ほぼ円筒形状を有する物体上に印刷するための装置および関連する方法
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体上に印刷するためのインクジェットプリンタが、移動ラインの上方に配置された1つ以上の印刷用ヘッドと、少なくとも部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が移動ラインに揃うように保持し、該物体を上記印刷用ヘッドに対して相対的に配置し、該物体を上記1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に回転させるように構成される移送台アッセンブリーとを備えている。このプリンタは、移動ラインにそって配置され、噴射された流体を硬化させるために適したエネルギーを放出するように構成される硬化装置をさらに備えている。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願件に関する記述〕
本願は、米国特許仮出願第61/180,251(出願日2009年5月21日)に基づいて優先権を主張し、該特許出願の内容は全て参照によってここに引用されるものとする。
【0002】
〔背景技術〕
〔技術分野〕
本発明は、一般に印刷に関し、特に円筒形状を有する物体上での印刷に関し、さらに具体的には中空の円筒形状を有する物体(例えば缶)や中空の部分的に円筒形状を有する物体(例えば瓶)上での印刷に関する。
【0003】
〔従来の課題および関連技術に関する記載〕
円筒形状を有する物体(例えば缶や瓶)上に印を印刷する現在の方法は、当該技術分野においてよく知られているように、噴霧式塗装、凹版印刷法などのいずれかを利用する。これらの方法は上記のような物体を大量生産する際には非常に有効であるが、すばやくデザインが変更できるという特徴を利用する、例えば瓶上に印刷したノベルティ広告などの、その他の市場には役に立たない。
【0004】
インクジェット印刷は周知であり、コンピュータを用いてデジタル制御することができるので、ユーザがデザインを所望に応じて変更することができるという柔軟性を有する。ただし、平坦ではない物体上で忠実な画像レンダリングを可能にする技術的な進歩がなされたのは、ごく最近のことである。例えば、米国特許第7,111,915号明細書(発明の名称:“Methods and Apparatus for Image Transfer”、発行日:2006年9月26日、発明者:MartinezおよびLaCaze(本発明の唯一の発明者)、該特許の内容は全て参照によってここに引用されるものとする)には、中実の平坦ではない物体(例えば野球のバット)に印を印刷するためのインクジェットプリンタが記載されている。複数のバットが水平な回転搬送構造内に保持されて印刷用ヘッドに対して相対的に配置される。そして、上記複数のバットが、プログラムで作成された画像ファイルに合わせてインクを塗布するようにコンピュータ制御される印刷用ヘッドに対して、回転する。
【0005】
ただし、この構造は、中空の缶や2つの部分からなる瓶には適していない。必要とされているのは、缶および瓶のインライン式製造および印刷に関連する煩雑さおよびコストを発生させずに、2つの部分からなる缶および瓶のデザインの試し刷りすることを可能にし、かつ、物体上に印刷する画像を瞬間的に変更でき、低速であっても高品質で柔軟性の高い商業生産を可能にする、プログラミング可能なインクジェットプリンタである。
【0006】
〔発明の概要〕
本発明を要約することを目的として、本発明の一部の態様、効果、および、新規な特徴について、ここに記載する。ただし、このようなすべての効果が、本発明の任意の1つの特定の実施形態によって達成されるわけではないことは理解されるべきである。したがって、本発明は、複数の実施形態の一部の特徴を組み合わせる様態で具現化または実施されてもよく、このような具現化または実施は、添付の請求項によって規定される技術的範囲から逸脱するものではない。
【0007】
以下の記載では、ほぼ円筒形状を有する物体、特に中空の円筒形状を有する物体または中空の部分的に円筒形状を有する物体(例えば缶および瓶(2つの部分からなる缶および瓶を含む))上に、画像を非接触式印刷するための装置について開示する。また、記載の装置によって中実の円筒形状を有する物体および中実の部分的に円筒形状を有する物体に印刷することが可能であることも、関連技術の当業者には、本開示を読めば明白であろう。
【0008】
一実施形態では、各中空の円筒形状を有する物体が手作業で装着され、滑らないように真空化することによってマンドレル上に固定される。このマンドレルは、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に缶をラインにそって配置し、インクを缶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で缶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、缶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0009】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。第1の実施形態に記載したように、本技術分野では公知であるように、4つの異なる色(またはコーティング)、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる4つの印刷用ヘッドを含む任意の個数の印刷用トンネル部も、上記枠に取り付けられている。
【0010】
第1の実施形態の好ましい動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、缶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、缶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷用トンネル部内のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷用トンネル部の上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、缶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷用トンネル部によって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が缶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの缶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作(indexing)を行わなければならない回数が変わる。
【0011】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを缶に完全に印刷する必要に応じて、印刷用トンネル部の個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、印刷済みの缶を圧縮空気を用いて吹き飛ばす。この時点で、移送台は次の缶を装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷用ヘッドを個々に有する2つの印刷用トンネル部を示しているが、印刷用トンネル部の個数、および/または、印刷用トンネル部1つ当たりの印刷用ヘッドの個数は、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0012】
第1の実施形態の別の動作では、上記移送台アッセンブリーは、缶が各印刷用トンネル部の内部を通過して印刷用トンネル部によって印刷されるにつれて、缶を回転させながら、同時に、缶をラインにそって連続的に前進させる。
【0013】
本発明の第2の実施形態では、各中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)が手作業で装着され、閉鎖端では真空化することによって物体保持アッセンブリーに固定され、開放端では物体クランプ締めアッセンブリーによって固定される。この物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーはどちらも、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に瓶をラインにそって配置し、インクを瓶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で瓶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、瓶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0014】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。第1の実施形態に記載したように、本技術分野では公知であるように、4つの異なる色(またはコーティング)、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる4つの印刷用ヘッドを含む任意の個数の印刷用トンネル部も、上記枠に取り付けられている。
【0015】
本第2の実施形態の好ましい動作では、第1の実施形態の好ましい動作と同様に、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、瓶の円筒形状を有する部分の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、瓶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷用トンネル部内のある位置において瓶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷用トンネル部の上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、瓶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷用トンネル部によって印刷されるように、移送台は瓶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が瓶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの瓶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0016】
缶の場合の第1の実施形態と同様に、瓶の場合である本第2の実施形態においても、上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを瓶に完全に印刷する必要に応じて、印刷用トンネル部の個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、物体クランプ締めアッセンブリーは瓶の開放端を解放し、空気を物体保持アッセンブリーに吹き付けて瓶を解放する。この時点で、次の瓶は装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷用ヘッドを個々に有する2つの印刷用トンネル部を示しているが、印刷用トンネル部の個数、および/または、印刷用トンネル部1つ当たりの印刷用ヘッドの個数は、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0017】
瓶の場合の第2の実施形態の別の動作では、缶の場合の第1の実施形態と同様に、上記移送台アッセンブリーは、瓶が各印刷用トンネル部の内部を通過して印刷用トンネル部によって印刷されるにつれて、瓶を回転させながら、同時に、瓶をラインにそって連続的に前進させる。
【0018】
本発明の第3の実施形態では、各中空の円筒形状を有する物体(または缶)が手作業で装着され、滑らないように真空化することによってマンドレル上に固定される。このマンドレルは、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に缶をラインにそって配置し、インクを缶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で缶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、缶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0019】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。本技術分野では公知であるように、インク、コーティング、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる印刷用ヘッドを個々に含む任意の個数の印刷ステーションも、上記枠に取り付けられている。
【0020】
第3の実施形態の好ましい動作では、上記移送台アッセンブリーは、缶が各印刷ステーションの下を通過して印刷ステーションによって印刷されるにつれて、缶を回転させながら、同時に、缶をラインにそって連続的に前進させる。
【0021】
第3の実施形態の別の動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、缶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、缶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷ステーションの下のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷ステーションの上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、缶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷ステーションによって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が缶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの缶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0022】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを缶に完全に印刷する必要に応じて、印刷ステーションの個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、印刷済みの缶を圧縮空気を用いて吹き飛ばす。この時点で、移送台は次の缶を装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷ステーションを示しているが、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0023】
第4の実施形態では、各中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)が手作業で装着され、閉鎖端では真空化することによって物体保持アッセンブリーに固定され、開放端では物体クランプ締めアッセンブリーによって固定される。この物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーはどちらも、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に瓶をラインにそって配置し、インクを瓶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で瓶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、瓶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0024】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。本技術分野では公知であるように、インク、コーティング、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる印刷用ヘッドを個々に含む任意の個数の印刷ステーションも、上記枠に取り付けられている。
