説明

かご状シルセスキオキサンおよびその製造方法、シリコーン粒子およびその製造方法

【課題】かご状シルセスキオキサンのn=8であるオクタシルセスキオキサンを効率よく製造する。
【解決手段】オルガノトリアルコキシシランをアルカリ性混合溶液中で加水分解、脱水縮合させてシリコーン粒子を製造する方法であって、前記アルカリ性混合溶液は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させることでかご状シルセスキオキサンのn=8であるオクタシルセスキオキサンを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、かご状シルセスキオキサンおよびその製造方法、さらには該かご状シルセスキオキサンを含有してなる立方形状および立方形状が重なった形状をもつシリコーン粒子およびその製造方法の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
3官能性シランを加水分解、脱水縮合することにより得られる構造としては、ランダム構造、梯子状構造、かご状構造がある。
ランダム構造としては数μm(マイクロメートル)程度のポリオルガノシルセスキオキサン粒子として技術確立されており、これに関係する製造方法についても多数開示されている(例えば特許文献1参照)。
一方、かご状シルセスキオキサンの合成方法としては、3官能性シランまたは4官能性シランの加水分解、重縮合反応により合成する方法や、不完全かご状シルセスキオキサンとトリクロロシランとの反応により合成する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。かご状シルセスキオキサンや梯子状シルセスキオキサンは分子構造が明確であるため、ポリマーのビルディングブロックとして用いることでポリマー構造の制御が可能となり従来にない高い特性が期待されている。
【特許文献1】特開昭63−77940号公報
【特許文献2】特開2007−15991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、シリコーン粒子の形状としては、球状、不定形状が知られているが、立方形状または立方形状が重なった形状を有するシリコーン粒子については知られていない。
また、従来のかご状シルセスキオキサンの製造方法については、その反応工程が煩雑であり、収率が低いことと同時に、生成したシルセスキオキサンはn=8のオクタシルセスキオキサン以外にもn=6、n=10、n=12等のシルセスキオキサンが同時に生成するため選択性に欠けていることも課題となっており、工業用として利用するまでには至っていない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、かご状シルセスキオキサンおよびこれを含有してなる新規なシリコーン粒子であって、該シリコーン粒子の形状は立方形状および立方形状が重なった形状であることを特徴とする下記発明である。
【0005】
請求項1の発明は、かご状シルセスキオキサンを含有してなることを特徴とするシリコーン粒子である。
請求項2の発明は、シリコーン粒子の形状が立方形状および立方形状が重なった形状であることを特徴とする請求項1記載のシリコーン粒子である。
請求項3の発明は、オルガノトリアルコキシシランをアルカリ性混合溶液中で加水分解、脱水縮合させてシリコーン粒子を製造する方法であって、前記アルカリ性混合溶液は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させることを特徴とする請求項1または2記載のシリコーン粒子の製造方法である。
請求項4の発明は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子から、熱および/または圧力により分離させて得られることを特徴とするかご状シルセスキオキサンである。
請求項5の発明は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子から、熱および/または圧力により分離させて得られることを特徴とするかご状シルセスキオキサンの製造方法である。
請求項6の発明は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子に対し、熱および/または圧力によりかご状シルセスキオキサンを分離させた後に残る細孔を有することを特徴とするシリコーン粒子である。
請求項7の発明は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子に対し、熱および/または圧力によりかご状シルセスキオキサンを分離させた後に残る細孔を有することを特徴とするシリコーン粒子の製造方法である。
請求項8の発明は、かご状シルセスキオキサンが下記の一般式で示されるものである請求項1、2または6に記載のシリコーン粒子である。
