説明

がいし装置への塗料等付着防止カバー及びその付着防止方法

【課題】塗料等の付着を防止するための保護シート材を、がいし装置のがいし部分に短時間、かつ安全に巻き付ける。
【解決手段】がいし装置51のライン側アーキングホーン52aに掛け止める掛止め具2を、先端に具備した操作棒3と、塗料等の付着を防止するために、がいし部分53に巻き付ける程度の面積を有し、かつ可撓性を有する略四角形状の保護シート材4とから成り、保護シート材4の一辺両端は、操作棒3の両先端に固定し、保護シート材4の両側縁に取り付けた複数の挿通リング6をそれぞれ各操作棒3に挿通させることにより、保護シート材4をがいし部分53の長さに調節してがいし部分53に巻き付け得るように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送電線鉄塔に塗装処理を行う際に、この送電線を架設するがいし装置に塗料等の付着を防止するがいし装置への塗料等付着防止カバー及びその付着防止方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高圧電流の送電線を架設する鉄塔には防錆処理として塗装を施している。この鉄塔については、定期的に錆落しや塗装処理を行う。この塗装処理を行う際に、がいし装置の絶縁性が低下しないように、がいし装置に塗料が付着しないように細心注意を払いながら塗装する必要がある。そこで、鉄塔の防錆処理などの処理作業を行う際には、がいし装置を覆ってから錆を落とし、塗装処理を行っている。
【0003】
従来は、送電線鉄塔に塗装処理を行う際に、送電線塗料が飛散してがいし装置に付着しないように、図7の斜視図に示すように、がいし装置51にカバー61を付けている。このカバー61は、高所で容易にがいし装置51へ着脱できるようにはめ込み式を採用している。
【0004】
このようながいし装置を覆う技術に関しては、例えば特許文献1の特開2006−120458号公報「養生カバーおよびその使用方法」に示すように、鉄塔に架設する電線を鉄塔との間の絶縁を確保しつつ支持する碍子の周囲を覆う養生カバーであって、碍子を内側に収容可能な円形または角形などの周形状に形成された線状の弾性材料からなる複数のフレーム部材と、フレーム部材の長さ程度の幅で碍子以上の長さに形成されて当該フレーム部材を略平行になる姿勢に保持するシート部材と、から構成されて、シート部材およびフレーム部材に形成される碍子の長さ方向のスリットを拡開させて該シート部材およびフレーム部材の内側に碍子を内装状態にすることにより碍子の周囲を覆う養生カバーが提案されている。
【特許文献1】特開2006−120458号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述したはめ込み式のカバー61は、その先端(鉄塔から遠い側)をきちんと閉じることができないため、風が吹くとカバー61が外れやすいという問題を有していた。これを防ぐには,カバー61の先端をロープ等で縛ればよいが、そのためにはがいし装置51の先へ作業員が乗り出す必要がある。これは鉄塔という高所における作業で大変危険であった。一般に塗装作業員にはそのような技能はなく、乗り出しによるカバー先端の固縛は不可能であった。
【0006】
また、特許文献1の「養生カバーおよびその使用方法」では、塗料の飛散防止効果は期待できるが、取り付ける手間や運搬等が大変であるという問題を有していた。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、塗料等の付着を防止する保護シート材に操作棒を組み付けることで、塗料等の付着を防止するために、がいし装置のがいし部分に保護シート材を短時間、かつ安全に巻き付けることができるがいし装置への塗料等付着防止カバー及びその付着防止方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の付着防止カバーによれば、鉄塔に架設する電線を絶縁しながら支持するがいし装置(51)のがいし部分(53)を覆い、該鉄塔の塗装処理を行う際に、該がいし部分(53)へ塗料等が付着することを防止するがいし装置への塗料等付着防止カバー(1)であって、前記がいし装置(51)のライン側アーキングホーン(52a)に掛け止める掛止め具(2)を、先端に具備した操作棒(3)と、塗料等の付着を防止するために、前記がいし部分(53)に巻き付ける程度の面積を有し、かつ可撓性を有する略四角形状の保護シート材(4)と、から成り、前記保護シート材(4)の一辺両端は、前記操作棒(3)の両先端に固定し、該保護シート材(4)の両側縁に取り付けた複数の挿通リング(6)をそれぞれ各操作棒(3)に挿通させることにより、該保護シート材(4)を前記がいし部分(53)の長さに調節して該がいし部分(53)に巻き付け得るように構成した、ことを特徴とするがいし装置への塗料等付着防止カバーが提供される。
