説明

つめくま手装置

つめくま手装置は、フレームと、前記フレーム上で支持されるコンベヤアセンブリとを含む。前記コンベヤアセンブリは、砂の粒子がそこを通過することを可能にし、また、地面から取り除かれる大きな残がいがそこを通過することを防ぐような大きさの複数の穴を形成するコンベヤベルトを有する。複数の柔軟なつめは、コンベヤベルトから外側に向かって伸長する。前記つめはコンベヤベルトの幅にわたって列状に配置される。通常妨げられない通路が、関連する列に沿って隣接するつめの間を残がいが流れるコンベヤベルトの外部表面に沿って形成されるように、前記列の各々が前記コンベヤベルトに沿って隣接した列から長手方向に離間している。前記コンベヤアセンブリは、つめが残がいに接触して、清掃される地面から残がいを取り除くことを可能にさせる下部セクションと、清掃される地面から離れた方向に、前記コンベヤベルト上の残がいを持ち上げる傾斜セクションとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通常、土壌などから出た望ましくない残がいなどの分離に関し、特に、海水浴場の砂浜、あるいは、望ましくない遺棄物、ごみ、および他の種類の残がいなどの砂状の地帯を清掃するための改良された装置に関する。
【背景技術】
【0002】
海岸および他の砂地のレクリエーション区域に物を散らかす一般市民の傾向は、そこに含まれる遺棄物とごみの量および種類の両方について際限がないように思われ、また、いかなる実用的な見地からも、全体的に制御不可能であるように思われる。海草、特大の貝殻、海の残留物、および他の様々な水で沈殿された物質などの自然に発生する残がいの蓄積にあいまって、このような残がいあるいはごみの蓄積は避けがたいものとなり、これによって、このような場所を清潔に保つことに責任がある人々にとっての問題は増加の一途をたどることになる。継続的に増加する、このような残がいの除去を実施するための費用という経済的な側面もともなって、継続的に増加しているこのような問題の重要性は、この問題に対する提案された解決策として技術によって進歩した機械化された海岸清掃装置および多数の手段の需要を生じさせている。このような手段のほとんどは、表面から所定の深さの砂を、初めにすくいとるあるいは物理的に分離させるような方法で動作する。その後、この砂をふるいにかける、あるいはその中に含まれる残がいから機械的に分離させて、このふるいにかけられた砂を実質的に海岸の表面に返し、分離した残がいを最終的な処分のための容器にまで搬送する。
【0003】
しかしながら、このような様式の動作を組み入れた装置の動作能力および効率は、ふるいにかけること、あるいは他の機械的に砂と残がいとを分離させる工程が実行されうる割合によって本質的に制限される。このような分離の割合は、少なくとも部分的に、その分離が実行されることになる残がいの性質および最小の大きさと、このような分離を実行する利用可能な領域と、清掃された砂の特性および水分含量によって決定される。しかしながら、乾燥した砂であって、また最も好ましい動作状態においてさえ、砂と残がいとの分離割合は通常としても厳格に制限されて、何らかの合理的サイズの装置はその経済的に実行可能な使用をせいぜい疑わしくする点まで、装置の進歩と結果として生じた運用能力との許容される割合を限定するようにしている。さらにまた、砂と残がいとの分離割合は、砂の湿度状態によって顕著に減少し、また、このような従来構成された装置のほとんどは、高い水分含量の砂が清掃されるときには、いかなる実践的な観点からも完全に動作不能に近づく。
【0004】
現代の技術によって、残がいと一緒に除去される残留砂もある。この残留砂を海岸から除去することは、環境的に不適切な実践である。このような残留砂の除去によって、ごみ捨ての回数が増加するため、海岸を清掃するために要する時間が増加する。海岸から除去された増加した物質によって、廃棄コストが増大する結果となる。
【0005】
現代の技術は、清掃する深さおよび清掃の質において有限である。つめが貫通する深さが増加すれば、除去される砂と細かい残がいの量も増加する。砂ではなくより細かい残がいを保持することが望ましい。これは、現代の技術では実行することはできない。
【0006】
