アイシングをかけたか、またはグレーズをかけた冷凍食品製品のためのコーティング
いったん解凍されたアイシングした冷凍ベーカリー製品の艶は、上記焼き製品を冷凍前にシェラックでコーティングすることによって増強される。本発明はまた、上記冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品を提供する。さらに、本発明はまた、解凍した後に冷凍食品製品が示す艶を増大させるためのプロセスを提供し、上記冷凍食品製品は、食品基材および上記食品基材上の加糖した食用コーティングを含み、このプロセスは、冷凍する前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質で上記加糖した食用コーティングをコーティングする工程を包含する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2008年12月8日に出願された、「Coating for Iced or Glazed Frozen Food Products」と題された、米国仮特許出願第61/120,534の利益を主張し、この出願の全体の内容は、本願と矛盾しない程度まで、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、解凍したときにそれらの艶もしくは輝きを保持している、アイシングをかけた、グレーズをかけた、またはフロストをかけた冷凍食品製品に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
酵母ドウのドーナツに加えて、多くの他の冷凍食品製品(特に、冷凍ベーカリー製品)は、アイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズの外側層を有する(「アイシングをかけた冷凍食品製品」)。これらは、ケーキ、クッキー、ケーキドウのドーナツ、ペストリー(pastries)、マフィンなどを含む。このようなアイシングをかけた冷凍食品製品が解凍される場合、マイクロ波もしくは周囲温度もしくは僅かに高温のいずれかに曝すことによって、上記アイシング、フロストもしくはグレーズは、数時間もしくは数日内にその輝きもしくは艶を失い、それによって、上記解凍した製品が消費者にとってあまり新鮮に見えなくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
本発明によれば、この艶の減少は、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質(例えば、シェラックおよび/もしくはゼイン)とともに冷凍する前に、上記製品をコーティングすることによって、排除されるか、または少なくとも実質的に低下する。
【0005】
よって、本発明は、解凍されたときに増強された表面の艶を示す冷凍食品製品を提供し、この冷凍食品製品は、食品基材、上記食品基材上の加糖した食用コーティング、および上記加糖した食用コーティング上の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む。
【0006】
さらに、本発明はまた、上記冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品を提供する。
【0007】
さらに、本発明はまた、解凍した後に冷凍食品製品が示す艶を増大させるためのプロセスを提供し、上記冷凍食品製品は、食品基材および上記食品基材上の加糖した食用コーティングを含み、このプロセスは、冷凍する前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質で上記加糖した食用コーティングをコーティングする工程を包含する。
【0008】
さらになお、本発明はまた、1個以上の冷凍ドーナツのパッケージを含み、上記パッケージは、冷凍に安定な容器および上記容器中に少なくとも1個のドーナツを含み、各冷凍ドーナツは、ドーナツ、上記ドーナツ上の加糖した食用コーティング、および上記加糖した食用コーティング上の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む。
【0009】
本発明は、以下の図面を参照することによって、より容易に理解され得る:
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図1B】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図2A】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図2B】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図3A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(詳細な説明)
(アイシングをかけた冷凍食品製品)
本発明は、アイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズから形成されるコーティングもしくは表面ドウを有する任意の冷凍食品製品(「アイシングをかけた冷凍食品製品」)に適用可能である。最も一般的には、それは、ドーナツ(酵母ドウのドーナツおよびケーキドウのドーナツの両方)に適用されるが、マフィン、クッキー、ケーキ、ペストリー、および他のベーカリー製品に対しても同等の利点を伴って使用され得る。
【0012】
アイシングをかけた冷凍食品製品は、ますます人気になっている。代表的には、それらは、パッケージングする前もしくはその後に、適した温度(代表的には、−20℃)へと即冷凍される主要工場の場所で大量生産され、次いで、取引先へと輸送される。いくつかの場合において、これら製品は、最終消費者が解凍するためのコンビニエンスフードとして市販される。そうであれば、上記製品は、消費者にとって便利なサイズの(すなわち、例えば、21個以下、12個以下、6個以下、5個以下もしくはさらには個々のパッケージのような、家で使用するのに、最終消費者によって便利な量で)耐凍性の容器(すなわち、冷凍食品を保存するのに適した容器)中にパッケージされ、スーパーマーケットを通じて、過程の冷蔵庫中にそれらを保存し、必要なときにそれらを解凍する最終消費者へと販売される。他の場合においては、これら製品はパッケージされ、レストランおよび他の商業的施設へとまとめて売りに出される。そうであれば、上記製品は、産業用冷凍庫中で大量に保存しかつ最終消費者へ提供するために必要時に解凍されるために、産業サイズの(すなわち、例えば、25個以上、50個以上もしくはさらには75個以上、しかしより一般には、100個、500個もしくはさらには1000個以上といったようなパッケージのような、商業的施設が保存しかつ取り扱うために便利な量で)耐凍性の容器にパッケージされる。両方の場合において、上記冷凍食品製品は、家庭用冷凍庫および産業用冷凍庫中で一般に見いだされる温度(これは、概して−5℃以下(しかし、代表的には、−10℃〜−30℃といった)範囲に及び得る)で保存される。
【0013】
アイシングをかけた冷凍食品製品は、代表的には、特別の栄養、風味、着色、味、外見などを添加するために、冷凍する前にアイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズ(まとめて、「加糖した食用コーティング」)の層で、下にある食品製品(「食品基材」)をコーティングすることによって作製される。「アイシング」および「フロスト」とは、食品製品に適用され、乾燥させられるときに、塗り拡げられる、自耐性(self−supporting)の、加糖したコーティングを生じる脂肪含有組成物をいう。「塗り拡げられる」とは、この状況において、上記混合物が、スパチュラもしくはナイフで薄い、比較的均一なコーティングへと容易に塗り拡げられ得ることを意味する一方で、「自耐性」とは、この状況において、このコーティングの形状が、いったん適用された場合に、重力に起因して変化しないことを意味する。「アイシング」および「フロスト」は、本開示において類義語であるので、以下の説明は、便宜上「フロスト」にのみ言及する。「加糖したグレーズ」は、本開示の状況において、本質的に無脂肪のコーティング組成物(これは、食品製品に適用され、乾燥させられる場合に、本質的に硬くなった、加糖されたコーティングを生じる)に言及する。「本質的に硬くなった」とは、この状況において、上記グレーズコーティングは、いったん適用され、乾燥されると、スパチュラもしくはナイフで塗り拡げることができないことを意味する。また、「冷凍された」とは、「冷凍食品製品」と関連して本開示で使用される場合、上記製品の温度が水の凝固点、すなわち、0℃以下であることを意味する。一方では、「解凍された」とは、「解凍された冷凍食品製品」と関連して本開示で使用される場合、上記製品の温度が、上記製品が以前に冷凍された後に、水の凝固点より高いことを意味する。
【0014】
加糖したグレーズおよびフロストの両方は、甘味剤、および液体組成物もしくは塗り拡げられる組成物を形成するに十分な水を含む。この目的で一般に使用される甘味剤は、天然に存在する糖(例えば、スクロース、フルクトース、デキストロース、マルトース、ラクトース、コーンシロップ、コーンシロップ固体、高果糖コーンシロップ、転化糖、およびデンプンと混合した結晶性甘味剤の糖−デンプンすりつぶしが挙げられる。人工甘味剤(例えば、糖アルコール(例えば、マルチトール、ソルビトール、グリセリン、イソマルト、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、水素化デンプンヒドロキシレート(hydrogenated starch hydrosylate)、タガトース、トレハロースおよびこれらの組み合わせ))もまた、使用され得る。
【0015】
甘味剤に加えて、フロストはまた、脂肪を含む。この目的に適した脂肪としては、ショートニング(例えば、部分的に水素化した大豆油、部分的に水素化した綿実油、およびこれらの組み合わせ)が挙げられる。さらにもしくは代わりに、他の固体もしくは液体の油(例えば、パーム油、パーム核油、ラッカセイ油、コーン油、ココナツ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、サフラワー油、バター、および動物性脂肪(例えば、ラードおよび獣脂)、ならびにこれらの組み合わせ)が使用され得る。トランスフリー(Trans−free)脂肪(トランス脂肪レベル0.5g/一盛り(serving)未満を有する脂肪)もまた、使用され得る。
【0016】
フロストは、2つの異なるカテゴリー(非チョコレートフロストおよびチョコレートベースのフロスト)に分類されると考えられ得る。チョコレートは、かなりの量の脂肪を既に含んでいるので、チョコレートベースのフロストは、代表的には、非チョコレートフロストより添加される脂肪が少ないように処方される。