例えば、前記操作棒(3)は伸縮自在にすることが好ましい。
【0009】
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の先端から差し込めるリング形状にすることが好ましい。
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の途中を銜えるように掛け止める嘴形状にすることができる。
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の途中に引っ掛けるフック形状にすることができる。
例えば、前記保護シート材(4)にはネットを用いることができる。
【0010】
前記保護シート材(4)の両側縁を引き寄せるように、該保護シート材(4)にその両側縁に向けて弾性部材(7)を取り付けることが好ましい。
前記保護シート材(4)の両側縁から、前記操作棒(3)の後端側に向けて保護シート材(4)を止めるひも(8)を取り付けることが好ましい。
【0011】
本発明の付着防止方法によれば、鉄塔に架設する電線を絶縁しながら支持するがいし装置(51)のがいし部分(53)に、略四角形状の保護シート材(4)の両端縁にそれぞれ操作棒(3)を取り付けた塗料等付着防止カバー(1)を用いて、前記がいし部分(53)に塗料等の付着を防止するがいし装置への塗料等付着防止方法であって、前記塗料等付着防止カバー(1)の操作棒(3)先端の掛止め具(2)を、がいし装置(51)のライン側アーキングホーン(52a)に掛け止め、次に、前記保護シート材(4)をがいし部分(53)に巻き付けるように2本の操作棒(3)を、該がいし部分(53)の下側に移動させ、かつ該塗料等付着防止カバー(1)をがいし装置(51)に固定する、ことを特徴とするがいし装置への塗料等付着防止方法が提供される。
前記塗料等付着防止カバー(1)を前記がいし装置(51)に固定する際に、前記操作棒(3)の後端側を、該がいし装置(51)のアース側アーキングホーン(52b)に掛け止めることが好ましい。
前記塗料等付着防止カバー(1)を前記がいし装置(51)に固定する際に、前記操作棒(3)の後端側に取り付けた保護シート材(4)を止めるひも(8)を、該がいし装置(51)のアース側アーキングホーン(52b)に結び付けることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上記構成の発明では、操作棒(3)の先端に取り付けた掛止め具(2)を、がいし装置(51)のライン側アーキングホーン(52a)に通すように掛け止め、2本の操作棒(3)を操作しながら掛止め具(2)をがいし部分(53)の下側に移動させ、両操作棒(3)の先端が開かないように保護シート材(4)をがいし部分(53)を巻き付けることができる。
保護シート材(4)の両側縁に向けて弾性部材(7)を取り付けたものでは、この保護シート材(4)をがいし部分(53)に巻き付ければ、この保護シート材(4)の両側縁が引き寄せられ、保護シート材(4)ががいし部分(53)に密着するので、保護シート材(4)とがいし部分(53)との間に隙間ができず、塗料等の浸入を確実に阻止できる。
保護シート材(4)の両側縁から取り付けた保護シート材(4)を止めるひも(8)は、がいし部分(53)に巻き付けた保護シート材(4)を鉄塔側へ引き寄せ、先端側の保護シート材(4)とがいし部分(53)との間に隙間ができないように結ぶことができる。
鉄塔の塗装処理が終了したら、上述した作業を逆の順番で行うことにより、塗料等付着防止カバー(1)をがいし装置(51)から外し、別のがいし装置(51)に取り付けることができる。
【0013】
