説明

アキュームコンベヤの搬送方法および装置

【課題】ペットボトルなどの容器の側面の傷付き、つぶれ、転倒を発生させないアキュームコンベヤの搬送方法および装置を提供する。
【解決手段】アキュームコンベヤ3を上流側から順に入口部コンベヤ35、能力調整用コンベヤ36、アキューム本体コンベヤ37に三分割し、入口部コンベヤの搬送速度を供給コンベヤ2よりも遅くして、入口部コンベヤの中央部に供給されたびん1が次第に入口部コンベヤの幅方向に分散しつつ溜まるように搬送し、能力調整用コンベヤの搬送速度を入口部コンベヤよりも遅く、かつ入口部コンベヤから搬送されてくるびんを能力調整用コンベヤのガイド幅一杯に配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度に設定して、アキュームコンベヤ上で供給コンベヤから搬送されてきたびんが能力調整用コンベヤの搬送速度に規制されてさらに分散しつつ溜まるように搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、びん等の容器を搬送するコンベヤラインの中のアキュームコンベヤの搬送方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
びんやペットボトル、缶等の容器(これらの容器を代表してびんと称しているが、以下公知技術資料の特許文献を引用する場合には、一部についてその資料の呼び方を使用する。)に飲料を充填する飲料製造ラインにおいて、充填機から送り出される飲料充填びんは後工程のラベラ等の装置へコンベヤラインで搬送される。
そのコンベヤラインの一部でラベラ等が故障して停止した時でも、或いは低速運転に切り換えられた時でも、充填機から連続的にびんを送り出して充填機を効率よく運転できるように、コンベヤラインの途中で一時的にびんを貯留させるアキュームコンベヤが使われている。従来、このアキュームコンベヤを効率的に使用するために種々の提案がなされてきた。(特許文献1〜4参照)
【0003】
その概略を説明すると、特許文献1では、上流側の入口コンベヤ(1)(特許文献1の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)から供給される容器(A)を反転ガイド(2)によって90°搬送方向を変換して供給されるアキュームレーションコンベヤ(C)が容器搬送方向に複数に分割された構造で、通常運転時は容器(A)が下流側の出口コンベヤ(3)に向けて搬送されるが、出口コンベヤ(3)の停止に伴って前記分割された各分割コンベヤ(C)に容器(A)が滞留した場合にその滞留を検出するように各分割コンベヤ(C)に設置された入口センサ(S)および出口センサ(S)からの信号で分割コンベヤ(C)を下流側の分割コンベヤ(C)から上流側へ向かって順に低速運転に切換え或いは停止に切換えて容器(A)をアキュームさせるとしている。
なお、分割コンベヤ(C)は単に分割構造としてあるだけであり、運転も入口センサ(S)および出口センサ(S)等からの信号により高速、低速、停止の3段階のみである。
【0004】
特許文献2では、容器処理装置(6)(特許文献2の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)の搬送コンベヤ(8)の下流側にアキュームコンベヤ(10)を、さらにその下流側に受け渡しコンベヤ(38)を経て排出コンベヤ(12)を配置し、搬送コンベヤ(8)の上流側では容器(2)が供給コンベヤ(4)から導入コンベヤ(18)を経て搬送コンベヤ(8)へ搬送され、導入コンベヤ(18)はさらに第3コンベヤ(18A)と第4コンベヤ(18B)に2分割されて、第3コンベヤ(18A)の方が第4コンベヤ(18B)よりも搬送速度を遅くした構成として、通常の容器処理を行なう時には搬送コンベヤ(8)を低速で、アキュームコンベヤ(10)を高速で運転し、排出コンベヤ(12)以下の下流側にトラブルあった時には排出コンベヤ(12)を停止させ、アキュームコンベヤ(10)を搬送コンベヤ(8)と同速の低速として容器(2)をアキュームするとしている。
【0005】
特許文献3では、揺動ガイド(42)(特許文献3の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)が駆動手段(44)により図示(42c)を支点として揺動するようになっており、上流の供給コンベヤ(4)からガイド部材(14)にガイドされて搬送されてきた容器(2)を該揺動ガイド(42)の長辺(42b)に係合させながら揺動させることにより、前記揺動ガイド(42)の作動と搬送コンベヤ(6)の中流部(6B)の搬送作動により容器(2)を中流部(6B)上で幅方向に分散して搬送させるようにしている。
【0006】
なお、前記揺動ガイドについては、特許文献4で搬送方向振分けガイド(2)(特許文献4の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。なお、特許文献4では搬送方向振分けガイドと称しているが、内容は揺動ガイドと同様である。)がヒンジ部材(2a)を有した側部ガイド部材(2a)を対向して設けた一対の構造としている。
【特許文献1】特開2007−326665号公報(図1)
【特許文献2】特開2006−69744号公報(図1)
【特許文献3】特開2007−217105号公報(図2)
【特許文献4】特許第3059990号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に示す従来技術では、出口コンベヤ(3)(特許文献1の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)が停止した場合、容器(A)が滞留するが、アキュームレーションコンベヤ(C)の最下流の分割コンベヤ(C)から出た部分で容器(A)が滞留しているところへ、アキュームレーションコンベヤ(C)の最下流の分割コンベヤ(C)が停止するまで同分割コンベヤ(C)から容器(A)が次々に搬送されようとするので、同分割コンベヤ(C)から出口コンベヤ(3)へ出た部分の容器(A)および同分割コンベヤ(C)の下流側の容器(A)は容器(A)同士がぶつかり合って上流側の容器(A)による強いびん圧を受けながらお互いに擦れ合うことにより容器(A)の側面が傷つけられる虞がある。また、ペットボトル或いは薄肉缶のように柔らかくて剛性、耐力が弱い容器(A)の場合には前記びん圧を受けることによって容器(A)がつぶされてしまう虞がある。さらに、状況によっては容器(A)同士のぶつかり合い等で容器(A)がブロックされた状態となってそのブロック状態が崩れたときに容器(A)が転倒する虞がある。このような容器(A)の側面の傷付き、つぶれ、転倒の問題は高能力生産になると顕著になる。この問題は、容器(A)の断面形状が丸形の場合においても顕著であるが、断面形状が角形の場合においてはさらに顕著になる。
