説明

アシルアミノ置換縮合シクロペンタンカルボン酸誘導体及び医薬としてのその使用

この発明は、有益な医薬活性化合物である式(I):
【化1】


[式中、A、Y、Z、R3〜R6、R20〜R22及びR50は、請求項に示した意味を有する]の化合物に関する。詳細には、これらは、リゾホスファチジン酸(LPA)によって活性化され、またLPA1受容体とも呼ばれている内皮分化遺伝子受容体2(Edg−2,EDG2)の阻害剤であり、例えばアテローム性動脈硬化症、心筋梗塞及び心不全などの疾患の処置に有用である。更に本発明は、式Iの化合物の製造方法、その使用及びそれらを含む医薬組成物に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の、式I:
【化1】

{式中、
環Aは、3員〜7員のシクロアルカン環、ベンゼン環、又はN、N(R0)、O及びSから成る系列から選択される1又は2個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含んでなる単環式の5員又は6員の芳香族式ヘテロサイクリック環[上記において、シクロアルカン環は、場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり、そしてベンゼン環及びヘテロサイクリック環は、場合により、ハロゲン、R1、HO−、R1−O−、R1−C(O)−O−、R1−S(O)2−O−、R1−S(O)m−、H2N−、R1−NH−、R1−N(R1)−、R1−C(O)−NH−、R1−C(O)−N(R71)−、R1−S(O)2−NH−、R1−S(O)2−N(R71)−、R1−C(O)−、HO−C(O)−、R1−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R1−NH−C(O)−、R1−N(R1)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R1−NH−S(O)2−、R1−N(R1)−S(O)2−、NC−、O2N−、フェニル及びHetから成る系列から選択される1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Yは、N(R10)、S、O、C(R12)=C(R13)、N=C(R14)及びC(R15)=Nから成る系列から選択され;
Zは、N及びC(R16)から成る系列から選択され;
0は、水素及びR2から成る系列から選択され;
1、R2、R11、R30、R33、R35、R54、R55、R57及びR58は、他の基R1、R2、R11、R30、R33、R35、R54、R55、R57及びR58とはそれぞれ独立して、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル及び(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C4)−アルキル−[これらは、すべて、場合により、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基R70によって置換されていることもある]から成る系列から選択され;
3及びR5は、互いに独立して、水素、(C1−C4)−アルキル、フェニル−(C1−C4)−アルキル−、フェニル及びヒドロキシから成る系列から選択され;
4及びR6は、互いに独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
10は、水素及びR11から成る系列から選択され;
12、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、H2N−、(C1−C4)−アルキル−NH−、(C1−C4)−アルキル−N((C1−C4)−アルキル)−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−、NC−及びO2N−から成る系列から選択され;
20は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
基R21及びR22の一方は、式II:
24−R23− II
の基であり、
そして基R21及びR22のもう一方は、水素、ハロゲン、R30、HO−、R30−O−、R30−C(O)−O−、R30−S(O)2−O−、R30−S(O)m−、H2N−、R30−NH−、R30−N(R30)−、R30−C(O)−NH−、R30−C(O)−N(R71)−、R30−S(O)2−NH−、R30−S(O)2−N(R71)−、R30−C(O)−、HO−C(O)−、R30−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R30−NH−C(O)−、R30−N(R30)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R30−NH−S(O)2−、R30−N(R30)−S(O)2−、NC−、O2N−及びHet1から成る系列から選択され;
23は、直接結合、又は1〜5個の鎖員から成る鎖であり、その中で0、1又は2個の鎖員は、N(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される同一又は相異なるヘテロ鎖員であるが、2個のヘテロ鎖員は、隣接した位置で存在してもよく[但し、それらの一方は、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択され、そしてもう一方は、N(R25)、O及びSから成る系列から選択される場合に限られる]、そして他の鎖員は、同一又は相異なる基C(R26)(R26)[上記において、二つの隣接する基C(R26)(R26)は、二重結合又は三重結合によって互いに結合していてもよい]であり;
24は、水素、R31、HO−、R31−O−、R31−C(O)−O−、R31−S(O)m−、H2N−、R31−NH−、R31−N(R31)−、R31−C(O)−NH−、R31−C(O)−N(R71)−、R31−S(O)2−NH−、R31−S(O)2−N(R71)−、R31−C(O)−、HO−C(O)−、R31−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R31−NH−C(O)−、R31−N(R31)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R31−NH−S(O)2−、R31−N(R31)−S(O)2−、NC−及び3員〜10員の、単環式、二環式又は三環式環[この環は、飽和であるか、又は不飽和であり、そしてN、N(R32)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される、0、1、2又は3個の同一又は相異なるヘテロ環員を含み、この環は、場合により、ハロゲン、R33、HO−、R33−O−、R33−C(O)−O−、R33−S(O)2−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−C(O)−N(R71)−、R33−S(O)2−NH−、R33−S(O)2−N(R71)−、H2N−S(O)2−NH−、R33−NH−S(O)2−NH−、R33N(R33)−S(O)2−NH−、H2N−S(O)2−N(R71)−、R33−NH−S(O)2−N(R71)−、R33−N(R33)−S(O)2−N(R71)−、R33−C(O)−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R33−NH−S(O)2−、R33−N(R33)−S(O)2−、NC−、O2N−、オキソ、フェニル及びHetから成る系列から選択される1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって環炭素原子上で置換されていることもある]から成る系列から選択され;
