説明

β−2アゴニストとしてのインドール誘導体

本発明は、式(1):〔式中R1〜R8およびnは、請求項1に示した意味を有する。〕で表されるインドール誘導体;その製造方法;その製造に使用される中間体;このような誘導体を含有する組成物およびそれらの使用に関する。本発明に従うインドール誘導体は、数多くの疾患、障害および状態、とりわけ、炎症、アレルギーおよび呼吸器疾患、障害および状態にて有用である。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、一般式:
【0002】
【化1】

【0003】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびnは、以降に示す意味を有する。〕
で表されるインドール誘導体系統群のβ2アゴニスト;および、このような誘導体の製造法、製造に使用される中間体、含有する組成物および使用に係る。
【0004】
アトレナリン受容体は、巨大なG-蛋白質結合した受容体の超系統群の員である。アドレナリン受容体亜系統群は、それ自体、αおよびβ亜系統群に分かれ、β亜系統群は、少なくとも3つの受容体亜タイプ:β1、β2およびβ3によって構成される。これら受容体は、哺乳動物の種々の系および器官の組織にて特異な発現パターンを示す。β2アドレナリン作働性(β2)受容体は、主として、平滑筋(例えば、血管、気管支、子宮または胃腸管平滑筋)にて発現され、他方、β3アドレナリン作働性受容体は、主として、脂肪組織で発現され、(したがって、β3アゴニストは、肥満症および糖尿病の処置にて有用である可能性が大きく)、β1アドレナリン作働性受容体は、主として、心臓組織で発現され、(したがって、β1アゴニストは、主として、強心剤として使用される)。
【0005】
気道疾患の病態生理学および処置は、文献に広く概説されており(参照のため、Barnes,P.J.Chest,1997,111:2,pp 17S-26SおよびBryan,S.A.et al.Expert Opinion on investigational drugs,2000,9:1,pp 25-42参照)、したがって、幾つかの背景情報を提供するために、ここでは、ほんの簡単なる要約のみを挙げることとする。
【0006】
グルココルチコステロイド、抗ロイコトリエン、テオフィリン、クロモン、抗コリン作働剤およびβ2アゴニストは、アレルギーおよび非アレルギー気道疾患、例えば、ぜん息;および、慢性閉塞性気道疾患(COPD)を処置するために現在使用されている薬剤類を構成する。これら疾患についての治療ガイドラインとしては、短期および長期作用性吸入β2アゴニストの両方が挙げられる。短期作用迅速発現β2アゴニストは、気管支拡張を“救助する(rescue)”ために使用され、他方、長期作用形は、持続的な軽減を生じ、メインテナンス療法として使用される。
【0007】
気管支拡張は、気道平滑筋細胞上に発現されるβ2アドレナリン受容体のアゴニズム(agonism)によって媒介され、これにより、弛緩および、したがって、気管支拡張を生ずる。かくして、官能性アンタゴニストとして、β2アゴニストは、ロイコトリエンD4(LTD4)、アセチルコリン、ブラジキニン、プロスタグランジン、ヒスタミンおよびエンドテリンを含めあらゆる気管支収縮剤の効果を予防および逆転することができる。β2受容体が気道にかく広範に分布されるので、β2アゴニストもまたぜん息にて役割を演ずるその他のタイプの細胞にも影響を及ぼす。例えば、β2アゴニストがマスト細胞を安定化しうること
が報告されている。気管支収縮物質の放出の抑制は、アレルゲン、運動および冷気によって誘発される気管支収縮をβ2アゴニストが如何にブロックするかであるかもしれない。さらに、β2アゴニストは、ヒト気道にてコリン作働性神経伝達を抑制し、これにより、コリン作働性-弛緩気管支収縮の軽減を生じうる。
【0008】
気道以外に、β2アドレナリン受容体もまたその他の器官および組織にて発現され、かくして、β2アゴニストは、その他の病気、例えば、神経系、早期分娩、うっ血性心不全、うつ病、炎症性およびアレルギー性皮膚病、乾癬、増殖性皮膚病、緑内障(これらに限定されるものではないが)の処置にて;および、胃の酸度、特に、胃および消化性潰瘍形成を低下させるのに有益な状態にて適用性を有するかもしれないことも立証されている。
【0009】
しかし、数多くのβ2アゴニストは、高全身系暴露により誘導されるそれらの低い選択性または副作用ゆえにそれらの使用にて制限され、主として、気道外で発現されるβ2アドレナリン受容体での作用を介して媒介される(筋肉振せん、頻拍、動悸、不穏)。したがって、この類にて改良剤の必要性が存在する。
【0010】
したがって、例えば、効力に関して、適当な薬理学的特徴を有するだろう新規β2アゴニストについての必要性がなお存在する。この背景にて、本発明は、インドール誘導体系統群の新規β2アゴニストに係る。
【0011】
種々のインドール誘導体が既に合成されている。例えば、特許出願EP 801 060は、式:
【0012】
【化2】

【0013】
〔式中、R1は、(ヒドロキシルおよびヒドロキシアルキルから選択することのできる1〜3個の置換基により)任意に置換されたフェニルであってもよく、R2は、水素であってもよく、R3は、水素またはアルキルであり、Zは、-CH2-または-CH2-CH2-であり、Yは、-NR7-(R7は、水素およびアルキルであってもよい)であってもよく、R4およびR5は、独立に、水素、COOR6、COONR6R6、CHO、COR6、CH2OH、CH2OCH2COOR6およびCH2OCH2CH2OR6(R6は、水素またはアルキルである)である。〕
で表される選択的なβ3アゴニスト活性を有するジヒドロインドール誘導体を開示している。
【0014】
もう1つの例は、式:
【0015】
【化3】

【0016】
〔式中、R1は、ヒドロキシおよびヒドロキシアルキルから選択される1〜3個の置換基で任意に置換されていてもよいフェニルであってもよく、R2は、水素であってもよく、R3は、水素;または、1つ以上のハロ原子で任意に独立に置換されていてもよいアルキルであってもよい。〕
で表される選択的なβ3アゴニストをも開示する特許出願EP 822 185に係る。
【0017】
しかし、かくして合成されたインドール誘導体のいずれも、β2媒介疾患および/または状態、とりわけ、アレルギー性および非アレルギー性気道疾患の処置にて有効な薬剤としてそれらを使用可能とする高い効力を有するβ2アゴニスト活性を示していない(これらは、全て、選択的なβ3アゴニストである)。
【0018】
さて、一般式(1):
【0019】
【化4】

【0020】
〔式中、nは、0、1、2、3または4に等しい整数であり;
R1およびR2は、水素および(C1-C4)アルキルから各々独立に選択され;
R3は、水素;または、ヒドロキシによって置換されていてもよい(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8は、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される。〕
で表される新規インドール誘導体または、適当な場合、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種が、β2受容体のアゴニストであり、これらが、とりわけ、吸入ルートにより投与される時、良好な効力を示すことによってβ2媒介疾患および/または状態の処置のために有用であることが見出された。
【0021】
本発明にて、“効力のある(potent)”という用語は、式(1)で表される化合物がβ2受容体に対してアゴニスト効力を示し、それが、本明細書に記載する細胞に基づく検定により測定して10nM未満であることを意味する。
【0022】
ここで上記一般式(1)にて、(C1-C4)ラジカルは、1、2、3または4個の炭素原子を含有する直鎖または分岐基を表し、(C1-C6)アルキルラジカルは、それぞれ、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐基を表す。これは、また、それらが置換基を有するかまたはその他のラジカルの置換基として生ずる、例えば、(C1-C6)アルコキシラジカルにて、ヒドロキシ(C1-C6)アルキルラジカル、チオ(C1-C6)ラジカル等である場合にも適用する。適した(C1-C6)アルキルラジカルの例は、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、t-ペンチル、n-ヘキシル、iso-ヘキシル、3-メチルペンチル等である。適した(C1-C6)アルコキシラジカルの例は、メトキシ、エトキシ、n-プロピルオキシ、iso-プロピルオキシ、n-ブチルオキシ、iso-ブチルオキシ、sec-ブチルオキシおよびt-ブチルオキ
シ、n-ペンチルオキシ、iso-ペンチルオキシ、t-ペンチルオキシ、n-ヘキシルオキシ、iso-ヘキシルオキシ、3-メチルペンチルオキシ等である。ヒドロキシ(C1-C6)アルキルラジカルは、ヒドロキシ基によって置換されたアルキルラジカルである。前記本発明の好ましい実施態様に従えば、このようなラジカルは、1個のヒドロキシ置換基を含有する。適したヒドロキシ(C1-C6)アルキルラジカルの例は、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチルまたは2-ヒドロキシエチルである。チオ(C1-C6)アルキルラジカルは、1個の-S-原子を介して結合したアルキルラジカルであり、すなわち、チオ(C1-C6)アルキルは、-S-アルキルを意味する。適したチオ(C1-C6)アルキルラジカルの例は、チオメチル、チオエチル、チオプロピル等である。
【0023】
本発明に従う一般式(1)にて、ラジカルが、一または多置換である時、前記置換基は、いずれかの所望される位置に位置させることができる。また、ラジカルが、多置換されている時、前記置換基は、同一または異なっていてもよい。
【0024】
最後に、ハロは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素からなる群より選択されるハロゲン、とりわけ、フッ素または塩素を表す。
式(1)で表されるインドール誘導体は、慣用的な処理法を使用し、例えば、R1〜R8およびnが、特に断らない限り、式(1)で表されるインドール誘導体について先に定義した通りである以下の図に示す方法によって製造することができる。
【0025】
式(1)で表されるインドール誘導体は、式(2):
【0026】
【化5】

【0027】
で表される酸を、式(3):
【0028】
【化6】

【0029】
で表されるアミンとカップリングさせることによって製造することができ、ここで、nおよびR1〜R8は、先に定義した通りである。カップリングは、概して、酸受容体としての前記アミンの過剰にて、慣用的なカップリング剤(例えば、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩またはN,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド)と、任意に触媒(例えば、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物または1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール)の存在と任意に第3級アミン塩基(例えば、N-メチルモルホリン、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン)の存在で行われる。反応は、適当な溶剤
、例えば、ピリジン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタンまたは酢酸エチル中、10℃と40℃との間の温度(室温)で図るのがよい。式(1)で表されるもう1つの所望される化合物を生成させるためには、式(1)で表される化合物の構造をさらに操作することも必要かもしれない。例えば、ベンジルオキシ置換基からヒドロキシ置換基を生成させるために、水素化反応は、メタノールまたはエタノールのような溶剤中、周囲温度〜50℃までの温度で典型的には15〜60psiで行うのがよい。
【0030】
前記アミン(3)は、市販入手可能であっても、市販入手可能な物質からの当業者周知の従来の方法(例えば、還元、酸化、アルキル化、保護、脱保護等)によって製造してもよい。
【0031】
式(2)で表される酸は、分子の残りを修飾することなく、エステルから酸を製造するための当業者周知のいずれかの方法に従い、式(4):
【0032】
【化7】

【0033】
〔式中、Raは、適当な酸保護基であり、好ましくは、(C1-C4)アルキル基、例えば、メチルおよびエチルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。〕
で表される対応するエステルから製造することができる。例えば、エステルは、酸または塩基(例えば、塩化水素、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム)水溶液で、任意に溶剤または溶剤混合物(例えば、水、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン/水)の存在で、20℃と100℃との間の温度で、1〜40時間処理することによって加水分解することができる。
【0034】
式(4)で表されるエステルは、式(5):
【0035】
【化8】

【0036】
〔式中、Raは、先に定義した通りである。〕
で表されるアミンと、式(6):
【0037】
【化9】

【0038】
で表されるブロマイドを反応させることによって製造することができる。
典型的な処理法にて、式(5)で表されるアミンまたはその塩は、任意に溶剤または溶剤混合物(例えば、ジメチルスルホキシド、トルエン、N,N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル)の存在、任意に適当な塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム)の存在、任意に触媒、例えば、NaIの存在で、80℃と120℃との間の温度で、12〜48時間、式(6)で表されるブロマイドと反応させる。
【0039】
式(6)で表されるブロマイドは、分子の残りを修飾することなく、エステルからアルコールを製造するために当業者周知のいずれかの方法に従い、式(7):
【0040】
【化10】

【0041】
で表されるエステルから製造することができる。
典型的な処理法にて、式(7)で表されるエステルは、テトラヒドロフラン中ボランメチルサルファイド錯体と2時間還流して還元するか、または、テトラヒドロフラン中BH3/テトラヒドロフラン錯体と40℃と60℃との間の温度で5〜7時間還元する。
【0042】
式(7)で表されるアルコールは、文献(Tetrahedron Letters 1994 35(50), 9375)に十分に記載されている方法に従い、(R)または(S)エナンチオマーとして製造することができる。
【0043】
式(5)で表されるアミンは、式(8):
【0044】
【化11】

