説明

アザベンゾイミダゾロン誘導体

【課題】 FAAHが関与する疾患、具体的にはうつ病、不安症または疼痛等の疾患に対する治療薬または予防薬の提供を目的とする。
【解決手段】 下記式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。


[上記式中、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し(ただし、X、X、XまたはXのうちいずれか1つのみが窒素原子である。)、R、R、RおよびRは同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル基等であり、R、RおよびRは、アルキル基等を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂肪酸アミド加水分解酵素(Fatty Acid Amide Hydrolase;以下、「FAAH」と称することもある。)阻害作用を有する新規なアザベンゾイミダゾロン誘導体およびその薬学的に許容される塩、並びに該化合物を有効成分とするうつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬に関する。
【背景技術】
【0002】
大麻が種々の精神作用や鎮痛作用等を示すことは古くから知られており、1960年代にはそれらの作用がΔ−テトラヒドロカンナビノール(Δ−THC)を中心とする一連の化合物(カンナビノイド)によるものであることが明らかにされた。1990年代の初めごろにΔ−THCが結合する受容体として2種のカンナビノイド受容体(CB1およびCB2)が見出され、また、1992年には内因性カンナビノイドであるN−アラキドノイルエタノールアミン(アナンダミド;AEA)が豚の脳から発見された。アナンダミドは主にFAAHにより代謝されることが知られている。また、アナンダミド以外にもパルミトイルエタノールアミド(PEA)、オレイルエタノールアミド(OEA)およびオレアミド等の脂肪酸アミドや2−アラキドノイルグリセロール(2−AG)等がFAAHにより加水分解されることが知られている。FAAHノックアウトマウスではアナンダミドを初めこれら脂肪酸アミドの含量が増加することが明らかにされているが、興味深いことにCB1受容体アゴニストに認められるカタレプシー、低体温、低運動性および過食などの副作用は認められていない(例えば、非特許文献1参照)。また、FAAH阻害剤投与によっても上記の副作用が認められないことから、FAAH阻害剤はCB1受容体アゴニストに比べて副作用の少ない治療薬として期待されている。実際に、FAAH阻害剤が疼痛(神経障害性疼痛、炎症性疼痛、侵害受容性疼痛)、不安症およびうつ病の動物モデルにおいて効果を示すことが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。その他にもFAAHおよびその基質となる脂肪酸アミドが様々な疾患に関連していることが知られている。例えば、アルツハイマー患者の脳でFAAHが増加していること、OEAが摂食の調節に関連していること、オレアミドが睡眠の誘導に関連していることが知られており(例えば、非特許文献3参照)、また、FAAH阻害剤が脳・神経保護効果を示すこと、および頻尿・尿失禁治療効果、過活動膀胱治療効果を示すことが報告されている。
【0003】
後記特許文献1、特許文献2および特許文献3には、ベンゾイミダゾロンカルボキサミド誘導体が報告されているが、いずれもイミダゾロン環上のカルボキサミド基の窒素原子上に水素原子を必須としている点において本発明化合物と相違する。またこれらの特許文献に記載された化合物がFAAH阻害活性を有することについては一切記載されていないし、それを示唆する記載もない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開06/097808号パンフレット
【特許文献2】国際公開07/110215号パンフレット
【特許文献3】国際公開08/032164号パンフレット
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Cravatt B.F. et al: Proc. Natl. Acad. Sci., 98, 9371 (2001)
【非特許文献2】Kathuria, S. et al: Nature Med., 9, 76 (2003)
【非特許文献3】Benito C. et al: J. Neurosci., 23, 11136 (2003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、新規なアザベンゾイミダゾロン誘導体およびその薬学的に許容される塩、並びに該化合物などを有効成分として含有する脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害剤、およびうつ病、不安症または疼痛の治療または予防に有用である医薬、医薬組成物およびそれらの使用、該化合物を使用する予防または治療方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意研究を続けた結果、ウレア構造を有するアザベンゾイミダゾロン誘導体、即ち、下記式(1)で表される化合物が、強いFAAH阻害作用を有し、うつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬として有用であることを見いだし、本発明を完成した。即ち、本発明は以下のとおりである。
【0008】
〔1〕 下記式(1):
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し(ただし、X、X、XまたはXのうちいずれか1つのみが窒素原子である。)、
、R、RおよびRは同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基(当該C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基およびC2−6アルキニル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基、置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基、置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基(ただし、当該置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基および置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基は、それぞれの環上の炭素原子で、上記式(1)で表される化合物のピリジン環と結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表し、
は、水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基を表し、
は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基または置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基を表し、
は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基を表すか、
およびRが一緒になって、結合する窒素原子と共に、下記式(2):
【0011】
【化2】

【0012】
〔式中、Gは、−CH−、−CH=CH−、−NR10−、酸素原子または単結合を表し、
nおよびmは、Gが−NR10−または酸素原子であるとき、同一または異なって2または3を表し、Gが−CH−または−CH=CH−であるとき、同一または異なって1〜3の整数を表し、Gが単結合のとき、nおよびmは1を表し、
およびRは、上記式(2)で表される環状基上の炭素原子に結合し(ただし、Gが−CH−または−CH=CH−であるとき、RおよびRは、Gの−CH−または−CH=CH−の任意の炭素原子にも、水素原子の代わりに結合することができる。)、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基、置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換された5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基および置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基(当該C2−6アルケニル基およびC2−6アルキニル基は、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換された5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基または置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基を表すか、
およびRが、一緒になってオキソ基を形成するか、RおよびRが、上記式(2)で表される環状基上の同一の炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環もしくは置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環からなるスピロ環を形成するか、RおよびRが、それぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合う炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環、置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環、置換されていてもよいC6−10芳香族環もしくは置換されていてもよい5〜10員の芳香族複素環を形成し、上記式(2)で表される環状基が縮合環を形成するか、またはRおよびRがそれぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合わない異なる炭素原子に結合し、RおよびRが、一緒になってメチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖またはブチレン鎖を形成し、上記式(2)で表される環状基が架橋環を形成してもよく、
10は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表す。〕で表される環状基を表す。]で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0013】
〔2〕 Rが、無置換のC1−6アルキル基である上記〔1〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔3〕 R、R、RおよびRが同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基(当該C1−6アルキル基およびC2−6アルケニル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基(ただし、当該ヘテロアリール基上の炭素原子が、上記式(1)で表される化合物のピリジン環に結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基である上記〔1〕または〔2〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔4〕 R、R、RおよびRが同一または異なって水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基または置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基である上記〔3〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0014】
〔5〕 下記式(1−a):
【0015】
【化3】