現代の技術においては、異なる状況下で清掃の効率を最大限にするために、はつ土板を調整することによって清掃する深さを変化させることが必要となる。つめがさらに深く砂を貫通すると、砂の表面における物質がコンベヤの上昇部分に到達するために上昇する必要がある距離が減少する。この減少した上昇距離によって、清掃する必要のあるコンベヤの速度を減少させることを可能にし、このようにして機械部品の寿命を延長させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明の一般的な目的は、従来の土壌清掃装置の欠点および不利益な点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様によれば、つめくま手装置は、フレームと、前記フレーム上で支持されるコンベヤアセンブリとを含む。前記コンベヤアセンブリは、砂の粒子がそこを通過することを可能にし、また、地面から取り除かれる大きな残がいがそこを通過することを防ぐような大きさの複数の穴を形成するコンベヤベルトを有する。このつめくま手装置はさらに、コンベヤベルトから外側に向かって伸長する複数の柔軟なつめを含む。前記つめはコンベヤベルトの幅にわたって列状に配置される。通常妨げられない通路が、関連する列に沿って隣接するつめの間を残がいが流れる前記コンベヤベルトの外部表面に沿って形成されるように、前記列の各々が前記コンベヤベルトに沿って隣接した列から長手方向に離間している。前記コンベヤアセンブリはさらに、つめが残がいに接触して、清掃される地面から残がいを取り除くことを可能にさせる下部セクションと、清掃される地面から離れた方向に前記コンベヤベルト上の残がいを持ち上げる傾斜セクションとを含む。
【0009】
狭義の態様によれば、本発明は穴あきコンベヤ機構を具体化する。穴を空けることによって、砂および小さい土状の物質を地上に戻すことが可能となるように、残がいが上昇走行するコンベヤベルト上を移動中に、残留砂から残がいが除去され、さらに分離される。コンベヤベルトの外側表面は、つめをコンベヤベルトに固着するために従来用いられていたクロスバーを含んではいない。コンベヤベルトの外側表面におけるクロスバーは、現代の技術の不可欠な要素であり、本明細書では、つめの間およびコンベヤの下にある残がいを自由に流すために削除されている。さらに、コイルあるいは他の柔軟な部分を含むつめの基底は、コンベヤベルトの外側表面に対して凹んでおり、さらに残がいがコンベヤの上昇部の下に流れることを促進させる。
【0010】
分離処理は、残がいが(クロス部材の欠如によって妨げられない、さもなければ従来のようにコンベヤベルトの外側表面に配置された)複数のつめの組の間を上昇して通過するにつれてさらに強化され、以下のオフセットつめに衝撃を与える。衝撃が与えられている間、塊は細かく砕かれ、その結果、残がいと砂が容易に分離される。以下のつめに対する衝撃によって、さらに、上昇中の残がいから砂が除去され、砂が穴を通過して、地表に戻ることが可能となる。このピンボールアクションは除去された残がいに繰り返し衝撃を与え、残がいに固着する砂の量を定量的に減少させ、また、容器あるいはホッパに移動する砂の量を実質的に減少させる。
【0011】
動作はさらに、砂あるいは土状の物質に対してつめが貫通する深さが深くなるように強化される。これが現代の技術によってなされるとき、すくい取られる砂と細かい残がいの量が増加して、その結果、不必要に砂を除去することになる。コンベヤベルトの中の穴および、物質のピンボールアクションは、それが物質ホッパに変位するにつれて、いくらかの砂と細かい物質との除去を可能にする。なぜなら、さらなる分離が発生して、砂が地表に戻されるからである。既存の技術によっては通常、除去されないような細かい残がいも、このときには分離されて、ホッパまで上昇することが可能となる。清掃する深さが深くなった結果、海岸がよりきれいになる。海岸は非常に深いところまで清掃されて、さらに細かい残がいが除去され、さらに純粋な砂となる。
【0012】
はつ土板の下につめが伸長する距離が伸びることによって、操作者にとって機械を海岸の状態に合わせて調整する手間が少なくなる。あまり能力の高くない操作者でも機械を操作することが可能となる。その結果、操作者は疲労が少なくなり、繰り返しの動作が減ることによって、操作者が怪我をする可能性が少なくなる。
【0013】
くま手および移動技術によるこの海岸の清掃は、一つのコンベヤ機構と一つの電力源によって完成される。この単純な設計によって、生産コストの経済性が上がり、修理コストを最小限に抑えることが可能となる。
【0014】
つめに対して、はつ土板の高さが増すことで、はつ土板が外傷の可能性のある領域から除去されることになる。大きな岩、丸太、桟橋などは、それらがはつ板および接続された枠にぶつかった場合、それらに損傷を与える可能性がある。はつ土板が作業表面からより遠くに上昇すればするほど、はつ土板の損傷はより少なくなる。
【0015】