また、分割コンベヤ(C)は単に分割構造としてあるだけであり、運転も入口センサ(S)および出口センサ(S)等からの信号により高速、低速、停止の3段階のみであるため、各分割コンベヤ(C)の速度をそれぞれに可変として滑らかな運転をすることにより上記容器(A)の側面への傷付き、つぶれ、転倒の問題を無くそうとする配慮がなされていないという欠点もある。
【0008】
また、前記特許文献2に示す従来技術では、導入コンベヤ(18)(特許文献2の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)の第3コンベヤ(18A)の搬送速度を第4コンベヤ(18B)の搬送速度よりも遅く設定しており、特許文献2の図1に示されているように、導入コンベヤ(18)上を容器(2)が幅広列で搬送されてくるときには有効であるが、導入コンベヤ(18)上を容器(2)が単列又は2〜4列のような幅狭列で搬送されてくるときについては配慮されておらず、後者の場合、搬送コンベヤ(8)上で容器(2)が幅一杯に広がった生産性がよい状態になるように容器(2)を搬送コンベヤ(8)に供給しようとすると導入コンベヤ(18)の長さを長いものとしなければならず、装置スペースが長くなってしまうという欠点がある。
【0009】
また、前記特許文献3に示す従来技術では、揺動ガイド(42)(特許文献3の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)は長辺(42b)即ち揺動ガイド(42)の片側だけが容器(2)に係合するため、高速搬送の場合に容器(2)が揺動ガイド(42)の長辺(42b)に強く当って跳ね返るなど容器(2)の挙動が不安定になり、容器(2)の側面の傷付きが発生するのみならず、容器(2)が転倒しやすくなるとともに、容器(2)が目的とする搬送経路から大きく外れてしまうという問題が生じる虞がある。特に、揺動ガイド(42)の長辺(42b)と搬送コンベヤ(6)の搬送方向との角度が急の場合、前記問題がますます増大してしまう。このように前記特許文献3に示す従来技術では、揺動ガイド(42)で容器(2)を整然と分散搬送することができず、高能力生産には対応できないという欠点がある。
【0010】
なお、前記特許文献4に示す従来技術では、揺動ガイドに相当する搬送方向振分けガイド(2)(特許文献4の図中の記号を括弧書きで表示する。以下本段落において同じ。)が図示されているが、後工程が物品(a)を整列するものであり、目的が本発明と違っているものの、その構造は物品(a)を1個1個縦列状態で2辺により挟むような状態にして、物品(a)が跳ね返るという上記特許文献3の欠点を解消しようとの工夫がなされている。しかし、ヒンジ結合(2a)を有した側部ガイド部材(2a)が対向して独立状態で設けられた構造となっているために、例えば歯車のバックラッシュのようながたで一対のヒンジ結合(2a)の動きに狂いが生じて、対向した側部ガイド部材(2a)の先端部の間隔が狂ってしまい、物品(a)を強く挟みこんでしまうか、或いは、一対の側部ガイド部材(2a)のヒンジ結合(2a)から離れた先端部の対辺が開いた状態となって、該対辺間の隙間が大きくなりすぎて物品(a)を正確な位置に揺動させることができなくなってしまうという欠点を残している。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みて提案するものであり、その目的とするところは、びんの断面形状が丸形のみならず角形の場合でも、高能力搬送においても、びん同士の強い側面圧力を受けることなく、従って、ペットボトルのように耐力、剛性が弱いびんの場合でもびんの側面の傷付き、つぶれ、転倒を発生させず、びんが単列又は2〜4列のように幅狭列で上流から搬送されてくる場合にアキューム本体コンベヤへの導入長さが短くてすみ、びんの搬送方向を所定幅方向に所定角度幅で揺動させる揺動ガイドを設ける場合でもびんを転倒させることなく整然と揺動させるような幅広型アキュームコンベヤの給びん方法および装置を提供しようとする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題に対し、本発明は、以下の各手段により解決を図る。
(1)第1の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上流の供給コンベから容器を搬送供給されるアキュームコンベヤにおいて、容器が前記供給コンベヤから幅方向中央部に供給される該アキュームコンベヤを容器搬送方向で上流側から順に入口部コンベヤ、能力調整用コンベヤ、アキューム本体コンベヤに三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにし、能力調整用コンベヤの上流側である入口部コンベヤの搬送速度を前記供給コンベヤの搬送速度より遅くして該入口部コンベヤの中央部に供給された容器を次第に該入口部コンベヤの幅方向に自然体で分散しつつ溜まるように搬送し、さらに下流の能力調整用コンベヤの搬送速度を前記入口部コンベヤの搬送速度より遅くて、かつ、前記入口部コンベヤから搬送されてくる容器が該能力調整用コンベヤのガイド幅一杯に容器を配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度に設定して、該アキュームコンベヤ上で前記供給コンベヤから搬送されてきた容器が能力調整用コンベヤの搬送速度に規制されて前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送されるようにしたことによって、容器を容器同士で側面に強い圧力をかけることなく、自然体で該アキュームコンベヤの側面ガイド幅一杯に分散するようにして該アキュームコンベヤの本体コンベヤ側へ搬送するようにしたことを特徴とする。
【0013】
(2)第2の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上記(1)のアキュームコンベヤの搬送方法および装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換する一対の容器搬送方向転換用ガイドで前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにしたことを特徴とする。