【0045】
〔式中、Raは、先に定義した通りであり、RbおよびRcは、HNRbRcがキラルなアミンとなるようないずれかの適当な置換基を表す(例えば、Rbは、水素であってもよく、Rcは、α-メチルベンジル基であってもよい)が、ただし、NとRbおよびNとRcとの間の結合は、容易に開裂して、教科書(例えば、T.W..GREEN,Protective Groups in Organic Synthesis,A.Wiley-Interscience Publication,1981参照)に見られるような窒素保護基を開裂するための標準的な方法を使用し、式(5)で表される遊離のアミンまたはその塩を与えることができる。〕
で表される対応する保護されたインドールから(R)または(S)エナンチオマーのいずれかとして製造することができる。
【0046】
典型的な処理法にて、式(8)で表されるアミンは、溶剤、例えば、メタノール中Pd(OH)2/Cのような触媒と、60℃と100℃との間の温度、好ましくは、80℃で、20〜40分間、好ましくは、30分間反応させる。
【0047】
1つのジアステレオマーとして式(8)で表されるアミンは、式HNRbRcで表されるアミンと、式(9):
【0048】
【化12】

【0049】
〔式中、R1、R2、Ra、RbおよびRcは、先に定義した通りである。〕
で表されるケトンを反応させることによって製造することができる。
典型的な処理法にて、式(9)で表されるケトンの式HNRbRcで表されるアミンとの反応は、キラルな中間体を導き、これは、ひいては、適当な還元剤(例えば、式NaCNBH3で表されるナトリウムシアノボロヒドリドまたは式Na(OAc)3BHで表されるナトリウムトリアセトキシボロヒドリド)により、任意に乾燥剤(例えば、モルキュラーシーブ、硫酸マグネシウム)の存在で、および、任意に酸触媒(例えば、酢酸)の存在で還元されて、式(8)で表されるアミンを与える。反応は、概して、溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、トルエンまたはジクロロメタン中、20℃と80℃との間の温度で3〜72時間行われる。生成物は、ついで、塩酸塩に変換され、適当な溶剤または溶剤混合物(例えば、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジイソプロピルエーテルまたはジイソプロピルエーテル/メタノール)から選択的に結晶化されて、式(8)で表されるキラルな生成物、または、アミンNHRbRcの反対のエナンチオマーが使用される場合、そのエナンチオマーを与える。
【0050】
式(9)で表されるケトンは、式(10):
【0051】
【化13】

【0052】
〔式中、R1およびRaは、先に定義した通りである。〕
で表される化合物のアルキル化によって製造することができる。
典型的な処理法にて、式(10)で表される化合物は、適当な塩基(例えば、ナトリウムヒドリド)の存在で、適当なアルキル化剤(例えば、R2BrまたはR2I)でアルキル化することができる。反応は、概して、溶剤、例えば、テトラヒドロフランまたはジメチルホルムアミド中、10℃と80℃との間の温度で、1〜16時間行われる。
【0053】
当業者であれば、NHRbRcの導入は、R2の導入に先立って行われうることが理解されるであろう。
式(10)で表されるケトンは、式(11):
【0054】
【化14】

【0055】
〔式中、Raは、先に定義した通りであり、Halは、ハロゲン原子を表し、例えば、臭素およびヨウ素が挙げられるが、これらに限定されるものではない。〕
で表されるアリールハライドのエノレートまたはエノレート等価体とのパラジウム媒介カップリングによって製造することができる。
【0056】
典型的な処理法にて、式(11)で表されるアリールハライドは、イソプレニルアセテートを式Bu3SnOMeで表されるトリ-n-ブチル錫メトキシドで、適当なパラジウム触媒(式Pd(OAc)2/P(o-Tol)3で表されるパラジウムアセテート/トリ-オルト-トリルホスフィン)の存在で、非極性溶剤(例えば、トルエン、ベンゼン、ヘキサン)中で処理することによって、in situで発生させた錫エノレートと反応させる。好ましくは、反応は、80℃と110℃との間の温度で6〜16時間行う。
【0057】
式(11)で表されるアリールハライドは、分子の残りを修飾することなく、酸からエステルを製造するための当業者周知のいずれかの方法に従い、式(12):
【0058】
【化15】

【0059】
〔式中、Halは、先に定義した通りである。〕
で表される対応する酸のエステル化によって得ることができる。
典型的な処理法にて、式(12)で表される酸は、式RaOH(式中、Raは、先に定義した通りである)で表されるアルコール性溶剤と、酸、例えば、塩化水素酸の存在中、10℃と40℃との間の温度(室温)で8〜16時間反応させる。
【0060】
もう1つの典型的な処理法にて、式(12)で表される酸は、式RaOH(式中、Raは、先に定義した通りである。)で表されるアルコール性溶剤と、アシルハライド、例えば、アセチルクロライドの存在で、5℃〜80℃の間の温度で、4〜10時間反応させる。
【0061】
式(12)で表される酸は、市販されている製品である。
上記反応の全ておよび先の方法で使用される新規出発物質の製法は、慣用的であり、そ
れらの実施または製造のための試薬および反応条件ならびに所望される生成物を単離するための処理法は、これまでに文献前例ならびに実施例および製造例を参照して当業者周知であろう。
【0062】
式(1)で表されるインドール誘導体の製造のこれまで上記した方法の幾つかの工程については、反応することが望ましくない強力な反応性官能基を保護し、その結果、前記保護基を開裂させることが必要であるかもしれない。このような場合には、いずれかの適合性のある保護ラジカルを使用することができる。保護および脱保護の具体的な方法、例えば、T. W. GREENによって記載されている方法(Protective Groups in Organic Synthesis,A. Wiley-Interscience Publication,1981)またはP. J.Kocienskiによって記載されている方法(Protecting groups,Georg Thieme Verlag,1994)を使用することができる。
【0063】
例えば、R2が水素である時、式(11)で表される化合物は、塩基、例えば、N,N-ジメチルアミノピリジンの存在で、溶剤、例えば、トルエン中で、保護基、例えば、ジ-t-ブチルジカーボネートと反応させることができる。この保護基は、ついで、式(8)で表される化合物を、アシルクロライド、例えば、アセチルクロライドと、溶剤または溶剤混合物、例えば、メタノールおよびトルエンの存在で反応させることにより、式(9)で表される化合物の段階で除去することができる。
【0064】
また、式(1)で表されるインドール誘導体およびそれらの製造のための中間体は、種々の周知の方法、例えば、結晶化またはクロマトグラフィーに従い精製することができる。
式(1)で表される好ましい化合物は、
nが、1または2であり;
R1が、(C1-C4)アルキルであり;
R2が、水素および(C1-C4)アルキルから選択され;
R3が、水素および(C1-C6)アルキルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、化合物または、適当な場合には、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種である。
【0065】
式(1)で表されるさらに好ましい化合物は、
nが、1または2に等しい整数であり;
R1が、メチルおよびエチルから選択され;
R2が、水素、メチルおよびエチルから選択され;
R3が、水素およびメチルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、化合物または、適当な場合には、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種である。
【0066】
なおさらに好ましい化合物は、
nが、1または2に等しい整数であり;
R1が、メチルおよびエチルから選択され;
R2が、水素、メチルおよびエチルから選択され;
R3が、水素またはメチルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、チオメチル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択さ
れる、化合物または、適当な場合には、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種である。
【0067】
好ましくは、R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つは水素である。
nが1または2に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、式(1)で表されるインドール誘導体または、適当な場合、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種が特に好ましい。
【0068】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、チオ(C1-C6)アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、式(1)で表されるインドール誘導体または、適当な場合、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種がさらに特に好ましい。
【0069】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択されるが、ただし、R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つが水素である、式(1)で表されるインドール誘導体または、適当な場合、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種がなおさらに特に好ましい。
【0070】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択されるが、ただし、R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つが水素である、式(1)で表されるインドール誘導体または、適当な場合、それらの薬学的に許容可能な塩および/またはそれらの異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種がなおさらに特に好ましい。
【0071】
以降の実施例部分に記載するような式(1)で表されるインドール誘導体、すなわち:
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔4-(トリフルオロメチル)ベンジル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジメトキシベンジル)-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジクロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ベンジルオキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ヒドロキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジフルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,3-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-N-メチル-1H-インドール-2-カルボキサミド;
〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミド;
〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシ-3-メチル-ベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-メトキシ-2-メチルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェ
ニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミド;
が特に好ましい。
【0072】
本発明に従うさらに好ましい化合物は、
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジメトキシベンジル)-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および、
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドである。
【0073】
式(1)で表されるインドール誘導体は、また、薬学的に許容可能な塩に任意に変換することもできる。特に、式(1)で表されるインドール誘導体のこれら薬学的に許容可能な塩としては、(二塩を含め)それらの酸付加および塩基塩が挙げられる。
【0074】
適した酸付加塩は、非毒性の塩を形成する酸から形成される。例としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシレート、炭酸水素塩/炭酸塩、硫酸水素塩、カムシレート、クエン酸塩、エディシレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヒベンゼート、塩化水素塩/塩化物、臭化水素塩/臭化物、ヨウ化水素塩/ヨウ化物塩、リン酸水素塩、硫酸水素塩、イセチオネート、D-およびL-乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシレート、メチル硫酸塩、2-ナプシレート、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロテート、パーモエート、リン酸塩、サッカレート、ステア
リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、D-およびL-酒石酸塩、1-ヒドロキシ-2-ナフトエートおよびトシレート塩が挙げられる。
【0075】
適した塩基塩は、非毒性の塩を形成する塩基から形成される。例としては、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リシン、マグネシウム、メグルミン、オールアミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミンおよび亜鉛塩が挙げられる。
【0076】
酸性基と塩基性基との両方を含む化合物は、また、分子内塩またはベタインの形で存在することもでき、これらも、また、本発明によって包含される。適した塩類についての総説については、Stahl and Wermuth,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use,Wiley-VCH,Weinheim,Germany(2002)を参照。
【0077】
塩類は、概して、当業者公知の慣用的な処理法に従い、式(1)で表されるインドール誘導体から、例えば、適当な溶剤または分散液中、有機または無機酸または塩基と合わせることによるか、または、これとは別に、アニオン交換またはカチオン交換によりその他の塩類から得ることができる。塩は、溶液から沈殿させ、濾過により収集してもよく、または、溶剤を蒸発させることにより回収してもよい。
【0078】
本発明に従う薬学的に許容可能な溶媒和物としては、結晶化の溶剤が同位体置換されていてもよい水和物および溶媒和物、例えば、D2O、d6-アセトン、d6-DMSOが挙げられる。
前述の溶媒和物とは対照的に、薬剤およびホストが非化学量論量存在するクラスレート、薬剤-ホスト包接錯体もまた本発明の範囲内に入る。このような錯体の総説については、HaleblianによるJ Pharm Sci,64(8),1269-1288(Augast 1975)参照。
【0079】
式(1)で表される化合物のいわゆる“プロドラッグ”もまた本発明の範囲に入る。かくして、それら自体、薬理学的活性をほとんどまたは全く有しない式(1)で表される化合物のある種の誘導体は、投与の際に、体内または体上で代謝される時、所望される活性を有する式(1)で表される化合物を生じうる。このような誘導体は、“プロドラッグ”と称す。
【0080】
本発明に従うプロドラッグは、例えば、H Bundgaardによる“Design of Prodrugs”(Elsevier,1985)に記載されているような“前駆部分(pro-moieties)”として当業者公知のある種の部分で式(1)で表される化合物中に存在する適当な官能基を置換することによって製造することができる。
【0081】
最後に、式(1)で表されるある種の化合物は、それら自体、式(1)で表される他の化合物のプロドラッグとして作用しうる。
式(1)で表されるインドール誘導体は、また、立体異性形で存在してもよい。式(1)で表されるインドール誘導体が1つ以上の不斉中心を含む場合、これらは、相互に、独立に、(S)配置または(R)配置を有してもよい。本発明は、式(1)で表されるインドール誘導体の全ての可能な立体異性体、例えば、エナンチオマーおよびジアステレオマー;および、2つ以上の立体異性形の混合物、例えば、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物をあらゆる比で包含する。本発明は、かくして、エナンチオマー的に純粋な形の、左旋性および右旋性対掌体として両方の、ラセミ形のおよびあらゆる比で2つのエンアンチオマーの混合物の形のエナンチオマーに係る。本発明は、同じく、ジアステレオマー的に純粋な形のおよびあらゆる比の混合物の形のジアステレオマーに係る。Cis/trans異性の存在にて、本発明は、cis形およびtrans形の両方ならびにあらゆる比のこれらの形の混合物に係る。個々の立体異性体は、所望される場合、合成にて立体化学的に均質な出発物質の使用により、立体選択的な合成により、または、慣用的な方法に従う混合物の分離に
より、例えば、クロマトグラフィー、結晶化によるかまたはキラル相についてのクロマトグラフィーにより、製造することができる。適当な場合、誘導体化は、立体異性体の分離前に行うことができる。立体異性体混合物は、式(1)で表されるインドール誘導体の段階、または、出発物質のもしくは合成の過程の中間体の段階で分離することができる。
【0082】
本発明の1つの態様に従えば、R1〜R8およびnが上記定義された通りである以下のR立体異性体:
【0083】
【化16】

【0084】
が、概して、好ましい。R1が(C1〜C4)アルキルである時、R1〜R8およびnが上記定義された通りである以下の(R,R)立体異性体:
【0085】
【化17】

