説明

電子機器、表示制御方法及び表示制御プログラム

【課題】早送り再生又は早戻し再生時に適切な映像を表示できる電子機器及び表示制御方法を提供すること。
【解決手段】実施形態によれば、二次元映像データ又は三次元映像データを再生する電子機器は二次元−三次元変換手段と表示制御手段とを具備する。二次元−三次元変換手段は、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームに対応する複数の三次元映像フレームを生成する。表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記生成された複数の三次元映像フレームを表示するよう制御し、前記三次元映像データの再生が要求された場合、前記三次元映像データに含まれる複数の三次元映像フレームを表示するよう制御し、前記三次元再生中に再生速度の変更が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを前記画面表示するよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、映像コンテンツを再生する電子機器、該機器に適用される表示制御方法及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、三次元映像を観賞するための様々な映像表示装置が提供されている。このような映像表示装置では、例えば、両眼視差や観視距離等に基づく左眼用映像と右眼用映像とを用いて、ユーザに三次元映像(立体映像)を知覚させることができる。映像表示装置は、例えば、三次元映像コンテンツデータに含まれる左眼用映像と右眼用映像とを、当該映像表示装置に応じた方式で表示することにより、三次元映像を表示することができる。
【0003】
ところで、ユーザは、表示されている映像から観賞したい部分を早く探し出すために、映像を早送り再生又は早戻し(巻き戻し)再生することがある。例えば、通常の再生時よりも映像内の映像フレーム毎の表示時間を短くすることによって、映像が早送り再生又は早戻し再生される。しかし、三次元映像が表示される際には、各映像フレームの表示時間が短くなることによって、ユーザによる立体視が困難になる可能性がある。そのため、三次元映像を表示している際に早送り再生又は早戻し再生が指示された際には、三次元映像フレームを用いて二次元映像フレームを生成し、生成された二次元映像フレームを画面に表示する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−110121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ユーザは、早送り再生や早戻し再生を指示したことによって、画面に表示される映像が三次元映像から二次元映像に切り替わるので、表示される映像に違和感を覚える可能性がある。したがって、早送り再生や早戻し再生が指示されても、可能な限り、三次元映像が表示されている場合には三次元映像の表示が維持され、二次元映像が表示されている場合には二次元映像の表示が維持されることが望ましい。
【0006】
本発明は、早送り再生又は早戻し再生時に適切な映像を表示できる電子機器、表示制御方法及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態によれば、電子機器は、二次元−三次元変換手段と表示制御手段とを具備する。二次元−三次元変換手段は、二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームに対応する複数の三次元映像フレームを生成する。表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを画面に表示するよう制御し、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図。
【図2】同実施形態の電子機器のシステム構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態の電子機器によって実行される映像コンテンツ再生プログラムの構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態の電子機器によって設定される表示モードの例を示す図。
【図5】同実施形態の電子機器によって実行される映像再生処理の手順の例を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の電子機器によって実行される第1再生制御処理の手順の例を示すフローチャート。
【図7】同実施形態の電子機器によって実行される早送り/早戻し再生処理の手順の例を示すフローチャート。
【図8】同実施形態の電子機器によって実行される第2再生制御処理の手順の例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る電子機器の外観を示す斜視図である。この電子機器は、例えばノートブックタイプのパーソナルコンピュータ1として実現される。また、この電子機器は、テレビジョン受信機、映像データを保存するためのレコーダ(例えば、ハードディスクレコーダ、DVDレコーダ)、タブレットPC、スレートPC、PDA、カーナビゲーション装置、スマートフォン等として実現され得る。
【0010】
図1に示すように、本コンピュータ1は、コンピュータ本体2と、ディスプレイユニット3とから構成される。
ディスプレイユニット3には、三次元ディスプレイ(3Dディスプレイ)15が組み込まれている。ディスプレイユニット3は、コンピュータ本体2の上面が露出される開放位置とコンピュータ本体2の上面を覆う閉塞位置との間を回動自在にコンピュータ本体2に取り付けられている。また、3Dディスプレイ15は、LCD(liquid crystal display)15Aとレンズユニット15Bとを備える。レンズユニット15Bは、LCD15A上にはり合わせられている。レンズユニット15Bは、LCD15Aに表示される映像に含まれる複数の画素に対応する複数の光線をそれぞれ所定の方向に射出するための複数のレンズ機構を含む。レンズユニット15Bは、例えば、三次元映像表示に必要な機能を電気的にスイッチングできる液晶GRIN(gradient index)レンズである。この液晶GRINレンズでは、平坦な液晶層を用いて電極で屈折率分布を作るので、画面に三次元映像と二次元映像とを表示することができる。3Dディスプレイ15は、三次元映像が表示される場合、左眼用映像と右眼用画像とを表示し、二次元映像が表示される場合、二次元映像を表示する。そのためユーザは、画面に三次元映像が表示されるとき三次元映像を知覚し、二次元映像が表示されるとき二次元映像を知覚することができる。
【0011】
コンピュータ本体2は、薄い箱形の筐体を有しており、その上面には、キーボード26、本コンピュータ1を電源オン/電源オフするためのパワーボタン28、入力操作パネル29、タッチパッド27、スピーカ18A,18Bなどが配置されている。入力操作パネル29上には、各種操作ボタンが設けられている。これらボタン群には、TV機能(視聴、録画、録画された放送番組データ/ビデオデータの再生)を制御するための操作ボタン群も含まれている。
【0012】
コンピュータ本体2の例えば右側面には、TV放送用のアンテナ端子30Aが設けられている。また、コンピュータ本体2の例えば背面には、例えばHDMI(high-definition multimedia interface)規格に対応した外部ディスプレイ接続端子が設けられている。この外部ディスプレイ接続端子は、放送番組データのような映像コンテンツデータに含まれる映像データ(動画像データ)を外部ディスプレイに出力するために用いられる。
【0013】
図2は、本コンピュータ1のシステム構成を示す図である。
本コンピュータ1は、図2に示すように、CPU11、ノースブリッジ12、主メモリ13、表示コントローラ14、ビデオメモリ(VRAM)14A、3Dディスプレイ15、サウスブリッジ16、サウンドコントローラ17、スピーカ18A,18B、BIOS−ROM19、LANコントローラ20、ハードディスクドライブ(HDD)21、光ディスクドライブ(ODD)22、無線LANコントローラ23、USBコントローラ24、エンベデッドコントローラ/キーボードコントローラ(EC/KBC)25、キーボード(KB)26、ポインティングデバイス27、TVチューナ30等を備えている。
