説明

ろ過材の洗浄方法および水処理装置

【課題】ろ過材で原水をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおけるろ過材の洗浄方法であって、水回収率が高く、逆浸透膜の生物学的および化学的劣化を防止し、効果的にろ過材を洗浄する方法、および水処理装置を提供すること。
【解決手段】砂ろ過材4で原水1をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜7で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおける砂ろ過材4の洗浄方法であって、砂ろ過材4を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した後に前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水で逆圧洗浄する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過材で原水をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおけるろ過材の洗浄方法、および、かかる洗浄方法を実施するための水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、海水・かん水からの淡水の製造や下水二次処理水の再利用等には、脱塩効率や有害物質の除去効率が高く、維持管理が容易なために、逆浸透膜が多用されている。
【0003】
原水が清澄でない場合、逆浸透膜の目詰まりを防止して、膜寿命を長くするために、逆浸透膜モジュールの前段に砂ろ過、精密ろ過膜、限外ろ過膜等の前処理手段を設けることが通例である。
【0004】
砂ろ過のろ過運転を行う場合、濁質を確実に捕捉、除去できるが、ろ過水量に伴って、ろ床表面や層内に濁質が抑留していき、所定の抑留量(最大抑留量)を超過すると、濁質がろ層底部からろ過水中に漏出してしまう問題がある。
【0005】
精密ろ過膜や限外ろ過膜のろ過運転を行う場合、濁質を確実に捕捉、除去できるが、ろ過水量に伴って、膜表面や膜細孔内にフミン質や微生物由来のタンパク質等の付着量が増大していき、ろ過水量の低下あるいは膜差圧の上昇が問題となる。
【0006】
そこで、所定時間ろ過した後には捕捉された汚染物質を排除する逆圧洗浄が実用化されている。従来は、砂ろ過、精密ろ過膜、限外ろ過膜でろ過したろ過水を逆圧洗浄水として用いていた(特許文献1)が、前記ろ過水は淡水の原料であるので、逆圧洗浄を多用することは、淡水量を減らすことになり、水回収率や経済性が低下するという問題がある。
【0007】
そこで、後段の逆浸透膜を具備した逆浸透膜ろ過装置から製造される逆浸透膜濃縮水を逆圧洗浄水として用いることが提案されている(特許文献2、3、4、5)。
【0008】
しかしながら、逆浸透膜濃縮水は塩分以外に微生物の栄養源である同化可能有機炭素(AOC)や窒素、リンも濃縮されているため、微生物が増殖しやすい環境である。そのため、逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した場合、砂ろ過層内や精密ろ過膜、限外ろ過膜のろ過側で、微生物の代謝物からなるスライム状物質(生物膜)が生成し、その一部が剥離して逆浸透膜に付着し逆浸透膜が閉塞する問題があった。さらに逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した直後にろ過を開始した場合、砂ろ過層内や精密ろ過膜、限外ろ過膜の2次側に残留した逆浸透膜濃縮水が後段の逆浸透膜ろ過装置に流入するため、逆浸透膜表面にもスライム状物質(生物膜)が生成し、逆浸透膜の透過性、分離性が低下する問題も有していた。
【0009】
そこで、次亜塩素酸ナトリウム等の殺菌剤を添加した逆浸透膜濃縮水を逆圧洗浄水として用いる方法が提案されている(特許文献6)。しかし、砂ろ過層内や精密ろ過膜、限外ろ過膜の2次側に殺菌剤が残留していることから、殺菌剤を添加した逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した直後にろ過を開始した場合、ろ過開始直後の膜ろ過水には高濃度の殺菌剤が含まれることが多く、逆浸透膜、とりわけ膜材質がポリアミド系の逆浸透膜については殺菌剤によって化学的劣化を引き起こしやすい問題を有していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−252536号公報
