説明

アクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法

【課題】硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として好適に用いることができるアクリル(メタ)アクリレート樹脂を、ゲル化することなく安定して製造する製造方法を提供する。
【解決手段】エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを重合させて得られたエポキシ基含有アクリル系重合体(A)と、カルボキシル基および2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(B)とを、アクリル系重合体(A)中のエポキシ基のモル量(a)と化合物(B)中のカルボキシル基のモル量(b)との比〔(a)/(b)〕が1.5〜4となるように反応させることを特徴とするアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、フィルム基材等の薄膜のプラスチック基材への塗工した際にも硬度が高いく、硬化収縮が少ない硬化塗膜が得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物をゲル化することなく製造できる製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アセチル化セルロース樹脂などを用いて製造されるプラスチックフィルムは、工業用途で多用されている。これらフィルムは、例えば、フラットパネルディスプレイの内部に組み込まれる偏光板保護フィルムとして利用されるが、これらのフィルムには、高い耐擦傷性が求められている。
【0003】
耐擦傷性を高める方法としては、種々の方法が検討されているが、有機溶剤を使用しない等の環境上の優位性の点から、近年、フィルム上に架橋密度の高い多官能アクリレートを主体とした活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布し、紫外線(UV)や電子線(EB)等の活性エネルギー線で硬化させハードコート層を形成する方法が実施されるようになってきている。
【0004】
このハードコート層に要求される耐擦傷性としては、例えば、偏光板保護フィルムとして80μm厚TACフィルムを基材とする場合、該フィルム上で鉛筆硬度4Hレベルの高硬度が要求される。
【0005】
しかしながら、前記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は硬化反応の際に体積収縮が生じ、その結果、フィルムがカールする場合がある。フィルムが薄いほどカールが起こり易いが、近年、例えば、フラットパネルディスプレイの薄型化に伴い、偏光板保護フィルムもより薄いもの、例えば、40μm厚のTACフィルムを用いる動きがあるなど、カールし易い膜厚のフィルムを用いるようになってきている。従って、硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜が得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が要求されてきている。
【0006】
硬度が高く、カールしにくい活性エネルギー線硬化型樹脂組成物としては、例えば、エポキシ当量が120〜500g/eq、重量平均分子量が5,000〜100,000およびガラス転移温度が30℃以上のエポキシ基含有(メタ)アクリル重合体にα,β−不飽和モノカルボン酸を付加反応させてなる(メタ)アクリル当量が200〜600g/eqである反応性ポリマー(A)〔アクリル(メタ)アクリレート樹脂〕を含有する組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1において、反応性ポリマー(A)は例えば、エポキシ基含有(メタ)アクリル重合体とアクリル酸とを、該アクリル重合体中のエポキシ基とアクリル酸中のカルボキシル基とのモル比(カルボキシル基/エポキシ基)とを0.9〜1.1となる割合で反応させて得られている。
【0007】
前記特許文献1に記載された反応性ポリマーはアクリル酸などα,β−不飽和基を一つ有するモノカルボン酸を用いてアクリル(メタ)アクリレート樹脂を得ている。その為、該樹脂は十分な量のα,β−不飽和基を有しておらず、硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜を得るのが困難となっている。
【0008】
硬化塗膜の硬度は、例えば、アクリル(メタ)アクリレート樹脂が有するα,β−不飽和基の量を増やすことにより向上させることができる。該樹脂中のα,β−不飽和基の量を増やすには、前記モノカルボン酸としてα,β−不飽和基を複数個有するモノカルボン酸を用いることによりなすことができる。しかしながら、α,β−不飽和基を複数個有するモノカルボン酸を用いてアクリル(メタ)アクリレート樹脂を製造する場合、前記特許文献1に開示されたエポキシ基とカルボキシル基との反応モル比で反応させたのでは、反応中にゲル化が起こるなど、アクリル(メタ)アクリレート樹脂を得るのが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−069303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の課題は、硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として好適に用いることができるアクリル(メタ)アクリレート樹脂を、ゲル化することなく安定して製造する製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意検討した結果、エポキシ基含有(メタ)アクリル重合体にα,β−不飽和基を複数個有するモノカルボン酸を反応させる際に、前記特許文献1に記載された範囲を超えて(メタ)アクリル重合体中のエポキシ基に対してカルボキシル基が多量に存在するような反応系で反応性ポリマー〔アクリル(メタ)アクリレート樹脂〕を製造することによりゲル化することなくアクリル(メタ)アクリレート樹脂が得られること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを重合させて得られたエポキシ基含有アクリル系重合体(A)と、カルボキシル基および2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(B)とを、アクリル系重合体(A)中のエポキシ基のモル量(a)と化合物(B)中のカルボキシル基のモル量(b)との比〔(a)/(b)〕が1.5〜4となるように反応させることを特徴とするアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の製造方法によると、硬度が高く、且つ、よりカールしにくい硬化塗膜が得られるコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物として好適に用いることができるアクリル(メタ)アクリレート樹脂を、ゲル化することなく安定して製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の製造方法で用いるエポキシ基含有アクリル系重合体(A)は、エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを重合させて得られる。エポキシ基含有アクリル系重合体(A)は必要に応じてエポキシ基を有する(メタ)アクリレート以外の重合性単量体を併用して製造しても良い。
【0015】
