説明

ろ過手段として使用するための布地材料複合構造

ろ過の手段または媒体として使用するための布地材料複合構造であって、前記構造は1以上のナノ繊維層と直角に編まれた合成単一糸精密布地との組み合わせを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はろ過の手段または媒体として使用するための布地材料複合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のところ、1−2ミクロン未満の粒径を有する粒子はろ過布地材料によって分離することが不可能である。それは製織布地材料のメッシュの目開きを5ミクロン未満とすることを妨げている製織工程の技術的限界のためである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
したがって、本発明の目的は、1−2ミクロンの粒径を有する粒子の通過を阻止する布地材料複合構造を提供することである。
【0004】
上述の目的の範囲内で、本発明の主な対象は、粉末ろ過能を合わせ持つ、精密布地のように精密かつ選択的なろ過特性を所有可能な布地材料複合構造を提供することである。
【0005】
さらに本発明の他の対象は、作成されるろ過媒体の寿命を増加するよう調整可能な布地材料複合構造を提供することである。
【0006】
さらに本発明の他の対象は、音響応用において使用するための同様のメッシュサイズを有する布地材料よりも低い音響インピーダンスを有し、かつ、例えば布地が磁性および粉末の粒子から電話の内部部品も保護する携帯電話において保護機能を提供可能な布地材料複合構造を提供することであり、布地は音がそこを通過することを可能とする一方で非常に小さいメッシュサイズおよび低い布地インピーダンスを有する。
【0007】
さらにその他の対象のほかに上述の目的および対象は、後に本明細書においてより明確となるが、ろ過の手段または媒体として使用するための布地材料複合構造によって達成され、前記構造は1以上のナノ繊維層および直角に編まれた合成単一糸精密布地との組み合わせを含むことを特徴とする。
【0008】
特に、ナノ繊維層を電界紡糸塗布法によって前記単一糸布地に重ねるかまたは塗布し、かつ前記支持布地に組み込むため、一重または密に結合したろ過の手段または媒体を形成する。
【0009】
さらなる接着材料層、例えば水性溶液のアクリル接着材料も、上記の布地構造に付着可能であるため、布地材料およびナノ繊維の密な結合を増加させる。
【0010】
従って、上記の布地材料は構造強度が非常に高いろ過膜を提供する。
【0011】
本発明の一側面によると、ナノ繊維層が布地材料の両面に付着すること、および/または追加の布地層をそこに結合させることによって、ナノ繊維層をその中に含むサンドイッチ布地配置を形成することが可能である。これはマイクロメータ粒子に対する高いろ過効率および優れた流速特性を保持した透過性ろ過媒体を要求する、音響、通信媒体、ホワイトグッズ、水、診断および医療ろ過応用などの様々なろ過応用において非常に利点となる。
【0012】
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の本発明の排他的でない好ましい実施形態の詳細な開示からより明らかとなり、添付の図面において示される実施例によって例示する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は電解紡糸装置を概略的に示している。
【図2】図2は基材PA 120.30 WO布地材料の特徴パラメータを、それのろ過効率と共に示す表を示している。
【図3】図3は布地材料+PA 120.30 WOナノ繊維から成る結合または積層ろ過材料の特徴パラメータを示す他の表である。
【図4】図4は基材PES AM 120.34 WB布地材料の特徴パラメータを示す他の表である。
【図5】図5は布地材料+PES AM 120.34 WBナノ繊維から成る積層材料の特徴パラメータを示す他の表であり、ナノ繊維層は布地の片面に付着している。
【図6】図6は布地材料+PES AM 120.34 WBナノ繊維から成る積層材料の特徴パラメータを示す他の表であり、ナノ繊維層は布地の片面およびそれの両面に付着している。
【図7】図7は布地材料+PES AM 150.27ナノ繊維から成る結合または積層材料の特徴パラメータを示す他の表であり、ナノ繊維層は接着剤が塗布された布地の片面に付着している。