(3)第3の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上記(1)のアキュームコンベヤの搬送方法および装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列または複列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を容器搬送方向規制用ガイドで前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにしたことを特徴とする。
【0014】
(4)第4の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上記(1)〜(3)のアキュームコンベヤの搬送方法および装置において、入口部コンベヤをさらに該アキュームコンベヤの容器搬送方向で上流から順に第1ステージ、第2ステージ、第3ステージに三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにし、能力調整用コンベヤの上流である第3ステージの搬送速度は、前記供給コンベヤの搬送速度よりも遅い速度で、かつ、下流の能力調整用コンベヤよりは速い速度で、前方より搬送されてくる容器が単列相当の状態から自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるような速度とし、第1ステージの搬送速度は供給コンベヤとほぼ同じ速度とし、第2ステージの搬送速度は第1ステージと第3ステージの中間相当の速度とするように搬送速度を設定することを特徴とする。
(5)第5の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上記(4)のアキュームコンベヤの搬送方法および装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換して前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにした一対の容器搬送方向転換用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記一対の容器搬送方向転換用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に広げる揺動ガイドを、前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動するように前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部に前後して設けて、第1ステージで該揺動ガイドによる揺動とコンベヤ搬送により容器搬送方向をコンベヤ幅方向に分散しながら千鳥足状に搬送し、第2ステージでの橋渡し的搬送を経て、第3ステージで容器が自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるようにしたことを特徴とする。
【0015】
(6)第6の手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置は、上記(4)のアキュームコンベヤの搬送方法および装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に供給するようにした容器搬送方向規制用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記容器搬送方向規制用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に広げる揺動ガイドを、前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動するように前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部に前後して設けて、第1ステージで揺動ガイドによる揺動とコンベヤ搬送により容器搬送方向をコンベヤ幅方向に分散しながら千鳥足状に搬送し、第2ステージでの橋渡し的搬送を経て、第3ステージで容器が自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるようにしたことを特徴とする。
(7)第7の手段のアキュームコンベヤの搬送方法は、上記(4)〜(6)のアキュームコンベヤの搬送方法において、入口部コンベヤの第1ステージの搬送速度を供給コンベヤの搬送速度とほぼ同じとし、第3ステージの搬送速度を第1ステージの搬送速度のほぼ1/2とし、第2ステージの搬送速度を第1ステージの搬送速度と第3ステージの搬送速度のほぼ中間の速度とするように搬送速度を設定することを特徴とする。
(8)第8の手段のアキュームコンベヤの搬送方法は、上記(2)〜(4)のアキュームコンベヤの搬送方法において、前記入口部コンベヤの第2ステージを省いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
(1)請求項1から請求項14までに係わる本発明は、上記(1)から(8)までの手段のアキュームコンベヤの搬送方法および装置であり、上流の供給コンベから容器を搬送供給されるアキュームコンベヤにおいて、容器が前記供給コンベヤから幅方向中央部に供給される該アキュームコンベヤを容器搬送方向で上流側から順に入口部コンベヤ、能力調整用コンベヤ、アキューム本体コンベヤに三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにし、能力調整用コンベヤの上流側である入口部コンベヤの搬送速度を前記供給コンベヤの搬送速度より遅くして該入口部コンベヤの中央部に供給された容器を次第に該入口部コンベヤの幅方向に自然体で分散しつつ溜まるように搬送し、さらに下流の能力調整用コンベヤの搬送速度を前記入口部コンベヤの搬送速度より遅くて、かつ、前記入口部コンベヤから搬送されてくる容器が該能力調整用コンベヤのガイド幅一杯に容器を配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度に設定して、前記供給コンベヤから搬送されてきた容器が能力調整用コンベヤの搬送速度に規制されて前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送されるようにしたことによって、耐力、剛性が弱い容器の場合でも、高能力生産の場合においても、容器を容器同士で側面に強い圧力をかけることなく、自然体で該アキュームコンベヤの側面ガイド幅一杯に分散するようにして搬送するので、容器の側面の傷付き、つぶれ、転倒が発生することが無くなった。