【0086】
が、概して、好ましい。
本発明に従う式(1)で表される化合物は、さらに、移動性の水素原子を含有し、すなわち、種々の互変異性体形で存在してもよい。本発明は、また、式(1)で表される化合物の全ての互変異性体に係る。
【0087】
本発明は、さらに、式(1)で表されるインドール誘導体のその他のタイプの誘導体、例えば、水和物、溶媒和物および多形、すなわち、本発明に従うインドール誘導体の種々の異なる結晶構造を包含する。
【0088】
本発明は、また、式(1)で表されるインドール誘導体またはそれらの薬学的に許容可能な塩の全ての適当な同位体変種を包含する。式(1)で表されるインドール誘導体またはそれらの薬学的に許容可能な塩の同位体変種は、少なくとも1つの原子が同一の原子番号を有するが天然に通常見られる原子量とは異なる原子量を有する原子により置換されている変種と定義される。式(1)で表されるインドール誘導体およびそれらの薬学的に許容可能な塩に組み込むことのできる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ、2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、35S、18Fおよび36Clが挙げられる。式(1)で表されるインドール誘導体およびそれらの薬学的に許容可能な塩のある種の同位体変種、例えば、3Hまたは14Cのような放射性同位体変種が組み込まれた変種が、薬剤および/または基質組織分布研究にて有用である。トリチウム化された、すなわち、3Hおよびカーボン-14、すなわち、14C同位体は、それらの製造および
検出が容易であるために特に好ましい。さらに、同位体、例えば、ジューテリウム、すなわち、2Hによる置換は、代謝安定性が高く、例えば、in vivo半減期の増大または投薬要求数量の減少の結果、ある種の治療学的な長所を生ずることができ、したがって、幾つかの事情にて好ましいかもしれない。本発明の式(1)で表されるインドール誘導体およびそれらの薬学的に許容可能な塩の同位体変種は、概して、慣用的な処理法により、例えば、適当な試薬の適当な同位体変種を使用して、以降の実施例および製造例部分に記載する実例または製法によって製造することができる。
【0089】
さらなる態様に従えば、本発明は、式(1)で表されるインドール誘導体の混合物;および、それらの薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、異性体形および/または同位体形とのまたはの混合物に係る。
【0090】
本発明に従えば、薬学的に許容可能な塩を除く式(1)で表されるインドール誘導体の全てのここで上記した形(すなわち、前記溶媒和物、異性体形、互変異性体形、クラスレートおよび同位体形)は、(請求項を含め)従う式(1)で表されるインドール誘導体の“誘導された形”と定義する。
【0091】
式(1)で表されるインドール誘導体、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、貴重な薬学的に活性な化合物であり、これらは、β2受容体が関与するかまたはこの受容体のアゴニズムが利点を誘発する数多くの障害、特に、アレルギー性および非アレルギー性気道疾患の治療および予防に適している。
【0092】
式(1)で表されるインドール誘導体およびそれらの薬学的に許容可能な塩ならびに上記した誘導体形は、本発明に従い、動物に、好ましくは、哺乳動物に、とりわけ、ヒトに、治療および/または予防のための調合薬として投与することができる。これらは、それら自体、相互の混合物にて、または、慣用的な薬学的に無害な賦形剤および/または添加剤以外に、活性成分として、式(1)で表される少なくとも1つのインドール誘導体、その薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形の有効適用量を含有する調合製剤にて投与することができる。
【0093】
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、凍結乾燥、噴霧乾燥または蒸発乾燥して、結晶質または非晶質物質の固形プラグ、粉末またはフィルムを生じさせることができる。
【0094】
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、単独または他の薬剤との組み合わせにて投与することができ、概して、1つ以上の薬学的に許容可能な賦形剤を伴う配合物として投与されるであろう。“賦形剤”という用語は、本明細書にて、本発明の化合物以外のいずれの成分をも記載するために使用される。賦形剤の選択は、個々の投与モードに大きく依存するであろう。
【0095】
この場合、吸入ルートが好ましい。
経口投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、経口投与することができる。経口投与は、化合物が胃腸管に入るようにえん下することを含み、頬または舌下投与は、それにより、化合物が口から直接血流に入るように使用することができる。
【0096】
経口投与に適した配合物としては、例えば、錠剤;微粒子、液体または粉末を含有するカプセル;(液体充填を含め)ロゼンジ;そしゃく物(chews);マルチ-およびナノ微粒子;ゲル;(粘膜接着剤を含め)フィルム;小卵;スプレーのような固形配合物;および、液体
配合物が挙げられる。
【0097】
液体配合物としては、懸濁液、溶液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。このような配合物は、ソフトおよびハードカプセル内の充填剤として使用することができ、典型的には、担体、例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは適当な油;および、1つ以上の乳化剤および/または懸濁剤として使用することができる。液体配合物は、また、例えば、ビニール製の小袋(sachet)からの固形物の再構成によって調製することができる。
【0098】
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、また、溶解堅牢性、崩壊堅牢性の剤形、例えば、Liang and ChenによるExpert Opinion
in Therapeutic Patents,11(6),981-986(2001)に記載されている剤形に使用することができる。
【0099】
本発明に従う典型的な錠剤の組成物は、
【0100】
【表1】

【0101】
1)薬剤活性に従い調節した量
を含む。
典型的な錠剤は、配合ケミストに公知の標準プロセスを使用し、例えば、直接圧縮、(乾式、湿式または溶融)造粒、溶融凝固または押出により調製することができる。錠剤配合物は、1つ以上の層を含み、被覆しても未被覆であってもよい。
【0102】
経口投与に適した賦形剤の例としては、担体、例えば、セルロース、炭酸カルシウム、リン酸二塩基性カルシウム、マンニトールおよびクエン酸ナトリウム;造粒結合剤、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびゼラチン;崩壊剤、例えば、ナトリウム澱粉グリコレートおよびシリケート;滑剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸;湿潤剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム;防腐剤;抗酸化剤;風味剤および着色剤が挙げられる。
【0103】
経口投与のための固形配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。適した改質レリース技術、例えば、高エネルギー分散、浸透圧および被覆された粒子の詳細は、Verma et al,Pharmaceutical Technology On-line,25(2),1-14(2001)に見ることができる。その他の改質レリース配合物は、US特許No. 6,106,864に記載されている。
【0104】
非経口投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、また、血流に、筋肉にまたは内部器官に直接投与することもできる。非経口投与のための適した手段としては、静脈内、動脈内、腹腔内、鞘内、心室内、尿道内、胸骨内、頭蓋
内、筋肉内および皮下が挙げられる。非経口投与のための適当なデバイスとしては、(顕微針を含め)ニードルインジェクター、ニードルを有しないインジェクターおよび注入技術が挙げられる。
【0105】
非経口配合物は、典型的には、塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくは、pH3〜9の)のような賦形剤を含有してもよい水溶液であるが、幾つかの用途については、これらは、滅菌非水溶液としてまたは誘導された形としてさらに適当に配合されて、適当なビヒクル、例えば、滅菌発熱物質フリーの水とともに使用するのがよい。
【0106】
滅菌条件下での、例えば、凍結乾燥による非経口配合物の調製は、当業者周知の標準薬学技術を使用して、容易に達成することができる。
非経口溶液の調製に使用される式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形の溶解度は、適当な調製により、例えば、高エネルギー噴霧乾燥した分散系の使用(WO01/47495参照)により、および/または、適当な配合技術の使用、例えば、溶解度増強剤の使用により、増大させることができる。
【0107】
非経口投与のための配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。
【0108】
局所投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、また、皮膚または経皮的に、皮膚または粘膜に局所投与することもできる。この目的のための典型的な配合物としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散粉、包帯剤、発泡体、フィルム、スキンパッチ、ウエハー、移植片、スポンジ、繊維、包帯およびミクロエマルジョンが挙げられる。リポソームも、また、使用することができる。典型的な担体としては、アルコール、水、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、グリセリンおよびプロピレングリコールが挙げられる。浸透増強剤を配合することもできる。例えば、Finnin and MorganによるJ Pharm Sci,88(10),955-958(October 1999)参照。
【0109】
局所投与のその他の手段としては、電離療法、電気泳動、フォノホレシス(phonophoresis)、ソノホレシス(sonophoresis)およびニードルを有しないかミクロニードル注入が挙げられる。
【0110】
局所投与のための配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。かくして、本発明の化合物は、活性化合物の長期レリースを生ずる移植デポー剤として投与するためのさらなる固体形に配合することができる。
【0111】
吸入/鼻腔内投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、典型的には、乾燥粉末吸入器から、乾燥粉末(単独であるか、または、例えば、無水物または1水和物形、好ましくは、1水和物のラクトース、マンニトール、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フラクトース、スクロースまたはトラハロースとの乾燥ブレンドにて、または、例えば、リン脂質と混合された混合成分粒子として)、または、加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザ(好ましくは、微細なミストを生ずるために、エレクトロヒドロダイナミックスを使用するアトマイザ)またはネブライザから、適当な噴射剤、例えば、ジクロロフルオロメタンを使用するかまたは使用することなく、エアロゾルスプレーとして、鼻腔内または吸入により投与することができる

