説明

かご上タラップ

【課題】かご上タラップを作業台としても使用可能にすることで作業効率を向上させる。
【解決手段】エレベータのかご上において作業員が上梁18を乗り越えて向こう側へ移動するときに使用されるがご上タラップ30であって、上梁18に上部が固定される第1タラップ部31と、第1タラップ部31の下部に回動可能に連結される第2タラップ部32とを備え、第1および第2タラップ部31,32は、それぞれ、横方向両側に配置される一対のタラップ支持部材31a,31b,32a,32bと、この一対のタラップ支持部間に掛け渡されている足掛け棒33a,33bとを含み、さらに、略水平方向に沿う姿勢まで第2タラップ部を回動させた状態で保持する保持部材40と、この状態で第2タラップ部32のタラップ支持部材32a,32b間の空間を塞ぐために第2タラップ部32に設けられている天板44と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベータの乗りかご上に設置されるかご上タラップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベータの乗りかごの上に取り付けてある機器や昇降路内に配置された機器の点検、交換および保守などの作業をかご上で行う場合、作業員は、乗りかごを支持するフレームの一部である上梁を乗り越えて、かご上を移動しながら上記作業を行う必要がある。この上梁は、乗りかごの上面から高さが例えば約1m以上あるものがあり、足掛けがないと作業員が上梁を乗り越えるのが困難であり、また、乗り越え時にバランスをくずす危険性もある。そのため、乗りかごの上には、作業員が上梁を乗り越えるときに使用されるかご上タラップが設置されることがある。
【0003】
例えば、特開2002−87738号公報(特許文献1)には、かご上梁を安全且つ容易に乗り越えることのできるエレベータのかご上タラップが開示されている。このかご上タラップは、エレベータのかご上梁部に主ロープを巻き掛けるプーリが配置され、かご上梁部を乗り越えるエレベータのかご上タラップにおいて、かご上梁の下方に所定間隔に数本配設される足掛け部と、かご上梁の上方に所定寸法突出する左右の手掛け部と、かご上梁の上面及び下面のいずれか一方に手掛け部を支持する支持部とを備え、足掛け部及び手掛け部の支持位置は、プーリの左右いずれかより所定寸法隔離した位置とし、かご上梁の前後対向するように配置しかご上梁の前後対向位置に支持された手掛け部の上端をそれぞれ接続する水平手掛け部を備えることにより、かご上梁を安全且つ容易に乗り越えることができる、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−87738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、かご上において作業員が点検、交換および保守などの作業を行うとき、取り外した機器や部品を一時的に置いて清掃、修理等を行うための作業台があると好都合である。しかしながら、かご上の面積は限られていて、設置される機器等の関係から作業台を置くスペースを特別に確保することが難しいことが多い。また、かご上に作業台を移動可能な状態で収納保管しておくことは安全性の観点から問題がある。
【0006】
本発明の目的は、乗りかご上に設置されるかご上タラップを作業台としても使用可能にすることで作業効率を向上させることができる、かご上タラップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るかご上タラップは、エレベータのかご上においてかご支持フレームの上梁を作業員が乗り越えて向こう側へ移動するときに使用されるがご上タラップであって、前記上梁に上部が固定される第1タラップ部と、この第1タラップ部の下部に回動可能に連結される第2タラップ部とを備え、前記第1および第2タラップ部は、それぞれ、横方向両側に配置される一対のタラップ支持部と、この一対のタラップ支持部間に掛け渡されている足掛け部とを含んでおり、さらに、前記第1タラップ部に対して略水平方向に沿う姿勢まで前記第2タラップ部を回動させた状態で保持する保持部材と、略水平方向に沿う姿勢で保持された前記第2タラップ部のタラップ支持部間の空間を塞ぐために前記第2タラップ部に設けられている天板と、を備える。
【0008】
本発明に係るかご上タラップにおいて、前記第2タラップ部は、前記第1タラップ部に対して、共通の1本の足掛け部によって回動可能に軸支されていてもよい。
