説明

めっき装置及びめっき方法

【課題】処理工程ごとに処理槽を用意する必要がなく設備が小型化でき、さらに、処理液の使用量を低減することができる、めっき方法及び装置を提供する。
【解決手段】電極11が配置された処理槽10にめっき液を供給し、金属からなるワーク15にめっき処理を施すめっき装置1であって、前記処理槽10の外壁20に接続された複数の配管22aと、前記外壁20の内側に回転可能に設けられ、前記複数の配管から選択された1つ以上の配管のみを前記処理槽10と連通させるための1つ以上の供給口31を有する切り替えバルブ30とを備えたことを特徴とするめっき装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、めっき液を介してワークに電流を流すことにより、ワークの表面にめっき層を形成する方法において、同一の処理層を用いて洗浄、めっきを行うめっき装置、及び、めっき方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、鉄系、ステンレス系、銅系等の金属にめっきの施された製品が種々製造されている。その製品としては、自動車部品、例えばエンジン部品、電気・電子部品、等が挙げられる。めっきの種類としては、亜鉛めっき、ニッケルめっき、銅めっき、錫めっき、亜鉛ニッケル合金めっき等である。
【0003】
このような製品のめっきの方式として、浸漬方式が最も一般的に用いられてきた。これは、めっき液を入れためっき槽内に、金属からなるワークを陰極として浸漬し、これと対向する陽極との間で電析反応させる方式である。
【0004】
浸漬方式のめっき処理は、いわゆるバッチ処理であることに伴なう問題があった。すなわち、例えば、図1に示すように、溶融亜鉛めっきの前処理では、脱脂、水洗、酸洗、水洗、フラックス処理の各工程が必要となるが、それぞれの工程に対し処理を用意し、各工程が終わるごとに次の処理槽に被加工物を搬送する必要がある。そのため、めっき設備が非常に大型のものとなり、設備の大型化により搬送装置も必要となるので、設備が高額になりやすいという問題があった。
【0005】
この問題を解決するために、例えば、特許文献1では、単一の作業槽と、複数の貯蔵槽群からなる連続式化学的表面処理装置が提案されている。
【0006】
しかし、処理槽の外側に、例えば電磁弁などの、液の切り替え用の機構を設けた場合、切り替え用の機構から処理槽までの配管は、各処理液で共通に用いられることになる。そのため、共通配管分の処理液は、混ざり防止のために排出する必要があり、液の使用量が増大するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−68056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記の問題を踏まえてなされたものであり、処理工程ごとに処理槽を用意する必要がなく設備が小型化でき、さらに、処理液の使用量を低減することができる、めっき方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するための、請求項1の発明は、電極が配置された処理槽10にめっき液を供給し、金属からなるワーク15にめっき処理を施すめっき装置であって、前記処理槽10の外壁20に接続された複数の処理液供給用配管と、前記外壁20の内側に回転可能に設けられた、前記複数の処理液供給用配管から選択された1つ以上の処理液供給用配管のみを前記処理槽10と連通させるための1つ以上の供給口31を有する切り替えバルブ30とを備えたことを特徴とするめっき装置である。
【0010】
これにより、複数の処理液供給用配管を1つの処理槽10に接続し、切り替えバルブ30を回転させることにより、選択された配管から供給される処理液を処理槽10に供給できる。その結果、1つの処理層で連続して洗浄、めっき処理を施すことができるようになるので、設備が小型化される。また、ワークの搬送量が最小限ですむので、製造コストを低減することができる。さらに、処理槽10の外壁20の内側に切り替えバルブ30を設けたので、各処理液で共通に使用される配管は最小限に抑えられ、液混ざり防止のために排出される処理液の量を低減することが可能となる。
【0011】
請求項2の発明は、さらに、処理槽10の外壁20に加圧気体供給用配管24が接続され、加圧気体供給用配管24は、切り替えバルブ30を回転させることにより、処理槽10との連通、非連通を切り替えることができるめっき装置である。