【0025】
第4の実施形態の好ましい動作では、上記移送台アッセンブリーは、瓶が各印刷ステーションの下を通過して印刷ステーションによって印刷されるにつれて、瓶を回転させながら、同時に、瓶をラインにそって連続的に前進させる。
【0026】
第4の実施形態の別の動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、瓶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、瓶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷ステーションの下のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷ステーションの上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、瓶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、瓶が長さ方向全体にわたって第1の印刷ステーションによって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が瓶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの瓶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0027】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを瓶に完全に印刷する必要に応じて、印刷ステーションの個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、物体クランプ締めアッセンブリーは瓶の開放端を解放し、空気を物体保持アッセンブリーに吹き付けて瓶を解放する。この時点で、次の瓶は装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷ステーションを示しているが、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。既に教唆または提案されているかもしれないが、他の効果を必ずしも達成しないで、本発明は、ここに教唆されるように1つの効果または1組の効果を達成または最適化するものである。
【0028】
本発明の、これらの実施形態およびその他の実施形態は、添付の図面を参照する実施形態の以下の詳細な説明から、当業者にとって容易に明らかになるであろう。本発明は、開示するどの特定の実施形態にも限定されるものではない。
【0029】
〔図面の簡単な説明〕
添付の図面を参照しながら、本発明について説明する。図面中では、参照番号が同じであれば、部材が同一である、または、機能的に類似していることを示唆している。
【0030】
図1は、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置を示している。
【0031】
図2は、明確に図示するために、上記装置を最上部のカバーを取り外して示している。
【0032】
図3は、上記印刷装置の主要な部品の部分拡大図である。
【0033】
図4は、上記印刷装置の側面図である。
【0034】
図5は、移送台アッセンブリーが、第1の位置においてラインにそって前進した状態を示している。
【0035】
図6は、移送台アッセンブリーが、第2の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0036】
図7は、移送台アッセンブリーが、第3の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0037】
図8は、移送台アッセンブリーが、第4の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0038】
図9は、本発明の主要な部品の相互接続を示している。
【0039】
図10は、主要な部品間の関係を示す部分拡大図である。
【0040】
図11は、主要な部品の相互接続を明瞭に示している。
【0041】
図12は、移送台アッセンブリーの部品を示している。
【0042】
図13は、移送台アッセンブリーの回転駆動端を示す図である。
【0043】
図14は、移送台アッセンブリーの断面図である。
【0044】
図15は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体に対するエネルギー硬化アッセンブリーの関係を示している。
【0045】
図16は、エネルギー硬化筐体の一部を取り外して、エネルギー放出手段を明瞭に示している。
【0046】
図17は、複数の印刷用トンネル部のいずれかを詳細に示している。
【0047】
図18は、明確に図示するために、複数の印刷用トンネル部のいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【0048】
図19は、本発明の第2の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0049】
図20は、物体センタリングアッセンブリーの部分拡大図である。
【0050】
図21は、位置決め用シリンダの断面図である。
【0051】
図22は、移送台アッセンブリーのすべての部品を示している。
【0052】
図23は、移送台アッセンブリーの断面図である。
【0053】
図24は、物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーの断面の部分拡大図である。
【0054】
図25は、物体クランプ締めアッセンブリーおよび物体保持アッセンブリーの平面図である。
【0055】
図26は、本発明の第3の実施形態に係る、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0056】
図27は、移送台アッセンブリーと、印刷ステーションと、取り付け枠との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリーの下に位置するリニアスライド駆動部を示す部分拡大図である。
【0057】
図28は、エネルギー硬化アッセンブリー、回転駆動アッセンブリー、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体を示す、本発明の側面図である。
【0058】
図29は、移送台アッセンブリーが、リニアスライド駆動部によってラインにそって前進した状態を示している。
【0059】
図30は、上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0060】
図31は、上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0061】
図32は、主要な部品の相互接続を示している。
【0062】
図33は、複数の印刷ステーションのいずれかを詳細に示している。
【0063】
図34は、複数の印刷ステーションのいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【0064】
図35は、本発明の第4の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0065】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の各種実施形態およびその効果については、図1〜図35を参照することによってもっともよく理解できる。図面の各部材は必ずしも正しい縮尺で描いておらず、本発明の原理を明瞭に図示することを趣旨としている。図面全体を通じて、各図面の同一部材および対応する部材については同じ番号を使用した。
【0066】
本発明は他の特定の形態および実施形態で提供されてもよく、これはここに記載する本質的な特性から逸脱するものではない。上述の実施形態は、すべての態様において例示にすぎず、いかなる様態においても限定を加えるものではないとみなされるべきものである。本発明の技術的範囲を示唆するのは、前述の記載ではなく、下記の請求項である。
【0067】
まず図1を参照すると、円筒形状を有する物体(例えば缶)に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置が、最上部のカバー1を閉めた状態で図示されている。図2は、明確に図示するために、本発明を最上部のカバー1を取り外して示している。上記装置は、移送台アッセンブリー2、印刷用トンネル部3a、3b、支持枠4、ならびに、リニアスライド駆動部5の、4つの相互接続された主要部品を備えている。リニアスライド駆動部5ならびに印刷用トンネル部3a、3bは、どちらも支持枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー2はリニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。
【0068】
図3は、移送台アッセンブリー2と、印刷用トンネル部3a、3bと、取り付け枠4との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリー2の下に位置するリニアスライド駆動部5を示す部分拡大図である。図4は、エネルギー硬化アッセンブリー6、回転駆動アッセンブリー7、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示す、上記装置の側面図である。リニアスライド駆動部5は、移送台アッセンブリー2を印刷用トンネル部3a、3b内へ搬送する。一方で、回転駆動アッセンブリー7は、移送台アッセンブリー2を回転させ、こうすることによって、印刷対象である上記中空の円筒形状を有する物体を印刷用トンネル部3a、3b内で回転させる。
【0069】
移送台アッセンブリー2はマンドレルアッセンブリー9を備えている。このマンドレルアッセンブリー9は、移動方向に揃えて取り付けられ、また、中空の円筒形状を有する物体を内部から支持できる寸法を有する。マンドレルアッセンブリー9は、回転駆動アッセンブリー7に結合される。本実施形態では、移送台アッセンブリーは、硬化エネルギー(説明については後述する)がマンドレルアッセンブリーに向かって、また、具体的には、その上に取り付けられた円筒形状を有する物体に向かって放出されるように、マンドレルアッセンブリー9の真下で上記移送台に取り付けられたエネルギー硬化アッセンブリー6を、さらに備えているとして示されている。図5は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の一部が第1の印刷用トンネル部3a内に正しく配置されている間に、該一部に印刷用ヘッドの長さを超えない長さで印刷がされるように(より詳細な説明については後述する)、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。印刷中、移送台アッセンブリー2はライン方向には静止したままである。その一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を搭載したマンドレルアッセンブリー9を回転させる。回転数は、印刷する画像の所望の解像度(dpi、1インチ当たりのドット数)に依存する。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必要および所望であれば、印刷したものを部分的に硬化させて、次に印刷をする前にインクが流れることを防止するため、または、完成品としてインクを完全に硬化させるために、印刷後に、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8にエネルギーを付与する。
【0070】
図6は、第1の印刷用トンネル部3a内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッドの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する(より詳細な説明については後述する)。
【0071】
図7は、第2の印刷用トンネル部3b内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を開始するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。ここに示す印刷用トンネル部3a、3bの個数は2つであるが、印刷する色の数によって決定される個数であればよい。なお、本実施形態では、印刷する色の数が1つの印刷用トンネル部3a、3b当たりで4つに制限されている。インク以外の媒体を、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8上に印刷してもかまわない。該媒体としては、例えば、上塗り用ワニス、サイズコーティング(size coating)、下地コーティング、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の見栄えをよくするため、または、該物体8を保護することを可能にするため、および/または、該物体8への印刷を行う際に使用されるインクの接着性を向上させるために使用される、保護性または装飾性を有する適用可能な任意の流体などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
【0072】
図8は、第2の印刷用トンネル部3b内において中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッドの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する(より詳細な説明については後述する)。
【0073】
図9は、主要な部品(具体的には、リニアスライド駆動部5、リニアスライド駆動部5に接続された移送台アッセンブリー2、および、印刷用トンネル部3b)の相互接続を示す、一例としての印刷用トンネル部3bの透視図である。なお、印刷用トンネル部は、一般に、インク(または、その他の流体)を通過させて所望の物体上に噴射する印刷用ヘッド25の取り付け方によって構成されるアーチ部によって形成される。
【0074】
図10も、主要な部品(具体的には、リニアスライド駆動部5、移送台アッセンブリー2、およびね印刷用トンネル部3)間の関係、および、エネルギー硬化アッセンブリー6を示している。図11は、明確に図示するために印刷用トンネル部3a、3bおよびエネルギー硬化アッセンブリー6を取り外して、リニアスライド駆動部5と移送台アッセンブリー2との間の相互接続をさらに明瞭に示している。
【0075】
図12は、回転駆動アッセンブリー7、エネルギー硬化アッセンブリー6、および、回転駆動アッセンブリー7に回転可能に結合されマンドレルアッセンブリー9を含めた、移送台アッセンブリー2のすべての部品を示し、さらに、その上に取り付けられた印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示している。図13は、回転駆動用モータ11、マンドレルアッセンブリー9、および、エネルギー硬化アッセンブリー6を図示するように取り付けられるように支持する、移送台アッセンブリー2の回転駆動端(具体的には、移送台搭載取り付けプレート10)の図である。駆動プーリー12はモータ11に結合されて、駆動用ベルト14によって被駆動プーリー13と嵌合する。上記モータは、必要に応じて設けられる回転駆動用取り付けプレート15に取り付けられてもよいことがわかる。破線で示す参照線も、上記物体8が軸をマンドレルアッセンブリー9に揃えて保持され、この軸が移動ラインに揃えられていることを示唆している。
【0076】
