つけ睫毛接着剤容器
【課題】つけ睫毛の細いベース部分に、楽に適量の接着剤を塗ることを容易に行なえる接着剤容器を提供することを課題とする。
【解決手段】つけ睫毛接着剤容器を、つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部とから構成する。
【解決手段】つけ睫毛接着剤容器を、つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部とから構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、つけ睫毛用の接着剤を入れる容器に関し、特に、つけ睫毛に接着剤を塗ることが容易な構成を有するものに関する。
【背景技術】
【０００２】
つけ睫毛をまぶたに接着する場合、つけ睫毛のベース部分に接着剤を塗る必要がある。つけ睫毛用の接着剤は通常、細長いノズルがついた容器に入っており、ベース部分に接着剤を塗る際には、接着剤をノズル先端から出しながらベース部分をノズル先端でなぞるように動かすことで接着剤を塗ることが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかし、つけ睫毛のベース部分は大変細く、これに細いノズルを沿わせて移動させることは容易ではなく、また、接着剤を押し出す量が多いと、ベースから接着剤がはみ出し、睫毛部分まで接着剤がついてしまうこともある。
本発明はこのような問題に鑑み、つけ睫毛の細いベース部分に、楽に適量の接着剤を塗ることを容易に行なえる接着剤容器を提供することを課題とする。
課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を有する。
請求項１に記載の発明は、つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部とを有するつけ睫毛接着剤容器である。
請求項２に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤容器において、前記キャップ部の裏面に鏡が設けられるものである。
請求項３に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤容器において、前記キャップ部の上面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項４に記載の発明は、請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器において、前記容器本体部は、円筒状のカバーで覆われるものであって、当該カバーの底面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項５に記載の発明は、請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器において、前記容器本体部は、側周を構成する円筒状のシリンダと、当該シリンダの下面側から係合するピストンとから構成されるものであって、ピストンの下面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項６に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤用容器において、前記容器本体部内につけ睫毛用接着剤が封入されたものである。
【発明の効果】
【０００５】
以上の構成から、本発明は次のような効果を奏する。
請求項１及び６に記載の発明は、容器本体部につけ睫毛用接着剤を封入した状態において、キャップを開け、容器本体部の容積を小さくすることで接着剤を押し出して、接着台座部の孔から接着剤を接着台座部の凸曲面に流し、この状態で、凸曲面につけ睫毛のベース部を押し当てる。これにより、細いつけ睫毛のベース部に楽に接着剤を塗ることができ、また、接着剤が余分について、睫毛部分にはみ出すといったことをなくすことができる。
請求項２に記載の発明は、キャップの裏面に鏡を設けることで、近くに鏡がなくても、キャップの裏面の鏡を見ながらつけ睫毛をまぶたに貼り付けることができる。
請求項３から５に記載の発明は、つけ睫毛を入れるケースが着脱可能に設けられることで、使用に際してつけ睫毛を捜す必要がなく、つけ睫毛の管理を比較的簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
【図１】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器の斜視図である。