但し、二つの基R23及びR24中に存在するC、N、O及びS原子の総数は、少なくとも5であり;
25は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
26は、他の基R26とはそれぞれ独立して、水素、フッ素、(C1−C4)−アルキル及びHO−から成る系列から選択されるか、又は同一の炭素原子に一緒に結合した二つの基R26がオキソであるか、又は二つの基R26若しくは一つの基R25と一つの基R26は、構成鎖員と一緒になって3員〜7員の単環式環[この環は、飽和しており、そして0、1又は2個の、N、N(R34)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される同一又は相異なるヘテロ環員を含み、この環は、場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって環炭素原子上で置換されていることもある]を形成し;
31は、(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル及び(C2−C6)−アルキニル[これらは、すべて、場合により、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基R70によって置換されていることもある]から成る系列から選択され;
32及びR34は、互いに独立して、水素、R35、R35−S(O)2−、R35−C(O)−、R35−O−C(O)−、フェニル及びHetから成る系列から選択され;
50は、R51−O−及びR52−N(R53)−から成る系列から選択され;
51は、水素及びR54から成る系列から選択され;
52は、水素、R55、NC−及びR56−S(O)2−から成る系列から選択され;
53は、水素及びR57から成る系列から選択され;
56は、R58及びフェニルから成る系列から選択され;
60は、他の基R60とはそれぞれ独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
70は、HO−、R71−O−、R71−C(O)−O−、R71−S(O)m−、H2N−、R71−NH−、R71−N(R71)−、R71−C(O)−NH−、R71−C(O)−N(R71)−、R71−S(O)2−NH−、R71−S(O)2−N(R71)−、HO−C(O)−、R71−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R71−NH−C(O)−、R71−N(R17)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R71−NH−S(O)2−、R71−N(R71)−S(O)2−、NC−、オキソ、フェニル及びHet2から成る系列から選択され;
71は、他の基R71とはそれぞれ独立して、(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−シクロアルキル及び(C3−C4)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル−から選択され;
Hetは、他の基Hetとはそれぞれ独立して、単環式4員〜7員のヘテロサイクリック環[これは、N、N(R60)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される、1、2又は3個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含んでなり、この環は、飽和しているか又は不飽和であり、そして場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル及びR70から成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Het1は、単環式の4員〜7員のヘテロサイクリック環[これは、N、N(R60)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される、1又は2個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含んでなり、この環は、飽和しており、そして場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Het2は、単環式の5員又は6員のヘテロサイクリック環[これは、N、N(R60)、O及びSから成る系列から選択される、1、2又は3個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含んでなり、この環は、芳香族式であり、そして場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
mは、他の数mとはそれぞれ独立して、0、1及び2から成る系列から選択される整数であり;
フェニルは、別段の指定のない限り、他の基フェニルとはそれぞれ独立して、場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
シクロアルキルは、他の基シクロアルキルとはそれぞれ独立して、そしてシクロアルキルの任意の他の置換基とは独立して、場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
アルキル、アルケニル及びアルキニルは、他の基アルキル、アルケニル及びアルキニルとはそれぞれ独立して、そしてアルキル、アルケニル及びアルキニルの任意の他の置換基とは独立して、場合により、1個又はそれより多い、フッ素置換基によって置換されていることもあり;
