アトルバスタチンの塩形態
【課題】アトルバスタチンベネタミンまたはその水和物の結晶の提供。
【解決手段】X線粉末回析パターンおよび固体NMRスペクトルにより特徴付けられる[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸の新規な塩形態、ならびに、それらの製造方法および医薬組成物が記載され、この塩形態は高脂血症、高コレステロール血症、骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療剤として有用である。
【解決手段】X線粉末回析パターンおよび固体NMRスペクトルにより特徴付けられる[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸の新規な塩形態、ならびに、それらの製造方法および医薬組成物が記載され、この塩形態は高脂血症、高コレステロール血症、骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療剤として有用である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬として有用で、[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸という化学名で知られているアトルバスタチンの新規な塩形態、それらの製造および分離方法、それらの化合物および製薬的に受容可能な担体を含む医薬組成物、ならびに、そうした組成物を、高脂血症、高コレステロール血症、良性前立腺過形成、骨粗しょう症、およびアルツハイマー病に罹患した、ヒト患者を含む、患者の治療のために使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)からメバロネートへの変換は、コレステロール生合成経路の初期における律速段階である。この段階は酵素であるHMG−CoAレダクターゼにより触媒される。スタチン類はHMG−CoAレダクターゼがこの変換反応を触媒することを阻害する。したがって、スタチン類はまとめて強力な脂質降下剤である。
【0003】
アトルバスタチンは、現在、[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)三水和物という化学名および以下の式を有するリピトール(R)として販売されている:
【化1】
【0004】
一般名は、USAN(米国で採用される名称)によればアトルバスタチンカルシウムであり、そしてINN(国際一般的名称)によればアトルバスタチンである。USANの確立された指
針では塩は名称に含まれるが、INNの指針では塩は名称に含まれない。
【0005】
アトルバスタチンカルシウムはHMG−CoAレダクターゼの選択的、競合阻害剤である。したがって、アトルバスタチンカルシウムは強力な脂質降下化合物であり、それにより、脂質降下剤および/またはコレステロール降下剤として、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療において有用である。
【0006】
アトルバスタチンカルシウム、アトルバスタチンカルシウムの製剤、ならびにアトルバスタチンカルシウムを製造するための方法および主要な中間体を開示する多くの特許が発
行されている。それには、米国特許番号4,681,893; 5,273,995; 5,003,080; 5,097,045;
5,103,024; 5,124,482; 5,149,837; 5,155,251; 5,216,174; 5,245,047; 5,248,793;
5,280,126; 5,397,792; 5,342,952; 5,298,627; 5,446,054; 5,470,981; 5,489,690;
5,489,691; 5,510,488; 5,686,104; 5,998,633; 6,087,511; 6,126,971; 6,433,213; および6,476,235が含まれ、これらは参照により本願に組み入れられる。
【0007】
アトルバスタチンカルシウムは、結晶形、液晶形、非晶形および無定形で存在できる。
【0008】
アトルバスタチンカルシウムの結晶形は米国特許番号5,969,156;
6,121,461;および6,605,729で開示され、これらは参照により本願に組み入れられる。
【0009】
さらに多くの国際特許公開公報がアトルバスタチンカルシウムの結晶形、および無定形のアトルバスタチンカルシウムの製造方法を開示している。それには、WO 00/71116; WO 01/28999; WO 01/36384; WO 01/42209; WO 02/41834; WO
02/43667; WO 02/43732; WO 02/051804; WO 02/057228; WO 02/057229; WO 02/057274;
WO 02/059087; WO 02/072073; WO 02/083637; WO 02/083638; およびWO 02/089788が含まれる。
【0010】
アトルバスタチンはそのカルシウム塩、すなわち[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)として製造される。このカルシウム塩は、それによってアトルバスタチンを、経口投与のための、例えば錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤(lozenges)、粉剤、等において都合よく製剤化できるので、望ましい。
【0011】
米国特許5,273,995は、アトルバスタチンの、モノ−ナトリウム塩、モノ−カリウム塩
、ヘミ−カルシウム塩、N−メチルグルカミン塩、ヘミ−マグネシウム塩、ヘミ−亜鉛塩、および1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトール(N−メチルグルカミン)塩を開示している。
【0012】
また、米国特許5,273,995で開示された、アトルバスタチンの遊離酸はそれらのアトル
バスタチンの塩を製造するために使用できる。
【0013】
さらに、米国特許6,583,295B1は、一連のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤のアミン塩を開
示しており、それらはHMG−CoAレダクターゼの分離および/または精製の方法で使用できる。アトルバスタチンの第三級ブチルアミンおよびジシクロヘキシルアミン塩が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
我々は今回、意外にも驚くべきことに、所望の特性を有する、アンモニウム、ベネタミン(benethamine)、ベンザチン、ジベンジルアミン、ジエチルアミン、L−リシン、モ
ルフォリン、オールアミン(olamine)、ピペラジンおよび2−アミノ−2−メチルプロ
パン−1−オールの塩を含む、新規なアトルバスタチンの塩形態を発見した。我々はさらに、意外にも驚くべきことに、所望の特性を有する、エルブミン(erbumine)およびナトリウムとの塩を含むアトルバスタチンの新規な結晶形を発見した。それにより、これらの塩形態は製薬的に受容可能であり、そして医薬製剤を製造するために使用できる。したがって、本発明は、純粋で良好な安定性を有し、そして、従来のアトルバスタチンの塩形態に比べて有利な製剤化特性を有するアトルバスタチンの塩基性塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
したがって、本発明の第1の局面は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した30%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物を対象にする:
【表1】
【0016】
第2の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表2】
【0017】
第3の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率(ppm)で表した以下の固体13C核磁気共鳴(SSNMR)スペクトルにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチン
ベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
第4の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表5】
【0020】
第5の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した6%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表6】
【0021】
第6の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁気
共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表7】
【0022】
第7の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表8】
【0023】
第8の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した 12%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表9】
【0024】
第9の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した9%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表10】
【0025】
第10の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した13%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームCのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表11】
【0026】
第11の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表12】
【0027】
第12の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表13】
【0028】
第13の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表14】
【0029】
第14の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表15】
【0030】
第15の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表16】
【0031】
第16の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した6%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表17】
【0032】
第17の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表18】
【0033】
第18の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表19】
【0034】
第19の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した40%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンL−リシンおよびその水和物を対象にする:
【表20】
【0035】
第20の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した9%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表21】
【0036】
【表22】
【0037】
第21の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表23】
【0038】
第22の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表24】
【0039】
第23の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した15%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表25】
【0040】
第24の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表26】
【0041】
【表27】
【0042】
第25の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表28】
【0043】
第26の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンピペラジンおよびその水和物を対象にする:
【表29】
【0044】
第27の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定し た25%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンナトリウムおよびその水和物を対象にする:
【表30】
【0045】
第28の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表31】
【0046】
第29の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表32】
【0047】
【表33】
【0048】
第30の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表34】
【0049】
HMG−CoAレダクターゼの阻害剤として、アトルバスタチンの新規な塩形態は、脂質降下剤およびコレステロール降下剤として、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療において有用である。
【0050】
さらに本発明のさらなる実施態様は、上記の治療方法において単位投与剤形としてアトルバスタチン塩の有効量を投与するための医薬組成物である。最後に、本発明はアトルバスタチンの塩形態の製造方法を対象にする。
【0051】
本発明は、添付された図1〜30に関する後出の非限定的な実施例によりさらに記載され、簡単な説明は以下に示す。
【0052】
アトルバスタチンの新規な塩形態は、それらのX線粉末回析パターンおよび/または固形核磁気共鳴スペクトルによって特徴付けることができる。
【0053】
粉末X線回析
アトルバスタチン塩はその粉末X線回析パターンによって特徴付けられた。したがって、このX線回析パターンは、銅放射線(波長1:1.54056)を用いたブルッカーD5000回折計上で行った。管電圧およびアンペア数はそれぞれ40kVおよび50mAに設定した。ビームの開き(divergence)および散乱スリットは1mmに、そして受入スリットは0.6mmに設定し
た。回析された放射線はKevex PSI検出器で検出された。3.0から40 °2θまで2.4°/分
(1秒/0.04°ステップ)での1シータ(1θ)−2シータ(2θ)連続スキャンを用
いた。アルミナ標準を機器の配置構造をチェックするために解析した。データを収集し、そしてブルッカーアクシスソフトウエア第7.0版を用いて解析した。試料は石英容器の中
に入れて調製した。ブルッカー機器はジーメンスから購入し、したがってブルッカーD5000機器は実質的にジーメンスD5000と同じであることを注目すべきである。
【0054】
以下の表には、アトルバスタチン塩およびその水和物の2θおよび線強度(intensities of lines)を列記している。さらに、アトルバスタチン塩およびその水和物の個別の2θピークを列記している表もある。アトルバスタチン塩およびその水和物の2またはそれ以上の結晶形が存在する場合は、それぞれの形態が同定できそして他の結晶形からは、単一X線回析線、線の組み合わせ、または他の形態のX線粉末回析とは異なったパターンのいずれかにより識別できる。
【0055】
表1には、アトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>30%である全ての線の相対強度を列記している:
【表35】
【0056】
表2はアトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物の個別のピークを列記している:
【表36】
【0057】
表3はアトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表37】
【0058】
表4はアトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表38】
【0059】