前記不飽和二重結合及びエポキシ基を有する重合性単量体しては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、βーメチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ラクトン変性(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ビニルシクロヘキセンオキシド等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0016】
エポキシ基含有アクリル系重合体(A)を製造する際に用いるエポキシ基を有する(メタ)アクリレートの使用量は通常30〜100重量部好ましくは、50〜100重量部である。他の重合性単量体は、任意成分であり、その使用量は通常0〜70重量部、好ましくは、0〜50重量部である。
【0017】
エポキシ基含有アクリル系重合体(A)の製造時に必要に応じて使用しても良い他の重合性不飽和単量体としては、例えば、以下の重合性単量体等が挙げられる。
【0018】
(1)(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の炭素数1〜22のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル類;
【0019】
(2)(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル等の脂環式のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0020】
(3)(メタ)アクリル酸ベンゾイルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等の芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
【0021】
(4)(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル;(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリセロール;ラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール基を有する(メタ)アクリル酸エステル等のヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸エステル類;
【0022】
(5)フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルブチル、イタコン酸メチルエチルなどの不飽和ジカルボン酸エステル類;
【0023】
(6)スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン誘導体類;
【0024】
(7)ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジメチルブタジエンなどのジエン系化合物類;
【0025】
(8)塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリデン類;
【0026】
(9)メチルビニルケトン、ブチルビニルケトンなどの不飽和ケトン類;
【0027】
(10)酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;
【0028】
(11)メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;
【0029】
(12)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル類;
【0030】
(13)アクリルアミドやそのアルキド置換アミド類;
【0031】
(14)N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;
【0032】
(15)フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくはヘキサフルオロプロピレンの如きフッ素含有α−オレフィン類;またはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートもしくはパーフルオロエチルオキシエチル(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル(メタ)アクリレート類等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体類;
【0033】
(16)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリル基含有(メタ)アクリレート類;
【0034】
(17)N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0035】
エポキシ基含有アクリル系重合体(A)を製造する際に用いても良い他の重合性不飽和単量体は、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
【0036】
前記エポキシ基含有アクリル系重合体(A)は、公知慣用の方法を用いて重合(共重合)させれば得られ、その共重合形態は特に制限されない。触媒(重合開始剤)の存在下に、付加重合により製造することができ、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれでもよい。また共重合方法も塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合方法が使用できる。
【0037】
ここで、溶液重合等に用いることができる溶媒として代表的なものを挙げれば、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン等のケトン系溶媒;
【0038】
エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;
【0039】
ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸−n−ブチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−nーブチル、酢酸−n−アミル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のエステル系溶媒;
【0040】
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ジアセトンアルコール、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶媒;
【0041】
トルエン、キシレン、ソルベッソ100、ソルベッソ150、スワゾール1800、スワゾール310、アイソパーE、アイソパーG、エクソンナフサ5号、エクソンナフサ6号等の炭化水素系溶媒が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良いが、白濁することなくアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物が得やすいことからアルコール系溶剤が好ましく、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルがより好ましい。
【0042】
また、後述するエポキシ基含有アクリル系重合体(A)と、カルボキシル基または無水酸基ならびに2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(B)との反応を効率的に行うためには100〜150℃の高温で行う方が好ましく、この観点から溶媒の沸点は100℃以上、好ましくは100〜150℃のものを用いるのが好ましい。
【0043】
また、上述の触媒としては、ラジカル重合開始剤として一般的に知られるものが使用でき、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物および過酸化水素等が挙げられる。
