ信号を生成する段階を含む。また、前記第1立体映像データ信号を表示するための第1サブバリアが不透過領域になる段階と、前記第2立体映像データ信号を表示するための第2サブバリアが不透過領域になる段階をさらに含む。前記第1時点は左眼時点であり前記第2時点は右眼時点である。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、ユーザが立体映像表示を制御でき、入力映像が立体映像データの場合に左眼映像と右眼映像に分離する過程を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態による電子映像装置を示したブロック図である。
【図2】図1に示した表示装置を発光ダイオード方式の画素と仮定した場合の等価回路図である。
【図3A】本発明の実施形態による平面/立体映像表示装置の時分割駆動方式を示した図である。
【図3B】本発明の実施形態による平面/立体映像表示装置の時分割駆動方式を示した図である。
【図4】図1に示された制御部の詳細なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図を参照して、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様な形態に具現されるため、ここで説明する実施形態に限られない。また、図面で本発明を明確に説明するために説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって類似する部分については類似の図面符号を付けた。
【0009】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「接続」されているという時、これは「直接的に接続」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を間において「電気的に接続」されている場合も含む。また、ある部分が他の構成要素を「含む」という時、これは特に反対の記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0010】
以下、本発明の実施形態による電子映像機器及びその駆動方法について説明する。
【0011】
図1は本発明の実施形態による電子映像装置を示したブロック図であり、図2は図1に示した表示装置を発光ダイオード方式の画素と仮定した場合の等価回路図である。
【0012】
図1を参照すると、電子映像装置は表示部100、走査駆動部200、データ駆動部300、制御部400、モード選択部500及びバリア駆動部600を含む。
【0013】
表示部100は等価回路から見ると、複数の信号線(S1-Sn、D1-Dm)、複数の電圧線(図示せず)、そしてこれらに接続されていて略行列状に配列された複数の画素110を含む。
【0014】
信号線(S1-Sn、D1-Dm)は走査信号を伝達する複数の走査線(S1-Sn)とデータ信号を伝達する複数のデータ線(D1-Dm)を含む。複数の走査線(S1-Sn)は行方向に延びていながら互いに殆ど平行であり、複数のデータ線(D1-Dm)は列方向に延びていながら互いに殆ど平行する。この時、データ信号は画素110の類型により電圧信号(以下、「データ電圧」)または電流信号(以下、「データ電流」)となり、以下ではデータ信号をデータ電圧と仮定して説明する。
【0015】
図2を参照すると、各画素110、例えば、i番目(i=1、2、・・・、n)の走査線(Si)とj番目(j=1、2、・・・、m)のデータ線(Dj)に接続された画素110は有機発光素子(OLED)、駆動トランジスター(M1)、キャパシタ(C1)及びスイッチングトランジスター(M2)を含む。
【0016】
スイッチングトランジスター(M2)は制御端子、入力端子及び出力端子を有する。制御端子は走査線(Si)と接続されており、入力端子はデータ線(Dj)と接続されており、出力端子は駆動トランジスター(M1)と接続されている。スイッチングトランジスター(M2)は走査線(Si)に印加される走査信号に応答してデータ線(Dj)に印加されるデータ信号、つまり、データ電圧を伝達する。
【0017】
駆動トランジスター(M1)も、制御端子、入力端子及び出力端子を有する。制御端子はスイッチングトランジスター(M2)と接続されており、入力端子は駆動電圧(VDD)と接続されており、出力端子は有機発光素子(OLED)と接続されている。駆動トランジスター(M1)は制御端子と出力端子の間にかかる電圧に応じてその大きさが変わる電流(IOLED)を流す。
【0018】
