説明

アスパルチルプロテアーゼ阻害剤

式(I)の化合物またはそれらの立体異性体、互変異性体、または薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物が開示され、式中、j、k、U、W、R、R、R、R、R、R、RおよびR7aは、本明細書上記のとおりである。また、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法、特に、心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患を処置する方法が開示される。また、コリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン様m1アゴニストまたはmアンタゴニストと組み合わせて式(I)の化合物を用いる、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法が開示される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、アスパルチルプロテアーゼ阻害剤、この化合物を含む薬学的組成物、心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患の処置におけるそれらの使用、ならびにヒト免疫不全ウィルス、プラスメプシン(Plasmepsin)、カテプシンDおよび原生動物酵素の阻害剤としてのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
現在までに、ペプシンAおよびC、レニン、BACE、BACE2、NapsinA、ならびにカテプシンDを含む、病的状態に関与している多数のアスパラギン酸プロテアーゼが知られている。血圧および体液の電解質の調節におけるレニン−アンギオテンシン系(RAS)の役割は十分に確立されている(非特許文献1)。強力な血管収縮物質であり、副腎アルドステロン放出の刺激物質であるオクタペプチドアンギオテンシン−IIは、アンギオテンシノーゲンからレニン酵素により処理される前駆体のデカペプチドアンギオテンシン−Iから処理されたものである。アンギオテンシン−IIは、血管平滑筋細胞の増殖、炎症、反応性酸素種の生成、および血栓形成に関与し、アテローム発生および血管損傷に影響を及ぼすことも分かっている。臨床的に、アンギオテンシン−Iの変換の拮抗作用を介してアンギオテンシン−IIの生成を妨害する効果がよく知られており、多数のACE阻害剤が市販されている。初期の変換であるアンギオテンシノーゲンからアンギオテンシン−Iへの変換をブロックする、すなわち、レニン酵素を阻害することは、同じ効果ではないが類似の効果を有すると考えられている。レニンは、唯一の天然基質がアンギオテンシノーゲンであるアスパルチルプロテアーゼであるため、アンギオテンシン−IIにより調節される高血圧および関連症状を、アンギオテンシン−IIの阻害を介して抑制する際の副作用の頻度は少ないと考えられる。
【0003】
他のプロテアーゼ、カテプシン−Dは、リソソーム性生物発生およびタンパク質標的化に関与しており、抗原処理およびペプチド断片の提示にも関与していると考えられる。それは、アルツハイマー病、結合組織疾患、筋ジストロフィーおよび乳癌などの多数の疾患に関連している。
【0004】
アルツハイマー病(AD)は、最終的に死に至る進行性の神経変性疾患である。疾患の進行は、記憶、理性、見当識および判断に関する認知性機能の漸次的な損失に関連している。錯乱、抑鬱および攻撃などの行動変化も、疾患の進行につれて現れる。認知および行動の機能障害は、海馬および大脳皮質におけるニューロン機能の変化およびニューロンの喪失から生じると考えられる。現在利用できるADの治療法は、対症的であり、それらは認知および行動の障害を寛解させるが、疾患の進行を防止するものではない。したがって、疾患の進行を停止させるAD治療が医療上、求められているが、まだ叶えられていない。
【0005】
ADの病理学的に顕著な特徴は、細胞外β−アミロイド(Aβ)プラークおよび異常にリン酸化されたタウタンパク質からなる細胞内神経原線維変化の蓄積ある。個体はADに罹ると、記憶および認知に重要であることが知られている脳の領域に、特徴的なAβ沈着を示す。Aβは、認知および行動の減退に関連する神経細胞の損失および機能障害の基本的な原因物質であると考えられている。アミロイドプラークは、主に、40〜42個のアミノ酸残基で構成されるAβペプチドからなり、アミロイド前駆体タンパク質(APP)のプロセッシングから誘導される。APPは多くの異なるプロテアーゼ活性によってプロセッシングされる。Aβペプチドは、AβのN末端に対応する位置でβ−セクレターゼ、C−末端でγ−セクレターゼ活性による切断から生じる。APPは、α−セクレターゼ活性によっても切断され、可溶性APPとして知られている分泌非アミロイド形成断片を生じる。
【0006】
BACE−1として知られるアスパルチルプロテアーゼは、AβペプチドのN末端に対応する位置でのAPPの切断を担うβ−セクレターゼ活性として特定されている。
【0007】
蓄積された生化学的および遺伝子的証拠は、ADの病因におけるAβの中心的役割を裏付けている。例えば、Aβは、インビトロ、および齧歯類の脳に注入した際、神経細胞に対して毒性であることが示されている。さらに、APPまたはプレセニリンの変異がはっきりと存在する早期発症ADの遺伝形態が知られている。これらの変異はAβの産生を増大させ、ADの原因になると考えられている。
【0008】
Aβペプチドはβ−セクレターゼ活性の結果として形成されるため、BACE−1の阻害によりAβペプチドの形成が当然阻害される。したがって、BACE−1の阻害はADならびにAβプラーク沈着によって生じる他の認知性疾患および神経変性疾患の処置に対する治療的アプローチの一つである。
【0009】
ヒト免疫不全ウィルス(HIV)は、後天的免疫不全症候群(AIDS)の原因物質である。HIVアスパルチルプロテアーゼの阻害剤であるインジナビル、リトナビルおよびサキナビルなどの化合物は、ウィルス量の低下をもたらすことが臨床的に実証されている。したがって、本明細書に記載された化合物は、AIDSの処置に有用であることが予想される。従来、研究者の主な標的は、HIV−1プロテアーゼ、レニンに関連したアスパルチルプロテアーゼであった。
【0010】
さらに、ヒトT細胞白血病ウィルスI型(HTLV−I)は、成人T細胞白血病ならびに他の慢性疾患に臨床的に関連してきたヒトレトロウィルスである。他のレトロウィルス同様、HTLV−Iは、成熟ビリオンを産生するウィルス前駆体タンパク質をプロセッシングするためにアスパルチルプロテアーゼを必要とする。これにより、プロテアーゼは阻害剤をデザインする上で魅力的な標的となる(非特許文献2)。
【0011】
プラスメプシンは、マラリア原虫の必須のアスパルチルプロテアーゼ酵素である。アスパルチルプロテアーゼであるプラスメプシン、特に、I、II、IVおよびHAPを阻害するための化合物が、マラリアの処置のために開発されている(Freireらの特許文献1、非特許文献3)。さらに、アスパルチルプロテアーゼであるプラスメプシン(たとえば、I、II、IVおよびHAP)を標的とするために使用される化合物は、マラリア原虫を殺し、これによってマラリアに悩まされている患者を処置するために使用されてきた。
【0012】
アスパルチルプロテアーゼ阻害剤として作用する化合物は、例えば、2004年12月13日に出願された米国特許出願第11/010,772号に記載されており、これは参照として本明細書に援用される。
【0013】
参照として本明細書に援用される特許文献2には、キナゾリン−2−(チ)オンを核として有する化合物が記載されている。この文書では、本明細書に記載された化合物がHIV逆転写酵素の阻害剤であることが主張されている。
【0014】
参照として本明細書に援用される特許文献3には、患者におけるβアミロイド沈着またはβアミロイド濃度の増加を特徴とする疾患または障害の治療処置、予防または寛解に有用であると言われているジフェニルイミダゾピリミジンまたはジフェニルイミダゾールアミン類が記載されている。この刊行物に挙げられた病態には、アルツハイマー病、軽度の認知障害、ダウン症候群、ダッチタイプのアミロイドーシスを有する遺伝性脳出血、脳アミロイド血管障害および退行性認知症が含まれる。
【0015】
参照として本明細書に援用される特許文献4には、患者におけるβアミロイド沈着またはβアミロイド濃度の増加を特徴とする疾患または障害の治療的処置、予防または寛解に有用であると言われているアミノ−5,5−ジフェニルイミダゾロンが記載されている。この刊行物に挙げられた病態には、アルツハイマー病、軽度の認知障害、ダウン症候群、ダッチタイプのアミロイドーシスを有する遺伝性脳出血、脳アミロイド血管障害および退行性認知症が含まれる。
【0016】
アルツハイマー病の治療に有用である化合物を開示した他の刊行物としては、β−セクレターゼの阻害剤と言われているスピロピペリジン化合物類を開示している特許文献5、およびAβ関連病態の治療および予防に有用であると言われている置換アミノ化合物類を開示している特許文献6が挙げられる。これらの刊行物は双方とも参照として援用される。
【特許文献1】国際公開第02/074719号パンフレット
【特許文献2】国際公開第93/04047号パンフレット
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0282826号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2005/0282825号明細書
【特許文献5】国際公開第2006/044492号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2006/041404号パンフレット
【非特許文献1】Oparil,Sら、N Engl J Med、1974年:291:381−401頁/446−57頁
【非特許文献2】Mooreら、Purification of HTLV−1 Protease and Synthesis of Inhibition for the treatment of HTLV−1 Infection、第55回米国化学学会南東地域会議、アトランタ、ジョージア州、米国、2003年11月16〜19日(2003)、1073。CODEN:69EUCH Conference、AN、2004年:137641 CAPLUS
【非特許文献3】Na Byoung−Kukら、Aspartic proteases of Plasmodium vivax are highly conserved in wild isolates、Korean Journal of Parasitology(2004年6月)、42(2)61−6頁。Journal code:9435800
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0017】
(発明の要旨)
本発明は、構造式I
【0018】
【化32】

を有する化合物、またはそれらの立体異性体、互変異性体、または薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物に関するものであり、式中、
jは、0または1であり、
kが1である場合、Uは−N−であり得ないという条件で、kは0または1であり、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−,−O−,−C(R)(R)−,−N(R)−,−C(R)(R)C(=O)−、または−C(=N(R))−であり、
Uは、−N−または−C(R)−であり、
Rは、1から5のR21基であり、
、RおよびRは、RとRが双方ともに、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)から選択されることはないという条件で、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)よりなる群から独立して選択され、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、N(R11)S(O)R10、N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)Rよりなる群から独立して選択され、
およびR7aは、RとR7aが双方ともに結合ではないという条件で、結合、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルキエニルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンよりなる群から独立して選択され、
およびR7aは一緒になって、CからCの炭素鎖であり得、ここで、必要に応じて、1つ、2つまたは3つの環炭素は−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換され得、RおよびR7aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、以下の条件、
炭素のうちの少なくとも1つが、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換される場合、Uと結合するこの鎖のRおよびR7a位の炭素の数はbであり、bは0から5であり、−C(R)−の炭素と結合するこの鎖のRおよびR7a位の炭素の数はcであり、cは0から5であり、
jが0または1の場合、環炭素のうちの少なくとも1つは−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換されなければならず、
jが0または1であり、ただ1つの環炭素が、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換される場合、RおよびR7aはシクロアルキルエーテルを形成できない、条件の下で、必要に応じてRによって置換された3員環から8員環を形成し、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16よりなる群から独立して選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、およびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16)よりなる群から独立して選択され、
11、R12およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CNよりなる群から独立して選択され、
15、R16およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択されるか、または
15、R16およびR17は、
【0019】
【化33】

であり、式中、R23は0から5つの置換基であり、mは0から6であり、nは0から5であり、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、NH、NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基であるか、
または、隣接炭素上の2つのR18が共に結合して、
【0020】
【化34】

を形成でき、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
20は、ハロ置換されたアリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、およびR13におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は、独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CHN(R15)(R16)、−N(R15)S(O)(R16)、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15よりなる群から独立して選択される1つから5つのR21基によって置換され、
21基におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、およびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は、独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−アルキル−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−N、−NO、−S(O)R15および−S(O)15よりなる群から独立して選択される1つから5つのR22基により置換されるか、
または隣接した炭素上の2つのR21基または2つのR22基は共に結合して、
【0021】
【化35】

を形成し、
21またはR22が、−C(=NOR15)R16、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16および−CH−N(R15)C(O)OR16よりなる群から選択される場合、R15とR16は一緒になって、CからCの鎖とすることができ、ここで、必要に応じて、1つ、2つまたは3つの環炭素が−C(O)−または−N(H)−によって置換されていてもよく、R15とR16は、それらが結合している原子と共に、R23によって必要に応じて置換される5員環から7員環を形成し、
23は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24よりなる群から独立して選択される1つから5つの基であり、ここで、R23基におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、およびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24よりなる群から独立して選択される1つから5つのR27基によって置換され、
24、R25およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)よりなる群から独立して選択される1つから5つの置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
30は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
31は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
U、R7aおよびRが、環化して以下の二環式構造、
【0022】
【化36】

