説明

アクセスポートおよびその識別方法

【課題】皮下埋め込み後に検知され、他の方法で見つけ出すことができる識別可能な特徴を設けたアクセスポートを提供する。
【解決手段】隔膜18を保持するための本体20を有し、隔膜18は、この本体20内に画定された空洞内に、隔膜18を通じて針を繰り返し挿入するためのものである。さらに、アクセスポート10は、皮下埋め込み後のアクセスポート10の識別のために、構築されかつ構成される、少なくとも1つの特徴を含む。皮下に埋め込まれたアクセスポート10を識別する方法も開示される。例えば、皮下に埋め込まれたアクセスポート10を提供することができ、皮下に埋め込まれたアクセスポート10の少なくとも1つの特徴を知覚できる。さらに、皮下に埋め込まれたアクセスポート10は、少なくとも1つの特徴を知覚するのに応じて識別される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
【0002】
この出願は、2005年3月4日に出願された米国特許出願番号第60/658,518号の利益を請求し、本開示は、この言及により、全体として取り入れられたものとする。
【背景技術】
【0003】
アクセスポートは、外科手術を利用することなく、身体の遠隔領域に物質を繰り返し送出するための便利な方法を提供する。ポートは、身体内に(すなわち、皮下に)全体として埋め込まれることができ、薬剤、点滴製剤、血液製剤または他の流体の輸液を可能にすることができる。加えて、前記ポートは、血液採取のために用いられることもまたできる。
【0004】
典型的なポートは、典型的に、ハウジングアセンブリ、隔膜および吐出口を含む。前記ハウジングアセンブリおよび隔膜は、この隔膜を通じてアクセス可能である容器を画定する。前記ハウジングの吐出口は、静脈(血管)にアクセスするカテーテルと連通させることができる。このようにして、前記カテーテルは、前記ポートから身体の遠隔位置、例えば上大静脈まで流体を送出するために使用することができる。
【0005】
通常の実施では、ポートは身体内に埋め込まれ、カテーテルは、流体が送出されることが望まれる遠隔領域まで経路が定められる。前記流体を送出するために、介護人は、患者の皮膚の触診によって、前記ポートの隔膜の位置を確認する。ポートアクセスは、前記ポートの隔膜を通じて、前記容器内に、針、典型的には、ノンコアリング針を皮下に挿入する針によって達成される。薬物または他の有益な物質のような流体は、その後、前記容器内にボーラス注入法または連続輸液によって投与されることができる。このようにして、前記流体は、前記容器を通じてカテーテル内に流れることができ、最終的には、前記流体が望まれる部位へ流れることができる。
【0006】
ポートは、一般に、外科用および美容用の2つの異なるタイプがある。外科用ポートは、典型的には、周辺組織に有害となりうる化学療法の薬物を含む薬剤を送出するため、または、血液をサンプリングするために用いることができる。一方、美容用ポートは、生理食塩水またはいくらかの他の非反応性物質を、身体的機能を補うプロテーゼに送出するために利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、異なる製造業者または型式の従来のアクセスポートは、典型的に、互いに対して区別することができない実質的に同様の外形を示すことができる。従って、一度アクセスポートが埋め込まれると、前記アクセスポートの型式、様式またはデザインを見つけ出すのが難しくなるかもしれない。特に、前記埋め込まれたアクセスポートの識別が、別の方法で見つけ出すのが難しい場合には、そのような不確実性は、他の理由の中で、少なくとも交換タイミングの目的にとって好ましくないかもしれない。
【0008】
このようにして、前記アクセスポートの皮下埋め込み後に検知され、または、他の方法で見つけ出すことができる少なくとも1つの識別可能な特徴を設けたアクセスポートを提供することは有利であるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示によって想定される一の態様は、患者への皮下アクセスを提供するためのアクセスポートに関するものである。そのようなアクセスポートは、隔膜を保持するよう構成される本体を有することができ、前記隔膜は、本体内に画定された空洞内に、前記隔膜を通じて針を繰り返し挿入するための隔膜である。さらに、本開示に従うアクセスポートは、皮下埋め込み後、前記アクセスポートの識別のために構築されかつ構成される少なくとも1つの特徴を含むことができる。
【0010】
本開示によって想定される他の態様は、皮下に埋め込まれたアクセスポートの識別方法に関するものである。より具体的には、皮下に埋め込まれたアクセスポートは設けられることができ、かつ、前記皮下に埋め込まれたアクセスポートの少なくとも1つの特徴は知覚されることができる。さらに、前記皮下に埋め込まれたアクセスポートは、前記少なくとも1つの特徴を知覚することに応じて、識別することができる。
【0011】
本開示のさらなる態様は、患者への皮下アクセスを提供するためのアクセスポートに関するものである。特に、そのようなアクセスポートは、隔膜を保持するよう構成される本体を具えることができ、前記隔膜は、本体内に画定された空洞内に、前記隔膜を通じて針を繰り返し挿入するための隔膜である。さらに、前記アクセスポートは、皮下埋め込み後、自動注入可能なように前記アクセスポートを識別するように構築された少なくとも1つの特徴を具えることができる。
【0012】
上述したあらゆる実施形態からの特徴は、本開示に従って互いに組み合わせて用いることができる。加えて、本開示によって想定される他の特徴および利点は、以下の記載、図面、および特許請求の範囲を考慮を通じて、当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、概して、皮下アクセスに関するものであり、より具体的には、皮下アクセスに関連する方法および装置に関するものである。一般に、本開示は、皮下埋め込み用アクセスポートに関するものである。一の実施形態では、アクセスポートは、医師または他の医療関係者が、患者の身体の内部に対して長期にわたる皮下アクセスを得ることを可能にすることができる。皮下アクセス用アクセスポートを使用することは、患者の肌や外部環境からの、(患者の身体の内部へ拡がる)流体接続を抑制することによって、感染の機会を減少させることができる。前記アクセス装置は、肌に刺すための針を必要とすることなく、患者の内部へのアクセスを可能にする。さらに、カテーテルやバルブのような内部構成部品は、外科的処置なしで交換することができる。本開示の種々の特徴または態様は、限定されることなく、患者への皮下アクセス用のそのようなあらゆるポートに適用することができる。前記アクセスポートは、(例えば、針を含む注射器を介して)手で注入されることができ、または、機械的補助(、例えば、いわゆる自動注入可能ポート)によって注入され、かつ加圧されることができる。
