説明

静電噴霧用ノズルユニット及び静電噴霧用ノズルの加工方法

【課題】多数の静電噴霧ノズルを有する静電噴霧ノズルユニットを安価に作製する。
【解決手段】多数の静電噴霧ノズルを有する静電噴霧用ノズルユニットであって、試料溶液を貯留する溶液貯留部材2と、溶液貯留部材2の底面に配置される噴霧ノズル部材1と、該底面に対する上面に試料溶液を注入する注入口6と、噴霧ノズル部材1に所定の高圧を印加するための高圧電極接続端子23と、を備え、噴霧ノズル部材1は、試料溶液を静電噴霧するための注入口6と逆側に凸の所定の直径の貫通穴の静電噴霧用ノズルを複数有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電噴霧用ノズルユニット及び静電噴霧用ノズルの加工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から静電噴霧技術に関しては数多くの報告があり、静電噴霧用ノズルに関しては、噴霧の安定化や生産性の向上などの目的で多くの技術が開示されている。例えば特許文献1では、ノズルの先端部分を、板状の材料をフォトリソグラフィー及びエッチングの技術を用いて精密に加工することにより作製し、加工後に前記板状材料を噴霧溶液の貯留部材と接合することにより静電噴霧用ノズルを作製する技術が開示されている。また特許文献2においては、噴霧ノズルから噴霧された帯電した溶液粒子が基板上に塗布されるときの溶液粒子の広がり状態を制御するために、噴霧ノズルや基板周辺に電極を設置する静電噴霧装置の構造についての技術が開示されている。また従来から小規模な実験用途の噴霧ノズルの加工に用いられている手法として、図6に示した加工方法がある。図6に示す方法では、噴霧ノズルの材料となるガラス管32の加熱領域27が加熱されると同時に、ガラス管32の両端に引っ張り力28が加えられ、ガラス管32の加熱領域27が細く引き伸ばされる。その後加熱領域27に対する加熱は停止し、自然冷却により冷却されるが、冷却中も引っ張り力28は継続して加えられ、加熱領域27を引っ張り力により破断させることで、噴霧ノズルを作製する方法である。
【特許文献1】特表2002−524755号公報
【特許文献2】特開2002−511792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の技術(例えば、特許文献1)で加工された噴霧ノズルの代表的な例を図7に示すもので、その場合の噴霧ノズルを使用した場合の噴霧に関する説明図を図8に示す。図8に示す方法では噴霧ノズルを高精度に加工することが可能となっており、高精度な噴霧の制御が可能である。しかし噴霧ノズルの加工のために、フォトリソグラフィーやエッチングによる加工が必要とされ、図7中の噴霧ノズル38の寸法35を大きくしようとすると加工時間が長くなり、加工コストが高価になるという問題がある。
【0004】
静電噴霧は、噴霧ノズル38に数kV以上の高電圧を加え、ノズル先端部33に電荷を集中させることで、電荷の反発力を利用してノズル先端部33より溶液の液滴を噴出させる方法である。ノズル先端部33に電荷を集中させるには、加える電圧を大きくするかまたはノズル先端部33の形状を針状に尖らせることが有効である。つまり寸法34を小さくするかまたは寸法35を大きくすることが有効である。装置に必要な高電圧電源が高価なため、装置コストを抑えるには、加える電圧はできるだけ小さい方が良いため、ノズル先端部33の寸法34を小さくし、寸法35を大きくするように設計することが望ましい。
【0005】
しかし従来の方法では、寸法35を大きくすると噴霧ノズル38自体の加工費用が高価になるため、装置コストを安価にすることが困難であった。また静電噴霧においては、特許文献2に記載されているように、基板37周辺に第二の電極36を設置することで、基板37上に噴霧される溶液粒子の塗布形状を制御することが可能であり、噴霧された溶液の基板34上での塗布ムラを抑制するために有用な方法となる。
【0006】
また、図8に示す装置構成において、第二の電極36に高い電圧を加えるほど、ノズル先端部33から噴霧される溶液の量は少なくなる。図8に示す構成では、第二の電極36の配置場所として、基板37の周辺が具体例として挙げられているが、第二の電極36には通常噴霧電圧より低い電圧を加えるため、噴霧ノズル38と基板37との間に第二の電極36を設置すると噴霧された溶液粒子の大部分が第二の電極36に付着する。第二の電極36の位置は噴霧ノズル38から基板37に向かう方向とは逆方向に数mm程度離して配置することが有用である。
