説明

アゴニストDR5結合ポリペプチド

本発明は、TRAIL細胞表面受容体2(ここでは「DR5」ともいう)に向けられたアミノ酸配列、ならびにその化合物またはコンストラクト、特に、タンパク質およびポリペプチドならびにそれらをコードするヌクレオチド(ここでは、これら全部を「NB剤」という)、ならびにそれらのフラグメント、医薬上有効なその変異体、そしてDR5関連疾患および障害の診断および処置におけるそれらの使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒトDR5に特異的に結合するNB剤の単一可変ドメインの単量体を少なくとも1つは含む単離されたポリペプチド。
【請求項2】
該単一可変ドメインが、a)配列番号63〜68の任意の1つ以上から選択される1つ以上の相補性決定領域3(CDR3)配列を含む単一可変ドメイン;b)配列番号63〜68の任意の1つ以上から選択される少なくとも1つのCDR3に対して90%の同一性を有する1つ以上の相補性決定領域3(CDR3)配列を含む単一可変ドメイン;およびc)配列番号63〜68の任意の1つ以上から選択される少なくとも1つのCDR3に対して少なくとも95%の同一性を有する1つ以上の相補性決定領域3(CDR3)配列を含む単一可変ドメイン、からなる群より選択される、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
該単一可変ドメインが、a)配列番号1〜5、26、30および87を有する単一可変ドメイン;およびb)配列番号1〜5、26、30および87を有する少なくとも1つの単一可変ドメインに対して少なくとも95%の同一性を有する単一可変ドメインからなる群より選択される、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項4】
ヒトDR5に特異的に結合する単一可変ドメインの単量体型サブユニットを少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つは含み、該サブユニットがポリペプチドリンカーによって連結されていてもよい、単離されたポリペプチド。
【請求項5】
該ポリペプチドが単一可変ドメインの同一単量体を含み、該単一可変ドメインが、a)配列番号1〜5、26、30および87を有する単一可変ドメイン;b)配列番号1〜5、26、30および87を有する少なくとも1つの単一可変ドメインに対して少なくとも90%の同一性を有する単一可変ドメイン、ならびにc)配列番号1〜5、26、30および87を有する少なくとも1つの単一可変ドメインに対して少なくとも95%の同一性を有する単一可変ドメイン、からなる群より選択される、請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項6】
a)配列番号6、9、12〜14、17、20、27および31を有するアミノ酸配列;およびb)配列番号6、9、12〜14、17、20、27および31を有する該アミノ酸配列に対して少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列、からなる群の1つ以上のサブユニットから選択されるアミノ配列を含む、請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項7】
Colo205、Jurkat、Molt4、H2122、H226およびH2052からなる群より選択される少なくとも2つの腫瘍細胞株のパネルに対して、100nM以下のインビトロ力価(IC50)を有する、ヒトDR5に特異的に結合する請求項4に記載のポリペプチド。
【請求項8】
10nM以下、1nM以下、または100pM以下のインビトロ力価を有する、請求項7に記載のポリペプチド。
【請求項9】
配列番号1〜22、26〜33、87および88の1つ以上のアミノ酸配列からなる群より選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
【請求項10】
配列番号41〜44(CDR1);配列番号51〜55(CDR2);配列番号63〜68(CDR3)、より好ましくは配列番号51〜55および配列番号63〜68のいずれかに示すCDR領域の少なくとも1つに対して少なくとも60、70、80、90、95または100パーセントの配列同一性を有する相補性決定領域(CDR)を少なくとも1つは含む、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
【請求項11】
ヒト化免疫グロブリン、ラクダ化免疫グロブリン、もしくは親和性最適化技法によって得ることができる免疫グロブリン、またはそれらのフラグメントである、前記請求項のいずれか一項に記載の単離されたポリペプチド。
【請求項12】
軽鎖可変ドメイン配列(例えばVL配列)から本質的になるか、重鎖可変ドメイン配列(例えばVH配列)から本質的になるか、またはドメイン抗体、単一ドメイン抗体、dAbおよびラクダ科抗体もしくはフラグメント(VHH配列を含むが、これに限るわけではない)である、前記請求項のいずれか一項に記載の単離されたポリペプチド。
【請求項13】
(a)配列番号1〜22、26〜40、87〜88、および103〜104のアミノ酸配列または配列番号96〜99の少なくとも1つによってコードされるアミノ酸配列の少なくとも1つに対して少なくとも90%のアミノ酸同一性(ここで、アミノ酸同一性の程度を決定する目的には、CDR配列を形成するアミノ酸残基を無視する)を有し、
(b)場合によっては、Kabatのナンバリングでアミノ酸位置11、37、44、45、47、83、84、103、104および108の1つ以上がヒューマニア化されている、
VHH配列から本質的になる、前記請求項のいずれか一項に記載の単離されたポリペプチド。
