説明

アデノシン受容体作動薬を使用する心筋灌流イメージング方法

【課題】本発明は、心筋イメージングを受けているヒトに、1個以上のアデノシンA2Aアデノシン受容体作動薬を投与することによって達成される、心筋イメージング方法;並びに、少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物、を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、心筋灌流イメージングのための、少なくとも1つのアデノシンA2Aアデノシン受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心筋イメージングを受けている哺乳動物に、ある用量の1個以上のアデノシンA2Aアデノシン受容体作動薬を投与することによって達成される、心筋イメージング方法に関する。本発明はまた、心筋イメージング方法において有用な医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
心筋灌流イメージング(MPI)は、冠動脈疾患の検出およびキャラクタリゼーションに有用な診断学的な技術である。灌流イメージングは、例えば放射性核種(radionuclucides)などの物質を使用して、不十分な血流の領域を同定する。MPIにおいて、血流は静止状態で測定し、そして該結果を、トレッドミル上での運動(例えば、血流を刺激するのに必要とされる運動)の間に測定される血流(心臓ストレス検査)と比較する。残念ながら、多数の患者は、医学的疾患(例えば、末梢性血管疾患、関節炎など)が原因で、十分な血流を供するのに必要なレベルで運動することができない。
【0003】
従って、短期間、心臓血流(CBF)を増大する薬理学的な薬物(特に、末梢性血管拡張を生じないもの)が、特に有利であろう。血管拡張薬(例えば、ジピリダモール)は、放射性核種を使用するイメージング前の患者において、この目的で使用されている。ジピリダモールは有効な血管拡張薬であるが、しかし、副作用(例えば、痛みおよび悪心)が、この化合物を用いる処置の有用性を制限している。
【0004】
アデノシン(これは、天然に存在するヌクレオシドである)はまた、血管拡張薬としても有用である。アデノシンは、アデノシン受容体ファミリー(これは、サブタイプA、A2A、A2B、およびAとして特徴付けられる)と相互作用することによって、その生物学的な効果を発揮する。アデノスキャン(Adenoscan)(登録商標)(藤沢薬品(Fujisawa Healthcare Inc.))は、天然に存在するアデノシンの製剤である。アデノスキャン(登録商標)は、放射性タリウム−201を使用する灌流研究におけるアジュバントとして市販されている。しかしながら、その使用は、副作用(例えば、潮紅、胸部の不快感、深呼吸する衝動、頭痛、並びに咽頭、頸部、および下顎の痛み)のために制限される。アデノシンのこれらの有害作用は、A2A以外の他のアデノシン受容体サブタイプの活性化(これは、アデノシンの血管拡張薬的な効果を媒介する)に起因する。加えて、アデノシンの短い半減期は、操作の間に多数の処置を必要とし、更にその使用を制限する。アデノスキャン(登録商標)は、多数の患者(例えば、第2度もしくは第3度のブロック、洞結節疾患、気管支収縮性もしくは気管支攣縮性の肺疾患を有する患者を含む)において、および該薬物に対する過敏性が知られる患者において、禁忌である。
【0005】
2A−アデノシン受容体についての他の強力で且つ選択的な作動薬が知られる。例えば、MRE−0470(Medco)は、アデノシンの強力で且つ選択的な誘導体である、アデノシンA2A受容体作動薬である。WRC−0470(Medco)は、イメージングにおけるアジュバントとして使用されるアデノシンA2A作動薬である。一般的に、例えばA2A受容体に対する高いアフィニティ、その結果として長い作用の持続時間を有する化合物などの化合物は、イメージングにおいて所望されない。
【0006】
従って、対応する末梢血管拡張を生じることなく、哺乳動物において速く且つ最大の冠動脈血管拡張を生じる方法(これは、放射性核種薬物を用いる心筋イメージングにおいて有用であろう)に対する要求がなお存在する。好ましい化合物は該A2Aアデノシン受容体に対して選択的であり、そして作用の短い持続時間を有し(アデノシンなどの化合物よりもより長く作用するが)、その結果、複数回投与の必要性が不要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、心筋イメージングを受けているヒトに、1個以上のアデノシンA2Aアデノシン受容体作動薬を投与することによって達成される、心筋イメージング方法;並びに、少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物、を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、心筋灌流イメージングのための、少なくとも1つのアデノシンA2Aアデノシン受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物を提供する。
【0009】
本発明のいくつかの態様は、以下の通りである。
【0010】
少なくとも1つのA2A受容体作動薬の少なくとも10μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0011】
2A受容体作動薬の約1000μg以下をヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0012】
2A受容体作動薬を約10〜約600μgの範囲の量でヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0013】
2A受容体作動薬の約300μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0014】
2A受容体作動薬の約400μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0015】
2A受容体作動薬の約500μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0016】
2A受容体作動薬の約600μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0017】
2A受容体作動薬の約700μgをヒトに投与することを含む、ヒトにおける末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈血管拡張を生じる方法。
【0018】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10〜約600μgの範囲の量で投与し、そして該A2A作動薬を単一用量で投与する、該方法。
【0019】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の約300μgを単一用量で投与する、該方法。
【0020】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の約400μgを単一用量で投与する、該方法。
【0021】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の約500μgを単一用量で投与する、該方法。
【0022】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の約600μgを単一用量で投与する、該方法。
【0023】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の約700μgを単一用量で投与する、該方法。
【0024】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10〜約600μgの範囲の量で投与し、そして該A2A受容体作動薬を静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0025】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約0.05〜約60μg/kgの範囲の量で投与し、そして該A2A受容体作動薬を静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0026】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約0.1〜約30μg/kgの範囲の量で投与し、そして該A2A受容体作動薬を静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0027】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約20μg/kg以下の量で仰臥位の患者に投与し、そして該A2A受容体作動薬を静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0028】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10μg/kg以下の量で起立位の患者に投与し、そして該A2A受容体作動薬を静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0029】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10〜約600μgの範囲の量で投与し、そして該A2A作動薬を約20秒で投与する、該方法。
【0030】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10〜約600μgの範囲の量で投与し、そして該A2A作動薬を約10秒で投与する、該方法。
【0031】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約10μg以下の量で投与する、該方法。
【0032】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約100μg以下の量で投与する、該方法。
【0033】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約600μg以下の量で投与する、該方法。
【0034】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約500μg以下の量で投与する、該方法。
【0035】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬は約100μg〜約500μgの範囲の量(約400μgが好ましい)で投与する、該方法。
【0036】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬はCVT−3033、CVT−3146およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれる、該方法。
【0037】
放射性核種、およびCVT−3033、CVT−3146からなる群から選ばれる化合物の約300μgをヒトに投与することを含む、心筋灌流イメージングの方法。
【0038】
放射性核種、およびCVT−3033、CVT−3146からなる群から選ばれる化合物の約400μgをヒトに投与することを含む、心筋灌流イメージングの方法。
【0039】
放射性核種、およびCVT−3033、CVT−3146からなる群から選ばれる化合物の約500μgをヒトに投与することを含む、心筋灌流イメージングの方法。
【0040】
放射性核種、およびCVT−3033、CVT−3146からなる群から選ばれる化合物の約600μgをヒトに投与することを含む、心筋灌流イメージングの方法。
【0041】
放射性核種、およびCVT−3033、CVT−3146からなる群から選ばれる化合物の約700μgをヒトに投与することを含む、心筋灌流イメージングの方法。
【0042】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該心筋は、該放射性核種および該A2A受容体作動薬の投与後に、不十分な血流の領域を検査する、該方法。
【0043】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該心筋は、該放射性核種および該A2A受容体作動薬の投与後に、不十分な血流の領域を検査し、ここで、該心筋の検査は該A2A受容体作動薬を投与する時点から約1分以内に開始する、該方法。
【0044】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の投与は冠動脈血流の少なくとも2.5倍の増大を生じる、該方法。
【0045】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の投与は冠動脈血流の少なくとも2.5倍の増大を生じ、これは、該A2A受容体作動薬の投与から約1分以内に達成される、該方法。
【0046】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該放射性核種および該A2A受容体作動薬は別々に投与する、該方法。
【0047】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該放射性核種および該A2A受容体作動薬は同時に投与する、該方法。
【0048】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の投与は約5分以下の間で、冠動脈血流の少なくとも2.5倍の増大を生じる、該方法。
【0049】
放射性核種およびA2A受容体作動薬を投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、該A2A受容体作動薬の投与は約3分以下の間で、冠動脈血流の少なくとも2.5倍の増大を生じる、該方法。
【0050】
CVT−3146を約10〜約600μgの範囲の量で、単一静脈内ボーラスで投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法。
【0051】
CVT−3146を約100〜約500μgの範囲の量で(約400μgがより好ましい)、単一静脈内ボーラスで投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法。
【0052】
CVT−3146を、投与されるヒトの体重とは無関係に約10〜約600μgの範囲の量で静脈内ボーラスによって投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法。
【0053】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する、医薬組成物。
【0054】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、該A2a受容体作動薬は、CVT−3033、CVT−3146、およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれる、該医薬組成物。
【0055】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、該液体担体は、水、蒸留水、脱イオン水、生理食塩水、緩衝液、またはそれらの組み合わせを含む、該医薬組成物。
【0056】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、該共溶媒は、メチルボロン酸、ボレート緩衝液、プロピレングリコール、またはポリエチレングリコールを含む、該医薬組成物。
【0057】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、該共溶媒はメチルボロン酸である、該医薬組成物。
【0058】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、該共溶媒はメチルボロン酸であり、そして該A2a受容体作動薬はCVT−3146である、該医薬組成物。
【0059】
CVT−3146、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はメチルボロン酸であり、該CVT−3146は約50マイクログラム/mL〜約250マイクログラム/mLの範囲の量で存在し、そして該メチルボロン酸は約0.4%〜約0.6%(w:v)の量で存在する、該医薬組成物。
【0060】
CVT−3146、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒は約9.1〜約9.4のpHを有するメチルボロン酸である、該医薬組成物。
【0061】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はボレート緩衝液であり、そして約0.5%(w:v)のメチルボロン酸であることが好ましい、該医薬組成物。
