説明

アシルアミノ置換された環式カルボン酸誘導体及び医薬としてのその使用

本発明は、式I
【化1】


(式中、A、Y、Z、R20〜R22及びR50は、特許請求の範囲に記載された意味を有する)の化合物に関し、それは有益な医薬活性化合物である。具体的には、それは内皮分化遺伝子受容体2(Edg−2、EDG2)の阻害剤であり、それはリゾホスファチジン酸(LPA)によって活性化され、そしてまたLPA1受容体とも称され、そして例えば、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞及び心臓不全のような疾患の治療に有用である。さらにまた、本発明は、式Iの化合物の製造方法、その使用及びそれを含んでなる医薬組成物に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の立体異性体形態の、又は任意の比率の立体異性体形態の混合物の式I
【化1】

[式中、
環Aは、N、N(R0)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列から選ばれる0、1又は2個の同一又は異なるヘテロ環員を含み、かつ飽和しているか又は1つの二重結合を含む3員〜12員単環式、二環式又はスピロ環式環であり、但し、環Aは、その3位に基N(R20)及びC(O)−R50を担持するビシクロ[3.1.0]ヘキサン又はビシクロ[3.2.0]ヘプタン環ではなく、そしてその2位に基N(R20)及びC(O)−R50を担持するオクタヒドロペンタレン、オクタヒドロインデン又はデカヒドロアズレン環ではなく、ここにおいて、環Aは、環炭素原子上でハロゲン、R1、R2、(C2−C6)−アルケニル、HO−、R1−O−、フェニル−(C1−C4)−アルキル−O−、R1−C(O)−O−、R1−S(O)2−O−、R1−S(O)m−、H2N−、R1−NH−、R1−N(R1)−、R1−C(O)−NH−、R1−C(O)−N(R1)−、R1−S(O)2−NH−、R1−S(O)2−N(R1)−、R1−C(O)−、HO−C(O)−、R1−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R1−NH−C(O)−、R1−N(R1)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R1−NH−S(O)2−、R1−N(R1)−S(O)2−、F5S−、NC−、オキソ及びメチレンからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
Yは、N(R10)、S、O、C(R12)=C(R13)、N=C(R14)及びC(R15)=Nからなる系列より選ばれ;
Zは、N及びC(R16)からなる系列より選ばれ;
0は、水素及びR1からなる系列より選ばれ;
1は、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル及び(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル−からなる系列より選ばれ;
2は、HO−及び(C1−C4)−アルキル−O−からなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって置換された(C1−C4)−アルキルであり;
10は、水素及びR11からなる系列より選ばれ;
11、R30、R33、R35、R54、R55、R57及びR58は、それぞれ他の基R11、R30、R33、R35、R54、R55、R57及びR58と独立して、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル及び(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル−からなる系列より選ばれ、それらは全て1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基R70によって場合により置換され;
12、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、H2N−、(C1−C4)−アルキル−NH−、(C1−C4)−アルキル−N((C1−C4)−アルキル)−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−及びNC−からなる系列より選ばれるか、又はR13若しくはR14は、式IIの基ではない基R21及びR22の一方と共に、3〜5個の鎖員からなる鎖を形成し、そのうちの0、1若しくは2個の鎖員がN(R17)、O及びSからなる系列より選ばれる同一若しくは異なるヘテロ鎖員であるが、2個のヘテロ鎖員は、隣接する位置に存在することができず、そして他の鎖員は、同一若しくは異なる基C(R18)(R18)であり;
17及びR25は、互いに独立して水素及び、(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれ;
18は、それぞれ他の基R18と独立して水素、フッ素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれるか、又は同じ炭素原子に結合した2個の基R18は、それらを担持している炭素原子と共に、フッ素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれる1つそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換される3員〜6員シクロアルカン環を形成し;
20は、水素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれ;
基R21及びR22の一方は、式II
24−R23− II
の基であり、そして基R21及びR22のもう一方は、水素、ハロゲン、R30、HO−、R30−O−、R30−C(O)−O−、R30−S(O)2−O−、R30−S(O)m−、H2N−、R30−NH−、R30−N(R30)−、R30−C(O)−NH−、R30−C(O)−N(R71)−、R30−S(O)2−NH−、R30−S(O)2−N(R71)−、R30−C(O)−、HO−C(O)−、R30−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R30−NH−C(O)−、R30−N(R30)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R30−NH−S(O)2−、R30−N(R30)−S(O)2−、NC−、O2N−及びHet1からなる系列より選ばれるか、又はR13若しくはR14と共にR13及びR14の定義で特定された鎖を形成し;
23は、直接結合又は1〜5個の鎖員のからなる鎖であり、そのうちの0、1若しくは2個の鎖員は、N(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれる同一若しくは異なるヘテロ鎖員であるが、2個のヘテロ鎖員は、それらの一方がS(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれ、そしてもう一方がN(R25)、O及びSからなる系列より選ばれる場合のみ隣接する位置に存在することができ、そして他の鎖員は同一若しくは異なる基C(R26)(R26)であり;