【0009】
また、本発明に係るかご上タラップにおいて、前記第1タラップ部には、前記略水平方向に沿う姿勢への回動方向とは反対方向に前記第2タラップ部が回動しないようにするストッパが設けられていてもよい。
【0010】
また、本発明に係るかご上タラップにおいて、前記天板は、前記第2タラップ部の下部に設けられた足掛け部にリング要素によって回動可能に吊り下げられていてもよい。
【0011】
さらに、本発明に係るかご上タラップにおいて、前記天板には、蓋付きポケット部が設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るかご上タラップによれば、第2タラップ部を第1タラップ部に対して略水平方向へ沿った姿勢に回動させてからその姿勢を保持部材により保持させ、そして、第2タラップ部のタラップ支持部間の空間を第2タラップ部に設けられている天板で塞ぐことにより、この天板の上面を作業台として使用することができ、かご上での作業効率を向上させることができる。また、移動可能な作業台を狭いかご上スペースに収納、保管しておく必要がなく、しかも、かご上から作業台が転落するおそれもない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態のかご上タラップが適用されるエレベータの乗りかごの正面図である。
【図2】本実施形態のかご上タラップの正面図である。
【図3】本実施形態のかご上タラップの側面図である。
【図4】本実施形態のかご上タラップを作業台に変更する様子を説明するための側面図である。
【図5】本実施形態のかご上タラップを作業台とした様子を示す斜視図である。
【図6】作業台となる天板に設けられた蓋付きポケット部を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明に係る実施の形態(以下、実施形態という)について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。
【0015】
図1は、本実施形態のかご上タラップ30が適用されるエレベータの乗りかご10の正面図である。乗りかご10は、金属製の矩形筐体からなり、各階床の乗場で停止した乗りかごに利用者が乗り降りするためのかご扉12が設置されている。かご扉12は、両開き式のものであってもよいし、片開き式のものであってよい。
【0016】
また、乗りがご10は、略ロ字状のかご支持フレーム14によって支持されている。かご支持フレーム14は、長尺鋼材を溶接等で連結することよって形成されている。かご支持フレーム14は、下梁16、上梁18、および2本の側柱20を含んで構成される。乗りかご10は、かご支持フレーム14の下梁16上に固定されている。
【0017】
さらに、乗りかご10は、制御ケーブル22が接続されている。制御ケーブル22は、かご扉12を開閉作動させるモータ、乗りかご10内の操作パネルおよび照明等に電力を供給するとともに、乗りかご10から行き先階の指示や異常呼び出し等の信号を送出するための電気ケーブルであり、図示しないエレベータ制御盤に接続されている。
【0018】
かご支持フレーム14の上梁18には、複数のワイヤロープ24がロープジャックル26を介して連結されている。これらのワイヤロープ24によってかご支持フレーム14が昇降路内において吊り下げ支持されており、これによりワイヤロープ24が巻上げまたは巻き降ろしされることによって乗りかご10が昇降路内を昇降移動するようになっている。
【0019】
ワイヤロープ24が上端に連結されているロープジャックル26は、かご支持フレーム14の上梁18を貫通して下方に伸びており、その下端部周囲に配置されたコイルバネ28を介して上梁18に間接的に連結されている。これにより、乗りかご10又はワイヤロープ24に加わった衝撃を上記コイルバネ28によって吸収するようにされている。
【0020】
なお、乗りかご10の上には、保守点検等の作業を行う際の安全性確保のための安全柵が設けられていることがあるが、図示が省略されている。
【0021】
乗りかご10の上には、かご上タラップ30が設置されている。かご上タラップ30は、乗りかご10の上で保守点検等の作業を行う作業員が上梁18を乗り越えて向こう側へ移動するときに使用される踏み段またはステップである。乗りかご10の上面11からの上梁18の高hさは、例えば1m程度あるいはそれ以上あることがある。
【0022】
