説明

アスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置

【課題】散布ノズルの目詰まりを短時間で確実に除去する。
【解決手段】目詰まり除去用の高圧エアをコンプレッサ27から目詰まり除去用電磁開閉弁26を介して目詰まりチェック用圧縮エア配管bに散布ノズル1の手前で接続してノズル本体5に供給する目詰まり除去用高圧エア配管cを設け、
散布ノズル1に供給する高圧エアは、監視装置により目詰まりが検知されると、目詰まりが検知された散布ノズル1に対して、目詰まり検知後の散布停止時に圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに高圧エアを所定時間供給するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置に関するものであり、特に、目詰まりを検知することが可能な監視装置によって検知された散布ノズル目詰まりを、短時間で確実に除去することが可能なアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アスファルト乳剤の散布に関する従来技術として、例えば、次のような乳剤散布装置が知られている。図6を参照して、この乳剤散布装置に用いられている散布ノズルから説明する。散布ノズル1は、開閉バルブ2と一体に構成され、該開閉バルブ2における支持筒3の部分がスプレーバー4を上下方向に貫通して固定され、散布ノズル1と開閉バルブ2とは、この支持筒3の部分でスプレーバー4に取り付けられている。スプレーバー4の内部と支持筒3の内部とは、支持筒3に開口された通孔3aを介して連通している。
【0003】
前記支持筒3の下端に、散布ノズル1におけるノズル本体5が固定されている。散布ノズル1は、該ノズル本体5の下端部にノズルチップ(噴出口)6が形成されている。ノズル本体5の側部には、洗浄用エア供給口7がノズル本体5の内部5aに連通して取り付けられ、該洗浄用エア供給口7の背面側には、コンプレッサからのエア配管aが接続されている。また、ノズル本体5の側部における他の部位には、先端部がノズル本体5の内部5aに臨むようにしてノズルヒータ8が取り付けられている。ノズル本体5の内部5aは、該ノズルヒータ8で加熱されて、アスファルト乳剤が固化しない散布に適した温度(60〜70℃)に維持されている。
【0004】
前記開閉バルブ2は、支持筒3の上部にエアシリンダ9が固定され、該エアシリンダ9には、コンプレッサからのエア配管aが接続されている。前記支持筒3内に挿通された弁軸10の下端部には逆円錐形の弁体11aが備えられ、該弁軸10の上端部は、エアシリンダ9内に上下動自在に設けられたピストンに連結されている。
【0005】
そして、常時は、エアシリンダ9内に収納されたコイルスプリングにより、前記ピストンを介して弁軸10が下方に付勢され、弁体11aが弁座11bに圧接されて、開閉バルブ2は閉状態となっている。一方、エアシリンダ9内に圧縮エアが供給されると、前記ピストンが上方に押し上げられ、弁軸10を介して弁体11aが上昇し、該弁体11aと弁座11bとの間に隙間が形成されて開閉バルブ2は開状態に転じる。この結果、スプレーバー4の内部とノズル本体5の内部5aとが、通孔3a及びノズル本体5部の流路12を介して連通し、アスファルト乳剤が、スプレーバー4からノズル本体5の内部5aに供給されて、その供給圧によりノズルチップ6から散布される。
【0006】
乳剤散布装置は、スプレーバーに複数個の上記散布ノズルを取り付けた乳剤散布機構が備えられている。各散布ノズルは、前記開閉バルブと、コンプレッサからの各洗浄用圧縮エア配管を開閉する各洗浄用電磁開閉弁とを備えている。各洗浄用電磁開閉弁は、自動洗浄切換スイッチのオン時に、洗浄周期設定器で定めた周期で洗浄用の圧縮エアを各散布ノズルに送り、また洗浄用開閉スイッチで選択されたときは、その選択された前記洗浄用電磁開閉弁のみが開動作して前記散布ノズルに個別に洗浄用の圧縮エアを送るように構成されている。そして、必要な散布ノズルを選択的に効率よく洗浄して、アスファルト乳剤の散布が常に良好に行えるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−3200号公報(第2〜3頁、図3、図4)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
