説明

アタッチメント及び内視鏡システム

【課題】着脱が容易で且つ意図しない脱落を防止できるアタッチメントを提供すること。
【解決手段】内視鏡装置100に装着されて内視鏡装置100の状態を保持するアタッチメントA1であって、内視鏡装置100の外面に接する第一接触部材13及び第二接触部材13と、これら接触部材13とを連結するフレーム10(弾性部材)と、を備え、これら接触部材13との少なくともいずれかは、内視鏡装置100の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面(被接触面M1)のいずれか一方に当接する当接面20(当接部)と、前記一対の面の面方向に対して交差する方向へ当接面20から延びる突出部22と、突出部22に設けられ前記外面のうち前記一対の面とは異なる面に向けられた押圧面23(押圧部)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アタッチメント及び内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、観察対象物の内部など、観察者が直接目視できない場所を観察する内視鏡装置が知られている。
例えば、特許文献1には、細長で可撓性を有する湾曲部が先端に設けられかつ内部に複数の操作ワイヤが挿通される挿入部と、この挿入部の基端部に連設される操作部とを備えた内視鏡が開示されている。特許文献1に記載の内視鏡に設けられた操作部は、筐体となる操作部本体と、操作部本体に設けられて操作者に把持される把持部と、把持部に設けられて挿入部内の複数の操作ワイヤを操作する湾曲レバーとを備えている。
特許文献1に記載の内視鏡では、操作部の湾曲レバーを操作して、複数の牽引ワイヤの引っ張り状態及び弛み状態を選択的に調節することにより、湾曲部先端の観察窓の向きを自在に変更可能とすることができる。
上記従来の内視鏡では、挿入部の先端に位置する湾曲部を特定の向き及び角度で固定する場合、操作ワイヤを保持してロックする機構が必要となる。このようなロック機構の例として、例えば、特許文献2には、湾曲部の動きを固定するためのロック機構が設けられた内視鏡が開示されている。特許文献2に記載のロック機構は、操作部内部に一体に組み込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−207598号公報
【特許文献2】特開2008−35882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献2に記載のロック機構は、操作部内部に一体に組み込まれていて容易に着脱することができず、操作部全体の大きさの小型化、軽量化の支障となっていた。ここで、ロック機構を操作部に対して着脱可能なアタッチメントとすることも考えられるが、この場合、内視鏡が落下したり他の物体に衝突したりした場合にロック機構が意図せずに脱落するのを防止する必要がある。しかしながら、着脱が容易で且つ意図しない脱落を防止できるアタッチメントは知られていなかった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内視鏡装置への着脱が容易で且つ意図しない脱落を防止できるアタッチメントを提供することである。
また、本発明の他の目的は、内視鏡装置の小型化及び軽量化を実現するアタッチメント及び内視鏡システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のアタッチメントは、内視鏡装置に装着されて前記内視鏡装置の状態を保持するアタッチメントであって、前記内視鏡装置の外面に接する第一接触部材及び第二接触部材と、前記第一接触部材と前記第二接触部材とを連結する弾性部材と、を備え、前記第一接触部材と前記第二接触部材との少なくともいずれかは、前記内視鏡装置の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面のいずれか一方に当接する当接部と、前記一対の面の面方向に対して交差する方向へ前記当接部から延びる突出部と、前記突出部に設けられ前記外面のうち前記一対の面とは異なる面に向けられた押圧部と、を有することを特徴とするアタッチメントである。
【0007】
また、前記弾性部材は、前記第一接触部材と前記第二接触部材とがともに前記内視鏡装置の外面に接している状態で前記弾性部材が前記内視鏡装置に対して所定の一軸を回動中心として回動可能となるように、前記第一接触部材及び前記第二接触部材に対して回動可能に連結されていることが好ましい。
【0008】
また、本発明のアタッチメントは、所定の中立位置から傾倒される棒状の操作部材が突出して設けられた内視鏡本体部に取り付けられるアタッチメントであり、前記操作部材が傾倒される際の揺動中心を通る直線のうちの一つが前記所定の一軸となる位置にて、前記内視鏡装置の外面に対して前記第一接触部材及び前記第二接触部材が接し、前記弾性部材は、前記第一接触部材及び前記第二接触部材が前記位置に接している状態で前記操作部材の突出端の前記所定の一軸方向への移動軌跡と平行に延びる弧状部を有するフレームと、前記フレームの少なくとも前記弧状部に形成され前記移動軌跡と平行な方向に長い案内壁部と、前記案内壁部に沿って所定の摺動抵抗を有する状態で移動可能に前記フレームに連結され前記操作部材の突出端に接続される連結部と、前記第一接触部材と前記フレームとの間、及び前記第二接触部材と前記フレームとの間の少なくとも何れかに介在された高摩擦部材と、を備え、前記アタッチメントは、前記連結部による摺動抵抗及び前記高摩擦部材による摺動抵抗によって、前記操作部材の突出端が中立位置へ戻ろうとする力に抗して前記操作部材を傾倒状態で保持することが好ましい。
【0009】
また、本発明のアタッチメントは、所定の中立位置から傾倒される棒状の操作部材が突出して設けられた内視鏡本体部に取り付けられるアタッチメントであり、前記操作部材が傾倒される際の揺動中心を通る直線のうちの一つが前記所定の一軸となる位置にて、前記内視鏡装置の外面に対して前記第一接触部材及び前記第二接触部材が接し、前記弾性部材は、前記第一接触部材及び前記第二接触部材が前記位置に接している状態で前記操作部材の突出端の前記所定の一軸方向への移動軌跡と平行に延びる弧状部を有するフレームと、前記フレームの少なくとも前記弧状部に形成され前記移動軌跡と平行な方向に長く、前記移動軌跡と交差する方向への凹凸を有する案内壁部と、前記案内壁部に沿って移動可能に前記フレームに連結され前記操作部材の突出端に接続される連結部と、前記係合部に設けられ前記連結部を前記凹凸に係合させる係合部と、前記第一接触部材と前記フレームとの間、及び前記第二接触部材と前記フレームとの間の少なくとも何れかに介在された高摩擦部材と、を備え、前記アタッチメントは、前記係合部が前記凹凸に係合すること及び前記高摩擦部材による摺動抵抗によって、前記操作部材の突出端が中立位置へ戻ろうとする力に抗して前記操作部材を傾倒状態で保持するようになっていてもよい。
【0010】
また、前記係合部は、前記突出端から前記揺動中心へ向かう方向への押圧力によって前記凹凸との係合が解除され、前記押圧力が解除されると付勢力により前記連結部を前記凹凸に係合される付勢手段を有することが好ましい。
【0011】
また、前記当接部は、前記内視鏡装置の外面に形成された窪みに挿入されるピンを有していることが好ましい。
【0012】
また、前記ピンは前記所定の一軸を中心軸線とする円柱形状を有していることを特徴とする。
【0013】
また、前記ピンは前記窪みに向けて付勢されていることが好ましい。
【0014】
また、本発明のアタッチメントは、前記一対の接触部材の間に、前記操作部材の周辺部に配置されかつ前記接触部材を連結するリング状部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
また、前記第一接触部材と前記第二接触部材との少なくともいずれかは、前記内視鏡装置の外面のうち前記当接部が接する面と前記押圧部が接する面との何れとも異なる方向に延びる他の面に接する支持部を有することが好ましい。