【0016】
〔式中、X、X、X、X、R、R、R、n、mおよびGは上記〔1〕に記載の定義と同義である。〕で表される上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0017】
〔6〕 RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基である上記〔5〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔7〕 RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基またはC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)である上記〔6〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔8〕 Gが−CH−であり、nおよびmが、同一または異なって1または2であるか、またはGが−NR10−もしくは酸素原子であり、R10が置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、nおよびmが、同一または異なって2または3である上記〔5〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔9〕Gが−CH−であり、nおよびmが、同一または異なって1または2である上記〔8〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔10〕 RがC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基である上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0018】
〔11〕 RがC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基である上記〔10〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔12〕 Xが窒素原子である上記〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔13〕 Xが窒素原子である上記〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
〔14〕 Xが窒素原子である上記〔1〕〜〔11〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【0019】
〔15〕 次のいずれかの化合物である上記〔1〕に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩:
6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[2−フルオロ−4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(3−エチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−エチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−[4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
3−メチル−6−(4−メチルベンジル)−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、または
6−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン。
【0020】
〔16〕 上記〔1〕〜〔15〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
〔17〕 うつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬である上記〔16〕に記載の医薬。
〔18〕 疼痛の治療薬または予防薬である上記〔17〕に記載の医薬。
〔19〕 上記〔1〕〜〔15〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害剤。
〔20〕 上記〔1〕〜〔15〕のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
〔21〕 うつ病、不安症または疼痛の治療または予防のための上記〔20〕に記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0021】
本発明により、アザベンゾイミダゾロン誘導体またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害剤が提供される。本発明のFAAH阻害剤は、うつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書において、「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を挙げることができる。
【0023】
「アルキル基」とは、直鎖または分枝の飽和の脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。通常、アルキル基としては炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。本明細書において、例えば、C1−6とは炭素数が1〜6であり、C1−4とは炭素数が1〜4であり、Cとは炭素数が6であることを表す。他の数字の場合も同様である。
【0024】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基」とは、上記アルキル基のほか、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換された直鎖または分枝の炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を意味し、具体的には、上記アルキル基の具体例のほか、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2−クロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などが挙げられる。
【0025】
「アルケニル基」とは、1または2個以上の二重結合を有する直鎖または分枝の不飽和脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−メチルビニル基、1−ブテニル基、1−エチルビニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メチル−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、1−ヘキセニル基などが挙げられる。通常、アルケニル基としては炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられ、好ましくは、炭素数2〜4のアルケニル基が挙げられる。
【0026】
「アルキニル基」とは、1または2個以上の三重結合を有する直鎖または分枝の不飽和脂肪族炭化水素基を意味し、具体的には、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、1−へキシニル基などが挙げられる。通常、アルキニル基としては炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられ、好ましくは、炭素数2〜4のアルキニル基が挙げられる。
【0027】
「アルキルオキシ基」とは、上記アルキル基で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−メチルエトキシ基、ブトキシ基、1−メチルプロポキシ基、2−メチルプロポキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられる。アルキルオキシ基のアルキル部分としては、通常、炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
【0028】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキルオキシ基」とは、上記アルキルオキシ基のほか、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換された直鎖または分枝の炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のアルキルオキシ基を意味し、具体的には、上記アルキルオキシ基の具体例のほか、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2−クロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基などが挙げられる。
【0029】
「シクロアルキル基」とは、単環の飽和脂肪族炭素環状基、または該単環の飽和脂肪族炭素環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環、単環の芳香族環もしくは単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基を意味し、具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基、ビシクロ[3.2.0]へプチル基などが挙げられる。シクロアルキル基としては、通常、C3−8のシクロアルキル基が挙げられ、好ましくはC3−6のシクロアルキル基が挙げられる。
【0030】
「シクロアルキルオキシ基」とは、上記シクロアルキル基で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロへプチルオキシ基、シクロオクチルオキシ基が挙げられる。シクロアルキルオキシ基としては、通常、C3−8のシクロアルキルオキシ基が挙げられ、好ましくはC3−6のシクロアルキルオキシ基が挙げられる。
【0031】
「シクロアルキル(アルキル)オキシ基」とは、前記「シクロアルキル基」で置換されたアルキルオキシ基を意味し、具体的には、シクロヘキシルメチルオキシ基、シクロペンチルメチルオキシ基、シクロブチルメチルオキシ基、シクロヘキシルエチルオキシ基、シクロヘキシルプロピルオキシ基、シクロペンチルエチルオキシ基、シクロペンチルプロピルオキシ基が挙げられる。シクロアルキル(アルキル)オキシ基としては、通常、C3−8のシクロアルキル基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられ、好ましくはC3−6のシクロアルキル基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。置換されたシクロアルキル(アルキル)オキシ基とは、シクロアルキル(アルキル)オキシ基のシクロアルキル部分が、後記置換基(β)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基によって置換されたシクロアルキル(アルキル)オキシ基を意味する。
【0032】
「シクロアルケニル基」とは、環上に1または2個以上の二重結合を有する単環の不飽和脂肪族炭素環状基、または該単環の不飽和脂肪族炭素環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環、単環の芳香族環もしくは単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基を意味し(ただし、二重結合の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基が挙げられる。シクロアルケニル基としては、通常、4〜10員のシクロアルケニル基が挙げられ、好ましくは4〜6員のシクロアルケニル基が挙げられ、更に好ましくは5または6員のシクロアルケニル基が挙げられる。
【0033】
「ヘテロシクロアルキル基」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む単環の飽和脂肪族複素環状基、または該単環の飽和脂肪族複素環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環、単環の芳香族環もしくは単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基を意味し(当該環上のヘテロ原子の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ペルヒドロアゼピニル基、ペルヒドロアゾシニル基、ペルヒドロアゾニニル基、ペルヒドロアゼシニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリニル基、モルホリノ基、チオモルホリニル基、1,4−ジオキサニル基、オキセタニル基などが挙げられる。ヘテロシクロアルキル基としては、通常、3〜10員のヘテロシクロアルキル基が挙げられ、好ましくは4〜8員のヘテロシクロアルキル基(例えば、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ペルヒドロアゼピニル基、ペルヒドロアゾシニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリニル基、モルホリノ基、チオモルホリニル基、1,4−ジオキサニル基、オキセタニル基)が挙げられ、更に好ましくは4〜6員のヘテロシクロアルキル基(例えば、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロチエニル基、テトラヒドロピラニル基、モルホリニル基、モルホリノ基、チオモルホリニル基、1,4−ジオキサニル基、オキセタニル基)が挙げられる。
【0034】
「ヘテロシクロアルキルオキシ基」とは、前記「ヘテロシクロアルキル基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、3−ピロリジニルオキシ基、3−または4−ピペリジルオキシ基が挙げられる。ヘテロシクロアルキルオキシ基としては、通常、3〜10員のヘテロシクロアルキル基で置換されるオキシ基が挙げられ、好ましくは4〜8員のヘテロシクロアルキル基で置換されるオキシ基が挙げられる。
【0035】
「ヘテロシクロアルキル(アルキル)オキシ基」とは、前記「ヘテロシクロアルキル基」で置換されたアルキルオキシ基を意味し、具体的には、3−ピロリジニルメチルオキシ基、3−または4−ピペリジルメチルオキシ基、ピペリジノメチルオキシ基、N−ピペラジニルエチルオキシ基、1−、2−または3−ピロリジニルエチルオキシ基、1−、2−または3−ピロリジニルプロピルオキシ基が挙げられる。ヘテロシクロアルキル(アルキル)オキシ基としては、通常、3〜10員のヘテロシクロアルキル基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられ、好ましくは4〜8員のヘテロシクロアルキル基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。置換されたヘテロシクロアルキル(アルキル)オキシ基とは、ヘテロシクロアルキル(アルキル)オキシ基のヘテロシクロアルキル部分が、後記置換基(β)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基によって置換されたヘテロシクロアルキル(アルキル)オキシ基を意味する。
【0036】
「ヘテロシクロアルケニル基」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、1〜3個の二重結合を含む単環の不飽和脂肪族複素環状基、または該単環の不飽和脂肪族複素環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環、単環の芳香族環もしくは単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基を意味し(当該環上のヘテロ原子および二重結合の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、ピロリニル基、テトラヒドロピリジル基、イミダゾリニル基、テトラヒドロイソキノリル基などが挙げられ、好ましくは3−ピロリニル基、3−テトラヒドロピリジル基、2−イミダゾリニル基が挙げられる。ヘテロシクロアルケニル基としては、通常、4〜10員のヘテロシクロアルケニル基が挙げられ、好ましくは5〜8員のヘテロシクロアルケニル基が挙げられ、更に好ましくは5〜6員のヘテロシクロアルケニル基が挙げられる。
【0037】
「アリール基」とは単環の芳香族環状基、または該単環の芳香族環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環もしくは単環の芳香族環が縮合する2環の環状基を意味し、具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、インダニル基などが挙げられる。アリール基としては、通常、C6−10のアリール基が挙げられ、好ましくはCまたはC10のアリール基が挙げられる。
【0038】
「ハロゲン原子で置換されていてもよいアリール基」とは、上記アリール基のほか、1〜5個の同一または異なるハロゲン原子で置換されたアリール基を意味し、具体的には、上記アリール基の具体例のほか、2−、3−または4−フルオロフェニル基、2−、3−または4−クロロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2−フルオロ−3−クロロフェニル基、2−フルオロ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−5−クロロフェニル基、2−クロロ−3−フルオロフェニル基、2−クロロ−4−フルオロフェニル基が挙げられる。
【0039】
「ヘテロアリール基」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜4個のヘテロ原子を含む単環の芳香族複素環状基、該単環の芳香族複素環状基に単環の飽和脂肪族炭素環、単環の不飽和脂肪族炭素環、単環の飽和脂肪族複素環、単環の不飽和脂肪族複素環、単環の芳香族環もしくは単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基、または単環の芳香族環状基に単環の芳香族複素環が縮合する2環の環状基を意味し(当該環上のヘテロ原子の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、オキサジアゾリル基、トリアゾリル基、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、インドリル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾリル基、ベンゾフラニル基、インドリジニル基、インダゾリル基などが挙げられる。ヘテロアリール基としては、通常、5〜10員の単環または2環のヘテロアリール基が挙げられ、好ましくは5もしくは6員の単環のヘテロアリール基または9もしくは10員の2環のヘテロアリール基が挙げられる。
【0040】
「アルキルカルボニル基」とは、前記「アルキル基」で置換されたカルボニル基を意味し、具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などが挙げられる。アルキルカルボニル基としては、通常、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたカルボニル基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたカルボニル基が挙げられる。本明細書において、例えば、C1−6アルキルカルボニル基およびC1−4アルキルカルボニル基とは、それぞれ炭素数1〜6のアルキル基で置換されたカルボニル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたカルボニル基を意味する。
【0041】
「アルキルカルボニルオキシ基」とは、前記「アルキルカルボニル基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基などが挙げられる。アルキルカルボニルオキシ基としては、通常、炭素数1〜6のアルキルカルボニル基で置換されたオキシ基が挙げられ、好ましくは、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基で置換されたオキシ基が挙げられる。
【0042】