散布ノズルを備えた乳剤散布装置は、アスファルトフィニッシャ等の舗装機械に装備されて、アスファルト舗装体の下層路面等にアスファルト乳剤を散布するものが多い。ところで、該乳剤散布装置が、タックペーバ等の舗装機械に装備される場合は、該タックペーバは、乳剤散布専用のアスファルトディストリビュータ等に比べて作業速度が遅い。このため、アスファルト乳剤の散布量は少なくなる。この散布量を少なくするためには、散布ノズルにおけるノズルチップの口径を小さくすれば、それなりに散布量は少なくなる。しかし、ノズルチップの口径をあまり小さくすると、前記のようにアスファルト乳剤を加熱しても目詰まりが生じ易くなる。
【0008】
これに対し、上記特許文献1に記載の乳剤散布装置は、全ての散布ノズルに周期的に自動で圧縮エアを送るか、または、洗浄の必要な散布ノズルを洗浄切換スイッチで個々に選択してその間集中して圧縮エアを送って洗浄を効率よく行うようにしている。この場合、各散布ノズルに周期的に自動で圧縮エアを送って洗浄すると共に、目詰まりが生じた散布ノズルを短時間で検知して目詰まり除去の必要な散布ノズルの選択を可能にした上で、この選択された散布ノズルの目詰まりを短時間で確実に除去するという一連の作業を自動化できれば更に効率的であると考えられる。この目詰まりが生じた散布ノズルの検知については、従来、乳剤流速センサ、CCDカメラ、振動センサ、又は光センサ等の種々の検知手段が試みられているが、何れも一長一短があって実用化には至っていない。
また、散布ノズルに一旦目詰まりが生ずるとその乳剤が固着して除去することが容易でない。
【0009】
そこで、散布ノズルの目詰まりを短時間で検知して目詰まり除去の必要な散布ノズルを選択した上で、この選択された散布ノズルの目詰まり除去を確実に行うために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、開閉バルブを開動作させることによりノズル本体の内部に供給されたアスファルト乳剤を、所要路面上に散布する散布ノズルの目詰まりを目詰まり監視装置により検知して、検知された目詰まりを除去するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置であって、目詰まりチェック用の圧縮エアをコンプレッサから目詰まりチェック用電磁開閉弁を介して前記ノズル本体に供給する目詰まりチェック用圧縮エア配管と、前記目詰まりチェック用圧縮エア配管の圧縮エアを前記ノズル本体の内部に供給する逆止め弁を備えた目詰まりチェック用エア供給口と、前記ノズル本体の内部の圧力を検出する圧力センサとを前記散布ノズルに装着し、該散布ノズルによる前記アスファルト乳剤の散布停止時に、前記目詰まりチェック用エア供給口から前記ノズル本体の内部に圧縮エアを供給するとともに前記圧縮エアの供給停止後の前記ノズル本体の内部の圧力変化を前記圧力センサで検出し、該検出された圧力変化特性から前記散布ノズルの目詰まりを監視するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置において、目詰まり除去用の高圧エアをコンプレッサから目詰まり除去用電磁開閉弁を介して前記目詰まりチェック用圧縮エア配管に前記散布ノズルの手前で接続してノズル本体に供給する目詰まり除去用高圧エア配管を設け、前記散布ノズルに供給する高圧エアは、前記監視装置により目詰まりが検知されると、目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに前記高圧エアを所定時間供給するように構成してなるアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置を提供する。
【0011】
この構成によれば、圧縮エアの供給停止直後の圧力センサの検出圧がほぼゼロまで低下したときは、供給された圧縮エアが散布ノズルから抜けた状態であり、このとき散布ノズルは正常であることが検知される。一方、圧縮エアの供給停止後、ノズル本体の内部に圧縮エアがこもった状態となって、圧力センサの検出圧がごく僅かしか低下しないときは、散布ノズルは異常であり、散布ノズルに目詰まりの発生したことが検知される。目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、低圧な圧縮エアの短時間の供給に代えて、高圧エアを所定時間供給するようにしたので、その高圧力により散布ノズルの目詰まりの乳剤を飛散し除去することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を周期的に所定時間だけ散布する間欠散布における散布停止時であるアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置を提供する。
【0013】
この構成によれば、間欠散布における散布停止時の短時間内に、散布ノズルの目詰まり発生の有無が検知され、目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、次の周期の前記散布停止時の短時間内に、高圧エアにより散布ズルの目詰まりを除去することができる。
