説明

へそブラシ

【課題】簡便な操作でへその汚れを効率的に除去することができる手段を提供すること。
【解決手段】複数本のブラシ毛3がブラシ基部2に配設されてなり、へそ凹部Nに付着した汚れDを、へそ凹部Nに挿入したブラシ毛3によって掻き落とすへそブラシ1であって、複数本のブラシ毛3は、へそ凹部Nに挿入された状態において、ブラシ基部2のブラシ毛配設面2Aの中心部から周縁部に向けて、複数本のブラシ毛3の毛先を広げることが可能にブラシ毛配設面2Aに配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラシ毛をへそ凹部に挿入して、へそ凹部に付着した汚れを該ブラシ毛によって掻き落として除去するへそブラシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、へそ凹部に付着した汚れ(へその汚れ)を除去する場合(へそ掃除)には、へその汚れを綿棒で掻き落としたり、布で拭き取ったりしていた。
しかし、このようなへそ掃除の方法では、へそ凹部に痛みや不快感を与えやすく、また手間も掛かった。
【0003】
へそ凹部に痛みや不快感を与えずに、簡便にへそ掃除を行うための手段として、軟膏を付けた絆創膏状のパッチでへそを覆うことによって、へその汚れをふやかして除去する手段が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、本出願人によって、へそ凹部への導入後、一定時間経過後に固化し、へその汚れを同伴してへそ凹部から取り出し可能な形態となるへそ凹部清浄剤が提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2006−314750号公報
【特許文献2】特開2004−339201号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1,2に記載された従来の手段では、へその汚れをふやかしたり、清浄剤を固化させたりするためにある程度の時間を要した。
【0006】
したがって、本発明の目的は、簡便な操作でへその汚れを効率的に除去することができる手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、複数本のブラシ毛がブラシ基部に配設されてなり、へそ凹部に付着した汚れを、へそ凹部に挿入した該ブラシ毛によって掻き落とすへそブラシであって、複数本の前記ブラシ毛は、へそ凹部に挿入された状態において、前記ブラシ基部のブラシ毛配設面の中心部から周縁部に向けて、複数本の該ブラシ毛の毛先を広げることが可能に該ブラシ毛配設面に配設されているへそブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明のへそブラシによれば、簡便な操作でへその汚れを効率的に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のへそブラシについて、その好ましい一実施形態である第1実施形態に基づき、図面を参照しながら説明する。
第1実施形態のへそブラシ1は、図1〜図4に示すように、複数本のブラシ毛3がブラシ基部2に配設されてなり、へそ凹部Nに付着した汚れDを、へそ凹部Nに挿入したブラシ毛3によって掻き落とすへそブラシである。第1実施形態のブラシ1においては、複数本のブラシ毛3は、へそ凹部Nに挿入された状態において、ブラシ基部2のブラシ毛配設面2Aの中心部から周縁部に向けて、複数本のブラシ毛3の毛先を広げることが可能にブラシ毛配設面2Aに配設されている。
【0010】
ブラシ基部2は、図1及び図2に示すように、全体視でお椀状形状を有している。つまり、ブラシ基部2は、平面視で、略円形の底部から上部の開口部に向けて徐々に内径部が大きくなる形状を有している。
複数本のブラシ毛3は、図1に示すように、へそ凹部Nに挿入される前においては、その毛先が広がっておらず、下方に向けて平行に並列して延びている。
【0011】
ブラシ毛配設面2Aは、ブラシ基部2の下面で、ブラシ毛3が配設される面である。ブラシ毛配設面2Aは、その中心部から周縁部に向けて段々に後退している階段状の多段構造になっている。詳述すると、図1(b)に示すように、ブラシ毛3の毛先を下方に向けた状態において、ブラシ毛配設面2Aは、その中心部から周縁部に向けて階段状に高くなっている。第1実施形態においては、ブラシ毛配設面2Aは3段構造となっている。
【0012】
