説明

めねじ及びめねじを用いたアキュムレータ

容器本体(1)と蓋体(5)とを螺合したアキュムレータ(ACC)において;螺合部のめねじとして、のこ歯めねじのクリアランスフランクの傾斜角度(β)を、荷重を受ける逆形プレッシャフランク(20A)の傾斜角度(β)とし、プレッシャフランクの傾斜角度(θ)を逆形クリアランスフランク(2B)の傾斜角度(θ)にした、逆のこ歯めねじ、又は、両フランクの傾斜角度(α)(γ)がそれぞれ等しく山角度(δ)をほぼ90度に形成した、山角度90度めねじ、を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は、めねじ及びめねじを用いたアキュムレータに関するものである。
技術背景
アキュムレータは、容器本体の内部をブラダにより気体室と液体室に仕切り、その先端部に蓋体を螺着し、その他端に給排筒を螺着している。前記螺着には、JIS規格やISO規格に定められているねじ、例えば、三角ねじが用いられているが、この三角ねじのプレッシャフランク及びクリアランスフランクの傾斜角度は、それぞれ30度に形成されて、山角度は60度である。
このアキュムレータでは、内圧が上昇すると、蓋体が外方に押圧されるので、前記ねじには、軸方向及び周方向の荷重、所謂変動荷重が0〜最大荷重の範囲に亘り繰り返し加わるが、この荷重は各ねじ山が均一に分担するものではなく、引張方向に大きく偏る。そのため、大きな引っ張り荷重を受けるめねじ基端部の谷底に応力集中が生じ、そこから破壊してしまう。
そこで、この問題を解決するため、前記三角ねじの代わりに、のこ歯めねじが用いられる。
前記のこ歯めねじは、角ねじと三角ねじを組み合わせたような形状であり、各めねじ山の一側面には、おねじの荷重を受けるプレッシャフランクが設けられ、他側面には、クリアランスフランクが設けられている。
前記のこ歯めねじのプレッシャフランクの傾斜角度は、7°に形成され、クリアランスフランクのそれは、45°に形成されている。
のこ歯めねじを用いたアキュムレータでは、内圧が上昇すると、蓋体が押し上げられ、おねじがめねじのプレッシャフランクに圧接して、該プレッシャフランクを押し上げる。このプレッシャフランクに働く押し上げ力は、分散され容器本体を外方に広げる力、所謂拡径力、を発生させる。
この拡径力は、プレッシャフランクの傾斜角度が小さいときには、小さくなる。例えば、前記傾斜角度が、7°の場合には、該傾斜角度が30°の場合に比べ、拡径力は約1/5となる。そのため、容器主体の先端部は、ほとんど拡径しないので、めねじ山にかかるおねじ山の荷重を次のめねじ山に逃がすことができず、破損してしまう。特に、基端側のめねじ山1番目〜3番目に大きな荷重がかかり、めねじ谷底に特に大きな引っ張り応力が発生するので、この部分から破損することが多い。従って、アキュムレータの使用寿命は短くなる。 この発明は、上記事情に鑑み、アキュムレータの使用寿命を向上させることを目的とする。他の目的は、めねじの破損を防止することである。
【発明の開示】
この発明のアキュムレータは、ブラダを内蔵する容器本体と、該容器本体の一端に設けられた給排筒と、該容器本体の他端に設けられ、蓋体と螺合するめねじと、を備えたアキュムレータにおいて;前記めねじは、のこ歯めねじのクリアランスフランクとプレッシャフランクとを逆にした逆のこ歯めねじ、又は、前記両フランクの傾斜角度がそれぞれ等しい山角度90度めねじ、であることを特徴とする。
この発明のめねじは、クリアランスフランクとプレッシャフランクとを有するめねじにおいて;前記両フランクの傾斜角度がそれぞれ等しい山角度90度めねじ、であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本発明の第1実施例を示す図であり、第1図は、第3図の要部拡大図、第2図は第1図の逆のこ歯めねじが荷重を受けている状態を示す縦断面図、第3図は第4図の要部拡大断面図、第4図はアキュムレータを示す縦断面図である。第5図は本発明の第2実施例を示す縦断面拡大図、第6図は本発明の第3実施例を示す縦断面拡大図、第7図は本発明の第4実施例を示す縦断面拡大図、第8図〜第10図は、本発明の第5実施例を示す図であり、第8図は、第10図の要部拡大図、第9図は第8図のめねじが荷重を受けている状態を示す縦断面図、第10図はアキュムレータの容器本体と蓋体の螺合部を示す縦断面拡大図である。