【0016】
また、本発明のアタッチメントは、前記内視鏡装置において操作者が把持する操作部の外面に取り付けられるアタッチメントであり、前記第一接触部材および前記第二接触部材は、一端が前記弾性部材に固定された棒状に形成されており、前記第一接触部材および前記第二接触部材の他端は、前記操作部を載置する際の載置面に接することが好ましい。
【0017】
また、本発明のアタッチメントは、前記内視鏡装置において内視鏡画像を表示する表示部の外枠に取り付けられるアタッチメントであり、前記第一接触部材及び前記第二接触部材は、前記外枠のうち前記表示部の表示領域が間に位置する一対の面に接し、前記フレームは、前記表示部に対する日よけとなる板状のシェード部材を有していることが好ましい。
【0018】
また、前記フレームは、前記第一接触部材及び前記第二接触部材に対して回動可能であり、前記フレームに設けられた前記シェード部材は、前記第一接触部材および前記第二接触部材に対して前記フレームが回動することにより、前記表示部において前記内視鏡画像が表示される表示領域と平行となり前記表示領域を覆う状態と、前記表示領域に対して角度を有して配置される状態とに切り替え可能であることが好ましい。
【0019】
本発明の内視鏡システムは、本発明のアタッチメントと、前記内視鏡装置であって前記ピンが挿入される窪みが形成された内視鏡装置とを備えることを特徴とする内視鏡システムである。
【発明の効果】
【0020】
本発明のアタッチメントによれば、着脱が容易で且つ意図しない脱落を防止できる。
また、本発明の内視鏡システムによれば、内視鏡装置の小型化及び軽量化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態の内視鏡装置の全体を示す斜視図である。
【図2】同実施形態に係るアタッチメントがジョイスティック(操作部材)を傾倒状態に保持した状態を示す斜視図である。
【図3】同アタッチメントの全体を示す斜視図である。
【図4】同アタッチメントと同ジョイスティックとの連結状態を示す断面図である。
【図5】同アタッチメントと操作部との接触状態を示す断面図である。
【図6】同ジョイスティックに対して同アタッチメントを脱着する際の動作を示す斜視図である。
【図7】同アタッチメントの変形例を示す図であって、(A)は通常状態、(B)は外力が加わった場合の部分断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るアタッチメントが、操作部に連結された状態を示す斜視図である。
【図9】同アタッチメントと同操作部との接触状態を示す断面図である。
【図10】同操作部に対して同アタッチメントを取り付ける際の動作を示す断面図である。
【図11】同アタッチメントが同ジョイスティックにロックされた状態を示す断面図である。
【図12】同アタッチメントのロックノブが操作された状態を示す断面図である。
【図13】同アタッチメントのスライド孔を示す斜視図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係るアタッチメントが操作部に連結された状態を示す斜視図である。
【図15】図14に示す操作部及びアタッチメントの右側面を示す図である。
【図16】図14のXVIII−XVIIIに沿う断面図である。
【図17】本発明の第4実施形態に係るアタッチメントが、モニター(表示部)に連結された状態を示す斜視図である。
【図18】図17に示す操作部及びアタッチメントの右側面を示す図である。
【図19】図17に示すアタッチメントにおける接触部材とフレーム(弾性部材)との接触状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態のアタッチメント及び内視鏡システムについて図1〜図6を参照して説明する。図1は、内視鏡システムにおける内視鏡装置を示す全体図である。図2は、内視鏡システムの斜視図であり、アタッチメントを拡大して示す図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の内視鏡システムは、内視鏡装置100と、アタッチメントA1とを備えるシステムである。
内視鏡装置100は、観察対象物の内部等に挿入される挿入パイプPと、挿入パイプPの先端に位置する撮像機構101と、撮像機構101と挿入パイプPとの間に設けられた湾曲部102と、挿入パイプPの基端部に設けられた操作部103を有する。
【0023】
撮像機構101は、たとえばCCDやCMOSなどのイメージセンサを備え、観察対象物の画像を取得する。
湾曲部102は、複数のワイヤWの先端が接続されており、ワイヤWが牽引されることにより湾曲動作する公知の筒状構造を有している。湾曲部102を湾曲動作させるためのワイヤWは、挿入パイプP内に配置されている。ワイヤWの基端は、操作部103内に配されている。
【0024】
図1及び図2に示すように、操作部103は、操作部103の筐体を構成する操作部本体1と、操作部本体1内に設置された軸受2と、軸受け2に取り付けられたジョイスティック(操作部材)3とを有する。
【0025】
軸受け2は、揺動点Rを揺動の中心としてジョイスティック3が自在に回動するようにジョイスティック3を支持する部材である。また、軸受け2には、ワイヤWの基端と連結された牽引アーム4が設けられている。
【0026】
ジョイスティック3は、図2に示すように、揺動点Rを通る互いに直交した軸線a・bを中心として回動自在に設けられている。さらに、ジョイスティック3の上端部(軸受け2に取り付けられた端部とは反対側の端部)には、ノブ5が固定されている。そして、ジョイスティック3では、操作者がノブ5を把持した状態で、揺動点Rを中心として傾倒操作される。
【0027】
牽引アーム4は、全体として円板状に形成され、ジョイスティック3の軸線を中心として、軸線a・bに対応する位置に90°の間隔をおいて4つの突出部4Aが設けられた構成とされる。また、各突出部4AにはそれぞれワイヤWが接続されており、ジョイスティック3の中立位置からの傾倒動作(図2に示す軸a,b回りの動作。矢印a1−a2方向及び矢印b1−b2方向を参照。)に伴って、牽引アーム4が揺動する。これにより、突出部4AのいずれかのワイヤWが引っ張られ、かついずれかのワイヤWの牽引力が解除される。これにより、ワイヤWに接続された湾曲部102を湾曲動作させることができる。
【0028】
ノブ5は、例えば操作者の指などを押し当てることができる略半球状に形成されている。ノブ5には、後述するノブコア15と係合する凹部5Aが形成されている。
【0029】
操作部103により、ワイヤWを介して湾曲部102を湾曲操作することで、湾曲部102の先端に位置する撮像機構101の向きを自在に変更することができる。また、操作部103での操作力は、ワイヤ牽引機構(図示略)を経由して湾曲部102に伝達される。
【0030】
図3は、アタッチメントA1の全体を示す斜視図である。図4は、アタッチメントと同ジョイスティックとの連結状態を示す断面図である。
アタッチメントA1は、図1に示す内視鏡装置100の操作部103に脱着自在に取り付けることができるようになっている(図6参照)。アタッチメントA1は、フレーム(弾性部材)10と、フレーム10に取り付けられたロックノブ(連結部)12と、フレーム10の両端に設けられた一対の接触部材(第一、第二接触部材)13を具備する。
【0031】
図2及び図3に示すように、フレーム10は弾性を有する部材により円弧状に形成された長尺体である。円弧状に形成されたフレーム10の中間部は、ジョイスティック3の突出端3Aの移動軌跡c1−c2に一致する曲率を有する。なお、フレーム10は、弾性変形可能な材料で形成されているので、若干の曲率相違は弾性変形により吸収可能である。フレーム10には、フレーム10の長さ方向に沿うスライド孔11が形成されている。スライド孔11は、ジョイスティック3の移動軌跡(矢印c1−c2で示す)に一致するように形成され、スライド孔11の内周面がロックノブ12を案内する案内壁部14となっている。