を形成するならば、Wは結合ではあり得ない。
【0023】
別の局面において、本発明は、式Iの少なくとも1種の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物に関する。
【0024】
別の局面において、本発明は、少なくとも1種の式Iの化合物を、アスパルチルプロテアーゼを阻害する処置の必要な患者に投与する工程を含む、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法を含む。
【0025】
より具体的には、本発明は以下を含む:高血圧、腎不全、鬱血性心不全などの心血管疾患またはレニン阻害によって調節される別の疾患を処置する方法;ヒト免疫不全ウィルスを処置する方法;アルツハイマー病などの認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法;マラリア処置のために、プラスメプシンIおよびIIを阻害する方法;アルツハイマー病、乳癌、および卵巣癌の処置のために、カテプシンDを阻害する方法;真菌感染処置のために、原生動物の酵素を阻害する、例えば、熱帯熱マラリア原虫を阻害する方法。これらの処置方法は、このような処置を必要とする患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を含む。特に、本発明は、このような処置を必要とする患者に、少なくとも1種の式Iの化合物を投与する工程を含む、アルツハイマー病を処置する方法を含む。
【0026】
別の局面において、本発明は、このような処置を必要とする患者に、少なくとも1種の式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニストとの組み合わせを投与する工程を含む、アルツハイマー病を処置する方法を含む。
【0027】
最後の局面において、本発明は、組み合わせて使用するための、別個の容器に単一パッケージで薬学的組成物を含むキットに関し、1つの容器が、薬学的に受容可能なキャリア中に式Iの化合物を含み、第2の容器が、薬学的に受容可能なキャリア中にコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニストを含み、合わせた量が、アルツハイマー病などの認知性疾患または神経変性疾患を処置する上で有効な量である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(詳細な説明)
一般的に、二価の基は左から右へと読まれることが理解される。
【0029】
R、R、R、R、R、R、R、R7aおよびWが上記に定義された通りである式Iの好ましい化合物は、構造IIにおいて、Wが結合ではないという条件で、以下の構造を含む:
【0030】
【化37】

R、R、R、R、R、R、R、およびWが上記に定義された通りである式Iの化合物はまた、bが1から5であり、cが0から5である以下の構造:
【0031】
【化38】

または、R、R、R、R、R、R、R、およびWは、bが1から5であり、cが0から5である以下の構造:
【0032】
【化39】

または、R、R、R、R、R、R、R、およびWが上記に定義された通りであり、bが1から4であり、cが0から4である以下の構造:
【0033】
【化40】

を含む。
【0034】
式Iの好ましい化合物は、Rがアルキルであるか、より好ましくは、Rがメチルである化合物である。
【0035】
本発明のより好ましい化合物は、RがHである式Iの化合物である。
【0036】
式Iの好ましい化合物の別の群は、Rがアリール、(R211〜5−アリール、ヘテロアリールまたは(R211〜5−ヘテロアリールであるか、またはさらに好ましくは、R
【0037】
【化41】

である化合物である。
【0038】
式Iの好ましい化合物は、R21が、−CN、ハロ、アリール、(R221〜2−アリール、ヘテロアリールまたは(R221〜2−ヘテロアリールである化合物である。
【0039】
式Iの好ましい化合物は、R22が、−CN、ハロもしくはアルキン、またはより好ましくは、R22がFもしくは
【0040】
【化42】

である化合物である。
【0041】
式Iの好ましい化合物は、R21が、
【0042】
【化43】

である化合物である。
【0043】
式Iのより好ましい化合物は、Wが−C(O)−である化合物である。
【0044】
式Iの好ましい化合物の別の群は、RとR7a
【0045】
【化44】

を形成する化合物である。
【0046】
式Iの好ましい化合物は、Rがハロ、より好ましくは、RがFである化合物である。
【0047】
式Iの好ましい化合物は、
RがHまたはハロであり;
がアルキルであり;
がHであり;
がR21−アリールであり;
21がR22−アリールであり;
22がハロまたはCNであり;
Wが−C(O)−であり;そして
とR7a
【0048】
【化45】

を形成する化合物である。
【0049】
式Iの好ましい化合物の別の群は、
がアルキルであり;
がHであり;
がR21−アリールであり;
21がR22−アリールであり;
22がハロまたはCNであり;
Wが−C(O)−であり;そして
とR7a
【0050】
【化46】

を形成する化合物である。
【0051】
式Iの好ましい化合物のさらなる群は、
がメチルであり;
がHであり;

【0052】
【化47】

であり;
21
【0053】
【化48】

であり;
Wが−C(O)−であり;そして
とR7a
【0054】
【化49】

を形成する化合物である。
【0055】
式Iの好ましい化合物の一群において、この化合物は、構造
【0056】
【化50】

を有する化合物であり、式中、Rは本明細書に定義されている。
【0057】
式Iの以下の好ましい化合物は、以下の構造:
【0058】
【化51】

を有する。
【0059】
式Iの好ましい化合物のさらなる一群は、RとR7a
【0060】
【化52】

を形成する化合物である。
【0061】
式Iの好ましい化合物のさらなる一群は、以下の構造
【0062】
【化53】

を有する化合物であり、式中、RおよびRは、上記に定義されている。
【0063】
式Iの好ましい化合物の一群は、Rが、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、アリール−R21、およびヘテロアリール−R21よりなる群から独立して選択されるか、またはより好ましくは、Rが、
【0064】
【化54】

である化合物である。
【0065】
式Iの好ましい化合物のさらなる一群は、RまたはRが、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリール、およびR18−ヘテロアリールよりなる群から独立して選択されるか;またはよりいっそう好ましくは、RまたはRが、
【0066】
【化55】

【0067】
【化56】

よりなる群から独立して選択される化合物である。
【0068】
式Iの好ましい化合物のさらなる一群は、R18が、アルキル、ハロ、−CF、−CN、−SR19および−OR20よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基であるか、またはよりいっそう好ましくは、R18が、ハロ、−CN、−OCH(CH、−OCH、−CH
【0069】
【化57】

よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である化合物である。
【0070】
式Iの好ましい化合物のさらなる一群は、R21が、ハロ、−OCH(CH、−CH、−CF、−OCH、−CH(CHおよび−CNよりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である化合物である。
【0071】
なお、式Iの炭素は、全ての原子価要件が満たされる限り、1つから3つのケイ素原子によって置換され得る。
【0072】
上記および本明細書を通して用いられる以下の用語は、別に指示されない限り、以下の意味を有することが理解される:
「患者」は、ヒト、動物の両方を含む。
【0073】
「哺乳動物」とは、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
【0074】
「アルキル」とは、直鎖状でも分枝状でもよく、鎖中に約1個〜約20個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に約1個〜約12個の炭素原子を含む。より好ましいアルキル基は、鎖中に約1個〜約6個の炭素原子を含む。分枝状とは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基が線状のアルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」とは、直鎖状でも分枝状でもよい鎖中に、約1個〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。適したアルキル基の非限定例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘプチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。R21−置換アルキル基としては、フルオロメチル、トリフルオロメチルおよびシクロプロピルメチルが挙げられる。
【0075】
「アルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含み、直鎖状でも分枝状でもよく、鎖中に、約2個〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルケニル基は、鎖中に約2個〜約12個、より好ましくは、鎖中に約2個〜約6個の炭素原子を有する。分枝状とは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基が線状のアルケニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルケニル」とは、直鎖状でも分枝状でもよい鎖中の、約1個〜約6個の炭素原子を意味する。適したアルケニル基の非限定例としては、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニル、オクテニルおよびデセニルが挙げられる。
【0076】
「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含み、直鎖状でも分枝状でもよく、鎖中に、約2個〜約15個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に約2個〜約12個、より好ましくは、鎖中に約2個〜約4個の炭素原子を有する。分枝状とは、メチル、エチルまたはプロピルなどの1つ以上の低級アルキル基が線状のアルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」とは、直鎖状でも分枝状でもよい鎖中の、約2個〜約6個の炭素原子を意味する。適したアルキニル基の非限定例としては、エチニル、プロピニル、2−ブチニル、3−メチルブチニル、n−ペンチニル、およびデシニルが挙げられる。
【0077】
「アリール」とは、約6個〜約14個の炭素原子、好ましくは、約6個〜約10個の炭素原子を含む、芳香族単環式または多環式環構造を意味する。アリール基は、必要に応じて、1個以上の置換基(たとえば、R18、R21、R22など)で置換され得、これら置換基は同じであっても異なっていてもよく、これら置換基は、本明細書で規定されるとおりであるか、または隣接する炭素上の2個の置換基は、一緒に結合し、
【0078】
【化58】

を形成し得る。適したアリール基の非限定例としては、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0079】
「ヘテロアリール」とは、約5〜約14個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む芳香族単環式または多環式環構造を意味し、この構造中の1〜4個の環原子は、単独または組合せて、炭素以外の原子、たとえば、窒素、酸素またはイオウである。約5〜約6個の環原子を含むヘテロアリールが好ましい。「ヘテロアリール」は、必要に応じて、1個以上のR21置換基で置換され得、この置換基は同じであっても異なっていてもよく、本明細書で規定する通りである。ヘテロアリールの元になる名前の前の接頭語のアザ、オキサまたはチアとは、それぞれ、少なくとも窒素原子、酸素原子または硫黄原子が環原子として存在していることを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、必要に応じて、対応するN−酸化物に酸化され得る。適したヘテロアリールの非限定例としては、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。
【0080】
「シクロアルキル」とは、約3個〜約15個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含む、非芳香族の単環式または多環式環構造を意味する。適したシクロアルキル環は、約5個〜約7個の環原子を含有する。シクロアルキルは、必要に応じて、1個以上のR21置換基で置換され得、この置換基は、同じであっても異なっていてもよく、上に規定する通りである。適した単環式シクロアルキルの非限定例としては、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適した多環式シクロアルキルの非限定例としては、1−デカリン、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。シクロアルキルのさらなる非限定例としては、以下:
【0081】
【化59】