【特許文献2】特開平9−29252号公報
【特許文献3】特開平10−263539号公報
【特許文献4】特開2007−14902号公報
【特許文献5】特開2007−181822号公報
【特許文献6】特開平9−220449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、ろ過材で原水をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおけるろ過材の洗浄方法であって、水回収率が高く、逆浸透膜の生物学的および化学的劣化を防止し、効果的にろ過材を洗浄する方法、および水処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明のろ過材の洗浄方法、および水処理装置は、次の特徴を有するものである。
【0013】
(1)ろ過材で原水をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおけるろ過材の洗浄方法であって、ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した後に前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水で逆圧洗浄する、ろ過材の洗浄方法。
【0014】
(2)ろ過材が砂、精密ろ過膜および限外ろ過膜からなる群から選ばれる少なくとも1つである、(1)に記載のろ過材の洗浄方法。
【0015】
(3)ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄する際に発生する洗浄排水の濁度を測定し、所定の濁度になった後に前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水で逆圧洗浄する、(1)または(2)に記載のろ過材の洗浄方法。
【0016】
(4)ろ過材を逆圧洗浄すると同時に、および/または、逆圧洗浄の前後に空気洗浄を実施する、(1)〜(3)のいずれかに記載のろ過材の洗浄方法。
【0017】
(5)ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄する際に逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を添加する、(1)〜(4)のいずれかに記載のろ過材の洗浄方法。
【0018】
(6)原水をろ過材でろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過装置と、前処理ろ過装置に原水を供給する原水供給手段と、前処理ろ過装置から得られた前処理ろ過水を逆浸透膜で処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜ろ過装置と、逆浸透膜ろ過装置に前処理ろ過水を供給する前処理ろ過水供給手段と、逆浸透膜濃縮水でろ過材を逆圧洗浄する濃縮水逆圧洗浄手段と、前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水でろ過材を逆圧洗浄するろ過水逆圧洗浄手段とを備える水処理装置。
【0019】
(7)ろ過材が砂、精密ろ過膜および限外ろ過膜からなる群から選ばれる少なくとも1つである、(6)に記載の水処理装置。
【0020】
(8)ろ過材の逆圧洗浄排水ラインに濁度計を備え、濁度計で計測される逆浸透膜濃縮水による逆圧洗浄排水の濁度が所定濁度に到達すると、ろ過材への逆圧洗浄手段をろ過水逆圧洗浄手段に切り替える機構を備える、(6)または(7)に記載の水処理装置。
(9)ろ過材の下方に気体を供給する空気供給手段を備える、(6)〜(8)のいずれかに記載の水処理装置。
【0021】
(10)ろ過材の逆圧洗浄に用いる逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を供給する殺菌剤供給手段を備える、(6)〜(9)のいずれかに記載の水処理装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明のろ過材の洗浄方法によれば、ろ過材の逆圧洗浄水として逆浸透膜濃縮水を使用した後にろ過材の前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水を逆圧洗浄水として使用するので、ろ過材およびろ過材の2次側配管内に残留した逆浸透膜濃縮水が逆浸透膜に流入することがなく、逆浸透膜表面のスライム状物質(生物膜)生成を抑制し、長期間にわたって逆浸透膜の透過性、分離性を維持することができる。
