ろ過装置およびろ過装置のための接続構造体
【課題】種々の応用に使用できる、ろ過装置およびろ過装置のための接続構造体の提供。
【解決手段】ろ過装置10は接続部14、15を有するマニホルド12およびフィルタ13を備え、フィルタを支持するキャリッジ11は、マニホルドから離れた位置からフィルタがマニホルドの接続部に係合するような位置へフィルタを移動させるように装着機構16と作動的に関連する。接続構造体は接続部を有するマニホルドおよびフィルタを備える。一方の接続部は接触表面を含む先端120を備えたノズル110を有し、他方の接続部は対応する受け部111を有する。
【解決手段】ろ過装置10は接続部14、15を有するマニホルド12およびフィルタ13を備え、フィルタを支持するキャリッジ11は、マニホルドから離れた位置からフィルタがマニホルドの接続部に係合するような位置へフィルタを移動させるように装着機構16と作動的に関連する。接続構造体は接続部を有するマニホルドおよびフィルタを備える。一方の接続部は接触表面を含む先端120を備えたノズル110を有し、他方の接続部は対応する受け部111を有する。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
この出願は2000年5月12日に出願された米国仮出願第60/203,946号および2000年7月7日に出願された米国仮出願第60/216,696号に基づく優先権を主張するものであり、これらの両方の出願は参考として組み込まれている。
【0002】
[技術分野]
本発明は、例えば、フォトレジスト液体のろ過を含む種々の応用に使用できる、ろ過装置およびろ過装置のための接続構造体に関する。
【0003】
[発明の背景]
マイクロ電子産業で使用されるフォトレジスト液体のような多くの液体は極めて高価である。このような液体は使用直前にろ過しなければならず、さもないと、フォトレジスト液体内の不純物が製造しているマイクロ電子素子を損傷させることがある。
【0004】
従来のろ過装置およびろ過装置のための接続構造体はこれらに関連する多くの問題を有する。例えば、ろ過装置は装置を通してフォトレジスト液体を送出するポンプに接続されたマニホルドを含むことがある。1又はそれ以上の接続部を有するフィルタはマニホルド上の対応する接続部に装着することができる。しかし、フィルタをマニホルドに装着するために使用される従来の設備はしばしば比較的大型で、便利に利用できる空間よりも一層大きな空間を占有してしまう。また、従来の装着設備は接続部上に不当な応力を生じさせることがあり、接続部を損傷させる危険性がある。その理由は、フィルタをマニホルドに装着するときに、接続部を適正に整合させることができなくなるからである。さらに、従来の装着設備は接近および維持が頻繁に困難で、マニホルドの解体をしばしば必要とする。
【0005】
また、寸法の変化および偏心性のため、接続部は合致しないことがある。合致しない接続部を結合すると、不整合のために接続部上に不当な応力が生じることもある。その上、多くの従来の装置の合致した接続部は、例えば停滞容積および漏洩容積のような、フォトレジスト液体を集め又は取り込む大きな容積を有する。これらの停滞容積および漏洩容積は高つく。その理由は、フィルタをマニホルド上で交換するときに、これらの容積内に取り込まれた高価な液体が廃棄されてしまうからである。さらに、流体の流れがこれらの停滞容積および漏洩容積内で滞留することがある。フォトレジスト液体のような液体が滞留すると、この液体が化学的及び(又は)物理的な変化を起こすことがあり、これが製造工程にとって有害になることがある。
【0006】
[発明の概要]
本発明は、上述した問題の1つ又はそれ以上を含む、従来のろ過装置およびろ過装置のための接続構造体に関連する多くの問題を克服する。
【0007】
本発明の1つの態様によれば、ろ過装置はマニホルドと、フィルタと、キャリッジと、装着機構とを有する。マニホルドは少なくとも1つの接続部を有し、フィルタは少なくとも1つの接続部を有する。キャリッジはフィルタを支持する。装着機構は、フィルタがマニホルドから離れるような第1の位置と、フィルタの接続部がマニホルドの接続部と係合するような第2の位置との間でキャリッジを移動させるように、キャリッジと作動的に関連する。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、接続構造体は第1の接続部を有するマニホルドと、第2の接続部を有するフィルタとを備える。第1および第2の接続部のうちの一方は先端部分を有するノズルを備え、先端部分は接触表面を有する。第1および第2の接続部のうちの他方は接触表面を有する受け部を備える。第1および第2の接続部は係合可能であり、第1の接続部の接触表面は第2の接続部の接触表面に対してシールを行う。
【0009】
[実施の形態の説明]
本発明を具体化するろ過システム10の一例が図1乃至図4に図示されている。該ろ過システム10は、全体として、例えば、キャリッジ11のような装填/除去装置を備えており、マニホルド12と、カプセルフィルタ13のようなフィルタとを更に備えている。カプセルフィルタは、フィルタ媒体を含み、マニホルド12及びカプセルフィルタ13は、例えば、入口接続部14a、15a、出口接続部14b、15b、通気接続部14c、15cのような合わさる接続部14、15を備えることができる。キャリッジ11は、カプセルフィルタ13を支持し且つマニホルド12と協働可能に配置され、カプセルフィルタ13をマニホルド12に取り付け且つカプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12のそれぞれの接続部14と係合させる。例えば、図1及び図2に図示する係合解除位置と図4に図示する係合位置との間にて、例えば、長手方向にカプセルフィルタ13を移動させ得るようにキャリッジ11とマニホルド12との間に装着機構16を配置することができる。係合解除位置において、カプセルフィルタ13はキャリッジ11内に休止し且つマニホルド12から隔てることができる。係合位置において、カプセルフィルタ13はマニホルド12に係合し、マニホルド12の接続部14、15及びカプセルフィルタ13は互いに封止されている。
【0010】
接続部14、15が係合したとき、マニホルド12に流体的に接続し且つマニホルド12に直接的にも取り付けることができるポンプ17は、例えば、液体フォトレジストのような液体の如き流体を入口接続部14a、15aを通じてマニホルド12内の入口導管内に且つカプセルフィルタ13内に送出する。カプセルフィルタ13内に保持された空気のような気体又は液体中に取り込まれた気泡のような気体は、通気接続部14c、15c及びマニホルド12の通気導管20を介してカプセルフィルタ13から排気することができる。ろ過された液体はポンプによりカプセルフィルタ13のフィルタ媒体を通じてポンプから押出され且つ出口接続部14b、15b及びマニホルド12の出口導管21を介してカプセルフィルタ13から出る。
【0011】
カプセルフィルタ13のフィルタ媒体が十分に汚れたならば、ポンプ17は不作動にし、キャリッジ11は、装着機構16によって、例えば、係合解除位置まで下降させる等して移動させることができる。係合解除機構22はカプセルフィルタ13とキャリッジ11及び(又は)マニホルド12との間で結合し、キャリッジ11が下降したとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から係合解除させることができる。これと代替的に、カプセルフィルタ13は手動でマニホルド12から係合解除させてもよい。次に、古いカプセルフィルタ13は新品のカプセルフィルタ13と交換することができる。キャリッジ11は装着機構16により、例えば、係合位置まで上昇させる等して移動させ新品のカプセル13をマニホルド12と係合させることができる。次に、ポンプ17を再作動させることができる。
【0012】
キャリッジ11は多岐に亙る形態とすることができる。多くの好ましい実施の形態において、キャリッジ11は、カプセルフィルタ13を移動させ、係合した接続部14、15の軸に対し平行な方向に向けマニホルド12と係合し且つ該マニホルド12と係合解除するように配置することができる。より好ましくは、キャリッジ11は、カプセルフィルタ13がキャリッジ11上で移動する距離の殆ど、より好ましくは、実質的にその全てに沿って係合した接続部14、15の軸に対し平行な方向にカプセルフィルタ13を移動させるようにする。
【0013】
図1及び図2に図示した一例において、キャリッジ11は、ベース組立体23と、頂部組立体24と、頂部組立体24とベース組立体23との間を伸びる、好ましくは同一である、第一及び第二の側部組立体25とを備えることができる。ベース組立体、頂部組立体及び側部組立体の各々は多数部品構造体を含む多岐に亙る適宜な構造体の任意のものを備えることができる。しかし、多くの好ましい実施の形態において、ベース組立体23は、ベース板のようなベース部26を備え、該ベース板はカプセルフィルタ13を支持し且つその上にカプセルフィルタ13が休止する。更に、側部組立体25の各々はベース部26に接続された側部板30を備えている。側部板30は、マニホルド12の側部の外側に沿って頂部組立体24まで互いに緊密に平行に伸びることが好ましい。マニホルド12は案内通路29を備え、キャリッジ11が係合解除位置と係合位置との間を移動するとき、側部板30は、例えば、上方及び下方に該案内通路内を摺動する。これと代替的に、マニホルドは側部板のスロット又は軌道に係合するピン又はローラを備えるようにしてもよい。更に、頂部組立体24は側部板30に接続され且つマニホルド12の頂部に沿って伸びる頂部板31を備えることができる。このように、キャリッジ11は、マニホルド12の外側を取り囲み、且つ例えば、マニホルド12をポンプ17から分解するというようにマニホルド12を妨害せずに、メンテナンスのためアクセス可能であることが好ましい。
【0014】
別の一例として、キャリッジは、頂部組立体無しでベース組立体と、両側部組立体とを備えることができる。次に、キャリッジは、例えば、キャリッジの側部組立体を装着機構を介してマニホルドの側部又は底部に接続する等といった任意の適宜な方法にてマニホルドと作用可能に関連させることができる。更に別の例として、キャリッジは、マニホルド以外の構造体と作用可能に関連させることができる。例えば、マニホルドがポンプに取り付けられるとき、キャリッジはマニホルドではなくてポンプに結合し且つカプセルフィルタをマニホルドとの係合位置と係合解除位置との間にて移動させ得るように配置することができる。
【0015】
多くの好ましい実施の形態において、ベース板及び両側部板は、カプセルフィルタを支持し得るようにされたほぼU字形の組立体を備えており、これによりキャリッジは、カプセルフィルタを支持する小型で極めてスペース効率の良い構造体を備えている。例えば、キャリッジ及びカプセルフィルタは、例えば、多くの従来のフィルタ装着機構に必要とされる約140mm以上の幅と比較して、約60mm以下の幅のような比較的狭い幅のスペース内に取り付けることができる。このように、カプセルフィルタ13は、60mmの幅の前面領域内に取り付け且つ取り外すことができる。特に、60mm幅のポンプと組み合わさったとき、本発明を具現化したろ過システムは、高度のスペース利用効率を有するが、容易にアクセス可能で、従って使用及びメンテナンスが容易な供給システムを提供する。
【0016】
係合解除位置において、キャリッジは、ベース組立体上にフィルタカプセルを支持することが好ましい。ろ過システムは、カプセルフィルタの接続部がマニホルドの接続部と少なくともほぼ整合された状態でカプセルフィルタをベース組立体上に配置し且つ配向させることを許容する位置決め機構を備えることもできる。該位置決め機構は、キャリッジ及び(又は)カプセルフィルタと作用可能に関連させ且つ多岐に亙る形態とすることができる。図1乃至図4の実施の形態において、位置決め機構32は、ベース部26と協働可能に配置され、また、カプセルフィルタ13の後方への移動を制限する後部壁33を備えることができる。後部壁はベース組立体から又は側部組立体の一方又は双方から伸びるようにすることができる。更に、位置決め機構32は、前端縁からベース部26内で伸びる細長いスロット34のような開口部と、カプセルフィルタ13の底部から伸びる対応する細長いタブ又は突出部35とを備えることができる。スロット34及び突出部35は、ベース部26におけるカプセルフィルタ13の後方への動きを制限し且つ(又は)接続部15、14が互いに少なくともほぼ整合された状態でカプセルフィルタ13をベース部26の上で斜め方向に配向させ得るような寸法とすることができる。カプセルフィルタ13がベース部26に配置されたとき、カプセルフィルタ13は突出部35がスロット34内で摺動する状態でベース部26に沿って後方に摺動することができる。スロット34の側部と突出部35の側部とが近接することは、カプセルフィルタ13をマニホルド12に対して所望の角度の配向状態に保つことになる。カプセルフィルタ13の後側が後部壁33に接触し且つ(又は)突出部35の後側がスロット34の後側に接触したならば、接続部14、15の軸は少なくともほぼ軸方向に整合される。そして、接続部14、15を不整合により損傷させることなく、カプセルフィルタ13をマニホルド12に取り付けることができる。
【0017】
位置決め機構は図1乃至図4に図示した実施の形態にのみ限定されない。例えば、図5及び図6に図示するように、後部壁を省略し、位置決め機構はベース部26における1つ又はより多数の穴36のような開口部と、カプセルフィルタ13の底部から伸びる1つ又はより多くの対応する突出部37とを備えることができる。カプセルフィルタ13は、カプセルフィルタ13の突出部37がベース部26の穴36内に配置された状態でベース部26上に配置する。突出部37及び穴36は、突出部37が穴36内に配置されたとき、マニホルド12及びカプセルフィルタ13の接続部14、15が少なくともほぼ軸方向に整合されるように寸法設定され且つそれぞれカプセルフィルタ13及びベース部26上に配置されている。図5及び図6に図示した実施の形態は、2つの穴36及び2つの突出部37を備えている。しかし、位置決め機構は2つ以上の穴及び突出部、例えば三角形の形態にて互いに隔てられた3つの穴及び突出部を備えることができ、又は例えば図7に図示するように細長い穴28(及び対応する突出部)のような1つの穴及び突出部のみを備えることができる。更に、図示した実施の形態の位置決め機構はベース組立体と関連しているが、位置決め機構は、例えば、側部組立体によるようなその他の方法にてキャリッジと関連させることができる。
【0018】
カプセルフィルタ13がキャリッジ11上に配置されたならば、装着機構によりキャリッジ11が係合解除位置から係合位置に向けて移動される。装着機構は多岐に亙る形態とすることができ、装着機構16の一例が図1乃至図4に図示されている。装着機構16は、キャリッジ11とマニホルド12との間に作用可能に配置することが好ましく、また、幾つかの実施の形態において、ノブ42の一部とすることができるねじ付きスタッド40及び噛合いナット41を含むねじ付き装置を備えることができる。ねじ付きスタッド40は台形ねじを備えまた、キャリッジ11の頂部組立体24に向けて伸びるマニホルド12の頂部に固定状態に取り付けられることが好ましい。ナット41は対応するねじ付きであり、例えば頂部板31のような頂部組立体24に、回転可能に取り付けられてスタッド41を螺合状態に受け入れることが好ましい。ノブ42を一方向に回したとき、ナット41は、例えば、マニホルド12から離れて、スタッド40に沿って一方向に軸方向に移動する一方、キャリッジ11のベース部26を係合解除位置からマニホルド12及び係合位置に向けて移動させ、この係合位置にてカプセルフィルタ13の接続部15はマニホルド12の接続部14に係合する。ノブ42を反対方向に回すと、ナット41はスタッド40に沿って反対方向に(例えば、マニホルド12に向けて)軸方向に移動する一方、キャリッジ11のベース部26を係合解除位置に向けて後方に移動させる。カプセルフィルタ13をマニホルド12から迅速に解放させ得るようにねじを配置することができる。例えば、カプセルフィルタ13をマニホルド12から解放するのにノブ42を約90°乃至約360°の範囲で回せば十分であるようにねじを配置することができる。
【0019】
これと代替的に、装着機構は、ねじ付きスタッドと、該ねじ付きスタッドを受け入れる、キャリッジの頂部組立体の対応するねじ付き部分とを備えるようにしてもよい。ねじ付きスタッドの一端はノブの一部分とし、スタッドの他端はマニホルドの頂部に当接し又は該頂部に回転可能に固定することができる。この装着機構の実施の形態は、図1乃至図4に図示した装着機構16と同様の仕方にて作動する。
【0020】
装着機構16の別の例が図8乃至図13に図示されている(図8乃至図13に図示した実施の形態の構成要素は、図1乃至図7に図示した実施の形態の同様の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図8乃至図13に図示した装着機構16は、キャリッジ11とマニホルド12との間で協働可能に配置されることが好ましく、また、枢動軸52の周りで枢動可能なレバー51を含む、枢動可能なレバー装置を備えることができる。該レバーは多岐に亙る方法にてマニホルドとキャリッジとの間に結合することができる。例えば、レバー51は枢動ピン53によりブラケット54に枢動可能に取り付けられる一方、該ブラケットはマニホルド12の頂部に取り付けられる。これと代替的に、レバー51はマニホルドの両側部にてブラケットに取り付けてもよい。レバー51は、多岐に亙る方法にて、例えば側部組立体25にてキャリッジ11に取り付けてもよい。レバー51は、レバー51を持上げたとき、キャリッジ11を係合解除位置から係合位置に向けて持上げ、また、レバー51を下降させたとき、キャリッジ11を係合位置から係合解除位置に向けて下降させ得るように配置されることが好ましい。装着機構16はまた、レバー51を上昇し且つ(又は)下降した位置に向けて偏倚させるばね機構55も備え、キャリッジ11を係合位置及び(又は)係合解除位置に保つばね装置55を備えることもできる。
【0021】
