説明

けが防止用シート取り出し口を有したシート収納箱

【課題】特開2011−105387はシート収納箱のシート取り出し用の開口部の開口部にビニールシートが張ってないものの中ではシートがスムーズに取り出せホコリが入りにくいシート取り出し用の開口部であったが、条件によってはシート取り出し用の開口部が狭いものとなり、シート収納箱に手を入れた際指をけがする可能性が否定できなかった。
【解決手段】シート取り出し用開口部の狭くなった部分で指を挟まないようにし、かつ、ミシン目によりシート収納箱から取り外した蓋で子供がけがをしにくいようにした、シート収納箱のシート取り出し用開口部である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシート収納箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシート及びシート収納箱において、以下0003〜0008及び図1〜図3により、説明する。
【0003】
図1は一般的なシート一例の簡略図を示し、(A)はシートを広げた図で、(B)は(1’)の折り目に沿ってシートを半折りした図で、(1)はシート、(1’)はシートの折り目であり、点線円(1R)はシートの向かって右側部分付近、点線円(1L)はシートの向かって左側部分付近である。
【0004】
以下、ティッシュペーパーを折った時にできる線を折り目とし、図1の(1’)で示し、その折り目と平行な次に出てくるティッシュペーパーの縁を継ぎ目とし、ティッシュペーパーが複数収納されている場合継ぎ目と折り目は連続している。
【0005】
従来のティッシュペーパーは二枚一組で重ね合わせたものを一枚のシートとし、そのティッシュペーパーを一回折ったものが一般的であり、ティッシュペーパーの折ったそれぞれの面の大きさや折り目の線の位置は必ずしも均一ではなく、ティッシュペーパーの大きさや形状は様々なものがある。
【0006】
図2は一般的なシート収納箱一例の簡略図を示し、図2の(A)はシート収納箱を斜めから見た図であり、(B)はシート収納箱を真上から見た図である。
【0007】
図3は従来のシート収納箱のシート取り出し用の開口部がある面を真上から見た簡略図の一例を示し、図3の(A)はシート収納箱の開口部面にミシン目によって取り去る上蓋がついている図で、図3の(B)は(A)の開口部面から上蓋を取り外したシート収納箱の図で、図3の(C)は(A)のシート収納箱から取り外した上蓋の図である。
【0008】
図3の(B)の開口部縁において、点(b)の開口部縁に指をつけたまま矢印方向に指をスライドさせると開口部が凹形状となっているので指が開口部に押しつけられミシン目との抵抗が大きくなることが解り、
図3の(C)の蓋において、点(c)の蓋の縁に指をつけたまま矢印方向に指をスライドさせると縁が突形状となっているので上記の凹形状の縁に比べ指にミシン目の抵抗がかかりにくくなっていることが解る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2011−105387
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特開2011−105387はシート収納箱のシート取り出し用の開口部の開口部にビニールシートが張ってないものの中ではシートがスムーズに取り出せホコリが入りにくいシート取り出し用の開口部であったが、条件によってはシート取り出し用の開口部が狭いものとなり、シート収納箱に手を入れた際指をけがする可能性が否定できなかった。
【0011】
よって上記の課題を解決するために本発明では、シート取り出し用開口部の狭くなった部分で指を挟まないようにし、かつ、ミシン目によりシート収納箱から取り外した蓋で子供がけがをしにくいようにした、シート収納箱のシート取り出し用開口部である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明のシート収納箱の解決手段の一つは、
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称であり、かつ、点対称であるシート取り出し用開口部が、
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その開口部縁は交互に設置され、、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁は、上記の向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられた開口部縁となり、
前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる開口部縁形状となる、シート取り出し用開口部であり、
上記のシート取り出し用の開口部において、上記の向かい合う頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線の最短の距離が1cm以上であり、
かつ、対角に位置するなだらかな凸形状曲線の開口部縁において、高さの高い方のなだらかな凸形状曲線の開口部縁同士の開口部中心を通過する最短距離の直線距離が4cm以上であり、
かつ、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角に位置する小さい2個の突起の頂点の最短距離が5.5cm以上であることを特徴とする。
【0013】
本発明のシート収納箱の解決手段の一つの、シート収納箱のシート取り出し用開口部に接して設けミシン目によって切り取る上蓋において、
上記0012の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁における、向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられる計4カ所のくさび形の開口部縁、