【0014】
請求項3記載の発明は、上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を連続的に散布する連続散布中に、上記所要路面上への前記アスファルト乳剤の散布量に対する影響を抑制可能な時間範囲内で散布を停止した当該散布の停止時であるアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置を提供する。
【0015】
この構成によれば、連続散布中に、アスファルト乳剤の散布量に対する影響を抑制可能な時間範囲内で散布を停止した当該散布の停止時は、間欠散布における散布停止時と同等の短時間である。連続散布中におけるこの短時間の散布停止時に、散布ノズルの目詰まり発生の有無が検知され、目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズル1に対して、次の前記連続散布の動作を停止させて、即ち、目詰まり検知後の前記散布停止時の短時間内に高圧エアにより散布ノズルの目詰まりを除去することができる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明は、目詰まりチェック用の圧縮エアをコンプレッサから目詰まりチェック用電磁開閉弁を介して前記ノズル本体に供給する目詰まりチェック用圧縮エア配管と、前記目詰まりチェック用圧縮エア配管の圧縮エアを前記ノズル本体の内部に供給する逆止め弁を備えた目詰まりチェック用エア供給口と、前記ノズル本体の内部の圧力を検出する圧力センサとを前記散布ノズルに装着し、該散布ノズルによる前記アスファルト乳剤の散布停止時に、前記目詰まりチェック用エア供給口から前記ノズル本体の内部に圧縮エアを供給するとともに前記圧縮エアの供給停止後の前記ノズル本体の内部の圧力変化を前記圧力センサで検出し、該検出された圧力変化特性から前記散布ノズルの目詰まりを監視するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置において、目詰まり除去用の高圧エアをコンプレッサから目詰まり除去用電磁開閉弁を介して前記目詰まりチェック用圧縮エア配管に前記散布ノズルの手前で接続してノズル本体に供給する目詰まり除去用高圧エア配管を設け、前記散布ノズルに供給する高圧エアは、前記監視装置により目詰まりが検知されると、目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに前記高圧エアを所定時間供給するようにしたので、まず、目詰まり監視装置により、圧縮エアの供給停止直後の圧力センサの検出圧がほぼゼロまで低下することで、散布ノズルの正常を検知し、圧縮エアの供給停止後、圧力センサの検出圧がごく僅かしか低下しないときに、散布ノズルに目詰まりの発生したことを検知することで、散布ノズルの目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、低圧な圧縮エアの短時間の供給に代えて、高圧エアを所定時間供給するようにしたので、その高圧力により散布ノズルの目詰まりの乳剤を短時間で確実に飛散し除去することができるという利点がある。
【0017】
請求項2記載の発明は、上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を周期的に所定時間だけ散布する間欠散布における散布停止時としたので、間欠散布における散布停止時の短時間内に、散布ノズルの目詰まり発生の有無が検知され、目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、次の周期の前記散布停止時の短時間内に、高圧エアにより散布ズルの目詰まりを確実に除去することができるという利点がある。
【0018】
請求項3記載の発明は、上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を連続的に散布する連続散布中に、上記所要路面上への前記アスファルト乳剤の散布量に対する影響を抑制可能な時間範囲内で散布を停止した当該散布の停止時としたので、連続散布中における短時間の散布停止時に、散布ノズルの目詰まりが検知されると、目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズル1に対して、次の前記連続散布の動作を停止させて、即ち、目詰まり検知後の前記散布停止時の短時間内に高圧エアにより散布ノズルの目詰まりを確実に除去することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