例えば、カム装置を備える装着機構のようなその他の装着機構の例が図14乃至図20に図示されている(この場合にも、図14乃至図20に図示した実施の形態の構成要素が図1乃至図13に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。例えば、図14及び図15に図示した装着機構16は、回転可能なシャフト62に接続された取り外し可能又は固定のレバー61を備えることができる一方、該回転可能なシャフトは取り付け板63によりマニホルド12に回転可能に接続される。レバー61は、例えば頂部板31にてキャリッジ11の頂部組立体24に固定状態に取り付けることができるヘッド部65のカムスロット64を通って伸びている。レバー61がカムスロット64に沿って移動するとき、ヘッド部65、従ってキャリッジ11は係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0022】
同様の装着機構16が図16及び図17に図示されている。該装着機構16は、回転可能なシャフト62から半径方向に伸びるピン66を備えることができる。ピン66は固定のヘッド部65のカムスロット64内に配置されている。カムスロット64は、図14に図示した実施の形態のように、ヘッド部65を完全に貫通して伸びることができ又は該スロットはヘッド部65の内周内に部分的にのみ伸びるようにしてもよい。シャフト62の端部に形成された構造体67には、例えば、アレンレンチのようなレンチを係合させてシャフト62を回すことができる。これと代替的に、シャフトはヘッド部を超えて軸方向に伸び、シャフトの突出端部は手動で回すことができるノブとして形成してもよい。シャフト62を回したとき、ピン66はカムスロット64に沿って乗り上げ、ヘッド部65、従ってキャリッジ11が係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0023】
カム装置を備える装着機構16の別の例が図18乃至図20に図示されている。装着機構16は、マニホルド12に固定された且つ半径方向に伸びるピン72を有する回転不能なシャフト71を備えることができる。ピン72はヘッド部74のカムスロット73内に配置され、該ヘッド部は取り付け板75によりキャリッジ11の頂部組立体24に回転可能に取り付けられている。ヘッド部75の穴76はヘッド部74をシャフト71の上で回すのに使用することのできる、例えば、ねじ回しのような取り外し可能なレバー77を受け入れる。これと代替的に、レバーをヘッド部に固定してもよい。ヘッド部には、レンチで回すことのできる構造体を形成してもよい。又は、ヘッド部は手操作で回すことができるノブとして形成してもよい。ヘッド75部を回したとき、ピン72はカムスロット73に沿って乗り上げ、ヘッド部74、従ってキャリッジ11は係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0024】
キャリッジ11が係合解除位置から係合位置にマニホルド12に向けて移動されるとき、カプセルフィルタ13の接続部15はマニホルド12の接続部14に接近する。接続部14、15は位置決め機構により少なくともほぼ整合させることができる。しかし、接続部14、15をより正確に整合させるため、ろ過システム10は、接続部が互いに係合するとき、接続部14、15の軸を正確に整合させる中心決め機構を備えることができる。中心決め機構は多岐に亙る仕方にて形態を設定することができる。例えば、中心決め機構80は、接続部14、15が互いに係合するとき、対応する中心決め孔82に嵌まる、例えば中心決めピン81のような1つ又は好ましくは複数の中心決め突出部を備えることができる。図21に図示するように、中心決めピン81は、例えばカプセルフィルタ13の頂部にてカプセルフィルタ13から外方に伸びることができ、また、対応する中心決め孔82を例えばマニホルド12の底部にてマニホルド12に配置することができる。これと代替的に、図22及び図23に図示するように、中心決めピン81はマニホルド12の底部から伸びるようにし、中心決め孔82をカプセルフィルタ13の頂部に配置してもよい。
【0025】
中心決め機構80は、接続部14、15が互いに封止可能に接触するとき、これら接続部が軸方向に正確に整合されることを保証し得るような配置及び寸法とされることが好ましい。例えば、中心決めピン81及び孔82は、比較的正確な製造許容公差とし、また、接続部14、15が完全に接触する前に互いに密に係合し、且つ互いに完全に封止されるように配置することもできる。中心決めピン81が中心決め孔82と密に係合したならば、マニホルド12の接続部14を移動させカプセルフィルタ13の接続部15と完全に封止接触させることができる。このように、中心決め機構80は、整合外れに起因する接続部14、15の不完全な封止状態及び(又は)その損傷を防止する。中心決め機構80は、ストッパとしても機能し、接続部14、15の互いの内部での前進を制限し且つ過剰な圧縮を防止する。これと代替的に、ストッパはマニホルド及びカプセルフィルタ並びに(又は)キャリッジの何れかの箇所に設けてもよい。
【0026】
キャリッジ11がマニホルド12から出て係合位置から係合解除位置に向けて移動するとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から係合解除することができる。幾つかの実施の形態において、マニホルド及びカプセルフィルタ13の接続部14、15は、キャリッジ11が係合解除位置に移動するときは係合したままであり、キャリッジ11が係合解除位置に向けて移動すると、キャリッジ11のベース組立体23はカプセフィルタ13の底部から移動して離れる。次に、例えばカプセルフィルタの接続部15をマニホルド12の接続部14から手動で係合解除させることにより、カプセルフィルタ13をマニホルド12から取り外すことができる。
【0027】
これと代替的に、ろ過システム10は、カプセルフィルタ13と作用可能に関連し、且つキャリッジ11が係合解除位置に向けて移動するとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から自動的に係合解除する係合解除機構を更に備えることができる。該係合解除機構は多岐に亙る形態とすることができる。例えば、該係合解除機構は、カプセルフィルタ13とマニホルド12との間に協働可能に配置することができる。かかる係合解除機構22の一例が図22、図23に図示されており、カプセルフィルタ13とマニホルド12との間に配置された1つ又はより多くのばね86を備えている。ばねは、カプセルフィルタとマニホルドとの間の多岐に亙る適宜な位置に配置することができる。図示した実施の形態において、ばね86は中心決めピン81の各々の周りに配置される。キャリッジ11が装着機構16によって係合位置まで持上げられたとき、ばね86は中心決めピン81の周りで圧縮され、カプセルフィルタ13の接続部15は持上げられてマニホルド12の接続部14と封止接触する。キャリッジ11が装着機構16によって係合解除位置まで下降すると、ばね86が拡張し且つ接続部14、15を自動的に係合解除する。中心決め機構80はまた、係合解除機構22により接続部14、15が係合解除されるとき、接続部14、15の軸方向整合状態を保つことを助ける。キャリッジ11が係合解除位置まで移動するとき、カプセルフィルタ13はキャリッジ11のベース組立体23に止まる。
【0028】
別の実施の形態において、係合解除機構は、カプセルフィルタ13とキャリッジ11との間に協働可能に配置することができる。かかる係合解除機構22の1つの例が図1、図4に図示されており、キャリッジ11とカプセルフィルタ13との間に配置された1つ又はより多くのプッシュロッド91を備えている。該プッシュロッドはカプセルフィルタとキャリッジとの間にて多岐に亙る適宜な位置に配置することができる。図示した実施の形態において、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13の頂部とキャリッジ11の頂部組立体24との間にてマニホルド12の貫通穴92内に配置されている。装着機構16によりキャリッジ11が係合位置まで移動するとき、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13及びキャリッジ11と共に持上げることができる。キャリッジ11が装着機構16により係合解除位置に下降したとき、キャリッジ11の頂部組立体24はプッシュロッド91に当接することができる。一方、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13の頂部に当接して、カプセルフィルタ13をマニホルド12から離れさせ、接続部14、15を自動的に係合解除する。キャリッジ11が係合解除位置まで移動したとき、カプセルフィルタ13はキャリッジ11のベース組立体23上に止まっている。
【0029】
キャリッジ11とカプセルフィルタ13との間に協働可能に配置された係合解除機構22の別の例が図24及び図25に図示されている(図24及び図25に図示した実施の形態の構成要素は図1乃至図4に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。係合解除機構22は、全体として、キャリッジ11が係合位置と係合解除位置との間を移動するとき、カプセルフィルタ13及びキャリッジ11を物理的に結合する装着部を備えている。該装着部は多岐に亙る構造とすることができる。図示した実施の形態において、装着部96は、キャリッジ11のベース組立体23とカプセルフィルタ13、例えばカプセルフィルタ13の底部の突出部35からベース部26のスロット34の端縁を経て伸びるフランジ97とが係合する部分を備えている。キャリッジ11が装着機構16により係合解除位置まで下降したとき、キャリッジ11のベース部26はカプセルフィルタ13のフランジ97に当接してカプセルフィルタ13をマニホルド12から付勢して外し且つカプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から自動的に係合解除する。キャリッジ11が係合解除位置まで移動したとき、カプセルフィルタ13はキャリッジのベース組立体23上に止まっている。
【0030】
装着部の別の例は、キャリッジの各側部組立体からカプセルフィルタの頂部を亙って伸びるフランジである。キャリッジが装着機構により下降されると、側部組立体のフランジは、カプセルフィルタの頂部に当接してカプセルフィルタをマニホルドから自動的に係合解除することができる。
【0031】
マニホルド12もまた、多岐に亙る形態とすることができる。例えば、マニホルドは、任意の規則的又は不規則的な形状とすることができる。図1乃至図4に図示するように、マニホルド12は、前部100と、後部101と、頂部102と、底部103と、両側部104、105とを含む箱形の形態とすることができる。マニホルド12は、流体をカプセルフィルタに且つ(又は)カプセルフィルタから輸送する1つ又はより多くの導管を更に備えることができる。導管の各々は、停滞容積を減少させ且つ流体が滞留する可能性がある不作用容積又は領域を回避し得るような形態とされることが好ましい。
【0032】
多くの好ましい実施の形態において、マニホルド12はポンプ17に流体的に結合されている。例えば、マニホルド12は、例えばマニホルド12の後側部101に沿ってポンプ17に直接取り付けることができる。ポンプ17の出口はマニホルド12の入口導管に接続することができ、該入口導管は、マニホルド12を通って伸び且つマニホルド12及びカプセルフィルタ13の入口接続部14a、15aと流体的に連通している。これと代替的に、入口導管は、少なくとも部分的にマニホルドの外側に配置し、例えば、ポンプからマニホルド迄、従って、入口接続部まで、外側を伸びるようにしてもよい。マニホルド12は、出口接続部14b、15bと、マニホルド12の下流の流体装置のその他の任意の適宜な構成要素との間を流体的に連通する出口導管21を備えることもできる。図示した実施の形態において、出口導管21は、出口接続部14b、15bからマニホルド12を通ってマニホルド12の前部100まで伸びることができる。しかし、出口導管はマニホルドの頂部を含む、マニホルドの任意の部分から伸びるようにすることができる。マニホルド12は、通気接続部14c、15cと、通気した気体の任意の適宜なリザーバとの間を流体的に連通させる通気導管20を更に備えることができる。図示した実施の形態において、また、通気導管20は、通気接続部14c、15cからマニホルド12を通ってマニホルド12の前部100まで伸びることができる。しかし、通気導管は、マニホルドの頂部を含むマニホルドの任意の部分から伸びるようにすることができる。幾つかの実施の形態において、通気導管及び通気接続部を完全に省略することができる。
【0033】
マニホルド12の接続部14及びカプセルフィルタ13の接続部15の数及び形態は大幅に変更可能である。多くの実施の形態において、マニホルド12は3つの接続部14a、14b、14cを有している。しかし、マニホルドは3つより多く又は3つより少ない接続部を備えるようにしてもよい。例えば、通気口を設けることが好ましくなく又はカプセルフィルタへの入口又はカプセルフィルタからの出口がマニホルドを通じて伸びない場合、マニホルドは2つの接続部又は1つのみの接続部を備えるようにしてもよい。
【0034】
マニホルド12の接続部14及びフィルタカートリッジ13の接続部15は多岐に亙る構造とすることができる。例えば、接続部は三角形のパターンのような任意の規則的又は不規則的なパターンにて配置することができる。好ましくは、接続部14、15は、全体として整合されるようにする。更に、接続部の間の間隔又は接続部のパターンは対称とすることができるが、非対称とすることが好ましい。例えば、図2に図示するように、通気接続部14c、15cと出口接続部14b、15bとの間の距離は、出口接続部14b、15bと入口接続部14a、15aとの間の距離よりも短くすることができる。非対称間隔又はパターンはカプセルフィルタがマニホルド上で「後向きに」取り付けられるのを防止するのに役立つ。
【0035】
接続部は色々な構造とすることができる。例えば、接続部の各々はノズルを備え又はノズルを受け入れるポート又は受け部を備えることができる。マニホルド又はカプセルフィルタにおける接続部の幾つかはノズルを備えることができる一方、その他は受け部を備えるようにし、あるいはマニホルドの全ての接続部がノズル又は受け部を備えるようにしてもよい。図示した実施の形態において、マニホルド12の接続部14a、14b、14cの全てがノズル110を備え、カプセルフィルタ13の接続部15a、15b、15cの全てはマニホルド12のノズル110を受け入れる対応する受け部111を備えることが好ましい。
【0036】
多岐に亙る型式のノズル及び受け部が適している。しかし、ノズルは、受け部の対応する面に接触し、より好ましくはその面に対して封止する先端部分を備えることが好ましい。ノズルの各々の先端部分を受け部の対応する面と接触させ且つ(又は)封止することにより、ノズルの端部の空隙又は漏洩容積が解消され、停滞容積を減少させ、且つろ過システム内の滞留領域すなわち不作用領域を最小にし、フィルタシステムをより小さく形成することができる。各ノズルの先端部分と受け部の対応する接触面との封止係合状態を向上させるため、ノズルの先端部分の少なくとも接触面及び受け部の接触面は、一方がより硬く、他方が同様の硬さ又はより好ましくは、多少柔軟であり又はより変形可能である異なる材料で形成されることが好ましい。ノズルの先端部分が受け部の接触面に係合すると、柔軟な材料は硬い材料に対して変形し、極めて効果的なシールを形成する。ノズルの先端部分の接触面と受け部の接触面とが封止係合する部分は、接触面のガスケットのような任意の追加的な封止部材が存在しないことが好ましく、また、接続部の間に唯一の又は一次的シールを備えることができる。しかし、補助的なOリングのような、接触面から隔てられた追加的なシールをノズルと受け部との間に設けることもできる。接触面により形成されたシールは、例えば、補助的なOリングシールが接続部の間に液密及び(又は)気密シールを保証しつつ、ノズルの端部に任意の不作用領域又は滞留部分が形成されるのを防止することができる。
【0037】
ノズルの先端部分又は受け部の接触面の何れかはより硬い材料又はより柔軟な材料で形成することができる。カプセルフィルタが使い捨て可能であり、マニホルドが再使用可能であることが好ましいから、マニホルドの接続部、例えば、マニホルドのノズル又は受け部を硬い材料で形成することが好ましい。硬い材料の例は、ステンレススチールのような金属、及び対応する接続部の材料よりも比較的硬いものとすることができる例えばHDPEのようなポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、ETFE、ECTFE、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)の如き重合系材料を含む。柔軟な材料の例は、ゴム、シリコーン及びポリウレタンのようなエラストマー型材料、及び、対応する接続部の材料よりも比較的柔軟とすることができるLDPE、FEP、PFA、PTFEのような重合系材料を含む。一般に、比較的硬い材料及び比較的柔軟な材料の任意の適宜な組み合わせは、例えば、ショア硬さDスケールに基づいてノズル/受け部の装置に使用することができ、この場合、PTFEは約50乃至約56の範囲にあり、ETFEは約75、FEPは約55、PFAは約60、PCTFEは約90、ECTFEは約75、PVDFは約70乃至約80の範囲、LDPEは約40乃至約50の範囲、HDPE及びUHMWPEは約60乃至約70の範囲にある。
【0038】
ノズル及び受け部は多数の構造とすることができる(図26乃至図41に図示した実施の形態の構成要素は、図1乃至図25に図示した構成要素の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。ノズル/受け部装置の多くの例の一部は、図26乃至図41に図示されている。図示した実施の形態の各々において、ノズルはマニホルドと作用可能に関連され、対応する受け部はカプセルフィルタと作用可能に関連されている。しかし、これと代替的に、1つ又はより多くのノズルがカプセルフィルタと関連され、対応する受け部がマニホルドと関連される。
【0039】
図26及び図27に図示した実施の形態において、マニホルド12は、例えば、重合体の本体のような本体115を備えることができ、また、例えば、本体115に取り付けられた金属板のような底部板116を更に備えることができる。本体115と一体に形成されることが好ましいノズル110は、底部板116の開口118を貫通して伸びている。例えば、入口、出口又は通気導管のような導管119が本体115及びノズル110を貫通して伸びてノズル110の先端部分120にて開口している。
【0040】