【0062】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はボレート緩衝液であり、約0.5%(w:v)のメチルボロン酸であることが好ましく、そして該組成物は更に、該組成物のpHを約9.3とする緩衝液を含む、該医薬組成物。
【0063】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はボレート緩衝液であり、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であり、該組成物中に約50〜約150マイクログラム/mLの量で存在することが好ましい、該医薬組成物。
【0064】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はボレート緩衝液であり、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であって、これは該組成物中に約50〜約150マイクログラム/mLの量で存在し、そして該組成物はまた、約0.55%(w:v)の塩化ナトリウムおよび約50mMの炭酸水素ナトリウムを含む、該医薬組成物。
【0065】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はプロピレングリコールであり、該プロピレングリコールは約5%〜約25%(w:v)の量(約8%〜約20%(w:v)の量が好ましい)で存在する、該医薬組成物。
【0066】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はプロピレングリコールであり、該プロピレングリコールは約5%〜約25%(w:v)の量で存在し、そして、液体担体は、該組成物をpHが約6〜約8とする緩衝液を含む、該医薬組成物。
【0067】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はプロピレングリコールであり、該プロピレングリコールは約5%〜約25%の量で存在し、そして、該組成物は更にEDTAを含む、該医薬組成物。
【0068】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物であって、ここで、該共溶媒はプロピレングリコールであり、該プロピレングリコールは約5%〜約25%(w:v)の量(約8〜約20%(w:v)の量が好ましい)で存在し、そして、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であり、該CVT−3146は約50〜約150マイクログラムの量で存在する、該医薬組成物。
【0069】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈拡張を生じる方法。
【0070】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈拡張を生じる方法であって、ここで、該A2a受容体作動薬はCVT−3146である、該方法。
【0071】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈拡張を生じる方法であって、ここで、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であり、そして該医薬組成物は静脈内ボーラスによって投与する、該方法。
【0072】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈拡張を生じる方法であって、ここで、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であり、そして該医薬組成物は静脈内ボーラスによって投与し、該医薬組成物は約10〜約20秒で投与する、該方法。
【0073】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴うことなく、冠動脈拡張を生じる方法であって、ここで、該A2a受容体作動薬はCVT−3146であり、そして投与する該CVT−3146の総量は約100〜約500マイクログラムの範囲であり、約400マイクログラムであることがより好ましい、該方法。
【0074】
上記の方法の全てにおいて、該用量は単一用量で投与することが好ましい。
【0075】
上記の方法の全てにおいて、少なくとも1つの放射性核種を、該A2A受容体作動薬の投与の前、一緒にまたはその後に投与して、心筋イメージングを促進する。
【0076】
上記の方法の全てにおいて、該用量を60秒以下(30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい)で投与することが好ましい。
【発明の効果】
【0077】
本発明のA2a受容体作動薬を投与することにより、ヒトの心筋灌流イメージングを生じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】図1は、18μgのアデノシンICボーラス(上方)、および30μgのCVT−3146静脈内ボーラスの投与後の、冠動脈内ドップラーフロープロファイルを示す図面である。
【図2】図2は、冠動脈ピーク血流速度における、CVT−3146の用量の関係のプロットを示す図面である。
【図3】図3は、CVT−3146の用量を変えた場合の、冠動脈血流速度がベースラインの冠動脈血流速度の2.5倍以上である持続時間を報告する表の図面である。ここで、「n」は、投与されるヒト患者の数を意味する。
【図4】図4は、CVT−3146静脈内ボーラスの400μgを受けるヒト患者についての、標準ピーク速度(APV)比率の時間経過のプロットを示す図面である。
【図5】図5は、CVT−3146静脈内ボーラスの400μgを受けるヒト患者についての、心拍数の時間経過のプロットを示す図面である。
【図6】図6は、CVT−3146静脈内ボーラスの400μgを受けるヒト患者についての、血圧の時間経過を示す図面である。
【図7】図7は、有害事象の表を示す図面である。
【図8】図8は、仰臥位状態の男性健常者における、平均的なCVT−3146の血中濃度の経時変化のプロットを示す図面である。様々な曲線が、患者に投与するCVT−3146の異なる量に関する。
【図9】図9は、様々なボーラス用量レベルのCVT−3146についての経時での、起立状態または仰臥位状態のいずれかの男性健常者の心拍数の平均的な変化のプロットを示す図面である。
【図10】図10は、様々なボーラス用量レベルのCVT−3146についての経時での、起立状態または仰臥位状態のいずれかの男性健常者の心拍数の平均的な変化のプロットを示す図面である。
【図11】図11は、起立位または仰臥位のヒト男性患者に投与する、CVT−3146の全用量に対する関係における、心拍数の最大変化のプロットを示す図面である。該プロットにおいて、用語「DBS」は観察されるデータポイントを意味し、一方で「fit」は、該観察されるデータポイントへのカーブフィットを意味する。
【図12】図12は、起立位または仰臥位のヒト被験者に投与する、CVT−3146の全用量に対する関係における、ベースラインからの変化の、心拍数−(曲線下面積)AUC(0〜15分)のプロットを示す図面である。
【図13】図13は、仰臥位状態の患者における、CVT−3146の最大血中濃度でのベースライン心拍数からの最大変化のプロットを示す図面である。
【図14】図14は、仰臥位状態の患者における、ベースラインからの変化の心拍数−(曲線下面積−時間v.効果)AUCE(0〜15分) 対 血中AUC(0〜15分)のプロットを示す図面である。
【図15】図15は、20μg/kg用量のCVT−3146の場合の、経時でのベースラインからの平均的な心拍数変化 対 平均的な血中濃度の時間プロファイルのプロットを示す図面である。
【図16】図16は、肺動脈(pA)、四肢動脈(FA)、脳動脈脈管構造(BA)、および左冠動脈回旋枝(LCS)において測定する、CVT−3146の投与後の経時での、平均的なピーク血流速度のプロットを示す図面である。
【図17】図17は、様々な用量のCVC−3146についての、心拍数(HR)、および血圧(BP)の変化のパーセントのプロットを示す図面である。
【図18】図18は、覚醒イヌに、ADOまたはCVT−3146の用量を増大して投与する場合の、LBFおよびRNFにおける変化のプロットを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0079】
強力なA2A作動薬は、イメージング薬を投与する前、またはイメージング薬と同時のいずれかで添加する時に、心臓イメージングにおけるアジュバントして有用である。適当なイメージング薬としては、201タリウムまたは99mテクネチウム−セスタミビ、99mTcテベロキシム、および99mTc(III)を含む。
【0080】
CBFを増大するが、しかし末梢性血流を有意には増大しない、新規な且つ強力なA2A作動薬を、同定する。該A2A作動薬、特にCVT−3146、およびCVT−3033は、投与すると、速い発生および短い持続時間を有する。これらの新規な化合物の予期しない且つ新たに同定された利点は、それらが非常に少量で、単一ボーラス静脈内(i.v.)注射で投与する場合に非常に有用である、ことである。該A2A受容体作動薬は、10μg以下の低い量でおよび600μg以上の高い量で投与することができ、そしてこれは、いずれの副作用もない場合には、なお有効であろう。最適用量は、10μg以下の低い量または約1000μg以上の高い量のA2A受容体作動薬を含み得る。より好ましくは、最適用量は、少なくとも1つのA2A受容体作動薬の約100〜約500μgの範囲に及ぶ。A2A受容体作動薬を、約300μg、約400μg、約500μg、約600μg、または約700μgから選ばれる量で、単一ボーラス注射で投与することが好ましい。これらの量は、典型的には約140μg/kg/分の割合で、静脈内注入によって連続的に投与するアデノシンと比較すると、予期しないほど少ない。アデノシンと違って、A2A受容体作動薬、特にCVT−3146およびCVT−3033の同じ用量を、患者の体重に関わらず、ヒト患者に投与し得る。従って、心筋イメージングのために、単一の均一量のA2A受容体作動薬の静脈内ボーラスによる投与は、アデノシンの時間および体重依存性の投与よりもはるかに簡単であり、そして誤りが少ない傾向がある。しかしながら、ヒト患者に投与されるA2A受容体作動薬の用量は、体重によって決定され得る。典型的には、体重ベースの用量は、約0.05〜約60μg/kgの範囲であり、約0.1〜約30μg/kgの範囲であることがより好ましい。特に、CVT−3146は通常、起立位の患者において10μg/kgまでの量で、および仰臥位の患者において20μg/kgまでの量で投与する場合に、十分に耐性である。
【0081】
本発明のA2A作動薬は、経口、静脈内、表皮を通じて、または治療学的な薬物を投与するのに当該分野において知られるいずれかの他の方法によって投与することができ、ボーラス静脈内投与が好ましい。1実施態様において、ボーラス投与は、60秒以下で行なう。別の他の実施態様において、該ボーラス投与は、約30秒以下で行ない、約20秒以下または約10秒以下がより好ましい。
【0082】
本発明のA2A作動薬は、単一用量で投与することが好ましい。用語「単一用量」とは通常、少なくとも1つのA2A受容体作動薬の治療学的な用量の単一の速い投与を意味する。用語「単一用量」とは、例えば連続的な静脈内注入の場合の、長期間にわたって投与する用量を包含しない。
【0083】
本発明の1態様は、医薬組成物に関する。用語「医薬組成物」とは、1個以上の本発明のA2A作動薬と、一緒に溶液または懸濁液を形成する少なくとも1個の液体担体との組み合わせを意味する。本発明の組成物を含有する凍結乾燥した粉末は、該粉末が使用前に適当な液体担体の添加によって再構築されることを意図する限り、「医薬組成物」の範囲内に属する。適当な液体担体としては例えば、水、蒸留水、脱−イオン水、生理食塩水、緩衝溶液、通常の等張性生理食塩水の溶液、デキストロース水溶液、およびそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。該医薬組成物は通常、注射に適当である。
【0084】
本明細書中で使用する用語「緩衝溶液」または「緩衝液」とは、弱酸およびその共役弱塩基の両方を含有する溶液を意味する。該緩衝溶液は、pHの変化に耐えるために、本発明の医薬組成物中で使用する。有用な緩衝溶液の非限定的な例は、炭酸水素ナトリウムおよびリン酸ナトリウムを含む溶液である。
【0085】
本発明のA2A受容体作動薬は、医薬組成物として製造し、そして、保存を介在しまたは介在せずに、投与する。本発明の医薬組成物を製剤化する場合に考慮する様々な性質としては、例えば製品の有効期間、A2A受容体作動薬の溶解度、組成物のpH、静脈の刺激作用、溶血、保存条件(例えば、医薬組成物を室温または他の温度で保存する)、および滅菌操作方法に耐える能力を含むが、これらに限定されない。
【0086】
所望する医薬組成物の性質を得る1方法は、該医薬組成物中に共溶媒を含むことである。該共溶媒は、いずれかの液体、または該医薬組成物に所望する性質を与える化合物の溶液中から選び得る。有用な共溶媒の例としては、メチルボロン酸、ボレート緩衝液、プロピレングリコール、またはポリエチレングリコールを含むが、これらに限定されない。該医薬組成物中の共溶媒の量は、例えば選んだA2A受容体作動薬の溶解度および安定性などの性質に依存する。
【0087】
本発明の好ましいA2A受容体作動薬は、CVT−3146である。CVT−3146は、約50マイクログラム/mLの水中の溶解度を有する。従って、CVT−3146は、所望する重量のCVT−3146を許容し得る容量で投与し得る限り、水に溶解し、そして投与し得る。例えば、約400マイクログラムの好ましい用量を、水8mL中で投与し得る。この用量が投与目的について非常に多過ぎたり、または該医薬組成物を室温(RT)以外で保存する場合には、別の成分を該組成物に加えて、該組成物中のCVT−3146の溶解度を増大させ、および/または、得られる医薬組成物に他の改善された性質(例えば、改善された安定性および保存の性質)を与えることができる。CVT−3146を含む本発明の医薬組成物は、CVT−3146の約1ミリグラム/mLまでを含み得る。CVT−3146を含有する医薬組成物が、約50〜約250マイクログラム/mL(50〜150マイクログラム/mLがより好ましい)のCVT−3146を含む、ことが好ましい。
【0088】
それらの溶解度および保存の性質を改善するために、本発明のA2A受容体作動薬を、メチルボロン酸(MBA)共溶媒を含有する医薬組成物中で投与し得る。該メチルボロン酸を該医薬組成物に加えて、作動薬の溶解度および有効期間を改善する。MBAは、得られる組成物のpHを増大する。MBAを含有する医薬組成物中のCVT−3146の溶解度は、該組成物のpHが中性に向かって低下するにつれて、減少する傾向がある。従って、CVT−3146の場合に、最適なMBA含有組成物のpHは、約8.5〜10(約9.1〜約9.4のpHが好ましく、約9.3のpHが最も好ましい)である。これは、約50〜約250mg/mLのMBAを含有する組成物に相当する。MBAの代替物として、CVT−3146は、ボレート緩衝溶液と組み合わせることができる。典型的には、ボレート緩衝溶液は、ボロン酸ナトリウムの水溶液(これは、酸または塩基を用いて、所望するpH(例えば、pH9.3)にまで調節する)を含む。
【0089】
MBA含有医薬組成物は、保存の問題から問題となることがある。すなわち、MBAは、あるタイプIガラス容器中にパッケージングする場合に、脱積層(delamination)を生じ得る。この問題は、該MBA含有医薬組成物をプラスチック容器またはより耐性のタイプIガラス容器中に保存することによって、克服し得る。
【0090】
中性に近いpHを有するA2A受容体作動薬含有医薬組成物を所望する場合には、代替物は、A2A受容体作動薬をプロピレングリコール(PG)共溶媒と組み合わせることである。該組成物中で使用するPGの量は、CVT−3146を使用する場合には、約5容量%〜25容量%まで(約8容量%〜約20容量%の範囲がより好ましい)の範囲であり得る。PGの代替物は、ポリエチレングリコール−PEGである。好ましいPEGは、標準的な分子量が約200〜400を有する。
【0091】
好ましくは、PGまたはPEGを含有する該CVT−3146組成物は、約6〜約8のpH(約7のpHが好ましい)を有する。該組成物のpHを所望する値にまで調節することができるいずれかの生理学的に許容する緩衝液を、使用し得る。別の任意の成分(例えば、EDTAおよびジメチルアセトアミド)は、同様に該組成物中に使用し得る。
【0092】
本発明の医薬組成物は、1個以上の抗酸化剤(例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA))を含み得る。
【0093】
本発明の方法において有用な、A2Aアデノシン受容体について強力で且つ選択的な作動薬である第1のクラスの化合物は、以下の式:
【化1】