上記方法の発明では、塗料等付着防止カバー(1)をがいし装置(51)に装着する際に、作業者は鉄塔側から全ての作業を行うことができ、従来のようにがいし装置(51)へ大きく乗り出して作業する必要がなく、安全に装着作業を実施することができる。同様に、塗料等付着防止カバー(1)をがいし装置(51)から安全に外すことができる。そこで、鉄塔という高所において、その技能を持たない作業員でも安全に塗装処理を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のがいし装置への塗料等付着防止カバーは、鉄塔に架設する電線を絶縁しながら支持するがいし装置のがいし部分を覆い、鉄塔の塗装処理を行う際に、がいし部分へ塗料等が付着することを防止するものである。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は実施例1のがいし装置への塗料等付着防止カバーを示す平面図である。図2は実施例1のがいし装置へ塗料等付着防止カバーを取り付ける状態を示す斜視図であり、(a)は取付け前の状態、(b)は取付けた状態である。図3は実施例1のがいし装置へ塗料等付着防止カバーを取り付ける状態を示す略平面図であり、(a)は取付け前の状態、(b)は取付ける途中の状態、(c)は取付けた状態である。
実施例1の塗料等付着防止カバー1は、がいし装置51のライン側アーキングホーン52aに掛け止める掛止め具2を、先端に具備した操作棒3と、塗料等の付着を防止するために、がいし部分53に巻き付ける程度の面積を有する略四角形状の保護シート材4から成るものである。
【0016】
操作棒3は、釣竿のように伸縮自在なる絶縁性の素材から成る棒状の部材である。この操作棒3は、鉄塔という高所で作業するために軽量であることが望ましい。例えば、操作棒3は伸張時に約2.5mになり、収縮時は運搬の利便性を考慮して1m程度になるようにする。また、握りやすいように直径は3〜4cm程度がよい。なお、この寸法は一例であり、塗装に際にカバーしようとするがいし装置51の寸法に応じて異なることは勿論である。
【0017】
操作棒3の先端には、がいし装置51のライン側アーキングホーン52aの先端から掛け止めるリング状の掛止め具2を設ける。この掛止め具2のリングの内径は、ライン側アーキングホーン52aの素材断面の外径より長くする。ライン側アーキングホーン52aの先端に容易に掛け止められるようにするためである。なお、リング状の掛止め具2は図示するように、円形状に限定されず、アーキングホーン51aの先端から通すことができる形状であれば、円形以外に略四角形状、略菱形形状、略三角形状又は略六角形状等の様々な形状することができる。
【0018】
保護シート材4は、例えばネット材のような可撓性を有する材質のものが適している。図示例の保護シート材4は、塗料等の付着を防止するために網目の細かい可撓性を有する略四角形状のネット材である。その大きさは、がいし部分53に巻き付ける程度の面積を有するものである。なお、装着作業に際して作業しやすいように、がいし装置51が透けて見える素材であれば、ネット材以外に透明なビニールシートのような樹脂素材を用いることもできる。更に、布材を用いることも可能である。
【0019】
この保護シート材4は2本の操作棒3の間におき、その保護シート材4の1辺の両端を各操作棒3の先端に固定する。例えば、保護シート材4の1辺の両端に縫い付けた固定ひも5を、各操作棒3の両端に結び付ける。
【0020】
保護シート材4の両縁端には複数の挿通リング6を取り付ける。これらの挿通リング6を、それぞれ各操作棒3に挿通し、保護シート材4は2本の操作棒3の間で、操作棒3の長手方向に移動し得るようにする。保護シート材4の一端は、両操作棒3先端に固定されているので、保護シート材4の面積を広げたり狭めたりすることができる。勿論、保護シート材4は2本の操作棒3の間で広げたり、折り曲げることができる。
【0021】
このように構成した塗料等付着防止カバー1は、先ず、図3(a)に示すように、作業者は2本の操作棒3を持ち、これを装着しようとするがいし装置51の上方に移動させる。操作棒3の先端に取り付けた掛止め具2を、がいし装置51のライン側のアーキングホーン52aの先端から通すように掛け止める。図3(b)に示すように、2本の操作棒3を操作しながら掛止め具2をがいし部分53の下側に移動させる。最後に、図3(c)に示すように、両操作棒3の先端が開かないように保護シート材4をがいし部分53を巻き付けることができる。操作棒3の後端は、アース側アーキングホーン52bに掛け止める。
なお、がいし装置51にアーキングホーンが具備されていない場合にも、本発明の操作棒3をがいし装置51に絡み合わせることで、がいし部分53を包み込むことが可能である。
この塗料等付着防止カバー1により、塗装処理の際に、塗料が飛散してもがいし装置51、がいし部分53に付着することを防止することができる。
【0022】
