説明

静的ガスケット

【課題】信頼性のあるシールを構築する。
【解決手段】静的ガスケットは、少なくとも1つの流体輸送開口部が貫通している対向する面を有するガスケットコア24と、前記面のうち少なくとも一方に施されたエラストマーシール材料の層34とを備える。層34は、壁で仕切られた複数の領域44を提供し、前記壁で仕切られた領域44の各々は、前記面のうち前記少なくとも一方から外向きに延在する周辺壁によって完全に囲まれており、前記周辺壁の高さは、少なくとも部分的に変化している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
この出願は、2006年11月8日に出願され、その全体が引用によりこの明細書中に援用されている米国仮出願連続番号第60/864,823号の利益を主張する。
【0002】
(発明の背景)
1.技術分野
この発明は、概して、V型内燃機関の吸気マニホルドのクランプ継手などのクランプ継手をシールする際に用いるための静的ガスケットに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
クランプ継手は、合わせ面が精密、均一でないことがよくある。したがって、継目にわたって気体および/または流体密封シールを生成することが困難であり得る。たとえば、内燃機関、特にV型エンジンブロックの吸気マニホルドと対になるシリンダヘッドとの間の継目は、シールすることが困難であり得る。吸気マニホルドは、シリンダヘッドの上方を向いたシール面に締結されており、1つまたは複数の吸気マニホルドガスケットが、シリンダヘッドおよびマニホルドそれぞれのシール面との間に設置されている。締結具が適正に締められると、吸気マニホルドとシリンダヘッドとはクランプされ、吸気マニホルドガスケットは、継目で気体および流体密封シールを完成させる役目を果たす。しかしながら、シリンダヘッドのシール面が位置ずれしていると困難が生じ得る。位置ずれは、機械加工の不具合および/または締結されているさまざまな部品からの積み重なった公差の結果として生じ、これにより、一方または両方のシリンダヘッドのシール面は、密封シールを構築する所定の理想位置からずれ得る。たとえば、理想位置は、シリンダヘッドのシール面が共通の平面上にあることを必要としてもよい。積み重なった公差は、シール面のうち1つ以上が、この平面に対してわずかに上に、下に、または傾斜して位置決めされていることの原因となることがある。そして、シール面が平面である吸気マニホルドは、シリンダヘッドのシール面が同一平面上にあってガスケットに適正な支持を提供することを必要として、気体および流体密封シールを実現する。合わせシール面が互いに対して位置ずれしていると、吸気マニホルドガスケットと当接する本来なら平面である支持面に段差が生じ、ガスケットの不規則荷重と十分なシールを実現することが困難な可能性とを招く。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この問題は、エンジンの製造時に起こり得るシール状況の変動によって悪化する。積み重なった公差は、あるエンジンのシール面が適正な平面配置にある結果をもたらすことがあり、その一方で、次のエンジンは、シール面のうち1つがその平面から上に段差を付けられていることがあり、次のエンジンは、同じまたは他のシール面がその平面から下に段差を付けられていることがあり、以下同様である。この変化する環境は、信頼性のあるシールを構築するのに支持平面に依存する静的シールガスケットにとって真の課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
静的ガスケットは、対向する面とこれらの面を貫通する少なくとも1つの流体輸送開口部とを備えたガスケットコアを有する。上記面にはエラストマーシール材料の層が施されている。この層は、このシール材料からなりガスケットコアの上記面から外向きに延在する少なくとも第1および第2の突条を有し、突条は、互いに間隔をあけた関係で流体開口部の周囲に連続して延在する。この層は、第1の突条と第2の突条との間に連続して延在し第1および第2の突条と交差している複数の架橋突条を有し、第1および第2の突条の一部と架橋突条のうち隣接するのものとによって完全に囲まれ分離され壁で仕切られた複数の領域を提供する。
【0006】
この発明の別の局面に従って、静的ガスケットは、対向する面とこれらの面を貫通する少なくとも1つの流体輸送開口部とを備えたガスケットコアを有する。上記面のうち少なくとも一方には、エラストマーシール材料の層が、複数の壁で仕切られた領域を提供するよう施されている。壁で仕切られた領域は、それぞれのガスケットコア面から外向きに延在する周辺壁によって完全に囲まれており、周辺壁の高さは、少なくとも部分的に変化する。