を有する、2−アデノシンN−ピラゾールである。上記式中、
は、CHOH、−CONRであり;
は独立して、C1〜15アルキル、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)、−CONR、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリル、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基は独立して、ハロ、アルキル、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、該場合により置換されたヘテロアリール、アリール、およびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールのアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
およびRは各々独立して、H、または場合により1〜2個の置換基で置換されたC〜C15アルキルから選ばれ、ここで、該置換基は独立して、ハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、各々の場合により置換されたヘテロアリール、アリール、およびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アルキルアミド、アリールアミド、ヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリル、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、ここで、該置換基は独立して、ハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、そして、各々の場合により置換されたヘテロアリール、アリールおよびヘテロサイクリルの置換基は、場合によりハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、およびOR20で置換され;
は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、そして、該アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリル、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、ここで、該置換基は独立して、ハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、各々の場合より置換されたヘテロアリール、アリールおよびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
20は、H、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、ここで、該置換基は独立して、ハロ、アルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、またはヘテロアリールから選ばれ;
22は、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、ここで、該置換基は独立して、ハロ、アルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、またはヘテロアリールで置換され;ここで、RおよびRは、H、C1〜6アルキル、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキルおよびアリールの置換基は場合により、ハロ、CN、CF、OR20、またはN(R20)で置換され、
但し、Rが水素でない場合には、Rは水素であり、そしてRが水素でない場合には、Rは水素である。
【0094】
本発明の関連する群の化合物において、Rは、C1〜15アルキル、ハロ、CF、CN、OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、COR20、CO20、−CONR、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基は独立して、ハロ、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、COR20、CO20、およびCON(R20)からなる群から選ばれ、そして各々の任意のヘテロアリールおよびアリールの置換基は場合により、ハロ、アルキル、CF、CN、またはOR20で置換され;RおよびRは独立して、H、および1つの任意のアリール置換基を含有するC〜C15アルキルから選ばれ、ここで、該任意のアリール置換基は、場合によりハロまたはCFで置換され;Rは、C1〜15アルキル、C2〜15アルキニル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルキニル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、ここで、該置換基には独立して、ハロ、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、およびOR20からなる群から選ばれ、そして各々の任意のヘテロアリールおよびアリールの置換基は場合により、ハロ、アルキル、CF、CN、またはOR20で置換され;Rは、水素およびC1〜15アルキルからなる群から選ばれ;R20は、H、C1〜4アルキル、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキルおよびアリールの置換基は場合により、1個のアルキル置換基で置換され;そして、R22は、C1〜4アルキルおよびアリールからなる群から選ばれ、ここで各々は場合により、1〜3個のアルキル基で置換される。
【0095】
更に別の関連するクラスの化合物において、Rは、CHOHであり;Rは、CO20、−CONR、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アリール置換基は場合により1〜2個の置換基で置換され、ここで、該置換基は独立して、ハロ、C1〜6アルキル、CF、およびOR20からなる群から選ばれ;Rは、水素、C1〜8アルキル、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキルおよびアリールの置換基は場合により1個の置換基で置換され、該置換基は、ハロ、アリール、CF、CN、OR20からなる群から選ばれ、ここで、各々の任意のアリール置換基は場合によりハロ、アルキル、CF、CN、またはOR20で置換され;Rは、水素およびC1〜8アルキルからなる群から選ばれ;そして、R20は、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選ばれる。
【0096】
更に別の関連するクラスの化合物において、RはCHOHであり;Rは、CO20、−CONR、およびアリールからなる群から選ばれ、このものは場合によりハロ、C1〜3アルキル、およびOR20からなる群から選ばれる1個の置換基で置換され;Rは、水素またはC1〜3アルキルから選ばれ;Rは水素であり、そしてR20は水素またはC1〜4アルキルから選ばれる。この好ましい実施態様において、Rは、−COEt、または−CONHEtから選ばれることが最も好ましい。
【0097】
更に別の関連するクラスの化合物において、Rは−CONHEtであり;Rは、CO20、−CONR、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アリールは場合により1〜2個の置換基で置換され、該置換基は独立してハロ、C1〜3アルキル、CF、およびOR20からなる群から選ばれ;Rは、水素、および場合により1個の置換基で置換されたC1〜8アルキルからなる群から選ばれ、ここで、該置換基は、ハロ、CF、CN、およびOR20からなる群から選ばれ;Rは、水素およびC1〜3アルキルからなる群から選ばれ;そして、R20は、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選ばれる。このより好ましい実施態様において、Rは、水素であることが好ましく、Rは、水素およびC1〜3からなる群から選ばれることが好ましく、そして、R20は、水素およびC1〜4アルキルからなる群から選ばれることが好ましい。
【0098】
具体的に有用な化合物は、
1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−カルボン酸エチル;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[4−(4−クロロフェニル)ピラゾリル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[4−(4−メトキシフェニル)ピラゾリル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[4−(4−メチルフェニル)ピラゾリル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N−メチルカルボキサミド;
1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−カルボン酸;
(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N,N−ジメチルカルボキサミド;
(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N−エチルカルボキサミド;
1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−カルボキサミド;
1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N−(シクロペンチルメチル)カルボキサミド;
(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N−[(4−クロロフェニル)メチル]カルボキサミド;もしくは、
2−[(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)カルボニルアミノ]酢酸エチル;
または、それらの混合物、から選ばれる。
【0099】
本発明の方法において有用な、A2Aアデノシン受容体について強力で且つ選択的な作動薬である第2のクラスの化合物は、以下の式:
【化2】