【0012】
これにより、処理槽10の残渣液を加圧気体で押出して回収することができるようになる。さらに、処理槽10内や、めっき処理後のワーク15を乾燥することも可能となる。
【0013】
請求項3の発明は、さらに、処理槽10の外壁25に複数の回収用配管が接続され、外壁25の内側に回転可能に設けられ、1つ以上の回収口36を有し、複数の回収用配管から選択された1つ以上の配管のみを処理槽10と連通させるための切り替えバルブ35を備えためっき装置である。
【0014】
これにより、処理槽10の残渣液を、処理液ごとに回収することが可能となる。
【0015】
請求項4の発明は、さらに、切り替えバルブ30の内側に、複数のノズル40を備えためっき装置である。
【0016】
これにより、めっき液を加圧しノズル40から噴射させ、ワーク15に噴流として当ててめっきを行う、噴流方式によるめっき処理が可能となる。
【0017】
請求項5の発明は、さらに、ワーク15の内面に処理を施すための、内面ノズル50を備えためっき装置である。
【0018】
これにより、ワーク15の内面にも、表面と同様の処理を施すことができる。
【0019】
請求項6の発明は、さらに、切り替えバルブ30を回転させ、切り替えバルブ30に設けられた供給口31と処理液供給用配管との位置関係を変えることにより、処理槽10に供給される処理液の量を変えることができるめっき装置である。
【0020】
これにより、処理槽10に供給される処理液の量を変えることができ、また、噴流方式によるめっき処理を施す場合は、噴流の強さを変えることができる。
【0021】
請求項7の発明は、ノズル40が、切り替えバルブ30と一体に結合され、切り替えバルブ30と同時に回転可能なめっき装置である。
【0022】
ノズル40を切り替えバルブ30と一体とすることにより、シール性を高めることができる。
【0023】
請求項8の発明は、上記のめっき装置を用いためっき方法であって、切り替えバルブ30を回転することにより、単一の処理槽10で、処理槽10内に処理液を供給しワーク15を洗浄する工程、必要に応じて処理槽10内に加圧気体を供給し処理液を押し出し回収する工程、処理槽10内に水を供給し洗浄後のワーク15を水洗する工程、処理槽10内にめっき液を供給し、水洗後のワーク15にめっきを施す工程、処理槽10内に加圧気体を供給しめっき液を押し出し回収する工程、処理槽10内に水を供給し、めっき後のワーク15の水洗する工程、処理槽10内に加圧気体を供給し、水洗後のワーク15を乾燥する工程、を含むことを特徴とするめっき方法である。
【0024】
これにより、単一の処理槽で連続してめっき処理が行えるので、短時間での処理が可能となり、また、残渣液を回収するので、処理液の使用量を低減することができる。
【0025】
請求項9の発明は、上記のめっき方法において、噴流方式によりめっきを施すめっき方法である。
【0026】
めっき処理を噴流方式で行うことにより、さらに、処理液の使用量を低減することができる。
【0027】
なお、上記に付した符号は、後述する実施形態に記載の具体的実施態様との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】従来の浸漬方式のめっきのフローの概略を示す図である。
【図2】本発明に係るめっき装置の一例の概略を示す図である。
【図3】本発明に係るめっき装置の断面図である。(a)は、図2のA−A’断面、(b)は、図2のB−B’断面を示す図である。
【図4】本発明に係るめっき装置の他の例の概略を示す図である。
【図5】本発明に係るめっき装置の断面図である。(a)は、図4のA−A’断面、(b)は、図4のB−B’断面を示す図である。
【図6】本発明に係るめっき装置の他の例の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態の一例を、図を参照しながら説明する。
【0030】
図2は、本発明のめっき装置の概略を示す図である。めっき装置1は、処理槽10を備え、処理槽10の上方に、電源(図示せず)に接続された吊り下げ治具12を用いて被めっき物であるワーク15が吊り下げられている。処理槽10内には、電源(図示せず)に接続された電極11が配置されており、めっき液を介し、ワーク15を陰極、電極11を陽極として、電解めっきを施すことが可能となっている。