開閉バルブを開動作させることによりノズル本体の内部に供給されたアスファルト乳剤を、所要路面上に散布する散布ノズルの目詰まりを目詰まり監視装置により検知して、検知された目詰まりを除去するという目的を、
目詰まりチェック用の圧縮エアをコンプレッサから目詰まりチェック用電磁開閉弁を介して前記ノズル本体に供給する目詰まりチェック用圧縮エア配管と、前記目詰まりチェック用圧縮エア配管の圧縮エアを前記ノズル本体の内部に供給する逆止め弁を備えた目詰まりチェック用エア供給口と、前記ノズル本体の内部の圧力を検出する圧力センサとを前記散布ノズルに装着し、該散布ノズルによる前記アスファルト乳剤の散布停止時に、前記目詰まりチェック用エア供給口から前記ノズル本体の内部に圧縮エアを供給するとともに前記圧縮エアの供給停止後の前記ノズル本体の内部の圧力変化を前記圧力センサで検出し、該検出された圧力変化特性から前記散布ノズルの目詰まりを監視するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置において、目詰まり除去用の高圧エアをコンプレッサから目詰まり除去用電磁開閉弁を介して前記目詰まりチェック用圧縮エア配管に前記散布ノズルの手前で接続してノズル本体に供給する目詰まり除去用高圧エア配管を設け、前記散布ノズルに供給する高圧エアは、前記監視装置により目詰まりが検知されると、目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに前記高圧エアを所定時間供給するように構成してなるアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置により実現した。
【実施例1】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に従って詳述する。図1は、散布ノズルの縦断面図、図2は、散布ノズルへの目詰まりチェック用エア供給口及び圧力センサ等の取付け位置関係をノズル本体を平断面して示す図、図3は、系統図である。なお、図1及び図2において前記図6における部材及び部位と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以って示し、重複した説明を省略する。
【0021】
まず、本実施例に係るアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置の構成を説明する。図1及び図2に示すように、本実施例における散布ノズル1には、前記洗浄用エア供給口(図6参照)が取付けられていたノズル本体5の側部の部位に、該洗浄用エア供給口と共用となる逆止め弁13aを備えた目詰まりチェック用エア供給口13が取付けられ、該目詰まりチェック用エア供給口13とほぼ対向した部位にノズル本体5の内部5aの圧力を検出する圧力センサ14が取付けられている。圧力センサ14は、防水構造に優れ、急激な圧力変化及び高温流体でも測定可能なアスファルト乳剤対応型のものが用いられている。目詰まりチェック用エア供給口13の側方にノズルヒータ8が取付けられ、該ノズルヒータ8とほぼ対向した部位にノズル本体5の内部5aの温度を検出するための熱電対15が取付けられている。
【0022】
一方、開閉バルブ2側のエアシリンダ9には、ピストン16が上下動自在に内装され、該ピストン16とエアシリンダ9の上部内壁との間にコイルスプリング17が縮設されている。常時は、該コイルスプリング17により、前記ピストン16を介して弁軸10が下方に付勢され、弁体11aが弁座11bに圧接されて、開閉バルブ2は閉状態となる。また、エア配管aからエアシリンダ9内にノズル開閉用の圧縮エアが供給されると、前記ピストン16が上方に押し上げられ、弁軸10を介して弁体11aが上昇して開閉バルブ2は開状態に転じる。この開閉バルブ2の開動作により、アスファルト乳剤が、スプレーバー4からノズル本体5の内部5aに供給されて、その供給圧によりノズルチップ6から散布される。該ノズルチップ6の口径は、アスファルト乳剤の散布量を少なくし且つ、目詰まりを生じにくくするため、1.6mmφ程度に形成されている。
【0023】
図3は、アスファルト乳剤の供給系統、ノズル開閉用及び目詰まりチェック用の各圧縮エアの供給系統、目詰まり除去用の各高圧エアの供給系統、並びにこれらの系統を制御するための制御系統等を示している。同図に示すように、アスファルト乳剤の供給系統は、アスファルト乳剤が収容された乳剤タンク18からの乳剤配管nがフィルタ19及び乳剤ポンプ20を介してスプレーバー4の一端に接続されている。散布ノズル1からのアスファルト乳剤の散布量は、前記乳剤ポンプ20の回転数を変えることにより、所望の散布量に調整することができる。
【0024】