【0017】
(2)また、入口部コンベヤをさらに容器搬送方向で三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにしたことにより、上記搬送速度の設定がさらに木目細かくなって、容器の搬送が滑らかに行われるようになって、上記効果を一段と増すことができるようになった。
【0018】
(3)さらに、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる場合、前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換して前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにした一対の容器搬送方向転換用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、また、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっている場合、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に供給するようにした容器搬送方向規制用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記一対の容器搬送方向転換用ガイドまたは容器搬送方向規制用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に分散する揺動ガイドを、前記容器搬送方向転換用ガイドまたは容器搬送方向規制用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動するように前記容器搬送方向転換用ガイドまたは容器搬送方向規制用ガイドの下流端部に前後して設けて、第1ステージで該揺動ガイドによる揺動とコンベヤ搬送により容器搬送方向をコンベヤ幅方向に分散しながら千鳥足状に搬送し、第2ステージでの橋渡し的搬送を経て、第3ステージで容器が自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるようにしたことにより、容器の搬送がさらに一段と滑らかに行われるようになって、上記効果をさらに一段と増すことができるようになった。また、低能力搬送の場合には第2ステージを省略することにより装置コストを節約できる。
加えて、前記のように容器が滑らかに搬送されるので、容器の断面形状が丸形のみならず、角形でも容易に扱うことができて生産対応に幅を持たせることができるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本実施の形態は、飲料びんの搬送コンベヤラインの中のアキュームコンベヤに応用するものであり、以下図に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係わるアキュームコンベヤの第1の実施の形態を示す概略の平面図で、要部のみを示す。
びん1は、供給コンベヤ2により矢印A方向から単列で搬送され、向きが直角方向にあるアキュームコンベヤ3の入口部へ一対の容器搬送方向転換用ガイド4にガイドされながら入口部幅方向の中央部に搬送供給される。アキュームコンベヤ3では、びん1は該アキュームコンベヤ3の全長に亘って両側に取り付けてある側面ガイド31に幅方向の規制を受けながら矢印B方向へと搬送される。なお、供給コンベヤ2、アキュームコンベヤ3の駆動装置等については公知の技術であり、詳細図示および説明は省略する。(以下、図2、図3においても同じ。)
【0020】
アキュームコンベヤ3は、びん1の搬送方向下流側へ順に入口部コンベヤ35、能力調整用コンベヤ36、アキューム本体コンベヤ37に三分割されて、三分割で搬送速度を調整できるようになっており、一例として、入口部コンベヤ35の搬送速度は、例えば供給コンベヤ2の搬送速度が約40m/分である場合、その1/2の20m/分より少し遅い速度に設定され、能力調整用コンベヤ36の搬送速度は、入口部コンベヤ35から搬送されてくるびん1を能力調整用コンベヤ36の一対の側面ガイド31間の幅一杯に配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度で、入口部コンベヤ35の搬送速度の約1/8の速度に設定され、アキューム本体コンベヤ37の搬送速度は、能力調整用コンベヤ36の搬送速度の約6倍に設定されているが、これらの搬送速度は予め図示しない制御装置に入力しておき、必要により調整、変更することができる。
【0021】
前記のような構成と搬送速度の設定により、供給コンベヤ2により矢印A方向から単列で搬送されてきたびん1は、一対の容器搬送方向転換用ガイド4にガイドされて直角方向の入口部コンベヤ35へ幅方向の中央部に供給される。入口部コンベヤ35では、びん1は該入口部コンベヤ35と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1がある時には隣接するびん1からの極めて軽いものであり、入口部コンベヤ35の搬送速度が供給コンベヤ2より遅いために隣接するびん1同士の軽いびん圧を受けて分散しながらびん1が搬送されていく。
【0022】
さらに、びん1は、アキューム時は下流側のびん1が溜まって搬送されている能力調整用コンベヤ36の搬送速度に規制されることにより、入口部コンベヤ35で図示のように前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送され、下流側の能力調整用コンベヤ36へと搬送される。該能力調整用コンベヤ36上でも、びん1は該能力調整用コンベヤ36と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1からの極めて軽いものであり、びん1同士で側面に強いびん圧をかけることなく、自然体でアキュームコンベヤ3の一対の側面ガイド31間の幅一杯にびん1が分散するようにして、下流側のアキューム本体コンベヤ37側へと搬送される。アキューム本体コンベヤ37では搬送速度が上流の能力調整用コンベヤ36よりも速いために、図示のように、列毎に切り離された状態で搬送されていく。
