説明

アダマンタン誘導体およびアザビシクロオクタン誘導体およびアザビシクロノナン誘導体、ならびにこれらの調製方法およびDPP−IV阻害剤としてのこれらの使用

本発明は、強力なDPP−IV酵素阻害剤である一般式(I)で示される新規な化合物に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジペプチジルペプチダーゼIV酵素阻害活性を有する一般式(I)の新規な化合物、ならびに、この塩、溶媒和物および異性体に関連し、また、これらを含有する医薬組成物、一般式(I)の化合物の治療的適用、一般式(I)の化合物の調製方法、およい、一般式(II)、一般式(IV)、一般式(V)、一般式(VII)、一般式(VIII)および一般式(IX)の新規な中間体に関連する。
【背景技術】
【0002】
酵素ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)は、リンパ球表面の糖タンパク質CD26b(分子量が110kダルトンであるポリペプチド)と同一であるが、哺乳動物の組織および器官において形成される。この酵素は、中でも、肝臓、ランゲルハンス島、腎皮質、肺、ならびに、前立腺および小腸の特定の組織において見出され得る。著しいDPP−IV活性が、さらには、体液(例えば、血漿、血清および尿のような体液)において観測され得る。DPP−IVは、末端前のジペプチドがプロリル・アラニンまたはヒドロキシ・プロリンであるペプチドのN末端からジペプチドを切断する独特な特異性を有するセリンプロテアーゼ型の酵素である。
【0003】
DPP−IV酵素は体内においてグルカゴン様ペプチド(ペプチド−1(GLP−1)およびペプチド−2(GLP−2))の分解に関わっている。酵素GLP−1は膵臓におけるインスリン産生を強く刺激し、従って、グルコース恒常性に対する直接的で好都合な作用を有しており、従って、DPP−IV阻害剤は、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)を処置するために好適であり、また、糖尿病、肥満、高脂血症、皮膚科学的障害または粘膜障害、乾癬、腸の不良、便秘、自己免疫障害(例えば、脳脊髄炎など)、補体媒介障害(例えば、糸球体腎炎、リポジストロフィーおよび組織損傷など)、精神身体医学的疾患、抑うつ性疾患および神経精神医学的疾患(例えば、不安、うつ病、不眠症、統合失調症、てんかん、痙攣および慢性痛など)、HIV感染症、アレルギー、炎症、関節炎、移植拒絶反応、高血圧、うっ血性心不全、腫瘍およびストレス誘導流産を含む、DPP−IV酵素活性に関係した他の疾患の処置または予防のために好適である。数多くのDPP−IV阻害剤が文献では知られているが、これらは、この活性、毒性、物理化学的性質、安定性および作用持続期間に関して欠点を有している。
【発明の開示】
【0004】
本発明者らの目的は、有利な物理化学的性質および生物学的性質を有する新規で効果的で安全なDPP−IV阻害剤を調製することであった。
【0005】
本発明者らは、一般式(I)の化合物:
【0006】
【化12】

(式中、Rは、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、テトラジニル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である);または
・p−トルエンスルホニル基
を表す;
・Bは、下記の式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す:
【0007】
【化13】

【0008】
・Zは、下記の式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す:
【0009】
【化14】

【0010】
および、上記化合物の異性体、塩、溶媒和物、ならびにこれらの塩の溶媒和物が、それらの活性、安定性および毒性において顕著な利点を有することを見出した。受け入れられる用語法に従って、5員環ペンタサイクルの窒素原子に隣接する炭素原子の立体配置は、Zが、式(A)、式(B)、式(C)または式(E)を表すならば、好ましくはSであり、これに対して、Zが式(D)を表すならば、好ましくはRである。
【0011】
本発明の説明において、用語「C1−4アルキル」は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルまたはイソブチルのような、1個〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味する。
【0012】
用語「C1−4アルコキシ」は、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシまたはイソブトキシのような、1個〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシ基を意味する。
【0013】
用語「C2−5アルコキシカルボニル」は、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような、2個〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシカルボニル基を意味する。
【0014】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
【0015】
用語「C1−4アルキレンジオキシ」は、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、ブチレンジオキシのような、1個〜4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキレンジオキシ基を意味する。
【0016】
用語「C2−5アルキルカルボニル」は、例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニルまたはブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニルまたはイソブチルカルボニルのような、2個〜5個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルカルボニル基を意味する。
【0017】
一般式(I)の化合物の大きな群には、Rの意味が前記で定義された通りであり、Bが、式(1)、式(2)、式(4)または式(5)を表し、Zが、式(A)、式(B)または式(D)を表す化合物がある。
【0018】
この群に由来するこのような化合物には、例えば、下記の化合物がある:
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−ニトロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミド
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(4R)−3−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル
(4S)−3−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}−1,3−オキサゾリジン−4−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(1,2,4−トリアジン−3−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−ピラジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
6−[(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)アミノ]ニコチノニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−{[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−[N−(3−{[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(1,3−チアゾール−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(キノリン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−(キノリン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(4R)−3−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル)グリシル)−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(4−シアノベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−フルオロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3,4,5−トリメトキシベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル)グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(ピリダジン−3−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル)グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(1,3−チアゾール−2−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
4−クロロ−N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)ベンズアミド
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−3−フルオロベンズアミド
(2E)−N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−3−フェニルアクリルアミド
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)チオフェン−2−カルボキサミド
(2S)−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
6−(9−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イル)ピリダジン−3−カルボニトリル
(2S)−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル。
【0019】
本発明による一般式(I)の化合物(式中、R、BおよびZの意味は上記で定義された通りである)は、一般式(II)の環状の第一級アミン:
【0020】
【化15】

を、一般式(III)のクロロアセチル誘導体:
【0021】
【化16】

(式中、Zの意味は上記で定義された通りである)
によりアルキル化することよって調製することができ、また、所望する場合には、得られる化合物はこの塩または溶媒和物に変換される(スキーム1)。
【0022】
アルキル化の過程において、一般式(II)の環状の第一級アミンは等モル量でまたは僅かに過剰で加えられ、生じる塩化水素が、様々な酸結合剤によって、好ましくは、塩基によって、例えば、トリエチルアミン、炭酸カリウム、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、または、スカベンジャー樹脂、すなわち、ポリマーに結合した2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(PBEMP)、ポリマーに結合したジエチルアミン(PS−DIEA)などによって結合される。
【0023】
この反応は、一般には、アセトニトリル中、アルコール中、テトラヒドロフラン中またはジオキサン中において25℃〜75℃の間の温度で行われる。
【0024】
一般式(II)の第一級アミンは、成分Bが式(2)、式(3)、式(4)または式(5)を表す場合、2工程の合成で調製される(スキーム2)。最初の工程において、アシルアミド側鎖を含有する出発する環状の第二級アミン、すなわち、一般式(IV)の化合物:
【0025】
【化17】

