説明

アスコルビン酸塩の懸濁液及び酸化防止剤としての使用

A)カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される、少なくとも1種の酸化感受性物質と、B)アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中の1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子とを含む懸濁液が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスコルビン酸塩の懸濁液、製造、並びにそれらの化粧品、薬物及び人及び動物の栄養物における酸化防止剤としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
油脂の酸化ならびに親油性の活性物質、例えばカロチノイド及びレチノイドの酸化はしばしば、化粧品及び医薬調製物の製造及び貯蔵において、かつ人の食物及び動物の餌の製造及び貯蔵において深刻な問題である。油脂の酸化はとりわけ、人及び動物の食物の酸敗ならびに化粧品及び医薬調製物の酸敗を生じ、これは通常、これらの製品を使用できなくする。
【0003】
活性物質、例えば食物及び餌の分野で着色顔料として広く使用されるカロチノイドの酸化は、望ましくない分解反応に至り、かつカロチノイドの色の強度の減少又は消失に至り得る。
【0004】
カロチノイドの種類は、化粧品及び皮膚科学において使用される最も活性な物質の幾つかを含む。それらはとりわけ、正常な細胞増殖を調節し、上皮細胞の分化に影響を及ぼすように作用する。かくして、アクネの治療のためにレチノイン酸が使用され、例えばしわ防止クリームにおいてレチノールが使用される。
【0005】
しかしながら、レチノイドの使用にはまた、とりわけ化合物の大きな不安定性に帰する大きな制限がある。このため、レチノイドを含有する調製物の製造中に厳しい予防措置が講じられなければならない。例えば、製造は完全に保護気体下で行なわなければならず、最終製品の包装は酸素に不透過性でなければならない。
【0006】
これに対する酸化防止剤効果は、光及び酸素の排除、重金属-錯体形成物質、例えばシトレート、ガレート又はタートレートの添加、及び天然酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC、カルノシン、ガレート)若しくは合成酸化防止剤(ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン)の添加によって提供される。
【0007】
上記した合成酸化防止剤の使用は、毒物学の観点から、及び生物分解性の欠如の故に生態学の観点から、いつも異議がないわけではない。
【0008】
レチノイドを安定化するための多くの方法が記載されている。かくして、EP-A-1 055 720は、酸素の排除と共に、チオ化合物又は糖タンパク質を使用することによる酸素-感受性化合物の安定化を開示する。
【0009】
WO 93/00085及びEP-A-0 440 398は、レチノイドを安定化するためにキレート剤と一緒に、水溶性及び脂肪可溶性の酸化防止剤の両方を使用することを開示する。
【0010】
EP-A-0 590 029は、マイクロメートル範囲のアスコルビン酸粒子の懸濁液、及びとりわけ油脂、カロチノイド及び人の食物のための酸化防止剤としてのその使用を記載する。
【0011】
WO 01/67896は、水溶性ビタミンの固体粒子の油性懸濁液の、これらの粒子を平均粒径が0.1〜100μmになるまで粉砕することによる製造方法を記載する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、記載された方法は、本発明の趣旨の範囲内で適切な安定化にいつも至るわけではない。それどころか、水溶性の酸化防止剤、特にアスコルビン酸及び脂溶性の酸化防止剤、特にトコフェロールの両方が、ある濃度範囲でレチノイドに関して不安定化効果を示す。
【0013】
その上、レチノイドと一緒にある酸化防止剤の組合せを使用すると、状況によっては、望まない副作用、例えば調製物の黄色がかった変色が起こることがあり、このことはこれらの系を化粧品又は食物分野で使用できないものにする。
【0014】
本発明の目的は、従来技術の上記した不都合を有さない酸化防止剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、この目的は、
アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中に、
A)カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される、少なくとも1種の酸化感受性物質(oxidation-sensitive substance(s))、及び、
B)1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子、
を含む懸濁液によって達成されることを見出した。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
