説明

アダマンチルジアミド誘導体およびそれらの使用

本発明は、式(I)のアダマンチル−ジアミド誘導体(RおよびRは、本明細書に定義する通りである)、またはその薬学的に許容可能な塩、および医薬組成物、およびそれらを使用する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アダマンチルジアミド誘導体、ならびにそれらを使用する医薬組成物および治療方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、代謝調節型グルタミン酸受容体5(mGlu5受容体またはmGluR5)のアロステリックモジュレーターとして作用するアダマンチルジアミド誘導体、ならびにこれらの化合物を用いる医薬組成物および治療方法に関する。
【0003】
グルタミン酸は、哺乳動物の中枢神経系における主要な興奮性神経伝達物質である。グルタミン酸神経伝達を調節する1つの手段は、代謝調節型グルタミン酸受容体(mGluR)によるものであり、別の手段は、イオンチャネル型受容体である。現在、8種のmGluRがクローン化され、配列相同性、好ましいシグナル伝達経路および薬理学に基づいて3つの群に分類されている。mGluRの第I群には、mGluR1およびmGluR5が含まれ、一方第II群は、mGluR2およびmGluR3を含み、第III群は、mGlu4、6、7および8受容体を含む。
【0004】
mGlu受容体は、正常な脳機能において、ならびに神経、精神、および神経筋障害において重要な役割を有する。mGlu5受容体は主にシナプス後性に存在し、辺縁系の脳領域において高度に発現している。mGlu5受容体はまた、視床、脊髄、および迷走神経系に、ならびに皮膚中に末梢的に、神経終末およびC線維に発現する。
【0005】
mGlu5受容体に対するリガンドは、末梢および中枢神経系障害のために有望であることが示されてきた。例えば、G. Jaeschkeら、「mGlu5 receptor antagonists and their therapeutic potential」、Expert Opin. Ther. Patents、2008、18、2:123〜142頁(非特許文献1)を参照されたい。しかし、オルソステリック結合部位を標的とするグルタミン酸類似体は、低い脳透過性、および異なるmGluRサブタイプに対する不十分な選択性によって制限されることがあるという意見を提供するものもある。合成アゴニストは、代謝的に安定であるように設計されていることが多いため、受容体の連続的刺激をもたらし得る。この連続的刺激は、潜在的な受容体脱感作の問題によって必ずしも望ましいものではない。また、受容体占有率に関して、合成アンタゴニストは、受容体機能の持続的な遮断をもたらすことがあり、これは中枢神経系障害の病理動態と適合性でないことがある。
【0006】
しかし、アロステリック調節によって、mGlu5受容体に対するより選択的で制御された「微調整された(fine−tuning)」作用が実現可能である。例えば、P. Bachら、「Metabotropic glutamate receptor 5 modulators and their potential therapeutic applications」、Expert Opin. Ther. Patents、2007、17、4:371〜381頁(非特許文献2)を参照されたい。アロステリック調節は、オルソステリックな一次基質またはリガンド結合部位とは異なる受容体上の部位へのモジュレーターリガンドによる結合を意味する。このリガンド結合過程は、コンフォメーション変化をもたらし、これはタンパク質(例えば、mGluR5を含めたmGluRなどのGタンパク質共役受容体)の機能に非常に影響を与え得る。mGlu5受容体をアロステリックに調節する新規なmGluR5リガンドは、従来の中枢神経系薬剤の治療濃度域(therapeutic window)および/または中枢神経系障害の治療を改善し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許仮出願第61/083563号
【特許文献2】米国特許仮出願第61/160804号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】G. Jaeschkeら、「mGlu5 receptor antagonists and their therapeutic potential」、Expert Opin. Ther. Patents、2008、18、2:123〜142頁
【非特許文献2】P. Bachら、「Metabotropic glutamate receptor 5 modulators and their potential therapeutic applications」、Expert Opin. Ther. Patents、2007、17、4:371〜381頁
【非特許文献3】S.M. Bergeら、J. Pharm. Sci.、1977、66、1:2
【非特許文献4】G.S. Paulekuhn,ら、J. Med. Chem.、2007、50、26:6665〜6672頁
【非特許文献5】Harrison's Principles of Internal Medicine、Anthony Fauciら(編)、第14版、New York:McGraw Hill(1998)
【非特許文献6】May, L.T.、Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol.、2007、47、1〜51頁
【非特許文献7】Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版(DSM-IV)(American Psychiatric Association:Arlington、VA、1994)
【非特許文献8】J. A. O'Brienら、Mol Pharmacol.、2003、64、731〜740頁
【非特許文献9】Y. ChengおよびW.H. Prusoff、Biochem. Pharmacol.、1973、22、3099〜3108頁
【非特許文献10】K. Njung'e, K.およびS.L. Handley、Pharmacology, Biochemistry and Behavior、1991、38、63〜67頁
【非特許文献11】N.A. Mooreら、Behavioural Pharmacology.、1994、5、196〜202頁
【非特許文献12】J.F. Cryanら、Neuroscience and Biobehavioral Reviews、2005、29、547〜569頁
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【非特許文献14】Vogelら(Psychopharmacologia、1971、21、1〜7頁)
【非特許文献15】D.H. OverstreetおよびG. Griebel、Pharmacol Biochem Behav.、2005、82、1:223〜227頁
【非特許文献16】Santarelliら、2003
【非特許文献17】Dulawaら、Neuropsychopharmcol.、2004、29、1321〜1330頁
【非特許文献18】Holickら、Neuropsychopharmcol.、2008、33、2:406〜417頁
【非特許文献19】CryanおよびLucki、Pharmcol. & Exp. Therap.、2000、295、3、1120〜1126頁
【非特許文献20】S.E. FileおよびP. Seth、European Journal of Pharmacology、2003、463、35〜53頁
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【非特許文献22】E. H. Leeら、Chin. J. Physiol.、1992、35、4:317〜36頁
【非特許文献23】W. Schultz Prog. Neurobiol.、1982、18、2〜3:121〜66頁
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【非特許文献26】D. Rylanderら、J. Pharmacol. Exp. Ther.、2009、330、1:227〜235頁
【非特許文献27】L. Chenら、Brain Res.、In Press, Uncorrected Proof、2009年6月21日、doi:10.1016/j.brainres.2009.06.040
【非特許文献28】Q.J. Yanら、Neuropharmacol.、2005、49、1053〜1066頁
【非特許文献29】G. Doulenら、Neuron、2007、56、955〜962頁
【非特許文献30】R. Depoortereら、Neuropsychopharmacology、2003、28、11:1889〜902頁
【非特許文献31】W. J. Freedら、Neuropharmacology、1984、23、2A:175〜81頁
【非特許文献32】F. Sams-Dodd Neuropsychopharmacology、1998、19、1:18〜25頁
【非特許文献33】Y. K. Fungら、Pharmacol. Biochem. Behav.、1986、24、1:139〜41頁
【非特許文献34】Y. K. Fungら、Steroids、1987、49、4〜5:287〜94頁
【非特許文献35】T. J. Gouldら、Behav. Pharmacol.、2002、13、4:287〜94頁
【非特許文献36】A. O. Hammら、Brain、2003、126、Pt 2:267〜75頁
【非特許文献37】J. P. Aggletonら、Behav. Brain Res.、1996、19、2:133〜46頁
【非特許文献38】Morris. Learn. Motiv.、1981、12、239〜260頁
【非特許文献39】B. Bontempiら、Eur. J. Neurosci.、1996、8、11:2348〜60頁
【非特許文献40】M. DayおよびM. Good、Neurobiol. Learn. Mem.、2005、83、1:13〜21頁
【非特許文献41】J. L. Muirら、Psychopharmacology (Berl)、1995、118、1:82〜92頁
【非特許文献42】Robbinsら、Ann. N. Y. Acad. Sci.、1998、846、222〜37頁
【非特許文献43】KimおよびChung、Pain、1992、50、355〜363頁
【非特許文献44】Wheeler-Acetoら、Psychopharmacology、1991、104、35〜44頁
【非特許文献45】H. Y. Liuら、J. Neurosci. Res.、2002、70、2:238〜48頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、これらの目的、および他の重要な目的を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、式(I)
【0011】
【化1】

[式中、
およびRは、各々独立にアルキル、シクロアルキル、ケトシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、これらは場合によりアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−R、−NHR、−N(アルキル)R、−C(O)NHR、−C(O)N(アルキル)R、−NHC(O)R、−N(アルキル)C(O)R、−OHまたは−ORで一置換、二置換または三置換されており、
は、場合によりハロゲン、C〜Cアルコキシ、OH、−CN、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、C1〜3アルキルヘテロシクリル、C〜Cアルキルカルバメート、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(O)−C〜Cアルキル、−N(C〜Cアルキル)−C(O)−C〜Cアルキル、OHまたは−O−C〜Cアルキルで置換されているC〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルである]
で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩を提供する
(ただし、式(I)の化合物は、
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−メトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−エトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3,4,5−トリメトキシベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(2−ヨード−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−ベンズアミド;
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−ニトロベンズアミド);および
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−(3−ピリジンカルボキサミド)
ではないことを条件とする)。
【0012】
本発明はまた、少なくとも1種の本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。
【0013】
本発明はまた、疾患または障害を治療する方法を提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含み、疾患または障害は、中枢神経系の疾患または障害である。この方法のいくつかの実施形態において、疾患または障害の症状が治療される。
【0014】
<発明の詳細な説明>
一態様によれば、本発明は、アダマンチルジアミド誘導体を提供する。本発明は、式(I)の化合物
【0015】
【化2】