【請求項14】
前記請求項のいずれか一項に記載の1つ以上のポリペプチドを含むか、または前記請求項のいずれか一項に記載の1つ以上のポリペプチドから本質的になり、さらに1つ以上の他の基、残基、部分または結合ユニットを含んでもよい化合物であって、細胞アポトーシスを強化する能力を有する化合物。
【請求項15】
該少なくとも3つ、4つ、5つ以上の一価結合ポリペプチドが全て、ヒトDR5の同じ結合領域に向けられている、請求項14のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
該少なくとも1つの一価結合ポリペプチドがDR5の一結合領域に向けられており、少なくとも1つの他の一価結合ポリペプチドがDR5のもう一つの異なる結合領域または別のDR5の結合領域に向けられている、請求項14のいずれかに記載の化合物。
【請求項17】
薬物として使用するための、請求項1のいずれかに記載のポリペプチド。
【請求項18】
抗がん治療薬として使用するための、請求項17に記載のポリペプチド。
【請求項19】
請求項18に記載のポリペプチドおよび少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤および/または佐剤。
【請求項20】
細胞アポトーシスの強化によって処置することができる障害を防止および/または処置するための方法であって、その必要がある対象に、前記請求項のいずれか一項に記載の少なくとも1つのポリペプチドの医薬有効量を投与することを含む方法。
【請求項21】
該障害がDR5活性のアゴニズムに応答する増殖性疾患である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
該増殖性疾患が、
a)原発性がんおよび転移がん、例えば腎細胞癌、肺のがん(例えば小細胞肺がん「SCLC」および非小細胞肺がん「NSCLC」)、膵臓のがん、造血器悪性腫瘍、神経膠腫、星状細胞腫、中皮腫、直腸結腸がん、前立腺がん、骨肉腫、黒色腫、リンパ腫(バーキットリンパ腫を含むが、これに限るわけではない)、乳がん、子宮内膜がん、肝がん、胃がん、皮膚がん、卵巣がんおよび任意の起源を持つ扁平上皮細胞がん(肺、頭頸部、乳房、甲状腺、子宮頸部、皮膚、および/または食道の扁平上皮細胞がんを含むが、これらに限るわけではない)から選択される1つ以上の固形がん;
b)とりわけ急性T細胞白血病(T-ALL)などのT細胞白血病、急性B細胞白血病(B-ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性骨髄性白血病(AML)、形質細胞骨髄腫および多発性骨髄腫(MM)を含む白血病から選択される1つ以上の液状がん;および
c)炎症性疾患および自己免疫疾患、例えば全身性エリテマトーデス、橋本病、関節リウマチ、移植片対宿主病、シェーグレン症候群、悪性貧血、アジソン病、強皮症、グッドパスチャー症候群、クローン病、自己免疫性溶血性貧血、不妊症、重症筋無力症、多発性硬化症、バセドー病、血栓性血小板減少症、血小板減少性紫斑病、インスリン依存性真性糖尿病、アレルギー;喘息、アトピー性疾患;動脈硬化;心筋炎;心筋症;糸球体腎炎;および低形成性貧血の1つ以上を含む、1つ以上の非がん適応症
から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
増殖性疾患が膵がんである、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
増殖性疾患がT-ALLである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
増殖性疾患が中皮腫である、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
増殖性疾患が任意の組織に由来する扁平上皮細胞癌である、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
増殖性疾患がAMLである、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
増殖性疾患が黒色腫である、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
増殖性疾患が骨髄腫である、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
CDRがKabatおよび/またはChothiaの規則に従って算定される前記請求項のいずれか一項以上に記載の単離されたポリペプチド。
【請求項31】
表29Aに記載のDR5エピトープに結合するか、表30Aに記載のDR5エピトープに結合する、前記請求項のいずれか一項以上に記載のNBコンストラクト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図6−3】
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【公表番号】特表2013−519364(P2013−519364A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552395(P2012−552395)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051958
【国際公開番号】WO2011/098520
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(504389991)ノバルティス アーゲー (806)
【出願人】(507123844)アブリンクス ナームローゼ フェンノートシャップ (4)
【Fターム(参考)】