キャパシタ(C1)は駆動トランジスター(M1)の制御端子と入力端子の間に接続されている。キャパシタ(C1)は駆動トランジスター(M1)の制御端子に印加されるデータ電圧を充電しスイッチングトランジスター(M2)が遮断された後にもこれを維持する。
【0019】
有機発光素子(OLED)は図2に示すような有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode)であってもよく、駆動トランジスター(M1)の出力端子と接続されているアノード(anode)と、共通電圧(VSS)と接続されているカソード(cathode)とを有する。有機発光素子(OLED)は駆動トランジスター(M1)の出力電流(IOLED)により強さを異ならせて発光することによって映像を表示する。
【0020】
有機発光素子(OLED)は基本色(primary color)のうち一つの光を発光できる。基本色の例としては加法混色の赤色、緑色、青色の三原色を挙げられ、これら三原色の空間的合計または時間的合計(画素空間内で残像時間内に光エネルギーを空間的・時間的に積分したもの)で望む色を表示する。この場合に一部の有機発光素子(OLED)は白色光を発光でき、こうすると輝度が高まる。これとは異なって、すべての画素110の有機発光素子(OLED)が白色光を発光でき、一部の画素110は有機発光素子(OLED)から発光される白色光を基本色のうちいずれか一色に変える色フィルター(図示せず)をさらに含むことができる。
【0021】
スイッチングトランジスター(M2)及び駆動トランジスター(M1)はp-チャンネル電界効果トランジスター(field effect transistor、FET)である。この場合、制御端子、入力端子及び出力端子は各々ゲート、ソース及びドレーンに相当する。しかし、スイッチングトランジスター(M2)と駆動トランジスター(M1)のうち少なくとも一つはn-チャンネル電界効果トランジスターでありうる。また、トランジスター(M1、M2)、キャパシタ(C1)及び有機発光素子(OLED)の接続関係が変わることもありうる。
【0022】
図2に示した画素110は表示装置の或る画素の一例であり、少なくとも二つのトランジスターまたは少なくとも一つのキャパシタを含む異なる形態の画素を用いることができる。また前述したように、データ電流をデータ信号として受信する画素が使われることもありうる。
【0023】
再び、図1を参照すると、走査駆動部200は表示部100の走査線(S1-Sn)と接続されており、データ制御信号(CONT2)により走査線(S1-Sn)に順次に走査信号を印加する。走査信号はスイッチングトランジスター(M2)を導通状態にできるゲートオン電圧(Von)とスイッチングトランジスター(M2)を遮断状態にできるゲートオフ電圧(Voff)の組み合わせで構成される。スイッチングトランジスター(M2)がp-チャンネル電界効果トランジスターの場合、ゲートオン電圧(Von)とゲートオフ電圧(Voff)は各々低電圧と高電圧である。
【0024】
データ駆動部300は表示部100のデータ線(D1-Dm)と接続されており、走査制御信号(CONT1)により制御部400から入力されるデータ信号(RGB各色のデータレベルをデジタル化したDR、DG、DB映像データ信号)をアナログ形式データ電圧に変換してデータ線(D1-Dm)に印加する。
【0025】
制御部400は外部から入力信号(IS)を受信して、映像データ信号(DR、DG、DB)、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)及びバリア駆動制御信号(CONT3)を生成する。ここで、入力信号(IS)は一般的な平面映像データまたは各観察時点(point of view)映像データを含む立体映像データのうちのいずれか一つであり、表示部100に平面映像と立体映像が共に表示される場合に平面映像データ及び立体映像データを全て含むことができる。そして、映像データ信号(DR、DG、DB)は立体映像のための映像データ信号(以下、「立体映像データ信号」という)及び平面映像のための映像データ信号(以下、「平面映像データ信号」という)を含む。制御部400は入力信号(IS)及びモード選択信号(MS)により映像データ信号を生成するが、これに関する説明は後述する。
【0026】