24は、3員〜10員単環式又は二環式環であり、それは飽和し、かつ0若しくは1個のヘテロ環員を含むか、又は不飽和で、かつ0、1若しくは2個の同一若しくは異なるヘテロ環員を含み、ここにおいて、ヘテロ環員は、N、N(R32)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれ、そして、ここにおいて、環は、環炭素原子上でハロゲン、R33、オキセタニル、HO−、R33−O−、R33−C(O)−O−、R33−S(O)2−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−C(O)−N(R71)−、R33−S(O)2−NH−、R33−S(O)2−N(R71)−、H2N−S(O)2−NH−、R33−NH−S(O)2−NH−、R33−N(R33)−S(O)2−NH−、H2N−S(O)2−N(R71)−、R33−NH−S(O)2−N(R71)−、R33−N(R33)−S(O)2−N(R71)−、R33−C(O)−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R33−NH−S(O)2−、R33−N(R33)−S(O)2−、NC−、O2N−及びオキソからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
26は、それぞれ他の基R26と独立して、水素、フッ素、(C1−C4)−アルキル及びHO−からなる系列より選ばれ、又は共に同じ炭素原子に結合した2個の基R26は、オキソであるか、又は2個の基R26若しくは1個の基R25及び1個の基R26は、含まれる鎖員と共に3員〜7員単環式環を形成し、それは飽和し、かつN、N(R34)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれる0、1若しくは2個の同一若しくは異なるヘテロ環員を含み、その環は、環炭素原子上でフッ素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれる1つそれ以上の同一若しくは異なる置換基によって場合により置換され;
32及びR34は、互いに独立して水素、R35、R35−S(O)2−、R35−C(O)−、R35−O−C(O)−及びフェニルからなる系列より選ばれ;
50は、R51−O−及びR52−N(R53)−からなる系列より選ばれ;
51は、水素及びR54からなる系列より選ばれ;
52は、水素、R55、NC−及びR56−S(O)2−からなる系列より選ばれ;
53は、水素及びR57からなる系列より選ばれ;
56は、R58及びフェニルからなる系列より選ばれ;
60は、それぞれ他の基R60と独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれ;
70は、HO−、R71−O−、R71−C(O)−O−、R71−S(O)m−、H2N−、R71−NH−、R71−N(R71)−、R71−C(O)−NH−、R71−C(O)−N(R71)−、R71−S(O)2−NH−、R71−S(O)2−N(R71)−、HO−C(O)−、R71−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R71−NH−C(O)−、R71−N(R71)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R71−NH−S(O)2−、R71−N(R71)−S(O)2−及びオキソからなる系列より選ばれ;
71は、それぞれ他の基R71と独立して、(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−シクロアルキル及び(C3−C4)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル−から選ばれ;
Het1は、N、N(R60)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれる1又は2個の同一又は異なるヘテロ環員を含む単環式4員〜7員複素環式環であり、その環は飽和し、かつフッ素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
mは、それぞれ他の数mと独立して、0、1及び2からなる系列より選ばれる整数であり;
フェニルは、他の特定がない限り、それぞれ他の基フェニルと独立して、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−からなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
シクロアルキルは、それぞれ他のシクロアルキルと独立して、そしてシクロアルキル上のいずれの他の置換基とも独立して、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
アルキル、アルケニル及びアルキニルは、それぞれ他の基アルキル、アルケニル及びアルキニルと独立して、そしてアルキル、アルケニル及びアルキニル上のいずれの他の置換基とも独立して、1つ又はそれ以上のフッ素置換基によって場合により置換される]
の化合物又はその生理学的に許容しうる塩、
但し、式Iの化合物は、
1−[(ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、1−[4−(2−ピロリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、1−[4−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−ベンゾイルアミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、1−{[4−(2−オキソ−ピロリジン−1−イル)−フラン−2−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、1−[(2',3−ジクロロ−ビフェニル−4−カルボニル)−アミノ]−シクロヘプタンカルボン酸、1−[4−(4,6−ジメチル−ピリミジン−2−イルスルファニル)−ベンゾイルアミノ]−シクロペンタンカルボン酸エチルエステル、1−[4−(4−オキソ−ピペリジン−1−イル)−ベンゾイルアミノ]−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル又は1−[2−クロロ−4−(3−ヒドロキシベンジルカルバモイル)−ベンゾイルアミノ]−シクロプロパンカルボン酸ではない。
【請求項2】
環AがO、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれる0又は1個のヘテロ環員を含み、かつ飽和した3員〜8員単環式環であり、ここで環Aが、環炭素原子上でハロゲン、R1、R2、(C2−C6)−アルケニル、HO−、R1−O−、フェニル−(C1−C4)−アルキル−O−、R1−C(O)−O−、R1−S(O)2−O−、HO−C(O)−、R1−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R1−NH−C(O)−、R1−N(R1)−C(O)−及びオキソからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる
置換基によって場合により置換される、請求項1に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項3】
