説明

アクティブ枕システム及び人の休息状態を操作する方法

本発明は、アクティブ枕システム及び人の休息状態を操作する方法に関する。そこでは、人の実際の休息状態が、例えば、センサユニット、挙動記録装置、温度センサ及び/又は湿度センサにより決定され、音響合成ジェット冷却機構といったアクチュエータが、人の休息状態を操作するため、決定された実際の休息状態により起動される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリープ監視及びアクティブスリープ操作の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
夏の間、高温のため、眠っている人の枕は、非常に熱くなり、及び汗により湿度が高くなる可能性がある。この理由のため、多くの人々は、不快なまま眠り、時々起きることさえあり、冷たい/乾いた側から利益を得ようとして枕を回す。
【0003】
冷却枕における従来技術は、水ベースのソリューションから成るものがほとんどである。これらのソリューションのほとんどにおいて、冷却は、密封した容器を水で充填して、使用の前にしばらく冷蔵庫にそれを置くことにより実現される。容器は、枕カバーのポケットにその後配置されることになり、その後、ケースが枕にすべり込まされる。熱交換処理を用いて、熱は、空気中に解放される。このソリューションの不利な点は、枕における水が手動で交換されなければならない点にあり、これは、非常に扱いにくい。同時に、コールドパックの低い温度は、結露をもたらすことになり、これは、枕を濡れた状態にする。すると、冷却が使用されないとき以上に眠りを実際に妨げる不快な感覚を与えることがある。更に、従来技術のWO2009/005616A1号は、第1及び第2の導電性クッションを介して制御可能に誘導される温度修正された空気を提供するためブロワー及びスターリングサイクルを組み込む複数の対流クッション座席及び睡眠システムを開示する。不利なことに、全体のスターリングサイクルを枕に一体化することは、非常に困難で、高価であり、及び従って、非常に非実際的である。国際公開第00/06006A1号により開示される別の冷却枕ソリューションは、空気が、ユーザの体の近くにあって、充分な水量を含む繊維物質と接触して流れるようにされ、水の蒸発が促進され、頭が、蒸発の熱を吸収することにより冷やされるという原理に基づかれる。これらの発明は、従って、送風機と、空気が流れるようにされる気流路と、気流を形成し、水を含む蒸発シートとを持つ。このソリューションの大きな不利な点は、送風機の使用である。これは、実効的であるためにローターのかなりの回転速度を必要とし、従って枕において望ましくないノイズ及び振動をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、市場において、パートナーを妨げることなしに、人をリラックスさせ、ベッドにおける深い眠りをサポートするより多くの製品が登場している。この概念はしばしば、異なる種類の枕において見られることができる。例えば、リラックス音楽を生みだし、人の耳のすぐ近くで白色雑音を作ることにより環境ノイズを遮断するのを助ける一体化されたスピーカを持つ枕が公知である。斯かる製品は、その携帯性から、プライベートでの使用及び旅行者にとって理想的である。一体化された照明を備える枕もある。これは、朝になるとその表面を徐々に照らしていき、パートナーを眠らせたままにしつつ、人に快適な起床体験をもたらす。更に、従来技術の文書WO2004/75714A2号は、リアルタイムで、自動適応的なフィードバックシステムに基づき邪魔にならない刺激を覚醒させることにより、スリープ構造を操作するシステムを開示する。このシステムは、スリープ及び環境監視ユニットと、積分、制御及び決定ユニットと、刺激ユニットとを含む。不利なことに、この従来技術の文書は、眠っている人の実際の睡眠状態を非常に低コストでコンパクトで正確に決定するアクチメトリ(actimetry)センサを用いて、眠っている人のモニタリングを開示するものではない。
【0005】
本発明の目的は、従来技術に関連して述べられた欠点を持たない、フィードバック型の高性能で低ノイズの空調を有する、人の休息状態を操作するアクティブ枕システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的は、人の休息状態を操作するアクティブ枕システムにより実現され、このシステムは、
センサユニットと、
上記センサユニットにより起動される空調ユニットとを有し、
上記空調ユニットが、音響合成ジェット冷却機構を有する。
【0007】
有利なことに、音響合成ジェット冷却機構を用いた音響合成ジェットの生成は、上述した従来技術に基づかれるファンベースの水蒸発冷却ソリューションと比較して、ずっと静かである。音響合成ジェット原理の使用は、枕における空気チャネルを介して気流の量を制御するために提案される。気流は、人の睡眠又は休息の間、枕に蓄積する汗の蒸発を増加させることになる。蒸発の主な効果は、枕を乾燥させることである。これは、夜間をより快適に感じさせる。副次的効果として、それは、枕の温度を制御するのを助ける。
