説明

ろ過システム

【課題】浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することが可能なろ過システムを提供する。
【解決手段】第1浮上ろ材層と、第1浮上ろ材層の上方で浮上ろ材を支持する第1開口率の第1上部スクリーンと、第1浮上ろ材層の下方に配設された第1被処理水流入口と、第1上部スクリーンの上方に位置する第1逆洗水供給源と、第1浮上ろ材層の下方に配設された第1逆洗水排出手段とを有する第1のろ過槽と、第2浮上ろ材層と、第2浮上ろ材層の上方で浮上ろ材を支持する第2開口率の第2上部スクリーンと、第2浮上ろ材層の下方に配設された第2被処理水流入口と、第2被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構と、第2上部スクリーンの上方に位置する第2逆洗水供給源と、第2浮上ろ材層の下方に配設された第2逆洗水排出手段とを有する第2のろ過槽とを備え、第1開口率が第2開口率よりも小さいろ過システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のろ過槽を有するろ過システムに関し、特に、下水処理場などで用い得るろ過システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下水処理場へ流入する下水を高速で処理することができるろ過槽として、発泡樹脂製の浮上ろ材からなる浮上ろ材層と、該浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する上部スクリーンとを有する上向流式のろ過槽が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして、この上向流式のろ過槽では、浮上ろ材層に下水を上向流で通水し、下水中の浮遊物質(SS:suspended solids)を浮上ろ材層で捕捉することにより、下水をろ過してSSが除去されたろ過水を得ることができる。また、SSの捕捉により下水通水時の浮上ろ材層での圧力損失が増加し、ろ過槽が所望のろ過性能を発揮できなくなった場合には、浮上ろ材層に逆洗水を下向流で通水し、浮上ろ材を下方に展開させて捕捉したSSを排出させることにより、浮上ろ材層を逆洗(逆流洗浄)してろ過槽のろ過性能を回復させることができる。
【0004】
ここで、上記従来の上向流式のろ過槽では、逆洗時に水の流れ易い部分のみに逆洗水が集中して流れる(水みちが形成される)ことがあり、逆洗時に水みちが形成された部分のみが洗浄されると、浮上ろ材層中にSSの捕捉量が比較的多い部分(重閉塞部分)と、SSの捕捉量が比較的少ない部分(軽閉塞部分)とが発生する場合がある。そして、一度、浮上ろ材層中に重閉塞部分と軽閉塞部分との双方が発生すると、逆洗時に水の流れ易い軽閉塞部分のみに逆洗水が集中して流れ、浮上ろ材層全体に亘って浮上ろ材が均一に展開せず、浮上ろ材層を均一かつ十分に逆洗することが出来なかった。また、逆洗水が軽閉塞部分に集中して流れることにより、軽閉塞部分での逆洗水の流速が大きくなり、浮上ろ材が下方に展開し過ぎて、ろ過槽の下部に配設された逆洗水の排出口から浮上ろ材がろ過槽外へと流出してしまうことがあった。
【0005】
そこで、逆洗時に逆洗水を浮上ろ材層全体に亘って均一に流通させ、浮上ろ材を均一に展開させて洗浄する方法として、ろ過槽の上部スクリーンに設ける開口の割合(開口率=(開口面積/上部スクリーン面積)×100)を1〜30%の範囲内の一定の値とすることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−136088号公報
【特許文献2】特許第4284222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上部スクリーンの開口率を1〜30%の範囲内の一定値とした上記従来のろ過槽では、流量が経時変化する下水等の被処理水を処理する場合に、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することが困難であった。
【0008】
具体的には、例えば、汚水と雨水とを同一の水路で集める合流式下水を上記従来のろ過槽で処理する場合について検討すると、以下のような理由により、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することが困難であった。
【0009】
