説明

アクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム及びその方法

【課題】アクセスネットワークで資源管理とコール受諾制御を階層的に行う方法を提供する。
【解決手段】(a)アクセスネットワークを構成するあらゆる装備の資源情報を収集し、アクセスネットワークの資源情報を階層的に構築する段階と、(b)ユーザがネットワークへの接続を要請する場合、ネットワークの資源情報のうちネットワークの位置情報を階層的に抽出し、その位置情報を階層的に構築されたネットワークの資源情報のリンク情報と連結する段階と、(c)接続に成功した加入者がIP通信サービスのためのコール受諾制御要請を行う場合、階層的に構築された位置情報の資源に対する可用いかんを判断する段階と、(d)可用であると判断されれば、リンク情報と、ユーザが属するサービスクラス別に余裕帯域のうち一部とに、IP通信サービスに要求される帯域を割り当ててコール受諾制御要請に応じる段階とを含むアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御方法及びそのシステムに係り、さらに詳細には、アクセスネットワークで資源管理(resource management)とコール受諾制御(call admission control)とを階層的(hierarchical)に行うことができる方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
IPパケット網で、サーキット(Circuit)網でのような品質のVoIP(Voice over Internet Protocol)、MMoIP(Multi Media over Internet Protocol)、VoD(Video on Demand)、IPTV(Internet Protocol TV)のようなマルチメディアIP通信サービスへの需要が高まっている。かようなマルチメディアIP通信サービスの品質を保証するためには、端対端(End-to-End)区間のIPパケット網でのサービス品質の保証、すなわちQoS(Quality of Service)の保証が必須である。
【0003】
しかし、加入者端末装置を始めとする多段階の加入者接線装備(設備)を含むアクセスネットワーク(access network)は、構成された装備の多様性、数量のぼう大さ及び提供機能の偏差によって、一括的なネットワーク資源管理及びサービスの制御が不可能である。従って、最もトラフィック接線比率の高いアクセスネットワーク区間でのサービス品質に対する制御が不可能な現実である。
【0004】
アクセスネットワークの制御階層の管理技法に関する既存の方式は、アクセスネットワークの複雑さにより、メトロ(Metro)ネットワーク区間から他側のメトロ(Metro)ネットワーク区間までの領域についてのみ物理的リンクに係る資源あるいはMPLS LSP(Multi Protocol Label Switching Label-Switched Path)基盤のネットワーク資源管理と、管理される資源に対するIP通信サービスコール受諾制御との機能を提供する。
【0005】
しかし、IP通信サービスは、発信加入者端末から着信加入者端末まで(双方向の場合)、あるいは発信加入者端末からサービス提供サーバーまで(単方向の場合)、ネットワークの端対端(End-to-End)区間でサービスのための資源が割り当てられて品質が保証されねばならないサービスである。しかし、既存の管理技法は、前述のように、端対端区間の中間部分であるメトロ対メトロ区間に対する品質保証のみ可能なので、トラフィックの接線比率の最も高い加入者アクセスネットワーク区間である端対メトロ区間に対する資源の保証された割当て及び品質保証は不可能である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的及びなそうとする技術的課題は、端対端区間全体に対してIP通信サービス品質の保証を可能にするアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御方法及びシステムを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の技術的思想を具体化し、前記のような目的及び技術的課題を達成するために、本明細書で開示するアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御方法は、(a)アクセスネットワークを構成するあらゆる装備の資源情報を収集し、前記アクセスネットワークの資源情報を階層的に構築する段階と、(b)ユーザが前記ネットワークへの接続を要請する場合、前記ネットワークの資源情報のうち前記ネットワークの位置情報を階層的に抽出し、その位置情報を前記階層的に構築されたネットワークの資源情報のリンク情報と連結する段階と、(c)前記接続に成功した加入者がIP通信サービスのためのコール受諾制御要請を行う場合、前記階層的に構築された位置情報の資源に対する可用いかんを判断する段階と、(d)可用であると判断されれば、前記リンク情報と前記ユーザが属するサービスクラス別余裕帯域のうち一部とに、前記IP通信サービスに要求される帯域を割り当てて前記コール受諾制御要請に応じる段階とを含んで本発明の目的及び技術的課題を達成する。