【0014】
CPU11は、本コンピュータ1の動作を制御するプロセッサである。CPU11は、HDD21から主メモリ13にロードされる、オペレーティングシステム(OS)13A、及び映像コンテンツ再生プログラム13B等のようなアプリケーションプログラムを実行する。映像コンテンツ再生プログラム13Bは、映像コンテンツデータを視聴するための機能を有するソフトウェアである。映像コンテンツデータは、二次元映像を表示するための二次元映像データ、又は三次元映像を表示するための三次元映像データを含む。そのため、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、二次元映像を視聴するための機能と三次元映像を視聴するための機能とを有する。また、この映像コンテンツ再生プログラム13Bは、TVチューナ30によって受信された放送番組データを視聴するためのライブ再生処理、受信された放送番組データをHDD21に記録する録画処理、HDD21に記録された放送番組データ/ビデオデータを再生する再生処理、ネットワークを介して受信された映像コンテンツデータを再生する再生処理等を実行する。また、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、DVDのような記憶メディアやハードディスクのような記憶装置に格納された映像コンテンツデータを再生することもできる。
【0015】
さらに、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像を三次元映像にリアルタイムで変換して画面(3Dディスプレイの画面)15上に表示する。映像コンテンツ再生プログラム13Bは、様々な映像コンテンツデータ(たとえば、放送番組データ、記憶メディアや記憶装置に格納されたビデオデータ、インターネット上のサーバから受信したビデオデータ、等)を二次元−三次元変換(2D−3D変換)することができる。
【0016】
三次元映像の表示には、例えば、裸眼立体視方式(例えば、インテグラルイメージング方式、レンチキュラ方式、パララックスバリア方式等)による3Dディスプレイ15が用いられる。裸眼立体視方式では、三次元映像に対応する左眼用画像と右眼用画像とが、所定の配置で3Dディスプレイ15に表示される。ユーザは、裸眼立体視方式による3Dディスプレイ15に表示された映像を見ることにより、三次元映像を裸眼で知覚することができる。
【0017】
なお、三次元映像の表示には、例えば、シャッター方式(時分割方式とも云う)を用いてもよい。シャッター方式の三次元映像表示では、左眼用映像データと右眼用映像データとを含むステレオペア映像が用いられる。LCD15は、例えば、通常のリフレッシュレート(例えば60Hz)の2倍のリフレッシュレート(例えば120Hz)で駆動される。左眼用映像データ内の左眼用フレームと右眼用映像データ内の右眼用フレームは、例えば120Hzのリフレッシュレートで交互にLCD15上に表示される。ユーザは、例えば、液晶シャッターメガネのような3Dグラス(図示せず)を用いることで、左眼用フレームに対応する画像を左眼で、右眼用フレームに対応する画像を右眼で見ることができる。3Dグラスは、左眼用フレーム及び右眼用フレームそれぞれの表示タイミングを示す同期信号をコンピュータ1から赤外線などを用いて受信するように構成してもよい。3Dグラス内の左眼用シャッター及び右眼用シャッターは、LCD15への左眼用フレーム及び右眼用フレームそれぞれの表示タイミングに同期して開閉される。
【0018】
代わりに、三次元映像の表示には、例えば、Xpol(登録商標)方式等の偏光方式を用いてもよい。この場合、例えば、左眼用画像と右眼用画像とが例えば走査線単位でインタリーブされたインタリーブフレーム群が生成され、これらインタリーブフレーム群がLCD15に表示される。LCD15の画面を覆う偏向フィルタは、LCD15の画面上の例えば奇数番目のライン群に表示される左眼用画像と偶数番目のライン群に表示される右眼用画像とを異なる方向に偏光する。ユーザは、偏向メガネを用いることにより、左眼用画像を左眼で、右眼用画像を右眼で見ることができる。
【0019】
また、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像を二次元映像にリアルタイムで変換して画面(3Dディスプレイの画面)15上に表示する。映像コンテンツ再生プログラム13Bは、様々な三次元映像コンテンツデータ(たとえば、放送番組データ、記憶メディアや記憶装置に格納されたビデオデータ、インターネット上のサーバから受信したビデオデータ、等)を三次元−二次元変換(3D−2D変換)することができる。3D−2D変換は、例えば、三次元映像を観賞させることが好ましくない年齢の子供に、二次元映像を観賞させるために用いられる。
【0020】
さらに、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、再生されている動画像を早送り再生又は早戻し(巻き戻し)再生する早送り/早戻し再生機能も有する。映像コンテンツ再生プログラム13Bは、三次元映像又は二次元映像を、ユーザによる指示に応じて早送り再生又は早戻し再生することができる。早送り再生では、現在表示されている映像フレームの後の所定の数の映像フレームを読み飛ばし(すなわち、スキップし)、読み飛ばされた映像フレームの後の映像フレームを表示する動作が繰り返される。また、早戻し再生では、現在表示されている映像フレームの前の所定の数の映像フレームを読み飛ばし、読み飛ばされた映像フレームの前の映像フレームを表示する動作が繰り返される。つまり、早送り再生及び早戻し再生では、所定枚数おきに映像フレームが表示されることにより、通常の再生時よりも速い速度で映像を再生することができる。
【0021】
また、CPU11は、BIOS−ROM19に格納されたBIOS(Basic Input/Output System)も実行する。BIOSは、ハードウェア制御のためのプログラムである。
【0022】
ノースブリッジ12は、CPU11のローカルバスとサウスブリッジ16との間を接続するブリッジデバイスである。ノースブリッジ12には、主メモリ13をアクセス制御するメモリコントローラも内蔵されている。また、ノースブリッジ12は、表示コントローラ14との通信を実行する機能も有している。
【0023】
表示コントローラ14は、本コンピュータ1のディスプレイとして使用されるLCD15を制御するデバイスである。この表示コントローラ14によって生成される表示信号はLCD15に送られる。LCD15は、表示信号に基づいて映像を表示する。
【0024】
サウスブリッジ16は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス上及びLPC(Low Pin Count)バス上の各デバイスを制御する。また、サウスブリッジ16は、HDD21及びODD22を制御するためのIDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ、及びBIOS−ROM19をアクセス制御するメモリコントローラが内蔵されている。さらに、サウスブリッジ16は、サウンドコントローラ17及びLANコントローラ20との通信を実行する機能も有している。
【0025】
また、サウスブリッジ16は、映像コンテンツ再生プログラム13Bによる要求等に応じて、レンズユニット15Bが三次元映像表示モードと二次元映像表示モードのいずれか一方に設定されるように制御するための制御信号を、レンズユニット15Bに出力することができる。レンズユニット15Bは、サウスブリッジ16によって出力された制御信号に応じて、例えば、液晶層内の部分の屈折率を変更することにより、三次元映像表示モードと二次元映像表示モードのいずれか一方に設定される。
【0026】
サウンドコントローラ17は音源デバイスであり、再生対象のオーディオデータをスピーカ18A,18Bに出力する。LANコントローラ20は、例えばEthernet(登録商標)規格の有線通信を実行する有線通信デバイスであり、無線LANコントローラ23は、例えばIEEE 802.11規格の無線通信を実行する無線通信デバイスである。また、USBコントローラ24は、例えばUSB2.0規格のケーブルを介して外部機器との通信を実行する。
【0027】