即ち、従来のろ過槽では、雨水が流入せず、汚水のみがろ過される晴天時には、微小なSSを高濃度で含む汚水からなる被処理水が低流速で浮上ろ材層を通過し、微小なSSが浮上ろ材層の奥深く(上側)まで入り込んで浮上ろ材層が強固に閉塞するため、上部スクリーンの開口率を非常に小さくしなければ、逆洗時に浮上ろ材層を均一に逆洗することができない。一方、雨水が流入し、汚水と雨水との合流水がろ過される雨天時には、比較的粗大なSSを含む雨水と汚水との合流水からなる被処理水が高流速で浮上ろ材層を通過し、被処理水中のSSの大部分は浮上ろ材層の表層(下側)付近全面で捕捉されるので、上部スクリーンの開口率がある程度大きくても、逆洗時に浮上ろ材層を均一に逆洗することができる。そのため、従来のろ過槽において、晴天時と雨天時との何れの場合であっても浮上ろ材層を均一に逆洗することができるように晴天時に合わせてスクリーンの開口率を小さく設定すると、晴天時には逆洗に好適な開口率のスクリーンを有するろ過槽で被処理水をろ過することができるが、雨天時には開口率を不要に小さくしたろ過槽で被処理水をろ過することとなってしまう。従って、従来のろ過槽では、雨天時に逆洗水が上部スクリーンを通過する際の通過抵抗が不要に大きくなるため、逆洗水を所定流速の下向流で流すために必要な設備(例えば、逆洗水を排出するのに必要な弁や配管、或いは、逆洗水排出用のポンプ)の仕様が大きくなり、コストが増大してしまっていた。
【0010】
そこで、流量が経時変化する下水等の被処理水を処理する場合であっても、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することが可能なろ過システムが求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明のろ過システムは、被処理水をろ過する複数のろ過槽を有するろ過システムであって、浮上ろ材からなる第1浮上ろ材層と、該第1浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する第1開口率の第1上部スクリーンと、前記第1浮上ろ材層よりも下方に配設された第1被処理水流入口と、前記第1上部スクリーンよりも上方に位置する第1逆洗水供給源と、前記第1浮上ろ材層よりも下方に配設されて第1浮上ろ材層の逆洗時に前記第1逆洗水供給源から供給された逆洗水を排出する第1逆洗水排出手段とを有する第1のろ過槽と、浮上ろ材からなる第2浮上ろ材層と、該第2浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する第2開口率の第2上部スクリーンと、前記第2浮上ろ材層よりも下方に配設された第2被処理水流入口と、該第2被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構と、前記第2上部スクリーンよりも上方に位置する第2逆洗水供給源と、前記第2浮上ろ材層よりも下方に配設されて第2浮上ろ材層の逆洗時に前記第2逆洗水供給源から供給された逆洗水を排出する第2逆洗水排出手段とを有する第2のろ過槽とを備え、前記第1開口率が、前記第2開口率よりも小さいことを特徴とする。このように、第1のろ過槽の第1上部スクリーンの開口率(第1開口率)を第2のろ過槽の第2上部スクリーンの開口率(第2開口率)よりも小さくすると共に、第2のろ過槽内への被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構を設ければ、被処理水の流量が少ない場合には、流入遮断機構を用いて第2被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断し、低開口率の上部スクリーンを有する第1のろ過槽のみで被処理水をろ過し、被処理水の流量が増加した場合には、流入遮断機構による被処理水の流入の遮断を解除して第2被処理水流入口から第2のろ過槽内へ被処理水を流入させ、第1のろ過槽に加えて高開口率の上部スクリーンを有する第2のろ過槽も用いて被処理水をろ過することができる。そのため、被処理水の流量が少ない場合には、微小なSSが浮上ろ材層の奥深くまで入り込んで浮上ろ材層が強固に閉塞しても浮上ろ材層を均一に逆洗することが可能な第1のろ過槽でろ過を実施し、被処理水の流量が多い場合には、第1のろ過槽に加えて第2のろ過槽も用いて、広いろ過面積で大量の被処理水のろ過を実施することができる。従って、被処理水の流量が経時変化する場合であっても、第1のろ過槽および第2のろ過槽ともに浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することができる。
【0012】
ここで、本発明のろ過システムは、前記第1開口率が0.5〜5%であり、前記第2開口率が2〜30%であることが好ましい。第1開口率を0.5%以上5%以下とし、第2開口率を2%以上30%以下とすれば、超微小なSSを十分に除去して清浄なろ過水を得ることができるからである。
【0013】
