説明

めがねレンズのコーティング装置および方法

【課題】めがねレンズ上へのコーティングのデポジションを改善することにある。
【解決手段】本発明によるめがねレンズのコーティング装置は、不活性ガス雰囲気形成手段が、不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)と、ウィンドウ(13)が設けられかつめがねレンズ(2)を支持する支持体(3)を受入れる手段(22)を備えた少なくとも1つの個別的かつ自立的なケーシング(6)と、めがねレンズ(2)の周囲に密封包囲体を形成することができるシーリング手段(21)とを有し、前記包囲体は、不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)と協働できる逆止入口部材(15)を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、めがねレンズの製造技術分野に関する。
本発明は、より詳しくは、めがねレンズ上にコーティングをデポジット(堆積)しかつ次に該コーティングを重合させる装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1対のめがねを製造する場合、一般に、モールディングまたは機械加工によりめがねレンズが最初に作られ、次に、めがねレンズがトリミング作業を受ける。このトリミング作業は、めがねレンズの輪郭が、該めがねレンズが装着されるめがねフレームのリムに一致するように、めがねレンズのエッジからめがねレンズを機械加工することからなる。
このトリミング作業の前または後に、めがねレンズに、例えば反射防止、耐衝撃、アンチスクラッチング、または紫外線フィルタリング等の特性を付与するため、めがねレンズの表面に1つまたは幾つかのコーティングが塗布される。
これらのコーティングを塗布する或る技術は、めがねレンズの表面に液状のコーティングを塗布し、次に、めがねレンズを、コーティングを硬化できる照射源に曝すことにより重合させることからなる。コーティングが、大気中に存在するガスに特に感応し易い場合には、液状のコーティングが施されためがねレンズを、その重合を行う前および/または重合中に、不活性雰囲気中に置く必要がある。
【0003】
下記特許文献1から、リザーブチャンバと、該リザーブチャンバに密封態様で連通している重合チャンバと、リザーブチャンバ内に配置されたコンベアユニットであって、リザーブチャンバと重合チャンバ内に制御された雰囲気を維持しつつ両チャンバ(両チャンバは協働して密封包囲体を形成する)間でめがねレンズを移動させるコンベアユニットとを有する装置および方法が知られている。
また、下記特許文献2には、複数のレンズ支持体が設けられたターンテーブルと、コーティングデポジションステーションと、重合ステーションとを備えたコーティング装置が開示されている。これらの両ステーションはターンテーブルに対して垂直方向に移動でき、これにより、1つのレンズ支持体上に取付けられたレンズがデポジションステーションに運ばれて液状のコーティングを受け、次に、ターンテーブルを回転させた後、レンズは重合ステーションに運ばれる。重合ステーションは照射源と、予備チャンバと、照射チャンバとを有し、各チャンバは密封でき、各チャンバの雰囲気も制御できる。
【0004】
【特許文献1】日本国特許公報JP 2004 255330号明細書
【特許文献2】日本国特許公報JP 2004 290857号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、めがねレンズ上へのこの形式のコーティングのデポジションを改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明によれば、コーティングデポジションステーションと、重合ステーションと、コーティングデポジションステーションから重合ステーションまでめがねレンズを移動させる手段と、めがねレンズの周囲に不活性ガス雰囲気を形成する手段とを有するめがねレンズのコーティング装置において、前記不活性ガス雰囲気形成手段は、不活性ガスを一時的に噴射する手段と、ウィンドウが設けられかつめがねレンズを支持する支持体を受入れる手段を備えた少なくとも1つの個別的かつ自立的(autonomous)なケーシングと、めがねレンズの周囲に密封包囲体を形成することができるシーリング手段とを有し、前記包囲体は、不活性ガスを一時的に噴射する手段と協働できる逆止入口部材を有していることを特徴とするコーティング装置が提供される。
このようなコーティング装置は、液体コーティングのデポジションの直後に、めがねレンズを制御された雰囲気中に閉じ込めることを可能にし、このため、重合が終了した場合にのみ、レンズを、制御された雰囲気から取出すことができる。レンズの周囲に形成されるこの包囲体は、自立的でありかつレンズ自体以外のものには無関係であって、制御された雰囲気は、コーティングデポジション、重合またはコンベア機械のいかなる故障からも独立したものとなる。