が挙げられる。
【0082】
「シクロアルキルエーテル」とは、酸素原子および2個〜14個の炭素原子を含む、3個〜15個の原子の非芳香族環を意味する。環酸素に隣接した置換基がハロを含まず、酸素原子、窒素原子または硫黄原子を介して環に結合した置換基を含まないという条件で、環炭素原子は置換されていてもよい。
【0083】
「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する、約3個〜約15個の炭素原子、好ましくは、約5個〜約10個の炭素原子を含む、非芳香族の単環式または多環式環構造を意味する。シクロアルケニル環は、必要に応じて、1個以上のR21置換基で置換され得、これら置換基は、同じであっても異なっていてもよく、上に規定する通りである。好ましいシクロアルケニル環は、約5個〜約7個の環原子を含有する。適した単環式シクロアルケニルの非限定例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルなどが挙げられる。適した多環式シクロアルケニルの非限定例としては、ノルボルニレニルが挙げられる。
【0084】
「ヘテロシクレニル」(または「ヘテロシクロアルケニル」)とは、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族単環式または多環式環構造を意味し、これら環構造中の1個以上の原子は、単独であるいは組合わせて、炭素以外の元素、たとえば、窒素、酸素またはイオウ原子であり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含む。これら環構造中には、酸素原子および/または硫黄原子が隣接することはない。好ましいヘテロシクレニル環は、約5個〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクレニルの元になる名前の前の接頭語のアザ、オキサまたはチアとは、それぞれ、少なくとも1個の窒素原子、酸素原子または硫黄原子が環原子として存在していることを意味する。ヘテロシクレニルは、必要に応じて、1個以上の環構造置換基によって置換され得、ここで「環構造置換基」は上記に定義されている。ヘテロシクレニルの窒素原子または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに必要に応じて酸化され得る。適した単環式アザヘテロシクレニル基の非限定例としては、1,2,3,4−テトラヒドロピリジル、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニルなどが挙げられる。適したオキサヘテロシクレニル基の非限定例としては、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニルなどが挙げられる。適した多環式オキサヘテロシクレニル基の非限定例は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルである。適した単環式チアヘテロシクレニル環の非限定例としては、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0085】
「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨード基を意味する。好ましいものは、フルオロ、クロロまたはブロモであり、より好ましいものは、フルオロおよびクロロである。
【0086】
「ハロアルキル」とは、アルキル上の1個以上の水素原子が、上記で定義されたハロ基によって置換される、上記で定義されたアルキルを意味する。
【0087】
「ヘテロシクリル」(またはヘテロシクロアルキル)とは、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族飽和単環式または多環式環構造であって、これら環構造中の1〜3個、好ましくは1または2個の原子は、単独でまたは組合わせて、炭素以外の元素、たとえば、窒素、酸素またはイオウである環構造を意味する。この環構造には、酸素原子および/または硫黄原子が隣接することはない。好ましいヘテロシクリルは、約5〜約6個の環原子を含有する。ヘテロシクリルの元になる名前の前の接頭語のアザ、オキサまたはチアとは、それぞれ、少なくとも窒素原子、酸素原子または硫黄原子が環原子として存在していることを意味する。ヘテロシクリル環は、必要に応じて、1個以上のR21置換基で置換され得、これら置換基は、同じであっても異なっていてもよく、本明細書に規定する通りである。ヘテロシクリルの窒素原子または硫黄原子は、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに必要に応じて酸化され得る。適した単環式ヘテロシクリル環の非限定例としては、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,3−ジオキソラニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0088】
「アリールアルキル」とは、アリールおよびアルキルが先に定義されたアリール−アルキル基を意味する。好ましいアラルキルは低級アルキル基を含む。適したアラルキル基の非限定例としては、ベンジル、2−フェネチルおよびナフタレニルメチルが挙げられる。親部分に対する結合は、アルキルを介している。
【0089】
「アリールシクロアルキル」とは、本明細書に定義された縮合アリールおよびシクロアルキルから誘導された基を意味する。好ましいアリールシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、シクロアルキルが、約5個〜約6個の環原子からなるものである。アリールシクロアルキルは、1個〜5個のR21置換基によって必要に応じて置換され得る。適したアリールシクロアルキルの非限定例としては、インダニルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどが挙げられる。親部分に対する結合は、非芳香族炭素原子を介している。
【0090】
「アリールヘテロシクロアルキル」とは、本明細書に定義された縮合アリールおよびヘテロシクロアルキルから誘導された基を意味する。好ましいアリールシクロアルキルは、アリールがフェニルであり、ヘテロシクロアルキルが、約5個〜約6個の環原子からなるものである。アリールヘテロシクロアルキルは、1個〜5個のR21置換基によって必要に応じて置換され得る。適したアリールヘテロシクロアルキルの非限定例としては、
【0091】
【化60】

が挙げられる。
【0092】
親部分に対する結合は、非芳香族炭素原子を介している。
【0093】
同様に、「ヘテロアリールアルキル」、「シクロアルキルアルキル」および「ヘテロシクロアルキルアルキル」とは、ヘテロアリール−、シクロアルキル−またはヘテロシクロアルキル−アルキル基を意味する。このヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびアルキルは既に定義されたとおりである。さらに、用語「アリールシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキルアルキル」、「アリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル」、「ヘテロアリールシクロアルキル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルキル」、「アリールシクロアルケニル」、「ヘテロアリールシクロアルケニル」、「ヘテロシクロアルケニル」、「アリールヘテロシクロアルケニル」、「ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル」、「シクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルキルアリール」、「ヘテロシクロアルケニルアリール」、「ヘテロシクロアルキルヘテロアリール」、「シクロアルケニルアリール」、「シクロアルケニルヘテロアリール」、「ヘテロシクロアルケニルアリール」および「ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール」は、上記記載の基であるアリール−、シクロアルキル−、アルキル−、ヘテロアリール−、ヘテロシクロアルキル−、シクロアルケニル−およびヘテロシクロアルケニル−の組み合わせによって同様に表されることが理解される。好ましい基は低級アルキル基を含有する。親部分に対する結合は、アルキルを介している。
【0094】
「アシル」とは、種々の基が既に記載されているが、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、アルケニル−C(O)−、アルキニル−C(O)−またはシクロアルキル−C(O)−基を意味する。親部分に対する結合は、カルボニルを介している。好ましいアシルは、低級アルキルを含む。適したアシル基の非限定例としては、ホルミル、アセチル、プロパノイル、2−メチルプロパノイル、ブタノイルおよびシクロヘキサノイルが挙げられる。
【0095】
「アルコキシ」とは、アルキル−O基を意味する。このアルキル基は既に記載されたとおりである。適したアルコキシ基の非限定例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシおよびヘプトキシが挙げられる。親部分に対する結合は、エーテル酸素を介している。
【0096】
「アルコキシアルキル」とは、本明細書に定義されたアルコキシおよびアルキルから誘導された基を意味する。親部分に対する結合は、アルキルを介している。
【0097】
「アリールアルケニル」とは、本明細書に定義されたアリールおよびアルケニルから誘導された基を意味する。好ましいアリールアルケニルは、アリールがフェニルであり、アルケニルが約3個〜約6個の原子からなるものである。アリールアルケニルは、1つ以上のR27置換基によって必要に応じて置換され得る。親部分に対する結合は、非芳香族炭素原子を介している。
【0098】
「アリールアルキニル」とは、本明細書に定義されたアリールおよびアルキニルから誘導された基を意味する。好ましいアリールアルキニルは、アリールがフェニルであり、アルキニルが約3個〜約6個の原子からなるものである。アリールアルキニルは、1つ以上のR27置換基によって必要に応じて置換され得る。親部分に対する結合は、非芳香族炭素原子を介している。
【0099】
アルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルなどにおける接尾語、「エン」は、二価の部分を示し、例えば、−CHCH−はエチレンであり、
【0100】
【化61】

はパラ−フェニレンである。
【0101】
多環式の二価の基、例えば、アリールヘテロシクロアルキレンは、この基のいずれかの環上に形成されている結合を介して他の基に結合され得ることが理解される。例えば、以下のとおりである。
【0102】
【化62】

用語の「必要に応じて置換される」とは、利用できる1つまたは複数の位置における、特定の基、ラジカルまたは部分との任意の置換を意味する。
【0103】
シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、またはヘテロアリールアルキル部分上の置換は、これらの基の環部分上および/またはアルキル部分上の置換を含む。
【0104】
−N=C(RにおけるRのように、ある基において可変部分が1個より多い場合、またはR15がRとRの双方にあるなど、式Iの構造において可変部分が1個より多い場合、その可変部分は同じであっても異なっていてもよい。
【0105】
ある化合物における部分(例えば、置換基、基または環)の数に関して、別に規定されない限り、語句の「1つ以上」および「少なくとも1つ」とは、化学的に許容できる多くの部分があり得ることを意味し、このような部分の最大数の決定は、当業者の知識の範囲内である。「少なくとも1種の式Iの化合物」の使用を含む組成物および方法の場合、1種から3種の式Iの化合物が同時に投与でき、好ましくは1種である。
【0106】
本明細書に用いられる場合、用語の「組成物」は、特定の量の特定の成分を含む製品、ならびに特定の量の特定の成分の組み合わせから直接的または間接的に得られる任意の製品を包含しようとするものである。
【0107】
結合としての波線
【0108】
【化63】

は一般に、可能な異性体の混合物またはいずれかを示し、例えば、(R)−および(S)−の立体化学を含有する。例えば、
【0109】
【化64】

は、
【0110】
【化65】

の双方を含有することを意味する。
【0111】
例えば、
【0112】
【化66】

などの環構造内に引かれた線は、示された線(結合)が置換可能な環炭素原子のいずれかに結合し得ることを示す。
【0113】
当該分野において周知であるように、特定の原子から結合が引かれているがその先に何も描かれていない場合、別に述べない限り、この結合によってこの原子に結合されているのはメチル基である。例えば、
【0114】
【化67】

を表す。
【0115】
なお、本明細書の本文、スキーム、例、構造式および任意の表における原子価が足りないヘテロ原子は、それらの原子価を満たす1つまたは複数の水素原子を有するものとする。
【0116】
当業者であればわかることであるが、式Iのある化合物は、互変異性であり、このような互変異性体の化合物は全て、本明細書において本発明の一部とする。例えば、RがHである化合物は、以下の構造式:
【0117】
【化68】

のいずれかによって表すことができる。
【0118】
例えば、Rが−N(R15)S(O)N(R16)(R17)であり、R16およびR17が環を形成する場合、この形成される部分は、例えば、
【0119】
【化69】

