アドホックネットワークにおける伝送情報の正確な制御
少なくとも第1の端末ノード(CN)のある第1のネットワーク(IN)と、少なくとも第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)のあるアドホックネットワーク(AHN)と、ゲートウェイ(GW)とを含む通信システム(SYS)において、伝送情報(TI)は該アドホックネットワーク(AHN)の該第1のネットワーク(IN)の該第1の端末ノード(CN)と該アドホックネットワーク(AHN)の該第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)との間で送られる。該モバイルアドホックネットワーク(AHN)の内部で伝送情報(TI)のより正確なフロー制御を実行するために、該ゲートウェイ(GW)と該第2の端末ノード(MN)は確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)だけではなく、伝送情報(TI)も交換する。好ましくは、該伝送情報(TI)と該確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の交換は該ゲートウェイ(GW)と該第2の端末ノード(MN)の間に確立されるトンネルリンク(TUN1)を通して実施される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアドホックネットワークにおける正確な課金のためにパケット伝送を監視することに関する等、アドホックネットワークにおける伝送情報の正確な制御に関する。さらに具体的に言うと、本発明は第1のネットワークの第1の端末ノードとアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイに関し、このようなアドホックネットワークの端末ノード及び通信システムは、少なくとも第1の端末ノードのある前記第1のネットワークと、少なくとも第2の端末ノードのあるアドホックネットワークと、前記ゲートウェイとを含むものである。本発明は、前記第1の端末ノードと該アドホックネットワークの該第2の端末ノードの間で伝送情報を送るための方法にも関する。
【0002】
さらに詳しく後述されるように、アドホックネットワークの1つの応用例の分野は既存のセルラーネットワークの拡張であり、特に個人のユーザのモバイル機器は、送信/受信装置と、例えばセルラーネットワークの基地局との間でデータを中継するために使用できる。このようなアドホックネットワークの本質的な特性とは、ネットワーク自体が、「その場限りで」(アドホックで)、つまり必要とされるとき、または特定の個人ユーザによって要求されるときに確立されるという点である。このシナリオでは、他のユーザのモバイル機器は実際のエンドデバイスとセルラーネットワークの基地局間でデータを中継するためだけに「その場限りで」使用されてよい。
【0003】
このような「その場限りで」構成されるネットワークでは、伝送情報は、通常、基地局等のゲートウェイからアドホックネットワークの端末ノードに、他の中継ノードを介して配送される。ゲートウェイは受信側端末ノードへの中継ノードを通るある特定のルートを規定できるが、輻輳またはこのルートに沿った他の問題のために、ゲートウェイからの伝送情報も他の中継ノードを通して送られる可能性がある。アドホックネットワークで実際の伝送情報が取ったルートをどのようにして見つけ出すのかという問題は、我々の並列した出願PCT/EP03/02241号において議論されている。
【0004】
しかしながら、伝送情報によって取られるルートが確立できるとしても、依然としてアドホックネットワークには、伝送情報が実際に意図されたエンド端末ノードに届いたかどうかを知ることができず、ゲートウェイが単に伝送情報をアドホックネットワークの中継ノードに送るに過ぎないという問題が存在する。例えば、エンド端末ノードはオフに切り替えられている場合があったり、あるいは情報伝送が無線リンクの故障のためにルートに沿って失われてしまう可能性がある。したがって、ゲートウェイは、伝送情報のどれも実際に前記ノードに届いていないが、この特定のエンド端末ノードに伝送情報を送信し続ける可能性がある。
【0005】
したがって、アドホックネットワーク内で伝送情報の正確なフロー制御を実行する機構を有していない。本発明が取り扱うのはこの問題である。
【0006】
アドホックネットワークのエンド端末ノードに伝送情報を送るときの−ゲートウェイにおけるフロー制御の欠如の前述の問題は、伝送情報の配送の正確な課金を考慮するときに特に明らかになる。アドホックネットワークを確立するためには、中継自体がメモリと処理能力と電池電力とを消費し、正確な課金がこのようなアドホックネットワークでは特に重要であるため、ユーザが中継装置として自らの装置を提供する刺激がなければならない。しかしながら、アドホックネットワークは基本的には移動体通信ネットワークの枠組み内で確立されるため、課金は、データが実際にエンド端末ノードに到達したかどうかの問題について何ら情報を持たずに、依然として単に送出された伝送情報を検討することによってゲートウェイで行われる。これからは、ゲートウェイが、送出されたが、いままでエンド端末ノードに達したことのない伝送情報についてエンド端末ノードに請求する可能性がある。したがって、正確な課金はゲートウェイによる正確なフロー制御を提供することを目的に対処される問題の1つである。
【背景技術】
【0007】
前述のように、本発明は、アドホックネットワークにおける伝送情報の配送のためにより正確なフロー制御を提供することを目的とする。以下に、アドホックネットワークのいくつかの基本的な機能性が図1と図2に関して説明される。アドホックネットワーキングについての追加の情報は、Ericsson Review,2000,No.4,pages 248−263,Magnus Frodighによる「Wireless ad hoc networking−the art of networking without a network」に記載されている。
【0008】
図1は、人々が、WCDMA屋内基地局BS及びHiperLan/2アクセスポイントAPを通して等、ローカルエリアネットワーク及び広域ネットワークにアクセスできる空港での典型的なシナリオを示す。図1は、アドホックネットワークの典型的なノード、例えば、パーソナルデジタルアシスタントPDA1へのブルートゥース接続を通して接続されるノート型パソコンNCIのパーソナルエリアネットワークによって形成される第1のノードMN1も示す。別のノードRN2は、携帯電話MT2とパーソナルデジタルアシスタントPDA2によってのみ形成されるパーソナルエリアネットワークPANからなる可能性がある。しかもノードMN3はパーソナルデジタルアシスタントPDA3、携帯電話MT3、及びノート型パソコンNC3の別のネットワークによって形成される。しかしながら、MN4のようなノードは単に単一の携帯電話MT4によって形成されているに過ぎないかもしれない。したがって図1では、ユーザの装置は互いに相互接続でき、ローカル情報ポイントを―例えばフライト出発、ゲート変化等に関する更新を検索するために―接続できる。このようにして図1では、ノードMT4とノードMN1は基地局BSからの情報に直にアクセスする可能性がある。例えば、ユーザはブリーフケースの中のノート型パソコンに対するHiperLan/2インタフェースを介してEメールを検索する可能性があるが、メッセージを読み取り、自分のパーソナルデジタルアシスタントPDA1、PDA3を介してそれらに返事しうる。
【0009】
他方、ノードMT4は、基地局BSを通して携帯電話MT2に直に接続されるだけではなく、ノードMN1を中継ノードとして使用することによっても接続されうる。つまりノードMN1は、単に「その場限りで」(ad hoc)、つまり恒久的にではなく確立されるブルートゥース接続を通してノードRN2にトラフィックを中継するために使用できる。この伝送情報の中継が「単一または複数の無線ホップアーキテクチャ」として知られ、つまりアドホックネットワーク外のノードからの伝送情報は、1台(単一ホップ)または複数の(複数ホップ)他のアドホックノードを通してエンド端末ノード(例えばRN2)に送信されうる。
【0010】
このようなシナリオは、4つの相互接続ノードRN1、RN2、RN3、MN1のある図2にさらに描かれ、2つのノードRN1、RN3は、それぞれブルートゥースLANアクセスポイントとGPRS/UMTS電話を介して、GPRSネットワークGNと2台のルータRTを通るインターネット接続を行う。明らかに、例えばインターネットまたは企業IPネットワークINに接続される端末ノードが該エンド端末ノードMN1に向けた伝送情報を送信すると、ノードRN1とRN2は、要求に応じて、つまり「その場限りで」セットアップされるに過ぎない通信ルートを通して伝送情報を送るための中継ノードとして働く。図2に示されるように、モバイルアドホックネットワークのおそらく最も広く知られた概念の1つは、ネットワークが任意の中心管理を行わずに形成され、伝送情報を送信するために無線インタフェースを使用する移動ノードからなることである。
【0011】
言うまでもなく、中継ノードとエンド端末ノードが互いに近接する必要はない、つまりアドホック装置は、ある範囲の外にある装置の間のトラフィックを中継できることも注記されなければならない。加えて、アドホックネットワークは、例えば無線移動体通信システムに基づいているため、モバイル機器は動き回り(移動性)、このように「その場限りの」、つまり自然発生的に形成されるネットワークは大きな距離にわたって広がりうる。
【0012】
さらに、ノードがアドホックノードとして登録されるのであれば、アドホックノードは大局的に固定されたアドレスよりむしろ自然発生的に割り当てられるアドホックアドレスを使用するであろう。したがって、アドホックネットワークの中心的な態様の1つは、これらがアドホックノードとして登録される装置の中で自然発生的に(「その場限りの」)形成されることである。中心的なファシリティによって管理されるのではなく、アドホックノードは、無線ブルートゥース接続などの通信接続を、要求に応じて、それ自体が確立する。
【0013】
アドホックノード自体がその場限りで、つまり自然発生的に互いの中で接続を確立し、このようにして追加のハードウェアを必要とせずに既存の基地局のカバレージを増大するため、ユーザは中継サービスに自分の装置を提供するための刺激を必要とする。1つの考えられる刺激は、ユーザが中継サービスについて報酬を得て、エンド端末ノードだけがちょうど従来の移動体ネットワークにおいてのように伝送情報の受信について請求されることである。しかしながら、第1のネットワークINに接続を提供するゲートウェイGWが設けられる場合にも、ゲートウェイGWは特定の中継ノードが伝送情報を中継したかどうか、及び/またはエンドノードが任意の伝送情報を実際に受信したかどうかの情報を持っていない。したがって、実際の正確なフロー制御またはアドホックネットワークのノード間で送る伝送情報のトラフィック情報監視はない。例えば、アドホックネットワーク内での情報配送のための請求課金は、配送される伝送情報を計上するゲートウェイGW内の機構を使用することによってのみ基礎を形成できる。
【0014】
この問題は、本発明の典型的な通信システムSYSを示す図3a、図3bに関してさらに説明される。通信システムSYSは、少なくとも第1の端末ノードCN(これ以降対応するノードとも呼ばれる)のある第1のネットワークIN、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN4、MNのあるアドホックネットワークAHN、及び前記第1のネットワークINの第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードRN1からRN4、MNの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWを含む。各ノードCN、RN1からRN4、MNは対応する送信/受信装置TRC、TR4、TRNを有し、ゲートウェイGW自体もこのような送信/受信装置TRGを有する。送信/受信装置TRNは、メインルートMRを通る、または個々のアドホックノードRN1、RN2、RN3の間の無線接続としてセットアップされる、代替ルートARを通るかのどちらかでゲートウェイGWを通って他の端末CNから伝送情報TIを受信できる。ノードのそれぞれ、RN1からRN4、MNは、上記のように中継機能を達成するためのRM4とRMN等のルーティング手段も有する。第1の端末ノードCNはグローバルソース識別子(グローバルソースアドレス)SACを有し、アドホックノードRN1からRN4、MNのそれぞれがTA4、TAN等の対応するターゲットアドレスを有する。第1の端末ノードCNの伝送情報メモリTISでは、伝送情報のための宛先アドレス等の情報が記憶される。第1の端末ノードCNから送出される伝送情報TIはゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって受信されてから、第2の端末ノードRN1からRN4、MNに送信される。第1のネットワークINは、インターネットまたは移動体通信ネットワーク等、任意の種類のオペレータ制御ネットワークである。ゲートウェイGWはアクセスポイントまたは基地局である場合がある。ゲートウェイGWは必ずしもアドホックネットワークに属する必要はない。つまり、ゲートウェイGWは単に対応するノードCNとアドホックネットワークノードの間で干渉を形成することを目的とするに過ぎない。このようにしてアドホックネットワークAHNは、例えばデータを送受しているモバイルノードMNといくつかの候補中継ノードRN1からRN4からなる。対応するノードCNは、必ずしもオペレータ制御ネットワーク内ではなく、アドホックネットワークの外部のどこかに配置できる。このシナリオでは、ノードMNはRN2、RN1及びGW上で対応するノードCNにデータを送信できるであろう。さらに、全てのモバイル機器のユーザがセルラーネットワークオペレータと契約があると仮定される。
【0015】
図3aは、第2の端末ノードへの伝送情報TIの伝送のための請求情報CHを決定することができる会計装置ACCも示す。請求情報CHを決定するために、会計装置ACCは伝送情報特性決定装置TIMによって決定されるいくつかの伝送特性TCHに基づいて請求情報CHを決定してよい。これらの伝送特性TCHは、図4aに示されるように伝送情報メモリTISに記憶することもできる。例えば、決定される伝送特性TCHがデータ量DAMと伝送速度TRTを備える場合、会計手段ACCは、ターゲットアドレスTAを有するターゲットノードRN4への毎秒64kbitという伝送速度で2MBの伝送情報を送ることについて7セントという請求情報CHを決定できる。このようにして伝送情報メモリTIS内に図4aに示されるようなデータセットがある場合、会計装置ACCが(対応するノードCNからターゲットアドホックノードへの)ダウンリンクに何らかの種類の課金を行うことは容易である。
【0016】
(例えば、アドホックモバイルノードMNから、ゲートウェイGWを通る対応するノードCNへの)アップリンク伝送情報の場合、ゲートウェイGWは、失われなかった伝送情報を受信し、対価/報償を付与する(charges/rewards)だけであることは明らかである。このようにしてアップリンク方向ではゲートウェイGWは常に何らかの種類の正確な課金を実行する。
【0017】
しかしながら、正確なフロー制御に関して、またはダウンリンク伝送情報に関する正確な課金に関する問題がある。実際には、ユーザは、実際に送信した伝送情報についてのみ請求されるか、あるいは報酬を受けるべきであり、実際に送信または受信した伝送情報についてだけ請求されるべきである。しかしながら、ゲートウェイGWは伝送情報TIに、それがゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって送出された後、いったい何が起こったのか情報を持たないため、会計装置ACCは、伝送情報が、例えばMN等の実際に所望されるアドホック及び端末ノードに到達したかどうかを推量できるだけである。これは概して、正確な課金を提供しなければならない特殊な例のためだけではなく、当てはまることである。すなわち、ゲートウェイGWは伝送情報を送信できるが、伝送情報の到着または非到着について追加の情報は入手できないため、伝送情報を実際にはコントロールしていない。したがって、ゲートウェイGWは、通常、送信される伝送情報の他の正確な制御(フロー制御)を実行することはできない。
【0018】
例えば、図3bに図示されるように、2つの中継ノードRN1、RN2の間のメインルートMRに沿って無線リンクの遮断がある場合に、次にゲートウェイGWは伝送情報TIが第2の端末ノードMNに実際に到達したかどうかを知ることはできない。したがって、ゲートウェイGW、つまりその伝送情報メモリTISだけが、適切な請求及び報酬を実行するために第2の端末ノードMNにそれが送信した全ての伝送情報について情報を記憶できる。しかしながら、経理は、全体として、伝送情報メモリTISの中のエントリが実際に第2の端末ノードに達した伝送情報に確実に関係しているという仮定に必然的に基づいている。図3bに示されるように、違う場合には、モバイルエンドノードMNは無事に配信されなかった伝送情報について請求されることになろう。
【0019】
他方、第2のエンド端末ノードのユーザMNは、ゲートウェイGWによって請求を受けないために、たとえ伝送情報が到達していても、その伝送情報を受信していないというかもしれない。このようなシナリオでは、ゲートウェイGWは、第2の端末ノードMNに対し、伝送情報TIが実際に到達したこと、及び請求情報CHが正確であることを検証し、立証する手段をもっていないことになる。ゲートウェイGWは、伝送情報TIが到達したという事実にも関わらず、伝送情報TIが実際に第2の端末ノードMNに到達した証拠を含んでいないので、不正を行う第2の端末ノードMNが、それが実際に到達した伝送情報について支払いを行わなくてもよいことになってしまうかもしれない。
【0020】
正確な課金についての前述の問題点は、ゲートウェイGWがパケットの正確なフロー制御を実現できないという総合的な問題の副次的な問題(sub−problem)の一つに過ぎない。例えば、ゲートウェイGW内の他のフロー制御機構は、伝送情報TIが実際に所望されるターゲット端末ノードMNに到達したかどうかという事実についての正確な知識を必要とするかもしれない。例えば、メインルートMRまたは代替ルートARの上の無線リンクの1つが故障したと分かった場合には、伝送情報TIの別のフロー制御は、伝送速度の加速または減速、あるいは送信側伝送情報TIの完全な停止を行うことになるかもしれない。
【0021】
不十分なフロー制御の別の例は、メインルートMRまたは伝送速度の削減を要求する代替ルートARでの輻輳の発生である。しかしながら従来のアドホックネットワークでは、ゲートウェイGWは、雑音、輻輳またはユーザ/デバイスの不正行為などの伝送情報の損失に関するあらゆる理由を検出することはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
以上の通り、従来のゲートウェイGW及び従来の端末ノードRN1からRN4、MNは、アドホックネットワーク内で伝送情報の正確な制御を可能としないために不十分である。例えば、正確な課金だけではなく、伝送速度、伝送量等のフロー制御パラメータの調整は、従来のアドホックネットワークでは可能ではない。本発明は、これらの不利な点を解決することを目的とする。
【0023】
具体的には、アドホックネットワーク内の伝送情報の正確なフロー制御を可能とする、アドホックネットワークにおける方法、ゲートウェイ、アドホックネットワークの端末ノード、通信システムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0024】
この目的は、前記第1の端末ノードから伝送情報を受信し、前記第2の端末ノードに前記伝送情報を送信できる送信/受信装置と、
前記第2の端末ステーションが前記伝送情報の受信を確認するための前記第2の端末ノードから確認情報(acknowledgement information)の受信を検出できる確認情報検出装置と
を備える、第1のネットワークの第1の端末ノードとアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイによって解決される。
【0025】
さらに、この目的は、前記ゲートウェイを通して前記別の端末ノードから伝送情報を受信できる送信/受信装置と、前記送信/受信装置が前記伝送情報を受信した旨を確認するための前記ゲートウェイ確認情報に送信できる確認情報伝送装置とを備え、ゲートウェイを通して前記アドホックネットワークに接続される別のネットワーク(IN)の別の端末ノードと伝送情報を交換するためのアドホックネットワークの端末ノードにより解決される。
【0026】
この目的は、少なくとも第1の端末ノードのある第1のネットワークと、少なくとも第2の端末ノードのあるアドホックネットワークと、前記第1のネットワークの前記第1の端末ノードと前記アドホックネットワークの前記第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイとを含む通信システムによっても解決され、ここで、前記ゲートウェイは請求項1から29の1つまたは複数に従って構成され、前記第2の端末ノードは請求項30から36の1つまたは複数に従って構成される。
【0027】