また、本発明のろ過システムは、前記第1のろ過槽の面積が、前記第2のろ過槽の面積の0.5〜2倍であることが好ましい。第1のろ過槽の面積を第2のろ過槽の面積の0.5倍以上とすれば、第1のろ過槽の面積を十分に確保して被処理水の流量が少ない場合に被処理水を効率的にろ過することができ、2倍以下とすれば、第2のろ過槽の面積を十分に確保して被処理水の流量が多い場合に被処理水を効率的にろ過することができるからである。なお、本発明において、ろ過槽の面積とは、上部スクリーンが配設されている位置におけるろ過槽の水平方向の断面積を指す。
【0014】
そして、本発明のろ過システムは、前記第1被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構を更に備えることが好ましい。第1のろ過槽内への被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構を設ければ、第1のろ過槽を逆洗する際に、流入遮断機構を用いて第1被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断することで、被処理水が第1のろ過槽内に流入して逆洗効率が低下するのを防止することができるからである。
【発明の効果】
【0015】
本発明のろ過システムによれば、被処理水の流量が経時変化する場合であっても、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に従う代表的なろ過システムの構成を平面視で示す説明図である。
【図2】図1に示すろ過システムのI−I断面を示す説明図である。
【図3】図1に示すろ過システムのII−II断面を示す説明図である。
【図4】図1に示すろ過システムにおいて浮上ろ材層を逆洗している状態を図3と同位置(II−II断面)で示す説明図である。
【図5】本発明に従う他のろ過システムの構成を示す説明図であり、(a)はろ過システムの構成を平面視で示し、(b)は図5(a)のIII−III断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明のろ過システムは、例えば合流式下水、分流式下水(汚水)、中小河川水、道路側溝水等の流量が大きく経時変化する被処理水をろ過するのに適したシステムである。なお、分流式下水では、汚水と雨水とを別々の配管で流しており、雨水は河川等へ直接放流されるため、通常、分流式下水を処理する際には流量の経時変化が小さい汚水のみが本発明のろ過システムで処理(ろ過)されることとなるが、雨天時には雨水が土中から汚水用の配管内に染み込む等して、被処理水である汚水の流量が大きく経時変化することがある。
【0018】
本発明に従うろ過システムの一例は、下水処理場などに設置されて被処理水としての合流下水をろ過するものである。そのため、このろ過システムでは、雨水が流入しない晴天時には汚水のみが被処理水としてろ過され、雨天時には汚水と雨水との合流水が被処理水としてろ過される。
【0019】
図1〜3に示すように、この一例のろ過システム100は、ポンプ(図示せず)で揚水された被処理水が流れる被処理水流路110と、被処理水流路110から越流した被処理水をろ過する5つのろ過槽(図1の左から順に、第1ろ過槽130A,第3ろ過槽130C,第2ろ過槽130B,第4ろ過槽130D,第5ろ過槽130E)と、各ろ過槽130A〜130Eで被処理水をろ過して得たろ過水を貯留する、5つのろ過槽130A〜130Eに共通のろ過水貯留部140と、ろ過水貯留部140から越流したろ過水がろ過システム100外へと流出するろ過水流路150とを備えている。
【0020】
ここで、このろ過システム100では、本発明の「第1のろ過槽」に相当する第1ろ過槽130Aと第3ろ過槽130Cとが同一の構成を有しており、本発明の第2のろ過槽に相当する第2ろ過槽130Bと第4ろ過槽130Dと第5ろ過槽130Eとが同一の構成を有している。そこで、以下では、原則として第1ろ過槽130Aと第2ろ過槽130Bを用いて説明し、特に断った場合を除き、第3ろ過槽130C、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eについては説明を省略する。
【0021】
被処理水流路110は、ろ過槽130A〜130Eの併設方向と平行な方向であるろ過システム100の長手方向(図1では左右方向)に延在しており、図3に図1のII−II断面を示すように、被処理水流路110は地面に直接設置されてはおらず、空中部分に持ち上げた状態で配設されている。そして、この被処理水流路110には、ポンプ(図示せず)で揚水された被処理水が、図1では左側から右側に向かって流れる。
【0022】