この塗料等付着防止カバー1をがいし装置51に装着する際に、作業者は鉄塔側から装着作業を全て行うことができ、従来のようにがいし装置51へ大きく乗り出して作業する必要がないため、安全に装着作業を実施することができる。
【0023】
鉄塔の塗装処理が終了したら、上述した作業を逆の順番で行うことにより、塗料等付着防止カバー1をがいし装置51から外し、別のがいし装置51に取り付けることができる。このときも、塗料等付着防止カバー1をがいし装置51から安全に外すことができる。そこで、鉄塔という高所において、その技能を持たない作業員でも安全に塗装処理を行うことができる。
【0024】
図4は保護シート材に弾性部材を取り付けた他の実施例の塗料等付着防止カバーを示す平面図である。
保護シート材4の両側縁を引き寄せるように、保護シート材4にその両側縁に向けてゴムひものような弾性部材7を取り付ける。この弾性部材7は、保護シート材4をがいし部分53を巻き付けたときに、この保護シート材4の両側縁を引き寄せられ、保護シート材4をがいし部分53に密着させる。そこで、保護シート材4とがいし部分53との間に隙間ができず、塗料等の浸入を確実に阻止できる。
【0025】
図4の図示例では、弾性部材7を保護シート材4の両側縁に取り付けた挿通リング6を引っ張るように、これらの挿通リング6間に掛け渡した状態について説明している。保護シート材4の両側縁が引き寄せられものであれば、例えば、保護シート材4自体を収縮する素材で製造することも可能である。
【0026】
保護シート材4の両側縁から、操作棒3の後端側に向けて保護シート材4を止めるひも8を取り付ける。この保護シート材4を止めるひも8は、がいし部分53に巻き付けた保護シート材4を鉄塔側へ引き寄せるように結ぶことができる。そこで、先端側の保護シート材4とがいし部分53との間に隙間ができないようにすることができる。
【0027】
図5は掛止め具の変形例を示す操作棒の部分拡大図である。
操作棒3に具備した掛止め具2は、ライン側アーキングホーン52aの途中を銜えるように掛け止める嘴形状にすることができる。例えば、ライン側アーキングホーン52aに開放部がなく掛止め具2のリングを差し込めないときがある。このような略円形状のアーキングホーンには、この嘴形状の掛止め具2を用いることが好ましい。
【0028】
図6は掛止め具の他の変形例を示す操作棒の部分拡大図である。
更に、操作棒3の掛止め具2は、リング状又は嘴形状以外に単純にフック形状にすることも可能である。ライン側アーキングホーン52aに開放端がないときは、掛止め具2のフックを引っ掛けるようにすることでもよい。
【0029】
なお、本発明は、塗料等の付着を防止する保護シート材4に操作棒3を組み付けることで、塗料等の付着を防止するために、がいし装置51のがいし部分53に保護シート材4を短時間、かつ安全に巻き付けることができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明のがいし装置への塗料等付着防止カバー及びその付着防止方法は、送電線鉄塔の塗装に利用することができるが、高所のような危険な場所で特定部位に塗料が付着しないように塗装処理するときに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施例1のがいし装置への塗料等付着防止カバーを示す平面図である。
【図2】実施例1のがいし装置へ塗料等付着防止カバーを取り付ける状態を示す斜視図であり、(a)は取付け前の状態、(b)は取付けた状態である。
【図3】実施例1のがいし装置へ塗料等付着防止カバーを取り付ける状態を示す平面図であり、(a)は取付け前の状態、(b)は取付ける途中の状態、(c)は取付けた状態である。
【図4】保護シート材に弾性部材を取り付けた他の実施例の塗料等付着防止カバーを示す平面図である。
【図5】掛止め具の変形例を示す操作棒の部分拡大図である。
【図6】掛止め具の他の変形例を示す操作棒の部分拡大図である。
【図7】従来のカバーをがいし装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 塗料等付着防止カバー
2 掛止め具
3 操作棒
4 保護シート材
6 挿通リング
7 弾性部材
8 ひも
51 がいし装置
52a ライン側アーキングホーン
52b アース側アーキングホーン