この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと、前記通信システムアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、前記通信システムのゲートウェイにおいて、以下のステップ、すなわち、前記通信システムの前記ゲートウェイにおいて前記第1の端末ノードからの伝送情報を受信するステップと、前記ゲートウェイから、前記第2の端末ノードに前記伝送情報を送信するステップと、前記第2の端末ステーションが前記伝送情報を受信したことを確認するための前記第2の端末ノードからの確認情報の受信を、前記ゲートウェイ内で検出するステップ(S5c5)とを備える。
【0028】
この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと、前記通信システムのアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、ここで、前記第2の端末ノードで、
前記通信システムのゲートウェイから伝送情報を前記第2の端末ノードで受信するステップと、
前記第2の端末ノードから前記ゲートウェイに、前記第2の端末ノードが前記伝送情報を受信したことを確認するための確認情報を送信するステップと
を備える。
【0029】
さらに、この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと前記通信システムのアドホックネットワークに第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、ここで、前記通信システムにおいて、前記通信システムのゲートウェイで、前記第1の端末ノードから伝送情報を受信するステップと、前記ゲートウェイから前記伝送情報を前記第2の端末ノードに送信するステップと、前記第2の端末ノードにおいて、前記ゲートウェイから前記伝送情報を受信するステップと、前記第2の端末ノードから前記ゲートウェイに、前記第2の端末ノードが前記伝送情報を受信したことを確認するための確認情報を送信する(S5c4)ステップと、前記ゲートウェイで、前記第2の端末ノードから、前記第2の端末ステーションが前記伝送情報を受信したことを確認するための前記確認情報の受信を検出するステップとを備える。
【0030】
本発明によれば、伝送情報がエンド端末ノードに到達したかどうかを示す信頼できる情報(確認情報, acknowledgement information)が提供されるので、アドホックネットワークにおける伝送情報の正確なフロー制御が可能になる。さらに、別の優位点とは、伝送情報を受信する第2の端末ノードの不正行為が、第2の端末ノードが対価請求を受けることなく伝送情報を受信することができなくなるので、抑制されるという点である。
【0031】
アドホックネットワーク内での伝送情報の正確なフロー制御を実現することにより、例えば正確な課金または経理処理を目的とする実施形態に関連して複数の優位点が提供される。例えば、会計装置は、前記確認情報検出装置が前記伝送情報の前記第2の端末ステーションに対する伝送についての確認情報の受信を検出すると、前記伝送情報の前記第2の端末ノードへの伝送についての請求情報を決定できる。したがって、エンド端末ノードは、受信が確認された伝送情報についてのみ請求を受けることになる。
【0032】
請求項7による第2のアドホックネットワークがパケット交換ネットワークである場合、伝送情報は、1つまたは複数の伝送パケットを備え、前記確認情報は1つまたは複数の確認パケットを備え、請求項8による伝送特性決定装置が伝送情報の受信が確認された伝送パッケージのそれぞれについて伝送特性を決定できる。このようにして、正確な課金及び請求がパケット単位で可能になる。
【0033】
特に有利であるのは、前記ゲートウェイが各伝送パケットの中に伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を挿入するためのシーケンス番号挿入装置を備えている場合である。好ましくは、やはり前記端末ノードは伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を各受信されたパケットで決定するためのシーケンス番号決定装置も備え、前記確認情報伝送装置は、その受信が前記それぞれの確認パケットで確認されなければならない受信パケットの該検出されたシーケンス番号をそれぞれ含む確認パケットを前記ゲートウェイに送信できるようになっている。このようにして、ゲートウェイは一般的な伝送情報が受信された旨を示す確認を受信するだけではなく、特定の伝送パケットの受信を確認する確認情報も受信する。したがって、課金またはフロー制御の精度は、ゲートウェイがエンド端末ノードを受信した個々のパケットについての詳細な情報を有するために、さらに機能拡張されてよい。
【0034】
ゲートウェイでは、前記送信/受信装置が前記第2の端末ノードに伝送パケットを連続して送信するために所定の伝送ウィンドウを設定できる伝送ウィンドウ装置を提供することもさらに有利であり、そこでは前記送信/受信装置は前記伝送ウィンドウ内の伝送パケットを前記第2の端末ノードに連続して送信でき、前記送信/受信装置は新しい伝送ウィンドウを形成するために前記伝送ウィンドウを1パケットまたは複数パケット、スライドし、前記新しい伝送ウィンドウ内で、過去の伝送ウィンドウでまだ送信されていなかった1つまたは複数の連続伝送パケットを、過去の伝送ウィンドウの伝送パケットの受信を確認する確認パケットの受信が前記確認情報検出装置によって検出されるたびに前記第2の端末ノードに連続して送信できる。優位点は、ここでは確認パケットが蓄積される、つまり特定のシーケンス番号の付いた確認が(往復時間が一定のままである場合に)さらに全ての先行するパケットの受信を確認するという点である。往復時間が一定のままである場合、ゲートウェイが伝送ウィンドウ内のゲートウェイから送信される最後の伝送パケットであった伝送パケットについてだけ確認パケットを受信すれば、正確なフロー制御にとって十分である。
【0035】
本発明は、確認情報の提供によってさらに正確なフロー制御を可能にする。しかしながら、伝送パケット及び/または確認パケットが何らかの理由でゲートウェイ及び第2の端末ノードへの伝送中に失われることも依然として当てはまる可能性がある。したがって、本発明の別の実施形態は、前記伝送ウィンドウ装置によって設定される伝送ウィンドウ内の所定数の伝送パケットの伝送後に、連続する確認パケットのシーケンス番号が連続伝送パケットに設定されるシーケンス番号と一致しない場合に、確認パケットまたは伝送パケットがその伝送中に失われたことを検出できる欠失パケット検出器を備える。
【0036】
有利なことに、欠失パケット検出器は、所定の時間分をカウントできるタイマを備え、前記タイマは伝送パケットの新しい伝送のたびに起動され、前記所定の時間分の中で前回送信された伝送パケットについて確認パケットが受信される場合、あるいは確認パケットの受信によって停止されず、前記タイマが前記TRNが伝送を停止すると期限切れになる場合に停止される。
【0037】
確認要求装置は有利に提供され、伝送されたが、それについて確認情報が前記確認情報検出装置によってまだ検出されていない伝送パケットの所定のシーケンス番号を含む確認要求パケットを前記第2の端末ノードに対して送信でき、前記確認要求メッセージは、前記第2の端末ノードから前記所定のシーケンス番号を有する伝送パケットの受信を確認するための確認パケットの伝送を要求する。
【0038】
好ましくは、前記タイマがタイムアウトし、前記伝送ウィンドウ内の最後の伝送パケットの伝送後に前記確認情報検出装置によって確認情報が前記時間分の中で検出されない場合に、前記確認要求装置は、前記伝送ウィンドウ内で送信される最後の伝送パケットのシーケンス番号を含む確認要求パケットを前記第2の端末ノードに送信できる。
【0039】
好ましくは、前記タイマも、前記確認要求装置が前記確認要求パッケージの送信を開始すると起動され、前記タイマがその後タイムアウトし、確認情報が、前記確認要求パッケージの送信後の前記時間分内で前記確認情報検出装置によって検出されない場合に、前記送信/受信装置は追加の伝送パケットの伝送を停止する。
【0040】
好ましくは、前記第2の端末ノードへの伝送ルートが存在するかどうかを検出できるルートチェック装置が設けられる。
【0041】
好ましくは、前記送信/受信装置は、前記タイマがタイムアウトした後に、前記ルートチェック装置が、伝送ルートが存在しないことを検出すると、追加の伝送パケットの伝送を停止する。
【0042】
好ましくは、前記送信/受信装置は、特定のシーケンス番号を有するすでに送信された伝送パケットを、前記第2の端末ノードから前記特定のシーケンス番号を含む再送要求パケットを受信することに応えて再送できる。
【0043】
本発明の特に有利な実施形態では、前記送信/受信装置は、前記ゲートウェイと前記第2の端末ノードの間に第1のトンネルリンクをセットアップするための第1のトンネルセットアップ装置を備え、前記送信/受信装置は、それぞれ前記第1のトンネルリンクを通して前記第2端末ノードとの間で前記伝送情報を送信し、前記確認情報を受信する。トンネルは、有利なことに、例えば伝送パケットと確認パケットの伝送全体が常にゲートウェイと第2のエンド端末の間の中継ノードを通る同じルートを取るように、ゲートウェイと第2の端末ノードの間で一種の固定した「論理」リンクをセットアップする。第1のトンネルの使用は、対応するノードとアドホック端末が同じフォーマットのアドレスを有さない場合にも有利である。トンネルセットアップの別の優位点は、対応するノードからのパケットが原形を保つ、つまりそのフォーマットは、それがトンネルを通して第2の端末ノードに送信されるときにゲートウェイにおいて変更されないという点である。
【0044】
有利なことに、前記第1のトンネルセットアップ装置は、前記送信/受信装置によって生成され、送信される修正された伝送パケットに伝送パケットをカプセル化することによって前記第1のトンネルリンクをセットアップする。
【0045】
第1のトンネルセットアップ装置は、主に、例えば課金目的で正確なフロー制御を実行するために提供される。第1のトンネルの上部では、別のトランスポートプロトコルを実行できる。したがって、有利なことに、前記送信/受信装置は、前記ゲートウェイと前記第2の端末ノードの間の前記第1のトンネルリンク内でカプセル化された第2のトンネルリンクをセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置を備え、前記送信/受信装置は、前記第1のトンネルリンク内でカプセル化された前記第2のトンネルリンクを使用することによってそれぞれ前記第2の端末ノードから前記伝送情報を送信し、前記確認情報を受信する。第1のトンネルとともに第2のトンネルを使用する優位点は、第2のトンネルが、第1のトンネルがIPルーティングを提供する間に確認の交換等のフロー制御を可能にするTCP等のプロトコル、つまり非IPプロトコルに基づいてよいという点である。
【0046】
好ましくは、前記第2のトンネルセットアップ装置は、前記第1の端末ノードから受信される伝送パケットを前記送信/受信装置により生成される修正された伝送パケットにカプセル化することによって前記第2の端末リンクをセットアップし、前記送信/受信装置によって送信される前記修正済み伝送パケットに前記第1のトンネルセットアップ装置によってカプセル化される前記伝送パケットは前記第2のトンネルセットアップ装置によってカプセル化される前記修正済みの伝送パケットである。
【0047】
好ましくは、前記端末ノードは、前記ゲートウェイから再送されることを要求される伝送パケットのシーケンス番号を含む再送要求パケットを前記ゲートウェイに送信できるパケット再送要求装置を備えることがある。
【0048】
本発明の追加の有利な実施形態及び改善策は、従属請求項から解釈されてよい。以下に、本発明は図面を参照してその有利な実施形態に関して説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
図中、同じまたは類似する参照番号が同じまたは類似するステップと特徴を指定するために使用される。図6は、本発明の様々な実施形態を組み合わせて含むゲートウェイGWと第2の端末ノードRN、MNのブロック図を示すが、図5c、及び図7から図15の上部に、それぞれの特徴に示される機能とステップをそれぞれ実施することに最も関与するそれぞれの装置が示される。したがって、図6と組み合わされて示される装置は、本発明の様々な実施形態に従って別々に使用されてもよいことが理解されなければならない。
【0050】
本発明の原理
図5aは、本発明が関係する通信システムSYSの原理概要を示す。通信システムSYSは、少なくとも1つの第1の端末ノードCNのある第1のネットワークINと、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN5のあるアドホックネットワークAHNと、前記第1のネットワークINの前記第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWとを含む。以下、第1の端末ノードは図5aに図示されるように対応するノードCNとも呼ばれる。さらに、第1のネットワークINは、インターネットまたは任意の移動体通信ネットワーク等の任意の種類のオペレータが制御するネットワークである場合があることに注意する必要がある。アドホックネットワークAHNは、前記に概略されたようにアドホックネットワーキングの原理に従って形成される任意の種類のネットワークであってよい。つまり、アドホックネットワークは中継ノードとして働く場合があるアドホックノードRN1からRN4を備え、1つのノードMNは伝送情報TIの受信側ノードとして示される。ブルートゥース接続または通常他の無線リンク等の任意の種類のアドホックルーティングリンクを使用できる。しかしながら、アドホックネットワークの確立は任意の特定の種類の通信接続に制限されず、前述のように自然発生的にアドホックネットワークをセットアップするための全ての通信接続を備える。
【0051】
第2の端末ノードMN及び中継ノードRN1からRN4は、それらが伝送情報の中継を可能にする限り任意の種類の装置であることができる。中継ノードの例は携帯電話、ノート型パソコン、パーソナルデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ等である。ゲートウェイGWの例は、図1に示されるように、例えばWCDMA屋内基地局BS及びHiperLAN/2アクセスポイント等の基地局BSまたはアクセスポイントAPを備える。
【0052】
さらに、以下に本発明の実施形態の多くの原則がモバイルアドホックネットワークAHNの内部のパケット伝送に関して後述されるが、本発明の多くの実施形態がモバイルアドホックネットワークAHNの内部のパケット伝送に制限されないことが注記される必要がある。また、アドホックネットワークが、例えばOFDMまたはTDM等の他の伝送方法によってワイヤレス無線リンクを確立することによってセットアップされることも認められる。
【0053】
図5aの通信システムSYSを図3aの従来の通信システムSYSと比較すると、ゲートウェイGW及び第2の端末ノードMNが、それぞれの送信/受信装置TRGとTRNに加えて、それぞれゲートウェイGWの中で確認情報検出装置ACKMと第2の端末ノードMNの中で確認情報伝送装置ACKSNを備えることが明らかになる。確認情報検出装置ACKMは、前記第2の端末ノードMNからの確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”の受信を検出できる。確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”は、第2の端末ステーションMNが前記伝送情報を受信したことを確認する。
【0054】
受信側ノードMN側では、確認情報伝送装置ACKSNが、第2の端末ノードMNの送信/受信装置TRNが送信済みの伝送情報TI、TI’、TI”を受信したことを確認する前記確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”をゲートウェイGWに送信できる。すなわち、本発明の1つの原則に従って、ダウンリンク伝送情報TI、TI’、TI”の第2の端末MNに対する各伝送は、図5cに図示されるように、第2の端末ノードからの確認情報により受信を確認する。したがって、モバイルアドホックネットワークAHNでは正確なフロー制御が実行できる。例えば、現在ゲートウェイGWは常に、実際にダウンリンク伝送情報が第2の端末ノードMNに到達した、あるいは(確認が送信されないときには)アドホックネットワークの内部で、輻輳、欠失パッケージまたはユーザ/デバイスの不正行為などの問題がある。したがって、アドホックネットワークAHN内のフロー制御は改善できる。
【0055】
好ましくは、伝送情報及び確認情報のゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間(またはさらに正確にはそれぞれ、その送信/受信装置TRGとTRNの間)の配送は、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間のセキュリティ関連(信頼関係)を通して実行される。この文脈での信頼関係またはセキュリティ関連とは、例えば第2の端末ノードRN1からRN4及びMNが互いに信頼し、それらがアドホックネットワークのアドホック端末ノードになるために登録されている場合、常にパケットまたは伝送情報及び確認情報を中継するような標準認証手順を意味する。さらに、中継ノードRN1からRN4は、情報を受信または中継するときに同様に請求されるまたは報酬を受ける必要があるために、好ましくは、ゲートウェイGWと、またはそれら自体の間でのこのような信頼関係を有さなければならない。信頼関係の構築つまりこのような認証手順は移動体通信技術の分野では周知であるので、ここでさらに詳しい説明を必要としない。
【0056】
図5cは、ゲートウェイ側GWと第2の端末ノード側MNについて、本発明の原則方法に従って実施されるそれぞれのステップを示す。ステップS5c1では、前記通信システムのゲートウェイGWは第1の端末ノードCNから伝送情報TIを受信する。ステップS5c2では、送信/受信装置TRGが、例えば信頼関係(セキュリティ関連)を構築した後に第2の端末ノードMNに伝送情報TIを送信する。
【0057】
ステップS5c3では、前記第2の端末ノードMNの送信/受信装置TRNがゲートウェイGWから伝送情報TIを受信する。ステップS5c4では、確認情報伝送装置ACKSNがゲートウェイGWに、第2の端末ノードMNが伝送情報TIを受信したことを確認する確認情報ACTANを送信する。ステップS5c5では、ゲートウェイGWの確認情報検出装置ACKNが確認情報ACTANの受信を検出し、第2の端末ノードMNが伝送情報TIを受信したことを支障なく仮定できる。
【0058】
確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”を使用して、ゲートウェイGWがアドホックネットワークAHNの内部の情報の正確なフロー制御を実行できる。例えば、メインルートMRまたは代替ルートARに沿って遅延または輻輳があり、確認情報の遅延した伝送が生じる場合、ゲートウェイGWは伝送特性に応じて例えば伝送速度等を調整できる。さらに正確なフロー制御は、特にゲートウェイGWと第2のノードMNの間のダウンリンク接続での伝送情報の正確な課金を実行するために有利である。
【0059】
改善された会計の実施形態
図6は、ゲートウェイGWの一部として会計装置ACC’を示す。この会計装置ACC’は、図5bに図示されるような本発明の実施形態に従った課金または会計の方法の原則フローチャートで使用される。図4bは、本発明によるゲートウェイGWの伝送情報メモリTIS’のコンテンツを示し、図4cはゲートウェイGWと第2のノードMNの間のパケット伝送の場合のための伝送情報メモリTIS’のコンテンツを示す。
【0060】
さらに具体的には、会計装置ACC’は、前記確認情報検出装置ACKMが、前記第2の端末ステーションMNへの前記伝送情報の伝送について確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”の受信を検出する場合に、第2の端末ノードMNに対する伝送情報TI、TI’、TI”の伝送について請求情報CHを決定できる。図4bから分かるように、ソースアドレスSA、伝送データアカウントDAM、伝送レートTRT(または伝送タイミング)、ターゲットアドレスTA及び請求情報CHに加えて、伝送情報メモリTIS’が本発明の一実施形態に従って、(図4bではACTA4、ACTANで示される)確認情報のためのエントリも備える。すなわち、本発明の一実施形態による会計装置ACC’は、伝送情報請求CHの計算だけを実行し、実際の確認情報ACTA4、ACTANが第2の端末ノードMNから受信されると第2の端末のノードMNの請求を実行する。したがって、一方では、第2の端末ノードMNが、実際に第2の端末ノードMNに到達していない伝送情報TI、TI’、TI”について請求されることが回避され、他方では、ゲートウェイGWが第1の送信された伝送情報TIについて、対応する確認が受信された場合にだけ追加の伝送情報TI’、TI”を送信することを決定できるであろう。例えば不正行為を行っているノードが、実際に伝送情報TIを受信したが、伝送情報TIの受信について請求を受けるのを回避するために確認情報ACTANを送信しないことを決定することがある。しかしながら、ゲートウェイGW、つまりその送信/受信装置PRGが、確認応答が受信されない限り追加の伝送情報の伝送を中止することを決定する場合、追加の伝送情報が不正行為を行っているノードに送信されることを回避できる。
【0061】