【0017】
甘味剤、脂肪および水に加えて、フロストは、代表的には、味、着色、舌触りおよび「食感(feel)」(すなわち、粘性およびレオロジー)を制御および/もしくは改善するための種々のさらなる成分を含む。例えば、フロストは、代表的には、味を高めるために、天然のおよび/もしくは人工的な風味(例えば、バニラ、チョコレートリカー、ファッジ、フルーツフレーバー、チョコレート、ミルクチョコレート、ココナッツ、ペカン、レモン、クリームチーズ、フレンチバニラ、チョコレートクリームチーズ、イチゴ、胡桃、アーモンドなど、およびこれらの組み合わせ)を含む。さらに、それらはまた、しばしば、外見を改善するための、従来の食用着色剤および/もしくは顔料を含む。これら香味料、着色剤および顔料のうちのいくつかは、加糖したグレーズ中にも見いだされ得る。
【0018】
フロストはまた、レオロジー制御剤(例えば、乳化剤、ポリサッカリドガムおよび改変デンプンのうちの1種以上、および上記フロスト製品の粘性/レオロジーを増強するために、含み得る。この目的に適した乳化剤としては、モノグリセリドおよびジグリセリド、ポリソルベート 60、ポリソルベート80、カゼインナトリウム、ステアリル乳酸ナトリウム(sodium stearyl lactylate)、モノグリセリドおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、プロピレングリコールモノステアレート、脂肪酸のポリグリセロールエステル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。適切なポリサッカリドガムとしては、キサンタンガム、ガムアガー(gum agar)、グアールガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラヤガム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ペクチン、アルギネート、およびこれらの組み合わせが挙げられる。改変デンプンは、濃化剤および安定化剤として食品において広く使用されており、過剰な熱、酸、および/もしくは冷凍に対してそれらの安定性を増すために、あるいはそれらの舌触りを変化させるために、そして/またはゼラチン化時間を長くするもしくは短くするために、部分分解デンプンもしくはデンプン粒によって調製される。
【0019】
産業的に使用されてきたおよび最終消費者による具体的なフロストレシピとしては、以下が挙げられる:
1.チョコレートグレーズフロスト
3/4カップのセミスイートチョコレートチップ
テーブルスプーン3杯のバター
テーブルスプーン1杯のライトコーンシロップ
テーブルスプーン1/4杯のバニラ抽出物。
【0020】
熱水(しかし沸騰水ではない)の上の二重鍋中、チョコレートチップ、バターおよびコーンシロップを合わせる。チップが融解して、混合物が滑らかになるまで攪拌し、次いで、バニラを添加する。温かいグレーズをケーキの一番上に塗り拡げ、側面には、それをぱらぱらと振りかける。
【0021】
2.チョコレートグレーズフロスト
1缶(14オンス)の加糖コンデンスミルク
テーブルスプーン1杯の水
テーブルスプーン1/8杯の塩
1かけ(1オンス)の甘味を加えていないチョコレート
ティースプーン1/2杯のバニラ抽出物。
【0022】
二重鍋に、ミルク、水、塩およびチョコレートを合わせる。加熱し、とろみが出るまで絶えず攪拌する。熱から下ろし、冷却する。バニラを添加する。
【0023】
3.チョコレートグレーズフロスト
1/2カップの無塩バター
1/4カップの温めた全乳
ティースプーン2杯のバニラ抽出物
4オンスの刻んだビタースイートチョコレート
2カップのふるいにかけた粉糖。
【0024】
バター、牛乳、およびバニラを中型のソースパンの中で合わせ、バターが溶けるまで中火で加熱する。熱を弱火にし、チョコレートを添加し、溶けるまで泡立てる。火を止め、粉糖を添加し、滑らかになるまで泡立てる。上記混合物を、温水を張ったボールの上に配置し、ドーナツを直ぐに浸す。供する前に、グレーズを30分にわたって固める。
【0025】
4.チョコレートファッジアイシング
棒状バター1本
1/2カップ(c.)のココア
1/3カップ(c.)の牛乳
1ポンドの粉糖
テーブルスプーン1杯のバニラ
バターを溶かし、ココアを添加し、1分間沸騰させる。残りの成分を添加し、滑らかになるまで強くかき混ぜる。温かいうちに塗り拡げる。
【0026】
5.ドーナツグレーズアイシング
1/4カップの全乳
ティースプーン1杯のバニラ抽出物
2カップの粉糖
中型のソースパンの中で牛乳およびバニラを合わせ、温かくなるまで弱火で加熱する。粉糖をふるいにかけて、牛乳混合物の中に入れる。十分に合わさるまで、ゆっくりと泡立てる。上記グレーズを火から下ろし、温水を張ったボールの上で固まらせる。ドーナツを1回に1個上記グレーズへ浸し、供する前に、ハーフシートパンに置いた水切りラック(draining rack)上で5分間固める。
【0027】
6.ドーナツフロスト
1/4カップの植物性固形ショートニング
1/4 バターもしくはマーガリン
ティースプーン1/2杯の透明なバニラ抽出物
2カップのふるいにかけた粉糖
ターぶるスプーン1杯の牛乳
クリーム状のバターおよびショートニングに、1回に1/2カップの砂糖を徐々に添加する。牛乳およびバニラを添加し、軽くふわふわするまで強く泡立てる。気密状態にした冷蔵庫中の容器で2週間保持する。
【0028】
7.ドーナツグレーズ
2カップの粉糖
ティースプーン1杯のメープルシロップ(mapleine)
水
フロストが塗り拡げるのに十分なとろみになるように、十分に水を添加する。温かいうちに塗り拡げる。
【0029】
上記のレシピから認められ得るように、特定のフロスト製法において使用される2種以上の成分が、一般の供給源から合わせて満たされることは、一般的である。例えば、セミスイートチョコレートチップは、香味剤および甘味剤の両方を満たす一方で、加糖したコンデンスミルクおよびコーンシロップは、各々、上記甘味剤および水の両方を満たす。
【0030】
上記に示されるように、グレーズをかけた冷凍食品製品と関連する一般的な問題は、上記フロストコーティングが、その輝きもしくは艶を、解凍した後数時間もしくは数日以内に失うことである。このことは、続いて、上記解凍したアイシングをかけた食品製品を消費者によって新鮮でないように見せてしまう。この現象は、図1Aおよび図1Bに図示される。これらの図は、以下の作業実施例1でより詳細に記載されるフロストコーティングしたドーナツを撮った写真であり、これら写真は、冷凍前(図1A)に撮り、次いで、冷凍、続いて、解凍30分間の後に再び撮ったものである(図1B)。図1Aおよび図1Bの両方で上段の2個のドーナツは、先行技術を表すコントロールドーナツ(すなわち、これらフロストをかけたドーナツを、本発明に従って、シェラックでコーティングしなかった)である。これら冷凍前のコントロールドーナツ(図1A)と、冷凍後の同じドーナツ(図1B)とを比較することによって、冷凍/解凍が、これら特定のドーナツ上のフロストの艶を顕著に減少させることが認められ得る。
【0031】
本発明によれば、この問題は、上記ドーナツを、冷凍前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質(「艶のあるフィルム形成物質」)(例えば、シェラック、ゼインもしくは両方の混合物)でコーティングすることによって、排除されるか、または少なくとも実質的に軽減される。
【0032】
(食用の艶のあるフィルムコーティング)
シェラックは、長年にわたって、種々の製品(食品製品が挙げられる)のためのコーティングとして使用されてきた。例えば、シェラックは、長年にわたって、菓子(例えば、チョコレートがけレーズン、チョコレートがけナッツ、ガムボール、ゼリービーンズなど)のためのつや出し剤として使用されてきた。さらに、シェラックはまた、長年にわたって、ビタミン類、錠剤、種々の徐放性調製物、および種々のフルーツ(例えば、リンゴなど)のために、全体および一部の両方で、保護的コーティングおよびグレーズとして使用されてきた。さらに、多くの特許および他の刊行物は、シェラックをつや出し剤として使用して、種々の異なる食品製品(ドーナツが挙げられる)について記載している。例えば、米国特許第6,869,628号の背景の節、および米国特許公開第2004/0096548号の段落[0006]を参照のこと。しかし、本発明の前に、シェラックは、加糖したグレーズもしくはフロストが冷凍され、次いでその後解凍される場合に、通常生じる艶の低下を防止するもしくは阻止するためのコーティングとして使用されてこなかった(あるいは有用であると記載されてこなかった)。
【0033】
シェラックは、雌性カイガラムシの分泌物から得られる、天然に存在する熱可塑性物質である。これは、理想的な食品パッケージング材料にする特性の顕著な組み合わせを示し、これら特性としては、酸素、水蒸気、CO2、エチレンおよび種々の臭気に対して透過性が低いこと、脂質溶解性が低いこと、優れた色および優れた透明性が挙げられる。
【0034】
産業的には、シェラックは、上記シードラックから破片を除去し、次いで、上記きれいにしたシードラックを塩基性物質水溶液もしくはアルコール中に溶解することによって、シードラック(昆虫分泌物)から得る。望ましい場合、上記抽出したシェラックは、脱蝋し得るか、漂白し得るか、またはその両方を行い得る。このプロセスのより詳細な説明については、米国特許第6,348,217号の第2欄47行目〜第3欄6行目を参照のこと。これら生成物(すなわち、オレンジシェラック、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白したシェラック(欧州では、「蝋状白色シェラック」)および精製漂白シェラックのうちの4つ全ては、種々の異なる形態(乾燥した固体形態、水溶液、およびアルコール溶液(通常、溶媒としてのエタノール中に溶解される)が挙げられる)で市販されている。
【0035】
保存および運搬をより容易にするために、シェラックコーティングは、しばしば、乾燥した固体シェラックから商業的に処方される、この目的のために、上記シェラックは、適切な分散剤を使用して、中性もしくは僅かに酸性の水中に分散させた塩基性物質水溶液中に溶解され得るか、または適切な食品グレードの有機溶媒(例えば、アルコールなど(特に、エタノール))中に溶解され得る。これに関連して、米国特許第5,523,039号(特に、背景の節)および米国特許第6,348,217号を参照のこと。これら特許のうちの両方の開示全体は、本明細書に参考として援用される。
【0036】