カロチノイドは、本発明に従えば、以下の化合物を、単独で又は混合物として意味する:β-カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、シトラナキサンチン、カンタキサンチン、ビキシン、β-アポ-4-カロテナール、β-アポ-8-カロテナール、β-アポ-8-カロテン酸エステル。好ましく使用されるカロチノイドは、β-カロテン、リコペン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、シトラナキサンチン及びカンタキサンチンである。
【0017】
カロチノイドはさらに、結晶形態で、又は製剤として、例えばEP-A-0 065 193に開示されたような乾燥粉末として使用することができる。
【0018】
リコペン、アスタキサンチン及びカンタキサンチンの場合における好ましい使用は、アスコルビン酸塩と一緒の、リコペン-、アスタキサンチン-及びカンタキサンチン-を含有する乾燥粉末、例えばLycoVit(商標)、Lucantin(商標)Pink及びLucantin(商標)Red(それぞれリコペン、アスタキサンチン及びカンタキサンチンの10%乾燥粉末、BASF AG, Ludwigshafen, Germanyから)の使用である。
【0019】
レチノイドは、本発明の目的のためには、ビタミンAアルコール(レチノール)及びその誘導体、例えばビタミンAアルデヒド(レチナール)、ビタミンA酸(レチノイン酸)及びビタミンAエステル(例えば酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル及びパルミチン酸レチニル)を意味する。レチノイン酸という語は、ちなみに、全トランス(all-trans)-レチノイン酸及び13-シス-レチノイン酸の両方を包含する。レチノール及びレチナールという語は好ましくは、全-トランス化合物を含む。本発明の懸濁液のために好ましく使用されるレチノイドは、全-トランス-レチノールであり、今後レチノールと称する。
【0020】
不飽和脂肪酸の例は、ウンデシレン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸である。
【0021】
アスコルビン酸という語は、L-アスコルビン酸及びそのジアステレオマー形態の両方、D-アスコルビン酸(イソアスコルビン酸)を包含する。L-アスコルビン酸塩は、本発明の固体粒子の好ましい実施態様として使用される。
【0022】
L-アスコルビン酸塩の例は、L-アスコルビン酸のアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩、例えばL-アスコルビン酸ナトリウム、L-アスコルビン酸カリウム又はL-アスコルビン酸カルシウムであるが、またL-アスコルビン酸と有機アミン化合物との塩、例えばアスコルビン酸コリン又はアスコルビン酸L-カルニチンである。L-アスコルビン酸のアルカリ金属塩が好ましく使用され、特に好ましくはL-アスコルビン酸ナトリウムが使用される。アスコルビン酸又はアスコルビン酸塩という語は、以後、L形を表す。
【0023】
アスコルビン酸の上記塩は、純度95%より上、好ましくは98%より上、特に好ましくは99%より上の結晶形態、及び製剤化された形態、例えば顆粒、小ビーズ(beadlet)として、又は噴霧乾燥された粉末として、両方で使用することができる。その結晶形態での上記した塩が好ましい。
【0024】
アスコルビン酸塩が不溶性である好適な分散剤は、一般に、アスコルビン酸塩の溶解度が0.01g/g分散剤未満である物質である。これらには、例えば脂肪、油、蝋及び有機溶媒、例えばエーテル、石油エーテル、芳香族炭化水素、例えばトルエン又はキシレン、塩素化炭化水素、例えばジクロロメタン又はクロロホルムが包含される。
【0025】
アスコルビン酸塩が不溶性であり、かつ本発明の目的のために好ましく使用される分散剤は、化粧品及び人若しくは動物の栄養物において使用するのに好適な油を意味する。
【0026】
好適な化粧品油性物質の例は、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を有する脂肪族アルコールに基づくゲルベ(guerbet)アルコール、直鎖状C6〜C22脂肪酸と直鎖状C6〜C22脂肪族アルコールとのエステル、分岐状C6〜C13カルボン酸と直鎖状C6〜C22脂肪族アルコールとのエステル、直鎖状C6〜C22脂肪酸と分岐状アルコール、特に2-エチルヘキサノールとのエステル、ヒドロキシカルボン酸と直鎖若しくは分岐状C6〜C22脂肪族アルコールとのエステル、特にリンゴ酸ジオクチル、直鎖及び/又は分岐状の脂肪酸と多価アルコール(例えばプロピレングリコール、ダイマージオール又はトリマートリオール)及び/又はゲルベアルコールとのエステル、C6〜C10脂肪酸に基づくトリグリセリド、C6〜C18脂肪酸に基づく液体モノ/ジ/トリグリセリド混合物、C6〜C22脂肪族アルコール及び/又はゲルベアルコールと芳香族カルボン酸、特に安息香酸とのエステル、植物油、分岐状1級アルコール、置換されたシクロヘキサン、直鎖及び分岐状C6〜C22脂肪族アルコール炭酸エステル、炭酸ゲルベエステル、安息香酸と直鎖及び/又は分岐状C6〜C22アルコールとのエステル(例えばFinsolv(商標)TN)、アルキル基当たり6〜22個の炭素原子を有する、直鎖若しくは分岐状の、対称若しくは非対称のジアルキルエーテル、ポリオールとのエポキシ化脂肪酸エステルの開環生成物、シリコーン油及び/又は脂肪族若しくはナフテン炭化水素である。