発明の実施をするための最良の形態
この発明の第1実施例を図1〜図4により説明する。
アキュムレータACCは、容器本体1内にブラダ2を内蔵している。このブラダ2は、プリーツブラダであり、所定形状に折り畳まれるように折り癖がつけられている。このブラダ2のフランジ部3は、容器本体1の上部1aに係止され、蓋体5により固定されている。この蓋体5には、ブラダ2内に連通する給排気口6と、容器主体1のめねじ20に螺合するおねじ21とが設けられている。このめねじ20は、逆のこ歯めねじであり、12個のめねじ山F1〜F12を備えているが、めねじ山F1は、めねじ20の基端部20D側に位置し、めねじ山F12は、先端部20W側に位置している。
この逆のこ歯めねじは、のこ歯めねじ、例えば、プレッシャフランクの傾斜角度が15°、クリアランスフランクの傾斜角度が45°ののこ歯めねじ、のめねじ山F1〜F12のプレッシャフランクの形状(傾斜角度)とクリアランスフランクの形状(傾斜角度)とが互いに逆になっており、クリアランスフランクの傾斜角度が、荷重を受ける逆形プレッシャフランク20Aの傾斜角度βに形成され、プレッシャフランクの傾斜角度が逆形クリアランスフランク20Bの傾斜角度θに形成されている。
即ち、逆形プレッシャフランク20Aの傾斜角度βは、クリアランスフランクの傾斜角度45°であり、又、逆形クリアランスフランクの傾斜角度θは、プレッシャフランクの傾斜角度15°である。
逆形プレッシャフランク20Aと逆形クリアランスフランク32Bは、めねじ谷底20Cを介して連続しているが、この谷底20Cの半径r1は、0.4mmに形成されている。このねじ谷底の半径r1は、必要に応じて適宜選択されるが、ねじピッチの1/10〜1/3の範囲が好適である。
容器本体1の底部1bには、貫通穴10が設けられ、この貫通穴10にはOリングを介して給排筒13が挿着されている。この給排筒13のフランジ部14は貫通穴10の受部11に圧接されている。給排筒13にはクッションカップ15の付いたポペット弁16が摺動自在に支持されている。この給排筒13には、ナット17により容器本体1に固定されている。
次に、本実施例の作動について説明する。
給排筒13を介して図示しない液圧回路にアキュムレータAccを接続する。該液圧回路の液圧が変化し、容器本体1内の圧力が上昇すると、蓋体5は矢印A5方向に押圧され、第2図に示すように、おねじ21のおねじ山M1がめねじ20の逆形プレッシャフランク20Aに圧接する。
この時、めねじ山F1にかかる荷重は、分散され、矢印A20方向の押圧力、即ち、拡径力、を発生させるので、逆形プレッシャフランク20Aは、おねじ21のおねじ山M1の側面上を滑るようにしながら弾性変形し外方に拡がる。 この逆形プレッシャフランク20Aの傾斜角度βは45°であり、従来例のプレッシャフランクの傾斜角度15°の3倍なので、周方向変位量は大幅に増加する。そして、めねじ山F1で負担しきれない荷重は、逃がされて次のめねじ山F2にかかるとともに、該めねじ山F2で負担しきれない荷重は、逃されて次のめねじ山F3にかかる。このような過程を繰り返し、おねじにかかる全荷重は、めねじ山F1〜F12に伝達される。
この発明の第2実施例を第5図により説明する。
この実施例と第1実施例(第1図〜第4図)との相違は、逆のこ歯めねじのめねじ谷底20Cの半径が0.21mmである点である。
この発明の第3実施例を第6図により説明する。
この実施例と第1実施例(第1図〜第4図)との相違は、逆のこ歯めねじの逆形プレッシャフランク20Aの傾斜角度βが50°、逆形クリアランスフランク20Bの傾斜角度βが10°、めねじ谷底20Cの半径r1が0.21mm、である点である。
この発明の第4実施例を第7図により説明する。
この実施例と第1実施例(第1図〜第4図)との相違は、逆のこ歯めねじが段付きテーパめねじである点である。このめねじは、段状部20Xとテーパ部20Yとを備えている。この段状部20Xのめねじ山F1〜F3は、山頂カットされ、それらの山頂を結ぶ線はアキュムレータの中心線10Cに平行な直線Lとなる。前記テーパ部20Yのめねじ山F3〜F12は、山頂カットされ、それらの山頂を結ぶ線は基端部20D側から先端部20W側に向かって中心線10Cに近づく方向に傾斜するテーパ線Tとなる。