EC/KBC25は、電力管理を行うためのエンベデッドコントローラと、キーボード(KB)26、及びポインティングデバイス27を制御するためのキーボードコントローラとが集積された1チップマイクロコンピュータである。このEC/KBC25は、ユーザの操作に応じて本コンピュータ1をパワーオン/パワーオフする機能を有している。
【0028】
TVチューナ30はテレビジョン(TV)放送信号によって放送される放送番組データを受信する受信装置であり、アンテナ端子30Aに接続されている。このTVチューナ30は、例えば、地上波デジタルTV放送のようなデジタル放送番組データを受信可能なデジタルTVチューナとして実現されている。また、TVチューナ30は、外部機器から入力されるビデオデータをキャプチャする機能も有している。
【0029】
次いで、図3は、映像コンテンツ再生プログラム13Bの機能構成の例を示す。映像コンテンツ再生プログラム13Bは、映像コンテンツデータ31を三次元映像又は二次元映像として再生するための映像再生機能を有する。また、映像コンテンツ再生プログラム13Bは、三次元映像又は二次元映像を、早送り再生又は早戻し再生する早送り/早戻し再生機能を有する。早送り/早戻し再生機能では、例えば、映像の再生中に、再生速度を変更して映像が再生される(又は再生速度を変更して通常の再生の向きとは逆向きに再生される)。なお、上述のように、映像コンテンツデータは、二次元映像を表示するための二次元映像データ、又は三次元映像を表示するための三次元映像データを含む。二次元映像データは、複数の二次元映像フレームを含む。また、三次元映像データは、複数の三次元映像フレームを含む。この三次元映像フレームは、例えば、水平方向の解像度が1/2になるようにサンプリングされた左眼用画像と右眼用画像とが左右に配置されたサイドバイサイドの画像を含む。
【0030】
映像コンテンツ再生プログラム13Bは、再生操作検出部31、表示モード設定部32、再生モード切替部33、再生制御部34、2D−3D変換部35、3D−2D変換部36、及び表示制御部37を備える。
【0031】
再生操作検出部31は、映像コンテンツデータの再生に関する各種の操作を検出する。再生操作検出部31は、例えば、画面15に表示されたボタン(GUIのオブジェクト)がユーザによって押されたこと、キーボード26内のキーが押されたこと等に応じて、それら押されたボタンやキーに関連付けられた操作(機能)を検出する。再生操作検出部31は、例えば、映像コンテンツデータの再生(以下、通常再生とも称する)の開始を指示する操作、早送り再生の開始又は終了を指示する操作、及び早戻し再生の開始又は終了を指示する操作を検出する。また、再生操作検出部31は、映像コンテンツデータのスロー再生の開始を指示する操作を検出してもよい。すなわち、再生操作検出部31は、映像コンテンツデータの再生速度の変更を指示する操作を検出し、また、変更される再生速度を検出することができる。ユーザは、例えば、映像コンテンツデータの通常再生の開始を指示した後に、見たい部分を素早く探し出すために早送り再生や早戻し再生の開始を指示することができる。
【0032】
また、再生操作検出部31は、再生対象に設定された映像コンテンツデータを検出する。再生対象の映像コンテンツデータは、例えばユーザによって指定される。ユーザは、例えば、複数の映像コンテンツデータを含む一覧から、再生したい映像コンテンツデータを選択する。
【0033】
再生操作検出部31は、指定された映像コンテンツデータに二次元映像データが含まれる場合、その二次元映像データを三次元映像データに変換することを指示する2D−3D変換操作を検出することができる。例えば、映像コンテンツデータに二次元映像データが含まれる場合にのみ、2D−3D変換を指示するためのボタンが有効にされる。したがって、この2D−3D変換を指示する操作が検出された場合には二次元映像データを用いて三次元映像が表示され、この2D−3D変換操作が検出されない場合には二次元映像データを用いて二次元映像が表示される。また、再生操作検出部31は、映像コンテンツデータに三次元映像データが含まれる場合、その三次元映像データを二次元映像データに変換することを指示する3D−2D変換操作を検出することができる。例えば、映像コンテンツデータに三次元映像データが含まれる場合にのみ、3D−2D変換を指示するためのボタンが有効にされる。したがって、この3D−2D変換操作が検出された場合には三次元映像データを用いて二次元映像が表示され、3D−2D変換操作が検出されない場合には三次元映像データを用いて三次元映像が表示される。
【0034】
再生操作検出部31は、再生操作を示す情報を再生モード切替部33に出力する。そして、再生操作検出部31は、再生操作及び変換操作を示す情報と再生対象の映像コンテンツデータに関する情報とを表示モード設定部32に出力する。
【0035】
再生モード切替部33は、再生操作検出部31によって出力された、再生操作を示す情報に基づいて、映像コンテンツデータを再生する再生モードを切り替える。再生モードには、例えば、“通常再生モード”と“早送りモード”と“早戻しモード”のいずれか一つのモードが設定される。“通常再生モード”は、映像コンテンツデータを用いて生成される映像(二次元映像又は三次元映像)が通常の速度で再生されるモードを示す。“早送りモード”は、映像コンテンツデータを用いて生成される映像が、通常の速度よりも速い速度で、通常の再生の向きと同じ向きに再生されるモードを示す。“早戻しモード”は、通常の速度よりも速い速度で、通常の再生の向きとは逆の向きに再生されるモードを示す。
【0036】
具体的には、再生操作を示す情報が通常再生の開始を示す場合、再生モード切替部33は、再生モードに“通常再生モード”を設定する。再生操作を示す情報が早送り再生の開始を示す場合、再生モード切替部33は、再生モードに“早送りモード”を設定する。再生操作を示す情報が早戻し再生の開始を示す場合、再生モード切替部33は、再生モードに“早戻しモード”を設定する。再生操作を示す情報が早送り再生の終了を示す場合、再生モード切替部33は、再生モードに“通常再生モード”を設定する。再生操作を示す情報が早戻し再生の終了を示す場合、再生モード切替部33は、再生モードに“通常再生モード”を設定する。この再生モードを示す情報は、例えば、メモリ13内の所定の領域に格納される。そして、再生モード切替部33は、設定された再生モードを示す情報を再生制御部34に出力する。
【0037】
表示モード設定部32は、再生操作検出部31によって出力された、再生操作及び変換操作を示す情報と再生対象の映像コンテンツデータに関する情報とに基づいて、映像コンテンツデータを表示する表示モードを設定する。表示モードには、例えば、“3Dモード”、“3D2Dモード”、“2D3Dモード”、及び“2Dモード”のいずれか一つのモードが設定される。“3Dモード”は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて三次元映像を表示するモードを示す。“3D2Dモード”は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて二次元映像を表示するモードを示す。“2D3Dモード”は、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像データを用いて三次元映像を表示するモードを示す。“2Dモード”は、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像データを用いて二次元映像を表示するモードを示す。この表示モードを示す情報は、例えば、メモリ13内の所定の領域に格納される。そして、表示モード設定部32は、設定された表示モードを示す情報を再生制御部34に出力する。
【0038】
図4は、表示モード設定部32によって設定される表示モードの例を示す。図4では、再生モードが“通常再生モード”から“早送りモード”又は“早戻しモード”に遷移し、さらに“通常再生モード”に戻る間に設定される表示モードの例が示されている。
【0039】
具体的には、映像コンテンツデータが三次元映像データを含み、この三次元映像データの3D−2D変換が指示されていない場合(すなわち、3D映像表示が指示されている場合)、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”と“早送りモード”と “早戻しモード”のいずれであるかに関わらず、表示モードを“3Dモード”に設定する。つまり、三次元映像データを用いて三次元映像を表示する場合、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられても、表示モードは“3Dモード”に維持される。
