説明

高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法

【課題】高温ガス炉において冷却材喪失事故が発生した場合にも、各種制限値を超えるような制御を行うことなく、原子炉を安全にかつ確実に冷温停止させること。
【解決手段】少なくとも、核反応を行う炉心を備えた原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器の周囲に一定の間隔を開けて設けられた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉において、前記炉心を冷却する冷却材が喪失された場合、前記炉心の温度を上昇させるように運転することにより、原子炉を安全にかつ確実に冷温停止させる運転方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、黒鉛減速ヘリウム冷却型熱中性子炉である高温ガス炉の運転において、冷却材であるヘリウムガスを万一喪失するに至った場合でも、原子炉を安全にかつ確実に冷温停止させることができる運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高温ガス炉は、炉心の構成材料および冷却材特性に基づく固有の安全性が高く、異常時の過渡挙動も極めて緩慢である。万一事故が発生しても、現在商業炉として稼働している沸騰水型原子炉のような制御棒駆動装置や緊急炉心冷却装置などの機械的作動要素を使用せずとも、高温ガス炉特有の構造に基づいて、負の反応度フィードバック特性により、原子炉出力が低下すると共に、自然の原理(ふく射、自然対流、熱伝導)により、燃料溶融を起こさずに原子炉を冷温停止させることができることが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
高温ガス炉の冷却材喪失事故時に、喪失した冷却材の漏えい量を測定する方法については一例が公開されているが(特許文献2)、そのような緊急時の具体的運転方法については、これまで一般に公開された文献は見当たらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平08−338892号公報
【特許文献2】特開2005−106492号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような状況に鑑み、本発明の目的は、万が一にでも、高温ガス炉において冷却材喪失事故が発生した場合にも、各種制限値を超えるような制御を行うことなく、原子炉を安全にかつ確実に冷温停止させることができる運転方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、高温ガス炉において、各種制限値を超えない範囲で、高温ガス炉特有の構造に基づいて、これまでとは異なる知見に基づいて、炉心からの除熱量を減少させることで、臨界状態または再臨界状態の炉心温度上昇を抑制、または原子炉出力上昇を抑制するようにした緊急時運転方法である。
【0007】
より具体的には、本発明の一つの観点によれば、少なくとも、核反応を行う炉心を備えた原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器の周囲に一定の間隔を開けて設けられた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉において、前記炉心を冷却する冷却材が喪失された場合、前記炉心の温度を上昇させる運転を行う。
【0008】
本発明の他の観点によれば、少なくとも、核反応を行う炉心を備えた原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器の周囲に一定の間隔を開けて設けられた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉において、前記炉心を冷却する冷却材が喪失された場合、前記炉心からの除熱量を減少させる運転を行う。
【0009】
除熱量を減少させるより具体的手段としては、例えば、炉容器冷却設備で用いる冷却材流量を減少させ、炉容器冷却設備の機能を低下させることにある。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、機械的作動要素を必要とせずに、高温ガス炉特有の性質に基づいて原子炉を冷温停止させるようにしているので、本発明は、黒鉛減速ヘリウム冷却型熱中性子炉である高温ガス炉の運転において、冷却材であるヘリウムガスを万一喪失するに至った場合でも、原子炉を安全にかつ確実に冷温停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】高温ガス炉(HTTR)の概略構成図である。
【図2】本発明の考え方を説明するための図で、燃料最高温度と炉容器冷却設備(VCS)の関係を示す図である。
【図3】本発明の考え方を説明するための図で、原子炉出力と炉容器冷却設備(VCS)の関係を示す図である。
【図4】高温ガス炉(HTTR)の炉心からの除熱量についての説明図である。
【図5】高温ガス炉(HTTR)の炉心からの除熱量についての説明図である。
【図6】冷却材喪失事故時の運転方法についてのフローチャートである。
【図7(a)】冷却材喪失事故時の運転方法についてのフローチャートである。