を有する、2−アデノシンC−ピラゾール化合物である。上記式中、
は、−CHOH、または−C(=O)NRであり;
は、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリル、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基は独立して、ハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、そして各々の任意のヘテロアリール、アリール、およびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
、Rはそれぞれ、水素、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、NO、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)、NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロサイクリル、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基はそれぞれハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、各々の任意のヘテロアリール、アリール、およびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
およびRは各々それぞれ、H、1〜2個の置換基で置換されたC1〜15アルキルであり、ここで、該置換基は独立して、ハロ、NO、ヘテロサイクリル、アリール、ヘテロアリール、CF、CN、OR20、SR20、N(R20)、S(O)R22、SO22、SON(R20)、SONR20COR22、SONR20CO22、SONR20CON(R20)、N(R20)NR20COR22、NR20CO22、NR20CON(R20)、NR20C(NR20)NHR23、COR20、CO20、CON(R20)、CONR20SO22、NR20SO22、SONR20CO22、OCONR20SO22、OC(O)R20、C(O)OCHOC(O)R20、およびOCON(R20)からなる群から選ばれ、ここで、各々の任意のヘテロアリール、アリール、およびヘテロサイクリルの置換基は場合により、ハロ、NO、アルキル、CF、アミノ、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、NCOR22、NR20SO22、COR20、CO20、CON(R20)、NR20CON(R20)、OC(O)R20、OC(O)N(R20)、SR20、S(O)R22、SO22、SON(R20)、CN、またはOR20で置換され;
20は、H、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基は独立して、ハロ、アルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、アリール、またはヘテロアリールから選ばれ;そして、
22は、C1〜15アルキル、C2〜15アルケニル、C2〜15アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選ばれる要素であり、ここで、該アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロサイクリル、アリール、およびヘテロアリールの置換基は場合により1〜3個の置換基で置換され、該置換基は独立して、ハロ、アルキル、モノ−もしくはジ−アルキルアミノ、アルキルもしくはアリールもしくはヘテロアリールアミド、CN、O−C1〜6アルキル、CF、またはヘテロアリールから選ばれ、ここで、RがCHOHであり、RがHであり、RがHである場合には、該ピラゾール環はCで結合し、そしてRがHでない。
【0100】
式:
【化3】

の1つを有する化合物を選ぶ場合には、Rは−CHOHであり;Rは水素およびC1〜8アルキルからなる群から選ばれ、ここで、該アルキルは場合により、独立してアリール、CF、CNからなる群から選ばれる1個の置換基で置換され、ここで、各々の任意のアリール置換基は場合により、ハロ、アルキル、CF、またはCNで置換され;そして、RおよびRは各々独立して水素およびメチルからなる群から選ばれ、そしてRおよびRは各々水素であることがより好ましい、ことが好ましい。
【0101】
本発明の化合物が式:
【化4】

を有する場合には、Rは−CHOHであり;Rは、水素、および場合によりフェニルで置換されたC1〜6アルキルからなる群から選ばれる、ことが好ましい。より好ましくは、Rは、ベンジルまたはペンチルから選ばれ;Rは、水素、C1〜6アルキル、およびアリールからなる群から選ばれ、ここで、該アルキルおよびアリールの置換基は場合により1〜2個の置換基で置換され、ここで、該置換基はハロ、アリール、CF、およびCNからなる群から選ばれ、ここで、各々の任意のアリール置換基は場合によりハロ、アルキル、CF、またはCNで置換され;そして、Rは、水素およびC1〜6アルキルからなる群から選ばれ、そして、より好ましくは、Rは水素またはメチルから選ばれる。
【0102】
より具体的なクラスの化合物は、
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−ベンジルピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−[6−アミノ−2−(1−ペンチルピラゾール−4−イル)プリン−9−イル]−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−[6−アミノ−2−(1−メチルピラゾール−4−イル)プリン−9−イル]−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(メチルエチル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(3−フェニルプロピル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(4−t−ブチルベンジル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−(6−アミノ−2−ピラゾール−4−イルプリン−9−イル)−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−ペンタ−4−エニルピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−デシルピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(シクロヘキシルメチル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(2−フェニルエチル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(3−シクロヘキシルプロピル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
(4S,2R,3R,5R)−2−{6−アミノ−2−[1−(2−シクロヘキシルエチル)ピラゾール−4−イル]プリン−9−イル}−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−3,4−ジオール;
または、その組み合わせの群から選ばれる。
【0103】
2A−アデノシン受容体について非常に有用で、強力で且つ選択的な作動薬は、CVT−3146、または(1−{9−[(4S,2R,3R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)オキソラン−2−イル]−6−アミノプリン−2−イル}ピラゾール−4−イル)−N−メチルカルボキサミドであり、このものは式:
【化5】

を有する。
【0104】
短い作用の持続時間を有する、選択的なA2A−アデノシン受容体作動薬として有用な別の好ましい化合物は、式:
【化6】

の化合物である。CVT−3033は、心臓病学的なイメージングにおけるアジュバントとして特に有用である。
【0105】
上記の第1および第2のクラスの化合物は、米国特許第6,403,567号および第6,214,807号(これらの各々の明細書は、本明細書の一部を構成する)に、より詳細に記載されている。
【0106】
以下の定義を、本明細書中で使用する用語に適用する。
【0107】
「ハロ」または「ハロゲン」は単独でまたは組み合わせて、すべてのハロゲン、すなわち、クロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)、ヨード(I)を意味する。
【0108】
「ヒドロキシル」は、基:−OHを意味する。
【0109】
「チオール」または「メルカプト」は、基:−SHを意味する。
【0110】
「アルキル」は単独でまたは組み合わせて、1〜20個(1〜15個が好ましい)の炭素原子を含有するアルカン−由来の基(特に断らない限り)を意味する。そのものは、直鎖アルキル、分枝アルキル、またはシクロアルキルである。好ましくは、1〜15個(1〜8個がより好ましく、1〜6個がより一層好ましく、1〜4個が更に一層好ましく、1〜2個が最も好ましい)の炭素原子を含有する直鎖または分枝アルキル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、などが挙げられる。本明細書中で使用する用語「低級アルキル」は、直前に記載する直鎖アルキル基を記載する。好ましくは、シクロアルキル基は、3〜8(3〜6がより好ましい)員環の単環式、二環式または三環式であり、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチルなどが挙げられる。アルキルはまた、シクロアルキル部分を含むかまたはそれによって中断される、直鎖または分枝アルキル基を含む。該直鎖または分枝アルキル基は、いずれかの利用可能な位置で結合して、安定な化合物を与える。この例としては、4−(イソプロピル)−シクロヘキシルエチル、または2−メチル−シクロプロピルペンチルを含むが、これらに置換されない。置換アルキルは、上で定義する直鎖アルキル、分枝アルキル、またはシクロアルキル基であり、このものは独立して、ハロ;ヒドロキシ;アルコキシ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;アルキルスルホニル;アシルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;場合によりアルキル基、アリール基もしくはヘテロアリール基でモノ−もしくはジ−置換されたアミノ;アミジノ;場合によりアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロサイクリル基で置換されたウレア;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でN−モノ−もしくはN,N−ジ−置換されたアミノスルホニル;アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;ヘテロアリールスルホニルアミノ;アルキルカルボニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;ヘテロアリールカルボニルアミノなどの1〜3個の基または置換基で置換される。
【0111】
「アルケニル」とは単独でまたは組み合わせて、2〜20個(2〜17個が好ましく、2〜10個がより好ましく、2〜8個が一層好ましく、2〜4個が最も好ましい)の炭素原子、および少なくとも1個(1〜3個が好ましく、1〜2個がより好ましく、1個が最も好ましい)の炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖、分枝、または環状の炭化水素を意味する。シクロアルキル基の場合には、1個以上の炭素−炭素二重結合の接合(conjugation)は、該環への芳香族性を与えるものではない。炭素−炭素二重結合は、シクロアルキル部分(シクロプロピルを除く)中、または直鎖もしくは分枝の部分中のいずれかに含まれ得る。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキセニルアルキルなどを含む。置換アルケニル基は、いずれかの利用可能な位置で結合して安定な化合物を与える、独立して1〜3個の基または置換基で置換された、上で定義する直鎖アルケニル、分枝アルケニル、またはシクロアルケニル基である。ここで、該基または置換基とは、ハロ;ヒドロキシ;アルコキシ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;アルキルスルホニル;アシルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でモノ−もしくはジ−置換されたアミノ;アミジノ;場合によりアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロサイクリル基で置換されたウレア;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でN−モノ−もしくはN,N−ジ−置換されたアミノスルホニル;アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;ヘテロアリールスルホニルアミノ;アルキルカルボニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;ヘテロアリールカルボニルアミノ;カルボキシ;アルコキシカルボニル;アリールオキシカルボニル;ヘテロアリールオキシカルボニルなどが挙げられる。
【0112】
「アルキニル」とは単独でまたは組み合わせて、2〜20個(2〜17個が好ましく、2〜10個がより好ましく、2〜8個が一層好ましく、2〜4個が最も好ましい)の炭素原子、および少なくとも1個(1個が好ましい)の炭素−炭素三重結合を含有する、直鎖または分枝の炭化水素を意味する。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、ブチニルなどを含む。置換アルキニルとは、いずれかの利用可能な位置で結合して安定な化合物を与える、独立して1〜3個の基または置換基で置換された、上で定義する直鎖アルキニルまたは分枝アルキニルを意味する。ここで、該基または置換基とは、ハロ;ヒドロキシ;アルコキシ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;アルキルスルホニル;アシルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でモノ−もしくはジ−置換されたアミノ;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でN−モノ−もしくはN,N−ジ−置換されたアミノスルホニル;アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;ヘテロアリールスルホニルアミノ;アルキルカルボニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;ヘテロアリールカルボニルアミノなどが挙げられる。
【0113】
「アルキルアルケニル」とは、基:−R−CR'=CR'''R''''を意味し、ここで、Rは低級アルキルまたは置換低級アルキルであり、R'、R'''、R''''は独立して、水素、本明細書中に定義するハロゲン、低級アルキル、置換低級アルキル、アシル、アリール、置換アリール、ヘタリール(hetaryl)、または置換ヘタリールであり得る。
【0114】
「アルキルアルキニル」とは、基:−RC≡CR'を意味し、ここで、Rは低級アルキルまたは置換低級アルキルであり、R'は、水素、本明細書中に定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アシル、アリール、置換アリール、ヘタリール、または置換ヘタリールである。
【0115】
「アルコキシ」とは、基:−ORを意味し、ここで、Rは、本明細書中に定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アシル、アリール、置換アリール、アラルキル、置換アラルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロへテロアルキル、または置換シクロヘテロアルキルである。
【0116】
「アルキルチオ」とは、基:−SR、−S(O)n=1〜2−Rを意味し、ここで、Rは、本明細書中に定義する、低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、または置換アラルキルである。
【0117】
「アシル」とは、基:−C(O)Rを意味し、ここで、Rは、水素、本明細書中で定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリールなどである。
【0118】
「アリールオキシ」とは、基:−OArを意味し、ここで、Arは本明細書中で定義するアリール、置換アリール、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリール基である。
【0119】
「アミノ」とは、基:NRR'を意味し、ここで、RおよびR'は独立して、水素、本明細書中で定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘタリール、もしくは置換ヘタリール、またはアシルであり得る。
【0120】
「アミド」とは、基:−C(O)NRR'を意味し、ここで、RおよびR'は独立して、水素、または本明細書中に定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘタリール、または置換ヘタリールであり得る。
【0121】
「カルボキシル」とは、基:−C(O)ORを意味し、ここで、Rは、水素、本明細書中で定義する低級アルキル、置換低級アルキル、アリール、置換アリール、ヘタリール、および置換ヘタリールである。
【0122】
「アリール」とは単独でまたは組み合わせて、場合により炭素環が好ましくは5〜7(5〜6がより好ましい)員間のシクロアルキルと縮合するか、および/または場合により以下の1〜3個の基もしくは置換基で置換された、フェニルまたはナフチルを意味する。ここで、該基または置換基とは、ハロ;ヒドロキシ;アルコキシ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;アルキルスルホニル;アシルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でモノ−もしくはジ−置換されたアミノ;アミジノ;場合によりアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロサイクリル基で置換されたウレア;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でN−モノ−もしくはN,N−ジ置換されたアミノスルホニル;アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;ヘテロアリールスルホニルアミノ;アルキルカルボニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;ヘテロアリールカルボニルアミノなどを挙げられる。
【0123】
「置換アリール」とは、場合により1個以上の官能基で置換されたアリールを意味し、ここで、該官能基とは例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどが挙げられる。
【0124】
「ヘテロ環」とは、単環(例えば、モルホリノ、ピリジル、またはフリル)または多縮合環(例えば、ナフタピリジル、キノキサリル、キノリニル、インドリジニル、またはベンゾ[b]チエニル)を有し、そして該環内に少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)を有する、飽和、不飽和、または芳香族の炭素環基を意味する。このものは場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0125】
「ヘテロアリール」とは単独または組み合わせて、1個以上(1〜4個が好ましく、1〜3個がより好ましく、1〜2個が一層好ましい)のヘテロ原子(これは独立して、O、S、またはNから選ばれる)を含有し、そして場合により1〜3個の基または置換基で置換された、5もしくは6個の環内原子を含有する単環式芳香族環構造、または8〜10個の原子を有る二環式芳香環基を意味する。ここで、該基または置換基とは、ハロ;ヒドロキシ;アルコキシ;アルキルチオ;アルキルスルフィニル;アルキルスルホニル;アシルオキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でモノ−もしくはジ−置換されたアミノ;アミジノ;場合によりアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、もしくはヘテロサイクリル基で置換されたウレア;場合によりアルキル基、アリール基、もしくはヘテロアリール基でN−モノ−もしくはN,N−ジ−置換されたアミノスルホニル;アルキルスルホニルアミノ;アリールスルホニルアミノ;ヘテロアリールスルホニルアミノ;アルキルカルボニルアミノ;アリールカルボニルアミノ;ヘテロアリールカルボニルアミノなどが挙げられる。ヘテロアリールはまた、酸化されたSまたはN(例えば、スルフィニル、スルホニル、および第3級環内窒素のN−オキシド)を含むことをも意図する。炭素原子または窒素原子は該ヘテロアリール環構造の結合位置であり、その結果、安定な芳香族環が維持される。ヘテロアリール基の例としては、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、キナゾリニル、プリニル、インドリル、キノリニル、ピリミジニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル、イソキサゾリル、オキサチアジアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、トリアジニル、フラニル、ベンゾフリル、インドリルなどを挙げられる。置換ヘテロアリールは、利用可能な炭素または窒素上で結合する置換基を含んで、安定な化合物を与える。
【0126】
「ヘテロサイクリル」とは単独でまたは組み合わせて、5〜10個の原子を有する非芳香族性シクロアルキル基を意味し、該環中の1〜3個の炭素原子は、O、SまたはNのヘテロ原子によって置換され、そして場合によりベンゾ縮合であるか、または5〜6員環の縮合ヘテロアリールであるか、および/または場合により、シクロアルキルの場合と同様に置換される。ヘテロサイクリルはまた、酸化されたSまたはN(例えば、スルフィニル、スルホニル、および第3級環内窒素のN−オキシド)を含むと意図する。結合の位置は、炭素または窒素の原子上である。ヘテロサイクリル基の例は、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピリジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピペラジニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロインドリルなどが挙げられる。置換へテロサイクリルは、利用可能な炭素または窒素上で結合した置換基の窒素を含み、安定な化合物を与える。
【0127】
「置換ヘテロアリール」とは、場合により1個以上の官能基(例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、ヘタリール、置換ヘタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなど)でモノ−または多−置換されたヘテロ環を意味する。
【0128】
「アラルキル」とは、基:−R−Arを意味し、ここで、Arはアリール基であり、そしてRは低級アルキルまたは置換低級アルキル基である。アリール基は場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0129】
「ヘテロアルキル」とは、基:−R−Hetを意味し、ここで、Hetはヘテロ環基であり、Rは低級アルキル基である。ヘテロアルキル基は場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0130】
「ヘテロアリールアルキル」とは、基:−R−HetArを意味し、ここで、HetArはヘテロアリール基であり、そしてRは低級アルキルまたは置換低級アルキルである。ヘテロアリールアルキル基は場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、置換低級アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0131】
「シクロアルキル」とは、3〜15個の炭素原子を含有する、二価の環状または多環状のアルキル基を意味する。
【0132】
「置換シクロアルキル」とは、例えばハロゲン、低級アルキル、置換低級アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどの1個以上の置換基を含有するシクロアルキル基を意味する。
【0133】
「シクロへテロアルキル」とは、該環内炭素原子の1個以上がヘテロ原子(例えば、N、O、SまたはP)で置き代えられた、シクロアルキル基を意味する。
【0134】
「置換シクロヘテロアルキル」とは、1個以上の置換基(例えば、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなど)を含む、本明細書中で定義するシクロへテロアルキル基を意味する。
【0135】
「アルキルシクロアルキル」とは、基:−R−シクロアルキルを意味し、ここで、シクロアルキルはシクロアルキル基であり、そしてRは低級アルキルまたは置換低級アルキルである。シクロアルキル基は場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アセチレン、アミノ、アミド、カルボキシル、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0136】
「アルキルシクロヘテロアルキル」とは、基:−R−シクロヘテロアルキルを意味し、ここで、Rは低級アルキルまたは置換低級アルキルである。シクロへテロアルキル基は場合により、無置換であるか、あるいは例えばハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、アミド、カルボキシル、アセチレン、ヒドロキシル、アリール、アリールオキシ、へテロ環、置換へテロ環、へタリール、置換へタリール、ニトロ、シアノ、チオール、スルファミドなどで置換され得る。
【0137】
上記の第1クラスの化合物は、反応式1〜4に概説する通りに製造し得る。
【0138】
一般式IVを有する化合物は、反応式1に示す通りに製造し得る。
【化7】