環Aが、ハロゲン、R1、R2、(C2−C6)−アルケニル、HO−、R1−O−、フェニル−(C1−C4)−アルキル−O−、R1−C(O)−O−、R1−S(O)2−O−、HO−C(O)−、R1−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R1−NH−C(O)−、R1−N(R1)−C(O)−及びオキソからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換される、シクロヘキサン環又はシクロヘプタン環である、請求項1又は2に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項4】
YがC(R12)=C(R13)及びC(R15)=Nからなる系列より選ばれ;
ZがC(R16)である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項5】
21が水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、HO−(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−O−(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−、NC−及びHet1からなる系列より選ばれるか、又はR13若しくはR14と共にR13及びR14の定義で特定された鎖を形成し;
22が式II
24−R23− II
の基であり、
23が直接結合又は0若しくは1個の鎖員がN(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれるヘテロ鎖員であり、そして他の鎖員が同一若しくは異なる基C(R26)(R26)である2、3若しくは4個の鎖員からなる鎖である;
請求項1〜4のいずれか1項に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項6】
24が3員〜7員単環式環又は7員〜10員二環式環であり、それらの環は飽和し、かつ0若しくは1個のヘテロ環員を含むか、又は不飽和で、かつN、N(R32)、O、S、S(O)及びS(O)2からなる系列より選ばれる0、1若しくは2個の同一若しくは異なるヘテロ環員を含み、そしてそれらの環は、環炭素原子上でハロゲン、R33、オキセタニル、HO−、R33−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−C(O)−N(R71)−、R33−S(O)2−NH−、R33−S(O)2−N(R71)−、H2N−S(O)2−NH−、R33−NH−S(O)2−NH−、R33−N(R33)−S(O)2−NH−、H2N−S(O)2−N(R71)−、R33−NH−S(O)2−N(R71)−、R33−N(R33)−S(O)2−N(R71)−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−、NC−及びオキソからなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
32が水素、R35、R35−C(O)−、R35−O−C(O)−及びフェニルからなる系列より選ばれる、
請求項1〜4のいずれか1項に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項7】
環Aが、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−アルキル−O−からなる系列より選ばれる1又は2個の同一又は異なる置換基によって場合により置換される、シクロヘキサン環又はシクロヘプタン環であり;
YがC(R12)=C(R13)及びC(R15)=Nからなる系列より選ばれ;
ZがC(R16)であり;
12、R13、R15及びR16が互いに独立して水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれ;又はR13がR21と共に−O−C(R18)(R18)−O−、−CH2−CH2−CH2、−CH2−O−CH2−、−CH2−CH2−CH2−CH2−及び−O−C(R18)(R18)−C(R18)(R18)−Oからなる系列より選ばれる鎖を形成し;
18が水素又はフッ素からなる系列より選ばれ;
21が水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−、(C1−C4)−アルキル−O−(C1−C4)アルキル−、HO−(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−O−(C1−C4)−アルキル−O−、NC−及びオキセタニルからなる系列より選ばれるか、又はR13と共にR13の定義で特定された鎖を形成し;
22が式II
24−R23− II
の基であり、
23が直接結合、又は0若しくは1個の鎖員がO及びSからなる系列より選ばれるヘテロ鎖員であり、かつ他の鎖員が同一若しくは異なる基C(R26)(R26)である2、3若しくは4個の鎖員からなる鎖であり;
24がハロゲン、R33、オキセタニル、HO−、R33−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−S(O)2−NH−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−及びNC−からなる系列より選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換されるベンゼン環であり;
26が、それぞれ他の基R26と独立して、水素、フッ素、(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれるか、又は鎖中の同じ炭素原子に結合した2個の基R26は、それらを担持している炭素原子と共に、シクロプロパン環又はオキセタン環を形成し;
33が、それぞれ他のR33と独立して、(C1−C4)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル及び(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル−からなる系列より選ばれ、それらは、すべて1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基R70によって場合により置換され;
50がR51O−及びR52(R53)N−からなる系列より選ばれ;
51、R52及びR53が互いに独立して水素及び(C1−C4)−アルキルからなる系列より選ばれ;
70がHO−及びR71−O−からなる系列より選ばれ;
71が(C1−C4)−アルキルであり;
mが、それぞれ他の数mと独立して、0及び2からなる系列より選ばれる整数であり;シクロアルキルが、それぞれ他のシクロアルキルと独立して、そしてシクロアルキル上の他のすべての置換基と独立して、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから選ばれる1つ又はそれ以上の同一又は異なる置換基によって場合により置換され;
アルキルが、それぞれ他のアルキルと独立して、そしてアルキル上の他のすべての置換基と独立して、1つ又はそれ以上のフッ素置換基によって場合により置換される;
