説明

めっき装置、及びめっき方法

【課題】構成がコンパクトで、かつ極微小の被めっき物に対しても所望のめっき処理を施すことができ、めっき液中の浮遊物や不良品が良品中に混在するのを極力抑制できる回転式のめっき装置とめっき方法を実現する。
【解決手段】めっき処理室4が、上方に開口部8を有すると共に外周部に陰極10が設けられた回転体11と、該回転体11の回転中心に配された筒状部材3と、回転体11の内部に配された陽極13とを備えている。回転体11は、回転体本体15と該回転体本体15を支持する底板16とを有し、陰極10は回転体本体15と底板16との間に介在されている。底板16を駆動系5に接続してめっき処理室4を回転駆動させる一方、めっき液2を筒状部材3に対してオーバーフローさせて該めっき液を筒状部材3に流入させ、流入しためっき液2を開口部8からめっき処理室4に還流し、めっき液2を循環させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、めっき装置、及びめっき方法に関し、より詳しくは被めっき物が極微小な場合のめっき皮膜形成に適しためっき装置、及び該めっき装置を使用しためっき方法に関する。
【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサのようなチップ型電子部品では、通常、耐熱性やはんだ濡れ性等を確保すべく、部品素体の表面に形成された電極の表面にめっき皮膜が形成されている。
【0003】
このようなめっき皮膜形成用のめっき装置としては、特許文献1に示すように、被めっき物及びめっき液を回転体の内部に収容し、回転体の回転によって生じる遠心力を利用して被めっき物にめっき処理を施すようにしためっき装置が知られている。
【0004】
すなわち、この種のめっき装置は、図4に示すように、垂直な駆動軸101の上端部に固定された水平な円形の底板102と、外周に取付フランジ103が形成され中央に開口部104を有し上記底板102との間にめっき処理室105が形成されたカバー106と、取付フランジ103の下部に取り付けられた接触リング(陰極)107と、該接触リング107と底板102との間に挟持されてめっき液のみを通過させる多孔体窓108と、めっき液を開口部104からめっき処理室105に供給する供給管110と、多孔体窓108から飛散しためっき液を受ける容器109と、供給管110中に介装されたポンプ111と、上記開口部104から挿入されてめっき液に接触する電極(陽極)112とを備えている。
【0005】
この特許文献1では、多孔体窓108が、めっき液は通過するが、被めっき物は透過しないように多数の小孔からなる多孔質材料で形成されている。そして、多孔体窓108を通過しためっき液は容器109に集められ、ポンプ111により供給管110からめっき処理室105内に循環されるように構成されている。
【0006】
また、この特許文献1では、被めっき物をめっき処理室105内でめっき液に浸漬させた状態で、接触リング107及び電極112間に通電し、駆動軸101の回転と停止を繰り返すことにより、遠心力を利用して被めっき物の表面にめっき皮膜を形成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第3126867号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1では、多孔体窓108でめっき製品とめっき液とを分離しているものの、該多孔体窓108が有する小孔を小さくするには限界がある。このため被めっき物の外形寸法が極端に小さくなると、該被めっき物が多孔体窓108の小孔に引っ掛かってしまうおそれがある。特に、積層セラミックコンデンサのように小型化の進展が著しいチップ型電子部品の場合、被めっき物の外形寸法が極めて小さくなってきている。このような超小型のチップ型電子部品の場合、めっき処理中に被めっき物が多孔体窓108の小孔に引っ掛かると、所望のめっき処理を行なうことができなくなる。そしてその結果、めっき不良品が良品中に混在することになり、製品歩留まりの低下を招くおそれがある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、構成がコンパクトで、かつ極微小の被めっき物に対しても所望のめっき処理を施すことができ、めっき液中の浮遊物や不良品が良品中に混在するのを極力抑制できる回転式のめっき装置、及びそのめっき装置を使用しためっき方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係るめっき装置は、めっき処理室に被めっき物及びめっき液を収容し、前記めっき処理室を回転させて生じる遠心力を使用し、前記被めっき物にめっき処理を施すめっき装置であって、前記めっき処理室が、上方に開口部を有すると共に外周部に第1の電極が設けられた回転体と、該回転体の回転中心に配された筒状部材と、前記回転体の内部に配された第2の電極とを備え、前記めっき液を前記筒状部材に対してオーバーフローさせ、前記めっき液を前記筒状部材に流入させるオーバーフロー手段と、前記筒状部材に流入した前記めっき液を前記開口部から前記めっき処理室に還流し、前記めっき液を循環させる循環手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】