表5はアトルバスタチンベンザチンのフォームA、BおよびCならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>9%である全ての線の相対強度を列記している:
【表39】
【0060】
表6はアトルバスタチンベンザチンのフォームA、BおよびCならびにその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表40】
【0061】
表7はアトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表41】
【0062】
【表42】
【0063】
表8はアトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する:
【表43】
【0064】
表9はアトルバスタチンジエチルアミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表44】
【0065】
表10はアトルバスタチンジエチルアミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表45】
【0066】
表11はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>6%である全ての線の相対強度を列記している:
【表46】
【0067】
表12はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表47】
【0068】
表13はアトルバスタチンL−リシンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>40%である全ての線の相対強度を列記している:
【表48】
【0069】
表14はアトルバスタチンジL−リシンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する:
【表49】
【0070】
表15はアトルバスタチンモルホリンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>9%である全ての線の相対強度を列記している:
【表50】
【0071】
【表51】
【0072】
表16はアトルバスタチンモルホリンおよびその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表52】
【0073】
表17はアトルバスタチンオールアミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>15%である全ての線の相対強度を列記している:
【表53】
【0074】
表18はアトルバスタチンオールアミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表54】
【0075】
表19はアトルバスタチンピペラジンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>20%である全ての線の相対強度を列記している:
【表55】
【0076】
表20はアトルバスタチンピペラジンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表56】
【0077】
表21はアトルバスタチンナトリウムおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>25%である全ての線の相対強度を列記している:
【表57】
【0078】
表22はアトルバスタチンナトリウムおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表58】
【0079】
表23はアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>20%である全ての線の相対強度を列記している:
【表59】
【0080】
表24はアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物の個別のピークを列記する。
【表60】
【0081】
固体核磁気共鳴
アトルバスタチンの新規な塩形態はまたそれらの固体核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けることができる。したがって、アトルバスタチンの塩形態の固体核磁気共鳴スペクトルは、ブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500 MHz NMR分光計上で行なわれた。
【0082】
19F
SSNMR
分析する試料それぞれについて、試料を約15mg、2.5mm ZrOスピンナー(spinner)中に密封した。1次元19Fスペクトルを、295Kおよび周囲圧力で、広口径のブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500 MHz NMR分光計中に位置している、ブルッカーバイオスピン2.5mm
BL交差分極化マジック角回転(CPMAS)プローブ上に収集した。試料をマジック角に置き、そしてプロトン由来の交差分極化なしで、2.5mmスピンナーの最大指定回転速度に
対応する35.0kHzで回転させた。速い回転速度は回転の側波帯の強度を最小化にし、そし
てプロトンからの19Fシグナルのほぼ完全な脱共役を与えた。スキャン数は、十分なシン
グル/ノイズ(S/N)を得るために、各試料について個別に調節した。典型的には、15
0回のスキャンが得られた。19F捕捉の前に、19F
緩和時間を反転回復技術により測定し
た。各試料のリサイクル遅延を次に、定量的なスペクトルの獲得を確実にするように、試料中の最長の19F 緩和時間の5倍に調節した。フッ素プローブのバックグラウンドを19F
シグナルの予備飽和化(presaturating)の後で各交互スキャンにおいて差し引いた。こ
のスペクトルは外部試料のトリフルオロ酢酸(水で50% V/Vに希釈した)を用いて、その共鳴を−76.54ppmに設定して、参照した。
【0083】
13C
SSNMR
分析する試料それぞれについて、試料を約80mg、4mm ZrOスピンナー中に密封した。1次元13Cスペクトルを、周囲圧力で、広口径のブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500
MHz NMR分光計中に位置している、ブルッカー4mm BL CPMASプローブ上に、295 Kで1H−13C CPMASを用いて収集した。試料を7mmスピンナーの最大指定回転速度に対応する15.0kHzで回転させた。速い回転速度は回転の側波帯の強度を最小化にした。シグナル感度を最適化するために、交差分極化接触時間を1.5msに調節し、そしてプロトン脱共役出力を100kHzに設定した。スキャン数は、十分なS/Nを得るために、各試料について個別に調節した。典型的には、1900回のスキャンが5秒のリサイクル遅延を伴って得られた。このスペクトルは外部試料のアダマンタンを用いて、その高磁場共鳴を29.5ppmに設定して、
参照した。
【0084】
表25および表25aは、アトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびフォームBならびにその水和物の13C NMR化学シフトを列記している:
【表61】
【0085】
【表62】
【0086】
【表63】
【0087】
表26は、フォームAのアトルバスタチンベネタミンの個別の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表64】
【0088】
表27は、フォームBのアトルバスタチンベネタミンの個別の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表65】
【0089】
表28および表28aは、アトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびフォームBならびにその水和物の19F NMR化学シフトを列記している:
【表66】
【0090】
【表67】
【0091】
表29は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表68】
【0092】
表30は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の個別の13C NMR化学
シフトを列記している:
【表69】
【0093】
表31は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の19F NMR化学シフト
を列記している:
【表70】
【0094】
表32はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記し
ている:
【表71】
【0095】
表33は、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表72】
【0096】
表34は、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の19F NMR化学シフトを列記
している:
【表73】
【0097】
表35は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記
している:
【表74】
【0098】
表36は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表75】
【0099】
表37は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の個別の19F NMR化学シフト
を列記している:
【表76】
【0100】
表38は、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表77】
【0101】
【表78】
【0102】
表39は、アトルバスタチンオールアミン及びその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表79】
【0103】
表40は、アトルバスタチンオールアミン及びその水和物の19F NMR化学シフトを列記
している:
【表80】
【0104】
表41は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記している:
【表81】
【0105】
【表82】
【0106】
表42は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール及びその水和物の個別の13C NMR化学シフトを列記している:
【表83】
【0107】
表43は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール及びその水和物の19F NMR化学シフトを列記している:
【表84】
【0108】
さらに、フォームAおよびBのアトルバスタチンベネタミン、アトルバスタチンジベンジルアミン、アトルバスタチンエルブミン、アトルバスタチンモルホリン、アトルバスタチンオールアミン、ならびにアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはこれらの塩の水和物は、X線粉末回析パターンまたは固体19F核磁気共鳴スペ
クトルによって特徴付けられることができる。例えば;
【0109】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、8.8、9.3、9.9、10.6、12.4,
および19.5を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンアンモニウムまたはこの水和物。
【0110】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.7、5.3、9.5、12.0、15.6、18.1、および19.9を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.2 および −114.2を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォーム
Aのアトルバスタチンベネタミンまたはこの水和物。
【0111】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.0、7.1、8.4、10.0、11.6、12.6、14.8および20.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.7および−114.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォー
ムBのアトルバスタチンベネタミンまたはこの水和物。
【0112】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:14.0および15.1を含むX線粉末回析
パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0113】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、10.2、14.4、15.8、18.6、21.8および23.3を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0114】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.9、6.9、7.9、9.7および12.8を含
むX線粉末回析パターンを有する、フォームCのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0115】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、18.7、19.8、20.7、21.3および25.8を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−107.8を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンジベンジルアミンまたはこの水和物。
【0116】
以下のものから成る群から選択される化合物:
(a)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:17.0、18.2、20.0、21.7およ
び23.0を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンまたはこの水和物;および
(b)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.1、11.5、15.3、17.4、20.5、23.2および27.6を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンまたはこの水和物。
【0117】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.4、7.3、9.5、17.8、19.2、20.0、22.2および24.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−110.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンエルブタミンまたはこの水和物。
【0118】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.7、9.8、17.1および24.0を含むX
線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンL−リシンまたはこの水和物。
【0119】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:9.7、16.0、18.9、19.6、20.8、22.1、23.9および25.0を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−117.6を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンモ ルホリンまたはこの水和物。
【0120】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.5、9.8、17.4、18.6、20.9、22.5
および24.1を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−118.7を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンオールアミンまたはこの水和物。
【0121】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、9.3、11.8、16.1および19.7を
含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンピペラジンまたはこの水和物。