第1ろ過槽130Aは、図2に図1のI−I断面を示し、図3に図1のII−II断面を示すように、浮上ろ材132からなる第1浮上ろ材層132Aと、第1浮上ろ材層132Aの上方に配設されて浮上ろ材132を支持する(即ち、浮上ろ材132の上方への流出を防止する)第1上部スクリーン133Aとを備えている。そして、第1上部スクリーン133Aには、浮上ろ材132よりも小さいサイズの複数の開口が第1開口率Aで設けられている。また、第1ろ過槽130Aの第1上部スクリーン133Aの上方にはろ過水貯留部140が位置しており、該ろ過水貯留部140は、第1浮上ろ材層132Aを逆洗する際にろ過水を逆洗水として供給する第1逆洗水供給源として機能する。更に、第1ろ過槽130Aの第1浮上ろ材層132Aよりも下方には、第1ろ過槽130Aの外部まで延在する3本の第1逆洗水配管134Aが設けられており、各第1逆洗水配管134Aは開閉自在な第1逆洗弁135Aを有している。そして、これら第1逆洗水配管134Aおよび第1逆洗弁135Aは、第1浮上ろ材層132Aを逆洗する際に、ろ過水貯留部140から第1浮上ろ材層132Aを通って下方へ流れる逆洗水(ろ過水)を排出する第1逆洗水排出手段として機能する。
【0023】
なお、第1ろ過槽130Aの第1上部スクリーン133Aの第1開口率Aは比較的小さく、逆洗時にろ過水(逆洗水)が第1上部スクリーン133Aを通過する際の抵抗は大きいので、この第1ろ過槽130Aでは、逆洗に有効な逆洗水の流速を確保するために、コストは高くなるが第1逆洗水配管134Aを3本設けている。因みに、本発明のろ過システムでは、第1逆洗水排出手段として、逆洗に有効な逆洗水の流速を確保し得る吐出量のポンプを用いても良い。
【0024】
そして、図3に示すように、被処理水流路110と第1ろ過槽130Aとは、流入遮断機構としての開閉可能な第1流入弁111Aが配設されており、被処理水流路110から被処理水が越流する越流部、および、該越流部で被処理水流路110から越流した被処理水が流入する第1調圧部120Aを介して接続されており、略鉛直方向に延在する第1調圧部120Aと、第1ろ過槽130Aとは、第1浮上ろ材層132Aよりも下方に設けられた第1被処理水流入口131Aで連通している。なお、第1調圧部120Aは、被処理水流路110と第1ろ過槽130A(より詳細には、ろ過水貯留部140)との水位差が確保できるようにされており、被処理水流路110から越流した被処理水を第1ろ過槽130Aに流入させて第1浮上ろ材層132Aでろ過する際に上昇するろ過損失水頭(第1調圧部120Aと第1ろ過槽130Aとの水位差)を確保・調整するための水路である。従って、本発明のろ過システムでは、被処理水流路110や、第1調圧部120Aを設けることなく、被処理水をポンプ等で第1ろ過槽130Aの下部に直接送水しても良い。また、流入遮断機構は、流入弁(例えば、ゲートバルブやボールバルブ等)に限定されることなく、落とし板などで構成しても良い。
【0025】
第2ろ過槽130Bは、図2に示すように、浮上ろ材132からなる第2浮上ろ材層132Bと、第2浮上ろ材層132Bの上方に配設されて浮上ろ材132を支持する(即ち、浮上ろ材132の上方への流出を防止する)第2上部スクリーン133Bとを備えている。そして、第2上部スクリーン133Bには、浮上ろ材132よりも小さいサイズの複数の開口が、第1開口率Aよりも大きい第2開口率A(A>A)で設けられている。また、第2ろ過槽130Bの第2上部スクリーン133Bの上方にはろ過水貯留部140が位置しており、該ろ過水貯留部140は、第2浮上ろ材層132Bを逆洗する際にろ過水を逆洗水として供給する第2逆洗水供給源として機能する。更に、第2ろ過槽130Bの第2浮上ろ材層132Bよりも下方には、第2ろ過槽130Bの外部まで延在する2本の第2逆洗水配管134Bが設けられており、各逆洗水配管134Bは開閉自在な第2逆洗弁135Bを有している。そして、これら第2逆洗水配管134Bおよび第2逆洗弁135Bは、第2浮上ろ材層132Bを逆洗する際に、ろ過水貯留部140から第2浮上ろ材層132Bを通って下方へ流れる逆洗水(ろ過水)を排出する第2逆洗水排出手段として機能する。
【0026】
なお、第2ろ過槽130Bの第2上部スクリーン133Bの第1開口率Aは比較的大きく、逆洗時にろ過水(逆洗水)が第2上部スクリーン133Bを通過する際の抵抗は小さいので、この第2ろ過槽130Bでは、逆洗に有効な逆洗水の流速を確保しつつコストを低減するために、第2逆洗水配管134Bの配設本数を2本としている。因みに、本発明のろ過システムでは、第2逆洗水排出手段として、逆洗に有効な逆洗水の流速を確保し得る吐出量のポンプを用いても良い。
【0027】