図2はかご上タラップ30の拡大正面図であり、図3はかご上タラップ30の拡大側面図である。図3では、かご上タラップ30が上梁18から鉛直下方に延伸する例が示されているが、前方側(すなわち上梁と反対側)に傾斜して延伸するよう構成してもよい。
【0023】
かご上タラップ30は、第1タラップ部31と、第2タラップ部32とを備える。第2タラップ部32は、第1タラップ部31の下部に回動可能に連結されている。かご上タラップ30は、上梁18の両側にそれぞれ設置されている。
【0024】
第1タラップ部31は、横方向両側に配置される一対のタラップ支持部材(タラップ支持部)31a,31bと、一対のタラップ支持部材31a,31b間に掛け渡されている足掛け棒(足掛け部)33aとを含む。また、第2タラップ部32は、横方向両側に配置される一対のタラップ支持部材(タラップ支持部)32a,32bと、一対のタラップ支持部材32a,32b間に掛け渡されている足掛け棒(足掛け部)33bとを含む。
【0025】
ここで、かご支持フレーム14の上梁18は、2本のロープジャックル26が通る程度の間隔をおいて配置された、略コ字状の端面および横断面を有する2本の長尺鋼材18aと、これらの長尺鋼材18aの下面に溶接等で固定された平板状の鋼板18bとで構成されている。ロープジャックル26は、鋼板18bを貫通孔を通って下方に延伸しており、下端部のフランジ部27と鋼板18bの下面との間に上記コイルバネ28が配置されている。
【0026】
第1タラップ部31のタラップ支持部材31a,31b(および第2タラップ部32のタラップ支持部材32a,32b)は、例えばアルミ合金等からなる扁平角形パイプによって構成される。タラップ支持部材31a,31bは、略L字状に曲げられた形状を有しており、上端部が上梁18の長尺鋼材18a上にボルトおよびナット34で締結されている。これにより、かご上タラップ30が上梁18に対して固定されている。
【0027】
第1タラップ部31に含まれる足掛け棒33aは、一対のタラップ支持部材31a,31bの下端部に略水平方向に沿って配置されている。足掛け棒33a,33bは、例えばアルミ合金製の中実または中空状の丸棒材によって形成されている。また、足掛け棒33aの両端は、一対のタラップ支持部材31a,31bを貫通して外側へそれぞれ突出している。そして、これらの突出部に第2タラップ部32の一対のタラップ支持部材32a,32bの両端部が固定されている。
【0028】
上記足掛け棒33aは、第1タラップ部31を構成するタラップ支持部材31a,31bに対しては回動可能に設けられており、第2タラップ部32を構成するタラップ支持部材32a,32bに対しては固定されている。これにより、第2タラップ部32は、第1タラップ部31に対して、共通の1本の足掛け棒33aによって回動可能に軸支されている。
【0029】
なお、上記とは逆に、足掛け棒33aが、第1タラップ部31のタラップ支持部材31a,31bに対して回転不能に固定され、第2タラップ部32のタラップ支持部材32a,32bに対して回動可能になっていてもよい。
【0030】
第1タラップ部31のタラップ支持部材31a,31bの前面(すなわち上梁18とは反対側の面)であって足掛け棒33aより上に位置には、ストッパ36がそれぞれ固定されている。ストッパ36は、例えばタラップ支持部材と同じ材料からなる金属平板によって構成されることができ、外側へ突出した状態で溶接等によって固定されている。
【0031】
このストッパ36は、第1タラップ部31に対して第2タラップ部32が一方向にのみ回動するようにするものである。すなわち、第2タラップ部32は、第1タラップ部31に対して、前方側(図3中の矢印A方向)へ回動することはできるが、後方側へ回動しようとすると回転支軸である足掛け棒33aの上方でストッパ36が第2タラップ部32のタラップ支持部材32a,32bの上端部に当接するため回動することが阻止される。これにより、作業者がかご上タラップ30を使用する際に前方側から第2タラップ部32の足掛け棒33bに足を掛けたときにも第2タラップ部32が第1タラップ部31に対して回動することなく直線状に維持され、タラップとしての使用の安定性を確保することができる。
【0032】
また、第1タラップ部31のタラップ支持部材31a,31bの外側面には、後述する保持部材が係合される係合スタッド38がそれぞれ突設されている。
【0033】