上記で記載される上記シェラック含有液体のうちのいずれかは、本発明のシェラックコーティング組成物として使用され得る。有機物質ベースの組成物(特に、上記シェラックが、適切な食品グレードの溶媒(例えば、アルコール、特にエタノール)中に溶解されるもの)は、特に興味深い。
【0037】
また、種々の特性を改変/改善するために、シェラックコーティング組成物に種々の補助物質を含めることは、産業界では一般的な実務である。このような補助物質の例としては、中鎖トリグリセリド、植物性油、アセチル化モノグリセリド、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。任意のこのような補助物質は、これが食品グレード使用について受け入れられていることを条件として、本発明において使用され得る。
【0038】
本発明に従って耐凍性の艶のある保護コーティングを提供するために使用され得る別の食用のエタノール溶解性フィルム形成物質は、ゼインである。ゼインは、トウモロコシ中で見いだされたプロラミンタンパク質のクラスである。それは、通常、トウモロコシグルテンミールから粉末として製造される。その純粋形態では、ゼインは、透明な無味無臭のグルテンが多い、水に不溶性で、かつ食用の、シェラック様のものである。ゼインは、キャンディー、ナッツ、フルーツ、ベーカリー製品、丸剤、および他の包まれた食品および薬物のためのコーティングとして有用である。それは、米国食品医薬品局によって、GRAS(概して安全であると認識されている(Generally Recognized as Safe))として分類される。
【0039】
シェラックおよびゼインに加えて、食用の、エタノールに溶解性で、絵のタール溶液から乾燥させて、艶のあるフィルムを形成する任意の他の物質が、本発明の耐凍性の艶のある保護コーティングを提供するために使用され得る。この状況において、「エタノールに溶解性」とは、上記物質の、エタノールへの溶解度が、少なくとも約10g/Lであることを意味する。
【0040】
本発明に従って処理される、アイシングをかけた食品製品に適用される艶のあるフィルムを形成する物質の量は、大きく変動し得、本質的には任意の量が使用され得る。一般に、使用される量は、冷凍前に、上記アイシングをかけた食品製品の艶の顕著な改善を提供するに十分であるべきである。言い換えると、上記加糖したグレーズもしくはフロストコーティングに適用される艶のあるフィルムを形成する物質の量が、上記アイシングをかけた食品製品を冷凍する前に、その艶の顕著な改善を発揮するに十分である場合、この量はまた、一般に、さもなければ、このシェラックコーティングの非存在下で冷凍および解凍した結果として生じる、この加糖したグレーズもしくはフロストの艶の減少を防止するか、または少なくとも部分的に遅らせるに十分である。
【0041】
シェラックのアルコール溶液がアイシングをかけたドーナツに適用される本発明の好ましい実施形態において、1ガロンのアルコール中に3〜4ポンドの固体粒状シェラックを溶解し、次いで、約0.05〜5.0g、好ましくは、約0.08〜2.0g、もしくはさらに約0.1〜1.0gのこの溶液を、従来のサイズ(例えば、約7〜11cmの外径および約1.5〜3cmの内径を有するトロイド)の各ドーナツに適用することは、適切であると見いだされた。対応するシェラックの量は、他のベーカリー製品に適用され得る一方で、ゼインおよび他の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質の対応する量は、ドーナツを含むこれらベーカリー製品の全てに適用され得る。
【0042】
本発明の艶のあるフィルムを形成する物質は、冷凍前のいずれのときでも(冷凍する数日もしくはさらには数週間前を含む)、本発明のグレーズをかけたもしくはフロストをかけてコーティングした食品製品に適用され得る。しかし、便宜上、上記艶のあるフィルムを形成する物質の適用と、冷凍の開始との間のリードタイムは、通常は、遙かに短く、代表的には、約0.5分〜1時間、約1〜30分、もしくはさらに約2〜15分である。なぜなら、これは、上記適用したシェラックコーティングを冷凍前に実質的に乾燥させ得るに十分長いからである。
【0043】
(中間コーティング)
通常、本発明の艶のあるフィルムを形成する物質は、上記処理される食品製品の上記加糖した食用コーティングに直接適用される。しかし、いくつかの実施形態において、上記艶のあるフィルムを形成する物質を適用する前に、上記加糖した食用コーティングへ中間保護層を最初に適用することは、有益であり得る。例えば、上記加糖した食用コーティングが特に、エタノールに溶解性である場合、上記加糖した食用コーティングへと、その後に適用される艶のあるフィルムを形成する物質のエタノール溶液からエタノールが移動するのを最小にするために、エタノールへの制限された溶解度を有する中間保護層を最初に適用することは望ましいことであり得る。このような中間保護層を提供するために使用され得る適切な物質の例としては、水ベースのデンプンコーティング、種々の水ベースのガム、植物性油中に分散させた食品グレードのワックスなどが挙げられる。
【実施例】
【0044】
本発明をより詳細に例示するために、以下の作業実施例が示される。
【0045】
(実施例1)
以下の手順を使用して、本発明に従って処理したフロストコーティングしたドーナツ上に形成された艶と、本発明に従って処理しなかった他の点では同一のコントロールドーナツとを(共に、冷凍前および解凍後)比較した。この実施例において使用した具体的なドーナツは、ダンキンドーナツ小売店から得たプレーンケーキドーナツであったが、使用したフロストは、ホワイトグレーズ(Dawn Foods Products,Inc.(Denver,Colorado)から得た市販のフロスト)であった。
【0046】
・上記ドーナツをオーブンで、65℃で30分間温める
・オーブンから上記ドーナツを取り出した後、上記フロスト(ウォーターバス中、25℃へ加熱した)を上記ドーナツの上にかけることによって、上記ドーナツを、ドーナツ1個あたり約15〜18gのフロストでコーティングする
・上記フロストを、室温で40分間乾燥させる
・上記乾燥したフロストを、ドーナツ1個あたり約0.5gの市販のシェラック溶液(Mantrose−Hauser(Westport,Connecticut)から得た3.2# cut Crystalac I(これは、精製漂白シェラックおよびエタノール中に溶解した少量の植物性油の混合物である))でスプレーコーティングする
・上記シェラックコーティングを、室温で約2.5分間乾燥させる
・上記ドーナツを冷凍庫中に30分間、−20℃に置くことによって、上記ドーナツを冷凍する
・上記ドーナツを冷凍庫から取り出し、それらを周囲温度で30分間解凍する。
【0047】
図1Aは、冷凍前にこれらドーナツを撮った写真である。図1Aの下段の2個のドーナツは、本発明に従うシェラックでコーティングした。図1Aの上段の2個のドーナツは、コントロールである(これは、本発明に従うシェラックで処理しなかった)。図1Aから認められ得るように、冷凍前に、本発明に従うシェラックで処理した上記ドーナツは、上記未処理コントロールドーナツより顕著に優れた艶を示した。
【0048】
図1Bは、冷凍及び解凍後に、これらドーナツを撮った写真である。この写真から認められ得るように、本発明に従うシェラックでコーティングした、この写真の下段の2個のドーナツは、冷凍前のこれら同じドーナツ(図1A)が示す艶と本質的に同じ、高度の艶を示した。他方で、シェラックでコーティングしなかった、この同じ写真の上段の2個のコントロールドーナツは、この同じ写真の下段の本発明のドーナツのものより程度の低い艶、およびさらには、冷凍前のこれら同じドーナツ(図1Aの上段のドーナツ)より程度の低い艶を示した。このことは、冷凍/解凍は、本発明に従って作製された上記シェラックコーティングしたドーナツの艶に対して本質的に何ら影響を有さなかった一方で、冷凍/解凍は、上記未処理コントロールドーナツの艶に対して顕著な減少を付与したことを示す。
【0049】
(実施例2)
具体的に使用したフロストが、Dawn Foods Productsから市販されるチョコレートアイシングであったことを除いて、実施例1を反復した。得られた結果は、図2Aおよび図2Bに示す。実施例1ならびに図1Aおよび図1Bの場合と同様に、図2Aおよび図2Bはまた、冷凍/解凍が、上記未処理コントロールドーナツの艶を減少させたが、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶を減少させなかったことを示す。
【0050】
(実施例3)
具体的に使用したドーナツが、ダンキンドーナツから得た従来のシュガーグレーズを有する予めグレーズがかけられたケーキドーナツであったことを除いて、実施例1を反復した。さらに、これらドーナツを、合計4,110分間(68.5時間)にわたって解凍した。得られた結果は、その期間の間の特定の間隔で(具体的に、解凍開始後30分、60分、90分、150分、1230分および4,110分で)、観察した。得られた結果を、図3A〜Fの写真に示す。
【0051】
これら写真から認められ得るように、上記コントロールドーナツ(全て写真の上段のドーナツ)の艶は、全ての場合において、本発明に従って作製したドーナツ(全て写真の下段のドーナツ)の艶より顕著に低かった。より顕著なことには、コントロールサンプルの艶は、時間が経つにつれて徐々に悪化していったのに対して、本発明に従って作製したサンプルの艶は、68.5時間の試験期間全体が経過しても本質的に同じままであった。これら結果は、冷凍/解凍は、本発明に従って作製したシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさない一方で、上記未処理コントロールサンプルの艶には、実際に悪影響を及ぼすことを示す。さらに、これら結果は、時間が経つにつれて、この悪影響は徐々に悪くなっていくことをさらに示し、そのときに、次には、本発明によって提供される利点(解凍した、予め冷凍されたアイシングをかけた食品製品において、時間が経っても優れた艶を維持する)は、時間が経つにつれてより顕著にすらなり得ることを示唆する。
【0052】
(実施例4)
具体的に使用したドーナツが、チョコレートフロストでコーティングしたチョコレート風味のケーキタイプドーナツであったことを除いて、実施例3を反復した。得られた結果を、図4A〜Fとして添付した写真に示す。これら写真から認められ得るように、実施例3で得られたものと同じ結果(すなわち、冷凍/融解は、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさなかったが、上記未処理コントロールサンプルの艶には悪影響を及ぼし、この悪影響は、時間が経つにつれて徐々に悪化していった)が達成された。
【0053】
(実施例5)
