説明

40メガヘルツ(MHZ)チャネルのスイッチング用技術

【課題】ワイヤレス通信プロトコルに従って送信され受信される、チャネルに関連する情報を送信する方法を提供する。
【解決手段】ワイヤレス通信プロトコルのチャネル内の拡張チャネルに対応するチャネル・オフセット情報を生成する段階、およびワイヤレス通信プロトコルに従って通信する、1またはそれ以上の遠隔装置に送信されるチャネル情報の一部としてのチャネル・オフセット情報を送信する段階を含む。他の具体化もまた示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、ワイヤレス通信に関連する。より特定すれば、本発明の実施例は、例えばIEEE802.11nに基づく通信を含む40MHzのチャネル・スイッチングを利用するワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)通信に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の電気電子学会(IEEE)802.11b/gワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)規格は、多くのタスクに対して適切な特性を備える便宜なワイヤレス接続を提供する。IEEE802.11b規格は、1999年9月16日に関係書類と共に承認された「ローカルおよびメトロポリタンエリア・ネットワーク(パートII):ワイヤレスLANの媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)仕様:2.4GHz帯の高速物理層拡張」と題するIEEE規格802.11b−1999に対応する。IEEE802.11g規格は、2003年6月27日に関係書類と共に承認された「ローカルおよびメトロポリタンエリア・ネットワーク(パートII):ワイヤレスLANの媒体アクセス制御(MAC)および物理層(PHY)仕様(修正4):2.4GHz帯の将来の高レート拡張」と題するIEEE規格802.11g−2003に対応する。関係書類は、例えばIEEE802.11a規格を含む。
【0003】
しかしながら、現在のWLAN規格では、高品質のマルチメディア・コンテンツをストリーミングするようないくつかの動作に対して、これらの規格によって提供されるスループットは適切ではない。この要望に応じて、IEEEは、100メガビット/秒(Mbps)あるいはそれより大きなスループットを伝える物理層および媒体アクセス制御層(PHY/MAC)への修正を定義するためにIEEE802.11タスク・グループN(TGn)の創設を承認した。その結果は、802.11ファミリーに加えられる「IEEE802.11n」と称されやがて公開される仕様であり、ワイヤレス・ネットワークの速度および信頼性の増進を意図するものである。
【0004】
IEEE802.11nの通信は、通信リンクにおける送信機および受信機の両側に複数のアンテナを使用するマルチ入力マルチ出力(MIMO)技術を基本とする。802.11n規格は、信頼性を増加させるために複数の余分のデータ複製を送信する技術とともに、速度を増加させるために直交周波数分割多重方式(OFDM)を使用する。先行技術の標準である20MHzのチャネル帯域幅を利用した。しかしながら、20MHzのチャネルのみを使用するMIMOの試みは、100MbpsのスループットであるIEEE TGnの要求を満たすためにより高い実装コストを要求する。20MHzのチャネルだけでIEEE TGnの要求を満たすためには、少なくとも3本のアンテナであるアナログ・フロント・エンドを要求するであろう。同時に、20MHzの試みは、より高いスループットを実際のユーザ環境で要求するアプリケーションを提供するために苦闘するであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2005/122501号
【特許文献2】特表2004−509514号公報
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0288015号明細書
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】ワイヤレス・ローカルエリア・ネットワークの一実施例のブロック図を示す。
【図2】新しい拡張チャネルのオフセット要素の一実施例を示す。
【図3】チャネル・スイッチ要求プリミティブの一実施例の概念図である。
【図4】チャネル・スイッチ指示プリミティブの一実施例の概念図である。
【図5】チャネル・スイッチ要求プリミティブの一実施例の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施例は、例示に過ぎず、制限するものではないが、添付図面の番号に関して、近似する参照番号は類似の要素を参照する。
【0008】
以下の記述では、多くの特定の詳細事項が述べられる。しかしながら、本発明の実施例は、これらの特定な詳細事項がなくても実施できるであろう。他の場合において、周知の回路、構造および技術はこの記述についての理解を不明瞭にしないようにするために詳細には示されていない。
【0009】
明細書中の「一実施例」あるいは「実施例」への参照は、実施例に関して記述された特定の特徴、構造あるいは特性が本発明の少なくとも一実施例に含まれることを意味する。明細書中の様々な場所に「一実施例中」なる用語が現れるが、すべてが必ずしも同じ実施例を参照するものではない。
