説明

β−2アドレナリン受容体アゴニストとしての2−アミノ−ピリジン誘導体

本発明は、式(1)の化合物に、ならびにこのような誘導体を含有する組成物の製造に用いられる中間体の製造方法に、ならびにこのような中間体の使用に関する。本発明の化合物は、多数の疾患、障害および症状、特に炎症性、アレルギー性および呼吸器疾患、障害および症状において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般式(1):
【化1】

(式中、R1、R2、Q1、Q2、Q3およびQ4は以下に示される意味を有する)
のβ2アゴニストに、ならびにこのような誘導体の製造に用いられる中間体の、それらを含有する組成物の製造方法、ならびにそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アドレナリン受容体は、大型Gプロテイン結合受容体スーパーファミリーの成員である。アドレナリン受容体サブファミリーはそれ自体、αおよびβサブファミリーに分けられ、βサブファミリーは少なくとも3つの受容体サブタイプ:β1、β2およびβ3からなる。これらの受容体は、哺乳類の種々の系および器官の組織中で異なる発現パターンを示す。β2アドレナリン作動性(β2)受容体は、主として平滑筋細胞(例えば血管、気管支、子宮または腸平滑筋)中で発現され、一方、β3アドレナリン作動性受容体は主に脂肪組織中で発現され(したがってβ3アゴニストは潜在的に肥満症および糖尿病の治療に有用であり得る)、そしてβ1アドレナリン作動性受容体は主に心臓組織中で発現される(したがってβ1アゴニストは心臓刺激薬として主に用いられる)。
【0003】
気道疾患の病理生理学および治療は、文献中で広範に再検討されており(参考のために、Barnes, P.J. Chest, 1997, 111: 2, pp 17S-26sおよびBryan, S.A. et al, Expert Opinion on investigational drugs, 2000, 9: 1, pp25-42)参照)、したがって本明細書中には簡単な要約のみを包含して、いくつかの背景情報を提供する。
【0004】
糖質コルチコステロイド、抗ロイコトリエン、テオフィリン、クロモン、抗コリン作動薬およびβ2アゴニストは、アレルギー性および非アレルギー性気道疾患、例えば喘息および慢性閉塞性気道疾患(COPD)を治療するために一般的に用いられる薬剤クラスを構成する。これらの疾患のための治療指針は、短期および長期作用吸入βアゴニストの両方を包含する。短期作用迅速開始β2アゴニストは気管支拡張の「レスキュー」のために用いられ、一方、長期作用形態は持続性軽減を提供し、維持療法として用いられる。
【0005】
気管支拡張は、気道平滑筋細胞上で発現されるβ2アドレナリン受容体のアゴニズムにより媒介され、これは弛緩を、そしてそれゆえ気管支拡張を生じる。したがって機能性アンタゴニストとして、β2アゴニストは、全ての気管支収縮薬物質、例えばロイコトリエンD4(LTD4)、アセチルコリン、ブラジキニン、プロスタグランジン、ヒスタミンおよびエンドセリンの作用を防止し、逆にし得る。β2受容体は起動中にそのように広範に分布されるため、β2アゴニストは、喘息に一役を演じる他の種類の細胞にも影響を及ぼし得る。例えばβ2アゴニストは肥満細胞を安定化し得る、ということが報告されている。気管支収縮薬物質の放出の抑制は、アレルゲン、運動および冷気により誘導される気管支収縮をβアゴニストが遮断する方法である。さらにβ2アゴニストは、ヒト気道におけるコリン作動性神経伝達を抑制し、これが、コリン作動性−反射性気管支収縮低減を生じ得る。
【0006】
気道のほかに、β2アドレナリン受容体は他の器官および組織中でも発現され、したがってβ2アゴニスト、例えば本発明に記載されているものは、他の疾患、例えば神経系の疾患、早産、うっ血性心不全、うつ病、炎症性およびアレルギー性皮膚疾患、乾癬、増殖性皮膚疾患、緑内障(これらに限定されない)の、ならびに特に胃潰瘍および消化器潰瘍において胃の酸性を下げるのが有益である症状の治療に用途を有し得る、ということも確立された。
【0007】
しかしながら多数のβ2アゴニストは、それらの低選択性、または高全身性曝露により追いやられる、そして主に気道の外側に発現されるβ2アドレナリン受容体での作用により媒介される副作用(筋震顫、頻拍、心悸亢進、落ち着きのなさ)のためにそれらの使用を限定される。したがってこのクラスの作用物質の改善が必要とされる。
【0008】
したがって適切な薬理学的プロフィール、例えば効力、選択性、作用継続期間および/または薬力学的特性を有する新規のβ2アゴニストに対する必要性が依然として存在する。この情況において、本発明は新規のβ2アゴニストに関する。
【0009】
種々の2−アミノ−ピリジン誘導体は、すでに合成されている。例えば米国特許US 4,358,455号は、βアドレナリン作動性刺激薬として、またはβアドレナリン作動性遮断薬として、次式:
【化2】

(式中、R4およびR5は独立して、Hおよび(C1〜C3)アルキルから選択され;Yは即ちメチレン基であり;R6はH、OH、アルコキシ、メチレンジオキシ、ハロまたはアルキルから選択され;そしてnは1または2である)
の無作為活性を有する化合物を開示する。
【0010】
別の例は、次式:
【化3】

(式中、Aは、O、SおよびNから選択される1〜4個の異種原子を有する6員複素環式環であり;R1はアミノであり、そしてnは1であり得るし;R2、R3は独立してHまたは(C1〜C10)アルキルであり;mは0または1であり、そしてXはメチレン基であり得るし;R4、R5はHであり;R6はHまたは(C1〜C10)アルキルであり;rは0〜3であり、そしてR7は、多数の置換基(OH、オキソ、Hal、CN等)により0〜5回置換されるフェニルであり得る)
の選択的β3アゴニスト(β1およびβ2活性をほとんど有さない)を開示する特許出願WO 95/29259に関する。
【0011】
その他の2−アミノ−ピリジン誘導体は、選択的β3アゴニストとして米国特許第5,714,506号にも開示されている。それらは特に、次式を有する:
【化4】

(式中、R1はアミノであり;R2はHまたは(C1〜C6)アルキルであり;R3およびR4は独立してHまたは(C1〜C12)アルキルであり;Xは−(CH2n−基であって、nは1、2および3から選択され;そしてR5aおよびR5bは−CONR22、−O−CH2−CONR22、アリール、−CH2−アルコキシ、−CH2−CONR22(ここでR2はHまたは(C1〜C6)アルキルである)から選択される)。
【0012】
しかしながら今までのところ合成された2−アミノ−ピリジン誘導体で、選択的β2アゴニスト活性を示して、β2−媒介性疾患および/または症状、特にアレルギー性および非アレルギー性疾患またはその他の疾患、例えば前に引用されたものの治療における効率的薬剤としてそれらの使用を可能にするものはなかった。
【0013】
本発明は、一般式(1):
【化5】

{式中、CH2−C(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基はメタまたはパラ位置にあり、そして
1およびR2は独立して、HおよびC1〜C4アルキルから選択され;
1は、(CH2n(ここで、nは0および1から選択される整数である)であり;
2は、NH、−C(=O)NH−、−NHC(=O)−、−NH−C(O)−NH−および−SO2NH−から選択される基であり;
3は、単結合、OHで任意に置換されるC1〜C4アルキレン、または基(CH2m−O−(CH2p(ここで、mおよびpは1、2または3から独立して選択される整数である)であり;
4は、以下の:
【化6】

(式中、*は、Q3との結合点を表し、そしてR3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、フェノキシ、C1〜C4アルキル、OR9、SR9、ハロ、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR89、CONR89、NHR89、NHCOR9、CH2−NHC(=O)NH−R9から選択されるが、但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しく;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジル、および以下の基:
【化7】

(式中、qは、0、1、2および3から選択される整数である)から選択される)から選択される}で表される化合物、あるいは、適切な場合には、それらの製薬上許容可能な塩、および/またはその異性体、互変異性体、溶媒和物または同位体変種に関する。
【0014】
式(1)の化合物は、β2媒介性疾患および/または症状の治療のために特に有用であり、そして特に吸入経路により投与される場合に、良好な効能を示すβ2受容体のアゴニストである。
【0015】
好ましくは「選択的」という用語は、式(1)の化合物がβ2受容体に対するアゴニスト効力を示し、これはβ3受容体に対する場合の少なくとも約100倍、そしてβ1に対する場合の少なくとも約500倍である、ということを意味する。
【0016】
好ましくは式(1)の化合物は、β2受容体に対するアゴニスト効力を示し、これは、本明細書中に記載された細胞ベースの検定により測定した場合、10 nM未満である。
【0017】
本明細書中の上記の一般式(1)において、C1〜C4アルキルおよびC1〜C4アルキレンは、1、2、3または4個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖基を意味する。これは、それらが置換基を有するか、あるいは他のラジカルの、例えばO−(C1〜C4)アルキルラジカル、S−(C1〜C4)アルキルラジカル等における置換基として生じる場合にも当てはまる。適切な(C1〜C4)アルキルラジカルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル等である。適切な(C1〜C4)アルコキシラジカルの例は、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソ−ブチルオキシ、sec−ブチルオキシおよびtert−ブチルオキシ等である。
【0018】
最後に、ハロは、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード、特にフルオロまたはクロロからなる群から選択されるハロゲン原子を意味する。
【0019】
式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体は、慣用的手法を用いて、例えば以下の例示的方法により調製され得るが、この場合、R1、R2、Q1、Q2、Q3およびQ4は、別記しない限り、式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体に関して前に定義されたのと同じである。
【0020】
式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体は、当業者に周知の方法により、例えば教科書(例えばT.W. GREENE, Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley-Interscience Publication, 1981)に見出されるような窒素保護基を切断するための標準方法により、式(2):
【化8】

(式中、R1、R2、Q1、Q2、Q3およびQ4は、式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体に関して前に定義されたのと同じであり、そしてProtはアミノ−ピリジンのための1つの適切な保護基(または2つの適切な保護基)であって、例としてはtert−ブトキシカルボニル、アシルまたは2,5−ジメチルピロールが挙げられるが、これらに限定されない)
の化合物からの保護基(単数または複数)「Prot」の除去により調製され得る。
【0021】
式(2)の化合物は、式(3):
【化9】

(式中、CH−C(=O)OHはメタまたはパラ位置にあり、そしてProt、R1およびR2は上記と同様である)
の酸を、式(4):
【化10】

(式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は上記と同様である)
のアミンと結合させることにより製造され得る。
【0022】
酸(3)とアミン(4)との結合は一般に、余分量の上記アミン中で、慣用的カップリング剤(例えば塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドまたはN,N’−ジクロロヘキシルカルボジイミド)を用いて、任意に触媒(例えば1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物または1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール)の存在下で、そして任意に第三級アミン塩基(例えばN−メチルモルホリン、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の存在下で実行される。反応は、適切な溶媒中で、例えばピリジン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタンまたは酢酸エチル中で、10℃〜40℃(室温)の温度で実行され得る。
【0023】
アミン(4)(式中、Q2は−NHC(=O)NH−である)は、以下のようなスキーム1に従って調製され得る:
【化11】

(式中、Q1、Q3およびQ4は上記と同じであり、そしてProtはアミンのための適切な保護基であって、例としてはtert−ブトキシカルボニルが挙げられるが、これに限定されない)。
【0024】
典型的手法では、アミン(5’)は、0℃〜40℃の温度で0.5〜4時間、適切な溶媒(例えばジクロロメタン)中で、ジ−tert−ブチルジカルボネートで処理されて、一保護化アミン(6’)を生じる。次にアミン(6’)は、20℃〜100℃の温度で1〜40時間、適切な溶媒(例えばトルエンまたはジクロロメタン)中で、余分量のイミダゾカルバメート(7’)と反応して、式(8’)の尿素を生じる。次に尿素(8’)は、残りの分子を改質することなく、当業者に周知の方法を用いて脱保護化され、式(4’)のアミンを生じる。
【0025】
式(7’)のイミダゾカルバメートは、0℃〜50℃の温度で1〜40時間、適切な溶媒(例えばジクロロメタンまたはテトラヒドロフラン)中で、1,1−カルボニルジイミダゾールを用いた式H2NQ34のアミンの処理により調製される。
【0026】
あるいは式(2)の化合物は、酸(3)を式(5):
【化12】

(式中、Q1は上記と同様であり、そしてRaは適切な酸保護基、好ましくは(C1〜C4)アルキル基、例えばメチルおよびエチル(これらに限定されない)である)
のアミンと結合することにより調製され得る。その結果生じたエステルは加水分解されて酸を生じ、これは次に式HNQ34のアミン(一連の市販のアミンから選択されるか、または当業者に周知の標準方法に従って調製される)とのさらなるカップリングに付されて、式(2)(式中、Q2は式−C(=O)NH−の基を表す)の化合物を生じる。
【0027】
典型的手法では、酸を生成するためのエステルの加水分解は、当業者に周知の任意の方法に従って実行されて、残りの分子を改質することなく、エステルから酸を調製する。例えばエステルは、20℃〜100℃の温度で1〜40時間、任意に補助溶媒(例えばテトラヒドロフラン/1,4−ジオキサン)の存在下で、水性酸または塩基(例えば塩酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム)を用いた処理により加水分解され得る。
【0028】
上記のアミン(4)は、市販されているか、または当業者に周知の慣用的方法(例えばアシル化、スルホニル化、還元、酸化、アルキル化、保護化、脱保護化等)により、市販物質から調製され得る。
【0029】
式(3)の酸は、上記のように、残りの分子を改質することなく、エステルから酸を調節するための当業者に周知の任意の方法に従って、式(6):
【化13】

(式中、R1、R2およびRaは前記と同様である)の対応するエステルから調製され得る。
【0030】
典型的手法では、酸を生成するためのエステルの加水分解は、当業者に周知の任意の方法に従って実行されて、残りの分子を改質することなく、エステルから酸を調製する。例えばエステルは、20℃〜100℃の温度で1〜40時間、任意に補助溶媒(例えばテトラヒドロフラン/1,4−ジオキサン)の存在下で、水性酸または塩基(例えば塩酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムまたは水酸化リチウム)を用いた処理により加水分解され得る。
【0031】
式(6)のエステルは、R1およびR2の選択によって異なる経路に従って調製され得る。
1が水素であり、R2が(C1〜C4)アルキルである場合、式(6)のエステルは、式(7):
【化14】