メープル風味のフロストを使用したことを除いて、実施例3を反復した。図5A〜F(得られた結果の写真である)はまた、冷凍/解凍は、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさなかったが、上記未処理コントロールサンプルの艶には悪影響を及ぼし、この悪影響は、時間とともに徐々に悪化していったことを示す。
【0054】
本発明のわずか数個の実施形態が、上記に記載されてきたものの、多くの改変が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得ることが認識されるべきである。全てのこのような改変は、本発明の範囲内に含まれるべきであり、それは、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0055】
(項目1)
解凍された場合に増強された表面の艶を示す冷凍食品製品であって、該冷凍食品製品は、食品基材、および該食品基材上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティングの上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、冷凍食品製品。
(項目2)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼイン、もしくはこれらの混合物である、項目1に記載の冷凍食品製品。
(項目3)
前記食品基材は、ベーカリー製品である、項目2に記載の冷凍食品製品。
(項目4)
前記食品基材は、ドーナツである、項目3に記載の冷凍食品製品。
(項目5)
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、項目4に記載の冷凍食品製品。
(項目6)
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、項目4に記載の冷凍食品製品。
(項目7)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、前記加糖した食用コーティングに直接適用される、項目2に記載の冷凍食品製品。
(項目8)
前記シェラックコーティングは、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白シェラックもしくは精製漂白シェラックから形成される、項目1に記載の冷凍食品製品。
(項目9)
前記シェラックコーティングは、精製漂白シェラックから形成される、項目8に記載の冷凍食品製品。
(項目10)
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、項目9に記載の冷凍食品製品。
(項目11)
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、項目8に記載の冷凍食品製品。
(項目12)
項目11に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目13)
項目8に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目14)
項目2に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目15)
項目1に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目16)
冷凍食品製品を解凍した後に、該冷凍食品製品が示す艶を増すためのプロセスであって、該冷凍食品製品は、食品基材および該食品基材上に加糖した食用コーティングを含み、該プロセスは、該加糖した食用コーティングを、冷凍前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質でコーティングする工程、を包含する、プロセス。
(項目17)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼインもしくはこれらの混合物であり、さらに、前記食品基材は、ベーカリー製品である、項目16に記載のプロセス。
(項目18)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラックであり、さらに、前記食品基材はドーナツである、項目17に記載のプロセス。
(項目19)
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、項目18に記載のプロセス。
(項目20)
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、項目18に記載のプロセス。
(項目21)
冷凍ドーナツのパッケージであって、該パッケージは、耐凍性容器および1個以上の冷凍ドーナツを該容器中に含み、各ドーナツは、ドーナツ、該ドーナツ上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティング上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、パッケージ。
(項目22)
前記パッケージは、21個以下のドーナツを含む、項目21に記載のパッケージ。
(項目23)
前記パッケージは、100個以上のドーナツを含む、項目21に記載のパッケージ。
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2008年12月8日に出願された、「Coating for Iced or Glazed Frozen Food Products」と題された、米国仮特許出願第61/120,534の利益を主張し、この出願の全体の内容は、本願と矛盾しない程度まで、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、解凍したときにそれらの艶もしくは輝きを保持している、アイシングをかけた、グレーズをかけた、またはフロストをかけた冷凍食品製品に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
酵母ドウのドーナツに加えて、多くの他の冷凍食品製品(特に、冷凍ベーカリー製品)は、アイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズの外側層を有する(「アイシングをかけた冷凍食品製品」)。これらは、ケーキ、クッキー、ケーキドウのドーナツ、ペストリー(pastries)、マフィンなどを含む。このようなアイシングをかけた冷凍食品製品が解凍される場合、マイクロ波もしくは周囲温度もしくは僅かに高温のいずれかに曝すことによって、上記アイシング、フロストもしくはグレーズは、数時間もしくは数日内にその輝きもしくは艶を失い、それによって、上記解凍した製品が消費者にとってあまり新鮮に見えなくなる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(発明の要旨)
本発明によれば、この艶の減少は、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質(例えば、シェラックおよび/もしくはゼイン)とともに冷凍する前に、上記製品をコーティングすることによって、排除されるか、または少なくとも実質的に低下する。
【0005】
よって、本発明は、解凍されたときに増強された表面の艶を示す冷凍食品製品を提供し、この冷凍食品製品は、食品基材、上記食品基材上の加糖した食用コーティング、および上記加糖した食用コーティング上の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む。
【0006】
さらに、本発明はまた、上記冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品を提供する。
【0007】
さらに、本発明はまた、解凍した後に冷凍食品製品が示す艶を増大させるためのプロセスを提供し、上記冷凍食品製品は、食品基材および上記食品基材上の加糖した食用コーティングを含み、このプロセスは、冷凍する前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質で上記加糖した食用コーティングをコーティングする工程を包含する。
【0008】
さらになお、本発明はまた、1個以上の冷凍ドーナツのパッケージを含み、上記パッケージは、冷凍に安定な容器および上記容器中に少なくとも1個のドーナツを含み、各冷凍ドーナツは、ドーナツ、上記ドーナツ上の加糖した食用コーティング、および上記加糖した食用コーティング上の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む。
【0009】
本発明は、以下の図面を参照することによって、より容易に理解され得る:
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図1B】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図2A】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図2B】図1A、図1B、図2Aおよび図2Bは、以下の作業実施例1および2で得られた結果を図示する写真である。これら結果は、他の点では同一の未処理コントロールドーナツと比較して、本発明に従って処置したアイシングをかけたドーナツの表面の艶に対する冷凍および解凍の効果を実証する。
【図3A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図3F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図4F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5A】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5B】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5C】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5D】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5E】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【図5F】図3A〜F、図4A〜Fおよび図5A〜Fは、以下の作業実施例3〜5で得られた結果を図示する、図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに類似の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(詳細な説明)