【0010】
本発明の実施例は、IEEE802.11に基づく通信のようなワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)通信における40MHzのチャネル・スイッチングを提供する。一実施例では、40MHzのチャネルは、制御および拡張チャネル(各20MHz)の両方を含む。40MHzのチャネル・スイッチングを実装するためには、拡張チャネル情報要素(Extension Channel information element)およびチャネル・スイッチ報知フレーム(Channel Switch Announcement frame)用フォーマットがここに説明される。
【0011】
本発明の実施例が様々なアプリケーション中に使用されてもよいことが理解されるであろう。本発明はこの点に制限されることはないが、ここに示された回路は、無線システムの送信機および受信機の多くの機器中に使用されてもよい。本発明の範囲内に含まれると意図される無線システムは、例示のみによるが、ワイヤレス・ネットワーク・インターフェイス装置およびネットワーク・インターフェイス・カード(NIC)を含むワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)装置およびワイヤレス・ワイドエリア・ネットワーク(WWAN)装置、基地局、アクセス・ポイント、ゲートウエイ、ブリッジ、ハブ、セルラー無線電話通信システム、衛星通信システム、双方向無線通信システム、単方向ページャ、双方向ページャ、パーソナル移動通信システム(PCS)、個人向け携帯型情報機器(PDA)、および同種のものを含むが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0012】
本発明の範囲内に含まれると意図されるワイヤレス通信システムのタイプは、制限するものではないが、ワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)、ワイヤレス・ワイドエリア・ネットワーク(WWAN)、符号分割多元接続(CDMA)のセルラー無線電話通信システム、移動体通信用グローバル・システム(GSM(登録商標))のセルラー無線電話通信システム、北米デジタル・セルラー(NADC)のセルラー無線電話通信システム、時分割多元接続(TDMA)システム、拡張TDMA(E−TDMA)のセルラー無線電話通信システム、広帯域CDMA(WCDMA)のような第3世代(3G)のシステム、CDMA−2000、および同種のものを含むが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0013】
図1は、WLANの一実施例であるブロック図を示す。図1に示されるワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)システム100では、第1の装置110は、アンテナ118およびベースバンド・プロセッサ116に結合されるワイヤレス送受信機112を含む。一実施例中のベースバンド・プロセッサ116は、単一のプロセッサを含んでもよく、あるいは代わりにベースバンド・プロセッサおよびアプリケーション・プロセッサを含んでもよいが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。ベースバンド・プロセッサ116は、メモリ114に結合され、それはDRAMのような揮発性メモリ、フラッシュ・メモリのような不揮発性メモリ、あるいはこれに変わるハードディスク・ドライブのような他のタイプのストレージを含むが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。メモリ114のある部分あるいはすべては、ベースバンド・プロセッサ116と同じ集積回路に含まれてもよく、あるいはこれに変えてメモリ114のある部分あるいはすべてがベースバンド・プロセッサ116の集積回路の外部にある集積回路あるいは他の媒体上(例えば、ハードディスク・ドライブ)に配置されてもよいが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。同様に、第2の装置120は、送受信機122、メモリ124、ベースバンド・プロセッサ126、およびアンテナ128を含む。アクセス・ポイント140は、送受信機142、メモリ144、ベースバンド・プロセッサ146、およびアンテナ136を含む。
【0014】
第1の装置110および第2の装置120は、ワイヤレス通信リンク132,134を介してアクセス・ポイント140とそれぞれ通信することができる。アクセス・ポイント140は、少なくとも1つのアンテナ136を含む。これとは別に、アクセス・ポイント140、第1の装置110および第2の装置120は、適宜、ダイバーシティ・アンテナ配置を提供するために、空間分割多元接続(SDMA)を提供するために、あるいは、マルチ入力マルチ出力(MIMO)システムまたは同種のシステムを提供するために、2またはそれ以上のアンテナを含んでもよいが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。アクセス・ポイント140は、ネットワーク138に結合され、その結果、第1の装置110および第2の装置120は、ワイヤレス通信リンク132,134を介してアクセス・ポイント140と通信することにより、ネットワーク138に結合される装置を含むネットワーク138と通信することができる。ネットワーク138は、電話ネットワークまたはインターネットのような公衆ネットワークを含み、あるいは、これとは別にネットワーク138は、イントラネットあるいは公衆および個人ネットワークの組合せを含んでもよいが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0015】