図5bは本発明の一実施形態による課金方法のフローチャートの例を示す。左側で、ゲートウェイGW側の課金のそれぞれの機能が示され、右側に第2のノードMNのそれぞれの機能が示される。
【0062】
ステップS51では、ゲートウェイGW、つまりその送信/受信装置TRGが対応するノードCNから伝送情報TIを受信する。伝送情報TIは、ソースアドレスSACとTAN等のターゲットアドレスを含む。したがって、ステップS51でゲートウェイGWの送信/受信装置TRGは、最初に、伝送情報TIが送信されなければならないノードを決定するために適切な宛先情報を決定しなければならない。(図5cのステップs52cに対応する)ステップS52では、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGが第2の端末ノードMNに伝送情報TIを送信する。ステップS53では、第2の端末ノードMNが伝送情報を受信し、ステップS55で第2の端末ノードMNがゲートウェイGWに確認情報ACTANを送信する。ステップS56では、確認情報が受信される。伝送情報はステップS52で第2の端末ノードMNに送信されるが、伝送情報特性決定装置TCMは第2の端末ノードMNへの伝送情報の伝送の伝送特性TCHを決定する。図4aに関して説明されるように、このような伝送特性は好ましくは、データ量DAM、伝送速度、または伝送レートTRT、伝送情報がそれに沿って第2の端末ノードに送信された伝送ルートMR、AR、及びパケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を備えてよい。遅延時間は、伝送情報がゲートウェイGWから第2の端末MNに送信される必要があった実際の遅延時間であってよい。別の例に従って、遅延時間は伝送情報の伝送に対する所定の遅延であってよい。例えば、所定のサービスの質(QoS)は、ゲートウェイGWによって決定されてよく、伝送情報は規定のサービスの質(QoS)のある、つまり所定の遅延時間のある第2の端末ノードMNだけに送信される。
【0063】
伝送特性がステップS54で決定されると、例えば図4bに示されるように、会計装置ACC’は、ステップS56で確認応答が受信された後に、ステップS57で、伝送特性に基づいて請求情報CHを決定する。すなわち、実際に確認情報、例えばACTANまたはACTR4がステップS56で受信されると、会計装置ACC’は伝送特性TCHに基づいて請求情報CHの決定を実行する。図5bでは、ステップS57での請求情報CHの決定が、ステップS56で確認情報を受信した後に実行されることが示されるが、TI、TI’、TI”等の第1の複数の伝送情報がそれぞれ送信され、それ以後、全ての確認情報が収集され、最終的に請求情報が決定されることが規定されてもよい。図5bで重要なのは、確認情報がそれぞれの伝送情報について受信されると、請求情報CHだけが決定され(第2のエンド端末ノードMNのユーザだけが請求を受け)るという点である。図5bのステップS58でゲートウェイGWから第2の端末ノードMNに送信されるさらに多くの伝送情報がある場合には、ステップS51でフローチャートに再入する。ステップS58にそれ以上伝送情報がない場合には、手順は終了する。
【0064】
図4bでは、伝送情報メモリTIS’がソースアドレスSAC、前記伝送情報TI、TI’、TI”の宛先アドレスTA、前記決定された伝送特性TCH、前記決定された請求情報CH、及び前記確認情報ACTANからなるグループから選択される1つまたは複数を記憶できるが、図4bの伝送情報メモリTIS’が請求情報CHを決定するために使用されるこのようなメモリの唯一の例であることが理解される必要がある。伝送情報メモリTIS’の他の例は、当業者によって考案されてよい。例えば、図4bの確認情報ACKが実際には記憶されないが、請求情報CHの計算を開始するためのトリガとしてのみ使用されることが考案されてよい。したがって、請求情報CHの計算と図4bに示されるような特定の伝送特性TCHの使用は唯一の例に過ぎないことが理解される必要がある。重要なのは、第2のエンド端末MNのユーザだけが請求情報CHで請求を受け、送信済みの伝送情報について適切な確認情報が存在する場合に、伝送情報の伝送を反映する任意の種類のパラメータに基づいて決定されるという点である。しかしながら、他の種類の請求情報の計算または伝送特性の評価が使用されてよい。
【0065】
例えば、該アドホックネットワークAHNがパケット交換ネットワークAHNである場合には、伝送情報TI、TI’、TI”が1つまたは複数の伝送パケットIP1からIP5を備え、前記確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”が1つまたは複数の確認パケットACK1からACK5(例えば図7を参照すること)を備え、伝送情報メモリTIS’は図4cに示されるように構成されてよい。図4cに示されるように、伝送特性決定装置TIMは、(ACK1からACK5によって)それぞれの受信が確認された伝送パケットIP1からIP5に伝送特性DAM、TRTを決定する。5つ全てのパケットIP1からIP5が受信を確認されたので、完全な請求情報CH=2セントが5個のパケットIP1からIP5のこの伝送について会計装置ACC’によって決定される。しかしながら、本発明の別の実施形態に従って、請求情報CHがパケットごとに個別に計算されることも考案されてよい。
【0066】
図4cでは、好ましくは、別の実施形態に従って(後述されるような)いわゆるシーケンス番号SNが使用されてよいが、個々の伝送パケットのための課金は、このようなシーケンス番号を使用しなくても実施されてよいことが理解される必要がある。例えば、(伝送情報のような)第1のパケットが、図5cのステップS5c2で送出されると、ゲートウェイGWは単に伝送パケットの受信を確認する確認情報ACTANの受信を待機するだけの可能性がある。したがって、ゲートウェイGWは、該送出されたパケットIP1が無事に第2の端末ノードMNに到達したことを知っている。確認パケットACTANを受信した後に初めてゲートウェイは次のパケットIP2を送出し、再度確認パケットACTAN’の受信を待機する。ゲートウェイGWが、最後に送信された伝送パケットについて常に確認応答の受信を待機する場合、それぞれの伝送パケットと確認パケットの中に、伝送パケットを特徴付け、確認パケットの中で、確認応答がそれについて実行される特殊な伝送パケットを示すそれぞれの情報を挿入する必要はない。
【0067】
しかしながら、伝送パケットIP1からIP5のシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットIP1からIP5の伝送順序を示すシーケンス番号SMの使用は、確認応答が個別化されて、つまりパケットに特殊に、ゲートウェイGWに戻されてよいように、好ましくは、マーカまたはパケットに特殊な識別子として使用されてよい。これは、図7から図15の有利な実施形態に関してさらに後述される。
【0068】
シーケンス番号挿入
すでに部分的に上述されたように、図6に示されているゲートウェイGWは、伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットIP1からIP5の伝送順序を示す1、2、3、4、5等のシーケンス番号SNを各伝送パケットIP1からIP5に挿入することができるシーケンス番号挿入装置SN1を備える。同様に、端末ノードでは、各受信済みパケットの中で伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を決定できるシーケンス番号決定装置SNDが提供され、そこでは第2の端末ノードMNの確認情報伝送装置ACKSNが前記ゲートウェイGWに、それぞれその受信が前記それぞれの確認パケットACK1からACK5で確認される受信済みのパケットの検出されたシーケンス番号を含む確認パケットACK1からACK5を送信できる。したがって、シーケンス番号SNは、伝送された伝送パケットが第2の端末側で識別されてよいように、及び確認パケットが一般的に伝送パケットの受信だけではなく、特定の確認パケットの受信も確認するように一般パケット識別子として目的にかなう。このシーケンス番号、つまりさらに一般的には、パケット識別子は、図4cの例ではSNxで示される。このようにして、図7に示されるように、パケット識別子1、2、3、4、5...xを有する各伝送パケットIP1、IP2、IP3、IP4、IP5...IPxは、パケット識別子1、2、3、4、5...xの付いた、それぞれの確認パケットACK1、ACK2、ACK3、ACK4、ACK5...ACKxによって受信を確認される。シーケンス番号またはパケット識別子は、IPv4オプションフィールド内に、またはIpv6宛先オプションヘッダ内に記憶できるであろう。
【0069】
したがって、パケットと確認パケットの関係性は、例えばシーケンス番号等のパケット識別子によって提供できる。図7から図15はパケット識別子としての「番号」の使用を示しているが、他の識別子もパケットに特殊な確認を提供するために使用されてよいことが注記されなければならない。したがって、ゲートウェイはモバイルノードを受信した全てのパケットについて詳細な情報を有し、したがって、例えば図4cに示されるようなより正確な課金等のより正確なフロー制御を実行できる。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態に従って確認手順の中でシーケンス番号(パケット識別子)の挿入を使用するステップのフローチャートを示す。ステップS71では、パケット識別子またはシーケンス番号1が第1の伝送パケットIP1に挿入される。ステップS72では、伝送パケットIP1は第2の端末ノードMNに送信される。ステップS73では、第2の端末ノードMNのシーケンス番号決定装置SNDが、受信された伝送パケットIP1の中のパケット識別子またはシーケンス番号1を決定する。例えば、シーケンス番号1は、伝送パケットIP1からIP5のシーケンスの中の伝送パケットIP1の位置1を示す。ステップS74では、検出されたシーケンス番号またはパケット識別子を含む確認パケットはゲートウェイGWに送信される。ステップS75では、確認情報検出装置ACKMがパケット識別子1を有する特殊な確認パケットACK1に基づいて、パケット識別子(シーケンス番号)1が付いた伝送パケットIP1が第2の端末ノードによって実際に受信されたと判断する。
【0071】
特定のパケット識別子の付いた各伝送パケットの受信は、送信済みの伝送パケットを識別するパケット識別子を付けたそれぞれの確認パケットで確認されるため、パケットと確認応答の間の明確な関係性を提供できる。すなわち、たとえ往復時間RTT(図5cを参照すること。往復時間RTTは、ゲートウェイGWが伝送パケットの送信とその確認パケットの受信の間に待機しなければならない最小時間である)が各伝送パケットIP、IP2、IP3−について一定ではなくても(確認パケットACK1の受信より早期に確認パケットACK3の受信を引き起こす)送信されたパケットと返される確認情報の間には依然として明らかな関係性がある。
【0072】
例えば、どの確認情報ACK1からACK5が最初に到着するのかに関するのとは無関係に、会計装置ACC’は、各特定の伝送パケットIP1からIP5について個別に個別化された請求情報CHを決定できる。例えば、図4cの実施形態に示されるように、ゲートウェイGWによって送信された各パケットIP1からIP5は特殊な確認パケットACK1からACK5によって受信が確認される。この場合では、請求情報CHは、パケットごとに個別に会計装置ACC’によって決定できる。
【0073】
送信された伝送パケットと返された確認パケットの間に個別化された関係性がない場合には、第2の端末ノードMNが「特定のパケットの」ではなく単に「パケットの受信」を確認するに過ぎず、このようにして、それは別のパケットより低い請求情報CHを有する伝送パケットについてだけ請求されなければならないと主張する可能性がある。これはパケット識別子(シーケンス番号)を使用することにより回避される。
【0074】
前述のように、本発明による方法の第1の実施形態では、図7に示されるように、それが先行するパケットについて確認応答を受信している場合には、ゲートウェイはモバイルノード(第2の端末ノード)MNに新しいパケットを送信するに過ぎない。しかしながら、例えば往復時間RTTに応じて、これは、次のパケット(例えばIP1の後のIP2)が、特定の最小往復時間RTTの後だけに送信できることを必要とする。例えば、往復時間RTTは約1秒であってよく、したがって新しいパケットは、1秒という期間の期限切れの後にだけ送信される。
【0075】
このようにして、ゲートウェイは各IPパケットに、それをモバイルノードMNに送信する前に、シーケンス番号を割り当てる。シーケンス番号がパケット識別子として使用される場合、シーケンス番号は昇順である場合がある。図7に示されるように、モバイルノードMNは同じシーケンス番号(パケット識別子)の付いた確認応答で各パケットの受信を確認する。第1の実施形態に従って前述のように、ゲートウェイGWは、それが実際に先行するパケットの確認応答を受信した場合にだけ新しいパケットを送信する。しかしながら、極めて大きな往復時間RTTのために、ゲートウェイGWは、ここでは「ウィンドウ原則」と呼ばれる技法を使用する。
【0076】
ウィンドウ原則
パケットを送信し、確認応答を受信するための本発明の特に有利な実施形態は、ゲートウェイGWが図7に描かれているようにスライド式ウィンドウ原則を使用する場合である。1個のパケットを送信し、次のパケットを送信する前に確認応答を待機する代わりに、ゲートウェイGWは複数のパケットを送出し、そこでは送出されるパケット数は所定の伝送ウィンドウWTによって指定される。この伝送ウィンドウWTは、図6に図示されるようにゲートウェイGWの内部で伝送ウィンドウ装置WINによって設定される。所定の伝送ウィンドウWTは送信/受信装置TRGに対して、前記第2の端末ノードに連続して多くの伝送パケットを送信するように示す。
【0077】
伝送ウィンドウWTは、所定の伝送期間を示す伝送時間ウィンドウ(例えば、固定の伝送レートがある場合に、期間が間接的に伝送ウィンドウ内で送出されるパケット数を示す)、(伝送パケットの数を直接的に示す)連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数、及び前記連続伝送パケットの1つまたは複数で送信されるデータの所定の量を示す伝送データ量(例えば、固定ペイロードが伝送パケットあたりに考えられる場合、伝送ウィンドウデータ量は間接的に伝送ウィンドウ内で送信されるパケット数を示す)からなるグループの1つである。しかしながら、どの種類の伝送ウィンドウが使用されるのかに関係なく、伝送ウィンドウは、間接的にまたは直接的に、確認応答を待機することなく第2の端末ノードMNに送信される伝送パケット数を示す。すなわち、1個のパケットを送出し、次のパケットを送信する前に確認応答を待機する代わりに、ゲートウェイGWは複数のパケットを送出する。伝送パケットがシーケンス番号(好ましくは昇順の番号のシーケンスであってよい)を含む場合、伝送ウィンドウも直接的に確認応答を待機する前に連続的に送出される伝送パケットのシーケンス番号を示すことができる。図7の例では、伝送ウィンドウは送出されなければならない伝送パケットの3つの連続するシーケンス番号を指定する。
【0078】
図7に示されるように、3個のパケットIP1、IP2、IP3の伝送を備える第1のウィンドウWTが存在する。同様に、図7は、パケットIP2、IP3、IP4の更新された、つまり新しいウィンドウWT’、パケットIP3、IP4、IP5のウィンドウWT”、パケットIP4、IP5、IP6のウィンドウWT”’も示す。このようにして各ウィンドウは、過去のパケットのための確認パケットを待機することなく連続して送出される多くの伝送パケットを備える。図7に示されるように、次のウィンドウWT’は、過去のウィンドウWTの1パケット、スライドされた(one−packet−slided)バージョンであり、ウィンドウWT”は過去のウィンドウWT’の1パケット、スライドされたバージョンであり、ウィンドウWT”’は過去のウィンドウWT”の1パケット、スライドされたバージョンである。これらの新しいウィンドウは、確認パケットが受信されるたびに到達される。すなわち、第1のパケット、第2のパケット、及び第3のパケットIP1、IP2、IP3を第1のウィンドウWT内で送出した後に、第1の確認応答パケットACK1がゲートウェイGWで受信される。第1のパケットIP1についてのこの確認パケットACK1の受信は、架空の伝送ウィンドウWTの、現在はパケットIP2、IP3、及びIP4を備えるウィンドウWT’へのスライドをトリガする。
【0079】
ACK2またはACK3等の確認パケットのあらゆる新しい受信が、それぞれさらに1パケットのウィンドウを、つまりACK2を受信した後にWT’からWT”に、ACK3を受信した後にWT’からWT”にスライドさせる。このようにして、ウィンドウWT”’は3個の確認パケットACK1、ACK2、ACK3を受信後に到達される。この場合、パケットACK3は第1の伝送パケットIP1が受信されただけではなく、第2の伝送パケットと第3の伝送パケットIP2、IP3(往復時間RTTが一定であるのならば)も受信された旨の確認応答である。さらに、パケットACK2は、第1の伝送パケットIP1が受信されただけではなく、第2の伝送パケットIP2も受信された旨の確認応答であり、パケットACK1は第1の伝送パケットIP1だけが受信された旨の確認応答である。
【0080】
同じことは、伝送パケットと確認パケットの追い越しが発生する場合、あるいはパケット損失が発生する場合にも当てはまる。実際には、ウィンドウWT内で3個のパケットIP1、IP2、IP3を送信した後、確認パケットACK1は、往復時間が一定のままである場合に受信されなければならず、ウィンドウはウィンドウWT’に1パケット、スライドされるであろう。しかしながら、代わりに確認パケットACK3だけが受信されると、IP2、IP3の受信も確認され、その後ウィンドウWTは即座にウィンドウW”’にスライドされる。このようにして、現在のウィンドウWTの第1の伝送パケット、第2の伝送パケット、及び第3の伝送パケット、IP1、IP2、IP3の受信を確認するそれぞれ第1の確認パケット、第2の確認パケット、及び第3の確認パケット、ACK1、ACK2、ACK3が、ウィンドウWT1をウィンドウWT’、WT”およびWT”にそれぞれ1パケット、2パケットまたは3パケットをスライドする。このようにして、ウィンドウWTはスライドされたSNパケットであり、SNは、第2の端末ノードMNでのSN番目のパケット(及びさらに小さいSNの付いた他のパケット)の受信を確認するそれぞれの確認パケットの中に含まれるシーケンス番号SNである。
【0081】
このようにして、図7の例では、第1のステップS7111は、前記第2の端末ノードMNへ3個の伝送パケットIP1からIP3を連続して送信するように所定の伝送ウィンドウWTを設定する。ステップS72、S721、S722では、これらのパケットは端末ノードMNに連続して送信される。ステップS73、S731、S732では、それぞれの伝送パケットIP1、IP2、IP3の受信がノードMNで検出され、これに応えてこの確認パケットACK1、ACK2、ACK3がそれぞれステップS74、S741、S742でゲートウェイGWに送信される。ステップS61、S62、S63では、確認情報検出装置ACKMが、それぞれ、確認パケットACK1、ACK2、ACK3の受信を検出する。図7で確かめられるように、送信/受信装置TRGはステップS75で、確認パケットACK1の受信が確認情報検出装置ACKMによって検出された後に、次のパケット(つまり、次に大きいシーケンス番号4のパケット)を送出する。さらに、ステップS75で、新しい伝送パケットIP4の新しい伝送が新しい伝送ウィンドウWT’に関して実行される。それ以後、ステップS62では、確認情報検出装置ACKMが追加の確認情報パケットACK2の受信を検出すると、ウィンドウWT’がウィンドウWT”にスライドされ、(次に大きいシーケンス番号5の付いた)次の伝送パケットIP5がステップS751で送信される。次の確認パケットACK3が受信されると、ウィンドウWT”はウィンドウWT”’に1パケットスライドされ、次の伝送パケットIP6がステップS752で送信される。このようにして、送信/受信装置TRGは、現在の伝送ウィンドウWT、WT’、WT”、WT”’の中で常に連続してパケットを送信する。つまり、例えばパケットIP1、IP2、及びIP3がすでに第1のウィンドウWTで送信され、このウィンドウWTがウィンドウWT’にスライドされていると、言うまでもなくこの新しいウィンドウWT’のパケットIP2、IP3は、ウィンドウWT’で次に送信されるパケットが残りのまだ送信されていないパケットIP4となるように、すでに送信されている。他方、ACK3だけが受信される場合には、ウィンドウWTはWT”’にスライドされ(lid)、パケットIP4、IP5、IP6のどれもまだ送信されていない。したがって、この場合、更新された新しいウィンドウWT”’の新しいパケットIP4、IP5、IP6が送信される。したがって、ウィンドウWT、WT’、WT”が新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’に更新されるたびに、送信/受信装置TRGは、古いウィンドウで送信されていない、新しいウィンドウのそれらのパケットを連続して送信するであろう。
【0082】