【図7(b)】冷却材喪失事故時の運転方法についてのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
初めに、本発明の理解を助けるために、典型的な高温ガス炉の構造と動作について簡単に説明する。図1は、日本原子力研究開発機構の高温ガス炉(HTTR)の概略構成図である。
図1において符号10は炉心を示す。炉心10内にはウランが黒鉛で被覆された燃料粒子が燃料スリーブ内に多数収容された燃料棒が多数配置されている。炉心10は軽水炉と同様に原子炉圧力容器(RPV)20内に閉じ込められている。原子炉圧力容器(RPV)20には、一次加圧水冷却器50などで約400℃まで冷却されたヘリウムガス冷却材が注入される。ヘリウムガス冷却材は炉心10の上部から下部に流れ、約1,000℃に加熱され、一次加圧水冷却器50および中間熱交換器40に与えられるか、直接ガスタービンなどの発電機に供給される。また、原子炉圧力容器(RPV)20の周囲には炉容器冷却設備(VCS)30が設けられている。原子炉圧力容器(RPV)20と炉容器冷却設備(VCS)30の間は大気圧の空気が充満した部屋である原子炉圧力容器室(RPV室)100であり、ふく射と自然対流が存在するような構造になっている。日本の高温ガス炉(HTTR)では、炉容器冷却設備(VCS)30として水の強制対流を用いているが、機械的作動要素を持たない空気の自然対流冷却を用いることも可能である。
【0013】
なお、符号200は、原子炉格納容器である。高温ガス炉では、事故時に原子炉を放置しても、燃料最高温度は1,600℃を上回ることはなく、核分裂生成物は黒鉛で被覆された燃料粒子内に確実に閉じ込められる。
【0014】
このような高温ガス炉(HTTR)では、異常・事故時の崩壊熱は、原子炉圧力容器(RPV)20の外側、原子炉圧力容器(RPV)20を取囲む炉容器冷却設備(VCS)30によって除熱される。炉心の崩壊熱は、ふく射、自然対流によって炉心10から原子炉圧力容器(RPV)20を通して炉容器冷却設備(VCS)30に伝えられる。
【0015】
上述のような構造を有する高温ガス炉において、ヘリウムガス冷却材が喪失した場合の原子炉出力及び燃料最高温度と炉容器冷却設備(VCS)30の関係を調べ、冷却材喪失事故時にどのように対応すべきかを研究した結果、本発明の運転方法を見出した。冷却材喪失事故時の状態は、ヘリウム循環器(HGC)60の3台をすべて停止させることと、炉容器冷却設備(VCS)30を停止させることにより模擬した。なお、中間熱交換器40のヘリウム循環機(HGC)70は初めから停止しているものとした。
【0016】
次に、上述の模擬結果について説明する。30MWからのヘリウム循環器60の3台停止試験と、ヘリウム循環器(HGC)60の3台停止及び炉容器冷却設備(VCS)30の停止試験の比較を行う。なお、中間熱交換器40のヘリウム循環機(HGC)70は初めから停止しているものとした。その結果を図2と図3に示す。図2は、試験開始後の燃料最高温度と炉容器冷却設備(VCS)の関係を示す図を示す。また、図3は、試験開始後の原子炉出力と炉容器冷却設備(VCS)の関係を示す。
【0017】
図2からわかるように、炉容器冷却設備(VCS)30を停止させた方が燃料最高温度は低くなった。炉心からの除熱量が減ると、負の反応度フィードバック特性により、原子炉出力が低下するためである。高温ガス炉では、燃料最高温度1,600℃を越えなければ、炉心の温度を上昇させるほど、負の反応度フィードバック特性により、原子炉出力は低下して、燃料最高温度も低下する。また、図3からわかるように、炉容器冷却設備(VCS)30を停止させた方が原子炉出力も低くなっている。従って、事故時、炉容器冷却設備(VCS)30を意図的に止める方が、原子炉出力や燃料最高温度にとって良い結果になることがわかる。
【0018】
すなわち、本発明者等は、緊急時に炉心を冷却するというこれまでの考え方とは正反対に、各種の制限値を超えない範囲で、炉心からの除熱量を減少させることで、炉心の負の反応度フィードバック特性により炉心温度の上昇を抑制、または原子炉出力の上昇を抑制できることを初めて見出した。
【0019】
そこで、高温ガス炉(HTTR)において、炉心からの除熱量がどのようなファクターによって決まるかを検討した。すなわち、高温ガス炉における、炉心からの除熱量に関係するファクターを特定することで、これらのファクターの値を制御することによって、容易に炉心からの除熱量を制御することができ、結果的に冷却材喪失事故時に原子炉を冷温停止させることができる。
【0020】
以下、高温ガス炉(HTTR)の炉心からの除熱量について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、水の強制対流を用いた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉の模式図であり、図5は、空気の自然対流を用いた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉の模式図である。炉容器冷却設備(VCS)の除熱量は、原子炉圧力容器(RPV)の温度と炉容器冷却設備(VCS)表面の温度との関係で次式のように表わせる。なお、以下の式においては、原子炉圧力容器の外面形状と炉容器冷却設備の内面形状は、相似形であると仮定する。
【0021】
〔式1〕