カプセルフィルタ13の受け部111は、穴127を画成する領域を有する例えば重合体のカラーのようなカラー126を備えることができる。別個の挿入体を備えることが好ましい座部128は、カラー126の棚部129上で穴127内に配置することができる。座部128は、ノズル110の材料と相違し且つカラー126の材料とも相違する材料で形成することができ、該座部128は、ノズル110又はカラー126の材料よりも柔軟又は硬い材料で出来たものであることが好ましい。例えば、座部128は、PTFEで出来たものとすることができる一方、ノズル110及びカラー126はポリエチレン、PFA又はPCTFEにて出来たものとすることができる。Oリング130のようなシールを座部128の縁部上の穴127内に且つカラー126の内側の周りに配置することができる。キャップ131は、Oリング130の上方でカラー126に取り付けることができる。キャップ131はノズル110を受け入れるのに十分に大きい開口部132を有している。キャップ131の開口部132、カラー126、座部118及び(又は)ノズル110の先端部分120は受け部111内へのノズル110の挿入を容易にし得るようにテーパーを付けることができる。導管133が、カラー126及び少なくとも部分的に座部128を貫通して伸びて、キャップ131の開口部132に開口している。
【0041】
ノズル110の先端部分120及び座部128の各々は同様の形状又は異なる形状とすることのできる接触面140、142を有している。接触面140、142の各々の形態は変更可能である。例えば、先端部分120及び座部128の接触面140、142は、球面状又は円錐形の形態あるいは平坦な環状形態のような、湾曲し又はテーパー付きの形態とすることができる。接触面140、142の面積は比較的幅が広いが、多くの好ましい実施の形態において、対応する接触面140、142の少なくとも一方の面積は比較的狭小にすることができる。
【0042】
キャリッジが係合解除位置から係合位置まで移動し、ノズル110が受け部111内に挿入されると、Oリング130がノズル110に対して封止をする。Oリング130はまた、座部128の縁部、カラー126の内壁及び(又は)キャップ131に対しても封止することができる。更に、ノズル110及び受け部111の接触面140、142は係合し、また、例えば、座部128の接触面142のような少なくともより柔軟な面は変形して、例えば、ノズル110の先端部分120の接触面140のようなより硬い面に対して効果的に封止することが好ましい。ノズル110が座部128に当接すると、座部128の接触面142がノズル110の接触面140を封止するのみならず、座部128が変形し、カラー126、例えば棚部129に対し及び(又は)カラー126の穴127の内壁に対して封止する。座部128がノズル110の先端部分120及び受け部111のカラー126に接触し且つ封止することにより、流体を停滞し且つ不作用領域又は滞留領域を生じさせる可能性がある空隙又は漏洩容積は何ら形成されない。その代わり、ノズル110及び受け部111を貫通して伸びる導管119、133により画成された通路は、図27に図示するように、停滞容積、漏洩容積及び不作用領域がない流路を提供する。
【0043】
停滞容積、漏洩容積及び不作用領域を減少させることに加えて、ノズル/受け部装置は、より信頼し得るろ過システム10を提供し且つマニホルド12及びカプセルフィルタ13の製造を容易にする。例えば、底部板116から先端部分120までのようなノズル110の軸方向長さと関係した寸法のバリエーションは、同一のマニホルド12におけるノズル110が異なる長さを有してもよいことを意味する。この相違は座部128の変形によって対応することができる。より長いノズル110はより短いノズル110よりも座部128を僅かにより大きく変形させるが、その双方のノズルは接続部を十分に封止する。
【0044】
更に、同一のマニホルド12におけるノズル110の整合及び(又は)間隔の偏心さは、座部128の変形及び座部128又はノズル110に対する挿入体の使用により対応することができる。座部128及び(又は)ノズル110は接触面140、142を含む接続部14、15は互いに接触するとき、横方向に移動し得るように配置することができる。例えば、座部128の外径はカラー126の穴127の直径よりも、例えば、約0.2mmだけ僅かに小さくすることができる。合わさるテーパー付き接触面140、142を含む接続部14、15が互いに係合すると、これらの接続部は穴127内の座部128の位置を横方向に調節して座部128の中心をノズル110の上で設定する。更に、ノズル110の軸の僅かな傾動は、ノズル110の軸の周りで座部128が非対称に変形することにより対応することができる。
【0045】
受け部の同様のバリエーション及び偏心さにも対応することができる。これらのバリエーション及び偏心さに対応することにより、ノズル及び受け部に加わる異常な応力及び歪みを除去することができ、より信頼し得るろ過システムを提供することになる。更に、マニホルド又はカプセルフィルタの何れも極めて厳格な製造許容公差にて製造する必要はなく、製造コストを削減することになる。
【0046】
ノズル/受け部装置のその他の例が図28乃至図41に図示されており、同様の及び(又は)追加的な特徴及び有利な点をもたらすことができる(図28乃至図41に図示した構成要素は図26及び図27に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図28及び図29に図示した実施の形態は図26及び図27に図示した実施の形態と極めて類似している。しかし、リッジ145がカラー126の棚部129から座部128に向けて伸びるようにすることができる。ノズル110及び受け部111の接触面140、142が係合することは、リッジ145を変形させ且つ(又は)リッジ145を座部128内に押し込んで座部128がカラー126を一層良く封止するようにする。これと代替的に、リッジは、座部からカラーの棚部に向けて伸び、ノズルが受け部に係合するとき、変形し且つ(又は)棚部内に押し込まれ且つ該棚部に対して封止をするようにしてもよい。
【0047】
図30及び図31に図示した実施の形態において、座部128は、挿入体ではなくてカラー126の一体的な部分からなるようにすることができる。しかし、ノズル110は、例えば、ノズル挿入体の上端にて穴147内に配置されたOリング146により、マニホルド12の本体115に密封された挿入体を備えることが好ましい。ノズル110は、例えば受け部111のカラー126よりも硬い材料のような異なる材料で出来たものとし、且つ(又は)マニホルド12の本体115と異なる材料で出来たものとすることができる。バリエーション及び偏心さは、上述したものと同様の仕方にて挿入体の移動により及び接触面の一方又は双方の変形により対応することができる。更に、ノズル110の長さのバリエーションは、Oリング146の軸方向への圧縮により対応することができる。接触面140、142は半球状であり且つ比較的幅の広い接触面積を備えることが好ましい。
【0048】
図32及び図33に図示した実施の形態は図30及び図31に図示した実施の形態と同様である。しかし、ノズル110及び座部128の双方が挿入体からなるようにすることができる。ノズル挿入体を封止するOリング146が挿入体の外縁部の周りで溝147内に配置されている。更に、座部挿入体とカラー126の棚部129との間のリッジ145に加えて、ノズル挿入体とマニホルド12の本体115との間にリッジ149を配置することができる。リッジ149は、本体からノズル挿入体に向けて又はノズル挿入体から本体に向けて伸びることができる。接触面140、142が係合することは、リッジ145、149を変形させ且つ(又は)リッジ145、149を挿入体内に押し込んで座部及びノズル挿入体を一層良く封止することになる。
【0049】
図34及び図35に図示した実施の形態は図30及び図31に図示した実施の形態と同様である。しかし、受け部111はキャップを備えなくてもよい。カラー126はマニホルド12の方を向き且つ受け部111に開口部132を画成する縁部150を備えることができる。ノズル110に対して封止するOリング130が穴127を画成するカラー126の内壁の溝151内に配置されている。更に、接触面140、142は円錐形の形態であり、また、接触面140、142の少なくとも1つ、例えば座部128の接触面142が、比較的狭小な接触面積を有するようにしてもよく、これにより、接触面140、142間のシール効果を向上させることができる。
【0050】
図36及び図37に図示した実施の形態は図34及び図35に図示した実施の形態及び図32、図33に図示した実施の形態の双方と同様である。座部挿入体の接触面142は比較的狭小な接触面積を有する。
【0051】
図38に図示した実施の形態は、例えば、外壁に溝155を有するノズル挿入体のようなノズル110を備えることができる。Oリング156が溝155内に配置され且つ接触面140、142の封止係合状態を補足する受け部カラー126に対するシールを提供する。
【0052】
図39に図示した実施の形態は図38に図示した実施の形態と同様である。しかし、受け部111は、キャップ131と、比較的狭小な接触面積を有する球面状接触面を備える座部挿入体128とを含むことができる。
【0053】
図40に図示した実施の形態は図39に図示した実施の形態と同様である。しかし、ノズル110の先端部分120は円筒状の形態であり、接触面140、142の双方は比較的小さい接触面積を有する平坦な環状の形態とすることができる。
【0054】
図41に図示した実施の形態は図40に図示した実施の形態と同様である。しかし、接触面140、142は、円錐体がノズル110内でノズル110の軸に向けて収束する逆円錐形の形態とすることができる。
【0055】
図26乃至図41に図示した接続部は、接続部の間の一次シール又は単独のシールのようなシールとして機能することが好ましい合わさる接触面を有するノズルと対応する受け部とを備えている。しかし、マニホルドとカプセルフィルタとの間にその他の接続部を使用することもできる。例えば、互いにねじ止めし、クランプし且つ(又は)摩擦嵌めした接続部を使用してマニホルドをカプセルフィルタに封止することができる。
【0056】
フィルタはまた、例えばカプセルフィルタを含む多岐に亙る形態とすることができる。カプセルフィルタ13の一例を、図42乃至図46に図示する。カプセルフィルタ13は、全体として、ハウジング160と、該ハウジング160内に取り外し可能に又は好ましくは恒久的に配置されたフィルタカートリッジ161とを備えている。
【0057】
ハウジング160は、例えば、金属又は重合体材料のような任意の適宜な不浸透性材料から形成することができ、また、例えばほぼ円筒状の形状のような任意の所望の形状とすることができる。多くの好ましい実施の形態において、ハウジングの形状はフィルタカートリッジの形状に対応する。
【0058】
ハウジング160は、単一部品構造体にて形成することができるが、多数部品から成る構造体を備えることが好ましい。例えば、ハウジング160は、ボウル162と、該ボウル162に取り外し可能に又は好ましくは恒久的に取り付けられたヘッド部163とを備えることができる。ボウル162は側壁と、底部壁とを備えることができる。ハンドル159がボウル162の側壁から外方に伸び、また、該ハンドルを使用してカプセルフィルタ13の底部の突出部35がベース部のスロットに係合した状態で、カプセルフィルタ13をキャリッジのベース組立体に配置することができる。
【0059】
ハウジング160は、例えば、入口接続部15a、出口接続部15b、通気接続部15cのような1つ又はより多くの接続部を備えている。入口接続部15a及び出口接続部15bはハウジング160を貫通する流体流路を画成する。これら接続部は、例えば、ノズルとしてのような色々な形態とすることができる。図42乃至図45に図示した実施の形態において、接続部の各々は、上述した受け部の任意のものと同様のものとすることができる受け部を備えている。例えば、ボウルの底部又は側壁にてボウル内に1つ又はより多くの接続部を配置することができる。しかし、好ましくは、接続部15a、15b、15cの少なくとも1つ、より好ましくはその全てをカプセルフィルタ13の頂部のヘッド部163内に配置する。
【0060】
ハウジング160は、流体流路内のフィルタカートリッジチャンバ内にフィルタカートリッジ161を保持することが好ましい。フィルタカートリッジは、図46に図示するように、フィルタ媒体を有するフィルタエレメント170を備えることが好ましい。フィルタ媒体は、焼結した金属粒子の円筒状の塊体のような又は例えば、重合体繊維のように接着し且つ(又は)撚った繊維の円筒状の塊体のような中実又は中空の多孔質塊体を備えることができる。多くの好ましい実施の形態において、フィルタ媒体は、例えば、フィラメントを含む繊維からなる多孔質の織地又は不織シートのような透過性シートを備え、又は透過性又は多孔質の支持又は非支持の重合体膜を備えることができ、フィルタエレメント170は、円筒状の中空の襞を付けられた形態とすることができる。フィルタ媒体は、襞付きフィルタエレメント170の唯一の層とすることができるが、例えば、1つ又はより多くの排液層、プレフィルタ層、追加的なフィルタ層、基層及び(又は)緩衝層を更に含む襞付き複合材の2つ又はより多くの層の1つとすることが好ましい。フィルタエレメントの襞は、例えばその内容を参考として引用し本明細書に含めた米国特許第5,543,047号に開示されたように、半径方向に又は好ましくは半径方向以外の方向に伸びるようにする。米国特許第5,543,047号に開示されたように、半径方向以外の方向に伸びる襞の各々は、(D−d)/2より大きく(D2−d2)/[4(d+2t)]以下の高さを有している。ここで、D及びdは、それぞれ襞の頂部及び底部の襞付きフィルタエレメントの外径及び内径であり、tは襞の脚部の厚さである。好ましくは、襞の各々の高さは(D2−d2)/[4(d+2t)]の約70%又は80%乃至約100%の範囲にあるようにする。襞の間に空間が殆ど又は全く存在せず、停滞容積及び不作用領域を最小にするので、半径方向以外の方向の襞であることが好ましい。
【0061】
中空のフィルタエレメント170はケージ171とコア172との間に配置されることが好ましい。フィルタエレメント170、ケージ171及びコア172の端部は、例えば、盲端部キャップ173及び開放端部キャップ174のような端部キャップ173、174に対して封止することができる。開放端部キャップ174は、中空のフィルタエレメント170の内部と流体的に連通する開口部175を有している。開放端部キャップはハウジングに対し封止し又は取り付けることができる一方、開放端部キャップの開口部が接続部と流体的に連通するようにする。例えば、図42乃至図45に図示した実施の形態において、開放端部キャップ174は、出口接続部15bが好ましくは開放端部キャップ174の開口部175を介してフィルタエレメント170の内部と流体的に連通した状態でヘッド部163に接着される。入口接続部15aはフィルタカートリッジ161の外部と流体的に連通していることが好ましい。次に、フィルタカートリッジ161を通じて外部から内部に流れを向けることができる。これと代替的に、入口接続部及び出口接続部はフィルタカートリッジの内部及び外部とそれぞれ流体的に連通し得るように配置することができ、また、フィルタカートリッジを通って内部から外部へ流れを向けることもできる。
【0062】
フィルタカートリッジは、襞付きフィルタ媒体、ケージ171、コア172及び端部キャップ173、174を有する中空のフィルタエレメント170として説明したが、フィルタカートリッジはこの実施の形態にのみ限定されるものではない。多数の代替的なフィルタカートリッジが適している。例えば、フィルタエレメントは襞付きではなくてら旋状に巻いたフィルタ複合体を備えるものとすることができる。ケージ及び(又は)コアは省略してもよい。更に、端部キャップの一方又は双方を省略し、フィルタエレメントの端部をハウジングの頂部及び(又は)底部に直接接着してもよい。
【0063】
フィルタカートリッジの更にその他の例は透過性の中空の繊維媒体からなるフィルタ媒体を内蔵することができる。例えば、図47に図示するように、カプセルフィルタ13は、透過性であり、例えば、多孔質の中空の繊維180を含むことのできるフィルタカートリッジ161を備えるようにしてもよい(図47に図示した実施の形態の構成要素は図45に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。中空の繊維180は、例えば、開放端部キャップ181及び盲端部キャップ182のような端部キャップ181、182の間に保持することができる。特に、中空の繊維180は、開放端部キャップ181の仕切部183内に配置されて該仕切部から伸び、仕切部183にループ状に戻り、中空の繊維180の端部の一方又は双方が開放端部キャップ181の開口部184と流体的に連通する開放端部であるようにすることができる。有孔のケージ185は中空の繊維180の周りで端部キャップ181、182の間を伸びるようにしてもよい。これと代替的に、双方の端部キャップを開放端部キャップとし、ケージには開口部が存在せず、流体が開放した下端キャップを通じてフィルタカートリッジ内に向けられるようにし、又はケージ及び盲端部キャップを省略してもよい。
【0064】
透過性の中空繊維180を備えるカプセルフィルタ13の別の例が図48に図示されている(図48に図示した実施の形態の構成要素は図47に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図48に図示した実施の形態において、中空の繊維180は、開放端部キャップ181の仕切部183と盲端部キャップ182との間を伸びている。中空の繊維180の各々の一端は盲端部キャップ182内に盲状態に配置する一方、他端は開放端部キャップ181の開口部184と流体的に連通する状態で仕切部183内に開放状態に配置することができる。有孔のケージは端部キャップの間を伸びるようにしてもよく、そうしなくてもよい。
【0065】