(式中、Yはアセチル基またはtert−ブトキシカルボニル基を表す)
を、基Rを含有する化合物と反応させ、従って、これにより、一般式(V)の化合物:
【0026】
【化18】

を形成させる。
【0027】
Rがアリール基またはヘタリール基を表す場合、ハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘタリール(好ましくは、臭化アリールもしくは臭化ヘタリールまたは塩化アリールもしくは塩化ヘタリール)がこのアリール化反応のために使用される。このアリール化は、70℃〜140℃の間で、極性のプロトン性溶媒または非プロトン性溶媒において、一般には、アルコール(エタノール、n−ブタノール、n−ペンタノール)中で行われるか、又は、溶媒の非存在下、過剰のアミンまたはDBUを酸結合剤として使用して電子レンジ内で行われる。このアリール化はまた、ナトリウムアルコラートを酸結合剤として、また、パラジウム錯体を触媒として使用して、非プロトン性溶媒または極性溶媒において、25℃〜110℃の間の温度で、好ましくは、トルエン中またはジメトキシエタン中で行われる(J.Org.Chem.、2000、65、1158)。
【0028】
RがR1a−CH基またはR1b−CO基を表す場合、一般式(IV)の化合物(式中、Yはアセチル基またはtert−ブトキシカルボニル基を意味する)が、一般には約0℃で、無機塩基または有機塩基(好ましくはトリエチルアミン)を酸結合剤として使用して、一般式R1a−CHXまたは一般式R1b−COX(式中、Xは脱離基(好ましくはクロロ原子またはブロモ原子)を意味する)の誘導体と反応させられる。
【0029】
一般式(IV)の化合物は、文献と同様の方法によって、数工程で調製される。成分(B)が式(2)または式(3)の基を表す場合、出発物質は3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン(N−ベンジルカンフィジン−8−オン;J.Med.Chem.、1994、37、2831)である。この出発物質から、所望の化合物が4工程で調製される。第2工程で得られる異性体の生成物はexo生成物およびendo生成物についてカラムクロマトグラフィーによって分離され、これらはさらに、同じ方法で反応させられる:
【0030】
【化19】

【0031】
成分(B)が式(4)の基を表す場合、出発物質は3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン−9−オン(J.Med.Chem.、1994、37、2831)である。上記の反応系列に従って、本発明者らは、exo/endo生成物を分離するのにどの段階でも成功せず、合成が終了したとき、得られる生成物は常にこれら2つの異性体を含有していた:
【0032】
【化20】

【0033】
成分(B)が式(5)の基を表す場合、出発物質は8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(J.C.S.Perkin I.、1997、1307)である。この出発物質から、位置選択的なグリニャール反応で、8−ベンジル−3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−exo−オールが形成され、これから、文献と同様にして、exo−アセトアミド誘導体をリッター反応(Tetrahedron Lett.、1996、37、1297)で得ることができ、これは、脱ベンジル化の後で、所望の化合物をもたらす:
【0034】
【化21】

【0035】
一般式(V)の得られた化合物から、成分(B)が、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す場合、Y保護基が酸性条件下で切断され、従って、これにより、一般式(II)の化合物が得られる。加水分解が、好ましくは、0℃〜30℃の間の温度でジクロロメタン溶液中でトリフルオロ酢酸によって行われるか、又は、25℃〜78℃の間の温度で塩酸溶液中またはエタノール性塩化水素溶液中で行われる。
【0036】
成分(B)が式(1)の基を表す場合、一般式(II)の化合物を2つの異なる出発物質から調製することができる。1つは3−ヒドロキシ−1−アミノアダマンタン(Pharm.Chem.J.(Engl.Trans.)、1990、24、35)であり、これから、アミノ基を保護した後で、tert−ブトキシカルボニル誘導体が調製され、この後、ヒドロキシ基を塩化メチルにより処理して、メチルオキシ誘導体が得られる。脱離基の優れた脱離能を利用して、この化合物は2−アミノ−複素環と、好ましくは非プロトン性溶媒において、または、溶媒非存在下、100℃〜140℃で反応させられ、これにより、一般式(IV)の化合物が得られ、これは、ジクロロメタン中において0℃〜30℃でのトリフルオロ酢酸による処理の後、一般式(II)の化合物を与える:
【0037】
【化22】

【0038】
もう一方の出発物質は1,3−ジアミノアダマンタン(Ber.、1941、74、1769)であり、これは、アシル化の後、アルキル化の後、または、シッフ塩基形成および還元によって、一般式(II)の化合物を与える:
【0039】
【化23】

【0040】
一般式(III)のクロロアセチル化合物(式中、Zは、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)を表す)が4工程の合成で調製される(スキーム3)。
【0041】
【化24】

【0042】
出発物質は、窒素がtert−ブトキシカルボニル基で保護されたN含有の五員環カルボン酸、すなわち、一般式(VI)の化合物である:
【0043】
【化25】

(式中、Zの意味は上記で定義された通りである)。
(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)プロリン(Z=成分(C))および(4R)−3−(tert−ブトキシカルボニル)−1,3−チアゾリジン−4−カルボン酸(Z=成分(D))を購入することができ、(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロプロリン(Z=成分(A))、(2S,4S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−フルオロプロリン(Z=成分(B))および(4S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)−1,3−オキサゾリジン−4−カルボン酸(Z=成分(E))を合成することができる(Tetrahedron Lett.、1998、39、1169;および、Tetrahedron、1994、50、13493)。
【0044】
最初の工程において、混合無水物が、ピバロイルクロリドまたはエトキシカルボニルクロリドを用いて調製され、この後、一般式(VII)のカルバモイル誘導体:
【0045】
【化26】

(式中、Zの意味は上記で定義されたのと同じである)
が、アンモニア水を用いて形成される。この反応は、好ましくは、ハロゲン化溶媒(CHCl、CHCl)中において15℃で行われる。
【0046】
第2工程において、tert−ブトキシカルボニル基がエタノール性塩化水素溶液によって切断される。加水分解が0℃〜25℃で行われ、一般式(VIII)のカルボキサミドの塩酸塩が得られる:
【0047】
【化27】