のアミンを、式(8):
【化15】

(式中、Prot、R2およびRaは上記と同様である)
の余分量のケトンと反応させて中間化合物を生成し、これを、任意に酢酸ナトリウムまたは酢酸の存在下で、適切な還元剤(例えば式NaCN(BH)3のシアノホウ水素化ナトリウムまたは式Na(OAc)3BHのトリアセトキシホウ水素化ナトリウム)により還元することにより調製され得る。反応は一般に、20℃〜80℃の温度で3〜72時間、適切な溶媒中で、例えばテトラヒドロフランまたはジクロロメタン中で実行されて、ジアステレオマーの混合物として式(6)の化合物を生成する。別の代替法によれば、還元は乾燥剤、例えば分子篩または硫酸マグネシウムの存在下で実行され得る。
【0032】
式(7)のアミンは、EP 1 078 924またはWO 99/32475に記載されたように2−アミノ−5−ブロモ−ピリジンから出発して調製され得る。
【0033】
あるいは、R1が水素であり、R2が(C1〜C4)アルキルである場合、式(6)のエステルは、以下のようにスキーム2に従って調製され得る:
【化16】

(式中、RaおよびProtは上記と同様であり、そしてRbおよびRcは、HNRbRcがキラルアミンであるような任意の適切な置換基を表し(例えばRbは水素であり、そしてRcはα−メチルベンジル基であり得る)、そしてNおよびRbならびにNおよびRc間の結合は容易に切断されて式(10)の遊離アミンを生じる)。
【0034】
典型的手法では、式(8)のケトンは、適切なキラル非ラセミアミンHNRbRc(例えばα−メチルベンジルアミンまたは任意のその他の市販のキラル非ラセミアミン)と反応されて、キラル中間体を生成し、これを、上記と同様に任意に酢酸の存在下で、そして任意に乾燥剤(例えば分子篩、硫酸マグネシウム)の存在下で、適切な還元剤(例えば式NaCN(BH)3のシアノホウ水素化ナトリウムまたは式Na(OAc)3BHのトリアセトキシホウ水素化ナトリウム)により還元することにより調製され得る。次にその結果生じた生成物は塩酸塩に転化され、適切な溶媒(例えばイソプロパノール、エタノール、メタノール、ジイソプロピルエーテルまたはジイソプロピルエーテル/メタノール)または溶媒の混合物から選択的に結晶化されて、式(9)のジアステレオマー的に純粋な生成物を、またはアミンの反対エナンチオマーが用いられる場合には、そのエナンチオマーを生じる。
【0035】
次に、例えば教科書(例えばT.W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley-Interscience Publication, 1981)に見出されるような窒素保護基を切断するための標準方法により、式(9)の保護化アミンは切断されて、式(10)の対応する遊離アミンを生じる。α−メチルベンジルアミンが用いられる場合には、切断は、蟻酸アンモニウムならびに触媒として式Pd(OH)2/Cの炭素上水酸化パラジウムを用いて、実行され得る。
【0036】
次に式(10)の上記のアミンは、20℃〜80℃の温度で、任意に触媒の存在下で8〜40時間、適切な溶媒または溶媒の混合物(例えばジメチルスルホキシド/トルエン)中で、式(11)のエポキシドと反応されて、式(6)のエステルを生じる。
式(11)のエポキシドは、EP 1 078 924またはWO 99/32475に記載されたように2−アミノ−5−ブロモ−ピリジンから出発して調製され得る。
【0037】
上記の式(8)のケトンは、式(12):
【化17】

(式中、Raは上記と同様であり、そしてハロはハロゲン原子、例えばフルオロ、クロロおよびブロモ(これらに限定されない)を表す)のアリールハロゲン化物のエノラートアリール化により調製され得る。
【0038】
典型的手法では、式(12)のアリールハロゲン化物は、非極性溶媒(例えばトルエン、ベンゼン、ヘキサン)中で、適切なパラジウム触媒(式Pd(OAc)2/P(o−Tol)3の酢酸パラジウム/トリ−オルト−トリルホスフィン)の存在下で、式Bu3SnOMeのトリ−n−ブチルスズメトキシドで酢酸ビニル(例えば酢酸イソプレニル)を処理することによりin situで生成されるスズエノラートと反応させられる。好ましくは反応は、80℃〜110℃の温度で6〜16時間実行される。
【0039】
式(12)のアリールハロゲン化物は、残りの分子を改質することなく、酸からエステルを調製するための当業者に周知の任意の方法に従って、式(13):
【化18】

(式中、ハロは上記と同様である)
の対応する酸のエステル化により調製され得る。
【0040】
典型的手法では、式(13)の酸は、10℃〜40℃(室温)の温度で8〜16時間、酸、例えば塩酸の存在下で、式RaOH(式中、Raは上記と同様である)のアルコール性溶媒と反応される。
【0041】
別の代替法によれば、式(13)の酸は、上記のような温度および時間で、適切な有機溶媒(例えばN,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン)中で、適切な塩基、例えば炭酸セシウムの存在下で、式RaBrのブロモアルキルと反応される。
【0042】
式(13)の酸は、市販製品であるか、あるいはそれは当業者に周知の慣用的手法で調製され得る。
【0043】
1およびR2がともに水素と異なる場合には、式(6)のエステルは以下のようなスキーム3に従って調製され得る:
【化19】

(式中、R1、R2、RaおよびProtは上記と同様である)。
典型的手法では、式(15)のハロケトンは、「活性化」アルキル(有機金属アルキル、例えばR2MgBr、R2MgClまたはR2Li)と反応して、式(16)の対応する第三級アルキルを生じる。この有機金属付加は一般に、10℃〜40℃の温度(室温)で1〜24時間、適切な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、エーテル、シクロヘキサンまたは1,4−ジオキサン中で実行される。
【0044】
式(16)の上記の第三級アルコールは次に、酸(例えば硫酸、酢酸)の存在下でアルキルニトリル(例えばアセトニトリル、クロロアセトニトリル)で処理されて保護化中間体を生じ、これは次に、教科書に記載されているような窒素保護基を切断するための標準方法を用いて切断されて、式(17)のアミンを生じる。
【0045】
式(17)のアミンは次に、適切なパラジウム触媒(例えば式Pd(OAc)2/P(o−tol)3の酢酸パラジウム(II)/トリ−オルト−トリルホスフィンまたは式dppfPdCl2の塩化(ジフェニルホスフィノ)フェロセニルパラジウム(II))の存在下で、適切なホウ素供給源(例えばピナコールボラン、ビス(ピナコラト)二ホウ素)で処理することにより、ボロン酸に転化される。反応は一般に、60℃〜110℃の温度で4〜24時間、任意に塩基(例えば酢酸カリウム)の存在下で、適切な溶媒、例えばジメチルスルホキシドまたはトルエン中で実行される。中間体ボロン酸エステルは次に、適切なパラジウム触媒(例えば式Pd(PPh34のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、式Pd(OAc)2/P(o−tol)3の酢酸パラジウム/トリ−オルト−トリルホスフィンまたは式dppfPdCl2の塩化(ジフェニルホスフィノ)フェロセニルパラジウム)の存在下で、ブロモ策案エチルと結合されて、式(18)の化合物を生じる。
【0046】
最後に式(6)の化合物は、式(18)の化合物を上記のように式(11)のエポキシドと反応させることにより得られる。
【0047】
式(15)の化合物は市販されているか、あるいはそれは、当業者に周知の慣用的手法により、市販化合物から容易に調製され得る。
【0048】
式(10)(式中、R1およびR2はともにHである)のアミンは、以下のスキームに従って調製され得る:
【化20】

(式中、R1、R2およびRaは上記と同様である)。
【0049】
典型的手法では、式(19)の酸は、エステルの存在下で、優先的に対応するアルコール(18)に還元される。これは、アシルイミダゾールまたは混合無水物の生成と、その後のホウ水素化ナトリウムまたは別の適切な還元剤による還元により、生成され得る。
【0050】
式(18)の上記第一級アルコールは次に、脱離基、例えばメシラート、トシラート、臭化物またはヨウ化物に転化され、そして適切なアミン求核性物質で置換される。好ましい求核性物質はアジ化物イオンであり、これは次に、水素化またはトリフェニルホスフィンにより第一級アミンに還元され得る。代替的求核性物質は、アンモニアまたはアルキルアミン、例えばベンジルアミンまたはアリルアミン、ならびにアミンを供給するためのアルキル基のその後の切断を包含する。
【0051】
上記の反応および先行方法に用いられる新規の出発物質の調製は全て、慣用的であり、そしてそれらの実施または調製のための適切な試薬および反応条件、ならびに所望の生成物を単離するための手法は、この点に関しての文献先例ならびに実例および調製物に関連して当業者には周知である。
【0052】
本明細書中に上記した式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体の製造方法の段階のいくつかに関しては、反応してほしくない潜在的反応性機能を保護し、そしてその結果、上記保護基を切断する必要がある。このような場合、任意の適合性保護ラジカルが用いられ得る。特に、保護化および脱保護化の方法、例えばT.W. GREENE (Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley-Interscience Publication, 1981)により、またはMcOMIE(Protective Groups in Organic Chemistry, Plenum Press, 1973)により記載された方法が用いられ得る。
【0053】
さらにまた、式(1)の2−アミノ−ピリジン誘導体ならびにその調製のための中間体は、種々の周知の方法、例えば結晶化またはクロマトグラフィーにより精製され得る。
【0054】
式(1)の上記の化合物では、以下の置換基が好ましい:
1がHであり、そしてR2がC1〜C4アルキル、さらに好ましくはCH3であるか、あるいはR1およびR2が同一であるかまたは異なり、そしてC1〜C4アルキルから選択され、さらに好ましくはR1およびR2がともにCH3であり、および/または
nが0であり、そしてQ2が−C(=O)NH−または−SO2NH−デアルカ、あるいはnが1であり、そしてQ2が−NH−C(=O)−またはNHC(=O)NH−であり、および/または
3が、単結合、CH2、CH(−CH3)CH2OH−、CH(CH3)−、−CH(−CH2OH)CH2−、−(CH22−、−(CH22−OCH2−および−(CH22−O−(CH23−から選択され、および/または
【0055】
4が、以下の:
【化21】

(式中、*は、Q3との結合点を表し、そしてR3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、
OR9(但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しい)、または
SO2NR89またはCH2−NHC(=O)NH−R9(但しR3〜R7のうちの少なくとも4つはHと等しい)から選択され;
【0056】
8が、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジル、および以下の基:
【化22】

(式中、qは、0、1、2および3から選択される整数である)から選択される。
好ましくは基Q1−Q2−Q3−Q4は、メタまたはパラ位置にある。
【0057】
本発明に関連した特定の当該化合物は、nが0であり、そしてQ2が−C(=O)NH−であるものである。
本発明に関連した特定の当該化合物は、式(1a):
【化23】