【化1】

ただし、式中、Rはメチル基を示す。
請求項9の発明は、かご状シルセスキオキサンが下記の一般式で示されるものである請求項7に記載のシリコーン粒子の製造方法である。
【化2】

ただし、式中、Rはメチル基を示す。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれは、従来にないかご状シルセスキオキサンを含有する立方形状および立方形状が重なった形状を有するシリコーン粒子の合成が可能となるばかりでなく、該シリコーン粒子からかご状シルセスキオキサンを高い収率で容易に分離することができ、更にシリコーン粒子から該かご状シルセスキオキサンを分離することにより細孔を有するシリコーン粒子を得ることができる。
これら新規の形状、物性を有する材料は、その特性を生かした用途でこれらかの活用が期待される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明は、オルガノトリアルコキシシランをアルカリ性混合溶液中で加水分解、脱水縮合させる製造方法であり、該アルカリ性混合溶液は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させることを特徴とする立方形状および立方形状が重なった形状のシリコーン粒子の製造方法である。
上記のようなアルカリ性混合溶液中で加水分解、脱水縮合させて粒子を合成することで、従来合成できなかったかご状シルセスキオキサンを含有する立方形状および立方形状が重なった形状のシリコーン粒子の合成ができるようになった。
【0008】
本発明に使用されるオルガノトリアルコキシシランは、一般式
Si(OR
で示される。
該一般式において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基に代表される炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基、フェニル基、アミノ基、エポキシ基、あるいはビニル基を少なくとも1個有する1価の有機基であり、またRはRと同様の炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキル基である。
【0009】
さらに具体的には、オルガノトリアルコキシシランとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−i−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−i−ブトキシシラン、メチルトリ−s−ブトキシシラン、メチルトリ−t−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、s−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランなどが例示される。
【0010】
これらのオルガノトリアルコキシシランは単独、あるいは二種以上の混合物で用いても良いが、これらオルガノトリアルコキシシランのうち、入手が容易なメチルトリメトキシシランが好適に用いられる。
【0011】
オルガノトリアルコキシシランの添加量は、アルカリ性混合溶液1重量部に対して0.01〜0.1重量部が好ましく、0.01重量部未満では効率が悪くなり、0.1重量部を越えると目的のシリコーン粒子として取り出せなくなる。
【0012】
本発明に使用されるアルカリ性混合溶液は、少なくとも水溶性有機溶剤、水、アルカリ性物質からなる。
【0013】
水溶性有機溶剤はオルガノトリアルコキシシランに対して不活性であれば特に限定されないが、入手が容易であることから低級アルコールが好ましい。
また、水は電気伝導度が10μS/cm以下が好ましい。
【0014】
水溶性有機溶剤と水の混合比率は、水溶性有機溶剤が70重量%〜98重量%、水が2重量%〜30重量%が好ましく、水が30重量%を超えると目的のシリコーン粒子として取り出せなくなる。
【0015】
本発明に使用されるアルカリ性物質とは、一般に周期律表Ia属、IIa属の金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩または有機窒素化合物、アンモニアなどが挙げられ、これらアルカリ性物質は水溶液としても使用することができる。これらアルカリ性物質および/またはその水溶液は単独でも、あるいは2種類以上を混合して用いても良い。また、該アルカリ水溶液には各種界面活性剤、各種分散剤等が含まれていても使用することが出来る。
【0016】
アルカリ性物質の添加量は、水溶性有機溶剤と水の混合用液に対して0.05重量%〜5重量%が好ましい。
【0017】
アルカリ性混合溶液には各種界面活性剤、各種分散剤等が含まれていても使用することが出来る。
【0018】