【0112】
加圧された容器、ポンプ、スプレー、アトマイザまたはネブライザは、例えば、エタノール(任意に、水性エタノール)または活性化合物の分散、可溶化またはレリース延長のための適当なこれとは別の作働薬、溶剤としての噴射剤および任意の界面活性剤、例えば、ソルビタントリオレートまたはオリゴ乳酸を含む活性化合物の溶液または懸濁液を入れる。
【0113】
乾燥粉末または懸濁液配合物にて使用する前に、薬剤生成物は、吸入により供給するために適したサイズ(典型的には、5ミクロン未満)に微粒化する。これは、いずれかの適当な粉砕方法、例えば、スパイラルジェット微粉砕、流動床ジェット微粉砕、ナノ粒子を形成するための超臨界流体調製;高圧均質化;または、噴霧乾燥によって達成することができる。
【0114】
微細ミストを生じさせるためのエレクトロヒドロダイナミックスを使用するアトマイザで使用するのに適した溶液配合物は、一作動当り本発明の化合物1μg〜20mgを含むのがよく、作動体積は、1μl〜100μlで可変であるのがよい。典型的な配合物は、式(1)で表される化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを含むのがよい。プロピレングリコールの代わりに使用することのできる別の溶剤としては、グリセロールおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0115】
吸入器または注入器に使用される(例えば、ゼラチンまたはHPMCからなる)カプセル、ブリスターおよびカートリッジは、本発明の化合物;ラクトースまたは澱粉のような適当な粉末基材;および、l-ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウムのような効能改質剤の粉末ミックスを含むように配合するのがよい。
【0116】
乾燥粉末吸入剤およびエアロゾルの場合、投薬ユニットは、計量された量を供給するバルブによって測定される。本発明に従うユニットは、典型的には、式(1)で表される化合物の0.001mg〜10mgを含有する計量された適用量または“パフ(puff)”を投与するように決められる。
【0117】
合計の日用量は、典型的には、0.001mg〜40mgの範囲内であろうが、この量は、1回投与または、さらに通常は、1日を通しての分割投与するのがよい。
吸入/鼻腔内投与のための配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。
【0118】
風味剤、例えば、メントールまたは左旋性メントール;および/または、甘味剤、例えば、サッカリンまたはサッカリンナトリウムを配合物に加えるのがよい。
直腸/膣内投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、例えば、坐剤、ペッサリーまたは浣腸の形で、直腸または膣投与することができる。ココアバターが慣用的な坐剤基材であるが、種々のこれとは別のものも、適当な場合、使用することができる。
【0119】
直腸/膣投与のための配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。
【0120】
眼/耳(ANDIAL)投与
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、また、典型的には、等張性pH調節滅菌塩水中微細化された懸濁液または溶液の滴の形で、眼または耳に投与することもできる。眼および耳(andial)投与に適したその他の配合物としては、軟膏、生物分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生物分解性(例えば、シリコーン)の移植片、ウエハー、レンズおよび微粒子もしくは小胞性システム、例えば、ニオソーム(niosomes)またはリポソームが挙げられる。例えば、架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸のようなポリマー;例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはメチルセルロースのようなセルロース性ポリマー;または、例えば、ゼラチンガムのようなヘテロポリサッカライドポリマーは、例えば、ベンズアルコニウムクロライドのような防腐剤とともに組み込むことができる。このような配合物は、また、イオン浸透療法によって供給することもできる。
【0121】
眼/耳(andial)投与のための配合物は、配合して、直後および/または改質レリースするのがよい。改質レリース配合物としては、遅延-、持続-、パルス-、制御デュアル-、標的およびプログラムレリースが挙げられる。
【0122】
機能付与技術
式(1)で表される化合物、それらの薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形は、可溶性の巨大分子、例えば、シクロデキストリンまたはポリエチレングリコール含有ポリマーと組み合わせて、それらの溶解度、溶解速度、味覚マスキング、生物利用能および/または安定性を改善することができる。
【0123】
薬剤-シクロデキストリン錯体は、例えば、大部分の剤形および投与ルートについて、概して、有用であることが見出される。包接および非包接錯体の両方とも使用することができる。薬剤との錯体化に係る別法として、シクロデキストリンは、補助添加剤、すなわち、担体、希釈剤または可溶化剤として使用することができる。α-、β-およびγ-シクロデキストリンがこれらの目的のために最も一般的に使用され、それらの例は、国際特許出願Nos. WO91/11172、WO94/02518およびWO98/55148に見ることができる。
【0124】
投薬量
ヒト患者に投与するためには、本発明の化合物の合計日用量は、当然のことながら、投与モードに依存するものの、典型的には、0.001mg〜5000mgの範囲である。例えば、経口投与は、合計日用量1mg〜5000mgを必要とするかもしれないものの、吸入投与は、0.001mg〜40mgを必要とするだけかもしれない。合計日用量は、1回または分割投与で投与することができる。
【0125】
これらの投薬量は、約65〜70kgの体重を有する平均ヒト被検者に基づく。医師であれば、体重がこの範囲から外れる被検者、例えば、乳児および高齢者についての投与量を容易に決定することができるであろう。
【0126】
本発明のもう1つの実施態様に従えば、式(1)で表されるインドール誘導体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形または組成物も、また、患者に同時投与される1つ以上の追加の治療剤との組み合わせとして使用して、幾つかの具体的に所望される治療目的結果、例えば (i) 気管支収縮、 (ii) 炎症、 (iii) アレルギー、 (iv)
組織破壊、 (v) 息切れ、咳のような徴候および症状(これらに限定されるものではないが)を含め病態生理学的に関連した疾患プロセスの治療を達成することができる。第2およびさらなる追加の治療剤も、また、式(1)で表されるインドール誘導体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形または組成物、あるいは、当分野公知の1つ以上のβ2アゴニストであってもよい。さらに典型的には、第2およびさらなる治療剤は、異
なる類の治療剤から選択されるであろう。
【0127】
本明細書で使用する場合、“同時投与”、“同時投与される”および“〜と組み合わせて”という用語は、式(1)で表されるインドール誘導体および1つ以上の他の治療剤に関して意味することを意図し、かつ、称し、例えば、以下の:
インドール誘導体および治療剤のこのような組み合わせの処置を必要とする患者への同時投与であり、このような成分が前記患者に実質的に同一時間に前記成分をレリースする単一剤形に一緒に配合される時;
インドール誘導体および治療剤のこのような組み合わせの処置を必要とする患者への実質的に同時投与であり、このような成分が前記患者によって実質的に同一時間に摂取される別個の剤形に互いに別個に配合され、その際、前記成分が前記患者に実質的に同一時間にレリースされる時;
インドール誘導体および治療剤のこのような組み合わせの処置を必要とする患者への逐次投与であり、このような成分が各投与時間に有意な時間間隔で前記患者によって逐次時間摂取される別個の剤形に互いに別個に配合され、その際、前記成分が前記患者に実質的に異なる時間レリースされる時;および、
インドール誘導体および治療剤のこのような組み合わせが、それらが前記患者によって同一および/または異なる時間に同時、逐次および/または重複投与されるような制御されて前記成分をレリースする単一剤形に一緒に配合されている時;
が挙げられ、
ここで、各部分は、同一または異なるルートにより投与することができる。
【0128】
式(1)で表されるインドール誘導体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形または組成物との組み合わせにて使用することのできるその他の治療剤の適当な例としては、
(a) 5-リポキシゲナーゼ(5-LO)阻害剤または5-リポキシゲナーゼ活性化蛋白質(FLAP)アンタゴニスト;
(b) LTB4、LTC4、LTD4およびLTE4のアンタゴニストを含めロイコトリエンアンタゴニスト(LTRAs);
(c) H1およびH3アンタゴニストを含めヒスタミン受容体アンタゴニスト;
(d) うっ血除去剤使用のためのα1-およびα2-アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮剤交換神経作働剤;
(e) ムスカリン様M3受容体アンタゴニストまたは抗コリン作働剤;
(f) PDE阻害剤、例えば、PDE3、PDE4およびPDE5阻害剤;
(g) テオフィリン;
(h) ナトリウムクロモグリケート;
(i) 非選択的および選択的COX-1またはCOX-2阻害剤(NSAIDs)の両方のCOX阻害剤;
(j) 経口および吸入グルココルチコステロイド;
(k) 内因性炎症炎に対して活性なモノクロナール抗体;
(l) 抗腫瘍性壊死因子(anti-TNF-α)剤;
(m) VLA-4アンタゴニストを含め接着分子阻害剤;
(n) キニン-B1-およびB-2-受容体アンタゴニスト;
(o) 免疫抑制剤;
(p) マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)の阻害剤;
(q) タチキニンNK1、NK2およびNK3受容体アンタゴニスト;
(r) エラスターゼ阻害剤;
(s) アデノシンA2a受容体アゴニスト;
(t) ウロキナーゼの阻害剤;
(u) ドーパミン受容体に作用する化合物、例えば、D2アゴニスト;
(v) NFκβ経路のモジュレータ、例えば、IKK阻害剤;
(w) 粘液溶解剤または鎮咳剤として分類することのできる作働剤;および、
(x) 抗生物質;
が挙げられる。
【0129】
本発明に従えば、式(1)で表されるインドール誘導体の:
グルココルチコステロイド、特に、プレドニソン、プレドニソロン、フルニソリド、トリアムシノロン、アセトニド、ベクロメタソンジプロピオネート、ブテソニド、シクレソニド、フルチカソンプロピオネートおよびモメタソンフロエートを含め全身性副作用の低い吸入グルココルチコステロイド;または、
特に、イプラトロピウム塩、すなわち、ブロマイド;チオトロピウム塩、すなわち、ブロマイド;オシトロピウム塩、すなわち、ブロマイド;ペレンゼピン;および、テレンゼピンを含めムスカリン様M3受容体アンタゴニストまたは抗コリン作働剤;
との組み合わせが好ましい。
【0130】
本明細書にて、処置とは、全て、治療的、待期的および予防的処置を含むと理解するべきである。以下の記載は、式(1)で表されるインドール誘導体が賦されうる治療用途に係る。
【0131】
式(1)で表されるインドール誘導体は、β2受容体と相互する能力を有し、それによって、β2受容体が全ての哺乳動物の生理学にて演ずる本質的な役割ゆえに、さらに以降に記載するように、広範な治療用途を有する。
【0132】
したがって、本発明のさらなる態様は、β2受容体が関与する疾患、障害および状態の処置に使用される式(1)で表されるインドール誘導体、または、それらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形または組成物に係る。さらに詳しくは、本発明は、また、
いずれかのタイプ、病因または病原のぜん息、とりわけ、アトピー性ぜん息、非アトピー性ぜん息、アレルギー性ぜん息、アトピー性気管支IgE-媒介ぜん息、気管支ぜん息、特発性ぜん息、真性ぜん息、病態生理学的障害によって生ずる内因性ぜん息、環境因子によって生ずる外因性ぜん息、未知または不明瞭な原因の特発性ぜん息、非アトピー性ぜん息、気管支炎性ぜん息、気腫性ぜん息、運動誘発ぜん息、アレルゲン誘発ぜん息、冷気誘発ぜん息、職業性ぜん息、細菌、真菌、原生動物またはウイルス感染によって生ずる感染性ぜん息、非アレルギー性ぜん息、初発ぜん息、ぜん鳴乳幼児症候群および細気管支炎からなる群より選択される員であるぜん息;
慢性または急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞症および気腫;
いずれかのタイプ、病因または病原の閉塞性または炎症性気道疾患、とりわけ、慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、COPDに付随するかまたは付随しない慢性気管支炎、肺気腫または呼吸困難を含むCOPD、不可逆的進行性気道閉塞を特徴とするCOPD、成人性呼吸窮迫症候群(ARDS)、他の薬剤療法の結果としての気道過反応性の再燃および肺高血圧に付随する気道疾患からなる群より選択される員である閉塞性または炎症性気道疾患;
いずれかのタイプ、病因または病原の気管支炎、とりわけ、急性気管支炎、急性喉頭気管の気管支炎、アラキン酸誘導気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性気管支炎、感染性ぜん息気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌または連鎖球菌性気管支炎および水疱性気管支炎からなる群より選択される員である気管支炎;
いずれかのタイプ、病因または病原の気管支拡張症、とりわけ、円柱状気管支拡張症、小嚢性気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、細気管支拡張症、嚢胞性気管支拡張症、乾性気管支拡張症および濾胞気管支拡張症からなる群より選択される員である気管支拡張症;
早産、およびその他のタイプの疾患および状態、例えば、炎症性およびアレルギー性皮膚疾患、乾癬および増殖性皮膚疾患;
からなる群より選択される疾患、障害および状態の処置に使用される式(1)で表されるインドール誘導体またはそれらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物に係
る。
【0133】
本発明のなおさらなる態様は、β2アゴニスト活性を有する薬剤の製造のための式(1)で表されるインドール誘導体またはそれらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物の使用に係る。とりわけ、本発明は、β2-媒介疾患および/または状態、とりわけ、上記列挙した疾患および/または状態を処置するための薬剤を製造するための式(1)で表されるインドール誘導体またはそれらの薬学的に許容可能な塩、誘導された形または組成物の使用に係る。
【0134】
したがって、本発明は、ヒトを含め哺乳動物を処置する特に興味深い方法であって、式(1)で表されるインドール誘導体またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物の有効量で前記哺乳動物を処置することを含む方法を提供する。さらに明確には、本発明は、β2-媒介疾患および/または状態、特に、上記列挙した疾患および/または状態を処置するための、ヒトを含め、哺乳動物を処置する特に興味深い方法であって、式(1)で表されるインドール誘導体またはその薬学的に許容可能な塩および/または誘導された形の有効量で前記哺乳動物を処置することを含む方法を提供する。
【0135】
以下の実施例は、式(1)で表されるインドール誘導体の製造を示す:
実施例1: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0136】
【化18】

【0137】
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド(製造例1,67mg,0.11mmol)のメタノール(4.0ml)および水(2.4ml)混合物溶液をフッ化アンモニウム(40mg,1.08mmol)で処理し、生ずる懸濁液を40℃に16時間加熱した。溶剤を減圧で除去し、残渣をシリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積により95:5:0.5〜5:15:1.5で変化させる)で溶離することにより精製すると、無色の固体(38mg)として標題化合物を与えた。
【0138】
【化19】

【0139】
実施例2: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔4-(トリフルオロメチル)ベンジル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0140】
【化20】

【0141】
上記した方法に従い、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔4-(トリフルオロメチル)ベンジル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド(製造例2)から製造すると、淡黄色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0142】
【化21】

【0143】
実施例3: N-(2,6-ジメトキシベンジル)-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0144】
【化22】

【0145】
上記した方法に従い、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド(製造例3)から製造すると、無色の固体として標題化合物を与えた。
【0146】
【化23】

【0147】
実施例4: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0148】
【化24】

【0149】
上記した方法に従い、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド(製造例4)から製造すると、無色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0150】
【化25】

【0151】
実施例5: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0152】
【化26】

【0153】
上記した方法に従い、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド(製造例5)から製造すると、無色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0154】
【化27】

【0155】
実施例6: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジクロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0156】
【化28】

【0157】
製造例6からのアミドおよび実施例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0158】
【化29】

【0159】
実施例7: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0160】
【化30】

【0161】
製造例8からのアミドおよび実施例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0162】
【化31】

【0163】
実施例8: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ベンジルオキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0164】
【化32】

【0165】
製造例9からのアミドおよび実施例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0166】
【化33】

【0167】
実施例9: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0168】
【化34】

【0169】
10%パラジウム担持炭素触媒(20mg)の存在で、実施例8(137mg,182μmol)を、エタノール(20ml)中、50psi、30℃で6時間水素化した。フィルターエイドを介して混合物を濾過し、溶剤を除去した。粗製の物質をクロマトグラフィー(CH2Cl2中0〜7%MeOHおよび1%NH3)により精製すると、透明なガラス(73mg)を生成した。
【0170】
【化35】

【0171】
実施例10: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0172】
【化36】

【0173】
製造例10からのアミドおよび実施例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0174】
【化37】

【0175】
実施例11: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0176】
【化38】

【0177】
実施例10からのエーテルおよび実施例9について記載した方法を使用し、製造した。
【0178】
【化39】

【0179】
実施例12: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジフルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0180】
【化40】

【0181】
DMF(1ml)中製造例11からの酸(145mg,292μmol)を、DMF(1ml)中2,6-ジフルオロベンジルアミン(43mg,301μmol)、ピリジン(26mg,325μmol)、HOBt(43mg,320μmol)とDMF(1ml)中WSCDI(62mg,322μmol)とで処理し、混合物を一晩振盪した。溶剤を減圧で除去し、DCM(2ml)と水(0.5ml)とで置換した。PTFEフリットカートリッジを使用して、有機相を分離し、溶剤を減圧で除去した。MeOH(1.9ml)および水(1.1ml)中フッ化アンモニウム(108mg,292μmol)を粗製の物質に加え、混合物を40℃で一晩振盪した。溶剤を減圧で除去し
、粗製の物質をDMSO(1ml)に採取し、逆相HPLCにより精製する前に濾過した。
【0182】
【化41】

【0183】
実施例13: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0184】
【化42】

【0185】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0186】
【化43】

【0187】
実施例14: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0188】
【化44】

【0189】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0190】
【化45】

【0191】
実施例15: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0192】
【化46】

【0193】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0194】
【化47】

【0195】
実施例16: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0196】
【化48】

【0197】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0198】
【化49】

【0199】
実施例17: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0200】
【化50】

【0201】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、ピリジン2当量を使用して、製造した。
【0202】
【化51】

【0203】
実施例18: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0204】
【化52】

【0205】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0206】
【化53】

【0207】
実施例19: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,3-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0208】
【化54】

【0209】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0210】
【化55】

【0211】
実施例20: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0212】
【化56】

【0213】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0214】
【化57】

【0215】
実施例21: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0216】
【化58】

【0217】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0218】
【化59】

【0219】
実施例22: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-N-メチル-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0220】
【化60】