モード選択部500はユーザの望む映像形態に応じて制御部400を制御する。モード選択部500は電子映像機器のユーザメニューに含まれたり別途のスイッチで実現でき、ユーザによって導通/遮断されて、ユーザの選択により入力信号(IS)に関らずに立体映像をユーザに提供することができるようにする。具体的には、モード選択部500はユーザが立体映像を選択すると、入力信号(IS)が立体映像データであるか否かを判断する。入力信号(IS)が立体映像データでない平面映像データだけを含む場合、制御部400に立体映像のための映像データ信号(立体映像データ信号)を生成するよう指示する。ユーザが選択した映像パターンと入力信号(IS)のパターンが同一であればモード選択部500は別途の指示を制御部400に伝達しない。モード選択部500は制御部400にモード選択信号(MS)を伝達して指示を伝達できる。具体的に、モード選択信号(MS)は2種類のレベルを有し、ハイレベルの場合には平面映像データを立体映像データ信号に生成するように制御部400に指示し、ローレベルの場合は入力信号通り映像データ信号を生成するように制御部400に指示する。
【0027】
バリア駆動部600はバリア駆動部制御信号(CONT3)によりバリア層150を駆動する。本発明の実施形態による電子映像機器は立体映像を表示する方式で時分割駆動方式を採択している。
【0028】
バリア駆動部600も時分割駆動方式で動作する。以下、図3を参照して本発明の実施形態による時分割駆動方式について説明する。
【0029】
図3A及び図3Bは本発明の実施形態による平面/立体映像表示装置の時分割駆動方式を示した図である。
【0030】
時分割駆動方式は、1)光源を左右で交互に動作させ、プリズムとレンチキュラーレンズの組み合わせで構成された光学素子を利用して左右を時分割に区分する方法と、2)液晶バリアで光が通過するスリットを既存の一つに該当する区間を多数に分けて表示するイメージに同期させてスリットを移動させる方式がある。本発明の実施形態による電子映像機器は、2)の方法で駆動されると想定して説明する。しかし、本発明はこれに限定されることなく、1)の方法を使用する場合、液晶バリアの代わりに光源及びプリズムとレンチキュラーレンズの組み合わせで構成された光学素子を利用することができる。また、図3A及び図3Bは基本的に両眼の場合を説明したが、本発明はこれに限定されず、多眼の場合にも同じ原理で動作する。
【0031】
まず、図3Aは一つのフレームを期間(T1)及び期間(T2)の2期間に分けて時分割駆動した時、期間(T1)の間の左眼映像及び右眼映像順に合成された映像(以下、「左右映像」という)がユーザに表示されることを示した図面である。図3Bは2番目期間(T2)中の右眼映像及び左眼映像順に合成された映像(以下、「右左映像」という)がユーザに表示されることを示した図面である。期間(T1)及び期間(T2)各々はデータ記入期間(W1、W2)及び維持期間(H1、H2)に区分される。記入期間中に新たな映像が表示されて画面全体に新たな映像記入が完了すると、維持期間中はその画面が維持される。
【0032】
期間(T1)において、図3Aの表示部100の奇数画素(OP)は左眼用画素、偶数画素(EP)は右眼用画素である。この時、バリア層150の奇数画素(BOP)は不透過領域となり、偶数画素(BEP)は透過領域となる。すると、図3Aで示されているように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の不均衡を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の不均衡を有する映像に形成される。従って、ユーザは奇数画素(OP)から投射される左眼用映像及び偶数画素(EP)から投射される右眼用映像を各々観察者の左眼及び右眼で認識する時、実際立体対象物を左眼右眼を通して見るような奥行き情報を得るようになって立体感を感じるようになる。
【0033】
そして、次の図3Bで表示部100の奇数画素(OP)が右眼用画素であり、偶数画素(EP)は左眼用画素である。この時、バリア層150の奇数画素(BOP)は透過領域となり、偶数画素(BEP)は不透過領域となる。以下、図3Bに示されているように、左眼映像が左眼に、右眼映像は右眼に投射される経路が形成される。奇数画素(OP)から投射される右眼用映像は左眼用映像に対して所定の不均衡を有する映像に形成され、偶数画素(EP)から投射される左眼用映像は右眼用映像に対して所定の偏差(disparity)を有する映像に形成される。従って、ユーザは奇数画素(OP)から投射される右眼用映像及び偶数画素(EP)から投射される左眼用映像を各々観察者の右眼及び左眼で認識する時、実際立体対象物を左眼右眼を通して見るような奥行き情報を得るようになって立体感を感じるようになる。
【0034】
