説明

アゴメラチンの、口腔粘膜または舌下投与のための口内分散性医薬組成物

【課題】口腔、口腔粘膜または舌下の経路によって、アゴメラチンを投与するための、固体の被覆される口内分散性医薬組成物の提供。
【解決手段】アゴメラチンの、被覆された固体の口内分散性医薬組成物であって、アゴメラチンおよび口内分散性配合物を得ることを可能にする賦形剤を含む中心核または中心層、および口内分散性のコーティングを含む、医薬組成物。該口内分散性の医薬組成物は、液体の必要性および嚥下の問題なしに、口腔から迅速に消失するという点で、患者の順守および快適感を改善。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経口、口腔粘膜または舌下の経路による、アゴメラチンの投与のための、新規な被覆される固体の口内分散性医薬形態に関する。
【0002】
式(I):
【0003】
【化1】

【0004】
で示される、アゴメラチンもしくはN−[2−(7−メトキシ−1−ナフチル)エチル]アセトアミドならびにその水和物、結晶質形態および薬学的に許容され得る酸もしくは塩基との付加塩は、価値ある薬理学的特性を有する。すなわち、それは、メラトニン作用系レセプターの選択的アゴニストであり、他方では、5−HT2Cレセプターのアンタゴニストであって、中枢神経系における活性をそれに付与する。これらの特性は、それに、中枢神経系における、より特別には、重度うつ病、季節性情動障害、睡眠障害、心臓血管病変、消化系病変、時差ぼけから生じる不眠および疲労、食欲障害および肥満症の処置における活性を与える。
【0005】
アゴメラチン、その製造および治療におけるその使用は、欧州特許明細書 第0 447 285号(EP 0 447 285)および第1 564 202号(EP 1 564 202)に記載されている。
【0006】
以下、「アゴメラチン」は、アゴメラチン、ならびにその水和物、結晶質形態および薬学的に許容され得る酸もしくは塩基との付加塩を意味すると理解される。
【0007】
アゴメラチンは、コップ半分の水で嚥下されようとする、即放性錠剤の形態で、経口的経路によって投与され得る。そのようなアゴメラチン錠剤は、特に、重度うつ病、季節性情動障害、睡眠障害、心臓血管病変、消化系病変、時差ぼけから生じる不眠および疲労の状態、食欲障害および肥満、ならびに日周期の解除に付随するすべての病変の処置に有用である。
【0008】
ヒトにおける薬物動態学的研究は、経口的経路によるアゴメラチンの生体利用能が非経口的経路に比して非常に低く、同一個体内で、またあれこれの個体に応じて変化を被りやすいことを示している。
【0009】
また、アゴメラチンの低い生体利用能、および個体間および個体内の濃度の変化は、これらの問題の解決を可能にする、新たな配合物の捜索へ先導した。そのため、欧州特許出願公開第1 427 724号公報(EP 1 427 724)に記載される、アゴメラチンの固体の口内分散性医薬組成物が、アゴメラチンならびに同時微粒子化によって乾燥され、スタルラック(STARLAC:登録商標)なる名称のもとに市販される、乳糖および澱粉からなる粒剤を含んで開発された。この医薬組成物は、口内で崩壊する、非常に優れた能力を有し、一方では、同時に、口内分散性の基準に合致する錠剤を得ることを可能にする。口内分散性錠剤は、活性成分を口腔内に送達することを可能にする。唾液中の活性成分の溶解、次いで口腔の粘膜による吸収、および血中への迅速な入り込みは、前全身系の減成が妨げられることを可能にする。そのため、生体利用能は、血中の活性成分の、はるかに少ない変りやすさおよび迅速な出現によって、非常に明確に改善される。口腔の粘膜からの最適の吸収のために、錠剤は、口腔の最も透過性の高い粘膜と考えられる、舌下粘膜に活性成分を送達するよう、特に舌の下に置かれ得る。
【0010】
更に、口内分散性の医薬形態は、液体の必要性および嚥下の問題なしに、口腔から迅速に消失するという点で、患者の順守および快適感を改善することが知られている。
【0011】
しかしながら、この配合物は、用いられる活性成分、すなわち、口腔の粘膜に顕著な刺激感を生じるアゴメラチンから生じる短所を有することが、急速に明らかになっている。
【0012】
舌下の経路を特定して標的とするとき、この刺すような痛みの効果は、アゴメラチンの局所的濃度の上昇のために悪化し、極めて乏しい患者受容性の結果をもたらす。
【0013】