化合物Iは、化合物1を適当に置換した1,3−ジカルボニルと、AcOHおよびMeOHの混合物中、80℃で反応させることによって製造することができる(Holzerらによる, J. Heterocycl. Chem. (1993) 30, 865)。化合物II(これは、化合物Iを、2,2−ジメトキシプロパンと酸の存在下で反応させることによって得ることができる)は、過マンガン酸カリウムまたはクロロクロム酸ピリジニウムを用いて、構造的に同じ化合物をベースとして、カルボン酸IIIに酸化することができる(M. Hudlickyによる, (1990) Oxidations in Organic Chemistry, ACS Monographs, American Chemical Society, Washington D. C.))。DCC(M. Fujinoらによる, Chem. Pharm. Bull. (1974), 22, 1857)、PyBOP(J. Martinezらによる, J. Med. Chem. (1988) 28, 1874)またはPyBrop(J. Casteらによる, Tetrahedron, (1991), 32, 1967)のカップリング条件を用いる、式HNRを有する第1級または第2級アミンと化合物IIIとの反応により、化合物IVを得ることができる。
【0139】
【化8】

化合物Vは、反応式2に示す通りに製造し得る。該トリTBDMS誘導体4は、化合物2をTBDMSClおよびイミダゾールを用いてDMF中で処理して、続いてNaOHを用いてエチルエステルの加水分解によって得ることができる。DCC(M. Fujinoらによる, Chem. Pharm. Bull. (1974), 22, 1857))、PyBOP(J. Martinezらによる, J. Med. Chem. (1988) 28, 1874)、またはPyBrop(J. Casteらによる, Tetrahedron, (1991), 32, 1967)のカップリング条件を用いる、第1級または第2級アミンと、式NHR、および化合物4との反応により、化合物Vを得ることができる。
【0140】
【化9】

化合物IIの具体的な合成は、反応式3に例示する。商業的に入手可能なグアノシン5を、これまでに記載されている通り(M. J. RobinsおよびB. Uznanskiによる, Can. J. Chem. (1981), 59, 2601-2607)、トリアセテート6に変換し得る。化合物7(これは、Cersterらによる(J. F. Cerster, A. F. LewisおよびR. K. Robinsによる, Org. Synthesis, 242-243)の文献の方法に従って製造する)は、これまでに記載されている通り(V. Nairらによる, J. Org. Chem., (1988), 53, 3051-3057)、2工程で化合物9に変換した。化合物1は、ヒドラジン水和物を化合物9と、エタノール中、80℃で反応することによって得た。化合物1をエトキシカルボニルマロンジアルデヒドと、AcOHおよびMeOHの混合物中、80℃で縮合することにより、化合物10を得た。化合物10を過剰量のメチルアミン中で加熱することにより、化合物11を得た。
【0141】
【化10】

1,3−ジアルデヒドVIIの合成は、反応式4に記載する。3,3−ジエトキシプロピオネートまたは3,3−ジエトキシプロピオニトリル、1,1−ジエトキシ−2−ニトロエタンVI(Rは、COR、CN、またはNOである)と、ギ酸エチルまたはメチルとをNaHの存在下で反応させることにより、ジアルデヒドVIIを得ることができる(Y. Yamamotoらによる, J. Org. Chem. (1989) 54, 4734)。
【0142】
上記の第2のクラスの化合物は、反応式1〜5に概説する通りに製造し得る。
【化11】

【0143】
一般式IIを有する化合物は、化合物1と、式VIIIによって示されるハロ−ピラゾールとを、銅塩のあるなしでのパラジウム媒介性カップリング(K. Katoらによる, J. Org. Chem. 1997, 62, 6833-6841;Palladium Reagents and Catalysts-Innovations in Organic Synthesis, Tsuji, John Wiley and Sons, 1995)、続いてTBAFまたはNHFのいずれかを用いる脱保護(Markiewiczらによる, Tetrahedron Lett.(1988), 29, 1561)によって製造した。化合物1の製造は、これまでに記載されており(K. Katoらによる, J. Org. Chem. 1997, 62, 6833-6841)、また、反応式5に概説する。
【0144】
一般式VIを有する化合物は、反応式2に示す通りに製造し得る。
【化12】