【0008】
本発明の技術的思想を具体化し、前記のような目的及び技術的課題を達成するために、本明細書で開示するアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システムは、アクセスネットワークを構成するあらゆる装備の資源情報を収集し、前記アクセスネットワークの資源情報を階層的に構築する資源情報構築部と;ユーザから前記ネットワークへの接続要請を受け、前記ネットワークの資源情報のうち前記ネットワークの位置情報を階層的に抽出する位置情報抽出部と;前記抽出された位置情報を前記階層的に構築されたネットワークの資源情報のリンク情報と連結させる連結部と;前記接続に成功した加入者がIP通信サービスのためのコール受諾制御要請を行う場合、前記階層的に構築された位置情報の資源に対する可用いかんを判断する資源可用性判断部と;可用であると判断されれば、前記リンク情報と前記ユーザが属するサービスクラス別余裕帯域のうち一部とに、前記IP通信サービスに要求される帯域を割り当てる帯域割当部を含んで本発明の目的及び技術的課題を達成する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アクセスネットワークに対する資源管理と、接続ユーザの接続経路に対する階層的資源管理を介してユーザのIP通信サービスのためのコール受諾制御過程でアクセスネットワーク全区間の資源可用性に対する分別及び資源管理とが可能となることにより、端対端区間に対するサービス制御及びサービス品質に対する保証を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の説明のために使われる略語を、まず整理してみれば次の通りである。
CAC: Call Admission Control
DSL: Digital Subscriber Line
DSLAM: Digital Subscriber Line Access Multiplexer
FES: Fast Ethernet Switch
IP通信サービス:コール受諾制御(CAC)によりネットワークからサービスに対する資源を割当てられ、品質を保証されつつ行われるマルチメディアサービス
NT:Network Termination
RG:Residential Gateway
【0011】
本発明の技術的思想の核心は、本発明は多様であってぼう大な数量の装備(設備)で構成されたアクセスネットワークの物理的、論理的資源情報に対する階層的管理と、ユーザの接続ネットワーク位置情報(経路情報)の抽出及びその階層的管理を介した多段階アクセスネットワーク資源に対するコール受諾制御方式とを利用し、効率的であって一貫したネットワーク制御を可能にしつつ、端対端次元でマルチメディアIP通信サービスの品質保証を可能にすることである。
【0012】
以下、本発明の技術的思想を明確化するための発明の構成を、本発明の実施形態に基づいて添付図面を参照しつつ詳細に説明するが、図面の構成要素に参照番号を付与するに当たって、同一構成要素については、たとえ他の図面上にあっても同一参照番号を付与し、当該図面についての説明時に必要な場合、他の図面の構成要素を引用できることをあらかじめ明らかにしておく。
【0013】
IPパケット網で、サーキット網(circuit network)のような品質のマルチメディアサービスを提供するためには、QoS保証範囲で除外されているアクセスネットワークでのサービスに対する品質保証が必ずなされなければならないので、アクセスネットワーク制御サーバーの必要性が頭をもたげており、本発明の階層化された資源管理方式を介してネットワークに適用可能な制御モデルを導出することができる。
【0014】
本発明の目的であるアクセスネットワーク資源の階層的管理及び階層的に管理される資源でのコール受諾制御の機能のためには、アクセスネットワークの構成資源に関する情報収集、構成資源に関する情報の階層的構築、ユーザのネットワーク接続位置及びその位置情報の把握、階層的資源に対するコール受諾制御の細部機能が行われなければならない。
【0015】
図1は、本発明による階層的ネットワーク資源管理及びコール受諾制御が適用される網の構成を提示した図面である。
【0016】
IP通信サービスユーザは、ユーザ端末10を介してアクセスネットワーク11に接続する。アクセスネットワーク11は、加入者の方からメトロネットワーク接続装備114まで加入者トラフィックを伝達する役割を担当し、具体的にモデムやホームゲートウェイで具現されるネットワーク終端装備111(NT/RG,AP)を開始点として、DSLAMまたはFESなどのスイッチ装備のような1次以上の接線装備112,113を介してメトロネットワーク接続装備114に加入者トラフィック(パケット)が伝えられる。
