魚皮剥製、及び、魚皮剥製の製造方法
【課題】薄型であって、物理的ストレスに対して優れた耐久性を有するともに、食べることができる剥製非加工部分を確保可能であって、しかも容易に、且、安価で製造することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る魚皮剥製において、魚皮部10は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面11を有し、他面に魚肉剥離面16を有している。支持部21は、板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。
本発明に係る魚皮剥製の製造方法は、剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、この表皮を扁平化して魚皮部10に成形し、支持部21を魚肉剥離面16に固着して支持部21と魚皮部10とを一体化させ、乾燥させる工程を含む。
【解決手段】本発明に係る魚皮剥製において、魚皮部10は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面11を有し、他面に魚肉剥離面16を有している。支持部21は、板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。
本発明に係る魚皮剥製の製造方法は、剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、この表皮を扁平化して魚皮部10に成形し、支持部21を魚肉剥離面16に固着して支持部21と魚皮部10とを一体化させ、乾燥させる工程を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚皮剥製、及び、魚皮剥製の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、趣味への関心の高まりに伴い、釣り上げた魚の魚体を剥製に加工し(以下、魚体剥製と称する)、釣果をよりリアルに楽しむ釣り愛好家が増えている。この種の魚体剥製について、一般的な加工方法を説明すると、まず、魚体の側面にスリットを形成し、このスリットから内部の腐敗しやすい肉質部分を全て掻き出す。次に、魚体全体をホルマリン漬けにして防腐処理を施した後、内部に綿、麻、又は、発砲樹脂などの型崩れ防止材を詰め、乾燥させる。最後に表面に着色を施し、前記スリットや加工時に生じたキズ、及び、乾燥による退色部分等を補修するとともに、生きているときの理想的な色彩を写実的に表現する。
【0003】
魚体剥製は、墨滴を利用した魚拓と比較して、魚を立体的に観賞できる反面、魚体の立体的な厚みに応じて広い展示スペースが必要になるから、一般家庭において気軽に展示することができない点で問題がある。この問題は、釣果の記念として剥製に加工される魚の多くが大物である点を考慮すると、より顕著に現れる。
【0004】
また、日本の釣り文化では、基本的に釣り上げた魚を食べることが釣果を楽しむ方法として重要視されており、釣り愛好家には、釣り上げた魚を剥製に加工した場合にも、肉質部分については、例えば刺身などで食べたいとの要請がある。これに対し、従来の魚体剥製では、スリットから掻き出された肉質部分は、少なくとも刺身で食べることができない状態になってしまう。
【0005】
さらに、魚体剥製では後の腐敗を防止するため、内部の肉質部分を完全に除去することが重要となる。この除去作業はスリットを通じて行われるから、高度の熟練技術が必要となり、コスト高を招く。この傾向は、ヒラメなどの薄型の魚や、渓流魚などの小型の魚を剥製に加工する場合に、より顕著に現れる。
【0006】
上述した魚体剥製の問題点を解決する従来技術として、特許文献1には、魚体から剥離した表皮をピンで乾燥用台紙に固定し、ミイラ状になるまで乾燥したことを特徴とする魚皮拓の製造法が開示されている。
【0007】
しかし、特許文献1に開示されている方法では、完成した魚皮拓の表面に、乾燥による皺、弛み、鱗の立ち上がりなどの変形が生じ、この種の剥製展示物として必要な美観を備えることができない。
【0008】
また、魚皮拓は、釣果の記念として製造されるものであるから、購入者が長期間保存することができるように、湿度や気温の変化に伴う変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などのストレスに対して、充分な耐久性を備えていることが重要である。この点、特許文献1では、この種の物理的ストレスに耐えることができない。
【特許文献1】特開2000−94899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0010】
本発明のもう一つの課題は、物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0011】
本発明の更にもう一つの課題は、剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0012】
