説明

アシルベンゼン誘導体

【課題】優れた血糖降下作用、β細胞もしくは膵臓の保護作用を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩、ならびに、糖代謝異常により血糖上昇を生ずる1型糖尿病、2型糖尿病などに対して優れた治療効果および/または予防効果を有する医薬組成物を提供すること。
【解決手段】一般式(I):
【化1】


で表される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を含有する医薬組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血糖降下作用および/またはβ細胞もしくは膵臓保護作用を有する新規なアシルベンゼン誘導体またはその薬学的に許容され得る塩、および、これらを有効成分として含有する医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、インスリン作用不足による慢性の高血糖状態を主たる特徴とする代謝性疾患である。糖尿病の治療には、一般的に、食事療法および運動療法と共に薬物療法が施される。糖尿病治療薬の一種である経口血糖降下剤としては、インスリン抵抗性を改善するビグアナイド剤またはチアゾリジンジオン剤、膵臓β細胞からのインスリン分泌を促進するスルホニルウレア剤またはグリニド系薬剤、糖吸収を阻害するα-グルコシダーゼ阻害剤などが使用されている。
【0003】
しかし、ビグアナイド剤には消化器症状と乳酸アシドーシス、チアゾリジンジオン剤には体重増加と浮腫、スルホニルウレア剤およびグリニド系薬剤には低血糖や長期使用による2次無効、α-グルコシダーゼ阻害剤には下痢などの副作用があることが報告されている。従って、このような問題を解決した経口血糖降下剤の開発が望まれている。
【0004】
また、近年、新たな構造を有する経口血糖降下剤としてピペリジン系化合物なども開発されている(例えば、特許文献1〜4を参照のこと)。さらに、オキサジアゾール系化合物などが公開されている(例えば、特許文献5または6を参照のこと)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第07/116229号パンフレット
【特許文献2】国際公開第07/003960号パンフレット
【特許文献3】国際公開第07/003962号パンフレット
【特許文献4】国際公開第05/061489号パンフレット
【特許文献5】国際公開第11/016469号パンフレット
【特許文献6】国際公開第11/016470号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ピペリジン系化合物は、充分な血糖降下作用、β細胞もしくは膵臓の保護作用が得られにくい問題があった。そこで、本発明は、上記特許文献には記載も示唆もされていない新しい構造を有し、かつ、優れた血糖降下作用、β細胞もしくは膵臓の保護作用を有する化合物またはその薬学的に許容され得る塩、糖代謝異常により血糖上昇を生ずる1型糖尿病、2型糖尿病などに対して優れた治療効果および/または予防効果を有する医薬組成物、ならびに、β細胞または膵臓保護作用を有する医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
(1)一般式(I):
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、
R1は、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C6アルキル基またはヒドロキシC3〜C6シクロアルキル基であり、
置換基群αは、ヒドロキシ基およびカルバモイル基からなる群であり、
R2は、メチル基またはエチル基であり、
R3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C6アルキル基またはC3〜C6シクロアルキル基であり、
R4は、ハロゲン原子である)
で表される化合物またはその薬学的に許容され得る塩;
(2)R1が、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C3アルキル基またはヒドロキシC3〜C4シクロアルキル基である、(1)に記載の化合物;
(3)R1が、置換基群αから選択される1個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基またはヒドロキシシクロペンチル基である、(1)に記載の化合物;
(4)R3が、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C4アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基である、(1)〜(3)いずれか1項に記載の化合物;
(5)R3が、1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基またはシクロブチル基である、(1)〜(3)いずれか1項に記載の化合物;
(6)R4がフッ素原子である、(1)〜(5)いずれか1項に記載の化合物;
(7)以下:
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1S)-2-アミノ-1-(ヒドロキシメチル)-2-オキソエチル]-4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(2,2-ジメチルプロパノイル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロブチルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-{4-[(1-フルオロシクロプロピル)カルボニル]フェノキシ}プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-{5-[(1R)-1-(4-イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド;および
2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]-4-{5-[(1R)-1-(イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド
からなる群より選択される化合物;
(8)(1)〜(7)いずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する医薬組成物;
(9)1型糖尿病、2型糖尿病または肥満を治療するための、(8)に記載の医薬組成物;
(10)β細胞または膵臓を保護するための、(8)に記載の医薬組成物;
(11)医薬組成物を製造するための、(1)〜(7)いずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の使用;
(12)(1)〜(7)いずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を哺乳動物に投与することを含む、疾病を治療する方法;ならびに、
(13)哺乳動物がヒトである(12)に記載の方法;
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、優れた血糖降下作用やβ細胞もしくは膵臓の保護作用を有するアシルベンゼン誘導体またはその薬学的に許容され得る塩、血糖上昇を引き起こす1型糖尿病、2型糖尿病などに対して優れた治療効果および/または予防効果を有する医薬組成物、ならびに、β細胞または膵臓の保護効果を有する医薬組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において、「C1〜C6アルキル基」とは、炭素数1〜6個の直鎖状または分岐鎖状アルキル基をいう。具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、1,2-ジメチル-プロピル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基などが挙げられる。
【0012】
本明細書において、「C3〜C6シクロアルキル基」とは、炭素数3〜6個の飽和環状炭化水素基をいい、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基が挙げられる。
【0013】
本明細書において、「ヒドロキシC1〜C6アルキル基」とは、ヒドロキシ基が前記「C1〜C6アルキル基」に置換した基をいう。具体例としては、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、4-ヒドロキシブチル、5-ヒドロキシペンチル、6-ヒドロキシヘキシル基などが挙げられる。
【0014】
本明細書において、「ヒドロキシC3〜C6シクロアルキル基」とは、ヒドロキシ基が前記「C3〜C6シクロアルキル基」に置換した基をいう。具体例としては、ヒドロキシシクロプロピル基、ヒドロキシシクロブチル基、2-ヒドロキシシクロペンチル基、ヒドロキシシクロヘキシル基などが挙げられる。
【0015】
本明細書において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子をいう。
【0016】
本明細書において、「薬学的に許容され得る塩」とは、本発明の化合物と酸または塩基とを反応させることにより形成される塩をいう。
【0017】
塩としては、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩などのハロゲン化水素酸塩;塩酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩などの低級アルカンスルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩などのアリールスルホン酸塩;酢酸塩、りんご酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩などの有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩、鉄塩などの金属塩;アンモニウム塩などの無機塩;t-オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N-メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N-ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩などの有機塩などのアミン塩;グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩などのアミノ酸塩などが挙げられる。
【0018】
本発明の化合物は、例えば、大気中に放置したりすることにより、水分を吸収して吸着水が付き、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明の塩に包含される。
【0019】
本発明の化合物は、その分子内に不斉炭素原子を有する場合があるので、光学異性体が存在する。これらの異性体、およびこれらの異性体の混合物がすべて単一の式、すなわち一般式(I)で表されている。従って、本発明は、一般式(I)で表される化合物の光学異性体、および、この光学異性体の任意の割合の混合物をすべて包含する。このような光学異性体は、例えば、後述の製造方法、参考例、実施例における原料の代わりに光学活性を有する原料を用いて製造することもできるし、後述の製造方法、参考例、実施例などを参照して製造された化合物を当該分野で公知の光学分割方法、例えば、ジアステレオマー法、酵素反応法、クロマトグラフィーによる光学分割方法などを使用して得ることもできる。
【0020】
本発明はまた、一般式(I)で表される化合物を構成する原子の1以上が、その原子の同位体で置換された化合物を包含し得る。同位体には放射性同位体および安定同位体の2種類が存在し、同位体の例としては、例えば、水素の同位体(2Hおよび3H)、炭素の同位体(11C、13Cおよび14C)、窒素の同位体(13Nおよび15N)、酸素の同位体(15O、17Oおよび18O)、フッ素の同位体(18F)などが挙げられる。同位体で標識された化合物を含む組成物は、例えば、治療剤、予防剤、研究試薬、アッセイ試薬、診断剤、インビボ画像診断剤などとして有用である。同位体で標識された化合物、および、同位体で標識された化合物の任意の割合の混合物もすべて本発明に包含される。同位体で標識された化合物は、当該分野で公知の方法により、例えば、後述する本発明の製造方法における原料の代わりに同位体で標識された原料を用いることにより、製造することができる。
【0021】
本発明はまた、一般式(I)で表される化合物のプロドラッグを包含し得る。プロドラッグとは、一般式(I)で表される化合物の誘導体であり、生体内で酵素的または化学的に、本発明の化合物に変換される化合物をいう。
【0022】
プロドラッグとしては、分子内のアミノ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物、分子内のカルボキシル基がエステル化またはアミド化された化合物、分子内のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物などが挙げられる(例えば、Povl Krogsgaard-Larsenら、「A Textbook of Drug Design and Development」第二版、harwood academic publishers、1996年、351〜385頁参照)。このようなプロドラッグは、当該分野で公知の方法により一般式(I)で表される化合物から製造され得る。
【0023】
R1は、好ましくは、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C3アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基であり、より好ましくは、置換基群αから選択される1個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基またはヒドロキシシクロペンチル基であり、さらにより好ましくは、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル基、1-カルバモイル-2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル基または2-ヒドロキシシクロペンチル基である。
【0024】
R2は、好ましくは、エチル基である。
【0025】
R3は、好ましくは、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C4アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基であり、より好ましくは、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基またはシクロブチル基であり、さらにより好ましくは、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基、1-フルオロシクロプロピル基またはシクロブチル基である。
【0026】
R4は、好ましくは、フッ素原子である。
【0027】
一般式(I)におけるR1、R2、R3およびR4の好ましい組み合わせは、R1が、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C3アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基であり、R2がエチル基であり、R3が、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C4アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基であり、R4がフッ素原子である組み合わせである。
【0028】
より好ましい組み合わせは、R1が、置換基群αから選択される1個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基またはヒドロキシシクロペンチル基であり、R2がエチル基であり、R3が、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基またはシクロブチル基であり、R4がフッ素原子である組み合わせである。
【0029】
さらにより好ましい組み合わせは、R1が、2,3-ジヒドロキシプロピル基、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル基、1-カルバモイル-2-ヒドロキシエチル基、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル基または2-ヒドロキシシクロペンチル基であり、R2がエチル基であり、R3が、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基、1-フルオロシクロプロピル基またはシクロブチル基であり、R4がフッ素原子である組み合わせである。
【0030】
本発明の化合物は、例えば、以下の方法により製造することができる。
【0031】
後述の方法の各工程の反応において、反応基質となる化合物が、目的の反応を阻害する基(例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基など)を有する場合、必要に応じて、これらの基への保護基の導入および導入した保護基の除去を行なってもよい。これらの保護基としては、通常用いられる保護基であれば特に限定されないが、例えば、T. H. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Third Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.などに記載された保護基が挙げられる。これらの保護基の導入反応、および、当該保護基の除去反応は、上記文献に記載された方法などの常法に従って行うことができる。
【0032】
【化2】