(式中、CH2−C(=O)NH−ベンジルおよびCH2−NHC(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基は独立してパラまたはメタ位置にあり;そして
3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、C1〜C4アルキル、OR9、フェノキシ、SR9、ハロ、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR89、CONR89、NHR89およびNHCOR9から選択されるが、但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しく;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、および1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジルから選択される)
の化合物である。
【0058】
式(1a)の好ましい化合物は、
1がCH3であり、R2がHであり、および/または
3、R4、R5、R6およびR7が独立して、H、
OR9、フェノキシ(但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しい)、または
SO2NR89(但しR3〜R7のうちの少なくとも4つはHと等しい)
から選択され、
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、フェニル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジルから選択される
化合物である。
【0059】
特に好ましいのは、本明細書中の実施例の節に記載されるような式(1)の化合物、即ち以下のものである:
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
【0060】
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
【0061】
N−(4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−ベンジル)−2,2−ジフェニル−アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンジル}−アセトアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−ベンジルオキシ−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−フェニル−プロポキシ)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
【0062】
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
【0063】
塩酸2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−アセトアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[4−(3−ベンジル−ウレイドメチル)−ベンジル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
【0064】
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド、および
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド。
【0065】
本発明の一態様によれば、式(1)(式中、CH2−C(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基はメタまたはパラ位置にある)の化合物が一般的に好ましい。
式(1)の化合物はまた、任意に製薬上許容可能な塩に転換され得る。特に式(1)の化合物のこれらの製薬上許容可能な塩としては、その酸付加塩および塩基性塩(二塩を含む)が挙げられる。
【0066】
適切な酸付加塩は、非毒性塩を生成する酸から生成される。例としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、硫酸水素塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カムシル酸塩、クエン酸塩、エジシラート、エシラート、蟻酸塩、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、リン酸水素塩、イセチオン酸塩、D−およびL−乳酸塩、リンゴ酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロテート、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、D−およびL−酒石酸塩、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩およびトシル酸塩が挙げられる。
【0067】
適切な塩基塩は、非毒性塩を生成する塩基から生成される。例としては、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、塩素、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リシン、マグネシウム、メグルミン、オーラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミンおよび亜鉛塩が挙げられる。
【0068】
酸および塩基の半塩、例えば半硫酸塩および半カルシウム塩も生成され得る。
適切な塩に関する再検討に関しては、Stahl and Wermuth, Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use, Wiley-VCH, Weinheim, Germany (2002)を参照されたい。
【0069】
式(1)の化合物の製薬上許容可能な塩は、以下の3つの方法のうちの1つまたは複数により調製され得る:
(i)式(1)の化合物を所望の酸または塩基と反応させることによる;
(ii)式(1)の化合物の適切な前駆体から酸−または塩基不安定性保護基を除去することによるか、あるいは所望の酸または塩基を用いて、適切な環状前駆体、例えばラクトンまたはラクタムを開環することによる;あるいは
(iii)適切な酸または塩基との反応により、あるいは適切なイオン交換カラムにより、式(1)の化合物のある塩を別の塩に転化することによる。
【0070】
3つの反応は全て、典型的には溶液中で実行される。その結果生じる塩は析出され、濾過により収集され得るし、あるいは溶媒の蒸発により回収され得る。その結果生じる塩におけるイオン化度は、完全イオン化からほとんどイオン化されないまで変化し得る。
【0071】
本発明の化合物は、非溶媒和化および溶媒和化形態の両方で存在し得る。「溶媒和物」という用語は、本発明の化合物および化学量論量の1つまたは複数の製薬上許容可能な溶媒分子、例えばエタノールを含む分子複合体を記載するために本明細書中で用いられる。「水和物」という用語は、上記溶媒が水である場合に用いられる。
【0072】
本発明の範囲内に含まれるのは、上記の溶媒和物と対照して、薬剤および宿主が化学量論的または非化学量論的量で存在する複合体、例えば包接化合物、薬剤−宿主含入複合体である。化学量論的または非化学量論的量で存在し得る2つまたはそれ以上の有機および/または無機構成成分を含有する薬剤の複合体も包含される。その結果生じる複合体は、イオン化され、部分的にイオン化され、または非イオン化され得る。このような複合体の再検討に関しては、Haleblian (August 1975)によるJ Pharm Sci. 64 (8), 1269-1288を参照されたい。
【0073】
本明細書中では以後、式(1)の化合物に対する言及は全て、その塩、溶媒和物および複合体に対する、そしてその塩の溶媒和物および複合体に対する言及を包含する。
本発明の化合物は、上記のような式(1)の化合物を、その全ての多型性および結晶癖、後述されるようなそのプロドラッグおよび異性体(光学、幾何および互変異性異性体を含む)、ならびに式(1)の同位体標識化合物を含めて包含する。
【0074】
指示されたように、式(1)の化合物のいわゆる「プロドラッグ」も本発明の範囲内である。したがって身体の中または上に投与された場合に、薬理学的活性それ自体をほとんどまたは全く有し得ない式(1)の化合物のある種の誘導体は、例えば加水分解的切断により、所望の活性を有する式(1)の化合物に転化され得る。このような誘導体は、「プロドラッグ」として言及される。プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、‘Pro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14, ACS Symposium Series (T. Higuchi and W. Stella)および‘Bioreversible Carries in Drug Design’, Pergamon Press, 1987 (ed. E. B Roche, American Pharmaceutical Association)に見出され得る。
【0075】
本発明のプロドラッグは、例えばH. Bundgaard (Elsevier, 1985)による「Design of Prodrugs」に記載されているように、例えば「プロ部分」として当業者に既知のある部分の代わりに式(1)の化合物中に存在する適切な官能基を置き換えることにより製造され得る。
【0076】
本発明のプロドラッグのいくつかの例としては、以下のものが挙げられる:
(i)式(1)の化合物がカルボン酸官能基(−COOH)およびそのエステルを含有する。例えば式(1)の化合物のカルボン酸官能基の水素が(C1〜C8)アルキルに取り換えられる;
(ii)式(1)の化合物がアルコール官能基(−OH)およびそのエーテルを含有する。例えば式(1)の化合物のアルコール官能基の水素が(C1〜C6)アルカノイルオキシメチルに取り換えられる;
(iii)式(1)の化合物が第一級または第二級アミノ官能基(−NH2または−NHR(ここでR≠H))およびそのアミドを含有する。例えば式(1)の化合物のアミノ官能基の一方または両方の水素が(C1〜C10)アルカノイルに取り換えられる。
【0077】
上記の例およびその他の種類のプロドラッグの例に従う置換基のさらなる例は、上記の参考文献中に見出され得る。
さらに、式(1)のある種の化合物はそれ自体、式(1)の他の化合物のプロドラッグとして作用し得る。
【0078】
式(1)の化合物の代謝産物、即ち薬剤の投与時にin vivoで生成される化合物も本発明の範囲内に含まれる。本発明の代謝産物のいくつかの例を以下に挙げる:
(i)式(1)の化合物がメチル基、そのヒドロキシメチル誘導体(−CH3→−CH2OH)を含有する;
(ii)式(1)の化合物がアルコキシ基、そのヒドロキシメチル誘導体(−OR→−OH)を含有する;
(iii)式(1)の化合物が第三級アミノ基、その第二級アミノ誘導体(−NR12→−NHR1または−NHR2)を含有する;
(iv)式(1)の化合物が第二級アミノ基、その第一級誘導体(−NHR1>−NH2)を含有する;
(v)式(1)の化合物がフェニル部分、そのフェノール誘導体(−Ph→−PhOH)を含有する;
(vi)式(1)の化合物がアミド基、そのカルボン酸誘導体(−CONH2→COOH)を含有する。
【0079】
1つまたは複数の不斉炭素原子を含有する式(1)の化合物は、2つまたはそれ以上の立体異性体として存在し得る。式(1)の化合物がアルケニルまたはアルケニレン基を含有する場合、幾何シス/トランス(またはZ/E)異性体が考えられる。化合物が、例えば低オキシム基または芳香族部分を解して相互交換可能であるケトまたは構造異性体を含有する場合、エネルギーバリア、互変異性異性(「互変異性」)が起こり得る。これは、例えばイミノ、ケトまたはオキシム基を含有する式(1)の化合物において陽子互変異性の、あるいは芳香族部分を含有する化合物においていわゆる原子価互変異性の形態をとり得る。当然、単一化合物は1つより多い型の異性を示し得る、ということになる。
【0080】
本発明の範囲内に含まれるのは、1つより多い型の異性を示す化合物、およびその1つまたは複数の混合物を含めた式(1)の化合物の全ての立体異性体、幾何異性体および互変異性形態である。対イオンが任意に活性である酸付加または塩基塩、例えばd−乳酸塩またはl−リシン、あるいはラセミ、例えばdl−酒石酸塩またはdl−アルギニンも包含される。
【0081】
シス/トランス異性体は、当業者に周知の慣用的技法、例えばクロマトグラフィーおよび分別晶出により、分離され得る。
個々のエナンチオマーの調製/単離のための慣用的技法としては、適切な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、または例えばキラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いたラセミ化合物(あるい生塩または誘導体のラセミ化合物)の分割が挙げられる。
【0082】
あるいはラセミ化合物(またはラセミ前駆体)は、適切な光学的活性化合物、例えばアルコールと、あるいは式(1)の化合物が酸性または塩基性部分を含有する場合、酸または塩基、例えば酒石酸または1−フェニルエチルアミンと反応され得る。その結果生じるジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィーおよび/または分別晶出により分離され、そしてジアステレオマーの一方または両方が当業者に周知の手段により対応する純粋なエナンチオマー(単数または複数)に転化され得る。
【0083】
本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、0〜50容量%、典型的には2%〜20%のイソプロパノール、および0〜5容量%のアルキルアミン、典型的には0.1%のジエチルアミンを含有する炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンから成る移動相を有する不斉樹脂上で、クロマトグラフィー、典型的にはHPLCを用いて、富エナンチオマー形態で得られる。溶離液の濃縮は、濃化混合物をもたらす。
【0084】
立体異性体集合体は、当業者に既知の慣用的技法により分離され得る(例えばE.L. Eliel (Wiley, New York, 1994)による”Stereochemistry of Organic Compounds”参照)。
本発明の一態様によれば、次式(式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は上記と同様である)の(R,R)−立体異性体が一般的に好ましい:
【化24】