(アイシングをかけた冷凍食品製品)
本発明は、アイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズから形成されるコーティングもしくは表面ドウを有する任意の冷凍食品製品(「アイシングをかけた冷凍食品製品」)に適用可能である。最も一般的には、それは、ドーナツ(酵母ドウのドーナツおよびケーキドウのドーナツの両方)に適用されるが、マフィン、クッキー、ケーキ、ペストリー、および他のベーカリー製品に対しても同等の利点を伴って使用され得る。
【0012】
アイシングをかけた冷凍食品製品は、ますます人気になっている。代表的には、それらは、パッケージングする前もしくはその後に、適した温度(代表的には、−20℃)へと即冷凍される主要工場の場所で大量生産され、次いで、取引先へと輸送される。いくつかの場合において、これら製品は、最終消費者が解凍するためのコンビニエンスフードとして市販される。そうであれば、上記製品は、消費者にとって便利なサイズの(すなわち、例えば、21個以下、12個以下、6個以下、5個以下もしくはさらには個々のパッケージのような、家で使用するのに、最終消費者によって便利な量で)耐凍性の容器(すなわち、冷凍食品を保存するのに適した容器)中にパッケージされ、スーパーマーケットを通じて、過程の冷蔵庫中にそれらを保存し、必要なときにそれらを解凍する最終消費者へと販売される。他の場合においては、これら製品はパッケージされ、レストランおよび他の商業的施設へとまとめて売りに出される。そうであれば、上記製品は、産業用冷凍庫中で大量に保存しかつ最終消費者へ提供するために必要時に解凍されるために、産業サイズの(すなわち、例えば、25個以上、50個以上もしくはさらには75個以上、しかしより一般には、100個、500個もしくはさらには1000個以上といったようなパッケージのような、商業的施設が保存しかつ取り扱うために便利な量で)耐凍性の容器にパッケージされる。両方の場合において、上記冷凍食品製品は、家庭用冷凍庫および産業用冷凍庫中で一般に見いだされる温度(これは、概して−5℃以下(しかし、代表的には、−10℃〜−30℃といった)範囲に及び得る)で保存される。
【0013】
アイシングをかけた冷凍食品製品は、代表的には、特別の栄養、風味、着色、味、外見などを添加するために、冷凍する前にアイシング、フロスト、もしくは加糖したグレーズ(まとめて、「加糖した食用コーティング」)の層で、下にある食品製品(「食品基材」)をコーティングすることによって作製される。「アイシング」および「フロスト」とは、食品製品に適用され、乾燥させられるときに、塗り拡げられる、自耐性(self−supporting)の、加糖したコーティングを生じる脂肪含有組成物をいう。「塗り拡げられる」とは、この状況において、上記混合物が、スパチュラもしくはナイフで薄い、比較的均一なコーティングへと容易に塗り拡げられ得ることを意味する一方で、「自耐性」とは、この状況において、このコーティングの形状が、いったん適用された場合に、重力に起因して変化しないことを意味する。「アイシング」および「フロスト」は、本開示において類義語であるので、以下の説明は、便宜上「フロスト」にのみ言及する。「加糖したグレーズ」は、本開示の状況において、本質的に無脂肪のコーティング組成物(これは、食品製品に適用され、乾燥させられる場合に、本質的に硬くなった、加糖されたコーティングを生じる)に言及する。「本質的に硬くなった」とは、この状況において、上記グレーズコーティングは、いったん適用され、乾燥されると、スパチュラもしくはナイフで塗り拡げることができないことを意味する。また、「冷凍された」とは、「冷凍食品製品」と関連して本開示で使用される場合、上記製品の温度が水の凝固点、すなわち、0℃以下であることを意味する。一方では、「解凍された」とは、「解凍された冷凍食品製品」と関連して本開示で使用される場合、上記製品の温度が、上記製品が以前に冷凍された後に、水の凝固点より高いことを意味する。
【0014】
加糖したグレーズおよびフロストの両方は、甘味剤、および液体組成物もしくは塗り拡げられる組成物を形成するに十分な水を含む。この目的で一般に使用される甘味剤は、天然に存在する糖(例えば、スクロース、フルクトース、デキストロース、マルトース、ラクトース、コーンシロップ、コーンシロップ固体、高果糖コーンシロップ、転化糖、およびデンプンと混合した結晶性甘味剤の糖−デンプンすりつぶしが挙げられる。人工甘味剤(例えば、糖アルコール(例えば、マルチトール、ソルビトール、グリセリン、イソマルト、エリスリトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、水素化デンプンヒドロキシレート(hydrogenated starch hydrosylate)、タガトース、トレハロースおよびこれらの組み合わせ))もまた、使用され得る。
【0015】
甘味剤に加えて、フロストはまた、脂肪を含む。この目的に適した脂肪としては、ショートニング(例えば、部分的に水素化した大豆油、部分的に水素化した綿実油、およびこれらの組み合わせ)が挙げられる。さらにもしくは代わりに、他の固体もしくは液体の油(例えば、パーム油、パーム核油、ラッカセイ油、コーン油、ココナツ油、ヒマワリ油、キャノーラ油、サフラワー油、バター、および動物性脂肪(例えば、ラードおよび獣脂)、ならびにこれらの組み合わせ)が使用され得る。トランスフリー(Trans−free)脂肪(トランス脂肪レベル0.5g/一盛り(serving)未満を有する脂肪)もまた、使用され得る。
【0016】
フロストは、2つの異なるカテゴリー(非チョコレートフロストおよびチョコレートベースのフロスト)に分類されると考えられ得る。チョコレートは、かなりの量の脂肪を既に含んでいるので、チョコレートベースのフロストは、代表的には、非チョコレートフロストより添加される脂肪が少ないように処方される。
【0017】
甘味剤、脂肪および水に加えて、フロストは、代表的には、味、着色、舌触りおよび「食感(feel)」(すなわち、粘性およびレオロジー)を制御および/もしくは改善するための種々のさらなる成分を含む。例えば、フロストは、代表的には、味を高めるために、天然のおよび/もしくは人工的な風味(例えば、バニラ、チョコレートリカー、ファッジ、フルーツフレーバー、チョコレート、ミルクチョコレート、ココナッツ、ペカン、レモン、クリームチーズ、フレンチバニラ、チョコレートクリームチーズ、イチゴ、胡桃、アーモンドなど、およびこれらの組み合わせ)を含む。さらに、それらはまた、しばしば、外見を改善するための、従来の食用着色剤および/もしくは顔料を含む。これら香味料、着色剤および顔料のうちのいくつかは、加糖したグレーズ中にも見いだされ得る。
【0018】
フロストはまた、レオロジー制御剤(例えば、乳化剤、ポリサッカリドガムおよび改変デンプンのうちの1種以上、および上記フロスト製品の粘性/レオロジーを増強するために、含み得る。この目的に適した乳化剤としては、モノグリセリドおよびジグリセリド、ポリソルベート 60、ポリソルベート80、カゼインナトリウム、ステアリル乳酸ナトリウム(sodium stearyl lactylate)、モノグリセリドおよびジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、プロピレングリコールモノステアレート、脂肪酸のポリグリセロールエステル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。適切なポリサッカリドガムとしては、キサンタンガム、ガムアガー(gum agar)、グアールガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、カラヤガム、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ペクチン、アルギネート、およびこれらの組み合わせが挙げられる。改変デンプンは、濃化剤および安定化剤として食品において広く使用されており、過剰な熱、酸、および/もしくは冷凍に対してそれらの安定性を増すために、あるいはそれらの舌触りを変化させるために、そして/またはゼラチン化時間を長くするもしくは短くするために、部分分解デンプンもしくはデンプン粒によって調製される。
【0019】
産業的に使用されてきたおよび最終消費者による具体的なフロストレシピとしては、以下が挙げられる:
1.チョコレートグレーズフロスト
3/4カップのセミスイートチョコレートチップ
テーブルスプーン3杯のバター
テーブルスプーン1杯のライトコーンシロップ
テーブルスプーン1/4杯のバニラ抽出物。
【0020】
熱水(しかし沸騰水ではない)の上の二重鍋中、チョコレートチップ、バターおよびコーンシロップを合わせる。チップが融解して、混合物が滑らかになるまで攪拌し、次いで、バニラを添加する。温かいグレーズをケーキの一番上に塗り拡げ、側面には、それをぱらぱらと振りかける。
【0021】
2.チョコレートグレーズフロスト
1缶(14オンス)の加糖コンデンスミルク
テーブルスプーン1杯の水
テーブルスプーン1/8杯の塩
1かけ(1オンス)の甘味を加えていないチョコレート
ティースプーン1/2杯のバニラ抽出物。
【0022】
二重鍋に、ミルク、水、塩およびチョコレートを合わせる。加熱し、とろみが出るまで絶えず攪拌する。熱から下ろし、冷却する。バニラを添加する。
【0023】
3.チョコレートグレーズフロスト
1/2カップの無塩バター
1/4カップの温めた全乳
ティースプーン2杯のバニラ抽出物
4オンスの刻んだビタースイートチョコレート
2カップのふるいにかけた粉糖。
【0024】
バター、牛乳、およびバニラを中型のソースパンの中で合わせ、バターが溶けるまで中火で加熱する。熱を弱火にし、チョコレートを添加し、溶けるまで泡立てる。火を止め、粉糖を添加し、滑らかになるまで泡立てる。上記混合物を、温水を張ったボールの上に配置し、ドーナツを直ぐに浸す。供する前に、グレーズを30分にわたって固める。
【0025】
4.チョコレートファッジアイシング
棒状バター1本
1/2カップ(c.)のココア
1/3カップ(c.)の牛乳
1ポンドの粉糖
テーブルスプーン1杯のバニラ
バターを溶かし、ココアを添加し、1分間沸騰させる。残りの成分を添加し、滑らかになるまで強くかき混ぜる。温かいうちに塗り拡げる。
【0026】
5.ドーナツグレーズアイシング
1/4カップの全乳
ティースプーン1杯のバニラ抽出物
2カップの粉糖
中型のソースパンの中で牛乳およびバニラを合わせ、温かくなるまで弱火で加熱する。粉糖をふるいにかけて、牛乳混合物の中に入れる。十分に合わさるまで、ゆっくりと泡立てる。上記グレーズを火から下ろし、温水を張ったボールの上で固まらせる。ドーナツを1回に1個上記グレーズへ浸し、供する前に、ハーフシートパンに置いた水切りラック(draining rack)上で5分間固める。