本発明の更にもう一つの課題は、容易に、且、安価で製造することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するため、本発明に係る魚皮剥製は、魚皮部と、支持部とを有している。魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面を有し、他面に魚肉剥離面を有している。支持部は、板状であって、魚肉剥離面に固着され、魚皮部を面で支持している。
【0014】
上述したように、魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであるから、魚皮剥製を薄型化することができる。
【0015】
魚皮部は、一面に鱗面を有するから、この鱗面を魚皮剥製の展示面として用いることができる。しかも、魚皮部が魚の表皮を扁平化したものであることにより、鱗面も扁平化されているから、鱗面にはしわや弛みなどが生じていない。従って、展示物として必要な美観を備えることができる。
【0016】
また、魚皮部は、他面が魚肉剥離面となっているから、従来の魚体剥製と比較して、容易に、且、安価で製造加工することができる。
【0017】
支持部は、板状であって、魚肉剥離面に固着され、魚皮部を面で支持している。この構成によると、魚皮剥製は、湿度や気温の変化に伴う変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などの物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる。
【0018】
本発明に係る魚皮剥製の製造方法は、剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、この表皮を扁平化して魚皮部に成形し、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させ、乾燥させる工程を含む。この製造方法によると、上述した利点を全て有する魚皮剥製を製造することができる。例えば、魚皮部は、剥製にしようとする魚の半片の表皮を用いるものであるから、魚の左半身の表皮を魚皮部として用いた場合、魚の右半身は、剥製としての構成上不要となる。従って、剥製加工部分(左半身)を必要最小限に削減し、食べることができる剥製非加工部分(右半身)を充分に確保することができる。
【0019】
また、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させるから、乾燥処理によって魚皮部の水分が失われても、鱗面にしわや弛みが生じることはない。従って、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0020】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(2)物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(3)剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(4)容易に、且、安価で製造することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の平面図、図2は図1に示した魚皮剥製の底面図、図3は図1の3−3線に沿った切断端面図である。また、図4及び図5は、図1乃至図3に示した魚皮剥製を額装3して展示した実施形態例を示す平面図である。
【0023】
図1乃至図5に示した魚皮剥製は、魚皮部10と、第1の支持部21と、第2の支持部22とを有している。
【0024】
魚皮部10は、魚の左右、表裏、又は、上下いずれかの一方体側面の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面11を有し、他面に魚肉剥離面16を有している。具体的に、図1乃至図3の魚皮部10は、石鯛の左半身の表皮を剥離し、これをプレス成形技術を用いて扁平化したものであって、鱗面11と、義眼14と、ひれ部15と、魚肉剥離面16と、魚歯17とを有する。
【0025】
鱗面11は、表皮の外面であって、偏平化された面内に、下地層12と、着色層13とを有する(図3参照)。下地層12は、接着剤または定着剤を薄く塗布したものであって、鱗面11の全面を被覆している。魚皮部10は、下地層12により、鱗面11の経年劣化が防止されるとともに、鱗面11の鱗が気温や湿度の変化などにより立ち上がる不具合が防止される。
【0026】
着色層13は、好ましくは複数種の着色塗料を、下地層12の面上に薄く塗布したものである。魚皮部10は、着色層13により、生きているときの理想的な魚皮の色彩が、写実的に表現される。
【0027】
義眼14は、例えばガラス製、又は、プラスチック製であって、本来の眼と入れ替えられている。また、魚歯17は、好ましくは、本来の歯を薄くスライスして偏平化したものに付け替えられている。なお、魚歯17には、義眼14と同様にプラスチック製の義歯を用いることもできる。
【0028】