【図２】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図３】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器のつけ睫毛ケースの蓋を外した状態を示す分解斜視図である。
【図４】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器のキャップを開けた状態を示す斜視図である。
【図５】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器の斜視図である。
【図６】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図７】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器のキャップを開けた状態を示す分解斜視図である。
【図８】実施形態３に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図９】（ａ1）は台座本体の変形例を示す平面図であり、（ａ２）は（ａ１）に示す台座本体の縦断面図である。（ｂ１）は台座本体の他の変形例を示す平面図であり、（ｂ２）は（ｂ１）に示す台座本体の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
［実施形態１］
図１に実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘの斜視図を示し、図２につけ睫毛接着剤容器Ｘの縦断面図を示す。つけ睫毛接着剤容器Ｘは、容器本体部１０、接着台座ユニット２０、キャップ部３０、つけ睫毛ケース４０を有する。
容器本体部１０は、合成樹脂シートの筒体の底面を接着封止したラミネートチューブであり、軟質の素材で形成されることで、外部からの押圧で内容積を変えることができる。なお、容器本体部１０の上部開口縁は肉厚に形成されることで、曲がらない硬いリングを形成している。
【０００８】
接着台座ユニット２０は、台座本体２１、台座固定リング２２から構成される。台座本体２１は、上面に弓状に形成されるつけ睫毛のベース部の接着面がほぼ接触可能な凸曲面を有する円板体であり、合成樹脂のスポンジ状発泡体により形成される。スポンジ状発泡体により形成されることで、台座本体２１には上面から下面に連通する無数の孔が存在することになる。台座固定リング２２は、台座本体２１の外周縁に係合する溝を内周面に有することで台座本体２１を保持する保持リング部２２ａと、保持リング部２２ａの下部外周に形成される容器本体部１０の上縁外周面に嵌り固定される筒状体からなる容器係合部２２ｂとから構成される。このような構成によって台座本体２１は、容器本体１０の上部開口に下面が存するように容器本体１０上部に固定されることとなる。
【０００９】
キャップ部３０は、台座固定リング２２上部に嵌る内周を有する上面が閉じられた円筒体であり、樹脂ヒンジ３１を介して台座固定リング２２に一体に成型される。また、樹脂ヒンジ３１の両側には弾性板３１ａがキャップ部３０と台座固定リング２２との間に掛け渡されて一体成型され、弾性板３１ａによりキャップ部３０が閉じた状態と開いた状態に弾性反転可能になっている。台座固定リング２２の外周にはリング状の凸条が設けられるとともに、キャップ部３０の内周下縁近傍に台座固定リング２２の凸条に係合するリング状の凸条が設けられることでキャップ部３０は、台座固定リング２２に閉じた状態で係止できるようになっている。また、キャップ部３０の内周面の凸条よりもやや上方から上は内径が狭くなって、台座固定リング２２の上部に密閉状態で嵌るようになっており、これにより、キャップ部３０を閉じると台座本体２１を気密的に密閉することができる。また、キャップ部３０の上板の下面には鏡３１が設けられている。
つけ睫毛ケース４０は、キャップ部３０の上面に設けられる。即ち、つけ睫毛ケース４０は、キャップ部３０の上面に一体に成型される、外周には雄ネジを有する薄い円筒体からなるつけ睫毛ケース本体４１と、この雄ネジに係合する上面が閉じられた円筒状の蓋４２とから形成される。
【００１０】
次に、このような構成を有するつけ睫毛接着剤容器Ｘの使用方法について説明する。なお、容器本体部１０内には、つけ睫毛用接着剤が封入され、つけ睫毛ケース４０内には、つけ睫毛が入っているものとする。