【0031】
電極11は、洗浄用、めっき用として2つ以上の電極を持たせてもよいし、共通電極として1つでもよい。
【0032】
処理槽10上方の外壁20は、処理液供給用配管接続部21を有し、洗浄、水洗、めっきで用いられる処理液を、処理槽10にそれぞれ供給するための、複数の処理液供給用配管が接続されている。そして、外壁20の内側には、処理槽10へ供給する処理液を切り替えるための、切り替えバルブ30が備えられている。
【0033】
ここで処理液とは、例えば、油脂類の除去に用いるアルカリ水溶液、さびの除去に用いる硫酸水溶液、フラックス処理に用いる塩化亜鉛アンモニア水溶液などの洗浄液、水洗に用いる水、めっきに用いるめっき液などをのことである。
【0034】
図3(a)は、図2のA−A’断面図である。この例では、外壁20に、22a、22b、22cの3つの処理液供給用配管が接続されている。切り替えバルブ30は、回転可能であり、回転することにより、切り替えバルブ30の供給口31を移動することにより、処理液供給用配管のうちの1つのみを処理槽10と連通させ、所望の1種類の処理液のみを処理槽10へ供給できる。
【0035】
図3(a)には、切り替えバルブ30の供給口31が1つだけの例を示したが、処理の内容に応じて、切り替えバルブ30が複数の供給口31を有し、選択された複数の処理液供給用配管が処理槽10と連通するようにしてもかまわない。また、処理液供給用配管の数は、特に限定されるものではない。
【0036】
外壁20の外側には、さらに、加圧気体供給用配管接続部23を設け、加圧気体供給用配管24を接続してもよい。この加圧気体供給用配管24からは、例えば、加圧空気を供給する。加圧気体供給用配管24も、切り替えバルブ30により、処理槽10との連通、非連通を切り替えることができる。これにより、加圧空気で処理槽10内の残渣液を押し出して、後述する回収用配管を用いて回収することが可能となる。さらに、処理槽10内や、ワーク15の乾燥を行うことも可能となる。加圧気体としては、空気の他、窒素、アルゴン等を使用してもかまわない。
【0037】
処理槽10の外壁25は、回収用配管接続部26を有し、残渣液を回収するための回収用配管が接続されている。図3(b)に、図2のB−B’断面図を示す。この例では、外壁25に、27a、27b、27cの3つの回収用配管が接続されている。回収用配管は、それぞれの処理液に対応して、処理槽10の下部の切り替えバルブ35により、1つの配管のみを処理槽10と連通させ、液は、それぞれの回収部(図示せず)へと送られる。
【0038】
図2に示しためっき装置では、上部の切り替えバルブ30と、下部の切り替えバルブ35は、連結され、同時に回転する構造とし、供給する液に対応する回収用配管と切り替えバルブ35の回収口36が連通する構造になっている。2つの切り替えバルブは、独立に回転可能な構造としてもよい。
【0039】
図2の装置を用いて、各処理工程で必要な処理液を処理槽10に供給することにより、浸漬処理により、めっきを施すことができる。一度の処理に用いる処理液の量を少なくするため、処理槽10の上方と下方の間に弁(図示せず)を設けてもよい。
【0040】
さらに、本発明の装置では、図4、図5に示すように、切り替えバルブ30の内側にノズル40を設けることにより、噴流方式でめっきを施すことも可能である。図5の(a)は、図4のA−A’断面、(b)は、図4のB−B’断面を示す図である。ノズル40の大きさ、ピッチ、角度、ノズル40とワーク15との距離等は、目的に応じて適宜設定することができる。
【0041】
本発明の装置では、切り替えバルブ30の供給口31と、処理液供給用配管との位置関係を変えることにより、処理槽10に供給される処理液の量を可変とすることができる。これにより、ノズル40を設けて噴流方式でめっきを施す場合には、噴流の強さを変えることもできる。
【0042】
ノズル40は、切り替えバルブ30と同様に、回転可能としてもよい。また、切り替えバルブ30と、ノズル40を一体に結合された構造とし、同時に回転する構造としてもよい。シール性を高める観点からは、切り替えバルブ30と、ノズル40を一体の構造とすることが好ましい。
【0043】
また、本発明のめっき装置には、ワーク15の内面にめっきが必要な場合には、内面ノズル50を設けることができる。内面ノズル50を設けためっき装置の例を、図6に示す。