【0007】
このようなガスケットは、吸気マニホルド継手に関連して上述した支持状況などの変化する支持状況下で、シールすることがとりわけできる。高さの変化する突条は、変化する荷重に対応して、信頼性のあるシールを実現し、架橋突条は、周辺シールを維持する役目を果たし、たとえシール突条のうち1つが破られても、流体を漏れないよう封じ込める。
【0008】
この発明のこれらのおよび他の局面、特徴、および利点は、以下の現在好ましい実施例および最良の形態の詳細な説明、添付の特許請求の範囲、ならびに添付の図面に関連して考慮されるとより容易に理解されるようになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】間に配置されているこの発明の1つの局面に従って構成された静的ガスケットでシールされるシリンダヘッドと吸気マニホルドとを有するV6型エンジンの部分的に分解された概略立面図である。
【図2】シリンダヘッドのシール面間に起こり得るずれまたは段差を大きく誇張して説明する概略図である。
【図3】静的ガスケットの平面図である。
【図4】シール突条および架橋突条を説明する静的ガスケットの拡大された部分斜視図である。
【図4A】この発明の別の局面に従って構成されたガスケットを示す図4と同様の図である。
【図5】図3の線5−5におおむね沿った断面図である。
【図6】図3の静的ガスケットの概略部分平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(現在好ましい実施例の詳細な説明)
図面をより詳細に参照して、図1は、この明細書では限定ではなく例としてV型ブロックエンジンとして示す例示的な内燃機関を、一般的に10に示す。内燃機関10は、エンジンブロック12と、1対のシリンダヘッド14と、吸気マニホルド16とを含む。シリンダヘッド14は、ボルト(図示せず)によってなど従来の方法でエンジンブロック12に締結されている。シリンダヘッド14はそれぞれ、各々別々に平坦である上シール面17、18を有する。複数の吸気開口部またはポート19がシリンダヘッド14に設けられ、シール面17、18に通じている。V6型エンジンの場合、典型的に、各シリンダヘッド14にある3つのシリンダ(図示せず)に対応して、3つのこのような吸気ポート19からなる列が、各シリンダヘッド14に設けられている。吸気ポート19は、典型的に、シリンダヘッド14の長手または縦方向に一列に配置されている。吸気マニホルド16は、シリンダヘッド14間の谷(V)に跨って延在し、シリンダヘッド14にボルト(図示せず)などによって締結されている。吸気マニホルド16は、吸気マニホルド16の平面である下シール面20にわたって、シリンダヘッド14の吸気ポート19と連通する複数の関連付けられた空気通路21を有する。この発明に従って構成された静的ガスケット22は、シリンダヘッド14のシール面17、18の各々と吸気マニホルド16のシール面20との間に位置決めされ、その間の継目に、空気および流体密封シールを、シリンダヘッド14の吸気ポート19と吸気マニホルド16の関連付けられた空気通路21とにわたって提供する。
【0011】
理想的には、シリンダヘッド14のシール面17、18は、吸気マニホルド16のシール面20の固定位置に対応するよう互いに対して所定の位置に配置されて、吸気マニホルド16のシール面20とシリンダヘッド14のシール面17、18との間に適切な合わせシール係合を提供する。面17、18が、典型的には互いに平行で同一平面上にある関係に、適正に位置合わせされていると、静的ガスケット22は、均一に圧縮されて、継目にわたって空気および流体密封シールを形成することができる。しかしながら今までは、シリンダヘッド14のシール面17、18が、たとえば図2に誇張して示すように互いに対して位置ずれしていると、問題が生じるおそれがあった。これは、たとえば、機械加工されボルト締めされたさまざまな構成部品からの積み重なった公差の結果として起こり得る。存在が知られている状況は、一方のシリンダヘッド14のシール面17が他方のシリンダヘッド14のシール面18より上または下に位置決めされている場合である。この状況は、シール面17、18をそれらの理想的な相対同一平面関係からずれるよう移動させ、したがって、シール面17、18間に段差またはずれを導入する影響を及ぼす。したがって、吸気マニホルド16のシール面20は、継目内に厚みの変化する間隙Gが導入されると、シール面17、18と適正に合い、係合することができない。