図7では、往復時間RTTは伝送パケット/確認パケットの各送信/受信について同じであると仮定されるため、到着する第1の確認応答は確認パケットACK1となるのは明らかである。しかしながら、往復時間RTTが、ステップS71での第1の伝送パケットIP1の伝送後に変化すると、第2の確認パケットACK2が最初に到着するパケットとなる可能性がある。前述のように、ACK2が到着する第1の確認パケットである場合、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGは、元のウィンドウWT SN=2パケットを、そのうちIP4とIP5がまだ送信されていない、つまりゲートウェイGWの送信/受信装置TRGがウィンドウWT”の伝送パケットIP4、IP5の送信を開始する、パケットIP3、IP4、IP5を備える新しい伝送ウィンドウWT”にスライドさせる。したがって、それが、第1の伝送ウィンドウWTの内部で伝送パケットIP1、IP2、IP3の伝送後に3つの確認パケットACK1、ACK2、ACK3の内の1つを受信すると、それはそれぞれの受信された確認パケットACK1(SN=1、つまりウィンドウを1パケット、スライドさせる)、ACK2(SN=2、つまり、ウィンドウを2パケット、スライドさせる)、及びACK3_(SN=3、つまりウィンドウを3パケット、スライドさせる)の中のSNに基づいてそれぞれ設定される新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’の残りのまだ送信されていないパケットを送信する。
【0083】
また、すでに簡略に前述のように、通常(往復時間RTTが伝送ウィンドウにおいて一定のままである場合)確認パケットACK1は、ゲートウェイGWに到達する最初のパケットであり、したがってウィンドウWTをウィンドウWT’にスライドさせるが、新しい伝送ウィンドウWT”またはWT”’における新しいまだ送信されていないパケットの送出は最初に送信された伝送パケットIP1より大きいシーケンス番号を有する確認パケットACK2、ACK3によってトリガされることも発生する可能性がある。この場合、(確認情報ACK2、ACK3はまだ受信されていないため)IP2とIP1が実際に第2の端末ノードMNに到達したという保証はないが、例えば確認パケットACK3の受信は、ウィンドウWT”’でのすでに新しいパケットIP4、IP5、IP6の送出をトリガする。ACK2、ACK1の受信が行われないのは、より長い往復時間RTTのためである可能性があるか、あるいは伝送パケット及び/または確認パケットを失ったためである場合がある。2つの後者の場合は、以下図8、図9で取り扱われる。
【0084】
図7では、新しいパケット、例えばIP4が、IP1、IP2、IP3が送出された後にどのように送出されるのかの3つの可能性があることが注記されなければならない。第1の可能性は、ステップS61で第1の確認パケットACK1を受信した後に、ウィンドウWTがWT’にスライド(lid)され、これによりIP4(新しいウィンドウWT’内の残りのまだ送信されていないパケット)の伝送が生じる。したがって、他の確認メッセージACK2、ACK3の受信とは無関係に、第1の確認パケットACK1の受信はすでに新しい伝送ウィンドウWT’内での追加の所定のパケットIP4の送出をトリガする。
【0085】
別の可能性は、ACK2だけを受信した後に、ウィンドウWTがウィンドウWT”にスライドし、このようにして次の伝送ウィンドウWT”に属する次のパケットIP4が即座に送信され、その後、やはり新しいウィンドウWT”内にあり、まだ送信されていない、続くパケットIP5が送信される場合である。
【0086】
第3の可能性は、IP4が、ACK3だけが受信されるときに設定されるウィンドウWT”’の中で最初のパケットとして送信される場合である。IP4の後、ウィンドウWT”’内のパケットIP5、IP6も、これらは過去のウィンドウでまだ送信されていないため送信される。
【0087】
したがって、3個の確認パケットACK1、ACK2、ACK3の連続受信はウィンドウWTのウィンドウ位置WT’、WT”、WT”’(ウィンドウの1パケット、スライド)へのスライドと、それぞれの新しい伝送ウィンドウWT’、WT”、WT”’でのまだ送信されていない伝送パケットの連続送信をトリガする。別の実施形態では、ACK1、ACK2の前のACK1、またはACK3の前の(before ACK1 or ACK3 before ACK1,ACK2)それぞれの確認パケットACK2だけの受信に応えて、ウィンドウWTはSN位置、スライドし(SNパケットスライド)、それぞれ過去のウィンドウWTでまだ送信されていない、2個または3個の新しいパケットを備える。
【0088】
スライド式ウィンドウの原理は、通信システムSYSの性能が確認応答を待機するプロセスのために低下することを回避する。言うまでもなく、最適ウィンドウサイズは前述のようにGWとMN間の接続の最大スループット、及び往復時間RTTに依存する。往復時間RTTは、ゲートウェイGWがパケットの送信とそれぞれの確認パケットの受信の間に待機しなければならない時間である。例えば、伝送ウィンドウWTが伝送ウィンドウデータ量である場合、伝送ウィンドウデータ量は、ゲートウェイGWと第2の端末MNの間の伝送ルートMR、ARでの伝送速度TRTと往復時間RTTの間の積である。例えば、スループットが毎秒1Mbitであり(つまり伝送速度が毎秒1Mbitであり)、往復時間RTTが1秒である場合には、伝送ウィンドウデータ量は1Mbitである。
【0089】
図7で分かるように、確認パケットACK1、ACK2、ACK3は累積的である。つまり特定のシーケンス番号の付いた確認応答はさらに全ての過去のパケットの受信を確認する。例えば、確認パケットACK3が確認パケットACK1を「追い越す」場合には、3というシーケンス番号を有する確認パケットACK3はさらに、第2の端末ノードMNが伝送パケットIP1、IP2も受信したことを確認する。したがって、確認パケットが受信されるたびに、ゲートウェイGWはどの確認パケットがゲートウェイGWに到着したのか(スライド式ウィンドウ技法)に応じて、1つまたは複数の新しいパケット(複数の場合がある)を送出する。
【0090】
欠失パケット
図8は、欠失確認パケットのシナリオを示す。つまり、送信/受信装置TRNが確認パケットACK2を送信するが、パケットは伝送ルートでのパケットの欠失のためにゲートウェイGWに到達しない。図8のシナリオでは、モバイルノードMNは、確認情報ACK2が受信されないため(2より大きいシーケンス番号の確認パケットが到達しない限り。例えば確認パケットACK3はスライド式ウィンドウ技法の過去の全てのパケットの受信を確認するため、それはパケットIP2の受信も確認し、このようにしてこのパケットに対する請求も生じさせる)欠失パケットについて請求を受けない。
【0091】
同様に、図9では、伝送パケットIP2はゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって実際に送信されたが、それは第2の端末ノードMNへの伝送ルートで失われた。
【0092】
図8及び図9の場合、ゲートウェイGWにおける欠失パケット検出器LPDが、伝送ウィンドウ装置WINによって設定される伝送ウィンドウWTにおいて所定数の伝送パケットIP1からIP3の送信後に、連続確認パケットACK1、ACK3のシーケンス番号が連続伝送パケットIP1からIP3で設定されるものに一致しない場合に、確認パケットACK2または伝送パケットIP2がその伝送の間に失われてしまったことを検出できる。例えば、図8では、確認パケットACK1、ACK3は確認情報検出装置ACKMによって検出され、ステップS83、S84で追加の伝送パケットIP4、IP5の伝送を引き起こす。しかしながら、連続確認パケットのシーケンス番号は連続伝送パケットで設定されるシーケンス番号と一致しない。つまり、伝送パケットIP1、IP2、IP3のシーケンス番号1、2、3のシーケンスは、連続して受信された確認パケットACK1、ACK3から検出されるシーケンス番号1、3のシーケンスと一致しない。したがって、ゲートウェイGWはこの種の比較(シーケンス外検出)で確認パケットACK2が送信されなかったのか、または実際に伝送パケットIP2は第2の端末ノードMNに到達しさえしていないと判断できる。
【0093】
同様に、図9のステップS91、S92では、欠失パケット検出器LPDは、伝送パケットIP1、IP2、IP3のシーケンス番号1、2、3、及び受信された確認パケットACK1、ACK3からシーケンス番号1、3の順序外を決定する。ステップS93、S94での新しいパケットIP4、IP5の送信にも関わらず、欠失パケット検出器LPDは伝送パケットIP2が第2の端末ノードMNに到達しなかった、あるいは確認パケットACK2が送信されなかったかのどちらかを判断する。
【0094】
図8(欠失確認パケット)と図9(欠失伝送パケット)の両方のシナリオでは、確認応答が伝送側ゲートウェイGWで受信されないために(ACK2などのさらに大きいシーケンス番号の付いた確認パケットが前述のように受信されない限り、あるいはACK3が前述のように受信されない限り、さらに大きいシーケンス番号の確認パケットはそれらがまだ受信されていなくても低い方のシーケンス番号のパケットの受信を確認しないため)、モバイルノードMNは欠失伝送パケット/確認パケットについて請求されない。確認情報で受信が確認されているパケットについて第2の端末ノードMNのユーザだけが請求されなければならないのは本発明の一般情勢の中である(確認パケット)。
【0095】
しかしながら、モバイルノードMNが欺いている可能性がある。つまりそれは実際には伝送パケットIP2を受信したが、それについて請求を受けるのを回避しようとするために、故意に確認パケットACK2を送信しない可能性がある。これは、確認情報が受信されるかどうかに関係なく、伝送パケットIP2が送出された場合に、図8及び図9においてゲートウェイGWが常に第2の端末ノードMNに請求しない場合に回避できる。本発明に従って、第2の端末ノードに到達したパケットだけが請求を受けなければならないので、言うまでもなく、ゲートウェイGWは、依然としてパケットが実際に到達したことを示す何らかの情報を必要とする。しかしながら、欠失パケット検出器LPDが端末ノード側MNにも提供され、この欠失パケット検出器LPDが伝送パケットシーケンス番号の誤ったシーケンスを検出することが考えられる。つまり図9では、モバイルノード側MNの欠失パケット検出器LPDは、シーケンス番号2がないために明らかにシーケンス外検出である1、3、...を検出する。このような場合には、図15にさらに詳細に説明されるように、再送の要求はシーケンス外番号2について第2の端末ノードMNによって行うことができ、この場合、再送要求を受信した後に、ゲートウェイGWは、第2の伝送パケットIP2が失われたという一種の確認応答として再送要求を使用できる。この場合、会計装置ACC’はオリジナルパケットよりむしろ再送されたパケットについてだけ請求する。したがって、このシナリオでも、第2の端末ノードMNから何らかの種類の確認/確認応答が受信されたパケットだけが請求を受ける。
【0096】
他方、図8では、ゲートウェイGWは、特にその会計装置ACC’は、再送要求も確認応答ACK2も受信されないために、伝送パケットIP2について請求しない以外のことはできない。この場合、図11に関して説明されるように、紛失中の確認応答を収集し直すためにゲートウェイGWから第2の端末ノードMNまで確認要求を行うことができる。それが最終的に受信されると、伝送パケットIP2は請求される。
【0097】
しかしながら、第2の端末ノードMNだけではなくゲートウェイGWも、ゲートウェイGWで伝送ウィンドウ内で連続して発生するシーケンス番号及びモバイルノードMNが予想されたシーケンスと一致しない場合に、基本的に欠失確認応答と欠失パケットを検出する欠失パケット検出器LPDを備えることができることが本実施形態に従って、最初に、理解されなければならない。
【0098】
タイマ実施形態
図7に関して前述のように、スライド式ウィンドウ原則を使用するときに、1個または複数個の確認パケットの受信により元のウィンドウWTの新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’へのスライドが、確認パケットACK1、ACK2、ACK3のそれぞれの連続受信による連続した単一パケットスライドで、あるいは確認パケットACK2またはACK3だけが受信されるときのSNパケットスライドのどちらかで生じる。さらに、伝送ウィンドウWT内で送信されるパケットの1つについての単一の確認応答は、確認パケットに含まれる低い順序SNの全伝送パケットの伝送の受信を確認する。
【0099】
図10は、本発明の別の実施形態によるタイマTを備える欠失パケット検出器LPDによって実施されるステップについてのフローチャートを示す。
【0100】
本来、欠失パケット検出器LPDのタイマTは、所定の時間分△Tをカウントできる。タイマTは、ステップS101、S102、S103、S107、S108で示されるように伝送パケットの新しい伝送のたびに開始される。それぞれの再起動後に所定の時間分△Tをカウントすると、ステップS104、S105、S106で分かるように、タイマは、確認パケットが所定の時間分△T内で前回送信された伝送パケットについて受信されるたびに停止される。したがって、タイマは確認パケットの受信を制御するために使用される。
【0101】
好ましくは、タイマTの時間分△Tは往復時間RTTに適合していなければならない、つまりわずかに長くなくてはならない。
【0102】
図10に示され、図7(ウィンドウ原則)に関して前述のように、図10のステップS104で受信される確認応答のような単一の確認応答は、伝送ウィンドウWT内での全てのパケットの伝送の受信を確認する。
【0103】
また、「スライド式ウィンドウ原則」に関して前述のように、新しいウィンドウWT’は、まだ送信されていない(図7も参照すること)依然として1つのパケット、つまりIP4を備えるため、ステップ104での確認パケットACK1の受信はウィンドウWTをウィンドウWT’にスライドつまりシフトし、タイマTを再起動させるのはこのウィンドウのシフトである。新しいウィンドウWT’におけるこの新しいパケットIP4の伝送の場合、タイマTはステップ107で再開される。同様に、ACK2はウィンドウWTをウィンドウWT”にシフトし、このようにしてIP5の伝送及びタイマTの再起動をステップS108で引き起こす。ACK3の受信によりIP6、つまりnew_transmissionウィンドウWT”’での最後のまだ送信されていないパケットの伝送が引き起こされるため、確認パケットACK6だけが、実際にタイマTを停止する。従って、現在のウィンドウWT”’の中の全てのパケットは送信され、確認応答されたので、確認パケットのこれ以上の受信の追加のタイマ監視を行う理由はない。
【0104】
しかしながら、図11に示されるように、3個の伝送パケットIP1、IP2、IP3を送信した後に、タイマTは所定の時間分△Tをカウントし、タイムアウトする。すなわち、ステップS113でタイマTを起動した後に、タイマはステップS113’内で所定の時間分△Tをカウントし、全ての確認パケットACK1、ACK2、ACK3は失われてしまったため、タイマから時間がある。このような状況での1つの可能性は、ゲートウェイGWが、3個の伝送パケットIP1、IP2、IP3のどれに対しても確認応答は受信されていないことを単に受け入れ、伝送を単に停止する(伝送停止)ことである。第2の可能性は、図11に示されるように、ステップS113’の後で(タイマTが所定の時間分△Tをカウントした後に)、ステップS114で、欠失パケット検出器LPDの一部である場合がある確認要求装置SOLが第2の端末ノードMNに対して送信されたが、それに対して確認情報がまだ前記確認検出装置ACKMによって検出されていない伝送パケットIP3の所定のシーケンス番号3を含む確認要求パケットSOL_ACK3を送信することである。確認要求メッセージSOL_ACK3は、第2の端末ノードMNから、所定のシーケンス番号3を有する伝送パケットの受信を確認する確認パケットACK3の送信を要求する。
【0105】
確認要求SOLは指定されたシーケンス番号を有する確認パケットの伝送を要求する可能性があるが、本実施形態の一例に従って、確認要求装置SOLは伝送ウィンドウWT内で送信される最後の伝送パケットIP3のシーケンス番号3を含む確認要求パケットSOL_ACK3を第2の端末ノードMNに送信できる。
【0106】
図11に示されるように、ステップS114での確認要求パケットSOL_ACK3の伝送によって、モバイルノードMNはステップS115で確認パケットACK3を送信させ、その後パケットIP4とIP5の追加の伝送が、新しい伝送パケットが送信されるたびにステップS116、S117でタイマTのそれぞれの開始で開始する。
【0107】
しかしながら、図11に示されるように、言うまでもなく、ステップS114での確認要求パッケージSOL_ACK3伝送は伝送パケットIP1、IP2、IP3の伝送のような新しいパケット伝送である。したがって、もし伝送パケットIP3の伝送及びステップS113でのタイマSTの開始後に、ステップS113’でタイマTがタイムアウトすると、タイマTは、確認要求装置SOLが確認要求パッケージSOL_ACK3の送信を開始すると開始されるのも好ましい。
【0108】
図11では、確認パケットACK3がタイマを停止し、タイマはステップS116でパケットIP4の新しい伝送のために再び起動されるが、図12は、タイマが、ステップS121で確認要求パッケージSOL_ACK3を送信するときに、ステップS121’で設定される場合を示す。ステップS122では、タイマTがタイムアウトし、前記確認要求パッケージSOL_ACK3を送信後に前記時間分の中で前記確認情報が前記確認情報検出装置ACKMによって検出されないと、送信/受信装置TRGは、ステップS122の後に追加伝送パケットの伝送を停止する。図12で要求された確認パケットACK3を受信せず、このようにしてステップS21でタイマTのタイムアウトを引き起こす理由は種々の理由である。1つは、確認要求パッケージSOL_ACK3も、図12に示されるように、それが途中で失われてしまったために第2の端末ノードMNに到達しなかったという点である。別の可能性は、第2の端末ノードMNが実際には確認パケットACK3を送信しなかったか、あるいは確認パケットACK3がゲートウェイGWへのその途中で失われてしまったかのどちらかである。確認パケットACK3が所定の時間分△T内で受信されない場合には、タイマTは伝送停止を実行することによりこれら全ての状況に注意する。
【0109】
図11と図12から理解されてよいように、全ての確認パケットが失われてしまう(あるいは第2の端末ノードMNによって送信されない)場合には、ゲートウェイGWは新しいパケットを送信せず、したがってタイマTを起動しない。この結果、図11と図12において描かれるように、タイムアウトが生じる。図11では、ゲートウェイGWは最後に送信されたパケットについてモバイルノードから確認応答を懇請する。モバイルノードは図11で確認応答を再送し、残りのパケットIP4、IP5は送信できる。同じ手順は、伝送パケットが、確認応答の代わりに失われると適用できる。この場合では、モバイルノードは、それが実際にはパケットを受信していない可能性があるが、それにも関わらず、(それらがゲートウェイGWからモバイルノードMNへの伝送中に失われてしまったために)懇請された確認パケットACKを、例えばパケット3について送信しなければならない。したがって、モバイルノードMNは、それが受信していないパケットについて請求を受ける。再び、これはモバイルノードMNの不正行為を防ぐ。モバイルノードMNが確認パッケージACK3を送信しないことを決定する、あるいは確認要求パケットSOL_ACK3が第2の端末ノードMNに到達しない場合、これは図12に示されるような伝送停止を生じさせる結果となる。図12で、タイマが期限切れになると、GWは、それがMNへのルートが中断される、またはMNがそれ以上パケットを受信したくないかのどちらかを仮定するので、再送を停止する。
【0110】
したがって、本発明の別の実施形態に従って、図13に示されるように、タイマは、ステップS131で伝送パケットIP3を送信した後に時間分△TをカウントしてからステップS131’でタイムアウトする。この点において、図13のステップS131とS131’は図11のステップS113とステップS113’に同一である。ステップS132では、ルートチェック装置RCが、前記第2の端末ノードMNに対する伝送ルートが存在するかどうかを検出する。タイマTがステップS131’でタイムアウトした後に、ルートチェック装置RCがステップS132で、MRまたはARのような伝送ルートが第2の端末ノードMNに存在することを検出すると、確認要求装置SOLが第2の端末ノードMNに確認要求パケットSOL_ACK3を送信する。図13では、ルートチェック装置がステップS132で、ルートが存在することを決定すると、ステップS133’、S133、S134、S135、S136は図11のそれぞれステップS114’、S114、S115、S116、及びS117に対応する。
【0111】
図14のステップS132またはS142でのルートチェックが否定的である場合、つまりルートチェック装置RCが伝送ルートが第2の端末ノードMNまで使用できないことを検出すると、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGはステップS143で伝送を停止する。図14では、ステップS141、S141’及びステップS142が、ステップS131、S131’、S132に対応する。
【0112】
図13において、及び図14において、図6において示されるルートチェック装置RTが、第2の端末ノードMNへの伝送ルートが存在するかどうかを、標準ルーティングプロトコルにアクセスすることによって検出することが注記されなければならない。
【0113】