本発明は、アルカリ性混合溶液に撹拌下でオルガノトリアルコキシシランを添加して、該オルガノトリアルコキシシランを加水分解させる。このときの反応温度は0〜80℃が好ましい。加水分解後に撹拌を停止させ、静置下で脱水縮合反応を進行させることで立方形状シリコーン粒子が得られ、一方撹拌下で脱水縮合反応を進行させると立方形状が重なった形状のシリコーン粒子が得られる。いずれも脱水縮合時間は2時間以上とすることが好ましく、このときの反応液温度は0〜80℃が好ましい。
【0019】
このようにして合成したかご状シルセスキオキサン含有シリコーン粒子は、その後、ろ過分離・水洗浄あるいは有機溶剤洗浄をした後、乾燥し、場合によっては解砕して粒子を得る。
得られた粒子は、その粒子の1辺が0.1〜30μmの立方形状および立方形状が重なった形状のシリコーン粒子である。
【0020】
さらに本発明は反応液スラリーをろ過して得られる反応母液をアルカリ性混合溶液として繰返し再利用することができ、該アルカリ性混合溶液にオルガノトリアルコキシシランを添加し、加水分解、脱水縮合反応を進行させることでかご状シルセスキオキサンを含有するシリコーン粒子を得ることができる。
【0021】
かご状シルセスキオキサン含有シリコーン粒子からかご状シルセスキオキサンを分離する方法については、例えばオクタメチルオクタシルセスキオキサンは熱および/または圧力により昇華させて分離・回収することができる。この昇華方法については一般に公知の方法でよい。
【0022】
かご状シルセスキオキサンを分離させた立方形状および立方形状が重なった形状のシリコーン粒子は、その形状を保ったまま細孔を有するシリコーン粒子となる。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の方法を、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
【0024】
[実施例1]
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器にメタノール600重量部、水100重量部、28重量%のアンモニア水30重量部のアルカリ性混合溶液を調製した。液温を20℃とし撹拌下でメチルトリメトキシシラン50重量部を1分間で添加した後、引き続き10分間撹拌し撹拌を停止した。静置下で20時間熟成した後、ろ過、乾燥して白色粉末を得た。得られた粉末を電子顕微鏡観察したところ、図1(A)(B)の図面代用写真に示すように、1辺の長さの平均が凡そ5μmの立方形状シリコーン粒子であった。得られたシリコーン粒子を差動型示差熱天秤(以下、TG−DTAと記載する:理学電機株式会社製 TG8120)で測定をしたところ、図2に示すTG−DTAのグラフ図のようになり、これによると、200℃付近から減量が始まり、最終的には80重量%程度の減量がみられた。同シリコーン粒子をX線回折装置(以下、XRDと記載する:日本電子株式会社製 JDX−3530)で分析したところ、図3に示すグラフ図になり、この結果を解析するとオクタメチルオクタシルセスキオキサンの回折ピークと一致した。BET法による比表面積(島津製作所製 フローソーブII2300)の測定結果は2m/gであった。
【0025】
[実施例2〜7]
実施例2は、反応温度を図4に示す表図のようにした以外は実施例1と同様にしてシリコーン粒子を得た。
実施例3〜7は仕込み量を図4に示す表図のようにした以外は実施例1と同様にしてシリコーン粒子を得た。
実施例2〜実施例7で得られたシリコーン粒子についてXRDで分析した結果を解析したところ、オクタメチルオクタシルセスキオキサンの回折ピークと全てが一致した。
【0026】
[実施例8]
メチルトリメトキシシラン添加後も撹拌を継続した以外は実施例1と同様にしてシリコーン粒子を得た。得られた粒子を電子顕微鏡観察したところ、立方形状が重なった形状をしていた。XRDで分析した結果を解析したところ、オクタメチルオクタシルセスキオキサンの回折ピークと一致した。またTG−DTAの結果、減量率は76重量%であった。
【0027】
[実施例9]
アンモニア水30重量部の変わりに、10重量%水酸化ナトリウム水溶液10重量部を添加した以外は、実施例1と同様にシリコーン粒子を得た。得られた粒子を電子顕微鏡観察したところ1辺の長さの平均が3μの立方形状シリコーン粒子であった。XRDで分析した結果を解析したところ、オクタメチルオクタシルセスキオキサンの回折ピークと一致した。またTG−DTAの結果、減量率は82重量%であった。
【0028】
[実施例10]
実施例1で固液分離して回収した反応母液をアルカリ性混合溶液として使用した以外は、実施例1と同様にシリコーン粒子を得た。得られた粒子を電子顕微鏡観察したところ1辺の長さの平均が5μmの立方形状シリコーン粒子であった。XRDで分析した結果を解析したところ、オクタメチルオクタシルセスキオキサンの回折ピークと一致した。またTG−DTAの結果、減量率は81重量%であった。
【0029】
[実施例11]