【図8】図8、9および10は、ランダムに配置したナノ繊維層を有する合成単一糸精密布地材料を含むろ過の手段または媒体を示す写真である。
【図9】図8、9および10は、ランダムに配置したナノ繊維層を有する合成単一糸精密布地材料を含むろ過の手段または媒体を示す写真である。
【図10】図8、9および10は、ランダムに配置したナノ繊維層を有する合成単一糸精密布地材料を含むろ過の手段または媒体を示す写真である。
【図11】図11および12は、ろ過効率試験後の合成単一糸精密布地材料およびナノ繊維層を含むろ過の手段または媒体のさらなる写真である。
【図12】図11および12は、ろ過効率試験後の合成単一糸精密布地材料およびナノ繊維層を含むろ過の手段または媒体のさらなる写真である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
上述の図面の参照番号と関連して、本発明における複合布地構造は合成単一糸平面メッシュ精密布地材料を含む。
【0015】
それの均一で密着したメッシュ構造により、発明の布地は前記複合布地をろ過応用のための理想的な基材とする高強度および優れた取り扱い特性を有することに注目すべきである。
【0016】
実際、前記複合布地は、以前の多重糸布地のものに比べて著しく改良された、非常に均一な布地重量、厚さ、表面特性、耐温度性を有し、上記の有利な特性は布地ロールの全長および1つの布地の束から他の布地の束にわたって一定である。
【0017】
しかしながら、発明の精密布地は非常に狭い許容差範囲で作成されている。そのため、一貫したろ過効率および通気率を有するろ過の手段または媒体を提供する。これは前述したとおり、それの一定の細孔径およびそれを織るために使用する単一の糸または織糸における一定の特性を有している。
【0018】
さらに、精密布地は、天候要因、水、および水蒸気に対して非常に優れた耐性を有し、産業規模で容易に作成することが可能である。
【0019】
上記の直角に編まれた合成単一糸精密布地は、メッシュサイズが2000μm〜5μmの範囲のメッシュサイズである、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニルスルフィド、PEEK、PVDF、RTFEから作成可能であり、ナノ繊維の層または膜を支持するために支持基材として使用可能である。
【0020】
また、布地はPA 6、PA 6/12、ポリアラミド、PUR、PES、PVA、PVAC、PAN、PEO、PS、導電性高分子(ポリチオフェン)、フッ素ベースの高分子等を含む有機高分子からも作成可能である。
【0021】
また、布地は、キトサン、ケラチン、コラーゲン、ペプチド等の生体高分子からも作成可能である。
【0022】
基材布地は、意図される応用に対して要求される特徴に基づき、それのメッシュサイズおよび材料、付着したナノ繊維量、付着した層の厚さ、およびナノ繊維を形成する高分子に基づいて選択される。
【0023】
また、必ずしもろ過タイプではなく、使用される材料の生体適合性が要求される、医学的応用に適した生体高分子を電界紡糸することも可能である。
【0024】
結合または積層した布地/ナノ繊維の膜ろ過手段の研究では、Saatiクラスおよび電界紡糸可能な高分子クラスの様々な布地材料が使用されてきた。
【0025】
特に、ナノ繊維および基質は、容認可能な圧力損失および透過性を有する最大限のろ過効率をもたらすために設計されてきた。
【0026】
これに関連して、用語「ろ過」は、本明細書においてあらゆる三次元システムを意味し、幾何学的寸法はその他の2つに対して主要なものとして考慮されることに注目すべきである。
【0027】
特に、ナノ繊維においては、直径は1ミクロン未満であり、ナノメートル(100−900nm)と同程度である。
【0028】
前記のナノ繊維およびナノ繊維布地材料の特性は、大きな比表面積、高い表面積対体積比、小さな細孔径、高い空隙率、三次元パターン、高い透過率、および低い通気抵抗、粒子の優れた分離、粉末材料を拒絶する優れた機能、および改良された物理的−機械的性質を含むため、布地活性領域に対する自明の「利益」、改良されたろ過特性、および流れの観点からの自明の利点を達成することが可能である。
【0029】
上述した非常に優れた多機能特性によって、前記ナノ繊維を以下の広い範囲内において使用可能とする。
−工業用織物材料、
−液体または空気をろ過するための、ろ過の手段または媒体、