【0023】
また、ろ過材の逆圧洗浄水として使用する逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を添加することができるため、殺菌剤を添加しても逆浸透膜の化学的劣化を引き起こすことがなく、ろ過材の透過性、分離性を維持することができ、逆浸透膜透過水の回収率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明が適用される水処理装置の一例を示す装置概略フロー図である。
【図2】本発明が適用される水処理装置の別の一例を示す装置概略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。
【0026】
本発明で対象となる水処理装置は、例えば、図1に示すように、原水を貯留する原水貯留槽1と、原水を供給する原水供給ポンプ2と、原水供給時に開となる原水供給弁3と、原水をろ過する砂ろ過材4と、ろ過時に開となるろ過水弁5と、砂ろ過水を貯留するろ過水貯留槽6と、ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜7と、砂ろ過水を逆浸透膜7に供給する高圧ポンプ8と、逆浸透膜透過水を貯留する逆浸透膜透過水貯留槽9と、逆浸透膜濃縮水を貯留する逆浸透膜濃縮水貯留槽10と、砂ろ過材4を逆圧洗浄するために使用する水を逆浸透膜濃縮水から砂ろ過水へと切り替え可能な三方弁11と、逆圧洗浄するために逆浸透膜濃縮水あるいは砂ろ過水を砂ろ過材4に供給する逆洗ポンプ12と、逆圧洗浄時に開となる逆洗弁13と、逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を添加する殺菌剤供給ポンプ14と、殺菌剤を貯留する殺菌剤貯留槽15と、砂ろ過材4の逆洗排水を排出する場合に開となる排水弁16と、逆洗排水の濁度を計測するための濁度計17と、空気洗浄するために砂ろ過材4の下部に空気を供給する散気管18と、空気洗浄する場合に開となる空洗弁19と、空気洗浄の空気供給源であるブロワー20とが設けられている。図2は砂ろ過材4の代替として、精密ろ過膜/限外ろ過膜21を使用した例である。
【0027】
上述の水処理装置において、通常のろ過工程では、図1の場合、原水供給弁3を開とし、原水供給ポンプ2を稼働して原水貯留槽1に貯留されている原水を砂ろ過材4の上方に供給し、ろ過水弁5を開にすることで重力による砂ろ過が行われる。ろ過時間は原水水質やろ過速度に応じて適宜設定するのが好ましいが、砂ろ過水中に漏出してくる濁度が一定の許容値に達したとき、またはろ過損失水頭が一定の限界値になるまでろ過時間を継続させてもよい。図2の場合、原水供給弁3を開とし、原水供給ポンプ2を稼働して原水貯留槽1に貯留されている原水を精密ろ過膜/限外ろ過膜21の1次側に供給し、ろ過水弁5を開にすることで精密ろ過膜/限外ろ過膜21の加圧ろ過が行われる。ろ過時間は原水水質や膜透過流束に応じて適宜設定するのが好ましいが、所定の膜ろ過差圧に到達するまでろ過時間を継続させてもよい。
【0028】
また、前処理ろ過工程で砂ろ過材4あるいは精密ろ過膜/限外ろ過膜21に供給する原水に有機系もしくは無機系の凝集剤を添加することも可能である。凝集剤を添加し、攪拌することで、フロックを形成し、砂ろ過材4で濁質を捕捉しやすくなる効果や膜ファウリングの抑制や前処理ろ過水中の有機物濃度を低減する効果がある。有機系凝集剤としては、ジメチルアミン系やポリアクリルアミド系のカチオン高分子凝集剤、などを使用することができる。一方、無機系凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウムやポリ硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸第二鉄、ポリシリカ鉄等を使用できる。
【0029】
原水を砂ろ過材4あるいは精密ろ過膜/限外ろ過膜21でろ過して得られた前処理ろ過水(砂ろ過水あるいは膜ろ過水)は、一時的にろ過水貯留槽6に貯留された後、高圧ポンプ8によって昇圧され、逆浸透膜7に供給される。供給された前処理ろ過水は、塩分や有機物などが除去された逆浸透膜透過水と、塩分や有機物などが濃縮された逆浸透膜濃縮水とに分離された後、逆圧洗浄に必要な水量を確保するためにそれぞれ逆浸透膜透過水貯留槽9と逆浸透膜濃縮水貯留槽10に貯留される。
【0030】