(式中、Zの意味は上記で定義されたのと同じである)。
【0048】
一般式(VIII)の得られた五員環の飽和カルボキサミドが、第3工程において、好ましくは、0℃においてハロゲン化溶媒(CHCl、CHCl)中でクロロアセチルクロリドによりアシル化されて、一般式(IX)のクロロアセチルカルボキサミド誘導体が得られる:
【0049】
【化28】

(式中、Zの意味は上記で定義されたのと同じである)。
【0050】
第4工程において、一般式(IX)のクロロアセチルカルボキサミド誘導体(式中、Zの意味は上記で定義された通りである)が脱水されて、一般式(III)のクロロアセチルシアノ誘導体が得られる。脱水は、一般には、還流温度においてジクロロメタン中でホスホリルクロリドを用いて行われるか、または、DMFの存在下、0℃未満の温度でオキサリルクロリドを用いて行われる。
【0051】
【化29】


【0052】
生物学的研究
一般式(I)を有する化合物のDPP−IV酵素阻害活性が下記の方法によって測定された:
アッセイの適用条件:
【0053】
【表1】

【0054】
DPP−IV酵素およびH−Gly−Pro−AMC基質の反応を、100mM Tris−HCl(pH=7.5)(アッセイ緩衝液)における37℃でのAMC(7−アミノ−4−メチルクマリン)の遊離によって記録する。AMCの標準曲線は31.25μMの濃度まで直線的であり、従って、本発明者らは、形成されたAMCの相対蛍光ユニット(RFU)を使用した。形成されたAMCは、Tecan Spectrofluor Plusプレートリーダーによって360nmの励起フィルターおよび465nmの放射フィルターを使用して検出される(積分時間、30μs;ゲイン、25;フラッシュ数、50)。これらの条件のもとで、酵素反応は少なくとも30分間は直線的であり、酵素依存性は2.5μgのタンパク質まで直線的である(700RFUまで)。1μg〜0.8μgの抽出されたタンパク質を使用して、H−Gly−Pro−AMCに対するKは50μMである。500μMよりも高い基質濃度では、サンプルの希釈によって解消され得る蛍光検出問題(内部フィルター効果)が生じた。
【0055】
アッセイは、37℃で60分のプレインキュベーション時間を使用して活性な阻害剤をできる限り効率的に検出するように設計される。アッセイは、(アッセイ緩衝液(100mM Tris−HCl、pH=7.5)を使用して)10μlの酵素溶液において0.8μg〜1μgのタンパク質抽出物を、10μl量における試験化合物および55μlのアッセイ緩衝液(コントロールの場合には65μlのアッセイ緩衝液)を含有するウエルに加えることによって行われる。プレインキュベーション期間の後、反応が、1mMのH−Gly−Pro−AMC基質溶液の25μlを加えることによって開始させられる(250μMの最終濃度)。最終試験体積は100μlであり、試験溶液は、試験化合物の溶液に由来する1%のDMSOを含有する。反応時間は37℃で30分であり、反応が、1Mの酢酸Na緩衝液(pH=4.2)の300μlを加えることによって停止させられる。形成されたAMCの蛍光(RFU)が、Tecan Spectrofluor Plusプレートリーダー(30μsの積分時間;ゲイン、25;フラッシュ数、50)で360nmの励起フィルターおよび465nmの放射フィルターを使用して検出される。阻害%が、コントロールのRFUおよびブランクのRFUを使用して計算される。
【0056】
IC50値は、本発明による一般式(I)の化合物の酵素阻害作用について特徴的である。一般式(I)の化合物は、一般には100nM未満である低いIC50値を示す。例えば、(2S)−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル(実施例40)の最終生成物は30nMのIC50値を示し、(4S)−3−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}−1,3−オキサゾリジン−4−カルボニトリル(実施例9)の最終生成物は21nMのIC50値を示し、(2S)−1−(N−{3−[(4−シアノベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル(実施例27)の最終生成物は16nMのIC50値を示す。これらの作用持続期間およびこれらの活性は治療的に好都合である。一般式(I)の化合物、ならびに、これらの溶媒和物、異性体、塩、および、これらの塩の溶媒和物は、これ自体は知られている方法によって、すなわち、これらを1つ以上の医薬的に許容される支持物質または希釈剤と混合することによって、経口適用可能な医薬組成物または非経口適用可能な医薬組成物に配合することができ、単位投薬形態物として投与することができる。
【0057】
適切な単位投薬形態物には、経口用形態物(例えば、錠剤、硬ゼラチンカプセルまたは軟ゼラチンカプセル、粉末剤、顆粒、および、経口用の溶液または懸濁物など)、舌下用形態物、口内用形態物、気管内用形態物、眼内用形態物、鼻腔内用形態物、吸入によるもの、局所用形態物、経皮用形態物、皮下用形態物、筋肉内用形態物または静脈内用形態物、直腸用形態物、ならびにインプラントが含まれる。局所適用の場合、本発明の化合物は、クリーム、ゲル、軟膏またはローションとして使用することができる。
【0058】
一例として、本発明による化合物に対する単位投薬形態物は、錠剤の形態では、下記の成分を含む:
【0059】
【表2】

【0060】
一般式(I)の化合物の1日用量はいくつかの要因に依存しており、従って、患者の疾患の性質および重篤度、適用様式、ならびに化合物自体に依存する。
【0061】
下記の実施例により、一般式(I)の化合物の調製が例示されるが、本発明の範囲は決して限定されない。
【実施例1】
【0062】
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩一水和物
一般式(I)において、Rはピリミジン−2−イル基を表し、Bは式(1)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0063】
【化30】