【0007】
噴霧ノズル38と基板37との間に第二の電極36を配置する場合、第二の電極36を噴霧方向39とは垂直な方向に噴霧ノズルから離すことで、噴霧粒子が付着することを防止可能である。しかし製造装置では、生産性向上のため多数の噴霧ノズルを格子状に並べて配置するため、各ノズルに対して、第二の電極36を噴霧方向とは垂直な方向に噴霧ノズルから離して配置すると、噴霧ノズル間の間隔を広くする必要があり、噴霧ノズルユニットが大型化してしまう。
【0008】
つまり、製造装置を作製する場合、特許文献1の技術を用い、特許文献2の方法を併用しようとすると、図7に示す噴霧ノズルの寸法35を数mm程度の大きさにする必要があり、これをエッチング加工すると加工費用が高価になってしまう。また第二の電極36を噴霧方向39とは垂直な方向に離して配置することで、塗布ムラを抑制することが可能であるが、装置サイズが大きくなるという問題があった。
【0009】
次に図6に示したガラス管を加熱し引き伸ばす従来の加工方法の課題について説明する。図6の加工方法では、キャピラリ1本1本を引っ張り加工により作製する必要があり、加工完了後に格子状に配置固定する作業があるため、多数のキャピラリを用いる場合、キャピラリの加工と配置両方で時間、コストが増加するという問題があった。
【0010】
また別の課題として、特許文献1の方法で作製される噴霧ノズルは、噴霧ノズルの寸法34が寸法35の全域でほぼ一定になるように加工されるため、図7中の寸法35を大きくすると噴霧ノズルの取り扱いの際に作業者が誤って噴霧ノズルに接触した場合などに、破損しやすいという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0011】
従来の課題を解決するために、本発明の静電噴霧ノズルユニットは、試料溶液を貯留する溶液貯留部材と、前記溶液貯留部材の底面に配置される噴霧ノズル部材と、該底面に対する上面に試料溶液を注入する注入口と、前記噴霧ノズル部材に所定の高圧を印加するための高圧電極接続端子と、を備え、前記噴霧ノズル部材は、試料溶液を静電噴霧するための前記注入口と逆側に凸の所定の直径の貫通穴の静電噴霧用ノズルを複数有することを特徴としたものである。
【0012】
また、本発明の本発明の静電噴霧ノズルの加工方法は、試料溶液を貯留する溶液貯留部材と、前記溶液貯留部材の底面に配置され静電噴霧のための貫通穴を有する噴霧ノズル部材と、該底面に対する上面に試料溶液を注入する注入口と、前記噴霧ノズル部材に所定の高圧を印加するための高圧電極接続端子と、を備え、前記噴霧ノズル部材に形成される貫通穴は、加工用針を加熱し、前記噴霧ノズル部材を前記加熱される加工用針の温度より低い所定の温度に加熱し、前記加工用針を移動して穴あけ加工することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の静電噴霧用ノズルユニットによれば、噴霧ノズル部材として板状またはフィルム状の材料に多数の貫通穴を容易に加工形成することが可能であり、前記噴霧ノズル部材と溶液貯留部材を組み立てることで、静電噴霧ノズルユニットを容易に安価に作製することができる。噴霧ノズル部材への貫通穴の形成時に貫通穴の配置を制御して加工することで加工完了時には貫通穴が所望の配置に加工形成された噴霧ノズル部材を得ることができるため、従来のガラス管を1本1本配置した静電噴霧ノズルユニットに比較して、ガラス管の配置が不要になるというメリットがある。
【0014】
また特許文献1に記載された方法において、塗布ムラ改善のために特許文献2記載の方法を用いる場合、装置の大型化や静電噴霧ノズルユニットの加工コストの増加の問題があったが、本発明の方法によれば、加工コストを抑えて、特許文献2記載の方法を適用することができるため、量産設備の設計、製作において安価で小型の装置を作製できるというメリットがある。
【0015】
更に、噴霧ノズルの貫通穴周辺部を曲面形状とすることで、噴霧ノズルが破損にしにくくなることや、貫通穴の加工時に噴霧ノズル先端の寸法に誤差を生じた場合でも、貫通穴周辺部が曲面形状であることから、噴霧ノズル先端部を切断することで、寸法誤差を修正することが可能であり、加工誤差により歩留まり低下を抑えることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の噴霧ノズルユニットを取り付けた静電噴霧装置の性能評価のため、試料溶液としてポリエチレングリコールを使用し、サンプル作製した結果を、従来の噴霧ノズルユニットにより作製したサンプルと比較しながら説明する。本実施の形態では、試料溶液として、ポリエチレングリコールを用いたが、常温から200℃程度の温度で溶液化可能で体積抵抗値がおよそ1000Ω/cm以上の材料であれば、塗布可能である。