原水供給ポンプ2を停止し、原水供給弁3、ろ過水弁5を閉とし、砂ろ過材4あるいは精密ろ過膜/限外ろ過膜21のろ過工程を停止した後、まず、逆浸透膜濃縮水による逆圧洗浄が行われる。この洗浄は、逆浸透膜7の運転を継続しつつ実施するものであるため、この洗浄期間中の逆浸透膜7の供給水はろ過水貯留槽6に貯留している前処理ろ過水を使用するものとする。逆洗弁13と排水弁16が開となり、三方弁11がろ過水貯留槽6側でなく逆浸透膜濃縮水貯留槽10側に開となり、逆洗ポンプ12を稼動することで行われる。
【0031】
この際、殺菌剤供給ポンプ14を稼動して、殺菌剤を添加した逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄することが好ましい。殺菌剤は次亜塩素酸ナトリウム、二酸化塩素、オゾン等、殺菌力を持つものであればいずれでもよいが、殺菌力に応じて微生物を不活化するための殺菌剤濃度および殺菌剤添加時間を適宜設定することが好ましい。
【0032】
逆浸透膜濃縮水による逆圧洗浄の時間は、特に制限するものではなく、逆圧洗浄の流量についても特に制限するものではないが、図1の砂ろ過材4の場合には、ろ過層を流動状態とし、局所的な短絡流や小さな渦によるろ過材粒子相互の衝突・摩擦と水流の剪断力により、付着汚濁物質の剥離を促し分離するよう、ろ過層を20〜30%膨張させたほうが好ましい。図2の精密ろ過膜/限外ろ過膜21の場合には、ろ過圧力より高い圧力で逆圧洗浄したほうが膜表面や膜細孔内の付着汚濁物質を剥離しやすいので、逆圧洗浄の流量はろ過工程におけるろ過流量の1倍以上であることが好ましく、膜モジュール容器の破壊や膜の亀裂等の損傷を起こさない範囲内に適宜設定する。
【0033】
さらに、砂ろ過材4や精密ろ過膜/限外ろ過膜21に多量の汚濁物質が付着している場合は空洗弁19を開にして、ブロワー20を稼働して、砂ろ過材4や精密ろ過膜/限外ろ過膜21の下方に散気管18等を介して空気を供給し、砂ろ過材4や精密ろ過膜/限外ろ過膜21を振動させる空気洗浄を上述の逆圧洗浄と同時に、および/または、逆圧洗浄の前後に実施することも好ましい。逆圧洗浄と空気洗浄の併用により洗浄効果が向上する。その際、空気洗浄は連続実施でも良いし、パルスのような間欠実施でも良い。空気流量が大きいほど洗浄効果が高くなるので好ましいが、図1の砂ろ過材4の場合は砂が浮上しすぎて系外に排出しない範囲内に、図2の精密ろ過膜/限外ろ過膜21の場合は膜の擦過や亀裂等の損傷を起こさない範囲内に空気流量を適宜設定する。
【0034】
逆圧洗浄排水は空気洗浄で使用した空気とともに排水弁16を通って系外に排出される。ここで、原水水質が変動する場合、砂ろ過材4や精密ろ過膜/限外ろ過膜21に付着した汚濁物質を十分に排出するための適正な洗浄時間を把握するために、逆圧洗浄排水の濁度は濁度計17にて計測するのが好ましい。所定の濁度になった時点でブロワー20を停止し、空洗弁19を閉とし、空気洗浄を停止すると同時に三方弁11を逆浸透膜濃縮水貯留槽10側からろ過水貯留槽6側に開とし、殺菌剤供給ポンプ14を停止して、砂ろ過材4の逆圧洗浄水を殺菌剤含有逆浸透膜濃縮水から殺菌剤のない砂ろ過水へと切り替える。この場合の所定の濁度としては逆浸透膜濃縮水の濁度と同等であることが好ましい。
【0035】
濁度は、JIS K0101「工業用水試験方法」において「濁度とは水の濁りの程度を表すもので、視覚濁度、透過光濁度、散乱光濁度及び積分球濁度に区分し、表示する。カオリン標準液と比較して測定する場合には、“度(カオリン)”を単位とし、ホルマジン標準液と比較して測定する場合には、“度(ホルマジン)”を単位として表し、それぞれの物質の1mg/Lを含む溶液の濁度を1度とする。」と定められている。一般にカオリンよりもホルマジンの方が粒子が均一であり、かつ分散性に富み、光散乱性において再現性が優れているので、濁りの標準物質として好ましい。濁度の単位である「NTU」(Nephelometric Turbidity Unit)はホルマジン標準液に基づくものであり、日本水道協会「上水試験方法」の散乱光測定法の項にも参考として記載されている。
【0036】
逆浸透膜濃縮水による逆圧洗浄と前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水による逆圧洗浄とを切り替える三方弁11の動きとしては、逆浸透膜濃縮水100%から砂ろ過水100%に瞬時に切り替えてもよいし、逆浸透膜濃縮水と砂ろ過水のブレンド比を徐々に変えながら最終的に砂ろ過水100%に変えてもよい。また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、逆浸透膜濃縮水や砂ろ過水は100%でなくてもよく、それぞれをブレンドしたものや、異なる水を添加したものでも構わない。図2の精密ろ過膜/限外ろ過膜21の場合も同様である。また、図示していないが、ろ過水貯留槽6内の前処理ろ過水以外に逆浸透膜透過水貯留槽9内の逆浸透膜透過水で洗浄しても構わない。