【0014】
自動注入可能ポートは、他のプロセスの中でも、例えば、コンピュータ断層撮影(「CT」)走査プロセスにおいて使用することができる。より具体的には、いわゆる「自動注入器」システムは、末梢的に挿入された静脈(IV)ラインに造影剤を注入するために使用することができる。例えば、このような自動注入器または注入システムは、Medrad社(Schering AG, Germanyの子会社)から市販されており、また、STELLANT(登録商標)という名称で販売されている。輸液処置は、多くの場合、造影剤の所望の流速に関して限定されるので、そのような自動注入システムは、一般に、所望の流速を選択することによって制御可能である。
【0015】
より具体的には、本開示は、前記アクセスポートを識別するための、少なくとも1つの知覚可能または識別可能な特徴を有するアクセスポートに関するものであり、識別可能な特徴は、前記アクセスポートが患者の中に埋め込まれた後に知覚可能である。例えば、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つ、またはことによると複数の識別可能な特徴は、前記アクセスポートに関連する情報(、例えば製造業者の型式またはデザイン)と相関関係を有することができる。このように、特定型式のアクセスポートからの識別可能な特徴は、異なる型式またはデザインの、別のアクセスポートの他の識別可能な特徴の、すべてではないにしても大部分に関して唯一のものである。もちろん、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、さらに、ポートの型式、カテーテルの型式、製造年月日、材料ロット、部品番号、などのようなに関心のあるいずれかの情報と相関関係を有することができる。1つの実施例では、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴は、自動注射可能である前記アクセスポートと相関関係を有することができる。この方法では、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴が、ひとたび観察され、または別の方法で決定されると、アクセスポートのそのような少なくとも1つの特徴の相関関係を達成することができ、そして、前記アクセスポートに関連する情報を得ることができる。
【0016】
一実施形態では、少なくとも1つの特徴は、触診(、すなわち触ることによって診察すること)によって、他の物理的相互作用を経由して、または、目視観察によって知覚することができる。したがって、関係者は、前記アクセスポートの少なくとも1つの識別する特性を知覚するため、肌を通して、前記アクセスポートに触れるか、または感じることができる。別の実施形態では、少なくとも1つの識別可能な特徴は、X線または超音波の画像化を通じて知覚することができる。さらなる実施形態では、少なくとも1つの識別可能な特徴は、磁気エネルギー、光エネルギーまたは電波エネルギーを通じて、前記アクセスポートとの相互作用または通信を知覚することができる。
【0017】
ここで、少なくとも1つの特徴が、触診、他の物理的相互作用、または、目視観察によって知覚できる前記実施形態を考えると、本開示によって想定されるアクセスポートのトポグラフィまたは外面特徴は、知覚のために形成されることができる。例えば、図1Aおよび図1Bに言及すると、本開示によって想定される典型的なアクセスポートが示されている。図1Aおよび図1Bは、それぞれ、患者の身体への、皮下アクセス、または別の方法で体内アクセスを可能にするためのアクセスポート10の、斜視図および概略側面断面図を示す。アクセスポート10は、1個のキャップ14と1個のベース16によって画定されたハウジングまたは本体20を含む。キャップ14およびベース16は、技術的に知られているように、その間で隔膜18を保持するために構成することができる。図1Aに示すように、キャップ14およびベース16は、噛み合いライン(mating line)15に沿って、互いに噛み合い係合することができる。キャップ14およびベース16は、ねじのような機械的締結具または他の締結装置によって互いに固定または取り付けても、互いに接着固定してもよく、あるいは、技術的に知られているように互いに固着してもよい。さらに、キャップ14、ベース16および隔膜18は、集合して、吐出ステム31の内腔29と流体連通している空洞36を画定することができる。
【0018】
患者7内の皮下に空洞36を配置するために、図1Bに示すように、前記本体20を前記患者7内に埋め込むことができる。また、縫合開口66(図1A)は、必要に応じて、患者7内に前記アクセスポート10を固着するために用いられることができる。前記本体20が患者7内に埋め込まれた後、前記隔膜18の上面は、患者7の皮膚6の表面と実質的に同一平面であることができ、また、患者の皮膚の外側から前記空洞36内に経皮通路を作り出すために、繰り返して孔をあけることができる。前記吐出ステム31は、前記空洞36から、前記吐出ステム31を通り、また、患者7の体内に、流体連通通路を作り出すことができる。カテーテルは、前記空洞36との流体連通のための、また、前記空洞36からの流体を、空洞36から所望の離れた位置であってかつ患者7内に移送するための吐出ステム31に連結することができる。
【0019】
アクセスポート10の本体20は、ポリサルフォン、チタンのような生体適合材料、または技術的に知られた、その他の好適な生体適合材料を有することができる。したがって、前記本体20は、生体適合プラスチック材料から形成されることができる。必要であれば、前記本体20は、縫合または針による貫通のための貫通可能な材料を有することができる。他の実施形態では、さらに以下で論じるように、本体20は、必要であれば、例えば金属のような貫通できない材料を有することができる。本体20は、限定されるものではないが、凹状の底部を含むことができ、または、他の実施形態では、平らな底部を含むことができる。
【0020】
本開示によると、アクセスポート10は、少なくとも1つの識別可能な特徴を示す本体20を具えることができる。より詳細には、図1Aに示すように、本体20が、部分的な略ピラミッド状の形状(すなわち、別名、切頭体として知られる、共通の頂点へ向かって延びる多角形の各サイドに対する表面を有する多角形のベース部)を示すことができる。一般に、アクセスポート10の本体20は、基準面11に位置決めされる略四辺形形状の下側ベースと、基準面9に位置決めされる略四辺形形状の上側ベースとの間で延在する、部分的なピラミッド状の形状を示すことができる。明確さのため、基準面9および基準面11は、図2〜図21には示さないであろう。しかしながら、ここで用いられるように、図2〜図21に関する基準面9または基準面11への言及は、図1Aおよび図1Bに示されるように、基準面9および基準面11に類似する対応基準面のことを指すであろう。
【0021】