このように、期間(T1)では奇数画素が左眼に、偶数画素が右眼に表示されて、期間(T2)では奇数画素が右眼に、偶数画素が左眼に表示される。従って、ユーザは平面映像のような解像度の立体映像を見ることができる。
【0035】
図4は図1に示された制御部400の詳細ブロック図であり、図4では立体映像データを生成するための構成だけを具体的に図示して説明する。
【0036】
図4を参照すると、制御部400はCPU410、3Dグラフィックエンジン420及び3Dチップ430を含む。
【0037】
CPU410は入力信号(IS)の印加を受けて、入力映像信号(ID)、水平同期信号(Hsync)及び垂直同期信号(Vsync)を生成し、入力信号(IS)及びモード選択信号(MS)により入力映像信号(ID)を3Dグラフィックエンジン420及び3Dチップ430のうちいずれか一つに伝達する。これに関する説明は後で動作説明と共に詳しく記述する。
【0038】
3Dグラフィックエンジン420は入力映像信号(ID)の印加を受けて、左眼映像信号(ID_L)及び右眼映像信号(ID_R)を生成する。3Dチップ430は左眼及び右眼映像信号(ID_L、ID_R)と入力映像信号(ID)のうちいずれか一つの印加を受けて、映像データ信号(DR、DG、DB)、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)及びバリア駆動制御信号(CONT3)を生成する。ここで、3Dチップ430は表示部100に立体映像及び平面映像中どの映像を表示するのかによって映像データ信号(DR、DG、DB)、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)及びバリア駆動制御信号(CONT3)の周波数を決定する。具体的には、平面映像が表示される時、3Dチップは周波数60Hzにより映像データ信号(DR、DG、DB)、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)及びバリア駆動制御信号(CONT3)を生成し、立体映像が表示される時は周波数120Hzにより映像データ信号(DR、DG、DB)、走査制御信号(CONT1)、データ制御信号(CONT2)及びバリア駆動制御信号(CONT3)を生成する。走査制御信号(CONT1)は走査開始を指示する走査開始信号及び第1クロック信号を含む。この時、本発明の実施形態による走査開始信号は1フレームの映像データ伝達の開始を指示する垂直同期信号(Vsync)に同期されて1フレームの映像を表示部に表示し始める時点を制御する信号であり、第1クロック信号は一本の画素行に対する入力映像データ伝達を指示する水平同期信号(Hsync)に同期されて、複数の走査線(S1-Sn)各々に選択信号を伝達する時点を制御する信号である。データ制御信号(CONT2)は水平同期信号(Hsync)に同期されて一定の周期を有する第2クロック信号及びデータ信号伝達の開始を制御する水平同期開始信号などを含む。そして、バリア駆動制御信号(CONT3)はバリア層150を制御する信号である。
【0039】
このような構成を有する本発明による電子映像機器の駆動方法について説明する。
【0040】
まず、モード選択信号(MS)がハイレベルであり入力信号(IS)が平面映像データであれば、CPU410は入力映像信号(ID)を3Dグラフィックエンジン420に伝達する。3Dグラフィックエンジン420は左眼及び右眼映像(ID_L、ID_R)を生成して3Dチップ430に伝達する。3Dチップ430は左眼及び右眼映像(ID_L、ID_R)を合成して時分割駆動方式に適当な立体映像データ信号を生成する。そして、入力信号(IS)が立体映像データであれば、CPU410は入力映像信号(ID)を3Dチップ430に直ちに伝達する。3Dチップ430は入力映像信号(ID)が立体映像データとして左眼及び右眼映像データを含んでいるならば、これを合成して時分割駆動方式に適当な立体映像データ信号を生成する。
【0041】
一方、モード選択信号(MS)がローレベルであり入力信号(IS)が立体映像データであれば、CPU410は入力映像信号(ID)を3Dチップ430に伝達して立体映像データ信号を生成する。そして、入力信号(IS)が平面映像データであれば制御部400は平面映像データ信号を生成する。
【0042】
このように、本発明の実施形態による電子映像機器及びその駆動方法はユーザが立体映像表示を制御でき、入力映像が立体映像データの場合に左眼映像と右眼映像に分離する過程を省略できる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0044】