【0145】
化合物III(これは、IIを2,2−ジメトキシプロパンと、酸の存在下で反応させることによって得ることができる)を、過マンガン酸カリウムまたはクロロクロム酸ピリジニウムなどを用いて、構造的に同じ化合物をベースとして、カルボン酸IVに酸化することができる(Jonesらによる, J. Am. Chem. Soc. (1949), 71, 3994.;Hudlickyによる, Oxidations in organic chemistry, American Chemical Society , Washington D. C., 1990)。式NRの第1級または第2級のアミンと化合物IVとの、DCC(Fujinoらによる, Chem. Pharm. Bull. (1974), 22, 1857)、PyBOP(J. Martinezらによる, J. Med. Chem. (1988), 28, 1967)、またはPyBrop(J. Casteらによる, Tetrahedron, (1991), 32, 1967)のカップリング条件を用いる反応により、化合物Vを得ることができる。化合物Vの脱保護は、80%酢酸水溶液(T. W. GreenおよびP. G. M. Wutsによる, (1991), Protective Groups in Organic Synthesis, A, Wiley-Interscience publication)、または無水HCl(4N)と一緒に加熱することによって実施することができて、一般式VIの化合物を得る。
【0146】
別法として、一般式IIを有する化合物はまた、反応式3中に示す通りに、スズキタイプのカップリングによって製造し得る。
【化13】

【0147】
2−ヨードアデノシン6は、文献の方法(M. J. Robinsらによる, Can. J. Chem. (1981), 59, 2601-2607;J. F. Cersterらによる, Org. Synthesis, ---242-243;V. Nairらによる, J. Org. Chem., (1988), 53, 3051-3057)に従って、グアノシン2から、4工程で製造し得る。6と、適当に置換したピラゾール−ボロン酸XVIIとの塩基の存在下でのパラジウム媒介性スズキカップリング反応により、一般式IIを有する最終化合物を得ることができる(A. Suzukiによる, Acc. Chem. Res, (1982), 15, 178)。必要な場合には、6上の2',3',5'のヒドロキシルを、スズキカップリングの前に、TBDMSエーテルとして保護し得る。
【0148】
一般式VIIIを有する化合物は、商業的に入手可能であるかまたは反応式4に示す工程に従って製造し得る。
【化14】

【0149】
式IXの1,3−ジケト化合物とヒドラジンとの適当な溶媒中での縮合により、一般式Xを有するピラゾールを得ることができる(R. H. Wileyらによる, Org. Synthsis, Coll.Vol. IV (1963), 351)。これらのピラゾールは、様々なアルキルハライドを用いてN−アルキル化し得て、式XIの化合物を得て、このものをヨード化することにより、一般式VIIIを有する4−ヨード誘導体を得ることができる(R. Huttelらによる, Justus Liebigs Ann. Chem.(1955), 593, 200)。
【0150】
一般式XVを有する5−ヨードピラゾールは、反応式5に概説する工程に従って製造し得る。
【化15】

【0151】
式XIIの1,3−ジケト化合物のヒドラジンとの適当な溶媒中での縮合により、一般式XIIIを有するピラゾールを得ることができる。これらのピラゾールは、様々なアルキルハライドを用いてN−アルキル化して、式VIVの化合物を得ることができる。5−Hを強塩基を用いて引き抜いて、続けてヨウ素を用いてクエンチすることにより、一般式XVを有する5−ヨード誘導体を得ることができる(F. Effenbergerらによる, J. Org. Chem.(1984), 49, 4687)。
【0152】
4−または5−ヨードピラゾールは、反応式6に示す通りに、対応するボロン酸に変換し得る。
【化16】

【0153】
n−buLiを用いるトランスメタル化、続けてトリメチルボレートを用いる処理により、一般式XVIを有する化合物を得て、このものを加水分解することにより、一般式XVIIを有するボロン酸を得ることができる(F. C. Fischerらによる, RECUEIL (1965), 84, 439)。
【0154】
2−スタニルアデノシン1は、文献の方法(K. Katoらによる, J. Org. Chem. (1997), 62, 6833-6841)に従って、商業的に入手可能な6−クロロプリンリボシドから3工程で製造した。トリTBDMS誘導体は、8をTBDMSClおよびイミダゾールを用いてDMF中で処理することによって得た。LTMPを用いてリチオ化し、続いてトリn−ブチルスズクロリドを用いてクエンチすることにより、専ら2−スタニル誘導体10を得た。2−プロパノール中でアンモノリシスすることにより、2−スタニルアデノシン1を得た。1と、1−ベンジル−4−ヨードピラゾールとのPd(PPh)およびCuIの存在下でのスチレカップリグにより、11を得た(K. Katoらによる, J. Org. Chem. (1997), 62, 6833-6841)。2'、3'および5'ヒドロキシル上のシリル基を0.5M フッ化アンモニウムを用いてメタノール中で脱保護することにより、良い収率で12を得た(反応式7)。
【化17】

【0155】
本発明の化合物を製造するのに使用する方法は、上記の方法に限定されない。別の方法を、以下の典拠中で知ることができ、そしてこのものを引用することで含める(J. Marchによる, Advanced Organic Chemistry; Reaction Mechanisms and Studies (1992), A Wiley Interscience Publications;および、J. Tsujiによる, Palladium reagents and catalysts-Innovations in organic synthesis, John Wiley and Sons, 1995)。
【0156】
本発明の最終化合物が塩基性基を含む場合には、酸付加塩を製造し得る。該化合物の酸付加塩は、親化合物および過剰量の酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、またはメタンスルホン酸)から、適当な溶媒中で標準的な方法で製造する。該塩酸塩の形態は、特に有用である。最終化合物が酸性基を含む場合には、カチオン塩を製造し得る。典型的には、親化合物を、適当なカチオンを含有する過剰量のアルカリ性試薬(例えば、水酸化物、炭酸塩、またはアルコキシド)を用いて処理する。カチオン(例えば、Na、K、Ca+2、およびNH)は、医薬的に許容し得る塩中に存在するカチオンの例である。ある該化合物は、内部塩または双性イオン(これもまた、許容し得る)を形成する。
【0157】
(実施例)
3個の異なる水性のCVT−3146医薬製剤を、以下の実施例において使用した。
【0158】
実施例1〜7は、以下の水性医薬組成物(a)および(b)を使用した。医薬組成物(a)および(b)は、10mLのタイプIガラス容器中に無菌充填した。
(a)炭酸水素ナトリウムを用いてpH9.3にまで緩衝化した0.5(w:v)メチルボロン酸中の、200マイクログラム/mLのCVT−3146を含有する、水性医薬組成物。
(b)0.55%(w:v)NaClを加えてpH9.3にまで調節して等張性医薬組成物を得る、200マイクログラム/mLのCVT−3146、0.1%(w:v)メチルボロン酸、50mM 炭酸水素ナトリウム緩衝液を含有する、水性医薬組成物。
【0159】
実施例8は、15%(w:v)プロピレングリコールおよびpH7の100mM リン酸緩衝溶液中に100マイクログラム/mLのCVT−3146を、0.1%EDTAと一緒に含有する水性医薬組成物を含む医薬組成物を使用した。該製剤は、容器当たり5mLで、タイプ1ガラス容器中に保存した。
【実施例1】
【0160】
背景:
初期半減期3分を有し、そして作用の速い開始および停止を有するCVT−3146(CVT)は、覚醒イヌにおける冠動脈血流速度(CBFv)の増大において、アデノシン(Ado)よりも100倍以上でより強力である。この非盲検研究の目的は、ヒトにおいてCVT−3146(10〜500μg)がCBFvに及ぼす効果の大きさおよび持続時間を測定することであった。
【0161】
方法:
いずれかの冠動脈における70%以下の狭窄症、および該研究血管の50%以下の狭窄症を有する、臨床的な必要性を示された冠動脈カテーテル処置を受けている患者は、ドップラーフローワイヤーによってCBFvを測定した。ベースライン、およびAdoの18μgの冠動脈内(IC)注射後に最大CBFvを測定した後に、研究用被験者を選別した。アデノシンに対する応答において、ベースラインに対するピークのCBFv比率が2.5以上を有するとの研究基準を満たすと同定した23患者は、CVT−3146の速い(10秒以下)末梢性静脈内ボーラスを受けた;ドップラー信号は、17患者におけるCBFvの増大の時間経過において安定であり、そして解釈可能であった。
【0162】
結果:
CVT−3146は、ボーラスの開始後の30〜40秒だけ、ほぼピークであるCBFvの速い増大を生じた。用量が100μg(n=3)、300μg(n=4)、および500μg(n=2)であるCVT−3146は、ベースラインに対するピーク比率が3.2±0.6(平均値±SD)を誘起し、これは、IC Adoによって得られる値(3.2±0.5)と同じであった。CBFvの増強の持続時間(CBFvの2倍以上の増大)は用量依存性であり;300μgの場合では、該持続時間は4.0±4.9分であり、そして500μgの場合には、6.9±7.6分であった。500μg(n=3)の場合には、心拍数(HR)の最大増大は18.7±4.0であり、そして収縮期血圧(BP)の最大低下は8.7±7.6であった。有害事象(AEs)はまれであり、そしてこれは、悪心、潮紅、および頭痛を含み;これらは、弱く且つ自己限定性であった。AEsは、500μgの用量を受けている3患者においては見られなかった。
【0163】
結論:
ヒトにおいて、CVT−3146(静脈内ボーラス)後のピークCBFvは、HRまたはBPのいずれかの大きな変化を伴うことなく、IC Ado後のCBFvに匹敵する。この薬物の効果の大きさおよび持続時間、有害事象プロファイル、並びにボーラス投与は、CVT−3146を、心筋灌流イメージングに対する有用な薬理学的な負荷(stress)薬とする。
【実施例2】
【0164】
この実施例は、選択的なA2A受容体作動薬、CVT−3146を投与することができ、そして冠動脈血管拡張薬として有用である、用量の範囲を測定するために実施する。
【0165】
該研究は、いずれかの冠動脈において70%以下の狭窄症、および研究血管において50%以下の狭窄症を有する、臨床的な必要性を示された冠動脈カテーテル処置を受けている患者は、ドップラーフローワイヤーによってCBFvを測定した。研究被験者は、ベースライン、およびAdoの18μgの冠動脈内(IC)注射後にピークCBFvを測定した後に、選別した。36被験者は、アデノシンに対する応答において、ベースラインに対するピークのCBFv比率が2.5以上を有するとの研究基準を満たすと同定した。
【0166】
CVT−3146は、研究被験者に10μg〜500μgの範囲の量で、10秒以下で静脈内ボーラスによって、投与した。
【0167】
両方の化合物の有効性は、冠動脈血流速度を追跡することによって測定した。追跡する他の冠動脈パラメータは、心拍数および血圧を含めた。これらのパラメータは、ピーク用量反応までの時間、該用量反応の大きさ、および該用量反応の持続時間を評価するために測定した。有害事象をまた追跡した。冠動脈血流速度は、左冠動脈前下行枝(LAD)または左冠動脈回旋枝(LCx)を測定した。該速度測定は、標準的な心臓カテーテル処置技術に従って、0.014インチのドップラーチップ(tipped)フローワイヤーをLADまたはLCx血管中に挿入し、その後に血流速度を追跡することによって、行なった。加えて、血行力学的な測定および心電図の測定を、連続的に記録した。
【0168】
全36ヒト被験者(n=36)を評価した。36のうち、18は女性であり、そして18は男性とした。彼らの平均年齢は53.4齢であり、そして24〜72齢の範囲にある。評価する36被験者のうち、31被験者のLAD血管を追跡し、そして5被験者のLCx血管を追跡した。以下の用量(μg)のCVT−3146を、単一静脈内ボーラスで、該被験者に与えた;10(n=4);30(n=6);100(n=4);300(n=7);400(n=9);500(n=6)。
【0169】
研究結果を、図1〜16に報告する。図1のプロットは、CVT−3146が約10μgの低い量でピーク血流速度を増大し、約100μg以下のCVT−3146の投与時に、プラトーピーク速度に達することを示す。他の試験結果および結論は、以下を含む:
・該ピーク血流は、全ての用量の場合に、約30秒で達した。
・約100μgを超える用量の場合には、ピーク効果は、IC投与する18μgアデノシン場合と同じであった。
・CVT−3146は通常、図7として付する表中に報告する有害事象に対して十分に耐性であった。
・400μgの場合:
・ベースラインの2.5倍以上の冠動脈血流速度は、2.8分間、保持された。
・心拍数の最大の増大(18±8bpm)は、投与の約1分後に生じる。
・収縮期BPの最大の減少(20±8mmHg)は、投与の約1分後に生じる。
・拡張期BPの最大の減少(10±5mmHg)は、投与の約1分後に生じる。
【実施例3】
【0170】
この実施例は、(1)CVT−3146の最大耐性用量、および(2)単一静脈内ボーラス投与後の、健常者におけるCVT−3146の薬物動態学的プロファイル、を評価するために実施する研究である。
【0171】
方法
該研究は、36の健康な禁煙男性被験者(18〜59齢の間であり、および理想体重の15%以内である)を用いて実施した。
【0172】
研究デザイン
該研究は、フェーズ1、単一(single center)、二重盲検、無作為化、プラセボ−コントロール、クロスオーバー、用量上昇の研究において実施した。無作為化は、仰臥位および起立位の両方の状態で、CVT−3146またはプラセボについて行なった。
【0173】
CVT−3146は、用量を0.1、0.3、1.3、10、20および30μg/kgと上昇させて、静脈内ボーラス(20秒)として投与した。
【0174】
被験者は、1日目に仰臥位でCVT−3146またはプラセボのいずれかを与え、次いで2日目に仰臥位でクロスオーバー処置を与えた。3日目に、被験者は、起立位でCVT−3146またはプラセボのいずれかを与え、次いで4日目に起立位でクロスオーバー処置を与えた。
【0175】
評価:
患者の安全性は、ECG、実験室評価、並びにバイタルサインおよび有害事象の収集によって追跡した。
【0176】
薬物動態学:
血液標本は、仰臥位時期(1日目および2日目)の間、投与の0、1、2、3、4、5、7、10、15、20、30、45分後、並びに投与の1、1.5、2、4、6、8、12および24時間後に、採取した。尿を、CVT−3146排出量のために、24時間収集した。
【0177】
薬力学:
起立位および仰臥位の両方の状態での用量に対する心拍数の変化と、仰臥位状態における血中濃度との関係を評価した。該研究結果のいくつかを図8〜14に報告する。
【0178】
結果:
安全性
通常、有害事象はCVT−3146の薬理学的な効果に影響を及ぼし、そしてこれは血管拡張または心拍数(HR)の増大に関連した。全ての有害事象は、短命であり、そして激しさが弱から中であった。重大な有害事象はなかった。3個の事象を激しさ(単位:強度)として評価した(表1)。
表1.激しさとして表示した有害事象(単位:強度)
【表1】