図1Aに示されるように、アクセスポート10の外面は、複数の丸角部(radiuses)32によって互いに接続される、実質上平面的な4つの側面50によって、実質的に画定される。加えて、アクセスポート10の上側外形部61は、面取り部46Aおよび46Bと結合している上面60によって画定され、かつ、隔膜18の上面によってさらに画定される。さらに説明すると、上側外形部61の外周は、4つのサイド領域54によって形成され、かつ、これらサイド領域54に隣接する4つの丸くしたコーナー領域30を有する、略四辺形の外面として描写することができる。そのような形態は、触診によって知覚されることができる少なくとも1つの特徴を有するアクセスポートを提供することができる。
【0022】
図1Aに示すように、アクセスポート10の外形に対する多くの変形があることは十分に理解することができる。例えば、アクセスポート10の本体20が、部分的にピラミッド状の形状または切頭体として描写することができるけれども、本開示は、そのような形状だけには限定されない。むしろ、一以上の側面50は、他のいかなる側面50とは関係なく、所望の方向に指向させることができる。したがって、例えば、側面50のうちの1つが実質的に垂直であることができる一方、残りの側面50は、それぞれの選択された角度に指向させることができる。さらにまた、図1Aは単に典型的なものであって、本開示によってさらに包含されるとともに、図1Aに示されるような寸法および形状が実質的に変化しうるということは、理解されるべきである。
【0023】
図2は、前記本開示に従うアクセスポート10の他の実施形態の斜視図を示す。図2に示されるように、アクセスポート10の外面は、(図1Aおよび図1Bに示されるように、基準面9に位置決めされる)略平行四辺形状の上面まで、略ピラミッド状に延びる、(図1Aおよび図1Bに示されるように、基準面11に位置決めされる)略平行四辺形状のベースによって実質的に画定される。図2に示されるように、丸角部42は、図1Aに示される丸角部32よりも大きくできる。さらにまた、図2に示されるようなアクセスポート10の上側外形部61は、図1Aに示されるような丸くしたコーナー領域30よりも大きい丸くしたコーナー領域40を含むことができる。このように、図2は、図1Aおよび図1Bに示されるように、アクセスポート10から知覚的に区別可能にすることができるアクセスポート10の典型的な実施形態を示す。例えば、本開示によって想定されるアクセスポートの一の外面と、本開示によって想定される、異なるアクセスポートの別の外面との間の差異は、触診によって決定することができる。
【0024】
別の実施形態において、本開示によって想定される別の態様では、アクセスポートの少なくとも1つの特徴を知覚するためにテンプレートを使用することができる。例えば、前記アクセスポートが前記テンプレートの形状と一致するか、または実質的に対応するかどうかを決定するように、相補的形状のテンプレートは、本開示によって想定されるアクセスポートの上方に位置決めされ、かつ、このアクセスポートに衝合させることができる。そのようなプロセスは、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの特徴を確実に表示するかまたは知覚することができる。もちろん、種々の型式のアクセスポートに対応する複数のテンプレートは、その少なくとも1つの特徴を知覚するようにするため知られていないアクセスポートに順次係合することができる。そのようなプロセスは、本開示によって想定されるアクセスポートの(、例えば、型式または製造業者の)識別を可能にすることができる。
【0025】
本開示によって想定される別の態様では、アクセスポートの上側外形部は、前記アクセスポートを識別するための少なくとも1つの特徴を含むことができる。例えば、図3に示されるように、アクセスポート10の上面60が非平面であってもよいことができる。より具体的には、上面60は、隔膜18へ向かって半径方向内側に延びるにつれて、テーパー状にすることができ、または、弧状に下方へ(、すなわち、図1Aおよび図1Bに示されるように、基準面11に向かって)延在することができる。そうでなければ、図3に示されるようなアクセスポート10は、図1Aおよび図1Bに関して上記されたように、実質的に構成されることができる。このようにして、上面60は、本開示によって想定されるアクセスポートの識別のための少なくとも1つの知覚可能な特徴の一の代表例である。
【0026】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態では、丸くしたコーナー領域30間に延在するサイド領域54は、少なくとも1つの知覚可能な特徴を示すことができる。例えば、図4に示すように、アクセスポート10は、隣接する丸くしたコーナー領域30間で弧状に延在する1以上のサイド領域54を含むことができる。そうでなければ、図4に示すようなアクセスポート10は、図1Aおよび図1Bに関して上記されたように、実質的に構成されることができる。サイド領域54は、互いに合同あるか、または対称であることができ、あるいは、別の実施形態では、サイド領域54は、互いに異なるように構成されることができるが、これらだけには限定されない。
【0027】
図5は、本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる典型的な実施形態を示す。より具体的には、図5に示すようなアクセスポート10は、隣接する丸くしたコーナー領域30間に凹領域72を形成するサイド領域54を含む。言い換えれば、前記上側外形部61は、隔膜18の外周の周りにほぼ位置決めされた、交互の凹領域72および凸領域70の繰り返しを含むことができる。そうでなければ、図5に示すようなアクセスポート10は、図1Aおよび図1Bに関して上記されたように、実質的に構成されることができる。そのような構成は、少なくとも1つの識別可能な特徴を有するアクセスポートを提供することができる。
【0028】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図6Aおよび図6Bは、それぞれ、図5に関して描かれているようにほぼ構成されるが、長形の本体20Eを有するアクセスポート10の、斜視図および側面図を示す。より具体的には、アクセスポート10の長形の本体20Eは、図6Aおよび図6Bに示すように、上側外形部61からほぼ下方へ(、すなわち、図1Aおよび図1Bに示す基準面11へ向かって)延び、かつ、他の側面50とは異なる傾斜(例えば、隔膜18の上面に対する法線である垂直軸線に対する角度)を有する、側面50Eを含む。そうでなければ、図6Aおよび図6Bに示すようなアクセスポート10は、図1Aおよび図1Bに関して上記されたように、実質的に構成されることができる。そのような構成は、長形のサイド部分を有するアクセスポート10の長形の本体20Eを提供することができる。
【0029】