【0027】
好適なシリコーン化合物の例は、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーンならびに、アミノ-、脂肪酸-、アルコール-、ポリエーテル-、エポキシ-、フッ素-、グリコシド-、及び/又はアルキル-変性されたシリコーン化合物であり、これらは、室温で液体及び樹脂質の両方であり得る。脂肪の典型的な例はグリセリドであり、好適な蝋は、とりわけ蜜蝋、カルナウバ蝋、カンデリラ蝋、モンタン蝋、パラフィン蝋又はミクロワックス(microwax)であり、ここでは、親水性の蝋、例えばセチルステアリルアルコール又は部分グリセリドと組合せて適当である。使用することができる安定化剤は、脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム及び/又はステアリン酸亜鉛である。
【0028】
好適な食用油は通常、全ての生理学的に許容できる油で、植物由来と動物由来の両方の油であり、特に、20℃で液体である油、又は単独若しくは他の油と一緒に20℃の懸濁液中で液体相を形成する油である。これに関して好ましく挙げなければならないものは、ひまわり油、パーム油、ごま油、コーン油、綿実油、大豆油又はピーナッツ油、中間鎖長のトリグリセリドのエステル、及びさらには魚油、例えばサバ、ニシン又はサケの油である。動物の栄養物のために特に好ましいものは、魚油、コーン油、ヒマワリ油及びピーナッツ油である。食物/薬剤/化粧品分野のためにさらに有利なものは、中間鎖長のトリグリセリドのエステル(例えばGrunauからのDelios(商標)SK;n-オクタン酸/n-デカン酸のトリグリセリド)である。
【0029】
本発明の懸濁液中の上記した酸化感受性物質の量は、0.1〜40重量%の範囲、好ましくは0.5〜20重量%の範囲、特に好ましくは1〜15重量%の範囲、非常に特に好ましくは3〜12重量%の範囲にあり、ここで、重量%で表したデータは、懸濁液の全量に基づく。
【0030】
1種以上の上記したアスコルビン酸塩の含量は、1〜50重量%の範囲、好ましくは5〜40重量%の範囲、特に好ましくは10〜35重量%の範囲、非常に特に好ましくは15〜25重量%の範囲にあり、ここで、重量%で表したデータは懸濁液の全量に基づく。
【0031】
本発明の目的のために好ましい懸濁液は、
A)少なくとも1種のレチノイド、特に好ましくはレチノールと、
B)1種以上の、アスコルビン酸のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属塩、特に好ましくはアスコルビン酸ナトリウムの固体粒子、
を含む。
【0032】
成分B)として、その平均粒径D[4.3]が0.01〜1000μmの範囲、好ましくは0.1〜500μmの範囲、特に好ましくは0.2〜200μmの範囲、非常に特に好ましくは0.5〜50μmの範囲、特に0.5〜20μmの範囲にある、1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を含む懸濁液が、同様に好ましい。D[4.3]という語は、体積-荷重した平均直径をいう(volume-weighted average diameter;handbook for Malvern Mastersizer S, Malvern Instruments Ltd., UK参照)。
【0033】
本発明の懸濁液は、ビタミンE、ビタミンE誘導体又はそれらの混合物をさらに含むことができる。ビタミンEという名称は、ちなみに、天然若しくは合成のα-、β-、γ-若しくはδ-トコフェロール、及びトコトリエノールを表す。ビタミンE誘導体の例は、トコフェリルC1〜C20アルカン酸エステル、例えば酢酸トコフェリル又はパルミチン酸トコフェリルである。天然若しくは合成のα-トコフェロールが好ましく使用される。ビタミンEは、1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、特に好ましくは5〜30重量%、非常に特に好ましくは15〜25重量%の量で使用される(懸濁液の全量に基づく、重量%で表したデータ)。
【0034】
ビタミンE、ビタミンE誘導体又はそれらの混合物を、本発明の懸濁液のための分散剤として使用することがまた可能である。
【0035】
この場合には、懸濁液は、
A)0.1〜40重量%の、カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される1種以上の酸化感受性物質、
B)1〜50重量%の1種以上のアスコルビン酸塩、ならびに
C)10〜98.9重量%のビタミンE、ビタミンE誘導体又はそれらの混合物
を含み、
ここで、重量%のデータは懸濁液の全量に基づき、A〜Cの重量割合の合計は100%である。
【0036】
幾つかの場合には、本発明の懸濁液が追加的に、少なくとも1種の乾燥剤、少なくとも1種の増粘剤及び/又は少なくとも1種の界面活性剤を含むことが有利であり得る。
【0037】