【0221】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0222】
【化61】

【0223】
実施例23: 〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0224】
【化62】

【0225】
製造例11からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0226】
【化63】

【0227】
実施例24: 〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0228】
【化64】

【0229】
製造例11および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0230】
【化65】

【0231】
実施例25: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシ-3-メチル-ベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0232】
【化66】

【0233】
製造例46からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0234】
【化67】

【0235】
実施例26: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-メトキシ-2-メチルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0236】
【化68】

【0237】
製造例45からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0238】
【化69】

【0239】
実施例27: 1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0240】
【化70】

【0241】
製造例31からの酸および実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0242】
【化71】

【0243】
実施例28: 1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0244】
【化72】

【0245】
製造例31からのアミドおよび実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0246】
【化73】

【0247】
実施例29: 1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0248】
【化74】

【0249】
製造例31からのアミドおよび実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0250】
【化75】

【0251】
実施例30: 1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0252】
【化76】

【0253】
製造例26からのアミドおよび実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0254】
【化77】

【0255】
実施例31: 1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0256】
【化78】

【0257】
製造例26からのアミドおよび実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0258】
【化79】

【0259】
実施例32: 1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0260】
【化80】

【0261】
製造例26からのアミドおよび実施例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0262】
【化81】

【0263】
実施例33: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0264】
【化82】

【0265】
エタノール(10ml)中製造例40(158mg,220μmol)の溶液を蟻酸アンモニウム(70mg,1.1mmol)および水酸化パラジウム担持炭素(10mg)で処理し、2時間加熱還流させた。水(1ml)中フッ化アンモニウム(40mg,1.1mmol)をついで加え、生ずる混合物を40℃で24時間攪拌させた。溶剤をついで除去し、粗製の物質を酢酸エチルに採取し、(1%0.88アンモニアを含有する)水で洗浄し、(Na2SO4で)乾燥させた。クロマトグラフィー(CH2Cl2中2〜5%MeOHおよび0.3%NH3)により生成物を精製すると、無色の固体(66mg)を生成した。
【0266】
【化83】

【0267】
実施例34: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0268】
【化84】

【0269】
製造例41からのエーテルおよび実施例33について記載した方法を使用し、製造した。
【0270】
【化85】

【0271】
実施例35: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0272】
【化86】

【0273】
製造例42からのエーテルおよび実施例33について記載した方法を使用し、製造した。
【0274】
【化87】

【0275】
実施例36: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0276】
【化88】

【0277】
製造例39からのエーテルおよび実施例33について記載した方法を使用し、製造した。
【0278】
【化89】

【0279】
以下の製造例は、先の実施例にて使用したある種の中間体の製造を記載する。
製造例1: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0280】
【化90】

【0281】
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-(2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボン酸(製造例11,0.25g,0.50mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(106mg,0.55mg)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(75mg,0.55mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5ml)溶液をトリエチルアミン(0.15ml,0.55mmol)および2-メトキシベンジルアミン(0.07ml,0.55mmol)で処理し、生ずる懸濁液を、窒素雰囲気下、室温で18時間攪拌放置した。溶剤を減圧で除去し、残渣をジクロロメタン(50ml)と炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(20ml)との間で分配した。有機相を分離し、(硫酸ナトリウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、ジクロロメタン:メタノール(体積で95:5〜90:10で変化させた)で溶離することによって残渣を精製すると、無色の発泡体(76mg)として標題化合物を与えた。
【0282】
【化91】

【0283】
製造例2: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔4-(トリフルオロメチル)ベンジル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0284】
【化92】

【0285】
4-トリフルオロメチルベンジルアミンを使用し、5-〔(2R)-2-(2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドと同様にして製造すると、淡褐色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0286】
【化93】

【0287】
製造例3: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0288】
【化94】

【0289】
2,6-ジメトキシベンジルアミンを使用し、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドと同様にして製造すると、淡黄色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0290】
【化95】

【0291】
製造例4: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0292】
【化96】

【0293】
3-メトキシベンジルアミンを使用し、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドと同様にして製造すると、淡褐色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0294】
【化97】

【0295】
製造例5: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0296】
【化98】

【0297】
3-メトキシフェネチルアミンを使用し、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドと同様にして製造すると、淡褐色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0298】
【化99】

【0299】
製造例6: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2,4-ジクロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0300】
【化100】

【0301】
製造例11からの酸および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0302】
【化101】

【0303】
製造例7: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0304】
【化102】

【0305】
製造例11からの酸、製造例59からのアミンおよび製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0306】
【化103】

【0307】
実施例8: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0308】
【化104】

【0309】
製造例7(137mg,182μmol)を、パラジウム担持炭素(10%,20mg)で50psi、30℃で12時間水素化した。フィルターエイドを介して反応混合物を濾過し、溶剤を除去した。粗製の物質を、ついで、クロマトグラフィー(CH2Cl2中0〜7%MeOHおよび1%アンモニア)により精製すると、透明なガラス(73mg)を生成した。
【0310】
【化105】

【0311】
製造例9: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0312】
【化106】

【0313】
製造例11からの酸、製造例49からのアミンおよび製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0314】
【化107】

【0315】
製造例10: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0316】
【化108】

【0317】
製造例11からの酸、製造例52からのアミンおよび製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0318】
【化109】

【0319】
製造例11: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボン酸
【0320】
【化110】

【0321】
メチル5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート(製造例12,0.30g,0.59mmol)の1,4-ジオキサン(10ml)溶液を水酸化ナトリウム(59mg,1.46mmol)の水(1ml)溶液で処理し、生ずる混合物を室温で30分間攪拌放置した。この時間後、反応混合物を90℃まで30分間加熱し、ついで、室温まで冷却した。溶剤を減圧で除去し、残渣を水(20ml)に再溶解させ、2N 塩化水素酸の添加によりpHを7に調節した。形成される固体を濾去し、ジクロロメタンとメタノールとの混合物(20ml,体積で90:10)に可溶化し、(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去すると、淡橙色の発泡体として標題化合物を与えた。
【0322】
【化111】

【0323】
製造例12: メチル5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0324】
【化112】

【0325】
メチル5-〔(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)アミノ〕)プロピル}-1H-インドール-2-カルボキシレート(製造例13,0.38g,0.63mmol)および10%パラジウム担持炭素(78mg)のエタノール(20ml)懸濁液を、水素雰囲気(60psi)下、室温で16時間攪拌した。アルボセル(arbocel)を介して触媒を濾去し、溶剤を減圧で除去すると、淡いピンク色の発泡体(316mg)として標題化合物を与え、これは、さらに精製することなく使用した。
【0326】
【化113】

【0327】
製造例13: メチル5-〔(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)アミノ〕プロピル}-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0328】
【化114】

【0329】
メチル5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート(製造例14,5.00g,21.5mmol)および〔2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)フェニル〕メタノール(製造例20,4.86g,10.8mmol)のジクロ
ロメタン(50ml)溶液を90℃まで加熱し、ジクロロメタンを徐々に蒸発させた。生ずる溶融物は、窒素下90℃で16時間放置した。反応混合物は、ついで、室温まで冷却し、生ずる固体は、ジクロロメタンですり潰した。固体を濾去し、溶剤を減圧で除去すると、淡橙色のオイルを与えた。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積で、99:1:0.1)で溶離することによって残渣を精製すると、淡黄色のオイル(3.90g)として標題化合物を与えた。
【0330】
【化115】

【0331】
別法:
4リットルの反応器内で、200gのメチル5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート塩酸塩を830mlのジメチルホルムアミドに溶解させ、ついで、411gの炭酸カリウムと123.3gのKIとを加えた。334.1gの〔2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)フェニル〕メタノールを500mlのMTBEに溶解させ、この混合物に加えた。生ずる懸濁液を内部温度約80℃〜82℃で約26時間激しく攪拌した。攪拌の間、約80mlのMTBEを留去した。室温まで冷却後、懸濁液を吸引濾去し、フリット上の残渣を、各場合、100mlのDMFで2回洗浄した。合わせた有機濾液を、激しく攪拌しつつ、1.2kgの氷、3.8リットルの脱イオン水および1.6リットルのトルエン混合物中に導入した。約15分攪拌後、混合物を約15分放置して、相分離させた。幾分か濁った有機相を分離させ、同様に、濁った水溶液相を1リットルのトルエンで再抽出した。
【0332】
合わせたトルエン相を、ついで、1.6リットルの水で、各場合、370mlの0.1N 塩酸で2回、500mlの塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄した。有機相を濾過し、170gのNa2SO4上で乾燥させた。乾燥させたトルエン溶液を減圧下約700mlの体積まで濃縮した。減圧下、混合物を、ついで、各場合、250mlのメタノールで4回同時蒸留(co-distilled)し、ここで、最初に、約500ml、および、ついで、約300ml、ならびに、各場合、約250mlの溶剤を、2回、留去した。残留する赤色のオイル状残渣は、MeOH(4リットル)に溶解させた後、次の工程で、水素化のために直接使用することができた。
【0333】
製造例14: メチル5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0334】
【化116】

【0335】
メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート(製造例15,9.34g,25.0mmol)のエタノール(125ml)溶液を、蟻酸アンモニウム(7.90g,125mmol)と水酸化パラジウム担持炭素(2.81g,20%b/w パラジウム)で処理した。生ずる懸濁液を窒素でパージし、ついで、1時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、アルボセル(arbocel)を介して濾過して、触媒残渣を除去した。濾液を減圧で減少させ、残渣を0.88アンモニア(100ml)とジクロロメタン(100ml)との間で分配させた。有機相を分離し、水相をさらなるジクロロメタン(100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を(硫酸ナトリウム上で)乾燥させ、溶剤を減圧で除去すると、無色のオイル(6.25g,1H NMRにより残留する痕跡の溶剤)として標題化合物を与えた。
【0336】
【化117】

【0337】
別法: メチル5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート塩酸塩
203gのメチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート塩酸塩をPd(OH)2/C上約80℃と5バールで30分間水素化した。室温まで冷却後、触媒を濾去し、透明な濾液を、減圧下、約50℃で濃縮乾固させた。
【0338】
製造例15: メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0339】
【化118】

【0340】
1-t-ブチル2-メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート(製造例16,20.48g,46.9mmol)の溶液を、メタノール中4M 塩化水素で処理し、生ずる溶液を室温で16時間攪拌放置し、ついで、50℃にさらに2時間加熱した。溶剤を減圧で除去すると、固体を与え、この固体は、メタノール(125ml)とジイソプロピルエーテル(50ml)の混合物から結晶化させると、無色の結晶質固体(9.34g,1H NMRによって測定してd.e.>98%)として標題化合物を与えた。
【0341】
【化119】

【0342】
別法: メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート塩酸塩
7.79リットルのトルエンと1.416リットルのメタノールとを20リットルの反応器に最初に充填した。混合物を約-6℃まで冷却した。70分間かけて、2242mlのアセチルクロライドを滴下すると、反応器内の温度は、-6℃から2℃まで上昇した。反応混合物を約20分攪拌し、779gの1-t-ブチル2-メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレートの1046mlトルエン溶液を、ついで、約55分間かけて滴下すると、反応器内の温度は、4℃〜10℃のままであった。添加終了後約10分、生成物が晶析し始めた。約1.5時間かけて、反応混合物の温度を16℃〜17℃まで上昇させた。この温度にて、反応混合物を、緩やかなN2流下、20時間(一晩)攪拌した。反応混合物を約0℃まで冷却し、この温度にて1時間攪拌し、ついで、吸引濾去した。濾過ケーキを、各場合、520mlの冷(5℃)トルエンで3回洗浄した。
【0343】
濾過ケーキをフレッシュエア乾燥キャビネット内50℃で乾燥させると、恒量となった(透明な結晶)。
製造例16: 1-t-ブチル2-メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート
【0344】
【化120】

【0345】
1-t-ブチル2-メチル5-(2-オキソプロピル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート(18.0g,54.32mmol)、(R)-α-メチルベンジルアミン(製造例17,6.4ml,49.65mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(15.80g,74.55mmol)および酢酸(3.0ml,52.38mmol)のジクロロメタン(500ml)溶液を室温で16時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(200ml)の添加により、反応混合物をクエンチし、発泡が止むまで攪拌した。有機相を分離し、水相をさらなるジクロロメタン(100ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、ジクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積で99:1:0.1〜98:2:0.2まで変化させる)で溶離することにより残渣を精製すると、淡黄色オイル(20.48g )としてジアスレオマー(R,R主)の4:1混合物を与えた。
【0346】
【化121】

【0347】
別法:
20リットルの反応器内で、1259.6gの1-t-ブチル2-メチル5-(2-オキソプロピル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレートを7.28リットルのトルエンに溶解させ、408.98gのR-(+)-α-メチルベンジルアミンを、ついで、室温で(約3分)滴下した。226.33gの氷酢酸の220mlトルエン溶液を約30分間かけて(発熱的)滴下し、反応器内の温度が20℃を上回らないようにした。約15分間かけて、1079.5gのナトリウムトリアセトキシボロヒドリドを懸濁液に少量ずつ加え、反応器内の温度が20℃を上回らないようにした。反応混合物を室温で約6時間攪拌した。最初に、約6.33リットルの5%強のNaHCO3溶液を反応混合物に加え、温度が20℃より下のままとした(pH=5)。攪拌約30分後、水相を分離した。有機相を6.33リットルの5%強NaHCO3溶液と約30分(pH=8)さらにまた攪拌し、水相を分離した。合わせた水相を4リットルのトルエンで再抽出した。合わせた有機相を1.74リットルの水で洗浄した。トルエン相を濾過し、その中に含まれる溶剤および水を、減圧下、透明な溶液から留去した。残るのは、暗色オイルであり、これは、さらに精製することなく次の工程について使用した。
【0348】
製造例17: 1-t-ブチル2-メチル5-(2-オキソプロピル)-H-インドール-1,2-ジカルボキシレート
【0349】
【化122】