まず、図３に示すようにつけ睫毛ケース４０の蓋４２を開けて、つけ睫毛ケース本体４１に入っているつけ睫毛Ｆの一つを取り出し、再び蓋４２を閉める。なお、図３と次に示す図４は、図１の斜視図と異なり樹脂ヒンジが有る方とは反対側から見た斜視図である。次に、図４に示すようにキャップ部３０を開けて、台座本体２１を表出させる。そして、容器本体部１０を握って容器本体１０の容積を小さくすることで内部の接着剤を上方に押し出し、台座本体２１の下面から内部の孔を介して台座本体２１の表面に接着剤を流し出す。これにより、台座本体２１表面に接着剤が行き渡るので、先に取り出したつけ睫毛Ｆのベース部の接着面を台座本体２１表面に押し当てることで、ベース部に接着剤を塗布する。その後、キャップ部３０の裏面に設けられている鏡３１を見ながら、接着剤を塗布したつけ睫毛Ｆをまぶたに貼り付ける。残りのつけ睫毛Ｆに関しても同様の動作により貼り付け、キャップ部３０を閉じて作業を完了する。
このように、本実施形態に係るつけ睫毛容器Ｘは、つけ睫毛のベース部を台座本体２１に乗せるだけで接着剤をベース部に塗布することができるので作業が容易であり、また、ベース部に余分な接着剤がはみ出すということがない。
【００１１】
［実施形態２］
図５に実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器Ｙの斜視図を示し、図６につけ睫毛接着剤容器Ｙの縦断面図を示す。また、図７にキャップ部を開けた状態のつけ睫毛接着剤容器Ｙの分解斜視図を示す。なお、図５は樹脂ヒンジのある方向から見た斜視図である一方、図７はこれとは反対側から見た斜視図である。つけ睫毛接着剤容器Ｙは、容器本体部５０、接着台座ユニット２０、キャップ部３０、つけ睫毛ケース６０を有する。接着剤台座ユニット２０は、実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘの接着剤台座ユニット２０と同じであり、キャップ部３０は、実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘのキャップ部３０において上面につけ睫毛ケース４０が設けられないこと以外は同じであるので、それぞれ説明は省略する。
容器本体部５０は、蛇腹構造を有する可撓性の薄いプラスチックからなる有底円筒体の容器である。容器本体部５０の上面側は扁平な円筒状の口が設けられ、この口が接着台座ユニット２０の保持リング部２２ａの下面開口に嵌り、固定されている。また、容器本体５０の外周には円筒状のカバー５１が設けられる。カバー５１の上端側は接着台座ユニット２０の容器係合部２２ｂの内周に嵌り固定される。そして、カバー５１の下端外周には、つけ睫毛ケース６０が固定できるように雄ネジが設けられている。
つけ睫毛ケース６０は、上記カバー５１に嵌る程度の内径を有する扁平な有底の筒体により構成される。つけ睫毛ケース６０の内周上端にはカバー５１の外周に設けた雄ネジに係合する雌ネジが設けられ、これによりつけ睫毛ケース６０はカバー５１に固定される。
【００１２】
次に、このような構成を有するつけ睫毛接着剤容器Ｙの使用方法について説明する。なお、容器本体部５０内には、つけ睫毛用接着剤が封入され、つけ睫毛ケース６０内には、つけ睫毛が入っているものとする。
まず、使用者はつけ睫毛ケース６０をカバー５１から取り外して、台の上などに置いておく。次に、キャップ部３０を開け、カバー５１の底の開口から容器本体部５０の底を押して内容積を小さくすることで内部の接着剤を押し上げ、台座本体２１の表面から接着剤を押し出して台座本体２１表面に接着剤を行き渡らせる。その後、つけ睫毛ケース６０から一つのつけ睫毛を取り出し、つけ睫毛のベース部の接着面を台座本体２１表面に押し当てることで、ベース部に接着剤を塗布する。それから、キャップ部３０の裏面に設けられている鏡３１を見ながら、接着剤を塗布したつけ睫毛をまぶたに貼り付ける。残りのつけ睫毛も同様に貼り付け、キャップ部３０を閉じて、睫毛ケース６０をカバー５１に嵌めて作業を完了する。
このように、本実施形態に係るつけ睫毛容器Ｙも、つけ睫毛のベース部を台座本体２１に乗せるだけで接着剤をベース部に塗布することができるので作業が容易であり、また、ベース部に余分な接着剤がはみ出すということがない。
【００１３】
なお、上記実施形態２では、容器本体として可撓性の容器を用いることで内容積を変更可能としたが、図８に示すつけ睫毛接着剤容器Ｚのように容器本体７０としてシリンダー７１とシリンダー７１の下面係合するピストン７２とから構成することで内容積を変更可能とすることもできる。この場合、ピストン７２の下端につけ睫毛ケース６０を固定すればよい。
また、上記各実施形態では台座本体をスポンジ状発泡体とすることで接着剤を下面から上面に押し出すことを可能としているが、下面から上面に通じる孔により接着剤が下面から上面に押し出されればよいので、例えば、図９（ａ１）に平面図を、図９（ｂ１）に縦断面図を示す台座本体２１Ａのように、一つの孔２１Ａａのみで上面と下面を繋いでもよい。この場合、孔２１Ａａを通り、上面を横切る溝２１Ａｂを設けることが望ましい、これにより接着剤は溝２１Ａｂに沿って流れるので、接着剤を効率よく円弧状に流すことができる。また、図９（ａ２）に平面図を、図９（ｂ２）に縦断面図を示す台座本体２１Ｂのように、複数の孔２１Ｂａにより上面と下面を繋いでもよい。この場合、下面から上面までの距離がそれぞれの孔２１Ｂａで異なるので、この距離に応じて孔の内径を調節することで各孔の容積をほぼ同じにすることが望ましい。これにより、各孔２１Ｂａを通る接着剤はほぼ同時に上面から流れるようにすることができる。