【0023】
ところで、上記説明の搬送速度は一実施例として説明したが、能力調整用コンベヤ36上で発生するびん圧が、前記のように上流の入口部コンベヤ35上で溜まって搬送されつつあるびん1の軽い圧力のみであり、溜まりながら搬送されていることにより小さいが、さらにこの溜まり量が最小となるように入口部コンベヤ35、能力調整用コンベヤ36の搬送速度を調整制御してアキュームコンベヤ3を使用してくことによりびん圧が極めて小さくなることはもちろんであり、搬送速度の調整は容易である。(以下図2、図3の場合も同様であり、以下においてこの搬送速度の調整制御についての説明は省略する。)
なお、びん1は、前記のようなコンベヤ速度に設定されていると、供給コンベヤ2からアキュームコンベヤ3の入口部コンベヤ35へ、入口部コンベヤ35から能力調整用コンベヤ36へ、能力調整用コンベヤ36からアキューム本体コンベヤ37への移送に際して転倒することがない。
【0024】
このようにして、ペットボトルのような耐力、剛性が弱いびんでもびん1の耐力、剛性に頼ることなく、かつ、びん1の密集状態を発生させることなくアキュームコンベヤ3の幅方向一杯にびん1を分散できる。したがって、びん1は側面にびん1同士の強いびん圧を受けることがないため、びん1の側面の傷付き、つぶれ、転倒がなく、滑らかにアキュームコンベヤ3で搬送される。
さらに、図1ではびんの断面形状が丸形の場合を図示しているが、角形の場合でも前記のような構造、給びん方法によりびんは滑らかにアキュームコンベヤ3で搬送される。
【0025】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図2に基づいて説明する。図2は、本発明に係わるアキュームコンベヤの第2の実施の形態を示す概略の平面図で、要部のみを示す。
びん1は、供給コンベヤ12により矢印A1方向から2〜4列で搬送され、向きが同じ方向にあるアキュームコンベヤ13の入口部コンベヤ135へ容器搬送方向規制用ガイド14にガイドされて入口部幅方向の中央部に供給される。アキュームコンベヤ13では、びん1は該アキュームコンベヤ13の全長に亘って両側に取り付けてある側面ガイド131に幅方向の規制を受けながら矢印B1方向へと搬送される。なお、ガイド121は供給コンベヤ12の側面ガイドで、びん1が供給コンベヤ12から落下するのを防止するためのものである。
【0026】
アキュームコンベヤ13の構成は、前記図1の場合と同様に、びん1の搬送方向下流側へ順に入口部コンベヤ135、能力調整用コンベヤ136、アキューム本体コンベヤ137に三分割されて、三分割で搬送速度を調整できるようになっており、入口部コンベヤ135は例えば供給コンベヤ12の搬送速度が約20m/分である場合、その1/2の約10m/分の遅い速度に設定され、能力調整用コンベヤ136は、入口部コンベヤ135から搬送されてくるびん1を能力調整用コンベヤ136の一対のガイド131間の幅一杯に配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度で、入口部コンベヤ135の搬送速度の約1/4の速度に設定され、アキューム本体コンベヤ137は能力調整用コンベヤ136の搬送速度の約6倍に設定されている。これらの搬送速度設定の図示しない制御装置への入力については前記図1の場合と同様であり、説明を省略する。
【0027】
上記のような構成と搬送速度の設定により、2〜4列の数列で供給コンベヤ12により矢印A1方向から搬送されてきたびん1は、容器搬送方向規制用ガイド14にガイドされてアキュームコンベヤ13の入口部コンベヤ135へ幅方向の中央部に供給される。入口部コンベヤ135では、びん1は該入口部コンベヤ135と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1がある時には隣接するびん1からの極めて軽いものであり、入口部コンベヤ135の搬送速度が供給コンベヤ12より遅いために隣接するびん1同士の軽いびん圧を受けて分散しながらびん1が搬送されていく。さらに、びん1は、アキューム時は下流側のびん1が溜まって搬送されている能力調整用コンベヤ136の搬送速度に規制されることにより、入口部コンベヤ135で図示のように前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送され、下流側の能力調整用コンベヤ136へと搬送される。該能力調整用コンベヤ136上でも、びん1は該能力調整用コンベヤ136と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1からの極めて軽いものであり、びん1同士で側面に強いびん圧をかけることなく、自然体でアキュームコンベヤ13の一対の側面ガイド131間の幅一杯にびん1が分散するようにして、下流側のアキューム本体コンベヤ137側へと搬送される。アキューム本体コンベヤ137では搬送速度が上流の能力調整用コンベヤ136よりも速いために、図示のように、列毎に切り離された状態で搬送されていく。
【0028】
このようにして、図1での説明と同様に、びん1がアキュームコンベヤ13上を滑らかに搬送されていくので、ペットボトルのような耐力、剛性が弱いびんの場合でもびん1の耐力、剛性に頼ることなく、かつ、びん1の密集状態を発生させることなくアキュームコンベヤ13の幅方向一杯にびん1を分散できる。したがって、びん1は側面にびん1同士の強いびん圧を受けることがないため、びん1の側面の傷付き、つぶれ、転倒が発生しない。また、びんの断面形状が丸形の場合でも角形の場合でもびん1がアキュームコンベヤ13上を滑らかに搬送されていく。
【0029】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図3に基づいて説明する。図3は、本発明に係わるアキュームコンベヤの第3の実施の形態を示す概略の平面図で、要部のみを示す。
びん1は、供給コンベヤ22により矢印A2方向から単列で搬送され、向きが同じ方向にあるアキュームコンベヤ23の入口部コンベヤ235へ一対の容器搬送方向規制用ガイド24にガイドされて入口部幅方向の中央部に搬送供給される。アキュームコンベヤ23では、びん1は該アキュームコンベヤ23の全長に亘って両側に取り付けてある側面ガイド231に幅方向の規制を受けながら矢印B2方向へと搬送される。
【0030】