【0350】
1-t-ブチル2-メチル5-ブロモ-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート(製造例18,12.5g,最大32.04mmol)、トリブチル錫メトキシド(11.0ml,38.2mmol)、イソプレニルアセテート(5.3ml,48.1mmol)、パラジウムアセテート(0.36g,5mol%)、トリ-o-トリルホスフィン(0.97g,10mol%)のトルエン(40ml)溶液をガス抜きし、ついで、100℃に8時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(50ml)、4M フッ化カリウム(水溶液,100ml)で希釈し、室温で一晩攪拌放置した。アルボセル(arbocel)を介して生ずる混合物を濾過し、酢酸エチル(100ml)で沈殿を完全に洗浄し、濾液の有機相を分離し、(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、ペンタン:酢酸エチル(体積で95:5から90:10に変化させる)で溶離することにより残渣を精製すると、黄色オイルとして標題化合物(8.2g)を与えた。
【0351】
【化123】

【0352】
製造例18: 1-t-ブチル2-メチル5-ブロモ-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート
【0353】
【化124】

【0354】
メチル5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボキシレート(製造例19,8.14g,32.04mmol)のテトラヒドロン(300ml)溶液を、窒素下、ナトリウムヒドリド(鉱油中40%分散液1.35g,33.7mmol)に0℃で加えた。生ずる混合物を発泡が止むまで(50分間)攪拌放置した。ジ-t-ブチルジカーボネートのさらなるテトラヒドロフラン(30ml)溶液を反応物に加え、生ずる混合物を激しく攪拌し、室温まで一晩かけて徐々に温めた。溶剤を減圧で除去し、残渣を酢酸エチル(200ml)と水(200ml)との間で分配させた。有機相を分離し、水相をさらなる酢酸エチル(2-倍,200ml)で抽出した。合わせた有機物を(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去すると、淡黄色オイル(12.5g−痕跡の溶剤残留)として標題化合物を与えた。
【0355】
【化125】

【0356】
別法:
5953リットルのトルエン、926.26gのメチル5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボキシレートおよび35.80gのDMAPを、最初に、20リットルの反応器に装填した。約20℃にて、856.63gのBoc2Oと1209リットルのトルエンとを含む溶液を約1時間かけて懸濁液に滴下した。反応混合物を約20℃にて約2時間攪拌した。反応混合物を2.787リットルの1M クエン酸溶液と1回、2.787リットルの半濃縮NaHCO3溶液と1回、最後に、2.787リットルの半濃縮NaCl溶液と1回攪拌した。トルエン相を分離し、232gの硫酸ナトリウム上で乾燥させた。混合物を濾過し、減圧下40℃にて透明な溶液から溶剤を留去した。
【0357】
製造例19: メチル5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0358】
【化126】

【0359】
5-ブロモ-1H-インドール-2-カルボン酸(市販,10.0g,41.6mmol)のメタノール(200ml)溶液を0℃まで冷却し、HCl(g)で飽和した。生ずる溶液を一晩室温まで徐々に温めた。溶剤を減圧で除去し、残渣を0.88アンモニア(500ml)で処理した。生ずる溶液をジクロロメタン(3-倍 150ml)で抽出し、合わせた有機物を(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去すると、無色のオイル(8.35g)として要求される生成物を与えた。
【0360】
【化127】

【0361】
別法:
室温にておよびN2流下にて、9.12リットルのメタノールと910gの5-ブロモインドール-2-カルボン酸を、最初に、20リットルの反応器に装填した。懸濁液を約0℃まで冷却した。激しく攪拌しつつ、881mlのアセチルクロライドを約55分間かけて冷却しつつ滴下し、この間、反応器の温度が5℃を上回らないようにした。懸濁液を、ついで、60℃まで加熱し、反応混合物を60℃にて約6時間攪拌した。反応混合物を(一晩)室温まで冷却させた。480mbar〜500mbarにて、4.76リットルのメタノールを、ついで、留去した。残留する濃厚なスラリーも、なお、容易に攪拌可能であった。懸濁液を約0℃まで冷却し、この温度にて約1時間攪拌した。沈殿を吸引濾去し、濾過ケーキを、各場合、400mlのメタノールで3回洗浄した。生成物は、完全に洗浄し、恒量となるまで、フレッシュエア乾燥キャビネット内にて50℃にて乾燥させた。
【0362】
製造例20: 〔2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル〕フェニル〕メタノール
【0363】
【化128】

【0364】
ボランメチルスルフィド錯体(〜10M 溶液42.4ml,424mmol)を、メチル2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)ベンゾエート(製造例21,91.0g)のテトラヒドロフラン(1600ml)溶液に滴下した。生ずる混合物を、ついで、2時間加熱還流させ、ついで、0℃まで冷却してから、メタノール(270ml)でクエンチした。混合物を室温で16時間攪拌放置し、ついで、溶剤を減圧で除去した。残渣をジクロロメタン(500ml)と水(500ml)との間で分配した。水相を分離し、さらなるジクロロメタン
(500ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を塩化ナトリウム飽和水溶液(500ml)で洗浄し、(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去した。シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィーに掛け、シクロヘキサン:酢酸エチル(体積で、100:0から80:20まで変化させて)で溶離することにより残渣を精製すると、無色のオイルとして標題化合物(68.7g)を与えた。
【0365】
【化129】

【0366】
別法: 室温にておよびN2流下にて、1381gのメチル2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)ベンゾエートを反応器内にて6.4リットルのTHFに溶解させた。反応溶液を約45℃まで加熱した。2時間かけて、6.4リットルのTHF中1M BH3/THF錯体を、反応器内の温度が47℃〜50℃の間に止まるように定常速度で滴下した。反応混合物を50℃にて約6時間攪拌した。反応溶液を、ついで、約10℃まで冷却した。過剰のBH3またはBH錯体を分解するために、1280ml のMeOH/THF混合物(1:1)を約2時間かけて緩やかに加え、反応器内の温度が10℃を上回らないようにした。反応溶液を、減圧下、40℃にて濃縮する。残渣量の溶剤を除去するために、混合物をさらに40mbarおよび40℃にて濃縮した。オイル状の残渣を8リットルのMTBEに溶解させ、各場合、3.2リットルの水で3回洗浄した。有機相が幾分濁っているので、それを400gのNa2SO4上で乾燥させた。混合物を濾過し、減圧下、透明な溶液から溶剤を留去させた。残留物は、ハチミツ様に着色したシロップであった。
【0367】
製造例21: メチル2-(ベンジルオキシ)-5-((1R)-2-ブロモ-1-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)ベンゾエート
【0368】
【化130】

【0369】
室温にておよびN2流下にて、2.334リットルのDMFおよび933.67gのメチル5-アセチルサリチレートを、最初に、20リットルの反応器内に装填した。695.2gの炭酸カリウムを、ついで、加えた。約23℃にて、860.4g(600ml)のベンジルブロマイドを、約12分間かけて、攪拌しつつ、滴下した。反応混合物を、ついで、約45℃にて約45分間加熱した。反応混合物を45℃にて約5時間攪拌した。反応混合物を約15℃まで冷却し、合計8.72リットルの脱ミネラル水を、約33分間かけて、この温度にて、攪拌しつつ、加えた。懸濁液を室温にて約もう2.5時間攪拌した。沈殿を吸引濾去し、濾過ケーキを、各場合、1.86リットルの水で2回洗浄した。ついで、濾過ケーキを合計2.8リットルの水/2-プロパノール混合物(1:1)で洗浄した。恒量となるまで、フレッシュエア乾燥キャビネットで、50℃にて濾過ケー
キを乾燥させた。
【0370】
室温にておよびN2流下にて、1.18リットルのメタノールおよび5.01リットルの絶対THFを、最初に、20リットルの反応器に装填した。1226.89gの5-アセチル-2-ベンジルオキシ-安息香酸メチルエステルをこの混合物に導入した。2184.85gのテトラ-n-ブチルアンモニウムトリブロマイドを3.79リットルの絶対THFに溶解させた。激しく攪拌しつつ、この溶液を約3.5時間かけて滴下した。約4.5リットルのブロマイド溶液の添加後、生成物は、沈殿し始めた。添加後、11.8リットルの水を約1時間かけて、激しく攪拌しつつ、滴下し、この間、反応器内の温度は、15℃〜20℃のままであった。沈殿した生成物は、吸引濾去し、各場合、1.77リットルの水で3回洗浄した。ついで、濾過ケーキは、完全に、吸引乾燥し、各場合、1.77リットルのt-ブチルメチルエーテルで2回洗浄した。濾過ケーキをフレッシュエア乾燥キャビネット内約50℃で乾燥させ、恒量とした。
【0371】
減圧下、溶剤を約40℃で留去した。オイル状の残渣を2リットルの酢酸エチルに溶解させ、ついで、1リットルの水と500mlの2N 塩酸とともに攪拌した。相分離後、有機相を、各場合、500mlの水で2回、500mlの5%強NaHCO3溶液で1回、最後に、500mlの5%強塩化ナトリウム溶液で洗浄した。100gのNa2SO4上で乾燥後、有機相を濾過し、溶剤を、減圧下、約40℃にて完全に留去した。オイル状の残渣を1167mlの2-プロパノールに採取した。残留する酢酸エチルを除去するために、約600mlの2-プロパノールを、減圧下、約40℃にて留去した。攪拌しつつ、蒸留液を、約600ml の新しい2-プロパノールにより置換した。混合物を室温(約20℃)まで冷却し、この温度にて数時間攪拌した。沈殿した生成物は、吸引濾去し、各場合、50mlの氷冷2-プロパノールで完全に7回洗浄した。濾過ケーキをフレッシュエア乾燥キャビネット内約50℃にて、恒量となるまで、乾燥させた。
【0372】
メチル2-(ベンジルオキシ)-5-〔(1R)-2-ブロモ-1-ヒドロキシエチル〕ベンゾエート(71.05g,195mmol)、イミダゾール(18.52g,272mmol)、t-ブチルジメチルシリルクロライド(32.23g,214mmol)および4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.44g,3.6mmol)のDMF(270ml)溶液を、窒素雰囲気下、室温で24時間攪拌放置した。溶剤を減圧で除去し、残渣を酢酸エチル(500ml)と水(500ml)との間で分配した。有機相を分離し、2N塩酸(2-倍 500ml)で、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2-倍 500ml)、塩化ナトリウム飽和水溶液(500ml)で洗浄し、(硫酸マグネシウムで)乾燥させ、溶剤を減圧で除去すると、無色のオイル(91.0g)として標題化合物を与えた。
【0373】
【化131】

【0374】
製造例22: エチル1-メチル-5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0375】
【化132】

【0376】
製造例15の処理法を使用し、製造した。
【0377】
【化133】

【0378】
製造例23: エチル1-メチル-5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0379】
【化134】

【0380】
製造例22からのアミンおよび製造例14について記載した方法を使用し、製造した。
【0381】
【化135】

【0382】
製造例24: エチル1-メチル-5-{(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル}アミノ〕プロピル}-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0383】
【化136】

【0384】
製造例23からのアミンおよび製造例21からのブロマイドならびに製造例14について記載した方法を使用し、製造した。
【0385】
【化137】

【0386】
製造例25: エチル1-メチル-5-〔(2R)-2-{({(2R)-2-〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0387】
【化138】

【0388】
製造例24からのエステルおよび製造例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0389】
【化139】

【0390】
製造例26: 1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボン酸
【0391】
【化140】

【0392】
製造例25からのエステルおよび製造例11について記載した方法を使用し、製造した。
【0393】
【化141】

【0394】
製造例27: エチル1-エチル-5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}プロピル)-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0395】
【化142】

【0396】
製造例15の処理法を使用し、製造した。
【0397】
【化143】

【0398】
製造例28: エチル1-エチル-5-〔(2R)-2-アミノプロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0399】
【化144】

【0400】
製造例27からのアミンおよび製造例14について記載した方法を使用し、製造した。
【0401】
【化145】

【0402】
製造例29: エチル1-エチル-5-{(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)アミノ〕プロピル}-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0403】
【化146】

【0404】
製造例28からのアミンと製造例21からのブロマイドと製造例13について記載した方法を使用し、製造した。
【0405】
【化147】

【0406】
製造例30: エチル1-エチル-5-〔(2R)-2-(({(2R)-2-{t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0407】
【化148】

【0408】
製造例29からのアミンおよび製造例12について記載した方法を使用し、製造した。
【0409】
【化149】

【0410】
製造例31: 1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボン酸
【0411】
【化150】