これは、従来の吸気マニホルドガスケットの使用時に、適正なシールの実現にとって課題となるおそれがある。シール面17、18間の精密な関係はエンジン間で一貫していないという問題に取組もうとする際に、さらなる困難が生じる。たとえば、あるモジュールエンジンにおいて、右シリンダヘッドは左シリンダヘッドよりも相対的に高い位置にボルト締めされることがあり、その一方で次のモジュールエンジンにおいては、右シリンダヘッドは左シリンダヘッドよりも相対的に低いことがあり、さらに次のエンジンにおいては、左右のシリンダヘッドは適正に位置決めされ、それらのシール面17、18は互いに同一平面上にある関係に位置合わせされていることがある。この発明に従って構成された静的ガスケット22は、シール面17、18、20の相対位置のこういったまたは他のばらつきを吸収することができ、したがって、面17、18が互いに相対同一表面上にある関係に位置合わせされているか、または互いに段差を付けられるなどによって位置ずれしているかには関係なく、空気および流体密封シールを等しく良好に提供することができる。
【0012】
図5に最もよく示すように、ガスケットアセンブリ22は、実質的に平坦かつ平面であってもよいガスケットコア24を有する。コア24は、硬質プラスチック、コルク、不織材料、またはたとえば鋼のような金属などの、意図する用途に適した任意の材料で構成されることができ、1つの実施例は、限定ではなく例として亜鉛メッキ軟鋼で構成されている。コア24は、さまざまな厚みで構成することができ、厚み約0.2mmで非常に薄くてもよいが、使用材料および用途の機能による要請に応じてより厚くなり得る。図3に最もよく示すように、コア24は、空気および流体の輸送のための少なくとも1つの流体開口部26を備えて形成されている。吸気マニホルドガスケットとしての使用に適したガスケットの場合は、コア24は、関連付けられたシリンダヘッド14および吸気マニホルド16の空気/流体通路の数に対応する複数のこのような流体開口部26を含むであろう。コア24は、マニホルド16をシリンダヘッド14に取付けるために用いられ空気/流体開口部26から間隔をおいて配置される締結具(図示せず)を収容するための1つ以上のその他の開口部28を有してもよい。
【0013】
再び図5を参照して、コア24には、対向するシール面30、32がある。面30、32の一方または両方は、高分子シール材料の単一の薄い層34で完全にまたは実質的に被覆されていてもよい(図4および図4Aは、シール面30、32が実質的に被覆されている例を示し、図3、図5、および図6は、完全に被覆されたシール面30、32を示す)。シール材料は、たとえばシリコンまたは任意の他の適切なエラストマー材料などのシール用途に適した多数の材料のうちいずれかを含んでもよい。層34の厚み(t)は、この層が存在する領域で厚みtが0<t<0.5mmであるよう非常に薄くてもよい。
【0014】
図4〜図6に最もよく示すように、各層34は、面30、32から外向きに各流体開口部26の周囲に延在する、シール材料からなる少なくとも第1および第2の盛り上がったビードまたは突条36、38を備えて形成される。第1の突条36は、突条のうち径方向に最も内側のものであり、関連付けられた流体開口部26に最も近い。第2の突条38は、第1の突条36の径方向に外側に形成されている。突条36、38は、互いに周方向に間隔をあけた交差しない関係で、関連付けられた流体開口部26の周囲に連続して延在する。各層は、第2の突条38の径方向に外側に配置された少なくとも第3の突条40を含んでもよく、同様に、第3の突条は、第2の突条38と周方向に間隔をあけた交差しない関係で、関連付けられた流体開口部26の周囲に連続して延在する。さらに、ガスケット22は、第3の突条40の径方向に外側にある第4の突条41を有して構成され得、同様に、第4の突条は、第3の突条40と周方向に間隔をあけた交差しない関係で、関連付けられた流体開口部26の周囲に連続して延在する。突条36、38、40、41は、断面形状が概して三角形でもよく(図5)、高さは互いに対して変化してもよく、その上また周方向に高さを変化させてもよい。たとえば、図4Aに示すように、この発明に従って構成されたガスケット122は、互いに対して径方向に沿って高さが変化するだけではなく周方向にも高さを変化させ実質的に一定のクランプ圧力を継目にわたって提供する突条136、138、140、141を有する。外側の突条は、概して内側の突条よりも背が高い。したがって、突条36、38、40、41の高さは、流体開口部26から離れるにつれてそれぞれ増しており、突条41は突条40より背が高く、突条40は突条38より背が高く、突条38は最も内側の突条36よりも背が高い。突条の高さは、径方向に最も内側の突条36の約0.18から径方向に最も外側の突条40の約1.03mmの範囲にわたる。