もちろん、本開示に従うアクセスポートの1以上の側面は、所望されうるような選択された形状を示す本体を形成するために構成されることができる。本開示によって想定されたアクセスポートの長形の本体部分は、上述したような他の特徴と組み合わせるか、または、本開示に従うアクセスポートの識別のための少なくとも1つの知覚可能な特徴のみを有する他の実施形態において、形成されることができる。
【0030】
図7は、本開示によって包含されるアクセスポートのさらなる実施形態を示す。特に、図7に示すように、アクセスポート10は、上側本体部分20aおよび下側本体部分20bを含むことができる。さらにまた、上側本体部分20aと下側本体部分20bの各々は、これら本体部分20aおよび20bが互いに対して垂直に積み重なった、部分的にピラミッド状の形状(すなわち、切頭体)を示すことができる。したがって、上側本体部分20aは、アクセスポート10の外周に沿って延在する張出リム特徴部76を形成することができる。さらに説明すると、下側本体部分20bは、側面50bおよび丸くしたコーナー領域30bによって実質的に画定される外面を有することができ、一方、上側本体部分20aは、側面50a、丸くしたコーナー領域30aおよび上側外径部61によって実質的に画定される外面を有することができる。張出リム特徴部76は、触診を介した知覚のために大きさが定められかつ構成されることができる。そのような構成は、有益または薬効のある物質の受け渡しに適したアクセスポートを提供することができ、このアクセスポートは、埋め込み後、(例えば、型式番号、製造業者等によって)識別可能である。
【0031】
本開示が、実際上、四角形ではない外面形態を有するアクセスポートを想定することは理解されるべきである。むしろ、本開示は、アクセスポートが、略円筒状、略円錐形、略楕円状、略卵型形である外面、若しくは、そうでなければ、実際上、弧状である外面を有することができるということを想定する。具体的には、本開示は、実質的に丸くした、または弧状の外面を有するアクセスポートが、埋め込み後のアクセスポートの識別のために構成される少なくとも1つの特徴を含むことができるということを想定する。例えば、図8では、実質的に円錐形である外面78をもつキャップ14を示す。キャップ14は、図1〜図7に関して概略記載されたようなアクセスポート10を形成するため、上述したように、隔膜(図示せず)を保持するのに適したベース(図示せず)に組み立てられることができる。
【0032】
本開示は、少なくとも1つの、凸部、凸領域、凹部、凹領域、起伏、または、異なる高さの隣接する特徴部は、本開示によって想定されるアクセスポートを識別するための特徴を具えることができることを想定する。より具体的には、上側外形部61Cは、図8に示すように、複数の凸部80を含むことができる。これらの凸部80は、キャップ14の下側部分内に移動する、部分的に球状の上面を示すことができる。さらに詳細には、凸部80は、所望されうるように、隔膜(図示せず)の外周の周りに、周方向に間隔を置いて設けることができる。一の実施形態では、複数の凸部80は、隔膜(図示せず)の外周の周りに、対称的に、周方向に間隔を置いて設けることができる。より一般的には、少なくとも1つの凸部80は、アクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を形成するために、大きさが定められ、構成され、かつ位置決めされることができる。もちろん、少なくとも1つの凸部80は、前記アクセスポートが埋め込まれる患者の快適さを促進するよう構成することができる。十分に理解できるように、少なくとも1つの凸部80または複数の突起部80は、本開示によって想定されるアクセスポート(図示せず)の上面外形部61C内に含むことができる。
【0033】
図9は、患者内へのアクセスポートの埋め込みの後に、本開示によって想定されるアクセスポートを形成しかつ識別するための少なくとも1つの凸部80Eを含むキャップ14の別の実施形態を示す。凸部80Eは、回転中心の周りに周方向に延在させることができる。したがって、凸部80Eは、丸くした端部83の間で周方向に延在する本体部分87を示すことができる。さらに、キャップ14は、回転軸線の周りに実質的に対称である外面78を有することができる。より一般的には、本体20は、前記キャップ14の下側外延部71に位置決めされた、略円形、略楕円形、または略卵形のベースから、前記ベースの横断面よりも小さく、かつ前記キャップ14の(複数の凸部80Eを考慮しない)上側外延部73に位置決めされる、上側の、略円形、略楕円形、または略卵形の横断面まで延在することができる。加えて、側面51は、図9に示すように、前記ベースとキャップ14の上側外形部61との間に弧状に延在する。側面51は、略テーパー状または円錐状で延在させてもよく、放射状または他の弧状形状を示してもよく、または、そうでなければ、前記アクセスポートの前記ベースの横断面から、その上側外形部61Cに近接した横断面までの変化させてもよい。
【0034】
さらに、図10は、本開示によって想定されるアクセスポートを形成するためのキャップ14の実施形態を示したものであって、このキャップ14は、周方向に延在する凸部80Eと、周方向に延在する凹部82を交互に具える上側外形部61Cを有し、前記凸部80Eは、前記凹部82よりも円周方向に大きい。本開示によって想定されるアクセスポートの別の実施形態において、図11は、周方向に延在する凸部80Eと、周方向に延在する凹部82を交互に具える上側外形部61Cを有するキャップ14の斜視図を示すものであって、前記凸部80Eと前記凹部82は、(円周方向の)大きさおよび延在範囲が実質的に等しい。本開示によって想定されるアクセスポートを形成するためのキャップ14のさらなる実施形態において、図12は、周方向に交互になるように配置された、3つの周方向に延在する凸部80Eと、3つの周方向に延在する凹部82を具えた上側外形部61Cを有するキャップ14の斜視図を示すものであって、前記周方向凸部80Eと前記凹部82は、(円周方向の)大きさが実質的に等しい。
【0035】
図13は、本開示によって想定されるアクセスポートを形成するためのキャップ14のさらなる実施形態の斜視図を示したものであって、このキャップ14は、周方向に延在する凸部80Tと、周方向に延在する凹部82Tを含む上側外形部61Cを具え、遷移領域81は、周方向に延在する凸部80Tと、周方向に延在する凹部82Tとの間に設けられている。このような遷移領域81は、図13に示すように、凸部80Tと凹部82Tとの間で、テーパー状またはほぼ滑らかに遷移することができる。また、図14は、本開示によって想定されるアクセスポートを形成するためのキャップ14のさらなる実施形態の斜視図を示すものであって、このキャップ14は、凸部96と凹部98を含む上側外形部61Cを有し、これらの凸部96と凹部98は、上側外形部61Cを有する波状の外形部を形成するように、互いの間で遷移し、かつ周方向に交互に設けられる。そのような波状の外形部は、図14に示すように、周方向に隣接する凸領域96と凹領域98との間でほぼ滑らかに遷移する。