【0037】
この洗浄により、ろ過材およびろ過材の2次側配管内に残留した逆浸透膜濃縮水がろ過水貯留槽6内の前処理ろ過水や逆浸透膜透過水に置換されるので、逆浸透膜表面のスライム状物質(生物膜)生成を抑制し、長期間にわたって逆浸透膜の透過性、分離性を維持することができる。
【0038】
また、逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を添加した場合でも、ろ過材およびろ過材の2次側配管内に残留した殺菌味含有逆浸透膜濃縮水が殺菌剤のないろ過水貯留槽6内の前処理ろ過水や逆浸透膜透過水に置換されるので、その後の前処理ろ過工程において殺菌剤が逆浸透膜に流入することがなくなり、殺菌剤による逆浸透膜の化学的劣化を防止するとともに、逆浸透膜表面のスライム状物質(生物膜)生成を抑制し、長期間にわたって逆浸透膜の透過性、分離性を維持することが可能となる。
【0039】
上述の洗浄を終了した後、逆洗ポンプ12を停止し、逆洗弁13、排水弁16を閉とし、原水供給弁3、ろ過水弁5を開とし、原水供給ポンプ2を稼動することで、前処理ろ過工程に戻り、上記工程を繰り返す。
【0040】
本発明における図1の砂ろ過材4は、均等係数(砂の粒度加積曲線において,全試料の60%が通過する砂の粒径と10%が通過する粒径の比)が1.7以下であることが好ましい。均等係数は1に近いほど粒径が揃ってくるので、砂ろ過層の空隙率が大きくなり、濁質の抑留量は増す。また、洗浄を繰り返すうちに、砂が破砕損耗して、洗浄排水中に流出し、砂ろ過層の粒度構成や砂層厚さが設計状態と異なるのを防ぐために、夾雑物が少なく、摩耗しにくいものが好ましい。比重は2.57〜2.67の範囲であることが好ましい。2.57以下の砂には、有機性物質や多孔性の砂が混入している場合があるし、2.67以上の砂には、石灰石や重金属類の鉱石が混入している場合があるので、好ましくない。有効径(砂の粒度加積曲線上での10%通過径)は濁質阻止率、ろ過持続時間、逆洗洗浄速度および広範な原水水質への対応等の観点から0.45〜0.7mmの範囲であることが好ましい。
【0041】
また、ろ過層の構成としては、単層ろ過でもよいし、アンスラサイトやガーネット等の密度および粒径の異なるろ過材を用いて、水流方向に粗粒から細粒の構成となる多層ろ過でも構わない。
【0042】
本発明における図2の精密ろ過膜/限外ろ過膜21は、実際に使用するために収納容器に装着し、容器に原水の流入部、ろ過水の取り出し部とモジュールの型式によっては濃縮水排出部、物理洗浄排出部などを具備した加圧型膜モジュールや原水の入った膜浸漬槽に浸漬させてポンプやサイフォン等で吸引ろ過する浸漬型膜モジュール等に組み込まれるが、いずれでも構わない。加圧型膜モジュールの場合、外圧式でも内圧式であっても良いが、前処理の簡便さの点から外圧式である方が好ましい。
【0043】
また、モジュールを構成する分離膜の孔径としては、多孔質であれば特に限定しないが、所望の処理水の水質や水量によって、MF膜(精密ろ過膜)を用いたり、UF膜(限外ろ過膜)を用いたり、あるいは両者を併用したりする。例えば、濁質成分、大腸菌、クリプトスポリジウム等を除去したい場合はMF膜でもUF膜のどちらを用いても構わないが、ウィルスや高分子有機物等も除去したい場合は、UF膜を用いるのが好ましい。
【0044】
分離膜の形状としては、中空糸膜、平膜、管状膜、モノリス膜等があるが、いずれでも構わない。
【0045】
分離膜の材質としても、特に限定しないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体およびクロロトリフルオロエチレン−エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリビニルアルコールおよびポリエーテルスルホンやセラミック等の無機素材からなる群から選ばれる少なくとも1種類を含んでいると好ましく、さらに膜強度や耐薬品性の点からはポリフッ化ビニリデン(PVDF)がより好ましく、親水性が高く耐汚れ性が強いという点からはポリアクリロニトリルがより好ましい。
【0046】