【0064】
a.)[3−ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]カルバミン酸tert−ブチル
一般式(V)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りであり、Yはtert−ブトキシカルボニル基を表す。
【0065】
(i)(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)カルバミン酸tert−ブチル
2.51g(15mmole)の3−ヒドロキシ−1−アミノアダマンタン(Pharm.Chem.J.(Engl.Trans.)、1990、24、35)を、15mlのジオキサン、15mlの水および15mlの1N水酸化ナトリウム溶液からなる混合物に溶解し、この後、冷却および撹拌を行いながら、4.91g(22.5mmole)のジtert−ブチルジカルボナートを加える。混合物を室温で16時間撹拌して、溶液を蒸発させ、残渣を50mlの酢酸エチルおよび50mlの水の混合物に溶解する。抽出および相分離の後、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥する。蒸発後、白色の結晶性残渣をn−ヘキサンで処理して、2.61g(65%)の生成物を得る。M.p.:131−132℃。H−NMR.:(DMSO−d):1.36(s,9H),1.41(s,2H),1.48(d,4H),1.70(d,6H),2.10(bs,2H),4.43(s,1H),6.41(s,1H)。
【0066】
(ii)メタンスルホン酸3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−アダマンチル
5.6g(21mmole)の(3−ヒドロキシ−1−アダマンチル)カルバミン酸tert−ブチルを80mlのジクロロメタンに溶解し、4.4ml(31.5mmole)のトリエチルアミンをこれに加える。混合物を0℃に冷却し、1.82ml(23.5mmole)のメタンスルホニルクロリドを混合物に滴下して加える。反応混合物をこの温度で45分間撹拌し、この後、水および飽和炭酸水素ナトリウム溶液で順次洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル−クロロホルム、2:1:1)によって精製し、n−ヘキサンから結晶化して、2.9g(40%)の生成物を得る:Mp.:100−102℃。H−NMR(DMSO−d):1.37(s,9H),1.48(s,2H),1.77(q,4H),2.05(t,4H),2.17(d,2H),3.10(s,3H),6.66(s,1H)。
【0067】
(iii)[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]カルバミン酸tert−ブチル
1.04g(3mmole)のメタンスルホン酸3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−アダマンチルおよび1.0g(10.5mmole)の2−アミノピリミジンの混合物を140℃で融解する。溶融物を15分間撹拌した後、溶融物を冷却し、カラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル−クロロホルム、2:1:1)によって精製する。生成物は白色の結晶性物質である:0.7g(68%)。Mp.:163−165℃。H−NMR(DMSO−d):1.36(s,9H),1.52(s,2H),1.71(d,2H),1.86(d,4H),2.07(m,4H),2.25(m,2H),6.38(s,1H),6.49(t,3H),6.58(s,1H),8.22(d,2H)。
【0068】
b.)N−ピリミジン−2−イルアダマンタン−1,3−ジアミン二塩酸塩
一般式(II)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りである。
【0069】
700mg(2mmole)の[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]カルバミン酸tert−ブチルを25mlの20%エタノール性塩化水素溶液に溶解する。混合物を室温で24時間撹拌し、蒸発乾固する。残渣をアセトンで処理して、白色の結晶性物質を得る:453mg(68%)。M.p.:301−304℃。H−NMR(DMSO−d):1.56(q,2H),1.78(s,4H),2.00(q,4H),2.24(s,4H),6.78(t,1H),8.21(br,3H),7.85(br,1H),8.46(d,2H)。
【0070】
c.)(2S)−2−(アミノカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
一般式(VII)において、Zは式(A)の基を表す。
【0071】
5.7g(22.7mmole)の(2S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4,4−ジフルオロプロリン(Tetrahedron Lett.、1998、39、1169)を57mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に3.8ml(27.2mmole)のトリエチルアミンを加える。得られた混合物に、−15℃で、3ml(25mmole)のピバロイルクロリドを加え、反応混合物をこの温度で1時間撹拌し、この後、7mlの25%アンモニア水溶液を反応混合物に滴下して加えて、撹拌をさらに1時間続ける。反応混合物を、水、1N水酸化ナトリウム溶液、次いで水で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。生成物をジエチルエーテルから結晶化して、3.94g(69%)の標記生成物を得る。M.p.:136−138℃。H−NMR(CDCl):1.48(s,9H);2.3−2.9(m,3−CH),3.69(br,副ピーク)+3.86(m,主ピーク)(5−CH),4.53(br,2−CH),6.0(br,主ピーク)+6.81(br,副ピーク)(NH)。
【0072】
d.)(2S)−4,4−ジフルオロプロリンアミド塩酸塩
一般式(VIII)において、Zは式(A)の基を表す。
【0073】
3.93g(15.7mmole)の(2S)−2−(アミノカルボニル)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを75mlの25%エタノール性塩化水素溶液に溶解し、室温で4時間撹拌する。得られた懸濁物に150mlのジエチルエーテルを加え、白色の結晶性物質をろ過して、2.55g(87%)の標記生成物を得る:M.p.:232−233℃。H−NMR(DMSO−d):2.43−2.51(m,副ピーク)+2.81−3.05(m,主ピーク)(3−CH),3.71(t,2H,5−CH),4.46(t,1H,2−CH),7.81(s,1H,)+8.12(s,1H)(NH),10.12(br,2H,NH)。
【0074】
e.)(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロプロリンアミド
一般式(IX)において、Zは式(A)の基を表す。
【0075】
2.54g(13.6mmole)の(2S)−4,4−ジフルオロプロリンアミド塩酸塩を25mlのジクロロメタンに懸濁し、4.1ml(29.3mmole)のトリエチルアミンをこれに加えて、この混合物に、−10℃未満で、1.2ml(15mmole)のクロロアセチルクロリドを20mlのジクロロメタンに含む溶液を滴下して加える。1時間の撹拌の後、懸濁物を450mlの酢酸エチルに注ぎ、沈殿したトリエチルアミン塩酸塩をろ過して除く。ろ液を蒸発させ、クロロホルム−メタノールの4:1混合物を溶出液として使用するクロマトグラフィーによって精製する。3.0g(97%)の無色のオイルが得られ、これは数日間の静置の後で結晶化する。M.p.:118−121℃。H−NMR(DMSO−d):2.34−2.52(m,1H)+2.66−2.83(m,1H)(3−CH),4.07−4.29(m,2H,5−CH),4.40(qv,2H,CHCl),4.71(m,1H,2−CH),7.17(br,1H)+7.42(d,1H)(NH)。
【0076】
f.)(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
一般式(III)において、Zは式(A)の基を表す。
【0077】
10.4g(40mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロプロリンアミドを230mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に13ml(140mmole)のリンオキシクロリドを加える。混合物を、24時間、還流下で加熱する。加熱中に溶液は黄色になり、少量の黒ずんだ樹脂もまた析出する。溶液をより大きな容器に移して、50gの炭酸カリウムをこれに加え、1時間撹拌する。固体の塩をろ過して除く。ろ液を蒸発させて、黄色のオイルを得る。これをn−ヘキサンから結晶化する。粗生成物を70mlのジエチルエーテルで処理して、6.0g(56%)の白色の結晶性物質を得る。M.p.:86−87℃。H−NMR(CDCl):2.76−2.98(m,2H,3−CH),3.92−4.26(m,2H,5−CH),4.46(q,2H,CHCl),5.11(m,1H,2−CH)。
【0078】
g.)(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩一水和物
424mg(1.3mmole)のN−ピリミジン−2−イルアダマンタン−1,3−ジアミン二塩酸塩を10mlのジクロロメタンに懸濁し、10mlの飽和炭酸ナトリウム溶液で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発する。残渣を10mlのアセトニトリルに溶解し、この溶液に229mg(1.1mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルおよび0.42ml(3mmole)のトリエチルアミンを加える。混合物を室温で40時間撹拌して、蒸発させる。残渣を30mlのジクロロメタンに溶解し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、蒸発させる。黄色がかった残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、6:1)によって精製し、生成物がオイルの形態で得られる。これはエーテル性塩酸により二塩酸塩を与える:160mg(29%)、m.p.:209から212℃。H−NMR(DMSO−d):1.50(d,1H),1.60(d,1H),1.88(m,6H),2.11(m,2H),2.31(s,4H),2.84−2.93(m,2H),4.00(m,1H),4.01−4.17(m,2H),4.32(m,1H),5.18(dd,1H),6.72(t,1H),7.61(b,1H),8.40(d,2H),9.10(s,2H)。
【実施例2】
【0079】
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−ニトロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル三塩酸塩
一般式(I)において、Rは3−ニトロベンジル基を表し、Bは式(1)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0080】
【化31】