「アルキルオキシカルボニル基」とは、前記「アルキルオキシ基」で置換されたカルボニル基を意味し、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基などが挙げられる。アルキルオキシカルボニル基としては、通常、炭素数1〜6のアルキル基で置換されたオキシカルボニル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基で置換されたオキシカルボニル基が挙げられる。本明細書において、例えば、C1−6アルキルオキシカルボニル基およびC1−4アルキルオキシカルボニル基とは、それぞれ炭素数1〜6のアルキルオキシ基で置換されたカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシ基で置換されたカルボニル基を意味する。
【0043】
「アリールカルボニル基」とは、上記「アリール基」で置換されたカルボニル基を意味し、具体的には、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基が挙げられる。アリールカルボニル基としては、通常、C6−10のアリールカルボニル基が挙げられ、好ましくは、CまたはC10のアリールカルボニル基が挙げられる。本明細書において、例えば、C6−10のアリールカルボニル基とは、炭素数6〜10のアリール基で置換されたカルボニル基を意味する。
【0044】
「アリールオキシ基」とは、前記「アリール基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基が挙げられる。アリールオキシ基としては、通常、C6−10のアリールオキシ基が挙げられ、好ましくは、CまたはC10のアリールオキシ基が挙げられる。
【0045】
「アリール(アルキル)オキシ基」とは、前記「アリール基」で置換されたアルキルオキシ基を意味し、具体的には、ベンジルオキシ基が挙げられる。アリール(アルキル)オキシ基としては、通常、C6−10の単環または2環のアリール基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられ、好ましくはCの単環のアリール基またはC10の2環のアリール基で置換されるC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。置換されたアリール(アルキル)オキシ基とは、アリール(アルキル)オキシ基のアリール部分が、後記置換基(β)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基によって置換されたアリール(アルキル)オキシ基を意味する。
【0046】
「ヘテロアリールオキシ基」とは、前記「ヘテロアリール基」で置換されたオキシ基を意味し、具体的には、チアゾリルオキシ基、イミダゾリルオキシ基、ピラゾリルオキシ基、ピリジルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、インドリルオキシ基が挙げられる。ヘテロアリールオキシ基としては、通常、5員〜10員の単環または2環のヘテロアリールオキシ基が挙げられ、好ましくは、5もしくは6員の単環のヘテロアリールオキシ基または9もしくは10員の2環のヘテロアリールオキシ基が挙げられる。
【0047】
「ヘテロアリール(アルキル)オキシ基」とは、前記「ヘテロアリール基」で置換されたアルキルオキシ基を意味し、具体的には、2−,3−または4−ピリジルメチルオキシ基が挙げられる。ヘテロアリール(アルキル)オキシ基としては、通常5〜10員の単環または2環のヘテロアリール基で置換されたC1−6アルキルオキシ基が挙げられ、好ましくは5もしくは6員の単環のヘテロアリール基または9もしくは10員の2環のヘテロアリール基で置換されたC1−6アルキルオキシ基が挙げられる。置換されたヘテロアリール(アルキル)オキシ基とは、ヘテロアリール(アルキル)オキシ基のヘテロアリール部分が、後記置換基(β)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基によって置換されたヘテロアリール(アルキル)オキシ基を意味する。
【0048】
「アルキルチオ基」とは、前記「アルキル基」で置換されたチオ基を意味し、具体的には、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、1−メチルエチルチオ基、ブチルチオ基、1−メチルプロピルチオ基、2−メチルプロピルチオ基、1,1−ジメチルエチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基などが挙げられる。アルキルチオ基としては、通常、炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキルチオ基が挙げられる。
【0049】
「アルキルスルホニル基」とは、前記「アルキル基」で置換されたスルホニル基を意味し、具体的には、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、1−メチルエチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、1−メチルプロピルスルホニル基、2−メチルプロピルスルホニル基、1,1−ジメチルエチルスルホニル基、ペンチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基などが挙げられる。アルキルスルホニル基としては、通常、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキルスルホニル基が挙げられる。
【0050】
「アリールスルホニル基」とは、前記「アリール基」で置換されたスルホニル基を意味し、具体的には、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基が挙げられる。アリールスルホニル基としては、通常、C6−10のアリールスルホニル基が挙げられ、好ましくはCまたはC10のアリールスルホニル基が挙げられる。
【0051】
「アルキル」、「アルケニル」もしくは「アルキニル」の基または部分が置換されている場合の置換基としては、特に断らない限り、以下の置換基(α)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基が挙げられ、これらの置換基は置換可能な任意の位置にて置換される:
【0052】
置換基(α)
ハロゲン原子、C3−8シクロアルキル基、C4−10シクロアルケニル基、3〜10員のヘテロシクロアルキル基、4〜10員のヘテロシクロアルケニル基、C6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基、3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基、C6−10アリールオキシ基、5〜10員のヘテロアリールオキシ基、C3−8シクロアルキル(C1−6アルキル)オキシ基、3〜10員のヘテロシクロアルキル(C1−6アルキル)オキシ基、C6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基。
【0053】
好ましくは、以下の置換基(α’)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基が挙げられる:
【0054】
置換基(α’)
ハロゲン原子、C3−8シクロアルキル基、C4−10シクロアルケニル基、3〜10員のヘテロシクロアルキル基、C6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基。
【0055】
「シクロアルキル」、「シクロアルケニル」、「ヘテロシクロアルキル」、「ヘテロシクロアルケニル」の基または部分、「飽和脂肪族炭素環」、「不飽和脂肪族炭素環」、「飽和脂肪族複素環」および「不飽和脂肪族複素環」が置換されている場合の置換基としては、特に断らない限り、以下の置換基(β)の群より選択される1個または同一もしくは異なる2個以上の置換基が挙げられ、これらの置換基は置換可能な任意の位置にて置換される:
【0056】
置換基(β)
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、ハロゲン原子、C3−8シクロアルキル基、C4−10シクロアルケニル基、トリフルオロメトキシ基で置換されていてもよいC6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基、ヒドロキシ基またはハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、C3−8シクロアルキルオキシ基、C6−10アリールオキシ基、5〜10員のヘテロアリールオキシ基、C6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基、アミノ基(当該アミノ基は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、C6−10アリール基および5〜10員のヘテロアリール基の群から選択される1個または同一もしくは異なる2個の置換基によって置換されていてもよく、また当該アミノ基上の2個の置換基が一緒になって結合する窒素原子と共に形成される5〜10員の飽和もしくは不飽和の脂肪族環状アミノ基を形成してもよい。)、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基、C1−6アルキルカルボニル基、C1−6アルキルカルボニルオキシ基、C1−6アルキルオキシカルボニル基、C1−6アルキルチオ基、C1−6アルキルスルホニル基、C6−10アリールカルボニル基、C6−10アリールスルホニル基、C3−8シクロアルキル(C1−6アルキル)オキシ基。
【0057】
「アリール基」、「ヘテロアリール基」、「アリールオキシ基」、「ヘテロアリールオキシ基」、「アリールアルキルオキシ基」および「ヘテロアリールアルキルオキシ基」における「アリール」または「ヘテロアリール」の基または部分、「芳香族環」および「芳香族複素環」が置換されている場合の置換基としては、特に断らない限り、上記置換基(β)の群より選択される1〜5個の同一または異なる置換基が挙げられ、これらの置換基は置換可能な任意の位置にて置換される。
【0058】
「置換されていてもよいアミノ基」とは、無置換のアミノ基、下記置換基(γ)の群から選択される1個または同一もしくは異なる2個の置換基によって置換されたモノもしくはジ置換のアミノ基、またはアミノ基上の2個の置換基が一緒になって結合する窒素原子とともに形成される5〜10員の飽和の脂肪族環状アミノ基(当該脂肪族環状アミノ基は、環の構成原子として1個もしくは2個の酸素原子または硫黄原子を含んでいてもよい。)を意味し、具体的にはメチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、メチル(フェニル)アミノ基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基が挙げられる。
【0059】
置換基(γ)
ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基、C3−8シクロアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC6−10アリール基、5〜10員のヘテロアリール基。
【0060】
「飽和脂肪族炭素環」とは、単環または2環の飽和脂肪族炭素環を意味し、具体的には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロへプタン、シクロオクタン、ビシクロ[3.2.0]へプタンなどが挙げられる。飽和脂肪族炭素環としては、通常、3〜8員の飽和脂肪族炭素環が挙げられ、好ましくは3〜6員の飽和脂肪族炭素環が挙げられる。
【0061】
「不飽和脂肪族炭素環」とは、環上に1または2個以上の二重結合を有する単環または2環の不飽和脂肪族炭素環を意味し(ただし、二重結合の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンが挙げられる。不飽和脂肪族炭素環としては、通常、4〜10員の不飽和脂肪族炭素環が挙げられ、好ましくは4〜6員の不飽和脂肪族炭素環が挙げられ、更に好ましくは5または6員の不飽和脂肪族炭素環が挙げられる。
【0062】
「飽和脂肪族複素環」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む単環または2環の飽和脂肪族複素環を意味し(当該環上のヘテロ原子の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ペルヒドロアゼピン、ペルヒドロアゾシン、ペルヒドロアゾニン、ペルヒドロアゼシン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、1,4−ジオキサン、オキセタンなどが挙げられる。飽和脂肪族複素環としては、通常、3〜10員の飽和脂肪族複素環が挙げられ、好ましくは4〜8員の飽和脂肪族複素環(例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ペルヒドロアゼピン、ペルヒドロアゾシン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、1,4−ジオキサン、オキセタン)が挙げられ、更に好ましくは4〜6員の飽和脂肪族複素環(例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、1,4−ジオキサン、オキセタン)が挙げられる。
【0063】
「不飽和脂肪族複素環」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜3個のヘテロ原子を含み、1〜3個の二重結合を含む単環または2環の不飽和脂肪族複素環を意味し(当該環上のヘテロ原子および二重結合の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、ピロリン、テトラヒドロピリジン、イミダゾリン、テトラヒドロイソキノリンなどが挙げられ、好ましくは3−ピロリン、3−テトラヒドロピリジン、2−イミダゾリンが挙げられる。不飽和脂肪族複素環としては、通常、4〜10員の不飽和脂肪族複素環が挙げられ、好ましくは5〜8員の不飽和脂肪族複素環が挙げられ、更に好ましくは5〜6員の不飽和脂肪族複素環が挙げられる。
【0064】
「芳香族環」とは単環または2環の芳香族炭素環を意味し、具体的には、ベンゼン、ナフタレンなどが挙げられる。芳香族環としては、通常、C6−10の芳香族環が挙げられ、好ましくはCまたはC10の芳香族環が挙げられる。
【0065】
「芳香族複素環」とは、窒素原子、酸素原子および硫黄原子より選択される1〜4個のヘテロ原子を含む単環または2環の芳香族複素環を意味し(当該環上のヘテロ原子の位置は化学的に安定であれば特に限定されない。)、具体的には、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラザン、オキサジアゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、インドール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、イミダゾ[2,1−b][1,3]チアゾール、ベンゾフラン、インドリジン、インダゾールなどが挙げられる。芳香族複素環としては、通常、5〜10員の芳香族複素環が挙げられ、好ましくは5もしくは6員の単環の芳香族複素環または9もしくは10員の2環の芳香族複素環が挙げられる。
【0066】
一般式(1)で表される本発明の化合物において、好適な置換基は以下のとおりである。
【0067】
、X、XまたはXのうちいずれか1つのみが窒素原子である。
すなわち、Xが窒素原子であるとき、Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、
が窒素原子であるとき、 Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、
が窒素原子であるとき、 Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、
が窒素原子であるとき、 Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表し、Xは−C(R)=を表す。
【0068】
、X、XおよびXのうち、X、XまたはXが窒素原子である場合が好ましく、より好ましくはXまたはXが窒素原子の場合であり、さらに好ましくはXが窒素原子の場合である。
【0069】
、R、RおよびRは、好ましくは、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基(当該C1−6アルキル基およびC2−6アルケニル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基(ただし、当該置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基は、環上の炭素原子で、上記式(1)で表される化合物のピリジン環と結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基であり、
より好ましくは、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基であり、
更に好ましくは、同一または異なって水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基または置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基である。
【0070】
、R、RおよびRの具体例としては、メトキシ基、フェニル基、2−、3−または4−フルオロフェニル基、2−、3−または4−トリフルオロメチルフェニル基、2−、3−または4−トリフルオロメトキシフェニル基、ベンジル基、2−、3−または4−フルオロベンジル基、2−、3−または4−メチルベンジル基、2−、3−または4−メトキシベンジル基、3,4−ジフルオロベンジル基、3,5−ジフルオロベンジル基、フェノキシ基、2−、3−または4−フルオロフェノキシ基、2−、3−または4−メチルフェノキシ基、2−、3−または4−エチルフェノキシ基、2−、3−または4−メトキシフェノキシ基、3,4−ジフルオロフェノキシ基、3,5−ジフルオロフェノキシ基、2−フルオロ−3−メチルフェノキシ基、2−フルオロ−4−メチルフェノキシ基、3−フルオロ−4−メチルフェノキシ基、3−フルオロ−5−メチルフェノキシ基、2−フルオロ−3−エチルフェノキシ基、2−フルオロ−4−エチルフェノキシ基が挙げられる。
【0071】
は、好ましくは、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子および置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)であり、より好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基であり、更に好ましくは、無置換のC1−6アルキル基である。
【0072】
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、メトキシエチル基が挙げられる。
【0073】
は、好ましくは、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、
より好ましくは、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基であり、
更に好ましくは、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基である。
【0074】
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、シクロヘキシル基、メトキシエチル基、2−、3−または4−トリフルオロメチルフェニルメチル基、2−、3−または4−フルオロフェニルエチル基、2−、3−または4−クロロフェニルエチル基、2−、3−または4−トリフルオロメチルフェニルエチル基、シクロヘキシルエチル基、フェノキシエチル基、2−、3−または4−フルオロフェノキシエチル基が挙げられる。
【0075】
は、好ましくは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基であり、より好ましくは、C1−4アルキル基であり、更に好ましくは、メチル基である。
の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、メトキシエチル基が挙げられる。
【0076】
また、RおよびRは一緒になって、結合する窒素原子と共に、下記式(2):
【0077】
【化4】