底面視で、1段目のブラシ毛配設面21は、略円形を有している。2段目のブラシ毛配設面22は、1段目のブラシ毛配設面21の外周に延設し、略中抜き円形状(大きな円の中心部から小さな円をくり抜いた形状)を有している。3段目のブラシ毛配設面23は、2段目のブラシ毛配設面22の外周に延設し、略中抜き円形状を有している。
【0013】
ブラシ基部2の肉厚はほぼ等厚である。したがって、ブラシ毛配設面2Aの反対面である基部上面2Bも、ブラシ毛配設面2Aと同様に、その中心部から周縁部に向けて段々に後退している。
【0014】
ブラシ毛配設面2Aには、複数本のブラシ毛3(31,32,33)が配設されている。第1実施形態においては、1段目のブラシ毛配設面21、2段目のブラシ毛配設面22及び3段目のブラシ毛配設面23に、それぞれ、複数本のブラシ毛31,32,33が配設されている。ブラシ毛31,32,33は、いずれも横断面が円形の円柱状のものであり、直径は同じになっている。
複数本のブラシ毛31は、1段目のブラシ毛配設面21に密集して配設されている。複数本のブラシ毛32は、2段目のブラシ毛配設面22に、周方向に所定間隔をあけて周状に配設されている。複数本のブラシ毛33は、3段目のブラシ毛配設面23に、周方向に所定間隔をあけて周状に配設されている。
【0015】
ブラシ毛3の長さは、ブラシ1をへそ凹部に装着した時に、ブラシ毛3の最下端がへその底部に接触する程度であり、かつへそ凹部内でブラシ毛3を開いたときに、汚れを掻き落すのに十分な押し圧をへそ内部に加えられる程度であることが好ましい。この観点から、ブラシ毛3の長さは、好ましくは2〜20mmであり、更に好ましくは5〜15mmである。この範囲の長さであれば、へそを刺激することなく、ブラシ毛3を閉じたときと開いたときとの差を十分に大きくすることができ、ブラシ毛3による押し広げ効果が十分に発揮される。また、へそのサイズに対するブラシ1の寸法適合性が広くなる。
1本のブラシ毛3の断面積は、好ましくは0.07〜20mm2であり、更に好ましくは0.78〜7.07mm2である。この範囲の断面積であれば、へそに刺激を与えることなく、ブラシ毛3に適度な剛性を付与することができる。その結果、ブラシ毛3がへその皺の間に首尾良く入ることができる。
ブラシ毛3の先端は、ブラシ毛3の延びる方向に対して直角であるか又は傾斜していても良い。ブラシ毛3の先端は、その角をとって丸めることで、へそ凹部への刺激を低減することが好ましい。ブラシ毛3の先端を丸める場合、その丸み(曲率半径)は、好ましくは0.15〜2.5mmであり、更に好ましくは0.3〜1.5mmである。ブラシ毛3の先端が、ブラシ毛3の直径よりも大きな直径を有する球状形態になっていても良い。
1個のへそブラシ1あたりのブラシ毛3の本数は、好ましくは3〜300本であり、更に好ましくは5〜100本である。この場合、1段目のブラシ毛配設面21に配設されているブラシ毛31の本数は1〜10本、2段目のブラシ毛配設面22に配設されているブラシ毛32の本数は2〜30本、3段目のブラシ毛配設面23に配設されているブラシ毛33の本数は2〜60本であることが好ましい。
【0016】
ブラシ毛3の剛性は、好ましくは1〜25Nであり、更に好ましくは3〜18Nである。この剛性は、以下に示す方法により測定される剛性である。この範囲の剛性を有することで、へそに過度な刺激を与えることなく汚れを除去することができる。
〔ブラシ毛の剛性の測定方法〕
JIS S3016−1995の歯ブラシの毛の硬さの測定方法に準じて測定する。具体的には、ブラシ毛1本を鉛直上向きに長さ7mmで固定し、上方から鉛直下向きに下降速度10mm/minで荷重をかけた時、ブラシ毛が折れ曲る(座屈)する直前の最大の荷重値(N)をブラシ毛の硬さと定義する。
【0017】
ブラシ基部2におけるブラシ毛配設面2Aとは反対側には、ブラシ基部2を押圧するための基部押圧部4が設けられている。
基部押圧部4は、ブラシ基部2の底部から起立する略円筒形状を有している。
基部押圧部4をブラシ毛配設面2Aに向けて押圧することにより、ブラシ毛配設面2Aが湾曲し、複数本のブラシ毛3の毛先が広がるようになっている。押圧によって湾曲した状態でのブラシ毛配設面2Aは、概ね滑らかな曲面となった三次元凸面状である。
【0018】
押圧によって湾曲するときのブラシ毛3の毛先の広がる角度は、好ましくは15〜75度、更に好ましくは30〜60度である。「ブラシ毛3の毛先の広がる角度」とは、へそ凹部Nへの挿入方向に対するブラシ毛3の延びる角度である。
複数本のブラシ毛3からなる毛束断面積は、ブラシ毛3を広げた状態において、好ましくは50〜700mm2、更に好ましくは78〜450mm2である。また、複数本のブラシ毛3からなる毛束断面積は、ブラシ毛3を広げていない状態において、好ましくは12〜450mm2、更に好ましくは28〜200mm2である。