【0412】
製造例30からのアミンおよび製造例11について記載した方法を使用し、製造した。
【0413】
【化151】

【0414】
製造例32: 酢酸1-メチレン-プロピルエステル
【0415】
【化152】

【0416】
ブチ-1-イン(13.5g,0.25mol)を酢酸水銀(1.2g,4.6mmol)およびボロントリフルオライドジエーテラート(1.68g,11.8mmol)の無水酢酸(40ml)溶液に-10℃で加えた。3時間攪拌後、溶液を-20℃に一晩放置した。反応混合物を冷却した(0℃)6.6M 水酸化ナトリウム溶液(150ml)に加えた。ジエチルエーテル(150ml)を、ついで、加え、混合物を1時間攪拌した。エーテル層を分離し、塩水で洗浄し、(Na2SO4で)乾燥した。生成物を蒸留により精製すると、透明なオイル(4.5g)を生成した。
【0417】
【化153】

【0418】
製造例33: 1-t-ブチル2-メチル5-(2-オキソブチル)-1H-インドール-1,2-ジカルボキシレート
【0419】
【化154】

【0420】
製造例18からのブロマイド、製造例32からのエーテルおよび製造例17について記載した方法を使用し、製造した。
【0421】
【化155】

【0422】
製造例34: メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-フェニルエチル〕アミノ}ブチル)-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0423】
【化156】

【0424】
製造例33からのアミンおよび製造例16について記載した方法を使用し、製造した。
【0425】
【化157】

【0426】
製造例35: メチル5-((2R)-2-{〔(1R)-1-フェニルエチル〕アミノ}ブチル)-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0427】
【化158】

【0428】
製造例34からのブロマイドおよび製造例15について記載した方法を使用し、製造した。
【0429】
【化159】

【0430】
製造例36: メチル5-〔(2R)-2-アミノブチル〕-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0431】
【化160】

【0432】
製造例35からのブロマイドおよび製造例14について記載した方法を使用し、製造した。
【0433】
【化161】

【0434】
製造例37: メチル5-{(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)アミノ〕ブチル}-1H-インドール-2-カルボキシレート
【0435】
【化162】

【0436】
製造例18からのブロマイド、製造例36からのエステルおよび製造例13について記載した方法を使用し、製造した。
【0437】
【化163】

【0438】
製造例38: 5-{(2R)-2-〔((2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}エチル)アミノ〕ブチル}-1H-インドール-2-カルボン酸
【0439】
【化164】

【0440】
製造例37(790mg,1.28mmol)およびLiOH(1M水溶液,2.56ml)のTHF(40ml )および水(6ml)液を室温で一晩攪拌した。溶剤を減圧で除去すると、黄色発泡体(870mg)を生成した。
LRMS(APCI):m/z〔M+H〕+603。
【0441】
製造例39: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-エチル}アミノ)ブチル〕-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキシサミド
【0442】
【化165】

【0443】
製造例38からの酸および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0444】
【化166】

【0445】
製造例40: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-エチル}アミノ)ブチル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0446】
【化167】

【0447】
製造例38からの酸および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0448】
【化168】

【0449】
製造例41: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-エチル}アミノ)ブチル〕-N-(2、6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0450】
【化169】

【0451】
製造例38からの酸および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0452】
【化170】

【0453】
製造例42: 5-〔(2R)-2-({(2R)-2-〔4-(ベンジルオキシ)-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕-2-{〔t-ブチル(ジメチル)シリル〕オキシ}-エチル}アミノ)ブチル〕-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド
【0454】
【化171】

【0455】
製造例38からの酸および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0456】
【化172】

【0457】
製造例43: 3-メトキシ-2-メチルベンズアミド
【0458】
【化173】

【0459】
3-メトキシ-2-メチル安息香酸(5.0g,30ml)のCH2Cl2(90ml )およびDMF(90ml )液をHOBt(4.06g,30mmol)およびWSCDI(5.75g,30mmol)で処理し、生ずる混合物を室温で20分間攪拌した。0℃まで冷却後、アンモニア(EtOH中2H,30ml,60mmol)を加え、混合物をさらに2時間攪拌した。混合物を濾過し、溶剤を濾液から除去した。粗製の物質をCH2Cl2に採取し、水および塩水で洗浄し、(Na2SO4で)乾燥させると、これは、単離の際、白色固体(2.9g)を与えた。
【0460】
【化174】

【0461】
製造例44: 2-メトキシ-3-メチルベンズアミド
【0462】
【化175】

【0463】
2-メトキシ-3-メチル安息香酸および製造例43について記載した方法を使用し、製造した。
【0464】
【化176】

【0465】
製造例45: 3-メトキシ-1-メチルベンズアミン
【0466】
【化177】

【0467】
無水THF(30ml)中製造例44(2.9g,17.5mmol)を50℃まで加熱し、BMS(“THF中”M,13ml
26mmol)を40分かけて滴下した。反応物を、ついで、4時間加熱還流し、ついで、室温で一晩攪拌した。反応物を2M HCl(15ml)でクエンチし、pHを<3に調節した。水相をCH2Cl2(×2)で洗浄し、ついで、pH>10まで2M NaOHで塩基性とした。生成物をCH21Cl2(2×100ml)で抽出し、(Na2SO4で)乾燥させた。単離に際し、化合物は、透明なオイル(506mg)であった。
【0468】
【化178】

【0469】
製造例46: 2-メトキシ-3-メチルベンズアミン
【0470】
【化179】

【0471】
製造例44および製造例45について記載した方法を使用し、製造した。
【0472】
【化180】

【0473】
製造例47: 4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド
【0474】
【化181】

【0475】
2-6-ジメトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド(1.83g,10mmol)、ベンジルブロマイド(1.71g,10mmol)および無水K2CO3(2.76g,20ml)のアセトニトリル(25ml)液を4時間加熱還流した。反応混合物をEtOAc(50ml)で希釈し、水(50ml)、塩水(50リットル)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させた。クロマトグラフィー(ヘプタン中0〜75%EtOAc)に掛け、粗製の生成
物を精製すると、オフホワイト色の固体(2.11g)を与えた。
【0476】
【化182】

【0477】
製造例48: アリル-(4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンジル)アミン
【0478】
【化183】

【0479】
製造例47(1.0g,3.68mmol)、アリルアミン(210mg,7.35mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(779mg,7.35mmol)をCH2Cl2(25ml)中室温で16時間攪拌した。混合物をCH2Cl2(50ml )で希釈し、飽和Na2CO3(2×50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させた。クロマトグラフィー(CH2Cl2中0〜5% MeOH、1%のNH3を含む)により生成物を精製すると、黄色のオイル(1.03g)を生成した。
【0480】
【化184】

【0481】
製造例49: 4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンジルアミン
【0482】
【化185】

【0483】
CH2Cl2(5ml)中の製造例48(500mg,1.60mmol)をテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20mg,1.60mmol)およびN,N’-ジメチルバルビチュール酸(750mg,4.79(mmol)のCH2Cl2(15ml)溶液に加え、混合物を35℃まで4時間加熱した。混合物をCH2Cl2(20ml)で希釈し、飽和Na2CO3(2×20ml)および塩水(20ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥すると、黄色のオイル(529mg)が残った。
LRMS(ESI):m/e〔M+Na〕+396.
製造例50: 2-ヒドロキシ-6-メトキシベンズアミド
【0484】
【化186】

【0485】
2-ヒドロキシ-6-メトキシ安息香酸(4.0g,23.81mmol)、チオニルクロライド(10ml)およびDMF(1滴)を2時間加熱還流した。溶剤を減圧で除去し、物質をCH2Cl2(25ml)に採取し、<0℃に冷却した。0.88アンモニア(3ml)を5分間かけて混合物に滴下し、反応物を室温で一晩攪拌した。反応物をCH2Cl2(2%MeOHを含む)で希釈し、10%HCl溶液でpH2まで酸性とし、有機物を水で洗浄し、溶剤を除去した。粗製の物質をクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜100%EtOAc)により精製すると、白色の固体(1.54g)が残った。
【0486】
【化187】

【0487】
製造例51: 2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンズアミド
【0488】
【化188】

【0489】
製造例50および製造例47について記載した方法を使用し、製造した。
【0490】
【化189】

【0491】
製造例52: 4-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド
【0492】
【化190】

【0493】
リチウムアルミニウムヒドリド(Et2O中1M,5.21ml,5.21mmol)を製造例51(1.34g,5.21mmol)のTHF(20ml)溶液に加え、混合物を40℃まで6時間加熱した。反応を(1M NaOH(2ml)で
クエンチし、混合物を室温で1時間攪拌した。生成物をEtOAc(2×30ml)で抽出し、有機物を、水(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させた。生成物をクロマトグラフィー(1%NH3を含むCH2Cl2中0〜5%MeOH)により精製すると、黄色オイル(315mg)を生成した。
【0494】
【化191】

【0495】
製造例53: メチル3-ブロモ-2,6-ジメトキシベンゾエート
【0496】
【化192】

【0497】
3-ブロモ-2,6-ジメトキシ安息香酸(5.0g,19.2mmol)およびチオニルクロライド(10ml)を2時間加熱還流した。ついで、混合物を減圧で濃縮し、CH2Cl2(20ml)で希釈し、MeOH(614mg,38.4mmol)およびトリエチルアミン(3.88g,38.4mmol)のCH2Cl2(100ml)溶液に0℃で加えた。生ずる混合物を室温まで温め、64時間攪拌した。有機物を、10%HCl(50ml)、塩水(50ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させ、クロマトグラフィー(ヘプタン中0〜50%EtOAc)により精製すると、白色固体(4.17g)が残った。
【0498】
【化193】

【0499】
製造例54: メチル2,6-ジメトキシ-3-ヒドロキシベンゾエート
【0500】
【化194】

【0501】
THF(100ml)中製造例53(4.16g,15.1mmol)を、窒素下、-78℃まで冷却し、ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M,10.4ml,16.6mmol)で処理した。この温度で10分後、トリイソプロピルボレート(5.69g,20.3mmol)を加え、混合物を室温まで1時間かけて温め、さらに2時間攪拌した。反応を2M HCl(20ml)でクエンチし、溶液を室温で20時間攪拌した。生成物をEtOAc(2×100ml)で抽出し、塩水(100ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させると、褐色オイルが残った(3.80g)。粗製の物質をTHF(20ml)および過酸化水素(100vol. 4ml)で希釈し、生ずる混合物を20時間加熱還流させた。EtOAc(50ml)を加え、着色変化しなくなるまで有機物
を10%硫酸鉄(III)アンモニウムで洗浄し、ついで、塩水(50ml)で洗浄してから、(MgSO4で)乾燥させた。生成物をクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜50%EtOAc)により精製した(1.03g)。
【0502】
【化195】

【0503】
製造例55: メチル3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンゾエート
【0504】
【化196】

【0505】
製造例54および製造例47について記載した方法を使用し、製造した。
【0506】
【化197】

【0507】
製造例56: 3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシ安息香酸
【0508】
【化198】

【0509】
THF(10ml)および水(2ml)混合物中製造例55(870mg,2.89mmol)およびNaOH(230mg,5.76mmol)を2日間加熱還流させた。溶剤を除去し、物質を10%HClでpH2の酸性とした。酸をEtOAc(100ml)で抽出し、塩水(100ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させた。生ずる固体をヘキサンでスラリー化し、濾過すると、クリーム色の固体(536g)が残った。
【0510】
【化199】

【0511】
製造例57: 3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンズアルデヒド
【0512】
【化200】

【0513】
製造例56および製造例1について記載した方法を使用し、製造した。
【0514】
【化201】

【0515】
製造例58: (3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシ-ベンジル)-カルバミン酸t-ブチルエステル
【0516】
【化202】

【0517】
THF(10ml)中製造例57(277mg,965μmol)およびBMS(THF中2M,0.97ml,1.93mmol)を20分間加熱還流させた。MeOH(5ml)を加え、続いて、cHCl(0.2ml)を加え、生ずる混合物をさらに1時間加熱した。溶剤を除去し、粗製の生成物をEt2Oですり潰すと、白色固体(277mg)が残った。この固体をジオキサン(10ml)と水(1ml)との混合物に採取し、ジ-t-ブチロキシジカルボネート(325mg,10.6mmol)および炭酸水素ナトリウム(162mg,10.6mmol)で処理し、生ずる混合物を室温で4時間攪拌した。混合物をEtOAc(25ml)で希釈し、塩水(50ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させると、明るい褐色に着色したオイル(427mg)が残った。この粗製の物質をアセトン(10ml)に採取し、ヨードメタン(71mg,500μmol)および無水の炭酸カリウム(266mg,1.93mmol)で処理し、16時間加熱還流させた。ヨードメタン(71mg,500μmol)のさらなるアリコートを加え、加熱をさらに2時間継続した。反応を水(20ml)でクエンチし、生成物をEtOAc(2×50ml)で抽出した。有機物を塩水で洗浄し、(MgSO4で)乾燥させ、粗製の物質をクロマトグラフィー(ヘプタン中0〜30%EtOAc)により精製すると、透明なオイル(212mg)を生成した。
【0518】
【化203】

【0519】
製造例59: 3-ベンジルオキシ-2,6-ジメトキシベンジルアミン塩酸塩
【0520】
【化204】

【0521】
ジオキサン(5ml)中製造例58(212g,568μmol)をHCl(ジオキサン中4M,1.0ml)で処理し、溶液を室温で2時間攪拌し、60℃にて2時間攪拌し、溶剤を減圧で除去すると、白色固体(160mg)を生成した。
【0522】
【化205】