【0036】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図15Aおよび図15Bは、それぞれ、図5に関して説明されるようにほぼ構成されるが、少なくとも1つの非平面状の側面を含むことができる、アクセスポート10の斜視図および上面図を示したものである。別の実施形態において、図15Aおよび図15Bに示されるようなアクセスポート10は、図1〜図4、図6〜図7、または以下で説明されるすべての実施形態においても示されるように構成することができるが、これらだけには限定されない。より具体的には、アクセスポート10の長形の本体20は、図15Aおよび図15Bに示すように、弧状に延在する3つの側面50Rを含む。そのような構成は、埋め込み後に識別可能であるアクセスポート10を提供することができる。本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる他の実施形態において、図16は、アクセスポート10の側面50間に形成される丸角部32の一部を切り取った、1つの側壁100を含むアクセスポート10の斜視図を示したものである。そのようなアクセスポート10は、3つの縫合開口66を含むことができ、これらの縫合開口は、単独で設けても、または少なくとも1つの他の特徴と組み合わせて設けてもよく、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を具えることができるということもまた留意されることができる。加えて、図16に示すように、吐出ステム31は、側壁部100から延在することができる。
【0037】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図17は、キャップ14とベース16とが、嵌合線15に沿って互いに組み立てられる場合に、アクセスポート10の外周の少なくとも一部の周りに延在するフランジ特徴部またはリップ特徴部102を形成するところのアクセスポート10の斜視図を示す。図17に示すように、リップ特徴部102は、キャップ14とベース16との間の嵌合線15に隣接して、アクセスポート10の外周の周りに実質的に延在する。そのような特徴は、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を具えることができる。このようにして、前記キャップ14とベース16との間の外周不連続部は、前記嵌合線15にほぼ沿って形成されることができる。図7に示すアクセスポートの実施形態では、張出リム特徴部76が、外周不連続部を具えることができ、または、図17に示すようなアクセスポートの実施形態では、リップ特徴部102が、外周不連続部を具えることができる。
【0038】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図18は、少なくとも1つの側面50の少なくとも一部分が凹状をなす、アクセスポート10の斜視図を示したものである。図18に示すように、一つの側面50の一つの凹状領域106が凹状をなしている。凹面(、すなわち、凹状領域106)は、ここで示されるようなあらゆる実施形態のアクセスポートの側面の少なくとも一部にわたって形成することができるが、この構成には限定されない。このようにして、凹状をなす少なくとも一部をもつ、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの側面50は、本開示によって想定されるアクセスポートの識別のための少なくとも1つの知覚可能な特徴の典型的な1つの実施例である。
【0039】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図18は、少なくとも1つの側面50の少なくとも一部分が凹状をなすアクセスポート10の斜視図を示したものである。図18に示すように、1つの側面50の1つの領域106は凹状をなしている。凹面は、ここで示されるようなあらゆる実施形態のアクセスポートの1つの側面の少なくとも一部にわたって形成することができるが、この構成には限定されない。このようにして、凹状をなす少なくとも一部を有する、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの側面50は、本開示によって想定されるアクセスポートの識別のための少なくとも1つの知覚可能な特徴の典型的な1つの実施例である。
【0040】
本開示によって想定されるアクセスポートのさらなる実施形態において、図19は、図6Aおよび図6Bに関して説明されるようにほぼ構成されたアクセスポートの斜視図を示したものである。より具体的には、図19に示すような長形の本体20ERは、アクセスポート10の上側外形部61から下方へ(、すなわち、図1Aおよび図1Bに示すような基準面11へ向かって)弧状に延在する1つの側面50ERを含む。そのような構成は、長形のサイド部分を有するアクセスポート10の長形の本体20Eを提供することができる。
【0041】
多くの変形、追加、または、種々の特徴が、本開示に包含されることができるということは、本開示によって想定されるアクセスポートの、上述した種々の実施形態から理解されるべきである。このように、本開示は、上述した幾つかの典型的な実施形態には限定されない。
【0042】
例えば、本開示によって想定されるアクセスポート10の上面図を示した図20では、アクセスポート10が、側面50間の丸角部32を少なくとも部分的に切り取った側壁100と、該側壁部100から延在する吐出ステム31と、凹状領域106および弧状表面50Rのうちの少なくとも1つとを含むことができる。さらに、図20に示すように、縫合開口66は、皮下埋め込み後に前記アクセスポート10を識別するように位置決めされることができる。
【0043】
加えて、本開示は、実際は多角形である外面形状を有するアクセスポートwp想定する。特に、本開示によって想定されるアクセスポートが、略三角形の外面を示すことができることは本開示に含まれる。このようにして、図21に示すように、本体20は、略ピラミッド形状またはテーパー形状(、すなわち、共通の頂点へ向かって延びる多角形の各サイドに対する表面を有する多角形のベース)を示すことができる。一般に、アクセスポート10の本体20Tは、略三角形の下側ベースと、比較的小さい略三角形の上側ベースとの間で延在することができる。したがって、アクセスポート10の外面は、3つの側面(例えば、50、50R、102、50Eなど)の間で延在する丸角部32をもつ前記側面によって実質的に画定されることができる。加えて、アクセスポート10の上側外形部61は、サイド領域54および丸くしたコーナー領域30と結合した上面60によって画定されることができる。そのような構成は、触診によって知覚されることができる、少なくとも1つの特徴を有するアクセスポートを提供することができる。
【0044】