この発明の実施例は、上記に限定されるものではなく、例えば、次の様にしても良い。
標準配置状態、例えば、先端を上側に、基端を下側に配設し、傾斜角度の小さい方のフランク(荷重を受ける面)をめねじ山の下側の面にし、傾斜角度の大きい方のフランクをその上側の面にした状態、ののこ歯めねじを、逆配置状態、例えば、該のこ歯めねじの上下を逆にした状態、にし、先端を下側にし基端を上側にすると、傾斜角度の大きい方のフランクが、荷重を受ける逆形プレッシャフランクとなり、又、傾斜角度の小さい方のフランクが逆形クリアランスフランクとなる。この様に、のこ歯めねじを逆状態にすることにより、逆のこ歯めねじにしても良い。
又、逆形プレッシャフランクの傾斜角度βは、のこ歯めねじのクリアランスの傾斜角度と等しい角度にする代わりに、30°〜60°の範囲で適宜選択しても良い。
更に、逆形クリアランスの傾斜角度θは、のこ歯めねじのプレッシャフランクの傾斜角度と等しい角度とする代わりに、それと異なる傾斜角度にしても良い。なお、前記傾斜角度θは、逆形プレッシャフランクの傾斜角度βより小さく形成されるが、その角度θは、0°〜15°の範囲内で適宜選択され、例えば、逆形プレッシャフランクの傾斜角度βが45°の場合、逆形クリアランスフランクの傾斜角度θは0°が採用される。
実験例:
次に、前記実施例のめねじ、60°三角めねじ、のこ歯めねじ、について、おねじにかかる全荷重を332620Nとして、有限要素法で引っ張り荷重を計算を行い、各めねじ山F1〜F12のめねじ谷底の最大引っ張り応力(N/mm)を調べたところ、下記表1に示す結果となった。
この表1において、
Fnoはめねじ山の番号、
Aは逆形クリアランスフランクの傾斜角度15°、逆形プレッシャフランクの傾斜角度45°、めねじ谷底の半径0.4mmの逆のこ歯めねじ(第1実施例)、
Bは逆形クリアランスフランクの傾斜角度15°、逆形プレッシャフランクの傾斜角度45°、めねじ谷底の半径0.21mmの逆のこ歯めねじ(第2実施例)、
Cは逆形クリアランスフランクの傾斜角度10°、逆形プレッシャフランクの傾斜角度50°、めねじ谷底の半径0.21mmの逆のこ歯めねじ(第3実施例)、Dは逆形クリアランスフランクの傾斜角度15°、逆形プレッシャフランクの傾斜角度45°、めねじ谷底の半径0.4mm、の段付きテーパ逆のこ歯めねじ(第4実施例)、
Eはクリアランスフランクの傾斜角度7°、プレッシャフランクの傾斜角度45°、めねじ谷底の半径0.21mmの従来型のこ歯めねじ、
Fは60°プレッシャフランクの傾斜角度及びクリアランスフランクの傾斜角度が、それぞれ30度に形成された三角めねじ、である。

この表1から次のことが明らかとなった。
▲1▼基端部側のめねじ山F1〜F3の谷底引っ張り応力が、他のめねじ山F4〜F12のそれに比べて大きいこと。▲2▼逆のこ歯めねじA,B,C,Dのめねじ山の谷底引っ張り応力は、他のめねじE,Fのそれに比べて小さいこと。▲3▼逆のこ歯めねじA、B、C、Dの中で、Aのめねじ山の谷底引っ張り応力が最も小さいこと。▲4▼逆のこ歯めねじAのめねじ山の谷底引っ張り応力は、のこ歯めねじEのそれの約1/2.8位で、極めて小さいこと。
実験例2:
次に、前記B(第2実施例の逆のこ歯めねじ)、C(第3実施例の逆のこ歯めねじ)及びF(通常メートルめねじ)における、各めねじ山F〜F12の周方向変位量(mm)を測定したところ、表2の通りであった。

この表2から次のことが明らかとなった。
▲1▼円方向変位量はめねじ山番号が大きくなるに従い大きくなる傾向があること。▲2▼逆のこ歯めねじB、Cの円方向変位量が通常めねじFより大きいこと。▲3▼逆のこ歯めねじBより逆のこ歯めねじCの方が、円方向変位量が大きいこと。
この発明の第5実施例を図8〜図10により説明する。
この実施例と第1実施例との相違点は、容器本体と蓋体の螺着手段として、逆のこ歯めねじの代わりに、両フランクの傾斜角度がそれぞれ等しい山角度90度めねじ、を用いたことである。即ち、