【0007】
本発明はまた、自立的な包囲体内の不活性ガスの体積および組成を制御でき、このため、レンズ毎の製造条件を再現できる。
このような自立的な包囲体はまた、例えば更なる注意を払うべく、めがねレンズを製造ラインから取出すことを可能にすると同時に、めがねレンズを制御された雰囲気中に維持することも可能にする。例えば、めがねレンズの製造は、或る数のめがねレンズ上にコーティングをデポジットし(各レンズはその後、それぞれの自立的包囲体内に配置される)、これらの包囲体を保管し、次に、重合装置内で全部の包囲体を一度に重合することにより一層フレキシブルになる(重合装置は制御された雰囲気をもたない。なぜならば、各レンズはレンズ自体の制御された雰囲気に関係しているからである)。
従って、各レンズが、関連する制御された雰囲気と一緒に移動できるため、レンズの製造が一層フレキシブルになり、かつ種々の製造ステーションに関連する制御された雰囲気の装置から独立したものとなる。
【0008】
好ましい特徴によれば、包囲体は更に、不活性ガスが噴射されたときに、包囲体内に存在するガスを排出できるようにする逆止出口部材を有している。この逆止出口部材および同様な逆止入口部材は、ダックビル型シールを有している。
好ましい特徴によれば、不活性ガスを一時的に噴射する手段は、不活性ガス供給源に連結されるコネクタを備えている。
一実施形態では、包囲体は、ケーシングおよびベースの関連により形成される。
受入れ手段は、ベース上に配置されたボスを備えている。
シーリング手段はまた、ケーシングとベースとの間に配置されるОリングを備えている。
ベースに対してケーシングを保持するため、マグネットまたはトグルクリップ型クランプと一緒に、ケーシングとベースとを関節連結するヒンジを付加的に設けることができる。
或いは、包囲体は、ケーシングと支持体との直接協働により形成される。
シーリング手段は、ケーシングと支持体との間に配置されるシールを備えている。
ケーシングには更に、不活性ガスのジェットを破砕するための、逆止入口部材に対面して配置されるデフレクタを備えている。
【0009】
他の好ましい特徴によれば、
ウィンドウはUVB光線を濾過でき、
めがねレンズを支持する支持体は、コーティングデポジションステーションでもめがねレンズを保持する。これにより、全コーティング過程を通して、レンズを同じ支持体上に取付けることができる。
【0010】
本発明の他の目的によれば、めがねレンズのコーティング方法が提供され、このコーティング方法は、
支持体上にめがねレンズを配置する段階と、
制御された雰囲気中で重合させるべきコーティングをめがねレンズ上にデポジットする段階と、
めがねレンズを不活性ガス雰囲気中に置く段階と、
前記コーティングを重合させる段階とを有するめがねレンズのコーティング方法において、
前記支持体と、ウィンドウが設けられた個別的かつ自立的なケーシングとを関連させる段階を有し、めがねレンズを支持する支持体を受入れる手段と、めがねレンズの周囲に密封包囲体を形成するシーリング手段とを有し、前記包囲体が、不活性ガスを一時的に噴射する手段と協働できる逆止入口部材を備え、
前記包囲体を、逆止入口部材を介して不活性ガスを一時的に噴射する手段に連結する段階と、
不活性ガスを包囲体内に噴射する段階と、
不活性ガスを一時的に噴射する手段から前記包囲体を分離する段階とを更に有することを特徴とするめがねレンズのコーティング方法が提供される。
このコーティング方法は、コーティング装置と同じ長所を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の他の特徴および長所は、添付図面を参照して述べる本発明の好ましい実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1に概略的に示す装置は、めがねレンズにコーティングを塗布する装置である。この装置は、支持体3上に取付けられためがねレンズ2上に液状のコーティングをデポジットするデポジションステーション1を有している。このデポジションステーション1は、「スピン」型、すなわち、めがねレンズ上に液状のコーティングをデポジットし、支持体3を回転駆動して、めがねレンズの表面上のコーティングを遠心力拡散させる有利なものである。
次に、めがねレンズ2およびその支持体3により形成される組立体が、例えばコンベアベルト4により関連ステーション5に移動され、該ステーション5は、レンズ2が取付けられた支持体3を個別的かつ自立的なケーシング6に関連させることができる。組立体は次に、不活性ガスをケーシング6内に噴射できる噴射ステーション7に移動される。
最後に組立体は、ケーシング6内に収容されためがねレンズに照射して、コーティングの重合を行うことができる光重合ステーション8に移動される。重合中に、コーティングは硬化しかつ安定化され、めがねレンズは次に、ケーシング6から分離されて、特定のめがねフレームに適合させるめがねレンズの慣用製造方法が続けられる。