[式中、
およびRは、各々独立に、場合によりアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−R、−NHR、−N(アルキル)R、−C(O)NHR、−C(O)N(アルキル)R、−NHC(O)R、−N(アルキル)C(O)R、−OHまたは−ORで独立に一置換、二置換または三置換されている、アルキル、シクロアルキル、ケトシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、
は、場合によりハロゲン、C〜Cアルコキシ、OH、−CN、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキルヘテロシクリル、C〜Cアルキルカルバメート、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(O)−C〜Cアルキル、−N(C〜Cアルキル)−C(O)−C〜Cアルキル、OHまたは−O−C〜Cアルキルで置換されているC〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルである]であって、
ただし、式(I)の化合物は、
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−メトキシ−ベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号899289−36−2を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−エトキシ−ベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号899289−24−8を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メトキシ−ベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号899259−96−2を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3,4,5−トリメトキシベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号173068−46−7を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(2−ヨード−ベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号899259−92−8を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−ベンズアミド(すなわち、CAS登録番号103307−81−9を有する化合物);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−ニトロベンズアミド)(すなわち、CAS登録番号350024−39−4を有する化合物);および
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−(3−ピリジンカルボキサミド)(すなわち、CAS登録番号371933−95−8を有する化合物)
ではないことを条件とする、
化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含む。
【0016】
「アルキル」という用語は、単独で用いて、または基の部分として、本明細書において特に明記しない限り、1〜8個の炭素原子の直鎖または分岐状飽和炭化水素として定義される。いくつかの実施形態において、アルキル部分は、8個、7個、6個、5個、4個、3個、2個または1個の炭素原子を含有する。「アルキル」という用語が炭素原子の範囲なしに本明細書において現れる場合、それはC〜Cの範囲を意味する。飽和炭化水素アルキル部分の例には、これらに限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどの化学基が含まれる。
【0017】
「アルコキシ」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、−O−アルキルとして定義され、「アルキル」は、本明細書において上記で定義された通りである。アルコキシ部分の例には、これらに限定されないが、メトキシ、エトキシ、iso−プロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、および同族体、異性体などの化学基が含まれる。アルコキシはまた、−O−アルキル部分を意味し、アルキル基は、これらだけに限定されないが、−OC〜Cアルキル−OH、−OC〜Cアルキル−OCH、−OC〜Cアルキル−NHCH、−OC〜Cアルキル−N(CH、−OC〜Cアルキル−CONHCH、−OC〜Cアルキル−CON(CH、−OC〜Cアルキル−NHCOCH、および−OC〜Cアルキル−N(CH)COCHを含めた、ヒドロキシ、シアノ、アルコキシ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、ジアルキルアミドなどで置換されている。
【0018】
本明細書において使用する場合、「シクロアルキル」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、3〜8個の環炭素原子を有する環状アルキル基として定義され、「アルキル」は、本明細書において定義する通りである。シクロアルキル部分の例には、これらに限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルなどの化学基が含まれる。
【0019】
本明細書において使用する場合、「ケトシクロアルキル」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、そこに結合したケト基を有するシクロアルキルとして定義され、「シクロアルキル」は、本明細書において定義する通りである。例には、シクロペンタノンまたはシクロヘキサノンが含まれる。
【0020】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードとして定義する。
【0021】
「アリール」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、14個までの炭素原子の芳香族炭化水素として定義され、これは単環(単環式)、または一緒に縮合もしくは共有結合した多環(例えば、二環式、三環式、多環式)のことがある。アリール部分の任意の適切な環位置は、定義された化学構造に共有結合していることがある。アリール部分の例には、これらに限定されないが、フェニル、ベンジル、1−ナフチル、2−ナフチルなどの化学基が含まれる。アリール基は、本明細書に記載されているように非置換または置換されていることがある。
【0022】
「ヘテロアリール」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1個または2個以上のヘテロ原子を含む単環式または多環式(一緒に縮合、もしくは共有結合している)芳香族炭化水素環として定義される。ヘテロアリール基は、14個までの炭素原子および1〜6個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール基の例には、これらに限定されないが、ピリジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3,)−および(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、2−キノリニル、2−キナゾリニル、3−フェニル−2−キノリニルなどが含まれる。ヘテロアリール基は、本明細書に記載されているように非置換または置換されていることがある。
【0023】
「ヘテロシクリル」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、複素環の任意の環原子から水素原子を除去することによって形成される一価基として定義される。
【0024】
「アシル」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、式−C(O)−アルキルの基として定義され(アルキルは、本明細書において上記で記載されている通りである)、すなわち、ホルミル、アセチルなどのアルキルカルボニルである。
【0025】
「アミノアルキル」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、アルキル−アミノとして定義され、「アルキル」という用語は、本明細書において上記で定義された通りであり、「アミノ」という用語は、−NH、−NH−、または−N<である。非限定例には、−CHNH−、CHCHNH−、(C〜Cアルキル)NH−、(C〜Cアルキル)N−などが含まれる。
【0026】
「アルキルアミノ」という用語は、単独でまたは他の用語と組み合わせて用いて、本明細書において特に明記しない限り、アミノ−アルキルとして定義され、「アルキル」という用語は、本明細書において上記で定義された通りであり、「アミノ」という用語は、−NH、−NH−、または−N<である。非限定例には、−NHCH、−NHCHCH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)などが含まれる。
【0027】
本発明のいくつかの実施形態において、RおよびRは、両方ともアリールである。いくつかの実施形態において、RおよびRは、両方ともヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、アリールであり、Rは、ヘテロアリールである。本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1つのアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、チオフェニル、フラニル、またはベンゾフラニルである。いくつかの実施形態において、両方のアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態において、両方のヘテロアリールは、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、チオフェニル、フラニル、およびベンゾフラニルからなる群から選択される。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1つのアリールまたはヘテロアリールは、上記で記載されているように置換されている。いくつかのこのような実施形態において、1個、2個、または3個の置換基は、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ−エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、クロロ、フルオロ、フラニルおよびチオフェニルからなる群から独立に選択される。
【0029】
いくつかの実施形態において、RおよびRの各々は、独立に、フェニル、3または4−メチル−フェニル、3または4−クロロ−フェニル、3または4−フルオロ−フェニル、3または4−ジメチルアミノ−エトキシ−フェニル、3または4−ジメチルアミノ−フェニル、3または4−シアノ−フェニル、3−(5−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−フェニル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−ベンゾイミダゾール−5−イル、ピリジル、2−ピリジル、4−ピリジル、4−または5−メチル−ピリジン−2−イル、6−メチル−ピリジン−2−イル、6−クロロ−ピリジン−2−イル、ピラジン−2−イル、チアゾール−2−イル、5−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル、1−メチル−5−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール−3−イル、5−(フラン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル、インダゾール−3−イル、2−メチル−2H−インダゾール−3−イル、ベンゾフラニル、ベンゾフラン−5−イルからなる群から選択される。
【0030】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、下記の実験の項において開示されている化合物である。いくつかの実施形態において、化合物は、下記の表1、2、3、または4からの1つである。
【0031】
本発明のいくつかの実施形態において、RおよびRは、両方ともアリールである。いくつかの実施形態において、RおよびRは、両方ともヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、Rは、アリールであり、Rは、ヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、RまたはRのいずれかがヘテロアリールである。いくつかの実施形態において、RまたはRのいずれかがアリールである。
【0032】
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1つのアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのヘテロアリールは、ベンゾフラニル、ベンゾ[c]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ジヒドロチエノ[3,4−b][1,4]ジオキシニル、フラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジン、キノリニル、キノキサリニル、チアゾリル、またはチオフェニルである。
【0033】
いくつかの実施形態において、両方のアリールは、フェニルである。いくつかの実施形態において、両方のヘテロアリールは、ベンゾフラニル、ベンゾ[c]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ジヒドロチエノ[3,4−b][1,4]ジオキシニル、フラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾリル、またはチオフェニルである少なくとも1つのヘテロアリールからなる群から選択される。
【0034】
いくつかの実施形態において、ヘテロアリールは、ピリジニルであり、ピリジニルは、上記で定義する通り一置換、二置換、または三置換されている。いくつかのこのような実施形態において、1個、2個、または3個の置換基は、独立に、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−R、−NHR、−N(アルキル)Rであり、Rは、上記で定義する通りである。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態において、Rは、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、シクロアルキル、ケトシクロアルキルまたはヘテロシクリルである。いくつかの実施形態において、RまたはRのいずれかがシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのシクロアルキルは、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態において、シクロアルキルは、上記で記載している三置換を超えてさらに置換されており、すなわち、シクロアルキルは、上記で記載しているように3度を超えて置換されており、例えば、シクロアルキルは、フッ素で四置換されている。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態において、少なくとも1つのシクロアルキル、ケトシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、上記で記載しているように置換されている。いくつかのこのような実施形態において、1個、2個、または3個の置換基は、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ−エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、クロロ、フルオロ、フラニルおよびチオフェニルからなる群から独立に選択される。
【0037】
いくつかの実施形態において、1個、2個、または3個の置換基は、アミノ、クロロ、シアノ、ジメチルアミノ、ジメチルアミノ−エトキシ、メチル、メチルアミノ、メトキシ、フルオロ、−C(O)NHCH、フラニル、ピロリジニル、チオフェニルおよびトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される。
【0038】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、下記の実験の項において開示されている化合物である。いくつかの実施形態において、化合物は、下記の表1、表2、表3または表4からの1つである。
【0039】
本発明の別の態様は、医薬有効量の本発明による化合物と、薬学的に許容可能な担体または賦形剤とを含む組成物である。
【0040】
本発明の組成物は、経口的(舌下を含めた)、インプラントによる、非経口的(静脈内、腹腔内、関節内および皮下注射を含めた)、直腸、鼻腔内、局所的、目(点眼薬による)、経膣的、ならびに経皮的などの任意の投与方法に適合し得る。
【0041】
本発明の化合物は、遊離塩基、または薬学的に許容可能な酸もしくは塩基に由来する塩の形態で使用することができる。塩には、これらだけに限定されないが、下記が含まれる。無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸、ならびに有機酸、例えば、酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸、フマル酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、パモ酸、およびp−トルエンスルホン酸との塩。他の塩には、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびマグネシウム)との塩、または有機塩基との塩(第四級アンモニウム塩を含めた)が含まれる。薬学的に許容可能な無機酸および有機酸付加塩のさらなる非限定例には、[S.M. Bergeら、J. Pharm. Sci.、1977、66、1:2(非特許文献3)、およびG.S. Paulekuhn,ら、J. Med. Chem.、2007、50、26:6665〜6672頁(非特許文献4)]において一覧表示されているものが含まれる。
【0042】
本発明の化合物はまた、一般に、インビボで活性部分に容易に変換される、化合物の機能的誘導体である、エステル、カルバメートの形態、および他の従来のプロドラッグ形態で使用することができる。生体系への化合物の導入によって生じる活性種として定義される、本発明の化合物の代謝物もまた含まれる。
【0043】
本発明の化合物が上記のように用いられるとき、1種もしくは2種以上の薬学的に許容可能な賦形剤または担体、例えば、溶剤、希釈剤などと合わせてもよい。このような医薬製剤は、錠剤、カプセル剤(例えば、徐放および持続放出製剤を含めた)、丸剤、ロゼンジ剤、エアゾール剤、分散性散剤、顆粒剤、溶液剤、懸濁剤(例えば、懸濁化剤、例えば、約0.05〜約5%の懸濁化剤を含有する)、シロップ剤(例えば、糖または糖代用品(アスパルテームなど)を、例えば、約10〜約50%の糖または糖代用品で含有する)、エリキシル剤などの形態で経口的に、あるいは無菌注射剤、懸濁剤または乳剤(例えば、等張性媒体中で約0.05〜約5%の懸濁化剤を含有する)の形態で非経口的に投与し得る。このような製剤は、より通例では約5%〜約60重量%の担体と組み合わせて、例えば約25〜約90%の活性成分を含有し得る。用いる活性成分(例えば、本発明の化合物または塩、およびそのプロドラッグまたは代謝物)の有効量は、使用される特定化合物、塩、プロドラッグまたは代謝物、患者の投与方法、年齢、体重、性別および医学的状態、ならびに治療される疾患、障害、状態、および/または系の重症度によって変化し得る。個々の哺乳動物のための適切な投与および剤形の選択は、当業者であれば明らかであろう。このような決定は、当技術分野において通常の技量の医師、獣医師または臨床医にとって通例である(例えば、Harrison's Principles of Internal Medicine、Anthony Fauciら(編)、第14版、New York:McGraw Hill(1998)(非特許文献5)を参照されたい)。さらに、投与計画は調節されて、最適な治療反応を実現し得る。例えば、いくつかの分割用量を毎日投与してもよく、または治療状況の必要性が示されるのに比例して用量を減少させてもよい。
【0044】
固体担体、例えば、デンプン、ラクトース、リン酸二カルシウム、微結晶性セルロース、スクロースおよびカオリン、液体担体、例えば、滅菌水、ポリエチレングリコール、グリセロール、非イオン性界面活性剤、ならびに食用油(トウモロコシ、ピーナッツおよびゴマ油など)は、活性成分の性質および所望の特定の投与形態に適切なように用いることができる。医薬組成物の調製において通例用いられる佐剤を、好都合に含めてもよい。佐剤の非限定例には、香味剤、着色剤、保存剤、ならびに抗酸化剤(ビタミンE、アスコルビン酸、BHTおよびBHAなど)が含まれる。
【0045】
活性化合物はまた、非経口的にまたは腹腔内に投与し得る。遊離塩基、中性化合物または薬理学的に許容可能な塩としての活性化合物の溶液剤または懸濁剤は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と適切に混合した水中で調製することができる。分散剤はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、および油中のこれらの混合物中で調製することができる。これらの製剤は、保存剤を含有し、保存および使用の通常の条件下で微生物が増殖することを防止することができる。
【0046】
注射用または注入用の使用に適した医薬品形態には、無菌水溶液剤、懸濁剤または分散剤、および無菌注射剤もしくは注入剤、懸濁剤または分散剤の即時調製のための無菌散剤が含まれる。全ての場合において、この形態は無菌でなくてはならず、かつ注射および注入が容易となる程度まで流動性でなくてはならない。それは製造および保存の条件下で安定的でなくてはならず、かつ微生物の汚染作用に対して保護されなくてはならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、それらの適切な混合物、ならびに植物油を含有する溶剤または分散媒でよい。
【0047】
さらに、本発明の活性化合物は、当業者には公知の鼻腔内または経皮的な送達に適したビヒクルを使用して、鼻腔内または経皮的に投与することができる。経皮的投与には、ローション剤、クリーム剤、フォーム剤、ペースト剤、パッチ、懸濁剤、溶液剤、ならびに坐剤(直腸および膣の)などの担体系を使用した、体表ならびに体内通路の内層(上皮組織および粘膜組織を含めた)を通した全ての投与が含まれる。クリーム剤および軟膏剤は、粘稠液体、または水中油型もしくは油中水型の半固形エマルジョンのことがある。活性成分を含有する石油または親水性石油に分散した吸収性粉末からなるペースト剤がまた適切であることがある。担体を伴うもしくは伴わない活性成分を含有するレザバーを覆う半透膜、または活性成分を含有するマトリックスなど、種々の閉塞性装置を使用して、血流へ活性成分を放出させることができる。他の閉塞性装置は、文献において公知である。経皮的な送達系を使用するとき、用量投与は、単回用量または分割された1日用量よりはむしろ連続的である。
【0048】
本発明の化合物はまた、リポソーム送達系の形態で投与することができ、リポソームの脂質二重層は種々のリン脂質から形成される。本発明の化合物はまた、化合物がカップリングしているモノクローナル抗体などの担体の使用によって送達し得る。本発明の化合物がまたカップリングし得る他の担体は、活性成分の制御放出を達成するのに有用な可溶性ポリマーまたは生分解性ポリマーである。
【0049】
本発明の化合物のいくつかは、1つまたは複数の不斉中心を含有していることがあり、したがってエナンチオマーおよびジアステレオマーを生じることがあることは当業者であれば理解している。本発明には、個々のジアステレオマーおよび分割された鏡像異性的に純粋な立体異性体を含めた全ての立体異性体、ならびにラセミ化合物、ならびに立体異性体の全ての他のバリエーション、ならびに示された活性を有するその混合物および薬学的に許容可能な塩が含まれる。光学異性体は、当業者には公知の通例の手順によって純粋な形態で得ることができ、これらに限定されないが、キラルクロマトグラフィー分離、ジアステレオマー塩形成、速度論的分割、および不斉合成が含まれる。本発明は、全ての可能性のある位置異性体、エンド−エキソ異性体、および示された活性を有するこれらの混合物を包含することもまた理解される。このような異性体は、当業者には公知の通例の手順によって純粋な形態で得ることができ、これらに限定されないが、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、および高速液体クロマトグラフィーが含まれる。本発明の化合物のいくつかは束縛回転によってキラルであることがあり、当業者には公知の通例の手順によって分割され、純粋な形態で得ることができるアトロプ異性体を生じることがあることを当業者は理解する。本発明の化合物のいくつかには、互変異性体を含めて構造異性体が含まれることを当業者はさらに理解する。
【0050】
本発明の化合物の全ての多形および水和物も本発明に含まれる。
【0051】
本発明の別の態様は、本発明の化合物を使用するための方法である。本発明は、本発明の化合物と、本明細書に記載の方法において有用な任意の医薬組成物との任意の組合せの全ての、同時、連続または別々の使用を包含することが理解される。
【0052】
いくつかの実施形態において、この方法には、有効量の本明細書に記載されている2種以上の化合物またはその塩の組合せを投与することが含まれる。「本明細書に記載されている2種以上の化合物またはその塩の組合せ」、あるいは「本明細書に記載されている少なくとも1種の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩」という語句、あるいは特定の化合物について記載する同様の言い回しには、任意の割合および組合せの塩、中性または遊離塩基の形態のこのような化合物の投与が含まれ、すなわち、各々が塩基形態の、各々が中性形態の、または各々が塩の形態の、または1種もしくは複数が塩基の形態および1種もしくは複数が中性形態の、または1種もしくは複数が塩基形態および1種もしくは複数が塩の形態の、または1種もしくは複数が中性の形態および1種もしくは複数が塩の形態(任意の割合の中性および/または塩基性化合物および/または塩である)のこのような化合物の投与が含まれることが特に意図される。
【0053】
本明細書において使用する場合、「有効量」という語句は、本発明の化合物に適用されるとき、意図する生物学的作用を引き起こすのに十分な量を意味することを意図する。「治療有効量」という語句は、本発明の化合物に適用されるとき、障害または病態、あるいは障害または疾患の症状を、改善、緩和、安定化、逆転、減速または進行を遅らせるのに十分な化合物の量を意味することを意図する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、化合物の組合せの投与を提供する。このような例において、「有効量」は、意図した生物学的作用をもたらすのに十分な組合せの量である。
【0054】
「治療」または「治療する」という用語は、本明細書において使用する場合、疾患または障害を治癒、改善または進行を逆転させ、あるいはこのような疾患または障害の1つもしくは複数の症状または副作用を改善または逆転させることを意味する。「治療」または「治療する」とはまた、本明細書において使用する場合、系、状態または疾患もしくは障害の状況の進行を阻害または遮断(遅延において見られるような)、抑止、抑制、妨げまたは妨害することを意味する。本発明の目的のために、「治療」または「治療する」とは、有益または所望の臨床的結果を得るためのアプローチをさらに意味し、「有益または所望の臨床的結果」には、部分的または全体的、検出可能または検出不可能であろうと、これらに限定されないが、症状の軽減、障害または疾患、安定化した(すなわち、悪化していない)疾患または障害の状態の程度の減少、疾患または障害の状態の遅延または減速、疾患または障害の状態の改善または緩和、および疾患または障害の緩解が含まれる。
【0055】
「予防する」または「予防」という用語は、本明細書において使用する場合、起こらない、または存在しないようにすることを意味する。「投与」という用語は、本明細書において使用する場合、本発明の化合物を直接投与すること、あるいは哺乳動物内で有効量の化合物を形成するであろうこのプロドラッグ、誘導体、または類似体を投与することを意味する。
【0056】
本発明はまた、疾患または障害を治療する方法を提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含み、疾患または障害は、中枢神経系の疾患または障害である。
【0057】
本発明の化合物は、mGlu5受容体をアロステリックに調節することができる。オルソステリックリガンドのmGluR5受容体への親和性を増強または高める、かつ/またはオルソステリックアゴニストの効力を増強または高めるアロステリックモジュレーターは、アロステリックエンハンサー(または、増強剤)またはポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)である。例えば、May, L.T.、Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol.、2007、47、1〜51頁(非特許文献6)を参照されたい。オルソステリックリガンドのmGluR5受容体への親和性を減少または減らし、かつ/またはオルソステリックアゴニストの効力を減少または減らすアロステリックモジュレーターは、アロステリックアンタゴニスト(または阻害剤)またはネガティブアロステリックモジュレーター(NAM)である。Id。
【0058】
いくつかの実施形態において、本発明の方法の哺乳動物は、ヒトである。
【0059】
本発明の方法のいくつかの実施形態において、中枢神経系の疾患または障害は、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害である。いくつかのこのような実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、気分障害、不安、統合失調症(統合失調感情障害を含めた)、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、クロイツフェルトヤコブ病、外傷誘発性神経変性、AIDS誘発性脳症、別の感染症が関連する脳症(すなわち、非AIDS誘発性脳症)、脆弱X症候群、自閉症スペクトラム障害、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
【0060】
本明細書において使用する場合、「気分障害」という語句とは、これらだけに限定されないが、双極性障害、抑うつ障害、気分循環障害、気分変調性障害、一般的身体疾患(general medical condition)に起因する気分障害、他に特定されない気分障害、および物質によって誘発される気分障害などの感情の状態の異常によって特徴付けられるいくつかの心理的障害のいずれかを意味し、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版(DSM-IV)(American Psychiatric Association:Arlington、VA、1994(非特許文献7))によって特徴付けられる通りである。
【0061】
本明細書において使用する場合、「自閉症スペクトラム障害」(ASD)という語句とは、思考、感情、言語、および他者と関わる能力における重篤な広汎性障害をもたらす障害を意味し、これは幼児期に最初に診断されることが多く、重症型であるいわゆる自閉症性障害(「古典的」自閉症)から、特定不能の広汎性発達障害(PDD−NOS)、より軽症型であるアスペルガー症候群までに亘る。この語句にはまた、本明細書において使用する場合、レット症候群および小児期崩壊性障害が含まれ、本明細書において使用する場合、「広汎性発達障害」(PDD)という語句と同義である。
【0062】
いくつかのこのような実施形態において、気分障害は、うつ病(すなわち、抑うつ障害)である。いくつかのこのような実施形態において、うつ病は、非定型うつ病、双極性うつ病、単極性うつ病、大うつ病、内因性うつ病(すなわち、顕著な原因がない急性うつ病)、退行期うつ病(すなわち、中年または高齢者において起こるうつ病)、反応性うつ病(すなわち、明らかな精神的外傷を残すような人生のエピソードによって引き起こされるうつ病)、産後うつ病、一次性うつ病(primary depression)(すなわち、医学的疾患または障害などの明らかな身体的または心理学的原因を有さないうつ病)、精神病性うつ病、および二次性うつ病(すなわち、別の医学的疾患または障害などのいくつかの他の根底にある状態によってもたらされるように思われるうつ病)からなる群から選択される。
【0063】
いくつかのこのような実施形態において、不安疾患または障害は、全般性不安障害、パニック性不安、強迫性障害、社会恐怖、パフォーマンス不安(performance anxiety)、心的外傷後ストレス障害、急性ストレス反応、適応障害、心気障害、分離不安障害、広場恐怖症、特定恐怖症、一般的身体疾患に起因する不安障害、物質誘発性不安障害、アルコール離脱によって誘発される不安、およびこれらの組合せを含む群から選択される。
【0064】
いくつかの実施形態において、本発明の方法の中枢神経系の疾患または障害は、発作疾患または障害である。いくつかの実施形態において、発作疾患または障害は、痙攣、てんかん、てんかん重積状態、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
【0065】
いくつかの実施形態において、本発明の方法の中枢神経系の疾患または障害は、炎症性疼痛、神経因性疼痛および片頭痛の痛みからなる群から選択される疼痛疾患または障害である。いくつかの実施形態において、神経因性疼痛または片頭痛の痛みの疾患または障害は、異痛症、痛覚過敏疼痛、幻肢痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する神経因性疼痛、片頭痛に関連する神経因性疼痛、およびこれらの組合せからなる群から選択される。
【0066】
いくつかの実施形態において、本発明の方法の中枢神経系の疾患または障害は、ニューロンの過興奮状態の疾患または障害である。いくつかの実施形態において、ニューロンの過興奮状態の疾患または障害は、薬物離脱症状におけるニューロンの過興奮状態、中毒におけるニューロンの過興奮状態、またはこれらの組合せである。
【0067】
本発明の方法のいくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害の少なくとも1つの症状が治療される。
【0068】
いくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、うつ病である。いくつかのこのような実施形態において、うつ病の少なくとも1つの症状は、憂うつ、抑うつ気分、一部または全部の活動における興味または喜びの喪失、食欲の変化、体重の変化、睡眠パターンの変化、エネルギー欠乏、疲労、低い自尊心、思考、集中もしくは決断する能力の減少、絶望感または無価値感、精神運動性激越または遅滞、自己非難、不適当な罪悪感、死または自殺についての頻繁な思考、自殺の計画または企図、あるいはこれらの組合せである。
【0069】
いくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、不安である。いくつかのこのような実施形態において、不安の少なくとも1つの症状は、憂慮、恐怖、震え、筋肉痛、不眠、腹部の不調、眩暈、怒りやすいこと、固執、反復性思考、強迫行為、心悸亢進、胸痛、胸部不快感、発汗、ピリピリ感(tingling sensations)、息詰まりの感覚、理性を失うことの恐れ、フラッシュバック、悪夢、侵入的思考、侵入的回想、回避行動、情緒的無感動(emotional numbing)、就寝できないこと、不安な気持ち、過剰な驚愕反応、過覚醒、怒りの爆発、失神、紅潮(blushing)、多量の発汗、またはこれらの組合せである。
【0070】
いくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、統合失調症である。いくつかのこのような実施形態において、統合失調症の少なくとも1つの症状は、幻覚、妄想、パラノイア、およびこれらの組合せからなる群から選択される陽性症状である。いくつかのこのような実施形態において、統合失調症の症状は、社会的ひきこもり、感情平板化、無快感症、意欲の低下、およびこれらの組合せからなる群から選択される陰性症状である。いくつかのこのような実施形態において、統合失調症の症状は、注意力の重度の欠如、対象の名前を挙げること(object naming)における重度の欠如、作業記憶の重度の欠如、長期記憶保存の重度の欠如、実行機能の重度の欠如、情報処理の遅れ、神経活動の遅れ、長期間のうつ病、およびこれらの組合せからなる群から選択される認知症状である。
【0071】
本発明の方法のいくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、パーキンソン病である。いくつかのこのような実施形態において、パーキンソン病の少なくとも1つの症状は、レボドパ誘発性ジスキネジー、乏しいバランス、パーキンソン歩行、動作緩徐、硬直、振戦、話し方の変化、表情の喪失、小字症、嚥下困難、流涎、疼痛、認知症、混乱、睡眠障害、便秘、皮膚の問題、うつ病、恐怖、不安、記憶困難、緩慢な思考、性機能障害、排尿の問題、疲労、痛み、エネルギーの喪失、またはこれらの組合せである。
【0072】
いくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、アルツハイマー病である。いくつかのこのような実施形態において、アルツハイマー病の少なくとも1つの症状は、記憶障害、注意力の障害、判断力の障害、意志決定の障害、物理的な環境に対する見当識障害、言語障害、速度に依存する活動の障害、抽象的推論の障害、視空間能力の障害、実行機能の障害、行動異常の障害、無関心および消極性、感情鈍麻、不適切な着こなし、自分の面倒をあまり見ないこと、激越、激しい発露(violent outburst)、攻撃性、うつ病、不安、幻覚、妄想、性格の変化、気分の変化、認知症、またはこれらの組合せである。
【0073】
いくつかの実施形態において、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害は、多発性硬化症である。いくつかのこのような実施形態において、多発性硬化症の少なくとも1つの症状は、視神経炎、かすみ目、眼痛、色覚の喪失、失明、複視、二重視、眼振、目の痙攣様の動き、眼ディスメトリア、常時の過少なまたは過剰な目の動き、核間性眼筋麻痺、眼振、複視、運動および音の眼内閃光、複視、求心性瞳孔障害、運動性不全麻痺、単不全麻痺、不全対麻痺、不全片麻痺、四肢不全麻痺(quadraparesis)、麻痺、対麻痺、片麻痺、四肢麻痺、四肢の麻痺(quadraplegia)、痙性、構音障害、筋萎縮、痙縮、痙攣、緊張低下、クローヌス、ミオクローヌス、ミオキミア、不穏下肢症候群、下垂足、反射機能不全(dysfunctional reflexes)(MRS、バビンスキー反射、ホフマン反射、チャドック反射)、感覚異常、知覚麻痺、神経痛、神経因性疼痛、神経原性疼痛、レルミット、固有受容機能不全、三叉神経痛、運動失調、企図振戦、ディスメトリア、前庭性運動失調、めまい、発語運動失調(speech antaxia)、ジストニー、拮抗運動反復不全、頻尿、膀胱痙性、弛緩性膀胱、排尿筋・括約筋筋失調、勃起不全、無オルガスム症、逆行性射精、不感症、便秘、便意切迫(fecal urgency)、うつ病、認知機能障害、認知症、気分変動、情動不安定、多幸症、双極性症候群(bipolar syndrome)、不安、失語、失語症、疲労、ウートホフ症状、胃食道逆流、睡眠障害、あるいはこれらの組合せである。
【0074】
本発明は、胃食道逆流を治療する方法をさらに提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含む。
【0075】
本発明は、アルコール依存を治療する方法をさらに提供し、この方法は、治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含む。
【0076】
いくつかの実施形態において、本発明の化合物は、中枢神経系の疾患または障害の治療ための医薬の調製において使用される。いくつかの実施形態において、中枢神経疾患または障害は、本明細書において上記で開示した通りである。
【0077】
本発明の別の態様は、本発明の化合物を生成する方法である。
【0078】
本発明の化合物の調製
本発明の化合物は、これらだけに限定されないが、下記で概要を述べる一般法の1つによって調製し得る。例えば、以下のスキーム1〜11は、本発明のいくつかの実施形態の例示として意図され、それらのために、本発明を限定することを意味しない。
【0079】
下記は、特定の場合に他に特定しない限り、本明細書において使用するような頭字語を定義する。
【0080】
BOP=ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、CAS番号56602−33−6
DCM=ジクロロメタンまたは塩化メチレン
DIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、CAS番号7087−68−5
DMA=N,N−ジメチルアセトアミド、CAS番号127−19−5
DMC=ジメチルイミダゾリニウムクロリド
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド、CAS番号68−12−2
DPPA=ジフェニルホスホリルアジド、CAS番号26386−88−9
EDCI=N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、CAS番号93128−40−6
HBTU=2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、CAS番号94790−37−1
NMP=N−メチル−ピロリドン、CAS番号872−50−4
PyBOP=ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、CAS番号128625−52−5
RTまたはrt=室温
TBTU=O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、CAS番号125700−67−6
TEA=トリエタノールアミン、CAS番号102−71−6
THF=テトラヒドロフラン、CAS番号109−99−9
【0081】
式(I)の対称アミド(R=R)は、通例のアミド化手順を使用して、スキーム1において略述した方法によって、市販の化合物1であるアダマンタン−1,3−ジアミンから調製することができ、Rは、Rと等しく、RおよびRは、本明細書において上記で定義する通りである。
【0082】
【化3】