【0044】
触媒として過酸化物を用いる場合には、過酸化物を還元剤とともに用いてレドックス型開始剤としてもよい。
【0045】
前記エポキシ基含有アクリル系重合体(A)のエポキシ当量としては、140〜500g/eqが好ましく、140〜400g/eqがより好ましい。更にエポキシ基含有アクリル系重合体(A)のガラス転移温度としては、30℃以上が好ましく、30〜100℃がより好ましい。
【0046】
なお、本発明においてエポキシ当量とは、JIS−K−7236にて定義される値であり、ガラス転移温度(Tg)は、ポリマーを構成する各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度の文献値からFOX式:1/Tg=Σ(Wx/Tx)(式中、Tg:共重合体のガラス転移温度(絶対温度)、Wx:モノマーxの重量分率、Tx:モノマーxのホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)を表す。)を用いて算出した値である。例えば、a、b、cの3成分からなる場合には、1/Tg=Wa/Ta+Wb/Tb+Wc/Tcにより導き出される。
【0047】
本発明で重量平均分子量と数平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用い、下記の条件により求めた。
測定装置 ; 東ソー株式会社製 HLC−8220
カラム ; 東ソー株式会社製ガードカラムHXL−H
+東ソー株式会社製 TSKgel G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSKgel G2000HXL
検出器 ; RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製 SC−8010
測定条件: カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4重量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
【0048】
本願発明で用いる化合物(B)は、カルボキシル基および2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する。具体的には、例えば、水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物と酸無水物を反応させて得られる反応生成物(B1)を例示することができる。
【0049】
前記水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物の具体例としては、例えば、ジグリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどを挙げることができ、こられの1種または2種以上を用いることができる。
【0050】
前記水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物の中でも、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが、硬度が高く、且つ、硬化収縮の少ないアクリル(メタ)アクリレート樹脂が得られることから好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートがより好ましい。
【0051】
前記水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物と反応させる酸無水物としては、有機カルボン酸無水物が好ましく用いられる。具体例としては、無水コハク酸、無水1−ドデセニルコハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、無水テトラクロロフタル酸、無水テトラブロモフタル酸、無水トリメリット酸などの同一分子内に1個の酸無水物基を有する多価カルボン酸無水物、無水ピロメリット酸、無水フタル酸ニ量体、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸無水物、無水トリメリット酸・エチレングリコールエステル(市販品としては、例えば、新日本理化(株)製、商品名リカシッドTMEG−100がある)等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0052】
そのうちでも、酸無水物としては、無水コハク酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物が反応性に優れる点から好ましく用いられる。
【0053】
前記水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物と有機カルボン酸との反応に当たっては、水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物中に含まれる水酸基の全てが酸性基になるような量で酸無水物を用いることが好ましい。
【0054】
前記水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物と有機カルボン酸との反応は、常法に従って行うことができ、例えば、水酸基および2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物に有機カルボン酸を加えて、触媒の存在下に、60〜110℃の温度で1〜20時間反応させる方法により得られる。
【0055】
前記触媒としては、例えば、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、酸化亜鉛等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
【0056】
本発明の製造方法ではアクリル系重合体(A)と化合物(B)とを、アクリル系重合体(A)中のエポキシ基のモル量(a)と化合物(B)中のカルボキシル基のモル量(b)との比〔(a)/(b)〕が1.5〜4となるように反応させることを特徴とする。比〔(a)/(b)〕が1.5より小さいと反応途中にゲル化を引き起こし所望のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物を得ることが困難になることから好ましくない。比〔(a)/(b)〕が4より大きいと、得られる組成物中のアクリル系重合体(A)由来のアクリル(メタ)アクリレート樹脂の量が極端に少なくなり、硬化塗膜のカールが大きくなってしまうことから好ましくない。前記比〔(a)/(b)〕は2〜4がより好ましい。
【0057】
アクリル系重合体(A)と化合物(B)との反応は通常、両成分を混合し、80〜120℃程度に加熱することにより行われる。
【0058】
尚、本発明で用いるアクリル系重合体(A)は重合性不飽和二重結合を1分子あたり一つ有する単量体を重合して得られる構造を主骨格とする重合体が好ましいが、重合時のゲル化を生じない範囲で重合性不飽和二重結合を二つ以上有する単量体を併用しても良い。
【0059】
本発明の製造方法では、アクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物中のアクリル(メタ)アクリレート樹脂の重量平均分子量が5,000〜100,000となるようにアクリル系重合体(A)と、化合物(B)とを反応させるのが好ましく、5,000〜50,000となるように反応させるのがより好ましい。
【0060】
本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物には、必要に応じて種々の化合物を添加することができる。これらの化合物としては、例えば、無機微粒子、ポリメチルメタクリレートやポリスチレンからなる有機ビーズ、前記アクリル(メタ)アクリレート樹脂以外の重合性不飽和二重結合を有する単量体、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、離型剤、シランカップリング剤、帯電防止剤、防曇剤、着色剤等が挙げられる。