さらに、台座本体の形状は上記各実施形態では平面視円形であるが、つけ睫毛のベース部が沿うような曲面を形成できればどのような形状でもよく、楕円形、小判形、卵形、長方形等種々の形状を採用することができる。
【符号の説明】
【００１４】
Ｘ、Ｙ、Ｚ つけ睫毛接着剤容器
１０、５０、７０ 容器本体
２０ 接着剤台座ユニット
２１、２１Ａ、２１Ｂ 台座本体
３０ キャップ部
３１ 鏡
４０、６０ 睫毛ケース
７１ シリンダー
７２ ピストン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、つけ睫毛用の接着剤を入れる容器に関し、特に、つけ睫毛に接着剤を塗ることが容易な構成を有するものに関する。
【背景技術】
【０００２】
つけ睫毛をまぶたに接着する場合、つけ睫毛のベース部分に接着剤を塗る必要がある。つけ睫毛用の接着剤は通常、細長いノズルがついた容器に入っており、ベース部分に接着剤を塗る際には、接着剤をノズル先端から出しながらベース部分をノズル先端でなぞるように動かすことで接着剤を塗ることが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかし、つけ睫毛のベース部分は大変細く、これに細いノズルを沿わせて移動させることは容易ではなく、また、接着剤を押し出す量が多いと、ベースから接着剤がはみ出し、睫毛部分まで接着剤がついてしまうこともある。
本発明はこのような問題に鑑み、つけ睫毛の細いベース部分に、楽に適量の接着剤を塗ることを容易に行なえる接着剤容器を提供することを課題とする。
課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を有する。
請求項１に記載の発明は、つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部とを有するつけ睫毛接着剤容器である。
請求項２に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤容器において、前記キャップ部の裏面に鏡が設けられるものである。
請求項３に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤容器において、前記キャップ部の上面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項４に記載の発明は、請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器において、前記容器本体部は、円筒状のカバーで覆われるものであって、当該カバーの底面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項５に記載の発明は、請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器において、前記容器本体部は、側周を構成する円筒状のシリンダと、当該シリンダの下面側から係合するピストンとから構成されるものであって、ピストンの下面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられるものである。
請求項６に記載の発明は、前記つけ睫毛接着剤用容器において、前記容器本体部内につけ睫毛用接着剤が封入されたものである。
【発明の効果】
【０００５】
以上の構成から、本発明は次のような効果を奏する。
請求項１及び６に記載の発明は、容器本体部につけ睫毛用接着剤を封入した状態において、キャップを開け、容器本体部の容積を小さくすることで接着剤を押し出して、接着台座部の孔から接着剤を接着台座部の凸曲面に流し、この状態で、凸曲面につけ睫毛のベース部を押し当てる。これにより、細いつけ睫毛のベース部に楽に接着剤を塗ることができ、また、接着剤が余分について、睫毛部分にはみ出すといったことをなくすことができる。
請求項２に記載の発明は、キャップの裏面に鏡を設けることで、近くに鏡がなくても、キャップの裏面の鏡を見ながらつけ睫毛をまぶたに貼り付けることができる。
請求項３から５に記載の発明は、つけ睫毛を入れるケースが着脱可能に設けられることで、使用に際してつけ睫毛を捜す必要がなく、つけ睫毛の管理を比較的簡易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