図22および図23は、略三角形の外面形状を含むアクセスポートの別の実施形態の、斜視図および上面図を示したものである。より具体的には、図22および図23に示すように、(集合させてハウジングを形成する)キャップ14およびベース16は、隔膜118を保持してアクセスポート10を形成することができる。さらに、吐出ステム31は、ベース16内に形成される吐出凹部93内に位置決められ、かつ、吐出凹部93に密閉されることができる、ステムベースを具えることができる。前記吐出ステム31は、前記アクセスポート10内に形成される空洞と流体連通することができる。任意で、縫合プラグ89は、ベース16内に形成される縫合空洞91内に位置決められることができる。縫合プラグ89は、前記アクセスポート10(すなわち、前記ベース16)を患者に連結する縫合間に、いくらかの弾性を付与することができる柔軟材料(例えば、シリコーン、ゴムなど)を具えることができる。さらに詳細には、アクセスポート10のサイド外周部95(例えば、一以上の側壁部)は、略三角形状とすることができる。したがって、キャップ14およびベース16は、集合させて、アクセスポート10の略三角形状のハウジングまたは本体を形成することができる。また、本開示は、サイド外周部95が、キャップ14の上面161とベース16の下面151との間で、(例えば、テーパー状になるか、または弧状に変形することによって、)横断面サイズの増加または減少することができるということを想定する。図22および図23に示すように、アクセスポート10の、(ベース16の下面151に実質的に平行である選択面内で切断された)横断面は、ベース16の下面151に近いほど大きくすることができ、かつ、キャップ14の上面161に近いほど比較的小さくすることができる。
【0045】
加えて、図24は、アクセスポート10の横断面を簡略に示したものである。図24に示すように、アクセスポート10のサイド外周部95は、関連する頂点領域101の間に延在する、3つのサイド領域103を画定することができる。加えて、一の実施形態において、図24に示すように、サイド外周部95は、実質的に等辺の略三角形状を画定することができる。当業者が理解しているように、サイド領域103は、関連する頂点領域101の間で弧状に延在することができる。したがって、サイド領域103は、略三角形状の「サイド(sides)」を形成することができる。さらに、頂点領域101は丸くされているけれども、そのような頂点領域101は、隣接するサイド領域103間に交差部を形成することができる。したがって、ここで用いられるような「略三角形」という語句は、隣接するサイド(側面)が交わるところの略3つのサイド(側面)をもついずれかの形状を含み、この構成に限定はされないことは、当業者であれば理解されるであろう。たとえば、「略三角形」という語句は、3つのサイドをもつ多角形、円弧三角形、正三角形などを含み、これらの構成には限定されない。
【0046】
本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの特徴が、視覚的にまたは触診によって観察することができず、むしろ、それ以外の方法で観察することが可能であることもまた本開示に含まれる。たとえば、本開示は、アクセスポートの少なくとも1つの特徴が、X線または超音波のような撮像技術との相互作用を通じて観察されることが可能であることは、本開示に含まれる。たとえば、一実施形態において、金属的な特徴(例えば、プレートまたは他の金属形状)は、本開示によって想定されるアクセスポートによって含まれることができる。理解できるように、そのような金属的な特徴は、X線感光フィルムを、前記アクセスポートを通過するX線エネルギーに曝すと同時に、X線エネルギーへの前記アクセスポートの露出によって生じるX線で示されることができる。さらに、本開示は、アクセスポートの金属的な特徴のサイズ、形状、またはサイズと形状の両方が、アクセスポートの識別を向上させるために構成されることを含める。例えば、金属的な特徴が金属プレートを有すると仮定すると、サイズ、形状、またはこれらの両方がアクセスポートの識別のため選択的に調整される。同様に、本開示によって想定されるアクセスポートの特徴は、超音波相互作用を介して検知のために調整されることができる。そのような特徴は、外面形状的特徴を具えることができる。他の実施形態では、そのような特徴は、超音波撮像によって識別されうる境界表面を形成する複数の材料を含む複合構造を具えることができる。
【0047】
本開示によって想定されるさらなる態様において、情報が本開示によって想定されるアクセスポートによって含まれるところの通信技術を利用できることは想定される。一般に、通信装置(例えば、ラジオビーコン、発光素子、超音波発生振動子など)は、本開示によって想定されるアクセスポートに内蔵されるか、または、そうでなければ、固着されることができる。そのような通信装置は、所定の刺激に応答して、情報を伝送するために構成されることができる。より詳細には、本開示によって想定されるアクセスポートが、(例えば、音、衝撃または加速度、光、電波などの)リクエスト信号に曝されることができるということは本開示に含まれる。そのようなリクエスト信号は、通信装置に、それからの情報を、音、光、電波、またはそれ以外に技術で知られたようなものを介して伝送をもたらすことができる。そのような情報は、本開示によって想定されるアクセスポートを識別するために使用することができる。
【0048】
1つの典型的な実施例において、無線周波数識別技術は、本開示によって想定されるアクセスポートの識別のために使用されることができることは想定される。特に、いわゆるアクティブRFIDタグは、内部電池によって電力を供給され、典型的に、読取り/書込み(read/write)装置である。現在、好適な低電力回路に連結した好適なセルは、実用温度や読取り/書込みサイクルおよび使用法によるが、10年以上の期間に限り、機能性を保証することができる。いわゆるパッシブRFIDタグは、別個の外部の電源なしに動作し、かつ読取機から生じた動作電力を得る。パッシブRFIDタグは、典型的に、修正されることができない固有のデータセット(通常32〜128ビット)を用いてプログラムされている。読取り専用タグは、選択された製品固有の情報を含むことができる、線状バーコードに相当する識別子として動作することができる。このようにして、パッシブRFIDタグは、アクティブRFIDタグよりも非常に軽く、費用が安く、そして、事実上無限の動作寿命を提供することができる。その反面、パッシブRFIDタグは、アクティブRFIDタグよりも狭い読取り範囲を有し、かつ、より高い電力供給の読取機を必要とする。
【0049】
RFIDアプローチの一の利点は、非接触で、技術の非見通し性質(non-line-of-sight nature)である。タグは、雪、霧、氷、塗装、凝り固まったすす、および他の光学的読取り技術の効果が小さい、他の視覚的でかつ環境的に困難な条件のような種々の物質を通じて読み取られることができる。RFIDタグは、迅速な速度で困難な状況において、ほとんどの場合、約100ミリ秒未満で応答して読み取ることができる。