図14は、マンドレルアッセンブリー9の詳細、および、マンドレルアッセンブリー9と回転駆動アッセンブリー7の被駆動プーリー13との駆動用シャフト16を介する相互接続を示す、移送台アッセンブリー2の断面図である。駆動用シャフト16は、支持チューブ18内に取り付けられたベアリング17a、17bを介して取り付けられる。さらに、この支持チューブ18は、支持ブロック19a、19bを介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられる。マンドレル20は駆動用シャフト16に接続され、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を支持する。マンドレル20、駆動用シャフト16、および、支持チューブ18は、マンドレル20の自由端に開口部を有する真空化/空気注入チャンバー30を形成するように作製され、組み立てられる。ここで、物体8は、真空化/空気注入用外部接続部31を支持チューブ18の側壁中に設けた状態で配置される。中空の円筒形状を有する物体8がマンドレル20に装着されると、インクの中空の円筒形状を有する物体8への噴射の精度を最大化するために、真空化/空気注入接続部31を介して真空状態が適用されて、中空の円筒形状を有する物体8がマンドレル20上で軸方向または円周方向に滑ることを防止する真空化/空気注入チャンバー30内に真空化状態が作り出される。空気注入/真空化チャンバー30は、封止部32a、32bを介して大気から分離されている。第1の回転位置センサ28aは、センサ取り付け部29を介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられている。第2の回転位置センサ28bは駆動用シャフト16に直接取り付けられている。第1の回転位置センサおよび第2の回転位置センサ28a、28bは、中空の円筒形状を有する物体8へのインクの精密な円周方向の噴射を制御するために使用される。選択的に逆に作動可能に構成された真空化/空気注入接続部に結合された従来の空気ポンプを用いて、真空状態、または、少なくとも円筒形状を有する物体をマンドレルに対して引くために十分に低い圧力が作り出されてもよい。円筒形状を有する物体8が装置によって処理された後、上記ポンプを選択的に逆に作動させて空気をチャンバー30に注入し、物体8をマンドレル20から解放する補助をしてもよい。
【0077】
図15および図16は、エネルギー硬化アッセンブリー6と、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8との関係について詳細に示している。エネルギー硬化アッセンブリー6は、エネルギー放出手段22a、22b、22cを含む格納部21を備えている。該格納部の上に取り付けられたバッフル27a、27bを使用して、中空の円筒形状を有する物体8へのエネルギー放出を集中してもかまわない。エネルギー硬化アッセンブリー6は、移送台搭載取り付けプレート10に直接取り付けられる。「エネルギー」という用語には、基板に適用される乳濁液または樹脂を硬化させるために適した任意のタイプの電磁エネルギーを含める。このような電磁エネルギーの一例としては紫外線があげられるが、この例に限定されるものではない。エネルギーには、任意の適した光源からの可視光を含めてもよい。このような可視光の一例としては発光ダイオード(LED)からの光があげられるが、特に限定されるものではない。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必ずしも、物体が印刷過程においてラインにそって割出しされることにともなって、その物体とともに進むように、移送台アッセンブリー2に取り付けられる必要はない。実際に、物体がトンネル部を通って移動する際に、物体がエネルギー硬化アッセンブリー6の上方で保持されるように、エネルギー硬化アッセンブリー6が印刷用トンネル部の一方の端部に固定して取り付けられてもよい。
【0078】
図17および18は、一例としての印刷用トンネル部3を、印刷用トンネル支持枠23、インク供給部24a、24b、24c、24d、および、印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dを含めて詳細に示している。なお、当業者には周知であるように、通常は、使用する色1つについて1つの印刷用ヘッド25が設置される。各印刷用ヘッド25は、インク供給部24a、24b、24c、24dから印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8へ流れるインクの噴射を制御するコンピュータに基づく制御システム(詳細な説明については後述する)と通信するプリント回路基板26a、26b、26cを介して制御される。印刷用ヘッド25は、各印刷用ヘッド25が円筒形状を有する物体8の表面から同じ距離に位置するようにアーク状に配置される。
【0079】
印刷装置の第2の一例としての実施形態を、中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を図示する図19に示す。本バージョンは相互接続された4つの主要部品、すなわち、移送台アッセンブリー42、印刷用トンネル部3a、3b、支持枠4、および、リニアスライド駆動部5を備えている。リニアスライド駆動部5および印刷用トンネル部3a、3bは、どちらも取り付け枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー42は、リニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。本実施形態では、物体センタリング用支持部34を介して取り付け枠4に直接取り付けられる、物体センタリングアッセンブリー33も設置されている。
【0080】
図20は、シリンダ取り付け手段39a、39bを介して物体センタリング用支持部34に直接取り付けられる位置決め用シリンダ35a、35bを示す、物体センタリングアッセンブリー33の部分拡大図である。物体センタリング用ガイド部36a、36bは、支持部の表面62上にスライド可能に設置されており、接続用ブロック37a、37bを介して位置決め用シリンダ35a、35bに接続され、印刷用トンネル部3a、3b内における精密な印刷に備えて、中空の部分的に円筒形状を有する物体38をセンタリングするために使用される。表面62には、部分的に円筒形状を有する物体38を受けるためのチャンネル63が規定される。位置決め用シリンダ35a、35bは、図21に詳細に示す空気圧シリンダを用いて実現されてもよい。図21は、シリンダ用給気ポート40a、40bを図示する、位置決め用シリンダ35a、35bの断面図を示す。各シリンダは、対応するポート40に通じるチャンバー59を規定する。また、チャンバー59の中には、シリンダの外側で移送台アッセンブリー42に向かって延びる腕部61を有するプランジャー60がスライド可能に設置されている。ポート40を介してチャンバー59内に印加された空気圧によって、プランジャー60は必然的にプランジャーの腕部60を空気圧によって延ばす。こうすることによって、物体センタリング用ガイド部36a、36bは対応する接続部を通って中空の部分的に円筒形状を有する物体38の表面に押し付けられ、物体38をチャンネル63内でセンタリングされたこの状態で維持する。シリンダ用給気ポート40a、40bにおける給気が停止し、シリンダのバネ41a、41bがプランジャー60を横方向に付勢すると、プランジャーの腕部61a、61bは引っ込められる。このセンタリングは、関連技術の当業者には周知であるように、空気圧シリンダ以外のさまざまなメカニズムによって達成されてもよい。他のメカニズムの例としては、バネ、ソレノイド、水圧によって駆動されるプランジャー、または、示された延長および収縮に有用なその他の適切なメカニズムなどがあげられる。選択的に空気圧の印加および解放は、適切な制御システム(詳細な説明については後述する)によって行われる。ここでも、破線で示す参照線は、物体38の軸が移動ラインに揃っていることを示唆している。
【0081】
図22は、回転駆動アッセンブリー7、エネルギー硬化アッセンブリー6、印刷対象である中空の部分的に円筒形状を有する物体38、物体クランプ締めアッセンブリー43、および、物体保持アッセンブリー44を含めた、移送台アッセンブリー42のすべての部品を示している。
【0082】
図23は、図22に示す移送台アッセンブリー42の線C−Cにそった断面図であって、物体保持アッセンブリー44、および、物体保持アッセンブリー44と回転駆動アッセンブリー7の被駆動プーリー13との駆動用シャフト16を介した相互接続を示している。駆動用シャフト16は、支持チューブ18内に取り付けられたベアリング17a、17bを介して取り付けられる。さらに、この支持チューブ18は、支持ブロック19a、19bを介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられる。物体保持アッセンブリー44は駆動用シャフト16に接続され、印刷対象である中空の部分的に円筒形状を有する物体38を支持する。物体保持アッセンブリー44、駆動用シャフト16、および、支持チューブ18は、支持チューブ18の側壁の真空化/空気注入用外部接続部31とともに、真空化/空気注入チャンバー30を形成するように作製され、組み立てられる。上述の実施形態と同様に、中空の部分的に円筒形状を有する物体38が物体保持アッセンブリー44に装着されると、真空化/空気注入接続部31を介して真空状態が適用されて、中空の部分的に円筒形状を有する物体38を所定の位置に保持する真空化/空気注入チャンバー30内に真空状態が作り出される。空気注入/真空化チャンバー30は、封止手段32a、32bを介して大気から分離されている。第1の回転位置感知手段28aは、センサ取り付け手段29を介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられている。第2の回転位置感知手段28bは駆動用シャフト16に直接取り付けられている。第1の回転位置感知手段および第2の回転位置感知手段28a、28bは、中空の部分的に円筒形状を有する物体38へのインクの精密な円周方向の噴射を制御するために使用される。ここでも、物体38を取り外そうとする際には、真空状態を解放して空気圧を印加し、物体38を解放する補助をする。
【0083】
図24は、物体保持アッセンブリー44および物体クランプ締めアッセンブリー43の線D−Dにそった断面図である。物体保持アッセンブリー44は、クランプ留め46を介して駆動用シャフト16に固定された瓶用クランプ45からなる。なお、このクランプ留め46は、空気および真空を中空の部分的に円筒形状を有する物体38の底部(閉鎖端)に適用する機能も有する。物体クランプ締めアッセンブリー43は、上記装置の端部におけるクランプ締め支持プレート47を介して移送台搭載取り付けプレート10に直接取り付けられた物体クランプ締め支持用ブラケット48からなる。クランプ締めノーズピース49は、クランプ締め支持用ブラケット48に取り付けられた枕ブロックベアリング51内で回転するクランプ締め用シャフト50によって取り付けられ、中空の部分的に円筒形状を有する物体38を自由に回転させながら、該物体38の開放端を支持する。クランプ締めノーズピース49によって中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端に印加される圧力を、クランプ締め用バネ53を介してクランプ締め用シャフト50に対して事前に装着される圧力調節ネジ52を介して微調整してもよい。鉛直方向に調節可能なシリンダ支持プレート54を、クランプ締め用シリンダ55の一方の端部をクランプ締め支持用ブラケット48に取り付けた状態で、物体センタリング用支持部34およびクランプ締め用シリンダ55の他方の端部に留める。クランプ締め用シリンダ55は、シリンダ接続ポート58aおよび58bを介して駆動される。この駆動の結果、シリンダ55が延びると、物体クランプ締めアッセンブリー43を押して中空の部分的に円筒形状を有する物体38から離間させ、こうすることによってクランプ締めノーズピース49が中空の部分的に円筒形状を有する物体38を解放し、物体38が本発明から取り外せるようになる。次の中空の部分的に円筒形状を有する物体が物体保持アッセンブリー44に対して設置されると、真空化/空気注入チャンバー30内に真空状態が適用されることによって、物体保持アッセンブリー44が中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端を所定の位置に保持する。次に、クランプ締め用シリンダ55が駆動され、その結果、クランプ締め用シリンダ55が引っ込むことによって、物体クランプ締めアッセンブリー43は中空の部分的に円筒形状を有する物体38に向かって引かれ、こうすることによってクランプ締めノーズピース49は中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端に挿入および配置される。
【0084】
図25は、クランプ締め支持プレート47と、クランプ締め支持用ブラケット48と、シリンダ支持プレート54と、移送台搭載取り付けプレート10との間の相互接続を示す、物体クランプ締めアッセンブリー43および物体保持アッセンブリー44の平面図である。
【0085】
一例としての第3の実施形態では、図26に示すように、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置が、相互接続された4つの主要部品、すなわち、移送台アッセンブリー2、移動ラインにそって前後に並べられた印刷ステーション56a、56b、56c、56d、取り付け枠4、および、リニアスライド駆動部5を備えている。リニアスライド駆動部5、および、印刷ステーション56a、56b、56c、56dは、どちらも取り付け枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー2は、リニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。
【0086】
図27は、移送台アッセンブリー2と、印刷ステーション56a、56b、56c、56dと、取り付け枠4との間の関係、および、上述のようにラインにそって運動する移送台アッセンブリー2の下に位置するリニアスライド駆動部5を示す透視図である。図28は、エネルギー硬化アッセンブリー6、回転駆動アッセンブリー7、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示す本発明の側面図である。リニアスライド駆動部5が印刷ステーション56a、56b、56c、56dの下方で移送台アッセンブリー2を搬送する一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を印刷ステーション56a、56b、56c、56d内で回転させる。好ましい動作では、移送台2が各印刷ステーション56a、56b、56c、56dの下を通過する間、リニアスライド駆動部5は、中空の円筒形状を有する物体8を回転させながら、同時に移送台アッセンブリー2をラインにそって連続的に前進させる。これにより、割出しおよび停止によって印刷することに比べて、中空の円筒形状を有する物体8に素早く印刷できるようになる。ただし、割出しおよび停止による印刷方法もここでは代替方法として含められ、次に記載する図29、図30、および、図31に図示されている。
【0087】
図29は、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。ここでは、交互に行われる割出し動作と停止動作において、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の一部が第1の印刷ステーション56a内に正しく配置されている間に、該一部だけに印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dの長さを超えない長さで印刷される。印刷中、移送台アッセンブリー2はライン方向には静止したままである。その一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を搭載したマンドレルアッセンブリー9を回転させる。回転数は、印刷する画像の所望の解像度(dpi、1インチ当たりのドット数)に依存する。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必要および所望であれば、印刷したものを部分的に硬化させて、次に印刷をする前にインクが流れることを防止するため、または、完成品としてインクを完全に硬化させるために、印刷後に、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8にエネルギーを付与する。
【0088】
図30は、第1の印刷ステーション56a内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する。
【0089】