である。
【0120】
本発明のプロドラッグおよび溶媒和物についても、本明細書に包含されている。プロドラッグの考察について、T.HiguchiおよびV.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)、A.C.S.Symposium Seriesの14、およびBioreversible Carriers in Drug Design、(1987)、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressにある。用語「プロドラッグ」とは、インビボで変換されると、式(I)の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物を生じる化合物(例えば、薬剤前駆体)を意味する。この変換は、例えば、血液中の加水分解など、種々の機序により(例えば、代謝過程または化学的過程により)生じ得る。プロドラッグの使用についての考察は、T.HiguchiおよびW.Stella、‘‘Pro−drugs as Novel Delivery Systems’’、A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Press、1987年にある。
【0121】
例えば、式(I)の化合物またはこの化合物の薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物が、カルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、この酸基の水素原子を、例えば、(C〜C)アルキル、(C〜C12)アルカノイルオキシメチル、4個〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5個〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3個〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4個〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5個〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3個〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4個〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、γ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C1〜C2)アルキルおよびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C〜C)アルキルなどの基により置換することによって形成されたエステルを含み得る。
【0122】
同様に、式(I)の化合物が、アルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、例えば、(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカニル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルなどの基により置換することによって形成でき、ここでの各α−アミノアシル基は、天然に生じるL−アミノ酸、P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール体のヒドロキシル基除去から生じる基)などから独立して選択される。
【0123】
式(I)の化合物がアミン官能基を組み込んでいる場合、プロドラッグは、アミン基の水素原子を、たとえば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(ここで、RおよびR’は、それぞれ独立して、(C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、またはベンジルであり、あるいはR−カルボニルは、天然α−アミノアシルまたは天然α−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(ここで、YはH、(C−C)アルキルまたはベンジルである)、−C(OY)Y(ここで、Yは(C−C)アルキルであり、Yは(C−C)アルキル、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキル、またはモノ−N−あるいはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(ここで、YはHまたはメチルであり、Yは、モノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノモルホリノ、ピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イルなどの基によって置き換えることによって形成することができる。
【0124】
「溶媒和物」とは、本発明の化合物と1種以上の溶媒分子との物理的結合物を意味する。この物理的結合物は、水素結合物などの種々の程度のイオン性および共有性の結合物を含む。ある例では、例えば、1種以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれている場合、溶媒和物は単離することができる。「溶媒和物」は、溶液相の溶媒和物および単離可能な溶媒和物の双方を包含する。適した溶媒和物の非限定例としては、エタノレート、メタノレートなどが挙げられる。「水和物」は、溶媒分子がHOの場合の溶媒和物である。
【0125】
「有効量」または「治療的有効量」とは、アスパルチルプロテアーゼの阻害および/またはBACE−1の阻害に有効であり、したがって、適した患者において所望の治療的効果を生じさせる、本発明の化合物または組成物の量を表すものである。
【0126】
式Iの化合物は、本発明の範囲内にも含まれる塩類を形成する。本明細書において式Iの化合物との記載があれば、別に指示されない限り、その塩類も当然のことながら含まれる。本明細書に用いられる用語の「塩(類)」とは、無機酸および/または有機酸によって形成された酸性塩、ならびに無機塩基および/または有機塩基によって形成された塩基性塩を意味する。さらに、式Iの化合物が、限定はしないがピリジンまたはイミダゾールなどの塩基性部分と、限定はしないがカルボン酸などの酸性部分の双方を含有する場合、両性イオン(分子内塩)が形成され得るが、これらも本明細書に用いられる「塩(類)」という用語に含まれる。薬学的に受容可能な(すなわち、非毒性、生理学的に許容できる)塩類が好ましいが、他の塩類もまた有用である。式Iの化合物の塩類は、例えば、式Iの化合物を、塩が沈殿するような媒体中、または水性媒体中、当量などの量の酸または塩基と反応させ、引き続いて凍結乾燥することによって形成できる。塩基性(または酸性)の薬学的化合物から薬学的に有用な塩を形成する上で一般に好適であると考えられる酸(および塩基)は、例えば、S.Bergeら、Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1) 1−19頁;P.Gould、International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217頁;Andersonら、The Practice of Medicinal Chemistry(1996)、Academic Press、ニューヨーク;The Orange Book(食品医薬品局、ワシントンD.C.ウェブサイト上で);およびP.Heinrich Stahl、Camille G.Wermuth(編)、Handbook of Phrmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use、(2002)Int’l.Union of Pure and Applied Chemistry330−331頁により検討されている。これらの開示は、参照として本明細書に援用される。
【0127】
代表的な酸付加塩としては、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、メチル硫酸塩、2−ナフタレン硫酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、スルホン酸塩(本明細書に記載されたものなど)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸としても知られている)、ウンデカン酸塩などが挙げられる。
【0128】
代表的な塩基性塩としては、アンモニウム塩類、アルカリ金属塩(たとえば、ナトリウム、リチウムおよびカリウム塩類)、アルカリ土類金属塩類(たとえば、カルシウムおよびマグネシウム塩類、アルミニウム塩類、亜鉛塩類)、有機塩基(たとえば有機アミン類)との塩類(たとえばベンザチン類、ジエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン類、ヒドラバミン類(N,N−ビス(デヒドロアビエチル)エチレンジアミンと形成された)、N−メチル−D−グルカミン類、N−メチル−D−グルカミド類、t−ブチルアミン類、ピペラジン、フェニルシクロヘキシルアミン、コリン、トロメタミン)、およびアルギニン、リシンのようなアミノ酸との塩類などが挙げられる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、ジアルキル硫酸塩(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル硫酸塩)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アラルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)などの物質によって四級化できる。
【0129】
このような酸性塩および塩基性塩は全て、本発明の範囲内の薬学的に受容可能な塩であるとし、酸性塩および塩基性塩は全て、本発明の趣旨からいって対応する化合物の遊離体に等価であるものとする。
【0130】
鏡像異性体(非対称炭素の不在下でも存在し得る)、回転異性体、アトロプ異性体、およびジアステレオ異性体など、種々の置換基上の非対称炭素によって存在し得る異性体など、本発明の化合物(本化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグ、ならびにこのプロドラッグの塩および溶媒和物を含めて)の全ての立体異性体(例えば、幾何異性体、光学異性体など)が、本発明の範囲内に包含される。
【0131】
本発明の化合物(この化合物の塩類、溶媒和物およびプロドラッグ、さらにプロドラッグの塩類、および溶媒和物を含む)のすべての立体異性体(たとえば、幾何異性体、光学異性体など)は、鏡像異性体型(不斉炭素の非存在下であっても存在する場合がある)、回転異性体型、アトロプ異性体およびジアステレオマー型を含む、種々の置換基上の不斉炭素に起因して存在するものも本発明の範囲内と考えられる。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、他の異性体が実質的に存在しないか、または、例えばラセミ体として、もしくは全ての他の立体異性体、もしくは他の選択された立体異性体と混合されてあり得る。本発明のキラル中心は、IUPAC、1974年のRecomendationsにより定義されたSまたはRの配置を有し得る。用語「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの使用は、本発明の化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物およびプロドラッグに等しく適用されるものとする。
【0132】
式Iの化合物の多型体、ならびに式Iの化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグの多型体は、本発明に含まれるものとする。
【0133】
式Iの化合物は、当該分野において公知の手順を用いて作製され得る。以下の反応スキームには代表的な手順が示されているが、当業者であれば、他の手順もまた好適であり得ることがわかるであろう。
【0134】
下記のスキームおよび実施例において、以下の略号が用いられる:
室温:r.t.
高速液体クロマトグラフィー:HPLC
逆相HPLC:RP−HPLC
液体クロマトグラフィー質量分析:LCMS
質量分析:MS
ポリテトラフルオロエチレン:PTFE
時間:h
分:min
保持時間:tR
エチル:Et
メチル:Me
ベンジル:Bn
リチウムジイソプロピルアミド:LDA
塩酸1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド:EDCI
DIEAは、N,N−ジイソプロピルエチルアミンを意味する
酢酸エチル:EtOAc
N,N−ジメチルホルムアミド:DMF
メタノール:MeOH
エタノール:EtOH
アセトニトリル:CHCN
酢酸:AcOH
硫酸マグネシウム:MgSO
ヨウ化銅:CuI
ジイソプロピルアミン:iPrNH
ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム:PdCl(PPh
水酸化アンモニウム:NHOH
トリフルオロ酢酸:TFA
ベンジルオキシカルボニル:Cbz
tert−ブトキシカルボニル:Boc
DCM:ジクロロメタン
TMSCHN:トリメチルシリルジアゾメタン
Teoc−OSu:O−トリメチルシリルエトキシカルボニルN−ヒドロキシスクシネート
TBAF:テトラブチルアンモニウムフルオリド
THF:テトラヒドロフラン
MCPBA:メタ−クロロ過安息香酸
TsOH:トルエンスルホン酸
PhIO:ヨードソベンゼン
Pb(OAc):四酢酸鉛
【実施例】
【0135】
(方法A)
【0136】
【化70】

(方法A、ステップ1)
文献の手順を採用する(Y.Kazutaら、Bioorganic & Medicinal Chemistry、10(2002)、3829−3848頁)。したがって、0℃で、ベンゼン(20mL)中、NaNH(22.0mmol)の懸濁液に、ベンゼン(10mL)中、3−ブロモフェニルアセトニトリル(10mmol)を加え、反応液を室温で2時間攪拌する。溶媒を蒸発させた後、残渣をクロマトグラフィー法で分離し、生成物A3を得る。
【0137】
(方法A、ステップ2)
同様な文献の手順を採用する(Casadio,S.ら、Bollettino Chimico Farmaceutico(1978)、117(6)、331−42頁)。化合物A3を、7NのNH/MeOH中に溶解し、溶液を密封管内で700℃に1時間加熱してから、溶媒を蒸発させる。得られたアミド(10mmol)をMeOHに再溶解させ、NaOBr水溶液(5当量)で一晩処理してから、反応混合物を、DCM/水間に分配する。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、蒸発させて粗製環式カルバメートを得、これを一晩加熱下でジオキサン/水中、Ba(OH)で加水分解して、アミノアルコールを得る。この溶液を室温まで冷却し、そのpHを、NaSO水溶液を用いて9に調整してから、TEOC−OSu(1.1当量)を加える。この反応物を5時間攪拌してからこの溶液をDCM/水間で分配する。有機溶液をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、引き続き蒸発させて粗製生成物を得、これをシリカゲルカラムにより、化合物A4へと精製する。
【0138】
(方法A、ステップ3)
文献の手順を採用する(Tetrahedron Letters、2003年)。CCl/アセトニトリル/HO(5/5/1)中、A4の混合物にRuCl(0.1当量)、NaIO(10当量)およびNaHCO(10当量)を加え、反応物を一晩攪拌してから、混合物をpH3へと酸性化し、DCM/水に分配する。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させてアミノ酸生成物を得、これをMeOHに溶解させ、TMSCHNで処理し、溶媒を蒸発させた後、対応するアミノエステルを得る。このアミノエステルを、THF中、1NのTBAFで20分間処理してから、反応混合物をエーテルで希釈し、シリカゲルパッドを通してろ過し、アミノエステル生成物A5を得る。
【0139】
(方法A、ステップ4)
A5のDMF溶液に、N−メチル−N’−Boc−チオ尿素(1当量)を加え、引き続きEDCI(1当量)およびDIEA(2当量)を加え、溶液を一晩攪拌する。溶媒を真空下蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー法で分離してboc化イミノピリミジノンA6を得る。
【0140】
(方法A、ステップ5)
tert−ブタノール(10mL)中、化合物A6、3−シアノフェニルホウ酸、Fibrecat(4.26%のPd、0.7g)および1NのKCO(0.5mL)水溶液の混合物を、110℃で15分間加熱する。冷却後、この反応混合物を予備パックしたSi−カーボネートカラムに移し、MeOH/CHCl(1:1)で溶出させる。溶出液を集め、減圧下濃縮して粗製生成物を得、これをシリカゲルクロマトグラフィー(20%〜50%のEtOAc/ヘキサン類勾配)により精製して、生成物を得る。DCM中30%のTFAで、この生成物を20分間処理した後、溶媒を蒸発させて、生成物A7を得る。
【0141】
(方法B)
【0142】
【化71】

(方法B、ステップ1)
文献の手順を採用する(Bernard,A.ら、Tetrahedron(2004)、60(2)、449−457頁)。無水THF中、化合物B1(1g)およびB2(1.1当量)をNaH(1.5当量)で処理し、混合物を、室温で一晩攪拌する。溶媒の蒸発後、残渣をシリカゲルカラムにより精製して、化合物B3を得る。
【0143】
(方法B、ステップ2)
化合物B3(1g)、MCPBA(2当量)およびNaHCO(5当量)の混合物を一晩攪拌してから、DCMで希釈し、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥する。溶媒を蒸発させて、粗製エポキシドを得る。この粗製生成物を無水ベンゼン中に溶解させ、100mgのp−トルエンスルホン酸を加える。この反応物を一晩還流してから、室温まで冷却し、NaHCO水溶液で洗浄し、濃縮して、生成物B4を得る。
【0144】
(方法B、ステップ3)
DCM中20%のTFA中、B4(1g)の溶液を、トリエチルシラン(3当量)またはNaBHで処理する。揮発性物質を除去した後、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、生成物を得、これを、CCl/アセトニトリル/水(5/5/1)およびRuCl(0.1当量)/NaIO(10当量)の混合物に溶解させる。この反応混合物を一晩攪拌してから固体をろ過し、液体混合物を濃縮する。残渣を10mlの無水酢酸で30分間攪拌してから、揮発性物質を蒸発させ、粗製生成物B5を得る。
【0145】
(方法B、ステップ4)
この粗製無水物をMeOHに再溶解させる。この反応物を1時間還流し、溶媒を蒸発させる。残渣をDMF中に再溶解させた後、NHCl(5当量)、EDCI塩酸塩(1.5当量)およびDIEA(5当量)を加える。この反応混合物を一晩攪拌してから、DCM/水に分配する。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、第一級アミドB6を得る。
【0146】
(方法B、ステップ5)
アセトニトリル/水/ギ酸(3/1/6)中、B6の溶液に、PhIO(2当量)を加え、この混合物を一晩攪拌してから、この混合物を、NaCO水溶液を用いて塩基性にし(pH10)、DCMと水との間に分配する。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させる。残渣をDMFに再溶解させ、EDCI(1.1当量)、N−メチル−N’−Boc−チオ尿素(1.1当量)およびDIEA(2当量)を加える。この反応物を一晩攪拌してから、DCMと水との間に分配する。有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、溶媒を蒸発させる。残渣をシリカゲルカラムで精製して生成物B7を得る。
【0147】
(方法B、ステップ6)
方法Aのステップ5と同様の方法を用いて、生成物B8を得る。
【0148】
(方法C)
【0149】
【化72】

(方法C、ステップ1)
文献の手順を採用する(JOC、1993年、(58)、7916頁)。350mlのMeOH中、36gのm−ブロモフェニルアセトニトリルおよびグリオキサルデヒド(glyoxaldehyde)(44.4mlの50%水溶液)の溶液に、63g(2.5当量)のKCOを加え、この反応混合物を室温で4時間攪拌する。固体をろ過し、エーテルで洗浄してから、冷水に再懸濁し、激しく1時間攪拌する。白色固体をろ過し、粗製生成物C2を得る。
【0150】
(方法C、ステップ2)
粗製生成物C2(50g)を、400mlのギ酸および40mlの濃硫酸に溶解させ、この溶液を一晩還流する。反応物を冷却してから、この混合物を氷水に注ぎ入れ、固体をろ過して、生成物C3を得る。
【0151】
(方法C、ステップ3)
3mlの無水DCM中、C3(0.27g)およびC4(1.0当量)の溶液に、0.5のTFAを加え、この溶液を室温で一晩攪拌する。溶媒を除去した後、逆相C−18カラムを用いて残渣を精製し、生成物C5を得る。
【0152】
(方法C、ステップ4)
方法B、ステップ5と同様な手順を用いて、化合物C6を得る。
【0153】
(方法C、ステップ5)
方法Aのステップ4、5と同様な手順を用いて、生成物C7を得る。
【0154】
(方法C、ステップ6)
Pd水素化の条件下、C7の脱ベンジル化により、化合物C8を得る。
【0155】
(方法C、ステップ7、8、9)
化合物C9、C10およびC11に関しては、慣例的なアミド、スルホンアミドおよび尿素の形成条件を用いる。
【0156】
(方法D)
【0157】
【化73】