【0015】
各層34は、第1の突条36および第2の突条38などの少なくとも1対の突条間を横断して延在しこれらの突条を相互接続する複数の架橋突条42をさらに含む。架橋突条42は、概して流体開口部26から径方向に外側に延在し、互いに周方向に間隔をおいて配置されている。架橋突条42は、突条36、38間の環状の空間を、複数の分離され、壁で仕切られたポケットまたは領域44に分断する役目を果たす。各領域44は、1対の隣接する架橋突条42によって周方向に、およびシール突条36、38の一部分によって径方向に完全に壁で仕切られている。複数の架橋突条42は、第2のシール突条38と第3のシール突条40との間をさらに同じように横断して延在し、第2および第3のシール突条を相互接続し、第2のシール突条38と第3のシール突条40との間に同様のシールされた領域44を提供してもよい。さらに、架橋突条42は、第3のシール突条40と第4のシール突条41との間に延在し、さらにその他のシールされた領域44を提供してもよい。架橋突条42は、シール突条36、38、40、および41の方向に垂直に配向され、シール突条のうち径方向に最も内側のもの36からシール突条のうち径方向に最も外側のもの41への連続突条として延在してもよい。加えて、架橋突条42は、最も内側の突条36から最も外側の突条41への連続突条として形成されるのではなく、シール突条36、38、40、41のうち隣接するもの間に延在して、径方向に不連続で、周方向にずらされた架橋突条を提供し得る。架橋突条42の高さは、架橋突条42がシール突条より上または下に延在しないよう、シール突条36、38、40、41の高さと一致するよう変化していてもよい。したがって、架橋突条42は、高さは変化するが、互いに一様に形成することができ、または、図4Aに示すように、架橋突条142は、異なる相対高さで形成し得る。したがって、壁で仕切られた領域44、144は、面30、32から外向きに延在する周辺壁によって完全に囲まれており、周辺壁の高さは、少なくとも部分的に変化している。たとえば、架橋突条42と対応する周辺壁の高さは変化しており、さらにはそれぞれのシール突条36、38、40、41に対応する周辺壁の高さも変化している。理解されるであろうように、説明したシール突条および架橋突条は、図5に説明するように、各シール層34に形成されているので、ガスケット22の両面に設けられている。
【0016】
機能時、ガスケット22がシリンダヘッド14と吸気マニホルド16との間でクランプされると、高さの変化する突条36、38、40、41は圧縮される。もし継目に段差または間隙Gが存在するような位置ずれが生じた場合は、径方向に沿ったある地点で、1つ以上の突条を、流体開口部26の周を完全に取り囲んでシリンダヘッド14のシール面17、18および吸気マニホルド16のシール面20とシール接触させるよう、より背の高い突条は、より背の低い突条よりも圧縮される。間隙Gが最小である場合は、より背の高い突条は、過圧縮されてもよく、その一方で、こういった領域にあるより背の低い突条は、所望される量圧縮され、十分なシールを提供するであろう。もしシール突条のうち1つが不良であったまたは流体によって突破されることが生じた場合は(たとえば最も内側の突条36)、流体は、流体をガスケット22から外側にかつガスケット22を超えて漏れないよう封じ込める、壁で仕切られたシールされた領域44のうち関連付けられた1つ以上の領域に入るであろう。もし架橋突条42のうち1つが不良であったまたは突破された場合は、漏れた流体は、次の架橋突条42によって封じ込められるであろう。第2の突条38と第3の突条40との間のシールされた領域44の第2の列は、流体漏れを追加レベルでさらに防止し、第3の突条40と第4の突条41との間に設けられた同様のシールされた領域44の第3の列は、流体漏れ防止をさらに強化する。
【0017】
同じ機能を発揮するこの発明の他の実施例は、最終的に特許を付与された請求項の範囲内でこの明細書中に組込まれることが理解されるべきである。したがって、この発明の多くの変形例および変更例が、上述の説明および添付の特許請求の範囲に鑑みて可能である。
【符号の説明】
【0018】
10 内燃機関、12 エンジンブロック、14 シリンダヘッド、16 吸気マニホルド、17,18 シール面、19 吸気ポート、20 シール面、21 空気通路、22 静的ガスケット、24 ガスケットコア、26 流体開口部、28 開口部、30,32 シール面、34 層、36 第1の突条、38 第2の突条、40 第3の突条、41 第4の突条、42,142 架橋突条、44,144 領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静的ガスケットであって、