【0032】
フレーム10の長さ方向におけるスライド孔11の両端は、中間部に対してわずかに幅広に形成されている。本実施形態では、フレーム10の長さ方向におけるスライド孔11の中間部の幅寸法は、ロックノブ12に対して案内壁部14が摺動可能に接する程度の寸法となっている。
【0033】
図4に示すように、ロックノブ12は、スライド孔11の案内壁部14に摺動抵抗を有するように設けられている。また、ロックノブ12には、ノブ5に係合するノブコア15が設けられている。
ノブコア15には、ノブ5の突出端に係合するように突出した凸部(係合部)15Aが設けられている。ノブコア15に形成された凸部15Aは、ノブ5の突出端に形成された凹部(係合部)5Aに挿入される。ロックノブ12は、ノブ5の凹部(係合部)5A内に凸部15Aが係合した状態では、ジョイスティック3と一体に移動される。
【0034】
次に、アタッチメントA1のフレーム10の各端に設けられた一対の接触部材(第一、第二接触部材)13について説明する。なお、これら接触部材13は基本構成が同じであるので、一方についてのみ説明する。
図5は、アタッチメントと操作部との接触状態を示す断面図である。
図5に示すように、接触部材13は、ロック本体21と、ロック本体21とフレーム10との間に介在されたゴムシート(高摩擦部材)29とを有する。また、本実施形態では、接触部材13には、ロック本体21の側部に支持部13Aが形成されている。
【0035】
ロック本体21は、内視鏡装置100の操作部本体1の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面(以下、被接触面M1と言う)のいずれかに当接する当接面(当接部)20を有する。さらに、ロック本体21には、被接触面M1の面方向に対して交差する方向へ当接面20から延びる突出部22が設けられている。これにより、ロック本体21は、断面形状が全体として逆L字状となっている。
【0036】
突出部22には、操作部本体1の外面のうち一対の被接触面M1とは異なる位置にある被接触面(符号M2で示す)に接触する押圧面(押圧部)23が設けられている。
そして、このような互いに交差するように配置された当接面20及び押圧面23を介して、接触部材13は、内視鏡装置100の外面の被接触面M1・M2に接触しかつこれらを押圧する。
【0037】
支持部13Aは、操作部103の操作部本体1の外面のうち、ロック本体21の当接面20が接する被接触面M1と、突出部22の押圧面23が接する被接触面M2とのいずれとも異なる方向に延びる他の被接触面(図1に符号M4で示す)に接するように配置されている。被接触面M4は様々な箇所が想定されるが、本例では、図1に示すように、操作部103の上部後ろ側に位置するモニター104の外面が被接触面M4となっている。
【0038】
図5に示すように、接触部材13には、接触部材13に対するフレーム10の位置を保持する目的でロック機構90が設けられている。ロック機構90は、固定ねじ25と、固定ねじ25に螺合される止めねじ26と、止めねじ26とフレーム10外面との間に介在された平座金27とを有する。
【0039】
固定ねじ25は、ロック本体21の取付け孔21Aに圧入されている。固定ねじ25の先端部には係合ピン24が設けられている。固定ねじ25の後端は雌ねじ形状となっている。
固定ねじ25は、フレーム10の取付け孔10A及びロック本体21の取付け孔21Aを貫通している。これにより、固定ねじ25及び係合ピン24の軸線24Aを中心として、フレーム10に対してロック本体21が回動自在となっている。
固定ねじ25の先端の係合ピン24は、軸線24Aに沿って円柱状に形成されている。そして、係合ピン24は、アタッチメントA1の接触部材13が、操作部本体1の被接触面M1・M2に取り付けられた場合に、操作部本体1の窪み28に係合される。これによって係合ピン24は、アタッチメントA1を位置決め及び固定する。
【0040】
止めねじ26は、固定ねじ25の後端の雌ねじ部分に螺合される雄ねじ形状を有し、フレーム10の外面に接するように配置されている。
【0041】
平座金27は、止めねじ26をフレーム10外面から離れる方向に付勢することで、ロック本体21をフレーム10の内面に密着させる役割がある。
【0042】
ゴムシート29は、固定ねじ25と同軸をなし固定ねじが貫通する環状に形成されている。ゴムシート29は、平座金27の付勢力によりフレーム10がロック本体21側へ押されることにより、ロック本体21及びフレーム10に押し付けられる。止めねじ26を固定ねじ25へねじ込むことにより、ゴムシート29は締め付けられ、ロック本体21及びフレーム10と、ゴムシート29との間の摩擦力の大きさが変化する。
【0043】
詳細は後述するが、フレーム10は、ロックノブ12とジョイスティック3とが連結されている状態において、ジョイスティック3の動作に従って、ロック本体21に対して軸線24A回りに回動する。このときに、ロック本体21及びフレーム10と、ゴムシート29との間の摩擦力の大きさを適宜調整することにより、ロック本体21とフレーム10とを回動させるために必要な力の大きさを設定することができる。
【0044】
次に、本実施形態に係るアタッチメントA1の使用方法及び作用について説明する。図6は、ジョイスティックに対して同アタッチメントを脱着する際の動作を示す斜視図である。
図1及び図6に示すように、内視鏡装置100は、アタッチメントA1を好適に取り付けることができるように、操作部103に、係合ピン24を差し込むことができる窪み28が形成されている。
【0045】
操作者が内視鏡装置100のジョイスティック3を操作中に、特定の位置及び角度(このときの配置方向を矢印(イ)‐(ロ)方向とする)を保持することを希望したとする。この場合、操作者は、図6に矢印(ハ)で示すように、アタッチメントA1の一対の接触部材13を手で掴み、互いの接触部材13を自然状態よりも離間した状態とする。そして、操作者は、各接触部材13の当接面20及び押圧面23を、操作部本体1の外面の被接触面M1・M2にそれぞれ接触させる。さらに、操作者は、固定ねじ25先端の係合ピン24を操作部本体1の窪み28に係合させた状態で、手を放す。これにより、一対の接触部材13が、内視鏡装置100の操作部103の操作部本体1を挟むように、操作部本体1に固定される。
【0046】
このとき、支持部13Aは、被接触部M4(モニター104の外面)に当接する。さらに、係合ピン24の軸線24A(所定の一軸)は、ジョイスティック3が傾倒される際の揺動点Rを通る直線のうちの一つ(図2に符号xで示す軸線)に一致する。
【0047】
また、操作部本体1へ接触部材13を取り付ける際には、図2及び図6に示すように、軸線24Aを中心としてフレーム10の傾きを調整する。さらに、フレーム10上のロックノブ12を、ジョイスティック3の突出端3Aの位置に一致するようにスライド孔11に沿って予め位置決めしておく。
【0048】
その後、操作部本体1への接触部材13の取り付けと同時に、フレーム10とともにロックノブ12を矢印(イ)方向に移動させ、ジョイスティック3の突出端3Aに設けられたノブ5に嵌合させる。このとき、ロックノブ12とノブ5とは、ロックノブ12内に位置するノブコア15の凸部15Aを、矢印(イ)方向に移動して、ノブ5の凹部5Aに嵌合させることで合体している。また、ロックノブ12とフレーム10とは、摺動抵抗を有するように設置されているので、ジョイスティック3の突出端3Aが中立位置へ戻ろうとする力に抗して、ジョイスティック3が傾倒状態で保持される。
【0049】
すなわち、上記アタッチメントA1では、フレーム10上のロックノブ12とジョイスティック3の突出端3Aのノブ5との嵌合により、ジョイスティック3が傾倒状態で保持される。さらに、この状態で、上記アタッチメントA1は、フレーム10が両端の接触部材13を介して操作部103の操作部本体1の外面に保持される。その結果、傾倒動作したジョイスティック3の状態をそのまま維持できる。