【0033】
(式中、RおよびR'はそれぞれカルボキシ基および水酸基の保護基であり、R1、R2、R3およびR4は、前述と同様である。)
【0034】
A-I工程は、化合物(1)のカルボキシ基に保護基Rを挿入して化合物(2)を製造する工程である。使用される溶媒、試薬、反応温度、反応時間などは、例えば、T. H. Greene, P. G. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis. Third Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.などを参照して適宜選択することができる。
【0035】
A-II工程は、化合物(2)をヒドロキシアミンと反応させて化合物(3)を製造する工程である。
【0036】
使用される溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、トルエン、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスルホキシドなどが挙げられ、好ましくは、エタノールおよびTHFである。
【0037】
使用されるヒドロキシアミンとしては、50w/w%ヒドロキシアミン水溶液、ヒドロキシアミン塩酸塩などが挙げられ、好ましくは、50w/w%ヒドロキシアミン水溶液である。
【0038】
反応温度は0〜150℃であり、好ましくは、70〜90℃である。反応時間は30分間〜24時間であり、好ましくは、2〜4時間である。
【0039】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。反応液を室温に冷却した後、減圧下で溶媒を留去して、得られた残渣を水で洗浄する。
【0040】
A-III工程は、化合物(4)を亜硝酸エステルおよびカルボン酸と反応させて化合物(5)を製造する工程である。
【0041】
使用される亜硝酸エステルとしては、亜硝酸tert-ブチル、亜硝酸n-ブチルなどが挙げられ、好ましくは、亜硝酸tert-ブチルである。
【0042】
使用されるカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸などが挙げられ、好ましくは酢酸である。
【0043】
反応温度は-20〜100℃であり、好ましくは、0〜70℃である。反応時間は1〜24時間であり、好ましくは、2〜4時間である。
【0044】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。反応液を室温に冷却した後、減圧下で溶媒を留去する。残渣に水を加え、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて生成物を抽出する。得られた有機層を硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を用いて乾燥する。不溶物を除去した後、減圧下で溶媒を留去する。
【0045】
A-IV工程は、A-II工程で得られる化合物(3)を、縮合剤の存在下、A-III工程で得られる化合物(5)と反応させて化合物(6)を製造する工程である。
【0046】
使用される溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、DMF、ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、好ましくは、ジクロロメタンまたはDMFであり、より好ましくはDMFである。
【0047】
使用される縮合剤としては、(i)1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)などのカルボジイミド類、これらのカルボジイミド類と1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシスクシンイミドなどのN-ヒドロキシ化合物との組合せ;(ii)1,1'-カルボニルジイミダゾ−ル(CDI)などのイミダゾール類などが挙げられ、好ましくは、WSCと1-ヒドロキシベンゾトリアゾールとの組合せである。
【0048】
反応温度は0〜200℃であり、好ましくは、20〜120℃である。反応時間は30分間〜24時間であり、好ましくは、2〜4時間である。
【0049】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。反応液に水を加え、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて生成物を抽出する。得られた有機層を硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を用いて乾燥する。不溶物を除去した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
【0050】
A-V工程は、A-IV工程で得られる化合物(6)から保護基R'を除去して、化合物(7)を製造する工程である。
【0051】
使用される溶媒としては、メタノール、エタノール、2-プロパノール、n-ブタノールなどが挙げられ、好ましくは、メタノールである。
【0052】
使用される試薬としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられ、好ましくは、炭酸カリウムである。
【0053】
反応温度は-30〜100℃であり、好ましくは、-20〜20℃である。反応時間は10〜120分間であり、好ましくは、20〜50分間である。
【0054】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。反応液に塩酸などの酸を加えて弱酸性または中性とし、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて生成物を抽出する。得られた有機層を硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を用いて乾燥する。不溶物を除去した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
【0055】
A-VI工程は、A-V工程で得られる化合物(7)と化合物(8)とを反応させて、化合物(9)を製造する工程である。
【0056】
使用される溶媒としては、THF、ジクロロメタン、アセトニトリル、トルエンなどが挙げられ、好ましくは、THFである。
【0057】
使用される試薬としては、(i)アゾジカルボン酸ジエチルやアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチルなどのアゾジカルボン酸エステル類と、トリフェニルホスフィンやトリブチルホスフィンなどのホスフィン類などの組み合わせ、(ii)(シアノメチレン)トリメチルホスホランや(シアノメチレン)トリブチルホスホランなどの(シアノメチレン)ホスホラン類などが挙げられ、好ましくは、アゾジカルボン酸ジ-tert-ブチルとトリフェニルホスフィンの組み合わせである。
【0058】
反応温度は-20〜100℃であり、好ましくは、0〜40℃である。反応時間は10分間〜6時間であり、好ましくは、30分間〜2時間である。
【0059】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。減圧下で溶媒を留去した後、反応液に水を加え、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて生成物を抽出する。得られた有機層を硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を用いて乾燥する。不溶物を除去した後、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
【0060】
A-VII工程は、A-VI工程で得られる化合物(9)から保護基Rを除去して、化合物(10)を製造する工程である。
【0061】
使用される溶媒としては、ジクロロメタン、酢酸エチルなどが挙げられ、好ましくは、ジクロロメタンである。
【0062】
使用される試薬としては、塩化水素、トリフルオロ酢酸などが挙げられ、好ましくは、トリフルオロ酢酸である。
【0063】
反応温度は-20〜60℃であり、好ましくは、10〜30℃である。反応時間は10分間〜6時間であり、好ましくは、20分間〜2時間である。
【0064】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。減圧下で溶媒を留去して、得られた残渣をイソプロピルエーテルで洗浄する。
【0065】
A-VIII工程は、A-VII工程で得られる化合物(10)を、縮合剤の存在下、アミン化合物(11)と反応させて、本発明の化合物(I)を製造する工程である。
【0066】
使用される溶媒としては、ジクロロメタン、THF、1,4-ジオキサン、DMF、ジメチルアセトアミドなどが挙げられ、好ましくはジクロロメタンまたはDMFであり、より好ましくはDMFである。
【0067】
使用される縮合剤としては、アミド化反応に使用されるものであれば特に限定はなく、R. C. Larock, Comprehensive Organic Transformations. Second Edition, 1999年, John Wiley & Sons, Inc.などに記載された縮合剤が挙げられる。具体例としては、(i)ジエチルホスホリルシアニドなどのリン酸エステル類;(ii)1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3-ジイソプロピルカルボジイミド、WSCなどのカルボジイミド類、これらのカルボジイミド類と1-ヒドロキシベンゾトリアゾールなどのN-ヒドロキシ化合物との組合せ;(iii)CDIなどのイミダゾール類;(iv)塩化4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウム(DMT-MM);(v)O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、O-ベンゾトリアゾール-1-イル-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HBTU)などのホスフェート類などが挙げられ、好ましくは、WSCと1-ヒドロキシベンゾトリアゾールとの組合せである。
【0068】
反応温度は0〜100℃であり、好ましくは、0〜50℃である。反応時間は30分間〜96時間であり、好ましくは、1〜12時間である。
【0069】
後処理が必要な場合は、例えば、次の手順に従って後処理を行えばよい。反応液に水を加えた後、酢酸エチルなどの有機溶媒を用いて生成物を抽出する。得られた有機層を水、飽和食塩水などで洗浄し、硫酸ナトリウムなどの乾燥剤を用いて乾燥する。減圧下で、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製する。
【0070】
本発明の化合物は、上記方法を用いて製造できる他、公知の化合物から、後述する参考例および実施例に従って、容易に製造することができる。
【0071】
上記方法で得られる本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、優れた血糖降下作用を有するため、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐糖能不全(impaired glucose tolerance:IGT)、肥満、糖尿病関連疾患(例えば、高脂血症、高コレステロール血症、脂質代謝異常、高血圧症、脂肪肝、メタボリックシンドローム、浮腫、心不全、狭心症、心筋梗塞、動脈硬化症、高尿酸血症、痛風など)または糖尿病合併症(例えば、網膜症、腎症、神経障害、白内障、足壊疽、感染症、ケトーシスなど)の治療および/または予防に使用され得る医薬組成物の有効成分として使用され得る。
【0072】
また、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、優れたβ細胞または膵臓保護作用を有するため、β細胞または膵臓を保護するために使用され得る医薬組成物の有効成分として使用され得る。
【0073】
本発明の化合物はまた、本発明の化合物以外の糖尿病治療薬、糖尿病合併症治療薬、高脂血症治療薬、高血圧症治療薬などと併用して使用することもできる。
【0074】
本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩を含有する医薬組成物は、哺乳動物(例えば、ヒト、ウマ、ウシ、ブタなど、好ましくはヒト)に投与される場合には、全身的または局所的に、経口または非経口で投与され得る。
【0075】
本発明の医薬組成物は、投与方法に応じて適切な形態を選択し、通常用いられている各種製剤の調製法によって調製できる。
【0076】
経口用の医薬組成物の形態としては、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、水剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、エリキシル剤などが挙げられる。かかる形態の医薬組成物は、添加剤として通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、膨潤剤、膨潤補助剤、コーティング剤、可塑剤、安定剤、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、保存剤、緩衝剤、希釈剤、湿潤剤などを必要に応じて適宜選択し、常法に従って製造され得る。
【0077】
非経口用の医薬組成物の形態としては、注射剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、点眼剤、点鼻剤、座剤などが挙げられる。かかる形態の医薬組成物は、添加剤として通常用いられる安定化剤、防腐剤、溶解補助剤、保湿剤、保存剤、抗酸化剤、着香剤、ゲル化剤、中和剤、緩衝剤、等張剤、界面活性剤、着色剤、緩衝化剤、増粘剤、湿潤剤、充填剤、吸収促進剤、懸濁化剤、結合剤などを必要に応じて適宜選択し、常法に従って製造され得る。
【0078】
本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩の投与量は、症状、年齢、体重などにより異なるが、経口投与の場合には、1日1〜数回、成人一人一回当たり、化合物換算量で1〜2000mg、好ましくは1〜400mgであり、非経口投与の場合には、1日1〜数回、成人一人一回当たり、化合物換算量0.01〜500mg、好ましくは0.1〜300mgである。
【0079】
以下、参考例、実施例、製造例、製剤例および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【実施例】
【0080】
(参考例1)4-シアノ-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0081】
【化3】