アキュームコンベヤ23は、下流側へ順に入口部コンベヤ235、能力調整用コンベヤ236、アキューム本体コンベヤ237に三分割され、さらに前記入口部コンベヤ235は、アキュームコンベヤ23のびん搬送方向で上流から順に第1、第2、第3と3ステージに分割されて、第1ステージ2351、第2ステージ2352、第3ステージ2353、能力調整用コンベヤ236、アキューム本体コンベヤ237はそれぞれに搬送速度を調整できるようになっている。
【0031】
第1ステージ2351には、前記びん搬送方向規制用ガイド24の下流端部が一部延設されていて、一対の揺動ガイド25が延設したびん搬送方向規制用ガイド24の下流端部Pを揺動支点として揺動するようにびん搬送方向規制用ガイド24の下流端部に前後して設けられて、図示実線位置から二点鎖線位置へ、図示Sのように、所定サイクルで揺動するようになっており、該揺動ガイド25による揺動と第1ステージ2351のコンベヤ搬送により供給コンベヤ22から一対のびん搬送方向規制用ガイド24により供給されるびん1を第1ステージ2351の幅方向に下流部を広げながら千鳥足状に搬送するようになっている。ここで、該揺動ガイド25はびん1がスムーズに搬送されるように一定の所定幅となる構成となっている。なお、前記揺動の支点および駆動装置は第1ステージ2351のびん搬送部の上部に懸架されているフレームに取り付けられているが、図示を省略してある。また、揺動ガイド25の揺動幅は最適な角度となるように容易に設定ができるようになっているが、その構造については図示を省略してある。
【0032】
アキュームコンベヤ23の搬送速度の設定を一実施例として説明すると、入口部コンベヤ235の第1ステージ2351の搬送速度は例えば上流の供給コンベヤ22の搬送速度とほぼ同じ約40m/分とし、第3ステージ2353の搬送速度は第1ステージ2351の搬送速度のほぼ1/2の約20m/分とし、第2ステージ2352の搬送速度は第1ステージ2351と第3ステージ2353の中間の約30m/分の速度とする。ここで、第2ステージ2352を設けたのは、高速の第1ステージ2351と低速の第3ステージ2353との速度差が大きいとびん1が移送時に転倒しやすいので、第1ステージ2351と第3ステージ2353の中間の速度とするステージを設けて移送時のびん1の転倒を避けるためである。能力調整用コンベヤ236の搬送速度は、入口部コンベヤ235から搬送されてくるびん1を能力調整用コンベヤ236の一対の側面ガイド231間の幅一杯に配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度で、第3ステージ2353よりは遅い速度に設定し、アキューム本体コンベヤ237の搬送速度は、能力調整用コンベヤ236の搬送速度の約6倍に設定する。このような搬送速度の設定、前記揺動ガイド25の揺動サイクルの設定は図示しない制御装置へ予め入力しておき、必要に応じて変更することができる。
【0033】
上記のような構成と搬送速度の設定により、供給コンベヤ22により矢印A2方向から単列で搬送されてきたびん1は、一対の容器搬送方向規制用ガイド24にガイドされて入口部コンベヤ235の第1ステージ2351へ幅方向の中央部に供給される。びん1は、第1ステージ2351では一対の揺動ガイド25の揺動により下流部が所定の幅方向へ分散しながら図示のように千鳥足状で搬送され、引続き第2ステージ2352で第1ステージ2351から第3ステージ2353へと橋渡し的に搬送される。第3ステージ2353では、びん1は該第3ステージ2353と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1がある時には隣接するびん1からの極めて軽いものであり、第3ステージ2353の搬送速度が第2ステージ2352より遅いために隣接するびん1同士の軽いびん圧を受けて分散しながらびん1が能力調整用コンベヤ236側へ搬送されていく。
【0034】
さらに、びん1は、アキューム時は下流側のびん1が溜まって搬送されている能力調整用コンベヤ236の搬送速度に規制されることにより、第3ステージ2353で図示のように前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送され、下流側の能力調整用コンベヤ236へと搬送される。該能力調整用コンベヤ236上でも、びん1は該能力調整用コンベヤ236と該びん1との摩擦力により搬送されるが、びん1が受けるびん圧は隣接するびん1からの極めて軽いものであり、びん1同士で側面に強いびん圧をかけることなく、自然体でアキュームコンベヤ23の一対の側面ガイド231間の幅一杯にびん1が分散するようにして、下流側のアキューム本体コンベヤ237側へと搬送される。アキューム本体コンベヤ237では搬送速度が上流の能力調整用コンベヤ236よりも速いために、図示のように、列毎に切り離された状態で搬送されていく。
【0035】
前記のようなコンベヤ速度に設定されていると、供給コンベヤ22から一対の揺動ガイド25の揺動を受けながら入口部コンベヤ235の第1ステージ2351へ、第1ステージ2351から第2ステージ2352へ、第2ステージ2352から第3ステージ2353へ、第3ステージ2353から能力調整用コンベヤ236へ、能力調整用コンベヤ236からアキューム本体コンベヤ237への移送に際してもびん1が転倒することはない。
【0036】
このようにして、ペットボトルのような耐力、剛性が弱いびんでもびん1の耐力、剛性に頼ることなく、かつ、びん1の密集状態を発生させることなくアキュームコンベヤ23の幅方向一杯にびん1を分散できる。したがって、びん1は側面にびん1同士の強いびん圧を受けることがないため、びん1の側面の傷付き、つぶれ、転倒がなく、滑らかにアキュームコンベヤ23で搬送される。
さらに、図3ではびんの断面形状が丸形の場合を図示しているが、角形の場合でも前記のような構造、給びん方法により滑らかにアキュームコンベヤ23で搬送される。
【0037】
図3の上記説明では、びん1が、アキュームコンベヤ23と同じ方向である給びんコンベヤ22により単列で該アキュームコンベヤ23の入口部コンベヤ235へ一対のびん搬送方向規制用ガイド24にガイドされて第1ステージ2351の幅方向の中央部に搬送供給される例を示したが、びん1が、アキュームコンベヤ23と直角方向の供給コンベヤにより単列で該アキュームコンベヤ23の入口部コンベヤ235へ一対の容器搬送方向転換用ガイドで搬送されて、該容器搬送方向転換用ガイドの下流端部を入口部コンベヤ235の第1ステージ2351に延設して、第1ステージ2351の幅方向で中央部に供給され、前記と同様に第1ステージ2351において揺動ガイド25で搬送方向が千鳥足状に揺動されるようにしてもよいことはもちろんである。