第1の装置110および第2の装置120およびアクセス・ポイント140のユーザ間の通信は、例えば1またはそれ以上のワイヤレス・セルラー規格、1またはそれ以上のワイヤレス・ネットワーキング規格、1またはそれ以上の無線周波数識別(RFID)規格、および/または他の規格を含む、1またはそれ以上のワイヤレス規格に従って実行される。少なくとも一実施例では、例えば、通信は、Bluetooth(登録商標)短距離ワイヤレス・プロトコル(Bluetooth(登録商標)システム、バージョン1.2、Bluetooth SIG社、2003年11月の仕様、および関連する仕様およびプロトコル)に従って実行される。他の可能なワイヤレス・ネットワーキング規格は、例えば、IEEE802.11(ANSI/IEEE Std802.11−1999版および802.11nのような関連規格)、HIPERLAN 1,2および欧州電気通信標準協会(ETSI)の広帯域無線アクセス・ネットワーク(BRAN)によって開発された関連規格、HomeRF(HomeRF仕様、修正2.01、HomeRF技術委員会、2002年7月、および関連仕様)、Ultrawidebandおよび/または他の規格である。
【0016】
本発明の一実施例に従って、アクセス・ポイント140は、マルチモード・アクセス・ポイント(MAP)であってもよく、この場合アクセス・ポイント140は、第1の装置110および第2の装置120が相互に通信することができない場合、例えば、第1の装置110がIEEE802.11b/g規格のような第1のワイヤレス規格を使用して通信するために配置され、かつ第2の装置120がIEEE802.11a規格の5GHzあるいはその周波数の近傍での動作に向けられたより高いスループットのワイヤレス通信規格の第2のワイヤレス通信規格を使用して通信するために配置されている場合であっても、第1の装置110および第2の装置120はアクセス・ポイント140と通信することができるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0017】
一実施例では、WLANシステム100は、第1の装置110およびアクセス・ポイント140と通信することができる複数の装置を含む。WLANシステム100は、第2の装置120およびアクセス・ポイント140と通信することができる複数の他の装置を含む。第1装置110と通信することができる複数の装置は、全てIEEE802.11b/g規格のような第1のワイヤレス規格を使用して通信することができる。第2の装置120と通信することができる複数の装置は、IEEE802.11a規格の5GHzあるいはその周波数の近傍での動作に向けられたより高いスループットのワイヤレス通信規格の第2のワイヤレス通信規格を使用して通信することができるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0018】
一実施例に従って、媒体へのアクセスは、ワイヤレス規格に記述されるようなデータ・リンク層の媒体アクセス制御(MAC)のサブレイヤによって制御される。特に、MAC動作は、AP140、第1の装置110、および/または第2の装置120のどの装置が媒体を介して通信を開始することができるかを制御する。
【0019】
一実施例では、第1の装置110、第2の装置120、およびアクセス・ポイント140は、同一または類似の周波数帯、例えば約5GHzで通信するように配置され、第1の装置110、第2の装置120、およびアクセス・ポイント140の送受信機112,122,142は、それぞれ互換性をもつ物理層上で動作するように配置されるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0020】
一実施例では、第1の装置110は古いワイヤレス基準によって動作するレガシーデバイスであり、また、第2の装置は新しく開発されより新しい基準で動作する新しく開発された装置であることがある。より新しい基準に従って、第2の装置120は、古いレガシー基準に従う通信を受信し処理するように要求される。このような実施例では、第1の装置110は、より新しい基準による通信、例えば、アクセス・ポイント140によって作られた新しいフォーマットのワイヤレス媒体予約を受信することができず、あるいは第2の装置120によって送られた媒体予約パケットを受信しあるいは処理することができないことがあるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。加えて、第2の装置120は、より古い基準による通信、例えば、アクセス・ポイント140によって作られた古いフォーマットのワイヤレス媒体予約を受信することができ、また第1の装置110によって送られた媒体予約パケットを受信し処理することができるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0021】