ひれ部15は、背びれ、胸びれ、尾びれ、腹びれ、尻びれなどであって、表面に、下地層12及び着色層13が形成されている(図3参照)。これらひれ部15は、魚皮部10の体側面の向きを選択した後、鱗面11と連続するように魚体から剥ぎ取られる。
【0029】
魚肉剥離面16は、表皮の内面であって、鱗面11とは表裏一体の関係にある。第1の支持部21は、この魚肉剥離面16と略同一の輪郭形状を有する板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。第1の支持部21には、好ましくはベニヤ板や、合成樹脂板を用いることができ、さらには、紙粘土や、硬化剤を混合した合成樹脂材料などを魚肉剥離面16に平板状に盛り付けして形成することもできる。
【0030】
第2の支持部22は、ひれ部15と略同一の輪郭形状を有する板状であって、ひれ部15の魚肉剥離面16の側に固着され、ひれ部15を美しく拡張した状態に保持するために用いられる。なお、第1及び第2の支持部21、22は、連続する一枚板構造であってもよい。
【0031】
図1乃至図5を参照して説明した魚皮剥製において、魚皮部10は、魚の表皮を扁平化したものであるから、従来の魚体剥製と比較して、大幅に薄型化することができる。従って、釣果の記念として大物の魚を剥製にする場合であっても、魚体の立体的厚みに関わらず、狭い展示スペースで展示することが可能であって、釣り愛好家が各々の家庭において絵画的な感覚で気軽に飾ることができる。
【0032】
魚皮部10は、一面に鱗面11を有するから、この鱗面11を展示面として用いることができる。しかも、魚皮部10が魚の表皮を扁平化したものであることにより、鱗面11も扁平化されているから、鱗面11にはしわや弛みなどが生じていない。特に、鱗面11は、偏平化された面上に下地層12及び着色層13が形成されおり、この下地層12及び着色層13によって、鱗が乾燥状態で湾曲して立ち上がる不具合が防止されているから、観賞用剥製として必要な美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0033】
さらに、魚皮部10は、他面に魚肉剥離面16を有するから、従来の魚体剥製と比較して、容易に、且、安価で製造加工することができる。即ち、本発明に係る魚皮剥製において、魚の肉質部分の除去作業にはスリットを通じて行うなどの制約はなく、従来ほど高度の熟練技術が必要となるわけではないから、コストを低減し、生産性を向上することができる。また、表皮の半片を用いたものであるから、魚の形状にかかわらず容易に加工することができる。例えば、ヒラメなどの薄型の魚や、渓流魚などの小型の魚なども容易に加工することができる。
【0034】
また、魚皮部10は、魚の半片の表皮を用いたものであるから、剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる。
【0035】
第1の支持部21は、板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。この構成によると、魚皮剥製は、湿度や気温の変化に伴って魚皮部10に生じる変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などの物理的ストレスを、魚肉剥離面16に裏打ちされた第1の支持部21によって支持することができる。従って、優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる。
【0036】
また、第1の支持部21は、魚皮部10を面で支持しているから、図4に示すように額装3された場合に、展示台紙30に安定して載置することができるとともに、図5に示すように、複数の魚皮剥製1a、1bをそれぞれ向きを変えて、重ねて配置するなどの多様な展示態様を採ることができる。
【0037】
図6〜図13は、本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の製造方法を示す平面図である。なお、図7は図6に示した工程の底面側を示す図、図9は図8に示した工程の底面側を示す図、図11は図10に示した工程の底面側を示す図、図13は図1に示した工程の底面側を示す図である。図6〜図13において、図1〜図5に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0038】
まず、図6及び図7を参照すると、予め、剥製にしようとする魚の左右、表裏、又は、上下いずれかの体側面を選択して、魚体を半身に切断し、切断して得られた半身から表皮10を剥離するとともに、目、歯、エラ、ハラワタ、骨等の腐敗しやすい肉質部分を除去する。ひれ部15は、その構造上、2つに剥離することが困難であるため、表皮10の向きを選択した後、鱗面11と連続するように剥ぎ取られる。
【0039】
次に、図8及び図9を参照すると、図6及び図7に示した工程(剥離工程)の後、予めひれ部15の裏面を第2の支持部22で固定し、ひれ部15を美しく拡張させた状態で、表皮10を例えばホルマリン漬けにして防腐処理する。この防腐処理の後、表皮10を周知のプレス装置を用いてプレス成形し、扁平化して魚皮部10に成形する。この扁平化処理後、鱗面11、及び、鱗面11に圧着された鱗上に定着剤を塗布し、下地層12を形成する。