上記のように第2タラップ部32は、第1タラップ部31の足掛け棒33aによって一方向へだけ回動可能に吊り下げられている。上記足掛け棒33bは、第2タラップ部の一対のタラップ支持部材32a,32bの下部において略水平方向に沿って配置されている。また、足掛け棒33bは、第1タラップ部31の足掛け棒33aから下方へ例えば数十センチメートル程度に離れて位置し、乗りかご10の上面11から上方へ同程度の距離だけ離れて位置している。
【0034】
第2タラップ部32のタラップ支持部材32a,32bの外側面には、例えばアルミ合金製の板材からなる保持部材40がそれぞれ設けられている。保持部材40は、その上端部がタラップ支持部材32a,32bに対して回動可能に軸支されており、その下端部に上記係合スタッド38と係合可能なフック部41を有している。
【0035】
また、第2タラップ部32には、天板44が設けられている。天板44は、第2タラップ部32の足掛け棒33bに例えば2つのリング要素42によって回動可能に吊り下げられている。天板44は、例えば樹脂製、金属製、あるいは木製の平板によって形成されることができる。天板44の角部には、後述するように天板44を作業台として使用する際に回動させたときに第1タラップ部31のタラップ支持部材31a,31bの下端部を逃げるための矩形状の切欠部45が形成されている。
【0036】
続いて、上記構成からなるかご上タラップの使い方について、図4および5も参照して説明する。図4は、かご上タラップ30を作業台に変更する様子を説明するための側面図であり、図5は、かご上タラップ30を作業台とした状態を示す斜視図である。
【0037】
乗りかご10の上で保守点検等の作業を行う作業員が上梁18を乗り越えて向こう側へ移動しようとするとき、まず第2タラップ部32の足掛け棒33bに一方の足を掛け、次いで第1タラップ部31の足掛け棒33aに他方の足を掛けて、上梁18の上に安全に上ることができる。そして、反対側のかご上タラップ30を使用して、乗りかご10の上面へと安全に降りることができる。このとき、第2タラップ部32は第1タラップ部31に対して後方側へは回動しないようストッパ36が設けられているため、タラップとしての機能を安定して果たすことができる。
【0038】
他方、乗りかご10の上において作業員は、保守点検作業中に取り外した機器や部品を一時的に置いて清掃、修理等を行うための作業台があると好都合であると判断したとき、次のようにしてかご上タラップ30を作業台に変形させる。
【0039】
まず、第2タラップ部32を第1タラップ部31に対して前方側(図3中の矢印A方向)へ回動させて、第2タラップ部32が略水平方向に沿った姿勢にまで持ち上げる。そして、保持部材40を上方へ回動させてフック部41を第1タラップ部31の係合スタッド38に引っ掛ける。これにより、図4に示すように、第2タラップ部32を略水平方向に沿った状態に保持することができる。
【0040】
そして、リング要素42によって第2タラップ部32に吊り下げられた天板44を、足掛け棒33bを中心に上方へ回動させて、第2タラップ部32の一対のタラップ支持部材32a,32b間に形成される空間46(図2参照)を略隙間なく完全に又は略全体を塞ぐ。このとき、天板44は、切欠部45を形成した側の先端縁部が第1タラップ部31の足掛け棒33a上に載ることで支持される。
【0041】
このようにして本実施形態のかご上タラップ30は、図5に示すように、天板44の上を作業台として使用することができる。したがって、作業スペースが限られた狭いかご上での作業効率を大幅に向上させることができる。
【0042】
また、本実施形態のかご上タラップ30は、上梁18に固設されているものであるため、乗りかご10から落下するおそれもなく、しかも、乗りかご10上での作業効率向上のために特別な作業台を狭いかご上スペースに収納、保管しておく必要もない。
【0043】
さらに、乗りかご10上にいる作業員が手動操作で乗りかご10の昇降を行うとき、図5に示すようにした天板44および第2タラップ部32に腰掛けることもできる。このように椅子として使用することもできので、乗りかご10上での保守点検作業をより安全なものにできる。
【0044】
さらにまた、図5に示すようにかご上タラップ30の第2タラップ部32を略水平状態に保持することで、乗りかご10の上面11上であって上梁18の下方のスペースに設置されている機器(例えば、かご内空調機器等)への作業員のアクセスが容易となり、このことによっても作業効率の向上が図れる。
【0045】