式(I)の非対称アミド(R≠R)はまた、スキーム2および3で略述する方法によって調製することができ、RおよびRは、本明細書において上記で定義する通りである。
【0083】
【化4】

通例のアミド化手順を使用した、RCOClおよびRCOClの混合物、またはRCOHおよびRCOHの混合物による化合物1のアミド化によって、式(I)の非対称アミドが得られる。
【0084】
【化5】

通例のアミド化手順を使用した、RCOHまたはRCOClによる中間体Aのアミド化によって、式(I)の非対称アミドが得られる。
【0085】
中間体Aは、スキーム4〜6において略述する方法によって調製することができる。
【0086】
【化6】

通例のアミド化手順を使用したRCOHまたはRCOClによる化合物1のアミド化によって、中間体Aが得られる。この経路の収率は、ビス−アミドの形成によって低い。
【0087】
【化7】

市販の1−アダマンタンカルボン酸(化合物2)は、リッター反応によってアセトアミド3に変換することができる。酸性条件下での化合物3の加水分解によって、相当するアミン塩が得られ、次いでそれはメチルエステル4に変換される。化合物4の通例のアミド化によって、化合物5が得られる。エステル5の加水分解、それに続く標準的クルチウス転位によって、中間体Aが得られる。
【0088】
【化8】

市販の3−アミノ−アダマンタン−1−オール(化合物6)の通例のアミド化によって、モノアミド7が得られ、次いでそれはリッター反応によって化合物8に変換される。化合物8の加水分解によって、中間体Aが得られる。
【0089】
可溶化基を有するアミド(式I−A、I−BおよびI−C)は、スキーム7〜9において略述する方法によって調製することができる。
【0090】
【化9】

マイクロ波照射により、塩基条件下でアミン(R20)NH(R21)により中間体Bをクロリドを置換することによって、式(I−A)の化合物が生じ、R20およびR21は、アルキルであり、または一緒に結合し、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、−C(O)NH−アルキル、−C(O)N(ジアルキル)、−NHC(O)−アルキル、−N(アルキル)−C(O)−アルキルで場合により置換されている複素環を形成し、あるいはR20およびR21の一方はHであり、他方は、ヒドロキシル、シアノ、アルコキシ、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、−C(O)−NH、−C(O)NH−アルキル、−C(O)N(ジアルキル)、−NHC(O)−アルキル、−N(アルキル)−C(O)−アルキルで任意選択で置換されている、アルキル、シクロアルキルまたは複素環であり、Q、YおよびWは、CR23(R23は、H、アルキルまたはシクロアルキルである)であり、あるいはQ、YおよびWの1つは、窒素である。
【0091】
【化10】

DMF中のKCOまたはCsCOなどの塩基条件下にて、R24Br、R24OMsまたはR24OTsによる市販の化合物9のアルキル化によって、化合物10が得られる。R24OMsまたはR24OTsは、相当するR24OHおよびMeSOClまたは4−メチルベンゼンスルホニルクロリドから容易に作製することができる。エステル10のけん化によって、カルボン酸11が得られる。通例の手順を使用した中間体Aによる化合物11のアミド化によって、式(I−B)の化合物が得られ、R24は、ヒドロキシル、アルコキシ、アミン、アルキルアミン、ジアルキルアミン、−C(O)NH−アルキル、−C(O)N(ジアルキル)、−NHC(O)−アルキル、−N(アルキル)−C(O)−アルキルで任意選択で置換されている、アルキル、シクロアルキルまたは複素環である。
【0092】
【化11】

中間体Aによる市販のカルボン酸12の通例のアミド化によって、化合物13が得られ、それを脱メチル化によって、化合物14が得られる。DMF、THFまたはCHCN中でのKCOまたはCsCOなどの塩基条件下での、R24OHによる化合物14の光延反応、またはR24Br、R24OMsもしくはR24OTsによる化合物14のアルキル化によって、式(I−C)の化合物が得られ、Uは、CHまたはNであり、R24は、本明細書において上記で定義された通りである。
【0093】
中間体Bは、スキーム10において略述した方法によって作製することができる。
【0094】
【化12】

カルボン酸15による中間体Aの通例のアミド化によって、中間体Bが得られる。
【0095】
市販されていないカルボン酸は、スキーム11において略述した方法によって作製することができる。
【0096】
【化13】

100℃でZn(CN)、および触媒Ph−ペントジエノンPdおよびリガンド(PhP)−フェロセン(DMF中)などの通例の手順を使用した、シアノによる化合物16のハロゲンX(X=F、Cl、BrまたはI)の置換えによって、化合物17が得られ、それは酸性または塩基性条件下での加水分解によって中間体Cが得られる。
【実施例】
【0097】
実験項
1 一般法
特に別の言及がなければ、実験手順は、下記の条件下で行った。全ての操作は、室温で(約18℃〜約25℃)窒素雰囲気下にて行った。溶媒の蒸発は、減圧下または高性能溶媒蒸発システムHT−4X(Genevac Inc.、Gardiner、NY、USA)中で、ロータリーエバポレーターを使用して行った。一連の反応に引き続いて、薄層クロマトグラフィー(TLC)または液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)を行った。反応時間は、例示をするためだけに示す。シリカゲルクロマトグラフィーは、プレパックドシリカゲルカートリッジを有するCombiFlash(登録商標)システム(Teledyne Isco、Inc.、Lincoln、NE、USA)で行い、またはMerckシリカゲル60(230〜400メッシュ)で行った。全ての最終生成物の構造および純度は、下記の分析方法(核磁気共鳴(NMR)およびLC−MS)の少なくとも1つによって確実にした。NMRスペクトルは、示した溶媒を使用してBruker Avance(商標)300分光計(Bruker BioSpin Corp.、Billerica、MA、USA)またはVarian UNITY INOVA(登録商標)400(Varian、Inc.、Palo Alto、CA、USA)で記録した。化学シフト(δ)は、内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で表す。結合定数(J)は、ヘルツ(Hz)で表し、シグナルの形状について使用した従来の略語は、s=一重線;d=二重線;t=三重線;m=多重線;br=広幅化したなどである。特に断りのない限り、質量スペクトルは、Micromass(登録商標)Platform IIシステムまたはQuattro micro(商標)システム(両方ともWaters Corp.、Milford、MA、USAから)によって、エレクトロスプレーイオン化(ESMS)を使用して得た。(M+H)を報告する。
【0098】
2 本発明の中間体の調製
他に特定しない限り、本発明の中間体を含めた化合物の調製において使用される試薬は、Sigma−Aldrich Corporation(St.Louis、MO、USA)から購入した。
【0099】
中間体1:6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0100】
【化14】

中間体1は、下記の通りスキーム4(上記)の方法によって調製した。
DCM(75mL)中の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸および(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド(1.0g、7mmol)を含有するフラスコに、DIEA(2mL、10mmol)、およびベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(3.2g、7.3mmol)、続いてアダマンタン−1,3−ジアミン(1.3g、8mmol、Zerenex Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)のDCM(25mL)溶液を滴下で添加した。rtで16時間撹拌した後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相液体クロマトグラフィー/質量分析法(RP−HPLC/MS)精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、18〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、19〜30%のアセトニトリルの緩勾配を0.7〜2.5分使用して近接して溶出する不純物を分離、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、0.5g(20%)の表題化合物である6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドを白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ 7.89〜7.81(m,2H)、7.46〜7.42(m,1H)、2.59(s,3H)、2.44〜2.06(m,6H)、2.09〜1.67(m,8H)。ESI−MS m/z:286.1(M+H)
【0101】
中間体1はまた、中間体2のためと同じ合成手順によって作製した(下記を参照されたい)。3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(14.9g、60.8mmol)から出発して、6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸とカップリングさせて、3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル(14.9g、75%)を得た。次いで、メチルエステルを加水分解し、3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸(12.2g、86%)を得た。最後に、3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸(10.0g、31.8mmol)のクルチウス転位によって、中間体1(8.48g、93%)を得た。
【0102】
中間体2:ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0103】
【化15】

中間体2は、下記の通りスキーム5(上記)の方法によって合成した。
ステップ1:3−アセチルアミノ−アダマンタン−1−カルボン酸
【0104】
【化16】

10Lの反応器に、1−アダマンタンカルボン酸(503g、2.79mol;TCI America、Wellesley Hills、MA、USA)および70%硝酸(400mL、6.72mol)を加え、このように得られた懸濁液を再循環冷却機で0℃にて冷却した。混合物に、温度が10℃未満に保たれるような速度で、98%硫酸(3.00L、55.5mol)をゆっくりと加えた。添加が完了すると、アセトニトリル(2.00L、38.5mol)を、温度が10℃未満に保たれるような速度で加えた。全てのアセトニトリルを加えた後、反応物を0℃で1時間撹拌した。次いで、粗反応物を、少量の水と混合した約10Lの氷を充填した20Lの反応器に加え、このように得られた混合物を撹拌し、室温に温めた。次いで、固体を濾過し、水で洗浄した。さらなる固体が酸性水層から沈殿し、これらをまた濾過し、水で洗浄した。次いで、合わせた固体材料を高真空下にて50℃で2日間乾燥させ、432g(73%)の表題化合物である3−アセチルアミノ−アダマンタン−1−カルボン酸を白色の固体として得た。
【0105】
ステップ2:3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸塩酸塩
【0106】
【化17】

還流凝縮器、機械式撹拌機および温度プローブを備えた5Lの三つ口フラスコに、3−アセチルアミノ−アダマンタン−1−カルボン酸(432g、1.82mol)、水(1.00L)および濃塩酸(2.44L)を加え、このように得られた混合物を95℃で6日間加熱した。この間に、固体材料が溶液から沈殿した。0℃で冷却した後、固体を濾過し、アセトンで洗浄した。次いで、固体を高真空下にて50℃で約2時間乾燥させ、328g(78%)の表題化合物である3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸塩酸塩を白色の固体として得た。H NMR(300MHz,DMSO−d)δ 12.35(br s,1H)、8.27(br s,3H)、2.22〜2.12(m,2H)、1.92〜1.85(m,2H)、1.83〜1.71(m,6H)、1.69〜1.48(m,4H)。
【0107】
ステップ3:3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩
【0108】
【化18】

還流凝縮器および温度プローブを備えた2Lの三つ口フラスコに、3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸塩酸塩(100g、432mmol)およびメタノール(1.0L)を加えた。この溶液に、塩化チオニル(15.7mL、216mmol)をゆっくりと加え、反応物を60℃で4時間加熱した。室温に冷却すると、粗反応混合物を減圧下で濃縮し、メタノールの大部分を除去した。次いで、ヘプタン(約1L)を加え、混合物を再度減圧下で濃縮し、その時点で固体が沈殿し始めた。この方法をまた3度繰り返し、次いで固体を濾過し、ヘプタンで洗浄し、外気で乾燥させ、97.2g(92%)の表題化合物である3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩を白色の固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.46(br s,3H)、3.65(s,3H)、2.33〜2.24(m,2H)、2.23〜2.16(m,2H)、2.11〜1.95(m,4H)、1.94〜1.78(m,4H)、1.75〜1.62(m,2H)。
【0109】
ステップ4:3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル
【0110】
【化19】

丸底フラスコに、3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(20.0g、81.4mmol)および塩化メチレン(500mL)を加え、溶液を0℃で冷却した。次いでこの溶液に、トリエチルアミン(57mL、0.41mol)、続いてピコリノイルクロリド塩酸塩(15.2g、85.4mmol;TCI America、Wellesley Hills、MA、USA)を加え、反応物を0℃で30分間、次いで室温で6時間撹拌した。反応物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)を加え、二相性混合物を数分間激しく間撹拌し、次いで2Lの分液漏斗に移した。混合物を抽出し、層を分離し、水層を塩化メチレン(2×200mL)で再び抽出した。合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、24.8g(97%)の表題化合物である3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステルを薄茶色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.54〜8.49(m,1H)、8.16(dt,J=7.8,1.0Hz,1H)、7.96(br s,1H)、7.83(td,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.40(ddd,J=7.6,4.8,1.3Hz,1H)、3.66(s,3H)、2.34〜2.30(m,2H)、2.29〜2.23(m,2H)、2.17〜2.13(m,4H)、1.97〜1.80(m,4H)、1.78〜1.62(m,2H)。ESI−MS m/z:315.0(M+H)
【0111】
ステップ5:3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸
【0112】
【化20】

丸底フラスコに、3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル(24.8g、78.9mmol)、テトラヒドロフラン(250mL)、水(250mL)および水酸化リチウム一水和物(14.9g、355mmol)を加え、混合物を室温で25時間激しく撹拌した。粗混合物を減圧下で濃縮し、テトラヒドロフランの大部分を除去し、次いで水溶液を水(200mL)で希釈し、固体クエン酸一水和物を加えることによってpHを約3〜4に調節した。多量の白色の沈殿物が現れ、それを濾過し、水で洗浄し、高真空下にて50℃で乾燥させ、22.1g(93%)の表題化合物である3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.55〜8.50(m,1H)、8.18(d,J=7.7Hz,1H)、7.97(br s,1H)、7.85(td,J=7.8,1.8Hz,1H)、7.42(ddd,J=7.6,4.8,1.3Hz,1H)、2.35〜2.31(m,2H)、2.31〜2.25(m,2H)、2.25〜2.09(m,4H)、2.00〜1.86(m,4H)、1.80〜1.64(m,2H)。ESI−MS m/z:301.0(M+H)
【0113】
ステップ6:ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0114】
【化21】

丸底フラスコに、3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸(10.0g、33.3mmol)およびトルエン(100mL)を加えた。懸濁液に、トリエチルアミン(5.6mL、40mmol)を加え、固体の大部分が溶解するまで混合物を数分間撹拌した。次いで、混合物に、ジフェニルホスホン酸アジド(7.9mL、37mmol)を加え、反応物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を添加漏斗に移し、90℃で加熱したトルエン(70mL)を含有する、還流凝縮器を備えた三つ口丸底フラスコに滴下で添加した。添加後、反応物を90℃でさらに2時間撹拌し、次いで室温に冷却した。次いで、反応混合物を6.0Nの塩酸水溶液(55mL、330mmol)を含有するフラスコにゆっくり加え、1時間激しく撹拌した。二相性混合物を分液漏斗に移し、トルエン層を廃棄した。次いで、酸性水溶液層を、pH10が得られるまで固体炭酸ナトリウムでゆっくりと処理した。水層を500mLの分液漏斗に移し、塩化メチレン(3×100mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、8.38g(93%)の表題化合物であるピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドを粘着性の泡として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.55〜8.50(m,1H)、8.16(d,J=7.9Hz,1H)、7.94(br s,1H)、7.84(td,J=7.7,1.7Hz,1H)、7.40(ddd,J=7.6,4.7,1.3Hz,1H)、2.31〜2.21(m,2H)、2.13〜1.97(m,6H)、1.71〜1.51(m,6H)。ESI−MS m/z:272(M+H)
【0115】
中間体2はまた、下記の通りスキーム6(上記)の方法によって作製した。
ステップ1:ピリジン−2−カルボン酸(3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0116】
【化22】