【0008】
例えば、音響合成ジェット冷却機構は、例えばダイアフラムポンプ及び特にラウドスピーカを有する。音響合成ジェット冷却機構が、一方で、強い気流を生成することが可能であり、他方で、ローターの高速な回転運動を必要としないことは、アクティブ枕システムの大きな利点である。従って、動くローターによりもたらされる空気力学的なノイズ、振動、擦傷及び研磨音は、避けられることができる。これは非常に重要である。なぜなら、アクティブ枕システムは、人の休息又は睡眠状態を改善するために与えられ、休息又は睡眠している人の妨害源であってはならないからである。特に、人の頭が枕にある場合、通常空調までの距離は小さい。このアクティブ枕システムにおいて、空調は、チャンバにおけるラウドスピーカからなる。このチャンバにおける特殊な構造を介して、特定の周波数を適用することにより、デバイスを冷却するために使用されることができるエアジェットが生み出される。音響合成ジェット冷却法が小型化を可能にすることが示され、これは非常に信頼性が高い。なぜなら、これは、可動パーツが1つだけであり、それが、磁場により駆動されて摩擦がないからである。これは、ポンプといった水、又はファンといった気流に基づかれる他の冷却ベースの方法とは対照的である。本発明の意味における「休息」という用語は、リラックスすることだけでなく、人が眠ること、回復すること、復帰すること及び/又はリハビリすることを含む。「枕」という用語は、頭クッション、マットレス、ソファークッション、毛布、椅子カバー等として理解されることができる。好ましくは、音響合成ジェット冷却機構は、電磁及び/又は圧電ドライバにより操作される膜を有する。
【0009】
センサユニットは、人の実際の休息状態を測定する。暑い季節において人の過熱及び発汗を防止するため、センサユニットにより集められるデータに基づき、枕の温度は、例えば処理ユニットにより穏やかに調整される。好ましくは、センサユニットが、人の温度及び/又は湿度を測定する、及び/又は、センサユニットは、人の環境における温度及び/又は湿度を測定する。その後、人の休息状態を強化するよう環境条件を改善するため、必要であれば、空調が起動される。結果的に、センサユニットは、休息する人に関して最適な休息状態を調整するアクティブ枕システムに関するフィードバックパスを組み込む。
【0010】
好ましい実施形態において、本発明によるアクティブ枕システムは、例えば、アクティブ枕システムに無線接続されるユーザインタフェースを有し、休息する人が個別の好ましい休息状態を決定することを可能にする。例えば、人は、ターゲット温度値、ターゲット湿度値及び/又はターゲット気流値を調整することができる。更に、ターゲット温度値、ターゲット湿度値及び/又はターゲット気流値が、特に休息時間といった時間に基づき、又は睡眠フェーズに基づき選択されることができる。枕の温度は、REM(高速眼球運動)フェーズの間、低下されることができ、例えば、起きる直前の早朝に増加されることができる。
【0011】
好ましい実施形態において、センサユニット及び/又は空調ユニットは、休息の快適さを改善するよう、アクティブ枕システムの表面の柔らかさを増加させるため、クッション物質に入れられる。好ましくは、クッション物質は、個別の人間工学的な枕形状を与える形状記憶材を有する。
【0012】
本発明の別の目的は、人の休息状態を操作するアクティブ枕システムを提供することであり、このシステムは、
上記人の休息状態を決定する挙動記録装置と、
上記挙動記録装置により起動され、上記人の休息状態を操作するアクチュエータユニットとを有する。
【0013】
有利には、挙動記録装置は、例えば、人の実際の睡眠深度、睡眠フェーズ、リラックスレベル、スリープパターン及び/又は24時間周期のリズムを決定するため、人の体の運動及び/又は人の体の運動パターンを測定する。アクチュエータは、例えば、光、音、振動、電磁波、風味をつけた空気、熱、冷却空気等を放出することにより、人の休息状態を操作するため、枕に一体化される刺激デバイスを有する。好ましくは、挙動記録装置は、アクティブ枕システムに一体化される加速度センサ、力センサ、圧力センサ又は歪み計を有し、例えば、人の頭の体動作によりもたらされる枕の表面の運動を測定する。別の実施形態では、挙動記録装置が、好ましくは粘着テープ、体ストリップ、頭ストリップ、腕ストリップにより、休息する人に直接付けられる。この場合、挙動記録装置と枕に一体化されるアクチュエータユニットとの間の有線又は無線通信が可能である。従って、アクティブ枕システムは、いくつかのユーザパラメータを測定し、リラックス又は刺激目的で処理ユニットにより特定の刺激をユーザに提供する。好ましくは、応力が検出されるとき(イネーブルにされるとき)、それは自動的に処置を始める。この場合、処置の強度は、測定される応力派生物に基づかれる。人が完全にリラックスしている又は眠っているとき、処置が自動的に止まることもできる。アクティブ枕システムのパラメータは、好ましくはアクチュエータ、処理ユニット及び/又は挙動記録装置に無線接続されるユーザインタフェースを介して人により調節可能である。