【0040】
映像コンテンツデータが二次元映像データを含み、この二次元映像データの2D−3D変換が指示されている場合(すなわち、2D3D変換表示が指示されている場合)、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”であるとき、表示モードを“2D3Dモード”に設定し、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”であるとき、表示モードを“2Dモード”に設定する。
【0041】
より具体的には、2D3D変換表示が指示されている場合、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”に設定されたとき、表示モードを“2D3Dモード”に設定する。次いで、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”から“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられたとき、表示モードを“2Dモード”に変更する。そして、表示モード設定部32は、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”から“通常再生モード”に戻されたとき、表示モードを“2D3Dモード”に戻す。
【0042】
また、映像コンテンツデータが三次元映像データを含み、この三次元映像データの3D−2D変換が指示されている場合(すなわち、3D2D変換表示が指示されている場合)、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”と“早送りモード”と“早戻しモード”のいずれであるかに関わらず、表示モードを“3D2Dモード”に設定する。つまり、三次元映像データを用いて二次元映像を表示する場合、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられても、表示モードは“3D2Dモード”に維持される。
【0043】
そして、映像コンテンツデータが二次元映像データを含み、この二次元映像データの2D−3D変換が指示されていない場合(すなわち、2D映像表示が指示されている場合)、表示モード設定部32は、再生モードが“通常再生モード”と“早送りモード”と“早戻しモード”のいずれであるかに関わらず、表示モードを“2Dモード”に設定する。つまり、二次元映像データを用いて二次元映像を表示する場合、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられても、表示モードは“2Dモード”に維持される。
【0044】
上述のように、3D映像表示(3Dモード)及び2D映像表示(2Dモード)では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるときでも、表示モードが維持される。これは、3D映像表示では、左眼画像と右眼画像とを含む三次元映像フレーム(すなわち、視差を有する画像)を用いて三次元映像が表示されるので、通常再生時と早送り再生又は早戻し再生時とで表示に要する計算量が変化しないためである。同様に、2D映像表示でも、二次元映像フレームを用いて二次元映像が表示されるので、通常再生時と早送り再生又は早戻し再生時とで表示に要する計算量は変化しないため、再生モードに関わらず表示モードが維持される。
【0045】
また、2D3D変換表示では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるとき、表示モードが “2D3Dモード”ではなく“2Dモード”に一時的に変更される。これは、1枚の二次元映像フレームを三次元映像フレームに変換する2D3D変換に要する処理時間が、早送り再生又は早戻し再生時に1枚の映像フレームが画面15に表示されている時間よりも長い可能性があるためである。具体的には、2D3D変換では、再生対象の二次元映像フレームを含む、連続する所定枚数の二次元映像フレーム(例えば、再生対象の二次元映像フレームとその前後の二次元映像フレームとを含む3枚の二次元映像フレーム)を解析することによって、再生対象の二次元映像フレームに含まれる複数の画素に対応する複数の奥行き値が算出される。そして、算出された奥行き値に対応する複数の視差に基づいて、左眼用画像と右眼用画像とを含む三次元映像フレームが生成される。このような計算量の多い処理のため、2D3D変換表示では、早送り再生時又は早戻し再生時に、2D3D変換された三次元映像フレームをリアルタイムで生成できない可能性がある。
【0046】
また、2D3D変換では、上述のように、再生対象の二次元映像フレームを含む、連続する所定枚数の二次元映像フレームを用いて、再生対象の二次元映像フレームに対応する三次元映像フレームが生成される。しかし、早送り再生では、現在表示されている映像フレームの後の所定の数の映像フレームを読み飛ばし、読み飛ばされた映像フレームの後の映像フレームを表示する動作が繰り返される。また、早戻し再生では、現在表示されている映像フレームの前の所定の数の映像フレームを読み飛ばし、読み飛ばされた映像フレームの前の映像フレームを表示する動作が繰り返される。そのため、三次元映像フレームを生成するために必要とされる、連続する所定枚数の二次元映像フレームが得られない可能性がある。
【0047】
したがって、“2D3Dモード”で映像を早送り再生又は早戻し再生した場合には、画面15に表示すべき三次元映像フレームが生成できないために、早送り再生又は早戻し再生が破綻してしまう。そのため、2D3D変換表示では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるとき、表示モードが“2D3Dモード”ではなく、“2Dモード”に設定される。そして、映像の再生が通常再生に戻されたとき、表示モードは、一時的に設定された“2Dモード”から、直前の表示モードである“2D3Dモード”に復帰する。これによりユーザは、新たに2D3D変換を指示する操作を行うことなく、2D3D変換によって得られた三次元映像の観賞を継続することができる。
【0048】
なお、2D3D変換表示では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるときであっても、可能な限り2D3D変換表示を維持してもよい。例えば、早送り再生/早戻し再生の速度がしきい値(例えば、2倍速)以下である場合、コンピュータ10内のリソースの使用率(又は使用量)がしきい値以下である場合(例えば、CPU11の使用率がしきい値以下である場合や、メモリ13の使用量がしきい値以下である場合)、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像フレームの解像度がしきい値(例えば、1280×1024画素)以下である場合等には、リアルタイムで三次元映像フレームを生成することができるので、表示モード設定部32は表示モードを“2D3Dモード”に維持することができる。また、画面15に表示される映像のフレームレートがしきい値(例えば、60フレーム/秒)以下である場合には、画面15に表示される三次元映像をユーザが適切に立体視することができるので、表示モード設定部32は表示モードを“2D3Dモード”に維持してもよい。
【0049】
また、3D2D変換表示では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるときでも、表示モードは“3D2Dモード”に維持される。これは、1枚の三次元映像フレームを二次元映像フレームに変換する3D2D変換に要する処理時間が、早送り再生又は早戻し再生時に1枚の映像フレームが画面15に表示されている時間よりも短いためである。つまり、3D2D変換表示では、早送り再生時又は早戻し再生時に、3D2D変換された二次元映像フレームをリアルタイムで生成することができる。3D2D変換では、再生対象の1枚の三次元映像フレームを用いて、この三次元映像フレームに対応する二次元映像フレームが生成される。具体的には、3D2D変換では、例えば、再生対象の三次元映像フレームに含まれる左眼用画像と右眼用画像のいずれかを水平方向に2倍に拡大することによって、二次元映像フレームが生成される。そのため、2D3D変換よりもごく短い時間で、画面15に表示される映像フレームを生成することができる。したがって、3D2D変換表示では、映像が早送り再生又は早戻し再生されるときでも、表示モードが“3D2Dモード”に維持される。