【0122】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.4、4.9、7.6、8.0、9.9、18.9および19.7を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンナトリウムまたはこの水和物。
【0123】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.2、8.3、16.0、17.5、18.3、19.4
および19.7を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.6および−116.5を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバス
タチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはこの水和物。
【0124】
水和および/または溶媒和の程度にかかわらず、同等なX線粉末回析パターン、またはSSNMRを有する、本発明のアトルバスタチンの塩形態は、本発明の範囲に含まれる。
【0125】
本発明で記載されたアトルバスタチンの新規な塩形態は有利な特性を有する。例えば、ベネタミン塩、ベンザチン塩、ジベンジルアミン塩、ジエチルアミン塩、エルブミン塩およびモルホリン塩は、無水性、高融点で、同時に非吸湿性化合物であると考えられることが判明した。オールアミン塩および2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩は、同様に無水性で高融点であることが判明した。また、アトルバスタチンのジエチルアミン塩、エルブミン塩、モルホリン塩、オールアミン塩および2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩は、フォームIのアトルバスタチンカルシウム(米国特許番号5,969,156で開示された)に比べてより高い水溶性を示した。
【0126】
本発明は、アトルバスタチンの遊離酸(米国特許5,213,995)の以下の溶媒の1つ:ア
セトン、アセトニトリル、THF、1:1アセトン/水(v/v)、イソプロパノール(IPA)
、またはクロロホルム:の溶液の調製を含む、アトルバスタチンの塩形態の製造方法を提供する。カチオン性対イオン溶液を同一の溶媒中で0.5または1.0当量のいずれかを用いて製造した。水をいくつかの対イオンにその溶解性を増加させるために加えた。アトルバスタチン遊離酸溶液を攪拌しながらこの対イオン溶液に加えた。反応液を少なくとも48時間、周囲温度で攪拌した。固体を含む溶液を減圧濾過し、反応溶媒で洗浄し、そして周囲条件下で終夜、空気乾燥した。2週間後に至っても沈殿が生じていない場合は、溶液をゆっくりと蒸発させた。全ての試料は周囲温度で保存し、そして以下に記載のように特性分析された。
【0127】
【表85】
【0128】
【表86】
【0129】
本発明の化合物は広範囲にわたる各種の経口および非経口投与剤形として製造しそして投与できる。したがって、本発明の化合物は注射、すなわち静脈内、筋肉内、皮内、皮下、12指腸内、または腹腔内への注射により投与できる。また、本発明の化合物は、吸入、例えば経鼻により投与できる。さらに、本発明の化合物は経皮的に投与できる。
【0130】
本発明の化合物から医薬組成物を製造するために、製薬的に受容できる担体は固体または液体のいずれかであっていい。固体の調製物には、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、座剤、および分散性顆粒剤が含まれる。固形の担体は、希釈剤、矯味矯臭剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料として働く1またはそれ以上の物質を含むことができる。
【0131】
粉剤では、担体は、微細に砕かれた活性成分と混合物となる微細に砕かれた固体である。
【0132】
錠剤では、活性成分は、必要な結合特性を適切な比率で有する担体と混合され、そして所望の形状とサイズに圧縮される。
【0133】
粉剤および錠剤は、好ましくは2または10から約70%の活性成分を含んでいる。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバター等である。「調製物(preparation)」という表現は、活性成分が、他の担体と共にまたは含まないで、担体に囲ま
れるように関連しているカプセル剤を提供する担体としてのカプセル化材料と活性化合物との製剤を含む。同様に、カシェ剤およびロゼンジ剤も含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジ剤は、経口投与に適した固体投与剤形として用いることができる。
【0134】
坐剤の製造のためには、低融点ワックス、例えば脂肪酸グリセリド混合物またはカカオバターを最初に融解し、そして活性化合物をその中に、例えば攪拌しながら均質に分散させる。融解した均質混合物は次に都合のよいサイズの流し型に注ぎ入れ、冷却させ、そしてそれにより固化させる。
【0135】
液体形態の調製物には、溶液、懸濁液、滞留性浣腸剤、および乳剤が含まれ、例えば水または水プロピレングリコール溶液が含まれる。非経口注射のためには、液体調製物は、水性ポリエチレングリコール溶液の溶液中で製剤化される。
【0136】
経口用途に適した水性懸濁液は、活性成分を水に溶解し、所望の適切な発色剤、矯味矯臭剤、安定化剤および増粘剤を加えて製造できる。
【0137】
経口用途に適した水性溶液は、微細に分断した活性成分を、粘性材料、例えば天然または合成ゴム類、樹脂類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の周知の懸濁化剤と共に、水中に分散させて作ることができる。
【0138】
使用直前に、経口投与のための液体形態製剤に変換されるための、固形形態製剤もまた含まれる。そうした液体の形態は、溶液、懸濁液および乳濁液を含む。これらの製剤には、活性成分に加えて、発色剤、矯味矯臭剤、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味剤、分散剤、増粘剤、安定剤等を含んでもいい。
【0139】
医薬製剤は好ましくは単位投与剤形である。そうした形態では、製剤は活性成分の適切な量を含んでいる単位用量に分割される。単位投与剤形は包装した製剤であってもよく、この包装品は分離した量の製剤、例えば包装の錠剤、カプセル剤およびバイアルまたはアンプル中の粉剤を含んでいる。単位投与剤形はまたはカプセル剤、錠剤、カシェ剤またはロゼンジ剤であってもよく、または包装形態のそれらのどれかの適当な数であってもいい。
【0140】
単位用量製剤中の活性成分の量は、特定の適用および活性成分の効力に応じて、0.5mg
〜100mg、好ましくは2.5mg〜80mgに変更または調整できる。組成物は、必要ならば、他の相性が良い治療剤を含むこともできる。
【0141】
高脂血症および/または高コレステロール血症の薬剤、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療の薬剤として使用する場合に、本発明の製剤方法で利用されるアトルバスタチンの塩形態は、一日約2.5mg〜約80mgの初期投与量で投
与される。約2.5mgから約20mgの一日投与量の範囲が好ましい。しかしながら、この投与
量は、患者の要望、治療される症状の重篤度、および用いられる化合物に応じて変更できる。特定の状況での適切な投与量の決定は、当該分野の技術の範囲内である。一般に、治療は、化合物の最適用量より少ない低用量で開始される。その後に、所与の環境下で最適効果が達成されるまで、投与量を少しずつ増量していく。使いやすさのために、必要ならば、一日総用量は一日の間にいくつかの部分に分けて投与される。
【0142】
以下の非限定的な実施例で、本発明の化合物を製造するための発明者の好ましい方法を説明する。
【0143】
〔実施例1〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、アンモニウム塩(アトルバスタチンアンモニウム)
アトルバスタチンのアンモニウム塩はアセトニトリル(ACN)中のアトルバスタチン遊
離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.634g)を調製して合成した。
溶液は、水酸化アンモニウム(1.0当量)の12.04mgをアセトニトリル(0.5mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.24mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが形成された場合は、追加のアセトニトリルおよび水を必要に応じて加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンアンモニウムを得た。
【0144】
〔実施例2〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(アトルバスタチンベネタミン)
方法A:
アトルバスタチンのベネタミン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(ベネタミン)の溶液は、378.59mg(1.0当量
)をアセトニトリル(10mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベネタミンのフォームAを得た。
【0145】
方法B:
アトルバスタチンのベネタミン塩(フォームB)は2−プロパノール(IPA)中のアト
ルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのIPA中に1g)を調製して合成した。N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(ベネタミン)の溶液は、388.68mg(1.1当量)を2−プロパノール(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ベネタミン塩の種結晶を加えた。この混合物を窒素気流下で湿潤固形物になるまで減少させ、そして得られた固形物を2−プロパノール(40mL)中でスラリーにした。周囲温度で7日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物を2−プロパノール(25mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベネタミンのフォームBを得た。
【0146】
〔実施例3〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン
(アトルバスタチンベンザチン)
方法A:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。
N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン(ベンザチン)の溶液は、220.64mg(0.5当量)をアセトニトリル(80mL)および水(20mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベンザチンのフォームAを
得た。
【0147】
方法B:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームB)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン(ベンザチン)の溶液は、220.64mg(0.5当量)をアセトニトリル(80mL)および水(20mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、アトルバスタチンベンザチンのフォームBを得た。この方法は、試料をオーブンで乾燥させないこと以外は、上記のものと同一であることに注目する。
【0148】
方法C:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームC)は、フォームAのアトルバスタチンベンザチンを脱イオン水の3mLにその溶解度より過剰に加えることで合成した。スラリーを室温で2日間攪拌し、減圧濾過で分離し、そして周囲条件下で乾燥し、フォームCのアトルバスタチンベンザチンを得た。
【0149】
〔実施例4〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−(フェニルメチル)ベンゼンメタンアミン(アトルバスタチンジベンジルアミン)
アトルバスタチンのジベンジルアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。ジベンジルアミンの溶液は、351.05mg(1.0当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加え(100mL)、固形物を
攪拌したままにした。周囲温度で4日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンジベンジルアミンを得た。
【0150】
〔実施例5〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−エチルエタンアミン(アトルバスタチンジエチルアミン)方法A:
アトルバスタチンのジエチルアミン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成し
た。ジエチルアミンの溶液は、132.33mg(1.0当量)をアセトニトリル(20mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンジエチルアミンのフォームAを得た。
【0151】
方法B: アトルバスタチンのジエチルアミン塩(フォームB)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。ジエチルアミンの溶液は、132.33mg(1.0当量)をアセトニトリル(20mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、アトルバスタチンジエチルアミンのフォームBを得た。この方法は、試料をオーブンで乾燥させないこと以外は、上記のものと同一であることに注目する。
【0152】
〔実施例6〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、第三級ブチルアミン(アトルバスタチンエルブミン)
アトルバスタチンのエルブミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。第三級ブチルアミン(エルブミン)の溶液は、128.00mg(1.0当量)をアセトニトリル(10mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに120mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲
温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンエルブミンを得た。
【0153】
〔実施例7〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、L−リシン(アトルバスタチンL−リシン)
アトルバスタチンのL−リシン塩はイソプロピルアルコール(IPA)中のアトルバスタ
チン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(50mLのIPA中に2.577g)を調製して合成
した。L−リシンの溶液は、28.0mg(1.0当量)をイソプロピルアルコール(1mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.08mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で7日間の攪拌の後、0.45μm
ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をIPAで洗浄し、次に周囲温度
で空気乾燥してアトルバスタチンL−リシンを得た。
【0154】
〔実施例8〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、テトラヒドロ−2H−1,4−オキサジン(アトルバスタチンモルホリン)
アトルバスタチンのモルホリン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。モルホリンの溶液は、160.28mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.24mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。塩が生成しないので、この溶液をN2下で、白色固形物が形成されるまで蒸発した。次にアセトニトリルを固形物に加え(50mL)、固形物を攪拌したままにした。周囲温度で3日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(25mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンモルホリンを得た。