【0017】
メトロネットワーク接続装備114は、メトロネットワーク12でパケットを伝送し、パケットを正しい経路に沿ってルーティングさせる。アクセスネットワーク11は、地域的に広範囲に分布されており、主にパケット管理のための目的を除いては、2階層(layer2)のパケットスイッチング機能のみを担当し、ネットワーク接続装備114を介して3階層(layer3)のIP通信を行う。
【0018】
アクセスネットワーク11を制御するアクセスネットワーク制御サーバ13は、加入者に対するアクセス認証処理と、加入者に適用されるネットワーク政策とを決定し、アクセスネットワーク11の資源管理とサービス制御とを行い、メトロネットワーク12の制御を担当するメトロネットワーク制御サーバ14と連動してアクセスネットワーク11を制御及び管理する。
【0019】
ユーザ端末10によって試みられるIP通信サービスは、コール制御サーバ15によって制御されるが、コール制御サーバ15は、シグナリングパケットを分析して当該着/発信メトロネットワーク及びアクセスネットワークに対する資源可用性確認と資源割当て/解除制御とのために、メトロネットワーク制御サーバ14及びアクセスネットワーク制御サーバ13と連動する。規模の大きくないネットワークでは、メトロネットワーク制御サーバ14なしにアクセスネットワーク制御サーバ13がすぐに連動されることもある。
【0020】
さらに他の管理サーバとして、アクセスネットワーク11の装備及び伝送設備についての情報を構築/管理するネットワーク設備管理サーバ16がアクセスネットワーク設備DBを具備して存在し、ネットワークの装備追加/削除及び伝送路変更についての情報を運用者によって管理する。
【0021】
一方、アクセスネットワーク11で、IP通信サービスの品質保証及び管理のために、アクセスネットワーク制御サーバ13で管理せねばならない対象は、次の通りである。
【0022】
アクセスネットワーク11のコール受諾制御手順での資源の可用性を調べるための対象は、アクセスネットワーク11を構成するネットワーク接続装備114、接線装備112,113、NT/RG111及びそれらの間の上下向き連結リンクであり、また各リンクに分けられたサービスクラス資源の有効性である。
【0023】
サービスクラスは、事業者の政策によってN段階(サービスクラス1〜サービスクラスN)に分けられるが、各サービスの特性とユーザの需要とによって、物理的リンクの帯域を分けて管理することにより、最大のサービス収益を創出させる。従って、アクセスネットワーク制御サーバ13による資源管理の対象は、装備、リンク、リンク内のサービスクラスであり、物理的な構成及び状態が管理され、リンクとサービスクラスは、それぞれ上向きと下向きとに係って最大帯域及び有効帯域を管理する。
【0024】
図2は、アクセスネットワークの資源情報の収集及び管理方案を提示した図面であり、3つの方策が提示されている。
【0025】
アクセスネットワーク11の資源情報を収集及び管理する最初の方案D1は、アクセスネットワーク制御サーバ13がSNMP(Simple Network Management Protocol)など管理用プロトコルを利用してアクセスネットワーク11を構成するあらゆる装備に接続し、あらゆる装備の構成情報、リンク情報及び状態情報を収集することである。
【0026】
すなわち、アクセスネットワーク制御サーバ13が始動すれば(D11)、自体が管理するアクセスネットワーク11を構成するあらゆる装備を探索し(D12)、あらゆる装備の構成情報、リンク情報、状態情報などを収集し(D13)、アクセスネットワーク11の資源情報を階層的に構築する。アクセスネットワーク11を構成するあらゆる装備は、自らの情報変更時にもその変更内訳をアクセスネットワーク制御サーバ13に直接報告する(D14)。
【0027】
アクセスネットワーク11の資源情報を収集及び管理する第2の方策D2は、メトロネットワーク接続装備114が接線装備112,113からその構成情報、リンク情報及び状態情報を収集し(D21)、収集された情報をアクセスネットワーク制御サーバ13に伝達することである(D22)。接線装備112,113の再始動または接線装備の情報変更時にも、ネットワーク接続装備114を介して変更された情報がアクセスネットワーク制御サーバ13に伝えられる(D23,D24)。
【0028】
アクセスネットワーク11の資源情報を収集及び管理する第3の方策(D3)は、アクセスネットワーク制御サーバ13がネットワーク設備管理サーバ16との連動を介して自体が管理するアクセスネットワーク11の構成情報などを抽出してアクセスネットワーク11の資源情報を階層的に構築することである。
【0029】
図3Aは、ユーザのアクセスネットワーク接続要請及びIP通信サービス試みに対するコール受諾制御の過程で、アクセスネットワーク制御サーバに構築されたアクセスネットワークの階層的資源情報が活用される過程を提示した図面である。