本発明の式(1)の化合物はさらに、可動水素原子を含有し、即ち種々の互変異性形態で存在し得る。本発明は、式(1)の化合物の全ての互変異性体にも関する。
本発明は、1つまたは複数の原子が同一原子数を有するが、しかし現実に優勢である原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子に取り代わられる式(1)の全ての製薬上許容可能な異性体標識化合物を包含する。
【0085】
本発明の化合物中に含入するのに適した同位体の例としては、水素の同位体、例えば2Hおよび3H、炭素、例えば11C、13Cおよび14C、塩素、例えば36Cl、フッ素、例えば18F、ヨウ素、例えば123Iおよび125I、窒素、例えば13Nおよび15N、酸素、例えば15O、17Oおよび18O、リン、例えば32P、ならびにイオウ、例えば35Sが挙げられる。
【0086】
式(1)のある種の同位体標識化合物、例えば放射性同位体を組入れているものは、薬剤および/または基底組織分布試験において有用である。放射性同位体トリチウム、即ち3Hおよび炭素−14、即ち14Cは、それらの組入れ易さおよび容易な検出手段にかんがみて、この目的のために特に有用である。
【0087】
より重い同位体、例えばジュウテリウム、即ち2Hを用いた置換は、より大きな代謝安定性に起因するある種の治療的利益、例えばin vivo半減期増大または投与量要件低減をもたらし、それゆえいくつかの環境において選択され得る。
【0088】
陽電子放射同位体、例えば11C、18F、15Oおよび13Nを用いた置換は、基底受容体占有率を検査するための陽電子放射断層撮影(PET)試験において有用であり得る。
【0089】
式(1)の同位体標識化合物は一般に、従来用いられた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて、当業者に既知の慣用的技法により、または添付の実施例および調製物に記載されたものと同様の方法により調製され得る。
【0090】
本発明の製薬上許容可能な溶媒和物としては、結晶化の溶媒が異性体的に置換され得るもの、例えばD2O、d6−アセトン、d6−DMSOが挙げられる。
式(1)の化合物、それらの製薬上許容可能な塩および/または誘導形態は有益な製薬上許容可能な活性化合物であり、これらは、β2受容体が関与するか、またはこの受容体のアゴニズムが利益を誘導し得る多数の障害、特にアレルギー性および非アレルギー性気道疾患の治療および予防のために、そして他の疾患、例えば神経系、早産、うっ血性心不全、うつ病、炎症性およびアレルギー性皮膚疾患、乾癬、増殖性皮膚疾患、緑内障(これらに限定されない)の治療に、ならびに特に胃潰瘍および消化器潰瘍において胃の酸性を下げるのが有益である症状の治療に適している。
【0091】
式(1)の化合物および上記のようなそれらの製薬上許容可能な塩および誘導形態は、治療および/または予防のための製薬として、動物に、好ましくは哺乳類に、特にヒトに、本発明に従って投与され得る。それらは、それ自体、互いに混合して、または活性抗成分として有効量の式(1)の少なくとも1つの化合物、その製薬上許容可能な塩および/または誘導形態を、通例の製薬上無害の賦形剤および/または添加剤のほかに含有する製薬調製物の形態で投与され得る。
【0092】
式(1)の化合物およびそれらの製薬上許容可能な塩および/または誘導形態は、凍結乾燥され、噴霧乾燥され、または蒸発乾燥されて、固体小塊、粉末、あるいは結晶または非晶質物質の皮膜を提供する。マイクロ波または無線周波数乾燥は、この目的のために用いられ得る。
【0093】
式(1)の化合物、それらの製薬上許容可能な塩および/または誘導形態は、単独で、または他の薬剤と組合せて投与され、そして一般的に、1つまたは複数の製薬上許容可能な賦形剤と関連した処方物として投与され得る。「賦形剤」という用語は、本発明の化合物以外の任意の成分を記載するために本明細書中で用いられる。賦形剤の選択は、大部分は、投与の特定の方式によっている。
【0094】
本発明の化合物は、経口的に投与され得る。経口投与は嚥下を包含し、したがって化合物が消化管に進入し、あるいは化合物が口から直接血流中に侵入する頬または舌下投与が用いられ得る。
【0095】
経口投与に適した処方物としては、固体処方物、例えば錠剤、粒子、液体または粉末を含有するカプセル、ロゼンジ(例えば液体充填ロゼンジ)、咀嚼剤、多およびナノ粒子、ゲル、固溶体、リポソーム、皮膜、ovule、噴霧および液体処方物が挙げられる。
【0096】
液体処方物としては、懸濁液、溶液、シロップおよびエリキシルが挙げられる。このような処方物は、軟質または硬質カプセル中の充填剤として用いられ、そして典型的には、担体、例えば水、エタノール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、メチルセルロースまたは適切な油、および1つまたは複数の乳化剤および/または沈殿防止剤を含む。液体処方物は、例えばサッシェからの固体の再構築によっても調製され得る。
【0097】
本発明の化合物は、迅速溶解、迅速崩壊投薬形態、例えばLiang and Chen (2001)によるExpert Opinion in Therapeutic Patents, 11 (6), 981-986に記載されたものにも用いられ得る。
【0098】
錠剤投薬形態に関しては、用量によって、薬剤は1重量%〜80重量%の投薬量形態で、5重量%〜60重量%の投薬量形態で製造され得る。薬剤のほかに、錠剤は一般に、崩壊剤を含有する。崩壊剤の例としては、デンプングリコール酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、微晶質セルロース、低級アルキル置換ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、前ゼラチン化デンプンおよびアルギン酸ナトリウムが挙げられる。一般に崩壊剤は、投薬形態の1重量%〜25重量%、好ましくは5重量%〜20重量%を構成する。
【0099】
結合剤は一般に、錠剤組成物に粘着性を付与するために用いられる。適切な結合剤としては、微晶質セルロース、ゼラチン、糖、ポリエチレングリコール、天然および合成ゴム、ポリビニルピロリドン、前ゼラチン化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースが挙げられる。錠剤は、希釈剤、例えばラクトース(一水和物、噴霧乾燥一水和物、無水物等)、マンニトール、キシリトール、デキストロース、スクロース、ソルビトール、微晶質セルロース、デンプンおよびリン酸二塩基性カルシウム二水和物も含有し得る。
【0100】
錠剤は任意に、界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80、および流動促進剤、例えば二酸化ケイ素およびタルクも含み得る。存在する場合、界面活性剤は錠剤の0.2重量%〜5重量%を構成し、そして流動促進剤は錠剤の0.2重量%〜1重量%を構成し得る。
【0101】
錠剤は一般に、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリルフマル酸ナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムとラウリル硫酸ナトリウムとの混合物も含有する。滑剤は一般に、錠剤の0.25重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%を構成する。
【0102】
その他の考え得る成分としては、酸化防止剤、着色剤、風味剤、防腐剤および味遮蔽剤が挙げられる。
例示的錠剤は、約80%の薬剤、約10重量%〜約90重量%の結合剤、約0重量%〜約85重量%の希釈剤、約2重量%〜約10重量%の崩壊剤、および約0.25重量%〜約10重量%の滑剤を含有する。
【0103】
錠剤配合物は、直接的にまたはローラーにより圧縮されて、錠剤を生成する。錠剤配合物または配合物の部分は、錠剤成形前に択一的に湿式−、乾式−または融解−造粒され、融解凝結されまたは押し出され得る。最終処方物は1つまたは複数の層を含み、そして被覆され得る氏、または被覆されない;それは封入されさえし得る。
【0104】
錠剤の処方物は、Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets, Vol. 1, by H. Lieberman and L. Lachman (Marcel Dekker, New York, 1980)で考察されている。
ヒトまたは獣医学的使用のための消耗経口皮膜は、典型的には、迅速溶解性または粘膜接着性であり得る柔軟性水溶性または水膨潤性薄膜投与形態であり、そして典型的には式(1)の化合物、皮膜形成ポリマー、結合剤、溶媒、保湿剤、可塑剤、安定剤または乳化剤、粘度改質剤および溶媒を含む。処方物のいくつかの構成成分は、1つより多い機能を遂行する。
【0105】
式(1)の化合物は、水溶性または水不溶性であり得る。水溶性化合物は、典型的には1重量%〜80重量%、さらに典型的には20重量%〜50重量%の溶質を含む。低可溶性化合物は、より大きい比率の組成物、を、典型的には88重量%までの溶質を含み得る。あるいは式(1)の化合物は、マルチ微粒子ビーズの形態であり得る。
【0106】
皮膜形成ポリマーは、天然多糖、タンパク質または合成ヒドロコロイドから選択され、そして典型的には0.01〜99重量%の範囲で、さらに典型的には30〜80重量%の範囲で存在する。
その他の考え得る成分としては、酸化防止剤、着色剤、風味剤、風味増強剤、防腐剤、唾液刺激剤、冷却剤、補助溶媒(例えば油)、エモリエント、バルキング剤、消泡剤、界面活性剤および味遮断剤が挙げられる。
【0107】
本発明の皮膜は典型的には、剥ぎ取り可能な裏張り支持体または紙上に被覆された薄い水性皮膜の蒸発乾燥により調製される。これは、乾燥炉またはトンネル中で、典型的には複合コーター乾燥機で、あるいは凍結乾燥またはバキューミングにより実行され得る。
経口投与のための固体処方物は、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。
本発明の目的のための適切な変法放出処方物は、米国特許第6,106,864号に記載されている。その他の適切な放出技法の詳細、例えば高エネルギー分散ならびに浸透性および被覆粒子は、Pharmaceutical Technology On-line, 25(2), 1-14, by Verma et al (2001)に見出される。制御放出を達成するためのチューインガムの使用は、WO 00/35298に記載されている。
【0108】
本発明の化合物は、血流中に、筋肉中に、または内部器官中にも直接投与され得る。非経口投与のための適切な手段としては、静脈内、動脈内、腹腔内、鞘内、心室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下投与が挙げられる。非経口投与のための適切な用具としては、針(例えば顕微針)注射、無針注射および注入技法が挙げられる。
非経口処方物は典型的には、賦形剤、例えば塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくは3〜9のpHに)を含有し得る水性溶液であるが、しかしいくつかの用途に関しては、それらは滅菌非水溶液として、または適切なビヒクル、例えば滅菌発熱物質無含有水と一緒にもちいられるための乾燥形態としてより適切に処方され得る。
【0109】
例えば凍結乾燥化による滅菌条件下での非経口処方物の調製は、当業者に周知の標準製薬技法を用いて容易に成し遂げられ得る。
非経口溶液の調製に用いられる式(1)の化合物の溶解度は、適切な処方技法、例えば溶解度増強剤の組入れの使用により増大され得る。
【0110】
非経口投与のための処方物は、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。したがって本発明の化合物は、埋込みデポー剤としての投与のための固体、半固体または揺変性液体として処方されて、活性化合物の変法放出を提供し得る。このような処方物の例としては、薬剤被覆ステントおよびPGLAポリ(dl−乳酸−coグリコール)酸(PGLA)微小球が挙げられる。
【0111】
本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、即ち皮膚にまたは経皮的にも投与され得る。この目的のための局所処方物としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、ダスティングパウダー、ドレッシング、発泡体、皮膜、皮膚パッチ、ウエファー、埋込物、スポンジ、繊維、包帯およびマイクロエマルションが挙げられる。リポソームも用いられ得る。典型的担体としては、アルコール、水、鉱油、液体ペトロラタム、白色ペトロラタム、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。浸透増強剤が混入され得る(例えばJ Pharm Sci, 88 (10), 955-958 by Finnin and Morgan (October 1999)参照)。
【0112】
局所投与の他の手段としては、電気穿孔、イオン導入、フォノフォレーシス、ソノフォレーシスおよび顕微針または無針(例えばPowderjectTM、BiojectTM)注射による送達が挙げられる。
【0113】
局所投与のための処方物は、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。
本発明の化合物は、鼻内にまたは吸入によっても、典型的には乾燥粉末吸入器からの乾燥粉末(単独で、例えばラクトースとの乾燥配合物中の混合物として、または混合構成成分粒子として、例えばホスファチジルコリンのようなリン脂質と混合されて)の形態で、あるいは加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは電気流体力学を用いて微細ミストを生成するアトマイザー)またはネブライザーからのエーロゾル噴霧として、適切な噴射剤、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの使用を伴ってまたは伴わずに、投与され得る。鼻内使用のために、粉末は生体接着剤、例えばキトサンまたはシクロデキストリンを含み得る。
【0114】
加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザーまたはネブライザーは、例えば活性物質を分散し、可溶化し、または拡張放出するためのエタノール、水性エタノールまたは適切な代替作用物質、溶媒としての噴射剤(単数または複数)、ならびに任意の界面活性剤、例えば三オレイン酸ソルビタン、オレイン酸またはオリゴ乳酸を含む本発明の化合物(単数または複数)の溶液または懸濁液を含有する。
【0115】
乾燥粉末または懸濁液処方物中に用いる前に、薬品は、吸入による送達に適したサイズ(典型的には5ミクロン未満)に微小化される。これは、任意の適切な細砕方法、例えば渦巻きジェット粉砕、流動床ジェット粉砕、ナノ粒子を生成するための臨界超過流体処理、高圧均質化または噴霧乾燥により達成され得る。
【0116】
吸入器または散布器に用いるためのカプセル(例えばゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースから作られる)、ブリスターおよびカートリッジは、本発明の化合物、適切な粉末基剤、例えばラクトースまたはデンプン、および性能改質剤、例えばl−ロイシン、マンニトールまたはステアリン酸マグネシウムの粉末ミックスを含有するよう処方され得る。
【0117】
ラクトースは、無水物または一水和物の継代、好ましくは後者であり得る。その他の適切な賦形剤としては、デキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロースおよびトレハロースが挙げられる。
【0118】
微細ミストを生成するために電気流体力学を用いてアトマイザー中に用いるための適切な溶液処方物は、作動当たり1 μg〜20 mgの本発明の化合物を含有し、作動容積は1 μlから100 μlまで変わり得る。典型的処方物は、式(1)の本発明の化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノールおよび塩化ナトリウムを含み得る。プロピレングリコールの代わりに用いられ得る代替的溶媒としては、グリセロールおよびポリエチレングリコールが挙げられる。
【0119】
適切な風味剤、例えばメタノールおよびレボメタノール、あるいは甘味剤、例えばサッカリンまたはサッカリンナトリウムが、吸入/鼻内投与のために意図された本発明の処方物に付加され得る。
吸入/鼻内投与のための処方物は、例えばPGLAを用いて、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。
【0120】
乾燥粉末吸入器の場合、投与量単位は、計測量を送達する弁により確定される。本発明による単位は、典型的には、0.001 mg〜10 mgの式(1)の化合物を含有する計測用量または「パフ」を投与するよう取り決められる。全1日用量は典型的には0.001 mg〜40 mgの範囲であり、これは単一用量で、またはより普通には、1日を通して分割用量として投与され得る。
【0121】
式(1)の化合物は、吸入による投与に特に適している。
本発明の化合物は、例えば座薬、ペッサリーまたは浣腸剤の形態で、直腸にまたは膣に投与され得る。ココアバターは伝統的座薬基剤であるが、しかし種々の代替物が適切な場合には用いられ得る。
直腸/膣投与のための処方物は、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。
【0122】
本発明の化合物はまた、典型的には等張pH調整滅菌生理食塩水中の微小化懸濁液または溶液の液滴の形態で、眼または耳に直接投与され得る。眼および耳投与に適したその他の処方物としては、軟膏、生分解性(例えば吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えばシリコーン)埋込物、ウエファー、レンズおよび微粒子または小胞系、例えばニオソームまたはリポソームが挙げられる。ポリマー、例えば架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロンさん、セルロース性ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはメチルセルロース、あるいはヘテロ多糖ポリマー、例えばセラチンゴムは、防腐剤、例えば塩化ベンズアルコニウムと一緒に混入され得る。このような処方物は、イオン導入によっても送達され得る。
眼/耳投与のための処方物は、即時および/または変法放出であるよう処方され得る。変法放出処方物は、遅延−、持続−、パルス−、制御−、標的化およびプログラム化放出を包含する。
【0123】
本発明の化合物は、上記の投与方式のいずれかに用いるためにそれらの溶解度、溶解速度、味遮断、生物学的利用能および/または安定性を改善するために、可溶性高分子物質、例えばシクロデキストリンおよびその適切な誘導体、またはポリエチレングリコール含有ポリマーと組合され得る。
【0124】
例えば薬剤−シクロデキストリン複合体は、ほとんどの剤形および投与経路に関して一般に有用であることが判明している。封入および非封入複合体の両方が用いられ得る。薬剤との直接複合の代替物として、シクロでキストリンが補助添加剤として、即ち担体、希釈剤または可溶化剤として用いられ得る。これらの目的のために最も一般的に用いられるのは、アルファ−、ベータ−およびガンマシクロデキストリンであり、この例は、国際特許出願WO 91/11172、WO 94/02518およびWO 98/55148に見出され得る。
【0125】
例えば特定の疾患または症状を治療する目的のために活性化合物の組合せを投与するのが望ましいゆえに、そのうちの少なくとも1つが本発明の化合物を含有する2つまたはそれ以上の製剤組成物が組成物の同時投与のためのキットの形態で組合され得るのが便利である、というのは本発明の範囲内である。
【0126】
したがって本発明のキットは、そのうちの少なくとも1つが本発明の式(1)の化合物を含有する2つまたはそれ以上の別個の製剤組成物、ならびに上記の組成物を別々に保持するための手段、例えば容器、分割ボトル、または分割ホイルパケットを含む。このようなキットの例は、錠剤、カプセル等の包装のために用いられるよく知られたブリスターパックである。
【0127】
本発明のキットは、異なる投与間隔で別個の組成物を投与する(例えば非経口的に)ための、または互いに対して別個の組成物を滴定するための、異なる剤形を投与するのに特に適している。遵守を助けるためにキットは典型的には投与のための使用説明書を含み、いわゆるメモリーエイドを装備され得る。
【0128】
ヒト患者への投与のために、本発明の化合物の全1日用量は、もちろん投与方式によって、0.001 mg〜5000 mgの範囲である。例えば静脈内1日用量は、0.001 mg〜40 mgのみを要する。全1日用量は、単一または分割用量で投与され、そして医者の指図で、本明細書に示された典型範囲の外であり得る。
【0129】
これらの投与量は、約65 kg〜70 kgの体重を有する平均ヒト被験者に基づいている。医者は、体重がこの範囲外である被験者、例えば乳児および高齢者に関する用量を容易に確定し得る。
疑わしさを回避するために、本明細書中での「治療」に対する言及は、治癒可能な、一時的緩和性の、そして予防的処置に対する言及を包含する。
【0130】
本発明の別の実施形態によれば、式(1)の化合物またはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物は、何らかの特に望ましい治療結果、例えば病理生理学的関連疾患過程、例えば(i)気管支収縮、(ii)炎症、(iii)アレルギー、(iv)組織破壊、(v)徴候および症候、例えば息切れ、咳の治療を得るために患者に同時投与されるべき1つまたは複数の付加的治療薬との組合せとしても用いられ得る。二次およびさらなる付加的な治療薬は、式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物、あるいは当該技術分野で既知の1つまたは複数のβ2アゴニストでもあり得る。さらに典型的には、二次およびさらなる治療薬は、異なるクラスの治療薬から選択される。
【0131】
本明細書中で用いる場合、式(1)の化合物および1つまたは複数の他の治療薬に言及する「同時投与」、「同時投与される」および「〜と組合せる」という用語は、以下のものを意味し、指し、そして包含するよう意図される:
・治療を必要とする患者に実質的に同時に上記構成成分を放出する単一剤形中に一緒にこのような構成成分が処方される場合の、患者への式(1)の化合物および治療薬(単数または複数)のこのような組合せの同時投与、
・治療を必要とする患者により実質的に同時に摂取される別個の剤形中に互いに離れてこのような構成成分が処方され、その上、構成成分が上記患者に実質的に同時に放出される場合の、患者への式(1)の化合物および治療薬(単数または複数)のこのような組合せの実質的同時投与、
【0132】
・治療を必要とする患者により各投与間に有意時間間隔で連続時間に摂取される別個の剤形中に互いに離れてこのような構成成分が処方され、その上、構成成分が上記患者に実質的に異なる時間に放出される場合の、患者への式(1)の化合物および治療薬(単数または複数)のこのような組合せの逐次投与、ならびに
・制御方式で上記構成成分を放出する単一剤形中に一緒にこのような構成成分が処方され、その上、それらが上記患者により同時におよび/または異なる時間に、同時に、連続的におよび/または重複的に投与される場合の、患者への式(1)の化合物および治療薬(単数または複数)のこのような組合せの逐次投与、
(この場合、各パートは同一のまたは異なる経路により投与され得る)。
【0133】
式(1)の化合物(単数または複数)、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物と組合せて用いられ得るその他の治療薬の適切な例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:
(a)5−リポオキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬または5−リポオキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、
(b)ロイコトリエンアンタゴニスト(LTRA)、例えばLTB4、LTC4、LTD4およびLTE4
(c)ヒスタミン受容体アンタゴニスト、例えばH1およびH3アンタゴニスト、
(d)うっ血除去薬用途のためのα1−およびα2−アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮剤交感神経様作用薬、
(e)ムスカリン性M3受容体アンタゴニストまたは抗コリン作動薬、
(f)PDE阻害薬、例えばPDE3、PDE4およびPDE5阻害薬、
(g)テオフィリン、
(h)グリコン酸ナトリウム、
【0134】
(i)非選択的または選択的COX−1またはCOX−2阻害薬の両方のCOX阻害薬(NSAID)、
(j)経口および吸入糖質コルチコステロイド、
(k)内因性炎症性存在物に対して活性なモノクローナル抗体、
(l)抗腫瘍壊死因子(抗TNF−α)薬、
(m)接着分子阻害薬、例えばVLA−4アンタゴニスト、
(n)キニン−B1−およびB2−受容体アンタゴニスト、
(o)免疫抑制薬、
【0135】
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害薬、
(q)タチキニンNK1、NK2およびNK3受容体アンタゴニスト、
(r)エラスターゼ阻害薬、
(s)アデノシンA2a受容体アゴニスト、
(t)ウロキナーゼの阻害薬、
(u)ドーパミン受容体に作用する化合物、例えばD2アゴニスト、
(v)NFκβ経路の調整薬、例えばIKK阻害薬、
(w)サイトカインシグナル伝達経路の調整薬、例えばp38MAPキナーゼまたはsykキナーゼ、
(x)粘液溶解薬または抗咳薬として分類され得る作用物質、ならびに
(y)抗生物質。
【0136】
本発明によれば、式(1)の化合物と、以下の:
− H3アンタゴニスト、
− ムスカリン性M3受容体アンタゴニスト、
− PDE4阻害薬、
− 糖質コルチコステロイド、
− アデノシンA2a受容体アゴニスト、
− サイトカインシグナル伝達経路の調整薬、例えばp38MAPキナーゼまたはsykキナーゼ、あるいは
− ロイコトリエンアンタゴニスト(LTRA)、例えばLTB4、LTC4、LTD4およびLTE4
との組合せが好ましい。
【0137】
本発明によれば、式(1)の化合物と、以下の:
− 糖質コルチコステロイド、特に全身副作用低減を示す吸入糖質コルチコステロイド、例えばプレドニソン、プレドニソロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、二プロピオン酸ベクロメタソン、ブデソニド、プロピオン酸フルチカソン、シクレソニドおよびフランカルボン酸モメタゾン、あるいは
− ムスカリン性M3受容体アンタゴニストまたは抗コリン作動薬、例えば特にイプラトロピウム塩、即ち臭化物、チオトロピウム塩、即ち臭化物、オキシトロピウム塩、即ち臭化物、ペレンゼピンおよびテレンゼピン
との組合せがさらに好ましい。
【0138】
治療に対する本明細書中の言及は全て、治癒可能な、一時的緩和性の、そして予防的処置を包含する、と理解されるべきである。以下の説明は、式(1)の化合物が用いられ得る治療用途に関する。
式(1)の化合物は、β2受容体と相互作用する能力を有し、それにより、β2受容体が全ての哺乳類の生理学において演じる不可欠な役割のため、下記のような広範囲の治療用途を有する。
【0139】
したがって本発明のさらなる態様は、β2受容体が関与する疾患、障害および症状の治療に用いるための、式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物に関する。特に本発明は、以下のものからなる群から選択される疾患、障害および症状の治療に用いるための、式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物にも関する:
・種類、病因または病原は何であれ喘息、特にアトピー性喘息、非アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE媒介性喘息、気管支喘息、本態性喘息、真性喘息、病理生理学的障害により引き起こされる内因性喘息、環境因子により引き起こされる外因性喘息、未知のまたは不顕性の原因の本態性喘息、非アトピー性喘息、気管支炎症喘息、気腫性喘息、運動誘導性喘息、アレルゲン誘導性喘息、冷気誘導性喘息、職業性喘息、細菌、真菌、原生動物またはウイルス感染により引き起こされる感染性喘息、非アレルギー性喘息、初期喘息、喘鳴乳児症候群および細気管支炎からなる群から選択される一成員である喘息、
【0140】
・慢性または急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞および気腫、
・種類、病因または病原は何であれ閉塞性または炎症性気道疾患、特に慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎、肺気腫あるいはCOPDに関連したまたは関連しない呼吸困難、不可逆性、進行性気道閉塞により特性化されるCOPD、成人呼吸促進症候群(ARDS)、その他の薬物療法の結果として生じる気道過反応性の悪化、ならびに肺高血圧に関連する気道疾患からなる群から選択される一成員である閉塞性または炎症性気道疾患、
【0141】
・種類、病因または病原は何であれ、気管支炎、特に急性気管支炎、急性喉頭気管気管支炎、アラキジン酸気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性気管支炎、感染性喘息性気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌または連鎖球菌性気管支炎および小胞性気管支炎からなる群から選択される一成員である気管支炎、
・急性肺損傷、
・種類、病因または病原は何であれ、気管支拡張症、特に円柱状気管支拡張症、嚢胞状気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、毛細管性機気管支拡張症、嚢状気管支拡張症、乾性気管支拡張症および濾胞性気管支拡張症からなる群から選択される一成員である気管支拡張症。
【0142】
本発明のさらなる態様は、β2アゴニスト活性を有する薬剤の製造のための式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物の使用にも関する。特に本発明は、β2媒介性疾患および/または症状、特に上記の疾患および/または症状の治療のための薬剤の製造のための式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物の使用に関する。
【0143】
結果として、本発明は、有効量の式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物を用いて、哺乳類、例えばヒトを治療するための特に興味深い方法を提供する。さらに精確に言えば、本発明は、哺乳類、例えばヒトにおけるβ2媒介性疾患および/または症状、特に上記の疾患および/または症状の治療のための特に興味深い方法であって、有効量の式(1)の化合物、その製薬上許容可能な塩および/または誘導形態を上記哺乳類に投与することを包含する方法を提供する。
【実施例】
【0144】
以下の実施例は、式(1)の化合物の調製を例示する:
実施例1:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化25】