そして、被処理水流路110と第2ろ過槽130Bとは、流入遮断機構としての開閉可能な第2流入弁111Bが配設されており、被処理水流路110から被処理水が越流する越流部、および、該越流部で被処理水流路110から越流した被処理水が流入する第2調圧部120Bを介して接続されており、略鉛直方向に延在する第2調圧部120Bと、第2ろ過槽130Bとは、第2浮上ろ材層132Bよりも下方に設けられた第2被処理水流入口(図示せず)で連通している。なお、第2調圧部120Bは、被処理水流路110と第2ろ過槽130B(より詳細には、ろ過水貯留部140)との水位差が確保できるようにされており、被処理水流路110から越流した被処理水を第2ろ過槽130Bに流入させて第2浮上ろ材層132Bでろ過する際に上昇するろ過損失水頭(第2調圧部120Bと第2ろ過槽130Bとの水位差)を確保・調整するための水路である。従って、本発明のろ過システムでは、被処理水流路110や、第2調圧部120Bを設けることなく、被処理水をポンプ等で第2ろ過槽130Bの下部に直接送水しても良い。また、流入遮断機構は、流入弁(例えば、ゲートバルブやボールバルブ等)に限定されることなく、落とし板などで構成しても良い。
【0028】
ここで、第1浮上ろ材層132Aおよび第2浮上ろ材層132Bを構成する浮上ろ材132としては、独立気泡型の発泡ポリエチレンからなる浮上ろ材など、既知の浮上ろ材を用いることができる。そして、使用前および/または使用時における浮上ろ材132の密度は、0.4g/cm超、0.8g/cm以下であることが好ましい。
【0029】
第1上部スクリーン133Aおよび第2上部スクリーン133Bとしては、浮上ろ材132の流出を防止することが可能なものであれば、特に限定されることなくパンチングメタル等を用いることができる。
【0030】
ろ過水貯留部140は、第1ろ過槽130A〜第5ろ過槽130Eの上面全体に亘って延在しており、該ろ過水貯留部140には、各浮上ろ材層132A〜132Eで被処理水をろ過して得たろ過水が貯留される。そして、ろ過水貯留部140に貯留されたろ過水は、図1では第5ろ過槽130Eの右側に位置するろ過水流路150へと越流し、ろ過システム100の外へと流出する。
【0031】
そして、このろ過システム100では、晴天時と雨天時とで大きく変動する被処理水の流量に応じて、以下のようにして効率的に被処理水のろ過を行う。
【0032】
<晴天時>
ろ過システム100では、雨水が流入しない晴天時には、微小なSSを高濃度で含む汚水のみが処理されることとなり、被処理水の流量は、雨天時と比較して少なくなる。
【0033】
ここで、流量が少ない汚水のみを被処理水としてろ過する場合、汚水は浮上ろ材層を低流速で通過することとなり、汚水中に含まれている微小なSSが、浮上ろ材層の奥深く(上側)まで入り込むので、浮上ろ材層が強固に閉塞する。そのため、汚水のみを被処理水としてろ過する場合には、浮上ろ材層を逆洗する際に浮上ろ材を均一に展開させることができるように、上部スクリーンの開口率が小さいろ過槽でろ過処理をする必要がある。なお、上部スクリーンの開口率を小さくすることで逆洗時に浮上ろ材を均一に展開させることができるのは、逆洗水がスクリーンを通過する際の圧力損失が大きくなり、スクリーンから均等に水が流れるためであると推察される。
【0034】
そこで、このろ過システム100では、被処理水の流量が少ない晴天時には、第1開口率Aの上部スクリーンを用いた第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cのみで被処理水をろ過し、第1開口率Aよりも大きい第2開口率Aの上部スクリーンを用いた第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eでは被処理水のろ過を実施しない。
【0035】
即ち、晴天時には、第1流入弁111Aおよび第3流入弁111Cを開いて被処理水を第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cに流入させる一方で、第2流入弁111B、第4流入弁111Dおよび第5流入弁111Eを閉じて被処理水の第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eへの流入を遮断する。
【0036】
従って、第1ろ過槽130Aを用いて説明すると、図3に示すように、被処理水は、被処理水流路110から第1流入弁111Aを通って第1調圧部120Aへと流入した後、第1被処理水流入口131Aを介して第1ろ過槽130Aへと流入し、第1ろ過槽130Aを上向流で流れて第1浮上ろ材層132Aでろ過される。そして、得られたろ過水はろ過水貯留部140に貯留される。なお、第3ろ過槽130Cでも同様にして被処理水がろ過される。因みに、晴天時の被処理水の流量は少ないので、第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cの2槽のみでも十分にろ過することができる。