【0155】
〔実施例9〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、2−アミノエタノール(アトルバスタチンオールアミン)
方法A:
アトルバスタチンのオールアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.8g)を調製して合成した。オールアミ
ンの溶液は、15.0mg(〜2.7当量)をアセトニトリル(0.5mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(3.0mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲル
が生成した時には、追加のアセトニトリルを必要に応じて加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンオールアミンを得た。
【0156】
方法B:
アトルバスタチンのオールアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。2−アミノエタノール(オールアミン)の溶液は、139.77mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。オールアミン塩の種結晶を加えた。その間、さらにアセトニトリルを、攪拌を助けるために加え(300mL)、そして固形物を攪拌するままにしておいた。周囲温度で4日
間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて2日間乾燥させ、アトルバスタチンオールアミンを得た。
【0157】
〔実施例10〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、ピペラジン(アトルバスタチンピペラジン)
アトルバスタチンのピペラジン塩はイソプロピルアルコール中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(50mLのIPA中に2.577g)を調製して合成した。ピ
ペラジンの溶液は、14.4mg(1.0当量)をイソプロピルアルコール(1mL)に溶解して調
製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.85mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で7日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をイソプロピルアルコールで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンピペラジンを得た。
【0158】
〔実施例11〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、ナトリウム(アトルバスタチンナトリウム)
アトルバスタチンのナトリウム塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.634g)を調製して合成した。溶液は、水
酸化ナトリウムの2.67mg(1.0当量)をアセトニトリルの0.5mLおよび水0.05mLに溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.55mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが生成したときは、必要に応じて追加のアセトニトリルおよび水を加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンナトリウムを得た。
【0159】
〔実施例12〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール)
方法A:
アトルバスタチンの2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.8g)
を調製して合成した。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの溶液は、6.1mg(
1当量)の2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを0.5mLのアセトニトリルに溶
解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.21mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが生成したときは、必要に応じて追加のアセトニトリルを加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを得た。
【0160】
方法B:
アトルバスタチンの2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの溶液は、173.08mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩の種結晶を加えた。その間、さらにアセトニトリルを、攪拌を助けるために加え(100mL)、そして固形物を攪拌するままにしておいた。周囲温度で4日間の攪拌の後、
紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて2日間乾燥させ、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを得た。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンアンモニウムのデフラクトグラム。
【図2】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンベネタミンのデフラクトグラム。
【図3】フォームAのアトルバスタチンベネタミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図4】フォームAのアトルバスタチンベネタミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図5】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンベネタミンのデフラクトグラム。
【図6】フォームBのアトルバスタチンベネタミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図7】フォームBのアトルバスタチンベネタミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図8】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図9】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図10】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームCのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図11】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンジベンジルアミンのデフラクトグラム。
【図12】アトルバスタチンベンジルアミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図13】アトルバスタチンベンジルアミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図14】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンジエチルアミンのデフラクトグラム。
【図15】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンジエチルアミンのデフラクトグラム。
【図16】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンエルブミンのデフラクトグラム。
【図17】アトルバスタチンエルブミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図18】アトルバスタチンエルブミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図19】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンL−リシンのデフラクトグラム。
【図20】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンモルホリンのデフラクトグラム。
【図21】アトルバスタチンモルホリンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図22】アトルバスタチンモルホリンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図23】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンオールアミンのデフラクトグラム。
【図24】アトルバスタチンオールアミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図25】アトルバスタチンオールアミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図26】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンピペラジンのデフラクトグラム。
【図27】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンナトリウムのデフラクトグラム。
【図28】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールのデフラクトグラム。
【図29】アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図30】アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬として有用で、[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸という化学名で知られているアトルバスタチンの新規な塩形態、それらの製造および分離方法、それらの化合物および製薬的に受容可能な担体を含む医薬組成物、ならびに、そうした組成物を、高脂血症、高コレステロール血症、良性前立腺過形成、骨粗しょう症、およびアルツハイマー病に罹患した、ヒト患者を含む、患者の治療のために使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)からメバロネートへの変換は、コレステロール生合成経路の初期における律速段階である。この段階は酵素であるHMG−CoAレダクターゼにより触媒される。スタチン類はHMG−CoAレダクターゼがこの変換反応を触媒することを阻害する。したがって、スタチン類はまとめて強力な脂質降下剤である。
【0003】
アトルバスタチンは、現在、[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)三水和物という化学名および以下の式を有するリピトール(R)として販売されている:
【化1】
【0004】
一般名は、USAN(米国で採用される名称)によればアトルバスタチンカルシウムであり、そしてINN(国際一般的名称)によればアトルバスタチンである。USANの確立された指
針では塩は名称に含まれるが、INNの指針では塩は名称に含まれない。
【0005】
アトルバスタチンカルシウムはHMG−CoAレダクターゼの選択的、競合阻害剤である。したがって、アトルバスタチンカルシウムは強力な脂質降下化合物であり、それにより、脂質降下剤および/またはコレステロール降下剤として、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療において有用である。
【0006】
アトルバスタチンカルシウム、アトルバスタチンカルシウムの製剤、ならびにアトルバスタチンカルシウムを製造するための方法および主要な中間体を開示する多くの特許が発
行されている。それには、米国特許番号4,681,893; 5,273,995; 5,003,080; 5,097,045;
5,103,024; 5,124,482; 5,149,837; 5,155,251; 5,216,174; 5,245,047; 5,248,793;
5,280,126; 5,397,792; 5,342,952; 5,298,627; 5,446,054; 5,470,981; 5,489,690;
5,489,691; 5,510,488; 5,686,104; 5,998,633; 6,087,511; 6,126,971; 6,433,213; および6,476,235が含まれ、これらは参照により本願に組み入れられる。
【0007】
アトルバスタチンカルシウムは、結晶形、液晶形、非晶形および無定形で存在できる。
【0008】
アトルバスタチンカルシウムの結晶形は米国特許番号5,969,156;
6,121,461;および6,605,729で開示され、これらは参照により本願に組み入れられる。
【0009】
さらに多くの国際特許公開公報がアトルバスタチンカルシウムの結晶形、および無定形のアトルバスタチンカルシウムの製造方法を開示している。それには、WO 00/71116; WO 01/28999; WO 01/36384; WO 01/42209; WO 02/41834; WO
02/43667; WO 02/43732; WO 02/051804; WO 02/057228; WO 02/057229; WO 02/057274;
WO 02/059087; WO 02/072073; WO 02/083637; WO 02/083638; およびWO 02/089788が含まれる。
【0010】
アトルバスタチンはそのカルシウム塩、すなわち[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)として製造される。このカルシウム塩は、それによってアトルバスタチンを、経口投与のための、例えば錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤(lozenges)、粉剤、等において都合よく製剤化できるので、望ましい。
【0011】
米国特許5,273,995は、アトルバスタチンの、モノ−ナトリウム塩、モノ−カリウム塩
、ヘミ−カルシウム塩、N−メチルグルカミン塩、ヘミ−マグネシウム塩、ヘミ−亜鉛塩、および1−デオキシ−1−(メチルアミノ)−D−グルシトール(N−メチルグルカミン)塩を開示している。
【0012】
また、米国特許5,273,995で開示された、アトルバスタチンの遊離酸はそれらのアトル
バスタチンの塩を製造するために使用できる。
【0013】
さらに、米国特許6,583,295B1は、一連のHMG−CoAレダクターゼ阻害剤のアミン塩を開
示しており、それらはHMG−CoAレダクターゼの分離および/または精製の方法で使用できる。アトルバスタチンの第三級ブチルアミンおよびジシクロヘキシルアミン塩が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
我々は今回、意外にも驚くべきことに、所望の特性を有する、アンモニウム、ベネタミン(benethamine)、ベンザチン、ジベンジルアミン、ジエチルアミン、L−リシン、モ
ルフォリン、オールアミン(olamine)、ピペラジンおよび2−アミノ−2−メチルプロ
パン−1−オールの塩を含む、新規なアトルバスタチンの塩形態を発見した。我々はさらに、意外にも驚くべきことに、所望の特性を有する、エルブミン(erbumine)およびナトリウムとの塩を含むアトルバスタチンの新規な結晶形を発見した。それにより、これらの塩形態は製薬的に受容可能であり、そして医薬製剤を製造するために使用できる。したがって、本発明は、純粋で良好な安定性を有し、そして、従来のアトルバスタチンの塩形態に比べて有利な製剤化特性を有するアトルバスタチンの塩基性塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
したがって、本発明の第1の局面は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した30%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物を対象にする:
【表1】
【0016】
第2の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表2】
【0017】