図31は、第2の印刷ステーション56b内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を開始するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。印刷ステーション56a、56b、56c、56dの個数は、図面に示された個数に限定される必要がなく、印刷する色の数によって決定される個数であればよい。なお、本実施形態では、印刷する色の数が4つに制限されている。インク以外の媒体を、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8上に印刷してもかまわない。該媒体としては、例えば、上塗り用ワニス、サイズコーティング(size coating)、下地コーティング、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の見栄えをよくするため、または、該物体8を保護することを可能にするため、および/または、該物体8への印刷を行う際に使用されるインクの接着性を向上させるために使用される、保護性または装飾性を有する適用可能な任意の流体などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
【0090】
図32は、主要な部品(具体的には、取り付け枠4に留められたリニアスライド駆動部5、リニアスライド駆動部5に接続された移送台アッセンブリー2、および、取り付け枠4留められた印刷ステーション56a、56b、56c、56d)の相互接続を示す。
【0091】
図33は、複数の印刷ステーション支持部57、インク供給部24a〜24d、および、印刷用ヘッド25a〜25dのうちのいずれかを備えた、一例としての印刷ステーション56を詳細に示している。図35は、印刷ステーション56a、56b、56c、56dのうちのいずれかを示している。なお、図中では、インク供給手段24a、24b、24c、24dから印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8(図示せず)へ流れるインクの噴射を制御するプリント回路基板26a、26b、26c、26dのうちのいずれかが見えるように、印刷ステーション支持部57a〜57dの一部を取り外してある。
【0092】
さらに別の一実施形態において、図36は、印刷ステーション56a、56b、56c、56dが移送台アッセンブリー42の移動ラインにそって前後に並べられていることを除けば上述の装置と同様の、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0093】
上述の装置の機能は、例えば支持枠4に格納される、コンピュータに基づく制御システムによって実行される命令を介して制御される。上述のすべての実施形態とともに使用するために適した制御システムとしては、例えば通信バスに接続された1つ以上のプロセッサがあげられる。このコンピュータシステムは、メインメモリ、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)をさらに備えていてもよく、さらに二次メモリを備えていてもよい。この二次メモリは、例えばハードディスクドライブおよび/または取り外し可能なストレージドライブを備えていてもよい。この取り外し可能なストレージドライブは、取り外し可能なストレージユニットに対して周知の様態で読み取りおよび/または書き込みを行う。該取り外し可能なストレージユニットは、具体的には、取り外し可能なストレージドライブによって読み取りおよび書き込み可能なフロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光学ディスクなどである。取り外し可能なストレージユニットの例としては、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータが保存された、コンピュータが使用可能な記憶媒体があげられる。
【0094】
上記二次メモリは、コンピュータプログラムまたはその他の命令をコンピュータシステムにロードすることを可能にするための他の同様の手段を備えていてもよい。このような手段は、例えば取り外し可能なストレージユニットおよびインターフェースを備えていてもよく、例としては、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(例えばビデオゲーム機器において見られるカートリッジやインターフェース)、取り外し可能なメモリチップ(例えばEPROMまたはPROM)および関連するソケット、取り外し可能なストレージユニットからコンピュータシステムへのソフトウェアおよびデータの転送を可能にするその他の取り外し可能なストレージユニットおよびインターフェースなどがあげられる。
【0095】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)がメインメモリおよび/または二次メモリに記憶される。コンピュータプログラムも通信インターフェースを介して受信される。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステムがここで議論した本発明のある特徴を実行することを可能にする。具体的には、コンピュータプログラムは、実行されると、制御プロセッサが本発明の特徴を実行すること、および/または、本発明の特徴を実行につながる動作をすることを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムは、送受信機のコンピュータシステムのコントローラの機能を表わすものである。
【0096】
一実施形態では本発明がソフトウェアを用いて実行され、上記ソフトウェアはコンピュータプログラム製品に記憶されており、取り外し可能なストレージドライブ、メモリチップ、または、通信インターフェースを用いてコンピュータシステムにロードされてもかまわない。上記制御ロジック(ソフトウェア)が制御プロセッサによって実行されることによって、制御プロセッサはここで議論した本発明のある機能を実施する。
【0097】
別の一実施形態では、本発明の特徴が、主にハードウェアにおいて、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)やフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのハードウェア部品を用いて実行される。ここで記載した機能を実施するためのハードウェア状態機械の実装については、関連技術の当業者にとっては明らかであろう。さらに別の一実施形態では、本発明の特徴は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを用いて実行可能である。
【0098】
上述のように、また、関連する図面に示したように、本発明は、ほぼ円筒形状を有する物体上に印刷するための装置および関連する方法を含む。本発明の特定の実施形態について記載したが、当業者であれば、特に前述の教唆を考慮して変更を加えることができるのだから、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではないことは理解されよう。したがって、本発明の精神および技術的範囲を具現化する特徴点または改善点を組み込む、このような任意の変更は、添付の請求項から逸脱するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置を示している。
【図2】明確に図示するために、上記装置を最上部のカバーを取り外して示している。
【図3】上記印刷装置の主要な部品の部分拡大図である。
【図4】上記印刷装置の側面図である。
【図5】移送台アッセンブリーが、第1の位置においてラインにそって前進した状態を示している。
【図6】移送台アッセンブリーが、第2の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図7】移送台アッセンブリーが、第3の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図8】移送台アッセンブリーが、第4の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図9】本発明の主要な部品の相互接続を示している。
【図10】主要な部品間の関係を示す部分拡大図である。
【図11】主要な部品の相互接続を明瞭に示している。
【図12】移送台アッセンブリーの部品を示している。
【図13】移送台アッセンブリーの回転駆動端を示す図である。
【図14】移送台アッセンブリーの断面図である。
【図15】印刷対象である中空の円筒形状を有する物体に対するエネルギー硬化アッセンブリーの関係を示している。
【図16】エネルギー硬化筐体の一部を取り外して、エネルギー放出手段を明瞭に示している。
【図17】複数の印刷用トンネル部のいずれかを詳細に示している。
【図18】明確に図示するために、複数の印刷用トンネル部のいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【図20】物体センタリングアッセンブリーの部分拡大図である。
【図21】位置決め用シリンダの断面図である。
【図22】移送台アッセンブリーのすべての部品を示している。
【図23】移送台アッセンブリーの断面図である。
【図24】物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーの断面の部分拡大図である。
【図25】物体クランプ締めアッセンブリーおよび物体保持アッセンブリーの平面図である。
【図26】本発明の第3の実施形態に係る、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【図27】移送台アッセンブリーと、印刷ステーションと、取り付け枠との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリーの下に位置するリニアスライド駆動部を示す部分拡大図である。
【図28】エネルギー硬化アッセンブリー、回転駆動アッセンブリー、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体を示す、本発明の側面図である。
【図29】移送台アッセンブリーが、リニアスライド駆動部によってラインにそって前進した状態を示している。
【図30】上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図31】上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図32】主要な部品の相互接続を示している。
【図33】複数の印刷ステーションのいずれかを詳細に示している。
【図34】複数の印刷ステーションのいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【図35】本発明の第4の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願件に関する記述〕
本願は、米国特許仮出願第61/180,251(出願日2009年5月21日)に基づいて優先権を主張し、該特許出願の内容は全て参照によってここに引用されるものとする。
【0002】
〔背景技術〕
〔技術分野〕
本発明は、一般に印刷に関し、特に円筒形状を有する物体上での印刷に関し、さらに具体的には中空の円筒形状を有する物体(例えば缶)や中空の部分的に円筒形状を有する物体(例えば瓶)上での印刷に関する。
【0003】
〔従来の課題および関連技術に関する記載〕
円筒形状を有する物体(例えば缶や瓶)上に印を印刷する現在の方法は、当該技術分野においてよく知られているように、噴霧式塗装、凹版印刷法などのいずれかを利用する。これらの方法は上記のような物体を大量生産する際には非常に有効であるが、すばやくデザインが変更できるという特徴を利用する、例えば瓶上に印刷したノベルティ広告などの、その他の市場には役に立たない。
【0004】
インクジェット印刷は周知であり、コンピュータを用いてデジタル制御することができるので、ユーザがデザインを所望に応じて変更することができるという柔軟性を有する。ただし、平坦ではない物体上で忠実な画像レンダリングを可能にする技術的な進歩がなされたのは、ごく最近のことである。例えば、米国特許第7,111,915号明細書(発明の名称:“Methods and Apparatus for Image Transfer”、発行日:2006年9月26日、発明者:MartinezおよびLaCaze(本発明の唯一の発明者)、該特許の内容は全て参照によってここに引用されるものとする)には、中実の平坦ではない物体(例えば野球のバット)に印を印刷するためのインクジェットプリンタが記載されている。複数のバットが水平な回転搬送構造内に保持されて印刷用ヘッドに対して相対的に配置される。そして、上記複数のバットが、プログラムで作成された画像ファイルに合わせてインクを塗布するようにコンピュータ制御される印刷用ヘッドに対して、回転する。
【0005】
ただし、この構造は、中空の缶や2つの部分からなる瓶には適していない。必要とされているのは、缶および瓶のインライン式製造および印刷に関連する煩雑さおよびコストを発生させずに、2つの部分からなる缶および瓶のデザインの試し刷りすることを可能にし、かつ、物体上に印刷する画像を瞬間的に変更でき、低速であっても高品質で柔軟性の高い商業生産を可能にする、プログラミング可能なインクジェットプリンタである。
【0006】
〔発明の概要〕
本発明を要約することを目的として、本発明の一部の態様、効果、および、新規な特徴について、ここに記載する。ただし、このようなすべての効果が、本発明の任意の1つの特定の実施形態によって達成されるわけではないことは理解されるべきである。したがって、本発明は、複数の実施形態の一部の特徴を組み合わせる様態で具現化または実施されてもよく、このような具現化または実施は、添付の請求項によって規定される技術的範囲から逸脱するものではない。
【0007】
以下の記載では、ほぼ円筒形状を有する物体、特に中空の円筒形状を有する物体または中空の部分的に円筒形状を有する物体(例えば缶および瓶(2つの部分からなる缶および瓶を含む))上に、画像を非接触式印刷するための装置について開示する。また、記載の装置によって中実の円筒形状を有する物体および中実の部分的に円筒形状を有する物体に印刷することが可能であることも、関連技術の当業者には、本開示を読めば明白であろう。
【0008】
一実施形態では、各中空の円筒形状を有する物体が手作業で装着され、滑らないように真空化することによってマンドレル上に固定される。このマンドレルは、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に缶をラインにそって配置し、インクを缶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で缶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、缶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0009】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。第1の実施形態に記載したように、本技術分野では公知であるように、4つの異なる色(またはコーティング)、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる4つの印刷用ヘッドを含む任意の個数の印刷用トンネル部も、上記枠に取り付けられている。
【0010】
第1の実施形態の好ましい動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、缶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、缶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷用トンネル部内のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷用トンネル部の上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、缶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷用トンネル部によって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が缶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの缶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作(indexing)を行わなければならない回数が変わる。