【0179】
3個のコンパートメントオープンモデルを、0オーダー注入の持続時間として、観察されるT最大(1〜4分)を用いるデータにフィットさせた。信頼できるパラメータの見積もりは、1〜30μg/kgの用量について得た。パラメータを、以下にまとめる(表2)。
表2
3個のコンパートメントオープンモデルを用いて見積もった、平均的な(SD)CVT−3146の薬物動態学的なパラメータ
【表2】

【0180】
結果
CVT−3146は、アデノシンA2A受容体作動薬としてのその薬理学的な効果を主に示すAEについて十分に耐性であった。
CVT−3146の平均的な耐性用量は、起立位で10μg/kg、および仰臥位で20μg/kgであった。
CVT−3146は、体重調節の用量は必要なかった。
血中濃度の変化および心拍数の変化との間には、時間差はなかった。
HRの増大および用量または濃度との間の関係は、シグモイドE最大モデルについて十分に記載した。
【実施例4】
【0181】
CVT−3146は、放射性核種心筋灌流イメージングのための、薬理学的なストレッサーとして開発されている、新規な選択的A2Aアデノシン受容体作動薬である。これまでに、CVT−3146が覚醒イヌにおいて、全末梢性耐性または腎臓血流のいずれかに有意な影響を及ぼすことなく、冠動脈血管拡張を生じることが分かっている。この研究の目標は、様々な血管床においてCVT−3146が血流速度に及ぼす差次的な影響を測定することであった。
【0182】
CVT−3146の効果は、麻酔下のイヌにおける比較可能な直径の左冠動脈回旋枝(LCX)、脳動脈脈管構造(BA)、前肢動脈(FA)、および肺動脈(pA)における、血流速度を研究した。CVT3146(1.0μg/kg)は、静脈内ボーラスとして投与し、一過性で増大した血流は部位特異的であった。CVT−3146の効果は、血管内ドップラートランスデューサーチップカテーテルを用いて、標準的なピーク血流速度として定量化した。心拍数(HR)および全身性動脈血圧(BP)をも追跡した。
【0183】
APVは、LCX、BA、FAおよびPAにおいてそれぞれ、3.1±0.2、1.4±0.1、1.2±0.1、および1.1±0.01倍増大し、これは、部位−力価の順番がLCX≫BA>FA>PAであることを明示する(図16)。CVT−3146が血流速度に及ぼす効果は、短時間持続し;30秒以下でピークに達し、そして10分以下で散逸する。血流速度の増大は、HRの小さい一過性の増大(16bpm)、およびBPの低下(12mmHg)に関連した。結論として、この研究は、CVT−3146が強力で短時間持続性の血管拡張薬であり、このものは冠動脈脈管構造に対して非常に選択的であることを実証した。
【実施例5】
【0184】
本研究は、CVT−3146、選択的なA2A−アデノシン受容体作動薬のいずれかが交感神経活動(sympathoexcitation)を生じるかを測定するために行なった。
【0185】
CVT(0.31μg/kg〜50μg/kg)は、覚醒ラットに速い静脈内ボーラスとして与え、そして心拍数(HR)および血圧(BP)を追跡した。CVT−3146は、より低用量でBPおよび収縮期圧(SP)の増大を生じ、一方で、より高用量では、BPおよびSPの低下が存在した。CVT−3146は、HRの用量−依存性の増大を生じた(図17)。HRの増大は最低用量のCVTの場合に顕著であり、この場合には、BPのあまり大きな低下は存在しなかった。ZM241385(30μg/kg、N=5)、A2A受容体拮抗薬は、CVT−3146によって引き起こされる、BPの低下(CVT−3146:14±3%、ZM:1±1%)、およびHRの増大(CVT:27±3%、ZM:18±3%)を減弱する。メトプロロール(MET、1mg/kg、n=5)、ベータ−ブロッカ−を用いる前処置は、HR(CVT:27±3%、MET:15±2%)の増大を減弱するが、しかし、CVT−3146によって引き起こされる低血圧には影響がなかった。ヘキサメトニウム(HEX、10mg/kg、n=5)、神経節ブロッカーの存在下では、頻拍は防止されるが(CVT:27±3%:HEX:−1±2%)、しかし、BPは更に低下する(CVT:−11±2%、HEX:−49±5%)。CVT−3146(10μg/kg、n=6)はまた、血中のノルエピネフリン(コントロール:146±11、CVT−3146、269±22ng/mL)、およびエピネフリン(コントロール:25:f:5、CVT:I00:f:20ng/mL)レベルを有意に増大した(p<0.05)。用量、時間、および薬理学的なインターベンションによる、HRおよびBPの効果の相違は、CVT−3146によって引き起こされる頻拍がBPの低下とは無関係であるという証拠を提供し、このことは、A2A受容体の活性化によって、CVT−3146が交感神経系の直接的な刺激を生じ得ることを示唆する。
【実施例6】
【0186】
アデノシン(A)を使用する、薬理学的な負荷のSPECT心筋灌流イメージング(MPI)は、優れた診断学的な値および予後の値を有する、十分に許容される技術であり、そして安全性が証明された。しかしながら、副作用は一般的であり、そしてAV結節のブロックおよび激しい潮紅は耐性が乏しかった。例えば、CVT−3146などの薬物は、A2A−アデノシン受容体で選択的に作用し、そして他の受容体サブタイプの刺激を避け、これにより、それらの副反応を防止し得る。
【0187】
CVT−3146の冠動脈充血を生じる能力を測定し、そしてCADを正確に検出するするために、35被験者(26男性、9女性;67±10歳)は、研究の間、10.0±9.1日で、AおよびCVT−3146の負荷/安静(rest)MPIの両方を行なった。MI前は12患者について記載し、そして多数は前血管再生を有した[CABG(n=19)、PCI(n=22)]。CVT−3146[400mcg(n=18)、500 mcg(n=17)]は、生殖塩水のフラッシュ、次いでTC−99m放射性医薬品[セスタミビ[(n=34)、テトロフォスミン(n=1)]の直後に、静脈内ボーラスとして投与した。SPECTイメージを均一に加工処理し、コントロール研究とインターミックスし(ノーマル アンド フィックスド−オンリー デフェクト(normal and fixed-only defects))、そして17−セグメントモデルを用いて盲検様式で3観察者によって解釈した。定量分析はまた、4D MSPECTを用いて実施した。3つの別個の読みに加えて、コンセンサス解釈を行ない、次いで、研究毎に5領域を用いて、AとCVT−3146のイメージの直接的な同一スクリーンでの比較を試みて、相対的な差違を測定した。
【0188】
負荷後の総スコア(summed score)は、分析の視覚による方法(A=13.9±1.5、CVT−3146=13.2±1.3;p=n.s.)、および定量的な方法(A=13.7±1.5、CVT−3146=13.6±1.6;p=n.s.)の両方を用いた場合に、同じであった。同様に、総安静時スコア(summed rest score)および総差違スコア(summed summed difference)のスコアの間の比較は一致した。該直接的な比較もまた、虚血の検出の差違を全く示さず、虚血の程度および激しさについてそれぞれ、86.3%および83.4%の合理的な一致を有した。虚血の検出におけるCVT―3146の用量−依存性の効果は全く見られなかった。該研究の結論は、ロジスティック的な単一ボーラス注射によって投与するCVT−3146が、A注入について見られる場合と同様に、SPECT MPIを用いて心筋虚血を検出しそして定量化する同様な能力を与えるということである。
【実施例7】
【0189】
CVT−3146は、冠動脈血管拡張に関与しない受容体サブタイプの限られた刺激に起因して、冠動脈充血、および潜在的には劣る有害作用を生じる選択的なA2Aアデノシン受容体作動薬である。この研究は、薬理学的な負荷薬としてのCVT−3146の有効性を評価した。
【0190】
36被験者(27男性、9女性;67±10齢)は、薬理学的な負荷の心筋灌流イメージングプロトコールの一部として、静脈内ボーラスとして投与される、2個の用量のCVT−3146[400mcg(n=18)、500mcg(n=18)]を用いて研究した。
【0191】
有害事象(AE)は、26pts(72%)(例えば、胸部の不快感(33%)、頭痛(25%)、および腹腔の痛み(11%)を含む)で起こり、両方の用量について同じ発生率を有する。潮紅、呼吸困難、および眩暈は、400−mcg群(それぞれ、17%、17%、および11%)よりも500−mcg群(それぞれ、44%、44%、および28%)においてより多く起こった。ほとんどのAEsは、弱から中であって(96%)、そして処置なしで15分以内で回復した(91%)。1つの激しいAEが偏頭痛の増悪を伴って起こり、これにより、入院が必要となる。STおよびT波の異常は、CVT−3146の場合に、それぞれ7および5ptsで発生する。第2度もしくは第3度のAVブロックは全く見られず、そして激しい不整脈は全くなかった。ピーク血行力学的な効果を表3に示し、そしてこれは収縮期血圧(BP)の場合は4分、拡張期BPの場合は8分、および心拍数(HR)の場合は2分以内で見られた。BPにおける効果は最小であって、そして収縮期BPは、いずれかの用量の場合に90mmHg以下には低下しなかった。HR応答の平均値の変化は、400mcg(34.8%;p=n.s.)よりも500mcg用量(44.2%)の場合に、より高かった。CVT−3146の30分後に、BPの変化はベースラインから<2%逸脱するが、HRはベースラインよりも上に8.6%残った。
【0192】
本研究の結果は、CVT−3146が十分に耐性であって、そして、許容し得る血行力学的効果を有することを示す。最小の差違は、400mcgおよび500mcgの用量の間でのBPおよびHRの応答において見られたが、AEsはより高い用量ではより多く起こった。CVT−3146は、ボーラス−媒介性の薬理学的な負荷灌流イメージングに対して安全で且つ十分に耐性であると考えられる。
血行力学的な変化(平均値±S.D.)
表3
【表3】