【0523】
式(1)で表されるインドール誘導体のインビトロ活性
強力なβ2アゴニストとして作用し、したがって、平滑筋弛緩を媒介する式(1)で表されるインドール誘導体の能力は、モルモットの気管ストリップの電場刺激-収縮に及ぼすβ2アドレナリン作働性受容体刺激の効果を測定によって決定することができる。
【0524】
モルモットの気管
雄Dunkin-Hartleyモルモット(475〜525g)をCO2窒息および大腿動脈からの放血によって殺し、気管を単離する。各動物から4つの組織標本を得、喉頭直下で解剖を開始し、2.5cm長さの気管を採取する。気管筋肉の反対の軟骨を切断することによって気管片を開き、ついで、横断面3〜4個の軟骨環幅を切断する。上方および下方軟骨帯を通して縛る綿糸を使用し、生ずるストリップ組織標本を5mlの器官浴に懸濁させる。3μMインドメタシン(Sigma 17378),10μMグアネチジン(Sigma G8520)および10μMアテノロール(Sigma A7655)を含有する改良クレーブスリンガー緩衝液(Sigma K0507)中で20分間、ストリップを平衡とし、緊張を解き、37℃に加熱し、95%O2/5%CO2でガス中毒させてから、初期張力1gを課す。組織標本をさらに30〜45分間平衡とし、その間、それらを15分間隔で2回(1gまで)再緊張させる。張力の変化を記録し、(Pfizerでカスタムデザインした) データ収集システムに結合させた標準等長性トランスデューサによりモニターする。張力平衡に続き、以下のパラメータ:実験の長さを通して継続的に、2分毎に10秒慣らし、0.1msパルス幅、10Hzおよび丁度最高電圧(25ボルト)を使用し、電場刺激(EFS)に組織を賦す。気管の神経節後のコリン作働性神経のEFSは、平滑筋の単相性収縮を生じ、単収縮高さを記録する。器官浴は、本発明に従うβ2アゴニストが加えられる時を除いて、実験を通してぜん動性のポンプシステム(ポンプ流速7.5ml/分)により上記したクレーブスリンガー緩衝液で定常的に灌流し、ついで、ポンプは、浴に累積投与する間停止し、再度開始してから、最大応答が、ウオッシュアウト期間に到達する。
【0525】
効力および効能の評価のための実験記録
EFSに対する平衡に続き、ぜん動ポンプを停止し、組織標本は、300nMイソプレナリン(Sigma 15627)の1回投与で’感作されて’、収縮EFS応答の阻害に関して最大応答を達成する。イソプレナリンは、ついで、40分間かけてウオッシュアウトされる。感作およびウオッシュアウト回収に続き、イソプレナリンに対する標準曲線は、濃度の半対数増分を使用し、浴に累積食塊添加することにより全ての組織(イソプレナリン曲線1)について行う。使用する濃度範囲は、1e-9、1e-6Mである。イソプレナリン曲線の末端にて、組織標本は
、再度、40分間洗浄してから、本発明に従うイソプレナリン(内部対照として)またはβ2アゴニストのいずれかに対する第2の曲線を開始する。β-2アゴニスト応答は、EFS応答のパーセンテージ阻害として表される。β-2アゴニストについてのデータは、曲線1のイソプレナリンによって誘発される最大阻害のパーセンテージとして阻害を表すことによって正規化される。本発明に従うβ-2アゴニストについてのEC50値は、最大効果の半分を生ずるのに要求される化合物の濃度を称す。本発明に従うβ-2アゴニストについてのデータは、ついで、比(EC50β-2アゴニスト)/(EC50イソプレナリン)により定義されるイソプレナリンに対する相対的な効力として表される。
【0526】
β-2媒介官能基活性の確認
試験化合物のβ-2アゴニスト活性は、しかし、本発明に従うβ-2アゴニストに対する曲線を構築する前に、上記プロトコルを使用して確認することができ、組織標本は、300nM ICI 118551(選択的なβ-2アンタゴニスト)で(最小45分間)プレインキュベートすると、試験化合物投与応答曲線の右へのシフトにてβ-2媒介効果の場合を生ずる。
【0527】
かくして、試験した本発明に従う式(1)で表されるインドール誘導体が0.008と2.0との間のイソプレナリンに対する相対効力を示すことが見出された。
これとは別のもう1つに従えば、式(1)で表されるインドール誘導体のβ2受容体についてのアゴニスト効力は、また、β2受容体についての最大効果の半分(EC50)を生ずるために要求される本発明に従う化合物の濃度の測定により決定することができる。
【0528】
化合物調製
化合物の10mM/100%DMSO(ジメチルスルホキシド)原料を4%DMSO中で要求されるトップ投与に希釈する。このトップ投与を使用して、4%DMSOの全てに10点の半対数希釈曲線を構築する。イソプレナリン(Sigmma,I-5627)を実験毎および各プレート上の対照穴に標準として使用した。データは、%イソプレナリン応答として表した。
【0529】
細胞培養
ヒトβ2アドレナリン作働性受容体を(Kobilka et al.,PNAS 84:46-50,1987およびBouvier et al.,Mol Pharmacol 33:133-139 1988 CHOhβ2から)組み換え発現するCHO(Chinese Hamster Ovary)細胞を、10%胎嚢ウシ血清(Sigma,F4135,Lot 90K8404 Exp 09/04)、2mMグルタミン(Sigma,G7513)、500μg/mlゲネチシン(Sigma,G7034)および10μg/mlプロマイシン(Sigma,P8833)を補給したDulbeccos MEM/NUT MIX F12(Gilbco,21331-020)で生育させた。細胞を接種すると、試験用の約90%の融合を示した。
【0530】
検定方法
化合物の25μl/穴各投与を、基礎対照として1%DMSOおよびmax対照として100nM イソプレナリンを含むcAMP-FlashplateR(上付きRは、登録商標を表す)(NEN,SMP004B)に移した。25μl/穴PBSの添加により、これを1:2に希釈した。細胞をトリプシン化し(0.25%Sigma,T4049)、PBS(Gibco,14040-174)で洗浄し、刺激緩衝液(NEN,SMP004B)に再懸濁すると、1×106細胞/mlCHOhB2を与えた。化合物を50μl/穴細胞で1時間インキュベートした。ついで、0.18μCi/ml125I-cAMP(NEN,NEX-130)を含有する100μl/穴検出緩衝液(NEN,SMP004B)の添加により、細胞を溶解し、プレートを室温でさらに2時間室温でインキュベートした。FlashplateRに結合した125I-cAMPの量は、Topcount NXT(Packardを使用し効能を1分間正規カウントし、定量した。投与応答データは、%イソプレナリン活性として表し、4つのパラメータS状フィットを使用し、フィットさせた。
【0531】
かくして、上記実施例1〜36に示した本発明に従う式(1)で表されるインドール誘導体は、β2cAMP EC50値0.02nM〜4nMを示す。
以下の結果は、式(1)で表される化合物の活性を示す:
【0532】
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

〔式中、nは、0、1、2、3または4に等しい整数であり;
R1およびR2は、水素および(C1-C4)アルキルから各々独立に選択され;
R3は、水素;または、ヒドロキシによって置換されていてもよい(C1-C6)アルキルからなる群より選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8は、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される。〕
で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項2】
nが、1または2であり;
R1が、(C1-C4)アルキルであり;
R2が、水素および(C1-C4)アルキルから選択され;
R3が、水素および(C1-C6)アルキルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項3】
nが、1または2に等しい整数であり;
R1が、メチルおよびエチルから選択され;
R2が、水素、メチルおよびエチルから選択され;
R3が、水素およびメチルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、ベンジルオキシ、ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項4】
nが、1または2に等しい整数であり;
R1が、メチルおよびエチルから選択され;
R2が、水素、メチルおよびエチルから選択され;
R3が、水素またはメチルから選択され;
R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、メチル、メトキシ、エトキシ、ベンジルオキシ、チオメチル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項5】
R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つが水素である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
nが1または2に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、
ヒドロキシ(C1-C6)アルキル、チオ(C1-C6)アルキル、ハロおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項7】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、ヒドロキシ、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシ、チオ(C1-C6)アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項8】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、(C1-C6)アルキル、(C1-C6)アルコキシおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択されるが、ただし、R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つが水素である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項9】
nが1に等しく;R1がメチルであり;R2およびR3が水素原子であり;R4、R5、R6、R7およびR8が、水素、メチル、メトキシおよびトリフルオロメチルからなる群より各々独立に選択されるが、ただし、R4、R5、R6、R7およびR8の少なくとも2つが水素である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および/または異性体、互変異性体、溶媒和物もしくは同位体変種。
【請求項10】
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔4-(トリフルオロメチル)ベンジル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
N-(2,6-ジメトキシベンジル)-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジクロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ベンジルオキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ベンジルオキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-ヒドロキシ-6-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチ
ル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジフルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-メチルスルファニルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,3-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,4-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-N-メチル-1H-インドール-2-カルボキサミド;
〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミド;
〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-フルオロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシ-3-メチル-ベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-メトキシ-2-メチルベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-エチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
1-メチル-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(4-クロロベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド

5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;
5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-(2-エトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および
からなる群より選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
前記化合物が、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)ブチル}-N-ベンジル-1H-インドール-2-カルボキサミドである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
前記化合物が、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(2-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドである、請求項10に記載の化合物。
【請求項13】
前記化合物が、N-(2,6-ジメトキシベンジル)-5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-1H-インドール-2-カルボキサミドである、請求項10に記載の化合物。
【請求項14】
前記化合物が、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-(3-メトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドである、請求項10に記載の化合物。
【請求項15】
前記化合物が、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-〔4-ヒドロキシ-3-(ヒドロキシメチル)フェニル〕エチル}アミノ)プロピル〕-N-〔2-(3-メトキシフェニル)エチル〕)-1H-インドール-2-カルボキサミド;および、である、請求項10に記載の化合物。
【請求項16】
前記化合物が、5-〔(2R)-2-({(2R)-2-ヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシ-3-ヒドロキシメチルフェニル)エチル}アミノ)プロピル}-N-(3-ヒドロキシ-2,6-ジメトキシベンジル)-1H-インドール-2-カルボキサミドである、請求項10に記載の化合物。
【請求項17】
請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは誘導された形と、慣用的な薬学的に無害な賦形剤および/または添加剤とを含む医薬組成物。
【請求項18】
医薬品として使用される請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物。
【請求項19】
β2受容体が関与する疾患、障害および状態を処置するのに使用される請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物。
【請求項20】
いずれかのタイプ、病因または病原のぜん息、とりわけ、アトピー性ぜん息、非アトピー性ぜん息、アレルギー性ぜん息、アトピー性気管支IgE-媒介ぜん息、気管支ぜん息、特発性ぜん息、真性ぜん息、病態生理学的障害によって生ずる内因性ぜん息、環境因子によって生ずる外因性ぜん息、未知または不明瞭な原因の特発性ぜん息、非アトピー性ぜん息、気管支炎性ぜん息、気腫性ぜん息、運動誘発ぜん息、アレルゲン誘発ぜん息、冷気誘発ぜん息、職業性ぜん息、細菌、真菌、原生動物またはウイルス感染によって生ずる感染性ぜん息、非アレルギー性ぜん息、初発ぜん息、ぜん鳴乳幼児症候群および細気管支炎からなる群より選択される員であるぜん息;
慢性または急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞症および気腫;
いずれかのタイプ、病因または病原の閉塞性または炎症性気道疾患、とりわけ、慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、COPDに付随するかまたは付随しない慢性気管支炎、肺気腫または呼吸困難を含むCOPD、不可逆的進行性気道閉塞を特徴とするCOPD、成人性呼吸窮迫症候群(ARDS)、他の薬剤療法の結果としての気道過反応性の再燃および肺高血圧に付随する気道疾患からなる群より選択される員である閉塞性または炎症性気道疾患;
いずれかのタイプ、病因または病原の気管支炎、とりわけ、急性気管支炎、急性喉頭気管の気管支炎、アラキン酸誘導気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性
気管支炎、感染性喘息気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌または連鎖球菌性気管支炎および水疱性気管支炎からなる群より選択される員である気管支炎;
いずれかのタイプ、病因または病原の気管支拡張症、とりわけ、円柱状気管支拡張症、小嚢性気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、細気管支拡張症、嚢胞性気管支拡張症、乾性気管支拡張症および濾胞気管支拡張症からなる群より選択される気管支拡張症;
からなる群より選択される疾患、障害および状態の処置に使用される請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物。
【請求項21】
β2アゴニスト活性を有する薬剤の製造のための請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物の使用。
【請求項22】
請求項16に記載の群より選択される疾患、障害および状態を処置するための薬剤を製造するための請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物または組成物の使用。
【請求項23】
β2アゴニストでヒトを含め哺乳動物を処置する方法であって、請求項1に記載の式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩、誘導された形もしくは組成物の有効量で前記哺乳動物を処置することを含む方法。
【請求項24】
疾患、障害または状態が、請求項16に記載の群より選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項25】
式(2):
【化2】

〔式中、R1およびR2は、水素および(C1-C4)アルキルから各々独立に選択される。〕
で表される中間体。
【請求項26】
式(4):
【化3】

〔式中、R1およびR2は、水素および(C1-C4)アルキルから各々独立に選択され、Raは、(C1-C4)アルキル基から選択される適当な酸保護基である。〕
で表される中間体。

【公表番号】特表2006−511596(P2006−511596A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−501006(P2005−501006)
【出願日】平成15年10月6日(2003.10.6)
【国際出願番号】PCT/IB2003/004441
【国際公開番号】WO2004/032921
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】