エタノール(1 ml)中のN−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(48 mg, 0.07 mmol)の溶液を塩酸ヒドロキシルアミン(24 mg, 0.35 mmol)で処理し、その結果生じた混合物を、80℃で16時間、ReacrivialTM中で加熱した。反応混合物を冷却し、強陽イオン交換カラムに通して、メタノールで、次にメタノール中の2 Nアンモニアで溶離して、生成物を溶離した。ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(97:3:0.5から90:10:1(容積)に変更)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た。
【化26】

【0145】
実施例2:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化27】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物2)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化28】

【0146】
実施例3:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化29】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド(調製物3)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化30】

【0147】
実施例4:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化31】

実施例1に関する方法を用いて、4−{[({3−[2−({(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−3−ピリジニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)プロピル]フェニル}アセチル)アミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシフェニル)エチル]ベンズアミド(調製物4)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化32】

【0148】
実施例5:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化33】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物5)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化34】

【0149】
実施例6:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化35】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物6)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化36】

【0150】
実施例7:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化37】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物7)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化38】

【0151】
実施例8:4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化39】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]−ベンズアミド(調製物8)を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化40】

【0152】
実施例9:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化41】

実施例1に関する方法を用いて、N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(調製物9)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化42】

LRMS(APCI):m/z[M+H]+612
旋光度[α]D25=−23.00℃=1、メタノール。
【0153】
実施例10:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化43】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド(調製物10)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化44】

旋光度[α]D25=−22.80℃=1、メタノール。
【0154】
実施例11:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化45】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジル)−ベンズアミド(調製物11)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化46】

旋光度[α]D25=−23.0℃=1、メタノール。
【0155】
実施例12:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化47】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物12)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化48】

旋光度[α]D25=−31.0℃=1、メタノール。
【0156】
実施例13:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化49】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物13)を用いて調製して、表題化合物を橙色油として得た。
【化50】

旋光度[α]D25=−54.41℃=1、メタノール。
【0157】
実施例14:N−(4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−ベンジル)−2,2−ジフェニル−アセトアミド
【化51】

実施例1に関する方法を用いて、N−[4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンジル]−2,2−ジフェニル−アセトアミド(調製物14)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化52】

【0158】
実施例15:2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化53】

実施例1に関する方法を用いて、N−{4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンジル}−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド(調製物15)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化54】

【0159】
実施例16:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−ベンジルオキシ−エチル)−ベンズアミド
【化55】

実施例1に関する方法を用いて、N−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(調製物16)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化56】

【0160】
実施例17:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−フェニル−プロポキシ)−エチル]−ベンズアミド
【化57】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−フェニル−プロポキシ)−エチル]−ベンズアミド(調製物17)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化58】

【0161】
実施例18:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチル]−ベンズアミド
【化59】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチル]−ベンズアミド(調製物18)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化60】

【0162】
実施例19:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化61】

実施例1に関する方法を用いて、N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(調製物19)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化62】

LRMS(APCI):m/z[M+H]+721。
【0163】
実施例20:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化63】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物20)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化64】

【0164】
実施例21:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化65】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物21)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化66】

【0165】
実施例22:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化67】

実施例1に関する方法を用いて、N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(調製物22)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化68】

【0166】
実施例23:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化69】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(3−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物23)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化70】

【0167】
実施例24:4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化71】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(3−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド(調製物24)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化72】

【0168】
実施例25:塩酸2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−アセトアミド
【化73】

実施例1に関する方法を用いて、N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド(調製物25)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化74】

【0169】
実施例26:塩酸2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−アセトアミド
【化75】

実施例1に関する方法を用いて、N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド(調製物26)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化76】

【0170】
実施例27:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化77】

実施例1に関する方法を用いて、N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド(調製物27)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化78】

【0171】
実施例28:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化79】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド(調製物28)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化80】

【0172】
実施例29:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化81】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド(調製物29)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化82】

【0173】
実施例30:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−エチル]−ベンズアミド
【化83】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[(1R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−エチル]−ベンズアミド(調製物30)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化84】

【0174】
実施例31:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化85】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物31)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化86】

【0175】
実施例32:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化87】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド(調製物32)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化88】

【0176】
実施例33:4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化89】

実施例1に関する方法を用いて、4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]−ベンズアミド(調製物33)を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化90】

【0177】
実施例34:2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化91】

エタノール(5 ml)中の2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−N−{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド(184 mg, 0.24 mmol)の溶液を塩酸ヒドロキシルアミン(85 mg, 1.22 mmol)で処理し、その結果生じた溶液を、80℃に24時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、強陽イオン交換カラム上に載せて、メタノールで、次にメタノール中の1 Mアンモニアで生成物を溶離した。塩基性分画を併合し、溶媒を真空除去した。ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(100:0:0から92:8:1(容積)に変更)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を無色発泡体として得た(47 mg, 29%)。
【化92】

【0178】
実施例35:2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化93】

実施例34に記載した方法を用いて、N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミドから調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た。
【化94】

【0179】
実施例36:2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化95】

実施例34に記載した方法を用いて、2−[3−(2−{2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミドから調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た。
【化96】

以下の調製物は、先述の実施例に用いたある種の中間体の調製を記載する。
【0180】
調製物1:N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化97】

N,N−ジメチルホルムアミド(1 ml)中の調製物34(105 mg, 0.19 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(41 mg, 0.3 mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(50 mg, 0.26 mmol)、トリエチルアミン(80 μl, 0.58 mmol)および3,4−ジメトキシベンジルアミン(37 μl, 0.24 mmol)の溶液を放置して、室温で40時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣を水(2 ml)およびジクロロメタン(2 ml)間に分配した。有機相を分離し、真空濃縮した。ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(98:2から95:5:0.5(容積)に変更)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して48 mgのN−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−{[((({3−[2−({(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−3−ピリジニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)−プロピル]−フェニル}−アセチル)−アミノ)−メチル)−ベンズアミド(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化98】

LRMS(エレクトロスプレー):m/z[M−H]-688。
【0181】
調製物2:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化99】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化100】

【0182】
調製物3:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化101】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化102】

【0183】
調製物4:4−({2−[3(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−1H−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}プロピル)フェニル]アセチルアミノ}−メチル)−N−[(1R)−1−(4−メトキシフェニル)エチル]ベンズアミド
【化103】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化104】

【0184】
調製物5:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化105】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化106】

【0185】
調製物6:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化107】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化108】

【0186】
調製物7:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化109】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化110】

【0187】
調製物8:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化111】

調製物34からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色発泡体として得た。
【化112】

【0188】
調製物9:N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化113】

調製物38からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化114】

旋光度[α]D25=−24.80℃=1、メタノール。
【0189】
調製物10:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化115】

調製物38からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化116】

旋光度[α]D25=−28.01℃=1、MeOH。
【0190】
調製物11:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化117】

調製物38からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化118】

旋光度[α]D25=−23.60℃=1、メタノール。
【0191】
調製物12:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化119】

調製物38からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化120】

旋光度[α]D25=−20.4℃=1、メタノール。
【0192】
調製物13:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化121】

調製物38からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化122】

旋光度[α]D25=−49.81℃=1、メタノール。
【0193】
調製物14:N−[4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンジル]−2,2−ジフェニル−アセトアミド
【化123】

調製物38からの酸および調製物57からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化124】

【0194】
調製物15:N−{4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンジル}−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド
【化125】

調製物38からの酸および調製物60からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化126】

【0195】
調製物16:N−(2−ベンジルオキシ−エチル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化127】

調製物38からの酸および調製物62からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化128】

【0196】
調製物17:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−フェニル−プロポキシ)−エチル]−ベンズアミド
【化129】

調製物38からの酸および調製物63からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化130】

【0197】
調製物18:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチル]−ベンズアミド
【化131】

調製物38からの酸および調製物64からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色発泡体として得た。
【化132】