【0078】
で表される環状基を形成してもよく、この場合、下記式(1−a):
【0079】
【化5】

【0080】
で表される化合物またはその薬学的に許容される塩が本発明に含まれる(上記式(2)および式(1−a)中、n、m、G、X、X、X、X、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)。
【0081】
Gは、好ましくは、−CH−、−NR10−または酸素原子であり、より好ましくは、−CH−または酸素原子であり、更に好ましくは−CH−である。
【0082】
Gが−NR10−または酸素原子であるとき、nおよびmは、好ましくは共に2であり、−CH−または−CH=CH−であるとき、nおよびmは、好ましくは同一または異なって1または2である。
特に好ましくは、Gが−CH−であり、nおよびmが同一または異なって1または2である。
【0083】
およびRは、上記式(2)で表される環状基上の炭素原子に結合する(但し、Gが−CH−または−CH=CH−であるとき、RおよびRは、Gの−CH−または−CH=CH−の任意の炭素原子にも、水素原子の代わりに結合することができる。)。
【0084】
およびRは、上記式(2)で表される環状基上の同一の炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環もしくは置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環を形成し、上記式(2)で表される環状基がスピロ環構造を有していてもよい。該スピロ環の具体例としては、6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、2−オキサ−6−アザスピロ[3.3]ヘプタン、7−アザスピロ[3.5]ノナンが挙げられる。
【0085】
またRおよびRは、それぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合う炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環、置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環、置換されていてもよいC6−10芳香族環もしくは置換されていてもよい5〜10員の芳香族複素環を形成し、上記式(2)で表される環状基が縮合環構造を有していてもよい。該縮合環の具体例としては、1−インドリン、2−インドリン、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリン、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−キノリンが挙げられる。
【0086】
さらにRおよびRは、それぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合わない異なる炭素原子に結合し、一緒になってメチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖またはブチレン鎖を形成し、上記式(2)で表される環状基が架橋環構造を有してもよい。該架橋環の具体例としては、2−アザビシクロ[2.2.2]オクタン、9−アザビシクロ[3.3.1]ノナンが挙げられる。
【0087】
およびRは、好ましくは、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基であり、
より好ましくは、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)またはC2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)であり、
更に好ましくは、RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基またはC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)である。
【0088】
およびRの具体例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、ベンジル基、メチル基、エチル基、プロピル基、ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、フェニル基、フェノキシ基、メトキシメチル基、2−、3−または4−フルオロベンジル基、フェニルエチル基、2−、3−または4−フルオロフェニルエチル基、2−、3−または4−クロロフェニルエチル基、2−、3−または4−メトキシフェニルエチル基、2−、3−または4−フルオロフェニルビニル基、2−、3−または4−フルオロフェノキシ基、2−、3−または4−クロロフェノキシ基、2−、3−または4−メチルフェノキシ基、2−、3−または4−メトキシフェノキシ基、2−、3−または4−フルオロフェニル基、2−、3−または4−クロロフェニル基、ベンジルオキシ基、2−、3−または4−フルオロベンジルオキシ基、シクロプロピルメトキシ基、シクロプロピルメトキシメチル基、2−、3−または4−ベンジルオキシメチル基、2−、3−または4−メトキシフェニル基、2−、3−または4−エトキシフェニル基、2,3,4−トリフルオロメチルフェニル基が挙げられる。
【0089】
10は、好ましくは、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、
より好ましくは、置換されていてもよいC6−10アリール基である。
【0090】
10の具体例としては、ベンジル基、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、フェニル基、2−、3−または4−フルオロフェニル基、2−、3−または4−クロロフェニル基、2−、3−または4−エトキシフェニル基が挙げられる。
【0091】
上記式(2)で表される環状基の具体例としては、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ジフルオロアゼチジニル基、3−フルオロピロリジニル基、3−フェニルピロリジニル基、4−メチルピペリジル基、4−フェニルピペリジル基、3−フェニルアゼチジニル基、3−フェノキシアゼチジニル基、3−フェノキシピロリジニル基が挙げられる。
【0092】
一般式(1)で表される本発明の化合物のうちで、好適な化合物としては、以下のような化合物またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
【0093】
、R、RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基(当該C1−6アルキル基およびC2−6アルケニル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基(ただし、当該置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基は、環上の炭素原子で、上記式(1)で表される化合物のピリジン環と結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基であり、
【0094】
が、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子および置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)であり、
が、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、
が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基であるか、
およびRが一緒になって、結合する窒素原子と共に、上記式(2)で表される環状基を形成し、G、n、m、R、RおよびR10が、前記〔1〕に記載の定義と同義である化合物;
【0095】
より好ましくは、R、R、RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基であり、
【0096】
が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1−6アルキル基であり、
が、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基であり、
が、C1−4アルキル基であるか、
およびRが一緒になって、結合する窒素原子と共に、上記式(2)で表される環状基を形成し、G、n、m、R、RおよびR10が、前記〔1〕に記載の定義と同義である化合物;
【0097】
さらに好ましくは、R、R、RおよびRが同一または異なって水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基または置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基であり、
【0098】
が、無置換のC1−6アルキル基であり、
が、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基であり、
が、メチル基であるか、
およびRが一緒になって、結合する窒素原子と共に、上記式(2)で表される環状基を形成し、G、n、m、R、RおよびR10が、前記〔1〕に記載の定義と同義である化合物。
【0099】
上記好適な化合物において、X、XまたはXが窒素原子である場合が好ましく、より好ましくはXまたはXが窒素原子の場合であり、さらに好ましくはXが窒素原子の場合である。
【0100】
上記式(2)で表される環状基のうち好適な環状基としては、以下のような環状基が挙げられる。
【0101】
およびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基であり、
Gが、−CH−、−NR10−または酸素原子(ただし、Gが−CH−であるとき、nおよびmは、同一または異なって1または2であり、−NR10−または酸素原子であるとき、nおよびmは、共に2である。)である上記式(2)で表される環状基。
【0102】
より好ましくは、RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)またはC2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)であり、
Gが、−CH−または酸素原子(ただし、Gが−CH−であるとき、nおよびmは、同一または異なって1または2であり、酸素原子であるとき、nおよびmは、共に2である。)である上記式(2)で表される環状基。
【0103】
さらに好ましくは、RおよびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基またはC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)であり、
Gが、−CH−であり、nおよびmが、同一または異なって1または2である上記式(2)で表される環状基。
【0104】
本発明化合物の具体例としては、後記実施例に示す化合物またはその薬学的に許容される塩が挙げられるが、中でも以下の化合物群(A)〜(C)に示す化合物が好適な具体例として挙げられる。より好ましい化合物としては、化合物群(B)または化合物群(C)に示す化合物が挙げられ、更に好ましい化合物としては、化合物群(C)に示す化合物が挙げられる。
【0105】
化合物群(A)
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−メチルベンジル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例7);
3−メチル−6−フェノキシ−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例12);
6−(4−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例13);
6−(3−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例14);
6−(2−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例15);
6−(3−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例16);
3−メチル−6−(4−メチルフェノキシ)−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例17);
6−(3,5−ジフルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例28);
6−(3−フルオロ−4−メチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例30);
3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1−(ピぺリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例33);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2−フルオロ−3−メチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例45);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2−フルオロ−4−メチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例48);
6−(2−フルオロ−3−メチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例49);
6−(3−エチル−2−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例50);
6−[2−フルオロ−3−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例51);
6−(2−フルオロ−4−メチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例52);
6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例55);
6−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルオキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例64);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルオキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例65);
6−[4−(2−エトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例66);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(2−エトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例67);
3−メチル−6−[(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)オキシ]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例68);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−[(1−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例69);
3−メチル−6−[(3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)オキシ]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例70);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−[(3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例71);
3−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例77);
6−[(4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例78);
6−クロロ−1−({3−[2−(4−フルオロフェニル)エチル]アゼチジン−1−イル}カルボニル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例106);
6−クロロ−1−{[3−(4−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例107);
1−{[3−(4−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例109);
3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例110);
3−メチル−6−[3−(プロパン−2−イルオキシ)フェニル]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例111);
6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例129);および
3−メチル−6−(4−メチルベンジル)−1−(モルホリン−4−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例146)。
【0106】
化合物群(B)
3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例18);
6−(4−エチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例19);
6−(3−エチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例20);
3−メチル−6−[4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例25);
3−メチル−6−[3−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例26);
6−(3−フルオロ−5−メチルフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例31);
6−(4−エチル−2−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例35);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(4−エチル−2−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例36);
6−[2−フルオロ−4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例37);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(4−エチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例40);
1−{[(3R)−3−フルオロピロリジン−1−イル]カルボニル}−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例44);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(3−エチル−2−フルオロフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例46);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[2−フルオロ−3−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例47);
6−[3−エチル−4−(2−メトキシエチル)フェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例59);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[3−エチル−4−(2−メトキシエチル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例60);
6−[4−(2−メトキシエチル)−3−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例61);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(2−メトキシエチル)3−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例62);
6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1−(モルホリン−4−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2−H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例81);
N−エチル−6−(4−メトキシベンジル)−N,3−ジメチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−1−カルボキサミド(実施例83);
1−{[(3S)−3−フルオロピリジン−1−イル]カルボニル}−6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例89);
1−{[3−(4−フルオロフェニル)アゼチジン−1−イル]カルボニル}−6−メトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例110);
3−メチル−6−(2−メチルベンジル)−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例133);
3−メチル−6−(2−メチルベンジル)−1−(モルホリン−4−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例145);および
5−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例164)。
【0107】
化合物群(C)
6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例1);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例2); 1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[2−フルオロ−4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例38);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(3−エチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例39);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−エチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例41);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−[4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例42);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例43);
6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例57);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例58);
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例63);
3−メチル−6−(4−メチルベンジル)−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(実施例115);および
6−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(実施例138)。
【0108】
また、一般式(1)または(1−a)で表される化合物は、1つ以上の同位元素(例えば、H、14C、35S等)で標識されていてもよい。また、これら一般式(1)または(1−a)で表される化合物のいずれか1つまたは2つ以上のHをH(D)に変換した重水素変換体もこれら各一般式で表される化合物に包含される。
【0109】
一般式(1)で表される化合物は、構造中に塩を形成しうる基を有する場合、必要に応じて薬学的に許容される無機酸または有機酸との酸付加塩あるいはアルカリ付加塩とすることができる。薬学的に許容される塩としては、例えば酸付加塩の場合には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩およびギ酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、ジヒドロキシベンゼンスルホン酸塩等のスルホン酸との塩が挙げられ、アルカリ付加塩の場合には、アンモニウム塩、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
また、本発明には、一般式(1)で表される化合物またはその薬学的に許容される塩の水和物、エタノール溶媒和物等の溶媒和物も含まれる。さらに、本発明には、一般式(1)で表される化合物のあらゆる互変異性体、光学異性体等の立体異性体およびあらゆる態様の結晶形のものも包含されている。これらは、当業者に良く知られているシリカゲルカラムクロマトグラフィー、HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、再結晶などの方法を用いて、適宜単離することが出来る。
【0110】
前記光学異性体を純粋に得るためには、当業者に公知の光学分割法を用いればよい。具体的には、本発明の化合物またはその中間体が塩基性官能基を有する場合には、不活性溶媒中、光学活性な酸(例えば、マンデル酸、N−ベンジルオキシアラニン、乳酸などのモノカルボン酸類、酒石酸、O−ジイソプロピリデン酒石酸、リンゴ酸などのジカルボン酸類、カンファースルフォン酸、ブロモカンファースルフォン酸などのスルフォン酸類)と塩を形成させ、再結晶等により分離することができる。また、本発明の化合物またはその中間体が酸性置換基を有する場合は、光学活性なアミン(例えばα−フェネチルアミン、キニン、キニジン、シンコニジン、シンコニン、ストリキニーネ等の有機アミン類)と塩を形成させ、再結晶等により分離することもできる。塩を形成させる温度としては、室温から溶媒の沸点の範囲が挙げられる。
【0111】
本発明の新規アザベンゾイミダゾロンを有する化合物またはその薬学的に許容される塩は、FAAH阻害活性を有し、うつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬として使用できる。ここでいううつ病としては、例えば 大うつ病、双極性うつ病などが挙げられる。不安症としては、例えば、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害などが挙げられる。疼痛としては、例えば、神経障害性疼痛(帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害性疼痛など)、炎症性疼痛、癌性疼痛、慢性疼痛などが挙げられる。
【0112】
また、本発明化合物またはその薬学的に許容される塩は、FAAHまたは内因性カンナビノイド系が関与するその他の疾患、例えば、アルツハイマー病、認知障害、統合失調症、パーキンソン病、注意欠陥多動性障害(ADHD)、睡眠障害、緑内障、多発性硬化症、繊維筋痛症、炎症、結腸癌、直腸癌、前立腺癌、癌関連拒食症、悪心、嘔吐の治療薬または予防薬としても使用できる。
【0113】
本発明のうつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬は、薬学的に許容される通常の担体、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤などの各種調剤用配合成分を添加することができる。またこれら治療薬または予防薬は、経口的または非経口的に投与することができる。すなわち経口的には、通常用いられる投与形態、例えば錠剤、丸剤、散剤、粉末、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等の剤型で経口的に投与することができる。非経口的には、例えば、静脈内注射(点滴剤)、筋注射剤、皮下注射剤、塗布剤、点眼剤、軟膏剤、坐剤、クリーム剤、ローション剤、パップ剤、ゲル剤、テープ剤、液剤、吸入剤、エアゾール剤等の形態の製剤とすることができる。
【0114】
錠剤のような固体製剤は有効成分を、乳糖、ショ糖、トウモロコシ澱粉などの通常の薬理的に許容し得る担体または賦形剤、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの結合剤、カルボキシメチルセルロースナトリウムや澱粉グリコール酸ナトリウムなどの崩壊剤、ステアリン酸やステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、あるいは保存剤等と混合して調製される。
非経口投与には、有効成分は水、生理食塩水、油、ブドウ糖水溶液などの生理的に許容し得る担体に溶解または懸濁し、補助剤として乳化剤、安定化剤、浸透圧調整用塩、または緩衝剤を必要に応じて含有してもよい。
【0115】
本発明化合物の製剤は常法に従って製造できるが、例えば錠剤の場合、本発明化合物20mg、乳糖100mg、結晶セルロース25mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを混合し、得られた混合物を打錠することにより製造できる。
【0116】
投与量および投与回数は、投与法と患者の年齢、体重、病状等によって異なるが、成人患者一人一回当たり有効成分の量として10μg〜2g、好ましくは100μg〜1g、さらに好ましくは1mg〜200mgであり、一日あたり一回または数回にわけて投与することができる。非経口投与では、成人患者一人あたり0.1〜100mg/日、さらに好ましくは0.3〜50mg/日の投与量が挙げられ、一日あたり一回または数回に分けて投与することができる。投与回数を減らすために徐放性製剤を用いることもできる。
また、本発明のうつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬は、動物薬としての利用も可能である。
【0117】
本発明化合物の製造方法
本発明の化合物およびその薬学的に許容される塩は、新規化合物であり、例えば、以下に示す方法によって製造することができる。また公知の方法に準じた方法により製造することもできる。
【0118】
下記の製造法で用いられる化合物は、反応に支障を来たさない範囲において、式(1)で表される化合物と同様な塩を形成していてもよい。
また、下記各反応において、出発物質の構造中に反応に関与する可能性のある官能基、例えば、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、カルボニル基を含む場合には、これらの基に一般的に用いられるような保護基を導入することによって保護しておいてもよく、また、その場合には適宜保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
【0119】
アミノ基の保護基としては、例えば、アルキルカルボニル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基)、ホルミル基、フェニルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基)、フェニルオキシカルボニル基、アリールアルキルオキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル基)、トリチル基、フタロイル基、トシル基、ベンジル基が用いられる。
【0120】
カルボキシル基の保護基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−ブチル基)、フェニル基、ベンジル基、トリチル基、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基)が用いられる。
【0121】
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、メチル基、tert−ブチル基、アリル基、置換メチル基(例えば、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基)、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリチル基、アリールアルキル基(例えば、ベンジル基)、アルキルカルボニル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基)、ホルミル基、ベンゾイル基、アリールアルキルオキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカルボニル基)、シリル基(例えば、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基)が用いられる。
【0122】
カルボニル基の保護は、カルボニル基をアサイクリックケタール(ジメチルケタールやジエチルケタール等)やサイクリックケタール(1,3−ジオキソランや1,3−ジオキサン等)に変換させることによって行うことができる。
【0123】
製法A
式(1)の化合物は、下記式(A)の化合物と下記式(B)の化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0124】
【化6】