好適な増粘剤の例は、多糖、特にキサンタンゴム、ガーゴム、寒天、アルギネート及びタイロース(Tylose)、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロース、また高分子量の、脂肪酸のポリエチレングリコールモノエステル及びジエステル、ポリアクリレート(例えばGoodrichからのCarbopols(商標)又はSigmaからのSynthalens(商標))、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール(PVA)及びポリビニルピロリドン(PVP)及びVA/VPコポリマー(Luviskol(商標)、BASFから)、ポリエチレン、界面活性剤、例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド(とりわけ、BASFからのCremophor(商標)CO)、脂肪酸とポリオール、例えばペンタエリスリトール又はトリメチロールプロパンとのエステル、限定された同族体分布又はアルキルオリゴグルコシドを有する脂肪族アルコールエトキシレート、電解質、例えば塩化ナトリウム及び塩化アンモニウム、シリケート、例えばケイ酸マグネシウムアルミニウム(R.T. Vanderbilt Comp., Inc.からのVeegum(商標)Ultra)、シートシリケート、例えばBentone(商標)EW(Elementis Specialtiesから)又はTixogel(商標)VP(Sud Chemieから)である。さらなる増粘剤は、コロイド状シリカ(DegussaからのAerosil(商標))、ポリエチレングリコール(BASFからのLutrol(商標))、ステアリン酸、トリヒドロキシステアリン、ポリオキシエチレングリセロールトリリシノレエート、C12/C14脂肪酸のトリグリセリドである。
【0038】
本発明の懸濁液中の増粘剤の量は、懸濁液の全量に基づいて0.1〜10重量%の範囲、好ましくは0.5〜8重量%の範囲、特に好ましくは0.7〜3重量%の範囲、非常に特に好ましくは0.8〜1.5重量%の範囲にある。
【0039】
好適な界面活性剤の例は以下の物質である:
1)2〜30モルのエチレンオキシド及び/又は0〜5モルのプロピレンオキシドと、8〜22個のC原子を有する直鎖脂肪族アルコール、12〜22個のC原子を有する脂肪酸、及びアルキル基に8〜15個のC原子を有するアルキルフェノールとの付加物;
2)1〜30モルのエチレンオキシドとグリセロールとの付加物のC12/18脂肪酸モノエステル及びジエステル;
3)6〜22個の炭素原子を有する飽和及び不飽和の脂肪酸ならびにそれらのエチレンオキシド付加物の、グリセロールモノエステル及びジエステルならびにソルビタンモノエステル及びジエステル;
4)アルキル基に8〜22個の炭素原子を有するアルキルモノグリコシド及びオリゴグリコシドならびに、それらのエトキシル化類似体;
5)15〜60モルのエチレンオキシドとひまし油及び/又は硬化ひまし油との付加物;
6)ポリオールエステル、特にポリグリセロールエステル、例えばポリグリセロールポリリシノレエート、ポリグリセロールポリ-12-ヒドロキシステアレート又はポリグリセロールジメレート。同様に好適なものは、これらの種類の物質の1種より多くからの化合物の混合物である;
7)2〜15モルのエチレンオキシドとひまし油及び/又は硬化ひまし油との付加物;
8)直鎖、分岐、不飽和若しくは飽和のC6/22脂肪酸、リシノール酸及び12-ヒドロキシステアリン酸ならびに、グリセロール、ポリグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、糖アルコール(例えばソルビトール)、アルキルグルコシド(例えばメチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)及びポリグルコシド(例えばセルロース)に基づく部分エステル;
9)リン酸モノ-、ジ-及びトリアルキル、リン酸モノ-、ジ-及び/又はトリ-PEG-アルキルならびに、それらの塩;
10)羊毛蝋アルコール;
11)ポリシロキサン/ポリアルキルポリエーテルコポリマー及び対応する誘導体;
12)ペンタエリスリトール、脂肪酸、クエン酸、及びDE 1165574に開示された脂肪族アルコールの混合エステルならびに/又は6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸、メチルグリコース及びポリオール、好ましくはグリセロール又はポリグリセロールの混合エステル;ならびに
13)ポリアルキレングリコール。
【0040】
エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと、脂肪族アルコール、脂肪酸、アルキルフェノール、脂肪酸のグリセロールモノエステル及びジエステル及びソルビタンモノエステル及びジエステルとの、又はひまし油との付加物は公知であり、市販されていて入手可能な製品である。それらは、平均のアルコキシル化度がエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドと付加反応が行なわれる基質との量の比に対応する同族体の混合物である。エチレンオキシドとグリセロールとの付加物のC12/C18脂肪酸モノエステル及びジエステルは、化粧品調製物のための再肥剤(refatting agent)としてDE 2024051に開示されている。C8/C18アルキルモノグリコシド及びオリゴグリコシド、その製造及びその使用は、従来技術において公知である。それらは、特にグルコース又はオリゴ糖を8〜18個のC原子を有する1級アルコールと反応させることによって製造される。グリコシドエステルに関しては、環状の糖残基がグリコシド的に脂肪族アルコールに結合されたモノグリコシド、及び好ましくは約8までのオリゴマー化度を有するオリゴマーグリコシドの両方が適当である。オリゴマー化度は、そのような技術製品について通例の同族体分布に基づく統計的平均である。