【0050】
再生制御部34は、再生モード切替部33によって設定された再生モードと、表示モード設定部32によって設定された表示モードとに基づいて、設定された再生モードで、設定された表示モードの映像が再生されるように制御する。つまり、再生制御部34は、再生モードが“通常再生モード”に設定されている場合、映像コンテンツデータデータが通常再生されるように制御し、再生モードが“早送りモード”に設定されている場合、映像コンテンツデータが早送り再生されるように制御し、再生モードが“早戻しモード”に設定されている場合、映像コンテンツデータが早戻し再生されるように制御する。
【0051】
以下では、映像コンテンツデータデータが通常再生される場合の動作と、映像コンテンツデータが早送り再生又は早戻し再生される場合の動作とについてそれぞれ説明する。
映像コンテンツデータが通常再生される場合、再生制御部34は、複数の映像フレームを、先頭の映像フレームから順に再生対象の映像フレームに設定する。より具体的には、表示モードが“3Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて、複数の三次元映像フレームの内の再生対象の三次元映像フレームを表示制御部37に出力する。表示モードが“2D3Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像データを用いて、複数の二次元映像フレームの内の再生対象の二次元映像フレームを2D−3D変換部35に出力する。表示モードが“3D2Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて、複数の三次元映像フレームの内の再生対象の三次元映像フレームを3D−2D変換部36に出力する。また、表示モードが“2Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像データを用いて、複数の二次元映像フレームの内の再生対象の二次元映像フレームを表示制御部37に出力する。
【0052】
2D−3D変換部35は、二次元映像データを三次元映像データに変換する。換言すると、2D−3D変換部35は、二次元映像フレームに対応する三次元映像フレームを生成する。2D−3D変換では、例えば、二次元映像データを解析し、人等の動物体を検出することによって、映像に含まれる物体や背景の前後関係が推定される。そのため、2D−3D変換部35は、再生対象の映像フレームを含む、連続する所定枚数の二次元映像フレームを解析することによって、再生対象の映像フレームに含まれる複数の画素の複数の奥行き値を算出する。2D−3D変換部35は、眼間距離や観視距離に基づいて、算出された複数の奥行き値に対応する複数の視差を算出する。つまり、2D−3D変換部35は、再生対象の二次元映像フレームに含まれる複数の画素に対応する複数の視差を算出する。そして、2D−3D変換部35は、算出された複数の視差を用いて、左眼用画像と右眼用画像とを含む三次元映像フレームを生成する。2D−3D変換部35は、生成された三次元映像フレームを表示制御部37に出力する。
【0053】
なお、2D−3D変換部35は、所定枚数の二次元映像フレームを解析した結果をメモリ13内の所定の領域等に保存してもよい。この保存された解析結果を利用することにより、後続する再生対象の二次元映像フレームに対応する三次元映像フレームを生成するための処理時間を短縮することができる。
【0054】
また、3D−2D変換部36は、三次元映像データを二次元映像データに変換する。上述のように、三次元映像データは複数の三次元映像フレームを含む。この三次元映像フレームは、例えば、水平方向の解像度が1/2になるようにサンプリングされた左眼用画像と右眼用画像とが左右に配置されたサイドバイサイドの画像を含む。そのため、3D−2D変換部36は、例えば、再生対象の三次元映像フレームに含まれる左眼用画像と右眼用画像のいずれかを水平方向に2倍に拡大することによって、二次元映像フレームを生成する。そして、3D−2D変換部36は、生成された二次元映像フレームを表示制御部37に出力する。
【0055】
次いで、表示制御部37は、再生制御部34によって出力された二次元映像フレームもしくは三次元映像フレーム、2D−3D変換部35によって出力された三次元映像フレーム、又は3D−2D変換部36によって出力された二次元映像フレームを画面15に表示する。表示制御部37は、三次元映像フレームを表示する場合、その三次元映像フレームに含まれる左眼用画像と右眼用画像とを画面15に表示する。以上の構成により、ユーザは、通常再生された映像を観賞することができる。
【0056】
なお、再生制御部34は、表示モードが“3D2Dモード”である場合、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて、複数の三次元映像フレームの内の再生対象の三次元映像フレームを表示制御部37に出力してもよい。その場合、表示制御部37は、再生対象の三次元映像フレームに含まれるサイドバイサイドの画像をそのまま画面15に表示する。つまり、画面15には、左眼用画像と右眼用画像とが左右に配置して表示される。
【0057】
次いで、映像コンテンツデータが早送り再生又は早戻し再生される場合の動作について説明する。早送り再生では、映像フレームを早送りする速度(例えば、通常再生の速度の2倍速、3倍速等)が指定される。同様に、早戻し再生でも、映像フレームを早戻しする速度が指定される。ここでは、説明を簡単にするために、映像コンテンツデータが通常再生されている間に、早送り再生が指示されたことを想定する。
【0058】
映像コンテンツデータが早送り再生される場合、再生制御部34は、現在表示されている映像フレームに後続する所定の数の映像フレームを読み飛ばし、読み飛ばされた所定の数の映像フレームに後続する映像フレームを再生対象の映像フレームに設定する。そして、設定された再生対象の映像フレームが画面に表示された後、同様に、その再生対象の映像フレームに後続する所定の数の映像フレームを読み飛ばし、読み飛ばされた所定の数の映像フレームに後続する映像フレームを新たな再生対象の映像フレームに設定する。上述の動作を繰り返すことにより、映像コンテンツデータが早送り再生される。なお、再生制御部34は、この所定の数(読み飛ばされる映像フレームの数)を、早送り再生の速度に基づいて決定する。例えば、2倍速では、1枚の映像フレームが読み飛ばされるので、再生制御部34は、この所定の数を“1”に決定する。また、例えば、10倍測では、9枚の映像フレームが読み飛ばされるので、再生制御部34は、この所定の数を“9”に決定する。
【0059】
表示モードが“3Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて、複数の三次元映像フレームの内の再生対象の三次元映像フレームを表示制御部37に出力する。表示モードが“3D2Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる三次元映像データを用いて、複数の三次元映像フレームの内の再生対象の三次元映像フレームを3D−2D変換部36に出力する。3D−2D変換部36は、上述のように、三次元映像フレームを3D−2D変換することによって生成された二次元映像フレームを表示制御部37に出力する。また、表示モードが“2Dモード”である場合、再生制御部34は、映像コンテンツデータに含まれる二次元映像データを用いて、複数の二次元映像フレームの内の再生対象の二次元映像フレームを表示制御部37に出力する。
【0060】
そして、表示制御部37は、再生制御部34によって出力された二次元映像フレームもしくは三次元映像フレーム、又は3D−2D変換部36によって出力された二次元映像フレームを画面15に表示する。表示制御部37は、例えば、通常再生時に映像フレームが画面15に表示される時間と同じ時間だけ、映像フレームを画面15に表示する。また、表示制御部37は、例えば、通常再生時に映像フレームが画面15に表示される時間より長い時間、映像フレームを画面15に表示してもよい。以上の構成により、ユーザは、早送り再生された映像を見ることができる。なお、映像コンテンツデータの早戻し再生が指示された場合には、再生制御部34が、通常再生によって映像が再生される向きとは逆の向きに、上記と同様の動作を実行することにより、ユーザは、早戻し再生された映像を見ることができる。