図13において及び、図14において、第2の端末ノードMNにセッションの最後のパケットの受信を確認するための動機がないという問題が考えられることも注記されなければならない。さらに悪いことには、それはところてん式に長いセッションの代わりに繰り返される短いセッションを使用する可能性がある。しかしながら、セッションセットアップが何らかの遅延とオーバヘッドを生じさせるために、この乱用は第2の端末ノードMNのユーザにとって魅力的ではないと仮定される。さらにセッションセットアップごとの固定料金が請求される可能性がある。
【0114】
図9に関して、第2の端末ノードMNも、伝送パケットが送信されたはずであるが受信されなかったことを検出する可能性がある。これは、例えば、受信されたパケットから抽出されるシーケンス番号のシーケンスをチェックすることにより実行できる。(図15に示されるような)このような場合、第2の端末ノードMNはそれが受信されるべきであったと考えるパケットの再送を要求する可能性がある。図15の実施形態では、第1の伝送ウィンドウWTは、ステップS151、S152、S153の伝送パケットIP1、IP2、IP3の送信を備える。ステップS154では、第1の伝送パケットIP1は第2の端末ノードMNからゲートウェイGWに確認パケットACK1を送信することによって受信を確認される。確認パケットACK1の受信により、ウィンドウWTからWT’へのスライド、したがってこの次の伝送ウィンドウWT’での次の伝送パケットIP4の送信がトリガされる(前述のように、伝送ウィンドウWTに含まれる伝送パケットのための任意の確認メッセージの受信により、ウィンドウWTからWT’、WT”、またはWT”’のスライド、したがってそれぞれの新しい伝送ウィンドウWT’、WT”、WT”’における追加のすでに送信されていないパケットの送信が生じる)。
【0115】
ステップS153で第3の伝送パケットIP3を受信した後、第2の端末側MNでの欠失パケット検出器LPDは、伝送パケットIP2が送信されたが、その途中で(ステップS152のメッセージフローの中で「x」で示される)失われてしまったことを検出する立場にある。つまり、第2の端末ノードMNは、伝送ウィンドウWTにおいて、3つのパケットIP1、IP2、IP3は送信されたが、それがシーケンス番号1、3が付いたパケットだけを受信したことを知っているので、それは第2の伝送パケットIP2が失われたと結論付ける。したがって、ステップS156では、第2の端末ノードでのパケット再送要求装置ARQはゲートウェイGWに再送要求パケットSEL_ACK3(2)を送信する。再送要求SEL_ACK3(2)は、前記ゲートウェイGWから再送されることが要求される伝送パケットのシーケンス番号2だけではなく、その受信が確認されなければならないパケットのシーケンス番号3を含む。ステップS157では、ステップS156での再送要求パケットSEL_ACK3(2)に応えて、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGはステップS157で再び要求されたパケットIP2を送信する。しかしながら、パケットIP4がステップS155で送信されると、第2の端末側MNは要求された第2の伝送パケットIP2を依然として受信していないため、ステップS158で、パケット再送要求装置ARQが別のパケット再送要求パケットSEL_ACK4(2)を送信する。この再送要求パケットは、4番目の伝送パケットIP4の受信を確認し、同時にシーケンス番号2の付いた伝送パケットの再送を必要とする。要求パケットSEL_ACK4(2)は、この時点で、時間内に、第1の再送要求メッセージSEL_ACK3(2)に応えてステップS157で送信された第2の伝送パケットIP2が第2の端末ノードMNでまだ到着していないため、第2の伝送パケットIP2の別の再送を要求する。しかしながら、ステップS157の後、第2のパケットIP2の再送が成功するので、次のパケットIP5の伝送−ステップS158で更新された再送要求を受信する前に−は確認パケットACK5で確認される。しかしながら、図15で時間関係性のために、第2のパケットIP2が追加の再送要求SEL_ACK4(2)に応えて、ステップS159で第2の端末ノードMNに再び送信される。
【0116】
図15から分かるように、(それは、伝送ウィンドウWTが使用される場合に、完全なシーケンス1−2−3が受信されるべきであることを知っているため)第2の端末側MNでの欠失パケット検出器LPDがIP2等の伝送パケットの欠失を検出すると、パケット再送要求装置ARQは、ステップS157の後に、要求された伝送パケットIP2が実際に第2の端末ノードMNに到達するまで、新しい伝送パケットIP3、IP4の各受信で繰り返される再送要求SEL_ACK3(2)、SEL_ACK4(2)を送信する。
【0117】
第2の伝送ウィンドウWT’の最後のパケットIP4は−第2の伝送パケットIP2が依然として到達しないので、再送要求SEL_ACK4(2)が送信されなければならなかったため−受信を確認できないであろうため、第2の伝送ウィンドウWT’の最後の伝送パケットIP4の確認パケットACK4だけが、ステップ160のステップS157_の後にだけ送信される。したがって、他の伝送されたパケットのためのACK4のような確認パケットは、IP2のような初期の失われた伝送パケットが実際にゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって送信された後に始めて送信される。これは、好ましくは図15の実施形態が一種の「ハンドシェイク」原則で動作するために可能である。つまり、第2の端末ノードMNは、それがゲートウェイGWから追加の伝送パケットを受信した後にだけ任意の種類のメッセージで応えるであろう。
【0118】
他方、再送要求SEL_ACK4(2)はパケットIP2の再送に対する要求を含むだけではなく、パケットIP4のための確認ACK4も含むため、図15のステップ160でのACK4の別々の伝送はオプションである。
【0119】
パケットが失われると、受信側ノードは受信パケットのシーケンス番号をチェックすることでこれを通知できる。受信側ノードMNは欠失パケットを含む全てのパケットについて請求される。しかしながら、第2の端末ノードMNは欠失パケットの再送を要求してよい。この場合、第2の端末ノードMNは、それが、受信しなかったパケットのシーケンス番号を示す選択的な確認応答、SEL_ACK(2)、SEL_ACK4(2)を送信する。ゲートウェイGWまたはそれぞれのその会計装置ACC’は、再送されたパケットを請求しない。図15での例では、第2の端末ノードMNは、シーケンス番号2を有さないそれぞれの受信されたパケットについて選択的な確認パケットSEL_ACKを送信する。説明されたように、これがステップS157、S159でのパケットIP2の2つの再送につながる。これは、第2の端末ノードMNだけが、往復時間RTTに対応する等、一定の間隔で選択的な確認パケットSEL_ACKを送信する場合に回避できる。つまり、第2の端末ノードMNでの再送装置ARQが少なくとも往復時間RTTを待機すると、図15でRTTで示されるように、所望される第2の伝送パケットIP2が到着し、したがって第2の端末ノードMNがパケットIP2の再送を再び要求する必要がないことが達成できる。
【0120】
図15では、パケットは伝送ウィンドウWT内での伝送の間に互いを追い越さないと仮定される。つまり、パケットが失われない場合、伝送パケットIP1、IP2、IP3は第2の端末ノードMNで順序1−2−3で到着するであろう。しかしながら、個々のパケットのための様々な遅延またはおそらく様々な伝送ルートのために、受信シーケンスが1−2−3−ではなく、1−3−2となることが発生する可能性がある。このような場合での第2の端末側MN上の欠失パケット検出器LPDが直ちにシーケンス番号2が付いたパケットの選択的確認応答再送を送信する場合、実際には第2の伝送パケットIP2はほんの少しだけ後に到達したかもしれないためそれを早く行いすぎる可能性がある。この場合、第2の端末ノードMNは、仮定された「パケット損失」が実際にはパケットの混乱であったかどうかを確かめるために再送要求SEL_ACKを送信することで待機しなければならない。パケット再送は「伝送ウィンドウ的に」実行されるため、再送装置ARQが少なくとも往復時間RTTに、各伝送ウィンドウWT内で送信されるパケットの数で乗算される送出時間を加えたもの(つまり、パケット/伝送レートのサイズ、例えば、1Mbit/1Mbit/s=1秒)待機することが賢明である。この理由は、最悪の場合に、パケットが3−1−2のように混乱して到着することがあるためである。この場合、パケットIP3は最後に送信されたパケットであったが、実際には始めて受信されたパケットであった。実際に最初に送信されたパケットはシーケンス番号1の付いた伝送パケットIP1であったため、最悪の場合では、再送パケットIP1は、例えばシーケンス順序3−2−1のように、第2の端末ノードMNで最後に受信されたパケットとして到達する可能性がある。したがって、第2の端末ノードMNからの再送の不必要な要求があることを回避できる。
【0121】
確認トンネリングリンク
図5aは、少なくとも第1の端末ノードCNがある第1のネットワークIN、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN4、MNがあるアドホックネットワークAHN、及び前記第1のネットワークの前記第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWとを含む、本発明による通信システムSYSを示す。図5aに示されるように(及び図3aに関しても前述のように)、モバイルアドホックネットワークAHNの内部では、無線LAN接続とWAN接続またはブルートゥース接続等の通信接続がゲートウェイGWから第2の端末MNに伝送情報を送るため、及び伝送ルートMR、ARに沿って第2の端末ノードMNからゲートウェイGWに確認情報を送るために使用される。図5a、図5b、図5c及び図6から図15に示される本発明の実施形態及び実施例がメインルートMR及び代替ルートARに沿ってこのような無線接続を使用して実行されてよいことが理解されなければならない。しかしながら、図16a、図16bに関して以下に説明されるように、特に有利なのは、ゲートウェイGWが受信側モバイルノードMNへのIPトンネルを確立する場合である。つまり、図7のIP1からIP5等のIPパケットはIPパケット内にカプセル化される。この場合、モバイルノードMNは、それが受信するカプセル化されたパケットごとにゲートウェイGWに確認応答を送信しなければならない。ノードは請求され、それぞれの確認応答がゲートウェイGWに達するとすぐにパケットが補償される。
【0122】
図16aは、特にグローバルアドレスSAC、GAG、GANとローカルアドホックアドレスADAG、ADA1、ADA2、ADANの使用に関して、本発明による通信システムSYSを示す。図16bに関して以下に説明されるトンネルTUN1が、例えば輻輳制御のためではなく、課金目的のためにフロー制御だけを実行することが注記されなければならない。さらにトンネル機構はオンデマンドでのみパケットを再生することができる。しかしながら、図17にも示されるように、IPトンネルTUN1の上部で、TCP(トランスポートコントロールプロトコル)またはUDP(ユーザデータグラムプロトコル)等の任意のトランスポートプロトコルを実行できる。このようなトンネルが、例えば異なるアドレス指定方式が使用される等他の理由のために必要とされる場合もあることが注記されなければならない。この場合、トンネルは課金目的でも再利用できる。移動性アンカーポイントの存在を採用するマイクロモビリティプロトコルが利用される場合、代わりに移動性アンカーポイントとモバイルノードの間にIPトンネルを確立できる。すなわち、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間だけではなく、オペレータ制御されるネットワークINの任意の他のノードと第2の端末ノードMNの間にもトンネル(複数の場合がある)をセットアップできることが注記されなければならない。このような別のノードは前述の移動性アンカーポイントまたは任意の他の端末、切り替えポイント、基地局、アクセスポイント等であってよい。したがって、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間に存在する、前述のような伝送パケットと確認パケットの交換、及び課金も同様にネットワークINの任意の他のノードと第2の端末ノードMNの間で行われてよいことが注記されなければならない。
【0123】
図16aは、インターネットにおけるアドレス指定とルーティングの例を示す。ホストは完全なIPアドレスで識別されるのに対し、サブネットワークはプレフィックスで識別される。ホストは常にそのサブネットを同じプレフィックスを有する。図16aのシナリオでは、対応するノードCNはプレフィックス1が付いたサブネットSUBNET1に位置する。したがって、ソースアドレスまたはグローバルソースアドレスSACは1.1である。同様に、ゲートウェイGWはプレフィックス2の付いたサブネットSUBNET2に属し、グローバルアドレスGAG2.1を有する。以下、サブネットSUBNETS1、SUBNET2内部の装置またはホストのグローバルアドレスは、固定位置に属する固定アドレスとして理解されなければならない。
【0124】
アドホックネットワークAHNの固有の特性が、それぞれのノードRN1からN4、MNがモバイルノードであるという特徴であるという事実にも関わらず、モバイルノードはグローバルアドレスをそれに割り当てられてもよく、例えばモバイルノードMNの場合、グローバルアドレスGAN=2.2である。このグローバルアドレスGANは、ターゲットアドレスTANとして対応するノードCNにとって公知であるが、MNはアドホックアドレスADANも含む。GWだけが両方のアドレスを知っている。同様に、ノードRN4のターゲットアドレスTA4はアドホックアドレスだけではなくグローバルアドレスも有するであろう。
【0125】
アドホックネットワークでは、アドレス指定とルーティングは変化が少なく(flat)、モバイル機器は任意のアドレスを使用できる。例えばゲートウェイGWの場合アドホックアドレスはADAG=Aであり、それぞれモバイルノードRN1、RN2、及びMNの場合ADA1=B、ADA2=C、ADAN=Dである。したがって、第2の端末ノードMNの実際のターゲットアドレスTANは、対応するノードCNにとって公知のグローバルアドレスGAN=2.2、及びゲートウェイGWにとって公知であるとローカルアドレスまたはアドホックアドレスADAN=Dだけからなる。対応するノードCNが、伝送情報TIを送信しているとき、モバイルノードMNがどの時点においてどの一時的なアドホックアドレスを有するのかを知ることはできないため、モバイルノードMNがインターネットに接続し、外部の対応するノードCNによって到達可能となることを希望する場合、それはこのグローバルアドレスGANも有さなければならない。この理由から、モバイルノードMNはグローバルアドレスGAN=2.2を設定した。モバイルノードMNはそれが取り付けられているサブネットSUBNET2と同じプレフィックス「2」を使用する。したがって、モバイルノードMNは、図16aに示されるように、そのアドホックアドレスADAN=Dに加えてグローバルアドレスGAN=2.2を使用する。また前述のように、ゲートウェイGWは本来ネットワークSUBNET1、SBUNET2の両方に属し、したがって、それは、第2の端末ノードMNに情報を送り、そこから情報を受信するために、アドホックアドレスADAG=Aだけではなく、対応するノードCNによって到達可能となるようにグローバルアドレスGAG=2.1も持たなければならない。このようにして、ゲートウェイGWも2つの種類のアドレスを維持する。
【0126】
モバイルノードMNがインターネットと通信することを希望する場合、パケットは図16bに描かれているようにアドホックネットワーク内でトンネル化されなければならない。
【0127】
図6に図示されるように、送信/受信装置TRGは、ゲートウェイGWと前記第2の端末ノードNMの間に第1のトンネルリンクTUN1をセットアップするための第1のトンネルセットアップ装置IPTUNを備える。送信/受信装置TRGは、第2の端末ノードMNの間で、それぞれ前記第1のトンネルリンクを通して、伝送情報TIを送信し、図5cのACTAN、ACTAN’、ACTAN”等の前記確認情報を受信する。
【0128】
第1のトンネルリンクTUN1は、ゲートウェイGWと、その送信/受信装置TRGが図6に示されるように前述の第1のトンネルセットアップ装置IPTUNをそれぞれ備える第2の端末ノードMNの間で直接的にセットアップされる一種の「剛性リンク」として働く。モバイルノードMNとゲートウェイの間でトンネル接続を使用する主要な優位点とは、伝送情報と確認情報伝送の外乱がなく、専用の接続が、例えばアドホックネットワーク内部のパケットの課金等、フロー制御を実行するためだけに提供されるという点である。原則的には、トンネルTUN1は、輻輳制御のためではなく、フロー制御と課金のために使用されることが注目すべきである。また、モバイルノードMNとゲートウェイGWの間のトンネルTUN1が、他のアドレス指定方式が使用される場合等、他の理由からも必要とされる可能性があることが注記されてよい。この場合トンネルは課金目的にも再利用できる。
【0129】
好ましくは、及び図16bにも示されるように、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNが、伝送パケットIPxを、前記送信/受信装置TRGによって生成され、送信された修正済み伝送パケットIPxxにカプセル化することによって、前記第1のトンネルリンクTUN1をセットアップする。つまり、本発明に従ってIPパケット(伝送パケットと確認パケット)は、トンネルTUN1でIPパケットでカプセル化される。
【0130】
図16bに示されるように、伝送情報TIはペイロードデータセクションDPxとアドレス指定部分APxを有するIPパケットIPxである場合がある。IP伝送パケットIPxは、アドレス指定部分APxの中に、大局的に伝送パケットIPxの起源と目的地を示すグローバルソースと宛先アドレスS:1.1及びD:2.2を備える。したがって、対応するノードCNはグローバル宛先アドレス2.2の付いたIP伝送パケットを送出する。このパケットは、(データ部分DPxとアドレス指定部分APxを含む)IPパケットIPxからなる新しいパケットIPxxへのアドレスカプセル化が行われなければならないゲートウェイGWに送られるが、新しいアドレス指定部分APxxはアドホックネットワークAHN内のIPパケットIPxのルーティングとトンネル化に使用される。
【0131】
IPパケットIpxxのアドレス指定部分APxxでは、アドアレスのカプセル化が行われる。したがって、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNは、前記第1の端末ノードCNから受信され、前記第1の端末ノードCNのグローバルソースアドレスS:1.1と、第2の端末ノードMNのグローバル宛先アドレスD:2.2を有する伝送パケットIPxをそれぞれ、そのアドレス指定部分に前記ゲートウェイGWのアドホックソースアドレスS:Aと、前記第2の端末ノードMNのアドホック宛先アドレスD:Dを有する修正済みの伝送パケットIPxxにカプセル化できる。すなわち、IPパケットIPxは、アドホックネットワークでのルーティングのために使用される新しいヘッダAPxxの付いた、修正済みのIPパケットIPxxで完全にカプセル化される。このようにして、修正済みの伝送パケットIPxxはローカルアドホックアドレスAからローカル宛先アドレスDに送られる。
【0132】
したがって、ゲートウェイD:2.2の宛先アドレスを有する第1のパケットIPxがゲートウェイGWに到着すると、ゲートウェイGWはアドホックネットワークAHNの内部で伝送情報を送るための新しいソースとみなされる。したがって、早期のグローバル宛先アドレスD:2.2はアドホックネットワークの中で新しいソースアドレスS:Aに変更される。第2の端末ノードMNのグローバル宛先アドレスD:2.2はローカルアドホックネットワークアドレスD:Dに変更される。したがって、アドホックネットワークAHNの中では、修正済みの伝送パケットIPxxは、ローカルアドホックアドレスだけを使用してソースGW(AS:A)から宛先MN(D:D)に送られる。したがって、ゲートウェイGWは伝送パケットIPxを宛先アドレスAが付いた別のIPパケットIPxxにカプセル化し、それをモバイルノードMNにトンネル化する。いうまでもなく、モバイルノード側MNでは、パケットIPxxは、パケットが最初にどこから来たのか(ソースアドレスS:1.1)についての情報を取り出し、データ部分DPxからペイロードデータを取り出すためにカプセル開放が行われる。
【0133】
「仮想」または「論理」トンネルTUN1がゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間にセットアップされるため、伝送パケットと確認パケットの2つのノードGW、MNの間での交換は、アドホックネットワーク内部の他のパケットの伝送から完全に邪魔されることなく実施される。したがって、トンネルTUN1は、特に伝送パケットと確認パケットの交換専用とされた一種の剛性接続として働き、例えば前述のように正確な課金に有効である。第1のトンネルの使用は、対応するノードとアドホック端末が同じフォーマットのアドレスを有さない場合にも有利である。トンネルセットアップの別の優位点は、対応するノードからのパケットが元の状態のままである、つまりそのフォーマットが、それがトンネルを通して第2の端末ノードに送信されるときにゲートウェイ内で変更されないという点である。