【0082】
4-シアノ-2-フルオロ安息香酸(100.0g、606mmol)のtert-ブチルアルコール(1000mL)-テトラヒドロフラン(500mL)溶液に二炭酸ジ-tert-ブチル(145.4g、666mmol)、4-ジメチルアミノピリジン(7.40g、60.6mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、不溶物をセライト濾過によって除去し、減圧下溶媒を留去することにより標記化合物を粗生成物として得た。
【0083】
(参考例2)4-アミノ(ヒドロキシイミノ)メチル-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0084】
【化4】

【0085】
参考例1で得られた化合物(11.0g、66.6mmol)のエタノール(100mL)-テトラヒドロフラン(50mL)溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液(60mL、100mmol)を加え、80℃にて2時間攪拌した。反応液を室温に冷却した後に、減圧下溶媒を留去し、得られた残渣を水で洗浄し、減圧下40℃で2日間乾燥させることにより、標記化合物(150.0g、収率:98%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3)δppm:
7.89 (1H, t, J = 8 Hz), 7.44 (2H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.39 (2H, dd, J = 11, 2 Hz), 4.90 (2H, s), 1.60 (9H, s).
【0086】
(参考例3)シクロプロピル(4-ヒドロキシフェニル)メタノン
【0087】
【化5】

【0088】
2N水酸化ナトリウム水溶液(283mL、566mmol)に、氷冷下にて4-クロロプロピル(4-ヒドロキシフェニル)メタノン(25.1g、127mmol)を数回に分けて加えた。反応液を室温に上昇させ、6時間攪拌した後、氷冷下にて反応液がpH2になるまで希硫酸(1.8N)を加えた。酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1→2:1、v/v)で精製することにより、標記化合物(17.7g、収率:86%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3)δppm:
7.99-7.96 (2H, m), 6.93-6.89 (2H, m), 6.16 (1H, s), 2.67-2.61 (1H, m), 1.28-1.18 (2H, m), 1.09-0.97 (2H, m).
【0089】
(参考例4)(2S)-2-アセトキシ酪酸
【0090】
【化6】

【0091】
(2S)-2-アミノ酪酸(10.0g、97.0mmol)の酢酸(300mL)溶液に酢酸ナトリウム(11.9g、146mmol)、亜硝酸tert-ブチル(15.0g、146mmol)を氷冷下で加え、60℃で2時間攪拌した。反応液を室温にした後に、減圧下溶媒を留去し、水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、さらに1,4-ジオキサン(50mL)で2回共沸させることにより、標記化合物(8.4g、収率:60%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3)δppm:
5.00 (1H, m), 2.15 (3H, s), 1.94-1.90 (2H, m), 1.03 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (FAB+) m/z: 147 [M+H]+.
【0092】
(参考例5)4-{5-[(1S)-1-アセトキシプロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0093】
【化7】

【0094】
参考例4で得られた化合物(7.8g、53.0mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(200mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(7.2g、53.0mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(20.3g、159mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した。参考例2で得られた化合物(13.5g、53.0mmol)を加え、30分間撹拌し、さらに100℃にて3時間撹拌した。室温に戻した後、反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水および10%食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→85:15、v/v)で精製することにより、標記化合物(14.7g、収率:76%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.96 (1H, t, J = 8 Hz), 7.90 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.84 (1H, dd, J = 11, 2 Hz), 5.92 (1H, t, J = 7 Hz), 2.21 (3H, s), 2.16-2.08 (2H, m), 1.62 (9H, s), 1.05 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (FAB+) m/z: 365 [M+H]+.
【0095】
(参考例6)2-フルオロ-4-{5-[(1S)-1-ヒドロキシプロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸tert-ブチル
【0096】
【化8】

【0097】
参考例5で得られた化合物(14.7g、40.3mmol)のメタノール(100mL)溶液に、氷冷下にて炭酸カリウム(8.4g、61mmol)を加え、同温にて30分撹拌した。同温にて反応液がpH6.0になるまで2N塩酸を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→80:20、v/v)で精製することにより、標記化合物(12.9g、収率:84%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.97 (1H, t, J = 8 Hz), 7.91 (1H, d, J = 8 Hz), 7.85 (1H, d, J = 11 Hz), 4.98 (1H, q, J = 6 Hz), 2.54 (1H, brs), 2.14-1.96 (2H, m), 1.62 (9H, s), 1.08 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (FAB+) m/z: 323 [M+H]+.
【0098】
(参考例7)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0099】
【化9】

【0100】
参考例6で得られた化合物(300mg、0.931mmol)および参考例3で得られた化合物(150mg、0.925mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に、室温にてアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(260mg、1.11mmol)およびトリフェニルホスフィン(300mg、1.11mmol)を加え、同温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→80:20、v/v)で精製することにより、標記化合物(236mg、収率:55%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.00-7.94 (3H, m), 7.90-7.87 (1H, m), 7.84-7.81 (1H, m), 7.06-7.04 (2H, m), 5.52 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 2.63-2.57 (1H, m), 2.34-2.25 (2H, m), 1.61 (9H, s), 1.21-1.18 (2H, m), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz), 1.01-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 466 [M+H]+.
【0101】
(参考例8)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸
【0102】
【化10】

【0103】
参考例7で得られた化合物(236mg、0.506mmol)のジクロロメタン(1mL)溶液に室温にて、トリフルオロ酢酸(10mL)を加え40分攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をイソプロピルエーテルで洗浄し標記化合物(195mg、94%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.14 (1H, t, J = 8 Hz), 8.01-7.89 (4H, m), 7.04 (2H, dd, J = 7, 2 Hz), 5.54 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 2.63-2.57 (1H, m), 2.35-2.21 (2H, m), 1.22-1.18 (2H, m), 1.15 (3H, q, J = 5 Hz), 1.02-0.99 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 411 [M+H]+.
【0104】
(参考例9)2-フルオロ-4-{5-[(1S)-1-ヒドロキシエチル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸tert-ブチル
【0105】
【化11】

【0106】
(2S)-2-アセトキシプロピオン酸(14.4g、109mmol)のジメチルホルムアミド(540mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(16.7g、109mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(41.8g、218mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した。参考例2で得られた化合物(27.7g、109mmol)を加え、10分間撹拌し、さらに90℃にて3時間撹拌した。室温に戻した後、反応液に水および10%食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を10%食塩水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→85:15、v/v)で精製した。
【0107】
得られた4-{5-[(1S)-1-アセトキシエチル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}-2-フルオロ-安息香酸tert-ブチル(32.1g、91.6mmol)のメタノール(360mL)溶液に、氷冷下にて炭酸カリウム(12.7g、91.6mmol)を加え、同温にて30分撹拌した。同温にて反応液がpH6.0になるまで2N塩酸を加え、減圧下溶媒を留去した。残渣に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣からヘキサンを用いて固体化させることにより、標記化合物(26.4g、収率:93%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.97 (1H, t, J = 8 Hz), 7.90 (1H, d, J = 8 Hz), 7.84 (1H, d, J = 5 Hz), 5.18 (1H, q, J = 7 Hz), 1.73 (4H, d, J = 7 Hz), 1.60 (9H, s);
MS (FAB+) m/z: 309 [M+H]+.
【0108】
(参考例10)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0109】
【化12】

【0110】
参考例9で得られた化合物(6.00g、19.5mmol)および参考例3で得られた化合物(3.47g、21.4mmol)のテトラヒドロフラン溶液(190ml)に、室温にてトリフェニルホスフィン(5.62g、21.4mmol)およびアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(4.93g、21.4mmol)を加え、同温にて40分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→75:25、v/v)で精製することにより、標記化合物(7.65g、収率:87%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.02-7.94 (3H, m), 7.89 (1H, d, J = 8 Hz), 7.83 (1H, d, J = 8 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8 Hz), 5.75 (1H, q, J = 7 Hz), 2.63-2.59 (1H, m), 1.92 (3H, d, J = 4 Hz), 1.48 (9H, s), 1.20 (2H, m), 1.01-0.99 (2H, m).
【0111】
(参考例11)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸
【0112】
【化13】