つめに対してはつ土板の高さが増すことが、海岸を平らにするためにはつ土板の前に運ばれてくるであろう物質の量を減少させる。このことが、次には、海岸を平らにするために必要とされる力を減少させる。増加する燃料の経済性と牽引装置のコストの減少を生じさせるような、より少ない馬力で動くより小さい牽引装置が必要とされている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1および図2を参照して、本発明を具現化する、つめくま手装置は、通常参照番号10によって表される。この装置10は通常、長方形の形状をした、山形の溝形鋼あるいはチューブなどの通常参照番号14によって示される、適宜にビーム部材から形成される周辺ベースフレーム12を含む。フレーム12は、前方および後方のフレーム部材20および22のそれぞれによって、末端が架橋された、一対の離間した側面フレーム部材16および18を有している。長方形のチューブから形成される通常三角形の形状をした、一対のコンベヤフレームアセンブリが、側面フレーム部材16および18の後半部に設けられ、そこから上方に延長している。このコンベヤフレームアセンブリは、側面フレーム部材16および18の各々の後部に設けられた、上方、あるいは通常垂直に設けられたコンベヤフレーム部材26および28を含む。このコンベヤフレームアセンブリはまた、コンベヤフレーム部材26および28に対して、それぞれ、一端部に連結され、また、その中間点の付近において側面フレーム部材16および18の他の点にそれぞれ連結された、通常角度を持って設けられた支柱30および32を含む。
【0017】
フレーム12は最終的には、適切な大きさの、一対の空気式タイヤ付き車輪34および36によって、最終的に背部または末端で支えられて、清掃される砂浜あるいは他の表面に対して所定の距離、離間して、フレーム12を支持する。
【0018】
牽引装置38として用いられるビームあるいは引張棒は、前方のフレーム部材20に固着され、その前方に延長する。清掃される砂浜あるいは他の地表に対して装置10を前進させるために、この牽引装置38は、その末端に、装置10をトラクタなどの車両に連結するための目あるいは穴などのコネクタ40を有している。
【0019】
フレーム12は、不等辺三角形の一般の形状における進行の通路を有する、コンベヤベルトアセンブリ42を支持する独立して変位可能なつめを支持する。このコンベヤベルトアセンブリ42に含まれて、特定の進行通路の終点を定義するのは、コンベヤフレームアセンブリの先端に設けられた一対の第一の従動歯車44および46と、コンベヤフレームアセンブリのコンベヤフレーム部材26および28の上に設けられた一対の第一のアイドラローラ48および50と、側面フレーム部材16および18の上に位置づけられた一対の第二のアイドラローラ52および54と、側面フレーム部材16および18の上に設けられた一対の駆動スプロケット56および58とである。第一の従動歯車44および46と、第一のアイドラローラ48および50と、第二のアイドラローラ52および54と、駆動スプロケット56および58との各対は、積層ゴムベルトあるいは網目スクリーン材料を含むコンベヤベルト66によって覆われたバー飛行コンベヤ64のための支持部品を形成する複数の連鎖部材60および62によって動作可能に内部接続される。コンベヤベルト66は、以下により完全に説明されるように、砂の粒子がそこを通過して、残がいが清掃される表面から除去されることを妨げるような大きさの、複数の穴70を形成している。単に例として、穴は、特定の海岸の砂の粒子の平均的な大きさによって、その長さ、あるいはその直径が約3/8インチから約1インチの範囲にわたることが可能である。しかしながら、本発明の範囲から逸脱しない限り、穴の大きさが、上述の範囲より小さいあるいは大きくてもかまわないことを理解するべきである。コンベヤベルト66の内側表面は、それぞれが、積層したゴムの表面を持つ穴の空いたコンベヤベルト66のために、基部の接続を支持し提供する連鎖部材60および62の外側に最終的に固着された、複数の均一に離間したチャネル形状のクロスバーあるいはビーム72を含む。以下により完全に説明される理由によって、従来のコンベヤにおいて典型的に見られるように、コンベヤベルト66の外側表面上にはクロスバーは存在しない。
【0020】