【0014】
特に、加速度センサは、圧電加速度計及び外部の振動によりもたらされる信号を除去するためにより高い周波数をろ過する低域通過バンドフィルタを有する。挙動記録装置は好ましくは、零クロスモード(ZCM:各時間期間に対して加速度計波形がゼロと交差する回数を計数する)、比例積分モード(PIM:曲線の下の領域を測定して、各期間に対してそのサイズを加える)だけでなく、タイムアバーブ閾値モード(TAT:特定の閾値を使用して、波が特定の閾値を上回る時間の長さを測定する)を組み込む。
【0015】
更に、アクティブ枕システム及び/又はセンサユニットは、パルスレート、人の脳の電気的活動(EEG)、人の心臓の電気的活動(ECG)、人の筋肉の起動信号(EMG)、皮膚電気反応(GSR)などといった人の生理的パラメータを測定する。その後、アクティブ枕システムは、検出の精度を改善するため、挙動記録測定から、及び生理的パラメータから、睡眠深さ、睡眠フェーズ及び/又はリラックスレベルといった人の実際の休息条件を決定する。
【0016】
本発明の別の目的は、人の休息状態を操作する方法を提供することにあり、この方法は、
挙動記録装置の測定により上記人の上記運動を測定するステップと、
上記人の上記測定された運動に基づき、上記人の休息状態を決定するステップと、
上記人の休息状態を操作するため、上記決定された人の休息状態に基づき、フィードバック信号を生成するステップとを有する。
【0017】
本発明の他の目的は、人の休息状態を操作する方法を提供することにあり、この方法は、
実際の環境条件を決定するステップと、
上記決定された環境条件に基づき、音響合成ジェット冷却を生成するためラウドスピーカを起動させるステップとを有する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態によるアクティブ枕システムを示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態によるアクティブ枕システムを示す図である。
【図3a】本発明の第2の実施形態によるアクティブ枕システムのセンサユニットを示す図である。
【図3b】本発明の第2の実施形態によるアクティブ枕システムのセンサユニットを示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態によるアクティブ枕システムのセンサユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のこれら及び他の特性、特徴及び利点は、例示を介して、本発明の原理を説明する対応する図面を考慮し、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。説明は、例示のためだけに与えられるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。以下に示される参照符号は、添付された図面を参照するものである。
【0020】
本発明は、特定の実施形態及び特定の図面を参照して説明されることになるが、本発明はそれらに限定されるものではなく、添付された請求項によってのみ定まるものである。記載される図面は、概略的にのみ描かれ、限定するものではない。図面において幾つかの要素の大きさが誇張されている場合があり、説明目的のため実際のスケール通りに描かれていない場合がある。
【0021】
「a」「an」「the」といった不定冠詞又は定冠詞が単数形名詞を参照するとき使用される場合、これは、特に記述がない限り、その名詞が複数あることも含むものとする。更に、明細書及び請求項における第1、第2、第3等の用語は、同様な要素間を識別するのに使用され、必ずしも順次的な順序又は実際の順序を表すものではない。そのように使用されるこれらの用語は、適切な環境下において互いに交換可能であり、本書に述べられる本発明の実施形態は、本書に説明又は図示される順序以外の他の順番で動作することができる点を理解されたい。更に、明細書及び請求項におけるトップ(表面、上部)、ボトム(底面、下部)、オーバー(上)、アンダー(下)等の用語は、説明目的で使用されるものであり、必ずしも相対的な位置を表すものではない。そのように使用されるこれらの用語は、適切な環境下において互いに交換可能であり、本書に述べられる本発明の実施形態は、本書に説明又は図示される方向以外の他の方向で動作することができる点を理解されたい。本明細書及び請求項において使用される「有する」という用語は、その後に記載される手段を限定するものとして解釈されるべきでない点に留意されたい。これは、他の要素又はステップを除外するものではない。従って、「手段A及び手段Bを有するデバイス」という表現の範囲は、要素A及び要素Bのみからなるデバイスに限定されるべきではない。それは、本発明に関して、デバイスの関連要素がAとBとのみであることを意味する。