甘い、塩辛い、酸っぱい、苦いおよび旨いという5様の記載に対応する味覚的化合物の使用は、味および刺激の伝達を担当する二つの化学感受性系統が解剖学的かつ生理学的に異なる[Frank & Rabin, Nose and Throat Journal, 1989, 68, 291-296]ことから、刺激という種類の疼痛の知覚を変化させる可能性が低い。唾液に溶解することが意図される生成物によって生じる刺激感を遮蔽する、当業者に公知の手段は、非常に限られている:すなわち、(i)局所麻酔剤の使用[国際公開第9915171号公報(WO 9915171)]、(ii)刺激感を担当する神経末端に位置するレセプターと相互作用しうる分子の使用[Raisinghani & Premkumar, Pain, 2005, 113:123-133]、(iii)持続的な期間にわたって、口腔内に保持されるように意図される医薬形態から、刺激的生成物の制御放出(持続および量における)を維持しつつ、神経末端の減感作(desensitization)[米国特許第5762963号明細書(US 5762963)]である。
【0014】
しかし、これらの様々なアプローチには、短所がある。実際、局所麻酔剤、または刺激感に関わるレセプターと相互作用しうる分子の使用は、これらの化合物が固有の未研究の薬理学的特性を有するため、満足できるものではない。更に、減感作に基づく大方針は、口内分散性である(3分未満のin vitroでの崩壊)、すなわち、口腔内で3分未満、好ましくは、1分未満で崩壊する、医薬組成物を得ることと両立しない。
【0015】
ここに、本出願人は、活性成分の刺激性の問題を克服することを可能にし、一方、同時に、舌下または口腔粘膜の経路によって、かつ局所麻酔剤もしくは別の薬理学的活性化合物に関係することなしに、活性成分を送達する口内分散性配合物を得ることを可能にする、新規な医薬組成物を開発した。
【0016】
本発明は、より特別には、
*アゴメラチンおよび口内分散性の配合物を得ることを可能にする賦形剤を含む、中心核または中心層、および
*口内分散性のコーティング
で構成される固体の医薬組成物に関する。
【0017】
本発明による医薬組成物は、特に、アゴメラチンを含む、口内分散性の中心核、および口内分散性コーティングによって形成される。
【0018】
本発明による一実施態様は、アゴメラチンを含む、口内分散性中心層、および口内分散性コーティングで構成される医薬組成物に関する。
【0019】
好ましくは、本発明による固体の医薬組成物の中心核または中心層は、アゴメラチン、ならびに希釈剤、滑沢剤、および場合により、流動化剤および崩壊剤を用いる圧縮法によって、口内分散性配合物を得ることを可能にする賦形剤を含む。
【0020】
より特別には、該口内分散性配合物は、口内分散性配合物に特有の希釈剤、または1種類もしくはそれ以上の崩壊剤を加えた慣用の希釈剤とによって得ることになる。好都合には、用いられる口内分散性希釈剤は、乳糖および澱粉の同時微粒子化によって得られ、かつ、スタルラック(Starlac:登録商標)なる名称のもとに市販されている粒剤を基剤とするか(will be based)、あるいは、たとえば、ソルビトールもしくはマンニトールのような微粒子化されたポリオールによってか、または、たとえば、Partek(登録商標)もしくはPharmaburst(登録商標)の名称のもとで市販される賦形剤のようなポリオールを基剤とする、同時微粒子化される混合物によって形成されることになる。
【0021】
その他の希釈剤も、それらが適切な硬さおよび低い脆さによる、口内分散性の特性を付与するならば、場合により崩壊剤と関係させて用いてよい。
【0022】
滑沢剤、流動化剤、および、適用できる場合の崩壊剤は、これらの異なる賦形剤のそれぞれの群から選ばれる。滑沢剤は、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリルフマル酸ナトリウムである。
【0023】
本発明による口内分散性粉末コーティングは、好ましくは、希釈剤、滑沢剤、場合により流動化剤、場合により崩壊剤および場合により、コーティングに希釈される減感作剤で構成される。
【0024】
好都合には、本発明による口内分散性コーティングは、たとえば、クエン酸、メントールまたはアスパラギン酸のような減感作剤を含有する。
【0025】