【0027】
6.ドーナツフロスト
1/4カップの植物性固形ショートニング
1/4 バターもしくはマーガリン
ティースプーン1/2杯の透明なバニラ抽出物
2カップのふるいにかけた粉糖
ターぶるスプーン1杯の牛乳
クリーム状のバターおよびショートニングに、1回に1/2カップの砂糖を徐々に添加する。牛乳およびバニラを添加し、軽くふわふわするまで強く泡立てる。気密状態にした冷蔵庫中の容器で2週間保持する。
【0028】
7.ドーナツグレーズ
2カップの粉糖
ティースプーン1杯のメープルシロップ(mapleine)
水
フロストが塗り拡げるのに十分なとろみになるように、十分に水を添加する。温かいうちに塗り拡げる。
【0029】
上記のレシピから認められ得るように、特定のフロスト製法において使用される2種以上の成分が、一般の供給源から合わせて満たされることは、一般的である。例えば、セミスイートチョコレートチップは、香味剤および甘味剤の両方を満たす一方で、加糖したコンデンスミルクおよびコーンシロップは、各々、上記甘味剤および水の両方を満たす。
【0030】
上記に示されるように、グレーズをかけた冷凍食品製品と関連する一般的な問題は、上記フロストコーティングが、その輝きもしくは艶を、解凍した後数時間もしくは数日以内に失うことである。このことは、続いて、上記解凍したアイシングをかけた食品製品を消費者によって新鮮でないように見せてしまう。この現象は、図1Aおよび図1Bに図示される。これらの図は、以下の作業実施例1でより詳細に記載されるフロストコーティングしたドーナツを撮った写真であり、これら写真は、冷凍前(図1A)に撮り、次いで、冷凍、続いて、解凍30分間の後に再び撮ったものである(図1B)。図1Aおよび図1Bの両方で上段の2個のドーナツは、先行技術を表すコントロールドーナツ(すなわち、これらフロストをかけたドーナツを、本発明に従って、シェラックでコーティングしなかった)である。これら冷凍前のコントロールドーナツ(図1A)と、冷凍後の同じドーナツ(図1B)とを比較することによって、冷凍/解凍が、これら特定のドーナツ上のフロストの艶を顕著に減少させることが認められ得る。
【0031】
本発明によれば、この問題は、上記ドーナツを、冷凍前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質(「艶のあるフィルム形成物質」)(例えば、シェラック、ゼインもしくは両方の混合物)でコーティングすることによって、排除されるか、または少なくとも実質的に軽減される。
【0032】
(食用の艶のあるフィルムコーティング)
シェラックは、長年にわたって、種々の製品(食品製品が挙げられる)のためのコーティングとして使用されてきた。例えば、シェラックは、長年にわたって、菓子(例えば、チョコレートがけレーズン、チョコレートがけナッツ、ガムボール、ゼリービーンズなど)のためのつや出し剤として使用されてきた。さらに、シェラックはまた、長年にわたって、ビタミン類、錠剤、種々の徐放性調製物、および種々のフルーツ(例えば、リンゴなど)のために、全体および一部の両方で、保護的コーティングおよびグレーズとして使用されてきた。さらに、多くの特許および他の刊行物は、シェラックをつや出し剤として使用して、種々の異なる食品製品(ドーナツが挙げられる)について記載している。例えば、米国特許第6,869,628号の背景の節、および米国特許公開第2004/0096548号の段落[0006]を参照のこと。しかし、本発明の前に、シェラックは、加糖したグレーズもしくはフロストが冷凍され、次いでその後解凍される場合に、通常生じる艶の低下を防止するもしくは阻止するためのコーティングとして使用されてこなかった(あるいは有用であると記載されてこなかった)。
【0033】
シェラックは、雌性カイガラムシの分泌物から得られる、天然に存在する熱可塑性物質である。これは、理想的な食品パッケージング材料にする特性の顕著な組み合わせを示し、これら特性としては、酸素、水蒸気、CO2、エチレンおよび種々の臭気に対して透過性が低いこと、脂質溶解性が低いこと、優れた色および優れた透明性が挙げられる。
【0034】
産業的には、シェラックは、上記シードラックから破片を除去し、次いで、上記きれいにしたシードラックを塩基性物質水溶液もしくはアルコール中に溶解することによって、シードラック(昆虫分泌物)から得る。望ましい場合、上記抽出したシェラックは、脱蝋し得るか、漂白し得るか、またはその両方を行い得る。このプロセスのより詳細な説明については、米国特許第6,348,217号の第2欄47行目〜第3欄6行目を参照のこと。これら生成物(すなわち、オレンジシェラック、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白したシェラック(欧州では、「蝋状白色シェラック」)および精製漂白シェラックのうちの4つ全ては、種々の異なる形態(乾燥した固体形態、水溶液、およびアルコール溶液(通常、溶媒としてのエタノール中に溶解される)が挙げられる)で市販されている。
【0035】
保存および運搬をより容易にするために、シェラックコーティングは、しばしば、乾燥した固体シェラックから商業的に処方される、この目的のために、上記シェラックは、適切な分散剤を使用して、中性もしくは僅かに酸性の水中に分散させた塩基性物質水溶液中に溶解され得るか、または適切な食品グレードの有機溶媒(例えば、アルコールなど(特に、エタノール))中に溶解され得る。これに関連して、米国特許第5,523,039号(特に、背景の節)および米国特許第6,348,217号を参照のこと。これら特許のうちの両方の開示全体は、本明細書に参考として援用される。
【0036】
上記で記載される上記シェラック含有液体のうちのいずれかは、本発明のシェラックコーティング組成物として使用され得る。有機物質ベースの組成物(特に、上記シェラックが、適切な食品グレードの溶媒(例えば、アルコール、特にエタノール)中に溶解されるもの)は、特に興味深い。
【0037】
また、種々の特性を改変/改善するために、シェラックコーティング組成物に種々の補助物質を含めることは、産業界では一般的な実務である。このような補助物質の例としては、中鎖トリグリセリド、植物性油、アセチル化モノグリセリド、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。任意のこのような補助物質は、これが食品グレード使用について受け入れられていることを条件として、本発明において使用され得る。
【0038】
本発明に従って耐凍性の艶のある保護コーティングを提供するために使用され得る別の食用のエタノール溶解性フィルム形成物質は、ゼインである。ゼインは、トウモロコシ中で見いだされたプロラミンタンパク質のクラスである。それは、通常、トウモロコシグルテンミールから粉末として製造される。その純粋形態では、ゼインは、透明な無味無臭のグルテンが多い、水に不溶性で、かつ食用の、シェラック様のものである。ゼインは、キャンディー、ナッツ、フルーツ、ベーカリー製品、丸剤、および他の包まれた食品および薬物のためのコーティングとして有用である。それは、米国食品医薬品局によって、GRAS(概して安全であると認識されている(Generally Recognized as Safe))として分類される。
【0039】
シェラックおよびゼインに加えて、食用の、エタノールに溶解性で、絵のタール溶液から乾燥させて、艶のあるフィルムを形成する任意の他の物質が、本発明の耐凍性の艶のある保護コーティングを提供するために使用され得る。この状況において、「エタノールに溶解性」とは、上記物質の、エタノールへの溶解度が、少なくとも約10g/Lであることを意味する。
【0040】
本発明に従って処理される、アイシングをかけた食品製品に適用される艶のあるフィルムを形成する物質の量は、大きく変動し得、本質的には任意の量が使用され得る。一般に、使用される量は、冷凍前に、上記アイシングをかけた食品製品の艶の顕著な改善を提供するに十分であるべきである。言い換えると、上記加糖したグレーズもしくはフロストコーティングに適用される艶のあるフィルムを形成する物質の量が、上記アイシングをかけた食品製品を冷凍する前に、その艶の顕著な改善を発揮するに十分である場合、この量はまた、一般に、さもなければ、このシェラックコーティングの非存在下で冷凍および解凍した結果として生じる、この加糖したグレーズもしくはフロストの艶の減少を防止するか、または少なくとも部分的に遅らせるに十分である。
【0041】
シェラックのアルコール溶液がアイシングをかけたドーナツに適用される本発明の好ましい実施形態において、1ガロンのアルコール中に3〜4ポンドの固体粒状シェラックを溶解し、次いで、約0.05〜5.0g、好ましくは、約0.08〜2.0g、もしくはさらに約0.1〜1.0gのこの溶液を、従来のサイズ(例えば、約7〜11cmの外径および約1.5〜3cmの内径を有するトロイド)の各ドーナツに適用することは、適切であると見いだされた。対応するシェラックの量は、他のベーカリー製品に適用され得る一方で、ゼインおよび他の食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質の対応する量は、ドーナツを含むこれらベーカリー製品の全てに適用され得る。
【0042】
本発明の艶のあるフィルムを形成する物質は、冷凍前のいずれのときでも(冷凍する数日もしくはさらには数週間前を含む)、本発明のグレーズをかけたもしくはフロストをかけてコーティングした食品製品に適用され得る。しかし、便宜上、上記艶のあるフィルムを形成する物質の適用と、冷凍の開始との間のリードタイムは、通常は、遙かに短く、代表的には、約0.5分〜1時間、約1〜30分、もしくはさらに約2〜15分である。なぜなら、これは、上記適用したシェラックコーティングを冷凍前に実質的に乾燥させ得るに十分長いからである。
【0043】
(中間コーティング)
通常、本発明の艶のあるフィルムを形成する物質は、上記処理される食品製品の上記加糖した食用コーティングに直接適用される。しかし、いくつかの実施形態において、上記艶のあるフィルムを形成する物質を適用する前に、上記加糖した食用コーティングへ中間保護層を最初に適用することは、有益であり得る。例えば、上記加糖した食用コーティングが特に、エタノールに溶解性である場合、上記加糖した食用コーティングへと、その後に適用される艶のあるフィルムを形成する物質のエタノール溶液からエタノールが移動するのを最小にするために、エタノールへの制限された溶解度を有する中間保護層を最初に適用することは望ましいことであり得る。このような中間保護層を提供するために使用され得る適切な物質の例としては、水ベースのデンプンコーティング、種々の水ベースのガム、植物性油中に分散させた食品グレードのワックスなどが挙げられる。