【0050】
アタッチメントA1が内視鏡装置100の操作部103に取り付けられている状態において、操作者は、ゴムシート29による静止摩擦力を超える力でロックノブ12を移動させると、ジョイスティック3を傾倒動作させることができる。このとき、操作者がロックノブ12から手を離すと、ジョイスティック3は手を離したときの状態で保持される。
【0051】
また、内視鏡装置100の使用時に、内視鏡装置100を落下させたり、内視鏡装置100に外力が加わったりする場合や、アタッチメントA1に外力が加わる場合がある。
この場合、操作部103に取り付けられたアタッチメントA1にこれらの外力等が伝わり、アタッチメントA1のフレーム10が弾性変形する。
フレーム部10は一部が円弧状に形成されており、且つ、接触部材13は、各当接面20及び各突出部22により逆L字状となっている。このため、フレーム部10の両端が開くような外力がフレーム10に加わった場合に、各突出部22は、各突出部22が操作部本体1の外面に押し付けられるような力をフレーム部10から受ける。これにより、接触部材13と操作部本体1との摩擦力が高まり、アタッチメントA1が操作部103から外れにくくなる。
【0052】
このように、本実施形態のアタッチメントA1は、フレーム10が連結される一対の接触部材13のロック本体21に、操作部103の外面の略反対側へ向けられた被接触面M1に当接する当接面20が設けられている。さらに、ロック本体21には、被接触面M1に対して交差する方向へ延びる突出部22と、突出部22に設けられ被接触面M1とは異なる被接触面M2に向けられた押圧面23と、が設けられている。
【0053】
これにより、一対の接触部材13では、当接面20が、フレーム10の弾性力によって、操作部103の外面のうち互いに略反対側へ向けられた被接触面M1に向けて押圧される。同時に、接触部材13の突出部22に設けられた押圧面23が、フレーム10の弾性力によって、操作部103の被接触面M1とは異なる被接触面M2に向けて押圧される。その結果、接触部材13が操作部103に密着することになり、接触部材13を介して、フレーム10が操作部103に固定保持される。
すなわち、上記アタッチメントA1では、接触部材13の当接面20及び突出部22の押圧面23が、操作部103の被接触面M1・M2に向けて押圧されるから、アタッチメントA1が操作部103から外れにくい。
【0054】
また、アタッチメントA1では、接触部材13を介した取り付け、取り外しにより、操作部103への脱着が可能となる。このため、従来のようにロック機構90を操作部103に内蔵する必要がなく、結果として内視鏡システムの小型化及び軽量化を実現できる。
【0055】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
(変形例1−1)
上記実施形態では、一対の接触部材13の双方のロック本体21に、押圧面23を有する突出部22が設けられているが、突出部22は接触部材13の何れか一方に設けられていればよい。また、当接面20についても同様に、接触部材13の何れか一方に当接面20が設けられていればよい。
【0056】
(変形例1−2)
次に、図7(A)及び図7(B)を参照して本実施形態の他の変形例について説明する。図7は、アタッチメントの変形例を示す図であって、(A)は通常状態、(B)は外力が加わった場合の部分断面図である。
上記実施形態では、突出部22がロック本体21の上部に設けられているが、突出部22の位置はこれに限られない。例えば、図7(A)に示すように、突出部22に代えて、突出部22´がロック本体21の下部(上述の突出部22の位置とは反対側であって、フレーム10から遠い側)に設けられていてもよい。この場合、突出部22´は、操作部本体1の外面のうち一対の被接触面M1とは異なる位置にある下方側の被接触面(符号M3で示す)に接触する。このような構成であると、被接触面M3を、突出部22´の押圧面23´で押圧することができる。
【0057】
そして、図7(A)に示すように、アタッチメントA1の接触部材13では、通常の固定状態では、フレーム10を介して操作部103の操作部本体1の被接触面M1を、ロック本体21で挟み込む。これにより接触部材13では、接触圧(符号d1で示す)を発生させている。このとき、アタッチメントA1の接触部材13は、接触圧d1で生ずるロック本体21と操作部本体1の側面との摩擦力で、操作部本体1に固定されることになる。
【0058】
ここで、図7(B)で示すように、何らかの原因で、アタッチメントA1のフレーム10に下向きに外力が加わったとする。このとき、前記外力は、フレーム10を伝わり、ロック本体21付近で符号(ニ)で示すように、微小な位置ずれを起こすことがある。この場合、フレーム10に固定されたロック本体21は、フレーム10の変形に応じて傾き、接触圧d1は小さくなり、限定的になる。一方、ロック本体21の下部の突出部22´では、フレーム10の変形によって増大した被接触面M3への接触圧(符号d2で示す)によって、被接触面M3への摩擦力が増す。このとき、アタッチメントA1は、突出部22´が存在することで、ロック本体21が操作部本体1からずれたり外れたりすることが防止される。
【0059】
(変形例1−3)
上記実施形態では、操作部103側のノブ5に凹部5Aを形成し、アタッチメントA1側のノブコア15に凸部15Aを形成したが、凹凸を逆に形成しても良い。
【0060】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るアタッチメント及び内視鏡システムについて、図8〜図13を参照して説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と共通にする箇所に同一符号を付し、構成を異にする箇所についてのみ説明する。
【0061】
図8は、本実施形態に係るアタッチメントが、操作部に連結された状態を示す斜視図である。図9はアタッチメントと操作部との接触状態を示す断面図である。図10は、操作部に対してアタッチメントを取り付ける際の動作を示す断面図である。図11は、アタッチメントがジョイスティックにロックされた状態を示す断面図である。図12は、アタッチメントのロックノブが操作された状態を示す断面図である。図13は、アタッチメントのスライド孔を示す斜視図である。
【0062】
図8及び図9に示すように、本実施形態では、アタッチメントA1とは形状が異なるアタッチメントA2を備える。
アタッチメントA2は、第1実施形態で説明した一対の接触部材13に代えて、アタッチメント構造体80を有する。
【0063】
アタッチメント構造体80は、第1実施形態における接触部材13に相当する一対の接触部材30と、これら接触部材30を互いに連結するように設けられるリング状部材31と、を有している。
各接触部材30は、操作部本体1の外面の互いに略反対側へ向けられた一対の面(以下、被接触面M1と言う)に当接する当接面(当接部)32が内側に形成されたロック本体33を有する。ロック本体33には、被接触面M1の面方向に対して交差する方向へ当接面32から延びる突出部34が設けられている。突出部34は、操作部本体1の外面のうち一対の被接触面M1とは異なる位置にある被接触面(符号M2で示す)に接触する押圧面(押圧部)35を有している。
【0064】
リング状部材31は、接触部材30の突出部34と一体成形されている。リング状部材31は、ジョイスティック3の周囲に位置する操作部本体1の上面に密着されて、接触部材30を安定的に保持する機能を有する。
【0065】
図8及び図9に示すように、接触部材30内には、第1実施形態のロック機構90とは構成が異なるロック機構91が設けられている。
ロック機構91は、固定ねじ36と、固定ピン38と、圧縮ばね39と、つまみ40と、フレーム押えリング41と、平座金42と、ゴムシート29とを備える。
【0066】