【0134】
図17は、特殊な信頼できるトンネル化プロトコルが第1のトンネル化プロトコルTUN1の上部で使用できる本発明の別の実施形態を示す。1つの可能性は、ゲートウェイGWとモバイルノードMNの間のIPトンネルTUN1に追加してTCPトンネルをセットアップすることである。TCPプロトコルは、再送を実行せず、輻輳制御アルゴリズムを使用しない軽いバージョンである場合がある。この手法は、第2のトンネルTUN2が第1のトンネルTUN1でカプセル化される図17に描かれている。
【0135】
図6に示されるように、第2のトンネルTUN2をセットアップするためには、ゲートウェイGWとモバイルノードMNが、それぞれ、前記ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間の前記第1のトンネルリンクTUN1内でカプセル化される第2のトンネルリンクTUN2をセットアップするために、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNを備える。送信/受信装置TRGは、第2のトンネルが第1のトンネルリンクTUN1によって取り囲まれる、つまりカプセル化される図17に概略して示されるように前記第1のトンネルリンクTUN1の中にカプセル化される前記第2のトンネルリンクTUN2を使用することによって、それぞれ第2の端末ノードMNとの間で伝送情報TIを送信し、図5cのACTAN、ACTAN’、ACTAN”等の確認情報を受信する。第2のトンネルリンクTUN2をこの関連で「使用すること」は、前記第2のトンネルリンクTUN2のプロトコルが使用されることを意味する。
【0136】
図17に示されるように、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNは、図16bにおいてのように類似したデータ部分DPxとアドレス指定部分APxを有し、第1の端末ノードCNから受信される伝送パケットIPxを、データ部分DPxとアドレス指定部分APx、及び例えば図17ではTCPソースアドレスと宛先アドレスの付いたTCPヘッダであると仮定される新しいヘッダまたはアドレス指定部分AP’xを有するパケットIPxを含む修正済みの伝送パケットIPx’にカプセル化することによって第2のトンネルリンクTUN2をセットアップする。このようにして、受信されたIPパケットAPxはTCP等の第2のトンネル化プロトコルの中に埋め込まれる。
【0137】
データ部分DPxとアドレス指定部分APxを有するIPパケットIPxおよび新しいヘッダAPx’を含む、カプセル化されたまたは修正されたTCP伝送パケットIPx’は、次に第1のトンネルセットアップ装置IPTUNによって、TCPパケットIPx’と図16bの修正済み伝送パケットIPxx内のAPxxに類似する、アドレス指定部分APxx’を含む修正済みの伝送パケットIPxx’にカプセル化される。このようにして、(カプセル化されたIPパケットIPxを含む)TCPパケットIPx’は、再度、図16bに類似して、第1のトンネルセットアップ装置によって修正済み伝送パケットIPxx’にカプセル化され、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNによってカプセル化されるパケットは第2のトンネル化プロトコルを使用してすでにカプセル化されたTCPパケットIPx’であるにすぎない。
【0138】
前述のように、第1のトンネルTUN1は、例えば、異なるアドレス指定方式が使用される場合等他の理由からすでにセットアップされている可能性がある。この場合、すでにセットアップされているトンネルは、伝送情報と確認情報の交換のため、及び前述のような課金のために使用することもできる。
【0139】
好ましくは、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNは、第1のトンネルリンクTUN1としてIP(インターネットプロトコル)プロトコルをセットアップする。好ましくは、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNは、第2のトンネルTUN2としてTCP(トランスポートコントロールプロトコル)プロトコル、またはL2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、PPP(ポイントツーポイントプロトコル)プロトコル、及びUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコルのスタックをセットアップする。第2のトンネルは、通常、第1のトンネルが任意のIPプロトコルバージョンを使用してセットアップされてよいのに対し、普通は確認情報と伝送情報の交換を可能にしない任意のプロトコルを使用することによってセットアップされてよい。
【0140】
トンネルの使用により(1つのトンネルまたは2つのトンネルのどちらか)、パケットの機能強化されたフロー制御が、ノードが適切にパケットの受信を確認することを保証するために可能である。
【0141】
最後に、図18は、ゲートウェイGWとモバイルノードMNの間にIPトンネルによって第1のトンネルTUN1が形成され、第2のトンネルTUN2がUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコル、L2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、及びPPP(ポイントツーポイント)プロトコルのスタックにより形成される本発明の別の実施形態を示す。PPPプロトコルはL2TP及びUDPプロトコルの上にセットアップされる。
【産業上の利用可能性】
【0142】
前述のように、本発明に従って、それぞれの伝送パケットが確認パケットで受信を確認されるためにアドホックネットワークAHN内でパケットのより正確なフロー制御を実行できる。これは、一般的なより正確なフロー制御のためだけではなく、より正確な課金のためにも有利に使用できる。すなわち、本発明に従って、アドホックネットワークにおける正確な課金のためのパケット伝送監視が、好ましくは、ゲートウェイ(または移動性アンカーポイントまたは事実上オペレータによって制御されるネットワークIN内の任意の他のノード)と課金のために使用される受信側ノードの間にIPトンネルを確立することによって、及びノードが適切にパケットの受信を確認することを保証するためにこのIPトンネルを通して送信されるパケットの強化されたフロー制御を実行することによって達成される。
【0143】
前記にはゲートウェイGWを使用する特定の例が説明されているが、オペレータによって制御されるネットワークIN内の任意の他のノードが、本発明のフロー制御機能と課金機能を実施するために使用できるであろうことが注記されるべきである。しかしながら、この他のノードは、ゲートウェイGWから第2の端末ノードMN)への受信された伝送情報TIの送信を開始するために、何らかの接続を通してゲートウェイに接続されてよい。
【0144】
前記に3個のパケットのウィンドウサイズの特定の例が説明されたが、本発明は言うまでもなくこのウィンドウサイズに制限されない。任意の他のウィンドウサイズが特定の用途に応じて使用されてよい。
【0145】
さらに、第1のトンネル及び第2のトンネルのための例として特定のプロトコルが説明された。しかしながら、任意の他の適切なプロトコルは、特定の用途に応じて使用されてよい。特に第1のトンネルは前述のように、セットアップされてよく、他の理由のためにすでに存在する。
【0146】
本発明は、第1のネットワークと第2のネットワークを備える任意の種類の通信システムSYSで使用でき、前記第2のネットワークは前述のように自然発生的に、つまり「その場限りで」形成されるアドホックネットワークである。
【0147】
本発明が、前記に具体的に一覧表示されていない他の実施形態と組み合わせを備えることが注記されなければならない。例えば、追加の実施形態は、明細書及び請求項の中で別個に説明された個々の特徴とステップの組み合わせから生じることがある。
【0148】
例えば、本発明の別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従ってゲートウェイGWのそれぞれの装置の機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0149】
本発明の別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従って第2の端末ノードMNのそれぞれの装置の機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0150】
最後に、本発明のさらに別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従ってゲートウェイ及び/または第2の端末ノードのそれぞれの装置の方法ステップをそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0151】
さらに、前記に説明されたことは、現在本発明者に公知であるように本発明の最善の形態を示すだけであり、本発明は他の実施形態も備えることがあることが注記される必要がある。さらに、本発明の他の変型及び変形は添付請求項の対象となる。
【0152】
請求項の中の参照番号は分類の目的にかない、これらの請求項の範囲を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】従来技術による飛行場シナリオにおけるアドホックネットワーキングの原理を描く。
【図2】従来技術に従ってブルートゥースLANアクセスポイント及びGPRS/UMTS電話を介してその内の2つがインターネット接続を有する4つの相互接続されたアドホックノードのあるパーソナルエリアネットワークシナリオを示す。
【図3a】アドホックネットワークAHNの外部の第1の端末ノードCNから、アドホックネットワーク内部の第2の端末ノードMNに送信される伝送情報における通信システムSYSを示す。
【図3b】図3bの通信システムSYSのパケット欠失シナリオを示す。
【図4a】図3aに図示されるゲートウェイGWの伝送情報メモリTISのコンテンツを示す。
【図4b】本発明によるゲートウェイGWの伝送情報メモリTISのコンテンツを示す。
【図4c】個々の伝送パケットIP1からIP5を説明する場合について、本発明に従って伝送情報メモリTISの追加実施形態を示す。
【図5a】本発明によるゲートウェイGWと第2の端末ノードMN付きの通信システムSYSの原則概要を示す。
【図5b】本発明の実施形態による課金方法の原則フローチャートを示す。
【図5c】図5bに示される方法における確認応答伝送のための方法の原則メッセージフローを示す。
【図6】本発明によるゲートウェイGWと第2の端末ノードRN、MNの原則ブロック図を示す。
【図7】本発明のある実施形態に従って、伝送ウィンドウに関して、シーケンス番号の挿入及び伝送パケットIP1からIP5、及び確認パケットACK1からACK5の伝送を示す。
【図8】本発明のある実施形態に従って欠失確認パッケージの場合について、図7でのように類似するフローチャートを示す。
【図9】本発明の別の実施形態に従って、欠失伝送パケットIP2の場合について、図7でのように類似するフローチャートを示す。
【図10】伝送ウィンドウWIN内で伝送パケットの伝送に関連してタイマTを使用する実施形態を示す。
【図11】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと確認要求パケットSOL_ACK3の送信を使用するフローチャートを示す。
【図12】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと確認要求パケットSOL_ACK3を使用するときの伝送停止の場合を示す。
【図13】確認要求パケットSOL_ACK3を送信する前にルートチェックを実行する場合のためのメッセージフローを示す。
【図14】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと中断されたルートに関連する伝送の停止を示す。
【図15】本発明の別の実施形態に従って、第2の端末ノードMNがゲートウェイGWからの伝送パケットの再送を積極的に要求するときのメッセージフローを示す。
【図16】ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間の第1のトンネルTUN1をセットアップする原理を描く。
【図16a】グローバルアドレスとアドホックアドレスの使用を示す。
【図16b】第1の端末ノードCNからの伝送パケットIPxの、第1のトンネルTUN1での修正伝送パケットIPxxへのカプセル化を示す。
【図17】第1のトンネルTUN1の内部での第2のトンネルTUN2のカプセル化を示す。
【図18】第1のトンネルプロトコルIPの上部での様々な第2のトンネルプロトコルUDP、L2TP、PPPを使用するプロトコルスタックを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアドホックネットワークにおける正確な課金のためにパケット伝送を監視することに関する等、アドホックネットワークにおける伝送情報の正確な制御に関する。さらに具体的に言うと、本発明は第1のネットワークの第1の端末ノードとアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイに関し、このようなアドホックネットワークの端末ノード及び通信システムは、少なくとも第1の端末ノードのある前記第1のネットワークと、少なくとも第2の端末ノードのあるアドホックネットワークと、前記ゲートウェイとを含むものである。本発明は、前記第1の端末ノードと該アドホックネットワークの該第2の端末ノードの間で伝送情報を送るための方法にも関する。
【0002】
さらに詳しく後述されるように、アドホックネットワークの1つの応用例の分野は既存のセルラーネットワークの拡張であり、特に個人のユーザのモバイル機器は、送信/受信装置と、例えばセルラーネットワークの基地局との間でデータを中継するために使用できる。このようなアドホックネットワークの本質的な特性とは、ネットワーク自体が、「その場限りで」(アドホックで)、つまり必要とされるとき、または特定の個人ユーザによって要求されるときに確立されるという点である。このシナリオでは、他のユーザのモバイル機器は実際のエンドデバイスとセルラーネットワークの基地局間でデータを中継するためだけに「その場限りで」使用されてよい。
【0003】
このような「その場限りで」構成されるネットワークでは、伝送情報は、通常、基地局等のゲートウェイからアドホックネットワークの端末ノードに、他の中継ノードを介して配送される。ゲートウェイは受信側端末ノードへの中継ノードを通るある特定のルートを規定できるが、輻輳またはこのルートに沿った他の問題のために、ゲートウェイからの伝送情報も他の中継ノードを通して送られる可能性がある。アドホックネットワークで実際の伝送情報が取ったルートをどのようにして見つけ出すのかという問題は、我々の並列した出願PCT/EP03/02241号において議論されている。
【0004】
しかしながら、伝送情報によって取られるルートが確立できるとしても、依然としてアドホックネットワークには、伝送情報が実際に意図されたエンド端末ノードに届いたかどうかを知ることができず、ゲートウェイが単に伝送情報をアドホックネットワークの中継ノードに送るに過ぎないという問題が存在する。例えば、エンド端末ノードはオフに切り替えられている場合があったり、あるいは情報伝送が無線リンクの故障のためにルートに沿って失われてしまう可能性がある。したがって、ゲートウェイは、伝送情報のどれも実際に前記ノードに届いていないが、この特定のエンド端末ノードに伝送情報を送信し続ける可能性がある。
【0005】
したがって、アドホックネットワーク内で伝送情報の正確なフロー制御を実行する機構を有していない。本発明が取り扱うのはこの問題である。
【0006】
アドホックネットワークのエンド端末ノードに伝送情報を送るときの−ゲートウェイにおけるフロー制御の欠如の前述の問題は、伝送情報の配送の正確な課金を考慮するときに特に明らかになる。アドホックネットワークを確立するためには、中継自体がメモリと処理能力と電池電力とを消費し、正確な課金がこのようなアドホックネットワークでは特に重要であるため、ユーザが中継装置として自らの装置を提供する刺激がなければならない。しかしながら、アドホックネットワークは基本的には移動体通信ネットワークの枠組み内で確立されるため、課金は、データが実際にエンド端末ノードに到達したかどうかの問題について何ら情報を持たずに、依然として単に送出された伝送情報を検討することによってゲートウェイで行われる。これからは、ゲートウェイが、送出されたが、いままでエンド端末ノードに達したことのない伝送情報についてエンド端末ノードに請求する可能性がある。したがって、正確な課金はゲートウェイによる正確なフロー制御を提供することを目的に対処される問題の1つである。
【背景技術】
【0007】
前述のように、本発明は、アドホックネットワークにおける伝送情報の配送のためにより正確なフロー制御を提供することを目的とする。以下に、アドホックネットワークのいくつかの基本的な機能性が図1と図2に関して説明される。アドホックネットワーキングについての追加の情報は、Ericsson Review,2000,No.4,pages 248−263,Magnus Frodighによる「Wireless ad hoc networking−the art of networking without a network」に記載されている。
【0008】
図1は、人々が、WCDMA屋内基地局BS及びHiperLan/2アクセスポイントAPを通して等、ローカルエリアネットワーク及び広域ネットワークにアクセスできる空港での典型的なシナリオを示す。図1は、アドホックネットワークの典型的なノード、例えば、パーソナルデジタルアシスタントPDA1へのブルートゥース接続を通して接続されるノート型パソコンNCIのパーソナルエリアネットワークによって形成される第1のノードMN1も示す。別のノードRN2は、携帯電話MT2とパーソナルデジタルアシスタントPDA2によってのみ形成されるパーソナルエリアネットワークPANからなる可能性がある。しかもノードMN3はパーソナルデジタルアシスタントPDA3、携帯電話MT3、及びノート型パソコンNC3の別のネットワークによって形成される。しかしながら、MN4のようなノードは単に単一の携帯電話MT4によって形成されているに過ぎないかもしれない。したがって図1では、ユーザの装置は互いに相互接続でき、ローカル情報ポイントを―例えばフライト出発、ゲート変化等に関する更新を検索するために―接続できる。このようにして図1では、ノードMT4とノードMN1は基地局BSからの情報に直にアクセスする可能性がある。例えば、ユーザはブリーフケースの中のノート型パソコンに対するHiperLan/2インタフェースを介してEメールを検索する可能性があるが、メッセージを読み取り、自分のパーソナルデジタルアシスタントPDA1、PDA3を介してそれらに返事しうる。
【0009】
他方、ノードMT4は、基地局BSを通して携帯電話MT2に直に接続されるだけではなく、ノードMN1を中継ノードとして使用することによっても接続されうる。つまりノードMN1は、単に「その場限りで」(ad hoc)、つまり恒久的にではなく確立されるブルートゥース接続を通してノードRN2にトラフィックを中継するために使用できる。この伝送情報の中継が「単一または複数の無線ホップアーキテクチャ」として知られ、つまりアドホックネットワーク外のノードからの伝送情報は、1台(単一ホップ)または複数の(複数ホップ)他のアドホックノードを通してエンド端末ノード(例えばRN2)に送信されうる。
【0010】
このようなシナリオは、4つの相互接続ノードRN1、RN2、RN3、MN1のある図2にさらに描かれ、2つのノードRN1、RN3は、それぞれブルートゥースLANアクセスポイントとGPRS/UMTS電話を介して、GPRSネットワークGNと2台のルータRTを通るインターネット接続を行う。明らかに、例えばインターネットまたは企業IPネットワークINに接続される端末ノードが該エンド端末ノードMN1に向けた伝送情報を送信すると、ノードRN1とRN2は、要求に応じて、つまり「その場限りで」セットアップされるに過ぎない通信ルートを通して伝送情報を送るための中継ノードとして働く。図2に示されるように、モバイルアドホックネットワークのおそらく最も広く知られた概念の1つは、ネットワークが任意の中心管理を行わずに形成され、伝送情報を送信するために無線インタフェースを使用する移動ノードからなることである。
【0011】
言うまでもなく、中継ノードとエンド端末ノードが互いに近接する必要はない、つまりアドホック装置は、ある範囲の外にある装置の間のトラフィックを中継できることも注記されなければならない。加えて、アドホックネットワークは、例えば無線移動体通信システムに基づいているため、モバイル機器は動き回り(移動性)、このように「その場限りの」、つまり自然発生的に形成されるネットワークは大きな距離にわたって広がりうる。
【0012】
さらに、ノードがアドホックノードとして登録されるのであれば、アドホックノードは大局的に固定されたアドレスよりむしろ自然発生的に割り当てられるアドホックアドレスを使用するであろう。したがって、アドホックネットワークの中心的な態様の1つは、これらがアドホックノードとして登録される装置の中で自然発生的に(「その場限りの」)形成されることである。中心的なファシリティによって管理されるのではなく、アドホックノードは、無線ブルートゥース接続などの通信接続を、要求に応じて、それ自体が確立する。