40mlのバイアルに、ピコリン酸(0.68g、5.5mmol)、DMF(15ml)、トリエチルアミン(0.90mL、6.4mmol)、およびO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU、2.3g、6.0mmol)を加えた。混合物をrtで5分間撹拌し、透明な溶液を得た。3−アミノ−アダマンタノール(0.84g、5.0mmol;AK Scientific、897−4G Independence Ave.、Mountain View、CA94043)を上記の溶液に加え、rtで2時間撹拌した。Genevac中でDMFを除去し、残渣をDCM(20mL)に溶解し、1NのNaOH水溶液、水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、1.32g(97%)の粗表題化合物であるピリジン−2−カルボン酸(3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イル)−アミドを油として得て、室温で静置するとそれは無色の固体となった。LC/MS(勾配:水中のアセトニトリル、20〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)ODS−3、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:0.79分;純度(UV254):100%;ESI−MS m/z:273(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0117】
ステップ2:ピリジン−2−カルボン酸[3−(2−クロロ−アセチルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド
【0118】
【化23】

クロロアセトニトリル(2.0mL、32mmol)を0℃に冷却した。硫酸(1.0mL、19mmol)を0℃でゆっくりと加えた。添加が完了した後、混合物を0℃で5分間撹拌した。ピリジン−2−カルボン酸(3−ヒドロキシ−アダマンタン−1−イル)−アミド(0.42g、1.56mmol、ステップ1から)を一度に加え、混合物をrtで一晩撹拌した。濃い溶液を氷−水(10mL)に注いだ。DCM(10mL)を加えた。混合物を氷浴で冷却する間、水相(上部)のpHを10NのNaOH水溶液で10〜13に調節した。水層をDCMで抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、0.53g(96.9%)の粗表題化合物であるピリジン−2−カルボン酸[3−(2−クロロ−アセチルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミドを油として得て、室温で静置するとそれは無色の固体となった。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、20〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)ODS、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:1.08分;純度(UV254):100%;ESI−MS m/z:348(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0119】
ステップ3:ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0120】
【化24】

ピリジン−2−カルボン酸[3−(2−クロロ−アセチルアミノ)アダマンタン−1−イル]−アミド(1.69g、4.85mmol、ステップ2から)およびチオ尿素(0.56g、7.4mmol)を含有する40mlのバイアルに、エタノール(20.0mL)、および酢酸(4.0mL)を加えた。混合物を78℃で一晩撹拌した。反応溶液をrtに冷却し、水(100mL)に注ぎ、10NのNaOH水溶液を使用して、溶液のpHを10〜13に調節した。混合物を分離漏斗中に移し、DCM(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、1.35g(95.4%)の粗表題化合物であるピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドを油として得て、室温で静置すると無色の固体となった。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、10〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:0.63分;純度(UV254):93%;ESI−MS m/z:272(M+H)。それを、次のステップであるアミド化において、それ以上精製することなく使用した。
【0121】
中間体3:N−(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド
【0122】
【化25】

中間体2の合成と同じ手順を使用して、中間体3を4.33mmolの反応スケールで作製し、1.26g(95.6%)の粗生成物を得た。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、10〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:0.70分;純度(UV254):95%。ESI−MS m/z:289(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0123】
中間体4:6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0124】
【化26】

中間体4は、下記の通りスキーム10(上記)の方法によって中間体2から調製した。
40mlのバイアルに、6−クロロピリジン−2−カルボン酸(0.79g、5.0mmol)、DMF(15ml)、トリエチルアミン(0.90mL、6.4mmol)、およびO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(2.3g、6.0mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌し、透明な溶液を得た。ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド(中間体2、1.38g、4.73mmol)を溶液に加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。Genevac中でDMFを除去した。残渣をDCM(20mL)に溶解し、1NのNaOH水溶液(15mL)、水(15mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。溶媒を減圧下除去し、1.85g(95.2%)の粗表題化合物である6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、30〜90%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:1.17分;純度(UV254):100%。ESI−MS m/z:411(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0125】
中間体5:6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチルピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0126】
【化27】

中間体4と同様に、中間体5は、中間体1(2.00g、7.01mmol)から調製した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製後、中間体5(1.94g、65%)を白色の固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 8.13(br s,1H)、8.09(d,J=7.5Hz,1H)、7.98(d,J=7.7Hz,1H)、7.84〜7.69(m,3H)、7.44(d,J=7.7Hz,1H)、7.26(d,1H)、2.60〜2.55(m,5H)、2.40〜2.32(m,2H)、2.31〜2.12(m,8H)、1.76〜1.70(m,2H)。ESI−MS m/z:425.0(M+H)
【0127】
中間体6:6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド
【0128】
【化28】

中間体4と同様に、中間体6は、中間体3から4.6mmolの反応スケールで調製した。粗生成物(1.99g、97%)を得た。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、30〜90%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)):保持時間:1.21分;純度(UV254):100%。ESI−MS m/z:428(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0129】
中間体7:ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0130】
【化29】

中間体7は、化合物4(上記)から下記の通りスキーム5の方法によって合成した。
ステップ1:3−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸
【0131】
【化30】

丸底フラスコに、3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(7.00g、28.5mmol)、2−ピラジンカルボン酸(3.71g、29.9mmol)および塩化メチレン(200mL)を加えた。混合物を激しく撹拌し、PyBOP(登録商標)(15.6g、29.9mmol)、続いてトリエチルアミン(9.9mL、71mmol)で処理し、次いで室温で16時間撹拌した。反応物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、二相性混合物を数分間激しく撹拌し、次いで1Lの分液漏斗に移した。混合物を抽出し、層を分離し、水層を塩化メチレン(200mL)で再び抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。次いで、残渣をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解し、水(200mL)を加えた。二相性混合物に、水酸化リチウム一水和物(5.38g、128mmol)を加え、生成した混合物を室温で22時間激しく撹拌した。揮発性物質の大部分を減圧下で除去し、このように得られた水溶液を500mLの分液漏斗に移し、塩化メチレン(3×150mL)で洗浄した。水層を水(200mL)で希釈し、固体クエン酸一水和物を加えることによってpHを約3〜4に調節した。多量の白色の沈殿物が現れ、それを濾過し、水で洗浄し、高真空下にて50℃で乾燥させ、8.11g(95%)の表題化合物である3−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸を白色の固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 11.14〜10.07(br s,1H)、9.38(d,J=1.5Hz,1H)、8.74(d,J=2.5Hz,1H)、8.50(dd,J=2.4,1.5Hz,1H)、7.68(br s,1H)、2.35〜2.25(m,4H)、2.23〜2.08(m,4H)、2.00〜1.86(m,4H)、1.81〜1.64(m,2H)。ESI−MS m/z:301.9(M+H)
【0132】
ステップ2:ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0133】
【化31】

ステップ6において中間体2を調製するために使用したのと同じ手順を使用して、3−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸(4.00g、13.3mmol)から、クルチウス転位によって、3.56g(99%)の表題化合物であるピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドをオフホワイトの固体として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ 9.37(d,J=1.4Hz,1H)、8.73(d,J=2.5Hz,1H)、8.49(dd,J=2.4,1.5Hz,1H)、7.64(br s,1H)、2.31〜2.21(m,2H)、2.14〜1.95(m,6H)、1.71〜1.51(m,6H)(注意:−NHは2.52〜1.78ppmの間に隠れている)。ESI−MS m/z:273.0(M+H)
【0134】
中間体8:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0135】
【化32】

中間体8は、化合物4(上記)から下記の通りスキーム5の方法によって合成した。
ステップ1:3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸
【0136】
【化33】

ステップ1において中間体7を調製するために使用したのと同じ手順を使用して、3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩(7.00g、28.5mmol)および6−メチルピラジン−2−カルボン酸(4.13g、29.9mmol、RihaChem、Kostalov Czech Republic)から、PyBOP(登録商標)によるカップリング反応、それに続くメチルエステル基の塩基性加水分解によって、8.01g(89%)の表題化合物である3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 12.03〜10.32(br s,1H)、9.17(s,1H)、8.60(s,1H)、7.72(br s,1H)、2.60(s,3H)、2.35〜2.26(m,4H)、2.26〜2.18(m,2H)、2.16〜2.07(m,2H)、2.00〜1.86(m,4H)、1.80〜1.65(m,2H)。ESI−MS m/z:316.0(M+H)
【0137】
ステップ2:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)アミド
【0138】
【化34】

ステップ6における中間体2を調製するために使用したのと同じ手順を使用して、3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−カルボン酸(3.00g、9.51mmol)から、クルチウス転位によって、2.65g(97%)の表題化合物である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)アミドをオフホワイトの固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.17(s,1H)、8.59(s,1H)、7.69(br s,1H)、2.60(s,3H)、2.32〜2.21(m,2H)、2.13〜1.97(m,6H)、1.70〜1.52(m,6H)(注意:−NHは2.41〜1.29ppmの間に隠れている)。ESI−MS m/z:287.0(M+H)
【0139】
中間体9:ピリミジン−4−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0140】
【化35】

中間体7の合成と同じ手順を使用して、中間体9は、16.8mmolの反応スケールで3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩から作製し、ピリミジン−4−カルボン酸(Ark Pharm Inc.、Libertyville、IL、USA)、および4.00g(88%)の粗生成物を得た。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、20〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)ODS、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス)):保持時間:0.24分;純度(UV254):95%。ESI−MS m/z:273(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0141】
中間体10:2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0142】
【化36】

中間体7の合成と同じ手順を使用して、中間体10は、15.8mmolの反応スケールで3−アミノ−アダマンタン−1−カルボン酸メチルエステル塩酸塩および2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(Ark Pharm Inc.)から作製し、4.6g(100%)の粗生成物を得た。LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、20〜85%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)ODS、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス)):保持時間:0.30分;純度(UV254):82%。ESI−MS m/z:287(M+H)。それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。
【0143】
中間体11:4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸
【0144】
【化37】

中間体11は、下記の通りスキーム11(上記)の方法によって作製した。
ステップ1:4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボニトリル
【0145】
【化38】

2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)ピリミジン(5.00g、27.4mmol)のジメチルスルホキシド(25mL)溶液に、シアン化ナトリウム(1.68g、34.2mmol)を加えた。反応物を室温で30分間撹拌し、冷たい飽和NaHCO水溶液に注いだ。混合物を100mLの分液漏斗に移し、エチルエーテル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物である4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボニトリルを茶色の油として得て、それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,CDCl)δ9.16(d,J=5.1Hz,1H)、7.88(d,J=5.1Hz,1H)。
【0146】
ステップ2:4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸
【0147】
【化39】

ステップ1からの粗4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボニトリルを、塩化水素の水(6M、20.0mL)溶液に溶解し、一晩還流温度で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。次いで、トルエン(20mL)を加え、混合物を減圧下で濃縮した。この方法を1,4−ジオキサンおよびエチルエーテルで繰り返し、次いで固体を濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、4.80g(82.1%)の表題化合物である4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−カルボン酸を茶色の固体として得て、それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.35(d,J=5.0Hz,1H)、8.25(d,J=5.1Hz,1H)。
【0148】
中間体12:4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸
【0149】
【化40】

ステップ1:4−メチル−ピリミジン−2−カルボニトリル
【0150】
【化41】

2−クロロ−4−メチルピリミジン(3.00g、23.3mmol;3B Pharmachem International、China)のエチルエーテル(24mL)溶液に、シアン化ナトリウム(2.86g、58.3mmol)のトリメチルアミン(1:3、トリメチルアミン:水、24.0mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。水層をエチルエーテル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、表題化合物である4−メチル−ピリミジン−2−カルボニトリル(1.80g;64.8%)を得て、それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。H NMR(400MHz,DO)δ8.64(d,J=5.4Hz,1H)、7.59(d,J=5.5Hz,1H)。
【0151】
ステップ2:4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸
【0152】
【化42】

4−メチル−ピリミジン−2−カルボニトリル(500mg、4.20mmol)および水酸化ナトリウム(504mg、12.6mmol)の水(12.5mL)溶液を、60℃で1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、クエン酸でpH約2に酸性化し、CHCl:i−PrOH(3:1、2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、MgSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、0.294gの表題化合物である4−メチル−2−ピリミジンカルボン酸(51%)を得て、それはそれ以上精製することなく次のステップで使用した。H NMR(300MHz,DO)δ8.50(d,J=5.2Hz,1H)、7.31(d,J=5.3Hz,1H)。
【0153】
3 本発明の化合物の調製
他に特定しない限り、本発明の中間体を含めた化合物の調製において使用した試薬は、Sigma−Aldrich Corporation(St.Louis、MO、USA)から購入した。
例1
【0154】
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(6−メチル−ピリジン−2−カルボキサミド)
【0155】
【化43】

例1は、下記の通りスキーム1(上記)の方法によって調製した。
6−メチルピコリン酸(40mg、0.3mmol)、塩化メチレン(10mL)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(60mg、0.5mmol)を含有するバイアルに、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(60mg、0.3mmol)を加えた。混合物を5分間撹拌した。アダマンタン−1,3−ジアミン塩酸塩(20mg、0.1mmol;Zerenex(商標)Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)を加え、反応を16時間進行させた。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相液体クロマトグラフィー/質量分析法(RP−HPLC/MS)精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、28〜58%のアセトニトリルの緩勾配を0.75〜3.5分使用して近接して溶出する不純物を分離、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、表題化合物(33mg、80%)をオフホワイトの油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.09(s,br,2H)、7.96(d,J=7.76Hz,2H)、7.70(t,J=7.70Hz,2H)、7.27〜7.22(m,2H)、2.58〜2.55(m,2H)、2.38〜2.13(m,10H)。1.75〜1.71(m,2H)。ESI−MS m/z:405.0(M+H)
例2
【0156】
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(2−ピリジンカルボキサミド)
【0157】
【化44】

例2は、下記の通りスキーム1(上記)の方法によって調製した。
アダマンタン−1,3−ジアミン(50mg、0.3mmol;Zerenex(商標)Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)および塩化メチレン(10mL)を含有するバイアル中に0℃で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(200mg、2mmol;Alfa Aesar(登録商標)、Ward Hill、MA、USA)を加えた。反応物中に、ピリジン−2−カルボニルクロリド(60mg、0.4mmol;TCI America、Wellesley Hills、MA、USA)を加えた。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相液体クロマトグラフィー/質量分析法(RP−HPLC/MS)精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、30〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、表題化合物を茶色がかった油(58mg、50%)として得た。H NMR(300MHz,CDCl)δ8.51(d,J=4.86Hz,2H)、8.15(d,J=7.85Hz,2H)、8.03(s,br 2H)、7.83(d,J=7.70Hz,2H)、7.43〜7.37(m,2H)、2.58(s,br,2H)、2.38〜2.31(m,2H)。2.20〜2.13(m,8H)、1.76〜1.71(m,2H)。ESI−MS m/z:377.0(M+H)
【0158】
例2と類似の方法において、表1の例3〜5(下記)は、市販のアリールまたはヘテロアリールカルボニルクロリドから0.1〜0.3mmolの反応スケールで作製した。
例6
【0159】
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド
【0160】
【化45】

例6は、下記の通りスキーム4および3(上記)の方法によって調製した。
アダマンタン−1,3−ジアミン(50mg、0.3mmol)およびテトラヒドロフラン(5mL)を含有するバイアルに、5MのNaOH水溶液(0.6mL、3mmol)を滴下で添加した。激しく撹拌しながら、ピコリノイルクロリド塩酸塩(50mg、0.3mmol)を一部ずつ加えた。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を5mLのDCM(ジクロロメタン)に再溶解した。懸濁液に、DIEA(N,N−ジイソプロピル−エチルアミン)(160mg、1.2mmol)および3−クロロ−塩化ベンゾイル(79mg、0.45mmol)を加えた。反応混合物を室温で16時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を逆相液体クロマトグラフィー/質量分析法(RP−HPLC/MS)精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、35〜65%のアセトニトリルの緩勾配を0.75〜3.5分使用して近接して溶出する不純物を分離、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、表題化合物(28mg、22%)をオフホワイトの油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.51(d,J=4.75Hz,1H)、8.15(d,J=7.84Hz,1H)、8.03(s,br 1H)、7.83(t,J=7.72Hz,1H)、7.69(t,J=1.82Hz,1H)、7.57(d,J=7.60Hz,1H)、7.46〜7.31(m,3H)、5.87(s,br 1H)、2.56(s,br,2H)、2.38〜2.31(m,2H)。2.24〜2.12(m,8H)、1.76〜1.69(m,2H)。ESI−MS m/z:410.0(M+H)
【0161】
例6と類似の方法において、表1の例7〜10(下記)は、0.3mmolの反応スケールで、市販のアリールまたはヘテロアリールカルボニルクロリドから作製した。
例11
【0162】
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メチル−ピリジン−2−カルボキサミド)
【0163】
【化46】

例11は、下記の通りスキーム1(上記)の方法によって合成した。
DMF(1mL)中の4−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(30mg、0.22mmol)を含有するバイアルに、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(97mg、0.22mmol)、DIEA(40mg、0.3mmol;Alfa Aesar、Ward Hill、MA、USA)、続いてアダマンタン−1,3−ジアミン(20mg、1mLのTHF中0.1mmol;Zerenex Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)を加えた。rtで16時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相液体クロマトグラフィー/質量分析法(RP−HPLC/MS)精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、30〜95%、3.7分、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、18mg(40%)の表題化合物であるN,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メチル−ピリジン−2−カルボキサミドをオフホワイトの油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.35(d,J=4.9Hz,2H)、8.02(s,br,2H)、7.98〜7.96(m,2H)、7.21〜7.19(m,2H)、2.57〜2.55(m,2H)、2.41(s,6H)、2.36〜2.31(m,2H)、2.25〜2.13(m,8H)、1.74〜1.70(m,2H)。ESI−MS m/z:405.0(M+H)
【0164】
例11と類似の方法において、表1の例12〜16(下記)を、市販のアリールまたはヘテロアリールカルボン酸から0.1〜0.3mmolの反応スケールで作製した。
例17
【0165】
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド)
【0166】
【化47】