【図１】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器の斜視図である。
【図２】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図３】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器のつけ睫毛ケースの蓋を外した状態を示す分解斜視図である。
【図４】実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器のキャップを開けた状態を示す斜視図である。
【図５】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器の斜視図である。
【図６】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図７】実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器のキャップを開けた状態を示す分解斜視図である。
【図８】実施形態３に係るつけ睫毛接着剤容器の縦断面図である。
【図９】（ａ1）は台座本体の変形例を示す平面図であり、（ａ２）は（ａ１）に示す台座本体の縦断面図である。（ｂ１）は台座本体の他の変形例を示す平面図であり、（ｂ２）は（ｂ１）に示す台座本体の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
［実施形態１］
図１に実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘの斜視図を示し、図２につけ睫毛接着剤容器Ｘの縦断面図を示す。つけ睫毛接着剤容器Ｘは、容器本体部１０、接着台座ユニット２０、キャップ部３０、つけ睫毛ケース４０を有する。
容器本体部１０は、合成樹脂シートの筒体の底面を接着封止したラミネートチューブであり、軟質の素材で形成されることで、外部からの押圧で内容積を変えることができる。なお、容器本体部１０の上部開口縁は肉厚に形成されることで、曲がらない硬いリングを形成している。
【０００８】
接着台座ユニット２０は、台座本体２１、台座固定リング２２から構成される。台座本体２１は、上面に弓状に形成されるつけ睫毛のベース部の接着面がほぼ接触可能な凸曲面を有する円板体であり、合成樹脂のスポンジ状発泡体により形成される。スポンジ状発泡体により形成されることで、台座本体２１には上面から下面に連通する無数の孔が存在することになる。台座固定リング２２は、台座本体２１の外周縁に係合する溝を内周面に有することで台座本体２１を保持する保持リング部２２ａと、保持リング部２２ａの下部外周に形成される容器本体部１０の上縁外周面に嵌り固定される筒状体からなる容器係合部２２ｂとから構成される。このような構成によって台座本体２１は、容器本体１０の上部開口に下面が存するように容器本体１０上部に固定されることとなる。
【０００９】
キャップ部３０は、台座固定リング２２上部に嵌る内周を有する上面が閉じられた円筒体であり、樹脂ヒンジ３１を介して台座固定リング２２に一体に成型される。また、樹脂ヒンジ３１の両側には弾性板３１ａがキャップ部３０と台座固定リング２２との間に掛け渡されて一体成型され、弾性板３１ａによりキャップ部３０が閉じた状態と開いた状態に弾性反転可能になっている。台座固定リング２２の外周にはリング状の凸条が設けられるとともに、キャップ部３０の内周下縁近傍に台座固定リング２２の凸条に係合するリング状の凸条が設けられることでキャップ部３０は、台座固定リング２２に閉じた状態で係止できるようになっている。また、キャップ部３０の内周面の凸条よりもやや上方から上は内径が狭くなって、台座固定リング２２の上部に密閉状態で嵌るようになっており、これにより、キャップ部３０を閉じると台座本体２１を気密的に密閉することができる。また、キャップ部３０の上板の下面には鏡３１が設けられている。
つけ睫毛ケース４０は、キャップ部３０の上面に設けられる。即ち、つけ睫毛ケース４０は、キャップ部３０の上面に一体に成型される、外周には雄ネジを有する薄い円筒体からなるつけ睫毛ケース本体４１と、この雄ネジに係合する上面が閉じられた円筒状の蓋４２とから形成される。
【００１０】
次に、このような構成を有するつけ睫毛接着剤容器Ｘの使用方法について説明する。なお、容器本体部１０内には、つけ睫毛用接着剤が封入され、つけ睫毛ケース４０内には、つけ睫毛が入っているものとする。