第3の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率(ppm)で表した以下の固体13C核磁気共鳴(SSNMR)スペクトルにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチン
ベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表3】
【0018】
【表4】
【0019】
第4の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表5】
【0020】
第5の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した6%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表6】
【0021】
第6の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁気
共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表7】
【0022】
第7の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベネタミンおよびその水和物を対象にする:
【表8】
【0023】
第8の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した 12%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表9】
【0024】
第9の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した9%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表10】
【0025】
第10の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した13%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームCのアトルバスタチンベンザチンおよびその水和物を対象にする:
【表11】
【0026】
第11の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表12】
【0027】
第12の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表13】
【0028】
第13の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表14】
【0029】
第14の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表15】
【0030】
第15の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した8%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンおよびその水和物を対象にする:
【表16】
【0031】
第16の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した6%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表17】
【0032】
第17の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表18】
【0033】
第18の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物を対象にする:
【表19】
【0034】
第19の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した40%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンL−リシンおよびその水和物を対象にする:
【表20】
【0035】
第20の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した9%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表21】
【0036】
【表22】
【0037】
第21の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表23】
【0038】
第22の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物を対象にする:
【表24】
【0039】
第23の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した15%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表25】
【0040】
第24の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表26】
【0041】
【表27】
【0042】
第25の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物を対象にする:
【表28】
【0043】
第26の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンピペラジンおよびその水和物を対象にする:
【表29】
【0044】
第27の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定し た25%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチンナトリウムおよびその水和物を対象にする:
【表30】
【0045】
第28の局面において、本発明は、CuKα放射を用いたブルッカーD5000回折計で測定した20%超の相対強度と2θにより表した以下のX線粉末回析パターンにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表31】
【0046】
第29の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体13C核磁
気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表32】
【0047】
【表33】
【0048】
第30の局面において、本発明は、化学シフトを百万分率で表した以下の固体19F核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けられる、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物を対象にする:
【表34】
【0049】
HMG−CoAレダクターゼの阻害剤として、アトルバスタチンの新規な塩形態は、脂質降下剤およびコレステロール降下剤として、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療において有用である。
【0050】
さらに本発明のさらなる実施態様は、上記の治療方法において単位投与剤形としてアトルバスタチン塩の有効量を投与するための医薬組成物である。最後に、本発明はアトルバスタチンの塩形態の製造方法を対象にする。
【0051】
本発明は、添付された図1〜30に関する後出の非限定的な実施例によりさらに記載され、簡単な説明は以下に示す。
【0052】
アトルバスタチンの新規な塩形態は、それらのX線粉末回析パターンおよび/または固形核磁気共鳴スペクトルによって特徴付けることができる。
【0053】
粉末X線回析
アトルバスタチン塩はその粉末X線回析パターンによって特徴付けられた。したがって、このX線回析パターンは、銅放射線(波長1:1.54056)を用いたブルッカーD5000回折計上で行った。管電圧およびアンペア数はそれぞれ40kVおよび50mAに設定した。ビームの開き(divergence)および散乱スリットは1mmに、そして受入スリットは0.6mmに設定し
た。回析された放射線はKevex PSI検出器で検出された。3.0から40 °2θまで2.4°/分
(1秒/0.04°ステップ)での1シータ(1θ)−2シータ(2θ)連続スキャンを用
いた。アルミナ標準を機器の配置構造をチェックするために解析した。データを収集し、そしてブルッカーアクシスソフトウエア第7.0版を用いて解析した。試料は石英容器の中
に入れて調製した。ブルッカー機器はジーメンスから購入し、したがってブルッカーD5000機器は実質的にジーメンスD5000と同じであることを注目すべきである。
【0054】
以下の表には、アトルバスタチン塩およびその水和物の2θおよび線強度(intensities of lines)を列記している。さらに、アトルバスタチン塩およびその水和物の個別の2θピークを列記している表もある。アトルバスタチン塩およびその水和物の2またはそれ以上の結晶形が存在する場合は、それぞれの形態が同定できそして他の結晶形からは、単一X線回析線、線の組み合わせ、または他の形態のX線粉末回析とは異なったパターンのいずれかにより識別できる。
【0055】
表1には、アトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>30%である全ての線の相対強度を列記している:
【表35】
【0056】
表2はアトルバスタチンアンモニウムおよびその水和物の個別のピークを列記している:
【表36】
【0057】
表3はアトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表37】
【0058】
表4はアトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表38】
【0059】
表5はアトルバスタチンベンザチンのフォームA、BおよびCならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>9%である全ての線の相対強度を列記している:
【表39】
【0060】
表6はアトルバスタチンベンザチンのフォームA、BおよびCならびにその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表40】
【0061】
表7はアトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表41】
【0062】
【表42】
【0063】
表8はアトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する:
【表43】
【0064】
表9はアトルバスタチンジエチルアミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>8%である全ての線の相対強度を列記している:
【表44】
【0065】
表10はアトルバスタチンジエチルアミンのフォームAおよびBならびにその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表45】
【0066】
表11はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>6%である全ての線の相対強度を列記している:
【表46】
【0067】
表12はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表47】
【0068】
表13はアトルバスタチンL−リシンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>40%である全ての線の相対強度を列記している:
【表48】
【0069】
表14はアトルバスタチンジL−リシンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する:
【表49】
【0070】
表15はアトルバスタチンモルホリンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>9%である全ての線の相対強度を列記している:
【表50】
【0071】
【表51】
【0072】
表16はアトルバスタチンモルホリンおよびその水和物について、個別の2θピークを列記している。
【表52】
【0073】
表17はアトルバスタチンオールアミンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>15%である全ての線の相対強度を列記している:
【表53】
【0074】
表18はアトルバスタチンオールアミンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表54】
【0075】
表19はアトルバスタチンピペラジンおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>20%である全ての線の相対強度を列記している:
【表55】
【0076】
表20はアトルバスタチンピペラジンおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表56】
【0077】
表21はアトルバスタチンナトリウムおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>25%である全ての線の相対強度を列記している:
【表57】
【0078】
表22はアトルバスタチンナトリウムおよびその水和物の個別の2θピークを列記する。
【表58】
【0079】
表23はアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物について、2θおよび試料中で相対強度が>20%である全ての線の相対強度を列記している:
【表59】
【0080】
表24はアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物の個別のピークを列記する。
【表60】
【0081】
固体核磁気共鳴
アトルバスタチンの新規な塩形態はまたそれらの固体核磁気共鳴スペクトルにより特徴付けることができる。したがって、アトルバスタチンの塩形態の固体核磁気共鳴スペクトルは、ブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500 MHz NMR分光計上で行なわれた。
【0082】
19F
SSNMR
分析する試料それぞれについて、試料を約15mg、2.5mm ZrOスピンナー(spinner)中に密封した。1次元19Fスペクトルを、295Kおよび周囲圧力で、広口径のブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500 MHz NMR分光計中に位置している、ブルッカーバイオスピン2.5mm
BL交差分極化マジック角回転(CPMAS)プローブ上に収集した。試料をマジック角に置き、そしてプロトン由来の交差分極化なしで、2.5mmスピンナーの最大指定回転速度に
対応する35.0kHzで回転させた。速い回転速度は回転の側波帯の強度を最小化にし、そし
てプロトンからの19Fシグナルのほぼ完全な脱共役を与えた。スキャン数は、十分なシン
グル/ノイズ(S/N)を得るために、各試料について個別に調節した。典型的には、15
0回のスキャンが得られた。19F捕捉の前に、19F
緩和時間を反転回復技術により測定し
た。各試料のリサイクル遅延を次に、定量的なスペクトルの獲得を確実にするように、試料中の最長の19F 緩和時間の5倍に調節した。フッ素プローブのバックグラウンドを19F
シグナルの予備飽和化(presaturating)の後で各交互スキャンにおいて差し引いた。こ
のスペクトルは外部試料のトリフルオロ酢酸(水で50% V/Vに希釈した)を用いて、その共鳴を−76.54ppmに設定して、参照した。
【0083】
13C
SSNMR
分析する試料それぞれについて、試料を約80mg、4mm ZrOスピンナー中に密封した。1次元13Cスペクトルを、周囲圧力で、広口径のブルッカー・バイオスピン・アバンスDSX 500
MHz NMR分光計中に位置している、ブルッカー4mm BL CPMASプローブ上に、295 Kで1H−13C CPMASを用いて収集した。試料を7mmスピンナーの最大指定回転速度に対応する15.0kHzで回転させた。速い回転速度は回転の側波帯の強度を最小化にした。シグナル感度を最適化するために、交差分極化接触時間を1.5msに調節し、そしてプロトン脱共役出力を100kHzに設定した。スキャン数は、十分なS/Nを得るために、各試料について個別に調節した。典型的には、1900回のスキャンが5秒のリサイクル遅延を伴って得られた。このスペクトルは外部試料のアダマンタンを用いて、その高磁場共鳴を29.5ppmに設定して、
参照した。
【0084】
表25および表25aは、アトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびフォームBならびにその水和物の13C NMR化学シフトを列記している:
【表61】
【0085】
【表62】
【0086】