【0113】
参考例10で得られた化合物(7.65g、16.9mmol)のジクロロメタン(40mL)溶液に室温にて、トリフルオロ酢酸(20mL)のジクロロメタン(20mL)溶液を加え1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣からヘキサン:酢酸エチル(4:1、v/v)を用いて固体化させることにより、標記化合物(4.90g、73%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.14 (1H, t, J = 8 Hz), 8.01 (2H, d, J = 9 Hz), 7.98-7.96(1H, m), 7.93-7.90 (1H, m), 7.06 (2H, d, J= 9 Hz), 5.76 (1H, q, J = 7 Hz), 2.64-2.57 (1H, m), 1.92 (3H, d, J= 7 Hz), 1.23-1.18 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 397 [M+H]+.
【0114】
(参考例12)1-[4-(ベンジルオキシ)フェニル]-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
【0115】
【化14】

【0116】
4-ベンジルオキシブロモベンゼン(3.00g、11.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液にマグネシウム(305mg、1.54mmol)を室温にて加え、60℃で30分攪拌した。反応液を0℃にし、ピバロニトリルの1Mテトラヒドロフラン溶液(12mL、12mmol)を加え、室温にて2時間攪拌した。その後、反応液に水を加え、酢酸エチルで1回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=99:1→90:10、v/v)で精製することにより、標記化合物(900mg、収率:29%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.86-7.83 (2H, m), 7.34-7.44 (5H, m), 6.96-6.98 (2H, m), 5.12 (2H, s), 1.37 (9H, s).
【0117】
(参考例13)1-(4-ヒドロキシメチル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
【0118】
【化15】

【0119】
参考例12で得られた化合物(900mg、3.35mmol)のメタノール(30mL)溶液に10%パラジウム炭素(90mg)を加え、水素雰囲気下で室温にて2時間攪拌した。その後、反応液をセライト濾過し、母液を減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→50:50、v/v)で精製することにより、標記化合物(550mg、収率:92%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.82-7.80 (2H, m), 6.86-6.84 (2H, m), 5.77-5.61 (1H, brs), 1.37 (9H, s).
【0120】
(参考例14)4-(5-{(1R)-1-[4-(2,2-ジメチルプロパノイル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸tert-ブチル
【0121】
【化16】

【0122】
参考例6で得られた化合物(993mg、3.08mmol)および参考例13で得られた化合物(550mg、3.08mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30mL)に、室温にてアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(852mg、3.70mmol)およびトリフェニルホスフィン(971mg、3.70mmol)を加え、同温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→80:20、v/v)で精製し、標記化合物(1.29g)を含む粗製物として得た。
【0123】
(参考例15)4-(5-{(1R)-1-[4-(2,2-ジメチルプロパノイル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸
【0124】
【化17】

【0125】
参考例14で得られた化合物(1.29g)のジクロロメタン(10mL)溶液に室温にて、トリフルオロ酢酸(10mL)を加え1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をイソプロピルエーテルで洗浄し標記化合物(900mg)を含む粗製物として得た。
【0126】
(参考例16)シクロブチル(4-ヒドロキシフェニル)メタノン
【0127】
【化18】

【0128】
フェノール(1.03g、10.9mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)に、室温にて塩化アルミニウム(1.59g、11.9mmol)を加え、同温にて45分間攪拌した。得られた反応液に、室温にてシクロブタンカルボン酸クロリド(1.33mL、11.7mmol)を滴下し、同温にて4時間攪拌した。さらに、室温にて塩化アルミニウム(1.58g、11.8mmol)を加えて攪拌し、塩化アルミニウムが完全に溶解したことを確認した後、終夜静置した。氷冷下にて反応液を塩酸に加え、酢酸エチルで1回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=90:10→80:20、v/v)で精製することにより、標記化合物(993mg、収率:51%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
7.84 (2H, dt, J = 9, 2 Hz), 6.87 (2H, dt, J = 9, 2 Hz), 5.64 (1H, brs), 4.00-3.91 (1H, m), 2.44-2.39 (2H, m), 2.30-2.26 (2H, m), 2.13-2.02 (1H, m), 1.95-1.85 (1H, m).
【0129】
(参考例17)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロブチルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸
【0130】
【化19】

【0131】
参考例6で得られた化合物(716mg、2.32mmol)および参考例16で得られた化合物(409mg、2.32mmol)のテトラヒドロフラン溶液(23ml)に、室温にてトリフェニルホスフィン(670mg、2.55mmol)およびアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(588mg、2.55mmol)を加え、同温にて40分間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→ヘキサン:酢酸エチル=90:10、v/v)で精製した。
【0132】
得られた4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロブチルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ安息香酸tert-ブチルのジクロロメタン(5mL)溶液に室温にて、トリフルオロ酢酸(5mL)を加え1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣からヘキサン:酢酸エチル(5:1)を用いて固体化し、標記化合物(531mg、56%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.14 (1H, t, J = 8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8 Hz), 7.91 (1H, d, J = 11 Hz), 7.87 (2H, d, J = 9 Hz),7.01 (2H, d, J = 9 Hz), 5.51 (1H, t, J = 6 Hz), 3.93 (1H, m), 2.45-2.20 (6H, m), 2.12-2.01 (1H, m), 1.95-1.85 (1H, m), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (FAB+) m/z: 425 [M+H]+.
【0133】
(参考例18)4-クロロ-2-フルオロ-1-(4-フルオロフェニル)ブタン-1-オン
【0134】
【化20】

【0135】
4-クロロ-4'-フルオロブチロフェノン(10.0g、49.8mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)溶液に、室温にて臭素(8.76g、54.8mmol)の1,4-ジオキサン(50mL)溶液を15分間かけて加え、同温にて10分間撹拌した。反応液に水を加え、ヘキサンで2回抽出し、得られた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、1.5M亜硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去することにより得られた組成生物(14.3g)の一部(13.0g)をN,N-ジメチルホルムアミド(90mL)に溶解し、室温にて18-クラウン-6(18.4g、69.8mmol)およびフッ化カリウム(4.05g, 69.8mmol)を加え、同温にて2時間半撹拌した後、18-クラウン-6(6.15g、23.3mmol)およびフッ化カリウム(1.35g、23.3mmol)を加え、同温にて更に1時間撹拌した。反応液に水を加え、ヘキサンで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸エチル=100: 0→95:5、v/v)で精製することにより、標記化合物(5.47g、収率:55%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δppm:
8.04 (2H, dd, J = 9, 5 Hz), 7.18 (2H, dd, J = 9, 8 Hz), 5.84 (1H, ddd, J= 49, 8, 4 Hz), 3.84-3.74 (2H, m), 2.46-2.35 (2H, m).
【0136】
(参考例19)(1-フルオロシクロプロピル)(4-フルオロフェニル)メタノン
【0137】
【化21】

【0138】
参考例18で得られた化合物(861mg、3.94mmol)のTHF(8.0mL)溶液に、0oCにて1.09Mナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドのテトラヒドロフラン溶液(3.97mL、4.33mmol)を30分間かけて加え、室温にて2.5時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を加え、ヘキサンで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸エチル=95:5、v/v)で精製することにより、標記化合物(336mg、収率:47%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.10-8.05 (2H, m), 7.15 (2H, t, J = 9 Hz), 1.61-1.54 (2H, m), 1.52-1.45 (2H, m).
【0139】
(参考例20)(1-フルオロシクロプロピル){4-[(4-メトキシベンジル)オキシ]フェニル}メタノン
【0140】
【化22】

【0141】
参考例19で得られた化合物(332mg、1.82mmol)および4-メトキシベンジルアルコール(250μL、2.00mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(9.0mL)溶液に、室温にてカリウムtert-ブトキシド(225mg、2.00mmol)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液および水を加え、室温にて1時間撹拌した後、析出した固体をろ取し、水および2-プロパノール-水(1:1)混液で洗浄することにより、標記化合物(396mg、収率:72%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.05 (2H, dd, J = 9, 1 Hz), 7.36 (2H, d, J= 9 Hz), 7.02 (2H, d, J = 9Hz), 6.93 (2H, d, J = 9Hz), 5.07 (2H, s), 3.82 (3H, s), 1.58-1.51 (2H, m),1.48-1.40 (2H, m).
【0142】
(参考例21)(1-フルオロシクロプロピル)(4-ヒドロキシフェニル)メタノン
【0143】
【化23】

【0144】
参考例20で得られた化合物(392mg、1.30mmol)の1,4-ジオキサン(4.0mL)溶液に、室温にてメタノール(0.4mL)および濃塩酸(0.4mL)を加え、同温にて2時間撹拌した後、60oCに昇温し、更に7時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(へキサン:酢酸エチル=90: 10→75:25、v/v)で精製することにより、標記化合物(217mg、収率:92%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.03 (2H, dd, J = 9, 1 Hz), 6.89 (2H, d, J = 9 Hz), 5.30 (1H, s), 1.58-1.51 (2H, m), 1.49-1.40 (2H, m).
【0145】
(参考例22)2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-{4-[(1-フルオロシクロプロピル)カルボニル]フェノキシ}プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸tert-ブチル
【0146】
【化24】