【0030】
ユーザ10がアクセスネットワーク11への接続要請を行えば(S301)、1次からN差までの接線装備112,113は、接続を試みるユーザのシグナリングパケットに接続位置情報(経路情報)を追加し、最終的にユーザがいかなるアクセスネットワークを介して接続を試みたのか、すなわち、接続アクセスネットワークの位置情報をメトロネットワーク接続装備114に知らせる(S302)。
【0031】
メトロネットワーク接続装備114は、接続位置情報を認証過程を介してアクセスネットワーク制御サーバ13に伝達し、ユーザ10からアクセスネットワーク接続要請が来たことを知らせる(S303)。アクセスネットワーク制御サーバ13は、ユーザ別に接続したアクセスネットワークの位置情報を階層的に抽出し、図3Bに提示された接続ユーザのアクセスネットワーク階層的位置テーブルに構築する(S304)。
【0032】
接続ユーザのアクセスネットワーク階層的位置テーブルは、図3Bに提示されているように、接続したユーザのIPアドレスやIDのようなものを識別子(identifier)として動的に生成されるテーブルであり、ユーザが接続したネットワーク終端装備111と1次接線装備112との間のリンク資源33、1次接線装備と2次接線装備との間のリンク資源34、N次接線装備113とネットワーク接続装備114との間のリンク資源36までの接続経路上の装備間リンク資源についての階層的な関係を表現するテーブルである。
【0033】
接続加入者アクセスネットワーク階層的位置テーブルはまた、加入者の最大帯域情報31と、登録したサービス類型によるサービスクラス別の最大上向き/下向き許容帯域及び現在割り当てられて残った余裕帯域についての情報32とを管理し、コール受諾制御要請時に資源可用性の判断根拠として活用される。
【0034】
一方、接続ユーザのアクセスネットワーク階層的位置テーブルの各リンク資源33,34,35,…,36フィールドは、アクセスネットワーク11のリンク別に、識別子、可用な上向き/下向き最大帯域、リンク状態、連結された双方の装備識別子、及びリンク内のサービスクラス別に区分された資源の上向き/下向き最大帯域と余裕帯域との情報を含むネットワークリンク資源テーブルに連結される。また、ネットワークリンク資源テーブルの左側及び右側の装備インデックスは、リンクに連結された2つの装備の情報を管理するテーブルであるネットワーク装備資源テーブルに連結され、リンクの状態と共に連結装備の状態を含めて資源の状態管理が行われるようにする。
【0035】
アクセスネットワーク11への接続に成功したユーザ10は、コール制御サーバ15にIP通信サービスを試み(S305)、コール制御サーバ15は、メトロネットワーク制御サーバ12を介するか、またはアクセスネットワーク制御サーバ13と直接連動し、アクセスネットワーク制御サーバ13にアクセスネットワーク11の資源の可用性調査を要請する(S306)。
【0036】
要請を受けたアクセスネットワーク制御サーバ13は、前記アクセスネットワーク階層的位置テーブルの情報を参照し、ユーザ10が接続したアクセスネットワーク11の位置情報(経路情報)を認識し、各階層のリンクの状態及びリンク別並びにサービスクラス別に資源の可用性を検査しつつ、ユーザ10が要請したIP通信サービスに割り当てる資源(帯域)をリンク及びサービスクラス別に余裕帯域(資源)から差し引いた後(S307)、コール受諾可用いかんをコール制御サーバ15に伝達する(S308)。これはすなわち、IP通信サービスに割り当てる資源(帯域)をリンク及びサービスクラス別に余裕帯域のうち一部に割り当てることを意味する。
【0037】
コール制御サーバ15は、ユーザ10にコール受諾を知らせ、IP通信サービス試みが成功したということ知らせる(S309)。
【0038】
ユーザ10がIP通信サービスを完了した後、コール制御サーバ15にサービス解除を要求すれば(S310)、コール制御サーバ15は、割り当てられた資源に対する解除をアクセスネットワーク制御サーバ13に要請し(S311)、アクセスネットワーク制御サーバ13は、アクセスネットワーク11の接続経路に沿って割り当てられた資源をいずれも解除し(S312)、コール制御サーバ15に解除応答する(S313)。コール制御サーバ15は、ユーザ10にユーザのIP通信サービスの終了を通知する(S314)。これにより、アクセスネットワーク制御サーバ13に構築された階層的資源情報が活用される過程が行われる。
【0039】
図3Cと図3Dは、アクセスネットワークの資源情報収集/構築、ユーザが接続したアクセスネットワークの接続位置についての階層的資源情報構築、構築された階層的資源情報を基に、ユーザのIP通信サービスのためのコール受諾制御手順を提示したものである。図3Cと図3Dは、図1ないし図3Aで説明した場合の全過程を提示したものであり、本発明の望ましい一実施形態を提示した図面である。
【0040】