但し、式Iの化合物は、2−[(6,2’,4’−トリクロロビフェニル−3−カルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸、2−[6−クロロ−[1,1’,4’,1’’]テルフェニル−3−カルボニル)アミノ]インダン−2−カルボン酸、2−(4−クロロ−3−フェニルエチニル−ベンゾイルアミノ)−インダン−2−カルボン酸、5−(4−クロロ−フェニル)−2−[4−(2−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−1−イルメチル)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、又は5−(4−クロロ−フェニル)−2−[4−(2−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−1−イルメチル)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸エチルエステルではない}
の化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項2】
3及びR5が、互いに独立して、水素、(C1−C4)−アルキル、フェニル−(C1−C4)−アルキル−及びフェニルから成る系列から選択される、請求項1に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項3】
環Aが、シクロヘキサン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環又はチオフェン環[上記において、シクロヘキサン環は、場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり、そしてベンゼン環、ピリジン環、ピリダジン環及びチオフェン環は、場合により、ハロゲン、R1、HO−、R1−O−、R1−C(O)−O−、R1−S(O)2−O−、R1−S(O)m−、H2N−、R1−NH−、R1−N(R1)−、R1−C(O)−NH−、R1−C(O)−N(R71)−、R1−S(O)2−NH−、R1−S(O)2−N(R71)−、R1−C(O)−、HO−C(O)−、R1−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R1−NH−C(O)−、R1−N(R1)−C(O)−、H2N−S(O)2−、R1−NH−S(O)2−、R1−N(R1)−S(O)2−、NC−及びO2N−から成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Yが、S、C(R12)=C(R13)、及びC(R15)=Nから成る系列から選択され;
Zが、C(R16)である、
請求項1又は2に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項4】
環Aは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン又はチオフェン環[この環は、すべて、場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列から選択される、1個又は2個の、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Yは、S、C(R12)=C(R13)及びC(R15)=Nから成る系列から選択され;
Zは、C(R16)であり;
3及びR5は、互いに独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
4及びR6は、水素であり;
12、R13、R15及びR16は、互いに独立して水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列から選択され;
20は水素である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項5】
21が、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、H2N−、(C1−C4)−アルキル−NH−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−及びNC−から成る系列から選択され;
22が、式II:
24−R23− II
の基であり;
23は、直接結合、又は2、3又は4個の鎖員から成る鎖であり、その中で0又は1個の鎖員は、N(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択されるヘテロ鎖員であり、そして他の鎖員は、同一又は相異なる基C(R26)(R26)[上記において、二つの隣接する基C(R26)(R26)は、二重結合又は三重結合によって互いに結合していてもよい]である、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項6】
24が、3員〜7員の単環式環、又は7員〜10員の二環式環[これらの環は、飽和であるか又は不飽和であり、そしてN、N(R32)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される、0、1又は2個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含み、そしてこれらの環は、場合により、ハロゲン、R33、HO−、R33−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−C(O)−N(R71)−、R33−S(O)2−NH−、R33−S(O)2−N(R71)−、H2N−S(O)2−NH−、R33−NH−S(O)2−NH−、R33−N(R33)−S(O)2−NH−、H2N−S(O)2−N(R71)−、R33−NH−S(O)2−N(R71)−、R33−N(R33)−S(O)2−N(R71)−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−、NC−、オキソ、フェニル及びHetから成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基のよって環炭素原子上で置換されていることもある]であり;
32は、水素、R35、R35−C(O)−、R35−O−C(O)−及びフェニルから成る系列から選択される、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項7】
環Aは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン又はチオフェン環[これらの環は、すべて、場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列から選択される、1個又は2個の、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
Yは、S、C(R12)=C(R13)及びC(R15)=Nから成る系列から選択され;
ZはC(R16)であり;
3及びR5は、互いに独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
4及びR6は、水素であり;
12、R13、R15及びR16は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列から選択され;