【0125】
(式中、X、X、X、X、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
式(A)の化合物と式(B)の化合物との反応は通常、塩基の存在下、無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オンが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約−30℃〜150℃で、好ましくは約−10℃〜約70℃である。
【0126】
式(B)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、J. Am. Chem. Soc., 72, 1888 (1950);Tetrahedron Lett., 30, 3229 (1989) に記載の方法に従って製造したものを使用することができる。
【0127】
式(A)の化合物は公知のものを使用するか、公知の化合物の製法に準じて製造したものを使用することができる。以下にその代表的な製造方法を例示する。
【0128】
式(A)の化合物の製法1(Xが窒素原子の場合)
【0129】
【化7】

【0130】
(式中、Zは塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原子、メタンスルホニルオキシのような低級アルキルスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシのようなトリハロゲノメタンスルホニルオキシ基、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシのようなアリールスルホニルオキシ基等の脱離基を意味し、R、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0131】
工程1:置換
式(a)の化合物と式(b)の化合物との反応は無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。
【0132】
使用する溶媒は、原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであるが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジオキサンのようなエーテル類、ジクロロメタン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコールのようなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類、酢酸エチル、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。
【0133】
本反応は必要に応じて塩基の存在下に行われ、塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリ、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような重炭酸アルカリ、またはトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンのような有機塩基が挙げられるが、式(b)の化合物の過剰量で兼ねることも可能である。なお、式(b)の化合物は、塩酸塩等の酸付加塩の形で使用し、反応系中で遊離塩基を生成させてもよい。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約−10℃〜約100℃、好ましくは約0℃〜約70℃である。
【0134】
式(a)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、Chem. Abstr., 8108 (1952); J. Chem. Soc., 2042 (1952) に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造したものを使用することができる。
式(b)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、Ber., 50, 819 (1917) に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造したものを使用することができる。
【0135】
工程2:還元
本還元は常法に従って行うことができ、例えば、適当な溶媒中でパラジウム炭素、ラネーニッケル、酸化白金等の触媒の存在下、水素と反応させることにより行われる。また、本反応は金属(例えば、スズ、亜鉛、鉄)もしくは金属塩(例えば、塩化第一スズ)と酸(例えば、塩酸、酢酸)との組み合わせ、または鉄もしくは塩化第一スズ単独で行うこともできる。これらの反応の溶媒としては、例えば、エタノール、メタノールのようなアルコール類、水、酢酸、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約0℃〜約80℃であり、常圧または加圧下に行われる。
【0136】
工程3:環化
本環化は式(d)の化合物と尿素、カルボニルジイミダゾール、炭酸ジエチルまたはホスゲンもしくはその等価体(ジホスゲン、トリホスゲン、4−ニトロフェニルクロロホルメート等)とを反応させることにより行われる。
【0137】
本反応は無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オンが挙げられる。
【0138】
本反応は必要に応じて塩基の存在下に行われ、塩基の具体例としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約20℃〜約250℃であり、好ましくは約50℃〜約220℃である。
【0139】
式(A)の化合物の製法2(Xが窒素原子の場合)
【0140】
【化8】

【0141】
(式中、Rは水素原子またはC1−6アルキル基を意味し、Pは保護基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、p−トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ピバロイルオキシメチル基、アセトキシメチル基、アセトキシメトキシカルボニル基、1−アセトキシエトキシカルボニル基、アラニル基)を表し、Zは前記Zの定義と同義であり、R、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0142】
工程1:アルキル化またはシクロアルキル化
式(e)の化合物と式(f)の化合物との反応は塩基の存在下、無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。
使用する溶媒は、原料化合物の種類等に従って適宜選択されるべきであるが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オンが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。塩基の具体例としては、例えば、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約−10℃〜約100℃、好ましくは約0℃〜約70℃である。
【0143】
工程2:加水分解
本加水分解は、式(g)の化合物を用いて常法に従って行うことができ、例えば、適当な溶媒中で酸性または塩基性条件下に水と接触することにより行われる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、水が挙げられ、これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。
【0144】
酸の具体例としては、塩酸、硫酸のような鉱酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸のような有機酸が挙げられる。塩基の具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのような炭酸アルカリが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約0℃〜約100℃である。
【0145】
工程3:脱保護
本脱保護はProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、第4版)に記載の方法等に準じて行うことができる。
【0146】
工程4:環化
本環化は式(i)の化合物とアジド化合物とを反応させることにより行うことができる。アジド化合物としては、例えば、ジフェニルリン酸アジド、ナトリウムアジドが挙げられる。
【0147】
本反応は、塩基の存在下、無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行うことができる。溶媒としては、例えば、トルエン、ジメトキシエタン、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約10℃〜約150℃であり、好ましくは約30℃〜約120℃である。
【0148】
式(A)の化合物の製法3(Xが窒素原子の場合)
【0149】
【化9】

【0150】
(式中、Zは前記Zと同義であり、R、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0151】
工程1:置換反応
本反応は、式(j)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法1(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
式(j)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、J. Med. Chem., 50, 2 (2007) に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造したものを使用することができる。
【0152】
工程2
本反応は、上記「式(A)の化合物の製法1(工程2)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0153】
工程3
本反応は、上記「式(A)の化合物の製法1(工程3)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0154】
式(A)の化合物の製法4(Xが窒素原子の場合)
【0155】
【化10】

【0156】
(式中、RはC1−6アルキル基を意味し、Zは前記Zと同義であり、R、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0157】
工程1:置換反応
本反応は、式(n)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法1(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
式(n)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、J. Chem. Soc., 5156 (1963) に記載の方法またはこれらに準じた方法により製造したものを使用することができる。
【0158】
工程2:加水分解
本反応は、式(o)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法2(工程2)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0159】
工程3:環化
本反応は、式(p)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法2(工程4)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0160】
式(A)の化合物の製法5(Xが窒素原子の場合)
【0161】
【化11】