(方法D、ステップ1)
化合物D2およびD3の生成に関しては、文献の手順を用いる(Gwaltney,S.ら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters(2003)、13(7)、1359−1362頁)。3−m−ブロモフェニルイソニコチン酸メチルエステル(D1)を、50℃で3時間、DCM中BnBrで処理してから、室温まで冷却し、NaBHCN(6当量)を加える。この反応物を一晩攪拌してから、DCMで希釈し、水およびブラインで洗浄する。有機溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムで精製し、D2を得る。
【0158】
(方法D、ステップ2)
化合物D2を、室温で2時間、DCM中、1−クロロエチルクロロホルメートで処理してから、MeOHでクエンチする。DCMで希釈後、この反応混合物をNaCO水溶液で洗浄する。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させて粗製生成物を得、これを、DCM中、無水トリフルオロ酢酸(2当量)およびTEA(2当量)で処理する。この反応物を1時間、攪拌してから水でクエンチし、DCM溶液を乾燥し濃縮して、精製後に化合物D3を得る。
【0159】
(方法D、ステップ3)
文献の手順を採用する(Selective aziridination of olefinic esters.Deshmukh,M.;Chavan,P.;Kharade,D Monatshefte fuer Chemie (1994)、125(6−7)、743−6頁)。D3およびD4(1.2当量)のDCM溶液に、四酢酸鉛(2当量)を加え、この反応物を一晩攪拌してから、DCMで希釈し、NaHCO水溶液、ブラインで洗浄する。DCM層を乾燥し、溶媒を蒸発させる。残渣をクロマトグラフィー法で分離して、化合物D5を得る。
【0160】
(方法D、ステップ4)
文献の手順を採用する(Atkinson,Rら、Tetrahedron Letters (2002)、43(11)、2083−2085頁)。D5のTHF溶液に、THF(4当量)中、SmI2を加えてから、この反応物を水でクエンチし、反応物をpH9に調整する。この反応混合物をDCMと水との間に分配する。有機溶液を乾燥し、溶媒を蒸発させて、粗製生成物D6を得る。
【0161】
(方法D、ステップ5)
方法Aのステップ4と同様な手順、続いて、スズキカップリングに関してはステップ5の方法を用いて、生成物D7を得る。
【0162】
(方法D、ステップ6)
D7を、MeOH中、2Nのアンモニアにより処理することによって化合物D8を得る。
【0163】
(方法D、ステップ7、8および9)
Boc基のTFA脱保護の後、D9、D10およびD11の生成に関しては、慣例的なアミド、スルホンアミドおよび尿素の形成方法を用いる。
【0164】
(方法E)
【0165】
【化74】

(方法E、ステップ1)
100mLのメタノール中、アルデヒドE1(R=4−ブロモチエン−2−イル、20g)の溶液に、0℃で、4gのNaBHを加え、得られた溶液を反応が完了するまで、0℃で攪拌した。この反応物を水(100mL)でクエンチしてから、溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチル/水で抽出し、有機層を合わせてブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、蒸発させて、アルコールを得、これをさらに精製することなく使用した。
【0166】
アルコール生成物(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0167】
【化75】

10mLのCHCl中、上記アルコールの溶液に、1.2当量のSOClを0℃で加えた。得られた反応混合物を、0℃で30分間、室温で2時間攪拌した。この反応混合物を酢酸エチル/水で抽出し、有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し蒸発させて、塩化物を得た。
【0168】
塩化物生成物(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0169】
【化76】

50mLのAcCN中、この塩化物(4.4g、21mmol)にKCN(3.6当量、5gm、76mmol)を加え、得られた反応混合物を、室温で1時間攪拌してから、出発物質が消失するまで還流下加熱した。この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、ろ過し、固体を酢酸エチルで洗浄した。ろ液を合わせて水、ブラインで洗浄し、乾燥し、濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンを用いてクロマトグラフィー法で分離し、生成物E2を得た(R=4−ブロモチエン−2−イル、75%)。
【0170】
E2(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0171】
【化77】

(方法E、ステップ2)
文献の手順を採用した(JOC,1993年、(58)、7916頁)。50mlのMeOH中、E2(R=4−ブロモチエン−2−イル)およびグリオキサルデヒド(1.5当量、50%水溶液)の溶液に、6.9g(2.5当量)のKCOを加え、この反応混合物を室温で4時間攪拌した。固体をろ過し、エーテルで洗浄してから、冷水に再懸濁し、激しく1時間攪拌した。白色固体をろ過し、乾燥して、粗製生成物E3(R=4−ブロモチエン−2−イル)を得、これをさらに精製することなく使用した。少量のE3を、EtOAc/1N HClで抽出し、有機溶液を蒸発させて、E3の対応する遊離酸(R=4−ブロモチエン−2−イル)を得た。
【0172】
遊離酸としてのE3(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0173】
【化78】

(方法E、ステップ3)
粗製生成物E3(R=4−ブロモチエン−2−イル)(50g)を、400mlのギ酸および40mlの濃硫酸に溶解させた。この溶液を2時間還流してから室温まで冷却した。この溶液を氷水内に注ぎ入れ、固体をろ過して、生成物E4(R=4−ブロモチエン−2−イル)を得た(80%)。
【0174】
E4(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0175】
【化79】

(方法E、ステップ4)
アセトニトリルおよび水(10%)の300ml混合物中、E4(R=4−ブロモチエン−2−イル)の溶液を、出発物質が消失するまで40℃に加熱した。この反応溶液を濃縮し、残渣を真空乾燥して、化合物E5(R=4−ブロモチエン−2−イル)を定量的収率で得た。
【0176】
E4(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0177】
【化80】

(方法E、ステップ5)
72mLの無水THF中、E5(R=4−ブロモチエン−2−イル)(5g、18.17mmol)の溶液に、0℃でE4(2.0当量、6mL)を加え、得られた溶液を0℃で90分間攪拌してから、この反応物を0℃で10mLの1N HClによってクエンチし、この反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を合わせて、無水NaSOで乾燥してから濃縮し、6gのE6(R=4−ブロモチエン−2−イル)を得、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0178】
E6(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0179】
【化81】

(方法E、ステップ6)
E6(R=4−ブロモチエン−2−イル)(6g)を含有するオーブン乾燥したフラスコに、室温で無水酢酸(100mL)を加えた。得られた溶液を、90℃で30分間加熱してから、この反応混合物を室温まで冷却し、0℃で500mLのメタノールを含有するフラスコに注ぎ入れ、この溶液を蒸発乾燥させた。この粗製生成物を200mLのCHCHに溶解させ、1H HCl、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して、6gの生成物E7(R=4−ブロモチエン−2−イル)をHCl塩として得(収率96%)、これをさらに精製することなく次のステップに使用した。
【0180】
E7(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0181】
【化82】

(方法E、ステップ7)
10mLのトルエン中、化合物E7(R=4−ブロモチエン−2−イル)(4.67gm)を含有するオーブン乾燥したフラスコに、0℃でDPPA(2当量、14.18mmol、3mL)、続いてトリエチルアミン(2.2当量、2.16mL)を加えてから、この混合物を室温で一晩攪拌した。この反応混合物に、トリメチルシリルエタノール(4当量、4mL)を加え、この反応混合物を1時間還流してから、室温まで冷却し、酢酸エチル(150mL)で希釈し、ブライン、水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。粗製生成物を、ヘキサン類中30%の酢酸エチルにより溶出させるシリカゲルカラムを用いてクロマトグラフィー法で分離し、1.5gのE8(R=4−ブロモチエン−2−イル)(40%)を得た。
【0182】
E8(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0183】
【化83】

(方法E、ステップ8)
200mlのジオキサン中、35.2gのE8(R=4−ブロモチエン−2−イル)の溶液に、0℃でジオキサン中、20mlの4N HClを加え、この溶液を14時間かけて室温まで温めてからエーテル(400ml)を加えた。白色沈殿物を集め、200mlのエーテルで洗浄し、真空オーブンで一晩乾燥し、36.7gのHCl塩を得、これをさらに精製することなく使用した。
【0184】
アミンHCl塩生成物(R=4−ブロモチエン−2−イル)のNMR(H、CDCl):
【0185】
【化84】

HCl塩(76mmol)のDMF溶液(300ml)に、DIEA(5当量)およびN−メチル−N’−Boc−チオ尿素(1当量)を加え、続いてEDCI.HCl(1.05当量)を加え、この溶液を室温で48時間攪拌してから、EtOAc/水で抽出した。有機溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルカラムでクロマトグラフィー法で分離し、生成物E11(R=4−ブロモチエン−2−イル、R=Me)を得た。
【0186】
E11(R=4−チエン−2−イル、R=Me)のNMR(H、CDCl):
【0187】
【化85】

(方法E、ステップ9)
E11(R=4−チエン−2−イル、R=Me;1g)のDCM溶液(10ml)および炭酸カリウム(300mg)の混合物に、−15℃で1−クロロエチルクロロホルメートを加え、この溶液を室温で1.5時間攪拌してから、この混合物をろ過し、続いて溶媒を蒸発させた。残渣を10mlのメタノールに再溶解させ、この反応物を一晩置いた。メタノールを減圧留去後、残渣をクロマトグラフィー法で分離し、固体としてE12(R=4−ブロモチエン−2−イル、R=Me;収率70%)を得た。
【0188】
E12(R=4−チエン−2−イル、R=Me)のNMR(H、CDCl):
【0189】
【化86】

(方法E、ステップ10)
100mlのDCM中、13gのE12(R=4−チエン−2−イル、R=Me)の溶液に、0℃でTeoc−OSu(1.03当量)およびDIEA(1.1当量)を加えた。この反応物を、E12(R=4−チエン−2−イル、R=Me)が消失するまで攪拌してから、EtOAc/水で抽出した。有機層を乾燥し、溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、E13(R=4−チエン−2−イル、R=Me)をオイルとして得た。
【0190】
E13(R=4−チエン−2−イル、R=Me)のNMR(H、CDCl):
【0191】
【化87】

E13(R=4−チエン−2−イル、R=Me)を、ヘキサン中50%イソプロパノールで溶出させる(50ml/分)セミプレップChiralPak ASカラムを用いて分離した:t=19.3分、鏡像異性体I、E19(R=4−チエン−2−イル、R=Me)、[D]=−94°mLg−1dm−1(MeOH、C=1、23℃);t=39.5分、鏡像異性体II、E20(R=4−チエン−2−イル、R=Me)、[D]=+105°mLg−1dm−1(MeOH、C=1、23℃)。
【0192】
同様な方法を用いて、以下の化合物を作製した:
【0193】
【化88】

方法Eと同様な方法を用い、続いて、DCM中20%TFAを用いるBocの脱保護を行って、以下の化合物を生成させた。
【0194】
【化89】

(方法F)
【0195】
【化90】

(方法F、ステップ1)
E17(1.8g、R=Me)のMeOH溶液(40ml)を、1気圧で、0.9gの10%Pd/Cにより、1.5時間、水素化した。この溶液をEtNを用いて塩基性に調整した後、ろ過し、濃縮し、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、F2(1.41g、R=Me)を得た。
【0196】
F2(R=Me)のNMR(H、CDCl):
【0197】
【化91】

(方法F、ステップ2)
F2(1.41g、R=Me)のDMF溶液(15ml)を、NBS(1.2当量)で処理し、この反応物を一晩攪拌してから、EtOAc/水を用いて抽出した。有機溶液を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、F3(R=Me)を得た。
【0198】
F3(R=Me)のNMR(H、CDCl):
【0199】
【化92】

(方法G)
【0200】
【化93】

(方法G、ステップ1)
400mLのトルエン中、G1(2.5g)、CuI(0.3当量)、パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン(0.05当量)、TBAF(THF中1N、1当量)、TMS−プロピン(1当量)およびトリエチルアミン(3.3当量)の混合物を、室温で3時間攪拌してから、DCMおよび水で抽出した。有機層を乾燥し、蒸発させ、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、化合物G2を、68%の収率で得た。
【0201】
G2のNMR(H、CDCl):
【0202】
【化94】