【0037】
ここで、被処理水のろ過により第1浮上ろ材層132Aが閉塞し、ろ過差圧が所定値以上まで上昇した場合には、第1流入弁111Aを閉め、被処理水の流入を停止させると共に、3つの第1逆洗弁135Aを全て開くことにより、図4に示すように、ろ過水貯留部140に貯留されたろ過水を逆洗水として下向流で流し、第1浮上ろ材層132Aを構成する浮上ろ材132を下方へ均一に展開させる。そして、第1浮上ろ材層132Aに捕捉されたSSを逆洗水と共に3本の第1逆洗水配管134Aから排出する。なお、第1浮上ろ材層132Aの逆洗時には、第1流入弁111Aを閉めなくても良いが、逆洗中に被処理水が連続的に流入することにより逆洗効率が低下すると共に、ろ過水回収率(=得られたろ過水量/流入した被処理水量)が低下するのを防止する観点からは、第1流入弁111Aを閉めた状態で逆洗するのが好ましい。また、晴天時には微小なSSにより浮上ろ材層が強固に閉塞しているため、被処理水の流入による逆洗水の下向流速の低下を防止し、十分な流速の逆洗水で浮上ろ材層を洗浄する観点からも、第1流入弁111Aを閉めた状態で逆洗するのが好ましい。因みに、このろ過システム100では、第1浮上ろ材層132Aを逆洗している間も、第3ろ過槽130Cを用いて被処理水のろ過を継続することができる。
【0038】
<雨天時>
一方、このろ過システム100では、汚水以外に雨水も流入する雨天時には、比較的粗大なSSを含む雨水と汚水との合流水が処理されることとなり、被処理水の流量は、晴天時と比較して多くなる。具体的には、雨天時の被処理水の流量は晴天時の2〜10倍になる。
【0039】
ここで、流量が多い合流水を被処理水としてろ過する場合、合流水は浮上ろ材層を高流速で通過し、また、合流水中のSSの粒子径は大きいため、合流水中のSSの大部分は浮上ろ材層の表層(下側)付近全面で捕捉される。そのため、合流水を被処理水としてろ過する場合には、上部スクリーンの開口率がある程度大きいろ過槽であっても、浮上ろ材層を逆洗する際に浮上ろ材層を均一に逆洗することができる。そして、逆洗水が上部スクリーンを通過する際の通過抵抗を可能な範囲で低くし、逆洗水の流速を高めると共に、逆洗水を下向流で流すために必要な逆洗弁や逆洗水配管の数を減らしたり、逆洗水配管の径を小さくしたりしてコストを低減する観点からは、雨天時には上部スクリーンの開口率が大きいろ過槽を使用してろ過処理をすることが好ましい。
【0040】
そこで、このろ過システム100では、被処理水の流量が多い雨天時には、第1開口率Aの上部スクリーンを用いた第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cのみならず、第1開口率Aよりも大きい第2開口率Aの上部スクリーンを用いた第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eも使用して被処理水をろ過する。
【0041】
即ち、雨天時には、第1流入弁111A〜第5流入弁111Eの全てを開いて被処理水を第1ろ過槽130A〜第5ろ過槽130Eの全てに流入させる。
【0042】
そして、第1ろ過槽130Aで被処理水をろ過する場合について図3を用いて上記で説明したのと同様にして、第1ろ過槽130A〜第5ろ過槽130Eで合流水をろ過し、得られたろ過水はろ過水貯留部140に貯留する。
【0043】
また、被処理水のろ過により浮上ろ材層が閉塞し、ろ過差圧が所定値以上まで上昇した場合も、第1ろ過槽130Aについて前述したのと同様にして、ろ過水を逆洗水として用いて逆洗を実施することができる。因みに、このろ過システム100では、第1浮上ろ材層132Aを逆洗している間も、第2ろ過槽130B〜第5ろ過槽130Eを用いて被処理水のろ過を継続することができる。
【0044】
そして、このろ過システム100によれば、晴天時等の被処理水の流量が少ない場合には、微小なSSが浮上ろ材層の奥深くまで入り込んで浮上ろ材層が強固に閉塞しても浮上ろ材層を均一に逆洗することが可能な、低開口率の上部スクリーンを有する第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cで被処理水をろ過することができる。また、雨天時などの被処理水の流量が多い場合には、逆洗水が上部スクリーンを通過する際の通過抵抗が小さく、低コストで効率的に逆洗水を浮上ろ材層に通水することが可能な、高開口率の上部スクリーンを有する第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eも用いて被処理水をろ過することができる。従って、全ての上部スクリーンの開口率を被処理水の流量が少ない場合に合わせて設計した従来のろ過システムとは異なり、このろ過システム100では、被処理水の流量に応じて使用するろ過槽を使い分け、被処理水の流量が経時変化する場合であっても、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することができる。