【0162】
(式中、P、PおよびPは同一または異なって、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ビニルオキシカルボニル基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、トリフルオロアセチル基、p−トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニルメチル基、ピバロイルオキシメチル基、アセトキシメチル基、アセトキシメトキシカルボニル基、1−アセトキシエトキシカルボニル基およびアラニル基等の保護基を表すか、またはP、Pが一緒になってフタロイル基を表し、ZおよびZは前記Zと同義であり、R、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0163】
工程1:置換反応
本反応は、式(q)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法1(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
式(q)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、上記式(a)の化合物の製法またはこれらに準じた方法により製造したものを使用することができる。
式(r)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、Arch. Pharm., 318, 727 (1985);Eur. J. Org. Chem., 12, 2582 (2004) に記載の方法に従って製造したものを使用することができる。
【0164】
工程2:還元
本反応は、式(s)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法1(工程2)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0165】
工程3:保護
本反応は、式(t)の化合物を用いて、Protective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、第4版) に記載の方法等に準じて行うことができる。
【0166】
工程4:アルキル化またはシクロアルキル化
本反応は、式(u)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法2(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0167】
工程5:脱保護
本脱保護はProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、第4版) に記載の方法等に準じて行うことができる。
【0168】
工程6:環化
本反応は、式(w)の化合物を用いて、上記「式(A)の化合物の製法2(工程4)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【0169】
式(A)の化合物の製法6
上記製法1〜5において式(A)の化合物またはその合成中間体の置換基R、R、RまたはRがハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)である場合には、置換反応またはカップリング反応を行うことによって置換基R、R、RまたはRを変換することができる。置換反応は、例えば、上記「式(A)の化合物の製法1(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。カップリング反応は、例えば、Tetrahedron Lett., 20, 3437 (1979);J. Org. Chem., 42, 1821 (1977);Bull. Chem. Soc. Jpn., 49, 1958 (1976);Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 25, 508 (1986);J. Org. Chem., 37, 2320 (1972);Tetrahedron Lett., 50, 4467 (1975)に記載の方法に従って行うことができる。
【0170】
式(A)の化合物の製法7
上記製法1〜6において式(A)の化合物またはその合成中間体の置換基R、R、RまたはRが水素原子である場合には、置換可能な位置においてハロゲン化反応(フッ素化、塩素化、臭素化、ヨウ素化)を行うことができる。ハロゲン化反応は、例えば、Chem. Ber., 21, 1072 (1888);J. Med. Chem., 23, 981 (1980) に記載の方法に従って行うことができる。
【0171】
製法B
式(1)の化合物は、下記式(A)の化合物とホスゲンまたはその等価体(ジホスゲン、トリホスゲン、4−ニトロフェニルクロロホルメート等)及び下記式(C)の化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0172】
【化12】

【0173】
(式中、X、X、X、X、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
本反応は、通常、塩基の存在下、無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。なお、式(C)の化合物は、塩酸塩等の酸付加塩の形で使用し、反応系中で遊離塩基を生成させてもよい。使用する溶媒は、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オンが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約−30℃〜150℃で、好ましくは約−10℃〜約70℃である。
【0174】
式(C)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、Arch. Pharm., 318, 727 (1985);Eur. J. Org. Chem., 12, 2582 (2004) に記載の方法に従って製造したものを使用することができる。
【0175】
製法C
式(1)の化合物は、下記式(A)の化合物と下記式(D)の化合物とを反応させることにより製造することができる。
【0176】
【化13】

【0177】
(式中、RはC1−6アルキル基を意味し、Mは塩素、臭素、ヨウ素のようなハロゲン原子、メタンスルホニルオキシのような低級アルキルスルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシのようなトリハロゲノメタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシのようなアリールスルホニルオキシを意味し、X、X、X、X、R、RおよびRは前記〔1〕に記載の定義と同義である。)
【0178】
本反応は、通常、塩基の存在下、無溶媒下または適当な溶媒中で常圧または加圧下に行われる。使用する溶媒は、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチルピロリジン−2−オン、ジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、または2種以上の混合溶媒として用いられる。塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウムが挙げられる。反応温度は用いる原料化合物の種類等により異なるが、通常約0℃〜150℃で、好ましくは約30℃〜約100℃である。
【0179】
式(D)の化合物は市販されているものを使用するか、公知の方法、例えば、Chem. Ber., 95, 1298 (1962);Chem. Ber., 98, 1134 (1965) に記載の方法に従って製造したものを使用することができる。
【0180】
製法D
上記式(1)において置換基R、R、RまたはRがハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)である場合には、置換反応またはカップリング反応を行うことによって置換基R、R、RまたはRを変換することができる。置換反応は、例えば、上記「式(A)の化合物の製法1(工程1)」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。カップリング反応は、例えば、上記「式(A)の化合物の製法6」に記載した方法と同様の方法により行うことができる。
【実施例】
【0181】
以下に参考例および実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本願発明の技術的範囲はこれら実施例等に限定されるものではない。化合物の同定は、プロトン核磁気共鳴スペクトル(H−NMR)、高速液体クロマトグラフィー質量分析計(LC−MS)等により行った。
【0182】
プロトン核磁気共鳴スペクトルは、JEOL社製FT−NMR測定装置(300MHzまたは400MHz)を用いて測定した。プロトン核磁気共鳴スペクトルには、テトラメチルシランを標準物質としてケミカルシフト値をδ値(ppm)にて記載した。高速液体クロマトグラフィー質量分析計は、Waters社製または島津社製のLC−MS測定装置を用いて測定した。質量分析は、エレクトロスプレーイオン化法(ESI)で行った。
【0183】
原料化合物、反応試薬および溶媒は、特に断りのない限り、市販のものを用いるか、または公知の方法に準じて製造したものを使用した。
【0184】
以下において、本明細書の記載を簡略化するために次に示すような略号を使用することもある。
Me:メチル、Et:エチル、n−Pr:ノルマルプロピル、i−Pr:イソプロピル、n−Bu:ノルマルブチル、Ph:フェニル、Boc: tert-ブトキシカルボニル、、Bn:ベンジル、EDTA:エチレンジアミンテトラアセテート、BSA:ウシ血清アルブミン(bovine serum albumin)、DMSO:ジメチルスルホキシド、J:結合定数、s:単一線、d:二重線、dd:二個の二重線、ddd:四個の二重線、td:三個の二重線、t:三重線、dt:二個の三重線、tt:三個の三重線、q:四重線、tq:三個の四重線、quint:五重線、sep:七重線、br:ブロード、m:多重線。
【0185】
参考例1:6−クロロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0186】
【化14】

【0187】
(1)エチル 2,4−ジクロロ−5−ピリジンカルボン酸(1.0g)のジクロロメタン(10mL)溶液に、0℃にて40%メチルアミン/メタノール溶液(1.0mL)およびトリエチルアミン(1.0mL)の混合液を滴下して12時間攪拌した。混合液を水(10mL)で洗浄し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製してエチル 2−クロロ−4−メチルアミノ−5−ピリジンカルボン酸770mgを得た。
【0188】
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.92 (3H, d, J = 5.1 Hz), 4.34 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.54 (1H, s), 8.11 (1H, br s), 8.66 (1H, s).
【0189】
(2)上記(1)の生成物(770mg)のエタノール(10mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、40℃にて撹拌した。1時間後、溶媒を減圧濃縮し、残渣を水で薄めてから2mol/L塩酸を加えて中和した。析出した結晶を濾取し、乾燥して2−クロロ−4−メチルアミノ−5−ピリジンカルボン酸590mgを得た。
【0190】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.86 (3H, d, J = 5.0 Hz), 6.69 (1H, s), 8.25-8.14 (1H, m), 8.47 (1H, s), 13.25 (1H, br s).
【0191】
(3)上記(2)の生成物(590mg)、ジフェニルリン酸アジド(1.05g)、トリエチルアミン(399mg)および1−メチルピロリジン−2−オン(10mL)の混合液を室温で30分間撹拌した後、110℃で1時間撹拌した。反応液を水(50mL)に注いで析出した結晶を濾取し、乾燥して標記化合物470mgを得た。
【0192】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.28 (3H, s), 7.33 (1H, s), 7.93 (1H, s), 11.29 (1H, br s).
【0193】
参考例2:6−ブロモ−5−メトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オンの製造
【0194】
【化15】

【0195】
(1)3−アミノ−6−メトキシ−2−メチルアミノピリジン(2.4g)、カルボニルジイミダゾール(3.4g)およびテトラヒドロフラン(20mL)の混合液を1時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、得られた粗結晶を酢酸エチルより再結晶して5−メトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン1.4gを得た。
【0196】
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.47 (3H, s), 3.94 (3H, s), 6.44 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.5 Hz), 9.96 (1H, br s).
【0197】
(2)上記(1)の生成物(1.4g)およびトリエチルアミン(3.5mL)のジクロロメタン(20mL)溶液に、室温にて臭素(1mL)を加え、2時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)および飽和チオ硫酸ナトリウム・五水和物水溶液(3mL)を加え、析出した固体を濾取した。得られた固体を水(3mL)およびエタノール(3mL)で洗浄後、乾燥して標記化合物1.3gを得た。
【0198】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.25 (3H, s), 3.91 (3H, s), 7.52 (1H, s), 10.97 (1H, br s).
【0199】
参考例3:6−クロロ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0200】
【化16】

【0201】
(1)5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−クロロピリジン−4−カルボン酸(50g)、炭酸セシウム(150g)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)の混合液にヨウ化メチル(30mL)を加えて50℃にて2時間攪拌した。反応液に水(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3回)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過後、溶媒を減圧留去してメチル 5−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]−2−クロロピリジン−4−カルボン酸55gを得た。
【0202】
LC-MS, m/z; 301 (M+H)+
【0203】
(2)上記(1)の生成物(55g)のメタノール(300mL)溶液に、室温にて5mol/L水酸化ナトリウム水溶液(150mL)を加えて2時間攪拌した。溶液に2mol/L塩酸(600mL)を加えて酸性にして、析出した固体を濾取した。得られた固体を水(100mL)で洗浄後、乾燥して5−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]−2−クロロピリジン−4−カルボン酸38gを得た
【0204】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.25 (9H, s), 3.13 (3H, s), 7.72 (1H, s), 8.50 (1H, s), 13.93 (1H, br s).
【0205】
(3)上記(2)の生成物(38g)に室温にて4mol/L塩化水素/酢酸エチル溶液を加え12時間攪拌した。反応溶液を減圧濃縮して2−クロロ−5−(メチルアミノ)ピリジン−4−カルボン酸35gを得た。
【0206】
LC-MS, m/z; 187 (M+H)+
【0207】
(4)上記(3)の生成物(38g)、ジフェニルリン酸アジド(42mL)、トリエチルアミン(45mL)およびトルエン(200mL)の混合液を室温で30分間撹拌した後、2時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却後、水(200mL)を加え攪拌し、析出した固体を濾取した。得られた固体を水(100mL)およびイソプロピルアルコール(50mL)で洗浄後、乾燥して標記化合物21gを得た。
【0208】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.29 (3H, s), 7.04 (1H, s), 8.09 (1H, s), 11.55 (1H, s).
【0209】
参考例4:6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オンの製造
【0210】
【化17】

【0211】
窒素雰囲気下、6−ブロモ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン(J. Het. Chem., 32, 467 (1995))(2.0g)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(220mg)およびテトラヒドロフラン(10mL)の混合液に0.5mol/L臭化4−メトキシベンジル亜鉛/テトラヒドロフラン溶液(44mL)を滴下し、60℃にて12時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム/メタノール=100/0〜90/10)で精製した。得られた粗結晶を酢酸エチルおよびヘキサンの混合液より再結晶して標記化合物1.2gを得た。
【0212】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.24 (3H, s), 3.69 (3H, s), 3.85 (2H, s), 6.82 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.02 (1H, s), 7.12 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.86 (1H, s), 10.96 (1H, s).
【0213】
参考例5:6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0214】
【化18】