【0147】
参考例6で得られた化合物(360mg、1.12mmol)および参考例21で得られた化合物(183mg、1.02mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に、0oCにてトリフェニルホスフィン(293mg、1.12mmol)およびアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル(253mg、1.12mmol)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温にて更に1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100:0→85:15、v/v)で精製することにより、標記化合物(396mg、収率:80%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.04 (2H, dd, J = 9, 1 Hz), 7.97 (1H, dd, J= 8, 7 Hz), 7.89 (1H, dd, J = 8, 1 Hz), 7.83 (1H, dd, J = 11, 1 Hz), 7.04 (2H, d, J = 9 Hz), 5.53 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 2.34-2.21 (2H, m), 1.61(9H, s), 1.55-1.51 (2H, m), 1.48-1.40 (2H, m), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz).
【0148】
(参考例23)2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-{4-[(1-フルオロシクロプロピル)カルボニル]フェノキシ}プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸
【0149】
【化25】

【0150】
参考例22で得られた化合物(390mg、0.805mmol)のジクロロメタン(2.0mL)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸(2.0mL)を加え、同温にて1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル混液で洗浄することにより、標記化合物(283mg、82%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.14 (1H, dd, J = 8, 7 Hz), 8.04 (2H, dd, J = 9, 1 Hz), 7.97 (1H, dd, J = 8, 1 Hz), 7.91 (1H, dd, J = 11, 1 Hz), 7.04 (2H, d, J = 9 Hz), 5.54 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 2.36-2.20 (2H, m), 1.57-1.51 (2H, m), 1.48-1.40 (2H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz).
【0151】
(参考例24)2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-(4-イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸tert-ブチル
【0152】
【化26】

【0153】
参考例6で得られた化合物(332mg、1.03mmol)および4'-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン(186mg、1.13mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に、0oCにてトリフェニルホスフィン(297mg、1.13mmol)およびアゾジカルボン酸ジ-tert-ブチル261mg、1.13mmol)を加え、同温にて5分間撹拌した後、室温にて更に1時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=95:5→85:15、v/v)で精製することにより、標記化合物(268mg、収率:56%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
7.98-7.94 (1H, m), 7.93 (2H, d, J = 9 Hz), 7.89 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.83 (1H, d, J = 9 Hz), 7.03 (2H, dd, J= 7, 2 Hz), 5.51 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 3.54-3.42 (1H, m), 2.34-2.18 (2H, m), 1.55 (9H, s), 1.18 (6H, dd, J = 7, 2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz).
【0154】
(参考例25)2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-(4-イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}安息香酸
【0155】
【化27】

【0156】
参考例24で得られた化合物(268mg、0.572mmol)のジクロロメタン(1.5mL)溶液に、室温にてトリフルオロ酢酸(1.5mL)を加え、同温にて2時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン-酢酸エチル混液で洗浄することにより、標記化合物(223mg、94%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.13 (1H, dd, J = 8, 7 Hz), 7.96 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.93 (2H, d, J = 9 Hz), 7.91 (1H, dd,J = 11, 2 Hz), 7.03 (2H, d, J = 9 Hz), 5.52 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 3.54-3.43 (1H, m), 2.35-2.19 (2H, m), 1.19 (6H, dd, J = 7, 2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz).
【0157】
(参考例26)N-シクロペンタ-3-エン-1-イル-4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロベンズアミド
【0158】
【化28】

【0159】
参考例11で得られた化合物(270mg、681mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(104mg、681mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(261mg、1.36mmol)を加えた。同温にて30分間撹拌した後、1-アミノ-3-シクロペンテン塩酸塩(122mg、1.02mmol)およびトリエチルアミン(142mL、1.02mmol)を加え、同温にて更に30分間撹拌した。反応液に水および10%食塩水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=100: 0→70:30、v/v)で精製することにより、標記化合物(212mg、収率:67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.21 (1H, t, J = 8 Hz), 8.01-7.96 (3H, m), 7.83 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9 Hz), 6.94-6.87 (1H, m), 5.78-5.72 (3H, m), 4.84-4.75 (1H, m), 2.88 (2H, dd, J = 15, 8 Hz), 2.58-2.53 (1H, m), 2.34 (2H, dd, J = 15, 4 Hz), 1.91 (3H, d, J = 7 Hz), 1.23-1.17 (2H, m), 1.03-0.97 (2H, m);
MS (FAB) m/z: 462 [M+H]+.
【0160】
(参考例27)(2R,3R)-3-アミノ-1,2-ブタンジオール塩酸塩
【0161】
【化29】

【0162】
(2R,3R,αR)-2-ヒドロキシ-3-(N-ベンジル-N-α-メチルベンジルアミノ)ブタノール、Tetrahedron: Asymmetry 2002, 13, 1555-1565.(1.08g、3.61mmol)のエタノール(20mL)溶液に、室温にて20%水酸化パラジウム炭素(108mg)を加え、水素気流下60℃にて8時間攪拌した。反応液を室温に冷却し、不溶物をセライトろ過により除去した後、減圧下溶媒を留去することにより得られた残渣(466mg)の一部(320mg)をエタノール(1.0mL)に溶解し、室温にて4M-塩化水素1,4-ジオキサン溶液(1.13mL、4.54mmol)を加え、同温にて10分間攪拌した。減圧下溶媒を留去することにより標記化合物(354mg)を粗生成物として得た。
【0163】
(実施例1)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド
【0164】
【化30】

【0165】
参考例8で得られた化合物(200mg、0.487mmmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.4mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(89.6mg、0.585mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(112mg、0.585mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した後、0oCにて(S)-3-アミノ-1,2-プロパンジオール(133mg、1.46mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液を加え、同温にて更に1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100: 0→90:10、v/v)で精製することにより、標記化合物(199mg、収率:85%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.03-7.98 (3H, m), 7.87 (1H, dd, J = 13, 1 Hz), 7.28-7.16 (1H, m),7.04 (2H, d, J= 9 Hz), 5.53 (1H, t, J = 6 Hz), 3.97-3.88 (1H, m), 3.76-3.58 (4H, m), 2.95 (1H, d, J = 5 Hz), 2.81-2.72 (1H, m), 2.63-2.55 (1H, m), 2.35-2.18 (2H, m), 1.23-1.17 (2H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz), 1.03-0.96 (2H, m);
MS (ES) m/z: 484 [M+H]+.
【0166】
(実施例2)N-[(1S)-2-アミノ-1-(ヒドロキシメチル)-2-オキソエチル]-4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロベンズアミド
【0167】
【化31】

【0168】
参考例8で得られた化合物(124mg、0.302mmol)のジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(46.3mg、0.302mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(116mg、0.604mmol)を加え、同温にて30分間攪拌した。L-セリナミド塩酸塩(63.7mg、0.453mmol)、トリエチルアミン(147μL、1.06mmol)を加え、同温にて20分間撹拌した。その後、反応液に水および10%食塩水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および10%食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30→酢酸エチル、v/v)で精製することにより、標記化合物(69.5mg、収率:67%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.99 (3H, m), 7.92-7.89 (2H, m), 7.05 (2H, t, J= 9 Hz), 6.77 (1H, s), 5.55-5.51 (2H, m), 4.72-4.68 (1H, m), 4.44-4.36 (1H, m), 3.80-3.72 (1H, m), 3.07-3.01 (1H, m), 2.60 (1H, m), 2.29(2H, dt, J = 7, 7 Hz), 1.23-1.14 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 497 [M+H]+.
【0169】
(実施例3)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド
【0170】
【化32】

【0171】
参考例8で得られた化合物(195mg、0.475mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に室温にて、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(64.5mg、0.421mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(182mg、0.949mmol)および(R)-2-アミノ-1-プロパノール(53.5mg、0.712mmol)を加え、同温にて1時間撹拌した。その後、反応液に水を加え、酢酸エチルで1回抽出し、得られた有機層を水および10%食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:50→30:70、v/v)で精製することにより、標記化合物(152.9mg、収率:69%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J=8Hz), 8.01-7.97 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.06-7.03 (2H, m), 6.90 (1H, dd, J = 12, 7Hz), 5.52 (1H, t, J = 6Hz), 4.38-4.31 (1H, m), 3.81 (1H, dd, J=11, 4Hz), 3.68 (1H, dd, J=11, 6Hz), 2.63-2.56 (1H, m), 2.44 (1H, brs),2.34-2.20 (2H, m), 1.32 (3H, d, J = 7Hz), 1.22-1.18 (2H, m), 1.14 (3H, t, J = 7Hz), 1.02-0.97 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 468 [M+H]+.
【0172】
(実施例4)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド
【0173】
【化33】

【0174】
参考例8で得られた化合物(250mg、0.609mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(3.0mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(112mg、0.731mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(140mg、0.731mmol)および(S)-2-アミノ-1-プロパノール(142μL、1.83mmol)を用い、実施例1と同様にして、標記化合物(232mg、収率:81%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70: 30→0:100、v/v)で行った。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.96 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.04 (2H, dJ = 9 Hz), 6.93-6.87 (1H, m), 5.52 (1H, dd, J= 7, 6 Hz), 4.39-4.31 (1H, m), 3.81 (1H, dd, J = 11, 4 Hz), 3.68 (1H, dd, J = 11, 6 Hz), 2.62-2.56 (1H, m), 2.47 (1H, s), 2.35-2.20 (2H, m), 1.32 (3H, d, J = 7 Hz), 1.22-1.18 (2H, m), 1.14 (3H, t, J= 7 Hz), 1.02-0.97 (2H, tt, J = 8, 2 Hz);
MS (ES) m/z: 468 [M+H]+.
【0175】
(実施例5)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド
【0176】
【化34】

【0177】
参考例8で得られた化合物(200mg、0.487mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.4mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(89.6mg、0.585mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(112mg、0.585mmol)および(R)-3-アミノ-1,2-プロパンジオール(133mg、1.46mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液を用い、実施例1と同様にして、標記化合物(203mg、収率:86%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100: 0→90:10、v/v)で行った。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.03-7.98 (3H, m), 7.87 (1H, dd, J = 13, 1 Hz), 7.28-7.16 (1H, m),7.04 (2H, d, J= 9 Hz), 5.53 (1H, t, J = 6 Hz), 3.97-3.88 (1H, m), 3.76-3.58 (4H, m), 2.95 (1H, d, J = 5 Hz), 2.81-2.72 (1H, m), 2.63-2.55 (1H, m), 2.35-2.18 (2H, m), 1.23-1.17 (2H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz), 1.03-0.96 (2H, m);
MS (ES) m/z: 484 [M+H]+.
【0178】
(実施例6)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド
【0179】
【化35】