53 がいし部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄塔に架設する電線を絶縁しながら支持するがいし装置(51)のがいし部分(53)を覆い、該鉄塔の塗装処理を行う際に、該がいし部分(53)へ塗料等が付着することを防止するがいし装置への塗料等付着防止カバー(1)であって、
前記がいし装置(51)のライン側アーキングホーン(52a)に掛け止める掛止め具(2)を、先端に具備した操作棒(3)と、
塗料等の付着を防止するために、前記がいし部分(53)に巻き付ける程度の面積を有し、かつ可撓性を有する略四角形状の保護シート材(4)と、から成り、
前記保護シート材(4)の一辺両端は、前記操作棒(3)の両先端に固定し、該保護シート材(4)の両側縁に取り付けた複数の挿通リング(6)をそれぞれ各操作棒(3)に挿通させることにより、該保護シート材(4)を前記がいし部分(53)の長さに調節して該がいし部分(53)に巻き付け得るように構成した、ことを特徴とするがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項2】
前記操作棒(3)は伸縮自在になる構造である、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項3】
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の先端から差し込めるリング形状である、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項4】
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の途中を銜えるように掛け止める嘴形状である、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項5】
前記操作棒(3)に具備した掛止め具(2)は、ライン側アーキングホーン(52a)の途中に引っ掛けるフック形状である、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項6】
前記保護シート材(4)はネットである、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項7】
前記保護シート材(4)の両側縁を引き寄せるように、該保護シート材(4)にその両側縁に向けて弾性部材(7)を取り付けた、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項8】
前記保護シート材(4)の両側縁から、前記操作棒(3)の後端側に向けて保護シート材(4)を止めるひも(8)を取り付けた、ことを特徴とする請求項1のがいし装置への塗料等付着防止カバー。
【請求項9】
鉄塔に架設する電線を絶縁しながら支持するがいし装置(51)のがいし部分(53)に、略四角形状の保護シート材(4)の両端縁にそれぞれ操作棒(3)を取り付けた塗料等付着防止カバー(1)を用いて、前記がいし部分(53)に塗料等の付着を防止するがいし装置への塗料等付着防止方法であって、
前記塗料等付着防止カバー(1)の操作棒(3)先端の掛止め具(2)を、がいし装置(51)のライン側アーキングホーン(52a)に掛け止め、
次に、前記保護シート材(4)をがいし部分(53)に巻き付けるように2本の操作棒(3)を、該がいし部分(53)の下側に移動させ、かつ該塗料等付着防止カバー(1)をがいし装置(51)に固定する、ことを特徴とするがいし装置への塗料等付着防止方法。
【請求項10】
前記塗料等付着防止カバー(1)を前記がいし装置(51)に固定する際に、前記操作棒(3)の後端側を、該がいし装置(51)のアース側アーキングホーン(52b)に掛け止める、ことを特徴とする請求項9のがいし装置への塗料等付着防止方法。
【請求項11】
前記塗料等付着防止カバー(1)を前記がいし装置(51)に固定する際に、前記操作棒(3)の後端側に取り付けた保護シート材(4)を止めるひも(8)を、該がいし装置(51)のアース側アーキングホーン(52b)に結び付けることを特徴とする請求項9のがいし装置への塗料等付着防止方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−259937(P2008−259937A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−103462(P2007−103462)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】