【0044】
内面ノズル50は、切り替えバルブ30に設けられた供給口31iを通して、外壁20に設けられた処理液供給用配管接続部21iを介して、処理液供給用配管22iと接続されている。これにより、ワーク15の表面に処理を施すのと同時に、内面にも処理を施すことが可能となる。内面ノズル50を電極として使用してもかまわない。
【0045】
次に、本発明のめっき装置を用いためっき方法について説明する。
【0046】
本発明のめっき方法は、上述しためっき装置1を用い、同一の処理槽10内で、ワーク15の洗浄、水洗、めっき処理、乾燥を行うことを特徴とする。
【0047】
以下、各工程の詳細を説明する。
【0048】
ワーク15は、処理槽10内に、導電性の吊り下げ治具12に接続され、設置される。
【0049】
はじめに、処理槽10内に処理液供給用配管22aから洗浄用の処理液を供給し、ワーク15を洗浄する。次いで、加圧気体供給用配管24から、処理槽10内に空気を供給し、処理液の残渣を押し出し、回収用配管27aより回収する。その後、処理液供給用配管22bから水を供給し、ワーク15の水洗を行う。
【0050】
ワークの洗浄としては、例えば、アルカリ水溶液による油脂類の除去、硫酸又は塩酸水溶液によるさびの除去、塩化亜鉛アンモニア水溶液によるフラックス処理等が挙げられる。
【0051】
ワークの洗浄が、複数の洗浄処理を含む場合は、洗浄処理ごとに、洗浄、残渣の押し出し、水洗の手順を繰り返す。洗浄液を供給する配管は、各洗浄液毎に設け、各洗浄液をそれぞれ別の配管から供給することが好ましい。洗浄液が、液混ざりが影響しない処理液同士であれば、水洗は省くことも可能であり、処理液供給用配管を共通にしてもよい。
【0052】
また、洗浄処理が1種類の場合でも、複数の配管を設け、ワークの清浄度に応じて処理を切り替えるような運用も可能である。
【0053】
水洗に続いて、処理液供給用配管22cからめっき液を供給し、ワーク15にめっきを施す。次いで、加圧気体供給用配管24から、処理槽10内に空気を供給し、処理液の残渣を押し出し、回収用配管27cより回収する。続いて、処理液供給用配管22bから水を供給し、めっきを施したワーク15の水洗を行う。その後、加圧気体供給用配管24から空気を供給し、ワーク15を乾燥する。
【0054】
めっき液は、電極とワークとに導通できるように供給されればよい。処理槽にワークが浸漬する量のめっき液を供給すれば、浸漬処理でめっき処理を行うことができる。
【0055】
また、図4、図5に示したように、切り替えバルブ30の内側にノズル40を設け、ノズル穴からめっき液を噴流させることで、噴流方式のめっき処理を行うことも可能である。噴流方式を用いれば、より少ないめっき液でのめっき処理が可能となる。
【0056】
また、図6に示すように、切り替えバルブ30に、内面ノズル50を設けることで、ワーク15の表面に処理を施すのと同時に、内面にも処理を施すことができる。
【0057】
さらに、めっき用の配管を複数設け、それぞれに別のめっき液を供給し、ワーク上に積層構造のめっきを形成することも可能である。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、単一の処理槽内で洗浄、水洗、めっき、乾燥処理を施すことができるので、設備が小型化できる。また、切り替えバルブを処理層内部に有しているため、複数の処理液で共通に用いる部分は、最小限に抑えられ、液の混ざり防止のために液の使用量が増大するという問題も生じず、共通に用いる部分の洗浄時間も短縮することができる。さらに、加圧空気で残渣液を押出し回収することで、液の排出量はさらに低減させることができる。
【0059】
また、ワークを搬送する装置も簡略化でき、さらに、切り替えバルブを回転させるだけで、連続して異なる処理を行うことができるので、作業時間を短縮することができる。
【0060】
また、従来の洗浄工程では、例えば電解洗浄を行う場合、バッチ処理であることからワーク同士が重なり合って、ワークそのものへの導通が不均一となるという問題があり、洗浄時間を延ばすことで対応してきた。本発明によれば、ワーク同士を単独で処理することが可能なため、必要な電解強度を直接ワークへ供給することが可能となり、洗浄時間を短縮することが可能となる。
【0061】