−保護用および壁膜となる布地材料(衛生的、軍事的、布製品の応用等)、
−生物医学用装置および材料(薬剤放出ベクター、止血装置、特殊な有機布地および包帯用材料)、
−医学および診断の分野において、
−吸音応用において、
−複合材料の補強として、
−美肌マスクとして(洗浄剤および肌への薬物治療)、
−皮膚多孔質膜などの有機布地材料のための架橋配置、血管および神経組織を再生するための管状配置、骨および軟骨を再生するための三次元架橋。
【0030】
さらに、本発明における布地およびナノ繊維構造は、電界紡糸法によって高分子ナノ繊維を布地基質へ付着させるシステムにおいても使用可能である。電界紡糸法は広範囲の高分子材料に応用可能であり、またそこに適した添加剤を添加することで修正可能である。それ故、特別に設計された応用において使用される、改良された性能の布地材料を提供可能である。
【0031】
周知のように、電界紡糸法は以下の主な大きな利点をもたらす。
−実験室規模から工業規模への迅速かつ容易な切り替えの可能性、
−高生産収率、
−優れた再現性、
−繊維のサイズおよびパターンの正確な制御、
−付着する繊維量の正確な制御、
−繊維生産収率の容易かつ迅速な制御、
−出発溶液に添加物を単に加えることによる布地材料特性の容易な修正、
−少ない原料消費(非常に軽いナノ繊維横編みパターンを有するため、結果として材料の節約により安価な生産となる)、
−材料の劣化のリスクを負わず、少ない動力消費の操作費用、および優れた経済効率を伴う室温での工程、
−プロセスシステムの容易な維持管理および整備、
−安全性の高い操作特徴。
【0032】
さらに、電界紡糸法によって、適した外側の電場にさらされる濃縮高分子溶液から開始するナノメータサイズの高分子繊維の「コールドスピン(cold spin)」を可能にする。
【0033】
図1の参照番号1によって一般的に示される、上記の方法を実行するための非常に簡易な電界紡糸装置は、基本的に以下の3つの主要構成要素を含む。
電源、参照番号2によって一般的に示され、高電位差(5−50kV)を発生するように構成されている、
ダイ構造3、シリンジ、キャピラリーおよびノズル組立体、関連する容器等を含むフィラメントを提供する装置であり、そこから高分子溶液を放出し、正極として操作される、および
コレクター4、そこで電界紡糸ナノ繊維を収集し、対電極として操作される。
【0034】
本装置では、電場をかけることで、溶液が帯電することにより表面張力に反して静電力をもたらし、不安定現象が発生して噴流を形成する。
【0035】
溶媒を素早く蒸発させることで、噴流が大きく伸長しながら横断面が減少して薄い連続フィラメントとなり、凝固し始めてコレクター表面に付着する。
【0036】
装置において、合成単一糸布地材料は、ダイ構造から所定の適した距離を置いて対電極上に配置する。
【0037】
2つの電極間に設定された電位差をかけることで、ナノ繊維はろ過布地材料に直接噴射付着し、またはランダム配向パターンで付着し、高い表面積対体積率および非常に小さな細孔径を有する横編みパターンを布地に形成する。付着したナノ繊維は、化学的および物理的な両方の力によって布地に結合することで、それと共に一体化した組立体をもたらす。
【0038】
また、布地材料におけるプラズマ前処理は、前記ナノ繊維の副層に対する接着およびそれらの均一な付着をさらに向上させるために使用可能である。
【0039】
本接着をさらに増加させるために、さらにダイ構造と基質が支持される対電極との間に、前記ナノ繊維がろ過布地に接触する際に乾燥状態とならないような距離を提供することが可能である。
【0040】
様々な特性のナノ繊維層を実現するために、調整されるプロセスパラメータは、繊維サイズ、平均細孔径、付着層の厚さ、およびナノ繊維層重量(g/m)である。
【0041】
電界紡糸法は、プロセスパラメータ、材料特性、および環境条件を調整することによって制御可能である。
【0042】
ナノ繊維の直径、それらの特徴、および特性は、プロセスパラメータをさらに調整することで容易に調節可能である。
【0043】
出発溶液は、それの粘度、高分子濃度、ならびに溶媒の電気伝導度および揮発度によって特徴付けられる。
【0044】
環境条件は、相対湿度、温度、および圧力によって特徴付けられ、一方でプロセス条件は、加えられる電位差、ダイ構造と付着表面との間の距離、電極間の距離、溶液流、および付着速度によって特徴付けられる。
【0045】