【0050】
特定の代表的な実施形態および詳細が、本開示によって想定される態様を図解する目的で示されてきたけれども、特許請求の範囲で規定される、本開示によって想定される範囲から逸脱することなく、ここで開示される方法および装置における様々な変化を行なうことができることは、当業者であれば明らかであろう。例えば、他のアクセスポートの大きさおよび形状を用いることができ、そして、様々な他の実施形態および構造は、本開示によって想定されるアクセスポートの少なくとも1つの識別可能な特徴を形成するために使用することができる。特に、図25〜図51は、アクセスポート10の、多くの追加的で典型的な実施形態を図解する。これらの図から明らかなように、アクセスポート10は、あらゆる数の形状および大きさで形成されることができ、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、ここで記載されかつ図解されたあらゆる実施形態に対してあらゆる数の修正および変化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1A】本発明に従うアクセスポートの一実施形態の斜視図を示す。
【図1B】図1Aに示されるアクセスポートの概略側面断面図を示す。
【図2】本発明に従うアクセスポートの一実施形態の斜視図を示す。
【図3】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図4】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図5】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図6A】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図6B】図6Aに示されるアクセスポートの側面図を示す。
【図7】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図8】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図9】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図10】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図11】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図12】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図13】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図14】本発明に従うアクセスポート形成用キャップの簡略化した斜視図を示す。
【図15A】本発明に従うアクセスポートの一実施形態の斜視図を示す。
【図15B】図15Aに示されるアクセスポートの上面図を示す。
【図16】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図17】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図18】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図19】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図20】本発明に従うアクセスポートの上面図を示す。
【図21】本発明に従うアクセスポートの斜視図を示す。
【図22】本発明に従うアクセスポートの他の実施形態の斜視図を示す。
【図23】図22に示される、組立てられたアクセスポートの上面図を示す。
【図24】図22および図23に示されるアクセスポートの横断面図の概略図を示す。
【図25】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図26】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図27】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図28】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図29】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図30】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図31】アクセスポートの追加的な実施形態の側面図を示す。
【図32】アクセスポートの追加的な実施形態の側面図を示す。
【図33】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図34】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図35】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図36】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図37】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図38】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図39】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図40】アクセスポートの追加的な実施形態の側面図を示す。
【図41】アクセスポートの追加的な実施形態の側面図を示す。
【図42】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図43】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図44】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図45】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図46】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図47】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図48】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図49】アクセスポートの追加的な実施形態の上面図を示す。
【図50】アクセスポートの追加的な実施形態の斜視図を示す。