第1の装置110は第2の装置120からの通信を処理することができないので、第1の装置110および第2の装置120が別の装置の通信と衝突するおそれのある通信を開始するのを防ぐためにプロテクション・メカニズムが使用されてもよい。一実施例では、アクセス・ポイント140は、プロトコルへの修正を求めずに、第1の装置110および第2の装置120がアクセス・ポイント140およびそれらのピアと動作することができるが、本発明の範囲がこの点に制限されることはない。
【0022】
40MHzのチャネル・スイッチングを実施するために、例えば、図1に関して記述されたWLANシステム100において、拡張チャネル情報要素およびチャネル・スイッチ報知フレームが利用される。一実施例では、拡張チャネル情報要素は、拡張チャネルに対応するオフセット情報を含む。チャネル・スイッチ報知フレームは、拡張チャネル情報要素を含む。図1のAP140のような、チャネル・スイッチ報知を受信する基地局は、40MHzのチャネルで制御および拡張チャネルを決定する。
【0023】
一般に、ワイヤレス通信は、独立した基本サービス・セット(IBSS)あるいは基本サービス・セット(BSS)として分類される。IBSSは、APが遠隔クライアントを識別するのを支援することのできるワイヤレス通信ネットワークである。BSSは、APが提供されないアドホックな性質のワイヤレス通信ネットワークである。40/20MHzが可能なBSS/IBSS装置は、単一の40MHzチャネル中の20MHzの拡張チャネルおよび20MHz制御チャネルをサポートするものである。
【0024】
一実施例において、新しい(例えば40MHz)チャネルに変わる場合、新しい拡張チャネル・オフセット要素(New Extension Channel Offset element)は、チャネル・スイッチ報知要素と共にBSS中のAPまたはIBSS中の移動局(STA)よって利用される。新しい拡張チャネル・オフセット要素の一実施例は、図2に示される。一実施例中、図に示された各フィールド210,220,230は、オクテット(8ビットからなるバイト)であるが、しかしながら、どのようなフィールド・サイズもサポートされる。
【0025】
一実施例では、新しい拡張チャネル・オフセット・フィールド230は、制御チャネルに関連のある拡張チャネルの位置を示す。例えば、「1」の値は、拡張チャネルが制御チャネルより上にあることを示し、「2」の値は、拡張チャネルが制御チャネルより下にあることを示し、また、「0」の値は、拡張チャネルが存在しないことを示す。別の表示が用いられてもよい。一実施例では、新しい拡張チャネル・オフセット要素200は、チャネル・スイッチ報知フレームに含まれてもよく、またビーコン・フレームおよびプローブ応答フレームに含まれてもよい。
【0026】
ワイヤレス通信アーキテクチャ内のレイヤは、次の形式を有するが、これに限定されないプリミティブを介して他のレイヤと通信する。
(1)要求 別のレイヤがチャネル・スイッチをスケジュールする特定のサービスを実行し、このスイッチにBSS中の同位(ピア)エンティティ(peer entity)を報知することを要求するために、レイヤはこのタイプのプリミティブを用いる。
(2)指示 レイヤは、有意な事象が生じたことを別のレイヤに示すためにこのタイプのプリミティブを用いる。
(3)応答 レイヤは、指示プリミティブによって開始された手続きを終えるためにこのタイプのプリミティブを用いる。
【0027】
特に、本発明の実施例では、40MHzのチャネル・スイッチングを実行する場合、このようなプリミティブを利用してもよい。
【0028】
図3は、チャネル・スイッチ要求プリミティブ300の一実施例の概念図である。一実施例では、チャネル・スイッチ要求300は、40MHzのチャネル・スイッチを要求するために用いられるプリミティブである。チャネル・スイッチ要求プリミティブ300は、モード310、チャネル番号320、新しい拡張チャネル・オフセット330、およびチャネル・スイッチ・カウント・フィールド340を含む。
【0029】
チャネル・スイッチ要求プリミティブ300は、チャネル・スイッチをスケジュールし、かつこのスイッチをIBSS/BSS中のピア・エンティティに報知するために、システム管理エンティティ(SME)によって生成される。モード310は、チャネル・スイッチ報知要素中に定義される。チャネル番号320は、スイッチされる新しいチャネル番号である。新しい拡張チャネル・オフセット330は、図2の新しい拡張チャネル・オフセット要素230と同じである。このパラメータは、制御要素に関する拡張チャネルの位置を提供する。一実施例では、40/20MHzが可能なBSS/IBSS装置は、新しい拡張チャネル・オフセット・パラメータ330をチャネル・スイッチ・リクエスト300に挿入してもよい。チャネル・スイッチ・カウント340は、チャネル・スイッチ報知要素によって記述されるようなチャネル・スイッチのイベントまでターゲット・ビーコン送信時間(TBTT)の数を識別する。
【0030】
図4は、チャネル・スイッチ指示プリミティブ400の一実施例の概念図である。一実施例では、チャネル・スイッチ指示プリミティブ400は、40MHzのチャネル・スイッチ報知がピア・エンティティから受け取られたことを示すために使用されるプリミティブである。チャネル・スイッチ指示プリミティブ400は、ピアMACアドレス410、モード420、チャネル番号430、新しい拡張チャネル・オフセット430、およびチャネル・スイッチ・カウント・フィールド450を含む。
【0031】