【0061】
前記無機微粒子としては、たとえば、コロイダルシリカ等が挙げられる。コロイダルシリカは、硬化塗膜の硬度を向上させ、耐擦り傷性を著しく改善する。コロイダルシリカの平均粒径(一次粒子径)としては、硬度に対する効果と塗膜の透明性の観点から1〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
【0062】
また、本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物中の無機微粒子の含有率としては、硬度に対する効果と硬化性の観点から、該組成物中の塗膜形成成分の重量を基準として15〜60重量%が好ましく、20〜50重量%がより好ましい。
【0063】
また、前記コロイダルシリカは、表面修飾によりその表面に二重結合等の機能性基を導入したものも用いることが出来る。
【0064】
前記アクリル(メタ)アクリレート樹脂以外の重合性不飽和二重結合を有する単量体としては、例えば、芳香環を有する重合性単量体、環状脂肪族構造を有する重合性単量体、複素環構造を有する重合性単量体、スチレン系化合物、直鎖状脂肪族構造を有する重合性単量体等が挙げられる。
【0065】
前記芳香環を有する重合性単量体としては、例えば、芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。芳香環を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、ベンゾイルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−フェニル−2−(4−アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2−フェニル−2−(4−アクリロイルオキシアルコキシフェニル)プロパン、2,4,6−トリクロロフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロベンジル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモベンジル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート;
【0066】
ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物構造を含む単量体、具体的には、例えば、下記一般式(1)で表される2官能(メタ)アクリレート
【0067】
【化1】

(式中、R1、R2はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表す。m1、m2はそれぞれ繰り返し単位数を示す整数であり、m1とm2との合計は平均値で1〜20である。);
【0068】
ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールFのエチレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールFのプロピレンオキシド付加物等のビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物構造を有する単量体;
【0069】
ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールSのプロピレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ハロゲン化ビスフェノールSのプロピレンオキシド付加物等のビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したビスフェノールSのアルキレンオキサイド付加物構造を有する単量体;
【0070】
2,2′−ジ(ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパン及びそれらのハロゲン化物、2,2′−ジ(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン及びそれらのハロゲン化物に(メタ)アクリル酸がエステル結合した化合物;
【0071】
ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3−フェニルフェニル]−スルフィド、ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジメチルフェニル]−スルフィド、ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)スルフォン;
【0072】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、一部ハロゲン置換されたビスフェノールA型エポキシ樹脂、一部ハロゲン置換されたビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる1種以上のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応で得られるビスフェノール型のエポキシ(メタ)アクリレートやフェノールノボラック型のエポキシ(メタ)アクリレート、クレゾールノボラック型のエポキシ(メタ)アクリレート、ナフタレン骨格のエポキシ(メタ)アクリレートまたはこれらの混合物;
【0073】
ポリオールと環状構造を有する有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート、環状構造を有するジオールと有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート、環状構造を有する有機ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応により得られるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0074】
前記環状脂肪族構造を有する重合性単量体としては、例えば、環状脂肪族を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。環状脂肪族を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジルシクロカーボネート(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0075】
前記スチレン系化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等が挙げられる。
【0076】
前記複素環系化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクトン、アクリロイルホルモリン;
【0077】
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレート、およびそれらに1〜20モルのアルキレンオキサイドあるいはεカプロラクトンを開環付加させた水酸基含有化合物などの水酸基を有する化合物に(メタ)アクリル酸がエステル結合したイソシアヌル酸構造を有する化合物等が挙げられる。
【0078】