実施例1で得られた立方形状シリコーン20gを常圧下、210℃で熱処理をして、昇華したかご状シルセスキオキサンを回収した。シリコーンの加熱による減量過程を図5に示す。得られたかご状シルセスキオキサンの重量は16gであり約80%が回収された。この回収されたもののXRD分析の結果、オクタメチルオクタシルセスキオキサンであった。また、熱処理後の粒子の重量は3gであり、このものについて電子顕微鏡観察をしたところ、図6(A)(B)に示す図面代用写真から明らかなように立方形状を保っていた。またこのもののXRD分析結果を図7のグラフ図で示すが、これによると非結晶性物質で、BET法による比表面積は350m/gであった。これはシリコーン粒子からオクタメチルオクタシルセスキオキサンが約80重量%昇華したことにより、細孔を有するシリコーン粒子となったためであると推測される。
【0030】
[比較例]
温度計、還流装置および撹拌装置を備えた反応容器にメタノール500重量部、水200重量部、28重量%のアンモニア水を50重量部採る。液温を20℃とし、撹拌下でメチルトリメトキシシラン50重量部を1分間で添加した。引き続き10分間撹拌した後、撹拌を停止した。静置下で20時間熟成したところ、反応液はゲル状となっており立方形状シリコーン粒子は得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】(A)(B)は実施例1で得られたシリコーン粒子を電子顕微鏡で撮影した図面代用写真である。
【図2】実施例1で得られたシリコーン粒子のTG−DTAのグラフ図である。
【図3】実施例1で得られたシリコーン粒子のXRDによるグラフ図である。
【図4】実施例2〜7の詳細を示す表図である。
【図5】実施例11で加熱処理したときの減量過程を示すグラフ図である。
【図6】(A)(B)は実施例11で得られたシリコーン粒子を電子顕微鏡で撮影した図面代用写真である。
【図7】実施例11で得られたシリコーン粒子のXRDによるグラフ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
かご状シルセスキオキサンを含有してなることを特徴とするシリコーン粒子。
【請求項2】
シリコーン粒子の形状が立方形状および立方形状が重なった形状であることを特徴とする請求項1記載のシリコーン粒子。
【請求項3】
オルガノトリアルコキシシランをアルカリ性混合溶液中で加水分解、脱水縮合させてシリコーン粒子を製造する方法であって、前記アルカリ性混合溶液は、水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させることを特徴とする請求項1または2記載のシリコーン粒子の製造方法。
【請求項4】
水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子から、熱および/または圧力により分離させて得られることを特徴とするかご状シルセスキオキサン。
【請求項5】
水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子から、熱および/または圧力により分離させて得られることを特徴とするかご状シルセスキオキサンの製造方法。
【請求項6】
水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子に対し、熱および/または圧力によりかご状シルセスキオキサンを分離させた後に残る細孔を有することを特徴とするシリコーン粒子。
【請求項7】
水溶性有機溶媒を70重量%〜98重量%、水を2重量%〜30重量%の割合で混合した混合溶液に対し、アルカリ性物質を0.05〜5重量%含有させたアルカリ性混合溶液中でオルガノトリアルコキシシランを加水分解、脱水縮合させて得たシリコーン粒子に対し、熱および/または圧力によりかご状シルセスキオキサンを分離させた後に残る細孔を有することを特徴とするシリコーン粒子の製造方法。
【請求項8】
かご状シルセスキオキサンが下記の一般式で示されるものである請求項1、2または6に記載のシリコーン粒子。
【化1】

ただし、式中、Rはメチル基を示す。
【請求項9】
かご状シルセスキオキサンが下記の一般式で示されるものである請求項7に記載のシリコーン粒子の製造方法。
【化2】

ただし、式中、Rはメチル基を示す。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図1】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−138015(P2009−138015A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312203(P2007−312203)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【出願人】(591180130)日興リカ株式会社 (9)
【Fターム(参考)】