100 電子映像装置の表示部
110 画素
150 バリア層
200 走査駆動部
300 データ駆動部
400 制御部
410 CPU
420 3Dグラフィックエンジン
430 3Dチップ
500 モード選択部
600 バリア駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号の入力映像信号によって立体映像データ信号を生成する制御部と、
ユーザの選択及び前記入力信号のパターンにより前記立体映像データ信号の生成を制御するモード選択部を含み、
前記制御部は、
前記入力映像信号から第1時点に対応する第1時点映像及び前記第1時点とは異なっている第2時点に対応する第2時点映像を生成する3Dグラフィックエンジンと、
前記第1時点映像及び前記第2時点映像または前記入力映像信号の伝達を受けて、前記立体映像データ信号を生成する3Dチップを含み、
前記モード選択部は、
前記ユーザが立体映像表示を選択した場合に前記入力信号が平面映像データであれば、前記入力映像信号が前記3Dグラフィックエンジンに入力されるように前記制御部を制御し、前記入力信号が立体映像データであれば、前記入力映像信号を前記3Dチップに入力されるように前記制御部を制御することを特徴とする電子映像機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記入力信号の印加を受けて前記入力映像信号を生成し、前記モード選択部によって制御されて前記入力映像信号を前記3Dグラフィックエンジン及び3Dチップのうちいずれか一つに伝達するCPUをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項3】
前記第1時点は左眼時点であり、前記第2時点は右眼時点であることを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項4】
前記立体映像データ信号は前記第1時点映像及び第2時点映像の順に合成された第1立体映像データ信号、及び前記第2時点映像及び第1時点映像の順に合成された第2立体映像データ信号を含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項5】
前記第1立体映像データ信号を表示するための第1サブバリア及び前記第2立体映像データ信号を表示するための第2サブバリアを含むバリアをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電子映像機器。
【請求項6】
入力信号に対する入力映像信号を生成する段階と、
ユーザが立体映像表示を選択したか否かを判断する段階と、
判断結果、前記立体映像表示を選択した場合に、前記入力信号が平面映像データであれば、前記入力映像信号から第1時点に対応する第1時点映像、及び前記第1時点とは異なっている第2時点に対応する第2時点映像を生成する段階と、
前記第1時点映像及び前記第2時点映像を利用して立体映像データ信号を生成する段階を含み、
前記第1時点映像及び前記第2時点映像を生成する段階において前記入力信号が立体映像データであれば、前記入力映像信号を利用して前記立体映像データ信号を生成することを特徴とする電子映像機器の駆動方法。
【請求項7】
前記立体映像データ信号を生成する段階は、
前記第1時点映像及び第2時点映像の順に合成された第1立体映像データ信号を生成する段階と、
前記第2時点映像及び第1時点映像の順に合成された第2立体映像データ信号を生成する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器の駆動方法。
【請求項8】
前記第1立体映像データ信号を表示するための第1サブバリアが不透過領域となる段階と、
前記第2立体映像データ信号を表示するための第2サブバリアが不透過領域となる段階をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の電子映像機器の駆動方法。
【請求項9】
前記第1時点は左眼時点であり、前記第2時点は右眼時点であることを特徴とする請求項6に記載の電子映像機器の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−183555(P2010−183555A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−85266(P2009−85266)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】