【0040】
次に、図10及び図11を参照すると、図8及び図9に示した工程(プレス工程)の後、第1の支持部21を魚肉剥離面16に固着して、第1の支持部21と魚皮部10とを一体化させ、さらに全体を乾燥させる。
【0041】
次に、図12及び図13を参照すると、図10及び図11に示した工程(乾燥工程)の後、下地層12の上に着色層13を形成し、剥離加工およびプレス加工時に生じたキズや、乾燥処理による表面の退色部分等を補修するとともに、生きているときの理想的な色彩や模様などを写実的に表現する。また、目の空洞部分に義眼14を取り付け、口の部分には魚歯17を取り付ける。
【0042】
図6〜図13の工程により製造された魚皮剥製は、好ましくは、さらに展示台紙30に載置され、額装3される(図4及び図5参照)。
【0043】
図6〜図13を参照して説明した魚皮剥製の製造方法によると、図1〜図5を参照して説明した利点を全て有する魚皮剥製を製造することができる。例えば、魚皮部10は、剥製にしようとする魚の半片の表皮を用いるものであるから、魚の左半片の表皮を魚皮部10として用いた場合、魚体を左半身に切断したあとに残る右半身は、剥製としての構成上不要となる。従って、剥製加工部分(左半身)を必要最小限に削減し、食べることができる剥製非加工部分(右半身)を充分に確保することができる。
【0044】
また、第1の支持部21を魚肉剥離面16に固着する工程を経ることにより、魚皮部10は第1の支持部21の板面で支持されているから、その後の乾燥処理によって魚皮部10の水分が失われても、鱗面11にしわや弛みが生じることはない。従って、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0045】
図14〜図17は、本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。なお、図15は図14に示した魚皮剥製の底面図、図17は図16に示した魚皮剥製の底面図である。図14〜図17において、図1〜図13に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0046】
図1乃至図13を参照して説明したように、本発明に係る魚皮剥製では、魚肉剥離面16に第1の支持部21を固着し、この第1の支持部21により魚皮部10を面で支持している構造により、物理的ストレスに対する耐久性が保証されているから、様々な魚の表皮を剥製に加工することができるとともに、様々な態様の剥製を製造することができる。例えば、図14及び図15に示すようにヒラメなどの薄型の魚に対しても、容易に製造することができる。また、図16及び図17に示すように、鯉を平面から見た状態の魚皮剥製を製造することもできる。
【0047】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図2】図1に示した魚皮剥製の底面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った切断端面図である。
【図4】本発明のもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図5】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の製造方法を示す平面図である。
【図7】図6に示した工程の底面側を示す図である。
【図8】図6及び図7に示した工程の後の工程を示す図である。
【図9】図8に示した工程の底面側を示す図である。
【図10】図8及び図9に示した工程の後の工程を示す図である。
【図11】図10に示した工程の底面側を示す図である。
【図12】図10及び図11に示した工程の後の工程を示す図である。
【図13】図12に示した工程の底面側を示す図である。
【図14】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図15】図14に示した魚皮剥製の底面図である。
【図16】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図17】図16に示した魚皮剥製の底面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 魚皮剥製
10 魚皮部
11 鱗面
16 魚肉剥離面
21 第1の支持部
22 第2の支持部
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚皮剥製、及び、魚皮剥製の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、趣味への関心の高まりに伴い、釣り上げた魚の魚体を剥製に加工し(以下、魚体剥製と称する)、釣果をよりリアルに楽しむ釣り愛好家が増えている。この種の魚体剥製について、一般的な加工方法を説明すると、まず、魚体の側面にスリットを形成し、このスリットから内部の腐敗しやすい肉質部分を全て掻き出す。次に、魚体全体をホルマリン漬けにして防腐処理を施した後、内部に綿、麻、又は、発砲樹脂などの型崩れ防止材を詰め、乾燥させる。最後に表面に着色を施し、前記スリットや加工時に生じたキズ、及び、乾燥による退色部分等を補修するとともに、生きているときの理想的な色彩を写実的に表現する。