また、本発明のめっき装置は、前記回転体は、回転体本体と該回転体本体を支持する底板とを有し、前記第1の電極は前記回転体本体と前記底板との間に介在されているのが好ましい。
【0012】
さらに、本発明のめっき装置は、前記底板が駆動系に接続され、前記めっき処理室は、前記底板を介して回転駆動されるのが好ましい。
【0013】
また、本発明のめっき装置は、前記循環手段は、前記筒状部材に流入した前記めっき液を受容する容器と、該容器に接続された循環パイプと、該循環パイプに介装された循環ポンプとを有しているのが好ましい。
【0014】
また、本発明のめっき装置は、前記被めっき物は、部品素体の表面に電極部が形成されたチップ型部品であり、前記第1の電極及び前記第2の電極間に通電する一方、前記回転体が回転と停止とを繰り返し、前記電極部の表面にめっき皮膜を形成するのが好ましい。
【0015】
また、本発明に係るめっき方法は、めっき処理室に被めっき物及びめっき液を収容し、前記めっき処理室を回転させて生じる遠心力を使用し、前記被めっき物にめっき処理を施すめっき方法において、上方に開口部を有する回転体の外周部に第1の電極を設け、前記回転体の回転中心に筒状部材を配すると共に、前記回転体の内部に第2の電極を配し、前記第1の電極及び第2の電極間に通電し、前記回転体が回転と停止を繰り返しながら前記被めっき物にめっき処理を施す一方、前記めっき処理室に供給された前記めっき液が前記筒状部材に流入するように前記めっき液を前記筒状部材に対してオーバーフローさせ、該オーバーフローさせためっき液を前記回転体の前記開口部に還流させ、前記めっき液を循環させることを特徴としている。
【0016】
また、本発明のめっき方法は、前記被めっき物は、部品素体の表面に電極部が形成されたチップ型部品であり、前記電極部の表面にめっき皮膜を形成するのが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明のめっき装置及びめっき方法によれば、めっき処理室が、上方に開口部を有すると共に外周部に第1の電極が設けられた回転体と、該回転体の回転中心に配された筒状部材と、前記回転体の内部に配された第2の電極とを備えており、めっき液のみを通過させるような多孔質の小孔は設けられていないので、被めっき物が極微小であっても、該被めっき物が回転体の内壁等に引っ掛かることもなく、遠心力を利用した所望のめっき処理を行なうことができ、めっき不良の発生を抑制することができる。
【0018】
また、めっき液を筒状部材に対しオーバーフローさせて循環させているので、めっき液表面に浮遊しているめっき不良品やゴミ、滓類等の浮遊物を回収することができ、これによりこれら浮遊物が製品中に混入するのを防止することができる。
【0019】
また、めっき処理によりめっき液中の金属イオンが徐々に減少した場合は、めっき液の循環流量を大きくすることにより、所望のめっき処理を確保することができる。
【0020】
また、上述したように回転体の外周部には、めっき液のみを通過させるような多孔質の小孔が設けられていないので、めっき液が回転体の外部に飛散することがなく、回転体を覆う大きな容器は不要となる。しかも、筒状部材を介してめっき液を循環させていることから、装置のコンパクト化が可能となる。
【0021】
また、めっき処理は、通常、めっき液を一定温度に加熱した状態で行なわれるが、上述したようにめっき液が回転体の外部に飛散しないことから、めっき温度の温度変化が生じ難い。したがって、めっき液の加熱が必要な場合であっても温度変化に起因したエネルギー費の増加を極力抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るめっき装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】上記めっき装置に供される被めっき物の一例を示す正面図である。
【図3】本発明に係るめっき装置の他の実施の形態を示す概略構成図である。
【図4】従来のめっき装置の一例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づき詳説する。
【0024】
図1は、本発明に係るめっき装置の一実施の形態を示す概略構成図である。
【0025】
すなわち、このめっき装置は、被めっき物1及びめっき液2を収容し筒状部材3が回転中心に配されためっき処理室4と、該めっき処理室4を回転駆動させる駆動系5と、めっき液2を筒状部材3に対してオーバーフローさせ、めっき液2を筒状部材3に流入させるオーバーフロー手段6と、前記筒状部材3に流入しためっき液2をめっき処理室4に還流し、めっき液2を循環させる循環手段7とを備えている。
【0026】
めっき処理室4は、具体的には、上方に開口部8を有すると共に外周部に陰極(第1の電極)10が設けられた回転体11と、貫通孔12が形成された回転中心に位置する上記筒状部材3と、回転体11の内部に配されて筒状部材3に遊嵌された陽極(第2の電極)13とを備えている。
【0027】
さらに、回転体11は、本実施の形態では、外枠が傾斜状に形成されると共に下端外周に鍔部14が形成された回転体本体15と、回転体本体15を支持すると共に筒状部材3に嵌合されて該筒状部材3と一体的に回転する円板形状の底板16とを有し、前記陰極10は、回転体本体15の鍔部14と底板16の外周部との間に介在されている。このように本発明では、回転体11は、回転体本体15と底板16との間に陰極10が介在されてなり、したがって、回転体11の外周部には、多孔質材料等からなる小孔は存在しない。