【0180】
参考例8で得られた化合物(154mg、0.375mmol)、ジメチルホルムアミド(4mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(50.7mg、0.331mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(144mg、0.751mmol)および2-アミノ-1,3-プロパンジオール (51.3mg、0.563mmol)を用い、実施例3と同様にして、標記化合物(110mg、収率:61%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=99:1→90:10、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.19 (1H, t, J=8Hz), 8.00-7.97 (3H, m), 7.86 (1H, dd, J=13, 2Hz), 7.52-7.47 (1H, m), 7.04 (2H, d, J=7Hz), 5.53 (1H, t, J = 6 Hz), 4.27-4.21 (1H, m), 4.02-3.93 (4H, m), 2.62-2.56 (1H, m), 2.51 (2H, dd, J=6, 4Hz), 2.35-2.21 (2H, m), 1.21-1.18 (2H, m), 1.15 (3H, t, J=7Hz), 1.02-0.97 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 484 [M+H]+.
【0181】
(実施例7)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド
【0182】
【化36】

【0183】
参考例11で得られた化合物(106mg、0.267mmol)のジメチルホルムアミド(1.5mL)溶液に室温にて、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(40.9mg、0.267mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(102mg、0.534mmol)を加え、同温にて30分間攪拌した。2-アミノ-1,3-プロパンジオール(36.5mg、0.400mmol)を加え、同温にて20分間撹拌した。その後、反応液に水および10%食塩水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および10%食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30→酢酸エチル、v/v)で精製することにより、標記化合物(69.5mg、収率:55%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.17 (1H, t, J = 8 Hz), 7.97-7.95 (3H, m), 7.83 (1H, d, J = 12 Hz), 7.47-7.44 (1H, m), 7.01 (2H, t, J= 9 Hz), 5.72 (1H, q, J = 7 Hz), 4.24-4.18 (1H, m), 4.00-3.94 (2H, m), 3.94-3.87 (2H, m), 2.56 (1H, dddd, J = 8, 8, 5, 5 Hz), 2.37 (1H, m), 1.88 (3H, d, J = 7 Hz), 1.19-1.15 (2H, m), 0.99-0.94 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 470 [M+H]+.
【0184】
(実施例8)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド
【0185】
【化37】

【0186】
参考例11で得られた化合物(110mg、0.277mmol)、ジメチルホルムアミド(1.5mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(42.3mg、0.277mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(106mg、0.553mmol)、(S)-2-アミノ-1-プロパノール(32.1μL、0.414mmol)を用い、実施例7と同様にして、標記化合物(87.8mg、収率:70%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→30:70、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.21 (1H, t, J = 8 Hz), 8.03-7.99 (3H, m), 7.87 (1H, d, J = 12 Hz), 7.06 (2H, d, J = 8 Hz), 6.95-6.89 (1H, m), 5.77 (1H, q, J= 7 Hz), 4.39-4.32 (1H, m), 3.82 (1H, dd, J = 11, 4 Hz), 3.70 (1H, dd, J = 11, 5 Hz), 2.62 (1H, dddd, J = 8, 8, 5, 5 Hz), 1.93 (3H, d, J = 7 Hz), 1.34 (3H, d, J= 7 Hz), 1.24-1.20 (2H, m), 1.04-1.00 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 454 [M+H]+.
【0187】
(実施例9)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド
【0188】
【化38】

【0189】
参考例11で得られた化合物(164mg、0.414mmol)、ジメチルホルムアミド(1.5mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(63.4mg、0.414mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(159mg、0.828mmol)、(1R,2R)-2-アミノシクロペンタノール塩酸塩(85.5mg、0.621mmol)を用い、実施例7と同様にして、標記化合物(175mg、収率:87%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→30:70、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.22 (1H, t, J = 8 Hz), 8.00 (3H, m), 7.86 (1H, d, J = 12 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9 Hz), 6.93-6.86 (1H, m), 5.75 (1H, q, J= 7 Hz), 4.19 (1H, s), 4.16-4.05 (2H, m), 2.59 (1H, dddd, J = 8, 8, 4, 4 Hz), 2.32-2.23 (1H, m), 2.15-2.05 (1H, m), 1.91 (3H, d,J= 7 Hz),1.91-1.72 (1H, m), 1.62-1.52 (2H, m), 1.23-1.18 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 480 [M+H]+.
【0190】
(実施例10)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド
【0191】
【化39】

【0192】
参考例11で得られた化合物(299mg、0.755mmol)、ジメチルホルムアミド(1.5mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(115mg、0.755mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(289mg、1.51mmol)、(R)-2-アミノ-1-プロパノール(87.7μL、1.13mmol)を用い、実施例7と同様にして、標記化合物(262mg、収率:77%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→30:70、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.97 (3H, m), 7.85 (1H, d, J = 12Hz), 7.05 (2H, d, J = 12Hz), 6.94-6.87 (1H, m), 5.75 (1H, q, J= 7 Hz), 4.38-4.31 (1H, m), 3.81 (1H, dd, J = 11, 4 Hz), 3.68 (1H, dd, J = 11, 6 Hz), 2.60 (1H, dddd, J = 8, 8, 4, 4 Hz), 1.91 (3H, d, J = 7 Hz), 1.32 (3H, d, J= 7 Hz), 1.22-1.18 (2H, m), 1.02-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 454 [M+H]+.
【0193】
(実施例11)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド
【0194】
【化40】

【0195】
参考例11で得られた化合物(74.0mg、0.187mmol)、ジメチルホルムアミド(1mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(28.6mg、0.187mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(71.6mg、0.373mmol)、(1S,2S)-2-アミノシクロペンタノール塩酸塩(38.5mg、0.280mmol)を用い、実施例7と同様にして、標記化合物(67.8mg、収率:76%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=80:20→30:70、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.22 (1H, t, J = 8 Hz), 8.00 (3H, m), 7.86 (1H, d, J = 12 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9 Hz), 6.93-6.86 (1H, m), 5.75 (1H, q, J = 7 Hz), 4.19 (1H, s), 4.16-4.05 (1H, m), 2.59 (1H, dddd, J = 8, 8, 4, 4 Hz), 2.32-2.23 (1H, m), 2.15-2.05 (1H, m), 1.91 (3H, d,J = 7 Hz),1.91-1.72 (1H, m), 1.62-1.52 (2H, m), 1.23-1.18 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 480 [M+H]+.
【0196】
(実施例12)4-(5-{(1R)-1-[4-(2,2-ジメチルプロパノイル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド
【0197】
【化41】

【0198】
参考例15で得られた化合物(200mg、0.487mmol)、ジメチルホルムアミド(5mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(63.4mg、0.414mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(180.0mg、0.939mmol)および2-アミノ-1,3-プロパンジオール(53.5mg、0.587mmol)を用い、実施例3と同様にして、標記化合物(192mg、収率:82%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:50→30:70、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.18 (1H, t, J=8Hz), 7.98-7.97 (1H, m), 7.86 (1H, d, J=12Hz), 7.81-7.77 (2H, m), 7.54-7.50 (1H, m), 7.43-7.42 (1H, m), 6.98 (2H, d, J=9Hz), 5.48 (1H, t, J= 7Hz), 4.24 (1H, s), 4.00 (2H, dd, J=11, 4Hz), 3.93 (2H, dd, J=11, 4Hz), 1.34 (9H, s), 1.14 (3H, t, J=7Hz);
MS (FAB+) m/z: 500 [M+H]+.
【0199】
(実施例13)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロブチルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド
【0200】
【化42】

【0201】
参考例17で得られた化合物(106mg、0.251mmol)、ジメチルホルムアミド(1.2mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(38.4mg、0.251mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(96.2mg、0.502mmol)および2-アミノ-1,3-プロパンジオール(34.3mg、0.376mmol)を用い、実施例7と同様にして、標記化合物(92.3mg、収率:74%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70:30→酢酸エチル、v/v)で行った。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.18 (1H, t, J = 8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8 Hz), 7.86-7.83 (3H, m), 7.52-7.46 (1H, m), 6.99 (2H, d, J= 9 Hz), 5.48 (1H, t, J = 6 Hz), 4.26-4.21 (1H, m), 4.01-3.87 (4H, m), 2.45-2.19 (6H, m), 2.10-2.05 (1H, m), 1.91-1.83 (1H, m), 1.12 (3H, t, J= 8 Hz);
MS (FAB+) m/z: 498 [M+H]+.
【0202】
(実施例14)2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-{4-[(1-フルオロシクロプロピル)カルボニル]フェノキシ}プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド
【0203】
【化43】

【0204】
参考例23で得られた化合物(67.0mg、0.156mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(28.7mg、0.188mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(36.0mg、0.188mmol)、2-アミノ-1,3-プロパンジオール(57.0mg、0.626mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液を用い、実施例1と同様にして、標記化合物(61.6mg、収率:79%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100: 0→90:10、v/v)で行った。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.21 (1H, t, J = 8 Hz), 8.04 (2H, dd, J = 9, 2 Hz), 7.99 (1H, dd, J = 8, 1 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.54-7.47 (1H, m), 7.04 (2H, d, J = 9 Hz), 5.54 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 4.28-4.21 (1H, m), 4.04-3.90 (4H, m), 2.40 (2H, dd, J = 6, 4 Hz), 2.36-2.20 (2H, m), 1.56-1.50 (2H, m), 1.49-1.39 (1H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (ES) m/z: 502 [M+H]+.
【0205】
(実施例15)2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-{5-[(1R)-1-(4-イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド
【0206】
【化44】