本発明の効果を試験するときに、発明の工程においてもっとも意義のあるパラメータを発見することが可能である。最終生成物を最適化するまで前記パラメータの値を変更して試験を繰り返すことで、マイクロメータ粒子のろ過において高効率な細孔径の均質かつ均一な分布をもたらすような、サイズかつ構造を有する幾何学的に均質な繊維を提供する。その一方で、層の厚さおよび平均細孔径を調節することで制御された高透過性を維持可能である。
【0046】
実験結果
発明の布地試料は、ろ過手段によって閉じ込められる粒子率を確認するためにろ過効率試験台および従来のSaatiシステムを使用したそれらのろ過効率、それの透過性を測定することによって決定される積層または結合材料の流動抵抗、および音響インピーダンス測定によって決定される音通過抵抗に関連して特徴付けられた。
【0047】
PA、PUR高分子ナノ繊維で被覆されたポリエステルおよびナイロンの両方から作成された多数の異なる布地試料が作成されて特徴付けられた。
【0048】
最も意義のある結果を以下に記載する。
【0049】
ナノ繊維で被覆されたPA 120.30 WO布地
基材布地の特徴:
メッシュサイズ=55μm
高透気率 5600 l/m
CA Fibrodat 111.9°
【0050】
図2の表は、発明の基材布地におけるろ過効率の特徴パラメータを示している。
【0051】
図3の表は、布地+ナノ繊維の結合または積層材料の特徴パラメータを示している。
【0052】
プラズマ前処理したナノ繊維−被覆PES AM 120.34 WB布地:
基材布地の特徴
メッシュサイズ=47μm
透気率 4500 l/m
【0053】
図4の表は、基材布地の特徴パラメータをさらに示している。
【0054】
図5の表は、ナノ繊維層が布地の片面または表面に付着した布地+ナノ繊維の結合または積層材料の特徴パラメータを示しており、図6の表は、ナノ繊維層が布地の片面および布地の両面の両方に付着した布地+ナノ繊維結合材料の特徴パラメータを示している。
【0055】
Black water repellentナノ繊維で被覆されたPES AM 150.27布地。
基材布地の特徴:
メッシュサイズ=38μm
透気率 4500 I/m
音響インピーダンス=47MKS Rayls
【0056】
図3の表は、ナノ繊維層が布地の片面に付着した布地+ナノ繊維結合材料の特徴パラメータを示している。
【0057】
本発明における布地材料複合構造は、同様のメッシュサイズ値を有する合成単一糸精密布地よりも大きな透過性を有する。実際、メッシュサイズは同じであり、結合したろ過媒体または手段における透過性は合成単一糸精密布地に対して2.5倍増加している。
【0058】
発明の布地材料複合構造は、最高2μmにおいて99%のろ過効率を有するろ過媒体をさらに提供することで、<5μm(以前のろ過精密布地のろ過限度)の粒径を有する粒子に対する高いろ過効率をもたらす。
【0059】
さらに、本発明における布地材料複合構造は、ろ過布地を限定するが、粉末拒絶能をもたらし、同様のメッシュサイズ値を有する合成単一糸精密布地よりも低い音響インピーダンスを有する。実際、メッシュの目開きサイズは同じであり、発明の結合ろ過手段における音通過抵抗は合成単一糸精密布地よりも1.5倍低い。
【0060】
発明の布地材料複合構造におけるさらなる重要な特徴は、それがナノ繊維塗布の長い寿命を伴った長期にわたる効率的なろ過特徴を有することである。
【0061】
本発明におけるろ過の手段または媒体の形態学的特徴パラメータ。
【0062】
電界紡糸フィラメントの形態および直径分布はSEM調査によって特徴付けられ、それはナノ繊維の直径が選択された試料に応じて80〜850μmの間で変化し、それらが互いに結合することで非常に小さい細孔径を有する薄い横編みパターンを規定することを示している。
【0063】
図8、9および10は、合成単一糸精密布地およびランダムに配置したナノ繊維層によって構成されるろ過媒体のSEM写真を示している。
【0064】
図11および12は、ろ過効率試験後の合成単一糸精密布地およびナノ繊維層によって構成されるろ過媒体のさらなるSEM写真である。
【0065】
試験溶液中に含まれる粒子は、発明のろ過媒体の布地構成要素によってしっかり閉じ込められ、かつナノ繊維構成要素中に捕捉されていることが明らかである。
【0066】
本発明は意図する目的および対象を十分に達成したことが分かった。
【0067】