例17は、下記の通りスキーム1(上記)の方法によってヘテロアリールカルボニルクロリドから合成した。
アダマンタン−1,3−ジアミン(20mg、0.1mmol;Zerenex Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)のTHF(4mL)溶液に、1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニルクロリド(40mg、0.3mmol)およびDIEA(40mg、0.3mmol)を加えた。rtで16時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、18〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、19mg(50%)の表題化合物であるN,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドを無色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.32(d,J=2.3Hz,2H)、6.74〜6.71(m,4H)、3.89(s,6H)、2.49(s,br,2H)、2.33〜2.26(m,2H)、2.23〜2.06(m,8H)、1.72〜1.64(m,2H)。ESI−MS m/z:383.1(M+H)
例18
【0167】
5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0168】
【化48】

例18は、市販のカルボン酸(上記)を使用して下記の通りスキーム2の方法によって合成した。
アダマンタン−1,3−ジアミン(20mg、0.1mmol;Zerenex Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)のDCM(2mL)溶液に、DIEA(26mg、0.15mmol)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(14mg、0.11mmol)、5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(15mg、0.11mmol)およびベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(110mg、0.20mmol)を加えた。rtで3時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.4分、5分のサイクル時間、25〜50%のアセトニトリルの緩勾配を0.75〜3.3分使用して近接して溶出する不純物を分離、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、15mg(37%)の表題化合物である5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを無色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ9.22(s,1H)、8.34〜8.33(m,1H)、7.67(s,br,1H)、7.33(d,J=2.3Hz,1H)、6.76〜6.72(m,2H)、3.89(s,3H)、2.64(s,3H)、2.54(s,br,2H)、2.37〜2.09(m,10H)、1.73〜1.68(m,2H)。ESI−MS m/z:395.0(M+H)
例19
【0169】
チアゾール−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0170】
【化49】

例19は、市販のカルボン酸塩化物(上記)を使用して下記の通りスキーム2の方法によって合成した。
アダマンタン−1,3−ジアミン(17mg、0.1mmol、Zerenex Molecular Ltd.、Greater Manchester、UK)のDCM(2mL)溶液に、DIEA(20mg、0.15mmol)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニルクロリド(16mg、0.11mmol;Maybridge Chemical Co.、Cornwall、UK)およびチアゾール−2−カルボニルクロリド(16mg、0.11mmol;Maybridge Chemical Co.、Cornwall、UK)を加えた。室温で3時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、27〜53%のアセトニトリルの緩勾配を0.75〜3.3分使用して近接して溶出する不純物を分離、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、15mg(38%)の表題化合物であるチアゾール−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを無色の油として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.81(d,J=3.2Hz,1H)、7.53(d,J=3.2Hz,1H)、7.33(d,J=2.3Hz,1H)、7.14(d,J=2.3Hz,1H)、6.74〜6.71(m,2H)、3.89(s,3H)、2.55〜2.51(m,2H)、2.35〜2.29(m,2H)、2.19〜2.11(m,8H)、1.71〜1.67(m,2H)、ESI−MS m/z:386.0(M+H)
例20
【0171】
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0172】
【化50】

例20は、下記の通りスキーム3(上記)の方法によって中間体1から合成した。
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド(中間体1、20mg、0.07mmol)のDCM(5mL)溶液に、DIEA(30mg、0.2mmol)および1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニルクロリド(20mg、0.1mmol、Maybridge Chemical Co.、Cornwall、UK)を加えた。室温で16時間撹拌した後、反応混合物をジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.9分、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、10mg(30%)の表題化合物である6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ8.07(s,br,1H)、7.95(d,J=7.7Hz,1H)、7.69(t,J=7.8Hz,1H)、7.33(d,J=2.3Hz,1H)、7.26〜7.21(m,1H)、6.76〜6.72(m,2H)、3.89(s,3H)、2.55(s,3H)、2.54〜2.52(m,2H)、2.35〜2.08(m,10H)、1.72〜1.69(m,2H)。ESI−MS m/z:394.1(M+H)
【0173】
例20と類似の方法において、表1の例21〜57(下記)は、市販のアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボン酸、あるいはアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボニルクロリドから0.05〜7.0mmolの反応スケールで作製した。
【0174】
例20と類似の方法において、表1の例114〜130、132〜139および142(下記)は、市販のアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボン酸、あるいはアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボニルクロリドから作製した。
【0175】
例20と類似の方法において、表1の例131および141(下記)は、4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)および4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体12)から作製した。
例58
【0176】
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0177】
【化51】

例58は、下記の通りスキーム3(上記)の方法によって中間体2から合成した。
丸底フラスコに、ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド(3.10g、11.0mmol、中間体2)、6−メチルピラジン−2−カルボン酸(1.83g、13.3mmol;RihaChem、Kostalov、Czech Republic)および塩化メチレン(120mL)を加えた。次いで溶液に、PyBOP(登録商標)(6.90g、13.3mmol)、続いてトリエチルアミン(3.85mL、27.6mmol)を加え、反応物を室温で2時間撹拌した。反応物を塩化メチレン(50mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)と共に500mLの分液漏斗に移し、塩化メチレンで抽出した。有機層を分離し、水層を塩化メチレン(2×75mL)で再び抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、27〜95%、3.5分;緩勾配、30〜60%、0.75〜3.4分;5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:38mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)、移動相およびカラム温度:50℃)上で精製した。次いで、画分を減圧下で濃縮し、アセトニトリルの大部分を除去し、このように得られた水層を固体炭酸ナトリウム(pH>10)で塩基性にし、水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し、3.21g(74%)の表題化合物である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.17(s,1H)、8.58(s,1H)、8.54〜8.50(m,1H)、8.17(dt,J=7.8,1.0Hz,1H)、8.06(br s,1H)、7.85(td,J=7.7,1.7Hz,1H)、7.77(br s,1H)、7.42(ddd,J=7.6,4.8,1.3Hz,1H)、2.61〜2.57(m,5H)、2.40〜2.28(m,4H)、2.27〜2.19(m,2H)、2.18〜2.08(m,4H)、1.78〜1.68(m,2H)。ESI−MS m/z:392.0(M+H)
【0178】
例58と類似の方法において、表1の例59〜92(下記)は、市販のアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボン酸、あるいはアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボニルクロリドから0.05〜0.5mmolの反応スケールで作製した。
【0179】
例58と類似の方法において、表1の例105〜111(下記)は、市販のアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボン酸、あるいはアリール、ヘテロアリールまたは脂肪族カルボニルクロリドから作製した。
【0180】
例58と類似の方法において、表1の例113(下記)は、4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)から作製した。
【0181】
例58と同様に、表1の例93〜104(下記)は、中間体3、N−(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド、および市販のヘテロアリールカルボン酸から0.05〜0.5mmolの反応スケールで作製した。
【0182】
例58と同様に、例182および184は、各々、中間体3であるN−(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド、および4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体12)および4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)から作製した。
【0183】
例58と同様に、表1の例183(下記)は、中間体3であるN−(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−3−フルオロ−ベンズアミド、および市販のヘテロアリールカルボン酸から作製した。
【0184】
例58と同様に、表1の例145〜179(下記)は、中間体8である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、および市販のアリールまたはヘテロアリールカルボン酸から作製し、一方表1の例181(下記)は、中間体8および4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)から作製した。
【0185】
例58と同様に、表1の例185〜188(下記)は、中間体7であるピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、および市販のヘテロアリールカルボン酸から作製した。例189は、中間体7および4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体12)から作製した。
【0186】
例58と同様に、表1の例191〜193(下記)は、中間体10である2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、および市販の5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸(Beta Pharm、Inc.、New Haven、CT、USA)、4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)または4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体12)から作製した。
【0187】
例58と同様に、表1の例194〜196(下記)は、中間体9であるピリミジン−4−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、および4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体12)、市販の5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸または4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸(中間体11)から作製した。
例143
【0188】
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−(1−ヒドロキシ−エチル)−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0189】
【化52】

表1の例143(下記)は、NaBH還元(上記)によって下記の通り例142から作製した。
MeOH(2mL)中の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−アセチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド(50mg、0.1mmol、例142)を含有するバイアル中に、水素化ホウ素ナトリウム(6mg、0.17mmol)を0℃で加えた。2時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、25〜95%、3.6分、緩勾配、33〜63%のアセトニトリル、0.75〜3.3分、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:48mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C18、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、45mg(90%)の表題化合物である6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−(1−ヒドロキシ−エチル)−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 8.07〜8.00(m,2H)、7.90−(d,J=7.9Hz,1H)、7.78(t,J=7.9Hz,1H)、7.74(s,b,1H)、7.64(t,J=7.8Hz,1H)、7.41(d,J=7.8,Hz 1H)、7.20〜7.06(m,1H)、4.91〜4.85(m,1H)、2.50(s,b,5H)、2.31〜2.26(m,2H)、2.21〜2.06(m,8H)、1.69〜1.64(m,2H)、1.48(s,3H)。ESI−MS m/z:435.0(M+H)
例144
【0190】
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−{[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−アダマンタン−1−イル)−アミド
【0191】
【化53】

表1の例144(下記)は、下記の通りグリニャール反応(上記)によって例142から作製した。
THF(2mL)中の6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−アセチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド(35mg、0.08mmol、例142)を含有するバイアル中に、1Mのメチルリチウム(0.4mL)を−40℃で加えた。2時間撹拌した後、反応混合物を冷水でクエンチし、濃縮し、ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、28〜95%、3.6分;緩勾配、33〜60%のアセトニトリル、0.75〜3.4分;5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:48mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、25mg(69%)の表題化合物である6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−{[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−アダマンタン−1−イル)−アミドを得た。H NMR(400MHz,CDCl3)δ 8.10〜8.06(m,2H)、7.95(d,J=7.6Hz,1H)、7.86(t,J=7.8Hz,1H)、7.75(s,1H)、7.70(t,J=7.8Hz,1H)、7.59(d,J=7.9Hz,1H)、7.26〜7.22(m,1H)、2.58〜2.55(m,5H)、2.39〜2.13(m,10H)、1.76〜1.71(m,2H)、1.59(s,6H)。ESI−MS m/z:449.0(M+H)+。
例180
【0192】
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0193】
【化54】

表1の例180(下記)は、スキーム3の方法によって中間体8および2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸から作製し、それは下記の通り相当するエステル(上記)から調製した。
【0194】
【化55】

マイクロ波バイアルに、200μLの水中の2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸メチルエステル(110mg、0.52mmol、CNH Tech、MA)、THF(2mL)、および水酸化リチウム(18mg、0.75mmol)を加えた。混合物をマイクロ波オーブン中で100℃にて5分間加熱し、次いで減圧下濃縮乾燥した。残渣に、中間体8、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド(100mg、0.4mmol)、THF(5mL)、DIEA(90mg、0.7mmol)およびTBTU(140mg、0.42mmol、AKSCI、CA)を加えた。rtで16時間撹拌した後、反応混合物を濃縮し、DCMおよび飽和炭酸水素ナトリウムに分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下濃縮乾燥した。粗生成物をRP−HPLC/MSシステム(勾配:水中のアセトニトリル、30〜95%、3.6分;5分のサイクル時間;緩勾配40〜68%のアセトニトリル、0.75〜3.4分、流量:100mL/分、移動相添加物:48mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5umの粒径)上で精製し、60mg(40%)の表題化合物である2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ 9.16(s,1H)、9.12(d,J=5.0,1H)、8.6(s,1H)、8.28(d,J=5.0,1H)、7.80〜7.75(m,2H)、2.6(s,b,5H)、2.42〜2.36(m,2H)、2.23〜2.17(m,8H)、1.77〜1.73(m,2H)。ESI−MS m/z:460.9(M+H)
【0195】
例180と同様に、表1の例112、140および190(下記)は、各々、中間体2であるピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、中間体1である6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド、および中間体7であるピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドから作製した。
【0196】
【表1】






















例197
【0197】
6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0198】
【化56】

表2の例197(下記)は、下記の通りスキーム7(上記)の方法によって中間体4から合成した。
マイクロ波バイアルに、撹拌棒、6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド(中間体4、20mg、0.05mmol)、DMA(1.0mL)、モルホリン(0.05mL)および炭酸セシウム(60mg、0.15mmol)を加えた。混合物をマイクロ波照射下180℃で15分間加熱した。
【0199】
反応混合物を室温に冷却した。溶媒を、高性能溶媒蒸発システムHT−4X(Genevac Inc.、上記)で除去した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、1NのNaOH水溶液(2mL)および水(2×2mL)で洗浄した。溶媒を除去した後、残渣をRP−HPLC/MS精製システム(勾配:水中のアセトニトリル、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、1.3mgの表題化合物である6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。生成物は、LC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、30〜90%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))によって品質検査(QC)した。保持時間:1.26分;純度(UV254):95%;ESI−MS m/z:462.1(M+H)
【0200】
例197と類似の方法において、表2の例198〜203(下記)は、0.05〜0.3mmolスケールで、中間体4および市販のアミンから合成し、表2の例204〜211(下記)は、0.05mmolスケールで、中間体5および市販のアミンから合成し、表2の例212〜219(下記)は、0.05mmolスケールで、中間体6および市販のアミンから合成した。
例220
【0201】
6−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0202】
【化57】

表2の例220(下記)は、下記の通りスキーム7(上記)の方法によって中間体4から合成した。
マイクロ波バイアル、撹拌棒、6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド(中間体4、20mg、0.05mmol)、酸化銅(II)(20mg、0.2mmole)、DMA(1mL)、3−メトキシ−プロピルアミン(0.05mL)および炭酸セシウム(120mg、0.3mmol)を加えた。混合物を230℃でマイクロ波照射下にて30分間加熱した。Genevac中で溶媒を除去した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、1NのNaOH水溶液(2mL)、および水(2×2mL)で洗浄した。溶媒を除去した後、粗生成物をRP−HPLC/MSシステム(勾配:水中のアセトニトリル、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))上で精製し、3.9mgの表題化合物である6−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。生成物をLC−MS(勾配:水中のアセトニトリル、30〜90%、1.7分、2分のサイクル時間、流量:5.0mL/分、移動相添加物:30mMのギ酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、50×4.6mm、3μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本))によって品質検査(QC)した。保持時間:1.29分;純度(UV254):94%;ESI−MS m/z:464.6(M+H)
【0203】
例220と類似の方法において、表2の例219〜230(下記)は、0.05〜0.3mmolスケールで、中間体4および市販のアミンから合成した。表2の例231〜240(下記)は、0.05mmolスケールで、中間体5および市販のアミンから合成し、表2の例241〜252(下記)は、0.05mmolスケールで、中間体6および市販のアミンから合成した。
例253
【0204】
6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0205】
【化58】

表2の例253(下記)は、下記の通りスキーム7(上記)の方法によって中間体4から合成した。
マイクロ波バイアルに、撹拌棒、6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド(中間体4、20mg、0.05mmol)、銅(II)アセトアセトネート(20mg)、DMA(1mL)、イミダゾール(50mg、0.73mmol)および炭酸セシウム(60mg、0.15mmol)を加えた。混合物を180℃でマイクロ波照射下にて15分間加熱した。高性能溶媒蒸発システムHT−4X(Genevac、Inc.、上記)中で溶媒を除去した。残渣をDCM(2mL)に溶解し、1NのNaOH水溶液(2mL)、および水(2×2mL)で洗浄した。溶媒を除去した後、残渣をRP−HPLC/MSシステム(勾配:水中のアセトニトリル、5分のサイクル時間、流量:100mL/分、移動相添加物:25mMの酢酸アンモニウム、カラム:Inertsil(登録商標)C8、30×50mm、5μmの粒径(ジーエルサイエンス、東京、日本)上で精製し、4.5mgの表題化合物である6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得た。ESI−MS m/z:443.5(M+H)
【0206】
例253と類似の方法において、表2の例254〜255(下記)は、0.05mmolの反応スケールで、各々中間体5および6から合成した。
【0207】
【表2】





【0208】
表3の例256および257(下記)は、スキーム3によって、各々、中間体8および市販の6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリミジン−4−カルボン酸および6−フェニル−ピリミジン−4−カルボン酸から0.05mmolスケールで作製した。
【0209】
【表3】

【0210】
4 本発明の仮定上の化合物
例58と同様に、表4(下記)の例258〜279は、スキーム3および5の方法によって、アリールまたはヘテロアリールカルボン酸から作製することができる。4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸、2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸、4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸、2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸、6−トリフルロメチル−ピラジン−2−カルボン酸、および5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸などの市販されていないカルボン酸は、中間体11である4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸、および中間体12である4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸の合成と同様に、スキーム11の方法によって、2−クロロ−4−メチル−ピリミジン、4−クロロ−2−メチル−ピリミジン、2−クロロ−4−トリフルオロメチル−ピリミジン、4−クロロ−2−トリフルオロメチル−ピリミジン、2−クロロ−6−トリフルロメチル−ピラジン、および2−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピラジンなどの市販のヘテロアリール−クロリドから容易に作製することができる。
例280
【0211】
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0212】
【化59】

例280は、下記の通りスキーム9(上記)の方法によって作製することができる。
ステップ1:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド
【0213】
【化60】

6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミドは、市販の3−メトキシ安息香酸および中間体8、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−アミノ−アダマンタン−1−イル)−アミドの通例のアミド化から作製することができる。
【0214】
ステップ2:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド
【0215】
【化61】

6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミドは、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミドのDCM中のBBrによる処理によって容易に作製することができる。
【0216】
ステップ3:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0217】
【化62】

6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミドおよび2−(t−ブチルジメチルシロキシ)−エタノールの通例の光延反応、それに続くフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)による処理によるt−ブチルジメチルシロキシ基の脱保護によって、表題化合物である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得ることができた。
【0218】
表4の例281(下記)は、例280と同様に作製することができる。
例282
【0219】
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0220】
【化63】

例282は、6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド(ステップ2、例280)から作製することができる。
ステップ1:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−オキソ−プロポキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0221】
【化64】

CsCOなどの塩基条件下にて60℃でのDMF中の1−ブロモ−プロパン−2−オンによる6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ヒドロキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド(ステップ2、例280)のアルキル化によって、表題化合物である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−オキソ−プロポキシ)−ベンゾイル−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得ることができた。
【0222】
ステップ2:6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド
【0223】
【化65】

0℃でのTHFまたはエーテル中のMeMgBrによる6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−オキソ−プロポキシ)−ベンゾイル−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドの反応によって、表題化合物である6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミドを得ることができた。
【0224】
表4の例283(下記)は、例282と同様に作製することができる。
【0225】
【表4】