【0041】
両性イオン界面活性剤をまた、乳化剤として使用することができる。両性イオン界面活性剤は、分子中に少なくとも1個の4級アンモニウム基及び少なくとも1個のカルボキシレート及び1個のスルホネート基を有する界面活性化合物をいう。特に好適な両性イオン界面活性剤は、いわゆるベタイン、例えばN-アルキル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N,N-ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2-アルキル-3-カルボキシルメチル-3-ヒドロキシエチルイミダゾリン(各場合に、アルキル又はアシル基に8〜18個のC原子を有する)ならびに、ココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。
【0042】
CTFA名Cocamidopropyl Betaineの下に公知の脂肪族アミド誘導体は、特に好ましい。両性界面活性剤は同様に好適な乳化剤である。両性界面活性剤は、C8/C18アルキル又はアシル基の他に、分子中に少なくとも1個の遊離アミノ基及び少なくとも1個の-COOH-又は-SO3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物を意味する。好適な両性界面活性剤の例は、N-アルキルグリシン、N-アルキルアミノプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル- N-アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸(各場合に、アルキル基に約8〜18個のC原子を有する)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N-ココアルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネート及びC12/C18アシルサルコシンである。両性乳化剤のほかに、4級の乳化剤がまた適当であり、特に好ましくは、エステル4級タイプ、好ましくはメチル-4級化2価脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩である。
【0043】
本発明の懸濁液中の界面活性剤の量は、懸濁液の全量に基づいて0.1〜10重量%の範囲、好ましくは0.5〜8重量%の範囲、特に好ましくは1〜5重量%の範囲にある。
【0044】
好適な乾燥剤の例は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の硫酸塩、例えば硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム及び硫酸マグネシウム、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩化物、例えば塩化ナトリウム、塩化カルシウム及び塩化マグネシウムならびにシリカゲルである。CaCl2は、非常に特に好ましい乾燥剤として挙げられるべきである。
【0045】
使用される乾燥剤の量は一般に、懸濁液の全量に基づいて0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%、特に好ましくは1.0〜10重量%である。
【0046】
本発明はまた、最初に記載した懸濁液の製造方法に関し、この方法は、
a)アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中で1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を平均粒径が0.01〜1000μmになるまで粉砕する(カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質を、その粉砕の前、粉砕中又は粉砕後に分散剤に添加することができる)か、又は
b)連続相を使用することなく、1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を平均粒径が0.01〜1000μmになるまで粉砕し、次いでその粉砕粒子をアスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中に懸濁させる(カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質を、該固体アスコルビン酸塩粒子の懸濁の前、最中又はその後に分散剤に添加することができる)
を含む。
【0047】
a)での粉砕(grinding)は、自体公知のやり方で、例えばビーズミルを用いて、行なうことができる。使用されるミルのタイプに依存して、粒子が上記した平均粒径D[4.3](Fraunhofer回折によって決定される)0.01〜1000μm、好ましくは0.1〜500μm、特に好ましくは0.2〜200μm、非常に特に好ましくは0.5〜50μmの範囲、特に0.5〜20μmを有するまで粉砕を必要とする。
【0048】