【実施例】
【0044】
本発明をより詳細に例示するために、以下の作業実施例が示される。
【0045】
(実施例1)
以下の手順を使用して、本発明に従って処理したフロストコーティングしたドーナツ上に形成された艶と、本発明に従って処理しなかった他の点では同一のコントロールドーナツとを(共に、冷凍前および解凍後)比較した。この実施例において使用した具体的なドーナツは、ダンキンドーナツ小売店から得たプレーンケーキドーナツであったが、使用したフロストは、ホワイトグレーズ(Dawn Foods Products,Inc.(Denver,Colorado)から得た市販のフロスト)であった。
【0046】
・上記ドーナツをオーブンで、65℃で30分間温める
・オーブンから上記ドーナツを取り出した後、上記フロスト(ウォーターバス中、25℃へ加熱した)を上記ドーナツの上にかけることによって、上記ドーナツを、ドーナツ1個あたり約15〜18gのフロストでコーティングする
・上記フロストを、室温で40分間乾燥させる
・上記乾燥したフロストを、ドーナツ1個あたり約0.5gの市販のシェラック溶液(Mantrose−Hauser(Westport,Connecticut)から得た3.2# cut Crystalac I(これは、精製漂白シェラックおよびエタノール中に溶解した少量の植物性油の混合物である))でスプレーコーティングする
・上記シェラックコーティングを、室温で約2.5分間乾燥させる
・上記ドーナツを冷凍庫中に30分間、−20℃に置くことによって、上記ドーナツを冷凍する
・上記ドーナツを冷凍庫から取り出し、それらを周囲温度で30分間解凍する。
【0047】
図1Aは、冷凍前にこれらドーナツを撮った写真である。図1Aの下段の2個のドーナツは、本発明に従うシェラックでコーティングした。図1Aの上段の2個のドーナツは、コントロールである(これは、本発明に従うシェラックで処理しなかった)。図1Aから認められ得るように、冷凍前に、本発明に従うシェラックで処理した上記ドーナツは、上記未処理コントロールドーナツより顕著に優れた艶を示した。
【0048】
図1Bは、冷凍及び解凍後に、これらドーナツを撮った写真である。この写真から認められ得るように、本発明に従うシェラックでコーティングした、この写真の下段の2個のドーナツは、冷凍前のこれら同じドーナツ(図1A)が示す艶と本質的に同じ、高度の艶を示した。他方で、シェラックでコーティングしなかった、この同じ写真の上段の2個のコントロールドーナツは、この同じ写真の下段の本発明のドーナツのものより程度の低い艶、およびさらには、冷凍前のこれら同じドーナツ(図1Aの上段のドーナツ)より程度の低い艶を示した。このことは、冷凍/解凍は、本発明に従って作製された上記シェラックコーティングしたドーナツの艶に対して本質的に何ら影響を有さなかった一方で、冷凍/解凍は、上記未処理コントロールドーナツの艶に対して顕著な減少を付与したことを示す。
【0049】
(実施例2)
具体的に使用したフロストが、Dawn Foods Productsから市販されるチョコレートアイシングであったことを除いて、実施例1を反復した。得られた結果は、図2Aおよび図2Bに示す。実施例1ならびに図1Aおよび図1Bの場合と同様に、図2Aおよび図2Bはまた、冷凍/解凍が、上記未処理コントロールドーナツの艶を減少させたが、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶を減少させなかったことを示す。
【0050】
(実施例3)
具体的に使用したドーナツが、ダンキンドーナツから得た従来のシュガーグレーズを有する予めグレーズがかけられたケーキドーナツであったことを除いて、実施例1を反復した。さらに、これらドーナツを、合計4,110分間(68.5時間)にわたって解凍した。得られた結果は、その期間の間の特定の間隔で(具体的に、解凍開始後30分、60分、90分、150分、1230分および4,110分で)、観察した。得られた結果を、図3A〜Fの写真に示す。
【0051】
これら写真から認められ得るように、上記コントロールドーナツ(全て写真の上段のドーナツ)の艶は、全ての場合において、本発明に従って作製したドーナツ(全て写真の下段のドーナツ)の艶より顕著に低かった。より顕著なことには、コントロールサンプルの艶は、時間が経つにつれて徐々に悪化していったのに対して、本発明に従って作製したサンプルの艶は、68.5時間の試験期間全体が経過しても本質的に同じままであった。これら結果は、冷凍/解凍は、本発明に従って作製したシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさない一方で、上記未処理コントロールサンプルの艶には、実際に悪影響を及ぼすことを示す。さらに、これら結果は、時間が経つにつれて、この悪影響は徐々に悪くなっていくことをさらに示し、そのときに、次には、本発明によって提供される利点(解凍した、予め冷凍されたアイシングをかけた食品製品において、時間が経っても優れた艶を維持する)は、時間が経つにつれてより顕著にすらなり得ることを示唆する。
【0052】
(実施例4)
具体的に使用したドーナツが、チョコレートフロストでコーティングしたチョコレート風味のケーキタイプドーナツであったことを除いて、実施例3を反復した。得られた結果を、図4A〜Fとして添付した写真に示す。これら写真から認められ得るように、実施例3で得られたものと同じ結果(すなわち、冷凍/融解は、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさなかったが、上記未処理コントロールサンプルの艶には悪影響を及ぼし、この悪影響は、時間が経つにつれて徐々に悪化していった)が達成された。
【0053】
(実施例5)
メープル風味のフロストを使用したことを除いて、実施例3を反復した。図5A〜F(得られた結果の写真である)はまた、冷凍/解凍は、本発明に従って作製されたシェラックコーティングしたドーナツの艶に悪影響を及ぼさなかったが、上記未処理コントロールサンプルの艶には悪影響を及ぼし、この悪影響は、時間とともに徐々に悪化していったことを示す。
【0054】
本発明のわずか数個の実施形態が、上記に記載されてきたものの、多くの改変が、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく行われ得ることが認識されるべきである。全てのこのような改変は、本発明の範囲内に含まれるべきであり、それは、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0055】
(項目1)
解凍された場合に増強された表面の艶を示す冷凍食品製品であって、該冷凍食品製品は、食品基材、および該食品基材上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティングの上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、冷凍食品製品。
(項目2)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼイン、もしくはこれらの混合物である、項目1に記載の冷凍食品製品。
(項目3)
前記食品基材は、ベーカリー製品である、項目2に記載の冷凍食品製品。
(項目4)
前記食品基材は、ドーナツである、項目3に記載の冷凍食品製品。
(項目5)
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、項目4に記載の冷凍食品製品。
(項目6)
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、項目4に記載の冷凍食品製品。
(項目7)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、前記加糖した食用コーティングに直接適用される、項目2に記載の冷凍食品製品。
(項目8)
前記シェラックコーティングは、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白シェラックもしくは精製漂白シェラックから形成される、項目1に記載の冷凍食品製品。
(項目9)
前記シェラックコーティングは、精製漂白シェラックから形成される、項目8に記載の冷凍食品製品。
(項目10)
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、項目9に記載の冷凍食品製品。
(項目11)
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、項目8に記載の冷凍食品製品。
(項目12)
項目11に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目13)
項目8に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目14)
項目2に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目15)
項目1に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
(項目16)
冷凍食品製品を解凍した後に、該冷凍食品製品が示す艶を増すためのプロセスであって、該冷凍食品製品は、食品基材および該食品基材上に加糖した食用コーティングを含み、該プロセスは、該加糖した食用コーティングを、冷凍前に、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質でコーティングする工程、を包含する、プロセス。
(項目17)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼインもしくはこれらの混合物であり、さらに、前記食品基材は、ベーカリー製品である、項目16に記載のプロセス。
(項目18)
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラックであり、さらに、前記食品基材はドーナツである、項目17に記載のプロセス。
(項目19)
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、項目18に記載のプロセス。
(項目20)
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、項目18に記載のプロセス。
(項目21)
冷凍ドーナツのパッケージであって、該パッケージは、耐凍性容器および1個以上の冷凍ドーナツを該容器中に含み、各ドーナツは、ドーナツ、該ドーナツ上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティング上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、パッケージ。