フレーム12に関する、一対の第一の従動歯車44および46と、一対の第一のアイドラローラ48および50と、一対の第二のアイドラローラ52および54と、一対の駆動スプロケット56および58とによって定義される進行の通路上におけるコンベヤ64のコンベヤベルト66の変位は、牽引装置あるいは車両から駆動スプロケットまで、油圧によって力を移送させることによって好都合に実行される。油圧ポンプ73は、牽引装置38の背部においてスプライン軸に対して設けられている。油圧力は、フレーム12上に設けられたオーバーフロー保護機能によって、流量制御バルブ74に供給される。その後、油圧力はホース76によって、前方のフレーム部材20の上に設けられた油圧駆動モータ78にまで移送される。その後、油は油圧フィルタ80を介して、油圧容器としても作動する前方フロント・フレーム部材20にまで通過する。油圧駆動モータ78は、その一端に設けられたスプロケット82を有し、スプロケット82は順に、副駆動鎖84を介してスプロケット86にまで接続されている。スプロケット86は、鎖部材60および62用の駆動スプロケット56および58によって、駆動可能に共通軸88の上に設けられている。それらの周辺フレーム12から外への配置のために、スプロケット82および86と、副駆動鎖84とは、好適には、適切な案内部材90によって覆われている。
【0021】
関連技術に属する者にとって自明であるように、不等辺三角形の一般的な構成における通路に沿った、矢印方向92に示されるような駆動システムを形成する上述の構成要素の動作によって、時計回りにコンベヤ64の変位が実行される。このような通路は、一対の第二のアイドラローラ52および54と、ベースフレーム12に対してほぼ平行で制限された長さの駆動スプロケット56および58との中間に設けられた基底脚部94を含み、また、駆動スプロケット56および58上を通過する間、方向が急変した後は、残がい受容ホッパ98のマウスの上の上昇位置において終端する傾斜したコンベヤ脚部96を含む。
【0022】
図1〜3に示されるように、ホッパ98は、ベースフレーム12の背部に設けられ、また好適には、車輪34および36の間に設けられるような大きさの底部100を有するように形成され、また、その最大容積を含む最大の残がいを供給する車輪に覆いかぶさるぐらいの増大した横範囲を有する上部102を備えている。
【0023】
複数のバネ状、あるいは柔軟なつめ104は、コンベヤベルト66内に設けられている。つめ104は好適には、先行するコンベヤの進行方向に直角な離間したつめ106内に設けられ、各列における個々のつめ104は、108で図示される列の直前および直後の列におけるつめからねじれたあるいは相殺された関係で設けられている。図4および図5において最も良く示されるように、バネ状のつめ104の各々は、好適には、基底から垂直に延長する二つの平行な脚部112を有する基部110を含むコイルセクション122などの柔軟なセクションを有するバネ鋼あるいは同様の材料から生成される。この平行な脚部112はそれぞれ、本体部および、つめの進行方向において、本体部に対して角度を持って設けられるか、あるいはオフセットである端部111とを有する。
【0024】
図5において最も良く示されるように、つめ104の各々の基部110は、スタッド113あるいは他の固着機構を受容するように形成され、関連するつめ104の基部110を、ウォッシャ116を有するコンベヤベルト66のクロスバー72に設置しており、コンベヤベルト66はそれらの間に設けられている。コンベヤベルト66の上に各バネ状のつめ104を設けることは、ウォッシャ116およびコンベヤ64のクロスバー72を覆うようにして、関連するつめの基部10を設置することによってただちに実行される。さらに具体的に言うと、つめ104の各々の基部110は、矢印方向118によって示されるように、コンベヤベルトの進行方向に端部111を設けるように位置づけられている。つめ104の各々がそのように所定の列106内に設けられると、つめの各々は、ロッキングナット120によって、その基部110の上の位置に固着され、また、コンベヤ64の下部にあるクロスバー72に固着される。そのクロスバー72において内側に設けられたスタッド113は、コンベヤベルト66および関連するウォッシャ116を通過して、その後、関連するつめ104を通過して、フランジ基部を有するロッキングナット120によって、その上に固着される。コンベヤベルト66およびウォッシャ116とは、このように、関連するつめ104およびクロスバー72との間の場所に固着される。つめ104の各々は、関連するつめ104のコイルセクション122あるいは他の柔軟なセクションをクロスバーのすぐそばに位置づけすることによって、クロスバー72に関して正しい向きに保持される。
【0025】
図4において最も良く示されるように、コンベヤベルト66は、効果的に砂および他の小さな特定の材料を通過させる大きさおよび形状の穴70を形成する、積層したゴムで覆われた穴のあいたベルトの材料あるいは網目スクリーンによって作成される。この穴70は、一つの列の穴が、すぐ前の列における穴から線形にオフセットするように、ねじれた列106内に存在する。クロスバー72上に穴70は位置づけられない。その各々の大きさがコイルセクション122に適応するような大きさの付加された穴124、あるいはコンベヤベルト66の外側表面に対する凹んだ位置におけるつめ104の他の柔軟なセクションは、クロスバー72に平行な列におけるコンベヤベルト66によって形成される。付加された穴126は、コンベヤベルト66によって形成されて、スタッド113に適応する。