前記スプレーバー4は、その長手方向が舗装機械の幅方向に沿うように、当該舗装機械の下部に配設されており、該スプレーバー4には、その長手方向に所定間隔を開けて、散布ノズル1及び開閉バルブ2の複数組が取付けられている。なお、図3は、一本だけのスプレーバー4を示しているが、通常は、一対のスプレーバー4,4が、舗装機械の進行方向に位置をずらして設けられ且つ、該一対のスプレーバー4,4は、舗装機械の幅方向に相対的に移動可能とされて、伸縮自在のスプレーバーとして機能するように構成されている。
【0025】
ノズル開閉用の圧縮エアの供給系統は、複数個の開閉バルブ2…のそれぞれに対応した複数個の乳剤用電磁開閉弁21…が設けられ、コンプレッサ22からの各ノズル開閉用圧縮エア配管aが各乳剤用電磁開閉弁21を介して、対応した各開閉バルブ2のエアシリンダに接続されている。複数個の乳剤用電磁開閉弁21…には、それぞれに対応した乳剤用開閉スイッチ23が付設されている。
【0026】
また、目詰まりチェック用の圧縮エアの供給系統は、複数個の散布ノズル1…のそれぞれに対応した複数個の目詰まりチェック用電磁開閉弁24…が設けられ、コンプレッサ22からの各目詰まりチェック用圧縮エア配管bが各目詰まりチェック用電磁開閉弁24を介して、対応した各散布ノズル1の目詰まりチェック用エア供給口13に接続されている。複数個の目詰まりチェック用電磁開閉弁24…には、それぞれに対応した目詰まりチェック用開閉スイッチ25が付設されている。
【0027】
さらに、目詰まり除去用の高圧エアの供給系統は、複数個の散布ノズル1…のそれぞれに対応した複数個の目詰まり除去用電磁開閉弁26…が設けられ、コンプレッサ27からの各目詰まり除去用高圧エア配管cが各目詰まり除去用電磁開閉弁26を介して、対応した各散布ノズル1の手前で前記目詰まりチェック用圧縮エア配管bに接続されて目詰まりチェック用エア供給口13に接続されている。複数個の目詰まり除去用電磁開閉弁26…には、それぞれに対応した目詰まり除去用開閉スイッチ28が付設されている。
【0028】
上記各系統を制御するための制御系統には、マイコン内臓の制御装置29が設けられている。制御装置29には、前記複数個の乳剤用開閉スイッチ23…のそれぞれに対応した操作スイッチが設けられている。手動制御の際は、該操作スイッチを選択的に操作することにより、乳剤用開閉スイッチ23を選択的にオン動作させ、これに対応した乳剤用電磁開閉弁21を開いて、複数個の開閉バルブ2…に対し選択的に開動作させることができる。
【0029】
制御装置29には、前記複数個の目詰まりチェック用開閉スイッチ25…のそれぞれに対応した操作スイッチが設けられている。手動制御の際は、該操作スイッチを選択的に操作することにより、目詰まりチェック用開閉スイッチ25を選択的にオン動作させ、これに対応した目詰まりチェック用電磁開閉弁24を開いて、複数個の散布ノズル1…に対し選択的に目詰まりチェックを行わせることができる。
【0030】
また、制御装置29には、前記複数個の目詰まり除去用開閉スイッチ28…のそれぞれに対応した操作スイッチが設けられている。手動制御の際は、該操作スイッチを選択的に操作することにより、前記目詰まり除去用開閉スイッチ28を選択的にオン動作させ、これに対応した目詰まり除去用電磁開閉弁26を開く一方で目詰まりチェック用電磁開閉弁24を閉じて、複数個の散布ノズル1…に対し選択的に目詰まり除去を行わせることができる。
【0031】
さらに、前記制御装置29には、乳剤用開閉スイッチ23、目詰まりチェック用開閉スイッチ25又は目詰まり除去用開閉スイッチ28の各開動作時間、即ち、散布ノズル1の散布時間又は該散布ノズル1への目詰まりチェック用の圧縮エア供給時間又は目詰まり除去用の高圧エア供給時間を設定するための各動作時間タイマと、
乳剤散布と目詰まりチェックの自動制御に際して、乳剤用開閉スイッチ23、目詰まりチェック用開閉スイッチ25の各オン動作周期、即ち、散布ノズル1による間欠散布の際の散布周期又は散布ノズル1の目詰まりチェックを周期的に行う際の目詰まりチェック用の圧縮エア供給周期を設定するための周期タイマと、該周期タイマの周期を変更調節するための周期設定器30と、前記動作時間タイマ及び周期タイマを動作させてアスファルト乳剤の散布又は目詰まりチェックを自動的に行うか、又は前記動作時間タイマ及び周期タイマを非動作としてアスファルト乳剤の散布又は目詰まりチェックを、前記のように手動で行うかを選択する散布及び目詰まりチェック用自動切換スイッチ31とが備えられている。
【0032】