【0013】
アドホックノード自体がその場限りで、つまり自然発生的に互いの中で接続を確立し、このようにして追加のハードウェアを必要とせずに既存の基地局のカバレージを増大するため、ユーザは中継サービスに自分の装置を提供するための刺激を必要とする。1つの考えられる刺激は、ユーザが中継サービスについて報酬を得て、エンド端末ノードだけがちょうど従来の移動体ネットワークにおいてのように伝送情報の受信について請求されることである。しかしながら、第1のネットワークINに接続を提供するゲートウェイGWが設けられる場合にも、ゲートウェイGWは特定の中継ノードが伝送情報を中継したかどうか、及び/またはエンドノードが任意の伝送情報を実際に受信したかどうかの情報を持っていない。したがって、実際の正確なフロー制御またはアドホックネットワークのノード間で送る伝送情報のトラフィック情報監視はない。例えば、アドホックネットワーク内での情報配送のための請求課金は、配送される伝送情報を計上するゲートウェイGW内の機構を使用することによってのみ基礎を形成できる。
【0014】
この問題は、本発明の典型的な通信システムSYSを示す図3a、図3bに関してさらに説明される。通信システムSYSは、少なくとも第1の端末ノードCN(これ以降対応するノードとも呼ばれる)のある第1のネットワークIN、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN4、MNのあるアドホックネットワークAHN、及び前記第1のネットワークINの第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードRN1からRN4、MNの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWを含む。各ノードCN、RN1からRN4、MNは対応する送信/受信装置TRC、TR4、TRNを有し、ゲートウェイGW自体もこのような送信/受信装置TRGを有する。送信/受信装置TRNは、メインルートMRを通る、または個々のアドホックノードRN1、RN2、RN3の間の無線接続としてセットアップされる、代替ルートARを通るかのどちらかでゲートウェイGWを通って他の端末CNから伝送情報TIを受信できる。ノードのそれぞれ、RN1からRN4、MNは、上記のように中継機能を達成するためのRM4とRMN等のルーティング手段も有する。第1の端末ノードCNはグローバルソース識別子(グローバルソースアドレス)SACを有し、アドホックノードRN1からRN4、MNのそれぞれがTA4、TAN等の対応するターゲットアドレスを有する。第1の端末ノードCNの伝送情報メモリTISでは、伝送情報のための宛先アドレス等の情報が記憶される。第1の端末ノードCNから送出される伝送情報TIはゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって受信されてから、第2の端末ノードRN1からRN4、MNに送信される。第1のネットワークINは、インターネットまたは移動体通信ネットワーク等、任意の種類のオペレータ制御ネットワークである。ゲートウェイGWはアクセスポイントまたは基地局である場合がある。ゲートウェイGWは必ずしもアドホックネットワークに属する必要はない。つまり、ゲートウェイGWは単に対応するノードCNとアドホックネットワークノードの間で干渉を形成することを目的とするに過ぎない。このようにしてアドホックネットワークAHNは、例えばデータを送受しているモバイルノードMNといくつかの候補中継ノードRN1からRN4からなる。対応するノードCNは、必ずしもオペレータ制御ネットワーク内ではなく、アドホックネットワークの外部のどこかに配置できる。このシナリオでは、ノードMNはRN2、RN1及びGW上で対応するノードCNにデータを送信できるであろう。さらに、全てのモバイル機器のユーザがセルラーネットワークオペレータと契約があると仮定される。
【0015】
図3aは、第2の端末ノードへの伝送情報TIの伝送のための請求情報CHを決定することができる会計装置ACCも示す。請求情報CHを決定するために、会計装置ACCは伝送情報特性決定装置TIMによって決定されるいくつかの伝送特性TCHに基づいて請求情報CHを決定してよい。これらの伝送特性TCHは、図4aに示されるように伝送情報メモリTISに記憶することもできる。例えば、決定される伝送特性TCHがデータ量DAMと伝送速度TRTを備える場合、会計手段ACCは、ターゲットアドレスTAを有するターゲットノードRN4への毎秒64kbitという伝送速度で2MBの伝送情報を送ることについて7セントという請求情報CHを決定できる。このようにして伝送情報メモリTIS内に図4aに示されるようなデータセットがある場合、会計装置ACCが(対応するノードCNからターゲットアドホックノードへの)ダウンリンクに何らかの種類の課金を行うことは容易である。
【0016】
(例えば、アドホックモバイルノードMNから、ゲートウェイGWを通る対応するノードCNへの)アップリンク伝送情報の場合、ゲートウェイGWは、失われなかった伝送情報を受信し、対価/報償を付与する(charges/rewards)だけであることは明らかである。このようにしてアップリンク方向ではゲートウェイGWは常に何らかの種類の正確な課金を実行する。
【0017】
しかしながら、正確なフロー制御に関して、またはダウンリンク伝送情報に関する正確な課金に関する問題がある。実際には、ユーザは、実際に送信した伝送情報についてのみ請求されるか、あるいは報酬を受けるべきであり、実際に送信または受信した伝送情報についてだけ請求されるべきである。しかしながら、ゲートウェイGWは伝送情報TIに、それがゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって送出された後、いったい何が起こったのか情報を持たないため、会計装置ACCは、伝送情報が、例えばMN等の実際に所望されるアドホック及び端末ノードに到達したかどうかを推量できるだけである。これは概して、正確な課金を提供しなければならない特殊な例のためだけではなく、当てはまることである。すなわち、ゲートウェイGWは伝送情報を送信できるが、伝送情報の到着または非到着について追加の情報は入手できないため、伝送情報を実際にはコントロールしていない。したがって、ゲートウェイGWは、通常、送信される伝送情報の他の正確な制御(フロー制御)を実行することはできない。
【0018】
例えば、図3bに図示されるように、2つの中継ノードRN1、RN2の間のメインルートMRに沿って無線リンクの遮断がある場合に、次にゲートウェイGWは伝送情報TIが第2の端末ノードMNに実際に到達したかどうかを知ることはできない。したがって、ゲートウェイGW、つまりその伝送情報メモリTISだけが、適切な請求及び報酬を実行するために第2の端末ノードMNにそれが送信した全ての伝送情報について情報を記憶できる。しかしながら、経理は、全体として、伝送情報メモリTISの中のエントリが実際に第2の端末ノードに達した伝送情報に確実に関係しているという仮定に必然的に基づいている。図3bに示されるように、違う場合には、モバイルエンドノードMNは無事に配信されなかった伝送情報について請求されることになろう。
【0019】
他方、第2のエンド端末ノードのユーザMNは、ゲートウェイGWによって請求を受けないために、たとえ伝送情報が到達していても、その伝送情報を受信していないというかもしれない。このようなシナリオでは、ゲートウェイGWは、第2の端末ノードMNに対し、伝送情報TIが実際に到達したこと、及び請求情報CHが正確であることを検証し、立証する手段をもっていないことになる。ゲートウェイGWは、伝送情報TIが到達したという事実にも関わらず、伝送情報TIが実際に第2の端末ノードMNに到達した証拠を含んでいないので、不正を行う第2の端末ノードMNが、それが実際に到達した伝送情報について支払いを行わなくてもよいことになってしまうかもしれない。
【0020】
正確な課金についての前述の問題点は、ゲートウェイGWがパケットの正確なフロー制御を実現できないという総合的な問題の副次的な問題(sub−problem)の一つに過ぎない。例えば、ゲートウェイGW内の他のフロー制御機構は、伝送情報TIが実際に所望されるターゲット端末ノードMNに到達したかどうかという事実についての正確な知識を必要とするかもしれない。例えば、メインルートMRまたは代替ルートARの上の無線リンクの1つが故障したと分かった場合には、伝送情報TIの別のフロー制御は、伝送速度の加速または減速、あるいは送信側伝送情報TIの完全な停止を行うことになるかもしれない。
【0021】
不十分なフロー制御の別の例は、メインルートMRまたは伝送速度の削減を要求する代替ルートARでの輻輳の発生である。しかしながら従来のアドホックネットワークでは、ゲートウェイGWは、雑音、輻輳またはユーザ/デバイスの不正行為などの伝送情報の損失に関するあらゆる理由を検出することはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
以上の通り、従来のゲートウェイGW及び従来の端末ノードRN1からRN4、MNは、アドホックネットワーク内で伝送情報の正確な制御を可能としないために不十分である。例えば、正確な課金だけではなく、伝送速度、伝送量等のフロー制御パラメータの調整は、従来のアドホックネットワークでは可能ではない。本発明は、これらの不利な点を解決することを目的とする。
【0023】
具体的には、アドホックネットワーク内の伝送情報の正確なフロー制御を可能とする、アドホックネットワークにおける方法、ゲートウェイ、アドホックネットワークの端末ノード、通信システムを提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0024】
この目的は、前記第1の端末ノードから伝送情報を受信し、前記第2の端末ノードに前記伝送情報を送信できる送信/受信装置と、
前記第2の端末ステーションが前記伝送情報の受信を確認するための前記第2の端末ノードから確認情報(acknowledgement information)の受信を検出できる確認情報検出装置と
を備える、第1のネットワークの第1の端末ノードとアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイによって解決される。
【0025】
さらに、この目的は、前記ゲートウェイを通して前記別の端末ノードから伝送情報を受信できる送信/受信装置と、前記送信/受信装置が前記伝送情報を受信した旨を確認するための前記ゲートウェイ確認情報に送信できる確認情報伝送装置とを備え、ゲートウェイを通して前記アドホックネットワークに接続される別のネットワーク(IN)の別の端末ノードと伝送情報を交換するためのアドホックネットワークの端末ノードにより解決される。
【0026】
この目的は、少なくとも第1の端末ノードのある第1のネットワークと、少なくとも第2の端末ノードのあるアドホックネットワークと、前記第1のネットワークの前記第1の端末ノードと前記アドホックネットワークの前記第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るためのゲートウェイとを含む通信システムによっても解決され、ここで、前記ゲートウェイは請求項1から29の1つまたは複数に従って構成され、前記第2の端末ノードは請求項30から36の1つまたは複数に従って構成される。
【0027】
この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと、前記通信システムアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、前記通信システムのゲートウェイにおいて、以下のステップ、すなわち、前記通信システムの前記ゲートウェイにおいて前記第1の端末ノードからの伝送情報を受信するステップと、前記ゲートウェイから、前記第2の端末ノードに前記伝送情報を送信するステップと、前記第2の端末ステーションが前記伝送情報を受信したことを確認するための前記第2の端末ノードからの確認情報の受信を、前記ゲートウェイ内で検出するステップ(S5c5)とを備える。
【0028】
この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと、前記通信システムのアドホックネットワークの第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、ここで、前記第2の端末ノードで、
前記通信システムのゲートウェイから伝送情報を前記第2の端末ノードで受信するステップと、
前記第2の端末ノードから前記ゲートウェイに、前記第2の端末ノードが前記伝送情報を受信したことを確認するための確認情報を送信するステップと
を備える。
【0029】
さらに、この目的は、ある通信システムの第1のネットワークの第1の端末ノードと前記通信システムのアドホックネットワークに第2の端末ノードとの間で伝送情報を送るための方法によっても解決され、ここで、前記通信システムにおいて、前記通信システムのゲートウェイで、前記第1の端末ノードから伝送情報を受信するステップと、前記ゲートウェイから前記伝送情報を前記第2の端末ノードに送信するステップと、前記第2の端末ノードにおいて、前記ゲートウェイから前記伝送情報を受信するステップと、前記第2の端末ノードから前記ゲートウェイに、前記第2の端末ノードが前記伝送情報を受信したことを確認するための確認情報を送信する(S5c4)ステップと、前記ゲートウェイで、前記第2の端末ノードから、前記第2の端末ステーションが前記伝送情報を受信したことを確認するための前記確認情報の受信を検出するステップとを備える。
【0030】
本発明によれば、伝送情報がエンド端末ノードに到達したかどうかを示す信頼できる情報(確認情報, acknowledgement information)が提供されるので、アドホックネットワークにおける伝送情報の正確なフロー制御が可能になる。さらに、別の優位点とは、伝送情報を受信する第2の端末ノードの不正行為が、第2の端末ノードが対価請求を受けることなく伝送情報を受信することができなくなるので、抑制されるという点である。
【0031】
アドホックネットワーク内での伝送情報の正確なフロー制御を実現することにより、例えば正確な課金または経理処理を目的とする実施形態に関連して複数の優位点が提供される。例えば、会計装置は、前記確認情報検出装置が前記伝送情報の前記第2の端末ステーションに対する伝送についての確認情報の受信を検出すると、前記伝送情報の前記第2の端末ノードへの伝送についての請求情報を決定できる。したがって、エンド端末ノードは、受信が確認された伝送情報についてのみ請求を受けることになる。
【0032】
請求項7による第2のアドホックネットワークがパケット交換ネットワークである場合、伝送情報は、1つまたは複数の伝送パケットを備え、前記確認情報は1つまたは複数の確認パケットを備え、請求項8による伝送特性決定装置が伝送情報の受信が確認された伝送パッケージのそれぞれについて伝送特性を決定できる。このようにして、正確な課金及び請求がパケット単位で可能になる。
【0033】
特に有利であるのは、前記ゲートウェイが各伝送パケットの中に伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を挿入するためのシーケンス番号挿入装置を備えている場合である。好ましくは、やはり前記端末ノードは伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を各受信されたパケットで決定するためのシーケンス番号決定装置も備え、前記確認情報伝送装置は、その受信が前記それぞれの確認パケットで確認されなければならない受信パケットの該検出されたシーケンス番号をそれぞれ含む確認パケットを前記ゲートウェイに送信できるようになっている。このようにして、ゲートウェイは一般的な伝送情報が受信された旨を示す確認を受信するだけではなく、特定の伝送パケットの受信を確認する確認情報も受信する。したがって、課金またはフロー制御の精度は、ゲートウェイがエンド端末ノードを受信した個々のパケットについての詳細な情報を有するために、さらに機能拡張されてよい。
【0034】
ゲートウェイでは、前記送信/受信装置が前記第2の端末ノードに伝送パケットを連続して送信するために所定の伝送ウィンドウを設定できる伝送ウィンドウ装置を提供することもさらに有利であり、そこでは前記送信/受信装置は前記伝送ウィンドウ内の伝送パケットを前記第2の端末ノードに連続して送信でき、前記送信/受信装置は新しい伝送ウィンドウを形成するために前記伝送ウィンドウを1パケットまたは複数パケット、スライドし、前記新しい伝送ウィンドウ内で、過去の伝送ウィンドウでまだ送信されていなかった1つまたは複数の連続伝送パケットを、過去の伝送ウィンドウの伝送パケットの受信を確認する確認パケットの受信が前記確認情報検出装置によって検出されるたびに前記第2の端末ノードに連続して送信できる。優位点は、ここでは確認パケットが蓄積される、つまり特定のシーケンス番号の付いた確認が(往復時間が一定のままである場合に)さらに全ての先行するパケットの受信を確認するという点である。往復時間が一定のままである場合、ゲートウェイが伝送ウィンドウ内のゲートウェイから送信される最後の伝送パケットであった伝送パケットについてだけ確認パケットを受信すれば、正確なフロー制御にとって十分である。
【0035】
本発明は、確認情報の提供によってさらに正確なフロー制御を可能にする。しかしながら、伝送パケット及び/または確認パケットが何らかの理由でゲートウェイ及び第2の端末ノードへの伝送中に失われることも依然として当てはまる可能性がある。したがって、本発明の別の実施形態は、前記伝送ウィンドウ装置によって設定される伝送ウィンドウ内の所定数の伝送パケットの伝送後に、連続する確認パケットのシーケンス番号が連続伝送パケットに設定されるシーケンス番号と一致しない場合に、確認パケットまたは伝送パケットがその伝送中に失われたことを検出できる欠失パケット検出器を備える。
【0036】
有利なことに、欠失パケット検出器は、所定の時間分をカウントできるタイマを備え、前記タイマは伝送パケットの新しい伝送のたびに起動され、前記所定の時間分の中で前回送信された伝送パケットについて確認パケットが受信される場合、あるいは確認パケットの受信によって停止されず、前記タイマが前記TRNが伝送を停止すると期限切れになる場合に停止される。
【0037】
確認要求装置は有利に提供され、伝送されたが、それについて確認情報が前記確認情報検出装置によってまだ検出されていない伝送パケットの所定のシーケンス番号を含む確認要求パケットを前記第2の端末ノードに対して送信でき、前記確認要求メッセージは、前記第2の端末ノードから前記所定のシーケンス番号を有する伝送パケットの受信を確認するための確認パケットの伝送を要求する。
【0038】
好ましくは、前記タイマがタイムアウトし、前記伝送ウィンドウ内の最後の伝送パケットの伝送後に前記確認情報検出装置によって確認情報が前記時間分の中で検出されない場合に、前記確認要求装置は、前記伝送ウィンドウ内で送信される最後の伝送パケットのシーケンス番号を含む確認要求パケットを前記第2の端末ノードに送信できる。
【0039】
好ましくは、前記タイマも、前記確認要求装置が前記確認要求パッケージの送信を開始すると起動され、前記タイマがその後タイムアウトし、確認情報が、前記確認要求パッケージの送信後の前記時間分内で前記確認情報検出装置によって検出されない場合に、前記送信/受信装置は追加の伝送パケットの伝送を停止する。
【0040】
好ましくは、前記第2の端末ノードへの伝送ルートが存在するかどうかを検出できるルートチェック装置が設けられる。
【0041】
好ましくは、前記送信/受信装置は、前記タイマがタイムアウトした後に、前記ルートチェック装置が、伝送ルートが存在しないことを検出すると、追加の伝送パケットの伝送を停止する。
【0042】
好ましくは、前記送信/受信装置は、特定のシーケンス番号を有するすでに送信された伝送パケットを、前記第2の端末ノードから前記特定のシーケンス番号を含む再送要求パケットを受信することに応えて再送できる。
【0043】
本発明の特に有利な実施形態では、前記送信/受信装置は、前記ゲートウェイと前記第2の端末ノードの間に第1のトンネルリンクをセットアップするための第1のトンネルセットアップ装置を備え、前記送信/受信装置は、それぞれ前記第1のトンネルリンクを通して前記第2端末ノードとの間で前記伝送情報を送信し、前記確認情報を受信する。トンネルは、有利なことに、例えば伝送パケットと確認パケットの伝送全体が常にゲートウェイと第2のエンド端末の間の中継ノードを通る同じルートを取るように、ゲートウェイと第2の端末ノードの間で一種の固定した「論理」リンクをセットアップする。第1のトンネルの使用は、対応するノードとアドホック端末が同じフォーマットのアドレスを有さない場合にも有利である。トンネルセットアップの別の優位点は、対応するノードからのパケットが原形を保つ、つまりそのフォーマットは、それがトンネルを通して第2の端末ノードに送信されるときにゲートウェイにおいて変更されないという点である。
【0044】
有利なことに、前記第1のトンネルセットアップ装置は、前記送信/受信装置によって生成され、送信される修正された伝送パケットに伝送パケットをカプセル化することによって前記第1のトンネルリンクをセットアップする。
【0045】