直鎖状脂肪族構造を有する重合性単量体としては、例えば、アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。アルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ドコシル等の炭素数1〜22のアルキル基を持つ(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸ヒドロキエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリセロール、ラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等のヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸エステル類等が挙げられる。
【0079】
また、以下の重合性単量体も本発明で用いる重合性不飽和二重結合を有する単量体として例示する事ができる。例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、α−エチル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−プロピル(メタ)アクリル酸グリシジル、α−n−ブチル(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−4,5−エポキシペンチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシペンチル、βーメチルグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ラクトン変性(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシル、ビニルシクロヘキセンオキシド等の重合性不飽和二重結合及びエポキシ基を有する重合性単量体;
【0080】
(メタ)アクリル酸;β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2ーアクリロイルオキシエチルコハク酸、2ーアクリロイルオキシエチルフタル酸、2ーアクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸及びこれらのラクトン変性物等エステル結合を有する不飽和モノカルボン酸;マレイン酸等の重合性不飽和二重結合及びカルボキシル基を有する重合性単量体;
【0081】
フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、フマル酸メチルエチル、フマル酸メチルブチル、イタコン酸メチルエチルなどの不飽和ジカルボン酸エステル類;
【0082】
スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン誘導体類;ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、ジメチルブタジエンなどのジエン系化合物類;塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニルやハロゲン化ビニリデン類;メチルビニルケトン、ブチルビニルケトンなどの不飽和ケトン類;酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデンなどのシアン化ビニル類;アクリルアミドやそのアルキド置換アミド類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;
【0083】
フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレンもしくはヘキサフルオロプロピレンの如きフッ素含有α−オレフィン類;またはトリフルオロメチルトリフルオロビニルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロビニルエーテルもしくはヘプタフルオロプロピルトリフルオロビニルエーテルの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル・パーフルオロビニルエーテル類;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートもしくはパーフルオロエチルオキシエチル(メタ)アクリレートの如き(パー)フルオロアルキル基の炭素数が1から18なる(パー)フルオロアルキル(メタ)アクリレート類等のフッ素含有エチレン性不飽和単量体類;
【0084】
(16)γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリル基含有(メタ)アクリレート類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;
【0085】
(メタ)アクリル酸フォスフォエチル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェート、トリ[(メタ)アクリロイルオキシエチル]フォスフェート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
【0086】
ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールにカプロラクトン付加した化合物のジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、
【0087】
トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールメタン、およびそれらに1〜20モルのアルキレンオキサイドを付加させた水酸基含有化合物などの水酸基を3つ以上有する化合物に(メタ)アクリル酸が3分子以上エステル結合した化合物等が挙げられる。
【0088】
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−{(2−ヒドロキシ−3−トリデシルオキシプロピル)オキシ}−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体、2−(2′−キサンテンカルボキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−o−ニトロベンジロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−キサンテンカルボキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン、2−o−ニトロベンジロキシ−4−ドデシロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
【0089】
前記酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機硫黄系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤等が挙げられる。
【0090】
前記シリコン系添加剤としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ジメチルポリシロキサン共重合体、アミノ変性ジメチルポリシロキサン共重合体など如きアルキル基やフェニル基を有するポリオルガノシロキサン類が挙げられる。
【0091】
上記した如き種々の添加剤の使用量としては、その効果を十分発揮し、また紫外線硬化を阻害しない範囲であることから、アクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物100重量部に対し、それぞれ0.01〜10重量部の範囲であることが好ましい。
【0092】
本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物に加えることができる光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、3,3′,4,4′-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;
【0093】