20は水素であり;
21は、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、H2N−、(C1−C4)−アルキル−NH−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−、(C1−C4)−ア
ルキル−C(O)−及びNC−から成る系列から選択され;
22は、式II:
24−R23− II
の基であり、
23は、直接結合、又は2、3又は4個の鎖員から成る鎖であり、その中で0又は1個の鎖員は、N(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択されるヘテロ鎖員であり、そして他の鎖員は、同一又は相異なる基C(R26)(R26)[上記において、二つの隣接する基C(R26)(R26)は、二重結合又は三重結合によって互いに結合していてもよい]であり;
24は、3員〜7員の単環式環、又は7員〜10員の二環式環[これらの環は、飽和であるか又は不飽和であり、そしてN、N(R32)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択される、0、1又は2個の、同一又は相異なるヘテロ環員を含み、これらの環は、場合により、ハロゲン、R33、HO−、R33−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−C(O)−N(R71)−、R33−S(O)2−NH−、R33−S(O)2−N(R71)−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−、NC−、オキソ、フェニル及びHetから成る系列から選択される、1個又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって環炭素原子上で置換されていることもある]であり;
32は、水素、R35、R35−C(O)−、R35−O−C(O)−及びフェニルから成る系列から選択される、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項8】
環Aは、ベンゼン環[これは、場合により、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列から選択される、1個又は2個の、同一又は相異なる、置換基によって置換されていることもある]であり;
YはC(R12)=C(R13)であり;
ZはC(R16)であり;
3、R4、R5及びR6は、水素であり;
12、R13及びR16は、互いに独立して、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列から選択され;
20は水素であり;
21は、水素、ハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−(C1−C4)−アルキル−、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−及びNC−から成る系列から選択され;
22は、式II:
24−R23− II
の基であり;
23は、直接結合、又は2、3又は4個の鎖員から成る鎖であり、その中で0又は1個の鎖員は、N(R25)、O、S、S(O)及びS(O)2から成る系列から選択されるヘテロ鎖員であり、そして他の鎖員は、同一又は相異なる基C(R26)(R26)であり;
24は、ベンゼン環[これは、場合により、ハロゲン、R33、HO−、R33−O−、R33−S(O)m−、H2N−、R33−NH−、R33−N(R33)−、R33−C(O)−NH−、R33−S(O)2−NH−、HO−C(O)−、R33−O−C(O)−、H2N−C(O)−、R33−NH−C(O)−、R33−N(R33)−C(O)−及びNC−から成る系列から選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]であり;
但し、二つの基R23及びR24に存在するC、N、O及びS原子の総数は、少なくとも5
であり;
25は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
26は、他の基R26とはそれぞれ独立して、水素、フッ素、(C1−C4)−アルキル及びHO−から成る系列から選択されるか、又は鎖中の同一の炭素原子に結合する二つの基R26は、それを持っている炭素原子と一緒になってシクロプロパン環を形成し;
33は、他の基R33とはそれぞれ独立して、(C1−C4)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル及び(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル−[これらは、すべて、場合により、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基R70によって置換されていることもある]から成る系列から選択され;
50は、R51−O−及びR52−N(R53)−から成る系列から選択され;
51は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
52は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
53は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列から選択され;
70は、HO−及びR71−O−から成る系列から選択され;
71は、(C1−C4)−アルキルであり;
mは、他の数mとはそれぞれ独立して、0及び2から成る系列から選択される整数であり;
シクロアルキルは、他の基シクロアルキルとはそれぞれ独立して、そしてシクロアルキルの任意の他の置換基とは独立して、場合により、フッ素及び(C1−C4)−アルキルから選択される、1個又はそれより多い、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
アルキルは、他の基アルキルとはそれぞれ独立して、そしてアルキルの任意の他の置換基とは独立して、場合により、1個又はそれより多いフッ素置換基によって置換されていることもある、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項9】
2−[4−メチルスルファニル−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−アセチル−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−エチル−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−エトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−{4−メトキシ−3−[2−(3−トリフルオロメチルスルファニル−フェニル)−エトキシ]−ベンゾイルアミノ}−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(1−m−トリル−シクロプロピルメトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−{3−[2−(3−シアノ−フェニル)−エトキシ]−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ}−インダン−2−カルボン酸、