【実施例8】
【0193】
本研究において、CVT−3146の血管拡張薬の効果を、覚醒イヌにおける異なる血管床のADOの効果と比較した。イヌは、冠動脈(CBF)、腸間膜(MBF)、後肢(LBF)、および腎臓(RBF)の血管床における血流、並びに血行力学の測定のために、慢性的に装着した。CVT−3146(0.1〜2.5μg/kg)、およびADO(10〜2.5μg/kg)に対するボーラス注射(静脈内)は、CBF(35±6〜205±23%、および58±13〜163±16%)、およびMBF(18±4〜88±14%、および36±8〜84±5%)において有意な増大を生じた。
【0194】
該研究の結果は、CVT−3146がADOと比較してより強力で且つ長時間持続性の冠動脈血管拡張薬であることを実証する(ベースラインの2倍を超えるCBFの持続時間;CVT−3146(2.5μg/kg):130±19;ADO(250μg/kg):16±3、P<0.5)。図18に示す通り(平均値±SE、n=6)、CVT−3146は、ADOよりもLBFにおいてより小さい増大を生じた。ADOは用量依存性の腎臓血管狭窄を生じ(RBF:−46±7〜−85±4%)、一方でCVT−3146はRBFにおいて全くまたはほとんど全く効果を有しなかった(−5±2〜−11±4%、ADOと比較してP<0.05)。結論として、CVT−3146は、ADOよりもより選択的で且つ強力な冠動脈血管拡張薬である。CVT−3146は、覚醒イヌにおいて腎臓血流における有意な効果を全く有しなかった。CVT−3146のこれらの特徴は、放射性核種心筋灌流イメージングについての理想的な候補となる。
【0195】
本発明を本明細中に十分に記載するが、本発明の精神または範囲を逸脱することなく、多数の変化および改変を行なうことができることは、当該分野における当業者にとって明白であろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのA2a受容体作動薬、少なくとも1つの液体担体、および少なくとも1つの共溶媒を含有する医薬組成物。
【請求項2】
2a受容体作動薬が、CVT−3033、CVT−3146、およびそれらの組み合わせからなる群から選ばれる、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
液体担体が、水、蒸留水、脱イオン水、生理食塩水、緩衝液、またはそれらの組み合わせを含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項4】
共溶媒が、メチルボロン酸、ボレート緩衝液、プロピレングリコール、またはポリエチレングリコールを含む、請求項1記載の医薬組成物。
【請求項5】
共溶媒がメチルボロン酸である、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項6】
2a受容体作動薬がCVT−3146である、請求項5記載の医薬組成物。
【請求項7】
CVT−3146が約50マイクログラム/mL〜約250マイクログラム/mLの範囲の量で存在し、そして該メチルボロン酸が約0.4%〜約0.6%(w:v)の量で存在する、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項8】
液体担体が少なくとも1つの緩衝液である、請求項7記載の医薬組成物。
【請求項9】
組成物のpHが約8.5〜約10である、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
pHが約9.1〜約9.4である、請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
共溶媒がボレート緩衝液である、請求項3記載の医薬組成物。
【請求項12】
共溶媒が約0.5%(w:v)のメチルボロン酸である、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項13】
組成物がまた、該組成物のpHを約9.3とするために緩衝液をも含む、請求項12記載の医薬組成物。
【請求項14】
該組成物中のCVT−3146が、約50〜約150マイクログラム/mLの量で存在する、請求項13記載の医薬組成物。
【請求項15】
該組成物がまた、約0.55%(w:v)の塩化ナトリウムおよび約50mMの炭酸水素ナトリウムをも含む、請求項14記載の医薬組成物。
【請求項16】
共溶媒がプロピレングリコールであり、そして該プロピレングリコールが約5%〜約25%(w:v)の量で存在する、請求項4記載の医薬組成物。
【請求項17】
プロピレングリコールが約8%〜約20%(w:v)の量で存在する、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項18】
液体担体が、該医薬組成物をpHが約6〜約8とするために緩衝液を含む、請求項17記載の医薬組成物。
【請求項19】
該組成物が更にEDTAを含む、請求項18記載の組成物。
【請求項20】
2a受容体作動薬がCVT−3146であり、そして該CVT−3146が約50〜約150マイクログラムの量で存在する、請求項16記載の医薬組成物。
【請求項21】
請求項1、5、または16のいずれかに記載する医薬組成物をヒトに投与することを含む、末梢性血管拡張を伴わない冠動脈血管拡張を生じる方法であって、ここで、
該組成物は少なくとも1つのA2a受容体作動薬の約10〜約600マイクログラムを含む、該方法。
【請求項22】
2a受容体作動薬がCVT−3146である、請求項21記載の方法。
【請求項23】
医薬組成物が静脈内ボーラスによって投与する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
該医薬組成物が約10〜約20秒で投与する、請求項23記載の方法。
【請求項25】
放射性核種および請求項1、5、または16のいずれかに記載する組成物をヒトに同時にまたは連続的に投与することを含む、ヒトの心筋灌流イメージングの方法であって、ここで、該心筋は、該放射性核種および該組成物の投与後に、不十分な血流の領域を検査する、該方法。
【請求項26】
心筋の検査が、該放射性核種および該組成物を投与する後の約1分以内に開始する、請求項25記載の方法。
【請求項27】
組成物中のA2a受容体作動薬が冠動脈血流を少なくとも2.5倍に増大し、該血流の増大は約5分以下の間に達成する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
組成物中のA2a受容体作動薬がCVT−3146であり、ここで、該CVT−3146が、単一静脈内ボーラスで約10〜約600マイクログラムの量で投与する、請求項25記載の方法。
【請求項29】
CVT−3146の量が約100〜約500マイクログラムである、請求項28記載の方法。
【請求項30】
CVT−3146の量が約400マイクログラムである、請求項28記載の方法。
【請求項31】
組成物が約10〜約30秒またはそれ以下で投与する、請求項28記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−98990(P2011−98990A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−34445(P2011−34445)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【分割の表示】特願2006−551022(P2006−551022)の分割
【原出願日】平成16年1月27日(2004.1.27)
【出願人】(504003226)ギリアード・パロ・アルト・インコーポレイテッド (62)
【氏名又は名称原語表記】Gilead Palo Alto,Inc.
【Fターム(参考)】