フィルタカートリッジの形態に関係なく、ハウジングの内部は、停滞容積及び不作用領域を最小にし且つハウジング内の流体の流れの分配及び立上がり時間を改良すべくフィルタカートリッジに装着されることが好ましい。例えば、図45に図示するように、ボウル160の内側壁及びフィルタカートリッジ161の外部は同様の形状とし、ボウル160はフィルタカートリッジ161の周りで完全に密嵌し、ボウル160の内部とフィルタカートリッジ161の外部との間に環状の流体路分配通路を画成することが好ましい。環状通路は、停滞容積を減少させ且つ流体の流れが入口接続部と出口接続部のとの間にて異常な圧力降下を生せずに、フィルタカートリッジの周りで且つ(又は)フィルタカートリッジに沿って軸方向に流体の流れが流れるのを許容し得るような寸法とすることが好ましい。環状通路の所望の寸法は、例えば、流体の粘度、所望の流量及び圧力降下限界値及び例えば、入口接続部又は出口接続部の如き入口又は出口の面積のようなファクタに基づいて経験的に決定することができる。多くの実施の形態の場合、環状通路の軸方向断面積は、例えば、入口ノズルの面積に略等しい程度であることが好ましい。
【0066】
更に、ボウル160の内側底部壁及びフィルタカートリッジ161の底部は、同様の形状とし且つ互いに密嵌するようにすることができる。フィルタカートリッジの底部は、ボウルの底部壁に完全に接触し且つ該底部壁に取り付けられ、両者間の全ての空間を解消することができる。しかし、多くの好ましい実施の形態において、フィルタカートリッジの底部は、1つ又はより多くの下方の流路が両者の間を伸び且つ環状の流路の底部と連通した状態で、ハウジングの底部に装着される。例えば、下側端部キャップの底部及び(又は)ハウジングの内側底部壁のようなフィルタカートリッジの底部は、半径方向に伸びる1つ又はより多くのリブ又はスポークを備えることができる。フィルタカートリッジ及びハウジングはリブに沿って互いに接触し且つ両者の間に下側通路を画成する。更に、ハウジングの内側底部壁及び(又は)フィルタカートリッジの底部は、フィルタの底部からの泡の上昇時間を短縮し得るように上方に傾斜させた面を有することが好ましい。例えば、下側流路は、好ましくは約15°以下、例えば約10°以下の角度にて、環状の通路に向けて上方に傾斜させることができる。下側通路の寸法は、停滞容積を減少させ、入口接続部と出口接続部との間にて異常な圧力降下を生じさせずに、フィルタカートリッジとハウジングの底部との間を流体が流れるのを許容し、且つ(又は)フィルタの底部からの泡の除去を容易にし得るような寸法とされることが好ましい。この場合にも、下側通路の傾斜角度を含む所望の寸法は、流体の粘度、所望の流量、圧力降下限界値及び入口/出口面積のようなファクタに基づいて経験的に決定することができる。
【0067】
ヘッド部163の内壁は通気接続部15cから離れてフィルタカートリッジの頂部に密嵌することができるが、通気接続部15cの付近にてフィルタカートリッジ161の頂部から少なくとも僅かだけ隔てられて、気体が環状の流れ分配チャンバから上昇し且つフィルタカートリッジ161の頂部を超えて通気接続部15cに向けて流れるのを許容することが好ましい。好ましくは、ヘッド部163の内壁と、例えば、上端キャップの頂部のようなフィルタカートリッジ161の頂部との間の空間は、通気接続部15cから最も離れた位置から通気接続部15cまで連続的に増大するようにする。しかし、ヘッド部163の内壁とフィルタカートリッジ161の頂部との間の空間は、気体をカプセルフィルタ13から排気するに十分であることが好ましいが、この空間はまた、過剰な停滞容積を回避するのに十分に小さいことも好ましい。
【0068】
全てではないが、多くの好ましい実施の形態において、ハウジングは、例えば、流体入口導管又は流体出口導管のような流体導管を備えることができ、該導管は、フィルタカートリッジチャンバの縁部に沿って軸方向に1つの接続部から伸びてまた、例えば、導管の長さの少なくとも約50%だけ、導管の実質的な長さに沿ってフィルタカートリッジチャンバから隔離されている。例えば、流体導管はボウル内に又は該ボウルに隣接して、フィルタカートリッジチャンバを超えて半径方向に配置することができる。好ましくは、流体導管は、ハウジングの頂部の接続部から伸び且つフィルタカートリッジチャンバ内、例えばハウジングの底部の環状の流れ分配通路に、開放するようにする。図45に図示するように、流体導管164は、フィルタカートリッジチャンバの縁部に沿ってハウジング160の頂部の入口接続部15aからヘッド部163及びボウル162を貫通してハウジング160の底部まで軸方向に伸びる入口導管を備えることができる。入口導管164はハウジング160の底部においてのみ環状の流体の流れ分配通路及びフィルタカートリッジチャンバと連通することが好ましく、このため、導管164の長さの少なくとも約70%、より好ましくは、少なくもと約80%、又は少なくとも約90%に亙ってフィルタカートリッジチャンバから隔離されている。
【0069】
ハウジングはまた、側壁を通り且つ(又は)ボウル162の側壁から伸びて、軸方向流体導管と流体的に連通するハウジングの内部底部壁に、半径方向通路を備えることがより好ましい。該半径方向通路は、例えば下側端部キャップと底部壁との間にて下側端部キャップに沿って又はハウジングの底部壁に沿ってあるいはその双方に沿って伸びることができる。例えば、半径方向通路は、フィルタカートリッジの下方、例えば下側端部キャップの下方を、流体導管の底部から伸びるようにすることができる。半径方向通路は、フィルタカートリッジの下方を完全に伸びることができるが、好ましくはフィルタカートリッジの下方を途中までのみ伸びることが好ましい。図45に図示するように、半径方向通路165は、フィルタカートリッジ161の下方で流体導管164の底部から伸びてハウジング160のフィルタカートリッジチャンバの中心付近にて終わっている。半径方向通路165は、均一な断面又はテーパー付きの断面とすることができ、例えば、断面は、ボウル162の側壁からの距離が増すに伴い縮小するようにしてもよい。半径方向通路165は、フィルタカートリッジ161の底部とボウル162の底部壁との間の下側流路に流体を供給し又は該下側流路から流体を受け取り、また、下側流路と軸方向流体導管との間で流体的に連通することができる。これと代替的に、例えば、フィルタカートリッジの底部とボウルの底部壁との間に下側流路が存在しない場合、半径方向通路は省略してもよい。
【0070】
更に、多くの好ましい実施の形態において、フィルタカートリッジは、ハウジングとフィルタカートリッジとの間に協働可能に配置されてフィルタカートリッジをハウジングのフィルタカートリッジチャンバの中心に配置し且つ均一な環状流路を提供するキー止め機構を備えることができる。該キー止め機構は多数の適宜な構造体の任意のものを備えることができる。例えば、キー止め機構は、上述した中心決め機構80と同様に、ハウジング及びフィルタカートリッジにおける1つ又はより多数の中心決めピンと、合わさる中心決め開孔とを備えることができる。
【0071】
より好ましくは、例えば、下側端部キャップのような端部キャップ及びハウジングの対応する壁の一方又は双方は、フィルタカートリッジをハウジング内に取り付けたとき、フィルタカートリッジをフィルタカートリッジチャンバの中心に配置する合わさるプロフィール即ち形状とすることができる。形状は、例えば、湾曲又はテーパー付きの形態とし、例えば、部分球面状、楕円形又は円錐形の形態とし、端部キャップの一方又は双方及びハウジングの対応する壁に位置するようにする。図45に図示するように、下側端部キャップ173はハウジング160のボウル162の内側底部壁の円錐形の形状と合わさるほぼ円錐形の形状体とすることができる。これらの形態は、フィルタカートリッジ161をフィルタカートリッジチャンバ内の中心に配置するような配置及び形状とされている。このため、下側端部キャップ173の形態がボウル162の内側底部壁の形態に接触した状態でフィルタカートリッジ161をボウル162内に取り付けられたとき、円錐形の形態が合わさり係合するため、フィルタカートリッジ162はそれ自体、自動的にボウル162のフィルタカートリッジチャンバ内の中心に位置する。次に、ヘッド部163をボウル162及びフィルタカートリッジ161の上側端部キャップ174に取り付けることができる。例えば、出口接続部15b付近のヘッド部163の領域のような、ヘッド部163の内壁にて及び上側端部キャップ174上にて、合わさる形状、例えば円錐形の形状のキー止め機構がフィルタカートリッジ161をヘッド部163及びボウル162の上の中心に配置することができる。
【0072】
1つ又はより多くの軸方向流体導管と、半径方向通路と及び(又は)キー止め機構とを含むハウジングは任意の適宜な方法で製造することができる。例えば、成形したボウル162が図49及び図50に図示されている。ボウル162は、例えば、側壁部片195及び底部壁部片196のような2つの部片にて成形し、2つの部片195、196は例えば、溶接又は接着により取り付けてボウル162を形成することができる。図示した実施の形態において、ボウル162は、軸方向流体導管164と、半径方向通路165と、フィルタカートリッジチャンバと、ボウル162の内側底部壁の中心決め形態191とを備えている。
【0073】
これと代替的に又は追加的に、ハウジングは機械加工してもよい。例えば、機械加工されたボウル162が図51及び図52に図示されている。機械加工されたボウル162は単一体部片197を備えることが好ましい。フィルタカートリッジチャンバ及び軸方向流体導管164は、単一体部片197に穿孔して作ることができる。半径方向通路165は単一体部片197の側壁に穿孔してつくることができ、半径方向通路165の外端は接続部にて塞栓する、すなわち接続部を嵌合することもできる。
【0074】
軸方向流体導管、半径方向通路及び(又は)キー止め機構のうちの1つ又はそれ以上を有するカプセルフィルタは多くの利点を有し、技術分野において顕著な進歩を与える。これらの特徴は、ハウジングとフィルタカートリッジとの間の緊密嵌合およびフィルタカートリッジの半径方向ではない襞と組み合わせたときに、さらに一層の価値がある。例えば、軸方向流体導管は、流体が底部から頂部へ又は頂部から底部へフィルタカートリッジの軸方向長さに沿って均一に流れるのを許容し、環状通路の底部又は頂部での不作用領域を減少させるか又は排除する。下方の端部キャップの下で下方通路に結合された半径方向通路は、フィルタカートリッジのまわりでの環状流体通路内の流体流れの均一な分布をさらに向上させ、環状通路の底部での不作用領域をさらに回避する。キー止め機構は、フィルタカートリッジがフィルタカートリッジチャンバ内の中心に配置されるのを保証し、一様な環状通路を提供し、フィルタカートリッジのまわりでの流体流れの均一分布をさらに一層向上させる。ハウジングとフィルタカートリッジとの間の緊密嵌合により及びフィルタカートリッジの半径方向ではない襞により提供される小停滞容積と組み合わされたこのような利点は、停滞容積および不作用領域の減少に関して従来のフィルタよりも一層秀れた性能を提供し、フィルタカートリッジに沿った上向き又は下向きの流体流れの均一な分布を提供し;立上がり時間を鋭敏にし;所望のレベルの清潔さを有し、ガス気泡が実質上無い流体の出力までの時間を最小にする。
【0075】
いくつかの実施の形態に関して本発明を説明した。しかし、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、1つの実施の形態の1又はそれ以上の特徴を排除することができ、または、別の実施の形態の1又はそれ以上の特徴と組み合わせることができる。さらに、特に上述の教示に照らして、完全に異なる実施の形態も想定できる。したがって、本発明は特許請求の範囲に包含されるすべての変形および修正を含む。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】係合解除したマニホルド及びカプセルフィルタを示すろ過システムの前面図である。
【図2】図1のろ過システムの側面図である。
【図3】図1のろ過システムの頂面図である。
【図4】係合したマニホルド及びカプセルフィルタを示す図1のろ過システムの前面図である。
【図5】図1のろ過システムの1つの代替的なベース組立体の部分断面頂面図である。
【図6】図5のベース組立体と、該ベース組立体に取り付けられたカプセルフィルタとの部分断面側面図である。
【図7】図1のろ過システムの1つの代替的なベース組立体の部分断面頂面図である。
【図8】1つの代替的なろ過システムの側面図である。
【図9】図8のろ過システムの部分断面前面図である。
【図10】図8のろ過システムの頂面図である。
【図11】図8のろ過システムの上方部分の背面図である。
【図12】図8のろ過システムの上方部分の一部切欠き背面図である。
【図13】図8のろ過システムのマニホルドの頂面図である。
【図14】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図15】図14の装着機構の頂面図である。
【図16】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図17】図16の装着機構の頂面図である。
【図18】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図19】図18の装着機構の回転可能なヘッド部の側面図である。
【図20】図18の装着機構の頂面図である。
【図21】中心決め機構の一部切欠き側面図である。
【図22】1つの代替的な中心決め機構の断面側面図である。
【図23】図22の中心決め機構の一部分の一部切欠き頂面図である。
【図24】係合解除したマニホルド及びカプセルフィルタを示す1つの代替的な係合解除機構を有するろ過システムの前面図である。
【図25】係合したマニホルド及びカプセルフィルタを示す図24のろ過システムの前面図である。
【図26】係合解除したノズル及び受け部を示すノズル/受け部装置の断面図である。
【図27】係合したノズル及び受け部を示す図26のノズル/受け部装置の断面図である。
【図28】係合解除したノズル及び受け部を示す1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図29】係合したノズル及び受け部を示す図28のノズル/受け部装置の断面図である。
【図30】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図31】係合したノズル及び受け部を示す図30のノズル/受け部装置の断面図である。
【図32】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図33】係合したノズル及び受け部を示す図32のノズル/受け部装置の断面図である。
【図34】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図35】係合したノズル及び受け部を示す図34のノズル/受け部装置の断面図である。
【図36】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図37】係合したノズル及び受け部を示す図36のノズル/受け部装置の断面図である。
【図38】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図39】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図40】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図41】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図42】カプセルフィルタの側面図である。
【図43】図42のカプセルフィルタの背面図である。
【図44】図42のカプセルフィルタの頂面図である。
【図45】図42のカプセルフィルタの断面側面図である。
【図46】図45のカプセルフィルタのフィルタカートリッジの側面図である。
【図47】1つの代替的なカプセルフィルタの断面側面図である。
【図48】1つの代替的なカプセルフィルタの断面側面図である。
【図49】カプセルフィルタの1つの代替的なボウルの断面側面図である。
【図50】図49のボウルの頂面図である。
【図51】1つの代替的なボウルの断面側面図である。
【図52】図51のボウルの頂面図である。
【発明の詳細な説明】
【0001】
この出願は2000年5月12日に出願された米国仮出願第60/203,946号および2000年7月7日に出願された米国仮出願第60/216,696号に基づく優先権を主張するものであり、これらの両方の出願は参考として組み込まれている。
【0002】
[技術分野]
本発明は、例えば、フォトレジスト液体のろ過を含む種々の応用に使用できる、ろ過装置およびろ過装置のための接続構造体に関する。
【0003】
[発明の背景]
マイクロ電子産業で使用されるフォトレジスト液体のような多くの液体は極めて高価である。このような液体は使用直前にろ過しなければならず、さもないと、フォトレジスト液体内の不純物が製造しているマイクロ電子素子を損傷させることがある。
【0004】
従来のろ過装置およびろ過装置のための接続構造体はこれらに関連する多くの問題を有する。例えば、ろ過装置は装置を通してフォトレジスト液体を送出するポンプに接続されたマニホルドを含むことがある。1又はそれ以上の接続部を有するフィルタはマニホルド上の対応する接続部に装着することができる。しかし、フィルタをマニホルドに装着するために使用される従来の設備はしばしば比較的大型で、便利に利用できる空間よりも一層大きな空間を占有してしまう。また、従来の装着設備は接続部上に不当な応力を生じさせることがあり、接続部を損傷させる危険性がある。その理由は、フィルタをマニホルドに装着するときに、接続部を適正に整合させることができなくなるからである。さらに、従来の装着設備は接近および維持が頻繁に困難で、マニホルドの解体をしばしば必要とする。
【0005】
また、寸法の変化および偏心性のため、接続部は合致しないことがある。合致しない接続部を結合すると、不整合のために接続部上に不当な応力が生じることもある。その上、多くの従来の装置の合致した接続部は、例えば停滞容積および漏洩容積のような、フォトレジスト液体を集め又は取り込む大きな容積を有する。これらの停滞容積および漏洩容積は高つく。その理由は、フィルタをマニホルド上で交換するときに、これらの容積内に取り込まれた高価な液体が廃棄されてしまうからである。さらに、流体の流れがこれらの停滞容積および漏洩容積内で滞留することがある。フォトレジスト液体のような液体が滞留すると、この液体が化学的及び(又は)物理的な変化を起こすことがあり、これが製造工程にとって有害になることがある。
【0006】
[発明の概要]
本発明は、上述した問題の1つ又はそれ以上を含む、従来のろ過装置およびろ過装置のための接続構造体に関連する多くの問題を克服する。
【0007】