【0003】
魚体剥製は、墨滴を利用した魚拓と比較して、魚を立体的に観賞できる反面、魚体の立体的な厚みに応じて広い展示スペースが必要になるから、一般家庭において気軽に展示することができない点で問題がある。この問題は、釣果の記念として剥製に加工される魚の多くが大物である点を考慮すると、より顕著に現れる。
【0004】
また、日本の釣り文化では、基本的に釣り上げた魚を食べることが釣果を楽しむ方法として重要視されており、釣り愛好家には、釣り上げた魚を剥製に加工した場合にも、肉質部分については、例えば刺身などで食べたいとの要請がある。これに対し、従来の魚体剥製では、スリットから掻き出された肉質部分は、少なくとも刺身で食べることができない状態になってしまう。
【0005】
さらに、魚体剥製では後の腐敗を防止するため、内部の肉質部分を完全に除去することが重要となる。この除去作業はスリットを通じて行われるから、高度の熟練技術が必要となり、コスト高を招く。この傾向は、ヒラメなどの薄型の魚や、渓流魚などの小型の魚を剥製に加工する場合に、より顕著に現れる。
【0006】
上述した魚体剥製の問題点を解決する従来技術として、特許文献1には、魚体から剥離した表皮をピンで乾燥用台紙に固定し、ミイラ状になるまで乾燥したことを特徴とする魚皮拓の製造法が開示されている。
【0007】
しかし、特許文献1に開示されている方法では、完成した魚皮拓の表面に、乾燥による皺、弛み、鱗の立ち上がりなどの変形が生じ、この種の剥製展示物として必要な美観を備えることができない。
【0008】
また、魚皮拓は、釣果の記念として製造されるものであるから、購入者が長期間保存することができるように、湿度や気温の変化に伴う変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などのストレスに対して、充分な耐久性を備えていることが重要である。この点、特許文献1では、この種の物理的ストレスに耐えることができない。
【特許文献1】特開2000−94899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の課題は、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0010】
本発明のもう一つの課題は、物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0011】
本発明の更にもう一つの課題は、剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【0012】
本発明の更にもう一つの課題は、容易に、且、安価で製造することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した課題を解決するため、本発明に係る魚皮剥製は、魚皮部と、支持部とを有している。魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面を有し、他面に魚肉剥離面を有している。支持部は、板状であって、魚肉剥離面に固着され、魚皮部を面で支持している。
【0014】
上述したように、魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであるから、魚皮剥製を薄型化することができる。
【0015】
魚皮部は、一面に鱗面を有するから、この鱗面を魚皮剥製の展示面として用いることができる。しかも、魚皮部が魚の表皮を扁平化したものであることにより、鱗面も扁平化されているから、鱗面にはしわや弛みなどが生じていない。従って、展示物として必要な美観を備えることができる。
【0016】
また、魚皮部は、他面が魚肉剥離面となっているから、従来の魚体剥製と比較して、容易に、且、安価で製造加工することができる。
【0017】
支持部は、板状であって、魚肉剥離面に固着され、魚皮部を面で支持している。この構成によると、魚皮剥製は、湿度や気温の変化に伴う変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などの物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる。
【0018】
本発明に係る魚皮剥製の製造方法は、剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、この表皮を扁平化して魚皮部に成形し、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させ、乾燥させる工程を含む。この製造方法によると、上述した利点を全て有する魚皮剥製を製造することができる。例えば、魚皮部は、剥製にしようとする魚の半片の表皮を用いるものであるから、魚の左半身の表皮を魚皮部として用いた場合、魚の右半身は、剥製としての構成上不要となる。従って、剥製加工部分(左半身)を必要最小限に削減し、食べることができる剥製非加工部分(右半身)を充分に確保することができる。