ろ過方式は、全量ろ過方式、クロスフローろ過方式のどちらでも良いが、エネルギー消費が少ないという点から全量ろ過モジュールである方が好ましい。
【0047】
ろ過流束制御方法としては、定流束ろ過であっても定圧ろ過であってもよいが、一定の処理水量が得られ、また、全体の制御が容易であるという点から定流束ろ過である方が好ましい。
【0048】
本発明において、逆浸透膜7に用いられる逆浸透膜とは、被分離混合液中の一部の成分、例えば溶媒を透過させ他の成分を透過させない、実質的に逆浸透分離が可能な半透性の膜であって、その素材には酢酸セルロース系ポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ビニルポリマーなどの高分子素材がよく使用されている。またその膜構造は膜の少なくとも片面に緻密層を持ち、緻密層から膜内部あるいはもう片方の面に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有する非対称膜、非対称膜の緻密層の上に別の素材で形成された非常に薄い分離機能層を有する複合膜がある。膜形態には中空糸、平膜がある。本発明は、これら膜素材、膜構造や膜形態によらず実施することができいずれも効果があるが、代表的な膜としては、例えば酢酸セルロース系やポリアミド系の非対称膜およびポリアミド系、ポリ尿素系の分離機能層を有する複合膜などがあり、造水量、耐久性、塩排除率の観点から、酢酸セルロース系の非対称膜、ポリアミド系の複合膜を用いることが好ましい。
【0049】
本発明において、逆浸透膜7に用いられる逆浸透膜は、25℃、pH7、濃度32,000mg/Lの食塩水を5.5MPaで供給したときの塩排除率が99%以上の性能を有することが好ましい。原水が海水の場合、該塩排除率が99%よりも小さいと透過液中の塩素イオンの量が多くなり、ろ過水をそのまま飲料水として使用することが難しい。
【0050】
このような性能を有する逆浸透膜は、実際に使用するためにスパイラル、チューブラー、プレート・アンド・フレーム等のエレメントに組み込まれ、また中空糸は束ねた上でエレメントに組み込まれて使用されるが、本発明はこれらの逆浸透膜エレメントの形態に左右されるものではない。
【0051】
また、本発明において、逆浸透膜7は、前記逆浸透膜エレメントを1〜数本圧力容器の中に収めたモジュールはもちろんであるが、このモジュールを複数本並列に配置したものをも含むものである。組合せ、本数、配列は目的に応じて任意に行うことができる。
【実施例】
【0052】
(実施例1)
図1に示すように、砂ろ過材4には均等係数1.3、比重2.6、有効径0.6の砂を用い、ろ層厚を60cmとし、原水供給弁3とろ過水弁5を開とし、原水供給ポンプ2を稼動して、濁度3NTU、TOC2mg/l、塩濃度3.5%の海水をろ過速度180m/dでろ過した。また、逆浸透膜7には東レ(株)製逆浸透膜エレメント(TM820S−400)4本を用いて高圧ポンプ8を稼働し、ろ過水貯留槽6内の砂ろ過水を膜ろ過流量60m/d、濃縮水流量120m/d(回収率33%)でクロスフローろ過した。
【0053】
砂ろ過材4で12時間ろ過した後、原水供給弁3とろ過水弁5を閉とし、原水供給ポンプ2を停止すると同時に、逆洗弁13、排水弁16、空洗弁19を開とし、逆洗ポンプ12、殺菌剤供給ポンプ14、ブロワー20を稼動して、逆洗流束500m/dの逆圧洗浄と砂ろ過材4の下方から空気を供給する700L/minの空気洗浄を同時に実施した。三方弁11はろ過水貯留槽6側でなく逆浸透膜濃縮水貯留槽10側に開となっており、逆圧洗浄水は逆浸透膜濃縮水とした。殺菌剤貯留槽15内には次亜塩素酸ナトリウム溶液を貯留しており、逆圧洗浄水中の塩素濃度を5mg/lとした。濁度計17にはオプテックス(株)製濁度チェッカー(TSC−10)を用い、逆圧洗浄排水の濁度を計測した。逆圧洗浄排水の濁度が1NTUになった時点でブロワー20を停止し、空洗弁19を閉とし、空気洗浄を停止すると同時に三方弁11を逆浸透膜濃縮水貯留槽10側からろ過水貯留槽6側に開とし、殺菌剤供給ポンプ14を停止して、逆圧洗浄を殺菌剤のない砂ろ過水で15秒間実施した。
【0054】
その後、逆洗ポンプ12を停止し、逆洗弁13、排水弁16を閉とし、原水供給弁3、ろ過水弁5を開とし、原水供給ポンプ2を稼動することで前処理ろ過工程に戻り、上記工程を繰り返していった。
【0055】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後も5.9MPaと安定運転が行えており脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後も99.7%と安定していた。