【表63】
【0087】
表26は、フォームAのアトルバスタチンベネタミンの個別の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表64】
【0088】
表27は、フォームBのアトルバスタチンベネタミンの個別の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表65】
【0089】
表28および表28aは、アトルバスタチンベネタミンのフォームAおよびフォームBならびにその水和物の19F NMR化学シフトを列記している:
【表66】
【0090】
【表67】
【0091】
表29は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表68】
【0092】
表30は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の個別の13C NMR化学
シフトを列記している:
【表69】
【0093】
表31は、アトルバスタチンジベンジルアミンおよびその水和物の19F NMR化学シフト
を列記している:
【表70】
【0094】
表32はアトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記し
ている:
【表71】
【0095】
表33は、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表72】
【0096】
表34は、アトルバスタチンエルブミンおよびその水和物の19F NMR化学シフトを列記
している:
【表73】
【0097】
表35は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記
している:
【表74】
【0098】
表36は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表75】
【0099】
表37は、アトルバスタチンモルホリンおよびその水和物の個別の19F NMR化学シフト
を列記している:
【表76】
【0100】
表38は、アトルバスタチンオールアミンおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列
記している:
【表77】
【0101】
【表78】
【0102】
表39は、アトルバスタチンオールアミン及びその水和物の個別の13C NMR化学シフト
を列記している:
【表79】
【0103】
表40は、アトルバスタチンオールアミン及びその水和物の19F NMR化学シフトを列記
している:
【表80】
【0104】
表41は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールおよびその水和物の13C NMR化学シフトを列記している:
【表81】
【0105】
【表82】
【0106】
表42は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール及びその水和物の個別の13C NMR化学シフトを列記している:
【表83】
【0107】
表43は、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール及びその水和物の19F NMR化学シフトを列記している:
【表84】
【0108】
さらに、フォームAおよびBのアトルバスタチンベネタミン、アトルバスタチンジベンジルアミン、アトルバスタチンエルブミン、アトルバスタチンモルホリン、アトルバスタチンオールアミン、ならびにアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはこれらの塩の水和物は、X線粉末回析パターンまたは固体19F核磁気共鳴スペ
クトルによって特徴付けられることができる。例えば;
【0109】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、8.8、9.3、9.9、10.6、12.4,
および19.5を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンアンモニウムまたはこの水和物。
【0110】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.7、5.3、9.5、12.0、15.6、18.1、および19.9を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.2 および −114.2を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォーム
Aのアトルバスタチンベネタミンまたはこの水和物。
【0111】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.0、7.1、8.4、10.0、11.6、12.6、14.8および20.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.7および−114.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォー
ムBのアトルバスタチンベネタミンまたはこの水和物。
【0112】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:14.0および15.1を含むX線粉末回析
パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0113】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、10.2、14.4、15.8、18.6、21.8および23.3を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0114】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.9、6.9、7.9、9.7および12.8を含
むX線粉末回析パターンを有する、フォームCのアトルバスタチンベンザチンまたはこの水和物。
【0115】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、18.7、19.8、20.7、21.3および25.8を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−107.8を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンジベンジルアミンまたはこの水和物。
【0116】
以下のものから成る群から選択される化合物:
(a)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:17.0、18.2、20.0、21.7およ
び23.0を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンまたはこの水和物;および
(b)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.1、11.5、15.3、17.4、20.5、23.2および27.6を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンまたはこの水和物。
【0117】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.4、7.3、9.5、17.8、19.2、20.0、22.2および24.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−110.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンエルブタミンまたはこの水和物。
【0118】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.7、9.8、17.1および24.0を含むX
線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンL−リシンまたはこの水和物。
【0119】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:9.7、16.0、18.9、19.6、20.8、22.1、23.9および25.0を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−117.6を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンモ ルホリンまたはこの水和物。
【0120】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.5、9.8、17.4、18.6、20.9、22.5
および24.1を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−118.7を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンオールアミンまたはこの水和物。
【0121】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、9.3、11.8、16.1および19.7を
含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンピペラジンまたはこの水和物。
【0122】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.4、4.9、7.6、8.0、9.9、18.9および19.7を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンナトリウムまたはこの水和物。
【0123】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.2、8.3、16.0、17.5、18.3、19.4
および19.7を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.6および−116.5を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバス
タチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはこの水和物。
【0124】
水和および/または溶媒和の程度にかかわらず、同等なX線粉末回析パターン、またはSSNMRを有する、本発明のアトルバスタチンの塩形態は、本発明の範囲に含まれる。
【0125】
本発明で記載されたアトルバスタチンの新規な塩形態は有利な特性を有する。例えば、ベネタミン塩、ベンザチン塩、ジベンジルアミン塩、ジエチルアミン塩、エルブミン塩およびモルホリン塩は、無水性、高融点で、同時に非吸湿性化合物であると考えられることが判明した。オールアミン塩および2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩は、同様に無水性で高融点であることが判明した。また、アトルバスタチンのジエチルアミン塩、エルブミン塩、モルホリン塩、オールアミン塩および2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩は、フォームIのアトルバスタチンカルシウム(米国特許番号5,969,156で開示された)に比べてより高い水溶性を示した。
【0126】
本発明は、アトルバスタチンの遊離酸(米国特許5,213,995)の以下の溶媒の1つ:ア
セトン、アセトニトリル、THF、1:1アセトン/水(v/v)、イソプロパノール(IPA)
、またはクロロホルム:の溶液の調製を含む、アトルバスタチンの塩形態の製造方法を提供する。カチオン性対イオン溶液を同一の溶媒中で0.5または1.0当量のいずれかを用いて製造した。水をいくつかの対イオンにその溶解性を増加させるために加えた。アトルバスタチン遊離酸溶液を攪拌しながらこの対イオン溶液に加えた。反応液を少なくとも48時間、周囲温度で攪拌した。固体を含む溶液を減圧濾過し、反応溶媒で洗浄し、そして周囲条件下で終夜、空気乾燥した。2週間後に至っても沈殿が生じていない場合は、溶液をゆっくりと蒸発させた。全ての試料は周囲温度で保存し、そして以下に記載のように特性分析された。
【0127】
【表85】
【0128】
【表86】
【0129】
本発明の化合物は広範囲にわたる各種の経口および非経口投与剤形として製造しそして投与できる。したがって、本発明の化合物は注射、すなわち静脈内、筋肉内、皮内、皮下、12指腸内、または腹腔内への注射により投与できる。また、本発明の化合物は、吸入、例えば経鼻により投与できる。さらに、本発明の化合物は経皮的に投与できる。
【0130】
本発明の化合物から医薬組成物を製造するために、製薬的に受容できる担体は固体または液体のいずれかであっていい。固体の調製物には、粉剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、カシェ剤、座剤、および分散性顆粒剤が含まれる。固形の担体は、希釈剤、矯味矯臭剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁化剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、またはカプセル化材料として働く1またはそれ以上の物質を含むことができる。
【0131】
粉剤では、担体は、微細に砕かれた活性成分と混合物となる微細に砕かれた固体である。
【0132】
錠剤では、活性成分は、必要な結合特性を適切な比率で有する担体と混合され、そして所望の形状とサイズに圧縮される。
【0133】
粉剤および錠剤は、好ましくは2または10から約70%の活性成分を含んでいる。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバター等である。「調製物(preparation)」という表現は、活性成分が、他の担体と共にまたは含まないで、担体に囲ま
れるように関連しているカプセル剤を提供する担体としてのカプセル化材料と活性化合物との製剤を含む。同様に、カシェ剤およびロゼンジ剤も含まれる。錠剤、粉剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤、およびロゼンジ剤は、経口投与に適した固体投与剤形として用いることができる。
【0134】
坐剤の製造のためには、低融点ワックス、例えば脂肪酸グリセリド混合物またはカカオバターを最初に融解し、そして活性化合物をその中に、例えば攪拌しながら均質に分散させる。融解した均質混合物は次に都合のよいサイズの流し型に注ぎ入れ、冷却させ、そしてそれにより固化させる。
【0135】
液体形態の調製物には、溶液、懸濁液、滞留性浣腸剤、および乳剤が含まれ、例えば水または水プロピレングリコール溶液が含まれる。非経口注射のためには、液体調製物は、水性ポリエチレングリコール溶液の溶液中で製剤化される。
【0136】
経口用途に適した水性懸濁液は、活性成分を水に溶解し、所望の適切な発色剤、矯味矯臭剤、安定化剤および増粘剤を加えて製造できる。
【0137】
経口用途に適した水性溶液は、微細に分断した活性成分を、粘性材料、例えば天然または合成ゴム類、樹脂類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の周知の懸濁化剤と共に、水中に分散させて作ることができる。
【0138】
使用直前に、経口投与のための液体形態製剤に変換されるための、固形形態製剤もまた含まれる。そうした液体の形態は、溶液、懸濁液および乳濁液を含む。これらの製剤には、活性成分に加えて、発色剤、矯味矯臭剤、安定剤、緩衝剤、人工および天然甘味剤、分散剤、増粘剤、安定剤等を含んでもいい。
【0139】
医薬製剤は好ましくは単位投与剤形である。そうした形態では、製剤は活性成分の適切な量を含んでいる単位用量に分割される。単位投与剤形は包装した製剤であってもよく、この包装品は分離した量の製剤、例えば包装の錠剤、カプセル剤およびバイアルまたはアンプル中の粉剤を含んでいる。単位投与剤形はまたはカプセル剤、錠剤、カシェ剤またはロゼンジ剤であってもよく、または包装形態のそれらのどれかの適当な数であってもいい。
【0140】
単位用量製剤中の活性成分の量は、特定の適用および活性成分の効力に応じて、0.5mg
〜100mg、好ましくは2.5mg〜80mgに変更または調整できる。組成物は、必要ならば、他の相性が良い治療剤を含むこともできる。
【0141】
高脂血症および/または高コレステロール血症の薬剤、ならびに骨粗しょう症、良性前立腺過形成、およびアルツハイマー病の治療の薬剤として使用する場合に、本発明の製剤方法で利用されるアトルバスタチンの塩形態は、一日約2.5mg〜約80mgの初期投与量で投
与される。約2.5mgから約20mgの一日投与量の範囲が好ましい。しかしながら、この投与