キサントン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンなどのキサントン、チオキサントン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのアシロインエーテル類;
【0094】
ベンジル、ジアセチルなどのα-ジケトン類;テトラメチルチウラムジスルフィド、p−トリルジスルフィドなどのスルフィド類;4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの安息香酸類;
【0095】
3,3′-カルボニル-ビス(7-ジエチルアミノ)クマリン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフオリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−ベンゾイル−4′−メチルジメチルスルフィド、2,2′−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタ−ル、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリルニ量体、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−[ジ−(エトキシカルボニルメチル)アミノ]フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(4−エトキシ)フェニル−S−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−エトキシ)フェニル−S−トリアジンアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン等が挙げられる。
【0096】
前記光重合開始剤は、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。その使用量は特に制限はないが、感度を良好に保ち、結晶の析出、塗膜物性の劣化等防止するため、前記アクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物100重量部に対して0.05〜20重量部用いることが好ましく、なかでも0.1〜10重量部が特に好ましい。
【0097】
前記光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンの群から選ばれる1種または2種類以上の混合系が、硬化性が高いアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物が得られるため特に好ましい。
【0098】
前記光重合開始剤の市販品としては、例えば、Irgacure−184、同149、同261、同369、同500、同651、同754、同784、同819、同907、同1116、同1664、同1700、同1800、同1850、同2959、同4043、Darocur−1173(チバスペシャルティーケミカルズ社製)、ルシリンTPO(BASFF社製)、KAYACURE−DETX、同MBP、同DMBI、同EPA、同OA〔日本化薬(株)製〕、VICURE−10、同55(STAUFFER Co.LTD製)、TRIGONALP1(AKZO Co.LTD製)、SANDORY 1000(SANDOZ Co.LTD製)、DEAP(APJOHN Co.LTD製)、QUANTACURE−PDO、同ITX、同EPD(WARD BLEKINSOP Co.LTD製)等が挙げられる。
【0099】
さらに、本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物には前記光重合開始剤に種々の光増感剤を併用することができる。光増感剤としては、例えば、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物またはニトリル類もしくはその他の含窒素化合物等が挙げられる。
【0100】
更に本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物には、フィルム基材への接着性改良等を目的として、前記アクリル(メタ)アクリレート樹脂以外のその他の樹脂を併用することができる。
【0101】
前記その他の樹脂としては、例えば、メチルメタクリレート樹脂、メチルメタクリレート系共重合物等のアクリル樹脂;ポリスチレン、メチルメタクリレート−スチレン系共重合物;ポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリブタジエンやブタジエン−アクリロニトリル系共重合物などのポリブタジエン樹脂;ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂等が挙げられる。
【0102】
本発明のフィルム基材は、本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させて得られる硬化層を有することを特徴とする。具体的には、各種フィルム基材に公知の方法でコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布、乾燥後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させて得られるものである。
【0103】
コーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の塗布量としては、例えば、各種フィルム基材上に、乾燥後の重量が0.1〜30g/m、好ましくは1〜20g/mになるように塗布するのが好ましい。
【0104】
本発明のコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布するフィルム基材としては、各種公知の基材にもちいることができる。具体的には、例えば、プラスチック(ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ノルボルネン系樹脂等)等が挙げられる。
【0105】
本発明の製造方法で得られるアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の塗布方法としては、特に限定されず公知の方法を採用することができ、例えばバーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷法等が挙げられる。
【0106】
照射する活性エネルギー線としては、例えば、紫外線や電子線が挙げられる。紫外線により硬化させる場合、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置が使用され、必要に応じて光量、光源の配置などが調整されるが、高圧水銀灯を使用する場合、通常80〜160W/cmの光量を有したランプ1灯に対して搬送速度5〜50m/分で硬化させるのが好ましい。一方、電子線により硬化させる場合、通常10〜300kVの加速電圧を有する電子線加速装置にて、搬送速度5〜50m/分で硬化させるのが好ましい。
【実施例】
【0107】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。例中の部及び%は、特に記載のない限り、すべて質量基準である。
【0108】
合成例1〔カルボキシル基および2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(B)の合成〕
攪拌装置、冷却管および窒素導入管を備えた反応装置に、アロニックスM−510〔東亞合成株式会社製:ペンタエリスリトールトリアクリレート、水酸基価=110〕を510部、無水コハク酸を100部仕込み、攪拌しながら系内温度が80℃になるまで昇温した。ついで、トリフェニルホスフィン5部加えた。さらに、同温度で5時間保持し、カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を得た。このカルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)の酸価は90であった。