粉砕のさらなる詳細及びそのために使用される装置は、とりわけUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Sixth Edition, 1999, Electronic Release, Size Reduction, chapter 3.6.: Wet Grindingにおいて見出される。
【0049】
a)において記載される湿式粉砕の好ましい実施態様は、1種以上の増粘剤の存在下で行なわれ、酸化感受性物質は粉砕後に分散剤に添加される。
【0050】
湿式粉砕の他に、b)におけるように1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を乾式粉砕し、次いで粉砕粒子をアスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中に懸濁させることによって、本発明の懸濁液を製造することも可能である。乾式粉砕は、ちなみに、連続相(continuous phase)を使用することのない粉砕を意味する。カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質は、固体アスコルビン酸塩粒子の懸濁の前、最中又はその後に分散剤に添加することができる。
【0051】
b)で記載された懸濁液の製造の好ましい実施態様では、アスコルビン酸塩粒子を添加する前に、酸化感受性物質を分散剤中に溶解若しくは分散されるようなやり方で行なわれる。
【0052】
乾式粉砕のさらなる詳細は、とりわけ、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Sixth Edition, 1999, Electronic Release, Size Reduction, chapter 3.4において見出される。
【0053】
本発明はまた、アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中で、1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を、カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質のための酸化防止剤として使用することに関する。
【0054】
本発明の使用は、0.01〜1000μmの範囲、好ましくは0.1〜500μmの範囲、特に好ましくは0.2〜200μmの範囲、非常に特に好ましくは0.5〜50μmの範囲、特に0.5〜20μmの範囲の粒径を有する1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を用いて行なわれる。
【0055】
追加の油溶性酸化防止剤としてα-トコフェロールを含む使用がさらに好ましい。
【0056】
本発明の懸濁液は、とりわけ、製造中、びん詰め中及び貯蔵中に、同時に十分な安定性を保証しながら、保護気体の使用を不要にすることが可能であることにおいて特徴づけられる。
【0057】
十分な安定性は、本発明の目的のためには、40℃で少なくとも2週間貯蔵後に調製物中のレチノイドの回収率が少なくとも90%であることを意味する。その上、本発明の調製物の貯蔵中に、望まれない色の変化が生じない。
【0058】
以下の表は、アスコルビン酸塩の固体粒子を用いた、特に固体のアスコルビン酸ナトリウム粒子を用いた本発明の懸濁液が、有利な特性を有することを示す。EP-B-590 029に開示された固体アスコルビン酸粒子を用いたレチノール調製物は、たった2週間の貯蔵後にレチノールの有意の減少を示すのに対して、保護気体を用いても用いなくても、固体アスコルビン酸ナトリウム粒子の存在下でのレチノール回収率は、90%より上である。
【表1】

【0059】
懸濁液は、とりわけ、人の食物及び動物の飼料調製物及び複合飼料への添加剤として、医薬及び化粧品調製物を製造するための組成物として、かつ、人及び動物の分野で栄養補助製品を製造するために適当である。
【0060】
懸濁液は好ましくは、化粧品調製物の製造のために使用できる。
【0061】
懸濁液はまた好ましくは、動物の栄養物における飼料添加剤として、特に動物の飼料のペレットに適用若しくは噴霧するために使用することができる。
【0062】
動物の飼料添加剤としての使用は、特に、(適当であれば油での希釈後に)本発明の懸濁液を、例えば動物の飼料のペレットに、いわゆるペレット化後(post-pelleting)の適用として直接噴霧することによって行う。
【0063】
噴霧プロセスの好ましい実施態様は、動物の飼料のペレットに、減圧下で油性懸濁液を装填することからなる。
【0064】
その例は、とりわけGB-A-2 232 573及びEP-A-0 556 883において見出される。
【0065】
人の食物分野での使用の典型的な領域は、例えば飲料、乳製品、例えばヨーグルト、乳飲料又はアイスクリーム及びブラマンジェ(blancmange)粉末、卵製品、パン焼き用混合粉及び菓子のビタミン添加である。
【0066】
化粧品の分野においては、例えばビタミンを含有するボディケア組成物のために、例えばクリーム、ローションの形態で、口紅又は化粧品として、油性懸濁液を使用することができる。
【0067】
本発明はさらに、最初に記載した水溶性ビタミンの油性懸濁液を含む、栄養補助剤、動物の飼料、人の食物ならびに医薬及び化粧品調製物に関する。