【0017】
以下に、図面とともに本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1に、本実施例で用いる静電噴霧用ノズルユニットの構造を示す。図3は、静電噴霧用ノズルユニットを取り付けた静電噴霧装置である。
【0019】
図1において、1は噴霧ノズル部材であり、2は溶液貯留部材であり、噴霧ノズル部材1は溶液貯留部材2にシール部材3を介してネジ7によりネジ止めされ固定されており、溶液貯留部材2と噴霧ノズル部材1に囲まれた溶液貯留部4に溶液を注入しても、シール部材3により溶液貯留部材2と噴霧ノズル部材1は密着しているため、溶液の漏れが生じない構造となっている。
【0020】
ネジ止めのための構造について説明する。図1に示すように、各部材は、噴霧ノズル部材1、シール部材3、溶液貯留部材2の順に重ねて配置され、噴霧ノズル部材1及びシール部材3に形成された貫通穴を通して、溶液貯留部材2に形成されたネジ穴にネジ7をネジ止めすることで、噴霧ノズル部材1及びシール部材3をネジ止めの圧力で溶液貯留部材に押し当てて固定される。シール部材3はネジ止め時に押しつぶされる構造となっており、噴霧ノズル部材1と溶液貯留部材2は内部が完全に密閉された状態で固定される。
【0021】
溶液貯留部2の溶液注入口6から溶液を注入し、噴霧ノズル部材1に設けられた複数の貫通穴5より溶液を放出することが可能である。本実施例では、噴霧ノズル部材1の材料として、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した。また、溶液貯留部材2の材料としてはベークライト板を使用した。溶液貯留部材2の貫通穴5の加工方法について、図2を用いて詳細に説明する。
【0022】
図2は、ポリエチレンテレフタレートフィルムに穴あけ加工を行い、噴霧ノズル部材1を作製する加工ジグである。9は加工用針であり、10は加工用針9を加熱する加工針用ヒータである。また加工用針9はスライドユニット11に固定されており、スライドユニット11はスライドレール12に沿って移動可能な構造となっている。加工用針9の下側には噴霧部材1の材料であるポリエチレンテレフタレートフィルムを保持するサンプル保持部13とサンプル加熱用ヒータ14が配置されており、スライドユニット11を前記ポリエチレンテレフタレートフィルム側に移動させることで加工用針9により、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムに穴あけ加工を行うことが可能である。
【0023】
加工手順としては、まず準備工程で加工用針9とポリエチレンテレフタレートフィルムを加熱する。加工用針9は、200℃に加熱する。またポリエチレンテレフタレートフィルムは250℃から350℃に加熱する。本実施例では300℃に加熱した。ここでポリエチレンテレフタレートフィルムとヒータ14の間隔は1mmとした。次に穴あけ工程で加工用針9を移動させ、ポリエチレンテレフタレートフィルムに穴あけ加工を行う。このとき、前記スライドユニットの移動速度は、10mm/秒とした。また、貫通穴5の間隔は、10mmになるように加工した。
【0024】
本実施例における加工時の加熱条件は、噴霧ノズル部材1の材料となるポリエチレンテレフタレートフィルムを加工するための条件である。ポリエチレンテレフタレートフィルム以外の材料を用いて噴霧ノズル部材1を加工作製することが可能であり、その際には材料に合わせた加熱条件で加工を行う必要がある。加熱条件については、基本的に材料の温度を加工用針9の温度より高温にすることが望ましい。材料を加熱し、針により穴あけし、変形させるため、材料が加工可能な程度に軟化する温度まで材料を加熱する必要がある。加工用針9も加熱する必要があるが加工用針9の温度が高すぎると、加工用針9が材料に接触した瞬間に材料が大きく変形する。逆に加工用針9の温度が低く過ぎると、加工後の穴の形状が歪な形状となる。この理由として、発明者は加工用針9が材料に接触した瞬間に材料が冷却され、材料が硬化するため穴あけが困難になっていると考えている。以上のような理由から加工用針9の温度は材料の軟化温度に合わせ、また材料の温度より若干低めにすることが望ましい。材料としては、加熱により軟化する材料であれば加工可能であり、具体的にはガラスや熱可塑性のプラスチックに対して本実施例と同様の加工が可能である。