固定ねじ36は、第1実施形態の固定ねじ25に相当するねじであり、ロック本体33に固定されている。固定ねじ36は、フレーム10の取付け孔10A及びロック本体33の取付け孔33Aを貫通した状態で、取付け孔33Aに圧入されている。固定ねじ36の内部には、貫通孔37が形成されている。
貫通孔37には、軸線38Aに沿う矢印e1−e2方向に移動自在な固定ピン38が挿入されている。固定ピン38と固定ねじ36の貫通孔37内壁との間には、固定ピン38を被接触面M1側である矢印e1方向に付勢する圧縮ばね39が配置されている。
【0067】
本実施形態では、操作部本体1の被接触面M1・M2の所定位置に接触部材30が取り付けられると、圧縮ばね39の付勢力によって、固定ピン38の先端部が窪み28に挿入される。すなわち、本実施形態では、フレーム10変形させて操作部103に対して第1実施形態のアタッチメントA1を着脱することに代えて、固定ピン38を移動させることにより、アタッチメントA2を操作部103に対して着脱する。
また、固定ねじ36は、フレーム10の取付け孔10Aを厚さ方向に貫通した状態で配置されている。これにより、フレーム10は、固定ピン38の軸線38Aを中心としてロック本体33に対して回動自在となる。
【0068】
また、固定ピン38のフレーム10より外側に位置する外側端(図9では紙面右端)には、圧縮ばね39の付勢力に抗して、前述の外方側である矢印e2方向に固定ピン38を手動で移動させるつまみ40が固定されている。
そして、つまみ40は、操作者が矢印e2方向につまみ40を移動させることで、つまみ40と一体に形成されている固定ピン38を同方向に移動させる。これにより、固定ピン38の先端部が窪み28から抜け出て、操作部本体1に対するアタッチメントA2の係合状態を解除することができる。
【0069】
また、固定ねじ36においてフレーム10に向けられた外面には、フレーム押えリング41が固定され、フレーム押えリング41とフレーム10との間には座金42が設けられている。
平座金42は、実施形態1の平座金27と同様、固定ねじ36をフレーム10外面から離れる矢印e2方向に付勢することで、ロック本体33をフレーム10の内面に密着させる役割がある。
【0070】
また、本実施形態では、第1実施形態で説明したのと同様のゴムシート(高摩擦部材)29が、ロック本体33とフレーム10との間に介在されている。ゴムシート29は、アタッチメントA2が被接触面M1・M2に取り付けられた状態で、平座金42の付勢力により、ロック本体33がフレーム10側に押し付けられた状態で、フレーム10の内面に密着される。
【0071】
図9及び図10に示すように、アタッチメントA2のロック機構91は、接触部材30のロック本体33を上方から滑らせるように、操作部本体1の外面の被接触面M1に沿って下方(図10に矢印(イ)方向)に移動させることによって、操作部103に取り付けることができる。このとき、操作部本体1の両外面を一対の接触部材30が挟み込む位置関係となる。
図10に示すように、アタッチメントA2の取り付け時には、固定ピン38は、圧縮ばね39の付勢力に抗しかつ固定ねじ36内に収納された状態となる。そして、固定ピン38の先端部38Bは被接触面M1に沿って摺動する。
その後、図9に示すように、操作者によって、固定ピン38の先端部38Bが操作部本体1の外面の窪み28に一致するようにアタッチメントA2の位置が調整される。固定ピン38の先端部38Bが窪み28の位置に達すると、固定ピン38の先端部38Bが、圧縮ばね39の付勢力によって、窪み28に係合する。これによって、接触部材30は、操作部本体1の被接触面M1・M2に固定される。
【0072】
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、アタッチメントA2は、接触部材13における固定ピン38の先端部38Bの軸線38A(所定の一軸)が、ジョイスティック3が傾倒される際の揺動点R(図2参照)を通る直線のうちの一つ(図2に符号xで示す軸線)に位置に一致する。
【0073】
次に、フレーム10のロックノブ付近の係止構造92について説明する。
図8に示すように、本実施形態では、第1実施形態で説明したスライド孔11に代えて、形状が異なるスライド孔50が形成されている。
スライド孔50は、フレーム10の長さ方向に沿って複数の円形孔が連なる形状を有している。スライド孔50の内面には、第1実施形態と同様にロックノブ12を案内する案内壁部51が設けられている。本実施形態では、案内壁部51は、複数の円形孔によって構成されている。これら円形孔からなる案内壁部51は、後述するノブコア52の外周に形成された段部に脱着可能な大きさに形成されている。なお、フレーム10のスライド孔50は、第1実施形態のスライド孔11と同様、ジョイスティック3の移動軌跡(矢印c1−c2で示す)に一致するように配置されている。
【0074】
また、図11に示すように、ロックノブ12には、第1実施形態で説明したノブコア15とは構成が異なるノブコア52が設けられている。ノブコア52には、ジョイスティック3と同軸をなす取付穴53が形成されている。取付穴53内には、圧縮ばねからなる押上げばね54が配置されている。
押上げばね54は、ジョイスティック3の上端に設置されたノブ5の上面に接触可能に配置される。なお、押上げばね54は、ノブ5に接した状態で、フレーム10側のロックノブ12を押し上げる程度の弱いばね係数の弾性体が使用されている。
また、ノブコア52には、第1実施形態と同様に、下方に突出する凸部(係合部)52Aが設けられている。ノブコア52は、ジョイスティック3の突出端3Aに固定されたノブ5の凹部(係合部)5A内に係合することで、ジョイスティック3を所定の傾倒位置に保持する。
【0075】
また、ノブコア52の外周面には段部55が形成されている。
段部55は、ノブコア52の外周面に一体に形成される。段部55は、フレーム10がジョイスティック3側に接近して、図11に示すように押上げばね54を介してノブコア52が押し上げられた場合に、フレーム10のスライド孔50の円型孔の1つに係合されるように、その寸法が設定されている。
【0076】
また、押上げばね54の付勢力によってノブコア52が持ち上げられた場合には、ノブコア52の凸部52Aと、ノブ5の凹部5Aとの間には、隙間(図11に符号56で示す)が形成される。
この隙間56は、スライド孔50の案内壁部51に対するノブコア52の段部55の係合位置を調整するために形成されている。隙間56は、操作者が押上げばね54の付勢力に抗してロックノブ12とともにノブコア52を押し下げることを可能とする。そして、ノブコア52の押し下げにより、図12に示すように段部55とスライド孔50との係合が外れる。
この状態で、図13に示すように、ロックノブ12とともにノブコア52をスライド孔50に沿って矢印c1−c2方向に移動させる。このとき、ノブコア52を案内壁部51の円形孔を順次移動(例えば、隣の円型孔に移動させる)させてゆくと、ノブコア52及びノブ5を介してジョイスティック3の傾倒角度を調整することができる。
【0077】
次に、本実施形態に係るアタッチメントA2の使用方法について説明する。
操作者が内視鏡装置100のジョイスティック3を操作中に、特定の位置及び角度を保持することを希望したとする。このとき、操作部103にアタッチメントA2を取り付ける。
アタッチメントA2の取り付け時には、まず、アタッチメントA2のつまみ40を引き、各固定ピン38が互いに離間する方向へと各固定ピン38を移動させる。
そして、アタッチメント構造体80のリング状部材31を、ジョイスティック3の周囲に位置する操作部本体1の表面に接触させる。このとき、各接触部材30の当接面32及び押圧面35を、操作部本体1の外面の被接触面M1・M2にそれぞれ接触させる。同時に、図9に示すように固定ピン38の先端部38Bを、操作部本体1の外面を摺動させつつ操作部本体1の窪み28に係合させ、その後、つまみ40から手を離す。