【0056】
(実施例2)
図2に示すように、精密ろ過膜/限外ろ過膜21には東レ(株)製の分画分子量15万Daのポリフッ化ビニリデン製中空糸UF膜で膜面積が72mの加圧型膜モジュール1本を用い、原水供給弁3とろ過水弁5を開とし、原水供給ポンプ2を稼動して、濁度3NTU、TOC2mg/l、塩濃度3.5%の海水を膜ろ過流束2.5m/m/dで全量ろ過した。また、逆浸透膜7には東レ(株)製逆浸透膜エレメント(TM820S−400)4本を用いて高圧ポンプ8を稼働し、ろ過水貯留槽6内の膜ろ過水を膜ろ過流量60m/d、濃縮水流量120m/d(回収率33%)でクロスフローろ過した。
【0057】
精密ろ過膜/限外ろ過膜21で30分間ろ過した後、原水供給弁3とろ過水弁5を閉とし、原水供給ポンプ2を停止すると同時に、逆洗弁13、排水弁16、空洗弁19を開とし、逆洗ポンプ12、殺菌剤供給ポンプ14、ブロワー20を稼動して、流束2.5m/dの逆圧洗浄と膜モジュールの下方から空気を供給する100L/minの空気洗浄を同時に実施した。三方弁11はろ過水貯留槽6側でなく逆浸透膜濃縮水貯留槽10側に開となっており、逆圧洗浄水は逆浸透膜濃縮水とした。殺菌剤貯留槽15内には次亜塩素酸ナトリウム溶液を貯留しており、逆圧洗浄水中の塩素濃度を5mg/lとした。濁度計17にはオプテックス(株)製濁度チェッカー(TSC−10)を用い、逆圧洗浄排水の濁度を計測した。逆圧洗浄排水の濁度が0.1NTUになった時点でブロワー20を停止し、空洗弁19を閉とし、空気洗浄を停止すると同時に三方弁11を逆浸透膜濃縮水貯留槽10側からろ過水貯留槽6側に開とし、殺菌剤供給ポンプ14を停止して、逆圧洗浄を殺菌剤のない膜ろ過水で20秒間実施した。
【0058】
その後、逆洗ポンプ12を停止し、逆洗弁13、排水弁16を閉とし、原水供給弁3、ろ過水弁5を開とし、原水供給ポンプ2を稼動することで前処理ろ過工程に戻り、上記工程を繰り返していった。
【0059】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後も5.7MPaと安定運転が行えており脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後も99.7%と安定していた。
【0060】
(比較例1)
逆浸透膜濃縮水貯留槽10内の逆浸透膜濃縮水のみで逆圧洗浄し、逆圧洗浄排水の濁度が0.1NTUになった以降も、ろ過水貯留槽6内の砂ろ過水を用いずに、塩素濃度5mg/lの逆浸透膜濃縮水で15秒間逆圧洗浄した以外は、実施例1と同じにした。
【0061】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後も5.9MPaと安定運転が行われた。しかし、逆浸透膜7の脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後は95.1%に低下した。
【0062】
(比較例2)
逆浸透膜濃縮水貯留槽10内の逆浸透膜濃縮水のみで逆圧洗浄し、逆圧洗浄排水の濁度が0.1NTUになった以降も、ろ過水貯留槽6内の砂ろ過水を用いずに、殺菌剤供給ポンプ14を停止して、塩素濃度0mg/lの逆浸透膜濃縮水で15秒間逆圧洗浄した以外は、実施例1と同じにした。
【0063】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後は8.3MPaと上昇した。逆浸透膜7の脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後も99.7%と安定していた。
【0064】
(比較例3)
逆浸透膜濃縮水貯留槽10内の逆浸透膜濃縮水のみで逆圧洗浄し、逆圧洗浄排水の濁度が0.1NTUになった以降も、ろ過水貯留槽6内の膜ろ過水を用いずに、塩素濃度5mg/lの逆浸透膜濃縮水で20秒間逆圧洗浄した以外は、実施例2と同じにした。
【0065】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後も5.7MPaと安定運転が行われた。しかし、逆浸透膜7の脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後は95.8%に低下した。
【0066】
(比較例4)