5−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[c]チオフェン−5−カルボン酸、
5−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−5,6−ジヒドロ−4H−シクロペンタ[b]チオフェン−5−カルボン酸、
2−{[5−アセチル−4−(2−m−トリル−エトキシ)−チオフェン−2−カルボニル]−アミノ}−インダン−2−カルボン酸、
2−[3−フルオロ−4−メトキシ−5−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリルオキシ−エチル)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(3−m−トリル−プロピル)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
5−フルオロ−2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−5,6−ジメチル−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−シアノ−3−(2−m−トリル−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エチルアミノ)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−{3−[2−(3−クロロ−フェニル)−エトキシ]−4−メチル−ベンゾイルアミノ}−インダン−2−カルボン酸、
2−[4−メトキシ−3−(2−m−トリル−エチルスルファニル)−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[3−(2−m−トリル−エトキシ)−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−{3−[2−(2−フルオロ−5−メチル−フェニル)−エトキシ]−4−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ}−インダン−2−カルボン酸、
2−(3−{2−[3−(2−ヒドロキシ−エチル)−フェニル]−エトキシ}−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−インダン−2−カルボン酸、
2−{[6−メトキシ−5−(2−m−トリル−エトキシ)−ピリジン−3−カルボニル]−アミノ}−インダン−2−カルボン酸、
2−[(3’−メタンスルホニルアミノ−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[(3’−ジメチルアミノスルホニルアミノ−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[(6−メトキシ−3’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[(3’−シアノメチル−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[(3’−イソプロピル−6−メトキシ−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−[(3’−クロロ−6−メトキシ−2’−メチル−ビフェニル−3−カルボニル)−アミノ]−インダン−2−カルボン酸、
2−{[5−(3−クロロ−フェニル)−6−メトキシ−ピリジン3−カルボニル]−アミノ}−インダン−2−カルボン酸、及び
2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エトキシ)−4−メトキシ−ベンゾイルアミノ]−インダン−2−カルボン酸
から選択される請求項1〜7のいずれか1項に記載の、すべての式Iの化合物の立体異性体形態又はその任意の比率の立体異性体形態の混合物の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物の製造方法であって、式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させる、
【化2】

[式中、式III及びIVの化合物中の環A及び基Y、Z、R3〜R6、R20〜R22及びR50は、式Iの化合物におけると同様に定義され、そして更に官能基は、保護された形か、又は前駆体基の形で存在することができ、そして式IVの化合物中の基Gは、HO−、(C1−C4)−アルキル−O−又はハロゲンである]
ことを含む、上記方法。
【請求項11】
医薬としての使用のための、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物と、製薬学的に許容される担体を含んでなる医薬組成物。
【請求項13】
心臓血管疾患、心不全、心筋症、心筋梗塞、心筋リモデリング、血管リモデリング、高血圧、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈閉塞性疾患、再狭窄、血栓症、血管透過性障害、炎症性疾患、関節リウマチ、骨関節炎、腎臓疾患、腎乳頭壊死、腎不全、肺疾患、慢性閉塞性肺疾患、喘息、急性呼吸窮迫症候群、免疫疾患、アレルギー疾患、腫瘍増殖、転移、代謝性疾患、線維性疾患、肺線維症、心臓線維症、血管線維症、血管周囲線維症、腎線維症、肝線維症、線維化皮膚状態、乾癬、疼痛、掻痒、網膜虚血/再灌流傷害、黄斑変性、精神障害、神経変性疾患、脳神経障害、末梢神経障害、内分泌障害、甲状腺機能亢進、瘢痕化障害又は創傷治癒障害を処置するか、又は心臓保護若しくは腎臓保護をする薬剤を製造するための請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はその任意の生理学的に許容される溶媒和物の使用。

【公表番号】特表2011−523629(P2011−523629A)
【公表日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507810(P2011−507810)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【国際出願番号】PCT/EP2009/002917
【国際公開番号】WO2009/135590
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】