「毛束断面積」とは、複数本のブラシ毛3から毛束が形成されると考えた場合における該毛束の断面積を意味する。つまり、ブラシ1をその挿入方向に対向して正面視したときに、毛束の先端に外接する円(全てのブラシ毛の先端を内包する円)の面積のことである。したがって、毛束断面積は、ブラシ毛3の毛先を広げていない状態において最小となり、ブラシ毛3の毛先を広げると大きくなる。
【0019】
先に説明したとおり、ブラシ毛配設面2Aは多段構造になっている。このような構造を採用することで、ブラシ毛3を広げるために要する力を少なくすることができるという利点がある。また、基部押圧部4を押したときのブラシ毛3の広がりを大きくすることができる。特に、図5に示すように、多段構造になっているブラシ毛配設面2Aの各段を、該配設面2Aの中心部に向けて内側に傾斜させると、極めて大きな広がり角を得ることができるので好ましい。
【0020】
ブラシ毛3の材質は、例えばゴム状物であることが好ましい。ゴム状物としては、ブラシ毛3の成形の容易さを考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。熱可塑性エラストマーとしては、例えばSEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン)、ポリエステルポリウレタンなどが好ましい。ブラシ毛3は、ブラシ基部2と直接一体式に射出成形して形成されていても良く、あるいは先ずブラシ基部2を製造し、そこへ別途製造したブラシ毛3を埋め込んでも良い。材料としてポリウレタン等を用いた場合には反応射出成形(RIM)によって成形できる。
【0021】
第1実施形態のへそブラシ1は、ブラシ毛3をへそ凹部Nに挿入した際に、へそ凹部Nの開口部の外側に引っ掛かるつば部51を備えている。つば部51は、円形断面を有するリング状の部分であり、略ドーナツ形状を有している。つば部51は、ブラシ基部2における円形状の開口部と連続的に繋がっている。
【0022】
つば部51の下部には、つば部突起52が複数個設けられている。つば部突起52は、図3に示すように、ブラシ毛3をへそ凹部Nに挿入したときに、へそ凹部Nの開口部の外側(つまり、つば部51の下部によって覆われる部分)に当接する。
【0023】
次に、第1実施形態のへそブラシ1を用いてへその汚れを除去する方法の一例について説明する。
まず、図3に示すように、ブラシ毛3をへそ凹部Nに挿入する。この時点ではブラシ毛3の毛先は広がっていないため、ブラシ毛3をへそ凹部Nに容易に挿入することができる。ブラシ毛3の挿入が進行すると、つば部51又はつば部突起52が、へそ凹部Nの開口部の外側に接触する。それによってブラシ毛3の先端が必要以上にへその底部に押し当たることが防止される。また、つば部51の作用によって、ブラシ1をへそ凹部Nに挿入するときの該ブラシ1の位置決めが行いやすい。さらに、つば部51が使用者の肌と平行を保つことが容易なので、後述する回転洗浄を行いやすい。
【0024】
次に、ブラシ毛3がへそ凹部Nに挿入された状態において、基部押圧部4を、指によって基部上面2Bからブラシ毛配設面2Aに向けて押圧する。これにより、図4に示すように、1段目のブラシ毛配設面21がへそ凹部Nの奥部に向けて移動し、それに引っ張られる形で、ブラシ基部2の段々形状が崩れて延び、2段目のブラシ毛配設面22及び3段目のブラシ毛配設面23は、段々形状を実質的に有していない滑らかな三次元凸面状の曲面となる。この場合、ブラシ毛配設面2Aにおける中心部に位置する1段目のブラシ毛配設面21に配設されているブラシ毛31は拡開せず、押圧前の方向と同方向を向いている。これに対して、2段目及び3段目のブラシ毛配設面22,23に配設されているブラシ毛32,33は、押圧によってそれらの毛先が広がる。
【0025】
その結果、図4に示すように、複数本のブラシ毛3の毛先が広がり、毛先が広がった複数本のブラシ毛3によって、皺が形成されていたへそ凹部Nが押し広げられる。また、へそ凹部Nの皺が伸びるため、皺の中の汚れD(つまり皺の中の隠れていた汚れ)が表出する。
【0026】
そして、この状態でブラシを掴んでいる指先を動かして、ブラシの中心鉛直軸、すなわち1段目のブラシ毛配設面21に配設されているブラシ毛31を回転軸として回転させることで、毛先が広がった複数本のブラシ毛3によって、皺の中の汚れDを含めて、へそ凹部Nの汚れDを効率的に掻き取り、除去することができる。