ピアMACアドレス410はピアMACのアドレスを識別し、それからチャネル・スイッチ・フレームを受け取る。モード420は、チャネル・スイッチ報知要素中に定義されるようなモードを識別する。チャネル番号430は、新しいチャネル番号を示す。新しい拡張チャネル・オフセット440は、図2の新しい拡張チャネル・オフセット要素230と同じである。このパラメータは、制御要素に関する拡張チャネルの位置を提供する。一実施例では、40/20MHzが可能なBSS/IBSS装置は、新しい拡張チャネル・オフセット・パラメータ440をチャネル・スイッチ・リクエスト400に挿入してもよい。チャネル・スイッチ・カウント450は、チャネル・スイッチ報知要素によって記述されるようなチャネル・スイッチのイベントまでTBTTの数を識別する。
【0032】
図5は、チャネル・スイッチ要求プリミティブ500の一実施例の概念図である。一実施例では、チャネル・スイッチ要求プリミティブ500は、図4に関して記述された指示プリミティブ400のような指示プリミティブによって開始された40MHzのチャネル・スイッチの手続きを終えるために使用されるプリミティブである。チャネル・スイッチ要求プリミティブ500は、モード510、チャネル番号520、新しい拡張チャネル・オフセット530、およびチャネル・スイッチ・カウント・フィールド540を含む。
【0033】
モード510は、チャネル・スイッチ報知要素中に定義されるようなモードを識別する。チャネル番号520は、新しいチャネル番号を示す。新しい拡張チャネル・オフセット530は、図2の新しい拡張チャネル・オフセット要素200と同じである。このパラメータは、制御要素に関する拡張チャネルの位置を提供する。一実施例では、40/20MHzが可能なBSS/IBSS装置は、新しい拡張チャネル・オフセット・パラメータ530をチャネル・スイッチ・リクエスト500に挿入してもよい。チャネル・スイッチ・カウント540は、チャネル・スイッチ報知要素によって記述されるようなチャネル・スイッチのイベントまでTBTTの数を識別する。
【0034】
本発明はいくつかの実施例に置き換えて記述されているが、当業者は、本発明が記述された実施例に制限されることはなく、添付された請求項の思想および範囲内での修正および変更できることを認識するであろう。本記述は、制限するのではなく、実例とみなされるべきである。
【符号の説明】
【0035】
100 ワイヤレス・ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)システム
110 第1の装置
112,122 ワイヤレス送受信機
114,124 メモリ
116,126 ベースバンド・プロセッサ
118,128,136 アンテナ
120 第2の装置
132,134 ワイヤレス通信リンク
138 ネットワーク
140 アクセス・ポイント
200 拡張チャネル・オフセット要素
300 チャネル・スイッチ要求プリミティブ
400 チャネル・スイッチ指示プリミティブ
500 チャネル・スイッチ要求プリミティブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに対してチャネル・スイッチを報知するために、チャネル・スイッチ報知フレームを送信する段階であって、前記チャネルは、20MHzの第1のチャネルおよび20MHzの第2のチャネルを含み、前記チャネル・スイッチ報知フレームは、チャネル・スイッチ報知要素およびチャネル・オフセット要素を含む、段階を具備する方法であることを特徴とし、
前記チャネル・スイッチ報知要素は、チャネル番号フィールドを収容し、前記チャネル番号フィールドは、スイッチされるチャネルの番号を示し、
前記チャネル・オフセット要素は、要素識別(ID)フィールド、長さフィールド、および、チャネル・オフセット・フィールドを含み、前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークに含められる場合、第1の値または第2の値を示し、前記第1および第2の値各々は、20MHzの第1のチャネルに対する20MHzの第2のチャネルの位置を示し、
前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに含まれていない場合、第3の値を示す、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の値は、前記第2のチャネルが前記第1のチャネルより高い周波数であることを示し、また前記第2の値は、前記第2のチャネルが前記第1のチャネルより低い周波数であることを示すことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1の値は、1に等しく、また前記第3の値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記要素識別(ID)フィールド、前記長さフィールド、および、前記チャネル・オフセット・フィールドは、各々8ビットであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記ワイヤレス通信ネットワークの前記チャネルは、IEEE802.11の基本サービス・セット(BSS)、または、IEEE802.11の独立した基本サービス・セット(IBSS)に対応することを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項6】
メモリと、
ベースバンド・プロセッサと、
媒体アクセス制御(MAC)層と、
1またはそれ以上のアンテナと、