【0226】
5 本発明の化合物の薬理学的評価
本発明の化合物は、下記のようなアッセイにおいてインビトロおよびインビボで試験されてきており、かつインビトロおよびインビボで試験することができる。
【0227】
インビトロアッセイ
放射性リガンド結合アッセイ
結合アッセイは、僅かに修正して[J. A. O'Brienら、Mol Pharmacol.、2003、64、731〜740頁(非特許文献8)]に記載されているように行った。手短に言えば、[H]メトキシ−5−(2−ピリジニルエチニル)ピリジン([H]MPEP)(American Radiolabeled Chemicals、Inc.、St.Louis、MO)濾過結合のために、解凍後に、膜ホモジネートをpH7.4の50mMトリス−HCl、0.9%NaCl結合緩衝液に、40μgのタンパク質/ウェルの最終アッセイ濃度に再懸濁させた。インキュベーションには、5nMの[H]MPEP、膜、および緩衝液または様々な濃度の化合物を含んだ。試料を振盪しながら室温で60分間インキュベートした。非特異的結合は、10μMのMPEPで定義した。インキュベーション後、試料をGF/Cフィルター(0.25%ポリエチレンイミン(PEI)に予浸した)上で濾過し、次いでTomtec(登録商標)Harvester96(登録商標)Mach IIIセルハーベスター(Tomtec、Hamden、CT)を使用して0.5mLの氷冷の50mMのトリス−HCl(pH7.4)で4度洗浄した。
【0228】
IC50値は阻害曲線から導き、K値は、[Y. ChengおよびW.H. Prusoff、Biochem. Pharmacol.、1973、22、3099〜3108頁(非特許文献9)]に記載されているチェンおよびプルソフ式(K=IC50/(1+[L]/K))([L]は、放射性リガンドの濃度であり、Kは、飽和等温線から導かれる受容体におけるその解離定数である)によって計算した。例1および2についてのK値は、各々6.7および40nMであった。例19、42、44、58、65、67、69、72、74、79、93、94、95、96、105、107、119および120は、6〜700nMの範囲のKi値を有する。
【0229】
ネガティブまたはポジティブアロステリック活性について試験するためのカルシウム動員アッセイ
ラット代謝調節型グルタミン酸受容体5(rmGluR5)についてのcDNAは、S.Nakanishi(京都大学、京都、日本)からの寛大な贈り物であった。rmGluR5は、HEK293細胞系で安定的に発現させ、補助剤(10%仔ウシ血清、4mMのグルタミン、100ユニット/mLのペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシンおよび0.75mMのG1418)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)(Invitrogen、Carlsbad、CA)中、37℃、5%COで増殖させた。アッセイの24時間前に、ポリ−D−リシンでコーティングした384ウェルブラックウォールマイクロタイタープレートに細胞を播種した。アッセイの直前に、培地を吸引し、5%CO中37℃にて1時間、アッセイ緩衝液(ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)):150mMのNaCl、5mMのKCl、1mMのCaCl、1mMのMgCl、および20mMのN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)(pH7.4)、0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)および2.5mMのプロベニシド)中の3μMのFluo−4/0.01%プルロン酸で細胞を染料負荷(25μL/ウェル)した。過剰な染料を廃棄した後、細胞をアッセイ緩衝液中で洗浄し、30μL/ウェルと等しい最終容量で層にした。基底蛍光は、488nmの励起波長および500〜560nmの発光領域で、蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR)(Molecular Devices、Sunnyvale、CA)においてモニターする。レーザー励起エネルギーは、基底蛍光読取りが概ね10,000相対蛍光単位となるように調節した。細胞は、いずれもアッセイ緩衝液に希釈した試験化合物の存在下で、EC20またはEC80濃度のグルタミン酸で刺激し、相対蛍光単位を、室温で3分の期間に亘り規定の間隔(曝露=0.6秒)で測定した。陰性対照から導かれる基底読取りを、全ての試料から減じた。蛍光の最大変化を各ウェルについて計算した。蛍光の最大変化から導かれる濃度反応曲線を非線形回帰(ヒルの式)によって分析した。化合物がEC80のグルタミン酸への応答を濃度依存的阻害する場合、これらの濃度反応曲線からネガティブモジュレーターを同定することができる。例示的な化合物である例1〜10を、ネガティブアロステリック調節について上記のアッセイにおいて試験した。FLIPRでの最大阻害は90%〜99%の範囲であり、一方FLIPRでのIC50は0.9nM〜1300nMの範囲であった。例11〜163をまた、上記のアッセイにおいて試験した。例11〜104について、FLIPRでの最大阻害は63%〜99%の範囲であり、一方FLIPRでのIC50は0.7nM〜600nMの範囲であった。例105〜163について、FLIPRでの最大阻害は70%〜99%の範囲であり、一方FLIPRでのIC50は0.7nM〜1800nMの範囲であった。例164〜178、181〜182、184〜187、189〜194、196、197〜255を、ネガティブアロステリック調節について上記のアッセイにおいて試験した。FLIPR最大阻害は63%〜99%の範囲であり、一方FLIPRでのIC50は0.4nM〜1300nMの範囲であった。
【0230】
化合物がEC20のグルタミン酸への応答を濃度依存的に増加させる場合、これらの濃度反応曲線から正のモジュレーターを同定することができる。例256〜257は、各々、300nMおよび830nMのFLIPRでのEC50、ならびに170%および120%の最大調節を有する正の調節を示した。
【0231】
インビボアッセイ
例1、2および58は、(1)[K. Njung'e, K.およびS.L. Handley、Pharmacology, Biochemistry and Behavior、1991、38、63〜67頁(非特許文献10)]に記載したものと同様のマウスビー玉隠し(mMB)法、および(2)[N.A. Mooreら、Behavioural Pharmacology.、1994、5、196〜202頁(非特許文献11)]に記載されている修正したGeller−Seifter葛藤試験を使用して、抗不安薬作用についてインビボで評価した。
【0232】
mMB試験についてさらに具体的には、体重25〜30gの成体雄性CD1マウス(Charles River Laboratories(Kingston、NY))を使用した。全ての動物は、標準的なコロニー室中に、12:12の明/暗サイクル(午前6:00に点灯)で、試験前少なくとも1週間、群で収容した。食物および水は自由に摂取させた。動物を秤量し、尾にマーク付けし、試験前に投与群に無作為に割り付けた。
【0233】
各試験のために、ビヒクルもしくは試験化合物の注射の60分後、または陽性対照であるブスピロンの注射の30分後、マウスを個々に、1.5インチのAspen敷料(PWIブランド)および2列の10個のビー玉(試験ケージ毎に全部で20個のビー玉)を有する試験ケージに入れた。フィルタートップを使用して、各試験ケージを覆った。30分後、マウスを試験ケージから出し、それらのホームケージに戻した。完全に見えるビー玉(2/3未満が敷料で覆われている)の数を計数し、20から減算し、埋められたビー玉の数を得た。各群、12匹のマウスを試験した。
【0234】
試験には複数の試験が含まれ、ブスピロン塩酸塩(BUS;Sigma Aldrich)(陽性対照)および/または本発明の化合物を評価するために各試験を行った。各化合物を、試験の直前に、20%β−シクロデキストリン(本発明の化合物)または蒸留水(BUS)に溶解し、皮下(SC)または腹腔内(IP)注射によって、示した前処置時間(すなわち、30分、60分、または120分の前処置)に、1つまたは複数の用量(3mg/kg、10mg/kg、および/または30mg/kgなど)で投与した。用量は、体重1Kg当たりの薬物(塩の形態)のmgで測定した。データは、一元配置ANOVAおよび事後ダネット検定を使用して分析した。
【0235】
さらに具体的にはGeller−Seifter葛藤試験のために、げっ歯類オペラントチャンバー(ENV−007CT、Med Associates Inc.(Georgia、VT))および消音チャンバー(ENV−018MD、Med Associates Inc.)を使用した。各チャンバーは、ハウスライト、キューライト、グリッド床(プログラム可能なショック発生器(ENV−414、Med Associates、Inc.)によってフットショックを送る)および食物ホッパーを備えていた。2つのレバーが、食物ホッパーの両側に位置した。ラットを左のレバーのみに反応するように訓練した。食物強化を行った(Dustless Precision Pellets、45mg、BioServ、(Frenchtown、NJ))。MED−PCIVソフトウェア(Med Associates)を使用して実験セッションを行い、データを集めた。
【0236】
葛藤手順を始める前に、最初に定率強化スケジュール(FR1、2、5、および10)でレバー押しを動物に訓練した。動物が2日連続FR10スケジュールで25回の報酬を得た後、動物に3つの構成要素の葛藤スケジュールで訓練を始めた。3つの構成要素は、下記の通りであった。(1)平均して30sの可変のタイムスケジュールでレバー押しを強化する、変動間隔30s(VI30)の罰せられない食物強化スケジュールであり、この期間は9分の期間であり、後方のハウスライト照明のみによって示された。(2)その直後は3分のタイムアウト期間(TO)であり、これは完全な闇によって示され、反応が記録されたが、報酬を与えられも罰しもされなかった。(3)3分の期間の間、レバー押し10回毎に食物およびフットショック(0.3mA、500ms)を同時に与える、罰せられる定率強化10(FR10)の強化スケジュールであり、この構成要素は、後方のハウスライトの照明および各レバーの上のキューライトによって示された。これらの3つの構成要素を、毎日の30分のセッションの間同じ順番で2度繰り返した。
【0237】
安定な反応速度が5日間観察されたとき(有意な上昇傾向または下降傾向がない)に、試験を始めた。動物を、水曜日および金曜日にラテン方格法デザインを使用して試験した。動物はそれら自身の対照の役割を果たし、全ての処置を受けた。ベースラインパフォーマンスを維持するために、動物をまた残りの3週日訓練した。
【0238】
試験は、12匹の体重426〜567gの成体雄性Sprague−Dawleyラット(Charles River Laboratories(Kingston、NY))を使用して行った。動物を、制御した温度(68〜72°F)および12時間の明/暗サイクル(06:00に点灯)で維持したコロニー室内に対で収容した。動物に水を自由に与え、一方食物は、月曜日から木曜日まで訓練/試験の後15gのBacon Lover’s Treats(BioServ)に制限した。金曜日から日曜日は、日曜日にケージを変えて、食物を取り除くまで、動物にLab Diet 5012 Rat Diet(PMI Nutrition International、LLC、Brentwood、MO)を自由に与えた。
【0239】
試験には複数の試験が含まれ、各試験を行い、参照化合物または本発明の化合物を評価した。参照抗不安薬には、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムおよびブスピロンが含まれ、それを食塩水または水に溶解し、SC、IP、および/またはPOで投与した。試験化合物を20%β−シクロデキストリンに溶解し、NaHCOでpHを7に調節した。各試験について、評価する化合物は、試験の60分前に経口投与によって2mL/kgの注入量を使用して、1種または複数の用量(10、20、30および/または50mg/kgなど)で、ビヒクル対照群と比較して試験した。用量は、体重1kg当たりの薬物(塩の形態)のmgで測定した。データは、反復測定ANOVAおよび事後ダネット検定を使用して分析した。
【0240】
本発明の化合物は、有意な抗不安作用を有する。例えば、例1は、両方のアッセイ(mMB EDmin、3mg/kg;Geller−Seifter EDmin、10mg/kg)において有意な活性を示した。例2はまた、両方のアッセイ(mMB EDmin、30mg/kg、Geller−Seifter EDmin、20mg/kg)において有意な活性を示した。例58は、両方のアッセイ(mMB EDmin、10mg/kg、SC;Geller−Seifter EDmin、10mg/kg、PO)において、および下記の表に示されているように有意な活性を示した。
【0241】
【表5】