【図51】アクセスポートの追加的な実施形態の側面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者への皮下アクセスを提供するためのアクセスポートであって、
隔膜を保持するよう構成される本体と、
皮下埋め込み後、前記アクセスポートを識別するように構築される前記アクセスポートの少なくとも1つの特徴と
を具え、
前記隔膜は、前記本体内に画定された空洞内に、この隔膜を通じて針を繰り返し挿入するための隔膜であるアクセスポート。
【請求項2】
前記少なくとも1つの特徴は、略四角形の外面、略三角形の外面および弧状の外面のうち、少なくとも1つの外面を具える請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項3】
前記本体は、噛み合いラインにほぼ沿って互いに組み立てられる、1個のキャップおよび1個のベースを具え、前記少なくとも1つの特徴は、前記噛み合いラインに近接し、かつ前記アクセスポートの外周の周りの少なくとも一部に延在する、外周不連続部を具える請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項4】
前記少なくとも1つの特徴は、凸部、凸領域、周方向に延在する凸部、凹部、凹領域、周方向に延在する凹部、少なくとも1個の縫合開口、張出リム特徴部、リップ特徴部、起伏、および、異なる高さの隣接する特徴部のうち、少なくとも1つを具える請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項5】
前記アクセスポートは、皮下埋め込み後、前記アクセスポートを識別するように構成されかつ位置決めされる、少なくとも1個の縫合開口をさらに具える請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項6】
前記少なくとも1つの特徴は、前記アクセスポートの本体の一部を画定する実質的に平面状の側面と、前記アクセスポートの本体の一部を画定する弧状の側面と、前記アクセスポートの本体の一部を画定する側面の少なくとも一部の凹領域とのうち、少なくとも1つを具える請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項7】
前記少なくとも1つの特徴は、前記アクセスポートの前記本体の長形のサイド部分を形成する請求項1に記載のアクセスポート。
【請求項8】
皮下に埋め込まれたアクセスポートの識別方法であって、
皮下に埋め込まれたアクセスポートを設ける工程と、
前記皮下に埋め込まれたアクセスポートの少なくとも1つの特徴を知覚する工程と、
前記少なくとも1つの特徴を知覚することに応じて、前記皮下に埋め込まれたアクセスポートを識別する工程と
を有するアクセスポートの識別方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つの特徴を知覚する工程は、触診、X線、超音波およびRFID技術の少なくとも1つを用いることを具える請求項8に記載のアクセスポートの識別方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの特徴を知覚する工程は、略四角形の外面、略三角形の外面、および弧状の外面のうち、少なくとも1つを知覚することを具える請求項8に記載のアクセスポートの識別方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの特徴を知覚する工程は、凸部、凸領域、周方向に延在する凸部、凹部、凹領域、周方向に延在する凹部、少なくとも1つの縫合開口、張出リム特徴部、リップ特徴部、起伏、および、異なる高さの隣接する特徴部のうち、少なくとも1つを知覚することを具える請求項8に記載のアクセスポートの識別方法。
【請求項12】
前記皮下に埋め込まれたアクセスポートを識別する工程は、前記少なくとも1つの特徴を知覚することに応じて、自動注入可能なように前記皮下に埋め込まれたアクセスポートを識別することを具える請求項8に記載のアクセスポートの識別方法。
【請求項13】
患者への皮下アクセスを提供するためのアクセスポートであって、
隔膜を保持するよう構成される本体と、
皮下埋め込み後、自動注入可能なように前記アクセスポートを識別するように構築される、前記アクセスポートの少なくとも1つの特徴と
を具え、
前記隔膜は、前記本体内に画定された空洞内に、前記隔膜を通じて針を繰り返し挿入するための隔膜であるアクセスポート。
【請求項14】
前記少なくとも1つの特徴は、略四角形の外面、略三角形の外面、および弧状の外面のうち、少なくとも1つの外面を具える請求項13に記載のアクセスポート。
【請求項15】
前記本体は、噛み合いラインにほぼ沿って互いに組み立てられる、1個のキャップおよび1個のベースを具え、前記少なくとも1つの特徴は、前記噛み合いラインに近接し、かつ前記アクセスポートの外周の周りの少なくとも一部に延在する、外周不連続部を具える請求項13に記載のアクセスポート。
【請求項16】
前記少なくとも1つの特徴は、凸部、凸領域、周方向に延在する凸部、凹部、凹領域、周方向に延在する凹部、少なくとも1個の縫合開口、張出リム特徴部、リップ特徴部、起伏、および、異なる高さの隣接する特徴部のうち、少なくとも1つを具える請求項13に記載のアクセスポート。
【請求項17】
前記アクセスポートは、皮下埋め込み後、前記アクセスポートを識別するように構成されかつ位置決めされる、少なくとも1個の縫合開口をさらに具える請求項13に記載のアクセスポート。
【請求項18】
前記少なくとも1つの特徴は、前記アクセスポートの本体の一部を画定する実質的に平面状の側面と、前記アクセスポートの本体の一部を画定する弧状の側面と、前記アクセスポートの本体の一部を画定する側面の少なくとも一部の凹領域とのうち、少なくとも1つを具える請求項13に記載のアクセスポート。
【請求項19】
前記少なくとも1つの特徴は、前記アクセスポートの本体の長形のサイド部分を形成する請求項13に記載のアクセスポート。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【公開番号】特開2012−236040(P2012−236040A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−156976(P2012−156976)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2007−558331(P2007−558331)の分割
【原出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(591018693)シー・アール・バード・インコーポレーテッド (106)
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【Fターム(参考)】