【0207】
参考例25で得られた化合物(100mg、0.242mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.2mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(44.6mg、0.291mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(55.8mg、0.291mmol)、(R)-2-アミノ-1-プロパノール(56.3μL、0.727mmol)を用い、実施例1と同様にして、標記化合物(101mg、収率:89%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=70: 30→0:100、v/v)で行った。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.93 (2H, d, J = 9 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 13, 2 Hz), 7.03 (2H, d, J = 9 Hz), 6.95-6.85 (1H, m), 5.51 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 4.38-4.29 (1H, m), 3.84-3.77 (1H, m), 3.72-3.65 (1H, m), 3.53-3.43 (1H, m), 2.44 (1H, dd, J = 6, 5 Hz), 2.36-2.18 (2H, m), 1.32 (3H, d, J= 7 Hz), 1.18 (6H, dd, J = 7, 2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (ES) m/z: 470 [M+H]+.
【0208】
(実施例16)2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]-4-{5-[(1R)-1-(イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド
【0209】
【化45】

【0210】
参考例25で得られた化合物(118mg、0.286mmol)、N,N-ジメチルホルムアミド(1.4mL)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(52.6mg、0.343mmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(65.8mg、0.343mmol)、2-アミノ-1,3-プロパンジオール(78.2mg、0.858mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液を用い、実施例1と同様にして、標記化合物(121mg、収率:87%)を得た。ただし、精製はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100: 0→90:10、v/v)で行った。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 8, 2 Hz), 7.93 (2H, d, J = 9 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 12, 2 Hz), 7.54-7.46 (1H, m), 7.03 (2H, d, J = 9 Hz), 5.51 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 4.28-4.19 (1H, m), 4.04-3.87 (4H, m), 3.53-3.43 (1H, m), 2.50 (2H, s), 2.36-2.18 (2H, m), 1.18 (6H, dd, J= 7, 2 Hz), 1.14 (3H, t, J = 7 Hz);
MS (ES) m/z: 486 [M+H]+.
【0211】
(実施例17)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)- 2-フルオロ-N-[(1S)-3-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)プロピル]ベンズアミド
【0212】
【化46】

【0213】
参考例8で得られた化合物(100mg、0.244mmmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.2mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(44.8mg、0.292mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(56.1mg、0.292mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した後、0℃にて (2S)-2-アミノ-1,4-ブタンジオール(Bioorg. Med. Chem. Lett. 2007, 17, 2086-2090.)(76.8mg、0.731mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液を加え、同温にて更に30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=100: 0→90:10、v/v)で精製することにより、標記化合物(100mg、収率:83%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.19 (1H, t, J = 8 Hz), 8.01-7.96 (3H, m), 7.85 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.43-7.36 (1H, m), 7.04 (2H, d, J= 9 Hz), 5.53 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 4.43 (1H, s), 3.91-3.66 (4H, m), 3.20-3.13 (1H, m), 2.65-2.56 (2H, m), 2.36-2.19 (2H, m), 2.02-1.93 (1H, m), 1.87-1.79 (1H,m), 1.22-1.17 (2H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz), 1.02-0.97 (2H, m).
MS (FAB+) m/z: 498 [M+H]+.
【0214】
(実施例18)
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1r,3R,4S)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1s,3R,4S)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0215】
【化47】

【0216】
参考例26で得られた化合物(161mg、349μmol)のtert-ブタノール/テトラヒドロフラン/水(2:2:1、v/v)(5mL)溶液に、室温にてN-メチルモルホリンオキシド(84.3mg、698imol)および四酸化オスミウム(2.5wt% tert-ブタノール溶液、219μL、17.5μmol)を加えた。同温にて20分間撹拌した後、反応液に飽和チオ硫酸水溶液を加え、ジクロロメタンで3回抽出し、得られた有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100、v/v)で精製することにより、標記化合物の混合物(78.4mg、収率:45%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.19 (1H, t, J = 8 Hz), 8.05-7.92 (2H, m), 7.84 (1H, d, J = 13 Hz), 7.55-7.45 (1H, m), 7.05 (2H, d, J= 8 Hz), 6.77-6.70 (1H, m), 5.75 (1H, q, J= 7 Hz), 4.77-4.67 (2/3H, m), 4.48-4.38 (1/3H, m), 4.35-4.27 (2/3H, m), 4.16-4.09 (1/3H, m), 2.89 (1/3H, d, J= 4 Hz), 2.63-2.57 (1H, m), 2.33 (8/3H, m), 1.95-1.85 (5H, m), 1.22-1.19 (2H, m), 0.98-1.04 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 496 [M+H]+.
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマーを得ることができる。
【0217】
(実施例19)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2R)-2,3-ジヒドロキシ-1-メチルプロピル]-2-フルオロベンズアミド
【0218】
【化48】

【0219】
参考例8で得られた化合物(291mg、0.709mmmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(130mg、0.851mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(163mg、0.851mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した。続いて、参考例27で得られた化合物(350mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液に、室温にてトリエチルアミン(297μL、2.13mmol)を加え10分間撹拌した後、先に調製した反応混合物を加え、同温にて更に30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=50: 50→0:100、v/v)で精製することにより、標記化合物(293mg、収率:83%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.19 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.97 (3H, m), 7.87 (1H, dd, J = 13, 1 Hz), 7.04 (2H, d, J = 9 Hz), 6.92-6.86 (1H, m), 5.53 (1H, dd, J = 7, 6 Hz), 4.28-4.19 (1H, m), 3.74-3.64 (2H,m), 3.53-3.46 (1H,m), 3.15 (1H, dd, J = 9, 5 Hz), 2.78 (1H, d, J = 8 Hz), 2.63-2.57 (1H, m), 2.35-2.19 (2H, m), 1.41 (3H, d, J = 7 Hz), 1.22-1.18 (2H, m), 1.15 (3H, t, J = 7 Hz), 1.02-0.98 (2H, m).
MS (FAB+) m/z: 498 [M+H]+.
【0220】
(実施例20)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2S,3R)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1S,2R,3S)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0221】
【化49】

【0222】
参考例8で得られた化合物(250mg、0.609mmmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(234mg、1.22mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(93.3mg、0.609mmol)および(1RS,2SR,3RS)-3-アミノシクロペンタン-1,2-ジオール塩酸塩(J. Org. Chem. 2009, 74, 6735-6748.)(140mg、0.914mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5.0mL)溶液に、室温にてトリエチルアミン(0.340ml、2.44mmol)を加え、同温にて71時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、標記化合物の混合物(134mg、収率:43%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.22 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.98 (3H, m), 7.88 (1H, dd, J= 13, 1 Hz), 7.06-7.02 (2H, m), 6.99-6.95 (1H, m), 5.55-5.51 (1H, m), 4.39-4.31 (1H, m), 4.20-4.18 (1H, m), 3.96-3.93 (1H, m), 2.63-2.56 (1H, m), 2.51-2.42 (1H, m), 2.35-2.21 (2H, m), 2.11-2.02 (1H, m), 1.96-1.88 (1H, m), 1.62-1.53 (1H, m), 1.22-1.18 (2H, m), 1.15 (3H, t, J= 7 Hz), 1.02-0.98 (2H, m);
MS (ESI+) m/z: 510 [M+H]+.
【0223】
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマーを得ることができる。
【0224】
(実施例21)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2S,3R)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1S,2R,3S)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0225】
【化50】

【0226】
参考例11で得られた化合物(300mg、0.757mmmol)、N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(290mg、1.51mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(116mg、0.757mmol)および、(1RS,2SR,3RS)-3-アミノシクロペンタン-1,2-ジオール塩酸塩(J. Org. Chem. 2009, 74, 6735-6748.)(174mg、1.14mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(6.0mL)溶液に、室温にてトリエチルアミン(0.633ml、4.54mmol)を加え、同温にて19時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲル薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製することにより、標記化合物の混合物(132mg、収率:35%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.22 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.99 (3H, m), 7.88 (1H, dd, J= 13, 1 Hz), 7.07-7.03 (2H, m), 6.99-6.95 (1H, m), 5.76 (1H, q, J = 7 Hz), 4.39-4.31 (1H, m), 4.20-4.18 (1H, m), 3.96-3.93 (1H, m), 2.63-2.57 (1H, m), 2.52-2.42 (1H, m), 2.11-2.02 (1H, m), 1.96-1.88 (1H, m), 1.92 (3H, d, J = 7 Hz), 1.62-1.53 (1H, m), 1.22-1.19 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m);
MS (ESI+) m/z: 496 [M+H]+.
【0227】
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマーを得ることができる。
【0228】
(実施例22)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(3S,4S)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(3R,4R)-3,4-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0229】
【化51】

【0230】
参考例11で得られた化合物(330mg、834μmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(4mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(128mg、834μmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(240mg、1.25mmol)を加えた。同温にて30分間撹拌した後、(1RS,2RS)-4-アミノ-3-シクロペンタン-1,2-ジオール(J. Med. Chem. 1992, 35, 2191-2195.)(115mg、1.00mmol)を加え、同温にて更に30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および10%食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100、v/v)で精製することにより、標記化合物の混合物(218mg、収率:53%)を得た。
1H-NMR (400MHz, CDCl3) δppm:
8.18 (1H, t, J = 8 Hz), 8.02-7.95 (3H, m), 7.83 (1H, d, J = 12 Hz), 7.33-7.26 (1H, m), 7.04 (2H, d, J= 9 Hz), 5.75 (1H, q, J = 7 Hz), 4.69-4.59 (1H, m), 4.29 (1H, br s), 4.16 (1H, br s), 3.04 (1H, d, J = 5 Hz), 2.63-2.51 (2H, m), 2.29 (1H, dt, J = 14, 6 Hz), 2.14 (1H, ddd, J = 14, 8, 2 Hz), 1.91 (3H, d, J = 7 Hz), 1.84-1.77 (1H, m), 1.74 (1H, d, J= 2 Hz), 1.22-1.16 (2H, m), 1.04-0.98 (2H, m);
MS (FAB+) m/z: 496 [M+H]+.
【0231】
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマーを得ることができる。
【0232】
(実施例23)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2R)-2,3-ジヒドロキシ-1-メチルプロピル]-2-フルオロベンズアミド
【0233】
【化52】

