説明

電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法

【課題】本発明は、異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生することができる電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る電子装置は、画像ファイル、ビデオファイル又は音声ファイルのようなマルチメディアファイルを再生することに用いられ、且つ再生ユニットと、表示ユニットと、使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成する入力ユニットと、選択信号を取得した後、該選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ該関連情報に基づいて、選択されたマルチメディアファイルの種類を判断する感知ユニットと、判断した結果に基づいて、予め設定された第一優先度又は第二優先度によって、マルチメディアファイルに対する再生及び表示を制御する処理ユニットと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
使用者が電子装置を利用して、異なる種類のマルチメディアファイル(例えば、音楽及び画像)を同時に再生する場合がある。しかし、この時、システムは、何れを優先的に再生するのか、又は表示装置にどの種類のマルチメディアファイルを表示するのかを確定することができず、使用者に異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生することができないという問題が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
以上の問題点に鑑みて、本発明は、異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生することができる電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために、本発明に係る電子装置は、画像ファイル、ビデオファイル又は音声ファイルのようなマルチメディアファイルを再生することに用いられ、且つ再生ユニットと、表示ユニットと、使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成する入力ユニットと、前記選択信号を取得した後、前記選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ前記関連情報に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断する感知ユニットと、前記感知ユニットが判断した結果に基づいて、前記再生ユニットが予め設定された第一優先度又は第二優先度によって、前記再生ユニットの前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記表示ユニットの前記マルチメディアファイルに対する表示を制御する処理ユニットと、を備える。
【0005】
また、前記課題を解決するために、本発明に係るマルチメディアファイルの再生方法は、画像ファイル、ビデオファイル又は音声ファイルを再生し、且つ使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成するステップと、前記選択信号を取得した後、前記選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ前記関連情報に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断するステップと、前記判断した結果に基づいて、予め設定された第一優先度又は第二優先度によって、前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記マルチメディアファイルに対する表示を制御するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0006】
従来の技術に比べて、本発明に係る電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法は、使用者が選択した異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に係る電子装置の構成図である。
【図2】本発明に係る電子装置にマルチメディアファイルを再生している状態を示す図である。
【図3】本発明に係るマルチメディアファイルの再生方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて、本発明に係る電子装置及びそのマルチメディアファイルの再生方法について詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明に係る電子装置1の構成図である。前記電子装置1は、各種異なる種類のマルチメディアファイルの再生を表示できる電子装置であり、例えば、コンピュータ、マルチメディアプレイヤー、タブレットパソコン、携帯電話などである。また、前記異なる種類のマルチメディアファイルは、画像ファイル、ビデオファイル、音声ファイルを含む。その中で、前記画像ファイルは、画像情報(JPEG、BMP、PCX、GIFなどの形式)及び文字情報(TXT、PPTなどの形式)を含み、前記ビデオファイルは、MP4、AVIなどの形式のビデオ情報を含み、前記音声ファイルは、MP3、WMAなどの形式の音声情報を含む。
【0010】
各々の種類のマルチメディアファイルは、それぞれ対応する優先度を有し、前記優先度は、異なる種類のマルチメディアファイルが出現した際に、優先度が高いマルチメディアファイルを優先的に再生することに用いられる。例えば、本実施形態において、前記ビデオファイルの優先度が一番高く、前記音声ファイル及び前記画像ファイルの優先度は、二番目に高いが、前記音声ファイル及び前記画像ファイルの優先度は同じである。他の実施形態において、各々のマルチメディアファイルの優先度は、要求によって対応する優先度に変更することができる。
【0011】
具体的に説明するために、以下、2つのマルチメディアファイルを選択して、同時に再生させることを例とするが、しかし、これに限定されるものではなく、複数(3つ以上)のマルチメディアファイルを選択して同時に再生させることもできる。
【0012】
前記電子装置1は、入力ユニット11と、感知ユニット12と、処理ユニット13と、再生ユニット14及び表示ユニット15と、を備える。前記入力ユニット11は、使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成する。前記感知ユニット12は、前記選択信号を取得した後、前記選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ前記関連情報に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断する。即ち、前記選択されたマルチメディアファイルが、ビデオファイル、画像ファイル、又は音声ファイルの内の、どのファイルであるかを判断する。前記処理ユニット13は、前記感知ユニット12が判断した結果に基づいて、前記再生ユニット14の前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記表示ユニット15の前記マルチメディアファイルに対する表示を制御する。前記再生ユニット14は、マルチタスク処理を実行できる再生チップであり、且つ同時に複数のマルチメディアファイルを再生することができる。
【0013】