【0011】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを缶に完全に印刷する必要に応じて、印刷用トンネル部の個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、印刷済みの缶を圧縮空気を用いて吹き飛ばす。この時点で、移送台は次の缶を装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷用ヘッドを個々に有する2つの印刷用トンネル部を示しているが、印刷用トンネル部の個数、および/または、印刷用トンネル部1つ当たりの印刷用ヘッドの個数は、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0012】
第1の実施形態の別の動作では、上記移送台アッセンブリーは、缶が各印刷用トンネル部の内部を通過して印刷用トンネル部によって印刷されるにつれて、缶を回転させながら、同時に、缶をラインにそって連続的に前進させる。
【0013】
本発明の第2の実施形態では、各中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)が手作業で装着され、閉鎖端では真空化することによって物体保持アッセンブリーに固定され、開放端では物体クランプ締めアッセンブリーによって固定される。この物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーはどちらも、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に瓶をラインにそって配置し、インクを瓶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で瓶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、瓶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0014】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。第1の実施形態に記載したように、本技術分野では公知であるように、4つの異なる色(またはコーティング)、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる4つの印刷用ヘッドを含む任意の個数の印刷用トンネル部も、上記枠に取り付けられている。
【0015】
本第2の実施形態の好ましい動作では、第1の実施形態の好ましい動作と同様に、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、瓶の円筒形状を有する部分の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、瓶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷用トンネル部内のある位置において瓶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷用トンネル部の上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、瓶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷用トンネル部によって印刷されるように、移送台は瓶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が瓶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの瓶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0016】
缶の場合の第1の実施形態と同様に、瓶の場合である本第2の実施形態においても、上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを瓶に完全に印刷する必要に応じて、印刷用トンネル部の個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、物体クランプ締めアッセンブリーは瓶の開放端を解放し、空気を物体保持アッセンブリーに吹き付けて瓶を解放する。この時点で、次の瓶は装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷用ヘッドを個々に有する2つの印刷用トンネル部を示しているが、印刷用トンネル部の個数、および/または、印刷用トンネル部1つ当たりの印刷用ヘッドの個数は、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0017】
瓶の場合の第2の実施形態の別の動作では、缶の場合の第1の実施形態と同様に、上記移送台アッセンブリーは、瓶が各印刷用トンネル部の内部を通過して印刷用トンネル部によって印刷されるにつれて、瓶を回転させながら、同時に、瓶をラインにそって連続的に前進させる。
【0018】
本発明の第3の実施形態では、各中空の円筒形状を有する物体(または缶)が手作業で装着され、滑らないように真空化することによってマンドレル上に固定される。このマンドレルは、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に缶をラインにそって配置し、インクを缶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で缶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、缶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0019】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。本技術分野では公知であるように、インク、コーティング、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる印刷用ヘッドを個々に含む任意の個数の印刷ステーションも、上記枠に取り付けられている。
【0020】
第3の実施形態の好ましい動作では、上記移送台アッセンブリーは、缶が各印刷ステーションの下を通過して印刷ステーションによって印刷されるにつれて、缶を回転させながら、同時に、缶をラインにそって連続的に前進させる。
【0021】
第3の実施形態の別の動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、缶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、缶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷ステーションの下のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷ステーションの上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、缶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、缶が長さ方向全体にわたって第1の印刷ステーションによって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が缶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの缶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0022】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを缶に完全に印刷する必要に応じて、印刷ステーションの個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、印刷済みの缶を圧縮空気を用いて吹き飛ばす。この時点で、移送台は次の缶を装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷ステーションを示しているが、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。
【0023】
第4の実施形態では、各中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)が手作業で装着され、閉鎖端では真空化することによって物体保持アッセンブリーに固定され、開放端では物体クランプ締めアッセンブリーによって固定される。この物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーはどちらも、所望の印刷デザインを形成するために、一群のデジタル制御式印刷用ヘッドの下に瓶をラインにそって配置し、インクを瓶に対して噴射しながら、この印刷用ヘッドに対向する位置で瓶を回転させるように機能する移送台アッセンブリーの一部である。また、インクは、瓶の直下に配置されたエネルギー放出手段によって印刷直後に部分的または完全に硬化させる。なお、このエネルギー放出手段は、印刷用ヘッドの下に位置する間のみ、または、本発明が機能している間は常に、機能することができる。
【0024】
移送台アッセンブリーは、取り付け枠に固定されたリニアスライド駆動部に固定されている。こうすることによって、移送台アッセンブリーは、リニアスライド駆動部にそって自由に運動できる。本技術分野では公知であるように、インク、コーティング、ラッカー、または、上塗り用ワニスを噴射することができる印刷用ヘッドを個々に含む任意の個数の印刷ステーションも、上記枠に取り付けられている。
【0025】
第4の実施形態の好ましい動作では、上記移送台アッセンブリーは、瓶が各印刷ステーションの下を通過して印刷ステーションによって印刷されるにつれて、瓶を回転させながら、同時に、瓶をラインにそって連続的に前進させる。
【0026】
第4の実施形態の別の動作では、通常、印刷用ヘッドが長さの点で限定されているので、瓶の方が印刷用ヘッドの長さより長ければ、瓶の第1の部分に印刷できるように、上記移送台が第1の印刷ステーションの下のある位置において缶をラインにそって前進させる。コンピュータ制御された印刷用ヘッドが、印刷ステーションの上方に配置された供給手段からインクを噴射する間、瓶は回転させられる。同時に、エネルギー放出手段はインクを部分的または完全に硬化させる。次に、瓶が長さ方向全体にわたって第1の印刷ステーションによって印刷されるように、移送台は缶をさらに続けて前進させる。印刷用ヘッドの方が瓶に印刷しようとする画像より長ければ、このような連続的な前進動作は必ずしも必要ではない。反対に、さまざまな長さの瓶に印刷することによって、および/または、さまざまな長さの印刷用ヘッドを使用することによって、上記割出し動作を行わなければならない回数が変わる。
【0027】
上記割出し/回転/エネルギー放出の一連の動作は、目的とするデザインを瓶に完全に印刷する必要に応じて、印刷ステーションの個数と同じ回数だけ繰り返される。移送台はラインにそって装着位置まで戻り、物体クランプ締めアッセンブリーは瓶の開放端を解放し、空気を物体保持アッセンブリーに吹き付けて瓶を解放する。この時点で、次の瓶は装着する準備ができている。本発明の図面は、4つの印刷ステーションを示しているが、限定を加える要素であるとみなされるべきではない。既に教唆または提案されているかもしれないが、他の効果を必ずしも達成しないで、本発明は、ここに教唆されるように1つの効果または1組の効果を達成または最適化するものである。
【0028】
本発明の、これらの実施形態およびその他の実施形態は、添付の図面を参照する実施形態の以下の詳細な説明から、当業者にとって容易に明らかになるであろう。本発明は、開示するどの特定の実施形態にも限定されるものではない。
【0029】
〔図面の簡単な説明〕
添付の図面を参照しながら、本発明について説明する。図面中では、参照番号が同じであれば、部材が同一である、または、機能的に類似していることを示唆している。
【0030】
図1は、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置を示している。
【0031】
図2は、明確に図示するために、上記装置を最上部のカバーを取り外して示している。
【0032】
図3は、上記印刷装置の主要な部品の部分拡大図である。
【0033】
図4は、上記印刷装置の側面図である。
【0034】
図5は、移送台アッセンブリーが、第1の位置においてラインにそって前進した状態を示している。
【0035】
図6は、移送台アッセンブリーが、第2の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0036】
図7は、移送台アッセンブリーが、第3の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0037】
図8は、移送台アッセンブリーが、第4の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0038】
図9は、本発明の主要な部品の相互接続を示している。
【0039】
図10は、主要な部品間の関係を示す部分拡大図である。
【0040】
図11は、主要な部品の相互接続を明瞭に示している。
【0041】
図12は、移送台アッセンブリーの部品を示している。
【0042】
図13は、移送台アッセンブリーの回転駆動端を示す図である。
【0043】
図14は、移送台アッセンブリーの断面図である。
【0044】
図15は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体に対するエネルギー硬化アッセンブリーの関係を示している。
【0045】
図16は、エネルギー硬化筐体の一部を取り外して、エネルギー放出手段を明瞭に示している。
【0046】
図17は、複数の印刷用トンネル部のいずれかを詳細に示している。
【0047】
図18は、明確に図示するために、複数の印刷用トンネル部のいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【0048】
図19は、本発明の第2の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0049】
図20は、物体センタリングアッセンブリーの部分拡大図である。
【0050】
図21は、位置決め用シリンダの断面図である。
【0051】
図22は、移送台アッセンブリーのすべての部品を示している。
【0052】
図23は、移送台アッセンブリーの断面図である。
【0053】
図24は、物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーの断面の部分拡大図である。
【0054】
図25は、物体クランプ締めアッセンブリーおよび物体保持アッセンブリーの平面図である。
【0055】
図26は、本発明の第3の実施形態に係る、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0056】
図27は、移送台アッセンブリーと、印刷ステーションと、取り付け枠との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリーの下に位置するリニアスライド駆動部を示す部分拡大図である。
【0057】
図28は、エネルギー硬化アッセンブリー、回転駆動アッセンブリー、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体を示す、本発明の側面図である。
【0058】
図29は、移送台アッセンブリーが、リニアスライド駆動部によってラインにそって前進した状態を示している。
【0059】
図30は、上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0060】
図31は、上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【0061】
図32は、主要な部品の相互接続を示している。
【0062】
図33は、複数の印刷ステーションのいずれかを詳細に示している。
【0063】
図34は、複数の印刷ステーションのいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【0064】