【0081】
a.)N−(3−ニトロベンジル)アダマンタン−1,3−ジアミン
一般式(II)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りである。
【0082】
287mg(1.2mmole)の1,3−ジアミノアダマンタン二塩酸塩(Chem.Ber.、1941、1769)を30mlのジクロロメタンに懸濁し、30mlの飽和炭酸ナトリウム溶液で抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥して、蒸発させる。残渣を30mlのトルエンに溶解し、この溶液に90mg(0.6mmole)の3−ニトロベンズアルデヒドおよび10mgのp−トルエンスルホン酸一水和物を加える。混合物を2時間にわたって還流し、この後、蒸発させて、残渣を30mlのメタノールに溶解し、この溶液に114mg(3mmole)のホウ水素化ナトリウムを加える。室温で16時間の撹拌を行った後、溶液を蒸発させ、残渣をジクロロメタンに溶解し、水で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させて、カラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール−25%アンモニア水溶液、9:1:0.05)によって精製する。生成物が粘稠性オイルの形態で得られ、これは静置後に結晶化する:93mg(26%)。H−NMR(DMSO−d):1.40(m,10H),1.46(s,2H),2.08(s,2H),3.80(s,2H),7.56(t,1H),7.78(d,1H),8.05(d,1H),8.23(s,1H)。
【0083】
b.)(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−ニトロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル三塩酸塩
90mg(0.3mmole)のN−(3−ニトロベンジル)アダマンタン−1,3−ジアミンおよび50mg(0.24mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルをアセトニトリルに溶解し、この溶液に300mg(0.75mmole)のポリマー結合した2−tert−ブチルイミノ−2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルペルヒドロ−1,3,2−ジアザホスホリン(PBEMP)を加える。混合物を70℃で4時間撹拌し、この後、室温で20時間撹拌する。スカベンジャー樹脂をろ過して除き、ろ液を蒸発させて、残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール、6:1)によって精製する。形成されたオイルをエーテル性塩酸で酸性化した後、標記化合物が得られる:41mg(29%)、m.p.:226から229℃。H−NMR(DMSO−d):1.57(s,2H),1.95(d,8H),2.45(d,4H),2.91(m,2H),4.14(m,2H),4.33(m,4H),5.21(m,1H),7.74(t,1H),8.15(t,1H),8.27(dd,1H),8.58(s,1H),9.41(b,2H),9.77(b,2H)。
【実施例3】
【0084】
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミド二塩酸塩一水和物
一般式(I)において、Rは4−メトキシベンゾイル基を表し、Bは式(1)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0085】
【化32】

【0086】
a.)N−(3−アミノ−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミド
一般式(II)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りである。
【0087】
遊離塩基を、実施例2/a.)に記載されるように487mg(2mmole)の1,3−ジアミノアダマンタン二塩酸塩から調製する。それを20mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に253mg(2.1mmole)のポリマー結合したジエチルアミン(PS−DIEA)を加え、この混合物に、0℃で、119mg(0.7mmole)のp−アニソイルクロリドを20mlのジクロロメタンに含む溶液を滴下して加える。24時間撹拌した後、固体物質をろ過して除き、ろ液を蒸発させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール−25%アンモニア水溶液、9:1:0.1)によって精製する:132mg(63%)。H−NMR(DMSO−d):1.41(m,6H),1.89(d,6H),2.11(s,2H),3.80(s,3H),6.96(d,2H),7.47(s,1H),7.76(d,2H)。
【0088】
b.)N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミド二塩酸塩一水和物
132mg(0.45mmole)のN−(3−アミノ−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミドを、実施例2/b.)に記載されるように、25mlのアセトニトリルにおいて、340mg(1.32mmole)のPS−DIEAの存在下、87mg(0.42mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルと反応させる。後処理およびクロマトグラフィー精製(クロロホルム−メタノール−25%アンモニア水溶液、9:1:0.1)およびエーテル性塩酸による酸性化の後、標記化合物が得られる:90mg(46%)。M.p.:160−161℃。H−NMR(DMSO−d):1.60(dd,2H),1.85(m,6H),2.14(m,2H),2.30(m,2H),2.38(m,2H),2.87(m,2H),3.79(s,3H),4.17(m,2H),4.26(m,1H),4.47(m,1H),5.21(m,1H),6.95(d,2H),7.71(s,1H),7.77(d,2H),9.41(b,2H),9.02(b,2H)。
【実施例4】
【0089】
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
一般式(I)において、Rはピリミジン−2−イル基を表し、Bは式(3)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0090】
【化33】

【0091】
a.)(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチル
一般式(V)において、RおよびBは上記で定義された通りであり、Yはtert−ブトキシカルボニル基を表す。
【0092】
(i)3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンオキシム
19g(88mmole)の3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オン(J.Med.Chem.、1994、37、2831)、200mlのエタノール、8.78g(126.4mmole)のヒドロキシルアミン塩酸塩、および13mlのピリジンからなる混合物を100℃の油浴において加熱および撹拌し、この後、混合物を蒸発する。残渣に65mlの2.5N水酸化ナトリウム溶液を加え、得られた溶液を120mlの酢酸エチルで3回抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。得られたオイルをカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン−酢酸エチル、9:1〜1:1)によって精製して、11.05g(54%)の白色の結晶性物質を得る。M.p.:92〜95℃。(MH)=231。
【0093】
(ii)3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−exo−アミンおよび3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−endo−アミン
【0094】
【化34】