【0022】
次に、炉心からの除熱量の時間変化すなわち除熱速度を求めた。除熱速度は、次式で表わされる。
【0023】
〔式2〕

ここで、総括熱伝達率を、自然対流による平均熱伝達率とふく射による平均熱伝達率に分けて考える。
【0024】
まず、自然対流による平均熱伝達率は、平均ヌセルト数と空気の熱伝導率を用いて、以下の式から求めることができる。
【0025】
〔式3〕

ここで、平均ヌセルト数は、次式に示すde Vahl Davis, G.とThomas, R. W.の同心環状空間で内筒加熱、外筒冷却の場合の平均ヌセルト数の式を用い、代表長さは内筒加熱と外筒冷却の半径の差とする。
【0026】
〔式4〕

【0027】
一方、ふく射によるVCS除熱量は、ステファン・ボルツマン定数と放射率から、以下の平行平板間の式で表わすことができる。
【0028】
〔式5〕

【0029】
また、以下の同軸円筒面間の式で表わすこともできる。
【0030】
〔式6〕

【0031】
以上のようにして求められる炉容器冷却設備(VCS)の除熱量(HVCS)、その除熱速度(dHVCS/dt)及び原子炉の安全性に不可欠な、燃料温度、RPV温度、VCS温度などの各種制限値を用いて、炉心温度が上昇する方向に運転を制御することで、冷却材流量喪失事故時であっても、高温ガス炉を安全に運転することができる。各種制限値としては、例えば日本の高温ガス炉(HTTR)の場合、燃料温度は1,600℃、RPV温度は440℃、VCS温度は90℃である。
【0032】
以下に、本発明に係る冷却材喪失事故時の運転方法について、図6、図7(a)及び図7(b)に示したフローチャートを使用して説明する。図6は、ケース1として、冷却材喪失事故の発生後、未臨界状態から再臨界状態になり原子炉出力が低い状態、炉心温度が低い状態となった場合の運転方法の説明図であり、図7(a)及び図7(b)は、ケース2として、冷却材喪失事故の発生後、未臨界状態から再臨界状態になり原子炉出力が高い状態、炉心温度が高い状態となった場合の運転方法の説明図である。なお、図7(b)は、図7(a)のステップの続きを示している。
【0033】
本発明の運転方法では、図6に示されたケース1のフローチャートのように、冷却材喪失事故の発生後、未臨界状態から再臨界状態になり「原子炉出力が低状態、炉心温度が低状態」と判断された場合には、次の動作としては「何もしない。」という動作になる。また、図7(a)及び図7(b)に示されたケース2のフローチャートのように、冷却材喪失事故の発生後、未臨界状態から再臨界状態になり原子炉出力が最初に高い状態、炉心温度が高い状態となった場合には、次のステップで「RPV温度、VCS温度等と除熱量の関係を算出」した後、「各種制限値(燃料温度、RPV温度、VCS温度等)と実測値を比較」して、「各種制限値までの余裕の有無」を判定する。この判定の結果、余裕無しとなれば、「原子炉出力が高状態、炉心温度が高状態」と判断され、次の動作としては「何もしない。」という動作になる。一方、余裕有りと判定された場合には、図7(b)のフローに従った処理が行われ、最終的に「原子炉出力が低状態、炉心温度が低状態」と判断されたとき、次の動作としては「何もしない。」という動作になる。
【0034】
具体的な運転操作としては、ケース2の場合を例として説明すると、水の強制対流を用いた炉容器冷却設備(VCS)については、以下の手段を用いることで、炉心からの除熱量を減少させる。すなわち、
(1)強制対流する水の温度を上昇させる。
(2)強制対流する水の流量を低下させる(例えば、ポンプの回転数を低下させる、流量調整弁を絞るなどする。)。
【0035】
同様に、空気の自然対流を用いた炉容器冷却設備(VCS)については、以下の手段で、炉心からの除熱量を減少させる。すなわち、
(1)自然対流する空気の温度を上昇させる。
(2)自然対流する空気の流量を低下させる(例えば、ダンパー開度を低下させる、流量調整弁を絞るなどする。)。
【0036】
また、原子炉圧力容器(RPV)と炉容器冷却設備(VCS)の間は、先に説明したように、大気圧の空気が充満した部屋(原子炉圧力容器室、RPV室)になっているので、ふく射と自然対流が存在する。従って、これらふく射と自然対流を減少させることによっても、除熱量を減少させることができる。その具体的な方法は多様である。
【0037】
ふく射に関しては、以下の値を悪くさせることで、除熱量を減少させることができる。
(1)RPVとVCS間の形態係数
(2)RPVの放射率
(3)VCSの放射率
例えば、原子炉運転員が手動で、または機械的作動要素を使用しない受動的作動要素を用いて、ふく射シールドとして、放射率の低い板、箔、粉末等のようなものを上記部屋内に自然落下させ、ふく射を減少させても良い。また、原子炉運転員が手動で、または機械的作動要素を使用しない受動的作動要素を用いて、ふく射シールドとして、放射率の低い箔、粉末、塗料等のようなものをRPV及びVCSに塗布することで、ふく射を減少させても良い。さらに、原子炉運転員が手動で、または機械的作動要素を使用しない受動的作動要素を用いて、n枚のふく射シールド板のようなものを上記部屋内に自然落下させ、ふく射を1/(n+1)まで減少させてもよい。なお、ここでは全ての面の放射率は等しいと仮定する。
【0038】
また、自然対流に関しては、以下の値を悪くさせることで、除熱量を減少させることができる。
(1)自然対流による熱伝達率
(2)ヌセルト数
(3)自然対流の空気の熱伝導率
例えば、原子炉運転員が手動で、または機械的作動要素を使用しない受動的作動要素を用いて、熱伝導率の低い断熱材として、グラスウール、耐火材、耐火レンガ等のようなものを上記部屋内に自然落下させ、部分的に自然対流を遮断するようにしても良い。
また、原子炉運転員が手動で、または機械的作動要素を使用しない受動的作動要素を用いて、空気を排気することで、部分的に自然対流を遮断するようにしても良い。
【0039】
最後に、本発明の運転方法を実施した結果として、原子炉出力30MWからの循環機3台停止試験の結果を表1及び表2に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
運転時のVCS冷却材温度は40℃である。VCS冷却材温度を-100℃から300℃まで変化させた。-100℃の時の原子炉出力、燃料最高温度が最も高くなった。
【0042】
表1と同様に、300hr経過するまでのRPV最高温度と、RPV最高温度とVCS冷却材温度の差を、表2に示す。
【0043】
【表2】