【0215】
6−クロロ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例3の化合物>(15g)、炭酸セシウム(40g)、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)の混合液に、室温にて、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリド(17.4mL)を滴下し30分間攪拌した。反応液に水(500mL)を加え、酢酸エチル(100mL×3回)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をジエチルエーテルより再結晶して標記化合物21.8gを得た。
【0216】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.08 (9H, s), 0.83 (2H, t, J = 8.1 Hz), 3.36 (3H, s), 3.55 (2H, t, J = 8.1 Hz), 5.25 (2H, s), 7.43 (1H, s), 8.21 (1H, s).
【0217】
参考例6:6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0218】
【化19】

【0219】
(1)窒素雰囲気下6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例5の化合物>(300mg)およびビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(25mg)の混合物に0.5mol/L臭化4−メトキシベンジル亜鉛/テトラヒドロフラン溶液(4mL)を滴下し、マイクロウェーブ照射下90℃にて1時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で粗精製して6−(4−メトキシベンジル)−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンを混合物として得た。
【0220】
LC-MS, m/z; 400 (M+H)+
【0221】
(2)上記(1)の混合物に1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリド/テトラヒドロフラン溶液(5mL)を加え、12時間加熱還流した。反応液を室温に戻した後、水(30mL)を加えて析出した結晶を濾取した。得られた粗結晶をヘキサンおよび水で洗浄し、乾燥して標記化合物120mgを得た。
【0222】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.35 (3H, s), 3.77 (3H, s), 4.04 (2H, s), 6.85-6.94 (3H, m), 7.24 (2H, d, J = 8.3 Hz), 8.25 (1H, s), 11.25 (1H, br s).
【0223】
参考例7〜11:
参考例6と同様の方法により表1の化合物を製造した。
【0224】
【表1】

【0225】
参考例12:3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0226】
【化20】

【0227】
(1)6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例5の化合物>(2.0g)、3−メチルフェノール(1.4g)、ヨウ化銅(2.4g)、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン(4.0mL)、炭酸セシウム(5.8g)の1−メチルピロリジン−2−オン(20mL)溶液をマイクロウェーブ照射下180℃にて1時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液に26%アンモニア水溶液を加え30分間攪拌したのち、酢酸エチル(10mL×3回)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン2.0gを得た。
【0228】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.08 (9H, s), 0.83 (2H, t, J = 8.0 Hz), 2.27 (3H, s), 3.34 (3H, s), 3.55 (2H, t, J = 8.0 Hz), 5.24 (2H, s), 6.80-6.82 (2H, m), 6.94-6.96 (2H, m), 7.24 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.94 (1H, s).
【0229】
(2)上記(1)の生成物(2.0g)を用いて、参考例6(2)と同様の方法により標記化合物960mgを得た。
【0230】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.28 (3H, s), 3.28 (3H, s), 6.56 (1H, s), 6.78-6.85 (2H, m), 6.95 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.24 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.85 (1H, s), 11.34 (1H, s).
【0231】
参考例13〜51:
参考例12と同様の方法により表2〜5の化合物を製造した。
【0232】
【表2】

【0233】
【表3】

【0234】
【表4】

【0235】
【表5】

【0236】
参考例52:3−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0237】
【化21】

【0238】
(1)窒素雰囲気下6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例5の化合物>(200mg)、酢酸パラジウム(11mg)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(70mg)、ナトリウムtert−ブトキシド(18mg)およびN−メチルアニリン(20mg)のトルエン(4mL)溶液をマイクロウェーブ照射下、130℃にて1時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で粗精製して3−メチル−6−[メチル(フェニル)アミノ]−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンを混合物として得た。
【0239】
LC-MS, m/z; 385 (M+H)+
【0240】
(2)上記(1)の混合物を用いて、参考例6(2)と同様の方法により標記化合物121mgを得た。
【0241】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.35 (3H, s), 3.45 (3H, s), 6.31 (1H, s), 7.22 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.31 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.48 (2H, t, J = 7.7 Hz), 8.01 (1H, s), 10.95 (1H, s).
【0242】
参考例53〜56:
参考例52と同様の方法により表6の化合物を製造した。
【0243】
【表6】

【0244】
参考例57:7−フルオロ−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0245】
【化22】

【0246】
(1)窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン(1mL)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に−78℃にて1.6mol/L n−ブチルリチウム/ヘキサン溶液(4.6mL)を滴下した。反応液を0℃にて10分間攪拌した後、−20℃に冷却した。反応液に6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例5の化合物>(1.5g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液をゆっくり滴下し1時間攪拌した。反応液にN−フルオロベンゼンスルホンイミド(2.3g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液を滴下し、1時間かけて0℃まで昇温して1時間攪拌した。反応液に水(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL×3回)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して6−クロロ−7−フルオロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン920mgを得た。
【0247】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.08 (9H, s), 0.84 (2H, t, J = 7.9 Hz), 3.39 (3H, s), 3.57 (2H, t, J = 7.9 Hz), 5.28 (2H, s), 8.17 (1H, s).
【0248】
(2)窒素雰囲気下、上記(1)の生成物(400mg)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−3,4,5,6−テトラメチル−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(35mg)、酢酸パラジウム(8mg)、リン酸三カリウム(510mg)および3−メチルフェノール(160mg)のトルエン溶液をマイクロウェーブ照射下、130℃にて1時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して7−フルオロ−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン120mgを得た。
【0249】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.08 (9H, s), 0.85 (2H, t, J = 7.9 Hz), 2.28 (3H, s), 3.37 (3H, s), 3.59 (2H, t, J = 7.9 Hz), 5.29 (2H, s), 6.81-6.87 (2H, m), 6.97 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.25 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.87 (1H, s).
【0250】
(3)上記(2)の生成物(120mg)を用いて、参考例6(2)と同様の方法により標記化合物58mgを得た。
【0251】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.27 (3H, s), 3.30 (3H, s), 6.79-6.85 (2H, m), 6.95 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.23 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.76 (1H, s), 12.07-12.12 (1H, m).
【0252】
参考例58:6−メトキシ−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0253】
【化23】

【0254】
(1)窒素雰囲気下、6−クロロ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例5の化合物>(2.0g)、2−ジ−tert−ブチルホスフィノ−3,4,5,6−テトラメチル−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル(240mg)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(230mg)、水酸化カリウム(1.4g)、水(8mL)および1,4−ジオキサン(8mL)の混合液をマイクロウェーブ照射下、130℃にて1時間攪拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して6−ヒドロキシ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン1.25gを得た。
【0255】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.06 (9H, s), 0.83 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.16 (3H, s), 3.52 (2H, t, J = 8.0 Hz), 5.07 (2H, s), 5.97 (1H, s), 7.24 (1H, s), 11.08 (1H, br s).
【0256】
(2)上記(1)の生成物(200mg)、炭酸銀(280mg)、およびヨウ化メチル(0.085mL)のヘキサン/クロロホルム=4/1(2.5mL)溶液をマイクロウェーブ照射下、120℃にて10分間攪拌した。反応液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して6−メトキシ−3−メチル−1−{[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル}−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン140mgを得た。
【0257】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: -0.08 (9H, s), 0.82 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.31 (3H, s), 3.53 (2H, t, J = 8.0 Hz), 3.80 (3H, s), 5.19 (2H, s), 6.66 (1H, s), 7.89 (1H, s).
【0258】
(3)上記(2)の生成物(120mg)を用いて、参考例6(2)と同様の方法により標記化合物78mgを得た。
【0259】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 3.30 (3H, s), 3.35 (3H, s), 7.05 (1H, s), 8.10 (1H, s), 11.55 (1H, s).
【0260】
参考例59:4−クロロ−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0261】
【化24】

【0262】
(1)3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例12の化合物>(200mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に70%メタクロロ過安息香酸(600mg)を加え、室温にて12時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1mL)および飽和チオ硫酸ナトリウム・五水和物水溶液(1mL)を加えて攪拌し、析出した固体を濾取し、乾燥して3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン 5−オキシド110mgを得た。
【0263】
LC-MS, m/z; 270 (M-H)-
【0264】
(2)上記(1)の生成物(110mg)およびオキシ塩化リン(0.37mL)の混合液を2時間加熱還流した。オキシ塩化リンを減圧留去し、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×3回)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して標記化合物72mgを得た。
【0265】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.29 (3H, s), 3.47 (3H, s), 6.53 (1H, s), 6.82-6.91 (2H, m), 7.00 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.27 (1H, t, J = 7.7 Hz), 11.68 (1H, s).
【0266】
参考例60:6−(3−メトキシフェニル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0267】
【化25】

【0268】
6−クロロ−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例1の化合物>(350mg)、3−メトキシフェニルボロン酸(350mg)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(3mL)および1,2−ジメトキシエタン(5mL)の混合液にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(150mg)を加えて、マイクロウェーブ照射下、120℃にて1時間攪拌した後、反応液に水(5mL)を加えて酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して標記化合物300mgを得た。
【0269】
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.50 (3H, s), 3.91 (3H, s), 6.96 (1H, dd, J = 7.6, 1.9 Hz), 7.34-7.42 (2H, m), 7.49-7.57 (2H, m), 8.42 (1H, s), 9.28 (1H, s).
【0270】
実施例1:6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0271】
【化26】

【0272】
6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例16の化合物>(500mg)および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(620mg)のジクロロメタン(5mL)溶液に、室温にて、1−ピロリジンカルボニルクロリド(0.3mL)を加えて10時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して標記化合物410mgを得た。
【0273】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.75-1.97 (4H, m), 3.32 (3H, s), 3.50 (4H, t, J = 6.7 Hz), 3.75 (3H, s), 6.74 (1H, d, J = 0.7 Hz), 6.91-6.97 (2H, m), 6.98-7.03 (2H, m), 7.96 (1H, d, J = 0.6 Hz).
【0274】
実施例2:1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0275】
【化27】

【0276】
トリホスゲン(340mg)のジクロロメタン(2mL)溶液にアゼチジン(180mg)およびジイソプロピルエチルアミン(2.7mL)のジクロロメタン(2mL)溶液を滴下し、5分間攪拌した。上記溶液を3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<参考例12の化合物>(160mg)および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(96mg)のジクロロメタン(3mL)溶液に滴下し12時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製し、標記化合物150mgを得た。
【0277】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 2.16-2.32 (5H, m), 3.32 (3H, s), 4.04-4.32 (4H, m), 6.81-6.88 (2H, m), 6.95-7.00 (2H, m), 7.26 (1H, t, J = 7.8 Hz), 8.00 (1H, s).
【0278】
実施例3〜110:
実施例1または2と同様の方法により表7〜28に示す化合物を製造した。
【0279】
【表7】