【0068】
本発明の懸濁液を含む栄養補助製品及び医薬はとりわけ、錠剤、コーティングされた錠剤ならびに、好ましくは硬質及び軟質ゼラチンカプセルを意味する。
【0069】
本発明の懸濁液を含む化粧品調製物は、例えば局所的に施用することができる調製物、特に装飾的なボディケア組成物、例えば口紅、クリーム及びローションの形態の顔用化粧品である。
【実施例】
【0070】
本発明の懸濁液の製造は、以下の実施例において詳細に説明される。
【0071】
実施例1
550gの中鎖長のトリグリセリド(Grunau、GermanyからのDelios(商標)SK)中の200gのL-アスコルビン酸ナトリウム、100gの全ラセミ(all-rac)-α-トコフェロール及び98gの全トランス-レチノールの混合物を、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて撹拌した。次に混合物を、連続的に操作されたビーズミル(Dyno Mill KDL Spezial)を通ってチュービングポンプ(tubing pump)によって懸濁液が運ばれる撹拌可能な受器中に移した。ビーズミルの粉砕容器には、400gのガラスビーズ(直径800〜1200μm)が仕込まれた。ミルから出てくる細かい粒子の懸濁液を集め、粒径寸法測定器(Malvern Mastersizer)を用いて測定した。粉砕プロセスは、90%の懸濁粒子が10μm未満の粒径[D(0.9)<10μm]を有するまで繰り返された。これは、5.2μmの平均粒径D[4.3]に相当した。
【0072】
実施例2
300gの中鎖長のトリグリセリド(Grunau、GermanyからのDelios(商標)SK)中の400gのL-アスコルビン酸ナトリウム、100gの全ラセミ-α-トコフェロール、50gの全トランス-レチノール及び15gのTixogel(商標)VP(Sud Chemieからのベントナイト)の混合物を、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて撹拌した。次に混合物を、連続的に操作されたビーズミル(Dyno Mill KDL Spezial)を通ってチュービングポンプによって懸濁液が運ばれる撹拌可能な受器中に移した。ビーズミルの粉砕容器には、400gのガラスビーズ(直径800〜1200μm)が仕込まれた。ミルから出てくる細かい粒子の懸濁液を集め、粒径寸法測定器(Malvern Mastersizer)を用いて測定した。粉砕プロセスは、90%の懸濁粒子が20μm未満の粒径[D(0.9)<20μm]を有するまで繰り返された。これは、10.9の平均粒径D[4.3]に相当した。
【0073】
粉砕要素から取り除いた後、分散物の一部を10倍量の使用した油で希釈し、12時間放置した。希釈していない分散物も希釈した分散物も、この期間にわたって、沈降の兆候を示さなかった。
【0074】
実施例3
300gの中鎖長のトリグリセリド(Grunau、GermanyからのDelios(商標)SK)中の100gのL-アスコルビン酸ナトリウム、100gの全ラセミ-α-トコフェロール、50gの全トランス-レチノール及び15gのTixogel(商標)VP(Sud Chemieからのベントナイト)の混合物を、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて撹拌した。次に混合物を、連続的に操作されたビーズミル(Dyno Mill KDL Spezial)を通ってチュービングポンプによって懸濁液が運ばれる撹拌可能な受器中に移した。ビーズミルの粉砕容器には、400gのガラスビーズ(直径800〜1200μm)が仕込まれた。ミルから出てくる細かい粒子の懸濁液を集め、粒径寸法測定器(Malvern Mastersizer)を用いて測定した。粉砕プロセスは、90%の懸濁粒子が20μm未満の粒径[D(0.9)<20μm]を有するまで繰り返された。これは、10.9μmの平均粒径D[4.3]に相当した。
【0075】
実施例4
255gの中鎖長のトリグリセリド(Huls、GermanyからのMiglyol(商標))中の200gのL-アスコルビン酸ナトリウム、200gの全ラセミ-α-トコフェロール及び10gのCremophor(商標)CO 40(BASFから)の混合物を、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて撹拌した。次に混合物を、連続的に操作されたビーズミル(Dyno Mill KDL Spezial)を通ってチュービングポンプによって懸濁液が運ばれる撹拌可能な受器中に移した。ビーズミルの粉砕容器には、400gのガラスビーズ(直径800〜1200μm)が仕込まれていた。ミルから出てくる細かい粒子の懸濁液を集め、粒径寸法測定器(Malvern Mastersizer)を用いて測定した。粉砕プロセスは、90%の懸濁粒子が20μm未満の粒径[D(0.9)<20μm]を有するまで繰り返された。これは、10.9μmの平均粒径D[4.3]に相当した。次に懸濁液を、285gのMiglyol中50gの全トランス-レチノールの溶液と混合し、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて再び撹拌した。
【0076】
実施例5