【0095】
11.05g(48mmole)の3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−オンオキシムを室温で300mlのn−ペンタノールに溶解する。窒素気流下および激しい撹拌のもとでの沸騰溶液に、小分けして12g(52mmole)のナトリウム金属を小片で加える。添加が終了したとき、反応混合物を、さらに半時間、還流下で加熱する。冷却後、混合物を250mlの冷水に注ぐ。相を分離させて、有機相を100mlの冷水で洗浄し、100mlの2N塩酸で3回抽出する。注意深く、冷却下で、酸性溶液を固体の水酸化カリウムによりアルカリ性(pH=13)にし、混合物をジクロロメタンで抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール、95:5〜4:1)によって精製して、4.52g(44%)のexo異性体(m.p.、61〜63℃)および1.07g(10%)のendo異性体(m.p.、70〜72℃)の両方を得る。(MH)=217。
【0096】
(iii)(3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチル
【0097】
【化35】

【0098】
4.50g(21mmole)の3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−exo−アミンを10mlのジクロロメタンに溶解し、この溶液に、5.71g(26mmole)のジカルボン酸ジtert−ブチルを10mlのジクロロメタンに含む溶液を冷却下で加える。混合物を室温で2時間撹拌し、蒸発させ、n−ヘキサンから結晶化して、5.47g(83%)を得る。M.p.:118−119℃。H−NMR(DMSO−d):1.40(s,9H),1.58−1.67(m,4H),2.00(s,2H),2.28(dd,2H),2.45(d,2H),3.37(d,1H),3.46(d,2H),6,83(s,1H),7.19−7.30(m,5H)。(MH)=317。
【0099】
(iv)3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチル
5.4g(17mmole)の(3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチルを50mlのメタノールに溶解し、この溶液に1.8gの10%パラジウム担持活性炭を加え、混合物を小加圧下(3〜5atm)で水素化する。触媒をろ過して除き、ろ液を蒸発させ、残渣をジエチルエーテルおよびn−ヘキサンの混合物から結晶化して、3.85g(96%)の生成物を得る。M.p.、93−94℃。(MH)=227。
【0100】
(v)(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチル
2.32g(10mmole)の3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチル、1.15g(10mmole)の2−クロロピリミジン、1.8ml(12mmole)のDBU、および20mlのアセトニトリルからなる混合物を室温で24時間撹拌する。反応混合物を蒸発させ、20mlの水を残渣に加えた後、残渣を10mlのジクロロメタンで3回抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣を、ジクロロメタンの溶出液を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィーによって精製して、1.91g(61%)の白色の結晶性生成物を得る。M.p.、145−146℃。(MH)=305。
【0101】
b.)3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−exo−アミン
一般式(II)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りである。
【0102】
2.1g(6.9mmole)の(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−exo−カルバミン酸tert−ブチルを35mlのジクロロメタンに含む溶液に、16.1mlのトリフルオロ酢酸を加える。反応混合物を室温で撹拌し、この後、蒸発させる。pHを、冷却下、飽和炭酸ナトリウム溶液でpH=9に調節する。この後、混合物をジクロロメタンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣をn−ヘキサンに懸濁し、冷却後、固体物質をろ過して除き、乾燥して、0.63g(45%)の白色結晶を得る。M.p.:105−107℃。(MH)=205。
【0103】
c.)(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
204mg(1.0mmole)の3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−exo−アミンおよび208mg(1mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルおよび0.25ml(1.8mmole)のトリエチルアミンを、実施例1/g)に記載されるように、アセトニトリル中で反応させる。カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール、9:1)による精製、および、n−ヘキサンによる処理の後、白色の結晶性生成物が得られる:200mg(53%)。M.p.:50−52℃。H−NMR(DMSO−d):1.44(td,2H),1.67(m,2H),2.18(s,2H),2.42(br,1H),2.81(m 3H),3.31(m,2H),3.47(m,2H),3.98(m,3H),4.18(m,1H),5.08(dd,1H),6.56(t,1H),8.32(d,2H)。(MH)=377。
【実施例5】
【0104】
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩
一般式(I)において、Rはピリミジン−2−イル基を表し、Bは式(2)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0105】
【化36】

【0106】
a.)(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−カルバミン酸tert−ブチル
一般式(V)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りであり、Yはtert−ブトキシカルボニル基を表す。
【0107】
(i)(3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−endo−カルバミン酸tert−ブチル
【0108】
【化37】

【0109】
ジカルボン酸ジtert−ブチルを用いて工程2/a./(ii)で得られた3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−endo−アミンの1.0g(4.6mmole)から、工程2/a./(iii)に従って、1.02g(70%)の標記生成物が得られる。M.p.:127−129℃。H−NMR(DMSO−d):1.37(s,9H),1.53−1.57(m,2H),1.70(m,2H),2.03(s,2H),2.07(d,2H),2.58(dd,2H),3.24(d,1H),3.44(d,2H),6.60(s,1H),7.12−7.32(m,5H)。(MH)=317。
【0110】
(ii)3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル−endo−カルバミン酸tert−ブチル
工程4/a./(iv)に記載される方法に従って、(3−ベンジル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−endo−カルバミン酸tert−ブチルの1.0g(3.2mmole)から、脱ベンジル化後、0.71g(98%)の標記生成物が得られる。(MH)=227。
【0111】
(iii)(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−endo−カルバミン酸tert−ブチル
工程4/a./(v)に記載される方法に従って、2−クロロピリミジンを用いて0.7g(3.1mmole)の3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル−endo−カルバミン酸tert−ブチルから、0.87g(92%)の標記生成物がオイルの形態で得られる。(MH)=305。
【0112】
b.)3−(ピリミジン−2−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−endo−アミン
一般式(II)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りである。
【0113】
工程4/b.)に記載される方法に従って、0.87g(2.9mmole)の(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)−endo−カルバミン酸tert−ブチルから出発して、加水分解後、0.49g(83%)の標記生成物が得られる。(MH)=205。
【0114】
c.)(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩
工程4/c.)に記載される方法に従って、204mg(1.0mmole)の3−(ピリミジン−2−イル)−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−8−endo−アミンおよび208mg(1mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルから、標記生成物が塩酸塩である塩の形態で得られる。収量:152mg(34%)、m.p.>300℃。H−NMR(DMSO−d):1.44(d,2H),1.98(m,2H),2.67(s,2H),2.86−3.00(m4H),4.09−4.21(m,4H),4.38−4.48(m,3H),5.21(dd,1H),6.71(t,1H),8.39(d,2H),9.11(d,2H)。(MH)=377。
【実施例6】
【0115】
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩
一般式(I)において、Rはピリミジン−2−イル基を表し、Bは式(5)の基を表し、Zは式(A)の基を表す。
【0116】
【化38】