アクセスネットワーク制御サーバ13の資源情報構築部131は、図2に関する説明で言及したように、SNMP(Simple Network Management Protocol)など管理用プロトコルを利用してアクセスネットワーク11を構成する装備全体と直接通信するか、またはメトロネットワーク接続装備114との通信を介し、またはネットワーク設備管理サーバ16を介し、アクセスネットワーク11の資源情報を収集し(S311)、収集された資源情報間の階層関係及び関連性を把握してアクセスネットワーク11の資源情報を階層的に構築する(S312)。
【0041】
もし、ユーザ10がアクセスネットワーク11への接続を要請すれば、アクセスネットワーク制御サーバ13の位置情報抽出部132は、接続が試みられたアクセスネットワーク11の前記構築された資源情報のうち接続要請されたアクセスネットワーク11の位置情報(経路情報)を階層的に抽出し、図3Bに提示された階層的位置テーブルに構築する(S313)。抽出された位置情報は、アクセスネットワーク制御サーバ13の連結部133により、前記階層的に構築されたアクセスネットワーク11の資源情報のリンク情報と連結され(S314)、アクセスネットワーク11への接続要請に応じる。
【0042】
コール制御サーバ15は、アクセスネットワーク11接続に成功したユーザ10からIP通信サービスを試みるためのコール受諾制御要請が受信されれば、ユーザ10の接続ネットワークの位置情報に対して階層的に構築された資源に対する可用いかんの把握をアクセスネットワーク制御サーバ13の資源可用性判断部134に要請し、可用いかんを把握させる(S315)。アクセスネットワーク制御サーバ13の帯域割当部135は、可用であると把握する場合、余裕帯域から前記IP通信サービスに要求される帯域を割り当て(S316)、コール受諾制御要請に応じる。
【0043】
ユーザ10がIP通信サービスの終了を要請すれば、資源解除要請を受信してユーザに割り当てられていた資源を接続ネットワーク経路に沿った階層的資源に対して一括的に解除する(S34)。
【0044】
以上の手順によれば、アクセスネットワーク11の一貫した資源管理を介して、ユーザのIP通信サービスに対して端対端区間のサービス制御及び品質保証が可能になる。
【0045】
本方法の発明はまた、コンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータで読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータの保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。
【0046】
コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、CD−ROM、磁気テープ、フロッピーディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)の形態で具現されるものも含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータで読み取り可能なコードが保存されて実行されうる。
【0047】
以上、本発明についてその望ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野で当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態で具現可能であるということを理解することができるであろう。
【0048】
従って、開示された実施形態は、限定的な観点でなくして説明的な観点から考慮されるのである。本発明の範囲は、前述の説明ではなくして特許請求範囲に示されており、それと均等な範囲内にあるあらゆる差異点は、本発明に含まれるものとして解釈されるのである。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明のアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム及びその方法は、例えば、IP通信関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による階層的ネットワーク資源管理及びコール受諾制御が適用される網の構成を提示した図面である。
【図2】アクセスネットワークの資源情報の収集及び管理方策を提示した図面である。
【図3A】ユーザのアクセスネットワーク接続要請及びIP通信サービス試みに対するコール受諾制御過程で、アクセスネットワーク制御サーバに構築されたアクセスネットワークの階層的資源情報が活用される過程を提示した図面である。
【図3B】本発明による階層的資源管理及び制御のために必要な資源情報が階層的に構築されるテーブルの一例を提示した図面である。