及び、上記0012の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる計6カ所のくさび形の開口部縁、
付近のシート取り出し用開口部に接する上蓋の鋭利なくさび形部分を最初から切り取った形状であり、かつ、切り取った後の上蓋部分が凸型の曲線形状、であることを特徴とする。
【0014】
上記0012の作用は、開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称であり、かつ、点対称であるシート取り出し用開口部が、開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、その開口部縁は交互に設置され、、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、前述の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁は、上記の向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられた開口部縁となり、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる開口部縁形状となる、シート取り出し用開口部であり、上記のシート取り出し用の開口部において、上記の向かい合う頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線の最短の距離が1cm以上であり、かつ、対角に位置するなだらかな凸形状曲線の開口部縁において、高さの高い方のなだらかな凸形状曲線の開口部縁同士の開口部中心を通過する最短距離の直線距離が4cm以上であり、かつ、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角に位置する小さい2個の突起の頂点の最短距離が5.5cm以上であるために、シート収納箱のシート取り出し用開口部縁の空間を広くすることができる。
【0015】
上記0013の作用は、シート収納箱のシート取り出し用開口部に接して設けミシン目によって切り取る上蓋において、上記0012の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁における、向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられる計4カ所のくさび形の開口部縁、及び、上記0012の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる計6カ所のくさび形の開口部縁、付近のシート取り出し用開口部に接する上蓋の鋭利なくさび形部分を最初から切り取った形状であり、かつ、切り取った後の上蓋部分が凸型の曲線形状、であることを特徴とするために、シート収納箱から取り外す上蓋に鋭利な部分がないようにすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明のシート収納箱の一つは、シート収納箱のシート取り出し用開口部縁の空間を広くすることができるために、シート収納箱の開口部縁で指を挟むことがほとんどなくなる、という効果を有する。
【0017】
本発明のシート収納箱の一つは、シート収納箱から取り外す上蓋に鋭利な部分がないようにすることができるために、子供が上蓋で遊んだ時に上蓋が人体に刺さりにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】一般的なシート一例の簡略図
【図2】一般的なシート収納箱一例の簡略図
【図3】従来のシート収納箱一例の簡略図
【図4】本発明のシート収納箱一例の簡略図
【図5】本発明のシート収納箱一例の簡略図
【図6】本発明のシート収納箱一例の簡略図
【図7】本発明の開口部縁付近と上蓋付近一例の簡略図
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図4は本発明の請求項1のシート収納箱のシートの折り目方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線(X-X')を軸に開口部を180度回転すると非線対称であり、かつ、点対称であるシート取り出し用開口部一例の簡略図を示したものであり、
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁(2、2’)を有し、
その開口部縁は交互に設置され、、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さ(2と2’)が異なり、
開口部中心の直径3mmの円(a)以内及び開口部両端の直径2mmの円以内(b)の3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁(2と2’)は、前述の3カ所の空間(aとb)の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の直径2mm以上の空間(b)を形成する両側の開口部縁(3)は、上記の向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線(2と2’)に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられた開口部縁となり、
前述の開口部中心を含む空間(a)を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起(4)を2個ずつ接して形づくられる開口部縁形状となる、シート取り出し用開口部を示したものである。
【0020】
図5は本発明の請求項1のシート収納箱のシートの折り目方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線(X-X')を軸に開口部を180度回転すると非線対称であり、かつ、点対称であるシート取り出し用開口部一例の簡略図を示したものであり、