図4に示すように、アキュムレータACCは、容器本体1内にブラダ2を内蔵している。このブラダ2は、プリーツブラダであり、所定形状に折り畳まれるように折り癖がつけられている。このブラダ2のフランジ部3は、容器本体1の上部1aに係止され、蓋体5により固定されている。この蓋体5には、ブラダ2内に連通する給排気口6と、容器主体1のめねじ20に螺合するおねじ21とが設けられている。このめねじ20は、12個のめねじ山F1〜F12を備えているが、めねじ山F1は、めねじ20の基端部20D側に位置し、めねじ山F12は、先端部20W側に位置している。
このめねじは、山角度90度めねじであり、山角度δは90度で、その山角度δは、標準三角ねじ、例えば、ISO規格の三角ねじ(ISO261)より大きく形成され、又、そのプレッシャフランク20aの傾斜角度α及びクリアランスフランク20bの傾斜角度γは、等しく、それぞれ45度に形成されている。この様に、両フランク20a、20bは、その傾斜角度α、γが等しいので、対称形となるため、逆のこ歯めねじに比べ、切削加工がしやすい。即ち、特殊形状の切削刃物を準備する必要はなく、又、切削加工も能率良く行うことができる。
なお、前記フランク20a、20bの傾斜角度α、γは等しく形成されるが、山角度δは、必ずしも正確に90度でなくても良く、その前後の角度が含まれている。即ち、山角度δは、90度、又は、ほぼ90度になる範囲内で適宜選択され、例えば、傾斜角度α、γをそれぞれ44.5度にし、山角度δを89度に形成しても良い。
プレッシャフランク20aとクリアランスフランク32bは、めねじ谷底20cを介して連続しているが、この谷底20cの半径r1は、0.4mmに形成されている。このねじ谷底の半径r1は、必要に応じて適宜選択されるが、ねじピッチの1/10〜1/3の範囲が好適である。
容器本体1の底部1bには、貫通穴10が設けられ、この貫通穴10にはOリングを介して給排筒13が挿着されている。この給排筒13のフランジ部14は貫通穴10の受部11に圧接されている。給排筒13にはクッションカップ15の付いたポペット弁16が摺動自在に支持されている。この給排筒13には、ナット17により容器本体1に固定されている。
次に、本実施例の作動について説明する。
給排筒13を介して図示しない液圧回路にアキュムレータAccを接続する。該液圧回路の液圧が変化し、容器本体1内の圧力が上昇すると、蓋体5は矢印A5方向に押圧され、第9図に示すように、おねじ21のおねじ山M1がめねじ20のプレッシャフランク20aに圧接する。
前記めねじ山F1にかかる荷重は、分散され、矢印A20方向の押圧力、即ち、拡径力、を発生させるので、プレッシャフランク20aは、おねじ21のおねじ山M1の側面上を滑るようにしながら弾性変形し外方に拡がる。
この時、前記めねじのプレッシャフランク20aの傾斜角度αは45°であり、従来例の標準三角ねじのプレッシャフランクの傾斜角度30°の1.5倍なので、周方向変位量は大幅に増加する。
又、このめねじの両フランク20a、20bの傾斜角度α、γはそれぞれ45度で、山角度δが90度なので、標準三角ねじに比べ、根太くなり、強度が大きくなる。
そして、めねじ山F1で負担しきれない荷重は、逃がされて次のめねじ山F2にかかるとともに、該めねじ山F2で負担しきれない荷重は、逃されて次のめねじ山F3にかかる。このような過程を繰り返し、おねじにかかる全荷重は、めねじ山F1〜F12に伝達される。
本発明の実施例は、上記に限定されるものではなく、例えば、前記第4実施例(第7図)と同じように、前記山角度90度めめねじに、段状部とテーパ部とを設け、段付きテーパねじにしても良い。
また、前記山角度90度めねねじは、標準三角ねじに比べ、根太であり強度が大きいので、石膏などの脆弱材で形成されるねじ、にも利用できる。
【発明の効果】
この発明のアキュムレータは、のこ歯めねのクリアランスフランクとプレッシャフランクとを逆にした逆のこ歯めねじ、又は、前記両フランクの傾斜角度がそれぞれ等しい山角度90度めねじ、を備えているので、のこ歯めねじに比べ、荷重を受ける面の傾斜角度は、大幅に大きくなる。そのため、従来例に比し、拡径力が大きくなり、めねじ山の負担する荷重が軽減される。従って、めねじの破損を防止することができるので、アキュムレータの使用寿命を向上させることができる。