【0045】
ここで、このろ過システム100では、晴天時に超微小なSS(粒径50μm未満)まで十分に除去する観点からは、第1開口率Aを0.5%以上5%以下とし、低速(例えば100m/日のろ過速度)でろ過することが好ましく、晴天時に微小なSS(粒径50μm以上100μm以下)および普通のSS(粒径100μm超)のみを除去する観点からは、第1開口率Aを5%超とし、比較的高速(例えば500m/日のろ過速度)でろ過することが好ましい。また、雨天時に超微小なSS(粒径50μm未満)まで十分に除去する観点からは、第2開口率Aを2%以上30%以下とし、高速(例えば1000m/日のろ過速度)でろ過することが好ましく、雨天時に普通のSS(粒径100μm超)のみを除去する観点からは、第2開口率Aを30%超とし、高速(例えば1500m/日のろ過速度)でろ過することが好ましい。
【0046】
従って、超微小なSSを十分に除去して清浄なろ過水を得る観点からは、第1開口率Aは、0.5%以上5%以下とすることが好ましく、第2開口率Aは、2%以上30%以下とすることが好ましい。
【0047】
更に、被処理水の流量が少ない場合に被処理水を効率的にろ過する観点からは、第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cの面積の合計は、第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eの面積の合計の0.5倍以上であることが好ましい。また、被処理水の流量が多い場合に被処理水を効率的にろ過する観点からは、第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cの面積の合計は、第2ろ過槽130B、第4ろ過槽130Dおよび第5ろ過槽130Eの面積の合計の2倍以下であることが好ましい。なお、各ろ過槽の面積は、例えば、晴天時に第1ろ過槽130Aおよび第3ろ過槽130Cのみで被処理水をろ過する際のろ過槽単位面積当たりの流量が100〜500m/m・日となり、雨天時に全てのろ過槽で被処理水をろ過する際のろ過槽単位面積当たりの流量が500〜1500m/m・日、特には1000〜1500m/m・日のとなるようにすることが好ましい。
【0048】
ここで、本発明のろ過システムは、例えば図5(a),(b)に示すような構成とすることもできる。なお、図5(a)はろ過システムの構成を平面視で示し、図5(b)は図5(a)のIII−III断面を示している。
【0049】
この他の例のろ過システム200は、被処理水流路110の代わりに地面に直接設置した被処理水槽210を使用している点、被処理水槽210をろ過システム200の長手方向に直角な方向(図5では上下方向)に延在させている点、各流入弁211A〜211Eが配設された越流部および各調圧部220A〜220Eが、第1ろ過槽230Aの図5では左側でろ過システム200の長手方向に直角な方向に併設されている点、被処理水流入口231A〜231Eが各ろ過槽230A〜230Eの底面に配設されている点、各調圧部220A〜220Eに流入した被処理水が、各ろ過槽230A〜230Eの下側に埋設された被処理水流入管221A〜221Eを通って被処理水流入口231A〜231Eから各ろ過槽230A〜230Eに流入する点、および、第5ろ過槽230Eの第5上部スクリーン233Eの開口率が第2開口率Aよりも大きい第3開口率Aであり、且つ、第5ろ過槽230Eに設けられた第5逆洗水配管234Eの本数が1本である点で先の一例のろ過システムと構成が異なっており、他の点では先の一例のろ過システムと同様に構成されている。
【0050】
そして、この他の例のろ過システム200では、被処理水の流量が少ない晴天時には第1ろ過槽230Aおよび第3ろ過槽230Cを用いてろ過を行い、被処理水の流量が比較的多い雨天時には、第1ろ過槽230Aおよび第3ろ過槽230Cに加えて、第2ろ過槽230Bおよび第4ろ過槽230Dも用いてろ過を行う。更に、被処理水の流量が非常に多い大雨時には、全てのろ過槽230A〜230Eを用いてろ過を行う。なお、被処理水のろ過および浮上ろ材層の逆洗は、被処理水のろ過時に被処理水が調圧部から直接ろ過槽へと流入せず、被処理水流入管を通ってからろ過槽へと流入する点を除いて、先の一例のろ過システム100と同様にして実施することができる。
【0051】
従って、このろ過システム200では、先の一例のろ過システム100と同様に、被処理水の流量が経時変化する場合であっても、被処理水の流量に応じて使用するろ過槽を使い分け、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することができる。