【0028】
また、駆動系5は、底板16に固着された第1のプーリ17と、正方向(時計方向)及び逆方向(反時計方向)に回転可能な駆動モータ18と、該駆動モータ18の回転軸18aに固着された第2のプーリ19と、第1のプーリ17と第2のプーリ19との間に懸架された伝導ベルト20とを備えている。そして第1のプーリ17に固着された底板16は、駆動モータ18を駆動させることによって回転し、これにより回転体11が回転するように構成されている。
【0029】
また、オーバーフロー手段6は、めっき処理室4に供給されためっき液2が、図中、破線で示すように、筒状部材3に対してオーバーフローするようにめっき処理室4内での筒状部材3の高さ等が設定されている。すなわち、めっき処理室4に供給されためっき液2が充満してゆき、めっき液2の液位が筒状部材3の上端を越えると、めっき液2は筒状部材3に対しオーバーフローして該筒状部材3に流入するように構成されている。
【0030】
また、循環手段7は、めっき液2を適宜補充すると共に筒状部材3に流入しためっき液を受容する容器21と、基端が前記容器21に接続されると共に先端が回転体本体15の開口部8に配された循環パイプ22と、該循環パイプ22に介装された循環ポンプ23とを備えている。
【0031】
図2は、本めっき装置に供される被めっき物の一例を示す正面図である。
【0032】
この被めっき物1は、多数の内部電極が並列状に埋設されたセラミック材料からなる部品素体24と、該部品素体24の両端部に形成されたCu、Ag等の導電性材料からなる外部電極25a、25bとを有し、外径寸法が、例えば、長さ:0.6mm、幅:0.3mm、厚み:0.3mmの超小型のチップ型部品とされている。
【0033】
上記めっき装置では、被めっき物1に対し、以下のようにめっき処理される。
【0034】
まず、めっき処理室4に多数の被めっき物1を投入すると共に、ポンプ23を駆動し、容器21に貯留されたNiめっき液等のめっき液2を循環パイプ22を介して開口部8から回転体11の内部に供給する。尚、上述したようにめっき液2が回転体11の内部に充満してゆき、めっき液2の液位が筒状部材3の上端を越えると、めっき液2は筒状部材3をオーバーフローして該筒状部材3に流入する。そして、筒状部材3に流入しためっき液2は、循環手段7を介して回転体11の内部に還流される。
【0035】
次に、陽極13と陰極10との間に通電すると共に、モータ18を正方向に回転駆動させ、回転体11を所定回転数(例えば、200rpm)で所定時間(例えば、10秒間)駆動させる。これにより被めっき物1は回転体11の遠心力によって陰極10に押し付けられ、陽極13に面した被めっき物1の外部電極(例えば、外部電極25a)上にめっき層が形成される。
【0036】
次いで、モータ18の回転駆動を所定時間(例えば、0.5秒間)停止させる。すると、被めっき物1は重力の作用とめっき液2の慣性による流れに引きずられて底板16上に流れ落ち、被めっき物1はめっき液2中で混ざり合う。
【0037】
次に、モータ18を逆方向に回転駆動させ、回転体11を所定回転数(例えば、200rpm)で所定時間(例えば、10秒間)駆動させる。これにより被めっき物1は、再び回転体11の遠心力によって陰極10に押し付けられ、陽極13に面した被めっき物1の別の外部電極(例えば、外部電極25b)上にめっき層が形成される。
【0038】
このように回転体11について、正回転→停止→逆回転→停止…の動作を繰り返すことにより、回転体11内に存在する被めっき物1の外部電極25a、25b上には所望のめっき皮膜が形成される。
【0039】
そして、本実施の形態では、めっき処理室4が、上方に開口部8を有すると共に外周部に陰極10が設けられた回転体11と、該回転体11の回転中心に配された筒状部材3と、前記回転体11の内部に配された陽極13とを備えており、めっき液2のみを通過させるような多孔質の小孔は設けられていないので、被めっき物1が極微小であっても、該被めっき物1が回転体11の内壁等に引っ掛かることもなく、遠心力を利用した所望のめっき処理を行なうことができ、めっき不良の発生を抑制することができる。
【0040】
また、めっき液2を筒状部材3に対しオーバーフローさせて循環させているので、めっき液2の表面に浮遊しているめっき不良品やゴミ、滓類等の浮遊物を回収することができ、これら浮遊物が製品中に混入するのを防止することができる。
【0041】
また、めっき処理によりめっき液2中の金属イオン(例えば、Niイオン)が徐々に減少した場合は、めっき液2の循環流量を大きくすることにより、所望のめっき処理を確保することができる。
【0042】
また、上述したように回転体11の外周には、めっき液2のみを通過させるような多孔質の小孔が設けられていないので、めっき液2が回転体11の外部に飛散することもなく、回転体11を覆う大きな容器は不要となる。しかも、筒状部材3を介してめっき液2を循環させていることから、装置のコンパクト化が可能となる。
【0043】