【0026】
装置10はさらに、残がい偏向シールドはつ土板アセンブリ128を含む。このはつ土板アセンブリ128は、駆動スプロケット56および58の正面の側面フレーム部材16および18の間に設けられ、コンベヤベルトアセンブリ42の横の範囲を超えて延長している。はつ土板アセンブリ128は、コンベヤベルト66の全体の幅を超えて延長する細長い残がい偏向パネル130を含む。この残がい偏向パネル130は通常直方体の周辺構成からなり、図6に示されるように、横断面において選択的に形成されて、通常同心性の半径の形状をした部分132を呈する。偏向パネル130の下部の横境界縁部134から前方へ延長するのは、偏向パネル130の全幅にわたって延長し、その前方あるいは先導する境界縁部138を上昇させるように水平方向に対して斜めに配置された平面スキッド部材136である。偏向パネル130のどちらかの端には、偏向パネル130のフルハイト(full height)にわたってその後方に延長する鋼鉄の平面部材あるいは側面板140および142が設けられ、コンベヤベルト66の横の範囲内で、つめ104によって移動させられた残がいを含む。側面板140および142の先導部143は、つめ104の通路内においてつめの進行通路の外部に設けられた表面の残がいを偏向させるために、外部に向かってひっくり返される。
【0027】
スキッド部材136は、高い領域を崩して、低い領域を埋めることによって、スキッド部材136が、清掃が始まる前に清掃する砂の表面を平らにするようにして、また、残がいを所定の位置に送るように動作することで清掃の効率を高めるように協調的に機能する。したがって、スキッド部材136は、つめが駆動スプロケット56および58の周囲で移動を始めるため、つめ104の弾性的な再構築を介した偏向に対して残がいがより影響をより受けやすくする。残がいの抽出に先行する平らにする作業によって、清掃する深さの均一性が保たれる。
【0028】
平坦なスキッド部材136の上昇した先導境界縁部138は、作業領域の平面上に十分に引き上げられ、そのスキッド部材は、もし直接当たるとしたら構造的な損害を与えうる、特に大きな対象物の上におかれる。スキッド部材136の角度を有する平坦な表面は、それが大きな対象物と衝突した場合に、装置10の構造的な統一性にとって弊害がないように、効果的に、大きな対象物の上に乗り上げる。
【0029】
砂浜での清掃作業における装置10の動作は、例えば、引張棒あるいは牽引装置38を、トラクタなどに接続することによって実行される。装置10が前方に移動している間、スキッド部材136は砂を平らにして、また、物質をつめ104の清掃通路に送る。
【0030】
動作中、装置10は、トラクタなどの車両によって前方方向に移動する。つめの貫通の深さは、つめ104に関連するはつ土板アセンブリ128の位置によって前もって設定される。その上につめ104を載置したコンベヤベルト66は、フレーム12に対して独立して、矢印92によって示される方向に進む。清掃される砂を介した、つめ104のこのような独立した進行の方向は、装置10のフレーム12の方向と同じ方向である。フレーム12およびつめ104の上述の動きは、清掃される砂と、コンベヤベルトアセンブリ42の前方端においてつめの進行路に置かれたごみ、遺棄物、あるいは他の残がいの蓄積とを介して、バネ状のつめ104の列106を連続的に通過する。
【0031】
コンベヤベルト66が駆動スプロケット56および58を通過するにつれて、つめ104の移動方向が急変して、その端部111の速度が増す。このような方向および移動速度における変化の結果、関連するコイルセクション122あるいは他の柔軟なセクションおよび基部110の固有の抵抗に対するつめ104の曲げ変形を生じさせる。このような変形は、方向が変化している間に、徐々に増していき、つめ104が砂の表面から持ち上がるにつれて、急に解放される。蓄えられた動的エネルギーのこのような解放によって、つめ104が再構築され、その結果、その通路において上方へ、また砂から外へ、残がいの移動が生じる。砂から移動する残がいは、つめ104によって直接、持ち上げられるか、あるいは、駆動スプロケット56および58と、第一の従動歯車44および46との間に設けられたコンベヤベルト66の傾斜した部分の上で偏向パネル130から偏向する。つめ104のスナップ動作によって、また、移動した残がいによって偏向した砂の全てではないがほとんどが、偏向パネル130およびコンベヤベルト66の前端との間の通路を介して、砂浜の表面に戻される。いくらかの砂に沿った残がいがその後、矢印92によって示される方向において、コンベヤベルト66の上まで移動し始める。