(方法G、ステップ2)
窒素下、無水トルエン(1.6mL/mmol、188mL)および無水THF(0.4mL/mmol47mL)を充填した1000mLのフレーム乾フラスコに、トリイソプロピルボレート(32mL、141.36mmol、1.2当量)および3−ブロモ−3−プロピニルピリジン(23gm、117.8mmol)を加えた。この混合物を−40℃に冷却した後、シリンジポンプにより1時間かけて、n−ブチルリチウム(ヘキサン類中2.5M、56mL、141.36mmol)を加えた。温度を−40℃に保持したまま、この混合物をさらに0.5時間攪拌してから、−20℃に温め、次いで、2NのHCl水溶液(120mL)を加えた。有機層を除去した後、5NのNaOH溶液を用いて、水相のpHをpH7に調整した。pHが7に近づくにつれ、白色固体生成物が沈殿した。次いで、この水性混合物を固体NaClを用いて、NaClで飽和させ、THF(150mL)で3回抽出した。THF抽出物を合わせて減圧留去し、固体(18gm、収率95%)を得た。
【0203】
G3のNMR(H、CDCl):
【0204】
【化95】

(方法H)
【0205】
【化96】

(方法H、ステップ1)
7mLのtBuOH中、臭化物E11(1g、1.74mmol、R=Me)およびホウ酸G3(1.5当量、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)の溶液に、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタン(0.15当量)、続いてKCO水溶液(1N、1.5当量)を加えた。得られた混合物を60℃に1時間加熱してから、冷却し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥し、濃縮し、ヘキサン類中酢酸エチルにより溶出させるシリカゲルカラムを用いて、残渣をクロマトグラフィー法で分離し、H1(R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル;収率90%)。
【0206】
H1(R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)のNMR(H、CDCl):
【0207】
【化97】

(方法H、ステップ2)
H1(1gm、1.64mmol、R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)を含有する25mLのフラスコ内に、0℃で、THF中、1MのTBAF、5mLを加え、この溶液を室温で4時間攪拌した。この反応混合物をNaHCOの飽和溶液に注ぎ入れ、酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、残渣を2%のMeOH/CHClで精製して、H2(R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)を70%の収率で得た。
【0208】
H2(R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)のNMR(H、CDCl):
【0209】
【化98】

同様な方法を用いて以下の化合物を生成した:
【0210】
【化99】

方法Hと同様な方法を用い、続いて、DCM中、20%のTFAを用いてBocの脱保護を行って、以下の化合物を生成させた。
【0211】
【化100】

(方法I)
【0212】
【化101】

(方法I、ステップA)
I1(35mg)のDCM(2ml)溶液に、HOBt(15mg)、m−フルオロ安息香酸(15.8mg)、DIEA(28mg)、続いてEDCI(21.5mg)を加え、この溶液を3時間攪拌してから、EtOAcで抽出した。有機層を乾燥し、濃縮し、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、生成物を得、これを20%のTFA/DCMで脱保護して、逆相精製後、生成物I1を得た。
【0213】
H2(R=m−F−ベンゾイル、R=Me、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル)のNMR(H、CDCl):
【0214】
【化102】

同様な方法を用いて、以下の化合物を生成させた:
【0215】
【化103】

【0216】
【化104】

【0217】
【化105】

【0218】
【化106】

(方法J)
【0219】
【化107】

H2(25mg、R21=m−プロピニルピリジン−3−イル、R=Me)、p−F−フェニルホウ酸(20mg)、Cu(OAc)、および0.1mlのトリエチルアミンのDCM溶液(2ml)に、予備活性化した4Åのモレキュラーシーブ(5ミクロン、20mg)を加えた。この反応物を48時間攪拌してから、固体をろ過し、有機溶液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、生成物を得、これを20%のTFA/DCMを用いて脱保護して、逆相精製後、J1(R21=m−プロピニルピリジン−3−イル、R=MeおよびR=p−フルオロフェニル)を得た。
【0220】
同様な方法を用いて、以下の化合物を生成させた:
【0221】
【化108】

(方法K)
【0222】
【化109】

(方法K、ステップ1)
1:1比のDCM/HOAcの60ml中、K1(3.5g)の溶液に、0℃で1.5gのNBSを加え、この溶液を室温まで温めた。この反応混合物を、DCMと飽和K2CO3/Na2SO3(1:1)の混合物に注ぎ入れ、有機層を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー法で分離して、K2(100mg)およびK3(750mg)を得た。
【0223】
【化110】

(方法L)
【0224】
【化111】

3mLのtBuOH中、臭化物L1(500mg、0.872mmol、1.0当量)およびホウ酸エステル(300mg、1.30mmol、1.5当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(119mg、0.130mmol、0.15当量)およびトリ−t−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(119mg)、続いてKCO水溶液(1M、1.30mL、1.30mmol、1.5当量)を加えた。得られた混合物を60℃で1時間加熱すると、TLCは反応の完了を示した。この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮し、ヘキサン類中酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムにより精製した。
【0225】
L3のNMR(H、CDCl):
【0226】
【化112】

(方法M)
【0227】
【化113】

0.250mLのトルエン中、アミンM1(15mg、0.033mmol、1.0当量)および臭化物M2(5当量)の溶液に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(3.0mg、0.0032mmol、0.10当量)およびラセミ−2,2’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(3.0mg)、続いて12mgのNaOtBuを加えた。得られた混合物を70℃で12時間加熱し、粗製生成物を、EtOAc/ヘキサンで溶出させるシリカゲルカラムにより精製して、生成物を得、これをDCM中、20%のTFAにより処理し、続いて逆相HPLC精製を行って、生成物M3を得た。
【0228】
M3のNMR(H、CDCl):
【0229】
【化114】