【0025】
貫通穴5の穴径は加工用針9の先端直径とほぼ同程度となるため、加工用針9の先端形状を変更することで、貫通穴5の穴径を制御することが可能である。本実施例では貫通穴5の直径が1mm前後となるように、加工用針9として先端直径が1mmのものを使用して加工を行った。
【0026】
以上のような方法により、ポリエチレンテレフタレートフィルムに穴あけを行い、噴霧ノズル部材1を作製した。作製した噴霧ノズル部材1を溶液貯留部2に組み付け、静電噴霧用ノズルユニット8を作製した。
【0027】
図3に示す静電噴霧装置において、18は、高電圧電源であり、19は溶液を前記静電噴霧用ノズルユニットに供給するポンプであり、20はサンプル台である。高電圧電源のプラス極は静電噴霧用ノズルユニットの高圧接続電極23に接続され、マイナス極はアース24に接地され、またサンプル台20に接続される。以上のような構成により、静電噴霧用ノズルユニット8と前記サンプル台20の間に高電圧を印加することが可能となっている。
【0028】
図3に示す静電噴霧装置を用いて基板21上に溶液を静電噴霧した。
【0029】
静電噴霧用の溶液には、ポリエチレングリコールを用いた。静電噴霧の条件及び手順を図3を参照しながら説明する。噴霧時は、静電噴霧ノズルユニット8内にポリエチレングリコールを注入し、静電噴霧用ノズルユニット8の高圧接続電極23に15kVの電圧を加え、静電噴霧用ノズルユニット8から100mm離れた基板20上に静電噴霧を行った。噴霧ノズル部材1に形成される貫通穴5の直径は1mmとした。基板21には、アルミ箔を用いた。
【0030】
また、比較のために図5に示す縦横5本づつガラス管を格子状に配置した従来の噴霧ノズルを用いて同様に噴霧実験を行った。ガラス管30の間隔は縦横とも10mmとした。このときの噴霧条件は、電圧15kV、電極間距離100mm、ガラス管先端の直径は1mmとして実験を行った。
【0031】
上記の噴霧実験では、従来型及び本発明の噴霧ノズルを用いてポリエリレングリコールのフィルムを作製し、フィルムを構成する繊維の直径を電子顕微鏡により観察し測定した。繊維直径は、従来法で0.15μmから3.3μm、本発明の方法では、0.13μmから2.7μmとほぼ同程度であり、噴霧ノズルを本発明のものに置き換えたとしても品質は従来と変化しないことが確認できた。
【0032】
また、本発明の噴霧ノズルユニット8の貫通穴5の周辺部は曲面形状となっており、加工時に貫通穴5の直径に誤差が生じても、追加工として、例えば図4に示すように、切断線25に沿って貫通穴5周辺部分を切断加工することにより、貫通穴5の直径を修正することが可能である。
【0033】
貫通穴5の直径は、静電噴霧する溶液や作製したい繊維直径などが考慮され決定される。静電噴霧ノズルの貫通穴5の直径が目標値から大きく異なる場合、作製される繊維の直径に誤差を生じるため、貫通穴5の直径は目標値に近い値とすることが望ましい。そのため加工後に貫通穴5の直径に誤差がある場合は、ノズル直径を修正するために追加工を行うことが望ましい。
【0034】
貫通穴5の直径修正のため、追加工を行うとノズル高さ26が変化する。ノズル高さ26により、高電圧印加時に貫通穴5の先端部分での電荷の集中状態が変化し、静電噴霧される溶液の量などが変化するため、基板21上に噴霧ムラが発生するが、例えば、貫通穴5の直径の目標値が1mmである場合、加工誤差は0.1mm程度であり、この誤差の修正のために切断する長さは1mm以下である。1mm程度のノズル高さの差は噴霧ムラにほとんど影響しないことが確認できているため、本発明の静電噴霧ノズルユニットにより、安価で小型で噴霧ムラの小さな静電噴霧装置を作製することが可能である。
【0035】