本発明の1つの態様によれば、ろ過装置はマニホルドと、フィルタと、キャリッジと、装着機構とを有する。マニホルドは少なくとも1つの接続部を有し、フィルタは少なくとも1つの接続部を有する。キャリッジはフィルタを支持する。装着機構は、フィルタがマニホルドから離れるような第1の位置と、フィルタの接続部がマニホルドの接続部と係合するような第2の位置との間でキャリッジを移動させるように、キャリッジと作動的に関連する。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、接続構造体は第1の接続部を有するマニホルドと、第2の接続部を有するフィルタとを備える。第1および第2の接続部のうちの一方は先端部分を有するノズルを備え、先端部分は接触表面を有する。第1および第2の接続部のうちの他方は接触表面を有する受け部を備える。第1および第2の接続部は係合可能であり、第1の接続部の接触表面は第2の接続部の接触表面に対してシールを行う。
【0009】
[実施の形態の説明]
本発明を具体化するろ過システム10の一例が図1乃至図4に図示されている。該ろ過システム10は、全体として、例えば、キャリッジ11のような装填/除去装置を備えており、マニホルド12と、カプセルフィルタ13のようなフィルタとを更に備えている。カプセルフィルタは、フィルタ媒体を含み、マニホルド12及びカプセルフィルタ13は、例えば、入口接続部14a、15a、出口接続部14b、15b、通気接続部14c、15cのような合わさる接続部14、15を備えることができる。キャリッジ11は、カプセルフィルタ13を支持し且つマニホルド12と協働可能に配置され、カプセルフィルタ13をマニホルド12に取り付け且つカプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12のそれぞれの接続部14と係合させる。例えば、図1及び図2に図示する係合解除位置と図4に図示する係合位置との間にて、例えば、長手方向にカプセルフィルタ13を移動させ得るようにキャリッジ11とマニホルド12との間に装着機構16を配置することができる。係合解除位置において、カプセルフィルタ13はキャリッジ11内に休止し且つマニホルド12から隔てることができる。係合位置において、カプセルフィルタ13はマニホルド12に係合し、マニホルド12の接続部14、15及びカプセルフィルタ13は互いに封止されている。
【0010】
接続部14、15が係合したとき、マニホルド12に流体的に接続し且つマニホルド12に直接的にも取り付けることができるポンプ17は、例えば、液体フォトレジストのような液体の如き流体を入口接続部14a、15aを通じてマニホルド12内の入口導管内に且つカプセルフィルタ13内に送出する。カプセルフィルタ13内に保持された空気のような気体又は液体中に取り込まれた気泡のような気体は、通気接続部14c、15c及びマニホルド12の通気導管20を介してカプセルフィルタ13から排気することができる。ろ過された液体はポンプによりカプセルフィルタ13のフィルタ媒体を通じてポンプから押出され且つ出口接続部14b、15b及びマニホルド12の出口導管21を介してカプセルフィルタ13から出る。
【0011】
カプセルフィルタ13のフィルタ媒体が十分に汚れたならば、ポンプ17は不作動にし、キャリッジ11は、装着機構16によって、例えば、係合解除位置まで下降させる等して移動させることができる。係合解除機構22はカプセルフィルタ13とキャリッジ11及び(又は)マニホルド12との間で結合し、キャリッジ11が下降したとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から係合解除させることができる。これと代替的に、カプセルフィルタ13は手動でマニホルド12から係合解除させてもよい。次に、古いカプセルフィルタ13は新品のカプセルフィルタ13と交換することができる。キャリッジ11は装着機構16により、例えば、係合位置まで上昇させる等して移動させ新品のカプセル13をマニホルド12と係合させることができる。次に、ポンプ17を再作動させることができる。
【0012】
キャリッジ11は多岐に亙る形態とすることができる。多くの好ましい実施の形態において、キャリッジ11は、カプセルフィルタ13を移動させ、係合した接続部14、15の軸に対し平行な方向に向けマニホルド12と係合し且つ該マニホルド12と係合解除するように配置することができる。より好ましくは、キャリッジ11は、カプセルフィルタ13がキャリッジ11上で移動する距離の殆ど、より好ましくは、実質的にその全てに沿って係合した接続部14、15の軸に対し平行な方向にカプセルフィルタ13を移動させるようにする。
【0013】
図1及び図2に図示した一例において、キャリッジ11は、ベース組立体23と、頂部組立体24と、頂部組立体24とベース組立体23との間を伸びる、好ましくは同一である、第一及び第二の側部組立体25とを備えることができる。ベース組立体、頂部組立体及び側部組立体の各々は多数部品構造体を含む多岐に亙る適宜な構造体の任意のものを備えることができる。しかし、多くの好ましい実施の形態において、ベース組立体23は、ベース板のようなベース部26を備え、該ベース板はカプセルフィルタ13を支持し且つその上にカプセルフィルタ13が休止する。更に、側部組立体25の各々はベース部26に接続された側部板30を備えている。側部板30は、マニホルド12の側部の外側に沿って頂部組立体24まで互いに緊密に平行に伸びることが好ましい。マニホルド12は案内通路29を備え、キャリッジ11が係合解除位置と係合位置との間を移動するとき、側部板30は、例えば、上方及び下方に該案内通路内を摺動する。これと代替的に、マニホルドは側部板のスロット又は軌道に係合するピン又はローラを備えるようにしてもよい。更に、頂部組立体24は側部板30に接続され且つマニホルド12の頂部に沿って伸びる頂部板31を備えることができる。このように、キャリッジ11は、マニホルド12の外側を取り囲み、且つ例えば、マニホルド12をポンプ17から分解するというようにマニホルド12を妨害せずに、メンテナンスのためアクセス可能であることが好ましい。
【0014】
別の一例として、キャリッジは、頂部組立体無しでベース組立体と、両側部組立体とを備えることができる。次に、キャリッジは、例えば、キャリッジの側部組立体を装着機構を介してマニホルドの側部又は底部に接続する等といった任意の適宜な方法にてマニホルドと作用可能に関連させることができる。更に別の例として、キャリッジは、マニホルド以外の構造体と作用可能に関連させることができる。例えば、マニホルドがポンプに取り付けられるとき、キャリッジはマニホルドではなくてポンプに結合し且つカプセルフィルタをマニホルドとの係合位置と係合解除位置との間にて移動させ得るように配置することができる。
【0015】
多くの好ましい実施の形態において、ベース板及び両側部板は、カプセルフィルタを支持し得るようにされたほぼU字形の組立体を備えており、これによりキャリッジは、カプセルフィルタを支持する小型で極めてスペース効率の良い構造体を備えている。例えば、キャリッジ及びカプセルフィルタは、例えば、多くの従来のフィルタ装着機構に必要とされる約140mm以上の幅と比較して、約60mm以下の幅のような比較的狭い幅のスペース内に取り付けることができる。このように、カプセルフィルタ13は、60mmの幅の前面領域内に取り付け且つ取り外すことができる。特に、60mm幅のポンプと組み合わさったとき、本発明を具現化したろ過システムは、高度のスペース利用効率を有するが、容易にアクセス可能で、従って使用及びメンテナンスが容易な供給システムを提供する。
【0016】
係合解除位置において、キャリッジは、ベース組立体上にフィルタカプセルを支持することが好ましい。ろ過システムは、カプセルフィルタの接続部がマニホルドの接続部と少なくともほぼ整合された状態でカプセルフィルタをベース組立体上に配置し且つ配向させることを許容する位置決め機構を備えることもできる。該位置決め機構は、キャリッジ及び(又は)カプセルフィルタと作用可能に関連させ且つ多岐に亙る形態とすることができる。図1乃至図4の実施の形態において、位置決め機構32は、ベース部26と協働可能に配置され、また、カプセルフィルタ13の後方への移動を制限する後部壁33を備えることができる。後部壁はベース組立体から又は側部組立体の一方又は双方から伸びるようにすることができる。更に、位置決め機構32は、前端縁からベース部26内で伸びる細長いスロット34のような開口部と、カプセルフィルタ13の底部から伸びる対応する細長いタブ又は突出部35とを備えることができる。スロット34及び突出部35は、ベース部26におけるカプセルフィルタ13の後方への動きを制限し且つ(又は)接続部15、14が互いに少なくともほぼ整合された状態でカプセルフィルタ13をベース部26の上で斜め方向に配向させ得るような寸法とすることができる。カプセルフィルタ13がベース部26に配置されたとき、カプセルフィルタ13は突出部35がスロット34内で摺動する状態でベース部26に沿って後方に摺動することができる。スロット34の側部と突出部35の側部とが近接することは、カプセルフィルタ13をマニホルド12に対して所望の角度の配向状態に保つことになる。カプセルフィルタ13の後側が後部壁33に接触し且つ(又は)突出部35の後側がスロット34の後側に接触したならば、接続部14、15の軸は少なくともほぼ軸方向に整合される。そして、接続部14、15を不整合により損傷させることなく、カプセルフィルタ13をマニホルド12に取り付けることができる。
【0017】
位置決め機構は図1乃至図4に図示した実施の形態にのみ限定されない。例えば、図5及び図6に図示するように、後部壁を省略し、位置決め機構はベース部26における1つ又はより多数の穴36のような開口部と、カプセルフィルタ13の底部から伸びる1つ又はより多くの対応する突出部37とを備えることができる。カプセルフィルタ13は、カプセルフィルタ13の突出部37がベース部26の穴36内に配置された状態でベース部26上に配置する。突出部37及び穴36は、突出部37が穴36内に配置されたとき、マニホルド12及びカプセルフィルタ13の接続部14、15が少なくともほぼ軸方向に整合されるように寸法設定され且つそれぞれカプセルフィルタ13及びベース部26上に配置されている。図5及び図6に図示した実施の形態は、2つの穴36及び2つの突出部37を備えている。しかし、位置決め機構は2つ以上の穴及び突出部、例えば三角形の形態にて互いに隔てられた3つの穴及び突出部を備えることができ、又は例えば図7に図示するように細長い穴28(及び対応する突出部)のような1つの穴及び突出部のみを備えることができる。更に、図示した実施の形態の位置決め機構はベース組立体と関連しているが、位置決め機構は、例えば、側部組立体によるようなその他の方法にてキャリッジと関連させることができる。
【0018】
カプセルフィルタ13がキャリッジ11上に配置されたならば、装着機構によりキャリッジ11が係合解除位置から係合位置に向けて移動される。装着機構は多岐に亙る形態とすることができ、装着機構16の一例が図1乃至図4に図示されている。装着機構16は、キャリッジ11とマニホルド12との間に作用可能に配置することが好ましく、また、幾つかの実施の形態において、ノブ42の一部とすることができるねじ付きスタッド40及び噛合いナット41を含むねじ付き装置を備えることができる。ねじ付きスタッド40は台形ねじを備えまた、キャリッジ11の頂部組立体24に向けて伸びるマニホルド12の頂部に固定状態に取り付けられることが好ましい。ナット41は対応するねじ付きであり、例えば頂部板31のような頂部組立体24に、回転可能に取り付けられてスタッド41を螺合状態に受け入れることが好ましい。ノブ42を一方向に回したとき、ナット41は、例えば、マニホルド12から離れて、スタッド40に沿って一方向に軸方向に移動する一方、キャリッジ11のベース部26を係合解除位置からマニホルド12及び係合位置に向けて移動させ、この係合位置にてカプセルフィルタ13の接続部15はマニホルド12の接続部14に係合する。ノブ42を反対方向に回すと、ナット41はスタッド40に沿って反対方向に(例えば、マニホルド12に向けて)軸方向に移動する一方、キャリッジ11のベース部26を係合解除位置に向けて後方に移動させる。カプセルフィルタ13をマニホルド12から迅速に解放させ得るようにねじを配置することができる。例えば、カプセルフィルタ13をマニホルド12から解放するのにノブ42を約90°乃至約360°の範囲で回せば十分であるようにねじを配置することができる。
【0019】
これと代替的に、装着機構は、ねじ付きスタッドと、該ねじ付きスタッドを受け入れる、キャリッジの頂部組立体の対応するねじ付き部分とを備えるようにしてもよい。ねじ付きスタッドの一端はノブの一部分とし、スタッドの他端はマニホルドの頂部に当接し又は該頂部に回転可能に固定することができる。この装着機構の実施の形態は、図1乃至図4に図示した装着機構16と同様の仕方にて作動する。
【0020】
装着機構16の別の例が図8乃至図13に図示されている(図8乃至図13に図示した実施の形態の構成要素は、図1乃至図7に図示した実施の形態の同様の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図8乃至図13に図示した装着機構16は、キャリッジ11とマニホルド12との間で協働可能に配置されることが好ましく、また、枢動軸52の周りで枢動可能なレバー51を含む、枢動可能なレバー装置を備えることができる。該レバーは多岐に亙る方法にてマニホルドとキャリッジとの間に結合することができる。例えば、レバー51は枢動ピン53によりブラケット54に枢動可能に取り付けられる一方、該ブラケットはマニホルド12の頂部に取り付けられる。これと代替的に、レバー51はマニホルドの両側部にてブラケットに取り付けてもよい。レバー51は、多岐に亙る方法にて、例えば側部組立体25にてキャリッジ11に取り付けてもよい。レバー51は、レバー51を持上げたとき、キャリッジ11を係合解除位置から係合位置に向けて持上げ、また、レバー51を下降させたとき、キャリッジ11を係合位置から係合解除位置に向けて下降させ得るように配置されることが好ましい。装着機構16はまた、レバー51を上昇し且つ(又は)下降した位置に向けて偏倚させるばね機構55も備え、キャリッジ11を係合位置及び(又は)係合解除位置に保つばね装置55を備えることもできる。
【0021】
例えば、カム装置を備える装着機構のようなその他の装着機構の例が図14乃至図20に図示されている(この場合にも、図14乃至図20に図示した実施の形態の構成要素が図1乃至図13に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。例えば、図14及び図15に図示した装着機構16は、回転可能なシャフト62に接続された取り外し可能又は固定のレバー61を備えることができる一方、該回転可能なシャフトは取り付け板63によりマニホルド12に回転可能に接続される。レバー61は、例えば頂部板31にてキャリッジ11の頂部組立体24に固定状態に取り付けることができるヘッド部65のカムスロット64を通って伸びている。レバー61がカムスロット64に沿って移動するとき、ヘッド部65、従ってキャリッジ11は係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0022】
同様の装着機構16が図16及び図17に図示されている。該装着機構16は、回転可能なシャフト62から半径方向に伸びるピン66を備えることができる。ピン66は固定のヘッド部65のカムスロット64内に配置されている。カムスロット64は、図14に図示した実施の形態のように、ヘッド部65を完全に貫通して伸びることができ又は該スロットはヘッド部65の内周内に部分的にのみ伸びるようにしてもよい。シャフト62の端部に形成された構造体67には、例えば、アレンレンチのようなレンチを係合させてシャフト62を回すことができる。これと代替的に、シャフトはヘッド部を超えて軸方向に伸び、シャフトの突出端部は手動で回すことができるノブとして形成してもよい。シャフト62を回したとき、ピン66はカムスロット64に沿って乗り上げ、ヘッド部65、従ってキャリッジ11が係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0023】
カム装置を備える装着機構16の別の例が図18乃至図20に図示されている。装着機構16は、マニホルド12に固定された且つ半径方向に伸びるピン72を有する回転不能なシャフト71を備えることができる。ピン72はヘッド部74のカムスロット73内に配置され、該ヘッド部は取り付け板75によりキャリッジ11の頂部組立体24に回転可能に取り付けられている。ヘッド部75の穴76はヘッド部74をシャフト71の上で回すのに使用することのできる、例えば、ねじ回しのような取り外し可能なレバー77を受け入れる。これと代替的に、レバーをヘッド部に固定してもよい。ヘッド部には、レンチで回すことのできる構造体を形成してもよい。又は、ヘッド部は手操作で回すことができるノブとして形成してもよい。ヘッド75部を回したとき、ピン72はカムスロット73に沿って乗り上げ、ヘッド部74、従ってキャリッジ11は係合解除位置と係合位置との間にて上昇し又は下降する。
【0024】
キャリッジ11が係合解除位置から係合位置にマニホルド12に向けて移動されるとき、カプセルフィルタ13の接続部15はマニホルド12の接続部14に接近する。接続部14、15は位置決め機構により少なくともほぼ整合させることができる。しかし、接続部14、15をより正確に整合させるため、ろ過システム10は、接続部が互いに係合するとき、接続部14、15の軸を正確に整合させる中心決め機構を備えることができる。中心決め機構は多岐に亙る仕方にて形態を設定することができる。例えば、中心決め機構80は、接続部14、15が互いに係合するとき、対応する中心決め孔82に嵌まる、例えば中心決めピン81のような1つ又は好ましくは複数の中心決め突出部を備えることができる。図21に図示するように、中心決めピン81は、例えばカプセルフィルタ13の頂部にてカプセルフィルタ13から外方に伸びることができ、また、対応する中心決め孔82を例えばマニホルド12の底部にてマニホルド12に配置することができる。これと代替的に、図22及び図23に図示するように、中心決めピン81はマニホルド12の底部から伸びるようにし、中心決め孔82をカプセルフィルタ13の頂部に配置してもよい。
【0025】