方法Mと同様な方法を用いて、以下の化合物を生成させた。
【0230】
【化115】

【0231】
【化116】

【0232】
【化117】

(ヒトカテプシンD FRETアッセイ)
下記に用いられた基質は記載されている(Y.Yasudaら、J.Biochem.、125、1137頁(1999))。基質および酵素は市販されている。
【0233】
本アッセイは、384ウェルのNuncブラックプレートを用いて30μlの最終容量で行なわれ得る。8種の濃度の化合物を酵素と共に37℃で30分間予備インキュベートし、続いて37℃で45分間継続してインキュベーションしながら基質を加えられ得る。蛍光の増加率は1時間にわたって直線的であり、これを、Molecular Devices FLEXステーションプレートリーダーを用いて、インキュベーション時の最後に測定する。4μMのKm値および2.5μMの基質濃度を用いて、IC50からKiを内挿する。
【0234】
(試薬)
Na−アセテート pH5
10%原液(Calbiochem)からの1%Brij−35
DMSO
精製(>95%)ヒト肝臓Cathepsin D(Athens Research & Technology カタログ番号16−12−030104)
ペプチド基質(Km=4μM)Mca−Gly−Lys−Pro−Ile−Leu−Phe−Phe−Arg−Leu−Lys(Dnp)−D−Arg−NH Bachem カタログ番号M−2455
対照阻害剤(Ki約0.5nM)として、ペプスタチンを用い、Sigmaから入手する。
Nunc384ウェルブラックプレート
(最終アッセイ緩衝液条件)
100mMのNaアセテート pH5.0
0.02% Brij−35
1% DMSO
3%のDMSOを含有するアッセイ緩衝液中、化合物を3×最終濃度に希釈し得る。10μlの化合物を、DMSOを含まないアッセイ緩衝液中で希釈した2.25nMの酵素(3×)、10μlに加え、簡単に混合し回転させ、37℃で30分間インキュベートし得る。DMSOなしの1×アッセイ緩衝液中、3×基質(7.5μM)を調製する。10μlの基質を各ウェルに加え、簡単に混合し回転させて、反応を開始させる。アッセイプレートを37℃で45分間インキュベートし、328nm EXおよび393nm Emを用いて、384の適合性蛍光プレートリーダーで読み取る。
【0235】
(BACE−1クローニング、タンパク質発現および精製)
advantage−GC cDNA PCRキット(Clontech、パロアルト、カリフォルニア州)を用いるPCRにより、完全長のBACE1 cDNA(pCDNA4/mycHisA構築体中、完全長ヒトBACE1 cDNA;トロント大学)から、ヒトBACE1(sBACE1、アミノ酸1〜454に対応)の予想される可溶性形態を作出し得る。pCDNA4−sBACE1myc/HisからのHindIII/Pmel断片を、Klenowを用いて平滑末端に変え、pFASTBACI(A)(Invitrogen)のStu I部位にサブクローン化できる。DH10Bac細胞(GIBCO/BRL)内への転位により、sBACE1mycHis組換えバクミドを作出され得る。引き続き、組換えバキュロウィルスを作出するために、sBACE1mycHisバクミド構築体を、CellFectin(Invitrogen、サンディエゴ、カリフォルニア州)を用いて、sf9細胞にトランスフェクトできる。3%の熱不活性化FBSおよび0.5×ペニシリン/ストレプトマイシン溶液(Invitrogen)を添加したSF 900−II培地(Invitrogen)中でsf9細胞を増殖させる。1Lの対数的に増殖しているsf9細胞を感染させるために、高力価プラーク精製sBACEmyc/Hisウィルスの5ミリリットルを72時間用いる。無処置細胞を、3000×gで15分間の遠心分離によりペレット化する。分泌されたsBACE1を含有する上澄み液を採集し、100mMのHEPES、pH8.0で50%v/vに希釈する。希釈された培地をQ−sepharoseカラム上に充填する。このQ−sepharoseカラムを緩衝液A(20mMのHEPES、pH8.0、50mMのNaCl)で洗浄する。
【0236】
このQ−sepharoseカラムから、緩衝液B(20mMのHEPES、pH8.0、500mMのNaCl)によりタンパク質を溶出できる。このQ−sepharoseカラムからのタンパク質ピークをプールし、Ni−NTAアガロースカラム上に充填する。次いで、このNi−NTAカラムを緩衝剤C(20mMのHEPES、pH8.0、500mMのNaCl)で洗浄できる。次いで、結合したタンパク質を緩衝液D(緩衝液C+250mMのイミダゾール)により溶出させる。Bradford Assay(Biorad、カリフォルニア州)によって判定されたピークタンパク質フラクションを、Centricon30濃縮機(Millipore)を用いて濃縮する。SDS−PAGEおよびクーマシーブルー染色により評価して、sBACE1の精度は、およそ90%であると予測される。精製したsBACE1の90%超がプロドメインを含有したことが、N末端配列決定により示され、したがって、このタンパク質は、sproBACE1と称される。
【0237】
(ペプチド加水分解アッセイ)
阻害剤、25nMのEuK−ビオチン標識APPsw基質(EuK−KTEEISEVNLDAEFRHDKC−ビオチン;CIS−Bio International、フランス国)、5μMの非標識APPswペプチド(KTEEISEVNLDAEFRHDK;American Peptide Company、サニーベール、カリフォルニア州)、7nMのsproBACE1、20mMのPIPES pH5.0、0.1%Brij−35(タンパク質グレード、Calbiochem、サンディエゴ、カリフォルニア州)、および10%グリセロールを、30℃で30分間、予備インキュベートする。5μlアリコート中に基質を加え、総容量を25μlにすることによって反応を開始する。30℃で3時間後、50mMのトリス−HCl pH8.0、0.5MのKF、0.001%Brij−35、20μg/mlのSA−XL665(ストレプトアビジンに結合した架橋アロフィコシアニンタンパク質;CIS−Bio International、フランス国)(0.5μg/ウェル)を含有する2×停止緩衝液の等容量を加えることによって、反応を終了させる。プレートを簡単に振とうし、1200×gで10秒間回転させて、プレートの底部まで全ての液体をペレット化してから、インキュベートする。このサンプルを励起させるために、337nmのレーザー光を用い、Packard Discovery(登録商標)HTRFプレートリーダーでHTRF測定を行い、続いて、620nm発光および665nm発光の双方の50μs遅れの測定および同時測定を、400μs間行う。
【0238】
阻害剤、(I)のIC50は、種々の濃度の、および一定の濃度の酵素および基質の存在下、665nmにおける相対的蛍光を620nmにおける相対的蛍光で除算してパーセント変化(665/620 比率)を測定することによって決定される。このデータの非線形回帰分析は、GraphPad Prism 3.0ソフトウェアを用い、可変勾配を可能にする4つのパラメーターロジスティック等式を選択して実施できる。Y=Bottom + (Top−Bottom)/(1+10^((LogEC50−X)Hill Slope));XはIの濃度の対数、Yは比率の変化パーセントであり、Yはボトムから出発し、S状にトップまで行く。
【0239】
上記のアッセイを用いて、いくつかの化合物のKi値を判定した。Ki値は、0.1〜100,000nMの範囲であった。
【0240】
(ヒト成熟レニン酵素アッセイ)
ヒトレニンは、ヒト腎臓cDNAライブラリーからクローン化し、V5〜6His配列により、pCDNA3.1へとC末端をエピトープタグ化できる。pCDNA3.1−レニン−V5〜6Hisは、HEK293細胞において安定に発現し、標準的なNi−アフィニティークロマトグラフィーを用いて、>80%に精製される。組換えヒトレニン−V5〜6Hisのプロドメインを、固定化したTPCK−トリプシンを用い、制限タンパク質分解によって除去し、成熟ヒトレニンを得ることができる。種々の濃度の試験化合物の存在下、または不在下、摂氏30度で40分間、50mMのトリス−HCl pH8.0、100mMのNaCl、0.1%Brij−35および5%DMSO緩衝液中、市販の蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)ペプチド基質、RS−1(Molecular Probes、Eugene、オレゴン州)を用いて、レニン酵素活性をモニターすることができる。成熟ヒトレニンは、およそ200nMで存在する。阻害活性は、40分間のインキュベーションの最後での、媒体対照および酵素を欠くサンプルに比較したレニンに誘導された蛍光の減少パーセントとして定義される。
【0241】
式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種のコリンエステラーゼ阻害剤との組み合わせに関する本発明の局面において、アセチルおよび/またはブチリルコリンエステラーゼ阻害剤が使用できる。コリンエステラーゼ阻害剤の例は、タクリン、ドネペジル、リバスチグミン、ガランタミン、ピリドスチグミンおよびネオスチグミンであり、タクリン、ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミンが好ましい。これらの組み合わせは、アルツハイマー病の治療に関するものであることが好ましい。
【0242】
本発明の1つの局面において、式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種のムスカリン様mアゴニストまたはmアゴニストとの組み合わせが使用できる。mアゴニストの例は当該分野において公知である。mアゴニストの例も当該分野において公知であり;特に、mアゴニストは、米国特許第5,883,096号;第6,037,352号;第5,889,006号;第6,043,255号;第5,952,349号;第5,935,958号;第6,066,636号;第5,977,138号;第6,294,554号;第6,043,255号;および第6,458,812号;並びに国際公開第03/031412号に開示されており、これらは全て、参照として本明細書に援用される。
【0243】
式Iの少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種の他の薬剤、例えば、βセクレターゼ阻害剤;γセクレターゼ阻害剤;アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンおよびロスバスタチンなどのHMG−CoAレダクターゼ阻害剤;必ずしも限定はしないが、イブプロフェン、レラフェンまたはナプロキセンなどの非ステロイド性抗炎症剤;メマンチンなどのN−メチル−D−アスパルテート受容体アンタゴニスト;ヒト化モノクローナル抗体などの抗アミロイド抗体;ビタミンE;ニコチン様アセチルコリン受容体アゴニスト;CB1受容体逆アゴニストまたはCB1受容体アンタゴニスト;ドキシサイクリンなどの抗生物質;成長ホルモン分泌促進剤;ヒスタミンH3アンタゴニスト;AMPAアゴニスト;PDE4阻害剤;GABA逆アゴニスト;アミロイド凝集の阻害剤;グリコーゲンシンターゼキナーゼβ阻害剤;αセクレターゼ活性の促進剤との組み合わせに関する本発明の他の局面において、これらの組み合わせは、アルツハイマー病の治療に関するものであることが好ましい。
【0244】
本発明により記載されている化合物からの薬学的組成物調製に関して、不活性の、薬学的に受容可能なキャリアは、固体でも液体でもよい。固体形態の調製物としては、散剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル剤、カシェ剤および坐剤が挙げられる。散剤および錠剤は、約5パーセントから約95パーセントの活性成分からなり得る。適した固体キャリアは当該分野において公知であり、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖または乳糖である。錠剤、散剤、カシェ剤およびカプセル剤は、経口投与に適した固体投与形態として用いることができる。薬学的に受容可能なキャリアおよび種々の組成物の製造方法の例は、A.Gennaro(編)、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、(1990)、Mack Publishing社、イーストン、ペンシルベニア州、に記載されている。
【0245】
液体形態の調製物としては、液剤、懸濁剤および乳剤が挙げられる。一例としては、非経口注射用の水もしくは水−プロピレングリコールの液剤、または経口の液剤、懸濁剤および乳剤用に甘味剤および乳白剤の添加が挙げられる。液体形態の調製物としてはまた、鼻腔内投与用の液剤を挙げることができる。
【0246】
吸入に適したエアロゾル調製物としては、液剤および粉末形態の固体剤を挙げることができ、これらは、不活性の圧縮ガス、例えば窒素などの薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせることができる。
【0247】
さらに、使用の直前に、経口または非経口投与用の液体形状製剤に変換されることが意図される固体形状製剤も含まれる。そのような液体形状として、溶液、懸濁液および乳剤が挙げられる。
【0248】
さらに、本発明の化合物は、経皮的に送達できる。経皮組成物は、クリーム剤、ローション剤、エアロゾル剤および/または乳剤の形態をとることができ、この目的のために当該分野で慣例的なマトリックスタイプまたはリザバータイプの経皮パッチに含めることができる。
【0249】
本化合物は経口で投与されることが好ましい。
【0250】
薬学的調製物は、単位投薬形態であるのが好ましい。そのような形態では、この調製物は、適切な量の活性成分、たとえば、所望の目的を達成するのに有効な量を含む適切なサイズの単位用量に小分けされる。
【0251】
調製物の単位用量中の活性化合物の量は、特定の用途に従って、約1mg〜約100mg、好ましくは約1mg〜約50mg、さらに好ましくは約1mg〜約25mgの範囲で変化され得るか、または調整され得る。
【0252】
用いられる実際の投与量は、患者の要件および処置されている病態の重症度によって変化し得る。具体的な状況に対する適切な投与療法の決定は、当業者の範囲内にある。簡便さのため、一日の総投与量を分割し、数回に分けて、適宜、その日の間に投与する。
【0253】
本発明の化合物および/またはそれらの薬学的に受容可能な塩の投与の量および頻度は、患者の年齢、病態および大きさ、ならびに治療されている症状の重症度を考慮して、担当の臨床医の判断に従って調節される。経口投与用の典型的な推奨される一日の投与療法は、二分割から四分割して、約1mg/日から約300mg/日、好ましくは、1mg/日から50mg/日の範囲であり得る。
【0254】
認知障害を治療するために、式Iの化合物が、コリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて使用される場合、これら二つの活性成分は、同時に投与してもよいし、連続的に投与してもよいし、また、薬学的に受容可能なキャリア中に式Iの化合物とコリンエステラーゼ阻害剤とを含む単一の薬学的組成物を投与してもよい。この組み合わせの成分は、カプセル、錠、粉末、カシェ、懸濁液、溶液、坐剤、鼻腔スプレーなどの慣例的な経口または非経口の剤形で、個々に、または一緒に投与できる。コリンエステラーゼ阻害剤の投与量は、刊行物から決定でき、体重1kgあたり0.001mg〜100mgの範囲であり得る。
【0255】
式Iの化合物およびコリンエステラーゼ阻害剤の別個の薬学的組成物が投与される場合、それらは、薬学的に受容可能なキャリア中に式Iの化合物を含む1つの容器、薬学的に受容可能なキャリア中にコリンエステラーゼ阻害剤を含む別の容器を単一パッケージに含み、式Iの化合物およびコリンエステラーゼ阻害剤は、その組み合わせが治療的に有効であるような量で存在している、キットにおいて提供できる。例えば、成分を異なる時間間隔で投与しなければならない場合、またはそれらが異なる剤形である場合、組み合わせの投与にはキットが有利である。
【0256】
本発明を、上記の特定の実施形態に関連させて説明したが、多くの代替、改変および変更が、当業者において明らかであろう。このような代替、改変および変更は全て、本発明の精神および範囲内に入るものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式I
【化1】

を有する化合物、またはそれらの立体異性体、互変異性体、または薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物であって、
式中
jは、0または1であり、
kが1である場合、Uは−N−であり得ないという条件で、kは0または1であり、
Wは、結合、−C(=S)−、−S(O)−、−S(O)−、−C(=O)−、−O−、−C(R)(R)−、−N(R)−、−C(R)(R)C(=O)−、または−C(=N(R))−であり、
Uは、−N−または−C(R)−であり、
Rは、1から5つのR21基であり、
、RおよびRは、RとRが双方ともに、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)から選択されることはないという条件で、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−CN、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−NO、−N=C(Rおよび−N(R11)(R12)よりなる群から独立して選択され、
、RおよびRは、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CH−O−Si(R)(R10)(R19)、−SH、−CN、OR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)N(R11)(R12)、−SR19、−S(O)N(R11)(R12)、−S(O)N(R11)(R12)、−N(R11)(R12)、−N(R11)C(O)R、N(R11)S(O)R10、−N(R11)S(O)10、−N(R11)C(O)N(R12)(R13)、−N(R11)C(O)ORおよび−C(=NOH)Rよりなる群から独立して選択され、
およびR7aは、RとR7aが双方ともに結合ではないという条件で、結合、アルキレン、アリールアルキレン、ヘテロアリールアルキレン、シクロアルキルアルキレン、ヘテロシクロアルキルアルキレン、アリールシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキルアルキレン、アリールヘテロシクロアルキルアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキレン、シクロアルキレン、アリールシクロアルキレン、ヘテロアリールシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキレン、アリールヘテロシクロアルキレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルキレン、アルケニレン、アリールアルケニレン、シクロアルケニレン、アリールシクロアルケニレン、ヘテロアリールシクロアルケニレン、ヘテロシクロアルケニレン、アリールヘテロシクロアルケニレン、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニレン、アルキニレン、アリールアルキニレン、アリーレン、シクロアルキルアリーレン、ヘテロシクロアルキルアリーレン、シクロアルキエニルアリーレン、シクロアルケニルアリーレン、ヘテロシクロアルケニルアリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキルヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキルヘテロアリーレン、シクロアルケニルヘテロアリーレンおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリーレンよりなる群から独立して選択され、
およびR7aは一緒になって、CからCの炭素鎖であり得、ここで、必要に応じて、1つ、2つまたは3つの環炭素は−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換され得、RおよびR7aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、以下の条件、
炭素のうちの少なくとも1つが、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換される場合、Uと結合する該鎖のRおよびR7a位の炭素の数はbであり、bは0から5であり、−C(R)−の炭素と結合する該鎖のRおよびR7a位の炭素の数はcであり、cは0から5であり、
jが0または1の場合、環炭素のうちの少なくとも1つは−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換されなければならず、
jが0または1であり、ただ1つの環炭素が、−O−、−C(O)−、−C(S)−、−S−、−S(O)−、−S(O)−または−N(R)−によって置換される場合、RおよびR7aはシクロアルキルエーテルを形成し得ない、
との下で、必要に応じてRによって置換された3員環から8員環を形成し、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−OR15、−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)および−N(R15)C(O)OR16よりなる群から独立して選択され、
は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択され、
10は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールおよび−N(R15)(R16)よりなる群から独立して選択され、
11、R12およびR13は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−C(O)R、−C(O)OR、−S(O)R10、−S(O)10、−C(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)および−CNよりなる群から独立して選択され、
15、R16およびR17は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリールアルキル、R18−ヘテロアリールアルキル、R18−シクロアルキルアルキル、R18−ヘテロシクロアルキルアルキル、R18−アリールシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R18−シクロアルキル、R18−アリールシクロアルキル、R18−ヘテロアリールシクロアルキル、R18−ヘテロシクロアルキル、R18−アリールヘテロシクロアルキル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R18−アルケニル、R18−アリールアルケニル、R18−シクロアルケニル、R18−アリールシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールシクロアルケニル、R18−ヘテロシクロアルケニル、R18−アリールヘテロシクロアルケニル、R18−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R18−アルキニル、R18−アリールアルキニル、R18−アリール、R18−シクロアルキルアリール、R18−ヘテロシクロアルキルアリール、R18−シクロアルケニルアリール、R18−ヘテロシクロアルケニルアリール、R18−ヘテロアリール、R18−シクロアルキルヘテロアリール、R18−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R18−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR18−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択されるか、または
15、R16およびR17は、
【化2】