【0019】
また、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させるから、乾燥処理によって魚皮部の水分が失われても、鱗面にしわや弛みが生じることはない。従って、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0020】
本発明の他の目的、構成及び利点については、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面は、単に、例示に過ぎない。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように、本発明によれば、次のような効果を得ることができる。
(1)展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(2)物理的ストレスに対して優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(3)剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
(4)容易に、且、安価で製造することができる魚皮剥製、及び、その製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の平面図、図2は図1に示した魚皮剥製の底面図、図3は図1の3−3線に沿った切断端面図である。また、図4及び図5は、図1乃至図3に示した魚皮剥製を額装3して展示した実施形態例を示す平面図である。
【0023】
図1乃至図5に示した魚皮剥製は、魚皮部10と、第1の支持部21と、第2の支持部22とを有している。
【0024】
魚皮部10は、魚の左右、表裏、又は、上下いずれかの一方体側面の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面11を有し、他面に魚肉剥離面16を有している。具体的に、図1乃至図3の魚皮部10は、石鯛の左半身の表皮を剥離し、これをプレス成形技術を用いて扁平化したものであって、鱗面11と、義眼14と、ひれ部15と、魚肉剥離面16と、魚歯17とを有する。
【0025】
鱗面11は、表皮の外面であって、偏平化された面内に、下地層12と、着色層13とを有する(図3参照)。下地層12は、接着剤または定着剤を薄く塗布したものであって、鱗面11の全面を被覆している。魚皮部10は、下地層12により、鱗面11の経年劣化が防止されるとともに、鱗面11の鱗が気温や湿度の変化などにより立ち上がる不具合が防止される。
【0026】
着色層13は、好ましくは複数種の着色塗料を、下地層12の面上に薄く塗布したものである。魚皮部10は、着色層13により、生きているときの理想的な魚皮の色彩が、写実的に表現される。
【0027】
義眼14は、例えばガラス製、又は、プラスチック製であって、本来の眼と入れ替えられている。また、魚歯17は、好ましくは、本来の歯を薄くスライスして偏平化したものに付け替えられている。なお、魚歯17には、義眼14と同様にプラスチック製の義歯を用いることもできる。
【0028】
ひれ部15は、背びれ、胸びれ、尾びれ、腹びれ、尻びれなどであって、表面に、下地層12及び着色層13が形成されている(図3参照)。これらひれ部15は、魚皮部10の体側面の向きを選択した後、鱗面11と連続するように魚体から剥ぎ取られる。
【0029】
魚肉剥離面16は、表皮の内面であって、鱗面11とは表裏一体の関係にある。第1の支持部21は、この魚肉剥離面16と略同一の輪郭形状を有する板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。第1の支持部21には、好ましくはベニヤ板や、合成樹脂板を用いることができ、さらには、紙粘土や、硬化剤を混合した合成樹脂材料などを魚肉剥離面16に平板状に盛り付けして形成することもできる。
【0030】
第2の支持部22は、ひれ部15と略同一の輪郭形状を有する板状であって、ひれ部15の魚肉剥離面16の側に固着され、ひれ部15を美しく拡張した状態に保持するために用いられる。なお、第1及び第2の支持部21、22は、連続する一枚板構造であってもよい。
【0031】
図1乃至図5を参照して説明した魚皮剥製において、魚皮部10は、魚の表皮を扁平化したものであるから、従来の魚体剥製と比較して、大幅に薄型化することができる。従って、釣果の記念として大物の魚を剥製にする場合であっても、魚体の立体的厚みに関わらず、狭い展示スペースで展示することが可能であって、釣り愛好家が各々の家庭において絵画的な感覚で気軽に飾ることができる。
【0032】
魚皮部10は、一面に鱗面11を有するから、この鱗面11を展示面として用いることができる。しかも、魚皮部10が魚の表皮を扁平化したものであることにより、鱗面11も扁平化されているから、鱗面11にはしわや弛みなどが生じていない。特に、鱗面11は、偏平化された面上に下地層12及び着色層13が形成されおり、この下地層12及び着色層13によって、鱗が乾燥状態で湾曲して立ち上がる不具合が防止されているから、観賞用剥製として必要な美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0033】