請求項1〜6のいずれか1項に記載された、任意のその立体異性体形態の若しくは任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項8】
任意の立体異性体形態の又は任意の比率の立体異性体形態の混合物の
trans−1−({5−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−[(5−{2−[3−(2−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−エトキシ}−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−[(5−{2−[3−(2−ヒドロキ−シエチル)−フェニル]−エトキシ}−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−4−エチル−1−{[6−メトキシ−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−4−エチル−1−{[6−メトキシ−5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−4−エチル−1−{[6−メトキシ−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−4−エチル−1−{[6−メトキシ−5−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−{[5−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−{[5−(3−クロロ−4−メトキシ−フェニル)−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−[(3'−クロロ−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−[(3'−クロロ−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−4−エチル−1−[(6−メトキシ−5−フェネチルオキシ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−({5−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−({5−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−4−エチル−1−[(6−メトキシ−5−フェネチルオキシ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−4−エチル−1−{[6−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−3'−トリフルオロメチル−ビフェニル−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−({5−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−6−メトキシ−ピリジン−3−カルボニル}−アミノ)−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−[3−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−[3−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−4−(2−ヒドロキシエトキシ)−ベンゾイルアミノ]−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
trans−1−[(3'−クロロ−5−フルオロ−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−4−メチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−[(3'−クロロ−5−フルオロ−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−4−エチル−シクロヘキサンカルボン酸、
cis−1−[(3'−クロロ−5−フルオロ−6,4'−ジメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−4−トリフルオロメチル−シクロヘキサンカルボン酸、又は
cis−4−エチル−1−{[6−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−5−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−シクロヘキサンカルボン酸、
である請求項1に記載の化合物、及びその生理学的に許容しうる塩。
【請求項9】
式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させる工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式Iの化合物又はその生理学的に許容しうる塩の製造方法
【化2】

(式中、環A及び基Y、Z、R20〜R22及びR50は、式Iの化合物に定義された通りであり、そしてさらに官能基は、保護された形態又は前駆体基の形態で存在することができ、そして式IVの化合物中のG基はHO−、(C1−C4)−アルキル−O−又はハロゲンである)。
【請求項10】
医薬として使用するための請求項1〜8のいずれか1項に記載の式Iの化合物又はその生理学的に許容しうる塩。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の少なくとも1つの式Iの化合物又はその生理学的に許容しうる塩、及び薬学的に許容しうる担体を含む医薬組成物。
【請求項12】
心臓血管疾患、心不全、心筋症、心筋梗塞、心筋リモデリング、血管リモデリング、高血圧、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈閉塞性疾患、再狭窄、血栓症、血管透過性障害、炎症性疾患、関節リウマチ、骨関節炎、腎疾患、腎乳頭壊死、腎不全、肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、喘息、急性呼吸窮迫症候群、免疫学的疾患、アレルギー性疾患、腫瘍増殖、転移、代謝性疾患、線維性疾患、肺線維症、心線維症、血管線維症、血管周囲線維症、腎線維症、肝線維症、線維化性皮膚状態、乾癬、疼痛、そう痒、網膜虚血/再灌流損傷、黄斑変性、精神障害、神経変性疾患、脳神経障害、末梢神経障害、内分泌障害、甲状腺機能亢進、瘢痕化障害若しくは創傷治癒障害を治療するか、又は心臓保護若しくは腎臓保護する薬剤を製造するための請求項1〜8のいずれか1項に記載の式Iの化合物又はその生理学的に許容しうる塩の使用。

【公表番号】特表2013−509446(P2013−509446A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537183(P2012−537183)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/055035
【国際公開番号】WO2011/053948
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】