であり、式中、R23は0から5つの置換基であり、mは0から6であり、nは0から5であり、
18は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、NO、ハロ、HO−アルコキシアルキル、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R19、−C(O)OH、−C(O)OR19、−C(O)NHR20、−C(O)NH、−C(O)NH−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR19、−S(O)20、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR19、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OCF、−OH、−OR20、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、NH、NHR20、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)−(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R20、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)20、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基であるか、
または、隣接炭素上の2つのR18が共に結合して、
【化3】

を形成し得、
19は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
20は、ハロ置換されたアリール、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールまたはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
R、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は、独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−CH(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−R15、−CHN(R15)(R16)、−N(R15)S(O)R16、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−S(O)R15、−N、−NOおよび−S(O)15よりなる群から独立して選択される1つから5つのR21基によって置換され、
21基におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリールおよびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は、独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−C(=NR11)R15、−OR15、−C(O)R15、−C(O)OR15、−アルキル−C(O)OR15、−C(O)N(R15)(R16)、−SR15、−S(O)N(R15)(R16)、−S(O)N(R15)(R16)、−C(=NOR15)R16、−P(O)(OR15)(OR16)、−N(R15)(R16)、−アルキル−N(R15)(R16)、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)(R16)、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16、−CH−N(R15)C(O)OR16、−N、−NO、−S(O)R15および−S(O)15よりなる群から独立して選択される1つから5つのR22基により置換されるか、または隣接した炭素上の2つのR21基または2つのR22基は共に結合して、
【化4】

を形成し、
21またはR22が、−C(=NOR15)R16、−N(R15)C(O)R16、−CH−N(R15)C(O)R16、−N(R15)S(O)R16、N(R15)S(O)16、−CH−N(R15)S(O)16、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)S(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−CH−N(R15)C(O)N(R16)(R17)、−N(R15)C(O)OR16および−CH−N(R15)C(O)OR16よりなる群から選択される場合、R15とR16は一緒になって、CからCの鎖とすることができ、ここで必要に応じて、1つ、2つまたは3つの環炭素が−C(O)−または−N(H)−によって置換されていてもよく、R15とR16は、それらが結合している原子と共に、R23によって必要に応じて置換される5員環から7員環を形成し、
23は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24よりなる群から独立して選択される1つから5つの基であり、ここで、R23基におけるアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、およびヘテロシクロアルケニルヘテロアリールの各々は独立して非置換であるか、またはアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、ハロ、−CF、−CN、−OR24、−C(O)R24、−C(O)OR24、アルキル−C(O)OR24、−C(O)N(R24)(R25)、−SR24、−S(O)N(R24)(R25)、−S(O)N(R24)(R25)、−C(=NOR24)R25、−P(O)(OR24)(OR25)、−N(R24)(R25)、−アルキル−N(R24)(R25)、−N(R24)C(O)R25、−CH−N(R24)C(O)R25、−N(R24)S(O)R25、−N(R24)S(O)25、−CH−N(R24)S(O)25、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)S(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−CH−N(R24)C(O)N(R25)(R26)、−N(R24)C(O)OR25、−CH−N(R24)C(O)OR25、−S(O)R24および−S(O)24よりなる群から独立して選択される1つから5つのR27基によって置換され、
24、R25およびR26は、H、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、R27−アルキル、R27−アリールアルキル、R27−ヘテロアリールアルキル、R27−シクロアルキルアルキル、R27−ヘテロシクロアルキルアルキル、R27−アリールシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、R27−シクロアルキル、R27−アリールシクロアルキル、R27−ヘテロアリールシクロアルキル、R27−ヘテロシクロアルキル、R27−アリールヘテロシクロアルキル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、R27−アルケニル、R27−アリールアルケニル、R27−シクロアルケニル、R27−アリールシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールシクロアルケニル、R27−ヘテロシクロアルケニル、R27−アリールヘテロシクロアルケニル、R27−ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、R27−アルキニル、R27−アリールアルキニル、R27−アリール、R27−シクロアルキルアリール、R27−ヘテロシクロアルキルアリール、R27−シクロアルケニルアリール、R27−ヘテロシクロアルケニルアリール、R27−ヘテロアリール、R27−シクロアルキルヘテロアリール、R27−ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、R27−シクロアルケニルヘテロアリール、およびR27−ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールよりなる群から独立して選択され、
27は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリール、−NO、ハロ、−CF、−CN、アルキル−CN、−C(O)R28、−C(O)OH、−C(O)OR28、−C(O)NHR29、−C(O)N(アルキル)、−C(O)N(アルキル)(アリール)、−C(O)N(アルキル)(ヘテロアリール)、−SR28、−S(O)29、−S(O)NH、−S(O)NH(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アルキル)、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH、−S(O)NHR28、−S(O)NH(アリール)、−S(O)NH(ヘテロシクロアルキル)、−S(O)N(アルキル)、−S(O)N(アルキル)(アリール)、−OH、−OR29、−O−ヘテロシクロアルキル、−O−シクロアルキルアルキル、−O−ヘテロシクロアルキルアルキル、−NH、−NHR29、−N(アルキル)、−N(アリールアルキル)、−N(アリールアルキル)(ヘテロアリールアルキル)、−NHC(O)R29、−NHC(O)NH、−NHC(O)NH(アルキル)、−NHC(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)C(O)NH(アルキル)、−N(アルキル)C(O)N(アルキル)(アルキル)、−NHS(O)29、−NHS(O)NH(アルキル)、−NHS(O)N(アルキル)(アルキル)、−N(アルキル)S(O)NH(アルキル)および−N(アルキル)S(O)N(アルキル)(アルキル)よりなる群から独立して選択される1つから5つの置換基であり、
28は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
29は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
30は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、またはヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
31は、アルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールシクロアルキルアルキル、アリールヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、アリールシクロアルキル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールヘテロシクロアルキル、アルケニル、アリールアルケニル、シクロアルケニル、アリールシクロアルケニル、ヘテロアリールシクロアルケニル、ヘテロシクロアルケニル、アリールヘテロシクロアルケニル、ヘテロアリールヘテロシクロアルケニル、アルキニル、アリールアルキニル、アリール、シクロアルキルアリール、ヘテロシクロアルキルアリール、シクロアルケニルアリール、ヘテロシクロアルケニルアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルヘテロアリール、シクロアルケニルヘテロアリール、ヘテロシクロアルケニルヘテロアリールであり、
U、R7aおよびRが、環化して以下の二環式構造、
【化5】

を形成するならば、Wは結合ではあり得ない、化合物。
【請求項2】
構造IIにおいて、Wが結合ではないという条件で、R、R、R、R、R、R、R、R7aおよびWが上記に定義されたとおりである以下の構造
【化6】

を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R、R、R、R、R、RおよびWが上記に定義されたとおりであり、bが1から5であり、cが0から5である、以下の構造
【化7】

を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
R、R、R、R、R、R、RおよびWが上記に定義されたとおりであり、bが1から5であり、cが0から5である、以下の構造
【化8】

を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
R、R、R、R、R、R、RおよびWが上記に定義されたとおりであり、bが1から4であり、cが0から4である、以下の構造
【化9】

を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
がメチルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
がHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がアリール、(R211〜5−アリール、ヘテロアリールまたは(R211〜5−ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】

【化10】

である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
21が、−CN、ハロ、アリール、(R221〜2−アリール、ヘテロアリールまたは(R221〜2−ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
22が、−CN、ハロまたはアルキンである、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
22が、Fまたは
【化11】

である、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
21が、
【化12】

である、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
Wが、−C(O)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項16】
とR7a
【化13】

を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
およびRが上記に定義されたとおりである以下の構造
【化14】

を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項18】
が、アリールアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(=NR11)R、−C(O)R、−C(O)OR、アリール−R21およびヘテロアリール−R21よりなる群から独立して選択される、請求項17に記載の化合物。
【請求項19】
が、
【化15】

【化16】

である、請求項18に記載の化合物。
【請求項20】
が、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリール、およびR18−ヘテロアリールよりなる群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項21】
が、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、R18−アルキル、R18−アリール、およびR18−ヘテロアリールよりなる群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項22】
が、−CH
【化17】

【化18】

よりなる群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項23】
が、−CH
【化19】

【化20】

よりなる群から独立して選択される、請求項18に記載の化合物。
【請求項24】
18が、アルキル、ハロ、−CF、−CN、−SR19および−OR20よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である、請求項20に記載の化合物。
【請求項25】
18が、アルキル、ハロ、−CF、−CN、−SR19および−OR20よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である、請求項21に記載の化合物。
【請求項26】
18が、ハロ、−CN、−OCH(CH、−OCH、−CH
【化21】

よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である、請求項20に記載の化合物。
【請求項27】
18が、ハロ、−CN、−OCH(CH、−OCH、−CH
【化22】

よりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である、請求項21に記載の化合物。
【請求項28】
21が、ハロ、−OCH(CH、−CH、−CF、−OCH、−CH(CHおよび−CNよりなる群から独立して選択される1〜5つの置換基である、請求項18に記載の化合物。
【請求項29】
【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

よりなる群から選択される化合物。
【請求項30】
有効量の請求項1に記載の化合物、および薬学的に有効なキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項31】
有効量の請求項29に記載の化合物、および薬学的に有効なキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項32】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を含む、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法。
【請求項33】
アスパルチルプロテアーゼを阻害する処置を必要とする患者に、有効量の請求項29に記載の化合物を投与する工程を含む、アスパルチルプロテアーゼを阻害する方法。
【請求項34】
心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患の処置ならびにヒト免疫不全ウィルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を含む、心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患を処置する方法、ならびにヒト免疫不全ウィルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する方法。
【請求項35】
認知性疾患または神経変性疾患を処置する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
アルツハイマー病を処置する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患の処置ならびにヒト免疫不全ウィルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を含む、心血管疾患、認知性疾患および神経変性疾患を処置する方法、ならびにヒト免疫不全ウィルス、プラスメピン、カテプシンDおよび原生動物酵素を阻害する方法。
【請求項38】
認知性疾患および神経変性疾患を処置する、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
アルツハイマー病を処置する、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
薬学的に有効なキャリア中に、有効量の請求項1に記載の化合物、および有効量のコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニストを含む、薬学的組成物。
【請求項41】
薬学的に有効なキャリア中に、有効量の請求項29に記載の化合物、および有効量のコリンエステラーゼ阻害剤またはムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニストを含む、薬学的組成物。
【請求項42】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。
【請求項43】
アルツハイマー病を処置する、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項29に記載の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。
【請求項45】
アルツハイマー病を処置する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の化合物を、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤または非ステロイド性抗炎症剤と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。
【請求項47】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンである、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
アルツハイマー病を処置する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記非ステロイド性抗炎症剤がイブプロフェン、レラフェンまたはナプロキセンである、請求項46に記載の方法。
【請求項50】
アルツハイマー病を処置する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項29に記載の化合物を、有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤または非ステロイド性抗炎症剤と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。
【請求項52】
前記HMG−CoAレダクターゼ阻害剤が、アトルバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチンまたはロスバスタチンである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
アルツハイマー病を処置する、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記非ステロイド性抗炎症剤がイブプロフェン、レラフェンまたはナプロキセンである、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
アルツハイマー病を処置する、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
有効量の請求項1に記載の化合物、ならびに有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤または非ステロイド性抗炎症剤を含む、薬学的組成物。
【請求項57】
有効量の請求項29に記載の化合物、ならびに有効量のγセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤または非ステロイド性抗炎症剤を含む、薬学的組成物。
【請求項58】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項1に記載の少なくとも1種の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニスト、γセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤および非ステロイド性抗炎症剤よりなる群から選択される1種以上の化合物と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。
【請求項59】
認知性疾患または神経変性疾患の処置を必要とする患者に、有効量の請求項29に記載の少なくとも1種の化合物を、有効量のコリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン様mアゴニストもしくはmアンタゴニスト、γセクレターゼ阻害剤、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤および非ステロイド性抗炎症剤よりなる群から選択される1種以上の化合物と組み合わせて投与する工程を含む、認知性疾患または神経変性疾患を処置する方法。

【公表番号】特表2008−543849(P2008−543849A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−516997(P2008−516997)
【出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/022918
【国際公開番号】WO2006/138264
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】