【0061】
また、映像が通常再生の速度よりも遅い速度で再生される場合、すなわち、映像がスロー再生される場合、表示モードは通常再生時のまま維持される。これは、スロー再生時では、例えば、表示モードが“2D3Dモード”に設定されていても、2D3D変換に必要な二次元映像フレームが読み飛ばされることがなく、また画面15に表示されている映像フレームが切り替えられるまでの間に、次に表示される三次元映像フレームを生成することができるためである。
【0062】
次いで、図5に示すフローチャートを参照して、コンピュータ10によって実行される映像再生処理の手順の例について説明する。映像再生処理では、映像データが通常の速度(フレームレート)で再生される。
【0063】
まず、再生操作検出部31は、映像コンテンツデータの再生が要求されたか否かを判定する(ブロックB101)。映像コンテンツデータは三次元映像データ(3D映像データ)又は二次元映像データ(2D映像データ)を含む。再生操作検出部31は、例えば、ユーザによって映像コンテンツデータが選択され、選択された映像コンテンツデータの再生が指示されたことを検出する。
映像コンテンツデータの再生が要求されていない場合(ブロックB101のNO)、ブロックB101に戻り、再度映像コンテンツデータの再生が要求されたか否かが判定される。
【0064】
映像コンテンツデータの再生が要求されている場合(ブロックB101のYES)、表示モード設定部32は、映像コンテンツデータが三次元映像データを含んでいるか否かを判定する(ブロックB103)。映像コンテンツデータが三次元映像データを含んでいる場合(ブロックB103のYES)、この三次元映像データが3D−2D変換して表示されるか否かを判定する(ブロックB105)。3D−2D変換して表示されるか否かは、例えば、ユーザによる指示によって決定される。ユーザは、例えば、画面に表示された、3D−2D変換を指示するためのボタンを押すことによって、三次元映像データを用いて二次元映像を表示することを指示する。
【0065】
三次元映像データが3D−2D変換して表示されない場合(ブロックB105のNO)、表示モード設定部32は、表示モードに“3Dモード”を設定する(ブロックB107)。“3Dモード”は、再生対象の三次元映像データ(映像コンテンツデータ)を用いて画面に三次元映像を表示することを示す。一方、三次元映像データが3D−2D変換して表示される場合(ブロックB105のYES)、表示モード設定部32は、表示モードに “3D2Dモード”を設定する(ブロックB109)。“3D2Dモード”は、再生対象の三次元映像データを用いて画面に二次元映像を表示することを示す。
【0066】
また、映像コンテンツデータが三次元映像データを含んでいない場合(ブロックB103のNO)、すなわち、映像コンテンツデータが二次元映像データを含んでいる場合、表示モード設定部32は、二次元映像データが2D−3D変換して表示されるか否かを判定する(ブロックB111)。2D−3D変換して表示されるか否かは、例えば、ユーザによる指示によって決定される。ユーザは、例えば、画面に表示された、2D−3D変換を指示するためのボタンを押すことによって、二次元映像データを用いて三次元映像を表示することを指示する。
【0067】
二次元映像データが2D−3D変換して表示される場合(ブロックB111のYES)、表示モード設定部32は、表示モードに“2D3Dモード”を設定する(ブロックB113)。“2D3Dモード”は、再生対象の二次元映像データを用いて画面に三次元映像を表示することを示す。一方、二次元映像データが2D−3D変換して表示されない場合(ブロックB111のNO)、表示モード設定部32は、表示モードに“2Dモード”を設定する(ブロックB115)。“2Dモード”は、再生対象の二次元映像データを用いて画面に二次元映像を表示することを示す。
【0068】
ブロックB107、ブロックB109、ブロックB113、又はブロックB115において表示モードが設定された後、再生モード切替部33は、再生モードに“通常再生モード”を設定する(ブロックB117)。“通常再生モード”は、二次元映像又は三次元映像が通常のフレームレート(例えば、30フレーム/秒)で再生されるモードを示す。そして、再生制御部34、2D−3D変換部35、3D−2D変換部36、及び表示制御部37は、上述のように設定された表示モード及び再生モードで映像を再生するための第1再生制御処理を実行する(ブロックB119)。
【0069】
図6のフローチャートは、第1再生制御処理の手順の例を示す。
まず、再生制御部34は、再生モードが“通常再生モード”であるか否かを判定する(ブロックB201)。再生モードが“通常再生モード”でない場合(ブロックB201のNO)、再生制御部34は第1再生制御処理を終了する。
【0070】
再生モードが“通常再生モード”である場合(ブロックB201のYES)、再生制御部34は、表示モードが“3Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB203)。表示モードが“3Dモード”である場合(ブロックB203のYES)、表示制御部37は再生対象の三次元映像フレームを画面(ディスプレイ)15に表示する(ブロックB205)。映像コンテンツデータは、例えば、複数の映像フレームを含む。表示制御部37は、複数の映像フレームを、先頭のフレームから順に表示する。つまり、複数の映像フレームの内、一枚の映像フレームが再生対象の映像フレームに設定される。なお、三次元映像フレームが表示されることは、例えば、左眼用の映像フレームと右眼用の映像フレームとが表示されることを表す。
【0071】
表示モードが“3Dモード”でない場合(ブロックB203のNO)、再生制御部34は、表示モードが“2D3Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB209)。表示モードが“2D3Dモード”である場合(ブロックB209のYES)、2D−3D変換部35は、再生対象の二次元映像フレームに2D−3D変換を施すことによって、三次元映像フレームを生成する(ブロックB211)。そして、表示制御部37は、生成された三次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB213)。
【0072】
表示モードが“2D3Dモード”でない場合(ブロックB209のNO)、再生制御部34は、表示モードが“3D2Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB215)。表示モードが“3D2Dモード”である場合(ブロックB215のYES)、3D−2D変換部36は、再生対象の三次元映像フレームに3D−2D変換を施すことによって、二次元映像フレームを生成する(ブロックB217)。そして、表示制御部37は、生成された二次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB219)。
【0073】
また、表示モードが“3D2Dモード”でない場合(ブロックB215のNO)、すなわち、表示モードが“2Dモード”である場合、表示制御部37は、再生対象の二次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB221)。
【0074】
ブロックB205、ブロックB213、ブロックB219、又はブロックB221において映像フレームが表示された後、再生制御部34は、再生対象の映像フレームに後続する映像フレームがあるか否かを判定する(ブロックB207)。後続する映像フレームがある場合(ブロックB207のYES)、当該後続する映像フレームが新たな再生対象の映像フレームに設定されることによって、上述の処理が繰り返され、映像の再生が継続される。後続する映像フレームがない場合(ブロックB207のNO)、すなわち、映像が最後まで再生(表示)された場合、再生制御部34は第1再生制御処理を終了する。
以上の処理により、映像コンテンツデータが設定された表示モードで通常再生される。
【0075】
次いで、図7のフローチャートを参照して、早送り/早戻し再生処理の手順の例について説明する。早送り/早戻し再生処理では、例えば、映像が通常再生されている間に、映像の早送り再生が要求されたとき、映像が通常の速度よりも速い速度で再生される。また、早送り/早戻し再生処理では、例えば、映像が通常再生されている間に、映像の早戻し再生が要求されたとき、映像が通常の速度よりも速い速度で、通常の再生の向きとは逆の向きに再生される。