量は、患者の要望、治療される症状の重篤度、および用いられる化合物に応じて変更できる。特定の状況での適切な投与量の決定は、当該分野の技術の範囲内である。一般に、治療は、化合物の最適用量より少ない低用量で開始される。その後に、所与の環境下で最適効果が達成されるまで、投与量を少しずつ増量していく。使いやすさのために、必要ならば、一日総用量は一日の間にいくつかの部分に分けて投与される。
【0142】
以下の非限定的な実施例で、本発明の化合物を製造するための発明者の好ましい方法を説明する。
【0143】
〔実施例1〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、アンモニウム塩(アトルバスタチンアンモニウム)
アトルバスタチンのアンモニウム塩はアセトニトリル(ACN)中のアトルバスタチン遊
離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.634g)を調製して合成した。
溶液は、水酸化アンモニウム(1.0当量)の12.04mgをアセトニトリル(0.5mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.24mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが形成された場合は、追加のアセトニトリルおよび水を必要に応じて加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンアンモニウムを得た。
【0144】
〔実施例2〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(アトルバスタチンベネタミン)
方法A:
アトルバスタチンのベネタミン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(ベネタミン)の溶液は、378.59mg(1.0当量
)をアセトニトリル(10mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベネタミンのフォームAを得た。
【0145】
方法B:
アトルバスタチンのベネタミン塩(フォームB)は2−プロパノール(IPA)中のアト
ルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのIPA中に1g)を調製して合成した。N−ベンジル−2−フェニルエチルアミン(ベネタミン)の溶液は、388.68mg(1.1当量)を2−プロパノール(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ベネタミン塩の種結晶を加えた。この混合物を窒素気流下で湿潤固形物になるまで減少させ、そして得られた固形物を2−プロパノール(40mL)中でスラリーにした。周囲温度で7日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物を2−プロパノール(25mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベネタミンのフォームBを得た。
【0146】
〔実施例3〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン
(アトルバスタチンベンザチン)
方法A:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。
N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン(ベンザチン)の溶液は、220.64mg(0.5当量)をアセトニトリル(80mL)および水(20mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンベンザチンのフォームAを
得た。
【0147】
方法B:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームB)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。N,N'−ビス(フェニルメチル)−1,2−エタンジアミン(ベンザチン)の溶液は、220.64mg(0.5当量)をアセトニトリル(80mL)および水(20mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で2日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、アトルバスタチンベンザチンのフォームBを得た。この方法は、試料をオーブンで乾燥させないこと以外は、上記のものと同一であることに注目する。
【0148】
方法C:
アトルバスタチンのベンザチン塩(フォームC)は、フォームAのアトルバスタチンベンザチンを脱イオン水の3mLにその溶解度より過剰に加えることで合成した。スラリーを室温で2日間攪拌し、減圧濾過で分離し、そして周囲条件下で乾燥し、フォームCのアトルバスタチンベンザチンを得た。
【0149】
〔実施例4〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−(フェニルメチル)ベンゼンメタンアミン(アトルバスタチンジベンジルアミン)
アトルバスタチンのジベンジルアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。ジベンジルアミンの溶液は、351.05mg(1.0当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加え(100mL)、固形物を
攪拌したままにした。周囲温度で4日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンジベンジルアミンを得た。
【0150】
〔実施例5〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、N−エチルエタンアミン(アトルバスタチンジエチルアミン)方法A:
アトルバスタチンのジエチルアミン塩(フォームA)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成し
た。ジエチルアミンの溶液は、132.33mg(1.0当量)をアセトニトリル(20mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンジエチルアミンのフォームAを得た。
【0151】
方法B: アトルバスタチンのジエチルアミン塩(フォームB)はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。ジエチルアミンの溶液は、132.33mg(1.0当量)をアセトニトリル(20mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに40mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、アトルバスタチンジエチルアミンのフォームBを得た。この方法は、試料をオーブンで乾燥させないこと以外は、上記のものと同一であることに注目する。
【0152】
〔実施例6〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、第三級ブチルアミン(アトルバスタチンエルブミン)
アトルバスタチンのエルブミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。第三級ブチルアミン(エルブミン)の溶液は、128.00mg(1.0当量)をアセトニトリル(10mL)に溶解し
て調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。その間、さらに120mLのアセトニトリルを、ゲルの生成を防止するために加えた。周囲
温度で5日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンエルブミンを得た。
【0153】
〔実施例7〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、L−リシン(アトルバスタチンL−リシン)
アトルバスタチンのL−リシン塩はイソプロピルアルコール(IPA)中のアトルバスタ
チン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(50mLのIPA中に2.577g)を調製して合成
した。L−リシンの溶液は、28.0mg(1.0当量)をイソプロピルアルコール(1mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.08mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で7日間の攪拌の後、0.45μm
ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をIPAで洗浄し、次に周囲温度
で空気乾燥してアトルバスタチンL−リシンを得た。
【0154】
〔実施例8〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、テトラヒドロ−2H−1,4−オキサジン(アトルバスタチンモルホリン)
アトルバスタチンのモルホリン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。モルホリンの溶液は、160.28mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(2.24mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。塩が生成しないので、この溶液をN2下で、白色固形物が形成されるまで蒸発した。次にアセトニトリルを固形物に加え(50mL)、固形物を攪拌したままにした。周囲温度で3日間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(25mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて終夜乾燥させ、アトルバスタチンモルホリンを得た。
【0155】
〔実施例9〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、2−アミノエタノール(アトルバスタチンオールアミン)
方法A:
アトルバスタチンのオールアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.8g)を調製して合成した。オールアミ
ンの溶液は、15.0mg(〜2.7当量)をアセトニトリル(0.5mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(3.0mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲル
が生成した時には、追加のアセトニトリルを必要に応じて加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンオールアミンを得た。
【0156】
方法B:
アトルバスタチンのオールアミン塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。2−アミノエタノール(オールアミン)の溶液は、139.77mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。オールアミン塩の種結晶を加えた。その間、さらにアセトニトリルを、攪拌を助けるために加え(300mL)、そして固形物を攪拌するままにしておいた。周囲温度で4日
間の攪拌の後、紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて2日間乾燥させ、アトルバスタチンオールアミンを得た。
【0157】
〔実施例10〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、ピペラジン(アトルバスタチンピペラジン)
アトルバスタチンのピペラジン塩はイソプロピルアルコール中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(50mLのIPA中に2.577g)を調製して合成した。ピ
ペラジンの溶液は、14.4mg(1.0当量)をイソプロピルアルコール(1mL)に溶解して調
製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.85mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。周囲温度で7日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をイソプロピルアルコールで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンピペラジンを得た。
【0158】
〔実施例11〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、ナトリウム(アトルバスタチンナトリウム)
アトルバスタチンのナトリウム塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.634g)を調製して合成した。溶液は、水
酸化ナトリウムの2.67mg(1.0当量)をアセトニトリルの0.5mLおよび水0.05mLに溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.55mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが生成したときは、必要に応じて追加のアセトニトリルおよび水を加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチンナトリウムを得た。
【0159】
〔実施例12〕
[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸、2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール(アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール)
方法A:
アトルバスタチンの2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(25mLのACN中に0.8g)
を調製して合成した。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの溶液は、6.1mg(
1当量)の2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを0.5mLのアセトニトリルに溶
解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液(1.21mL)を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。ゲルが生成したときは、必要に応じて追加のアセトニトリルを加えた。周囲温度で6日間の攪拌の後、0.45μm ナイロン66メンブレンフィルターを用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリルで洗浄し、次に周囲環境で空気乾燥してアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを得た。
【0160】
方法B:
アトルバスタチンの2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩はアセトニトリル中のアトルバスタチン遊離酸(米国特許5,273,995)の保存溶液(40mLのACN中に1g)を調製して合成した。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの溶液は、173.08mg(1.1当量)をアセトニトリル(100mL)に溶解して調製した。アトルバスタチン遊離酸の保存溶液を攪拌しながら対イオン溶液中に加えた。2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール塩の種結晶を加えた。その間、さらにアセトニトリルを、攪拌を助けるために加え(100mL)、そして固形物を攪拌するままにしておいた。周囲温度で4日間の攪拌の後、
紙フィルター(#2ワットマン)を付けたブッフナー漏斗を用いた減圧濾過により、固形物を分離した。この固形物をアセトニトリル(75mL)で洗浄し、次に窒素下、25℃のオーブンに置いて2日間乾燥させ、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールを得た。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンアンモニウムのデフラクトグラム。
【図2】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンベネタミンのデフラクトグラム。
【図3】フォームAのアトルバスタチンベネタミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図4】フォームAのアトルバスタチンベネタミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図5】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンベネタミンのデフラクトグラム。
【図6】フォームBのアトルバスタチンベネタミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図7】フォームBのアトルバスタチンベネタミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図8】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図9】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図10】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームCのアトルバスタチンベンザチンのデフラクトグラム。
【図11】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンジベンジルアミンのデフラクトグラム。
【図12】アトルバスタチンベンジルアミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図13】アトルバスタチンベンジルアミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図14】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームAのアトルバスタチンジエチルアミンのデフラクトグラム。
【図15】ブルッカーD5000回折計で行ったフォームBのアトルバスタチンジエチルアミンのデフラクトグラム。
【図16】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンエルブミンのデフラクトグラム。
【図17】アトルバスタチンエルブミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図18】アトルバスタチンエルブミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図19】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンL−リシンのデフラクトグラム。
【図20】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンモルホリンのデフラクトグラム。
【図21】アトルバスタチンモルホリンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図22】アトルバスタチンモルホリンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図23】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンオールアミンのデフラクトグラム。
【図24】アトルバスタチンオールアミンの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図25】アトルバスタチンオールアミンの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【図26】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンピペラジンのデフラクトグラム。
【図27】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチンナトリウムのデフラクトグラム。
【図28】ブルッカーD5000回折計で行ったアトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールのデフラクトグラム。
【図29】アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの固体13C核磁気共鳴スペクトル。
【図30】アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールの固体19F核磁気共鳴スペクトル。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.7、5.3、9.5、12.0、15.6、18.1、および19.9を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.2 および −114.2を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォームAのアトルバスタチンベネタミンまたはその水和物の結晶。
【請求項2】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.0、7.1、8.4、10.0、11.6、12.6、14.8および20.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.7 および −114.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォームBのアトルバスタチンベネタミンまたはその水和物の結晶。
【請求項3】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:14.0および15.1を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項4】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、10.2、14.4、15.8、18.6、21.8および23.3を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項5】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.9、6.9、7.9、9.7および12.8を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームCのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項6】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、18.7、19.8、20.7、21.3および25.8を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−107.8を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンジベンジルアミンまたはその水和物の結晶。
【請求項7】
(a)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:17.0、18.2、20.0、21.7および23.0を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンまたはその水和物の結晶;および
(b)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.1、11.5、15.3、17.4、20.5、23.2および27.6を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンまたはその水和物の結晶
から成る群から選択される結晶。
【請求項8】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.4、7.3、9.5、17.8、19.2、20.0、22.2および24.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−110.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンエルブミンまたはその水和物の結晶。
【請求項9】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.7、9.8、17.1および24.0を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンL−リシンまたはその水和物の結晶。
【請求項10】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:9.7、16.0、18.9、19.6、20.8、22.1、23.9および25.0を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−117.6を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンモルホリンまたはその水和物の結晶。
【請求項11】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.5、9.8、17.4、18.6、20.9、22.5および24.1を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−118.7を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンオールアミンまたはその水和物の結晶。
【請求項12】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、9.3、11.8、16.1および19.7を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンピペラジンまたはその水和物の結晶。
【請求項13】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.2、8.3、16.0、17.5、18.3、19.4および19.7を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.6および−116.5を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはその水和物の結晶。
【請求項1】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.7、5.3、9.5、12.0、15.6、18.1、および19.9を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.2 および −114.2を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォームAのアトルバスタチンベネタミンまたはその水和物の結晶。
【請求項2】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.0、7.1、8.4、10.0、11.6、12.6、14.8および20.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.7 および −114.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、フォームBのアトルバスタチンベネタミンまたはその水和物の結晶。
【請求項3】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:14.0および15.1を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項4】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、10.2、14.4、15.8、18.6、21.8および23.3を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項5】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:3.9、6.9、7.9、9.7および12.8を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームCのアトルバスタチンベンザチンまたはその水和物の結晶。
【請求項6】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.3、18.7、19.8、20.7、21.3および25.8を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−107.8を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンジベンジルアミンまたはその水和物の結晶。
【請求項7】
(a)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:17.0、18.2、20.0、21.7および23.0を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームAのアトルバスタチンジエチルアミンまたはその水和物の結晶;および
(b)CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.1、11.5、15.3、17.4、20.5、23.2および27.6を含むX線粉末回析パターンを有する、フォームBのアトルバスタチンジエチルアミンまたはその水和物の結晶
から成る群から選択される結晶。
【請求項8】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:5.4、7.3、9.5、17.8、19.2、20.0、22.2および24.2を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−110.4を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンエルブミンまたはその水和物の結晶。
【請求項9】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:6.7、9.8、17.1および24.0を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンL−リシンまたはその水和物の結晶。
【請求項10】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:9.7、16.0、18.9、19.6、20.8、22.1、23.9および25.0を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−117.6を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンモルホリンまたはその水和物の結晶。
【請求項11】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:8.5、9.8、17.4、18.6、20.9、22.5および24.1を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−118.7を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチンオールアミンまたはその水和物の結晶。
【請求項12】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:7.8、9.3、11.8、16.1および19.7を含むX線粉末回析パターンを有する、アトルバスタチンピペラジンまたはその水和物の結晶。
【請求項13】
CuKα放射線を用いて測定した以下の2θピーク:4.2、8.3、16.0、17.5、18.3、19.4および19.7を含むX線粉末回析パターンを有し、または、百万分率で表した以下の化学シフト:−113.6および−116.5を持つ固体19F核磁気共鳴スペクトルを有する、アトルバスタチン2−アミノ−2−メチルプロパン−1−オールまたはその水和物の結晶。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【公開番号】特開2012−46523(P2012−46523A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201895(P2011−201895)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【分割の表示】特願2007−512567(P2007−512567)の分割
【原出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【分割の表示】特願2007−512567(P2007−512567)の分割
【原出願日】平成17年4月25日(2005.4.25)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]