また特許文献2に記載の方法のように、噴霧ノズルの周辺に第二の電極を形成して、噴霧のムラを抑制する場合、第二の電極を噴霧ノズル部材1上に配置することで貫通穴5の先端からノズル高さ26に相当する距離だけ離すことが可能である。本発明の方法では、貫通穴5を穴あけにより作製するため、ノズル高さ26を第二の電極への溶液の付着がほとんどないように数mm程度と高くしても加工時間に大きな変化はなく、加工費用が安価であり、特許文献1の課題であった加工コストが高いこと及び特許文献2に記載の方法を併用する場合装置が大型化してしまうという課題を解決できる。本発明の方法によれば小型で安価な静電噴霧ノズルユニットを提供できるため、特に多数の噴霧ノズルを用いた量産用途の装置を作製する場合に非常に有利である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明にかかる静電噴霧用ノズルユニットにより、静電噴霧を用いた設備において、噴霧ノズルを板状またはフィルム状の材料に穴あけ加工を行うことにより作製可能であるため、安価な静電噴霧ノズルユニットを作製することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の静電噴霧ノズルユニットの構成図
【図2】本発明の静電噴霧ノズルユニットを加工するための加工ジグの構成図
【図3】本発明の静電噴霧ノズルユニットを取り付けた静電噴霧装置の構成図
【図4】本発明の静電噴霧ノズルユニットの貫通穴径の修正を説明するための図
【図5】従来の静電噴霧ノズルユニットの構成図
【図6】従来の静電噴霧ノズルユニットに用いられるガラス管の加工方法を説明するための図
【図7】従来の静電噴霧ノズルユニットの構成図
【図8】従来の静電噴霧ノズルユニットを用いた噴霧を説明するための図
【符号の説明】
【0038】
1 噴霧ノズル部材
2 溶液貯留部材
3 シール部材
4 溶液貯留部
5 貫通穴
6 溶液注入口
7 ネジ
8 噴霧ノズルユニット
9 加工用針
10 加工針用ヒータ
11 スライドユニット
12 スライドレール
13 サンプル保持部
14 サンプル加熱用ヒータ
15 サンプル固定台
16 支柱
17 スライドレール固定台
18 高圧電源
19 ポンプ
20 サンプル台
21 基板
22 外壁
23 高圧接続電極
24 アース
25 切断線
26 ノズル高さ
27 加熱領域
28 引っ張り力
29 準備工程
30 加熱・延伸工程
31 冷却・切断工程
32 ガラス管
33 ノズル先端部
34 寸法
35 寸法
36 第二の電極
37 基板
38 噴霧ノズル
39 噴霧方向



【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電噴霧用ノズルユニットであって、
試料溶液を貯留する溶液貯留部材と、
前記溶液貯留部材の底面に配置される噴霧ノズル部材と、
該底面に対する上面に試料溶液を注入する注入口と、
前記噴霧ノズル部材に所定の高圧を印加するための高圧電極接続端子と、
を備え、
前記噴霧ノズル部材は、試料溶液を静電噴霧するための前記注入口と逆側に凸の所定の直径の貫通穴の静電噴霧用ノズルを複数有することを特徴とする静電噴霧用ノズルユニット。
【請求項2】
前記噴霧ノズル部材は、ポリエチレンテレフタレートよりなることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧用ノズルユニット。
【請求項3】
前記噴霧ノズル部材に形成される貫通穴は、加工用針を加熱し、前記噴霧ノズル部材を前記加熱される加工用針の温度より低い所定の温度に加熱し、前記加工用針を移動して穴あけ加工することを特長とする請求項2に記載の静電噴霧用ノズルユニット。
【請求項4】
静電噴霧用ノズルユニットの静電噴霧用ノズルの加工方法であって、
試料溶液を貯留する溶液貯留部材と、
前記溶液貯留部材の底面に配置され静電噴霧のための貫通穴を有する噴霧ノズル部材と、
該底面に対する上面に試料溶液を注入する注入口と、
前記噴霧ノズル部材に所定の高圧を印加するための高圧電極接続端子と、
を備え、
前記噴霧ノズル部材に形成される貫通穴は、加工用針を加熱し、前記噴霧ノズル部材を前記加熱される加工用針の温度より低い所定の温度に加熱し、前記加工用針を移動して穴あけ加工することを特長とする静電噴霧用ノズルの加工方法。
【請求項5】
前記噴霧ノズル部材は、ポリエチレンテレフタレートよりなることを特徴とする請求項4に記載の静電噴霧用ノズルの加工方法。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−224009(P2006−224009A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41987(P2005−41987)
【出願日】平成17年2月18日(2005.2.18)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】