【0076】
まず、再生操作検出部31は、映像の早送り再生の開始又は早戻し再生の開始が要求されたか否かを判定する(ブロックB301)。再生操作検出部31は、例えば、映像が通常再生されている間に、ユーザによって、再生対象の映像の早送り再生の開始が指示されたこと、又は再生対象の映像の早戻し再生の開始が指示されたことを検出する。
【0077】
映像の早送り再生の開始又は早戻し再生の開始が要求されている場合(ブロックB301のYES)、表示モード設定部32は、現在の表示モードが“2D3Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB303)。現在の表示モードが“2D3Dモード”である場合(ブロックB303のYES)、表示モード設定部32は、一つ前の表示モードに“2D3Dモード”を設定する(ブロックB305)。一つ前の表示モードを示す情報は、例えば、メモリ13内の所定の記憶領域に格納される。そして、表示モード設定部32は、表示モードに“2Dモード”を設定する(ブロックB307)。つまり、現在の表示モードが“2D3Dモード”である際には、表示モードが“2D3Dモード”から“2Dモード”に切り替えられる。
【0078】
一方、現在の表示モードが“2D3Dモード”でない場合には(ブロックB303のNO)、表示モード設定部32は、処理を行わない。つまり、現在の表示モードが“3Dモード”、“3D2Dモード”又は“2Dモード”である際には、現在の表示モードがそのまま維持される。
【0079】
次いで、再生モード切替部33は、再生モードに、要求されている“早送りモード”又は“早戻しモード”を設定する(ブロックB309)。“早送りモード”は、再生対象の二次元映像又は三次元映像が、早送り再生されるモードを示す。“早戻しモード”は、再生対象の二次元映像又は三次元映像が、早戻し再生されるモードを示す。早送り再生では、指定された速度に応じて、映像フレームをスキップして再生する。例えば、2倍速の早送り再生では、1フレームおきに映像フレームが表示される。つまり、現在表示されている映像フレームの後の1フレームが読み飛ばされて、さらに後の1フレームが表示される。早戻し再生では、指定された速度に応じて、映像フレームをスキップして逆再生する。例えば、2倍速の早戻し再生では、1フレームおきに映像フレームが表示される。つまり、現在表示されている映像フレームの前の1フレームが読み飛ばされて、さらに前の1フレームが表示される。
そして、再生制御部34、3D−2D変換部36及び表示制御部37は、第2再生制御処理を実行する(ブロックB311)。第2再生制御処理の手順の例については、図8を参照して後述する。
【0080】
また、映像の早送り再生の開始又は早戻し再生の開始が要求されていない場合(ブロックB301のNO)、再生操作検出部31は、早送り再生の終了又は早戻し再生の終了が要求されたか否かを判定する(ブロックB313)。再生操作検出部31は、例えば映像が早送り再生又は早戻し再生されている間に、ユーザによって、映像の早送り再生の終了が指示されたこと又は映像の早戻し再生の終了が指示されたことを検出する。早送り再生の終了又は早戻し再生の終了が要求されていない場合(ブロックB313のNO)、ブロックB301に戻り、再度、映像の早送り再生の開始又は早戻し再生の開始が要求されているか否かが判定される。
【0081】
早送り再生の終了又は早戻し再生の終了が要求されている場合(ブロックB313のYES)、表示モード設定部32は、一つ前の表示モード(直前の表示モード)が“2D3Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB315)。一つ前の表示モードが“2D3Dモード”である場合(ブロックB315のYES)、表示モード設定部32は、表示モードに“2D3Dモード”を設定する(ブロックB317)。これにより、早送り再生又は早戻し再生が開始される際に“2D3Dモード”から“2Dモード”に切り替えられた表示モードが、“2D3Dモード”に戻される。一方、一つ前の表示モードが“2D3Dモード”でない場合(ブロックB315のNO)、表示モード設定部32は、処理を行わない。つまり、一つ前の表示モードに値が設定されていない場合には、現在の表示モードがそのまま維持される。
【0082】
次いで、表示モードに設定部32は、一つ前の表示モードをリセットする(ブロックB319)。表示モードに設定部32は、例えば、一つ前の表示モードに対応する記憶領域に設定されている値をクリアする。また、再生モード切替部33は、再生モードに“通常再生モード”を設定する(ブロックB321)。そして、再生制御部34、2D−3D変換部35、3D−2D変換部36、及び表示制御部37は、図6を参照して説明した第1再生制御処理を実行する(ブロックB323)。
【0083】
また、図8のフローチャートは、第2再生制御処理の手順の例を示す。なお、以下では、説明を簡単にするために、映像を早送り再生する処理について説明する。また、早送り再生が指示された際には、早送り再生のための速度(例えば、2倍速、3倍速等)が指定されていることを想定する。
【0084】
まず、再生制御部34は、再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”であるか否かを判定する(ブロックB401)。再生モードが“早送りモード”と“早戻しモード”のいずれかでない場合(ブロックB401のNO)、再生制御部34は第2再生制御処理を終了する。
【0085】
再生モードが“早送りモード”又は“早戻しモード”である場合(ブロックB401のYES)、再生制御部34は、表示モードが“3Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB403)。表示モードが“3Dモード”である場合(ブロックB403のYES)、再生制御部34は、現在表示されている三次元映像フレームに後続する三次元映像フレームを所定の数だけ読み飛ばす(ブロックB405)。この所定の数は、例えば、早送り再生の速度に基づいて決定されるフレームの数である。そして、表示制御部37は、読み飛ばされた三次元映像フレームに後続する三次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB407)。
【0086】
また、表示モードが“3Dモード”でない場合(ブロックB403のNO)、再生制御部34は、現在の表示モードが“3D2Dモード”であるか否かを判定する(ブロックB411)。現在の表示モードが“3D2Dモード”である場合(ブロックB411のYES)、再生制御部34は、現在表示されている三次元映像フレームに後続する三次元映像フレームを所定の数だけ読み飛ばす(ブロックB413)。そして、再生制御部34は、読み飛ばされた三次元映像フレームに後続する三次元映像フレームに3D−2D変換を施すことによって、二次元映像フレームを生成する(ブロックB415)。そして、表示制御部37は、生成された二次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB417)。
【0087】
また、表示モードが“3D2Dモード”でない場合(ブロックB411のNO)、すなわち、表示モードが“2Dモード”である場合、再生制御部34は、現在表示されている二次元映像フレームに後続する二次元映像フレームを所定の数だけ読み飛ばす(ブロックB419)。そして、表示制御部37は、読み飛ばされた二次元映像フレームに後続する二次元映像フレームを画面15に表示する(ブロックB421)。
【0088】
ブロックB407、ブロックB417又はブロックB421において映像フレームが表示された後、再生制御部34は、再生対象の映像フレームに後続する映像フレームがあるか否かを判定する(ブロックB409)。後続する映像フレームがある場合(ブロックB409のYES)、当該後続する映像フレームが新たな再生対象の映像フレームに設定されることによって、上述の処理が繰り返され、映像の早送り再生が継続される。後続する映像フレームがない場合(ブロックB409のNO)、すなわち、映像が最後まで早送り再生(表示)された場合、再生制御部34は第2再生制御処理を終了する。
【0089】