これにより、一対の接触部材30が、内視鏡装置100の操作部103の操作部本体1を挟むように、操作部本体1に固定される。
【0078】
また、操作部本体1への接触部材30の取り付けの際には、軸線38A(図9参照)を中心とするフレーム10の傾きを調整する。その際、フレーム10上のロックノブ12を、ジョイスティック3の突出端3Aの位置にロックノブ12の位置が一致するようにスライド孔50に沿って予め位置決めしておく。その後、操作部本体1への接触部材30の取り付けと同時に、ロックノブ12の下部のノブコア52を、ジョイスティック3の突出端3Aに設けられたノブ5に嵌合させる。これにより、アタッチメントA2は、ジョイスティック3を特定の傾倒状態で固定する。
【0079】
このとき、ロックノブ12内のノブコア52とノブ5とは、ノブコア52の凸部52Aを、ノブ5の凹部5Aに嵌合させることで合体する。また、ノブコア52とフレーム10とは、ノブコア52の段部55を介して連結されているので、ジョイスティック3の突出端3Aが中立位置へ戻ろうとする力に抗して、ジョイスティック3が傾倒状態で保持される。
【0080】
操作部103にアタッチメントA2が取り付けられた状態で、操作者はロックノブ12を移動させてジョイスティック3を傾倒動作させることができる。この場合には、まず、操作者は、押上げばね54の付勢力に抗してロックノブ12とともにノブコア52を押し下げる。すると、ノブコア52の押し下げにより段部55とスライド孔50との係合が外れる。この状態で、図13に示すように、操作者は、ロックノブ12とともにノブコア52をスライド孔50に沿って矢印c1−c2方向に移動させ、案内壁部51の円形孔を順次移動させる。これにより、ノブコア52は、ノブ5を介してジョイスティック3の傾倒角度を調整することができる。
その後、操作者がロックノブ12から指を離すと、ロックノブ12の押し下げが解除される。これにより、図11に示すように、ノブコア52は、押上げばね54の付勢力により上昇して、その段部55がスライド孔50に係合して、ジョイスティック3が再び固定される。
【0081】
すなわち、上記アタッチメントA2では、フレーム10上のロックノブ12の下部に設けられたノブコア52と、ジョイスティック3の突出端3Aのノブ5との嵌合により、ジョイスティック3が傾倒状態で保持される。この状態で、上記アタッチメントA2では、フレーム10が両端の接触部材30を介して操作部103の操作部本体1の外面に保持される。その結果、傾倒動作したジョイスティック3の状態をそのまま維持することが可能となる。
【0082】
本実施形態のアタッチメントA2であっても、上述の第1実施形態で説明したアタッチメントA1と同様の効果を奏する。
【0083】
また、本実施形態では、リング状部材31によって一対の接触部材30が一続きとなっているので、各接触部材30は、異なる経路で各接触部材30を繋ぐフレーム10とリング状部材31との両方によって保持されている。その結果、アタッチメントA2に外力がかかった場合のアタッチメントA2の捻れが少なく、アタッチメントA2が操作部103から外れる可能性をさらに低くすることができる。
【0084】
さらに、本実施形態では、フレーム10に形成された案内壁部51が、円形孔が連なった形状を有しており、ロックノブ12は各円形孔に係合する。また、本実施形態では、案内壁部51に沿ってロックノブ12を移動させる際には、ロックノブ12と案内壁部51との間の摺動抵抗は第1実施形態の案内壁部14と比較して小さい。このため、ジョイスティック3の傾倒状態を確実に保持することができ、且つジョイスティック3を軽い力で傾倒させることができる。
【0085】
次に、本実施形態のアタッチメントの変形例について説明する。
(変形例2−1)
上記実施形態では、一対の接触部材30の双方のロック本体33に、押圧面35を有する突出部34が設けられているが、突出部34が接触部材30の何れか一方に設けられている構成であってもよい。
【0086】
(変形例2−2)
上記実施形態では、操作部103側のノブ5に凹部5Aを形成し、アタッチメントA2側のノブコア52に凸部52Aを形成したが、凹凸を逆に形成しても良い。
【0087】
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係るアタッチメント及び内視鏡システムについて、図14〜図16を参照して説明する。なお、第3実施形態では、第1実施形態と共通にする箇所に同一符号を付し、構成を異にする箇所についてのみ説明する。
図14は、本実施形態に係るアタッチメントが操作部に連結された状態を示す斜視図である。図15は、図14に示す操作部及びアタッチメントの右側面を示す図である。図16は、図14のXVIII−XVIIIに沿う断面図である。
【0088】
図14に示すように、第3実施形態に係るアタッチメントA3は、内視鏡装置100において操作者が把持する箇所となる操作部103を机上などに置くために、操作部103に装着されるものである。
図14及び図15に示すように、アタッチメントA3は、操作部本体1の側部外面に接する一対の接触部材60と、弾性材により全体として円弧状に形成されて一対の接触部材60を互いに連結するアーム(弾性部材)61とを具備する。そして、これら接触部材60とアーム61では、床面等に接触部材60の突出端が接した状態で操作部103を保持することができる。すなわち、本実施形態では、各接触部材60と、挿入パイプPの付け根部分(図1参照)とによる3点にて、操作部103が支持される。
【0089】
接触部材60は、内視鏡装置100の操作部本体1の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面(以下、被接触面M5と言う)のいずれかに当接する当接面(当接部)62を有する固定部材63を具備する。固定部材63は、被接触面M5の面方向に対して交差する方向へ延びる突出部64を有し、全体として棒状でかつ逆L字状に形成されている。
【0090】
また、図16に示すように、突出部64は、操作部本体1の外面のうち一対の被接触面M5とは異なる位置にある被接触面(符号M6で示す)に接触する押圧面(押圧部)65を有している。
各接触部材60における固定部材63の下端は、スタンド66となっており、内視鏡装置100の操作部103を載置する際の机などの載置面に接する。また、アーム61は図15に示すように接触部材60に対してネジ61Aによって固定されている。
【0091】
次に、本実施形態に係るアタッチメントA3の使用方法について説明する。
操作者が内視鏡装置100の操作後に、操作部103を机の上などに載置しようとした場合には、アタッチメントA3の一対の接触部材60を手で掴み、互いの接触部材60を自然状態よりも離間した状態とする。そして、各接触部材60の当接面62及び押圧面65を、操作部本体1の外面の被接触面M5・M6にそれぞれ接触させかつこれらを矢印f1、f2で示すように押圧かつ密着させるようにする。この状態で、接触部材60のスタンド66を机上に載置すれば、接触部材60によって操作部本体1が支えられた状態となる。この状態で、操作者は、操作部103を手に持つことなく内視鏡装置100の操作等を行なうことができる。
【0092】
このように、本実施形態のアタッチメントA3は、アーム61が連結される一対の接触部材60の固定部材63に、操作部103の外面の略反対側へ向けられた被接触面M5に当接する当接面62が設けられている。さらに、固定部材63には、被接触面M5に対して交差する方向へ当接面62から延びる突出部64と、突出部64に設けられ被接触面M5とは異なる被接触面M6に向けられた押圧面65とが設けられている。
これにより、一対の接触部材60では、当接面62が、アーム61の弾性力によって、操作部103の外面のうち互いに略反対側へ向けられた被接触面M5に向けて押圧される。同時に、接触部材60の突出部64の押圧面65が、アーム61の弾性力によって、操作部103の被接触面M5とは異なる被接触面M6に向けて押圧される。
【0093】