【図3C】アクセスネットワークの資源情報収集/構築、ユーザが接続したアクセスネットワークの接続位置についての階層的資源情報構築、構築された階層的資源情報を基に、ユーザのIP通信サービスのためのコール受諾制御手順を提示したものであり、本発明の望ましい一実施形態を提示した図面である。
【図3D】アクセスネットワークの資源情報収集/構築、ユーザが接続したアクセスネットワークの接続位置についての階層的資源情報構築、構築された階層的資源情報を基に、ユーザのIP通信サービスのためのコール受諾制御手順を提示したものであり、本発明の望ましい一実施形態を提示した図面である。
【符号の説明】
【0051】
10 ユーザ端末
11 アクセスネットワーク
111 ネットワーク終端装備、無線アクセス装備
112 1次接線装備
113 N次接線装備
114 メトロネットワーク接続装備
12 メトロネットワーク
13 アクセスネットワーク制御サーバ
131 資源情報構築部
132 位置情報抽出部
133 連結部
134 資源可用性判断部
135 帯域割当部
14 メトロネットワーク制御サーバ
15 コール制御サーバ
16 ネットワーク設備管理サーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクセスネットワークを構成するあらゆる装備の資源情報を収集し、前記アクセスネットワークの資源情報を階層的に構築する資源情報構築部と、
ユーザから前記ネットワークへの接続要請を受け、前記ネットワークの資源情報のうち前記ネットワークの位置情報を階層的に抽出する位置情報抽出部と、
前記抽出された位置情報を前記階層的に構築されたネットワークの資源情報のリンク情報と連結させる連結部と、
前記接続に成功した加入者がIP通信サービスのためのコール受諾制御要請を行う場合、前記階層的に構築された位置情報の資源に対する可用いかんを判断する資源可用性判断部と、
可用であると判断されれば、前記リンク情報と前記ユーザが属するサービスクラス別余裕帯域のうち一部とに、前記IP通信サービスに要求される帯域を割り当てる帯域割当部とを含むことをその特徴とするアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム。
【請求項2】
前記資源情報の構築は、
前記資源情報構築部が前記あらゆる装備にその資源情報提供を要請し、前記あらゆる装備は、前記提供要請に応じて前記資源情報構築部に自らの資源情報を提供してなされることをその特徴とする請求項1に記載のアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム。
【請求項3】
前記資源情報の構築は、
前記資源情報構築部が前記アクセスネットワークをメトロネットワークに接続させるメトロネットワーク接続装備に前記あらゆる装備の資源情報収集を要請し、前記メトロネットワーク接続装備は、前記収集要請に応じて前記あらゆる装備からその資源情報を収集し、前記資源情報構築部に伝達してなされることをその特徴とする請求項1に記載のアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム。
【請求項4】
前記資源情報の構築は、
前記資源情報構築部が前記あらゆる装備の情報を構築/管理するサーバーに前記あらゆる装備の資源情報提供を要請し、前記サーバーは、前記提供要請に応じて前記資源情報構築部に伝達してなされることをその特徴とする請求項1に記載のアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御システム。
【請求項5】
(a)アクセスネットワークを構成するあらゆる装備の資源情報を収集し、前記アクセスネットワークの資源情報を階層的に構築する段階と、
(b)ユーザが前記ネットワークへの接続を要請する場合、前記ネットワークの資源情報のうち前記ネットワークの位置情報を階層的に抽出し、その位置情報を前記階層的に構築されたネットワークの資源情報のリンク情報と連結する段階と、
(c)前記接続に成功した加入者がIP通信サービスのためのコール受諾制御要請を行う場合、前記階層的に構築された位置情報の資源に対する可用いかんを判断する段階と、
(d)可用であると判断されれば、前記リンク情報と前記ユーザが属するサービスクラス別余裕帯域のうち一部とに、前記IP通信サービスに要求される帯域を割り当てて前記コール受諾制御要請に応じる段階とを含むことを特徴とするアクセスネットワークでの資源管理及びコール受諾制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【公開番号】特開2008−148301(P2008−148301A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−309065(P2007−309065)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
2.フロッピー
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】