【0242】
【表6】

【0243】
本発明の化合物を、抗うつ性作用についてインビボで評価した。うつ様活動作の評価は、[J.F. Cryanら、Neuroscience and Biobehavioral Reviews、2005、29、547〜569頁(非特許文献12)]に記載されているのと同様の強制水泳試験を使用して測定した。試験のために使用した動物は、体重22〜24gの成体雄性NIH Swiss Websterマウス(Harlan Laboratories(Frederick、MD))であり、それらを順化し、mMB試験において使用したマウスについて上記で記載したように収容した。
【0244】
マウス強制水泳試験(mFST)では、ビヒクルもしくは試験化合物の注射の60分後、または陽性対照であるイミプラミン塩酸塩(IMI;Sigma Aldrich、St.Louis、MO)の注射の30分後に、マウスを個別に、11cmの深さの水道水(23〜25℃)を含む透明なPyrex(登録商標)シリンダー(直径11cm、高さ16.5cm)に入れた。イミプラミンは等張食塩水で調製し、試験化合物はmMB試験について上記したように調製した。使用した用量は、mMB試験について上記した通りであった。浮遊、水泳、およびもがき(「よじ登り」)に費やした時間の割合を、6分のセッションの間に測定した。水泳セッションをビデオでモニターし、Biobserve Automated FST装置およびソフトウェア(Biobserve GmbH、Bonn、Germany)を使用して実時間で分析した。群のサイズは12匹から13匹のマウスの範囲であった。用量は、体重1kg当たりの薬物(塩の形態)のmgで測定した。データは、一元配置ANOVAおよび事後ダネット検定を使用して分析した。
【0245】
本発明の化合物は、3mg/kg、10mg/kg、30mg/kg、またはこれらの組合せで、mFSTにおいて有意な抗うつ性作用を有した。(統計的有意性(p<0.05)は、事後ダネット検定を伴う一元配置ANOVAを使用して決定した。)
【0246】
本発明の化合物のインビボ作用はまた、インビボの行動上の動物モデルの下記の限定的ではない例を使用することによって評価してもよい。下記の行動上のモデルは、相当する障害または疾患を治療する本発明の化合物の効力を決定するのに有用な唯一のモデルとしては意図しない。
【0247】
本発明の化合物はまた、[WalkerおよびDavis.、Biol. Psychiatry、1997、42、461〜471頁(非特許文献13)]に記載されているように、光によって増強された驚愕(LES)反射法を使用して、抗不安薬作用についてインビボで評価することができる。驚愕反応は、高強度の予想外の刺激に対する骨格筋群の協調した収縮である。大部分の感覚の種類を使用することができるが、容易に制御されるために音が最も頻繁に用いられる。したがって、十分な強度の短い破裂(例えば、115dB)が起こるとき、不随意性の驚愕反応が起こる。高い光のレベルはラットなどの夜行性種における驚愕反応を増加させ、この作用はいかなる事前の条件付けを必要としない。不安を緩和する薬剤である抗不安薬は、光によって増強された驚愕を減少させる。
【0248】
LES試験について、市販の防音されている驚愕チャンバー(例えば、SR−LAB(商標)Startle Response System、San Diego Instruments、San Diego、CA)からなる装置を使用できる。全ての実験事象およびデータ記録は、コンピュータプログラム(例えば、SR−LAB(商標)コントロールユニット)によって制御することができる。歪みゲージを含有するベースプレートに結合している、ラットより僅かに大きな、小さなPerspex(登録商標)円筒中の驚愕チャンバー中にラットを入れる。驚愕反応の間に起こるものなどのラットの上下運動によって、ベースプレートの変形が引き起こされ、それは歪みゲージにおいて、運動の大きさ、すなわち、驚愕反応の大きさに比例する電流を生じさせる。拡声器をラットの真上に置き、背音および刺激を送る。光源(2500〜3500Lux)を、各驚愕チャンバー中に置く。
【0249】
LES試験は、2回の20分のセッション(最初は、光を消して、次いで光を付けて)からなり、最初の5分は慣らすためであり、その間70dBの強度の暗騒音をチャンバー内に流す。各慣らし期間の終わりに、110dBの10回の刺激を与え、動物を慣らす。その後、3種のトライアルタイプを、各々8回擬似ランダム順で提示する。トライアルは15〜25秒の間隔を開ける。トライアルのタイプは、100、105または110dBの驚愕であり、この間に100、105または110dBでの40msの白色雑音の破裂を流し、驚愕反応を引き起こす。光または雑音がない5分の期間によって、2つのセッションの間隔を開ける。使用することができる適切なラット種には、雄性Rj:Wister(Hans)ラット(試験の初めに180〜280gの体重、試験毎の50gの最大体重範囲)(Elevage Janvier、Le Genest−Saint−Isle、France)が含まれる。ラットは、試験前の少なくとも5日に、食物および水を自由に与え、実験室(試験施設)条件に順化させるべきである。順応条件は、科学文献に記載されているものおよび/または当業者には公知のものと比較可能であるべきである。
【0250】
驚愕プラットフォームからのアウトプットを、驚愕刺激の発生から開始して40ms記録する。3つの変数(全記録期間に亘る平均反応、ピーク反応、およびピーク反応までの時間)を各トライアルについて記録する。驚愕強度は、暗いまたは明るい条件下での各タイプの8回のトライアルを平均し、光によってもたらされる驚愕の大きさ(LES)(平均およびピーク値)の増加割合を計算することによって各ラットについて計算する。ピーク反応までの時間は、反応時間の測定値である。
【0251】
試験は、例えば、1群毎に12匹のラットを使用して、非盲検で行う。試験には、各試験が参照化合物(例えば、クロルジアゼポキシド)、比較化合物(例えば、プレガバリン)および/または本発明の化合物を評価するために行われる複数の試験が含まれる。例えば、試験1において、クロルジアゼポキシドおよびプレガバリンなどの公知の抗不安薬を使用し、それに続きmGluR5アンタゴニストである2−メチル−6−(フェニルエチニル)−ピリジン(MPEP)を使用した試験2、次いで試験3を本発明の化合物を使用して行う。代わりに、各試験は、同時に、または順次および同時の組合せによって行うことができる。各試験のために、評価される化合物は、ビヒクル対照群と比較して、試験の60分前に経口投与によって1種または複数の用量(1、3、10、30および/または100mg/kgなど)で試験する。試験前に試験化合物は、最も高い意図した用量を蒸留水中で10分間冷たいまま撹拌することによって、溶解性について試験することができる。可溶性である場合、蒸留水は、ビヒクルの役割を果たすことができる。不溶性である場合、試験化合物は、蒸留水中の0.2%ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)に懸濁することができる。用量は、質量対容量(W/V)のストック溶液として調製することができ、次いで溶液中の化合物については段階希釈(V/V)、または懸濁液中の化合物については別々に秤量(W/V)する。
【0252】
各試験のために、データは、対応のないスチューデントのt検定を使用して、処置群をビヒクル対照と比較することによって分析する。各群におけるLESは、対応のあるスチューデントのt検定を使用して、各処置群内で、暗いおよび明るい条件下での驚愕反応の強度を比較することによって分析する。
【0253】
抗不安薬は罰せられながらの飲水を増加させるため、Vogelら(Psychopharmacologia、1971、21、1〜7頁)(非特許文献14)によって記載されている「フォーゲル葛藤試験」を使用して、化合物の抗不安作用を検出することができる。試験において、ラットに概ね48時間水を与えず、次いで1cmの間隔を置いたステンレス鋼のバー(0.4cm)からなる床を有する透明なPlexiglas(登録商標)囲い(15×32×34cm)中に個々に入れる。囲いの背面壁は、不透明なPlexiglas(登録商標)でできており、それによって実験動物から観察者を隠す。反対の壁の中央の床から5cm上に、金属製の水注ぎ口がケージ中に突出し、ショック発生装置(Apelex:タイプ011346)の一極に連結している。ショック発生装置の他の極は、金属製グリッド床に連結している。
【0254】
水注ぎ口を見つけるまでラットを自由に探索させる。次いで、飲む毎に、飲むことを開始した2秒後に僅かな電気ショック(1.7mA、1s)を与える。3分の試験の間に罰せられながらの飲水の数を計数する。
【0255】
試験は、例えば群毎に10匹のラットによって盲検で行う。試験には、上述のLES試験のように調製および投与した参照化合物および本発明の化合物を使用した複数の試験が含まれる。順応条件を伴う試験のために適切な動物は、例えば、LES試験について上記で記載したような雄性Rj:Wistar(Hans)ラットである。データは、対応のないスチューデントのt検定を使用して、処置群を適切な対照と比較することによって分析する。
【0256】
抗うつ性作用は、[D.H. OverstreetおよびG. Griebel、Pharmacol Biochem Behav.、2005、82、1:223〜227頁(非特許文献15)]に記載されているように、FSTおよび社会的相互作用試験において、Flinders Sensitive Line(FSL)ラットを使用して評価することができる。さらに具体的には、本発明の化合物は、20%HP−β−シクロデキストリン中で調製することによって多回投与(例えば、10mg/kg、30mg/kgなど)で、およびビヒクル対照に対して試験する。FSLビヒクル対照群に加えて、Flinders Resistant Lineラットのビヒクル対照群を試験する。試験化合物は、IP注射(2mg/kgの注入量)によって14日間毎日投与する。OverstreetおよびGriebel、2005に記載されているように、14日目の注射の22〜24時間後、15日目に動物を社会的相互作用試験および強制水泳試験において試験する。群毎に6匹〜8匹の動物を試験する。
【0257】
抗不安薬および抗うつ性作用はまた、減少したHPA軸フィードバックについてのパラダイムを使用して評価することができる(Davidら、2007、SFNミーティング、San Diego)。飲料水中のコルチコステロンの慢性送達に基づいたこのモデルは、マウスにおいて不安およびうつ様行動をもたらす。モデルは、4週間または7週間の、低用量(7μg/mL)ではなく高用量(35μg/mL)のコルチコステロンの持続性の投与からなる。このような処置は、C57Bl6/NTacマウス系において、30分のオープンフィールド試験(OF)間にアリーナの中央で過ごした時間およびアリーナの中央に入った数の減少によって示される不安およびうつ様行動を誘発したが、一方総移動は変わらなかった。また、摂食への潜時は、新奇性抑制摂食(NSF)パラダイムに供したコルチコステロン処置マウスにおいて増加した。コルチコステロン処置はホームケージ(見慣れた環境)において食物摂取を変化させなかったため、摂食潜時の変化は、食欲の変化または根底にある代謝異常のためではなかった。重要なことに、血漿中濃度として測定する急性ストレス要因(6分の強制水泳試験(FST))に対する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびコルチコステロン(CORT)反応は、C57BL/6NTacマウスにおいて鈍った。これらの結果は、CD1系マウスにおいて確認された。抗うつ剤イミプラミン(40mg/kg/日、腹腔内)およびフルオキセチン(18mg/kg/日、腹腔内)による3週間の処置は、OF、NSFおよびFSTにおいて、7週間のコルチコステロン処置によってもたらされる不安およびうつ様作用を逆転させた。
【0258】
このような試験において、240匹の8〜10週齢のC57Bl/6Ntac系の成体雄性マウス(Taconic Farms(Denmark))を、試験の前少なくとも1週間施設に順化させ(例えば、ケージ毎に5匹、12時間(06:00〜18:00)の明暗サイクル、22℃)、食物および水を自由に与える。
【0259】
本発明の化合物(1日当たり30または60mg/kg、固形飼料中)、フルオキセチン(1日当たり18mg/kg、飲料水中)またはビヒクル(0.45%β−シクロデキストリン、飲料水中のβCD)を、飲料水を介してビヒクルまたはコルチコステロン(35μg/mL)で処置したマウスに投与する。処置の7週間後、下記で示すように、マウスを下記の行動試験において試験する(OF、NSF、FSTおよびスクロースはねかけ毛づくろい試験(sucrose splash grooming test))。処置は、飲料水を介して3週間与えるβCDまたはコルチコステロン(35μg/mL)で始める(群毎にn=200匹のマウス)。その後、下記に示すように、さらに4週間、βCDまたはコルチコステロンによる投与を続け、マウスを30匹ずつの8群に分ける。
1〜8週 3〜7週
ビヒクル(βCD) ビヒクル
ビヒクル(βCD) フルオキセチン、18mg/kg
ビヒクル(βCD) 試験化合物、30mg/kg
ビヒクル(βCD) 試験化合物、60mg/kg
35μg/mL/日のコルチコステロン ビヒクル
35μg/mL/日のコルチコステロン フルオキセチン、18mg/kg
35μg/mL/日のコルチコステロン 試験化合物、30mg/kg
35μg/mL/日のコルチコステロン 試験化合物、60mg/kg
マウスは、この順序で行動上パラダイムにおいて試験する:OF、NSF、スクロースはねかけ試験、次いでマウスFST(15匹の動物/群)。
【0260】
オープンフィールド試験
Plexiglas(登録商標)オープンフィールドボックス(43×43cm)(MED associates、Georgia、VT)中で10分のセッションに亘り運動活性を定量化する。2組の16パルス変調赤外光ビームを、2.5cm離して反対の壁上に置き、x−y移動を記録する。40Wの白色電球を部屋の中央に置き、フロアレベルで約200lxの照明を与える。活動チャンバーは、100ms分解能でのデータ収集のためにコンピュータインターフェースである。各オープンフィールドを中央および周囲領域に分割するコンピュータが定義するグリッド線であり、4本の線の各々は各壁から11cmである。依存的測定値は、中央で過ごした総時間、中央に入った回数、および総移動距離で割った中央における移動距離である。全体的な運動活性を、総移動距離(cm)として定量化する。
【0261】
新奇性抑制摂食
新奇性抑制摂食(NSF)は、食べる欲求および明るく照らしたアリーナの中央にあえて侵入する恐怖という競合するモチベーションを誘発する葛藤試験である。従来の抗不安薬物はそれを減少させるため、食べ始めるまでの潜時は、不安様行動の指標として使用される。NSFは、上記のように5分の期間の間に行う(Santarelliら、2003(非特許文献16))。手短に言えば、試験装置は、プラスチックボックス(50×50×20cm)からなった。床は、概ね2cmの木製敷料で覆われる。行動試験の24時間前、全ての食物を、ホームケージから取り出す。試験の時間に、単一のペレット食物(通常の固形飼料)を、ボックスの中央に位置する白紙のプラットフォーム上に置く。動物を迷路の角に入れ、ストップウォッチを直ぐに開始する。マウスが座って、前足を使用して噛み付いているときに、対象とする測定(咀嚼)をスコア化する。この試験の直後に、マウスをそれらのホームケージに移し、5分で消費した食物の量を測定する(ホームケージでの摂餌量)。マウスを明期の間に試験する。抗うつ剤は食欲に様々な作用を有することが知られているため、試験の直後に動物をそれらのホームケージ(見慣れた環境)に戻すことによって摂食欲求を評価する。次いで、5分の期間に亘り消費した食物の量を測定する。
【0262】
はねかけ試験(splash test)
3週間のフルオキセチン処置の存在下または非存在下で、コルチコステロン措置の終わり(7週目の終わり)に毛づくろい潜時を評価する。この試験は、200μlの10%スクロース溶液をマウスの鼻にかけることにある。次いで、毛づくろいの頻度を記録する。
【0263】
マウス強制水泳試験
[Dulawaら、Neuropsychopharmcol.、2004、29、1321〜1330頁(非特許文献17);Holickら、Neuropsychopharmcol.、2008、33、2:406〜417頁(非特許文献18)]に記載されているような修正した強制水泳試験手順を使用する。マウスを23〜25℃に維持した18cmの水を含有するガラスシリンダー(高さ:25cm、直径:10cm)に個々に入れ、円筒の側上に直接位置した三脚架カメラによって6分間録画する。水泳およびよじ登りの増加は、各々、ラット[例えば、CryanおよびLucki、Pharmcol. & Exp. Therap.、2000、295、3、1120〜1126頁(非特許文献19)を参照されたい]およびマウス[例えば、Dulawaら(2004);Holickら、(2008)を参照されたい]におけるセロトニン作動およびノルアドレナリン作動系の活性化と関連付けされてきた。したがって、主な行動(水泳、静止またはよじ登り)を、6分の試験期間の最後の4分の間にここでスコア化する。
【0264】
抗不安薬様特性はまた、これらのさらなる試験を使用して評価することができる。(1)[S.E. FileおよびP. Seth、European Journal of Pharmacology、2003、463、35〜53頁(非特許文献20)]に記載されている社会的相互作用、および(2)[S.M. KorteおよびS.F. De Boer、European Journal of Pharmacology、2003、463、163〜175頁(非特許文献21)]に記載されている高架式十字迷路。
【0265】
パーキンソン病(PD)は、[E. H. Leeら、Chin. J. Physiol.、1992、35、4:317〜36頁(非特許文献22)]に記載されているように、ラットにおけるMPTPの神経毒性を測定することによって評価することができる。また動物における実験的に誘発される線条体DA枯渇は、[W. Schultz Prog. Neurobiol.、1982、18、2〜3:121〜66頁(非特許文献23)]に記載されているような、パーキンソニズムの有効なモデルである。カテコールアミン作動性ニューロンを障害する特定の物質の能力は、[L. E. Annettら、Exp. Neurol.、1994、125、2:228〜46頁(非特許文献24)]に記載されているように、動物においてDA欠乏を生じさせるために広範に使用されてきた。PDはまた、[N. Breysseら、J. Neurosci.、2002、22、13:5669〜5678頁(非特許文献25);D. Rylanderら、J. Pharmacol. Exp. Ther.、2009、330、1:227〜235頁(非特許文献26);およびL. Chenら、Brain Res.、In Press, Uncorrected Proof(非特許文献27)、オンラインで入手可能、2009年6月21日、doi:10.1016/j.brainres.2009.06.040]に記載されているように、6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)によって誘発される神経毒性を測定することによって評価することができる。
【0266】
脆弱X症候群は、[Q.J. Yanら、Neuropharmacol.、2005、49、1053〜1066頁(非特許文献28)]に記載されているようなfmr1tm1Cgrマウスモデル、ならびに[G. Doulenら、Neuron、2007、56、955〜962頁(非特許文献29)]に記載されているようなmGluR5発現が選択的に減少したFmr1ノックアウトマウスを使用して評価することができる。
【0267】
前臨床的に、動物をまた、統合失調症と関連する症状の遮断/弱化について評価することができる。統合失調症の動物モデルにおける陽性症状は、[R. Depoortereら、Neuropsychopharmacology、2003、28、11:1889〜902頁(非特許文献30)]に記載されているように、自発運動活性における同時に起こる対応した変化と共に、ドーパミン(DA)活性の活性の全体的なレベルの変化を測定すること、[W. J. Freedら、Neuropharmacology、1984、23、2A:175〜81頁(非特許文献31);F. Sams-Dodd Neuropsychopharmacology、1998、19、1:18〜25頁(非特許文献32)]に記載されているように、モデル精神病または運動亢進の誘発によるD−アンフェタミン(AMPH)およびフェンシクリジン(PCP)によって評価することができる。例えば、Depoortereら、2003は、定型および非定型抗精神病効力を有する化合物を特性決定することによって、陽性総体症状および副作用プロファイルに関連する、自発運動活性、カタレプシー、よじ登りおよび常同症を評価するための試験について記載した。アポモルフィンが誘発するよじ登り、常同症およびカタレプシー(AIC)の弱化は、[Y. K. Fungら、Pharmacol. Biochem. Behav.、1986、24、1:139〜41頁(非特許文献33)およびY. K. Fungら、Steroids、1987、49、4〜5:287〜94頁(非特許文献34)]に記載されているように評価することができる。さらに、統合失調症の陰性症状は、F. Sams-Dodd、1998(上記)に記載されているように、PCPなどのNMDAアンタゴニストの影響下で、社会的相互作用を測定することによって評価することができる。
【0268】
アルツハイマー病からのものを含めて記憶の認知症状は、[T. J. Gouldら、Behav. Pharmacol.、2002、13、4:287〜94頁(非特許文献35)、およびA. O. Hammら、Brain、2003、126、Pt 2:267〜75頁(非特許文献36)]に記載されている恐怖条件付けパラダイム、ならびに[J. P. Aggletonら、Behav. Brain Res.、1996、19、2:133〜46頁(非特許文献37)]に記載されているラジアルアーム試験などのモデルによって評価することができる、一方空間的参照記憶および学習は、[Morris. Learn. Motiv.、1981、12、239〜260頁(非特許文献38);B. Bontempiら、Eur. J. Neurosci.、1996、8、11:2348〜60頁(非特許文献39)]に記載されているようにモリス水迷路試験において評価することができる。さらに具体的には、モリス水迷路試験において、円形の水タンク(直径150cmおよび高さ45cm)に約30cmの水を充填し、26〜28℃に維持し、回避プラットフォーム(15cmの直径)は外周から18cmの、常に水面下1.5cmの同じ位置にある。水は無毒性着色剤(例えば、粉乳)を添加することによって不透明となり、プラットフォームが見えなくなる。動物に1日に亘り1回の訓練を行う。訓練は、水迷路における4回連続のトライアルからなり、各々が60秒間隔を開ける。各トライアルのために、動物を回避プラットフォームから等距離の2つの開始点の1つにおいて水迷路に入れ、回避プラットフォームを探させる。動物は、新規なトライアルを開始する前に60秒間、回避プラットフォーム上に置く。動物が120秒以内にプラットフォームを見出さない場合、動物を水から出し、プラットフォーム上に60秒間置く。4回のトライアルの間、動物毎に無作為で決定した順番で、動物に各開始点から2度水迷路を開始させる。順応条件での試験のために適切な動物は、例えば、LES試験について上記で記載したような雄性Rj:Wistar(Hans)ラットである。
【0269】
トライアルをビデオ記録し、ビデオ追跡システム(SMART、Panlab、S.L.、Cornella(Barcelona)、Spain)を使用して動物の行動を分析する。各トライアルにおいて行った主要な測定は、プラットフォームを見つけるための移動距離である。行った第2の測定は、泳ぐスピードおよび回避潜時である。試験は、実験群毎に例えば12匹のラットを使用して盲検で行う。試験には、上述のLES試験のように調製し、投与する参照化合物および本発明の化合物を使用した複数の試験が含まれる。各試験のために、一元配置ANOVA、続いてダネットt検定を使用して、処置群をビヒクル対照と比較することによってデータを分析する。上述のフォーゲル葛藤試験との比較可能性を増加させるために、全ての試験において、ラットに試験前の概ね24時間摂水制限させる(1日目)。しかし、試験は摂水制限していないラットにおいて行う(2日目)。
【0270】
さらに、認知に関して、記憶および海馬機能低下は、[M. DayおよびM. Good、Neurobiol. Learn. Mem.、2005、83、1:13〜21頁(非特許文献40)]に記載されているように、卵巣摘出した(OVX)雌性ラットにおいてシナプス可塑性の修復を測定することによって評価することができる。さらに、統合失調症による注意力機能の変化は、[J. L. Muirら、Psychopharmacology (Berl)、1995、118、1:82〜92頁(非特許文献41)およびRobbinsら、Ann. N. Y. Acad. Sci.、1998、846、222〜37頁(非特許文献42)]に記載されている5(5)選択連続反応時間試験(5CSRT)によって試験することができる。
【0271】
ヒト患者は、当業者の技術の範囲内の試験のいずれかによって、認知疾患または障害について評価することができる。
【0272】
鎮痛作用は、[KimおよびChung、Pain、1992、50、355〜363頁(非特許文献43)]に記載されているように、神経因性疼痛モデル(「Chungモデル」)によって評価することができる。ラットにおいて脊髄神経をきつく結紮することは、痛覚過敏、アロディニアおよび自発痛と関連し、したがってヒトにおいて末梢神経因性疼痛についてのモデルを構成する。抗痛覚過敏剤は、疼痛感受性のこれらの慢性の徴候を減少させる。したがって、Chungモデルにおいて、ラットを麻酔し(ペントバルビタールナトリウム50mg/kg、腹腔内)、クロルヘキシジンで側腹部を噴霧で洗浄した後、L4−S2レベルで切開を行い、左L5神経を曝露する。純粋なアルコールで消毒した木綿糸(標準、非手術品質)を、L5神経の周りに置き、単一の結紮糸をL5神経の周りにきつく縛る。次いで、傷を縫合し、CothiVet(登録商標)(チドメグサチンキ剤スプレー)(Neogen(登録商標)Corp.、Lexington、KY)を噴霧する。ラットにClamoxyl(0.67mL/kg)の皮下注射をし、回復させる。慢性疼痛状態が十分に確立した手術の少なくとも2週間後に、ラットを両方の後足の触覚刺激および熱刺激に連続して供する。
【0273】
触覚刺激のために、動物をグリッド床上の逆にしたアクリルプラスチックボックス(18×11.5×13cm)下に入れる。次いで、電子的Von Freyプローブ(モデル1610、BIOSEB、Vitrolles Cedex、France)の先端を、最初に傷害のない後足、次いで傷害のある後足に力を強めながら当て、足引っ込めを誘発するのに必要な力を自動的に記録する。この手順を3度行い、足毎の平均の力を計算する。
【0274】
熱刺激のために、装置(No.7371、Ugo Basile、Comerio VA、Italy)は、高架のガラス製床の上に置いた個々のアクリルプラスチックボックス(17×11×13cm)からなる。ラットをボックスに入れ、10分間自由にさせて慣らす。次いで、移動式赤外線輻射源(96±10mW/cm)を最初傷害のない後足、次いで傷害のある後足の下に集中させ、足引っ込め潜時を自動的に記録する。組織の損傷を予防するために、45秒後に熱源を自動的に遮断する。
【0275】
化合物による処置を受ける前に、全ての動物を後足の触覚刺激に供し、傷害のある後足の疼痛反応に基づいて対応する投与群に割り付ける。試験は、例えば群毎に10匹の摂水制限したラットを使用して盲検で行う。試験のために適切な動物は、例えば、LES試験について上記で記載したような雄性Rj:Wistar(Hans)ラットである。試験には、参照化合物および本発明の化合物を使用した複数の試験が含まれる。LES試験について上記で記載したようなプレガバリンおよびMPEPに加えて、デュロキセチンは、糖尿病および線維筋痛症と関連する神経因性疼痛に関して抗痛覚過敏性であるため、参照化合物として使用することができる。上述のLES試験のように、化合物を調製し、投与する。試験は、処置の間に最低1週間の休薬期間を置いて、同じバッチの処置したラットを繰り返し使用して行うことができる。また、上述のフォーゲル葛藤試験との相互比較性を増加させるために、全ての試験において、ラットを各試験の前概ね48時間摂水制限させる。各Chungモデル試験について、データは、対応のないスチューデントのt検定を使用して、処置群を適切な対照と比較することによって分析する。
【0276】
さらに、鎮痛/抗炎症活性は、[Wheeler-Acetoら、Psychopharmacology、1991、104、35〜44頁(非特許文献44)]によって記載されているものなどの、マウスにおいてホルマリン足試験を使用してインビボで評価することができる。試験のために、マウスに、後ろの左足に5%ホルマリン(25μL)を足底内注射する。この処置によって、対照動物において足舐めを誘発する。舐めることに費やされる時間は、ホルマリンの注射の直後から始めて5分間(初期)、およびホルマリンの注射の15分後から始めて15分間(後期)計る。
【0277】
試験は、例えば、群毎に10匹のマウスを使用して盲検で行う。試験のために適切な動物は、例えば、試験の初めに20〜30gの体重(実験毎の最大範囲=5g)の雄性Rj:NMRIマウス(Elevage Janvier)である。LES試験において使用した動物について記載したように、動物を順化させる。試験には、参照化合物(例えば、モルヒネ)、比較化合物(例えば、ガバペンチンおよびデュロキセチン)、ならびに本発明の化合物を使用した複数の試験が含まれる。本発明の化合物は、LES試験において上記で記載したように多回投与で評価することができ、ビヒクル対照群と比較してホルマリンの60分前に皮下注射で投与し、一方モルヒネ(64mg/kg、経口)、ガバペンチン(300mg/kg、経口)およびデュロキセチン(10mg/kg、経口)は、ホルマリンの60分前に経口で投与する。データは、対応のないマンホイットニーU検定を使用して、処置群をビヒクル対照群と比較することによって分析する。
【0278】
多発性硬化症は、[H. Y. Liuら、J. Neurosci. Res.、2002、70、2:238〜48頁(非特許文献45)]において記載されている実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)モデルによって評価することができる。
【0279】
様々な変更および/または修正を本発明の態様または実施形態に対して行うことができ、このような変更および/または修正は、本発明の精神から逸脱することなしに行うことができることを当業者であれば理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、全てのこのような同等の変形形態を、本発明の精神および範囲に入るものとして包含することを意図する。
【0280】
参照文献、書籍、特許および特許出願を含めて本出願において引用した各参照は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている。
【0281】
本出願は、各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれている、各々2008年7月25日、および2009年3月17日に出願された米国特許仮出願第61/083563号(特許文献1)および同第61/160804号(特許文献2)の利益を主張する米国特許非仮出願である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