【0109】
合成例2(同上)
攪拌装置、冷却管および窒素導入管を備えた反応装置に、アロニックスM−403〔東亞合成株式会社製:ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、水酸基価=75〕を748部、無水コハク酸を100部仕込み、攪拌しながら系内温度が80℃になるまで昇温した。ついで、トリフェニルホスフィン5部加えた。さらに、同温度で5時間保持し、カルボキシル基含有多官能アクリレート(B2)を得た。このカルボキシル基含有多官能アクリレート(B2)の酸価は66であった。
【0110】
実施例1
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、メトキシプロパノールを60部仕込み、攪拌しながら系内温度が120℃になるまで昇温した。ついで、メタクリル酸グリシジルを80部、メタクリル酸メチルを20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油株式会社製「パーブチルO」)5部からなる混合液を4時間かけて滴下した。滴下後、同温度で10時間保持し、エポキシ基含有アクリル系重合体(A1)を得た。アクリル系重合体(A1)は、不揮発分65.0%、エポキシ当量285g/eq(固形分)であった。
【0111】
次に、攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび空気導入管を備えた反応装置に、アクリル系重合体(A1)を43部、カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を187部、メトキノン0.05部、トリフェニルホスフィン1.2部、メトキシプロパノールを100部加え、反応液中に空気をバブリングさせながら105℃まで昇温し、10時間保持して反応させ、アクリルアクリレート樹脂組成物(1)を得た。アクリルアクリレート樹脂組成物はゲル化することなく製造することができた。
【0112】
実施例2
カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を140部加えた以外は実施例1と同様の操作を行い、アクリルアクリレート樹脂組成物(2)を得た。アクリルアクリレート樹脂組成物(2)はゲル化することなく製造することができた。
【0113】
実施例3
カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を374部加えた以外は実施例1と同様の操作を行い、アクリルアクリレート樹脂組成物(3)を得た。該アクリルアクリレート樹脂組成物(2)はゲル化することなく製造することができた。
【0114】
実施例4
カルボキシル基含有多官能アクリレート(B2)を137部加えた以外は実施例1と同様の操作を行い、アクリルアクリレート樹脂組成物(4)を得た。該アクリルアクリレート樹脂組成物(2)はゲル化することなく製造することができた。
【0115】
比較例1
カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を131部加えた以外は実施例1と同様の操作を行ったが、105℃まで昇温し、3時間経過したあたりで系内にゲル物が発生し始めた為、反応を中止した。
【0116】
比較例2
カルボキシル基含有多官能アクリレート(B1)を420部加えた以外は実施例1と同様の操作を行ったが、105℃まで昇温し、10時間保持して反応させ、比較対象用アクリルアクリレート樹脂組成物(2´)を得た。該アクリルアクリレート樹脂組成物(2´)はゲル化することなく製造することができた。
【0117】
試験例1
アクリルアクリレート樹脂組成物(1)20部(固形分換算10部)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャルティケミカルズ社製「Irgacure184」)4重量部、酢酸ブチル5重量部を攪拌混合してコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物1を得た。得られた組成物1を、トリアセチルセルロースフィルム(80μm厚)に膜厚10μmになるように塗布し、80℃で1分乾燥させ、窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて250mJ/cm照射して硬化させた。得られた塗膜の鉛筆硬度は4H、5cm角のフィルムの4頂点の浮き平均で表されるカール値は0.4mmであった。尚、カール値は小さい程フィルムのカールが小さいことを表す。
【0118】
試験例2〜3及び比較例
第1表に示す配合を用いた以外は実施例1と同様にしてコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2〜3及び比較対照用コーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物2′を得た。実施例1と同様の評価を行い、その結果を第1表に合わせて示す。
【0119】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ基を有する(メタ)アクリレートを重合させて得られたエポキシ基含有アクリル系重合体(A)と、カルボキシル基および2個以上の(メタ)アクリロイル基とを有する化合物(B)とを、アクリル系重合体(A)中のエポキシ基のモル量(a)と化合物(B)中のカルボキシル基のモル量(b)との比〔(a)/(b)〕が1.5〜4となるように反応させることを特徴とするアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。
【請求項2】
前記アクリル系重合体(A)中のエポキシ基のモル量(a)と化合物(B)中のカルボキシル基のモル量(b)との比〔(a)/(b)〕が2〜4となるように反応させる請求項1記載のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記エポキシ基含有アクリル系重合体(A)としてエポキシ当量が128〜600のアクリル系重合体を用い、化合物(B)として(メタ)アクリロイル基当量が110〜170の化合物を用いる請求項1記載のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
前記化合物(B)として無水コハク酸とペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートとを反応させて得られる化合物を用いる請求項1記載のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
前記化合物(B)として無水コハク酸とジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートとを反応させて得られる化合物を用いる請求項1記載のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
アクリル系重合体(A)と化合物(B)とをアルコール系溶剤中で反応させる請求項1〜5のいずれか1項記載のアクリル(メタ)アクリレート樹脂組成物の製造方法。

【公開番号】特開2011−190310(P2011−190310A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55851(P2010−55851)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000002886)DIC株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】