さらに、魚皮部10は、他面に魚肉剥離面16を有するから、従来の魚体剥製と比較して、容易に、且、安価で製造加工することができる。即ち、本発明に係る魚皮剥製において、魚の肉質部分の除去作業にはスリットを通じて行うなどの制約はなく、従来ほど高度の熟練技術が必要となるわけではないから、コストを低減し、生産性を向上することができる。また、表皮の半片を用いたものであるから、魚の形状にかかわらず容易に加工することができる。例えば、ヒラメなどの薄型の魚や、渓流魚などの小型の魚なども容易に加工することができる。
【0034】
また、魚皮部10は、魚の半片の表皮を用いたものであるから、剥製に加工される魚体において、食べることができる剥製非加工部分を充分に確保することができる。
【0035】
第1の支持部21は、板状であって、魚肉剥離面16に固着され、魚皮部10を面で支持している。この構成によると、魚皮剥製は、湿度や気温の変化に伴って魚皮部10に生じる変形や、地震や運搬時の落下による衝撃などの物理的ストレスを、魚肉剥離面16に裏打ちされた第1の支持部21によって支持することができる。従って、優れた耐久性を有し、良好な状態で長期間保存することができる。
【0036】
また、第1の支持部21は、魚皮部10を面で支持しているから、図4に示すように額装3された場合に、展示台紙30に安定して載置することができるとともに、図5に示すように、複数の魚皮剥製1a、1bをそれぞれ向きを変えて、重ねて配置するなどの多様な展示態様を採ることができる。
【0037】
図6〜図13は、本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の製造方法を示す平面図である。なお、図7は図6に示した工程の底面側を示す図、図9は図8に示した工程の底面側を示す図、図11は図10に示した工程の底面側を示す図、図13は図1に示した工程の底面側を示す図である。図6〜図13において、図1〜図5に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0038】
まず、図6及び図7を参照すると、予め、剥製にしようとする魚の左右、表裏、又は、上下いずれかの体側面を選択して、魚体を半身に切断し、切断して得られた半身から表皮10を剥離するとともに、目、歯、エラ、ハラワタ、骨等の腐敗しやすい肉質部分を除去する。ひれ部15は、その構造上、2つに剥離することが困難であるため、表皮10の向きを選択した後、鱗面11と連続するように剥ぎ取られる。
【0039】
次に、図8及び図9を参照すると、図6及び図7に示した工程(剥離工程)の後、予めひれ部15の裏面を第2の支持部22で固定し、ひれ部15を美しく拡張させた状態で、表皮10を例えばホルマリン漬けにして防腐処理する。この防腐処理の後、表皮10を周知のプレス装置を用いてプレス成形し、扁平化して魚皮部10に成形する。この扁平化処理後、鱗面11、及び、鱗面11に圧着された鱗上に定着剤を塗布し、下地層12を形成する。
【0040】
次に、図10及び図11を参照すると、図8及び図9に示した工程(プレス工程)の後、第1の支持部21を魚肉剥離面16に固着して、第1の支持部21と魚皮部10とを一体化させ、さらに全体を乾燥させる。
【0041】
次に、図12及び図13を参照すると、図10及び図11に示した工程(乾燥工程)の後、下地層12の上に着色層13を形成し、剥離加工およびプレス加工時に生じたキズや、乾燥処理による表面の退色部分等を補修するとともに、生きているときの理想的な色彩や模様などを写実的に表現する。また、目の空洞部分に義眼14を取り付け、口の部分には魚歯17を取り付ける。
【0042】
図6〜図13の工程により製造された魚皮剥製は、好ましくは、さらに展示台紙30に載置され、額装3される(図4及び図5参照)。
【0043】
図6〜図13を参照して説明した魚皮剥製の製造方法によると、図1〜図5を参照して説明した利点を全て有する魚皮剥製を製造することができる。例えば、魚皮部10は、剥製にしようとする魚の半片の表皮を用いるものであるから、魚の左半片の表皮を魚皮部10として用いた場合、魚体を左半身に切断したあとに残る右半身は、剥製としての構成上不要となる。従って、剥製加工部分(左半身)を必要最小限に削減し、食べることができる剥製非加工部分(右半身)を充分に確保することができる。
【0044】
また、第1の支持部21を魚肉剥離面16に固着する工程を経ることにより、魚皮部10は第1の支持部21の板面で支持されているから、その後の乾燥処理によって魚皮部10の水分が失われても、鱗面11にしわや弛みが生じることはない。従って、展示物としてふさわしい美観を備えた状態で薄型化することができる。
【0045】
図14〜図17は、本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。なお、図15は図14に示した魚皮剥製の底面図、図17は図16に示した魚皮剥製の底面図である。図14〜図17において、図1〜図13に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の参照符号を付す。