特に、一般的なブラシでは除去が困難な、へそ凹部Nの皺の中の汚れやへそ凹部Nの側面に付着した汚れについても、容易に除去できる。
また、つば部突起52によって、へそ凹部Nの開口部の外側に付着した汚れ(図示せず)を除去することができる。
しかも、第1実施形態のへそブラシ1は、何度も再利用ができるため、ランニングコストが安い。
【0027】
へそ凹部の汚れの除去の際には、汚れの除去性を向上させるために、浴室等においてへそ凹部の汚れを湿らせてから除去を行うことが好ましい。更に洗浄性を向上させるために、へそ凹部にボディソープ等の洗剤を付けてから汚れの除去を行うことが一層好ましい。
【0028】
上述の実施形態においては、ブラシ毛3として横断面が円形である円柱状のものを用いたが、これに代えて横断面が扁平形(例えば楕円形)のブラシ毛を採用してもよい。この場合、扁平な横断面における長軸が、ブラシ配設面2Aの中心部から放射状に延びるように各ブラシ毛が配設されていることが好ましい。このような構成を採用することで、ブラシ毛の断面積を大きく確保してその剛性を適度に高く保ちつつ、ブラシ毛の側面の一部を細く(薄く)することができる。へその皺は、概ねへその深さ方向に沿ってほぼ直線状に存在するので、ブラシ毛の側面の細い(薄い)部分が皺の間に入りやすくなる。その結果、例えば図6(a)に示すように、ブラシ毛3の側面及び先端が、へそ凹部Nの皺Sの奥まで入り込み易くなり、かつ汚れ掻き落とし効果が向上するという利点がある。図6(a)は、ブラシ1をへそ凹部N内に挿入した状態を、挿入方向と同方向からみた模式図である。
【0029】
また、ブラシ毛3の横断面を扁平形にすることで、ブラシ毛の先端だけでなくブラシ毛の側面にも汚れ除去効果を付与できる。これによって、特に2段目、3段目のブラシ配設面に配設されるブラシ毛の長さが充分長い場合、図6(b)に示すように、ブラシ毛3の側面がへその内部に触れた場合に、汚れ除去効果を発揮することができる。人のへその大きさは様々であり、へそを正面から見たときの大きさ(開口面積)が小さい場合、ブラシ毛の先端がへその内面に当たってブラシ毛が開き切らず、ブラシ毛が撓んでその側面がへその内面に当たる状態になる。ブラシ毛3の横断面を扁平形にすることで、この状態でも汚れの除去効果が奏される。
【0030】
さらに、ブラシ毛の配列円の周方向のブラシ毛幅を小さくできるので、ブラシ毛を数多く配置できる。その結果、ブラシ毛を開いた時の毛密度を高くできるので、汚れの除去効果を一層高めることができる。
【0031】
ブラシ毛の横断面の形状として、上述した形状の他に、図6(c)に示す略三角形の形状、図6(d)に示す略菱形の形状及び図6(e)に示す略星型の形状など、各種の異形断面形状を採用することもできる。また、これらの異形断面が、ブラシ毛の延びる方向に沿ってねじれていることも好ましい。更に、ブラシ毛の付け根付近の横断面は円形であり、先端に向かうにつれて横断面が異形断面に徐々に変化することも好ましい。これによってブラシ毛の剛性を一層高めることができる。ブラシ毛の横断面がいかなる形状の場合でも、その表面を梨地状に粗くすると汚れの掻き取り効果が更に向上するので好ましい。
【0032】
次に、本発明のへそブラシの他の実施形態について説明する。他の実施形態については、上述した第1実施形態と異なる点を主として説明し、同様の点は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。他の実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0033】
第2実施形態のへそブラシ1は、図7に示すように、第1実施形態に比して、把持部61、ボタン62、棒状連結部63及び係止軸64等を備えている点が主として異なる。
【0034】
把持部61は、使用時に把持する棒状の部分である。
ボタン62は、把持部61の先端部に連結され、ブラシ基部2の上部の開口部を覆い得る略円盤形状を有する。また、ボタン62の下部62Aは、下方に向けて凸状に突出した形状を有しており、ブラシ基部2の底部から上方に突出した基部押圧部4を押圧することができる。
棒状連結部63は、その後端部が、係止軸64によって把持部61の中央部に軸止されている。棒状連結部63の先端部には、つば部51を介してブラシ基部2が連結されている。
【0035】
第2実施形態のへそブラシ1においては、複数本のブラシ毛3をへそ凹部に挿入した状態において、ボタン62(又は把持部61の先端部近傍)をブラシ基部2に向けて押圧することにより、ボタン62における凸状の下部62Aを押すことで、基部押圧部4を介してブラシ基部2を押圧することができる。その結果、第1実施形態と同様に、複数本のブラシ毛3の毛先を広げることができる。