つまり、本発明は、1−2ミクロンの粒径を有する粒子の通過を阻止することが可能な、ろ過の手段または媒体として使用するための布地材料複合構造を提供する。今まで1−2ミクロンの粒径を有する粒子は、上述した以前の製織工程における技術的限界により5ミクロン未満のメッシュサイズを有する布地を作ることが不可能であったため、以前のろ過布地によって分離不可能であった。
【0068】
さらに、本発明における複合布地構造は、(ナノ繊維層の薄い厚さによる限度はあるが)粉末拒絶能を合わせもつ、一般的な精密布地のような精密かつ選択的なろ過を提供する。
【0069】
さらに、本発明における合成布地構造は、粒子をそれの厚み中に捕捉するナノ繊維層を提供することによって、ろ過媒体の平均耐用年数を増加させることが可能である。
【0070】
細孔径は同じであり、透過性は大きく、結果としてろ過部の上流と下流との間の小さい流れ/圧力降下をもたらす。
【0071】
さらに、発明の複合布地構造は、同様のメッシュサイズ値を有する以前の布地よりも低い音響インピーダンスを有し、その特徴は音響応用のために非常に重要である。また、布地材料は強磁性および粉末の粒子から(携帯電話などの)装置の内部部品を保護する機能も提供する。
【0072】
最後に、本発明はナノ繊維膜の弱い機械的強度による使用制限を克服するものである。
【0073】
本発明の実施において、使用材料、ならびに不定のサイズおよび形態は、要求に応じていかなるものであってもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過の手段または媒体として使用するための布地材料複合構造であって、前記構造は1以上のナノ繊維層と直角に編まれた合成単一糸精密布地との組み合わせを含むことを特徴とする布地材料複合構造。
【請求項2】
請求項1に記載の複合構造であって、前記ナノ繊維層を電界紡糸塗布法によって前記単一糸布地に塗布し、かつ前記支持布地において組み込むことで、一重のろ過手段または相互に密に結合したろ過手段を形成することを特徴とする複合構造。
【請求項3】
請求項1に記載の複合構造であって、前記ナノ繊維層を前記布地の片面または前記布地の両面に塗布することを特徴とする複合構造。
【請求項4】
請求項1に記載の複合構造であって、前記布地に接着材料を塗布した後に、前記ナノ繊維層を前記布地に塗布することを特徴とする複合構造。
【請求項5】
請求項1に記載の複合構造であって、前記構造は追加の布地をさらに含むことで、前記ナノ繊維層をその中に含むサンドイッチ布地配置を提供することを特徴とする複合構造。
【請求項6】
請求項1に記載の複合構造であって、前記複合構造は、音響、通信媒体、ホワイトグッズ、および水のろ過における応用、ならびに診断および医療手術において使用されるように設計されており、一般的に、全てのそれらのろ過応用はマイクロメータ粒子に対する高いろ過効率を要求し、高い透過特性を有するろ過手段を提供可能であることを特徴とする複合構造。
【請求項7】
請求項1に記載の複合構造であって、前記直角に編まれた合成単一糸布地は、2000μm〜5μmのメッシュ範囲を有する、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリフェニルスルフィド、PEEK、PVDF、PTFE材料から選択されることを特徴とする複合構造。
【請求項8】
請求項1に記載の複合構造であって、前記構造はフッ素系高分子、PA 6、PA 6/12、ポリアラミド、PUR,PES、PVA、PVAC、PAN、PEO、PS、ポリチオフェンなどの導電性高分子から選択される有機高分子、および/またはキトサン、ケラチン、コラーゲンおよびペプチドから選択される生体高分子を含むことを特徴とする複合構造。

【図1】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−525243(P2012−525243A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507655(P2012−507655)
【出願日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053110
【国際公開番号】WO2010/124899
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(510042943)
【Fターム(参考)】