中心決め機構80は、接続部14、15が互いに封止可能に接触するとき、これら接続部が軸方向に正確に整合されることを保証し得るような配置及び寸法とされることが好ましい。例えば、中心決めピン81及び孔82は、比較的正確な製造許容公差とし、また、接続部14、15が完全に接触する前に互いに密に係合し、且つ互いに完全に封止されるように配置することもできる。中心決めピン81が中心決め孔82と密に係合したならば、マニホルド12の接続部14を移動させカプセルフィルタ13の接続部15と完全に封止接触させることができる。このように、中心決め機構80は、整合外れに起因する接続部14、15の不完全な封止状態及び(又は)その損傷を防止する。中心決め機構80は、ストッパとしても機能し、接続部14、15の互いの内部での前進を制限し且つ過剰な圧縮を防止する。これと代替的に、ストッパはマニホルド及びカプセルフィルタ並びに(又は)キャリッジの何れかの箇所に設けてもよい。
【0026】
キャリッジ11がマニホルド12から出て係合位置から係合解除位置に向けて移動するとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から係合解除することができる。幾つかの実施の形態において、マニホルド及びカプセルフィルタ13の接続部14、15は、キャリッジ11が係合解除位置に移動するときは係合したままであり、キャリッジ11が係合解除位置に向けて移動すると、キャリッジ11のベース組立体23はカプセフィルタ13の底部から移動して離れる。次に、例えばカプセルフィルタの接続部15をマニホルド12の接続部14から手動で係合解除させることにより、カプセルフィルタ13をマニホルド12から取り外すことができる。
【0027】
これと代替的に、ろ過システム10は、カプセルフィルタ13と作用可能に関連し、且つキャリッジ11が係合解除位置に向けて移動するとき、カプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から自動的に係合解除する係合解除機構を更に備えることができる。該係合解除機構は多岐に亙る形態とすることができる。例えば、該係合解除機構は、カプセルフィルタ13とマニホルド12との間に協働可能に配置することができる。かかる係合解除機構22の一例が図22、図23に図示されており、カプセルフィルタ13とマニホルド12との間に配置された1つ又はより多くのばね86を備えている。ばねは、カプセルフィルタとマニホルドとの間の多岐に亙る適宜な位置に配置することができる。図示した実施の形態において、ばね86は中心決めピン81の各々の周りに配置される。キャリッジ11が装着機構16によって係合位置まで持上げられたとき、ばね86は中心決めピン81の周りで圧縮され、カプセルフィルタ13の接続部15は持上げられてマニホルド12の接続部14と封止接触する。キャリッジ11が装着機構16によって係合解除位置まで下降すると、ばね86が拡張し且つ接続部14、15を自動的に係合解除する。中心決め機構80はまた、係合解除機構22により接続部14、15が係合解除されるとき、接続部14、15の軸方向整合状態を保つことを助ける。キャリッジ11が係合解除位置まで移動するとき、カプセルフィルタ13はキャリッジ11のベース組立体23に止まる。
【0028】
別の実施の形態において、係合解除機構は、カプセルフィルタ13とキャリッジ11との間に協働可能に配置することができる。かかる係合解除機構22の1つの例が図1、図4に図示されており、キャリッジ11とカプセルフィルタ13との間に配置された1つ又はより多くのプッシュロッド91を備えている。該プッシュロッドはカプセルフィルタとキャリッジとの間にて多岐に亙る適宜な位置に配置することができる。図示した実施の形態において、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13の頂部とキャリッジ11の頂部組立体24との間にてマニホルド12の貫通穴92内に配置されている。装着機構16によりキャリッジ11が係合位置まで移動するとき、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13及びキャリッジ11と共に持上げることができる。キャリッジ11が装着機構16により係合解除位置に下降したとき、キャリッジ11の頂部組立体24はプッシュロッド91に当接することができる。一方、プッシュロッド91はカプセルフィルタ13の頂部に当接して、カプセルフィルタ13をマニホルド12から離れさせ、接続部14、15を自動的に係合解除する。キャリッジ11が係合解除位置まで移動したとき、カプセルフィルタ13はキャリッジ11のベース組立体23上に止まっている。
【0029】
キャリッジ11とカプセルフィルタ13との間に協働可能に配置された係合解除機構22の別の例が図24及び図25に図示されている(図24及び図25に図示した実施の形態の構成要素は図1乃至図4に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。係合解除機構22は、全体として、キャリッジ11が係合位置と係合解除位置との間を移動するとき、カプセルフィルタ13及びキャリッジ11を物理的に結合する装着部を備えている。該装着部は多岐に亙る構造とすることができる。図示した実施の形態において、装着部96は、キャリッジ11のベース組立体23とカプセルフィルタ13、例えばカプセルフィルタ13の底部の突出部35からベース部26のスロット34の端縁を経て伸びるフランジ97とが係合する部分を備えている。キャリッジ11が装着機構16により係合解除位置まで下降したとき、キャリッジ11のベース部26はカプセルフィルタ13のフランジ97に当接してカプセルフィルタ13をマニホルド12から付勢して外し且つカプセルフィルタ13の接続部15をマニホルド12の接続部14から自動的に係合解除する。キャリッジ11が係合解除位置まで移動したとき、カプセルフィルタ13はキャリッジのベース組立体23上に止まっている。
【0030】
装着部の別の例は、キャリッジの各側部組立体からカプセルフィルタの頂部を亙って伸びるフランジである。キャリッジが装着機構により下降されると、側部組立体のフランジは、カプセルフィルタの頂部に当接してカプセルフィルタをマニホルドから自動的に係合解除することができる。
【0031】
マニホルド12もまた、多岐に亙る形態とすることができる。例えば、マニホルドは、任意の規則的又は不規則的な形状とすることができる。図1乃至図4に図示するように、マニホルド12は、前部100と、後部101と、頂部102と、底部103と、両側部104、105とを含む箱形の形態とすることができる。マニホルド12は、流体をカプセルフィルタに且つ(又は)カプセルフィルタから輸送する1つ又はより多くの導管を更に備えることができる。導管の各々は、停滞容積を減少させ且つ流体が滞留する可能性がある不作用容積又は領域を回避し得るような形態とされることが好ましい。
【0032】
多くの好ましい実施の形態において、マニホルド12はポンプ17に流体的に結合されている。例えば、マニホルド12は、例えばマニホルド12の後側部101に沿ってポンプ17に直接取り付けることができる。ポンプ17の出口はマニホルド12の入口導管に接続することができ、該入口導管は、マニホルド12を通って伸び且つマニホルド12及びカプセルフィルタ13の入口接続部14a、15aと流体的に連通している。これと代替的に、入口導管は、少なくとも部分的にマニホルドの外側に配置し、例えば、ポンプからマニホルド迄、従って、入口接続部まで、外側を伸びるようにしてもよい。マニホルド12は、出口接続部14b、15bと、マニホルド12の下流の流体装置のその他の任意の適宜な構成要素との間を流体的に連通する出口導管21を備えることもできる。図示した実施の形態において、出口導管21は、出口接続部14b、15bからマニホルド12を通ってマニホルド12の前部100まで伸びることができる。しかし、出口導管はマニホルドの頂部を含む、マニホルドの任意の部分から伸びるようにすることができる。マニホルド12は、通気接続部14c、15cと、通気した気体の任意の適宜なリザーバとの間を流体的に連通させる通気導管20を更に備えることができる。図示した実施の形態において、また、通気導管20は、通気接続部14c、15cからマニホルド12を通ってマニホルド12の前部100まで伸びることができる。しかし、通気導管は、マニホルドの頂部を含むマニホルドの任意の部分から伸びるようにすることができる。幾つかの実施の形態において、通気導管及び通気接続部を完全に省略することができる。
【0033】
マニホルド12の接続部14及びカプセルフィルタ13の接続部15の数及び形態は大幅に変更可能である。多くの実施の形態において、マニホルド12は3つの接続部14a、14b、14cを有している。しかし、マニホルドは3つより多く又は3つより少ない接続部を備えるようにしてもよい。例えば、通気口を設けることが好ましくなく又はカプセルフィルタへの入口又はカプセルフィルタからの出口がマニホルドを通じて伸びない場合、マニホルドは2つの接続部又は1つのみの接続部を備えるようにしてもよい。
【0034】
マニホルド12の接続部14及びフィルタカートリッジ13の接続部15は多岐に亙る構造とすることができる。例えば、接続部は三角形のパターンのような任意の規則的又は不規則的なパターンにて配置することができる。好ましくは、接続部14、15は、全体として整合されるようにする。更に、接続部の間の間隔又は接続部のパターンは対称とすることができるが、非対称とすることが好ましい。例えば、図2に図示するように、通気接続部14c、15cと出口接続部14b、15bとの間の距離は、出口接続部14b、15bと入口接続部14a、15aとの間の距離よりも短くすることができる。非対称間隔又はパターンはカプセルフィルタがマニホルド上で「後向きに」取り付けられるのを防止するのに役立つ。
【0035】
接続部は色々な構造とすることができる。例えば、接続部の各々はノズルを備え又はノズルを受け入れるポート又は受け部を備えることができる。マニホルド又はカプセルフィルタにおける接続部の幾つかはノズルを備えることができる一方、その他は受け部を備えるようにし、あるいはマニホルドの全ての接続部がノズル又は受け部を備えるようにしてもよい。図示した実施の形態において、マニホルド12の接続部14a、14b、14cの全てがノズル110を備え、カプセルフィルタ13の接続部15a、15b、15cの全てはマニホルド12のノズル110を受け入れる対応する受け部111を備えることが好ましい。
【0036】
多岐に亙る型式のノズル及び受け部が適している。しかし、ノズルは、受け部の対応する面に接触し、より好ましくはその面に対して封止する先端部分を備えることが好ましい。ノズルの各々の先端部分を受け部の対応する面と接触させ且つ(又は)封止することにより、ノズルの端部の空隙又は漏洩容積が解消され、停滞容積を減少させ、且つろ過システム内の滞留領域すなわち不作用領域を最小にし、フィルタシステムをより小さく形成することができる。各ノズルの先端部分と受け部の対応する接触面との封止係合状態を向上させるため、ノズルの先端部分の少なくとも接触面及び受け部の接触面は、一方がより硬く、他方が同様の硬さ又はより好ましくは、多少柔軟であり又はより変形可能である異なる材料で形成されることが好ましい。ノズルの先端部分が受け部の接触面に係合すると、柔軟な材料は硬い材料に対して変形し、極めて効果的なシールを形成する。ノズルの先端部分の接触面と受け部の接触面とが封止係合する部分は、接触面のガスケットのような任意の追加的な封止部材が存在しないことが好ましく、また、接続部の間に唯一の又は一次的シールを備えることができる。しかし、補助的なOリングのような、接触面から隔てられた追加的なシールをノズルと受け部との間に設けることもできる。接触面により形成されたシールは、例えば、補助的なOリングシールが接続部の間に液密及び(又は)気密シールを保証しつつ、ノズルの端部に任意の不作用領域又は滞留部分が形成されるのを防止することができる。
【0037】
ノズルの先端部分又は受け部の接触面の何れかはより硬い材料又はより柔軟な材料で形成することができる。カプセルフィルタが使い捨て可能であり、マニホルドが再使用可能であることが好ましいから、マニホルドの接続部、例えば、マニホルドのノズル又は受け部を硬い材料で形成することが好ましい。硬い材料の例は、ステンレススチールのような金属、及び対応する接続部の材料よりも比較的硬いものとすることができる例えばHDPEのようなポリエチレン、ポリプロピレン、PFA、ETFE、ECTFE、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)の如き重合系材料を含む。柔軟な材料の例は、ゴム、シリコーン及びポリウレタンのようなエラストマー型材料、及び、対応する接続部の材料よりも比較的柔軟とすることができるLDPE、FEP、PFA、PTFEのような重合系材料を含む。一般に、比較的硬い材料及び比較的柔軟な材料の任意の適宜な組み合わせは、例えば、ショア硬さDスケールに基づいてノズル/受け部の装置に使用することができ、この場合、PTFEは約50乃至約56の範囲にあり、ETFEは約75、FEPは約55、PFAは約60、PCTFEは約90、ECTFEは約75、PVDFは約70乃至約80の範囲、LDPEは約40乃至約50の範囲、HDPE及びUHMWPEは約60乃至約70の範囲にある。
【0038】
ノズル及び受け部は多数の構造とすることができる(図26乃至図41に図示した実施の形態の構成要素は、図1乃至図25に図示した構成要素の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。ノズル/受け部装置の多くの例の一部は、図26乃至図41に図示されている。図示した実施の形態の各々において、ノズルはマニホルドと作用可能に関連され、対応する受け部はカプセルフィルタと作用可能に関連されている。しかし、これと代替的に、1つ又はより多くのノズルがカプセルフィルタと関連され、対応する受け部がマニホルドと関連される。
【0039】
図26及び図27に図示した実施の形態において、マニホルド12は、例えば、重合体の本体のような本体115を備えることができ、また、例えば、本体115に取り付けられた金属板のような底部板116を更に備えることができる。本体115と一体に形成されることが好ましいノズル110は、底部板116の開口118を貫通して伸びている。例えば、入口、出口又は通気導管のような導管119が本体115及びノズル110を貫通して伸びてノズル110の先端部分120にて開口している。
【0040】
カプセルフィルタ13の受け部111は、穴127を画成する領域を有する例えば重合体のカラーのようなカラー126を備えることができる。別個の挿入体を備えることが好ましい座部128は、カラー126の棚部129上で穴127内に配置することができる。座部128は、ノズル110の材料と相違し且つカラー126の材料とも相違する材料で形成することができ、該座部128は、ノズル110又はカラー126の材料よりも柔軟又は硬い材料で出来たものであることが好ましい。例えば、座部128は、PTFEで出来たものとすることができる一方、ノズル110及びカラー126はポリエチレン、PFA又はPCTFEにて出来たものとすることができる。Oリング130のようなシールを座部128の縁部上の穴127内に且つカラー126の内側の周りに配置することができる。キャップ131は、Oリング130の上方でカラー126に取り付けることができる。キャップ131はノズル110を受け入れるのに十分に大きい開口部132を有している。キャップ131の開口部132、カラー126、座部118及び(又は)ノズル110の先端部分120は受け部111内へのノズル110の挿入を容易にし得るようにテーパーを付けることができる。導管133が、カラー126及び少なくとも部分的に座部128を貫通して伸びて、キャップ131の開口部132に開口している。
【0041】
ノズル110の先端部分120及び座部128の各々は同様の形状又は異なる形状とすることのできる接触面140、142を有している。接触面140、142の各々の形態は変更可能である。例えば、先端部分120及び座部128の接触面140、142は、球面状又は円錐形の形態あるいは平坦な環状形態のような、湾曲し又はテーパー付きの形態とすることができる。接触面140、142の面積は比較的幅が広いが、多くの好ましい実施の形態において、対応する接触面140、142の少なくとも一方の面積は比較的狭小にすることができる。
【0042】
キャリッジが係合解除位置から係合位置まで移動し、ノズル110が受け部111内に挿入されると、Oリング130がノズル110に対して封止をする。Oリング130はまた、座部128の縁部、カラー126の内壁及び(又は)キャップ131に対しても封止することができる。更に、ノズル110及び受け部111の接触面140、142は係合し、また、例えば、座部128の接触面142のような少なくともより柔軟な面は変形して、例えば、ノズル110の先端部分120の接触面140のようなより硬い面に対して効果的に封止することが好ましい。ノズル110が座部128に当接すると、座部128の接触面142がノズル110の接触面140を封止するのみならず、座部128が変形し、カラー126、例えば棚部129に対し及び(又は)カラー126の穴127の内壁に対して封止する。座部128がノズル110の先端部分120及び受け部111のカラー126に接触し且つ封止することにより、流体を停滞し且つ不作用領域又は滞留領域を生じさせる可能性がある空隙又は漏洩容積は何ら形成されない。その代わり、ノズル110及び受け部111を貫通して伸びる導管119、133により画成された通路は、図27に図示するように、停滞容積、漏洩容積及び不作用領域がない流路を提供する。
【0043】
停滞容積、漏洩容積及び不作用領域を減少させることに加えて、ノズル/受け部装置は、より信頼し得るろ過システム10を提供し且つマニホルド12及びカプセルフィルタ13の製造を容易にする。例えば、底部板116から先端部分120までのようなノズル110の軸方向長さと関係した寸法のバリエーションは、同一のマニホルド12におけるノズル110が異なる長さを有してもよいことを意味する。この相違は座部128の変形によって対応することができる。より長いノズル110はより短いノズル110よりも座部128を僅かにより大きく変形させるが、その双方のノズルは接続部を十分に封止する。
【0044】