【0038】
上記図3の説明はびん1の搬送速度が速い場合の例を示したが、びん1の搬送速度が遅くて高速側の第1ステージ2351と低速側の第3ステージ2353との速度差が小さくて第1ステージ2351から直接第3ステージ2353へ移送してもびん1が転倒することがない場合には、第2ステージ2352を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるアキュームコンベヤの概略を示す平面図で、要部のみを示してある。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わるアキュームコンベヤの概略を示す平面図で、要部のみを示してある。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係わるアキュームコンベヤの概略を示す平面図で、要部のみを示してある。
【符号の説明】
【0040】
1…びん(容器)、
2,12,22…供給コンベヤ、
3,13,23…アキュームコンベヤ、
4,14,24…容器搬送方向転換用ガイド、
25…揺動ガイド、
31,131,231…側面ガイド、
35,135,235…入口部コンベヤ、
36,136,236…能力調整用コンベヤ、
37,137,237…アキューム本体コンベヤ、
2351…(入口部コンベヤの)第1ステージ、
2352…(入口部コンベヤの)第2ステージ、
2353…(入口部コンベヤの)第3ステージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
びん等の容器を搬送するコンベヤラインの中で上流の幅狭の供給コンベヤから容器を搬送供給される幅広のアキュームコンベヤにおいて、容器が前記供給コンベヤから幅方向中央部に供給される該アキュームコンベヤを容器搬送方向で上流側から順に入口部コンベヤ、能力調整用コンベヤ、アキューム本体コンベヤに三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにし、該入口部コンベヤの搬送速度を前記供給コンベヤの搬送速度より遅くして該入口部コンベヤの中央部に供給された容器を次第に該入口部コンベヤの幅方向に自然体で分散しつつ溜まるように搬送し、さらに前記能力調整用コンベヤの搬送速度を前記入口部コンベヤの搬送速度より遅くて、かつ、前記入口部コンベヤから搬送されてくる容器が該能力調整用コンベヤのガイド幅一杯に容器を配列して搬送した場合のライン能力速度に相当する速度に設定して、該アキュームコンベヤ上で前記供給コンベヤから搬送されてきた容器が該能力調整用コンベヤの搬送速度に規制されて前記分散状態からさらに分散しつつ溜まりながら搬送されるようにしたことによって、容器を容器同士で側面に強い圧力をかけることなく、自然体で該アキュームコンベヤの側面ガイド幅一杯に分散するようにして該アキュームコンベヤの本体コンベヤ側へ搬送するようにしたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項2】
請求項1に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換する一対の容器搬送方向転換用ガイドで前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにしたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項3】
請求項1に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列または複列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を容器搬送方向規制用ガイドで前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにしたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項4】
請求項1、2および3のいずれか一項に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、入口部コンベヤをさらに該アキュームコンベヤの容器搬送方向で上流から順に第1ステージ、第2ステージ、第3ステージに三分割して、三分割で搬送速度を調整できるようにし、能力調整用コンベヤの上流である第3ステージの搬送速度は、前記供給コンベヤの搬送速度よりも遅くて、かつ、前記能力調整用コンベヤよりは速い速度で、前方から搬送されてくる容器が単列相当の状態から自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるような速度とし、第1ステージの搬送速度は供給コンベヤとほぼ同じ速度とし、第2ステージの搬送速度は第1ステージと第3ステージの中間相当の速度とするように搬送速度を設定することを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項5】
請求項4に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換して前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにした一対の容器搬送方向転換用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記一対の容器搬送方向転換用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に広げる揺動ガイドを、前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動するように前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部に前後して設けて、第1ステージで該揺動ガイドによる揺動とコンベヤ搬送により容器搬送方向をコンベヤ幅方向に分散しながら千鳥足状に搬送し、第2ステージでの橋渡し的搬送を経て、第3ステージで容器が自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるようにしたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項6】