【0117】
a.)N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミド
一般式(V)において、RおよびBの意味は上記で定義された通りであり、Yはアセチル基を表す。
【0118】
【化39】

【0119】
(i)8−ベンジル−3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−exo−オール
【0120】
【化40】

【0121】
16.00g(74mmole)の8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン(J.C.S.Perkin I.、1997、1307)を270mlの乾燥テトラヒドロフランに含む溶液に、窒素雰囲気下において、38ml(330mmole)のメチルマグネシウムブロミドを、−20℃で、シリンジを用いて滴下する。反応混合物を−20℃で30分間撹拌し、この後、室温にまで加温し、撹拌を16時間続ける。この混合物に900mlの飽和塩化アンモニウム溶液および300mlのジエチルエーテルを加える。混合および分離の後、水相を100mlのジクロロメタンで3回抽出し、ジクロロメタン相を100mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。有機相を一緒にして硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(クロロホルム)。生成物は5.95g(35%)の油状物質である。(MH)=232。
【0122】
(ii)N−(8−ベンジル−3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミド
【0123】
【化41】

【0124】
3.0g(13mmole)の8−ベンジル−3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−exo−オールを15mlのアセトニトリルに溶解する。この溶液に、注意して、冷却下および撹拌下で、12.2mlの濃硫酸(t<30℃)を滴下し、混合物を室温で16時間撹拌する。反応混合物を100gの氷に注ぐ。溶液のpHを50%水酸化カリウムでpH=10に調節する。混合物をジクロロメタンで抽出し、抽出液を濃塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、蒸発させる。残渣をn−ヘキサンおよびエーテルの混合物から結晶化して、2.11g(59%)の白色の結晶性物質を得る。M.p.:151−155℃。(MH)=273。
【0125】
(iii)N−(3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミド
【0126】
【化42】

【0127】
2.10g(7.7mmole)のN−(8−ベンジル−3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミドを工程4/a./(iv)に記載されるように水素化する。脱ベンジル化後、1.20g(86%)の標記生成物が得られる。M.p.:63−65℃。(MH)=183。
【0128】
(iv)N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミド
1.20g(6.6mmole)の(3−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミド、0.76g(6.6mmole)の2−クロロピリミジンおよび1.18ml(7.9mmole)のDBUを、還流条件下で8時間にわたってn−ペンタノール中で加熱する。反応混合物を、工程4/a./(v)に記載されるように後処理して、0.89g(52%)の白色の結晶性物質を得る。M.p.:175〜176℃。(MH)=261。
【0129】
b.)3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−アミン
一般式(II)において、RおよびBは上記で定義された通りである。
【0130】
0.89g(3.4mmole)のN−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−exo−イル)アセトアミドを35mlの2N塩酸中で16時間にわたって還流する。冷却後、反応混合物を20%水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性(pH=11)し、20mlのジクロロメタンで抽出する。抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させる。残渣をジエチルエーテルに懸濁し、ろ過する。母液を蒸発させて、130mg(18%)の生成物を淡黄色オイルの形態で得る。(MH)=219。
【0131】
c.)(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル二塩酸塩
工程4/c.)に記載される方法に従って、110mg(0.5mmole)の3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル−exo−アミンおよび104mg(0.5mmole)の(2S)−1−(クロロアセチル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリルから、59mg(30%)の白色の結晶性生成物が単離される。M.p.:169−172℃。H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ0.81(s,3H),1.62−1.73(m,5H),1.80(m,2H),2.18(d,2H),2.79−(m,2H),3.37−3.45(m,2H),4.04(ddd,1H),4.30(ddd,1H),4.55(m,2H),5.09(dd,1H),6.57(t,1H),8.32(d,2H)。(MH)=391。
【0132】
一般式(I)の下記の表1中の化合物が実施例1から実施例6に従って調製される。
【0133】
【表3】




【0134】
実施例1/a.)に概略される手順に従って、表2に示される一般式(V)の化合物(式中、Bは式(1)の基である)が調製された。
【0135】
【表4】


【0136】
実施例1/b.)、実施例2/a.)および実施例3/a.)に概略される手順に従って、表3に示される一般式(II)の化合物(式中、Bは式(1)の基である)が調製された。
【0137】
【表5】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物:
【化1】

(式中、Rは、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である);または
・p−トルエンスルホニル基
を表す;
・Bは、下記の式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す:
【化2】