【0012】
図2は、レンズ2およびケーシング6が取付けられた支持体3により形成された組立体を示す斜視図である。
ケーシング6は、ベース9を用いて、個別的かつ自立的な密封包囲体を形成する。
図3および図4には、この包囲体が開かれた状態が示されている。
ケーシング6は、噴射オリフィス11および出口オリフィス12を備えた円筒状本体10で形成される。
本体10の一方の端部は、フランジ14により本体10に取付けられたウィンドウ13により閉じられる。ウィンドウ13は、例えば、ガラス、プレキシガラス(商標)または或る光線を濾過すべく選択される他の任意のポリマーのディスクで形成される。この例では、ウィンドウ13は、UVA光線は透過し、UVB光線は濾過する。
フランジ14は、シール(図示せず)を用いて、ウィンドウ13を本体10に対して密封態様で保持する。
【0013】
図5および図6には、噴射オリフィス11および出口オリフィス12の各々に、一方向「ダックビル(かものはし)」型フレキシブルシール15、16が取付けられたケーシング6の本体10が示されている。この形式のフレキシブルシールは逆止弁機能を有し、ガスがオリフィスを通って一方向に流れることは許容するが、逆方向に流れることは防止する。
従って、図5に示すように、噴射オリフィス11には本体10の内部を向いたダックビルシール15が設けられ(すなわち、ガスが本体10に流入することのみを許容する)、出口オリフィス12には本体10の外部を向いた出口ダックビルシール16が設けられている(すなわち、本体10内に入れられたガスが流出することのみを許容する)。
本体10は更に、噴射ダックビルシール15に対向して本体10の内壁に固定されたデフレクタ17を有している(図5および図6参照)。このデフレクタ17は、レンズ上に直接乱流を生じさせないように、ガスのジェットを破砕することにより、噴射オリフィス11を通って本体10の内部に流入するガスを拡散させることに寄与する。
【0014】
図3および図4に示すように、ケーシング6はヒンジ18によりベース9に取付けられ、これにより、ケーシング6およびベース9により形成される密封包囲体は開閉可能である。
本体10に取付けられたマグネット19は、ベース9のエッジに取付けられた金属ラグ20と協働して、閉じられた包囲体をロックする。
マグネット19は、他の任意の形式の保持手段、例えばトグルクリップ型クランプに置換できる。
ケーシング6とベース9との間のシール接触を確保するため、ベース9の周囲にはОリング21が更に配置される。
【0015】
図7および図8に示すように、ベース9は円筒状本体10と同じ直径のディスクで形成されており、かつОリング21に対して円筒状本体10を正確に位置決めするための突出中央ボス22および円形リム23を有している。
中央ボス22は、めがねレンズ2の支持体3をベース9上で位置決めする。この支持体3は、を回転駆動して(または回転駆動することなく)液状コーティングを塗布する間にめがねレンズを保持する慣用の支持体であり、中央ボス22よりも僅かに大きい直径の円形スカート24(図4)を有している。これにより、支持体3は中央ボス22上に嵌り合うことができ、従ってこの例では、支持体3を構成するディスクの中心がベース9の中心と一致する。この例では、支持体3には3つのスタッド25が設けられており、この縁部によりめがねレンズ2が保持される。
【0016】
このように、図2−図8に示したケーシング6およびベース9は、めがねレンズ用の個別的かつ自立的な密封包囲体を形成できる。
或いは、密封包囲体は、ケーシングとめがねレンズ支持体とを直接協働させることにより構成できる。図9にはこのような変更形態が示されている。ウィンドウ13′を備えたケーシング6′はОリング21′に当接して保持され、該Оリング21′は、3つのスタッド25′によりめがねレンズ2′を支持する支持体3′により保持されている。ケーシング6′は、マグネットまたは他の任意の既知の器具(図9には示されていない)例えばトグルクリップ型クランプにより支持体3′に緊締される。
【0017】
図10および図11には、図1の噴射ステーション7が概略的に示されている。
図10に示すように、噴射ステーション7はプレート26を有し、該プレート26上にはストップ27が取付けられ、該ストップ27にはスペーサ29を介して噴射部材28が支持されている。
噴射部材28は、ケーシング6の本体10の外形に対応する円弧状の形状を有しかつ噴射ノズル31に連結されたコネクタ30を有している。噴射ノズル31は、噴射部材28の残部に対して突出している表面32上に放出する。噴射ノズル31は、ダックビルシール15、16と協働できるようになっている。
プレート26はまた、噴射部材28に対面して配置された2つの保持ペグ33を有している。
【0018】