前記アンテナに、および、前記ベースバンド・プロセッサに結合された送受信機と、
ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに対してチャネル・スイッチを報知するために、チャネル・スイッチ報知フレームを送信するための送信回路であって、前記チャネルは、20MHzの第1のチャネルおよび20MHzの第2のチャネルを含み、前記チャネル・スイッチ報知フレームは、チャネル・スイッチ報知要素およびチャネル・オフセット要素を含む、送信回路と、
前記チャネル・スイッチ報知要素は、チャネル番号フィールドを収容し、前記チャネル番号フィールドは、スイッチされるチャネルの番号を示し、
前記チャネル・オフセット要素は、要素識別(ID)フィールド、長さフィールド、および、チャネル・オフセット・フィールドを含み、前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークに含められる場合、第1の値または第2の値を示し、前記第1および第2の値各々は、20MHzの第1のチャネルに対する20MHzの第2のチャネルの位置を示し、
前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに含まれない場合、第3の値を示す、
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
前記第1の値は、前記20MHzの第2のチャネルが前記20MHzの第1のチャネルより高い周波数であることを示し、また前記第2の値は、前記20MHzの第2のチャネルが前記20MHzの第1のチャネルより低い周波数であることを示すことを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記第1の値は、1に等しく、また前記第3の値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
前記要素識別(ID)フィールド、前記長さフィールド、および、前記チャネル・オフセット・フィールドは、各々8ビットであることを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項10】
前記ワイヤレス通信ネットワークの前記チャネルは、IEEE802.11の基本サービス・セット(BSS)、または、IEEE802.11の独立した基本サービス・セット(IBSS)に対応することを特徴とする請求項6記載の装置。
【請求項11】
送受信機と、
ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに対してチャネル・スイッチを報知するために、チャネル・スイッチ報知フレームを送信するための送信回路であって、前記チャネルは、20MHzの第1のチャネルおよび20MHzの第2のチャネルを含み、前記チャネル・スイッチ報知フレームは、チャネル・スイッチ報知要素およびチャネル・オフセット要素を含む、送信回路と、
前記チャネル・スイッチ報知要素は、チャネル番号フィールドを収容し、前記チャネル番号フィールドは、スイッチされるチャネルの番号を示し、
前記チャネル・オフセット要素は、要素識別(ID)フィールド、長さフィールド、および、チャネル・オフセット・フィールドを含み、前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークに含められる場合、第1の値または第2の値を示し、前記第1および第2の値各々は、20MHzの第1のチャネルに対する20MHzの第2のチャネルの位置を示し、
前記チャネル・オフセット・フィールドは、20MHzの第2のチャネルが前記ワイヤレス通信ネットワークの40MHzチャネルに含まれない場合、第3の値を示す、
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
前記第1の値は、前記20MHzの第2のチャネルが前記20MHzの第1のチャネルより高い周波数であることを示し、また前記第2の値は、前記20MHzの第2のチャネルが前記20MHzの第1のチャネルより低い周波数であることを示すことを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項13】
前記第1の値は、1に等しく、また前記第3の値は、ゼロに等しいことを特徴とする請求項12記載の装置。
【請求項14】
前記要素識別(ID)フィールド、前記長さフィールド、および、前記チャネル・オフセット・フィールドは、各々8ビットであることを特徴とする請求項11記載の装置。
【請求項15】
前記ワイヤレス通信ネットワークの前記チャネルは、IEEE802.11の基本サービス・セット(BSS)、または、IEEE802.11の独立した基本サービス・セット(IBSS)に対応することを特徴とする請求項11記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−59099(P2013−59099A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−251925(P2012−251925)
【出願日】平成24年11月16日(2012.11.16)
【分割の表示】特願2008−548888(P2008−548888)の分割
【原出願日】平成19年2月20日(2007.2.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】