(項目22)
前記パッケージは、21個以下のドーナツを含む、項目21に記載のパッケージ。
(項目23)
前記パッケージは、100個以上のドーナツを含む、項目21に記載のパッケージ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
解凍された場合に増強された表面の艶を示す冷凍食品製品であって、該冷凍食品製品は、食品基材、および該食品基材上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティングの上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、冷凍食品製品。
【請求項2】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼイン、もしくはこれらの混合物である、請求項1に記載の冷凍食品製品。
【請求項3】
前記食品基材は、ベーカリー製品である、請求項2に記載の冷凍食品製品。
【請求項4】
前記食品基材は、ドーナツである、請求項3に記載の冷凍食品製品。
【請求項5】
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、請求項4に記載の冷凍食品製品。
【請求項6】
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、請求項4に記載の冷凍食品製品。
【請求項7】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、前記加糖した食用コーティングに直接適用される、請求項2に記載の冷凍食品製品。
【請求項8】
前記シェラックコーティングは、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白シェラックもしくは精製漂白シェラックから形成される、請求項1に記載の冷凍食品製品。
【請求項9】
前記シェラックコーティングは、精製漂白シェラックから形成される、請求項8に記載の冷凍食品製品。
【請求項10】
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、請求項9に記載の冷凍食品製品。
【請求項11】
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、請求項8に記載の冷凍食品製品。
【請求項12】
請求項11に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項13】
請求項8に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項14】
請求項2に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項15】
請求項1に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項16】
冷凍食品製品を解凍した後に、該冷凍食品製品が示す艶を増すためのプロセスであって、該冷凍食品製品は、食品基材および該食品基材上に加糖した食用コーティングを含み、該プロセスは、該加糖した食用コーティングを、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質でコーティングする工程、およびその後、該コーティングした食品基材を冷凍する工程、を包含する、プロセス。
【請求項17】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼインもしくはこれらの混合物であり、さらに、前記食品基材は、ベーカリー製品である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラックであり、さらに、前記食品基材はドーナツである、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、請求項18に記載のプロセス。
【請求項21】
冷凍ドーナツのパッケージであって、該パッケージは、耐凍性容器および1個以上の冷凍ドーナツを該容器中に含み、各ドーナツは、ドーナツ、該ドーナツ上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティング上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、パッケージ。
【請求項22】
前記パッケージは、21個以下のドーナツを含む、請求項21に記載のパッケージ。
【請求項23】
前記パッケージは、100個以上のドーナツを含む、請求項21に記載のパッケージ。
【請求項1】
解凍された場合に増強された表面の艶を示す冷凍食品製品であって、該冷凍食品製品は、食品基材、および該食品基材上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティングの上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、冷凍食品製品。
【請求項2】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼイン、もしくはこれらの混合物である、請求項1に記載の冷凍食品製品。
【請求項3】
前記食品基材は、ベーカリー製品である、請求項2に記載の冷凍食品製品。
【請求項4】
前記食品基材は、ドーナツである、請求項3に記載の冷凍食品製品。
【請求項5】
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、請求項4に記載の冷凍食品製品。
【請求項6】
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、請求項4に記載の冷凍食品製品。
【請求項7】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、前記加糖した食用コーティングに直接適用される、請求項2に記載の冷凍食品製品。
【請求項8】
前記シェラックコーティングは、脱蝋オレンジシェラック、通常の漂白シェラックもしくは精製漂白シェラックから形成される、請求項1に記載の冷凍食品製品。
【請求項9】
前記シェラックコーティングは、精製漂白シェラックから形成される、請求項8に記載の冷凍食品製品。
【請求項10】
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、請求項9に記載の冷凍食品製品。
【請求項11】
前記シェラックコーティングは、シェラックのエタノール溶液から形成される、請求項8に記載の冷凍食品製品。
【請求項12】
請求項11に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項13】
請求項8に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項14】
請求項2に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項15】
請求項1に記載の冷凍食品製品を室温へと解凍させることによって生成される、解凍した冷凍食品製品。
【請求項16】
冷凍食品製品を解凍した後に、該冷凍食品製品が示す艶を増すためのプロセスであって、該冷凍食品製品は、食品基材および該食品基材上に加糖した食用コーティングを含み、該プロセスは、該加糖した食用コーティングを、食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質でコーティングする工程、およびその後、該コーティングした食品基材を冷凍する工程、を包含する、プロセス。
【請求項17】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラック、ゼインもしくはこれらの混合物であり、さらに、前記食品基材は、ベーカリー製品である、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質は、シェラックであり、さらに、前記食品基材はドーナツである、請求項17に記載のプロセス。
【請求項19】
前記加糖した食用コーティングは、加糖したグレーズである、請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記加糖した食用コーティングは、フロストである、請求項18に記載のプロセス。
【請求項21】
冷凍ドーナツのパッケージであって、該パッケージは、耐凍性容器および1個以上の冷凍ドーナツを該容器中に含み、各ドーナツは、ドーナツ、該ドーナツ上に加糖した食用コーティング、および該加糖した食用コーティング上に食用のエタノール溶解性の艶のあるフィルム形成物質のコーティングを含む、パッケージ。
【請求項22】
前記パッケージは、21個以下のドーナツを含む、請求項21に記載のパッケージ。
【請求項23】
前記パッケージは、100個以上のドーナツを含む、請求項21に記載のパッケージ。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図3E】
【図3F】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【公表番号】特表2012−510823(P2012−510823A)
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539770(P2011−539770)
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/066916
【国際公開番号】WO2010/068575
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(500058327)マントローズ−ハウザー カンパニー インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月7日(2009.12.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/066916
【国際公開番号】WO2010/068575
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(500058327)マントローズ−ハウザー カンパニー インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]