加えて、前記制御装置29には、目詰まり除去の自動制御に際して、目詰まり除去用開閉スイッチ28をオン動作させ、前記散布ノズル1による間欠散布の際の散布ノズル1の目詰まりチェックにより目詰まりの発生が検知されると、目詰まりが検知された当該散布ノズル1に対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に目詰まりチェック用開閉スイッチ25のオン動作周期のオン動作を一時停止し、即ち、目詰まりチェック用の圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに前記目詰まり除去用の高圧エアを所定時間供給するように前記動作時間タイマを作動させて目詰まり除去を自動的に行うか、又は手動で行うかを選択する目詰まり除去用自動切換スイッチ32が備えられている。
【0033】
上記のように、制御装置29は、アスファルト乳剤の散布と目詰まりチェック並びに目詰まり除去の3動作を自動又は手動の各制御モードに設定することができる。そして当該3動作を自動制御モードに設定するとともにアスファルト乳剤の散布を間欠散布させる際は、該間欠散布における各散布停止のタイミングに連動して、各散布ノズル1…へ目詰まりチェック用の圧縮エアを所定の短時間だけ供給するように設定できる。
【0034】
また、前記制御装置29には、前記各圧力センサ14からのセンサ出力線33…が接続されている。そして、目詰まりチェック用圧縮エアの供給停止直後の前記ノズル本体5の内部5aの圧力変化を圧力センサ14で検出し、該検出された圧力変化特性から、制御装置26におけるマイコンにより、散布ノズル1の目詰まり発生の有無が検知される。この目詰まり発生の有無は、例えば、正常な散布ノズル1と目詰まり発生の生じた散布ノズル1との両圧力変化特性の差を、マイコン機能で判断させることにより行われる。この各散布ノズル1の目詰まり発生の有無は、舗装機械における運転席の目詰まり監視表示器に表示されてオペレータにリアルタイムで情報が提供される。
【0035】
さらに、前記制御装置29には、前記散布ノズル1…の目詰まりの発生が検知された当該散布ノズル1に対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に目詰まりチェック用開閉スイッチ25のオン動作周期のオン動作の一時停止と、代わりに目詰まり除去用の高圧エアを所定時間だけ供給するように設定でき、この目詰まり除去が行われているON/OFF情報も前記監視表示器に表示される。
【0036】
次に、図4を用いて、上述のように構成されたアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置の作用を説明する。図4は、アスファルト乳剤を1秒の周期(3分以内の範囲で設定調整が可能)で0.2秒間だけ散布eする間欠散布における各散布停止のタイミングに連動して目詰まりチェック用の圧縮エアを0.2秒間供給したときのノズル本体5の内部5aの圧力変化特性を圧力センサ14で検出した例を示している。
【0037】
散布ノズル1によりアスファルト乳剤を0.2秒間だけ散布eした各散布停止のタイミングで、目詰まりチェック用エア供給口13からノズル本体5の内部5aに、目詰まりチェック用の圧縮エアが0.2秒間供給されると、ノズル本体5の内部5aは、その圧縮エアの圧力fで0.2秒間上昇する。散布ノズル1が正常であると、圧縮エアの供給停止直後に供給された圧縮エアはノズルチップ6から抜けて、圧力センサ14の検出圧は、ほぼゼロになる。一方、散布ノズル1のノズルチップ6に目詰まりが発生すると、そのノズルチップ6の目詰まり、逆止め弁13a及び閉状態の開閉バルブ2により、ノズル本体5の内部5aは閉空間となって、圧縮エアの供給停止後もノズル本体5の内部5aには圧縮エアがこもった状態gとなって、圧力センサ14の検出圧は、ごく僅かしか低下しない。
【0038】
上記の正常な散布ノズル1と目詰まり発生の生じた散布ノズル1との両圧力変化特性の差が、制御装置29におけるマイコン機能で判断されることにより、散布ノズル1の目詰まり発生の有無が検知される。そして、この目詰まり発生の有無の検知は、間欠散布における散布停止期間である0.8秒の間に行われる。なお、前述したように、目詰まりチェック用エア供給口13と洗浄用エア供給口とは、共用となっているので、散布ノズル1に目詰まりが生じていないときは、0.2秒間の目詰まりチェック用の圧縮エアの供給毎に、散布ノズル1はエア洗浄されることになる。
【0039】
散布ノズル1に目詰まりが発生したときは、制御装置29における当該目詰まりの発生した散布ノズル1に対応した操作スイッチを選択的に操作することにより、目詰まり除去用開閉スイッチ28を選択的にオン動作させ、これに対応した目詰まり除去用電磁開閉弁26を開いて、目詰まりの発生した散布ノズル1に約1MPaの高圧エアを供給し、固着した乳剤を飛散して除去することができる。前記制御装置29における操作スイッチの選択的な操作は、自動又は手動の何れでも行わせることができる。