【0052】
なお、このろ過システム200では、空中部分に被処理水流路110を配設して被処理水をろ過槽側へと越流させる代わりに、地面に直接設置した被処理水槽210から被処理水をろ過槽側へと越流させているので、空中部分に被処理水流路を配設する際に必要となる補強を不要として、施工性の向上を図ることができる。また、被処理水槽210をろ過システム200の長手方向に直角な方向に延在させているので、被処理水槽210をろ過システム200の長手方向に延在させた場合と比較して、設置面積を低減することができる。更に、被処理水槽210の水位は被処理水槽210の全面で同一なので、被処理水を均等に調圧部へと流入させることができる。
【0053】
以上、本発明のろ過システムにつき一例および他の例を用いて説明したが、本発明のろ過システムは、上記一例および他の例に限定されることはなく、本発明のろ過システムには適宜変更を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明のろ過システムによれば、被処理水の流量が経時変化する場合であっても、浮上ろ材層の均一な逆洗と、低コストで効率的な逆洗との両立を達成することができる。
【符号の説明】
【0055】
100 ろ過システム
110 被処理水流路
111A〜111E 流入弁
120A〜120E 調圧部
130A〜130E ろ過槽
131A 被処理水流入口
132 浮上ろ材
132A〜132E 浮上ろ材層
133A〜133E 上部スクリーン
134A〜134E 逆洗水配管
135A〜135E 逆洗弁
140 ろ過水貯留部
150 ろ過水流路
200 ろ過システム
210 被処理水槽
211A〜211E 流入弁
221A〜221E 被処理水流入管
220A〜220E 調圧部
230A〜230E ろ過槽
231A〜231E 被処理水流入口
232 浮上ろ材
232A〜232E 浮上ろ材層
233A〜233E 上部スクリーン
234A〜234E 逆洗水配管
235A〜235E 逆洗弁
240 ろ過水貯留部
250 ろ過水流路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水をろ過する複数のろ過槽を有するろ過システムであって、
浮上ろ材からなる第1浮上ろ材層と、該第1浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する第1開口率の第1上部スクリーンと、前記第1浮上ろ材層よりも下方に配設された第1被処理水流入口と、前記第1上部スクリーンよりも上方に位置する第1逆洗水供給源と、前記第1浮上ろ材層よりも下方に配設されて第1浮上ろ材層の逆洗時に前記第1逆洗水供給源から供給された逆洗水を排出する第1逆洗水排出手段とを有する第1のろ過槽と、
浮上ろ材からなる第2浮上ろ材層と、該第2浮上ろ材層の上方に配設されて浮上ろ材を支持する第2開口率の第2上部スクリーンと、前記第2浮上ろ材層よりも下方に配設された第2被処理水流入口と、該第2被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構と、前記第2上部スクリーンよりも上方に位置する第2逆洗水供給源と、前記第2浮上ろ材層よりも下方に配設されて第2浮上ろ材層の逆洗時に前記第2逆洗水供給源から供給された逆洗水を排出する第2逆洗水排出手段とを有する第2のろ過槽と、
を備え、前記第1開口率が、前記第2開口率よりも小さいことを特徴とする、ろ過システム。
【請求項2】
前記第1開口率が0.5〜5%であり、前記第2開口率が2〜30%であることを特徴とする、請求項1に記載のろ過システム。
【請求項3】
前記第1のろ過槽の面積が、前記第2のろ過槽の面積の0.5〜2倍であることを特徴とする、請求項1または2に記載のろ過システム。
【請求項4】
前記第1被処理水流入口を介した被処理水の流入を遮断可能な流入遮断機構を更に備える、請求項1〜3の何れかに記載のろ過システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−157842(P2012−157842A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20864(P2011−20864)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【特許番号】特許第4982612号(P4982612)
【特許公報発行日】平成24年7月25日(2012.7.25)
【出願人】(507214083)メタウォーター株式会社 (277)
【Fターム(参考)】