したがって、第2実施形態のへそブラシ1によれば、第1実施形態と同様の効果が奏される他、基部押圧部4を直接指で押圧しなくても、複数本のブラシ毛3の毛先を容易に広げることができるという効果が奏される。
【0036】
本発明のへそブラシは、前記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
例えば、ブラシ毛3は、前記実施形態においては、ブラシ基部2と一体的に形成されているが、本発明においては、ブラシ基部2とは別体で形成されていてもよい。例えば、ブラシ毛3は、ブラシ基部2に植設されていてもよい。
ブラシ毛配設面2Aの湾曲形状は、3次元曲面状に制限されず、2次元曲面状でもよい。
【0037】
へそ凹部Nに挿入される前において、複数本のブラシ毛3は、前記実施形態においては、その毛先が平行に並列して延びているが、本発明においては、その毛先が窄まっていてもよく、その反対に、その毛先が若干広がっていてもよい。つまり、本発明においては、ブラシ毛3をへそ凹部Nに挿入することができれば、ブラシ毛3の毛先は、窄まっていてもよく、平行に並列して延びていてもよく、若干広がっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1(a)は、本発明のへそブラシの第1実施形態を示す斜視図であり、図1(b)は、その縦断面図である。
【図2】図2(a)は、ブラシ毛の毛先が広げられた状態の第1実施形態のへそブラシを示す斜視図であり、図2(b)は、その縦断面図である。
【図3】図3は、第1実施形態のへそブラシをへそ凹部に挿入した状態を示す縦断面図である。
【図4】図4は、第1実施形態のへそブラシをへそ凹部に挿入して、ブラシ毛の毛先を広げた状態を示す縦断面図である。
【図5】図5は、本発明のへそブラシの他の実施形態を示す縦断面図である。
【図6】図6(a)は、ブラシをへそ凹部内に挿入した状態を、挿入方向と同方向からみた模式図であり、図6(b)は、ブラシをへそ凹部内に挿入した状態を、挿入方向と直交する方向からみた模式図であり、図6(c)ないし(e)は、ブラシ毛の形状を示す横断面図である。
【図7】図7は、第2実施形態のへそブラシを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1 へそブラシ
2 ブラシ基部
2A,21,22,23 ブラシ毛配設面
3,31,32,33 ブラシ毛
4 基部押圧部
51 つば部
D 汚れ
N へそ凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のブラシ毛がブラシ基部に配設されてなり、へそ凹部に付着した汚れを、へそ凹部に挿入した該ブラシ毛によって掻き落とすへそブラシであって、
複数本の前記ブラシ毛は、へそ凹部に挿入された状態において、前記ブラシ基部のブラシ毛配設面の中心部から周縁部に向けて、複数本の該ブラシ毛の毛先を広げることが可能に該ブラシ毛配設面に配設されているへそブラシ。
【請求項2】
複数本の前記ブラシ毛は、へそ凹部に挿入される前においては、その毛先が広がっていない請求項1記載のへそブラシ。
【請求項3】
前記ブラシ基部における前記ブラシ毛配設面とは反対側に、該ブラシ基部を押圧するための基部押圧部が設けられており、該基部押圧部を該ブラシ毛配設面に向けて押圧することにより、該ブラシ毛配設面が湾曲し、複数本の前記ブラシ毛の毛先が広がるようになっている請求項1又は2に記載のへそブラシ。
【請求項4】
前記ブラシ毛配設面の湾曲形状は三次元凸面状である請求項3記載のへそブラシ。
【請求項5】
前記ブラシ毛をへそ凹部に挿入した際に、へそ凹部の開口部の外側に引っ掛かるつば部を備えている請求項1〜4のいずれかに記載のへそブラシ。
【請求項6】
前記ブラシ毛配設面は、その中心部から周縁部に向けて段々に後退している請求項1〜5のいずれかに記載のへそブラシ。
【請求項7】
前記ブラシ毛の長さは2〜20mmである請求項1〜6のいずれかに記載のへそブラシ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−148461(P2009−148461A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−330064(P2007−330064)
【出願日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】