【0234】
参考例8で得られた化合物(300mg、0.757mmmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液に、室温にて1-ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(139mg、0.908mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド(174mg、0.908mmol)を加え、同温にて30分間撹拌した。続いて、参考例27で得られた化合物(354mg)のN,N-ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液に、室温にてトリエチルアミン(316μL、2.27mmol)を加え10分間撹拌した後、先に調製した反応混合物を加え、同温にて更に30分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル=50: 50→0:100、v/v)で精製することにより、標記化合物(335mg、収率:92%)を得た。
1H-NMR (500MHz, CDCl3) δppm:
8.20 (1H, t, J = 8 Hz), 8.01 (2H, d, J = 9Hz), 8.00 (1H, dd, J = 8, 1 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 12, 1 Hz), 7.05 (2H, d, J = 9Hz), 6.93-6.86 (1H, m), 5.76 (1H, q, J = 7 Hz), 4.28-4.19 (1H, m), 3.74-3.64 (2H, m), 3.51-3.45 (1H, m), 3.17 (1H, dd, J = 8, 5 Hz), 2.80 (1H, dd, J = 8, 4 Hz), 2.63-2.58 (1H, m), 1.92 (3H, d, J = 7 Hz), 1.41 (3H, d, J = 6 Hz), 1.23-1.18 (2H, m), 1.03-0.98 (2H, m).
MS (FAB+) m/z: 484 [M+H]+.
【0235】
(製造例1)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2R,3S)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1S,2S,3R)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0236】
【化53】

【0237】
参考例8で得られた化合物、および、(1RS,2SR,3SR)-3-アミノシクロペンタン-1,2-ジオール塩酸塩 (J. Org. Chem. 2009, 74, 6735-6748.)を用いて、実施例20と同様の方法により、標記化合物の混合物を得ることができる。
【0238】
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマー混合物を得ることができる。
【0239】
(製造例2)4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1R,2R,3S)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド、および、4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(1S,2S,3R)-2,3-ジヒドロキシシクロペンチル]-2-フルオロベンズアミド
【0240】
【化54】

【0241】
参考例11で得られた化合物、および、(1RS,2SR,3SR)-3-アミノシクロペンタン-1,2-ジオール塩酸塩(J. Org. Chem. 2009, 74, 6735-6748.)を用いて、実施例21と同様な方法により、標記化合物の混合物を得ることができる。
【0242】
上記ジアステレオマー混合物を分離する場合は、当該分野で公知の方法、例えば、上記混合物をキラルカラムクロマトグラフィーに供することで、各ジアステレオマーを得ることができる。
【0243】
(製剤例)
実施例で得られた化合物5g、乳糖90g、トウモロコシデンプン34g、結晶セルロース20gおよびステアリン酸マグネシウム1gをブレンダーで混合した後、打錠機で打錠することにより、錠剤が得られる。
【0244】
(試験例1)マウスoGTT(oral glucose tolerance test)試験
化合物の投与液は、0.5w/v%メチルセルロース溶液を用い、メノウ乳鉢で粉砕しながら1mg/mLの濃度になるように懸濁液を調製した。動物は、雄性C57/BL6Jマウス(日本チャールスリバー株式会社)を6週齢から8週齢で入荷し、9週齢から13週齢で使用した。試験日前日の17時から18時の間を目安に絶食を開始し、16時間から17時間程度の絶食下で試験を開始した。各群5匹ずつを用いた。尾静脈から採血を行った後、化合物懸濁液を10mg/kgとなるように経口投与した。陰性対照群には0.5w/v%メチルセルロース溶液を投与した。経口投与から25分後に尾静脈から採血を行い、経口投与から30分後に30w/v%グルコース溶液を10mL/kgで経口投与した。グルコース負荷から15分、30分、60分、120分後に尾静脈から採血を行った。採取した血液を遠心して血漿を分取し、Glucoroder-GXT(株式会社エイアンドティー)で血漿血糖値(mg/dL)を測定した。個体毎に、糖負荷5分前、糖負荷15分、30 分、60分、120分後の血糖値を用いてAUC(mg/dL・min)を算出した。群毎におけるAUC平均値を算出し、陰性対照群と比較したAUC低下率(%)を算出し、薬効の指標とした。
【0245】
その結果、実施例3〜6、8〜19、21および22の化合物は5%以上20%未満のAUC低下率を示し、実施例1、2、7、20および23の化合物は20%以上のAUC低下率を示した。
【0246】
(試験例2)ラットoGTT試験例および血中化合物濃度測定試験
化合物を秤量し、0.5w/v%メチルセルロース中で1から10mg/mLの濃度になるように懸濁し、投与液を調製する。化合物の用量をふる場合は調製した投与液を0.5w/v%メチルセルロースを用いて順次希釈し、投与液を調製する。動物はZucker fatty ラット(日本チャールスリバー)、雄10-18週齢を使用する。試験の2日前に血糖値、体重、血中インスリン値を測定し、各パラメータが均等になるように各群n=5から8に割り付ける。試験実施日の前日15時頃に絶食を行う。試験当日、ラットに前述の方法によって調製される化合物投与液を1から5mL/kgの容量で経口投与し、その30分後に25〜50w/v%グルコース溶液を4mL/kgの容量で経口投与する。採血は化合物投与前、グルコース投与5分前、グルコース投与30、60、120、180分後に、ラット尾静脈より行う。得られた血液を遠心した後、プラズマを分離し、プラズマ血糖値をGlucoroder-GXT(株式会社エイアンドティー)で測定する。各群におけるグルコース投与後の血糖値のAUCを算出し、vehicle投与群の血糖値AUCに対する低下率(%)を化合物の薬効として表記する。
【0247】
上述の方法で得られた血漿を被検化合物の血中濃度の測定に用いる。また、被検化合物の血中濃度を測定するために、投与後4時間から8時間、そして24時間後にも採血を行う。血漿を除タンパク処理した後、液体クロマトグラフィー・質量分析器に供して血中の化合物濃度を算出する。
【0248】
(試験例3)β細胞(膵臓)の保護試験
Junko Ogawa, et al., Life Sciences Vol.65, No.12 pp.1287-1296 (1999) に記載の方法を参照して被検化合物のβ細胞(膵臓)保護作用を確認することができる。
【産業上の利用可能性】
【0249】
本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩は、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、その他の要因による高血糖症、耐糖能不全、糖尿病関連疾患、糖尿病合併症などを治療および/または予防するため、β細胞または膵臓の保護をするための医薬組成物の有効成分として有用である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
β細胞または膵臓を保護するための、一般式(I):
【化1】


(式中、
R1は、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C6アルキル基またはヒドロキシC3〜C6シクロアルキル基であり、
置換基群αは、ヒドロキシ基およびカルバモイル基からなる群であり、
R2は、メチル基またはエチル基であり、
R3は、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C6アルキル基またはC3〜C6シクロアルキル基であり、
R4は、ハロゲン原子である)
で表される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する医薬組成物。
【請求項2】
R1が、置換基群αから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシC1〜C3アルキル基またはヒドロキシC3〜C4シクロアルキル基である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
R1が、置換基群αから選択される1個の置換基で置換されていてもよい、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシイソプロピル基またはヒドロキシシクロペンチル基である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
R3が、1〜3個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1〜C4アルキル基またはC3〜C4シクロアルキル基である、請求項1〜3いずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項5】
R3が、1個のハロゲン原子で置換されていてもよい、イソプロピル基、tert-ブチル基、シクロプロピル基またはシクロブチル基である、請求項1〜3いずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
R4がフッ素原子である、請求項1〜5いずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
β細胞または膵臓を保護するための、以下:
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2S)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド;
N-[(1S)-2-アミノ-1-(ヒドロキシメチル)-2-オキソエチル]-4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-N-[(2R)-2,3-ジヒドロキシプロピル]-2-フルオロベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R,2R)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロプロピルカルボニル)フェノキシ]エチル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[(1S,2S)-2-ヒドロキシシクロペンチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(2,2-ジメチルプロパノイル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
4-(5-{(1R)-1-[4-(シクロブチルカルボニル)フェノキシ]プロピル}-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
2-フルオロ-4-{5-[(1R)-1-{4-[(1-フルオロシクロプロピル)カルボニル]フェノキシ}プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]ベンズアミド;
2-フルオロ-N-[(1R)-2-ヒドロキシ-1-メチルエチル]-4-{5-[(1R)-1-(4-イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド;および
2-フルオロ-N-[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]-4-{5-[(1R)-1-(イソブチリルフェノキシ)プロピル]-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル}ベンズアミド
からなる群より選択される化合物またはその薬学的に許容され得る塩を有効成分として含有する医薬組成物。

【公開番号】特開2012−224640(P2012−224640A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−180891(P2012−180891)
【出願日】平成24年8月17日(2012.8.17)
【分割の表示】特願2012−527924(P2012−527924)の分割
【原出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(307010166)第一三共株式会社 (196)
【Fターム(参考)】