上記のシート取り出し用の開口部において、上記の向かい合う頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線(2と2’)の最短の距離(h)が1cm以上であり、
かつ、対角に位置するなだらかな凸形状曲線の開口部縁において、高さの高い方のなだらかな凸形状曲線の開口部縁(2と2)同士の開口部中心を通過する最短距離(i)が4cm以上であり、
かつ、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角に位置する小さい2個の突起(4)の頂点の最短距離(j)が5.5cm以上である、シート取り出し用開口部を示したものである。
【0021】
図6は本発明の請求項1及び請求項2のシート収納箱一例の簡略図を示したものであり、本発明のシート収納箱の解決手段の一つの、シート収納箱のシート取り出し用開口部に接して設けミシン目によって切り取る上蓋(5)において、
上記0012の開口部両端の直径2mm以上の空間(b)を形成する両側の開口部縁(3)における、向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられる計4カ所のくさび形の開口部縁(6)、
及び、上記0012の開口部中心を含む空間(a)を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起(4)を2個ずつ接して形づくられる計6カ所のくさび形の開口部縁(7)、
付近のシート取り出し用開口部に接する上蓋(5)の鋭利なくさび形部分を最初から切り取った形状であり、かつ、切り取った後の上蓋部分が凸型の曲線形状、を示したものである。
【実施例】
【0022】
図7は請求項1のくさび形の開口部縁付近と請求項2の上蓋付近の一例の簡略図を示し、(A)はくさび形の1つの開口部縁(8)に対して上蓋の曲線(9)を一つ対応させたもので、(B)はくさび形の3つの開口部縁に対して上蓋の曲線(9)を一つ対応させたものである。
【0023】
本発明の実施態様は以下の通りである。
1.本発明の請求項の条件を満たすものであれば、それらの形状や材質の種類は限定しない。
【符号の説明】
【0024】
1:シート 、1’:シートの折り目 、2・2’:なだらかな凸形状曲線の開口部縁
3:開口部縁 、4:小さい突起 、5:上蓋 、6:開口部縁 、7:開口部縁
8:シート取り出し用開口部 、9:上蓋


【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部から取り出すシートが収納された状態のシートにおける平均的なシートの折り目方向と平行又はほぼ平行な開口部中心を通過する直線を軸に開口部を180度回転すると非線対称であり、かつ、点対称であるシート取り出し用開口部が、
開口部中心を中点とした対角2対になだらかな凸形状曲線の開口部縁を有し、
その開口部縁は交互に設置され、、対角にある開口部縁の頂点の高さが同じ又はほぼ同じであり、かつ、向かい合う又は隣り合う開口部縁の頂点の高さが異なり、
開口部中心の直径3mmの円以内及び開口部両端の直径2mmの円以内の3カ所で必ず開口部縁又は蓋が存在せず開通した空間となり、
前述の2対のなだらかな凸形状曲線の開口部縁は、前述の3カ所の空間の間に位置して形づくられ、
前述の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁は、上記の向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられた開口部縁となり、
前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる開口部縁形状となる、シート取り出し用開口部であり、
上記のシート取り出し用の開口部において、上記の向かい合う頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線の最短の距離が1cm以上であり、
かつ、対角に位置するなだらかな凸形状曲線の開口部縁において、高さの高い方のなだらかな凸形状曲線の開口部縁同士の開口部中心を通過する最短距離の直線距離が4cm以上であり、
かつ、前述の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角に位置する小さい2個の突起の頂点の最短距離が5.5cm以上であることを特徴とする、シート収納箱。
【請求項2】
シート収納箱のシート取り出し用開口部に接して設けミシン目によって切り取る上蓋において、
上記請求項1の開口部両端の直径2mm以上の空間を形成する両側の開口部縁における、向かい合い頂点の高さの異なるなだらかな凸形状曲線に接するなだらかな凹形状曲線により形づくられる計4カ所のくさび形の開口部縁、
及び、上記請求項1の開口部中心を含む空間を形成する開口部縁の向かい合う対角の形状が、両側のなだらかな凸形状曲線の開口部縁の頂点の高さより低い凸形状曲線よりなる小さい突起を2個ずつ接して形づくられる計6カ所のくさび形の開口部縁、
付近のシート取り出し用開口部に接する上蓋の鋭利なくさび形部分を最初から切り取った形状であり、かつ、切り取った後の上蓋部分が凸型の曲線形状、であることを特徴とする、シート収納箱。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−67409(P2013−67409A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207565(P2011−207565)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(599122684)
【Fターム(参考)】