【0032】
コンベヤベルト66の外部表面の上からクロスバーを取り除くことによって、そのコンベヤベルト66の外部表面およびつめ104とが、残がいが関連する列に沿って隣接するつめの間を流れるコンベヤベルトの外部表面に沿った、通常妨げられない通路を形成することが可能になる。さらにまた、コイルセクション122あるいはつめ104の各々の他の柔軟なセクションは、コンベヤベルト66の外部表面に対して凹んでおり、さらに、以下に説明する理由によって、通常妨げられない通路を形成する。
【0033】
いくつかの特定の大きな物質は、コンベヤベルト66の上に直接、移動する。中間および小さい大きさの物質のほとんどが、コンベヤベルトの移動の速度に対して減速した速度で、コンベヤベルト66の上まで進行する。残がいのコンベヤベルト66上までの減速した移動速度は、重力によって残がいの上で働く力と、列106に沿ったつめ104の間の隙間に比べて、比較的小さい大きさの残がいと、コンベヤベルト66の移動の比較的、鋭角の上方の角度とに依存する。残がいが以下のオフセットの列においてつめ104の一つにぶつかるまで、残がいが列に沿って、またコンベヤベルト66の穴70を越えて、個々のつめ104の間(より具体的には、つめの脚部112の間)の通常妨げられない経路に沿って通過するにつれて、この残がいは、つめ104の列106によって迂回される。この衝撃には二つの目的がある。コンベヤベルトの進行方向に対して横方向に頻繁に移動する一方で、コンベヤベルト66の進行通路に通常一致する経路における残がいを継続的に投げ出す。その衝撃はまた、残がいに付着する残留砂をすべて取り除く傾向がある。
【0034】
コンベヤベルト66上を進行するときのこの残がいの「ピンボール」アクションは、残がいに繰り返し衝撃を与える。一方、残がいは様々な方向に散りばめられて、残がいからそれに付着したすべての残留砂を効果的に取り除かれる。その後、取り除かれた砂は、コンベヤベルト66の穴70を介して通過して、砂浜に戻される。言い換えれば、つめ104によって取り上げられたばらばらの砂と小さい残がいが、選択的に砂浜の領域に戻される。戻された物質の大きさは、コンベヤベルト66上の穴70の大きさに直接、関連している。偏向された残がいは、コンベヤベルト66が第一の従動歯車44および46を越えて進行するにつれて、コンベヤベルト66の継続的な上向きの偏向によって移動して、ホッパ98の中に落ちる。このようなピンボールアクションは、コンベヤベルトの外部表面の上で交差部材を用いて、そこにつめを固着させる従来のつめくま手装置によっては、不可能である。コンベヤベルトの外部表面の上におけるこのような交差部材は、残がいがつめの列の間を通過してつめの隣接した交互の列に激突するのを妨げ又は防ぎ、それによって、残がいから砂が取り除かれる。
【0035】
その関連する技術に属する者によって認識されるように、本発明の範囲から逸脱しない限り、本発明の上述の実施の形態の様々な変形および置換が可能である。したがって、この明細書の前の部分は、本発明を限定する意図ではなく、例として挙げられているに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を具現化するつめくま手装置の平面図である。
【図2】図1のつめくま手装置の側面図である。
【図3】図1のつめくま手装置の背面図である。
【図4】本発明による、つめおよびその設置の拡大平面図である。
【図5】図4の線5−5に沿った、つめおよびその設置の横断面図および側面図である。
【図6】本発明による、残がい偏向シールドの側面図である。
【図7】図6の残がいシールドの斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレーム上で支持されるコンベヤアセンブリであって、砂の粒子がそこを通過することを可能にし、また、地面から取り除かれる大きな残がいがそこを通過することを防ぐような大きさの複数の穴を形成するコンベヤベルトを含むコンベヤアセンブリと、
前記コンベヤベルトから外側に向かって伸長する複数の柔軟なつめであって、前記つめは前記コンベヤベルトの幅にわたって列状に配置され、通常妨げられない通路が、関連する列に沿って隣接するつめの間を残がいが流れる前記コンベヤベルトの外部表面に沿って形成されるように、前記列の各々が前記コンベヤベルトに沿って隣接した列から長手方向に離間している複数の柔軟なつめと、