図11には、噴射ステーション7取付けられたケーシング6およびベース9により形成された密封包囲体が示されている。ケーシング6の本体10は、保持ペグ33と噴射部材28との間に保持される。突出面32は、噴射ノズル31を噴射ダックビルシール15に対して押付けることができるようにする。
コネクタ30は、不活性ガス例えば窒素の供給源(図示せず)に導かれるパイプに連結するためのものである。以上説明した要素は、後述のように機能する。
図1に示すように、めがねレンズコーティング装置は、慣用のデポジションステーション1の後に関連ステーション5を有し、該関連ステーション5では、めがねレンズ2が装着された支持体3がベース9の中央ボス22上に配置される。
【0019】
次にケーシング6が閉じられかつマグネット19によりロックされて、密封包囲体が形成される。図9の変更形態では、ケーシング6′が、めがねレンズ2′の支持体3′上に直接取付けられ、このことが、密封包囲体を形成することを意味する。
この密封包囲体の全ての実施形態において、密封包囲体は、次に噴射ステーション7に運ばれる。ここで、密封包囲体はプレート上に置かれ、これにより、コネクタ30は、入口側ダックビルシール15を通して不活性ガスを密封包囲体の内部に噴射できる。
次に不活性ガスの噴射が行なわれ、同時に、これと並行して、密封包囲体内に最初から入っているガスが出口ダックビルシール16を通って排出される。
密封包囲体内に存在する全てのガスが不活性ガスで置換されたならば、噴射が停止され、この瞬間から、めがねレンズ2は、個別的かつ自立的な密封包囲体により保護され、めがねレンズ2の周囲に不活性ガスが存在することが保証される。
【0020】
次に、密封包囲体が製造工程から取出され、例えば、最終的に光重合ステーション8(ここでは、光源を用いてめがねレンズ2がウィンドウ13を介して照射される)に導かれる前に保管されされるか、更なる注意をもって待機される。
上記要素について、本発明の範囲から逸脱することなく変更形態を考えることができる。より詳しくは、ケーシング6とベース9とを連結するヒンジ18は任意のものであり、また、図9の変更形態において、同様なヒンジを用いてケーシング6′とベース9′とを連結することができる。
同様に、ケーシング6、ベース9および支持体3、3′は、例えば合金または射出成形ポリマー等の任意の材料で作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明による装置を示す概略図である。
【図2】図1の装置に使用される個別的かつ自立的な包囲体の1つを示す斜視図であり、包囲体が閉じられているところを示すものである。
【図3】図2の包囲体が開位置にあるところを示す斜視図である。
【図4】図2の包囲体が開位置にあるところを示す斜視図である。
【図5】図2−図4の包囲体を示す平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】図2−図4の包囲体のベースを示す平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】本発明の一変更形態による個別的かつ自立的な包囲体を示す概略断面図である。
【図10】図2−図4の包囲体と協働できる不活性ガス噴射ステーションを示す斜視図である。
【図11】図2−図4の個別的かつ自立的な包囲体と協働できる図10の噴射ステーションを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0022】
2 めがねレンズ
3 支持体
6 ケーシング
7 噴射ステーション
9 ケーシング
13 ウィンドウ
22 中央ボス
24 スカート
31 噴射ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティングデポジションステーション(1)と、重合ステーション(8)と、コーティングデポジションステーション(1)から重合ステーション(8)までめがねレンズ(2)を移動させる手段(4)と、めがねレンズ(2)の周囲に不活性ガス雰囲気を形成する手段とを有するめがねレンズのコーティング装置において、前記不活性ガス雰囲気形成手段は、不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)と、ウィンドウ(13)が設けられかつめがねレンズ(2)を支持する支持体(3)を受入れる手段(22)を備えた少なくとも1つの個別的かつ自立的なケーシング(6)と、めがねレンズ(2)の周囲に密封包囲体を形成することができるシーリング手段(21)とを有し、前記包囲体は、不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)と協働できる逆止入口部材(15)を有していることを特徴とするコーティング装置。
【請求項2】
前記包囲体は、逆止出口部材(16)を更に有していることを特徴とする請求項1記載のコーティング装置。