少なくとも1つの流体輸送開口部が貫通している対向する面を有するガスケットコアと、
前記面のうち少なくとも一方に施されたエラストマーシール材料の層とを備え、前記層は、壁で仕切られた複数の領域を提供し、前記壁で仕切られた領域の各々は、前記面のうち前記少なくとも一方から外向きに延在する周辺壁によって完全に囲まれており、前記周辺壁の高さは、少なくとも部分的に変化している、静的ガスケット。
【請求項2】
前記層は、前記面の両方に施される、請求項1に記載の静的ガスケット。
【請求項3】
前記周辺壁の各々は、前記シール材料からなり互いに間隔をあけた非交差な関係で前記流体開口部の周囲に連続して延在する1対の環状突条によって、少なくとも部分的に提供される、請求項1に記載の静的ガスケット。
【請求項4】
前記環状突条の高さは、互いに異なる、請求項3に記載の静的ガスケット。
【請求項5】
前記周辺壁の各々は、前記1対の環状突条間に前記1対の環状突条と交差して前記流体開口部から概して径方向に外側に延在する1対の架橋突条によって、少なくとも部分的に提供される、請求項3に記載の静的ガスケット。
【請求項6】
前記架橋突条の高さは、前記流体開口部から径方向に外側に延びる方向に沿って増している、請求項5に記載の静的ガスケット。
【請求項7】
前記周辺壁は、互いに径方向に間隔をあけた関係で前記流体開口部の周囲に連続して延在する少なくとも3つの環状突条によって提供され、前記環状突条の高さは、互いに対して異なっている、請求項3に記載の静的ガスケット。
【請求項8】
前記架橋突条は、前記少なくとも3つの環状突状間に延在し、前記少なくとも3つの環状突条と交差しており、前記架橋突条の高さは、前記架橋突条が前記少なくとも3つの環状突条よりも上または下に延在しないよう、前記少なくとも3つの突条と一致するよう変化している、請求項7に記載の静的ガスケット。
【請求項9】
静的ガスケットであって、
少なくとも1つの流体輸送開口部が貫通している対向する面を有するガスケットコアと、
前記面に施されたエラストマーシール材料の層とを備え、前記層は、前記シール材料からなり前記ガスケットコアの前記面から外向きに延在する複数の環状突条を有し、前記環状突条は、互いに間隔をあけた非交差な関係で前記流体開口部の周囲に連続して延在し、前記環状突条のうち隣接するのものの高さは互いに異なり、前記層は、前記環状突条間に延在し前記環状突条と交差している複数の架橋突条を有し、前記環状突条の一部と前記架橋突条のうち隣接するのものとによって完全に囲まれ分離され壁で仕切られた複数の領域を提供する、静的ガスケット。
【請求項10】
前記環状突条の各々の高さは、実質的に一定であり、前記高さは、前記流体輸送開口部から径方向に外側に延びる方向に増している、請求項9に記載の静的ガスケット。
【請求項11】
前記架橋突条の高さは、前記架橋突条が前記環状突条より上または下に延在しないよう、前記環状突条の高さと一致するよう変化している、請求項10に記載の静的ガスケット。
【請求項12】
前記環状突条の各々の高さは、前記流体輸送開口部の周囲に周方向に一定して変化しており、前記環状突条の前記高さは、前記流体輸送開口部から径方向に外側に延びる方向に沿って相対的に増している、請求項9に記載の静的ガスケット。
【請求項13】
前記架橋突条の高さは、前記架橋突条が前記環状突条より上または下に延在しないよう、前記環状突条の高さと一致するよう変化している、請求項12に記載の静的ガスケット。
【請求項14】
前記架橋突条は、前記環状突条のうち径方向に最も内側のものから前記環状突条のうち径方向に最も外側のものへ、径方向に外側へ連続して延在する、請求項9に記載の静的ガスケット。
【請求項15】
前記架橋突条は、前記環状突条に垂直に延在する、請求項14に記載の静的ガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29204(P2013−29204A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−231950(P2012−231950)
【出願日】平成24年10月19日(2012.10.19)
【分割の表示】特願2009−536469(P2009−536469)の分割
【原出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】