これにより、アタッチメントA3を外付けすることによって操作部103を自立させることができる。その結果、操作部103を自立させるための機構を内視鏡装置100の内部に設ける場合と比較して、内視鏡システムの小型化及び軽量化を実現できる。
【0094】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
(変形例3−1)
上記実施形態では、一対の接触部材60の双方の固定部材63に、押圧面65を有する突出部64が設けられているが、突出部64が接触部材60の何れか一方に設けられている構成であってもよい。
【0095】
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態に係るアタッチメント及び内視鏡システムについて、図17〜図19を参照して説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態と共通にする箇所に同一符号を付し、構成を異にする箇所についてのみ説明する。
図17は、本実施形態に係るアタッチメントが、モニター(表示部)に連結された状態を示す斜視図である。図18は、図17に示す操作部及びアタッチメントの右側面を示す図である。図19は、図17に示すアタッチメントにおける接触部材とフレーム(弾性部材)との接触状態を示す図である。
【0096】
第4実施形態に係るアタッチメントA4は、図17及び図18に示すように、モニター104に入り込む外光を遮り、またモニター104を外力から保護する目的で、モニター外枠105に装着される。
具体的には、アタッチメントA4は、モニター外枠105の側部外面に接する一対の接触部材70と、弾性材により全体としてコ字状に形成されて一対の接触部材70を互いに連結するフレーム(弾性部材)71と、を具備する。
【0097】
接触部材70は、内視鏡装置100のモニター外枠105の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面(以下、被接触面M7と言う)のいずれかに当接する当接面(当接部)72を有する固定部材73を具備する。固定部材73には、被接触面M7の面方向に対して交差する方向へ延びる突出部74が設けられ、全体として逆L字状に形成されている。
また、突出部74は、図19に示すように、モニター外枠105の外面のうち一対の被接触面M7とは異なる位置にある被接触面(符号M8で示す)に接触する押圧面(押圧部)75を有している。なお、本例では、被接触面M7はモニター外枠105の外面の両側上部に位置し、被接触面M8はモニター外枠105の上側の両角部に位置している。
【0098】
フレーム71は、図18に矢印(ホ)‐(ヘ)で示すように接触部材70に対して止めねじ(符号71Aで示す)により回動自在に支持されている。また、フレーム71には、シェード部材Sが設けられている。フレーム71に設けられたシェード部材Sは、両端の接触部材70に対してフレーム71が回動することによりモニター104に対して回動する。このとき、シェード部材Sは、モニター104にて内視鏡画像が表示される表示領域104Aと平行となり、表示領域104Aを覆う状態と、表示領域104Aに対して角度を有して配置される状態とに切り替え可能である。
【0099】
次に、本実施形態に係るアタッチメントA4の使用方法について説明する。
操作者が内視鏡装置100の操作中にモニター104の表示領域104Aに対する遮光をする、または内視鏡装置100の操作後にモニター104の表示領域104Aを保護することを希望したとする。このとき、本実施形態に係るアタッチメントA4を、モニター104に対して装着する。
その際、まず、アタッチメントA4の一対の接触部材70を手で掴み、互いの接触部材70を自然状態よりも離間した状態とする。そして、各接触部材70の当接面72及び押圧面75を、モニター外枠105の外面の被接触面M7・M8にそれぞれ接触させかつこれらを矢印g1、g2で示すように押圧させるようにする。この状態で、操作者が両接触部材70から手を離すと、アタッチメントA4がモニター104に装着される。
また、操作者は、必要に応じて、シェード部材Sを接触部材70に対して矢印(ホ)‐(ヘ)方向に回動させる。
例えば、モニター104を外力から保護する場合には、シェード部材Sは、モニター104にて内視鏡画像が表示される表示領域104Aと平行とされ、表示領域104Aを覆う状態(モニター104を保護した状態)となる。
また、シェード部材Sによりモニター104を遮光状態とする場合には、シェード部材Sは、表示領域104Aに対して角度を有する状態(モニター104を遮光した状態:図18参照)とされる。
【0100】
このように、本実施形態のアタッチメントA4によれば、フレーム71が連結される一対の接触部材70の固定部材73に、モニター104の外面の略反対側へ向けられた被接触面M7に当接する当接面72が設けられている。さらに、固定部材73には、被接触面M7に対して交差する方向へ当接面72から延びる突出部74と、突出部74に設けられ被接触面M7とは異なる被接触面M8に向けられた押圧面75と、が設けられている。これにより、一対の接触部材70では、当接面72が、フレーム71の弾性力によって、モニター104の外面のうち互いに略反対側へ向けられた被接触面M7に向けて押圧される。同時に、接触部材70の突出部74に設けられた押圧面75が、フレーム71の弾性力によって、モニター104の被接触面M7とは異なる被接触面M8に向けて押圧される。その結果、接触部材70がモニター104に密着することになり、シェード部材Sを有するフレーム71が、モニター104に固定保持される。
また、シェード部材Sは、接触部材70に対して矢印(ホ)‐(ヘ)方向に回動させることができ、モニター104の表示領域104Aに対する遮光が可能となる。さらに、接触部材70に対するシェード部材Sの矢印(ホ)‐(ヘ)方向への回動により、使用後にモニター104の表示領域104Aを外力から保護することができる。
【0101】
その結果、本実施形態のアタッチメント及び内視鏡システムによれば、アタッチメントA4を外付けすることによりシェード部材Sによるモニター104の遮光及び保護が可能となり、結果として内視鏡システムの小型化及び軽量化を実現できる。
【0102】
次に、本実施形態の変形例について説明する。
(変形例4−1)
上記実施形態では、一対の接触部材70の双方の固定部材73に、押圧面75を有する突出部74が設けられているが、突出部74が接触部材70の何れか一方に設けられている構成であってもよい。
【0103】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
たとえば、上述の第1実施形態では、係合ピン24が窪み28に挿入されてアタッチメントA1が内視鏡装置100に確実に位置決めされる構成を説明したが、係合ピン24及び窪み28が設けられていなくてもよい。この場合であってもアタッチメントA1は内視鏡装置100に対して所定の位置に位置決めされる。
また、上述の各実施形態では、内視鏡装置の操作部の外面のうち互いに反対側に向けられた一組の面を一対の接触部材によって挟む構成を例示したが、一組の接触部材が接触する面はこれに限られない。
【符号の説明】
【0104】
1 操作部本体(内視鏡本体部)
3 ジョイスティック(操作部材)
3A 突出端
5A 凹部(係合部)
10 フレーム(弾性部材)
11 スライド孔(弧状部)
13 接触部材(第一、第二接触部材)
13A 支持部
14 案内壁部
15 ノブコア(連結部)
15A 凸部(係合部)
20 当接面(当接部)
22 突出部
22´ 突出部
23 押圧面(押圧部)
23´ 押圧面(押圧部)
24 係合ピン
24A 軸線(所定の一軸)
28 窪み
29 ゴムシート(高摩擦部材)
30 接触部材(第一、第二接触部材)
32 当接面(当接部)
34 突出部
35 押圧面(押圧部)
38 貫通ピン
38A 軸線(所定の一軸)
50 スライド孔
51 案内壁部
52 ノブコア(連結部)
52A 凸部(係合部)