図35は、本発明の第4の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0065】
〔発明の詳細な説明〕
本発明の各種実施形態およびその効果については、図1〜図35を参照することによってもっともよく理解できる。図面の各部材は必ずしも正しい縮尺で描いておらず、本発明の原理を明瞭に図示することを趣旨としている。図面全体を通じて、各図面の同一部材および対応する部材については同じ番号を使用した。
【0066】
本発明は他の特定の形態および実施形態で提供されてもよく、これはここに記載する本質的な特性から逸脱するものではない。上述の実施形態は、すべての態様において例示にすぎず、いかなる様態においても限定を加えるものではないとみなされるべきものである。本発明の技術的範囲を示唆するのは、前述の記載ではなく、下記の請求項である。
【0067】
まず図1を参照すると、円筒形状を有する物体(例えば缶)に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置が、最上部のカバー1を閉めた状態で図示されている。図2は、明確に図示するために、本発明を最上部のカバー1を取り外して示している。上記装置は、移送台アッセンブリー2、印刷用トンネル部3a、3b、支持枠4、ならびに、リニアスライド駆動部5の、4つの相互接続された主要部品を備えている。リニアスライド駆動部5ならびに印刷用トンネル部3a、3bは、どちらも支持枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー2はリニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。
【0068】
図3は、移送台アッセンブリー2と、印刷用トンネル部3a、3bと、取り付け枠4との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリー2の下に位置するリニアスライド駆動部5を示す部分拡大図である。図4は、エネルギー硬化アッセンブリー6、回転駆動アッセンブリー7、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示す、上記装置の側面図である。リニアスライド駆動部5は、移送台アッセンブリー2を印刷用トンネル部3a、3b内へ搬送する。一方で、回転駆動アッセンブリー7は、移送台アッセンブリー2を回転させ、こうすることによって、印刷対象である上記中空の円筒形状を有する物体を印刷用トンネル部3a、3b内で回転させる。
【0069】
移送台アッセンブリー2はマンドレルアッセンブリー9を備えている。このマンドレルアッセンブリー9は、移動方向に揃えて取り付けられ、また、中空の円筒形状を有する物体を内部から支持できる寸法を有する。マンドレルアッセンブリー9は、回転駆動アッセンブリー7に結合される。本実施形態では、移送台アッセンブリーは、硬化エネルギー(説明については後述する)がマンドレルアッセンブリーに向かって、また、具体的には、その上に取り付けられた円筒形状を有する物体に向かって放出されるように、マンドレルアッセンブリー9の真下で上記移送台に取り付けられたエネルギー硬化アッセンブリー6を、さらに備えているとして示されている。図5は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の一部が第1の印刷用トンネル部3a内に正しく配置されている間に、該一部に印刷用ヘッドの長さを超えない長さで印刷がされるように(より詳細な説明については後述する)、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。印刷中、移送台アッセンブリー2はライン方向には静止したままである。その一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を搭載したマンドレルアッセンブリー9を回転させる。回転数は、印刷する画像の所望の解像度(dpi、1インチ当たりのドット数)に依存する。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必要および所望であれば、印刷したものを部分的に硬化させて、次に印刷をする前にインクが流れることを防止するため、または、完成品としてインクを完全に硬化させるために、印刷後に、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8にエネルギーを付与する。
【0070】
図6は、第1の印刷用トンネル部3a内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッドの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する(より詳細な説明については後述する)。
【0071】
図7は、第2の印刷用トンネル部3b内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を開始するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。ここに示す印刷用トンネル部3a、3bの個数は2つであるが、印刷する色の数によって決定される個数であればよい。なお、本実施形態では、印刷する色の数が1つの印刷用トンネル部3a、3b当たりで4つに制限されている。インク以外の媒体を、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8上に印刷してもかまわない。該媒体としては、例えば、上塗り用ワニス、サイズコーティング(size coating)、下地コーティング、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の見栄えをよくするため、または、該物体8を保護することを可能にするため、および/または、該物体8への印刷を行う際に使用されるインクの接着性を向上させるために使用される、保護性または装飾性を有する適用可能な任意の流体などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
【0072】
図8は、第2の印刷用トンネル部3b内において中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッドの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する(より詳細な説明については後述する)。
【0073】
図9は、主要な部品(具体的には、リニアスライド駆動部5、リニアスライド駆動部5に接続された移送台アッセンブリー2、および、印刷用トンネル部3b)の相互接続を示す、一例としての印刷用トンネル部3bの透視図である。なお、印刷用トンネル部は、一般に、インク(または、その他の流体)を通過させて所望の物体上に噴射する印刷用ヘッド25の取り付け方によって構成されるアーチ部によって形成される。
【0074】
図10も、主要な部品(具体的には、リニアスライド駆動部5、移送台アッセンブリー2、およびね印刷用トンネル部3)間の関係、および、エネルギー硬化アッセンブリー6を示している。図11は、明確に図示するために印刷用トンネル部3a、3bおよびエネルギー硬化アッセンブリー6を取り外して、リニアスライド駆動部5と移送台アッセンブリー2との間の相互接続をさらに明瞭に示している。
【0075】
図12は、回転駆動アッセンブリー7、エネルギー硬化アッセンブリー6、および、回転駆動アッセンブリー7に回転可能に結合されマンドレルアッセンブリー9を含めた、移送台アッセンブリー2のすべての部品を示し、さらに、その上に取り付けられた印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示している。図13は、回転駆動用モータ11、マンドレルアッセンブリー9、および、エネルギー硬化アッセンブリー6を図示するように取り付けられるように支持する、移送台アッセンブリー2の回転駆動端(具体的には、移送台搭載取り付けプレート10)の図である。駆動プーリー12はモータ11に結合されて、駆動用ベルト14によって被駆動プーリー13と嵌合する。上記モータは、必要に応じて設けられる回転駆動用取り付けプレート15に取り付けられてもよいことがわかる。破線で示す参照線も、上記物体8が軸をマンドレルアッセンブリー9に揃えて保持され、この軸が移動ラインに揃えられていることを示唆している。
【0076】
図14は、マンドレルアッセンブリー9の詳細、および、マンドレルアッセンブリー9と回転駆動アッセンブリー7の被駆動プーリー13との駆動用シャフト16を介する相互接続を示す、移送台アッセンブリー2の断面図である。駆動用シャフト16は、支持チューブ18内に取り付けられたベアリング17a、17bを介して取り付けられる。さらに、この支持チューブ18は、支持ブロック19a、19bを介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられる。マンドレル20は駆動用シャフト16に接続され、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を支持する。マンドレル20、駆動用シャフト16、および、支持チューブ18は、マンドレル20の自由端に開口部を有する真空化/空気注入チャンバー30を形成するように作製され、組み立てられる。ここで、物体8は、真空化/空気注入用外部接続部31を支持チューブ18の側壁中に設けた状態で配置される。中空の円筒形状を有する物体8がマンドレル20に装着されると、インクの中空の円筒形状を有する物体8への噴射の精度を最大化するために、真空化/空気注入接続部31を介して真空状態が適用されて、中空の円筒形状を有する物体8がマンドレル20上で軸方向または円周方向に滑ることを防止する真空化/空気注入チャンバー30内に真空化状態が作り出される。空気注入/真空化チャンバー30は、封止部32a、32bを介して大気から分離されている。第1の回転位置センサ28aは、センサ取り付け部29を介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられている。第2の回転位置センサ28bは駆動用シャフト16に直接取り付けられている。第1の回転位置センサおよび第2の回転位置センサ28a、28bは、中空の円筒形状を有する物体8へのインクの精密な円周方向の噴射を制御するために使用される。選択的に逆に作動可能に構成された真空化/空気注入接続部に結合された従来の空気ポンプを用いて、真空状態、または、少なくとも円筒形状を有する物体をマンドレルに対して引くために十分に低い圧力が作り出されてもよい。円筒形状を有する物体8が装置によって処理された後、上記ポンプを選択的に逆に作動させて空気をチャンバー30に注入し、物体8をマンドレル20から解放する補助をしてもよい。
【0077】
図15および図16は、エネルギー硬化アッセンブリー6と、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8との関係について詳細に示している。エネルギー硬化アッセンブリー6は、エネルギー放出手段22a、22b、22cを含む格納部21を備えている。該格納部の上に取り付けられたバッフル27a、27bを使用して、中空の円筒形状を有する物体8へのエネルギー放出を集中してもかまわない。エネルギー硬化アッセンブリー6は、移送台搭載取り付けプレート10に直接取り付けられる。「エネルギー」という用語には、基板に適用される乳濁液または樹脂を硬化させるために適した任意のタイプの電磁エネルギーを含める。このような電磁エネルギーの一例としては紫外線があげられるが、この例に限定されるものではない。エネルギーには、任意の適した光源からの可視光を含めてもよい。このような可視光の一例としては発光ダイオード(LED)からの光があげられるが、特に限定されるものではない。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必ずしも、物体が印刷過程においてラインにそって割出しされることにともなって、その物体とともに進むように、移送台アッセンブリー2に取り付けられる必要はない。実際に、物体がトンネル部を通って移動する際に、物体がエネルギー硬化アッセンブリー6の上方で保持されるように、エネルギー硬化アッセンブリー6が印刷用トンネル部の一方の端部に固定して取り付けられてもよい。
【0078】
図17および18は、一例としての印刷用トンネル部3を、印刷用トンネル支持枠23、インク供給部24a、24b、24c、24d、および、印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dを含めて詳細に示している。なお、当業者には周知であるように、通常は、使用する色1つについて1つの印刷用ヘッド25が設置される。各印刷用ヘッド25は、インク供給部24a、24b、24c、24dから印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8へ流れるインクの噴射を制御するコンピュータに基づく制御システム(詳細な説明については後述する)と通信するプリント回路基板26a、26b、26cを介して制御される。印刷用ヘッド25は、各印刷用ヘッド25が円筒形状を有する物体8の表面から同じ距離に位置するようにアーク状に配置される。
【0079】
印刷装置の第2の一例としての実施形態を、中空の部分的に円筒形状を有する物体(または瓶)に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を図示する図19に示す。本バージョンは相互接続された4つの主要部品、すなわち、移送台アッセンブリー42、印刷用トンネル部3a、3b、支持枠4、および、リニアスライド駆動部5を備えている。リニアスライド駆動部5および印刷用トンネル部3a、3bは、どちらも取り付け枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー42は、リニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。本実施形態では、物体センタリング用支持部34を介して取り付け枠4に直接取り付けられる、物体センタリングアッセンブリー33も設置されている。
【0080】
図20は、シリンダ取り付け手段39a、39bを介して物体センタリング用支持部34に直接取り付けられる位置決め用シリンダ35a、35bを示す、物体センタリングアッセンブリー33の部分拡大図である。物体センタリング用ガイド部36a、36bは、支持部の表面62上にスライド可能に設置されており、接続用ブロック37a、37bを介して位置決め用シリンダ35a、35bに接続され、印刷用トンネル部3a、3b内における精密な印刷に備えて、中空の部分的に円筒形状を有する物体38をセンタリングするために使用される。表面62には、部分的に円筒形状を有する物体38を受けるためのチャンネル63が規定される。位置決め用シリンダ35a、35bは、図21に詳細に示す空気圧シリンダを用いて実現されてもよい。図21は、シリンダ用給気ポート40a、40bを図示する、位置決め用シリンダ35a、35bの断面図を示す。各シリンダは、対応するポート40に通じるチャンバー59を規定する。また、チャンバー59の中には、シリンダの外側で移送台アッセンブリー42に向かって延びる腕部61を有するプランジャー60がスライド可能に設置されている。ポート40を介してチャンバー59内に印加された空気圧によって、プランジャー60は必然的にプランジャーの腕部60を空気圧によって延ばす。こうすることによって、物体センタリング用ガイド部36a、36bは対応する接続部を通って中空の部分的に円筒形状を有する物体38の表面に押し付けられ、物体38をチャンネル63内でセンタリングされたこの状態で維持する。シリンダ用給気ポート40a、40bにおける給気が停止し、シリンダのバネ41a、41bがプランジャー60を横方向に付勢すると、プランジャーの腕部61a、61bは引っ込められる。このセンタリングは、関連技術の当業者には周知であるように、空気圧シリンダ以外のさまざまなメカニズムによって達成されてもよい。他のメカニズムの例としては、バネ、ソレノイド、水圧によって駆動されるプランジャー、または、示された延長および収縮に有用なその他の適切なメカニズムなどがあげられる。選択的に空気圧の印加および解放は、適切な制御システム(詳細な説明については後述する)によって行われる。ここでも、破線で示す参照線は、物体38の軸が移動ラインに揃っていることを示唆している。