・Zは、下記の式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す:
【化3】


ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項2】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す;
・Zが式(A)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項3】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す;
・Zが式(B)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項4】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す;
・Zが式(C)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項5】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す;
・Zが式(D)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項6】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)または式(5)の基を表す;
・Zが式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項7】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが式(1)の基を表す;
・Zが、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項8】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが式(2)の基を表す;
・Zが、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項9】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが式(3)の基を表す;
・Zが、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項10】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが式(4)の基を表す;
・Zが、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項11】
Rが、
・窒素を含有する単環式または二環式の芳香族成分、好ましくは、ピリジル成分、ピリダジニル成分、ピリミジニル成分、ピラジニル成分、イミダゾリル成分、ピラゾリル成分、チアゾリル成分、イソチアゾリル成分、オキサゾリル成分、イソオキサゾリル成分、オキサジアゾリル成分、トリアジニル成分、テトラゾリル成分、トリアジニル成分、キノリニル成分、イソキノリニル成分、シンノリニル成分、フタラジニル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、ベンズイミダゾリル成分、インダゾリル成分、ベンゾチアゾリル成分、ベンズイソチアゾリル成分、ベンゾオキサゾリル成分またはベンズイソオキサゾリル成分;これらは、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C2−5アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、カルボキサミド基、シアノ基の基または原子の1つまたは2つによって独立して場合により一置換または二置換されている;または
・C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、メチルチオ基、ニトロ基、シアノ基、C2−5アルキルカルボニル基、C2−5アルコキシカルボニル基、C2−8ジアルキルアミノ基の基の1つまたは2つによって独立して一置換または二置換されているフェニル基;または
・R1a−CH−基(式中、R1aの意味は、水素、又は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基によって独立して置換されているフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基、フリル基またはp−トリルスルホニル基である);または
・R1a−CH基
(式中、R1aの意味は、1つ以上のハロゲン原子、C1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているC1−4アルキル基、フェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルエテニル基、フェニルプロピル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、フタラジル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、チエニル基またはフリル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシハロゲノ基、トリハロゲノメチル基、ニトロ基、アミノ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニルカルボニル成分であり、Rは水素またはメチル基を表す);または
・R1b−CO基
(式中、R1bの意味は、C1−4アルキル基、又は、1つ以上のC1−4アルキル基、C1−4アルコキシ基、C1−4アルキレンジオキシ基、ハロゲン原子、トリハロゲノメチル基、ニトロ基またはシアノ基により独立して置換されているフェニル成分、ベンジル成分、フェニルエチル成分、フェニルエテニル成分、ナフチル成分、ピリジル成分、キノリル成分、イソキノリル成分、シンノリニル成分、フタラジル成分、キナゾリニル成分、キノキサリニル成分、又は、アミノ基、又は、複素環基[好ましくは、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、モルホリノ基、チエニル基またはフリル基]である)
を表す;
・Bが式(5)の基を表す;
・Zが、式(A)、式(B)、式(C)、式(D)または式(E)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項12】
Rが、請求項1におけるのと同じ意味を有し、
Bが、式(1)、式(2)、式(4)または式(5)の基を表し、
Zが、式(A)、式(B)または式(D)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項13】
Rが、請求項1におけるのと同じ意味を有し、
Bが式(1)の基を表し、
Zが、式(A)、式(B)または式(D)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項14】
Rが、請求項1におけるのと同じ意味を有し、
Bが式(2)または式(4)の基を表し、
Zが式(A)の基を表す、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、
ならびに、上記化合物の異性体、塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項15】
請求項1に記載の一般式(I)の下記の化合物:
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−ニトロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−4−メトキシベンズアミド
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−メチル−8−ピリミジン−2−イル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イル)exo−アミノアセチル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(4R)−3−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル
(4S)−3−{N−[3−(ピリミジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}−1,3−オキサゾリジン−4−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(1,2,4−トリアジン−3−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−ピラジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
6−[(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)アミノ]ニコチノニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−{[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−[N−(3−{[5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(1,3−チアゾール−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(1−エチル−1H−ピラゾール−5−イル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(5−メチルイソオキサゾール−3−イル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−(キノリン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−(キノリン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S,4S)−4−フルオロ−1−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル]グリシル}ピロリジン−2−カルボニトリル
(4R)−3−{N−[3−([1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イルアミノ)−1−アダマンチル)グリシル)−1,3−チアゾリジン−4−カルボニトリル
(2S)−1−(N−{3−[(4−シアノベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)−4,4−ジフルオロピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−{[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}−1−アダマンチル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3−フルオロベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(3,4,5−トリメトキシベンジル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル)グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(ピリダジン−3−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル)グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−(N−{3−[(1,3−チアゾール−2−イルメチル)アミノ]−1−アダマンチル}グリシル)ピロリジン−2−カルボニトリル
4−クロロ−N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)ベンズアミド
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−3−フルオロベンズアミド
(2E)−N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)−3−フェニルアクリルアミド
N−(3−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−1−アダマンチル)チオフェン−2−カルボキサミド
(2S)−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−8−イル)endo−アミノアセチル)ピロリジン−2−カルボニトリル
(2S)−4,4−ジフルオロ−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
6−(9−{[2−(2−シアノ−(2S)−4,4−ジフルオロピロリジン−1−イル)−2−オキソエチル]アミノ}−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イル)ピリダジン−3−カルボニトリル
(2S)−1−[N−(3−ピリミジン−2−イル−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イル)グリシル]ピロリジン−2−カルボニトリル
ならびに、これらの塩および溶媒和物、ならびに、これらの塩の溶媒和物。
【請求項16】
遊離化合物またはこの塩の形態での一般式(I)の化合物(式中、R、BおよびZの意味は請求項1に定義される通りである)またはこの異性体もしくは溶媒和物と、少なくとも1つの医薬的に許容される賦形剤または希釈剤とを含有することを特徴とする医薬組成物。
【請求項17】
一般式(II)の化合物:
【化4】

(式中、RおよびBの意味は上記で定義される通りである)
を、一般式(III)の化合物:
【化5】

(式中、Zの意味は上記で定義される通りである)
と反応させること、および、得られる一般式(I)の化合物またはこの塩を反応混合物から単離することを特徴とする、一般式(I)の化合物(式中、R、BおよびZの意味は請求項1に定義される通りである)を調製するための方法。
【請求項18】
使用される一般式(II)の化合物(式中、Rは請求項1に定義される通りであり、Bは式(I)の基を意味する)が、本明細書の11頁に記載される反応経路を使用して3−ヒドロキシ−1−アミノアダマンタンから出発して調製されることを特徴とする、一般式(I)の化合物(式中、RおよびZの意味は請求項1に定義される通りであり、Bは式(I)の基を意味する)を調製するための方法。
【請求項19】
DPP−IV酵素活性を阻害するために好適であり、従って、DPP−IV酵素濃度に関連づけられる疾患を処置するために好適である医薬組成物を調製するための、一般式(I)の化合物(式中、R、BおよびZの意味は請求項1に定義される通りである)の使用。
【請求項20】
請求項1に記載される一般式(I)の化合物を、遊離化合物またはこの塩の形態で、治療効果的な量で適用することを特徴とする、DPP−IV酵素を阻害し、DPP−IV酵素濃度に関連づけられる疾患を処置するための方法。
【請求項21】
一般式(II)の化合物:
【化6】

(式中、RおよびBの意味は請求項1に定義される通りである)
およびこの塩。
【請求項22】
一般式(V)の化合物:
【化7】

(式中、RおよびBの意味は請求項1に定義される通りであり、Yはアセチル基またはtert−ブトキシカルボニル基を意味する)。
【請求項23】
一般式(VII)の化合物:
【化8】

(式中、Zは、式(A)、式(B)、式(D)または式(E)の基を表す)。
【請求項24】
一般式(VIII)の化合物:
【化9】

(式中、Zは、式(A)、式(B)、式(D)または式(E)の基を表す)。
【請求項25】
一般式(IX)の化合物:
【化10】

(式中、Zは、式(A)、式(B)、式(D)または式(E)の基を表す)。
【請求項26】
一般式(III)の化合物:
【化11】

(式中、Zは、式(A)、式(B)、式(D)または式(E)の基を表す)。

【公表番号】特表2007−504120(P2007−504120A)
【公表日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524430(P2006−524430)
【出願日】平成16年8月27日(2004.8.27)
【国際出願番号】PCT/HU2004/000088
【国際公開番号】WO2005/021536
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】