なお、本発明の実施の形態を、具体的な例を挙げて説明したが、本発明は、上記発明の実施の形態の説明に限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も、本発明に含まれることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0062】
1 めっき装置
10 処理槽
11 電極
12 吊り下げ治具
15 ワーク
20、25 外壁
21、21i 処理液供給用配管接続部
22a、22b、22c、22i 処理液供給用配管
23 加圧気体供給用配管接続部
24 加圧気体供給用配管
26 回収用配管接続部
27a、27b、27c 回収用配管
30、35 切り替えバルブ
31、31i 供給口
36 回収口
40 ノズル
50 内面ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極11が配置された処理槽10にめっき液を供給し、金属からなるワーク15に電流を流してめっき処理を施すめっき装置であって、
前記処理槽10の外壁20に接続された複数の処理液供給用配管と、
前記外壁20の内側に回転可能に設けられた、前記複数の処理液供給用配管から選択された1つ以上の処理液供給用配管のみを前記処理槽10と連通させるための1つ以上の供給口31を有する切り替えバルブ30と
を備えたことを特徴とするめっき装置。
【請求項2】
さらに、前記処理槽10の外壁20に加圧気体供給用配管24が接続され、
該加圧気体供給用配管24は、前記切り替えバルブ30を回転させることにより、前記処理槽10との連通、非連通を切り替えることができることを特徴とする請求項1に記載のめっき装置。
【請求項3】
さらに、前記処理槽10の外壁25に、複数の回収用配管が接続され、前記外壁25の内側に回転可能に設けられ、1つ以上の回収口36を有し、前記複数の回収用配管から選択された1つ以上の配管のみを前記処理槽10と連通させるための切り替えバルブ35を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のめっき装置。
【請求項4】
さらに、前記切り替えバルブ30の内側に、複数のノズル40を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のめっき装置。
【請求項5】
さらに、前記ワーク15の内面に処理を施すための、内面ノズル50を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のめっき装置。
【請求項6】
前記切り替えバルブ30を回転させ、切り替えバルブ30に設けられた供給口31と処理液供給用配管との位置関係を変えることにより、前記処理槽10に供給される処理液の量を変えることができることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のめっき装置。
【請求項7】
前記複数のノズル40は、前記切り替えバルブ30と一体に結合され、切り替えバルブ30と同時に回転可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のめっき装置。
【請求項8】
請求項1〜7のめっき装置を用いためっき方法であって、切り替えバルブ30を回転することにより、単一の処理槽10で、
処理槽10内に洗浄液を供給しワーク15を洗浄する工程、
必要に応じて、処理槽10内に加圧気体を供給し前記処理液を押し出し回収する工程、
処理槽10内に水を供給し洗浄後のワーク15を水洗する工程、
処理槽10内にめっき液を供給し、水洗後のワーク15にめっきを施す工程、
処理槽10内に加圧気体を供給し前記めっき液を押し出し回収する工程、
処理槽10内に水を供給し、めっき後のワーク15の水洗する工程、
処理槽10内に加圧気体を供給し、水洗後のワーク15を乾燥する工程、
を含むことを特徴とするめっき方法。
【請求項9】
前記めっきは、噴流方式により施すことを特徴とする請求項8に記載のめっき方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−67362(P2012−67362A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213944(P2010−213944)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)