より特別には、該口内分散性コーティングは、口内分散性コーティングに特有の希釈剤または1種類もしくはそれ以上の崩壊剤を加えた慣用の希釈剤とによって得ることになる。好都合には、用いられる口内分散性希釈剤は、乳糖および澱粉の同時微粒子化によって得られ、かつスタルラック(Starlac:登録商標)なる名称のもとに市販されている粒剤を基剤とするか、あるいは、たとえば、ソルビトールもしくはマンニトールのような微粒子化されるポリオールによってか、または、たとえば、Partek(登録商標)もしくはPharmaburst(登録商標)の名称のもとで市販される賦形剤のようなポリオールを基剤とする、同時微粒子化される混合物によって形成されることになる。
【0026】
その他の希釈剤も、それらが適切な硬さおよび低い脆さによる、口内分散性の特性を付与するならば、場合により崩壊剤と関係させて用いてよい。
【0027】
滑沢剤、流動化剤、および適用できる場合の崩壊剤は、これらの異なる賦形剤のそれぞれの群から選ばれる。滑沢剤は、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリルフマル酸ナトリウムである。
【0028】
本発明に従って用いることができる崩壊剤のうちでは、たとえば、Primojel(登録商標)またはExplotab(登録商標)のような、グリコール酸ナトリウム澱粉を基剤とするものか、または、たとえば、Kollidon(登録商標)CLのようなクロスポビドンを基剤とするものか、もしくはL−HPC(低置換度ヒドロキシプロピルセルロース)を基剤とするものも列挙され得る。
【0029】
本発明による固体の医薬組成物は、圧縮コーティング法によって製造される錠剤である。圧縮コーティング法は、徐放形態を考案することを目的としての非口内分散性錠剤:すなわち、中心核を有する錠剤または多層錠剤[Abdul & Poddar, Journal of Controlled Release, 2004, 97:393-405]の場合に、既に記載されている。
【0030】
中心層を有する本発明によるコーティング錠剤の場合、第一のコーティング層は、予備圧縮され、中心層を沈着させる粉末床を構成する。第二のコーティング層は、圧縮の最終工程の前に、中心層の表面を覆う。
【0031】
中心核を有する本発明による錠剤の場合、圧縮によるコーティングは、コーティング工程を支えるのに充分な耐性を有する、中心核の使用を必要とする。そのようなコーティング法は、一般に、押しつぶしに対する適度な耐性および無視し得ない脆さを示す口内分散性の核の場合は、先験的に(a priori)推奨されない。本発明の場合、中心核は、圧縮コーティングに適切な慣用の工業的圧縮プレスを用いて、いかなる困難もなしに圧縮によって、コーティングすることができる。
【0032】
したがって、本発明は、中心核を有する固体の口内分散性錠剤を得る方法であって、中心核の成分を混合し、次いで、圧縮し、そして、次いで、コーティング層の成分を混合し、得られる粉末混合物を該核の周囲に圧縮することによって、コーティングを実施することを特徴とする方法にも関する。
【0033】
そうして、本出願人は、本発明による医薬組成物が、口内で崩壊する、非常に優れた能力によって、その口内分散性の性質を保持することを見出し、この能力は、コーティングされた薬学的組成物について、先験的に予見可能ではなかった。特に、本発明による医薬組成物は、口腔内での3分未満、より特別には、1分未満の崩壊が、減感作の機序に作用できる、制御される放出を必要とせずに達成されることを可能にする。驚異的にも、本発明による口内分散性医薬組成物は、活性成分の非常に優れた許容性が、その刺激的な性質を限定することによって、達成されることを可能にし、一方、同時に、活性成分が唾液に溶解することを可能にし、血中へのその迅速な入り込みを可能にする。
【0034】
舌下経路によって投与される、本発明による医薬組成物は、活性成分によって生じる刺激的な感覚を低減する、優れた能力を論証し、したがって、また、優れた患者許容性を論証した。投与は、肝臓による初回通過効果が限定されるのを可能にし、そうして、活性成分の生体利用能が増強されることを許可能にし、経腸投与のために意図される慣用のアゴメラチン医薬組成物で観察される、個体間の変動が低減されることを可能にする方法で行われる。
【0035】
本発明による医薬組成物は、好ましくは、錠剤の総重量に対して、
0.02〜5重量%のアゴメラチン、