更に、同一のマニホルド12におけるノズル110の整合及び(又は)間隔の偏心さは、座部128の変形及び座部128又はノズル110に対する挿入体の使用により対応することができる。座部128及び(又は)ノズル110は接触面140、142を含む接続部14、15は互いに接触するとき、横方向に移動し得るように配置することができる。例えば、座部128の外径はカラー126の穴127の直径よりも、例えば、約0.2mmだけ僅かに小さくすることができる。合わさるテーパー付き接触面140、142を含む接続部14、15が互いに係合すると、これらの接続部は穴127内の座部128の位置を横方向に調節して座部128の中心をノズル110の上で設定する。更に、ノズル110の軸の僅かな傾動は、ノズル110の軸の周りで座部128が非対称に変形することにより対応することができる。
【0045】
受け部の同様のバリエーション及び偏心さにも対応することができる。これらのバリエーション及び偏心さに対応することにより、ノズル及び受け部に加わる異常な応力及び歪みを除去することができ、より信頼し得るろ過システムを提供することになる。更に、マニホルド又はカプセルフィルタの何れも極めて厳格な製造許容公差にて製造する必要はなく、製造コストを削減することになる。
【0046】
ノズル/受け部装置のその他の例が図28乃至図41に図示されており、同様の及び(又は)追加的な特徴及び有利な点をもたらすことができる(図28乃至図41に図示した構成要素は図26及び図27に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図28及び図29に図示した実施の形態は図26及び図27に図示した実施の形態と極めて類似している。しかし、リッジ145がカラー126の棚部129から座部128に向けて伸びるようにすることができる。ノズル110及び受け部111の接触面140、142が係合することは、リッジ145を変形させ且つ(又は)リッジ145を座部128内に押し込んで座部128がカラー126を一層良く封止するようにする。これと代替的に、リッジは、座部からカラーの棚部に向けて伸び、ノズルが受け部に係合するとき、変形し且つ(又は)棚部内に押し込まれ且つ該棚部に対して封止をするようにしてもよい。
【0047】
図30及び図31に図示した実施の形態において、座部128は、挿入体ではなくてカラー126の一体的な部分からなるようにすることができる。しかし、ノズル110は、例えば、ノズル挿入体の上端にて穴147内に配置されたOリング146により、マニホルド12の本体115に密封された挿入体を備えることが好ましい。ノズル110は、例えば受け部111のカラー126よりも硬い材料のような異なる材料で出来たものとし、且つ(又は)マニホルド12の本体115と異なる材料で出来たものとすることができる。バリエーション及び偏心さは、上述したものと同様の仕方にて挿入体の移動により及び接触面の一方又は双方の変形により対応することができる。更に、ノズル110の長さのバリエーションは、Oリング146の軸方向への圧縮により対応することができる。接触面140、142は半球状であり且つ比較的幅の広い接触面積を備えることが好ましい。
【0048】
図32及び図33に図示した実施の形態は図30及び図31に図示した実施の形態と同様である。しかし、ノズル110及び座部128の双方が挿入体からなるようにすることができる。ノズル挿入体を封止するOリング146が挿入体の外縁部の周りで溝147内に配置されている。更に、座部挿入体とカラー126の棚部129との間のリッジ145に加えて、ノズル挿入体とマニホルド12の本体115との間にリッジ149を配置することができる。リッジ149は、本体からノズル挿入体に向けて又はノズル挿入体から本体に向けて伸びることができる。接触面140、142が係合することは、リッジ145、149を変形させ且つ(又は)リッジ145、149を挿入体内に押し込んで座部及びノズル挿入体を一層良く封止することになる。
【0049】
図34及び図35に図示した実施の形態は図30及び図31に図示した実施の形態と同様である。しかし、受け部111はキャップを備えなくてもよい。カラー126はマニホルド12の方を向き且つ受け部111に開口部132を画成する縁部150を備えることができる。ノズル110に対して封止するOリング130が穴127を画成するカラー126の内壁の溝151内に配置されている。更に、接触面140、142は円錐形の形態であり、また、接触面140、142の少なくとも1つ、例えば座部128の接触面142が、比較的狭小な接触面積を有するようにしてもよく、これにより、接触面140、142間のシール効果を向上させることができる。
【0050】
図36及び図37に図示した実施の形態は図34及び図35に図示した実施の形態及び図32、図33に図示した実施の形態の双方と同様である。座部挿入体の接触面142は比較的狭小な接触面積を有する。
【0051】
図38に図示した実施の形態は、例えば、外壁に溝155を有するノズル挿入体のようなノズル110を備えることができる。Oリング156が溝155内に配置され且つ接触面140、142の封止係合状態を補足する受け部カラー126に対するシールを提供する。
【0052】
図39に図示した実施の形態は図38に図示した実施の形態と同様である。しかし、受け部111は、キャップ131と、比較的狭小な接触面積を有する球面状接触面を備える座部挿入体128とを含むことができる。
【0053】
図40に図示した実施の形態は図39に図示した実施の形態と同様である。しかし、ノズル110の先端部分120は円筒状の形態であり、接触面140、142の双方は比較的小さい接触面積を有する平坦な環状の形態とすることができる。
【0054】
図41に図示した実施の形態は図40に図示した実施の形態と同様である。しかし、接触面140、142は、円錐体がノズル110内でノズル110の軸に向けて収束する逆円錐形の形態とすることができる。
【0055】
図26乃至図41に図示した接続部は、接続部の間の一次シール又は単独のシールのようなシールとして機能することが好ましい合わさる接触面を有するノズルと対応する受け部とを備えている。しかし、マニホルドとカプセルフィルタとの間にその他の接続部を使用することもできる。例えば、互いにねじ止めし、クランプし且つ(又は)摩擦嵌めした接続部を使用してマニホルドをカプセルフィルタに封止することができる。
【0056】
フィルタはまた、例えばカプセルフィルタを含む多岐に亙る形態とすることができる。カプセルフィルタ13の一例を、図42乃至図46に図示する。カプセルフィルタ13は、全体として、ハウジング160と、該ハウジング160内に取り外し可能に又は好ましくは恒久的に配置されたフィルタカートリッジ161とを備えている。
【0057】
ハウジング160は、例えば、金属又は重合体材料のような任意の適宜な不浸透性材料から形成することができ、また、例えばほぼ円筒状の形状のような任意の所望の形状とすることができる。多くの好ましい実施の形態において、ハウジングの形状はフィルタカートリッジの形状に対応する。
【0058】
ハウジング160は、単一部品構造体にて形成することができるが、多数部品から成る構造体を備えることが好ましい。例えば、ハウジング160は、ボウル162と、該ボウル162に取り外し可能に又は好ましくは恒久的に取り付けられたヘッド部163とを備えることができる。ボウル162は側壁と、底部壁とを備えることができる。ハンドル159がボウル162の側壁から外方に伸び、また、該ハンドルを使用してカプセルフィルタ13の底部の突出部35がベース部のスロットに係合した状態で、カプセルフィルタ13をキャリッジのベース組立体に配置することができる。
【0059】
ハウジング160は、例えば、入口接続部15a、出口接続部15b、通気接続部15cのような1つ又はより多くの接続部を備えている。入口接続部15a及び出口接続部15bはハウジング160を貫通する流体流路を画成する。これら接続部は、例えば、ノズルとしてのような色々な形態とすることができる。図42乃至図45に図示した実施の形態において、接続部の各々は、上述した受け部の任意のものと同様のものとすることができる受け部を備えている。例えば、ボウルの底部又は側壁にてボウル内に1つ又はより多くの接続部を配置することができる。しかし、好ましくは、接続部15a、15b、15cの少なくとも1つ、より好ましくはその全てをカプセルフィルタ13の頂部のヘッド部163内に配置する。
【0060】
ハウジング160は、流体流路内のフィルタカートリッジチャンバ内にフィルタカートリッジ161を保持することが好ましい。フィルタカートリッジは、図46に図示するように、フィルタ媒体を有するフィルタエレメント170を備えることが好ましい。フィルタ媒体は、焼結した金属粒子の円筒状の塊体のような又は例えば、重合体繊維のように接着し且つ(又は)撚った繊維の円筒状の塊体のような中実又は中空の多孔質塊体を備えることができる。多くの好ましい実施の形態において、フィルタ媒体は、例えば、フィラメントを含む繊維からなる多孔質の織地又は不織シートのような透過性シートを備え、又は透過性又は多孔質の支持又は非支持の重合体膜を備えることができ、フィルタエレメント170は、円筒状の中空の襞を付けられた形態とすることができる。フィルタ媒体は、襞付きフィルタエレメント170の唯一の層とすることができるが、例えば、1つ又はより多くの排液層、プレフィルタ層、追加的なフィルタ層、基層及び(又は)緩衝層を更に含む襞付き複合材の2つ又はより多くの層の1つとすることが好ましい。フィルタエレメントの襞は、例えばその内容を参考として引用し本明細書に含めた米国特許第5,543,047号に開示されたように、半径方向に又は好ましくは半径方向以外の方向に伸びるようにする。米国特許第5,543,047号に開示されたように、半径方向以外の方向に伸びる襞の各々は、(D−d)/2より大きく(D2−d2)/[4(d+2t)]以下の高さを有している。ここで、D及びdは、それぞれ襞の頂部及び底部の襞付きフィルタエレメントの外径及び内径であり、tは襞の脚部の厚さである。好ましくは、襞の各々の高さは(D2−d2)/[4(d+2t)]の約70%又は80%乃至約100%の範囲にあるようにする。襞の間に空間が殆ど又は全く存在せず、停滞容積及び不作用領域を最小にするので、半径方向以外の方向の襞であることが好ましい。
【0061】
中空のフィルタエレメント170はケージ171とコア172との間に配置されることが好ましい。フィルタエレメント170、ケージ171及びコア172の端部は、例えば、盲端部キャップ173及び開放端部キャップ174のような端部キャップ173、174に対して封止することができる。開放端部キャップ174は、中空のフィルタエレメント170の内部と流体的に連通する開口部175を有している。開放端部キャップはハウジングに対し封止し又は取り付けることができる一方、開放端部キャップの開口部が接続部と流体的に連通するようにする。例えば、図42乃至図45に図示した実施の形態において、開放端部キャップ174は、出口接続部15bが好ましくは開放端部キャップ174の開口部175を介してフィルタエレメント170の内部と流体的に連通した状態でヘッド部163に接着される。入口接続部15aはフィルタカートリッジ161の外部と流体的に連通していることが好ましい。次に、フィルタカートリッジ161を通じて外部から内部に流れを向けることができる。これと代替的に、入口接続部及び出口接続部はフィルタカートリッジの内部及び外部とそれぞれ流体的に連通し得るように配置することができ、また、フィルタカートリッジを通って内部から外部へ流れを向けることもできる。
【0062】
フィルタカートリッジは、襞付きフィルタ媒体、ケージ171、コア172及び端部キャップ173、174を有する中空のフィルタエレメント170として説明したが、フィルタカートリッジはこの実施の形態にのみ限定されるものではない。多数の代替的なフィルタカートリッジが適している。例えば、フィルタエレメントは襞付きではなくてら旋状に巻いたフィルタ複合体を備えるものとすることができる。ケージ及び(又は)コアは省略してもよい。更に、端部キャップの一方又は双方を省略し、フィルタエレメントの端部をハウジングの頂部及び(又は)底部に直接接着してもよい。
【0063】
フィルタカートリッジの更にその他の例は透過性の中空の繊維媒体からなるフィルタ媒体を内蔵することができる。例えば、図47に図示するように、カプセルフィルタ13は、透過性であり、例えば、多孔質の中空の繊維180を含むことのできるフィルタカートリッジ161を備えるようにしてもよい(図47に図示した実施の形態の構成要素は図45に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。中空の繊維180は、例えば、開放端部キャップ181及び盲端部キャップ182のような端部キャップ181、182の間に保持することができる。特に、中空の繊維180は、開放端部キャップ181の仕切部183内に配置されて該仕切部から伸び、仕切部183にループ状に戻り、中空の繊維180の端部の一方又は双方が開放端部キャップ181の開口部184と流体的に連通する開放端部であるようにすることができる。有孔のケージ185は中空の繊維180の周りで端部キャップ181、182の間を伸びるようにしてもよい。これと代替的に、双方の端部キャップを開放端部キャップとし、ケージには開口部が存在せず、流体が開放した下端キャップを通じてフィルタカートリッジ内に向けられるようにし、又はケージ及び盲端部キャップを省略してもよい。
【0064】
透過性の中空繊維180を備えるカプセルフィルタ13の別の例が図48に図示されている(図48に図示した実施の形態の構成要素は図47に図示した実施の形態の類似の構成要素と同一の参照番号で示してある)。図48に図示した実施の形態において、中空の繊維180は、開放端部キャップ181の仕切部183と盲端部キャップ182との間を伸びている。中空の繊維180の各々の一端は盲端部キャップ182内に盲状態に配置する一方、他端は開放端部キャップ181の開口部184と流体的に連通する状態で仕切部183内に開放状態に配置することができる。有孔のケージは端部キャップの間を伸びるようにしてもよく、そうしなくてもよい。
【0065】
フィルタカートリッジの形態に関係なく、ハウジングの内部は、停滞容積及び不作用領域を最小にし且つハウジング内の流体の流れの分配及び立上がり時間を改良すべくフィルタカートリッジに装着されることが好ましい。例えば、図45に図示するように、ボウル160の内側壁及びフィルタカートリッジ161の外部は同様の形状とし、ボウル160はフィルタカートリッジ161の周りで完全に密嵌し、ボウル160の内部とフィルタカートリッジ161の外部との間に環状の流体路分配通路を画成することが好ましい。環状通路は、停滞容積を減少させ且つ流体の流れが入口接続部と出口接続部のとの間にて異常な圧力降下を生せずに、フィルタカートリッジの周りで且つ(又は)フィルタカートリッジに沿って軸方向に流体の流れが流れるのを許容し得るような寸法とすることが好ましい。環状通路の所望の寸法は、例えば、流体の粘度、所望の流量及び圧力降下限界値及び例えば、入口接続部又は出口接続部の如き入口又は出口の面積のようなファクタに基づいて経験的に決定することができる。多くの実施の形態の場合、環状通路の軸方向断面積は、例えば、入口ノズルの面積に略等しい程度であることが好ましい。
【0066】
更に、ボウル160の内側底部壁及びフィルタカートリッジ161の底部は、同様の形状とし且つ互いに密嵌するようにすることができる。フィルタカートリッジの底部は、ボウルの底部壁に完全に接触し且つ該底部壁に取り付けられ、両者間の全ての空間を解消することができる。しかし、多くの好ましい実施の形態において、フィルタカートリッジの底部は、1つ又はより多くの下方の流路が両者の間を伸び且つ環状の流路の底部と連通した状態で、ハウジングの底部に装着される。例えば、下側端部キャップの底部及び(又は)ハウジングの内側底部壁のようなフィルタカートリッジの底部は、半径方向に伸びる1つ又はより多くのリブ又はスポークを備えることができる。フィルタカートリッジ及びハウジングはリブに沿って互いに接触し且つ両者の間に下側通路を画成する。更に、ハウジングの内側底部壁及び(又は)フィルタカートリッジの底部は、フィルタの底部からの泡の上昇時間を短縮し得るように上方に傾斜させた面を有することが好ましい。例えば、下側流路は、好ましくは約15°以下、例えば約10°以下の角度にて、環状の通路に向けて上方に傾斜させることができる。下側通路の寸法は、停滞容積を減少させ、入口接続部と出口接続部との間にて異常な圧力降下を生じさせずに、フィルタカートリッジとハウジングの底部との間を流体が流れるのを許容し、且つ(又は)フィルタの底部からの泡の除去を容易にし得るような寸法とされることが好ましい。この場合にも、下側通路の傾斜角度を含む所望の寸法は、流体の粘度、所望の流量、圧力降下限界値及び入口/出口面積のようなファクタに基づいて経験的に決定することができる。
【0067】
ヘッド部163の内壁は通気接続部15cから離れてフィルタカートリッジの頂部に密嵌することができるが、通気接続部15cの付近にてフィルタカートリッジ161の頂部から少なくとも僅かだけ隔てられて、気体が環状の流れ分配チャンバから上昇し且つフィルタカートリッジ161の頂部を超えて通気接続部15cに向けて流れるのを許容することが好ましい。好ましくは、ヘッド部163の内壁と、例えば、上端キャップの頂部のようなフィルタカートリッジ161の頂部との間の空間は、通気接続部15cから最も離れた位置から通気接続部15cまで連続的に増大するようにする。しかし、ヘッド部163の内壁とフィルタカートリッジ161の頂部との間の空間は、気体をカプセルフィルタ13から排気するに十分であることが好ましいが、この空間はまた、過剰な停滞容積を回避するのに十分に小さいことも好ましい。
【0068】
全てではないが、多くの好ましい実施の形態において、ハウジングは、例えば、流体入口導管又は流体出口導管のような流体導管を備えることができ、該導管は、フィルタカートリッジチャンバの縁部に沿って軸方向に1つの接続部から伸びてまた、例えば、導管の長さの少なくとも約50%だけ、導管の実質的な長さに沿ってフィルタカートリッジチャンバから隔離されている。例えば、流体導管はボウル内に又は該ボウルに隣接して、フィルタカートリッジチャンバを超えて半径方向に配置することができる。好ましくは、流体導管は、ハウジングの頂部の接続部から伸び且つフィルタカートリッジチャンバ内、例えばハウジングの底部の環状の流れ分配通路に、開放するようにする。図45に図示するように、流体導管164は、フィルタカートリッジチャンバの縁部に沿ってハウジング160の頂部の入口接続部15aからヘッド部163及びボウル162を貫通してハウジング160の底部まで軸方向に伸びる入口導管を備えることができる。入口導管164はハウジング160の底部においてのみ環状の流体の流れ分配通路及びフィルタカートリッジチャンバと連通することが好ましく、このため、導管164の長さの少なくとも約70%、より好ましくは、少なくもと約80%、又は少なくとも約90%に亙ってフィルタカートリッジチャンバから隔離されている。