なお、上記において本実施形態のかご上タラップ30について説明してきたが、本発明に係るかご上タラップは上記の構成に限定されるものではなく、種々の変更や改良が可能である。
【0046】
例えば、図5に示すように、天板44に蓋付きポケット部48を設けてもよい。蓋付きポケット部48は、図6に示すように、天板44の上面に例えば軸支等の方法によって開閉可能に設けられた蓋50と、蓋50を閉じた状態に保持する例えばマグネットシート、ファスナー等の保持手段52と、天板44の裏面に貼着されたポケット空間形成部材54とにより構成される。このような蓋付きポケット部48を設ければ、かご上タラップ30を作業台として使用するときに、取り外したボルト、ナット、比較的小さい部品等を確実に収納しておくことができ、落下による紛失等を避けて作業効率のより一層の向上に寄与することができる。
【0047】
また、上記においては、第2タラップ部32が乗りかご10の上面11から離れて吊り下げられているものとして説明したが、第2タラップ部の下部に第3タラップ部を回動可能に連結し、第3タラップ部の下端が乗りかごの上面に当接して支持されるように構成してもよい。
【0048】
また、上記においては、かご上タラップを上梁の両側に設けるものとして説明したが、いずれか一方にのみ作業台兼用のかご上タラップを設置して他方をタラップ専用のものとしてもよい。
【0049】
さらに、上記においては、2本の足掛け棒33a,33bが含まれるかご上タラップ30について説明したが、本発明は3つ以上の足掛け部が含まれるかご上タラップに適用することもできる。
【符号の説明】
【0050】
10 乗りかご、11 上面、12 かご扉、14 支持フレーム、16 下梁、18 上梁、18a 長尺鋼材、18b 鋼板、20 側柱、22 制御ケーブル、24 ワイヤロープ、26 ロープジャックル、27 フランジ部、28 コイルバネ、30 かご上タラップ、31 第1タラップ部、31a,31b タラップ支持部材、32 第2タラップ部、32a,32b タラップ支持部材、33a,33b 足掛け棒、34 ボルトおよびナット、36 ストッパ、38 係合スタッド、40 保持部材、41 フック部、42 リング要素、44 天板、45 切欠部、46 空間、48 ポケット部、50 蓋、52 保持手段、54 ポケット空間形成部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータのかご上においてかご支持フレームの上梁を作業員が乗り越えて向こう側へ移動するときに使用されるがご上タラップであって、
前記上梁に上部が固定される第1タラップ部と、この第1タラップ部の下部に回動可能に連結される第2タラップ部とを備え、前記第1および第2タラップ部は、それぞれ、横方向両側に配置される一対のタラップ支持部と、この一対のタラップ支持部間に掛け渡されている足掛け部とを含んでおり、
さらに、前記第1タラップ部に対して略水平方向に沿う姿勢まで前記第2タラップ部を回動させた状態で保持する保持部材と、略水平方向に沿う姿勢で保持された前記第2タラップ部のタラップ支持部間の空間を塞ぐために前記第2タラップ部に設けられている天板と、を備える、
かご上タラップ。
【請求項2】
請求項1に記載のかご上タラップにおいて、
前記第2タラップ部は、前記第1タラップ部に対して、共通の1本の足掛け部によって回動可能に軸支されていることを特徴とする、かご上タラップ。
【請求項3】
請求項1または2に記載のかご上タラップにおいて、
前記第1タラップ部には、前記略水平方向に沿う姿勢への回動方向とは反対方向に前記第2タラップ部が回動しないようにするストッパが設けられていることを特徴とする、かご上タラップ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のかご上タラップにおいて、
前記天板は、前記第2タラップ部の下部に設けられた足掛け部にリング要素によって回動可能に吊り下げられている、ことを特徴とする、かご上タラップ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載のかご上タラップにおいて、
前記天板には、蓋付きポケット部が設けられていることを特徴とする、かご上タラップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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