また、めっき処理は、通常、めっき液2を一定温度(例えば、60℃)に加熱した状態で行なわれるが、上述したようにめっき液2が回転体11の外部に飛散しないことから、めっき液の温度変化が生じ難い。したがって、めっき液の加熱が必要な場合であっても温度変化に起因したエネルギー費の増加を極力抑制することが可能となる。
【0044】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、駆動系5についても、上記実施の形態に代えて、図3に示すように、第1のギヤ26及び第2のギヤ27を設け、両者を噛合させてモータ18の動力を底板16に伝達するようにめっき装置を構成してもよい。
【0045】
また、回転体本体15の形状についても、上記実施の形態は、めっき処理後のめっき製品の回収を容易にするために傾斜状に形成しているが、これに限定されるものでないのはいうまでもなく、例えば、回転体本体15を円筒形状とし、内部にガイド部材を設けるようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施の形態では、被めっき物として積層セラミックコンデンサ用の微小部品を例示して説明したが、圧電部品、コイル部品等、他のチップ型電子部品にも同様に適用できるのはいうまでもない。
【0047】
また、本発明は、外形寸法に制約がなくなることから、被めっき物としてはチップ型部品が特に有用であるが、多孔質材料を使用した場合に小孔が目詰まりしやすい微粒子のめっき処理にも有用である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
被めっき物が微小な場合であっても、不良品が生じるのを抑制できるめっき装置を実現する。
【符号の説明】
【0049】
1 被めっき物
2 めっき液
3 筒状部材
4 めっき処理室
5 駆動系
6 オーバーフロー手段
7 循環手段
8 開口部
10 陰極(第1の電極)
11 回転体
13 陽極(第2の電極)
15 回転体本体
16 底板
21 容器
22 循環パイプ
23 循環ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
めっき処理室に被めっき物及びめっき液を収容し、前記めっき処理室を回転させて生じる遠心力を使用し、前記被めっき物にめっき処理を施すめっき装置であって、
前記めっき処理室が、上方に開口部を有すると共に外周部に第1の電極が設けられた回転体と、該回転体の回転中心に配された筒状部材と、前記回転体の内部に配された第2の電極とを備え、
前記めっき液を前記筒状部材に対してオーバーフローさせ、前記めっき液を前記筒状部材に流入させるオーバーフロー手段と、
前記筒状部材に流入した前記めっき液を前記開口部から前記めっき処理室に還流し、前記めっき液を循環させる循環手段とを備えていることを特徴とするめっき装置。
【請求項2】
前記回転体は、回転体本体と該回転体本体を支持する底板とを有し、前記第1の電極は前記回転体本体と前記底板との間に介在されていることを特徴とする請求項1記載のめっき装置。
【請求項3】
前記底板が駆動系に接続され、前記めっき処理室は、前記底板を介して回転駆動されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のめっき装置。
【請求項4】
前記循環手段は、前記筒状部材に流入した前記めっき液を受容する容器と、該容器に接続された循環パイプと、該循環パイプに介装された循環ポンプとを有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項5】
前記被めっき物は、部品素体の表面に電極部が形成されたチップ型部品であり、前記第1の電極及び前記第2の電極間に通電する一方、前記回転体が回転と停止とを繰り返し、前記電極部の表面にめっき皮膜を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のめっき装置。
【請求項6】
めっき処理室に被めっき物及びめっき液を収容し、前記めっき処理室を回転させて生じる遠心力を使用し、前記被めっき物にめっき処理を施すめっき方法において、
上方に開口部を有する回転体の外周部に第1の電極を設け、前記回転体の回転中心に筒状部材を配すると共に、前記回転体の内部に第2の電極を配し、
前記第1の電極及び第2の電極間に通電し、前記回転体が回転と停止とを繰り返しながら前記被めっき物にめっき処理を施す一方、前記めっき処理室に供給された前記めっき液が前記筒状部材に流入するように前記めっき液を前記筒状部材に対してオーバーフローさせ、該オーバーフローさせためっき液を前記回転体の前記開口部に還流させ、前記めっき液を循環させることを特徴とするめっき方法。
【請求項7】
前記被めっき物は、部品素体の表面に電極部が形成されたチップ型部品であり、前記電極部の表面にめっき皮膜を形成することを特徴とする請求項6記載のめっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−53339(P2013−53339A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192019(P2011−192019)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)