逆浸透膜濃縮水貯留槽10内の逆浸透膜濃縮水のみで逆圧洗浄し、逆圧洗浄排水の濁度が0.1NTUになった以降も、ろ過水貯留槽6内の膜ろ過水を用いずに、殺菌剤供給ポンプ14を停止して、塩素濃度0mg/lの逆浸透膜濃縮水で20秒間逆圧洗浄した以外は、実施例2と同じにした。
【0067】
その結果、逆浸透膜7のろ過差圧は運転開始直後5.5MPaに対し、2ヶ月後は7.8MPaと上昇した。逆浸透膜7の脱塩率は運転開始直後99.7%に対し、2ヶ月後も99.7%と安定していた。
【符号の説明】
【0068】
1:原水貯留槽
2:原水供給ポンプ
3:原水供給弁
4:砂ろ過材
5:ろ過水弁
6:ろ過水貯留槽
7:逆浸透膜
8:高圧ポンプ
9:逆浸透膜透過水貯留槽
10:逆浸透膜濃縮水貯留槽
11:三方弁
12:逆洗ポンプ
13:逆洗弁
14:殺菌剤供給ポンプ
15:殺菌剤貯留槽
16:排水弁
17:濁度計
18:散気管
19:空洗弁
20:ブロワー
21:精密ろ過膜/限外ろ過膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過材で原水をろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過工程と、逆浸透膜で前処理ろ過水を処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜処理工程とを含む水処理プロセスにおけるろ過材の洗浄方法であって、ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄した後に前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水で逆圧洗浄する、ろ過材の洗浄方法。
【請求項2】
ろ過材が砂、精密ろ過膜および限外ろ過膜からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1に記載のろ過材の洗浄方法。
【請求項3】
ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄する際に発生する洗浄排水の濁度を測定し、所定の濁度になった後に前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水で逆圧洗浄する、請求項1または2に記載のろ過材の洗浄方法。
【請求項4】
ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄すると同時に、および/または、逆圧洗浄の前後に空気洗浄を実施する、請求項1〜3のいずれかに記載のろ過材の洗浄方法。
【請求項5】
ろ過材を逆浸透膜濃縮水で逆圧洗浄する際に逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を添加する、請求項1〜4のいずれかに記載のろ過材の洗浄方法。
【請求項6】
原水をろ過材でろ過して前処理ろ過水を得る前処理ろ過装置と、前処理ろ過装置に原水を供給する原水供給手段と、前処理ろ過装置から得られた前処理ろ過水を逆浸透膜で処理して逆浸透膜透過水と逆浸透膜濃縮水とを得る逆浸透膜ろ過装置と、逆浸透膜ろ過装置に前処理ろ過水を供給する前処理ろ過水供給手段と、逆浸透膜濃縮水でろ過材を逆圧洗浄する濃縮水逆圧洗浄手段と、前処理ろ過水および/または逆浸透膜透過水でろ過材を逆圧洗浄するろ過水逆圧洗浄手段とを備える水処理装置。
【請求項7】
ろ過材が砂、精密ろ過膜および限外ろ過膜からなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項6に記載の水処理装置。
【請求項8】
ろ過材の逆圧洗浄排水ラインに濁度計を備え、濁度計で計測される逆浸透膜濃縮水による逆圧洗浄排水の濁度が所定濁度に到達すると、ろ過材への逆圧洗浄手段をろ過水逆圧洗浄手段に切り替える機構を備える、請求項6または7に記載の水処理装置。
【請求項9】
ろ過材の下方に気体を供給する空気供給手段を備える、請求項6〜8のいずれかに記載の水処理装置。
【請求項10】
ろ過材の逆圧洗浄に用いる逆浸透膜濃縮水に殺菌剤を供給する殺菌剤供給手段を備える、請求項6〜9のいずれかに記載の水処理装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−239948(P2012−239948A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110044(P2011−110044)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】