70〜99.88重量%のStarlac(登録商標)または直接圧縮用マンニトール、および
0.1〜3重量%のステアリン酸マグネシウム
を含むことを特徴とする。
【0036】
はるかに特別には、該医薬組成物は、錠剤の総重量に対して、
0.02〜5重量%のアゴメラチン、
70〜99.88重量%のStarlac(登録商標)または直接圧縮用マンニトール、
0.1〜3重量%のステアリン酸マグネシウム、および
0.5〜5重量%の減感剤、好ましくは、クエン酸、かつ、好ましくは、1〜3重量%
を含む。
【0037】
場合により、それらは、
たとえば、0.1〜3重量%の、好ましくは、0.5〜1.5重量%のステアリルフマル酸ナトリウムのような、ステアリン酸マグネシウム以外の滑沢剤、
たとえば、0.1〜3重量%の、好ましくは、0.2〜1重量%のコロイド状シリカのような流動化剤、および
0.01〜5重量%、好ましくは、0.1〜1重量%の1種類またはそれ以上の甘味剤
を含有することになる。
【0038】
加えて、本発明による医薬成物は、香味剤化合物、着色剤物質およびショ糖、アスパルテーム、アセスルファムまたはスクラロースのような、1種類またはそれ以上の甘味剤を含有してもよい。
【0039】
用いられる投与量は、障害の性質および重篤度、投与経路ならびに患者の年齢および体重に応じて適応可能である。投与量は、1回またはそれ以上の投与として、1日あたりアゴメラチン0.1mg〜1gに変動する。
【0040】
以下の実施例は、本発明を例示するが、それをいかなる仕方でも限定しない。
【0041】
実施例1
処方:320mgの最終錠剤
【0042】
【表1】

【0043】
実施例2
処方:350mgの最終錠剤
【0044】
【表2】

【0045】
成分を混合し、次いで、直接圧縮することによって、中心核を製造する。実施例1および2の核の硬さは、約15ニュートンであって、1%未満の脆さである。コーティング層の成分を混合し、次いで、得られる粉末混合物を核の周囲に圧縮することによって、コーティングを実施する。
【0046】
実施例1および2のコーティング錠剤は、40ニュートンの目標とする硬さおよび約1%の脆さを有する。in vitroでの崩壊時間は、3分未満である(欧州薬局方)。
【0047】
実施例3
処方:320mgの最終錠剤
【0048】
【表3】

【0049】
実施例4
処方:320mgの最終錠剤
【0050】
【表4】

【0051】
異なる層の成分を、ミキサーを用い、転倒によって混合し、次いで、得られる粉末混合物を、複数の圧縮拠点を含む圧縮機の供給ホッパーに入れる。コーティングの第1層(125mg)を予備圧縮し、中心層が沈着する粉末床を構成する。圧縮の最終工程の前に、コーティングの第二の層が中心層全体を被覆する。得られるコーティン錠剤は、40ニュートンの目標とする硬さおよび約1%の脆さを有する。in vitroでの崩壊時間は、3分未満である(欧州薬局方)。
【0052】
実施例5
許容性
健康な男性の志願者12名で、塊体中に希釈された3%クエン酸および1%アゴメラチンを含有する、慣用の口内分散性組成物(最終非被覆口内分散性錠剤320mg)または中心核を有し、核内にアゴメラチン1mgおよびコーティング中に3%クエン酸を含有する、最終口内分散性錠剤320mgのいずれかを、単回投与分として、投与することによって、許容性の研究を実施した。
【0053】
実施された研究は、被覆された口内分散性錠剤が、慣用の口内分散性錠剤に対する、50%のみに比して、67%の志願者に、良くまたは適度に好まれたことを示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アゴメラチンの、被覆された固体の口内分散性医薬組成物であって、
アゴメラチンおよび口内分散性配合物を得ることを可能にする賦形剤を含む中心核または中心層、および
口内分散性のコーティング
を含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項2】
アゴメラチンが結晶形態IIとして得られることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
中心核を有することを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項4】
中心層を有することを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項5】