本実施形態において、使用者によって選択されたマルチメディアファイルは、前記感知ユニット12によって、全て同じ種類のファイル(即ち、全て画像ファイル、又は全てビデオファイル、又は全て音声ファイル)と感知された場合、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、予め設定された第一優先度によって、前記同じ種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルを、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示するように制御する。本実施形態の前記第一優先度は、前記同じ種類のマルチメディアファイルを、ファイルサイズの大小、ファイル名又は作成日の中の何れか1項目又はそれ以上の項目によって配列する。現在再生されているマルチメディアファイルの再生が完了すると、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、次のマルチメディアファイルを自動的に再生させる。
【0014】
使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、異なる種類のファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、予め設定された第二優先度によって、前記異なる種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルを、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示するように制御する。本実施形態の前記第二優先度は、前記異なる種類のマルチメディアファイルを再生の優先順位によって配列する。即ち、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、優先的に、前記第二優先度が相対的に高いマルチメディアファイルを再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルを、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示するように制御する。
【0015】
前記異なる種類のマルチメディアファイルの第二優先度が同じであれば、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、前記異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生させ、且つ前記異なる種類のマルチメディアファイルが、小さいウィンドウ形式によって、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに共に表示されるように制御する。例えば、前記異なる種類のマルチメディアファイルの第二優先度において、ビデオファイルの優先度は一番高く、前記画像ファイル及び前記音声ファイルの優先度は二番目に高いが、前記画像ファイル及び前記音声ファイルの優先度は同じである。
【0016】
使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、ビデオファイル及び画像ファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記ビデオファイルを、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに優先的に表示するように制御する。前記ビデオファイルの再生が完了すると、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、前記画像ファイルを自動的に再生させる。
【0017】
使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、音声ファイル及び画像ファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記音声ファイル及び前記画像ファイルを同時に再生させ、且つ前記前記音声ファイル及び前記画像ファイルが、小さいウィンドウ形式によって、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに共に表示されるように制御する。
【0018】
他の実施形態において、使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、音声ファイル及び画像ファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記画像ファイルが、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースの最上層に表示されるように制御すると共に、前記音声ファイルが、背景として表示(再生)されるように制御する。即ち、図2に示したように、前記画像ファイルが表示された画像ウィンドウ21は、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースの最上層に位置し、前記音声ファイルが表示された音声ウィンドウ22は、その背景となる。
【0019】
図3は、本発明に係るマルチメディアファイルの再生方法のフローチャートであり、該マルチメディアファイルの再生方法は、以下のステップを含む。
【0020】
ステップ301において、前記入力ユニット11は、使用者の選択操作に応答して対応する選択信号を生成する。
【0021】
ステップ302において、前記感知ユニット12は、前記選択信号に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断する。即ち、前記選択されたマルチメディアファイルが、ビデオファイル、画像ファイル、又は音声ファイルの内でどのファイルであるかを判断する。
【0022】
ステップ303において、前記処理ユニット13は、前記感知ユニット12が判断した結果に基づいて、前記再生ユニット14の前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記表示ユニット15の前記マルチメディアファイルに対する表示を制御する。
【0023】
本実施形態において、使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、全て同じ種類のファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、予め設定された第一優先度によって、前記同じ種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルが、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示されるように制御する。
【0024】
使用者によって選択されたマルチメディアファイルが、前記感知ユニット12によって、異なる種類のファイルと感知された場合、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、予め設定された第二優先度によって、前記異なる種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルが、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示されるように制御する。即ち、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、前記第二優先度が相対的に高いマルチメディアファイルを優先的に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルが、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに表示されるように制御する。