【0081】
図22は、回転駆動アッセンブリー7、エネルギー硬化アッセンブリー6、印刷対象である中空の部分的に円筒形状を有する物体38、物体クランプ締めアッセンブリー43、および、物体保持アッセンブリー44を含めた、移送台アッセンブリー42のすべての部品を示している。
【0082】
図23は、図22に示す移送台アッセンブリー42の線C−Cにそった断面図であって、物体保持アッセンブリー44、および、物体保持アッセンブリー44と回転駆動アッセンブリー7の被駆動プーリー13との駆動用シャフト16を介した相互接続を示している。駆動用シャフト16は、支持チューブ18内に取り付けられたベアリング17a、17bを介して取り付けられる。さらに、この支持チューブ18は、支持ブロック19a、19bを介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられる。物体保持アッセンブリー44は駆動用シャフト16に接続され、印刷対象である中空の部分的に円筒形状を有する物体38を支持する。物体保持アッセンブリー44、駆動用シャフト16、および、支持チューブ18は、支持チューブ18の側壁の真空化/空気注入用外部接続部31とともに、真空化/空気注入チャンバー30を形成するように作製され、組み立てられる。上述の実施形態と同様に、中空の部分的に円筒形状を有する物体38が物体保持アッセンブリー44に装着されると、真空化/空気注入接続部31を介して真空状態が適用されて、中空の部分的に円筒形状を有する物体38を所定の位置に保持する真空化/空気注入チャンバー30内に真空状態が作り出される。空気注入/真空化チャンバー30は、封止手段32a、32bを介して大気から分離されている。第1の回転位置感知手段28aは、センサ取り付け手段29を介して移送台搭載取り付けプレート10に取り付けられている。第2の回転位置感知手段28bは駆動用シャフト16に直接取り付けられている。第1の回転位置感知手段および第2の回転位置感知手段28a、28bは、中空の部分的に円筒形状を有する物体38へのインクの精密な円周方向の噴射を制御するために使用される。ここでも、物体38を取り外そうとする際には、真空状態を解放して空気圧を印加し、物体38を解放する補助をする。
【0083】
図24は、物体保持アッセンブリー44および物体クランプ締めアッセンブリー43の線D−Dにそった断面図である。物体保持アッセンブリー44は、クランプ留め46を介して駆動用シャフト16に固定された瓶用クランプ45からなる。なお、このクランプ留め46は、空気および真空を中空の部分的に円筒形状を有する物体38の底部(閉鎖端)に適用する機能も有する。物体クランプ締めアッセンブリー43は、上記装置の端部におけるクランプ締め支持プレート47を介して移送台搭載取り付けプレート10に直接取り付けられた物体クランプ締め支持用ブラケット48からなる。クランプ締めノーズピース49は、クランプ締め支持用ブラケット48に取り付けられた枕ブロックベアリング51内で回転するクランプ締め用シャフト50によって取り付けられ、中空の部分的に円筒形状を有する物体38を自由に回転させながら、該物体38の開放端を支持する。クランプ締めノーズピース49によって中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端に印加される圧力を、クランプ締め用バネ53を介してクランプ締め用シャフト50に対して事前に装着される圧力調節ネジ52を介して微調整してもよい。鉛直方向に調節可能なシリンダ支持プレート54を、クランプ締め用シリンダ55の一方の端部をクランプ締め支持用ブラケット48に取り付けた状態で、物体センタリング用支持部34およびクランプ締め用シリンダ55の他方の端部に留める。クランプ締め用シリンダ55は、シリンダ接続ポート58aおよび58bを介して駆動される。この駆動の結果、シリンダ55が延びると、物体クランプ締めアッセンブリー43を押して中空の部分的に円筒形状を有する物体38から離間させ、こうすることによってクランプ締めノーズピース49が中空の部分的に円筒形状を有する物体38を解放し、物体38が本発明から取り外せるようになる。次の中空の部分的に円筒形状を有する物体が物体保持アッセンブリー44に対して設置されると、真空化/空気注入チャンバー30内に真空状態が適用されることによって、物体保持アッセンブリー44が中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端を所定の位置に保持する。次に、クランプ締め用シリンダ55が駆動され、その結果、クランプ締め用シリンダ55が引っ込むことによって、物体クランプ締めアッセンブリー43は中空の部分的に円筒形状を有する物体38に向かって引かれ、こうすることによってクランプ締めノーズピース49は中空の部分的に円筒形状を有する物体38の開放端に挿入および配置される。
【0084】
図25は、クランプ締め支持プレート47と、クランプ締め支持用ブラケット48と、シリンダ支持プレート54と、移送台搭載取り付けプレート10との間の相互接続を示す、物体クランプ締めアッセンブリー43および物体保持アッセンブリー44の平面図である。
【0085】
一例としての第3の実施形態では、図26に示すように、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置が、相互接続された4つの主要部品、すなわち、移送台アッセンブリー2、移動ラインにそって前後に並べられた印刷ステーション56a、56b、56c、56d、取り付け枠4、および、リニアスライド駆動部5を備えている。リニアスライド駆動部5、および、印刷ステーション56a、56b、56c、56dは、どちらも取り付け枠4に直接接続されている。また、移送台アッセンブリー2は、リニアスライド駆動部5に直接取り付けられている。
【0086】
図27は、移送台アッセンブリー2と、印刷ステーション56a、56b、56c、56dと、取り付け枠4との間の関係、および、上述のようにラインにそって運動する移送台アッセンブリー2の下に位置するリニアスライド駆動部5を示す透視図である。図28は、エネルギー硬化アッセンブリー6、回転駆動アッセンブリー7、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を示す本発明の側面図である。リニアスライド駆動部5が印刷ステーション56a、56b、56c、56dの下方で移送台アッセンブリー2を搬送する一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を印刷ステーション56a、56b、56c、56d内で回転させる。好ましい動作では、移送台2が各印刷ステーション56a、56b、56c、56dの下を通過する間、リニアスライド駆動部5は、中空の円筒形状を有する物体8を回転させながら、同時に移送台アッセンブリー2をラインにそって連続的に前進させる。これにより、割出しおよび停止によって印刷することに比べて、中空の円筒形状を有する物体8に素早く印刷できるようになる。ただし、割出しおよび停止による印刷方法もここでは代替方法として含められ、次に記載する図29、図30、および、図31に図示されている。
【0087】
図29は、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって前進した状態を示している。ここでは、交互に行われる割出し動作と停止動作において、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の一部が第1の印刷ステーション56a内に正しく配置されている間に、該一部だけに印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dの長さを超えない長さで印刷される。印刷中、移送台アッセンブリー2はライン方向には静止したままである。その一方で、回転駆動アッセンブリー7は、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8を搭載したマンドレルアッセンブリー9を回転させる。回転数は、印刷する画像の所望の解像度(dpi、1インチ当たりのドット数)に依存する。また、エネルギー硬化アッセンブリー6は、必要および所望であれば、印刷したものを部分的に硬化させて、次に印刷をする前にインクが流れることを防止するため、または、完成品としてインクを完全に硬化させるために、印刷後に、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8にエネルギーを付与する。
【0088】
図30は、第1の印刷ステーション56a内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を完成するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそって必要な割出し動作を行う回数は、印刷用ヘッド25a、25b、25c、25dの利用可能な長さと比較した、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の長さに依存する。
【0089】
図31は、第2の印刷ステーション56b内において印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8への印刷を開始するために十分な程度まで、移送台アッセンブリー2がリニアスライド駆動部5によってラインにそってさらに前進した状態を示している。印刷ステーション56a、56b、56c、56dの個数は、図面に示された個数に限定される必要がなく、印刷する色の数によって決定される個数であればよい。なお、本実施形態では、印刷する色の数が4つに制限されている。インク以外の媒体を、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8上に印刷してもかまわない。該媒体としては、例えば、上塗り用ワニス、サイズコーティング(size coating)、下地コーティング、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8の見栄えをよくするため、または、該物体8を保護することを可能にするため、および/または、該物体8への印刷を行う際に使用されるインクの接着性を向上させるために使用される、保護性または装飾性を有する適用可能な任意の流体などがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
【0090】
図32は、主要な部品(具体的には、取り付け枠4に留められたリニアスライド駆動部5、リニアスライド駆動部5に接続された移送台アッセンブリー2、および、取り付け枠4留められた印刷ステーション56a、56b、56c、56d)の相互接続を示す。
【0091】
図33は、複数の印刷ステーション支持部57、インク供給部24a〜24d、および、印刷用ヘッド25a〜25dのうちのいずれかを備えた、一例としての印刷ステーション56を詳細に示している。図35は、印刷ステーション56a、56b、56c、56dのうちのいずれかを示している。なお、図中では、インク供給手段24a、24b、24c、24dから印刷対象である中空の円筒形状を有する物体8(図示せず)へ流れるインクの噴射を制御するプリント回路基板26a、26b、26c、26dのうちのいずれかが見えるように、印刷ステーション支持部57a〜57dの一部を取り外してある。
【0092】
さらに別の一実施形態において、図36は、印刷ステーション56a、56b、56c、56dが移送台アッセンブリー42の移動ラインにそって前後に並べられていることを除けば上述の装置と同様の、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【0093】
上述の装置の機能は、例えば支持枠4に格納される、コンピュータに基づく制御システムによって実行される命令を介して制御される。上述のすべての実施形態とともに使用するために適した制御システムとしては、例えば通信バスに接続された1つ以上のプロセッサがあげられる。このコンピュータシステムは、メインメモリ、好ましくはランダムアクセスメモリ(RAM)をさらに備えていてもよく、さらに二次メモリを備えていてもよい。この二次メモリは、例えばハードディスクドライブおよび/または取り外し可能なストレージドライブを備えていてもよい。この取り外し可能なストレージドライブは、取り外し可能なストレージユニットに対して周知の様態で読み取りおよび/または書き込みを行う。該取り外し可能なストレージユニットは、具体的には、取り外し可能なストレージドライブによって読み取りおよび書き込み可能なフロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、光学ディスクなどである。取り外し可能なストレージユニットの例としては、コンピュータソフトウェアおよび/またはデータが保存された、コンピュータが使用可能な記憶媒体があげられる。
【0094】
上記二次メモリは、コンピュータプログラムまたはその他の命令をコンピュータシステムにロードすることを可能にするための他の同様の手段を備えていてもよい。このような手段は、例えば取り外し可能なストレージユニットおよびインターフェースを備えていてもよく、例としては、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース(例えばビデオゲーム機器において見られるカートリッジやインターフェース)、取り外し可能なメモリチップ(例えばEPROMまたはPROM)および関連するソケット、取り外し可能なストレージユニットからコンピュータシステムへのソフトウェアおよびデータの転送を可能にするその他の取り外し可能なストレージユニットおよびインターフェースなどがあげられる。
【0095】
コンピュータプログラム(コンピュータ制御ロジックとも呼ばれる)がメインメモリおよび/または二次メモリに記憶される。コンピュータプログラムも通信インターフェースを介して受信される。このようなコンピュータプログラムは、実行されると、コンピュータシステムがここで議論した本発明のある特徴を実行することを可能にする。具体的には、コンピュータプログラムは、実行されると、制御プロセッサが本発明の特徴を実行すること、および/または、本発明の特徴を実行につながる動作をすることを可能にする。したがって、このようなコンピュータプログラムは、送受信機のコンピュータシステムのコントローラの機能を表わすものである。
【0096】
一実施形態では本発明がソフトウェアを用いて実行され、上記ソフトウェアはコンピュータプログラム製品に記憶されており、取り外し可能なストレージドライブ、メモリチップ、または、通信インターフェースを用いてコンピュータシステムにロードされてもかまわない。上記制御ロジック(ソフトウェア)が制御プロセッサによって実行されることによって、制御プロセッサはここで議論した本発明のある機能を実施する。
【0097】
別の一実施形態では、本発明の特徴が、主にハードウェアにおいて、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)やフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのハードウェア部品を用いて実行される。ここで記載した機能を実施するためのハードウェア状態機械の実装については、関連技術の当業者にとっては明らかであろう。さらに別の一実施形態では、本発明の特徴は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを用いて実行可能である。
【0098】
上述のように、また、関連する図面に示したように、本発明は、ほぼ円筒形状を有する物体上に印刷するための装置および関連する方法を含む。本発明の特定の実施形態について記載したが、当業者であれば、特に前述の教唆を考慮して変更を加えることができるのだから、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではないことは理解されよう。したがって、本発明の精神および技術的範囲を具現化する特徴点または改善点を組み込む、このような任意の変更は、添付の請求項から逸脱するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すための、一例としてのデジタル式印刷装置を示している。
【図2】明確に図示するために、上記装置を最上部のカバーを取り外して示している。
【図3】上記印刷装置の主要な部品の部分拡大図である。
【図4】上記印刷装置の側面図である。
【図5】移送台アッセンブリーが、第1の位置においてラインにそって前進した状態を示している。