【0280】
【表8】

【0281】
【表9】

【0282】
【表10】

【0283】
【表11】

【0284】
【表12】

【0285】
【表13】

【0286】
【表14】

【0287】
【表15】

【0288】
【表16】

【0289】
【表17】

【0290】
【表18】

【0291】
【表19】

【0292】
【表20】

【0293】
【表21】

【0294】
【表22】

【0295】
【表23】

【0296】
【表24】

【0297】
【表25】

【0298】
【表26】

【0299】
【表27】

【0300】
【表28】

【0301】
実施例111:3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0302】
【化28】

【0303】
窒素雰囲気下、6−クロロ−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン<実施例97の化合物>(200mg)、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(20mg)および0.5mol/L塩化4−トリフルオロベンジル亜鉛/テトラヒドロフラン溶液の混合液を、マイクロウェーブ照射下、80℃にて1時間攪拌した。混合液をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製して標記化合物98mgを得た。
【0304】
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.73-1.96 (4H, m), 3.34 (3H, s), 3.45-3.54 (4H, m), 4.18 (2H, s), 7.24 (1H, s), 7.49 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.62 (2H, d, J = 7.9 Hz), 8.36 (1H, s).
【0305】
実施例112:3−メチル−6−[3−(プロパン−2−イルオキシ)フェニル]−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オンの製造
【0306】
【化29】

【0307】
6−クロロ−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン(100mg)、[3−(プロパン−2−イルオキシ)フェニル]ボロン酸(128mg)、炭酸カリウム(148mg)、エタノール(0.8mL)およびトルエン(3mL)の混合液に、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム(9mg)を加え、マイクロウェーブ照射下130℃にて50分間攪拌した。反応液をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜0/100)で精製した。得られた粗結晶を酢酸エチルおよびヘキサンの混合液より再結晶して標記化合物40mgを得た。
【0308】
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (6H, d, J = 6.1 Hz), 1.90-2.10 (4H, m), 3.48 (3H, s), 3.62-3.76 (4H, m), 4.67 (1H, sep, J = 6.1 Hz), 6.88-6.94 (1H, m), 7.33 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.47-7.54 (2H, m), 7.74 (1H, s), 8.34 (1H, s).
【0309】
実施例113〜168:
実施例111または112と同様の方法により表29〜39に示す化合物を製造した。
【0310】
【表29】

【0311】
【表30】

【0312】
【表31】

【0313】
【表32】

【0314】
【表33】

【0315】
【表34】

【0316】
【表35】

【0317】
【表36】

【0318】
【表37】

【0319】
【表38】

【0320】
【表39】

【0321】
試験例
ラットFAAH阻害活性の測定
ラット脳膜標品の調製およびFAAH阻害活性の測定は、Jonssonらの方法[Br. J. Pharmacol., 133, 1263 (2001)]に準拠して行った。
【0322】
(1)ラット脳膜標品の調製(FAAH酵素液)
ラットより大脳を摘出し、-80 ℃で凍結保存した。凍結大脳に4℃の酵素懸濁用バッファー(buffer)(20 mM HEPES-バッファー pH 7.0, 1 mM MgCl2)を加え、氷中でホモジナイザーにより均一になるまで懸濁し、遠心分離(36,000×g, 20分間)した。懸濁、遠心分離の操作を繰り返した後、沈殿に4℃の酵素懸濁用バッファーを加え、再々懸濁した。この再々懸濁液を37 ℃で15分間インキュベートし、遠心分離(36,000×g, 20分間)後、酵素液調製用バッファー(50 mM Tris-HCl バッファー pH 7.4, 1 mM EDTA, 3 mM MgCl2)を加えて懸濁した。得られた膜標品の蛋白濃度は比色定量法(BCA Protein Assay:PIERCE社)により測定し、アッセイ使用時まで-80 ℃で凍結保存した。
【0323】
(2)FAAH活性を阻害する物質のスクリーニング
膜標品(最終(final)濃度100μg/mL)、被験物質DMSO溶液(最終DMSO濃度1%)およびアッセイバッファー(最終用(final) 22 mM Tris-HCl(pH 7.6), 1.4 mM EDTA, 1.5 % BSA, 0.6 mM MgCl2)を加え、37℃で10分間プレインキュベートした。基質液(最終用2nM [3H]-アナンダミド(Anandamide)(American Radiolabeled chemical社)+ 2 μM アナンダミド(Sigma社))を加え(最終アッセイ容量は200μL)、37℃で10分間インキュベートした。このとき、コントロールは被験物質DMSO溶液の代わりにDMSOを添加した。ブランクは被験物質DMSO溶液の代わりにDMSOを、膜標品の代わりに酵素液調製用バッファーを添加した。インキュベート後、400 μLの氷冷したクロロホルムとメタノール1:1(容量比)溶液を加え攪拌した。遠心分離(1,000×g, 10分間)することにより、上層(水/メタノール層)に分解産物のエタノールアミン(ethanolamine-1-[3H])が分離される。この上層の200 μLを96ウェルのDeepwell Luma Plate-96(PerkinElmer社)に移し、マイクロプレートシンチレーションカウンター(TopCount NXTTM:Packard)にて放射活性を測定した。コントロールと比較して測定値を減少させる物質を、FAAH活性を阻害する化合物として選択した。
【0324】
(3)IC50値の測定
化合物の最終濃度が0.1 nMから1μMになるように被験物質を調製し、上記記載の方法によりFAAH活性に及ぼす影響を調べた。コントロールのFAAH活性を100%、ブランクのFAAH活性を0%として、各濃度の被験物質を加えたときの阻害率を算出しIC50値を求めた。これらの結果を表40および表41に示す。
【0325】
【表40】

【0326】
【表41】

【産業上の利用可能性】
【0327】
本発明の化合物およびその薬学的に許容される塩は、強力なFAAH阻害活性を有することから、FAAHの関与する疾患、特にうつ病、不安症または疼痛などの疾患に対して優れた治療または予防のための医薬、医薬組成物、および使用、並びに予防または治療方法として使用しうる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1):
【化1】


[式中、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し、Xは窒素原子または−C(R)=を表し(ただし、X、X、XまたはXのうちいずれか1つのみが窒素原子である。)、
、R、RおよびRは同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基(当該C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基およびC2−6アルキニル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基、置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基、置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基(ただし、当該置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基および置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基は、それぞれの環上の炭素原子で、上記式(1)で表される化合物のピリジン環と結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基を表し、
は、水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基を表し、
は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基または置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基を表し、
は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基を表すか、
およびRが一緒になって、結合する窒素原子と共に、下記式(2):
【化2】

〔式中、Gは、−CH−、−CH=CH−、−NR10−、酸素原子または単結合を表し、
nおよびmは、Gが−NR10−または酸素原子であるとき、同一または異なって2または3を表し、Gが−CH−または−CH=CH−であるとき、同一または異なって1〜3の整数を表し、Gが単結合のとき、nおよびmは1を表し、
およびRは、上記式(2)で表される環状基上の炭素原子に結合し(ただし、Gが−CH−または−CH=CH−であるとき、RおよびRは、Gの−CH−または−CH=CH−の任意の炭素原子にも、水素原子の代わりに結合することができる。)、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC4−10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基、置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換された5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基および置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基、C2−6アルキニル基(当該C2−6アルケニル基およびC2−6アルキニル基は、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換された5〜10員のヘテロアリール(C1−6アルキル)オキシ基、置換されていてもよい3〜10員のヘテロシクロアルキル基または置換されていてもよい4〜10員のヘテロシクロアルケニル基を表すか、
およびRが、一緒になってオキソ基を形成するか、RおよびRが、上記式(2)で表される環状基上の同一の炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環もしくは置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環からなるスピロ環を形成するか、RおよびRが、それぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合う炭素原子に結合し、一緒になって、結合する炭素原子と共に、置換されていてもよいC3−8飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよいC4−10不飽和脂肪族炭素環、置換されていてもよい3〜10員の飽和脂肪族複素環、置換されていてもよい4〜10員の不飽和脂肪族複素環、置換されていてもよいC6−10芳香族環もしくは置換されていてもよい5〜10員の芳香族複素環を形成し、上記式(2)で表される環状基が縮合環を形成するか、またはRおよびRがそれぞれ上記式(2)で表される環状基上の隣り合わない異なる炭素原子に結合し、RおよびRが、一緒になってメチレン鎖、エチレン鎖、プロピレン鎖またはブチレン鎖を形成し、上記式(2)で表される環状基が架橋環を形成してもよく、
10は、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、ハロゲン原子、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基を表す。〕で表される環状基を表す。]で表される化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
が、無置換のC1−6アルキル基である請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
、R、RおよびRが同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C2−6アルケニル基(当該C1−6アルキル基およびC2−6アルケニル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基(ただし、当該ヘテロアリール基上の炭素原子が、上記式(1)で表される化合物のピリジン環に結合する。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリールオキシ基または置換されていてもよいアミノ基である請求項1または2に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
、R、RおよびRが同一または異なって水素原子、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基または置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基である請求項3に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
下記式(1−a):
【化3】

〔式中、X、X、X、X、R、R、R、n、mおよびGは請求項1に記載の定義と同義である。〕で表される請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
およびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基、C1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、置換されていてもよいC6−10アリール基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、C2−6アルケニル基(当該C2−6アルケニル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されたC6−10アリール(C1−6アルキル)オキシ基である請求項5に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
およびRが、同一または異なって水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよいC6−10アリール基またはC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は、1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)である請求項6に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
Gが−CH−であり、nおよびmが、同一または異なって1または2であるか、またはGが−NR10−もしくは酸素原子であり、R10が置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基であり、nおよびmが、同一または異なって2または3である請求項5〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
Gが−CH−であり、nおよびmが、同一または異なって1または2である請求項8に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
がC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は置換されていてもよいC3−8シクロアルキル基、置換されていてもよいC6−10アリール基、置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基、置換されていてもよいC1−6アルキルオキシ基および置換されていてもよいC6−10アリールオキシ基からなる群より選択される1または2個以上の置換基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)、置換されていてもよいC6−10アリール基または置換されていてもよい5〜10員のヘテロアリール基である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
がC1−6アルキル基(当該C1−6アルキル基は1または2個以上の置換されていてもよいC6−10アリール基によって、置換可能な任意の位置にて置換されていてもよい。)または置換されていてもよいC6−10アリール基である請求項10に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
が窒素原子である請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
が窒素原子である請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
が窒素原子である請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
次のいずれかの化合物である請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩:
6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−メチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[2−フルオロ−4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(3−エチルフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−(3−エチルフェノキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−3−メチル−6−[4−(プロパン−2−イル)フェノキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(4−メトキシフェノキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−[4−(2−メトキシエチル)−3−メチルフェノキシ]−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
1−(アゼチジン−1−イルカルボニル)−6−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルオキシ)−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、
3−メチル−6−(4−メチルベンジル)−1−(ピペリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−オン、または
6−(3,5−ジフルオロベンジル)−3−メチル−1−(ピロリジン−1−イルカルボニル)−1,3−ジヒドロ−2H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−オン。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬。
【請求項17】
うつ病、不安症または疼痛の治療薬または予防薬である請求項16に記載の医薬。
【請求項18】
疼痛の治療薬または予防薬である請求項17に記載の医薬。
【請求項19】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有する脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害剤。
【請求項20】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および薬学的に許容される担体を含有する医薬組成物。
【請求項21】
うつ病、不安症または疼痛の治療または予防のための請求項20に記載の医薬組成物。

【公開番号】特開2012−188363(P2012−188363A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51281(P2011−51281)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000002912)大日本住友製薬株式会社 (332)
【Fターム(参考)】