【0025】
前記異なる種類のマルチメディアファイルの第二優先度が同じであれば、前記処理ユニット13は、前記再生ユニット14を制御して、前記異なる種類のマルチメディアファイルを同時に再生させ、且つ前記異なる種類のマルチメディアファイルを、小さいウィンドウ形式によって、前記表示ユニット15のユーザーインタフェースに共に表示されるように制御する。
【0026】
他の実施形態において、上述の各々のマルチメディアファイルの第二優先度が同じであれば、前記処理ユニット13は、該各々のマルチメディアファイルが同時に再生されるように制御し、且つ特定のマルチメディアファイルが前記表示ユニット15のユーザーインタフェースの最上層に表示されるように制御する。
【0027】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正もまた本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【符号の説明】
【0028】
1 電子装置
11 入力ユニット
12 感知ユニット
13 処理ユニット
14 再生ユニット
15 表示ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像ファイル、ビデオファイル又は音声ファイルのようなマルチメディアファイルを再生することに用いられる電子装置において、
再生ユニットと、
表示ユニットと、
使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成する入力ユニットと、
前記選択信号を取得した後、前記選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ前記関連情報に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断する感知ユニットと、前記感知ユニットが判断した結果に基づいて、予め設定された第一優先度又は第二優先度によって、前記再生ユニットの前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記表示ユニットの前記マルチメディアファイルに対する表示を制御する処理ユニットと、を備えることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記マルチメディアファイルが全て同じ種類のファイルである場合、
前記処理ユニットは、前記再生ユニットを制御して、前記第一優先度によって、前記同じ種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルが、前記表示ユニットのユーザーインタフェースに表示されるように制御し、
前記マルチメディアファイルが全て異なる種類のファイルである場合、前記処理ユニットは、前記再生ユニットを制御して、前記第二優先度によって、前記異なる種類のマルチメディアファイルを順に再生させ、且つ現在再生されているマルチメディアファイルが、前記表示ユニットのユーザーインタフェースに表示されるように制御することを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第一優先度は、前記同じ種類のマルチメディアファイルを、ファイルサイズの大小、ファイル名又は作成日の中の何れか1項目又はそれ以上の項目によって配列することを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項4】
前記各々の種類のマルチメディアファイルは、それぞれ対応する優先度を有し、前記第二優先度は、前記異なる種類のマルチメディアファイルを、再生の優先順位によって配列することを特徴とする請求項2に記載の電子装置。
【請求項5】
前記マルチメディアファイルの種類が異なり、且つ優先度が同じであれば、前記処理ユニットは、前記再生ユニットを制御して、前記マルチメディアファイルを同時に再生させ、且つ前記マルチメディアファイルが、小さいウィンドウ形式によって、前記表示ユニットのユーザーインタフェースに共に表示されるように制御することを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項6】
前記マルチメディアファイルの種類が異なり、且つ優先度が同じであれば、前記処理ユニットは、前記マルチメディアファイルが同時に再生されるように制御し、且つ特定のマルチメディアファイルが前記表示ユニットのユーザーインタフェースの最上層に表示されるように制御することを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項7】
前記マルチメディアファイルの優先度において、ビデオファイルの優先度が一番高く、前記画像ファイル及び前記音声ファイルの優先度は、二番目に高いが、該画像ファイル及び音声ファイルの優先度は同じであることを特徴とする請求項4に記載の電子装置。
【請求項8】
画像ファイル、ビデオファイル又は音声ファイルのようなマルチメディアファイルの再生方法において、
使用者の選択操作に応答して、対応する選択信号を生成するステップと、
前記選択信号を取得した後、前記選択信号に対応するマルチメディアファイルの関連情報を識別し、且つ前記関連情報に基づいて、前記選択されたマルチメディアファイルの種類を判断するステップと、
前記判断した結果に基づいて、予め設定された第一優先度又は第二優先度によって、前記マルチメディアファイルに対する再生及び前記マルチメディアファイルに対する表示を制御するステップと、
を含むことを特徴とするマルチメディアファイルの再生方法。
【請求項9】
前記第一優先度は、前記同じ種類のマルチメディアファイルを、ファイルサイズの大小、ファイル名又は作成日の中の何れか1項目又はそれ以上の項目によって配列することを特徴とする請求項8に記載のマルチメディアファイルの再生方法。
【請求項10】
前記各々の種類のマルチメディアファイルは、それぞれ対応する優先度を有し、前記第二優先度は、前記異なる種類のマルチメディアファイルを、再生の優先順位によって配列することを特徴とする請求項8に記載のマルチメディアファイルの再生方法。
【請求項11】
前記マルチメディアファイルの種類が異なり、且つ優先度が同じであれば、前記マルチメディアファイルが同時に再生されるように制御し、且つ前記マルチメディアファイルが、小さいウィンドウ形式によって、共に表示されるように制御することを特徴とする請求項10に記載のマルチメディアファイルの再生方法。
【請求項12】
前記マルチメディアファイルの種類が異なり、且つ優先度が同じであれば、前記マルチメディアファイルが同時に再生されるように制御し、且つ特定のマルチメディアファイルが、最上層に表示されるように制御することを特徴とする請求項10に記載のマルチメディアファイルの再生方法。
【請求項13】
前記マルチメディアファイルの優先度において、ビデオファイルの優先度が一番高く、前記画像ファイル及び前記音声ファイルの優先度は、二番目に高いが、該画像ファイル及び音声ファイルの優先度は同じであることを特徴とする請求項8に記載のマルチメディアファイルの再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−74623(P2013−74623A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−198202(P2012−198202)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】