【請求項3】
前記逆止出口部材は、ダックビル型シール(16)を備えていることを特徴とする請求項2記載のコーティング装置。
【請求項4】
前記逆止入口部材は、ダックビル型シール(15)を備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項5】
前記不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)は、不活性ガス供給源に連結されるコネクタ(30)を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項6】
前記包囲体は、ケーシング(6)およびベース(9)の関連により形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項7】
前記受入れ手段(22)は、ベース(9)上に配置されたボス(22)を備えていることを特徴とする請求項6記載のコーティング装置。
【請求項8】
前記シーリング手段(21)は、ケーシング(6)とベース(9)との間に配置されるОリング(21)を備えていることを特徴とする請求項6および7記載のコーティング装置。
【請求項9】
前記ケーシング(6)とベース(9)とを関節連結するためのヒンジ(18)が設けられていることを特徴とする請求項6から8のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項10】
前記ベース(9′)に対してケーシング(6′)を保持するためのマグネット(19)が設けられていることを特徴とする請求項6から9のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項11】
前記ベース(9′)に対してケーシング(6′)を保持するためのトグルクリップ型クランプが設けられていることを特徴とする請求項6から10いずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項12】
前記包囲体は、ケーシング(6)と支持体(3)との直接協働により形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項13】
前記シーリング手段は、ケーシング(6′)と支持体(3′)との間に配置されるシール(21′)を備えていることを特徴とする請求項12記載のコーティング装置。
【請求項14】
前記ケーシング(6)は、逆止入口部材(15)に対面して配置されるデフレクタ(17)を備えていることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項15】
前記ウィンドウ(13)はUVB光線を濾過できることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項16】
前記めがねレンズ(2)を支持する支持体(3)は、コーティングデポジションステーション(1)でもめがねレンズ(2)を保持することを特徴とする請求項1から15のいずれか1項記載のコーティング装置。
【請求項17】
支持体(3)上にめがねレンズ(2)を配置する段階と、
制御された雰囲気中で重合させるべきコーティングをめがねレンズ(2)上にデポジットする段階と、
めがねレンズ(2)を不活性ガス雰囲気中に置く段階と、
前記コーティングを重合させる段階とを有するめがねレンズのコーティング方法において、
前記支持体(3)と、ウィンドウ(13)が設けられた個別的かつ自立的なケーシング(6)とを関連させる段階を有し、めがねレンズ(2)を支持する支持体(3)を受入れる手段(22)と、めがねレンズ(2)の周囲に密封包囲体を形成するシーリング手段(21)とを有し、前記包囲体が、不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)と協働できる逆止入口部材(15)を備え、
前記包囲体を、逆止入口部材(15)を介して不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)に連結する段階と、
不活性ガスを包囲体内に噴射する段階と、
不活性ガスを一時的に噴射する手段(7)から前記包囲体を分離する段階とを更に有することを特徴とするめがねレンズのコーティング方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−181824(P2007−181824A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−357401(P2006−357401)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(591019759)エシロール アンテルナショナル コムパニー ジェネラル ドプテイク (27)
【Fターム(参考)】