を備えるつめくま手装置であって、
前記コンベヤアセンブリはさらに、つめが残がいに接触させ、清掃される地面から残がいを取り除くことを可能にさせる下部セクションと、
清掃される地面から離れた方向に、前記コンベヤベルト上の残がいを持ち上げる傾斜セクションとを含むことを特徴とするつめくま手装置。
【請求項2】
前記残がいを収集するための前記コンベヤベルトの前記傾斜セクションの最も上向きの部分に隣接して配置されるホッパをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項3】
各列における前記つめは、隣接する列の前記つめに対して、前記コンベヤベルトの幅に沿ってねじれた関係で配置されることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項4】
そこから残がいが除去される前に地面を清掃されるようにするための、前記フレームの前方部に連結されるはつ土板アセンブリをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項5】
前記下部セクションから前記コンベヤアセンブリの傾斜セクションの上に残がいを偏向させるための、前記コンベヤアセンブリの前記下部セクションの前記フレームに前向きに連結される偏向パネルをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項6】
前記フレームを牽引車両に連結するための、前記フレームの前方部に取り付けられる引張棒をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項7】
前記コンベヤベルトは、積層ゴムタイプの穴あきベルト材および網目スクリーン材のうちの一つを含むことを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項8】
前記つめの各々は、互いに離間し、コイルセクションによってともに接続される、二本の一般的に平行な脚部を含むことを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項9】
前記コンベヤベルトは複数の付加的な穴を形成し、その穴の各々が、前記コンベヤベルトの外部表面に対して凹んだ部分に、つめのコイルセクションを収容することを特徴とする、請求項8に記載のつめくま手装置。
【請求項10】
前記コイルセクションは、前記コンベヤベルトに連結するための基部を含むことを特徴とする、請求項8に記載のつめくま手装置。
【請求項11】
前記つめはバネ鋼から形成されることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項12】
前記つめの前記脚部の各々は、本体部と端部とを含み、前記端部は、前記つめの進行方向において前記本体部に対し、角度をもってオフセットされることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項13】
車両によって駆動するポンプと、
前記コンベヤアセンブリを駆動させるための、前記ポンプに連結される動作可能なモータとをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。
【請求項14】
前記ポンプは油圧ポンプであることを特徴とする、請求項13に記載のつめくま手装置。
【請求項15】
前記モータは油圧モータであることを特徴とする、請求項13に記載のつめくま手装置。
【請求項16】
前記コンベヤベルトを支持するための、前記コンベヤベルトの内側表面に連結される複数のクロスバーをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のつめくま手装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公表番号】特表2009−517573(P2009−517573A)
【公表日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543270(P2008−543270)
【出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/033714
【国際公開番号】WO2007/064378
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(508161377)エイチ.バーバー・アンド・サンズ・インク (1)
【氏名又は名称原語表記】H. BARBER & SONS, INC.
【Fターム(参考)】