【0198】
調製物19:N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化133】

調製物38からの酸および調製物67からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化134】

【0199】
調製物20:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化135】

調製物38からの酸および調製物65からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化136】

【0200】
調製物21:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(4−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化137】

調製物38からの酸および調製物66からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化138】

【0201】
調製物22:N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化139】

調製物38からの酸および調製物70からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化140】

【0202】
調製物23:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(3−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化141】

調製物38からの酸および調製物68からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化142】

【0203】
調製物24:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(3−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド
【化143】

調製物38からの酸および調製物69からのアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化144】

【0204】
調製物25:N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド
【化145】

調製物40からの酸および調製物67からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化146】

【0205】
調製物26:N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド
【化147】

調製物40からの酸および調製物70からのアミンを用いて、調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化148】

【0206】
調製物27:N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−ベンズアミド
【化149】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+690。
【0207】
調製物28:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド
【化150】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0208】
調製物29:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化151】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0209】
調製物30:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[(1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル]−ベンズアミド
【化152】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0210】
調製物31:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化153】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0211】
調製物32:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−((1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド
【化154】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0212】
調製物33:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−N−[2−(3−メトキシフェニル)−エチル]−ベンズアミド
【化155】

調製物42からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
LRMS(APCI):m/z[M+H]+674。
【0213】
調製物34:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸
【化156】

テトラヒドロフラン(10 ml)中の調製物35からのエステル(1.31 g, 2.36 mmol)の溶液を1 N水酸化リチウム(4.7 ml, 4.7 mmol)で処理し、その結果生じた混合物を放置して、室温で16時間撹拌した。溶媒を真空除去し、残渣をジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(90:10:1(容積))で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を無色固体として得た(0.88 g)。
【化157】

【0214】
調製物35:4−({2−[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸メチルエステル
【化158】

調製物36からの酸および適切なアミンを用いて、調製物1に関する手法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色油として得た。
【化159】

【0215】
調製物36:[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸
【化160】

調製物37からのエステルを用いて、調製物34に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)をオフホワイト色固体として得た。
【化161】

【0216】
調製物37:[3−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化162】

調製物53からのケトンおよび調製物46からのアミンを用いて、調製物52に関する手法に従って調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色油として得た。
【化163】

【0217】
調製物38:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸
【化164】

調製物36からのエステルを用いて調製物34に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化165】

旋光度[α]D25=−27.71℃=1、メタノール。
【0218】
調製物39:4−({2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸メチルエステル
【化166】

調製物40からの酸および適切なアミンを用いて調製物1に関する手法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色固体として得た。
【化167】

旋光度[α]D25=−27.71℃=1、メタノール。
【0219】
調製物40:[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸
【化168】

調製物41からのエステルを用いて、調製物34に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化169】

【0220】
調製物41:[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化170】

ジメチルスルホキシド(50 ml)中の調製物48からのエポキシド(5.43 gの66%b/w粗製物質、3.58 g, 16.7 mmol)および調製物51からのアミン(4.15 g, 20.02 mmol)の溶液を窒素下で85℃で16時間、加熱した。反応混合物を室温に冷却し、強陽イオン交換カラム上煮直接載せた。カラムをメタノール(300 ml)で溶離し、次にメタノール(100 ml)中の2 Mアンモニアで生成物を溶離した。溶媒を真空除去し、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(100から98:2:0.2(容積)に変更)で溶離するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製して、表題化合物を淡橙色油として得た(5.45 g)。
【化171】

【0221】
調製物42:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸
【化172】

調製物43からのエステルを用いて調製物34に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を淡黄色固体として得て、これをさらに精製せずに用いた。
LRMS(エレクトロスプレー):m/z[M+H]+541、[M−H]-539。
【0222】
調製物43:4−({2−[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセチルアミノ}−メチル)−安息香酸メチルエステル
【化173】

調製物44からの酸および適切なアミンを用いて調製物1に関する方法を用いて調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)をオフホワイト色固体として得た。
【化174】

【0223】
調製物44:[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸
【化175】

調製物45からのエステルを用いて、調製物34に関する手法に従って調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を無色固体として得た。
【化176】

【0224】
調製物45:[4−(2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化177】

調製物55からのケトンおよび調製物46からのアミンを用いて、調製物52に関する手法に従って調製して、表題化合物(ジアステレオマーの1:1混合物)を黄色ゴムとして得た。
【化178】

【0225】
調製物46:(1R)−2−アミノ−1−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−エタノール
【化179】

エタノール(50 ml)中の8 Mメチルアミン中の調製物47からのフタルイミド(4.85 g, 13.4 mmol)の溶液を、窒素大気下で室温で18時間撹拌した。反応物を減圧下で濃縮し、残渣をメタノール中に溶解した。この溶液を強陽イオン交換樹脂カートリッジに通して、メタノールで、次にメタノール中の2 Nアンモニアで溶離して、生成物を溶離した。ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(95:5:0.5から90:10:1(容積)に変更)で溶離するシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより残渣を精製して、表題化合物を淡黄色固体として得た(1.6 g)。
【化180】

【0226】
調製物47:2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチル}−イソインドール−1,3−ジオン
【化181】

N,N−ジメチルホルムアミド(200 ml)中の調製物48からの粗製エポキシド(30.0 gの65%b/wエポキシド、19.50 g, 91.0 mmol)、フタルイミド(12.51 g, 85.0 mmol)およびフタルイミドカリウム(2.78 g, 15.0 mmol)の溶液を、窒素下で90℃で6時間加熱した。冷却後、反応物を室温で18時間撹拌し、真空濃縮して、残渣をジクロロメタン(600 ml)および水(400 ml)間に分配した。有機相を分離し、水性相をさらなるジクロロメタン(200 ml)で抽出した。併合有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)し、真空濃縮した。結晶化(酢酸エチル、300 ml)により、表題化合物を淡黄色結晶固体として得た(22.1 g)。
【化182】

【0227】
調製物48:2−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−5−[(2R)−オキシラニル]ピリジン
【化183】

テトラヒドロフラン(20 ml)中の調製物49からの塩化物(12.0 g, 48.1 mmol)の溶液を、tert−ブチルメチルエーテル(15 ml)およびテトラヒドロフラン(30 ml)中の(−)−B−クロロジイソピノカムフェイルボラン(20.1 g, 62.5 mmol)の溶液に、−30℃で窒素下で徐々に付加した。反応物を−30℃で6時間撹拌し、次に過ホウ酸ナトリウム四水和物(7.4 g, 48.1 mmol)を、その後tert−ブチルメチルエーテル(50 ml)を付加した。反応物を室温で18時間撹拌し、2 M水酸化ナトリウム水溶液(190 ml)で処理して、さらに6時間撹拌した。有機相を分離し、水性相をさらなるtert−ブチルメチルエーテル(50 ml)で抽出した。併合有機抽出物を1 M水酸化ナトリウム水溶液(50 ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(50 ml)で洗浄し、乾燥(硫酸ナトリウム)して、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ペンタン:ジクロロメタン(80:2を100:0(容積)に変更)で溶離して、粗製エポキシド(65% b/w, 11.0 g)を得て、これをさらに精製せずに用いた。
【化184】

【0228】
調製物49:2−クロロ−1−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−エタノン
【化185】

ヘキサン中の2.5 Mn−ブチルリチウム(35 ml, 87.6 mmol)中の溶液を、tert−ブチルメチルエーテル(300 ml)中の調製物50からの臭化物(20.0 g, 79.7 mmol)の溶液に、−78℃で窒素下で10分間に亘って付加した。反応物をさらに10分間撹拌し、tert−ブチルメチルエーテル(40 ml)中の2−クロロ−N−メトキシ−N−メチル−アセトアミド(12.1 g, 87.6 mmol)を徐々に付加した。反応物を−78℃で20時間撹拌し、次に1 M塩酸(200 ml)を付加した。混合物を室温に暖めて、2時間撹拌し、有機相を分離した。水性相をtert−ブチルメチルエーテルで抽出し、併合有機抽出物を水(100 ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(100 ml)および1 M水酸化ナトリウム(100 ml)で洗浄した。有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)して、真空濃縮し、残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ペンタン:ジクロロメタン:メタノール(75:25:0を0:99:1(容積)に変更)で溶離した。再結晶化(ペンタン:ジクロロメタン)により、表題化合物を黄色固体として得た(11.97 g)。
【化186】

【0229】
調製物50:5−ブロモ−2−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン
【化187】

2,5−ヘキサンジオン(46.2 g, 0.41 mol)を2−アミノ−5−ブロモピリジン(50.0 g, 0.29 mol)の懸濁液に付加し、反応物をディーン・スターク条件下で24時間還流加熱した。パラ−トルエンスルホン酸(100 mg)を付加し、反応物をさらに18時間還流した。水8 mlを除去し、そこで反応物を室温に冷却して、水(100 ml)で洗浄して、シリカゲルのプラグに通して、トルエンで溶離した。溶離液を真空濃縮して、残渣をペンタン:ジクロロメタン(1:1、容積)中に溶解し、シリカゲルのプラグに通して、ペンタン:ジクロロメタン(1:1、容積)で溶離した。溶離液を真空濃縮して、赤色液体を得て、これを放置して固化した。固体をイソプロパノールから再結晶化して、表題化合物を淡黄色固体として得た(54.4 g)。
【化188】

【0230】
調製物51:[3−((2R)−2−アミノ−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化189】

調製物52からのアミン(7.69 g, 22 mmol)および蟻酸アンモニウム(6.94 g, 110 mmol)の溶液を、20%の水酸化パラジウム−オン−チャコール(2.00 g)の存在下で75℃に加熱した。90分後、反応混合物を室温に冷却し、アーボセル(登録商標)を通して濾過し、濾液を真空濃縮した。残渣をジクロロメタン(100 ml)および880アンモニア(100 ml)間に分配し、有機相を分離した。水性相をジクロロメタン(100 ml)で抽出し、併合有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)して、真空濃縮して、表題化合物を無色油として得た(4.78 g)。
【化190】

【0231】
調製物52:{3−[(2R)−2−((1R)−1−フェニル−エチルアミノ)−プロピル]−フェニル}−酢酸メチルエステル
【化191】

ジクロロメタン(400 ml)中の調製物53からのケトン(8.5 g, 41.2 mmol)、(R)−α−メチルベンジルアミン(4.8 ml, 37.2 mmol)、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(11.6 g, 56 mmol)および酢酸(2.2 ml, 38 mmol)の溶液を、室温で48時間撹拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200 ml)の付加によりクエンチし、泡立ちが終わるまで撹拌した。有機相を分離し、水性相をジクロロメタン(100 ml)で抽出した。併合有機抽出物を乾燥(硫酸マグネシウム)して、真空濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(99:1:0.1を95:5:0.5(容積)に変更)で溶離して、ジアステレオマーの4:1混合物(R,R大)を淡黄色油(8.71 g)として得た。メタノール中の1 M塩化水素による処理とその後の3連続結晶化(ジイソプロピルエーテル/メタノール)により、表題化合物を無色結晶固体として得た(5.68 g)。
【化192】

【0232】
調製物53:[3−(2−オキソ−プロピル]−フェニル}−酢酸メチルエステル
【化193】

調製物26からの臭化物(15.0 g, 65.0 mmol)、トリブチルスズメトキシド(28.3 ml, 98 mmol)、酢酸イソプロピルペニル(10.8 ml, 98.0 mmol)、酢酸パラジウム(II)(750 mg, 3.30 mmol)およびトリ−オルト−トリルホスフィン(2.0 g, 6.5 mmol)の溶液を、100℃で窒素下で5時間、トルエン(75 ml)中で一緒に撹拌した。冷却後、反応物を酢酸エチル(150 ml)および 4 Mフッ化カリウム水溶液(90 ml)で希釈し、15分間撹拌した。混合物を、アーボセルを通して濾過し、有機相を分離し、真空濃縮した。残渣をシリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジエチルエーテル:ペンタン:ジクロロメタン(0:100:0を25:75:0に、次に0:0:100(容積)に変更)の溶媒勾配で溶離して、表題化合物を淡黄色油として得た(12.6 g)。
【化194】

【0233】
調製物54:(3−ブロモ−フェニル)−酢酸メチルエステル
【化195】

塩化アセチル(0.7 ml, 9.3 mmol)をメタノール(500 ml)中の(3−ブロモ−フェニル)−酢酸(20.0 g, 93 mmol)の溶液に窒素下で0℃で徐々に付加し、反応物を5時間掛けて徐々に室温に暖めた。溶媒を真空除去し、残渣をジクロロメタン中に溶解し、乾燥(硫酸ナトリウム)して、真空濃縮して、表題化合物を無色油として得た(20.6 g)。
【化196】

【0234】
調製物55:[4−(2−オキソ−プロピル]−フェニル}−酢酸メチルエステル
【化197】

調製物56からのエステルを用いて調製物53に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色油として得た。
【化198】

【0235】
調製物56:(4−ブロモ−フェニル)−酢酸メチルエステル
【化199】

(4−ブロモ−フェニル)−酢酸を用いて調製物54に関する方法を用いて調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化200】

【0236】
調製物57:N−(4−アミノメチル−ベンジル)−2,2−ジフェニル−アセトアミド
【化201】

エタノール(15 ml)および酢酸エチル(1 ml)の混合物中の調製物58からのアミド(200 mg, 0.43 mmol)の溶液を、10%パラジウム−オン−チャコール(40 mg)上で60 psi/50℃で3時間水素添加した。その結果生じた混合物をアーボセルを通して濾過し、濾液を真空濃縮して、油を得た。シリカゲル上でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、CH2Cl2:MeOH(98:2を90:10に(容積))で溶離して、表題化合物(87 mg)を白色固体として得た。
【化202】

【0237】
調製物58:[4−(ジフェニルアセチルアミノ−メチル)−ベンジル]−カルバミン酸ベンジルエステル
【化203】

調製物59からのアミンおよび適切な酸を用いて調製物1に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化204】