乾式粉砕によって<10μmの粒径まで粉砕された200gのアスコルビン酸ナトリウムを、540gの中鎖長のトリグリセリド(Huls、GermanyからのMiglyol(商標))中の200gの全ラセミ-α-トコフェロール、50gの全トランス-レチノール及び10gのCremophor(商標)CO 40(BASFから)の混合物に添加した。次にこの混合物を、均質な懸濁液が得られるまで、パドル撹拌器を用いて撹拌した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される、少なくとも1種の酸化感受性物質、及び、
B)1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子、
をアスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中に含む懸濁液。
【請求項2】
A)0.1〜40重量%の、カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される1種以上の酸化感受性物質、及び、
B)1〜50重量%の1種以上のアスコルビン酸塩、
(ここで、重量%データは、懸濁液の全量に基づく)
を含む請求項1記載の懸濁液。
【請求項3】
A)少なくとも1種のレチノイド、及び、
B)1種以上のアスコルビン酸のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩の固体粒子
を含む請求項1又は2記載の懸濁液。
【請求項4】
成分B)として、その平均粒径が0.01〜1000μmの範囲にある1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の懸濁液。
【請求項5】
レチノールと、少なくとも1種のアスコルビン酸のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩とを含む請求項1〜4のいずれか1項記載の懸濁液。
【請求項6】
アスコルビン酸ナトリウムとレチノールとを含む請求項5記載の懸濁液。
【請求項7】
α-トコフェロールをさらに含む請求項1〜6のいずれか1項記載の懸濁液。
【請求項8】
アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤が、化粧品及び人又は動物の栄養物における使用に適した油である請求項1〜7のいずれか1項記載の懸濁液。
【請求項9】
少なくとも1種の乾燥剤、少なくとも1種の増粘剤及び/又は少なくとも1種の界面活性剤をさらに含む請求項1〜8のいずれか1項記載の懸濁液。
【請求項10】
a)アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中で1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を平均粒径が0.01〜1000μmになるまで粉砕する(カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質を、その粉砕の前、粉砕中又は粉砕後に分散剤に添加することができる)か、又は
b)連続相を使用することなく、1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子を平均粒径が0.01〜1000μmになるまで粉砕し、次いでその粉砕粒子をアスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中に懸濁させる(カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質を、該固体アスコルビン酸塩粒子の懸濁の前、最中又はその後に分散剤に添加することができる)
を含む、請求項1記載の懸濁液の製造方法。
【請求項11】
1種以上のアスコルビン酸塩の固体粒子の、アスコルビン酸塩が不溶性である分散剤中における、カロチノイド、レチノイド及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される酸化感受性物質のための酸化防止剤としての使用。
【請求項12】
固体粒子の平均粒径が、0.01〜1000μmの範囲にある請求項11記載の使用。
【請求項13】
α-トコフェロールをさらなる油溶性酸化防止剤として含む請求項11又は12記載の使用。
【請求項14】
請求項1〜9のいずれか1項記載の懸濁液の、人の食物、動物飼料、医薬及び化粧品への添加物としての使用。
【請求項15】
動物の栄養物における飼料への添加物としての請求項14記載の使用。
【請求項16】
動物飼料ペレットへ適用するための請求項15記載の使用。
【請求項17】
前記動物飼料ペレットが、減圧下で油性懸濁液を装填される請求項16記載の使用。

【公表番号】特表2006−502127(P2006−502127A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−525218(P2004−525218)
【出願日】平成15年7月16日(2003.7.16)
【国際出願番号】PCT/EP2003/007705
【国際公開番号】WO2004/012707
【国際公開日】平成16年2月12日(2004.2.12)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【Fターム(参考)】