[式中、
およびRは、各々独立にアルキル、シクロアルキル、ケトシクロアルキル、ヘテロシクリル、アリールまたはヘテロアリールであり、各々が場合により独立にアルキル、アルコキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−R、−NHR、−N(アルキル)R、−C(O)NHR、−C(O)N(アルキル)R、−NHC(O)R、−N(アルキル)C(O)R、−OHまたは−ORで一置換、二置換または三置換されており、
は、場合によりハロゲン、C〜Cアルコキシ、OH、−CN、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、C〜Cアルキルヘテロシクリル、C〜Cアルキルカルバメート、−C(O)NH(C〜Cアルキル)、−C(O)N(C〜Cアルキル)、−NHC(O)−C〜Cアルキル、−N(C〜Cアルキル)−C(O)−C〜Cアルキル、OHまたは−O−C〜Cアルキルで置換されているC〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルである]
で表される化合物またはその薬学的に許容可能な塩
(ただし、式(I)の化合物は、
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−メトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−エトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メトキシ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3,4,5−トリメトキシベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(2−ヨード−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−ベンズアミド;
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−ニトロベンズアミド);および
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス−(3−ピリジンカルボキサミド)ではないことを条件とする)。
【請求項2】
およびRが、両方ともアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
およびRが、両方ともヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
がアリールであり、そしてRがヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
がアリールまたはヘテロアリールであり、そしてRがシクロアルキル、ケトシクロアルキルまたはヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
またはRが、ヘテロアリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
またはRが、アリールである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
またはRが、シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
少なくとも1つのアリールが、フェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
少なくとも1つのヘテロアリールが、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チアゾリル、ピラゾリル、インダゾリル、チオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、ベンゾ[c]イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ジヒドロチエノ[3,4−b][1,4]ジオキシニル、フラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、インダゾリル、インドリニル、インドリル、イソキノリニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロロ[3,2−c]ピリジニル、キノリニル、キノキサリニル、チアゾリル、またはチオフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
シクロアルキルが、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはシクロプロピルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
少なくとも1つのシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールが、上記で定義する通りに置換されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
1個、2個または3個の置換基が、メチル、メトキシ、ジメチルアミノ−エトキシ、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、シアノ、クロロ、シアノ、ジメチルアミノ、ジメチルアミノ−エトキシ、メチル、メチルアミノ、メトキシ、フルオロ、−C(O)NHCH、フラニル、ピロリジニル、チオフェニルおよびトリフルオロメチルからなる群から独立に選択される、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
前記ヘテロアリールがピリジニルであり、前記ピリジニルが上記で定義する通りに一置換、二置換または三置換されている、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
前記1個、2個または3個の置換基が、独立に、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル−R、−NHR、−N(アルキル)Rであり、Rが、上記で定義する通りである、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
前記シクロアルキルが、フッ素で四置換されている、請求項8に記載の化合物。
【請求項17】
化合物が、
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(6−メチル−ピリジン−2−カルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(2−ピリジンカルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−クロロ−ベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−ピリジンカルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−シアノ−ベンズアミド);
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−シアノ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−5−チオフェン−2−イル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(5−フラン−2−イル−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−2H−インダゾール−3−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸(3−ベンゾイルアミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−シアノ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ベンゾフラン−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[4−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(4−メチル−ピリジン−2−カルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(キノリン−2−カルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(キノキサリン−2−カルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(チオフェン−2−カルボキサミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−フルオロベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(3−メチルベンズアミド);
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド);
5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
チアゾール−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸−{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−トリフルオロメチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリダジン−3−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−シアノメチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(5−シクロプロピル−イソオキサゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
[1,8]ナフチリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−オキサゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(イソオキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−シアノ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ベンゾフラン−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
キノキサリン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ベンゾチアゾール−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
1−メチル−1H−インダゾール−3−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2,3−ジヒドロ−チエノ[3,4−b][1,4]ジオキシン−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(5−メチル−イソオキサゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(チアゾール−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−ピリミジン−2−イル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロメチル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(シクロブタンカルボニル−アミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(3,3−ジフルオロ−シクロブタンカルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−シクロプロパンカルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−2H−インダゾール−3−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−クロロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
7−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−クロロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−ピロリジン−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ベンゾ[c]イソオキサゾール−3−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2,6−ジカルボン酸2−メチルアミド6−({3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド);
2−メチル−ベンゾオキサゾール−6−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−5−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2,3−ジヒドロ−1H−インドール−5−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メトキシ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
1−メチル−1H−インドール−5−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル−カルバモイル}−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸tert−ブチルエステル;
ピリジン−2−カルボン酸(3−ベンゾイルアミノ−アダマンタン−1−イル)−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(5−メチル−イソオキサゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(チアゾール−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(イソオキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(3−メチル−イソオキサゾール−5−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−2H−インダゾール−3−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(4−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(シクロブタンカルボニル−アミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2,2−ジフルオロ−シクロプロパンカルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(シクロヘキサンカルボニル−アミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸[3−(シクロペンタンカルボニル−アミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−クロロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
7−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−4−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−クロロ−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−7−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
5−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
7−メチル−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−6’−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2]ビピリジニル−6−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−[(2−ヒドロキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−モルホリン−4−イル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
4−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−[1,2’]ビピリジニル−6’−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−アセチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ジメチルアミノ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((S)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((R)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((S)−2−カルバモイル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−[(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−アセチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−ジメチルアミノ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((S)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((R)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−((S)−2−カルバモイル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(2−カルバモイル−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−(3−メトキシ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−[(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(2−アセチルアミノ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(2−メトキシ−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(3−ジメチルアミノ−プロピルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−[(2−ジメチルアミノ−エチル)−メチル−アミノ]−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−((S)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−((R)−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−((S)−2−カルバモイル−ピロリジン−1−イル)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(2−カルバモイル−エチルアミノ)−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−イミダゾール−1−イル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−(4−フルオロ−フェニル)−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−フェニル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(5−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
5−トリフルオロメチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−{[4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−アダマンタン−1−イル)−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[3−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−ベンゾイルアミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸(3−{[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−ピリジン−2−カルボニル]−アミノ}−アダマンタン−1−イル)−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2,6−ジメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−フルオロ−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−チアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸[3−(3−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−アミノピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2,6−ジメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(チアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
[1,6]ナフチリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(4−フルオロピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4,6−ジメチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(1,5−ジメチル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(4−メトキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(3−フルオロピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(5−メチルピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(4−ヒドロキシピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリジン−2,6−ジカルボン酸2−アミド6−({3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド);
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−ヒドロキシメチルピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−フルオロピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−チアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(4−ブロモピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−{3−[(6−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イルカルバモイル}−ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−アセチルピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−(1−ヒドロキシ−エチル)−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピリジン−2−カルボン酸{3−[(6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
N,N’−(1,3−アダマンチレン)ビス(6−メチル−ピラジン−2−カルボキサミド);
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−エトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(2,5−ジフルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−メトキシ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロ−2−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(4−メトキシ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−メトキシ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−エトキシ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−チアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−フルオロ−5−メチル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−フルオロ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(5−クロロ−2−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−ジフルオロメトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(3−クロロ−5−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(6−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−メチル−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−3−メチル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(2−フルオロ−3−メトキシ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(3−メチル−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(2−フルオロ−5 トリフルオロメチル−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−クロロ−ピリジン−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(4−フルオロ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
[1,6]ナフチリジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ベンゾオキサゾール−5−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(4−ブロモ−ピリジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸[3−(4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−アダマンタン−1−イル]−アミド;
6−メチル−ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−ブロモ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(6−メチル−ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−ブロモ−ピリジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−チアゾール−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
ピラジン−2−カルボン酸{3−[(5−シクロプロピル−2H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−トリフルオロメチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(ピラジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(2−メチル−ピリミジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
2−メチル−ピリミジン−4−カルボン酸{3−[(4−メチル−ピリミジン−2−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−メチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピリミジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
4−トリフルオロメチル−ピリミジン−2−カルボン酸{3−[(ピリミジン−4−カルボニル)−アミノ]−アダマンタン−1−イル}−アミド;
である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項18】
少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1種の薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物。
【請求項19】
疾患または障害を治療する方法であって、治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含み、前記疾患または障害が、中枢神経系の疾患または障害である、方法。
【請求項20】
前記哺乳動物が、ヒトである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記中枢神経系の疾患または障害が、認知、神経変性、精神または神経の疾患または障害である、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記認知または神経変性の疾患または障害が、気分障害、不安、統合失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病、多発性硬化症、ハンチントン舞踏病、筋萎縮性側索硬化症、クロイツフェルトヤコブ病、外傷誘発性神経変性、AIDS誘発性脳症、非AIDS誘発性脳症、脆弱X症候群、自閉症スペクトラム障害、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記気分障害が、うつ病である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記うつ病が、非定型うつ病、双極性うつ病、単極性うつ病、大うつ病、内因性うつ病、退行期うつ病、反応性うつ病、産後うつ病、一次性うつ病(primary depression)、精神病性うつ病、二次性うつ病、これらの組合せからなる群から選択される、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記不安疾患または障害が、全般性不安障害、パニック性不安、強迫性障害、社会恐怖、パフォーマンス不安(performance anxiety)、外傷後ストレス障害、急性ストレス反応、適応障害、心気障害、分離不安障害、広場恐怖症、特定恐怖症、一般的身体疾患(general medical condition)に起因する不安障害、物質誘発性不安障害、アルコール離脱によって誘発される不安、およびこれらの組合せを含む群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記中枢神経系の疾患または障害が、炎症性疼痛、神経因性疼痛および片頭痛の痛みからなる群から選択される疼痛疾患または障害である、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記神経因性疼痛または片頭痛の痛みの疾患または障害が、異痛症、痛覚過敏疼痛、幻肢痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する神経因性疼痛、片頭痛に関連する神経因性疼痛、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記中枢神経系の疾患または障害が、ニューロンの過興奮状態(neuronal hyperexcitation)の疾患または障害である、請求項19に記載の方法。
【請求項29】
前記ニューロンの過興奮状態の疾患または障害が、薬物離脱症状におけるニューロンの過興奮状態、中毒におけるニューロンの過興奮状態、またはこれらの組合せである、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記疾患または障害の少なくとも1つの症状が治療される、請求項21に記載の方法。
【請求項31】
前記疾患または障害が、うつ病である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記うつ病の少なくとも1つの症状が、憂うつ、抑うつ気分、一部または全部の活動における興味または喜びの喪失、食欲の変化、体重の変化、睡眠パターンの変化、エネルギー欠乏、疲労、低い自尊心、思考、集中もしくは決断する能力の減少、絶望感または無価値感、精神運動性激越または遅滞、自己非難、不適当な罪悪感、死または自殺についての頻繁な思考、自殺の計画または企図、あるいはこれらの組合せである、請求項32に記載の方法。
【請求項33】
前記疾患または障害が、不安である、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記不安の少なくとも1つの症状が、憂慮、恐怖、震え、筋肉痛、不眠、腹部の不調、眩暈、怒りやすいこと、固執、反復性思考、強迫行為、心悸亢進、胸痛、胸部不快感、発汗、ピリピリ感(tingling sensations)、息詰まりの感覚、理性を失うことの恐れ、フラッシュバック、悪夢、侵入的思考、侵入的回想、回避行動、情緒的無感動(emotional numbing)、就寝できないこと、不安な気持ち、過剰な驚愕反応、過覚醒、怒りの爆発、失神、紅潮(blushing)、多量の発汗、胃食道逆流またはこれらの組合せである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記疾患または障害が、統合失調症である、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
統合失調症の少なくとも1つの症状が、幻覚、妄想、パラノイア、およびこれらの組合せからなる群から選択される陽性症状である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
統合失調症の少なくとも1つの症状が、社会的ひきこもり、感情平板化、無快感症、意欲の低下、およびこれらの組合せからなる群から選択される陰性症状である、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
統合失調症の少なくとも1つの症状が、注意力の重度の欠如、対象の名前を挙げること(object naming)における重度の欠如、作業記憶の重度の欠如、長期記憶保存の重度の欠如、実行機能の重度の欠如、情報処理の遅れ、神経活動の遅れ、長期間のうつ病、およびこれらの組合せからなる群から選択される認知症状である、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記疾患または障害が、パーキンソン病である、請求項30に記載の方法。
【請求項40】
パーキンソン病の少なくとも1つの症状が、レボドパ誘発性ジスキネジー、乏しいバランス、パーキンソン歩行、動作緩徐、硬直、振戦、話し方の変化、表情の喪失、小字症、嚥下困難、流涎、疼痛、認知症、混乱、睡眠障害、便秘、皮膚の問題、うつ病、恐怖、不安、記憶困難、緩慢な思考、性機能障害、排尿の問題、疲労、痛み、エネルギーの喪失、またはこれらの組合せである、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記疾患または障害が、アルツハイマー病である、請求項30に記載の方法。
【請求項42】
アルツハイマー病の少なくとも1つの症状が、記憶障害、注意力の障害、判断力の障害、意志決定の障害、物理的な環境に対する見当識障害、言語障害、速度に依存する活動の障害(speed−dependent activities)、抽象的推論の障害、視空間能力の障害、実行機能の障害、行動異常の障害、無関心および消極性、感情鈍麻、不適切な着こなし、自分の面倒をあまり見ないこと、激越、激しい発露(violent outburst)、攻撃性、うつ病、不安、幻覚、妄想、性格の変化、気分の変化、認知症、またはこれらの組合せである、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記認知または神経変性の疾患または障害が、多発性硬化症である、請求項30に記載の方法。
【請求項44】
多発性硬化症の少なくとも1つの症状が、視神経炎、かすみ目、眼痛、色覚の喪失、失明、複視、二重視、眼振、目の痙攣様の動き、眼ディスメトリア、常時の過少なまたは過剰な目の動き、核間性眼筋麻痺、眼振、複視、運動および音の眼内閃光、複視、求心性瞳孔障害、運動性不全麻痺、単不全麻痺、不全対麻痺、不全片麻痺、四肢不全麻痺(quadraparesis)、麻痺、対麻痺、片麻痺、四肢麻痺、四肢の麻痺(quadraplegia)、痙性、構音障害、筋萎縮、痙縮、痙攣、緊張低下、クローヌス、ミオクローヌス、ミオキミア、不穏下肢症候群、下垂足、反射機能不全(dysfunctional reflexes)(MRS、バビンスキー反射、ホフマン反射、チャドック反射)、感覚異常、知覚麻痺、神経痛、神経因性疼痛、神経原性疼痛、レルミット、固有受容機能不全、三叉神経痛、運動失調、企図振戦、ディスメトリア、前庭性運動失調、めまい、発語運動失調(speech ataxia)、ジストニー、拮抗運動反復不全、頻尿、膀胱痙性、弛緩性膀胱、排尿筋・括約筋筋失調、勃起不全、無オルガスム症、逆行性射精、不感症、便秘、便意切迫(fecal urgency)、うつ病、認知機能障害、認知症、気分変動、情動不安定、多幸症、双極性症候群(bipolar syndrome)、不安、失語、失語症、疲労、ウートホフ症状、胃食道逆流、睡眠障害、あるいはこれらの組合せである、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含む、胃食道逆流を治療する方法。
【請求項46】
治療有効量の少なくとも1種の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を、それを必要としている哺乳動物に投与することを含む、アルコール依存を治療する方法。


【公表番号】特表2011−529057(P2011−529057A)
【公表日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−520111(P2011−520111)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/050934
【国際公開番号】WO2010/011570
【国際公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(591143065)ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット (129)
【Fターム(参考)】