54 押上げばね(付勢手段)
60 接触部材(第一、第二接触部材)
61 アーム(弾性部材)
62 当接面(当接部)
64 突出部
65 押圧面(押圧部)
70 接触部材(第一、第二接触部材)
71 フレーム(弾性部材)
72 当接面(当接部)
74 突出部
75 押圧面(押圧部)
100 内視鏡装置
103 操作部
104 モニター(表示部)
104A 表示領域
105 モニター外枠
A1 アタッチメント
A2 アタッチメント
A3 アタッチメント
A4 アタッチメント
M1 被接触面
M2 被接触面
M3 被接触面
M4 被接触面
M5 被接触面
M6 被接触面
S シェード部材
R 揺動点(揺動中心)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内視鏡装置に装着されて前記内視鏡装置の状態を保持するアタッチメントであって、
前記内視鏡装置の外面に接する第一接触部材及び第二接触部材と、
前記第一接触部材と前記第二接触部材とを連結する弾性部材と、
を備え、
前記第一接触部材と前記第二接触部材との少なくともいずれかは、
前記内視鏡装置の外面のうち互いに略反対側へ向けられた一対の面のいずれか一方に当接する当接部と、
前記一対の面の面方向に対して交差する方向へ前記当接部から延びる突出部と、
前記突出部に設けられ前記外面のうち前記一対の面とは異なる面に向けられた押圧部と、
を有することを特徴とするアタッチメント。
【請求項2】
請求項1に記載のアタッチメントであって、
前記弾性部材は、前記第一接触部材と前記第二接触部材とがともに前記内視鏡装置の外面に接している状態で前記弾性部材が前記内視鏡装置に対して所定の一軸を回動中心として回動可能となるように、前記第一接触部材及び前記第二接触部材に対して回動可能に連結されていることを特徴とするアタッチメント。
【請求項3】
請求項2に記載のアタッチメントであって、
前記アタッチメントは、所定の中立位置から傾倒される棒状の操作部材が突出して設けられた内視鏡本体部に取り付けられるアタッチメントであり、
前記操作部材が傾倒される際の揺動中心を通る直線のうちの一つが前記所定の一軸となる位置にて、前記内視鏡装置の外面に対して前記第一接触部材及び前記第二接触部材が接し、
前記弾性部材は、
前記第一接触部材及び前記第二接触部材が前記位置に接している状態で前記操作部材の突出端の前記所定の一軸方向への移動軌跡と平行に延びる弧状部を有するフレームと、
前記フレームの少なくとも前記弧状部に形成され前記移動軌跡と平行な方向に長い案内壁部と、
前記案内壁部に沿って所定の摺動抵抗を有する状態で移動可能に前記フレームに連結され前記操作部材の突出端に接続される連結部と、
前記第一接触部材と前記フレームとの間、及び前記第二接触部材と前記フレームとの間の少なくとも何れかに介在された高摩擦部材と、
を備え、
前記アタッチメントは、前記連結部による摺動抵抗及び前記高摩擦部材による摺動抵抗によって、前記操作部材の突出端が中立位置へ戻ろうとする力に抗して前記操作部材を傾倒状態で保持することを特徴とするアタッチメント。
【請求項4】
請求項2に記載のアタッチメントであって、
前記アタッチメントは、所定の中立位置から傾倒される棒状の操作部材が突出して設けられた内視鏡本体部に取り付けられるアタッチメントであり、
前記操作部材が傾倒される際の揺動中心を通る直線のうちの一つが前記所定の一軸となる位置にて、前記内視鏡装置の外面に対して前記第一接触部材及び前記第二接触部材が接し、
前記弾性部材は、
前記第一接触部材及び前記第二接触部材が前記位置に接している状態で前記操作部材の突出端の前記所定の一軸方向への移動軌跡と平行に延びる弧状部を有するフレームと、
前記フレームの少なくとも前記弧状部に形成され前記移動軌跡と平行な方向に長く、前記移動軌跡と交差する方向への凹凸を有する案内壁部と、
前記案内壁部に沿って移動可能に前記フレームに連結され前記操作部材の突出端に接続される連結部と、
前記係合部に設けられ前記連結部を前記凹凸に係合させる係合部と、
前記第一接触部材と前記フレームとの間、及び前記第二接触部材と前記フレームとの間の少なくとも何れかに介在された高摩擦部材と、
を備え、
前記アタッチメントは、前記係合部が前記凹凸に係合すること及び前記高摩擦部材による摺動抵抗によって、前記操作部材の突出端が中立位置へ戻ろうとする力に抗して前記操作部材を傾倒状態で保持することを特徴とするアタッチメント。
【請求項5】
請求項4に記載のアタッチメントであって、
前記係合部は、前記突出端から前記揺動中心へ向かう方向への押圧力によって前記凹凸との係合が解除され、前記押圧力が解除されると付勢力により前記連結部を前記凹凸に係合される付勢手段を有することを特徴とするアタッチメント。
【請求項6】
請求項3または請求項4に記載のアタッチメントであって、
前記当接部は、前記内視鏡装置の外面に形成された窪みに挿入されるピンを有していることを特徴とするアタッチメント。
【請求項7】
請求項6に記載のアタッチメントであって、
前記ピンは前記所定の一軸を中心軸線とする円柱形状を有していることを特徴とするアタッチメント。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載のアタッチメントであって、
前記ピンは前記窪みに向けて付勢されていることを特徴とするアタッチメント。
【請求項9】
請求項3から請求項8に記載のアタッチメントであって、
前記一対の接触部材の間に、前記操作部材の周辺部に配置されかつ前記接触部材を連結するリング状部材が設けられていることを特徴とするアタッチメント。
【請求項10】
請求項3から請求項9のいずれか一項に記載のアタッチメントであって、
前記第一接触部材と前記第二接触部材との少なくともいずれかは、
前記内視鏡装置の外面のうち前記当接部が接する面と前記押圧部が接する面との何れとも異なる方向に延びる他の面に接する支持部を有する
ことを特徴とするアタッチメント。
【請求項11】
請求項1に記載のアタッチメントであって、
前記アタッチメントは、前記内視鏡装置において操作者が把持する操作部の外面に取り付けられるアタッチメントであり、
前記第一接触部材および前記第二接触部材は、一端が前記弾性部材に固定された棒状に形成されており、
前記第一接触部材および前記第二接触部材の他端は、前記操作部を載置する際の載置面に接する
ことを特徴とするアタッチメント。
【請求項12】
請求項1または請求項2に記載のアタッチメントであって、
前記アタッチメントは、前記内視鏡装置において内視鏡画像を表示する表示部の外枠に取り付けられるアタッチメントであり、
前記第一接触部材及び前記第二接触部材は、前記外枠のうち前記表示部の表示領域が間に位置する一対の面に接し、
前記フレームは、前記表示部に対する日よけとなる板状のシェード部材を有していることを特徴とするアタッチメント。
【請求項13】
請求項12に記載のアタッチメントであって、
前記フレームは、前記第一接触部材及び前記第二接触部材に対して回動可能であり、
前記フレームに設けられた前記シェード部材は、前記第一接触部材および前記第二接触部材に対して前記フレームが回動することにより、前記表示部において前記内視鏡画像が表示される表示領域と平行となり前記表示領域を覆う状態と、前記表示領域に対して角度を有して配置される状態とに切り替え可能であることを特徴とするアタッチメント。
【請求項14】
請求項6または請求項7に記載のアタッチメントと、
前記内視鏡装置であって前記ピンが挿入される窪みが形成された内視鏡装置と、
を備えることを特徴とする内視鏡システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−39188(P2013−39188A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176875(P2011−176875)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】