【0046】
図1乃至図13を参照して説明したように、本発明に係る魚皮剥製では、魚肉剥離面16に第1の支持部21を固着し、この第1の支持部21により魚皮部10を面で支持している構造により、物理的ストレスに対する耐久性が保証されているから、様々な魚の表皮を剥製に加工することができるとともに、様々な態様の剥製を製造することができる。例えば、図14及び図15に示すようにヒラメなどの薄型の魚に対しても、容易に製造することができる。また、図16及び図17に示すように、鯉を平面から見た状態の魚皮剥製を製造することもできる。
【0047】
以上、好ましい実施例を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種種の変形態様を採り得ることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図2】図1に示した魚皮剥製の底面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った切断端面図である。
【図4】本発明のもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図5】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る魚皮剥製の製造方法を示す平面図である。
【図7】図6に示した工程の底面側を示す図である。
【図8】図6及び図7に示した工程の後の工程を示す図である。
【図9】図8に示した工程の底面側を示す図である。
【図10】図8及び図9に示した工程の後の工程を示す図である。
【図11】図10に示した工程の底面側を示す図である。
【図12】図10及び図11に示した工程の後の工程を示す図である。
【図13】図12に示した工程の底面側を示す図である。
【図14】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図15】図14に示した魚皮剥製の底面図である。
【図16】本発明の更にもう一つの実施形態に係る魚皮剥製の平面図である。
【図17】図16に示した魚皮剥製の底面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 魚皮剥製
10 魚皮部
11 鱗面
16 魚肉剥離面
21 第1の支持部
22 第2の支持部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
魚皮部と、支持部とを有する魚皮剥製であって、
前記魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面を有し、他面に魚肉剥離面を有しており、
前記支持部は、板状であって、前記魚肉剥離面に固着され、前記魚皮部を面で支持している、魚皮剥製。
【請求項2】
請求項1に記載された魚皮剥製であって、
前記支持部は、前記魚肉剥離面と略同一の輪郭形状を有している、魚皮剥製。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された魚皮剥製の製造方法であって、
剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、前記表皮を扁平化して魚皮部に成形し、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させ、乾燥させる、工程を含む魚皮剥製の製造方法。
【請求項1】
魚皮部と、支持部とを有する魚皮剥製であって、
前記魚皮部は、魚の表皮を扁平化したものであり、一面に鱗面を有し、他面に魚肉剥離面を有しており、
前記支持部は、板状であって、前記魚肉剥離面に固着され、前記魚皮部を面で支持している、魚皮剥製。
【請求項2】
請求項1に記載された魚皮剥製であって、
前記支持部は、前記魚肉剥離面と略同一の輪郭形状を有している、魚皮剥製。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された魚皮剥製の製造方法であって、
剥製にしようとする魚の半片の表皮から肉質部分を剥離し、前記表皮を扁平化して魚皮部に成形し、支持部を魚肉剥離面に固着して支持部と魚皮部とを一体化させ、乾燥させる、工程を含む魚皮剥製の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2007−206628(P2007−206628A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28553(P2006−28553)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(506042025)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【出願人】(506042025)
【Fターム(参考)】
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