【0022】
図1は、本発明の第1の実施形態によるアクティブ枕システム1の概略的な説明を示す。アクティブ枕システム1は、挙動記録装置9、処理ユニット9'及びアクチュエータユニット10を中に持つ枕2を有する。挙動記録装置は、枕2を用いる人の休息状態を決定するため、加速度センサ12を有する。加速度センサ12は、人の体運動を測定し、好ましくは挙動記録装置9の一部である処理ユニット9'は、加速度センサ12の測定された信号を分析し、及び実際の人間の睡眠深度、睡眠フェーズ等を決定するため、この人の運動パターンを解釈する。その後、処理ユニット9'は決定された睡眠深度、睡眠フェーズ等に基づき、フィードバック信号を生成する。この信号は、アクチュエータユニット10により処理される。本実施例では、アクチュエータユニット10は、人に対して音楽又は一つのトーンを再生する追加的なラウドスピーカ11を有する。夕方遅く又は夜間に人が起きている状態が挙動記録装置9により検出されると、アクチュエータユニット10は、例えば人を眠くするため、リラックスさせ酔わせる(sousing)音楽又はトーンを再生する。好ましくは、ラウドスピーカ11は、単調なトーン、又は鳥の鳴き声、海の音、波音等の大自然の音を再生する。一方、挙動記録装置9は、人の実際の休息状態を連続して監視し、例えば人が(再び)深い眠りに入るとき、ラウドスピーカ11の再生を停止又はフェードアウトさせる。別の実施形態では、アクチュエータユニット10は、例えば挙動記録装置9が人の眠りの実際の深さを検出する場合、快適な起床体験をこの人にもたらすよう、朝の起床時間に枕2の表面を照射する光源を有する。別の実施形態では、アクティブ枕システムは、ソファーに一体化され、このソファーを使用する人に、人のリラックス状態及び復活状態を改善させるリラックスサウンド又は音楽を提供する。また、このシステムは、リラックスサウンド又は音楽の再生をこの人の挙動及び休息状態に適合させるため、ユーザの反応及び休息状態も同時に監視する。
【0023】
図2は、本発明の第2の実施形態によるアクティブ枕システム1の概略的な説明を示す。アクティブ枕システム1は、中にセンサユニット3及び空調ユニット4を備える枕2を有する。センサユニット3は、枕2の表面の近くで実際の環境条件を測定する。このユニットは、好ましくは枕2を用いる人の頭と接触する。センサユニット3は、頭の、又は、枕2の表面の温度を測定する温度センサ6、枕2の表面の湿度を測定する湿度センサ、及び/又は人の汗を決定するため、人の皮膚の電気コンダクタンスを測定する皮膚電気反応(GSR)センサ7を組み込む。測定された値は、人の体の温度及び湿度に関する指示を与えるのに使用され、及び従って、人の実際の環境条件を決定するため、センサユニット3の一部である処理ユニット3'により分析される。これらの決定された実際の環境条件に基づき、空調ユニット4は、最適な環境条件を人に与えるため、処理ユニット3'により起動される。枕2の、又は、人の頭の温度が、特定の閾値を越える場合、空調4は、気流により枕2の表面を冷却し始める。温度が、別の閾値以下まで下がる場合、空調4は、例えば冷却するのを止める。従って、空調4は、音響ジェット冷却機構4'を有する。そこでは、回転インペラではなく、振動している膜により、気流が与えられる。このアクティブ枕システム1において、空調4は、チャンバにおけるラウドスピーカ5からなる。このチャンバにおける特殊な構造を介して、特定の周波数を適用することにより、デバイスを冷却するために使用されることができるエアジェットが生み出される。斯かるシステムにより生み出されるノイズは、規則的なファンベースのソリューションより少なく、デバイスを防音化することにより更に減らされることができる。この研究において、音響合成ジェット冷却法が小型化を可能にすることが示され、これは非常に信頼性が高い。なぜなら、これは、可動パーツが1つだけであり、それが、磁場により駆動されて摩擦がないからである。これは、ポンプといった水、又はファンといった気流に基づかれる他の冷却ベースの方法とは対照的である。
【0024】
別の好ましい実施形態において、処理ユニット3'は、腕時計のバンドにより人の体に直接付けられる追加的なセンサユニット3"に無線接続される。追加的なセンサユニット3"は、温度センサ6、皮膚電気反応センサ7及びパルスセンサを有する。センサユニット3"は、例えば、人の皮膚とまっすぐに接触する腕時計の筐体15に一体化される。腕時計の筐体15及び追加的なセンサユニット3"が、図3a及び図3bに概略的に示される。
【0025】