この発明のめねじは、クリアランスフランクの傾斜角度とプレッシャフランクの傾斜角度とがそれぞれ等しい山角度90度めねじなので、標準三角ねじに比べて、強度が大きく破壊しにくい。又、逆のこ歯めねじに比べて、切削加工し易いので、加工能率の向上を図ることができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブラダを内蔵する容器本体と、該容器本体の一端に設けられた給排筒と、該容器本体の他端に設けられ、蓋体と螺合するめねじと、を備えたアキュムレータにおいて;
前記めねじは、のこ歯めねのクリアランスフランクとプレッシャフランクとを逆にした逆のこ歯めねじ、又は、前記両フランクの傾斜角度がそれぞれ等しい山角度90度めねじ、であることを特徴とするアキュムレータ。
【請求項2】
逆のこ歯めねじは、クリアランスフランクとプレッシャフランクとを有する、標準配置状態ののこ歯めねじを逆配置状態にして、該クリアランスフランクを荷重を受ける逆プレッシャフランクにし、又、該プレッシャフランクを逆形クリアランスフランクとしたねじであって、該逆形プレッシャフランクは押圧力を受けた時に外方に拡がることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項3】
逆のこ歯めねじは、のこ歯めねじのプレッシャフランクの形状とクリアランスフランクとの形状を逆にして、逆形クリアランスフランクと荷重を受ける逆形プレッシャフランクとを形成したねじであって、該逆形プレッシャフランクは、押圧力を受けた時に外方に拡がることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項4】
逆のこ歯めねじは、のこ歯めねじのクリアランスフランクの傾斜角度を、荷重を受ける逆形プレッシャフランクの傾斜角度にし、又、クリアランスフランクを前記逆形プレッシャフランクの傾斜角度より小さい逆形クリアランスフランクにしたねじであって、該逆形プレッシャフランクは、押圧力を受けた時に外方に拡がることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項5】
逆形プレッシャフランクの傾斜角度が、30°〜60°であることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項6】
逆形プレッシャフランクと逆形クリアランスフランクが、めねじ谷底を介して連続しており、該めねじ谷底の半径がねじピッチの1/10〜1/3の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項7】
逆形クリアランスフランクの傾斜角度が、0°〜15°であることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項8】
逆のこ歯めねじは、段部とテーパ部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のアキュムレータ。
【請求項9】
クリアランスフランクとプレッシャフランクとを有するめねじにおいて;前記めねじは、前記両フランクの傾斜角度が、それぞれ等しい山角度90度めねじ、であることを特徴とするめねじ。
【請求項10】
段部とテーパ部とを備えていることを特徴とする請求項9記載のめねじ。

【国際公開番号】WO2004/048785
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【発行日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554927(P2004−554927)
【国際出願番号】PCT/JP2002/012239
【国際出願日】平成14年11月22日(2002.11.22)
【出願人】(000193999)
【出願人】(000227803)日本アキュムレータ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】