【0238】
調製物59:(4−アミノメチル−ベンジル)−カルバミン酸ベンジルエステル
【化205】

ジクロロメタン(480 ml)中の1,4−ビス(アミノメチル)ベンゼン(10.0 g, 74 mmol)およびトリエチルアミン(9.8 ml, 74 mmol)の溶液を0℃に冷却し、ジクロロメタン(250 ml)中のベンジルクロロホルメート(10.5 ml, 74 mmol)の溶液で処理した。その結果生じた混合物を16時間かけて徐々に室温に暖めた。溶媒を真空除去し、残渣を酢酸エチル(450 ml)および1 M水酸化ナトリウム水溶液(300 ml)間に分配した。その結果生じた二相混合物を濾過し、有機相を分離し、乾燥(硫酸マグネシウム)して、真空濃縮し、蝋質固体を得た。熱酢酸エチルによる粉砕とその後の液体の濃縮により、表題化合物を蝋質固体として得た(7.4 g)。
【化206】

【0239】
調製物60:塩酸(4−アミノメチル−ベンジル)−ベンズヒドリル−アミン
【化207】

テトラヒドロフラン(100 ml)中の調製物61からのニトリル(10.43 g, 35 mmol)の溶液を、窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン(80 ml)中の水素化アルミニウムリチウム(2.66 g, 70 mmol)の懸濁液に滴下した。その結果生じた懸濁液を5時間加熱還流し、次に室温に冷却した。水(2.66 ml)を、その後、15%w/w水酸化ナトリウム水溶液(2.66 ml)を、その後、水(7.98 ml)を付加した。その結果生じた懸濁液を濾過し、濾液を真空濃縮して、無色油を得た。油をクロロホルム(200 ml)中に再溶解し、乾燥(硫酸ナトリウム)して、真空濃縮し,黄色油を得た。油をエーテル中の塩化ナトリウム溶液で処理して、塩酸塩を得て、これを再結晶化(イソプロパノール/メタノール)し、表題化合物を無色固体として得た。
【化208】

【0240】
調製物61:4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンゾニトリル塩化水素
【化209】

エタノール(200 ml)中の臭化4−シアノベンジル(13.72 g, 70 mmol)、ベンズヒドリルアミン(13.79 g, 75 mmol)および炭酸カリウム(16.8 g, 140 mmol)の懸濁液を、5時間加熱還流した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空濃縮して、残渣をヘキサン/イソプロパノールの混合物から結晶化して、遊離塩基を無色固体として得た。化合物をエーテル中の塩化水素で処理し、次に再結晶化(イソプロパノール)して、表題化合物を無色固体として得た。
【化210】

【0241】
調製物62:2−ベンジルオキシ−エチルアミン
【化211】

Synthetic Communications 1995, 25(6), 907-913に従って調製。
【化212】

【0242】
調製物63:2−(3−フェニル−プロピル)−エチルアミン
【化213】

Synthetic Communications 1995, 25(6), 907-913に従って調製。
【化214】

【0243】
調製物64:2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチルアミン
【化215】

水素化ナトリウム(1.00 g, 0.025 mmol)を、テトラヒドロフラン(25 ml)中のエタノールアミン(1.51 ml, 0.025 mmol)の冷却(0℃)溶液に一部ずつ付加した。次に反応混合物を30分間加熱還流した。クロロメチルナフタレン(3.4 ml, 0.0225 mmol)を付加し、反応混合物を3時間還流加熱した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を真空除去した。残渣をジクロロメタン(50 ml)および1 N水酸化ナトリウム水溶液(50 ml)間に分配した。有機相を分離し、水性相をジクロロメタン(2×50 ml)で抽出した。併合有機抽出物を真空濃縮し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製して、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(98:2:0.2を90:10:1に変更(容積))で溶離して、表題化合物を無色油として得た(1.80 g, 40%)。
【化216】

【0244】
調製物65:4−アミノメチル−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
【化217】

メタノール(60 ml)中の調製物74からのニトリル(1.27 g, 6.47 mmol)の溶液を0℃で、塩化コバルト(1.68 g, 12.9 mmol)で処理し、その結果生じた混合物を放置して5分間撹拌後、ホウ水素化ナトリウム(2,40 g, 63.4 mmol)を付加した。その結果生じた懸濁液を徐々に室温に上げた。16時間後、3 N塩酸(10 ml)を付加し、混合物を10分間撹拌した。880アンモニア溶液(20 ml)。シリカゲルを混合物に付加し、溶媒を真空除去して、易流動性粉末を得て、これをフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(97:3:0.5を90:10:1に変更(容積))で溶離して、表題化合物を無色蝋質固体として得た(1.12 g, 86%)。
【化218】

【0245】
調製物66:4−アミノメチル−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化219】

調製物75からのニトリルを用いて調製物85に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化220】

LRMS(APCI):m/z[M+H]+215。
【0246】
調製物67:塩酸4−アミノメチル−N−ベンジル−ベンゼンスルホンアミド
【化221】

調製物76からのニトリルを用いて調製物65に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化222】

【0247】
調製物68:3−アミノメチル−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化223】

調製物71からのニトリルを用いて調製物65に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化224】

【0248】
調製物69:3−アミノメチル−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化225】

調製物72からのニトリルを用いて調製物65に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化226】

【0249】
調製物70:3−アミノメチル−N−ベンジル−ベンゼンスルホンアミド
【化227】

調製物73からのニトリルを用いて調製物65に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色油として得た。
【化228】

【0250】
調製物71:3−シアノ−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化229】

塩酸メチルアミン(736 mg, 10.9 mmol)をテトラヒドロフラン(30 ml)中の塩化3−シアノベンゼンスルホニル(2.0 g, 9.9 mmol)およびトリエチルアミン(3.45 ml, 24.7 mmol)の溶液に付加し、その結果生じた混合物を放置して、窒素雰囲気下で室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(30 ml)および酢酸エチル(50 ml)で希釈した。有機相を分離し、乾燥(硫酸ナトリウム)して、真空濃縮し、表題化合物を無色固体として得た(1.68 g, 86%)。
【化230】

【0251】
調製物72:3−シアノ−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化231】

適切なアミンを用いて調製物71に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色固体として得た。
【化232】

【0252】
調製物73:N−ベンジル−3−シアノ−ベンゼンスルホンアミド
【化233】

適切なアミンを用いて調製物71に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡橙色固体として得た。
【化234】

【0253】
調製物74:4−シアノ−N−メチル−ベンゼンスルホンアミド
【化235】

適切なアミンおよび塩化スルホニルを用いて調製物71に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡橙色固体として得た。
【化236】

【0254】
調製物75:4−シアノ−N−エチル−ベンゼンスルホンアミド
【化237】

適切なアミンおよび塩化スルホニルを用いて調製物71に関する方法を用いて調製して、表題化合物を黄色固体として得た。
【化238】

【0255】
調製物76:N−ベンジル−4−シアノ−ベンゼンスルホンアミド
【化239】

適切なアミンおよび塩化スルホニルを用いて調製物71に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色固体として得た。
【化240】

【0256】
調製物77:2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−N−{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化241】

N,N−ジメチルホルムアミド(2 ml)中の調製物40からの酸(179 mg, 0.43 mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(89 mg, 0.65 mmol)、塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(113 mg, 0.57 mmol)、トリエチルアミン(0.18 ml, 1.32 mmol)および調製物82からのアミン(210 mg, 0.53 mmol)の溶液を放置して、窒素雰囲気下で24時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(10 ml)および水(3 ml)で希釈した。有機相を分離し、乾燥(硫酸ナトリウム)して、溶媒を真空除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(100:0:0から94:6:1(容積)に変更)で溶離して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た(184 mg, 56%)。
【化242】

【0257】
調製物78:N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−2−[3−((2R)−2−{(2R)−2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−アセトアミド
【化243】

調製物40からの酸および調製物80からのアミンを用いて調製物77に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た。
【化244】

【0258】
調製物79:2−[3−(2−{2−[6−(2,5−ジメチル−ピロール−1−イル)−ピリジン−3−イル]−2−ヒドロキシ−エチルアミノ}−プロピル)−フェニル]−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド
【化245】

調製物40からの酸および調製物81からのアミンを用いて調製物77に関する方法を用いて調製して、表題化合物を淡黄色発泡体として得た。
【化246】

【0259】
調製物80:塩酸1−(4−アミノメチル−ベンジル)−3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−尿素
【化247】

ジクロロメタン(10 ml)中の調製物83からの尿素(273 mg, 0.64 mmol)の溶液をメタノール(10 ml)中の1 M塩化水素で処理し、その結果生じた溶液を窒素雰囲気下で室温で16時間撹拌した。溶媒を真空除去して、表題化合物を無色固体として得た(309 mg, 100%)。
【化248】

【0260】
調製物81:塩酸1−(4−アミノメチル−ベンジル)−3−(3−フェノキシ−ベンジル)−尿素
【化249】

調製物84からの尿素を用いて調製物80に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化250】

【0261】
調製物82:塩酸1−(4−アミノメチル−ベンジル)−3−(3−フェノキシ−ベンジル)尿素
【化251】

調製物85からの尿素を用いて調製物80に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化252】

【0262】
調製物83:{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化253】

トルエン(5 ml)中の調製物86からのイミダゾール(300 mg, 0.9 mmol)および3,4−ジメトキシベンジルアミン(0.142 ml, 0.95 mmol)の溶液を窒素雰囲気下で60℃で2時間加熱した。溶媒を真空除去し、残渣を強要イオン交換樹脂により精製して、メタノールで溶離し、表題化合物を無色固体として得た(273 mg, 70%)。
【化254】

【0263】
調製物84:{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化255】

適切なアミンを用いて調製物83に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得た。
【化256】

【0264】
調製物85:{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化257】

適切なアミンを用いて調製物83に関する方法に従って調製して、表題化合物を無色固体として得て、これをさらに精製することなく用いた。
【0265】
調製物86:(4−{[(イミダゾール−1−カルボニル)−アミノ]−メチル}−ベンジル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化258】

テトラヒドロフラン(30 ml)中の調製物87からのアミン(2.0 g, 8.46 mmol)の懸濁液を、テトラヒドロフラン(30 ml)中のカルボニルジイミダゾール(1.51 g, 9.31 mmol)の溶液に付加し、その結果生じた混合物を放置して、室温で窒素雰囲気下で16時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(50 ml)で希釈し、水(30 ml)、飽和塩化ナトリウム水溶液(30 ml)で洗浄した。有機相を乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空濃縮して、白色固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(100:0:0を94:6:1(容積)に変更)で溶離して、表題化合物を無色油として得た(1.38 g, 49%)。
【化259】

【0266】
調製物87:(4−アミノメチル}−ベンジル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【化260】

ジクロロメタン(50 ml)中のジ−tert−ブチルジカルボネート(19.0 g, 87 mmol)の溶液を、ジクロロメタン(200 ml)中のパラ−キシリレンジアミン(44.0 g, 323 mmol)の冷却(0℃)懸濁液に30分間かけて滴下した。その結果生じた懸濁液を次に2時間かけて室温に上げた。反応混合物を1 N水酸化ナトリウム水溶液(300 ml)で洗浄し、有機相を分離し、乾燥(硫酸ナトリウム)し、真空濃縮して、無色固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン:メタノール:880アンモニア(97:3:0を94:6:1(容積)に変更)で溶離して、表題化合物を無色固体として得た(9.61 g, 47%)。
【化261】