図4は、本発明の第3の実施形態によるアクティブ枕システムのセンサユニット3を示す。ここで、センサユニット3は、眠りの間、ユーザの落ち着きのなさを検出するために用いられることができる3D加速度計を有する。モジュール全体は、直径35mm、重さ13.5gであり、丸1日の使用を可能にする60mAhで3.7Vのリチウム充電式バッテリを具備する。このデバイスは代替的に、例えば埋め込まれたコイルを持つ表面に枕を置くことにより再充電されるリチウムポリマータイプといった充電式バッテリを具備することができる。枕における対応するコイルでの誘導を介して、バッテリが充電される。従って、センサユニット3は、上面側に印刷されたアンテナを有する。枕2の温度は、例えば熱電対又は半導体温度センサといった温度センサ6により測定されることができる。後者の利点は、それらがかなり小さくて、正確で及び安価であるという点にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の休息状態を操作するアクティブ枕システムであって、
枕と、
センサユニットと、
前記センサユニットにより起動される空調ユニットとを有し、
前記空調ユニットが、前記枕に一体化され、音響合成ジェット冷却機構を有する、アクティブ枕システム。
【請求項2】
前記合成ジェット冷却機構が、ラウドスピーカ及び/又はダイアフラムポンプを有する、請求項1に記載のアクティブ枕システム。
【請求項3】
前記センサユニットが、湿度センサ、温度センサ及び/又は皮膚電気反応センサを有する、請求項1又は2の一項に記載のアクティブ枕システム。
【請求項4】
前記センサユニット及び/又は前記空調ユニットが、前記枕のクッション物質に入れられる、請求項1乃至3の一項に記載のアクティブ枕システム。
【請求項5】
前記クッション物質と前記センサユニット及び/又は前記空調ユニットとの間で中間層が組み立てられ、前記クッション物質が、前記中間層より柔軟である、請求項4に記載のアクティブ枕システム。
【請求項6】
前記中間層が、複数の空気排気ダクトを有する、請求項3又は4の一項に記載のアクティブ枕システム。
【請求項7】
人の休息状態を操作するアクティブ枕システムであって、
前記人の休息状態を決定する挙動記録装置と、
前記挙動記録装置により起動され、前記人の休息状態を操作するアクチュエータユニットとを有する、アクティブ枕システム。
【請求項8】
前記挙動記録装置が、加速度センサ、力センサ、圧力センサ及び/又は歪み計を有する、請求項7に記載のアクティブ枕システム。
【請求項9】
温度センサ、皮膚電気反応センサ、心電計、脳波計、パルスモニタ、マイク、いびき検出器、呼吸検出器及び/又は光センサを更に有する、請求項7又は8の一項に記載のアクティブ枕システム。
【請求項10】
前記アクチュエータユニットが、送風機、追加的なラウドスピーカ、光源、空気清浄機、空調、加熱デバイス、バイブレータ及び/又は電磁エミッタを有する、請求項7乃至9の一項に記載のアクティブ枕システム。
【請求項11】
人の休息状態を操作する方法において、
挙動記録装置の測定により前記人の運動を測定するステップと、
前記人の前記測定された運動に基づき、前記人の休息状態を決定するステップと、
前記人の休息状態を操作するため、前記決定された人の休息状態に基づき、フィードバック信号を生成するステップとを有する、方法。
【請求項12】
フィードバック信号を生成するステップが、音、光、振動、電磁波、風味をつけた空気、熱及び/又は冷却空気を放出するステップを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
人の休息状態を操作する方法において、
実際の環境条件を決定するステップと、
前記決定された環境条件に基づき、音響合成ジェットを生成するためラウドスピーカを起動させるステップとを有する、方法。
【請求項14】
前記環境条件を測定するステップが、前記人の温度及び/又は皮膚電気反応を測定するステップを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記環境条件を測定するステップが、前記人の環境における温度及び/又は湿度を測定するステップを有する、請求項13又は14の一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−526593(P2012−526593A)
【公表日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−510419(P2012−510419)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【国際出願番号】PCT/IB2010/052066
【国際公開番号】WO2010/131190
【国際公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】