以上の処理により、映像コンテンツデータが設定された表示モードで早送り再生される。なお、映像コンテンツデータの早戻し再生が指示された場合には、再生制御部34が、通常再生によって映像が再生される向きとは逆の向きに、上記と同様の動作を実行することにより、設定された表示モードで映像コンテンツデータを早戻し再生することができる。
【0090】
また、ブロックB421において、“2Dモード”で二次元映像フレームが表示されている間には、ユーザが表示モードを“2D3Dモード”に変更することを指示できないように制御してもよい。“2Dモード”で二次元映像フレームが表示されている間に“2D3Dモード”に変更する操作が行われた場合には、例えば、再生操作検出部31は、その操作を無視し(すなわち、“2Dモード”での二次元映像フレームの表示を維持し)、「早送り中は3D表示に切り替えられません」といったメッセージを表示してもよい。また、“2Dモード”で二次元映像フレームが表示されている間に“2D3Dモード”に変更する操作が行われた場合、例えば、表示モード設定部32が表示モードを“2D3Dモード”に変更し、且つ再生モード切替部33が再生モードを“通常再生モード”に切り替えることによって、2D3D変換によって生成された三次元映像を通常再生してもよい。
【0091】
以上説明したように、本実施形態によれば、早送り再生又は早戻し再生時に適切な映像を表示できる。表示モード設定部32は、映像の再生が“通常再生モード”から“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられた場合にも、可能な限り元の表示モードを維持する。これによりユーザは、表示モードが切り替えられることによって映像に生じる違和感を覚えることなく、映像を観賞することができる。
【0092】
また、表示モード設定部32は、映像の再生が“通常再生モード”から“早送りモード”又は“早戻しモード”に切り替えられた際に、表示モードが“2D3Dモード”である場合、表示モードを“2D3Dモード”から“2Dモード”に一時的に変更する。これにより、早送り再生又は早戻し再生を破綻させることなく、映像を表示することができる。そして、映像の再生が“早送りモード”又は“早戻しモード”から“通常再生モード”に戻されたとき、表示モード設定部32は、一時的に設定された“2Dモード”を“2D3Dモード”に変更する。これによりユーザは、新たに2D3D変換を指示する操作を行うことなく、2D3D変換によって得られた三次元映像の観賞を継続することができる。
【0093】
なお、本実施形態の映像再生処理及び早送り/早戻し再生処理の手順は全てソフトウェアによって実行することができる。このため、映像再生処理及び早送り/早戻し再生処理の手順を実行するプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を通じてこのプログラムを通常のコンピュータにインストールして実行するだけで、本実施形態と同様の効果を容易に実現することができる。
【0094】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0095】
13B…映像コンテンツ再生プログラム、31…再生操作検出部、32…表示モード設定部、33…再生モード切替部、34…再生制御部、35…2D−3D変換部、36…3D−2D変換部、37…表示制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームに対応する複数の三次元映像フレームを生成する二次元−三次元変換手段と、
前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを画面に表示するよう制御し、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する表示制御手段とを具備する電子機器。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを所定の数の映像フレームおきに前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生中における早送り再生又は早戻し再生の終了が要求された場合、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御手段は、さらに、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記早送り再生又は早戻し再生による再生速度がしきい値以下であるとき、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項5】
前記表示制御手段は、さらに、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、当該二次元映像データに含まれる二次元映像フレームの解像度がしきい値以下であるとき、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、さらに、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記画面に映像フレームが表示されるフレームレートがしきい値以下であるとき、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示制御手段は、さらに、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記電子機器内のリソースの使用率がしきい値以下であるとき、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求されたことによって、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームが前記画面に表示されている間に、前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、当該複数の二次元映像フレームが前記画面に表示されることを維持し、早送り再生又は早戻し再生されている間には三次元再生ができない旨を示すメッセージを前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求されたことによって、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームが前記画面に表示されている間に、前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記二次元−三次元変換手段によって生成された複数の三次元映像フレームを早送り再生又は早戻し再生前の再生速度で前記画面に表示するよう制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項10】
二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームに対応する複数の三次元映像フレームを生成し、
前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記生成された複数の三次元映像フレームを画面に表示するよう制御し、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する表示制御方法。
【請求項11】
二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームに対応する複数の三次元映像フレームを生成する手順と、
前記二次元映像データの三次元再生が要求された場合、前記生成された複数の三次元映像フレームを画面に表示するよう制御し、前記二次元映像データの三次元再生中に早送り再生又は早戻し再生が要求された場合、前記二次元映像データに含まれる複数の二次元映像フレームを前記画面に表示するよう制御する手順とをコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−85275(P2013−85275A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270360(P2012−270360)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2011−121046(P2011−121046)の分割
【原出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】