請求項4に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に供給するようにした容器搬送方向規制用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記容器搬送方向規制用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に広げる揺動ガイドを、前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動するように前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部に前後して設けて、第1ステージで該揺動ガイドによる揺動とコンベヤ搬送により容器搬送方向をコンベヤ幅方向に分散しながら千鳥足状に搬送し、第2ステージでの橋渡し的搬送を経て、第3ステージで容器が自然体で次第に多列状態に分散しながら溜まりつつ搬送されるようにしたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項7】
請求項4、5および6のいずれか一項に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、入口部コンベヤの第1ステージの搬送速度を供給コンベヤの搬送速度とほぼ同じとし、第3ステージの搬送速度を第1ステージの搬送速度のほぼ1/2とし、第2ステージの搬送速度を第1ステージの搬送速度と第3ステージの搬送速度のほぼ中間の速度とするように搬送速度を設定することを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項8】
請求項4、5、6および7のいずれか一項に記載するアキュームコンベヤの搬送方法において、前記入口部コンベヤの第2ステージを省いたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送方法。
【請求項9】
容器を搬送するコンベヤラインの中で上流の供給コンベヤから容器を搬送供給されるアキュームコンベヤにおいて、容器が前記供給コンベヤから幅方向中央部に供給される該アキュームコンベヤを容器搬送方向で三分割によって搬送速度を調整できるように上流側から順に入口部コンベヤ、能力調整用コンベヤ、アキューム本体コンベヤの構成としたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。
【請求項10】
請求項9に記載するアキュームコンベヤの搬送装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換して前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器が供給されるように一対の容器搬送方向転換用ガイドを設けたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。
【請求項11】
請求項9に記載するアキュームコンベヤの搬送装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列または複列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に供給するように容器搬送方向規制用ガイドを設けたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。
【請求項12】
請求項9、10および11のいずれか一項に記載するアキュームコンベヤの搬送装置において、前記入口部コンベヤをさらに該アキュームコンベヤの容器搬送方向で三分割によって搬送速度を調整できるように第1ステージ、第2ステージ、第3ステージの三分割構成としたことを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。
【請求項13】
請求項12に記載するアキュームコンベヤの搬送装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ直角になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器搬送方向を該アキュームコンベヤ側へ直角方向に転換して前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に容器を供給するようにした一対の容器搬送方向転換用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するように設けて、前記一対の容器搬送方向転換用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に千鳥足状に分散するように前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動する揺動ガイドを、前記容器搬送方向転換用ガイドの下流端部に前後して設けたを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。
【請求項14】
請求項12に記載するアキュームコンベヤの搬送装置において、該アキュームコンベヤと上流の前記供給コンベヤとが搬送方向でほぼ同じ方向になっていて、単列で容器が搬送されてくる前記供給コンベヤからの容器を前記入口部コンベヤの入口部の幅方向中央部に供給するようにした容器搬送方向規制用ガイドの下流端部が前記供給コンベヤ部からさらに前記入口部コンベヤの第1ステージ側に延設するようにして、前記容器搬送方向規制用ガイドによりガイドされて単列で搬送されてきた容器の搬送を前記第1ステージの所定幅方向に千鳥足状に分散するように前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部を揺動支点として所定角度幅で揺動する揺動ガイドを、前記容器搬送方向規制用ガイドの下流端部に前後して設けたを特徴とするアキュームコンベヤの搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−234763(P2009−234763A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85069(P2008−85069)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(505193313)三菱重工食品包装機械株式会社 (146)
【Fターム(参考)】