【0267】
式(1)の化合物のin vitro活性
強力なβ2アゴニストとして作用する、したがって平滑筋弛緩を媒介する式(1)の化合物の能力を、モルモット気管細片の電場刺激収縮に及ぼすベータ−2アドレナリン作動性受容体刺激の作用の測定により、確定し得る。
【0268】
モルモット気管
CO2窒息および大腿動脈からの放血により雄Dunkin-Hartley種のモルモット(475〜525 g)を屠殺し、気管を単離する。喉頭の直ぐ下の解剖から出発して、機関の2.5 cm長を採取して、各動物から4つの標本を得る。気管筋肉と向き合った軟骨を切断することにより気管片を切開し、次に3〜4軟骨環幅の横断切片を切断する。その結果生じた細片標本を、上部および下部軟骨帯を通して結び付けられた綿糸を用いて、5 ml器官浴中に懸濁する。細片を、引っ張らずに、20分間、3 μMインドメタシン(Sigma 17378)、10 μMグアネチジン(Sigma G8520)および10 Μmアテノロール(Sigma A7655)を含有する変法クレブス・リンガー緩衝液(Sigma K0507)中で平衡させて、37℃で加熱し、95%O2/5%CO2でガス処理した後、1 gの初期張力を適用する。標本をさらに30 〜45分間平衡させて、その時間中、それらを15分間隔で2回再び引っ張る(1 gに)。張力の変化を記録し、データ収集システムに連結された標準等尺トランスデューサー(Pfizerで注文設計)により監視する。引っ張り平衡後、以下のパラメーターを用いて組織に電場刺激(EFS)を施す:2分毎の10 s列、0.1 msパルス幅、実験の長さに素って連続的に10 Hzおよびまさに最大の電圧(25 ボルト)。気管における神経節後コリン作動性神経のEFSは、平滑筋の単相収縮を生じ、痙攣高が記録される。実験を通して、蠕動ポンプ系(ポンプ流量7.5 ml1/分)により上記のクレブス・リンガー緩衝液を器官浴に絶えず還流させるが、但し、本発明のベータ−2アゴニストが付加される場合は除き、その時は、浴への累積投与の時間の間はポンプを停止し、最大応答が洗い落とし期間中に達成された後に再び開始する。
【0269】
潜在能力および効能の査定のための実験プロトコール
EFSに対する平衡後、蠕動ポンプを停止し、300 nMイソプレナリン(Sigma 15627)の1回用量を用いて標本を「初回刺激」して、収縮性EFS応答の刺激に関する最大応答を確定する。次にイソプレナリンを40分間かけて洗い落とす。初回刺激および洗い落とし回収後、濃度の半対数増分を用いた浴への累積ボーラス付加により、イソプレナリンに対する標準曲線を全組織に関して実行する(イソプレナリン曲線1)。用いられる濃度範囲は、1e-9〜1e/3e-6 Mである。イソプレナリン曲線終了時に、標本を再び40分間洗浄後に、イソプレナリン(内部対照として)または本発明のベータ−2アゴニストに対して、二次曲線を開始する。ベータ−2アゴニスト応答は、EFS応答の抑制パーセンテージとして表される。曲線1においてイソプレナリンにより誘導された最大抑制のパーセンテージとして抑制を表すことにより、ベータ−2アゴニストに関するデータを正規化する。本発明のベータ−2アゴニストに関するEC50値は、半最大作用を生じるために必要とされる化合物の濃度を指す。次に本発明のベータ−2アゴニストに関するデータを、比率により限定されるイソプレナリンに対する相対的潜在能力として表す(EC50ベータ−2アゴニスト)/(EC50イソプレナリン)。
【0270】
ベータ−2媒介性機能的活性の確証
上記のプロトコールを用いて試験化合物のベータ−2アゴニスト活性を確証するが、しかしながら本発明のベータ−2アゴニストに対する曲線を構築する前に、標本を300 nMICI 118551(選択的β2アンタゴニスト)と予備インキュベートすると、ベータ−2媒介性作用の場合、試験化合物用量応答曲線の右方移動を生じる。
【0271】
したがって試験した本発明の式(1)の化合物は0.008〜2.0で構成されるイソプレナリンに対する相対的影響力を示す、ということが判明した。
別の代替物によれば、式(1)の化合物のβ2受容体に関するアゴニスト潜在能も、β2受容体に関する半最大作用(EC50)を生じるために必要とされる本発明の化合物の濃度の測定により確定され得る。
【0272】
化合物調製
化合物の10 mM/100%DMSO(ジメチルスルホキシド)ストックを4%DMSO中の必要最高用量に希釈する。この最高用量を用いて、10ポイント半対数希釈曲線を構築する(全て4%DMSO中)。イソプレナリン(Sigma, I-5627)を全ての実験において標準として、そして各プレート上の対照ウエルのために用いた。イソプレナリン応答%としてデータを表した。
【0273】
細胞培養
ヒトβ2アドレナリン作動性受容体を組換え的に発現するCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞(Kobilka et al., PNAS 84: 46-50, 1987およびBouvier et al., Mol Pharmacol 33: 133-139, 1988 CHOhβ2から)を、10%ウシ胎仔血清(Sigma, F4135, Lot 90K8404 Exp 09/04)、2 mMグルタミン(Sigma, G7513)、500 μg/mlゲネチシン(Sigma, G7034)および10 μg/mlプロマイシン(Sigma, P8833)を補足したダルベッコMEM/NUT MIX F12(Gibco, 21331-020)中で増殖させた。細胞を植え付けて、試験用に約90%集密性を得た。
【0274】
検定方法
化合物の25 μl/ウエルの各用量を、基本対照としての1%DMSOおよび最大対照としての100 nMイソプレナリンを含有するcAMP−フラッシュプレート(登録商標)(NEN, SMP004B)中に移した。これを、25 μl/ウエルPBSの付加により1:2希釈した。細胞をトリプシン処理し(0.25% Sigma, T4049)、PBS(Gibco, 14040-174)で洗浄し、刺激緩衝液(NEN, SMP004B)中に再懸濁して、1×106細胞/mlCHOhB2を得た。化合物を50 μl/ウエルの細胞とともに1時間インキュベートした。次に、0.18 μCi/mlの125I−cAMP(NEN, NEX-130)を含有する100 μl/ウエルの検出緩衝液(NEN, SMP004B)の付加により細胞を溶解し、プレートを室温でさらに2時間インキュベートした。フラッシュプレート(登録商標)に結合された125I−cAMPの量を、Topcount NXT(Packard)1分間標準計数効率を用いて定量した。用量−応答データをイソプレナリン活性%として表し、4つのパラメーターS字形適合度を用いて適合させた。
したがって、上記の実施例1〜36で例示した本発明の式(1)の化合物は0.01 nM〜2 nMのβ2cAMP EC50を示す、ということが判明した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】

{式中、CH2−C(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基はメタまたはパラ位置にあり、そして
1およびR2は独立して、HおよびC1〜C4アルキルから選択され;
1は、(CH2n(ここで、nは0および1から選択される整数である)であり;
2は、NH、−C(=O)NH−、−NHC(=O)−、−NH−C(O)−NH−および−SO2NH−から選択される基であり;
3は、単結合、OHで任意に置換されるC1〜C4アルキレン、または基(CH2m−O−(CH2p(ここで、mおよびpは1、2または3から独立して選択される整数である)であり;
4は、以下の:
【化2】

(式中、*は、Q3との結合点を表し、そしてR3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、フェノキシ、C1〜C4アルキル、OR9、SR9、ハロ、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR89、CONR89、NHR89、NHCOR9、CH2−NHC(=O)NH−R9から選択されるが、但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しく;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジル、および以下の基:
【化3】

(式中、qは、0、1、2および3から選択される整数である)から選択される)から選択される}
で表される化合物、あるいは、適切な場合には、それらの製薬上許容可能な塩、および/またはその異性体、互変異性体、溶媒和物または同位体変種。
【請求項2】
1がHであり、R2がCH3である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
1がCH3であり、R2がCH3である、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
nが0であり、そしてQ2が−C(=O)NH−またはSO2NH−である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
nが1であり、そしてQ2が−NH−C(=O)−またはNH−C(O)−NH−である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
3が単結合、CH2、CH(−CH3)CH2OH−、CH(CH3)−、−CH(CH2OH)CH2−、−(CH22−、−(CH22−OCH2−および、−(CH22−O−(CH23−から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
4が以下の:
【化4】

{式中、*は、Q3との結合点を表し、そしてR3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、
OR9(但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しい)、または
SO2NR89またはCH2−NHC(=O)NH−R9(但しR3〜R7のうちの少なくとも4つはHと等しい)から選択され;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジル、および以下の基:
【化5】

(式中、qは、0、1、2および3から選択される整数である)から選択される}
から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
4が以下の:
【化6】

{式中、*は、Q3との結合点を表し、そしてR3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、
OR9(但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しい)、または
SO2NR89またはCH2−NHC(=O)NH−R9(但しR3〜R7のうちの少なくとも4つはHと等しい)から選択され;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジル、および以下の基:
【化7】

(式中、qは、0、1、2および3から選択される整数である)から選択される}
から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項9】
式(1a):
【化8】

{式中、CH2−C(=O)NH−ベンジルおよびCH2−NHC(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基は独立してパラまたはメタ位置にあり;そして
3、R4、R5、R6およびR7は独立して、H、C1〜C4アルキル、OR9、フェノキシ、SR9、ハロ、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR89、CONR89、NHR910およびNHCOR9から選択されるが、但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しく;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、および1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジルから選択される}
を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項10】
1がCH3であり、R2がHであり、そしてR3、R4、R5、R6およびR7が独立して、H、
OR9、フェノキシ(但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しい)、または
SO2NR89またはCH2−NHC(=O)NH−R9(但しR3〜R7のうちの少なくとも4つはHと等しい)から選択され;
8は、HまたはC1〜C4アルキルから選択され、そしてR9は、H、C1〜C4アルキル、フェニル、1、2、3または4つのC1〜C4アルコキシで任意に置換されるベンジルから選択される、
請求項9記載の化合物。
【請求項11】
1がCH3であり、R2がHであり、そしてR3、R4、R5、R6およびR7が独立して、H、フェノキシおよびOR9から選択されるが、但し、R3〜R7のうちの少なくとも2つはHと等しく、R9がHおよびC1〜C4アルキルから選択される、請求項9記載の化合物。
【請求項12】
1が水素であり、そしてR2がC1〜C4アルキルである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物の(R,R)−立体異性体。
【請求項13】
CH2−C(=O)NH−ベンジル−Q1−Q2−Q3−Q4−基がメタ位置にある、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
以下のものからなる群から選択される請求項1記載の化合物:
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1R)−1−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−スルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−((1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
N−(4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−ベンジル)−2,2−ジフェニル−アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[(ベンズヒドリル−アミノ)−メチル]−ベンジル}−アセトアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−ベンジルオキシ−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−フェニル−プロポキシ)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(ナフタレン−1−イルメトキシ)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(4−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−メチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3−エチルスルファモイル−ベンジル)−ベンズアミド、
塩酸2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−(4−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−アセトアミド、
塩酸2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−(3−ベンジルスルファモイル−ベンジル)−アセトアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(2−エトキシ−ベンジル)−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−(4−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[(1R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1R,2S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニル−エチル)−ベンズアミド、
4−{[2−(4−{2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[2−(3−メトキシ−フェニル)−エチル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−[4−(3−ベンジル−ウレイドメチル)−ベンジル]−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
4−{[2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセチルアミノ]−メチル}−N−{4−[3−(4−ベンジルオキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−ベンズアミド、
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(3,4−ジメトキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド、および
2−(3−{(2R)−2−[(2R)−2−(6−アミノ−ピリジン−3−イル)−2−ヒドロキシ−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−N−{4−[3−(4−フェノキシ−ベンジル)−ウレイドメチル]−ベンジル}−アセトアミド。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩または誘導形態の製造方法であって、以下の:
(a)式(3):
【化9】

(式中、Protは保護基であり、R1およびR2は請求項1に記載されたのと同様である)
の酸を、式(4):
【化10】

(式中、Q1、Q2、Q3およびQ4は、請求項1に記載されたのと同様である)
のアミンとカップリングし、
(b)式(2):
【化11】

の化合物から保護基「Prot」を除去し、
(c)式(1)の前記化合物を単離する
ステップを包含することを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩または誘導形態を、通例の製薬上無害の賦形剤および/または添加剤と一緒に含む製剤組成物。
【請求項17】
薬剤として用いるための請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物。
【請求項18】
β2受容体が関与する疾患、障害および症状の治療に用いるための請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物。
【請求項19】
以下の:
・種類、病因または病原は何であれ喘息、特にアトピー性喘息、非アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE媒介性喘息、気管支喘息、本態性喘息、真性喘息、病理生理学的障害により引き起こされる内因性喘息、環境因子により引き起こされる外因性喘息、未知のまたは不顕性の原因の本態性喘息、非アトピー性喘息、気管支炎症喘息、気腫性喘息、運動誘導性喘息、アレルゲン誘導性喘息、冷気誘導性喘息、職業性喘息、細菌、真菌、原生動物またはウイルス感染により引き起こされる感染性喘息、非アレルギー性喘息、初期喘息、喘鳴乳児症候群および細気管支炎からなる群から選択される一成員である喘息、
・慢性または急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞および気腫、
・種類、病因または病原は何であれ閉塞性または炎症性気道疾患、特に慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎、肺気腫あるいはCOPDに関連したまたは関連しない呼吸困難、不可逆性、進行性気道閉塞により特性化されるCOPD、成人呼吸促進症候群(ARDS)、その他の薬物療法の結果として生じる気道過反応性の悪化、ならびに肺高血圧に関連する気道疾患からなる群から選択される一成員である閉塞性または炎症性気道疾患、
・種類、病因または病原は何であれ、気管支炎、特に急性気管支炎、急性喉頭気管気管支炎、アラキジン酸気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性気管支炎、感染性喘息性気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌または連鎖球菌性気管支炎および小胞性気管支炎からなる群から選択される一成員である気管支炎、
・種類、病因または病原は何であれ、気管支拡張症、特に円柱状気管支拡張症、嚢胞状気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、毛細管性機気管支拡張症、嚢状気管支拡張症、乾性気管支拡張症および濾胞性気管支拡張症からなる群から選択される一成員である気管支拡張症
からなる群から選択される疾患、障害および症状の治療に用いるための請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物。
【請求項20】
β2アゴニスト活性を有する薬剤の製造のための請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物の使用。
【請求項21】
請求項19に記載されているような群から選択される疾患、障害および症状の治療のための薬剤の製造のための請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物、あるいはその製薬上許容可能な塩、溶媒和物または組成物の使用。
【請求項22】
β2アゴニストを用いる哺乳類、例えばヒトの治療方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載される式(1)の化合物を用いて、あるいはその製薬上許容可能な塩、誘導形態または組成物を用いて前記哺乳類を治療することを包含する方法。
【請求項23】
疾患、障害または症状が請求項19に記載される群から選択される、請求項21記載の方法。
【請求項24】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物と、以下のものから選択されるその他の治療薬(単数または複数)との組合せ:
(a)5−リポオキシゲナーゼ(5−LO)阻害薬または5−リポオキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、
(b)ロイコトリエンアンタゴニスト(LTRA)、例えばLTB4、LTC4、LTD4およびLTE4
(c)ヒスタミン受容体アンタゴニスト、例えばH1およびH3アンタゴニスト、
(d)うっ血除去薬用途のためのα1−およびα2−アドレナリン受容体アゴニスト血管収縮剤交感神経様作用薬、
(e)ムスカリン性M3受容体アンタゴニストまたは抗コリン作動薬、
(f)PDE阻害薬、例えばPDE3、PDE4およびPDE5阻害薬、
(g)テオフィリン、
(h)グリコン酸ナトリウム、
(i)非選択的または選択的COX−1またはCOX−2阻害薬の両方のCOX阻害薬(NSAID)、
(j)経口および吸入糖質コルチコステロイド、
(k)内因性炎症性存在物に対して活性なモノクローナル抗体、
(l)抗腫瘍壊死因子(抗TNF−α)薬、
(m)接着分子阻害薬、例えばVLA−4アンタゴニスト、
(n)キニン−B1−およびB2−受容体アンタゴニスト、
(o)免疫抑制薬、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害薬、
(q)タチキニンNK1、NK2およびNK3受容体アンタゴニスト、
(r)エラスターゼ阻害薬、
(s)アデノシンA2a受容体アゴニスト、
(t)ウロキナーゼの阻害薬、
(u)ドーパミン受容体に作用する化合物、例えばD2アゴニスト、
(v)NFκβ経路の調整薬、例えばIKK阻害薬、
(w)サイトカインシグナル伝達経路の調整薬、例えばp38MAPキナーゼまたはsykキナーゼ、
(x)粘液溶解薬または抗咳薬として分類され得る作用物質、ならびに
(y)抗生物質。

【公表番号】特表2006−526604(P2006−526604A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508412(P2006−508412)
【出願日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001735
【国際公開番号】WO2004/108675
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】