【0040】
即ち、操作スイッチの選択を自動で行わせる場合は、散布及び目詰まりチェック自動切換スイッチ31のほか目詰まり除去用自動切換スイッチ32もオン動作させ、散布ノズル1の目詰まりの発生が検知されると(図4のg参照)、目詰まりが検知された当該散布ノズル1に対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に目詰まりチェック用の約0.5MPaの圧縮エアの供給を一時停止させて、代わりに前記目詰まり除去用の約1MPaの高圧エアを前記動作時間タイマで設定した所定時間0.6秒間供給し(図4のh参照)、その高圧力により散布ノズルの目詰まりを除去することができる。この高圧エアを供給する所定時間0.6秒間は、1秒間の周期を有効に使えるからであり前記圧縮エアの供給時間0.2秒間と比較して長く取ることができ、約1MPaの高圧力と相俟って目詰まりを除去することに効果がある。以上により、目詰まりの除去が行われた後は、再び正常な間欠散布と目詰まりチェックの動作周期に戻ることができる。
【0041】
図5(A)は、目詰まりの発生していない正常な複数個の散布ノズル1…により、間欠散布を行ったときのアスファルト乳剤散布面Aの前後左右の重なり例を示している。散布乳剤の進行方向前後の重なり幅wは、単位散布幅Wのほぼ3分の1となり、また散布乳剤は左右方向にも十分に重なって、前記のようにノズルチップ6の口径を1.6mmφ程度に小さく形成し、さらに間欠散布により、アスファルト乳剤散布量を少なくしても、乳剤が散布されていない部分は殆ど生じることがなく、適正なアスファルト乳剤散布面となっている。
【0042】
図5(B)は、間欠散布の途中で目詰まりが発生した散布ノズル1が1個あった例を示す。この例では、中央部の散布ノズル1が第2周期の散布の途中で目詰まりが発生し、当該散布ノズルに対して、第3周期に目詰まりチェック用圧縮エアの供給を停止し、代わりに目詰まり除去用の高圧エアを供給して目詰まりを除去し、第4周期に再び正常な間欠散布の動作周期に戻ることができたアスファルト乳剤散布面Aの欠損を最小限に留めた散布例を示している。
【0043】
アスファルト乳剤を連続的に散布する際の散布ノズル1の目詰まりチェックと目詰まり除去を説明する。このときの目詰まりチェックは、アスファルト乳剤の連続散布中に、例えば0.7秒間の一瞬間だけ乳剤散布を一時停止して実行する。即ち、この0.7秒間の間に、ノズル本体5の内部5aに、目詰まりチェック用の圧縮エアを0.2秒間供給し、該圧縮エアの供給一時停止直後の前記ノズル本体5の内部5aの圧力変化特性から、散布ノズル1の目詰まり発生の有無を検知する。
【0044】
散布ノズルの目詰まりが検知されると、この目詰まりが検知された当該散布ノズル1に対して、次の前記連続散布の動作を0.7秒間停止させて、即ち、目詰まり検知後の前記散布停止時に目詰まりチェック用の約0.5MPaの圧縮エアの供給を一時停止させて、代わりに前記目詰まり除去用の約1MPaの高圧エアを前記動作時間タイマで設定した所定時間0.6秒間供給し、その前記圧縮エアの供給時間0.2秒間と比較して長い供給時間と約1MPaの高圧力と相俟って目詰まりを除去することができる。以上により、目詰まりの除去が行われた後は、再び正常な連続散布の動作に戻ることができる。
【0045】
前記連続散布中における0.7秒間の乳剤散布停止時間は、前記間欠散布における散布停止時間0.8秒間よりも短い時間であり、アスファルト乳剤の散布量に対する影響を十分に抑制することが可能な時間である。
【0046】
上述したように、本実施例に係るアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置においては、まず、散布ノズル目詰まり監視装置により、アスファルト乳剤を周期的に所定時間だけ散布する間欠散布における散布停止時に、ノズル本体5の内部5aに目詰まりチェック用の圧縮エアを供給し、該圧縮エアの供給停止直後の圧力センサ14の検出圧がほぼゼロまで低下することで、散布ノズル1は正常であることを検知し、圧縮エアの供給停止後、圧力センサ14の検出圧がごく僅かしか低下しないときに、散布ノズル1に目詰まりの発生したことを検知し、目詰まりが検知された当該散布ノズルの目詰まり除去は、散布ノズル目詰まり除去装置により、目詰まりが検知された当該散布ノズル1…に対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に目詰まりチェック用圧縮エアの動作周期における供給を一時停止し、代わりに目詰まり除去用の高圧エアを所定時間供給するようにしたので、その高圧力により散布ノズルの目詰まりの固着した乳剤を短時間で確実に除去することができる。