まず、図３に示すようにつけ睫毛ケース４０の蓋４２を開けて、つけ睫毛ケース本体４１に入っているつけ睫毛Ｆの一つを取り出し、再び蓋４２を閉める。なお、図３と次に示す図４は、図１の斜視図と異なり樹脂ヒンジが有る方とは反対側から見た斜視図である。次に、図４に示すようにキャップ部３０を開けて、台座本体２１を表出させる。そして、容器本体部１０を握って容器本体１０の容積を小さくすることで内部の接着剤を上方に押し出し、台座本体２１の下面から内部の孔を介して台座本体２１の表面に接着剤を流し出す。これにより、台座本体２１表面に接着剤が行き渡るので、先に取り出したつけ睫毛Ｆのベース部の接着面を台座本体２１表面に押し当てることで、ベース部に接着剤を塗布する。その後、キャップ部３０の裏面に設けられている鏡３１を見ながら、接着剤を塗布したつけ睫毛Ｆをまぶたに貼り付ける。残りのつけ睫毛Ｆに関しても同様の動作により貼り付け、キャップ部３０を閉じて作業を完了する。
このように、本実施形態に係るつけ睫毛容器Ｘは、つけ睫毛のベース部を台座本体２１に乗せるだけで接着剤をベース部に塗布することができるので作業が容易であり、また、ベース部に余分な接着剤がはみ出すということがない。
【００１１】
［実施形態２］
図５に実施形態２に係るつけ睫毛接着剤容器Ｙの斜視図を示し、図６につけ睫毛接着剤容器Ｙの縦断面図を示す。また、図７にキャップ部を開けた状態のつけ睫毛接着剤容器Ｙの分解斜視図を示す。なお、図５は樹脂ヒンジのある方向から見た斜視図である一方、図７はこれとは反対側から見た斜視図である。つけ睫毛接着剤容器Ｙは、容器本体部５０、接着台座ユニット２０、キャップ部３０、つけ睫毛ケース６０を有する。接着剤台座ユニット２０は、実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘの接着剤台座ユニット２０と同じであり、キャップ部３０は、実施形態１に係るつけ睫毛接着剤容器Ｘのキャップ部３０において上面につけ睫毛ケース４０が設けられないこと以外は同じであるので、それぞれ説明は省略する。
容器本体部５０は、蛇腹構造を有する可撓性の薄いプラスチックからなる有底円筒体の容器である。容器本体部５０の上面側は扁平な円筒状の口が設けられ、この口が接着台座ユニット２０の保持リング部２２ａの下面開口に嵌り、固定されている。また、容器本体５０の外周には円筒状のカバー５１が設けられる。カバー５１の上端側は接着台座ユニット２０の容器係合部２２ｂの内周に嵌り固定される。そして、カバー５１の下端外周には、つけ睫毛ケース６０が固定できるように雄ネジが設けられている。
つけ睫毛ケース６０は、上記カバー５１に嵌る程度の内径を有する扁平な有底の筒体により構成される。つけ睫毛ケース６０の内周上端にはカバー５１の外周に設けた雄ネジに係合する雌ネジが設けられ、これによりつけ睫毛ケース６０はカバー５１に固定される。
【００１２】
次に、このような構成を有するつけ睫毛接着剤容器Ｙの使用方法について説明する。なお、容器本体部５０内には、つけ睫毛用接着剤が封入され、つけ睫毛ケース６０内には、つけ睫毛が入っているものとする。
まず、使用者はつけ睫毛ケース６０をカバー５１から取り外して、台の上などに置いておく。次に、キャップ部３０を開け、カバー５１の底の開口から容器本体部５０の底を押して内容積を小さくすることで内部の接着剤を押し上げ、台座本体２１の表面から接着剤を押し出して台座本体２１表面に接着剤を行き渡らせる。その後、つけ睫毛ケース６０から一つのつけ睫毛を取り出し、つけ睫毛のベース部の接着面を台座本体２１表面に押し当てることで、ベース部に接着剤を塗布する。それから、キャップ部３０の裏面に設けられている鏡３１を見ながら、接着剤を塗布したつけ睫毛をまぶたに貼り付ける。残りのつけ睫毛も同様に貼り付け、キャップ部３０を閉じて、睫毛ケース６０をカバー５１に嵌めて作業を完了する。
このように、本実施形態に係るつけ睫毛容器Ｙも、つけ睫毛のベース部を台座本体２１に乗せるだけで接着剤をベース部に塗布することができるので作業が容易であり、また、ベース部に余分な接着剤がはみ出すということがない。
【００１３】
なお、上記実施形態２では、容器本体として可撓性の容器を用いることで内容積を変更可能としたが、図８に示すつけ睫毛接着剤容器Ｚのように容器本体７０としてシリンダー７１とシリンダー７１の下面係合するピストン７２とから構成することで内容積を変更可能とすることもできる。この場合、ピストン７２の下端につけ睫毛ケース６０を固定すればよい。