【図6】移送台アッセンブリーが、第2の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図7】移送台アッセンブリーが、第3の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図8】移送台アッセンブリーが、第4の位置においてラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図9】本発明の主要な部品の相互接続を示している。
【図10】主要な部品間の関係を示す部分拡大図である。
【図11】主要な部品の相互接続を明瞭に示している。
【図12】移送台アッセンブリーの部品を示している。
【図13】移送台アッセンブリーの回転駆動端を示す図である。
【図14】移送台アッセンブリーの断面図である。
【図15】印刷対象である中空の円筒形状を有する物体に対するエネルギー硬化アッセンブリーの関係を示している。
【図16】エネルギー硬化筐体の一部を取り外して、エネルギー放出手段を明瞭に示している。
【図17】複数の印刷用トンネル部のいずれかを詳細に示している。
【図18】明確に図示するために、複数の印刷用トンネル部のいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【図19】本発明の第2の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【図20】物体センタリングアッセンブリーの部分拡大図である。
【図21】位置決め用シリンダの断面図である。
【図22】移送台アッセンブリーのすべての部品を示している。
【図23】移送台アッセンブリーの断面図である。
【図24】物体保持アッセンブリーおよび物体クランプ締めアッセンブリーの断面の部分拡大図である。
【図25】物体クランプ締めアッセンブリーおよび物体保持アッセンブリーの平面図である。
【図26】本発明の第3の実施形態に係る、中空の円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【図27】移送台アッセンブリーと、印刷ステーションと、取り付け枠との間の関係を示し、さらに、ラインにそって運動する移送台アッセンブリーの下に位置するリニアスライド駆動部を示す部分拡大図である。
【図28】エネルギー硬化アッセンブリー、回転駆動アッセンブリー、および、印刷対象である中空の円筒形状を有する物体を示す、本発明の側面図である。
【図29】移送台アッセンブリーが、リニアスライド駆動部によってラインにそって前進した状態を示している。
【図30】上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図31】上記移送台アッセンブリーが、ラインにそってさらに前進した状態を示している。
【図32】主要な部品の相互接続を示している。
【図33】複数の印刷ステーションのいずれかを詳細に示している。
【図34】複数の印刷ステーションのいずれかを、印刷用トンネル支持部の一部を取り外して示している。
【図35】本発明の第4の実施形態に係る、中空の部分的に円筒形状を有する物体に装飾を施すためのデジタル式印刷装置を示している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体上に印刷するためのインクジェットプリンタであって、
それぞれが、流体供給部に通じ、移動ラインの上方に配置され、流体を該物体の表面上に所定の画像にしたがって選択的に噴射するように制御される、1つ以上の印刷用ヘッドと、
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が移動ラインに揃うように保持し、該物体を該移動ラインにそって直線状に移動させ、該物体を上記1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に配置し、該物体を上記1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に回転させるように構成される移送台アッセンブリーと、
上記移動ラインにそって配置され、上記物体の表面上に噴射された流体を硬化させるために適したエネルギーを放出するように構成される硬化装置とを備えている、インクジェットプリンタ。
【請求項2】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが上記移動ラインにそって前後に並べられた、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項9】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項8に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項10】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項9に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項11】
上記移送台アッセンブリーが、部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が上記移動ラインに揃うように保持するように構成される、互いに対向するクランプ締めアッセンブリーおよび保持アッセンブリーをさらに備え、
該保持アッセンブリーが回転駆動シャフトに結合される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項12】
上記移送台アッセンブリーが、上記物体を横方向に揃えて維持するためのセンタリング用ガイド部をさらに備えている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項13】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項14】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項15】
上記保持アッセンブリーが、上記円筒形状を有する物体の1つの端部と嵌合するために、保持プレートに接続するチューブを備え、
該チューブが、該保持プレートの表面に開口部を有するチャンバーを規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を保持プレートに対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項16】
上記移送台アッセンブリーが、上記物体を横方向に揃えて維持するためのセンタリング用ガイド部をさらに備えている、請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項17】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項16に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項18】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項17に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項19】
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が移動ラインに揃うように保持するステップと、
該物体を該移動ラインにそって移動させるステップと、
該物体を、該移動ラインに対して向きを定められた1つ以上の印刷用ヘッドの下に配置するステップと、
該物体を該1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に回転させるステップと、
流体を該物体の表面上に所定の画像にしたがって噴射するステップと、
該物体を該移動ラインにそって硬化アッセンブリーに対して相対的に配置するステップと、
該物体を該硬化アッセンブリーに対して相対的に回転させるステップとを含む、少なくとも部分的に円筒形状を有する物体上に印刷する方法。
【請求項1】
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体上に印刷するためのインクジェットプリンタであって、
それぞれが、流体供給部に通じ、移動ラインの上方に配置され、流体を該物体の表面上に所定の画像にしたがって選択的に噴射するように制御される、1つ以上の印刷用ヘッドと、
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が移動ラインに揃うように保持し、該物体を該移動ラインにそって直線状に移動させ、該物体を上記1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に配置し、該物体を上記1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に回転させるように構成される移送台アッセンブリーと、
上記移動ラインにそって配置され、上記物体の表面上に噴射された流体を硬化させるために適したエネルギーを放出するように構成される硬化装置とを備えている、インクジェットプリンタ。
【請求項2】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項3】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項4】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項5】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項6】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項4に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項7】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項6に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項8】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが上記移動ラインにそって前後に並べられた、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項9】
中空の円筒形状を有する物体中に挿入可能な寸法の自由端を有し、上記移送台アッセンブリーによって軸が上記移動ラインに揃うように支持される、ほぼ円筒形状を有するマンドレルをさらに備え、
該マンドレルが回転駆動シャフトに結合される、請求項8に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項10】
上記マンドレルが、上記自由端に開口部を有するチャンバーをさらに規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を上記自由端に対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項9に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項11】
上記移送台アッセンブリーが、部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が上記移動ラインに揃うように保持するように構成される、互いに対向するクランプ締めアッセンブリーおよび保持アッセンブリーをさらに備え、
該保持アッセンブリーが回転駆動シャフトに結合される、請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項12】
上記移送台アッセンブリーが、上記物体を横方向に揃えて維持するためのセンタリング用ガイド部をさらに備えている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項13】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項14】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項15】
上記保持アッセンブリーが、上記円筒形状を有する物体の1つの端部と嵌合するために、保持プレートに接続するチューブを備え、
該チューブが、該保持プレートの表面に開口部を有するチャンバーを規定し、
該チャンバーには、チャンバー内に、物体を保持プレートに対して引くために十分な実質的な真空状態が形成できるように、導管との間で流体が通じている、請求項11に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項16】
上記移送台アッセンブリーが、上記物体を横方向に揃えて維持するためのセンタリング用ガイド部をさらに備えている、請求項15に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項17】
上記1つ以上の印刷用ヘッドが、上記移動ラインの上方のアーチ部中に配置された、少なくとも4つの印刷用ヘッドを備えた印刷用トンネル部を構成する、請求項16に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項18】
上記移動ラインにそって前後に並べられた少なくとも2つの印刷用トンネル部を備えている、請求項17に記載のインクジェットプリンタ。
【請求項19】
少なくとも部分的に円筒形状を有する物体を、その軸が移動ラインに揃うように保持するステップと、
該物体を該移動ラインにそって移動させるステップと、
該物体を、該移動ラインに対して向きを定められた1つ以上の印刷用ヘッドの下に配置するステップと、
該物体を該1つ以上の印刷用ヘッドに対して相対的に回転させるステップと、
流体を該物体の表面上に所定の画像にしたがって噴射するステップと、
該物体を該移動ラインにそって硬化アッセンブリーに対して相対的に配置するステップと、
該物体を該硬化アッセンブリーに対して相対的に回転させるステップとを含む、少なくとも部分的に円筒形状を有する物体上に印刷する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公表番号】特表2012−527387(P2012−527387A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512068(P2012−512068)
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/035819
【国際公開番号】WO2010/135673
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511281800)インクス インターナショナル インク カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】INX INTERNATIONAL INK COMPANY
【住所又は居所原語表記】111 Eastwood Circle,Owens Cross Roads,AL 35763,United States of America
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月21日(2010.5.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/035819
【国際公開番号】WO2010/135673
【国際公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【出願人】(511281800)インクス インターナショナル インク カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】INX INTERNATIONAL INK COMPANY
【住所又は居所原語表記】111 Eastwood Circle,Owens Cross Roads,AL 35763,United States of America
【Fターム(参考)】
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