【0047】
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例に係るアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置における散布ノズルの縦断面図。
【図2】上記実施例において散布ノズルへの目詰まりチェック兼除去用エア供給口及び圧力センサ等の取付け位置関係をノズル本体を平断面して示す図。
【図3】上記実施例の系統図。
【図4】上記実施例において散布ノズルの目詰まり除去時におけるノズル本体内部の圧力を示す図。
【図5】上記実施例において間欠散布によるアスファルト乳剤散布面を示し、(a)は正常散布の前後左右の重なり例を示す図、(b)は目詰まりが発生した散布ノズルが1個あった場合の散布の例を示す図。
【図6】従来の散布ノズルの一部断面正面図。
【符号の説明】
【0049】
1 散布ノズル
2 開閉バルブ
4 スプレーバー
5 ノズル本体
5a ノズル本体の内部
6 ノズルチップ
13 目詰まりチェック用エア供給口
13a 逆止め弁
14 圧力センサ
22 エアコンプレッサ(圧縮エア用)
24 目詰まりチェック用電磁開閉弁
25 目詰まりチェック用開閉スイッチ
26 目詰まり除去用電磁開閉弁
27 エアコンプレッサ(高圧エア用)
28 目詰まり除去用開閉スイッチ
29 制御装置
30 周期設定器
31 散布及び目詰まりチェック用自動切換スイッチ
32 目詰まり除去用自動切換スイッチ
33 センサ出力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉バルブを開動作させることによりノズル本体の内部に供給されたアスファルト乳剤を、所要路面上に散布する散布ノズルの目詰まりを目詰まり監視装置により検知して、検知された目詰まりを除去するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置であって、
目詰まりチェック用の圧縮エアをコンプレッサから目詰まりチェック用電磁開閉弁を介して前記ノズル本体に供給する目詰まりチェック用圧縮エア配管と、前記目詰まりチェック用圧縮エア配管の圧縮エアを前記ノズル本体の内部に供給する逆止め弁を備えた目詰まりチェック用エア供給口と、前記ノズル本体の内部の圧力を検出する圧力センサとを前記散布ノズルに装着し、該散布ノズルによる前記アスファルト乳剤の散布停止時に、前記目詰まりチェック用エア供給口から前記ノズル本体の内部に圧縮エアを供給するとともに前記圧縮エアの供給停止後の前記ノズル本体の内部の圧力変化を前記圧力センサで検出し、該検出された圧力変化特性から前記散布ノズルの目詰まりを監視するアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり監視装置において、
目詰まり除去用の高圧エアをコンプレッサから目詰まり除去用電磁開閉弁を介して前記目詰まりチェック用圧縮エア配管に前記散布ノズルの手前で接続してノズル本体に供給する目詰まり除去用高圧エア配管を設け、
前記散布ノズルに供給する高圧エアは、前記監視装置により目詰まりが検知されると、目詰まりが検知された当該散布ノズルに対して、目詰まり検知後の前記散布停止時に圧縮エアの供給を一時停止し、代わりに前記高圧エアを所定時間供給するように構成してなることを特徴とするアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置。
【請求項2】
上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を周期的に所定時間だけ散布する間欠散布における散布停止時であることを特徴とする請求項1記載のアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置。
【請求項3】
上記散布ノズルによる上記アスファルト乳剤の散布停止時は、前記アスファルト乳剤を連続的に散布する連続散布中に、上記所要路面上への前記アスファルト乳剤の散布量に対する影響を抑制可能な時間範囲内で散布を停止した当該散布の停止時であることを特徴とする請求項1記載のアスファルト乳剤散布ノズル目詰まり除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−7136(P2006−7136A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−189872(P2004−189872)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(501132804)住友建機製造株式会社 (271)
【Fターム(参考)】