また、上記各実施形態では台座本体をスポンジ状発泡体とすることで接着剤を下面から上面に押し出すことを可能としているが、下面から上面に通じる孔により接着剤が下面から上面に押し出されればよいので、例えば、図９（ａ１）に平面図を、図９（ｂ１）に縦断面図を示す台座本体２１Ａのように、一つの孔２１Ａａのみで上面と下面を繋いでもよい。この場合、孔２１Ａａを通り、上面を横切る溝２１Ａｂを設けることが望ましい、これにより接着剤は溝２１Ａｂに沿って流れるので、接着剤を効率よく円弧状に流すことができる。また、図９（ａ２）に平面図を、図９（ｂ２）に縦断面図を示す台座本体２１Ｂのように、複数の孔２１Ｂａにより上面と下面を繋いでもよい。この場合、下面から上面までの距離がそれぞれの孔２１Ｂａで異なるので、この距離に応じて孔の内径を調節することで各孔の容積をほぼ同じにすることが望ましい。これにより、各孔２１Ｂａを通る接着剤はほぼ同時に上面から流れるようにすることができる。
さらに、台座本体の形状は上記各実施形態では平面視円形であるが、つけ睫毛のベース部が沿うような曲面を形成できればどのような形状でもよく、楕円形、小判形、卵形、長方形等種々の形状を採用することができる。
【符号の説明】
【００１４】
Ｘ、Ｙ、Ｚ つけ睫毛接着剤容器
１０、５０、７０ 容器本体
２０ 接着剤台座ユニット
２１、２１Ａ、２１Ｂ 台座本体
３０ キャップ部
３１ 鏡
４０、６０ 睫毛ケース
７１ シリンダー
７２ ピストン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、
前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、
前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部と
を有するつけ睫毛接着剤容器。
【請求項２】
前記キャップ部の裏面に鏡が設けられる請求項１に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項３】
前記キャップ部の上面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項４】
前記容器本体部は、円筒状のカバーで覆われるものであって、当該カバーの底面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項５】
前記容器本体部は、側周を構成する円筒状のシリンダと、当該シリンダの下面側から係合するピストンとから構成されるものであって、ピストンの下面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項６】
前記容器本体部内につけ睫毛用接着剤が封入された請求項１から５のいずれか１項に記載のつけ睫毛接着剤用容器。
【請求項１】
つけ睫毛の睫毛が固定されるベース部の接着面全面がほぼ接触する凸曲面を上面に有し、当該凸曲面から下面に連通する１以上の孔を有する接着台座部と、
前記接着台座部の前記下面に上部開口が存する、内容積を変更することが可能な容器である容器本体部と、
前記接着台座部を密閉する、開閉可能に前記接着台座部に設けられるキャップ部と
を有するつけ睫毛接着剤容器。
【請求項２】
前記キャップ部の裏面に鏡が設けられる請求項１に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項３】
前記キャップ部の上面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項４】
前記容器本体部は、円筒状のカバーで覆われるものであって、当該カバーの底面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項５】
前記容器本体部は、側周を構成する円筒状のシリンダと、当該シリンダの下面側から係合するピストンとから構成されるものであって、ピストンの下面につけ睫毛を入れるためのケースが設けられる請求項１又は２に記載のつけ睫毛接着剤容器。
【請求項６】
前記容器本体部内につけ睫毛用接着剤が封入された請求項１から５のいずれか１項に記載のつけ睫毛接着剤用容器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【公開番号】特開２０１２−２２４３９０（Ｐ２０１２−２２４３９０Ａ）
【公開日】平成２４年１１月１５日（２０１２．１１．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−９６０５１（Ｐ２０１１−９６０５１）
【出願日】平成２３年４月２２日（２０１１．４．２２）
【出願人】（５１１１０２４９１）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年１１月１５日（２０１２．１１．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年４月２２日（２０１１．４．２２）
【出願人】（５１１１０２４９１）
【Ｆターム（参考）】
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