【0044】
表2から、VCS冷却材温度が上昇すると、RPV最高温度も上昇することがわかる。その結果、RPV最高温度とVCS冷却材温度の差が小さくなり、VCSによる除熱量は減少し、原子炉出力も減少する。
【符号の説明】
【0045】
10 炉心
20 原子炉圧力容器(RPV)
30 炉容器冷却設備(VCS)
40 中間熱交換器
50 一次加圧水冷却器
60 一次加圧水冷却器のヘリウム循環機(HGC)
70 中間熱交換器のヘリウム循環機(HGC)
100 原子炉圧力容器室
200 原子炉格納容器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、核反応を行う炉心を備えた原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器の周囲に一定の間隔を開けて設けられた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉において、前記炉心を冷却する冷却材が喪失された場合、前記炉心の温度を上昇させることを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項2】
少なくとも、核反応を行う炉心を備えた原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器の周囲に一定の間隔を開けて設けられた炉容器冷却設備を有する高温ガス炉において、前記炉心を冷却する冷却材が喪失された場合、前記炉心から除熱される除熱量を低減させることを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の運転方法において、前記炉容器冷却設備が水の強制対流により冷却されている場合には、前記水の流量を低下させることにより、前記除熱量を低減させることを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の運転方法において、前記炉容器冷却設備が空気の自然対流により冷却されている場合には、前記空気の流量を低下させることにより、前記除熱量を低減させることを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の運転方法において、前記原子炉圧力容器と前記炉容器冷却設備の間の間隙に形成される空間に、ふく射シールドとして、放射率の低い部材を自然落下させ、部分的に前記原子炉圧力容器から前記炉容器冷却設備へのふく射を遮断することを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の運転方法において、前記原子炉圧力容器と前記炉容器冷却設備の間の間隙に形成される空間に、ふく射シールドとして、放射率の低い材料をRPV及びVCSに塗布し、部分的に前記原子炉圧力容器から前記炉容器冷却設備へのふく射を遮断することを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の運転方法において、前記原子炉圧力容器と前記炉容器冷却設備の間の間隙に形成される空間に、熱伝導率の低い断熱材を自然落下させ、部分的に前記原子炉圧力容器と前記炉容器冷却設備の間の間隙に形成される自然対流を遮断することを特徴とする高温ガス炉の冷却材喪失事故時の運転方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7(a)】
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【図7(b)】
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【公開番号】特開2013−92485(P2013−92485A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235556(P2011−235556)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(505374783)独立行政法人日本原子力研究開発機構 (727)