中心核または中心層が、口内分散性の特性を付与する希釈剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項6】
中心核に用いられる希釈剤が、乳糖および澱粉の同時微粒子化によって得られる粒剤を基剤とすることを特徴とする、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
中心核または中心層が希釈剤および崩壊剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項8】
口内分散性コーティングが、口内分散性の特性を付与する希釈剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項9】
コーティングに用いられる希釈剤が、乳糖および澱粉の同時微粒子化によって得られる粒剤を基剤とすることを特徴とする、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
口内分散性コーティングが、減感作剤を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項11】
用いられる減感作剤が、クエン酸であることを特徴とする、請求項10記載の医薬組成物。
【請求項12】
組成物の総重量に対して、
0.02〜5重量%のアゴメラチン、
70〜99.88重量%のスタルラック(Starlac:登録商標)または直接圧縮用マンニトール、および
0.1〜3重量%のステアリン酸マグネシウム
を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項13】
組成物の総重量に対して、
0.02〜5重量%のアゴメラチン、
70〜99.88重量%のスタルラック(Starlac:登録商標)または直接圧縮用マンニトール、
0.1〜3重量%のステアリン酸マグネシウム、および
0.5〜5重量%の減感作剤
を含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項14】
1種類またはそれ以上の滑沢剤、および1種類の流動化剤、ならびに1種類またはそれ以上の甘味剤を含有することを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項15】
中心核を有する錠剤の形態で提供されることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項16】
三層錠剤の形態で提供されることを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項17】
請求項15記載の医薬組成物を得る方法であって、核の成分を混合し、次いで、直接圧縮によって圧縮し、そして、次いで、コーティング層の成分を混合し、得られる粉末混合物を圧縮することによって、コーティングを核の周囲に実施することを特徴とする方法。
【請求項18】
同時微粒子化によって乾燥される、乳糖および澱粉ならびにクエン酸からなる粒剤の使用であって、口内で3分未満、好ましくは、1分未満で崩壊する、請求項1記載のアゴメラチンの中心核または中心層を有する、固体の口内分散性組成物のためのコーティングを製造する際の使用。
【請求項19】
請求項1〜16のいずれか一項に記載のアゴメラチンの、中心核または中心層を有する、固体の口内分散性医薬組成物であって、重度うつ病、季節性情動障害、睡眠障害、心臓血管病変、消化系病変、時差ぼけから生じる不眠および疲労の状態、食欲障害および肥満症ならびに日周期の解除に関係するすべての病変の処置に用いるための医薬組成物。

【公開番号】特開2012−92132(P2012−92132A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−281211(P2011−281211)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【分割の表示】特願2006−336625(P2006−336625)の分割
【原出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(500287019)レ ラボラトワール セルヴィエ (166)
【Fターム(参考)】