【0069】
ハウジングはまた、側壁を通り且つ(又は)ボウル162の側壁から伸びて、軸方向流体導管と流体的に連通するハウジングの内部底部壁に、半径方向通路を備えることがより好ましい。該半径方向通路は、例えば下側端部キャップと底部壁との間にて下側端部キャップに沿って又はハウジングの底部壁に沿ってあるいはその双方に沿って伸びることができる。例えば、半径方向通路は、フィルタカートリッジの下方、例えば下側端部キャップの下方を、流体導管の底部から伸びるようにすることができる。半径方向通路は、フィルタカートリッジの下方を完全に伸びることができるが、好ましくはフィルタカートリッジの下方を途中までのみ伸びることが好ましい。図45に図示するように、半径方向通路165は、フィルタカートリッジ161の下方で流体導管164の底部から伸びてハウジング160のフィルタカートリッジチャンバの中心付近にて終わっている。半径方向通路165は、均一な断面又はテーパー付きの断面とすることができ、例えば、断面は、ボウル162の側壁からの距離が増すに伴い縮小するようにしてもよい。半径方向通路165は、フィルタカートリッジ161の底部とボウル162の底部壁との間の下側流路に流体を供給し又は該下側流路から流体を受け取り、また、下側流路と軸方向流体導管との間で流体的に連通することができる。これと代替的に、例えば、フィルタカートリッジの底部とボウルの底部壁との間に下側流路が存在しない場合、半径方向通路は省略してもよい。
【0070】
更に、多くの好ましい実施の形態において、フィルタカートリッジは、ハウジングとフィルタカートリッジとの間に協働可能に配置されてフィルタカートリッジをハウジングのフィルタカートリッジチャンバの中心に配置し且つ均一な環状流路を提供するキー止め機構を備えることができる。該キー止め機構は多数の適宜な構造体の任意のものを備えることができる。例えば、キー止め機構は、上述した中心決め機構80と同様に、ハウジング及びフィルタカートリッジにおける1つ又はより多数の中心決めピンと、合わさる中心決め開孔とを備えることができる。
【0071】
より好ましくは、例えば、下側端部キャップのような端部キャップ及びハウジングの対応する壁の一方又は双方は、フィルタカートリッジをハウジング内に取り付けたとき、フィルタカートリッジをフィルタカートリッジチャンバの中心に配置する合わさるプロフィール即ち形状とすることができる。形状は、例えば、湾曲又はテーパー付きの形態とし、例えば、部分球面状、楕円形又は円錐形の形態とし、端部キャップの一方又は双方及びハウジングの対応する壁に位置するようにする。図45に図示するように、下側端部キャップ173はハウジング160のボウル162の内側底部壁の円錐形の形状と合わさるほぼ円錐形の形状体とすることができる。これらの形態は、フィルタカートリッジ161をフィルタカートリッジチャンバ内の中心に配置するような配置及び形状とされている。このため、下側端部キャップ173の形態がボウル162の内側底部壁の形態に接触した状態でフィルタカートリッジ161をボウル162内に取り付けられたとき、円錐形の形態が合わさり係合するため、フィルタカートリッジ162はそれ自体、自動的にボウル162のフィルタカートリッジチャンバ内の中心に位置する。次に、ヘッド部163をボウル162及びフィルタカートリッジ161の上側端部キャップ174に取り付けることができる。例えば、出口接続部15b付近のヘッド部163の領域のような、ヘッド部163の内壁にて及び上側端部キャップ174上にて、合わさる形状、例えば円錐形の形状のキー止め機構がフィルタカートリッジ161をヘッド部163及びボウル162の上の中心に配置することができる。
【0072】
1つ又はより多くの軸方向流体導管と、半径方向通路と及び(又は)キー止め機構とを含むハウジングは任意の適宜な方法で製造することができる。例えば、成形したボウル162が図49及び図50に図示されている。ボウル162は、例えば、側壁部片195及び底部壁部片196のような2つの部片にて成形し、2つの部片195、196は例えば、溶接又は接着により取り付けてボウル162を形成することができる。図示した実施の形態において、ボウル162は、軸方向流体導管164と、半径方向通路165と、フィルタカートリッジチャンバと、ボウル162の内側底部壁の中心決め形態191とを備えている。
【0073】
これと代替的に又は追加的に、ハウジングは機械加工してもよい。例えば、機械加工されたボウル162が図51及び図52に図示されている。機械加工されたボウル162は単一体部片197を備えることが好ましい。フィルタカートリッジチャンバ及び軸方向流体導管164は、単一体部片197に穿孔して作ることができる。半径方向通路165は単一体部片197の側壁に穿孔してつくることができ、半径方向通路165の外端は接続部にて塞栓する、すなわち接続部を嵌合することもできる。
【0074】
軸方向流体導管、半径方向通路及び(又は)キー止め機構のうちの1つ又はそれ以上を有するカプセルフィルタは多くの利点を有し、技術分野において顕著な進歩を与える。これらの特徴は、ハウジングとフィルタカートリッジとの間の緊密嵌合およびフィルタカートリッジの半径方向ではない襞と組み合わせたときに、さらに一層の価値がある。例えば、軸方向流体導管は、流体が底部から頂部へ又は頂部から底部へフィルタカートリッジの軸方向長さに沿って均一に流れるのを許容し、環状通路の底部又は頂部での不作用領域を減少させるか又は排除する。下方の端部キャップの下で下方通路に結合された半径方向通路は、フィルタカートリッジのまわりでの環状流体通路内の流体流れの均一な分布をさらに向上させ、環状通路の底部での不作用領域をさらに回避する。キー止め機構は、フィルタカートリッジがフィルタカートリッジチャンバ内の中心に配置されるのを保証し、一様な環状通路を提供し、フィルタカートリッジのまわりでの流体流れの均一分布をさらに一層向上させる。ハウジングとフィルタカートリッジとの間の緊密嵌合により及びフィルタカートリッジの半径方向ではない襞により提供される小停滞容積と組み合わされたこのような利点は、停滞容積および不作用領域の減少に関して従来のフィルタよりも一層秀れた性能を提供し、フィルタカートリッジに沿った上向き又は下向きの流体流れの均一な分布を提供し;立上がり時間を鋭敏にし;所望のレベルの清潔さを有し、ガス気泡が実質上無い流体の出力までの時間を最小にする。
【0075】
いくつかの実施の形態に関して本発明を説明した。しかし、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。例えば、本発明の範囲から逸脱することなく、1つの実施の形態の1又はそれ以上の特徴を排除することができ、または、別の実施の形態の1又はそれ以上の特徴と組み合わせることができる。さらに、特に上述の教示に照らして、完全に異なる実施の形態も想定できる。したがって、本発明は特許請求の範囲に包含されるすべての変形および修正を含む。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】係合解除したマニホルド及びカプセルフィルタを示すろ過システムの前面図である。
【図2】図1のろ過システムの側面図である。
【図3】図1のろ過システムの頂面図である。
【図4】係合したマニホルド及びカプセルフィルタを示す図1のろ過システムの前面図である。
【図5】図1のろ過システムの1つの代替的なベース組立体の部分断面頂面図である。
【図6】図5のベース組立体と、該ベース組立体に取り付けられたカプセルフィルタとの部分断面側面図である。
【図7】図1のろ過システムの1つの代替的なベース組立体の部分断面頂面図である。
【図8】1つの代替的なろ過システムの側面図である。
【図9】図8のろ過システムの部分断面前面図である。
【図10】図8のろ過システムの頂面図である。
【図11】図8のろ過システムの上方部分の背面図である。
【図12】図8のろ過システムの上方部分の一部切欠き背面図である。
【図13】図8のろ過システムのマニホルドの頂面図である。
【図14】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図15】図14の装着機構の頂面図である。
【図16】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図17】図16の装着機構の頂面図である。
【図18】1つの代替的な装着機構の一部切欠き側面図である。
【図19】図18の装着機構の回転可能なヘッド部の側面図である。
【図20】図18の装着機構の頂面図である。
【図21】中心決め機構の一部切欠き側面図である。
【図22】1つの代替的な中心決め機構の断面側面図である。
【図23】図22の中心決め機構の一部分の一部切欠き頂面図である。
【図24】係合解除したマニホルド及びカプセルフィルタを示す1つの代替的な係合解除機構を有するろ過システムの前面図である。
【図25】係合したマニホルド及びカプセルフィルタを示す図24のろ過システムの前面図である。
【図26】係合解除したノズル及び受け部を示すノズル/受け部装置の断面図である。
【図27】係合したノズル及び受け部を示す図26のノズル/受け部装置の断面図である。
【図28】係合解除したノズル及び受け部を示す1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図29】係合したノズル及び受け部を示す図28のノズル/受け部装置の断面図である。
【図30】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図31】係合したノズル及び受け部を示す図30のノズル/受け部装置の断面図である。
【図32】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図33】係合したノズル及び受け部を示す図32のノズル/受け部装置の断面図である。
【図34】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図35】係合したノズル及び受け部を示す図34のノズル/受け部装置の断面図である。
【図36】係合解除したノズル及び受け部を示す別のノズル/受け部装置の断面図である。
【図37】係合したノズル及び受け部を示す図36のノズル/受け部装置の断面図である。
【図38】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図39】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図40】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図41】1つの代替的なノズル/受け部装置の断面図である。
【図42】カプセルフィルタの側面図である。
【図43】図42のカプセルフィルタの背面図である。
【図44】図42のカプセルフィルタの頂面図である。
【図45】図42のカプセルフィルタの断面側面図である。
【図46】図45のカプセルフィルタのフィルタカートリッジの側面図である。
【図47】1つの代替的なカプセルフィルタの断面側面図である。
【図48】1つの代替的なカプセルフィルタの断面側面図である。
【図49】カプセルフィルタの1つの代替的なボウルの断面側面図である。
【図50】図49のボウルの頂面図である。
【図51】1つの代替的なボウルの断面側面図である。
【図52】図51のボウルの頂面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過装置において、
少なくとも1つの接続部を有するマニホルドと;
少なくとも1つの接続部を有するフィルタと;
上記フィルタを支持するキャリッジと;
上記フィルタが上記マニホルドから離れるような第1の位置と、当該フィルタの上記接続部が当該マニホルドの上記接続部と係合するような第2の位置との間で上記キャリッジを移動させるように当該キャリッジと作動的に関連する装着機構と;
を有することを特徴とするろ過装置。
【請求項2】
上記キャリッジが約60mm又はそれ以下の幅を有することを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。
【請求項3】
上記キャリッジおよび上記カプセルフィルタのうちの少なくとも1つと作動的に関連する位置決め機構をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載のろ過装置。
【請求項4】
上記位置決め機構がフィルタカートリッジおよび上記キャリッジのうちの一方上の突起と、当該フィルタカートリッジおよび当該キャリッジのうちの他方内の対応する溝穴とを有することを特徴とする請求項3に記載のろ過装置。
【請求項5】
上記装着機構がネジ付きノブを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のろ過装置。
【請求項6】
上記カプセルフィルタと作動的に関連する係合解除機構をさらに有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のろ過装置。
【請求項7】
上記係合解除機構が上記カプセルフィルタと上記キャリッジとの間に配置されたプッシュロッドを有することを特徴とする請求項6に記載のろ過装置。
【請求項8】
接続構造体において、
第1の接続部を有するマニホルドと;
第2の接続部を有するフィルタと;
を備え、
上記第1および第2の接続部のうちの一方が接触表面を含む先端部分を有するノズルを備え、当該第1および第2の接続部のうちの他方が接触表面を有する容器を備え、該第1および第2の接続部が該第2の接続部の上記接触表面に対してシールを行う該第1の接続部の上記接触表面に係合できることを特徴とする接続構造体。
【請求項9】
上記接触表面が合致する円錐形状を有することを特徴とする請求項8に記載の接続構造体。
【請求項10】
上記ノズルの上記接触表面および上記容器の上記接触表面が異なる材料から形成され、一方の材料が他方の材料よりも硬いことを特徴とする請求項8又は9に記載の接続構造体。
【請求項11】
上記ノズルの上記接触表面および上記容器の上記接触表面のうちの少なくとも一方が横方向で調整できることを特徴とする請求項8、9又は10に記載の接続構造体。
【請求項1】
ろ過装置において、
少なくとも1つの接続部を有するマニホルドと;
少なくとも1つの接続部を有するフィルタと;
上記フィルタを支持するキャリッジと;
上記フィルタが上記マニホルドから離れるような第1の位置と、当該フィルタの上記接続部が当該マニホルドの上記接続部と係合するような第2の位置との間で上記キャリッジを移動させるように当該キャリッジと作動的に関連する装着機構と;
を有することを特徴とするろ過装置。
【請求項2】
上記キャリッジが約60mm又はそれ以下の幅を有することを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。
【請求項3】
上記キャリッジおよび上記カプセルフィルタのうちの少なくとも1つと作動的に関連する位置決め機構をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載のろ過装置。
【請求項4】
上記位置決め機構がフィルタカートリッジおよび上記キャリッジのうちの一方上の突起と、当該フィルタカートリッジおよび当該キャリッジのうちの他方内の対応する溝穴とを有することを特徴とする請求項3に記載のろ過装置。
【請求項5】
上記装着機構がネジ付きノブを有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のろ過装置。
【請求項6】
上記カプセルフィルタと作動的に関連する係合解除機構をさらに有することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のろ過装置。
【請求項7】
上記係合解除機構が上記カプセルフィルタと上記キャリッジとの間に配置されたプッシュロッドを有することを特徴とする請求項6に記載のろ過装置。
【請求項8】
接続構造体において、
第1の接続部を有するマニホルドと;
第2の接続部を有するフィルタと;
を備え、
上記第1および第2の接続部のうちの一方が接触表面を含む先端部分を有するノズルを備え、当該第1および第2の接続部のうちの他方が接触表面を有する容器を備え、該第1および第2の接続部が該第2の接続部の上記接触表面に対してシールを行う該第1の接続部の上記接触表面に係合できることを特徴とする接続構造体。
【請求項9】
上記接触表面が合致する円錐形状を有することを特徴とする請求項8に記載の接続構造体。
【請求項10】
上記ノズルの上記接触表面および上記容器の上記接触表面が異なる材料から形成され、一方の材料が他方の材料よりも硬いことを特徴とする請求項8又は9に記載の接続構造体。
【請求項11】
上記ノズルの上記接触表面および上記容器の上記接触表面のうちの少なくとも一方が横方向で調整できることを特徴とする請求項8、9又は10に記載の接続構造体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【公開番号】特開2011−62695(P2011−62695A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−254083(P2010−254083)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【分割の表示】特願2002−510166(P2002−510166)の分割
【原出願日】平成13年5月14日(2001.5.14)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−254083(P2010−254083)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【分割の表示】特願2002−510166(P2002−510166)の分割
【原出願日】平成13年5月14日(2001.5.14)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】
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