第1のトンネルセットアップ装置は、主に、例えば課金目的で正確なフロー制御を実行するために提供される。第1のトンネルの上部では、別のトランスポートプロトコルを実行できる。したがって、有利なことに、前記送信/受信装置は、前記ゲートウェイと前記第2の端末ノードの間の前記第1のトンネルリンク内でカプセル化された第2のトンネルリンクをセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置を備え、前記送信/受信装置は、前記第1のトンネルリンク内でカプセル化された前記第2のトンネルリンクを使用することによってそれぞれ前記第2の端末ノードから前記伝送情報を送信し、前記確認情報を受信する。第1のトンネルとともに第2のトンネルを使用する優位点は、第2のトンネルが、第1のトンネルがIPルーティングを提供する間に確認の交換等のフロー制御を可能にするTCP等のプロトコル、つまり非IPプロトコルに基づいてよいという点である。
【0046】
好ましくは、前記第2のトンネルセットアップ装置は、前記第1の端末ノードから受信される伝送パケットを前記送信/受信装置により生成される修正された伝送パケットにカプセル化することによって前記第2の端末リンクをセットアップし、前記送信/受信装置によって送信される前記修正済み伝送パケットに前記第1のトンネルセットアップ装置によってカプセル化される前記伝送パケットは前記第2のトンネルセットアップ装置によってカプセル化される前記修正済みの伝送パケットである。
【0047】
好ましくは、前記端末ノードは、前記ゲートウェイから再送されることを要求される伝送パケットのシーケンス番号を含む再送要求パケットを前記ゲートウェイに送信できるパケット再送要求装置を備えることがある。
【0048】
本発明の追加の有利な実施形態及び改善策は、従属請求項から解釈されてよい。以下に、本発明は図面を参照してその有利な実施形態に関して説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
図中、同じまたは類似する参照番号が同じまたは類似するステップと特徴を指定するために使用される。図6は、本発明の様々な実施形態を組み合わせて含むゲートウェイGWと第2の端末ノードRN、MNのブロック図を示すが、図5c、及び図7から図15の上部に、それぞれの特徴に示される機能とステップをそれぞれ実施することに最も関与するそれぞれの装置が示される。したがって、図6と組み合わされて示される装置は、本発明の様々な実施形態に従って別々に使用されてもよいことが理解されなければならない。
【0050】
本発明の原理
図5aは、本発明が関係する通信システムSYSの原理概要を示す。通信システムSYSは、少なくとも1つの第1の端末ノードCNのある第1のネットワークINと、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN5のあるアドホックネットワークAHNと、前記第1のネットワークINの前記第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWとを含む。以下、第1の端末ノードは図5aに図示されるように対応するノードCNとも呼ばれる。さらに、第1のネットワークINは、インターネットまたは任意の移動体通信ネットワーク等の任意の種類のオペレータが制御するネットワークである場合があることに注意する必要がある。アドホックネットワークAHNは、前記に概略されたようにアドホックネットワーキングの原理に従って形成される任意の種類のネットワークであってよい。つまり、アドホックネットワークは中継ノードとして働く場合があるアドホックノードRN1からRN4を備え、1つのノードMNは伝送情報TIの受信側ノードとして示される。ブルートゥース接続または通常他の無線リンク等の任意の種類のアドホックルーティングリンクを使用できる。しかしながら、アドホックネットワークの確立は任意の特定の種類の通信接続に制限されず、前述のように自然発生的にアドホックネットワークをセットアップするための全ての通信接続を備える。
【0051】
第2の端末ノードMN及び中継ノードRN1からRN4は、それらが伝送情報の中継を可能にする限り任意の種類の装置であることができる。中継ノードの例は携帯電話、ノート型パソコン、パーソナルデジタルアシスタント、ラップトップコンピュータ等である。ゲートウェイGWの例は、図1に示されるように、例えばWCDMA屋内基地局BS及びHiperLAN/2アクセスポイント等の基地局BSまたはアクセスポイントAPを備える。
【0052】
さらに、以下に本発明の実施形態の多くの原則がモバイルアドホックネットワークAHNの内部のパケット伝送に関して後述されるが、本発明の多くの実施形態がモバイルアドホックネットワークAHNの内部のパケット伝送に制限されないことが注記される必要がある。また、アドホックネットワークが、例えばOFDMまたはTDM等の他の伝送方法によってワイヤレス無線リンクを確立することによってセットアップされることも認められる。
【0053】
図5aの通信システムSYSを図3aの従来の通信システムSYSと比較すると、ゲートウェイGW及び第2の端末ノードMNが、それぞれの送信/受信装置TRGとTRNに加えて、それぞれゲートウェイGWの中で確認情報検出装置ACKMと第2の端末ノードMNの中で確認情報伝送装置ACKSNを備えることが明らかになる。確認情報検出装置ACKMは、前記第2の端末ノードMNからの確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”の受信を検出できる。確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”は、第2の端末ステーションMNが前記伝送情報を受信したことを確認する。
【0054】
受信側ノードMN側では、確認情報伝送装置ACKSNが、第2の端末ノードMNの送信/受信装置TRNが送信済みの伝送情報TI、TI’、TI”を受信したことを確認する前記確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”をゲートウェイGWに送信できる。すなわち、本発明の1つの原則に従って、ダウンリンク伝送情報TI、TI’、TI”の第2の端末MNに対する各伝送は、図5cに図示されるように、第2の端末ノードからの確認情報により受信を確認する。したがって、モバイルアドホックネットワークAHNでは正確なフロー制御が実行できる。例えば、現在ゲートウェイGWは常に、実際にダウンリンク伝送情報が第2の端末ノードMNに到達した、あるいは(確認が送信されないときには)アドホックネットワークの内部で、輻輳、欠失パッケージまたはユーザ/デバイスの不正行為などの問題がある。したがって、アドホックネットワークAHN内のフロー制御は改善できる。
【0055】
好ましくは、伝送情報及び確認情報のゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間(またはさらに正確にはそれぞれ、その送信/受信装置TRGとTRNの間)の配送は、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間のセキュリティ関連(信頼関係)を通して実行される。この文脈での信頼関係またはセキュリティ関連とは、例えば第2の端末ノードRN1からRN4及びMNが互いに信頼し、それらがアドホックネットワークのアドホック端末ノードになるために登録されている場合、常にパケットまたは伝送情報及び確認情報を中継するような標準認証手順を意味する。さらに、中継ノードRN1からRN4は、情報を受信または中継するときに同様に請求されるまたは報酬を受ける必要があるために、好ましくは、ゲートウェイGWと、またはそれら自体の間でのこのような信頼関係を有さなければならない。信頼関係の構築つまりこのような認証手順は移動体通信技術の分野では周知であるので、ここでさらに詳しい説明を必要としない。
【0056】
図5cは、ゲートウェイ側GWと第2の端末ノード側MNについて、本発明の原則方法に従って実施されるそれぞれのステップを示す。ステップS5c1では、前記通信システムのゲートウェイGWは第1の端末ノードCNから伝送情報TIを受信する。ステップS5c2では、送信/受信装置TRGが、例えば信頼関係(セキュリティ関連)を構築した後に第2の端末ノードMNに伝送情報TIを送信する。
【0057】
ステップS5c3では、前記第2の端末ノードMNの送信/受信装置TRNがゲートウェイGWから伝送情報TIを受信する。ステップS5c4では、確認情報伝送装置ACKSNがゲートウェイGWに、第2の端末ノードMNが伝送情報TIを受信したことを確認する確認情報ACTANを送信する。ステップS5c5では、ゲートウェイGWの確認情報検出装置ACKNが確認情報ACTANの受信を検出し、第2の端末ノードMNが伝送情報TIを受信したことを支障なく仮定できる。
【0058】
確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”を使用して、ゲートウェイGWがアドホックネットワークAHNの内部の情報の正確なフロー制御を実行できる。例えば、メインルートMRまたは代替ルートARに沿って遅延または輻輳があり、確認情報の遅延した伝送が生じる場合、ゲートウェイGWは伝送特性に応じて例えば伝送速度等を調整できる。さらに正確なフロー制御は、特にゲートウェイGWと第2のノードMNの間のダウンリンク接続での伝送情報の正確な課金を実行するために有利である。
【0059】
改善された会計の実施形態
図6は、ゲートウェイGWの一部として会計装置ACC’を示す。この会計装置ACC’は、図5bに図示されるような本発明の実施形態に従った課金または会計の方法の原則フローチャートで使用される。図4bは、本発明によるゲートウェイGWの伝送情報メモリTIS’のコンテンツを示し、図4cはゲートウェイGWと第2のノードMNの間のパケット伝送の場合のための伝送情報メモリTIS’のコンテンツを示す。
【0060】
さらに具体的には、会計装置ACC’は、前記確認情報検出装置ACKMが、前記第2の端末ステーションMNへの前記伝送情報の伝送について確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”の受信を検出する場合に、第2の端末ノードMNに対する伝送情報TI、TI’、TI”の伝送について請求情報CHを決定できる。図4bから分かるように、ソースアドレスSA、伝送データアカウントDAM、伝送レートTRT(または伝送タイミング)、ターゲットアドレスTA及び請求情報CHに加えて、伝送情報メモリTIS’が本発明の一実施形態に従って、(図4bではACTA4、ACTANで示される)確認情報のためのエントリも備える。すなわち、本発明の一実施形態による会計装置ACC’は、伝送情報請求CHの計算だけを実行し、実際の確認情報ACTA4、ACTANが第2の端末ノードMNから受信されると第2の端末のノードMNの請求を実行する。したがって、一方では、第2の端末ノードMNが、実際に第2の端末ノードMNに到達していない伝送情報TI、TI’、TI”について請求されることが回避され、他方では、ゲートウェイGWが第1の送信された伝送情報TIについて、対応する確認が受信された場合にだけ追加の伝送情報TI’、TI”を送信することを決定できるであろう。例えば不正行為を行っているノードが、実際に伝送情報TIを受信したが、伝送情報TIの受信について請求を受けるのを回避するために確認情報ACTANを送信しないことを決定することがある。しかしながら、ゲートウェイGW、つまりその送信/受信装置PRGが、確認応答が受信されない限り追加の伝送情報の伝送を中止することを決定する場合、追加の伝送情報が不正行為を行っているノードに送信されることを回避できる。
【0061】
図5bは本発明の一実施形態による課金方法のフローチャートの例を示す。左側で、ゲートウェイGW側の課金のそれぞれの機能が示され、右側に第2のノードMNのそれぞれの機能が示される。
【0062】
ステップS51では、ゲートウェイGW、つまりその送信/受信装置TRGが対応するノードCNから伝送情報TIを受信する。伝送情報TIは、ソースアドレスSACとTAN等のターゲットアドレスを含む。したがって、ステップS51でゲートウェイGWの送信/受信装置TRGは、最初に、伝送情報TIが送信されなければならないノードを決定するために適切な宛先情報を決定しなければならない。(図5cのステップs52cに対応する)ステップS52では、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGが第2の端末ノードMNに伝送情報TIを送信する。ステップS53では、第2の端末ノードMNが伝送情報を受信し、ステップS55で第2の端末ノードMNがゲートウェイGWに確認情報ACTANを送信する。ステップS56では、確認情報が受信される。伝送情報はステップS52で第2の端末ノードMNに送信されるが、伝送情報特性決定装置TCMは第2の端末ノードMNへの伝送情報の伝送の伝送特性TCHを決定する。図4aに関して説明されるように、このような伝送特性は好ましくは、データ量DAM、伝送速度、または伝送レートTRT、伝送情報がそれに沿って第2の端末ノードに送信された伝送ルートMR、AR、及びパケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を備えてよい。遅延時間は、伝送情報がゲートウェイGWから第2の端末MNに送信される必要があった実際の遅延時間であってよい。別の例に従って、遅延時間は伝送情報の伝送に対する所定の遅延であってよい。例えば、所定のサービスの質(QoS)は、ゲートウェイGWによって決定されてよく、伝送情報は規定のサービスの質(QoS)のある、つまり所定の遅延時間のある第2の端末ノードMNだけに送信される。
【0063】
伝送特性がステップS54で決定されると、例えば図4bに示されるように、会計装置ACC’は、ステップS56で確認応答が受信された後に、ステップS57で、伝送特性に基づいて請求情報CHを決定する。すなわち、実際に確認情報、例えばACTANまたはACTR4がステップS56で受信されると、会計装置ACC’は伝送特性TCHに基づいて請求情報CHの決定を実行する。図5bでは、ステップS57での請求情報CHの決定が、ステップS56で確認情報を受信した後に実行されることが示されるが、TI、TI’、TI”等の第1の複数の伝送情報がそれぞれ送信され、それ以後、全ての確認情報が収集され、最終的に請求情報が決定されることが規定されてもよい。図5bで重要なのは、確認情報がそれぞれの伝送情報について受信されると、請求情報CHだけが決定され(第2のエンド端末ノードMNのユーザだけが請求を受け)るという点である。図5bのステップS58でゲートウェイGWから第2の端末ノードMNに送信されるさらに多くの伝送情報がある場合には、ステップS51でフローチャートに再入する。ステップS58にそれ以上伝送情報がない場合には、手順は終了する。
【0064】
図4bでは、伝送情報メモリTIS’がソースアドレスSAC、前記伝送情報TI、TI’、TI”の宛先アドレスTA、前記決定された伝送特性TCH、前記決定された請求情報CH、及び前記確認情報ACTANからなるグループから選択される1つまたは複数を記憶できるが、図4bの伝送情報メモリTIS’が請求情報CHを決定するために使用されるこのようなメモリの唯一の例であることが理解される必要がある。伝送情報メモリTIS’の他の例は、当業者によって考案されてよい。例えば、図4bの確認情報ACKが実際には記憶されないが、請求情報CHの計算を開始するためのトリガとしてのみ使用されることが考案されてよい。したがって、請求情報CHの計算と図4bに示されるような特定の伝送特性TCHの使用は唯一の例に過ぎないことが理解される必要がある。重要なのは、第2のエンド端末MNのユーザだけが請求情報CHで請求を受け、送信済みの伝送情報について適切な確認情報が存在する場合に、伝送情報の伝送を反映する任意の種類のパラメータに基づいて決定されるという点である。しかしながら、他の種類の請求情報の計算または伝送特性の評価が使用されてよい。
【0065】
例えば、該アドホックネットワークAHNがパケット交換ネットワークAHNである場合には、伝送情報TI、TI’、TI”が1つまたは複数の伝送パケットIP1からIP5を備え、前記確認情報ACTAN、ACTAN’、ACTAN”が1つまたは複数の確認パケットACK1からACK5(例えば図7を参照すること)を備え、伝送情報メモリTIS’は図4cに示されるように構成されてよい。図4cに示されるように、伝送特性決定装置TIMは、(ACK1からACK5によって)それぞれの受信が確認された伝送パケットIP1からIP5に伝送特性DAM、TRTを決定する。5つ全てのパケットIP1からIP5が受信を確認されたので、完全な請求情報CH=2セントが5個のパケットIP1からIP5のこの伝送について会計装置ACC’によって決定される。しかしながら、本発明の別の実施形態に従って、請求情報CHがパケットごとに個別に計算されることも考案されてよい。
【0066】
図4cでは、好ましくは、別の実施形態に従って(後述されるような)いわゆるシーケンス番号SNが使用されてよいが、個々の伝送パケットのための課金は、このようなシーケンス番号を使用しなくても実施されてよいことが理解される必要がある。例えば、(伝送情報のような)第1のパケットが、図5cのステップS5c2で送出されると、ゲートウェイGWは単に伝送パケットの受信を確認する確認情報ACTANの受信を待機するだけの可能性がある。したがって、ゲートウェイGWは、該送出されたパケットIP1が無事に第2の端末ノードMNに到達したことを知っている。確認パケットACTANを受信した後に初めてゲートウェイは次のパケットIP2を送出し、再度確認パケットACTAN’の受信を待機する。ゲートウェイGWが、最後に送信された伝送パケットについて常に確認応答の受信を待機する場合、それぞれの伝送パケットと確認パケットの中に、伝送パケットを特徴付け、確認パケットの中で、確認応答がそれについて実行される特殊な伝送パケットを示すそれぞれの情報を挿入する必要はない。
【0067】
しかしながら、伝送パケットIP1からIP5のシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットIP1からIP5の伝送順序を示すシーケンス番号SMの使用は、確認応答が個別化されて、つまりパケットに特殊に、ゲートウェイGWに戻されてよいように、好ましくは、マーカまたはパケットに特殊な識別子として使用されてよい。これは、図7から図15の有利な実施形態に関してさらに後述される。
【0068】
シーケンス番号挿入
すでに部分的に上述されたように、図6に示されているゲートウェイGWは、伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットIP1からIP5の伝送順序を示す1、2、3、4、5等のシーケンス番号SNを各伝送パケットIP1からIP5に挿入することができるシーケンス番号挿入装置SN1を備える。同様に、端末ノードでは、各受信済みパケットの中で伝送パケットのシーケンスの中のそれぞれの伝送パケットの伝送順序を示すシーケンス番号を決定できるシーケンス番号決定装置SNDが提供され、そこでは第2の端末ノードMNの確認情報伝送装置ACKSNが前記ゲートウェイGWに、それぞれその受信が前記それぞれの確認パケットACK1からACK5で確認される受信済みのパケットの検出されたシーケンス番号を含む確認パケットACK1からACK5を送信できる。したがって、シーケンス番号SNは、伝送された伝送パケットが第2の端末側で識別されてよいように、及び確認パケットが一般的に伝送パケットの受信だけではなく、特定の確認パケットの受信も確認するように一般パケット識別子として目的にかなう。このシーケンス番号、つまりさらに一般的には、パケット識別子は、図4cの例ではSNxで示される。このようにして、図7に示されるように、パケット識別子1、2、3、4、5...xを有する各伝送パケットIP1、IP2、IP3、IP4、IP5...IPxは、パケット識別子1、2、3、4、5...xの付いた、それぞれの確認パケットACK1、ACK2、ACK3、ACK4、ACK5...ACKxによって受信を確認される。シーケンス番号またはパケット識別子は、IPv4オプションフィールド内に、またはIpv6宛先オプションヘッダ内に記憶できるであろう。
【0069】
したがって、パケットと確認パケットの関係性は、例えばシーケンス番号等のパケット識別子によって提供できる。図7から図15はパケット識別子としての「番号」の使用を示しているが、他の識別子もパケットに特殊な確認を提供するために使用されてよいことが注記されなければならない。したがって、ゲートウェイはモバイルノードを受信した全てのパケットについて詳細な情報を有し、したがって、例えば図4cに示されるようなより正確な課金等のより正確なフロー制御を実行できる。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態に従って確認手順の中でシーケンス番号(パケット識別子)の挿入を使用するステップのフローチャートを示す。ステップS71では、パケット識別子またはシーケンス番号1が第1の伝送パケットIP1に挿入される。ステップS72では、伝送パケットIP1は第2の端末ノードMNに送信される。ステップS73では、第2の端末ノードMNのシーケンス番号決定装置SNDが、受信された伝送パケットIP1の中のパケット識別子またはシーケンス番号1を決定する。例えば、シーケンス番号1は、伝送パケットIP1からIP5のシーケンスの中の伝送パケットIP1の位置1を示す。ステップS74では、検出されたシーケンス番号またはパケット識別子を含む確認パケットはゲートウェイGWに送信される。ステップS75では、確認情報検出装置ACKMがパケット識別子1を有する特殊な確認パケットACK1に基づいて、パケット識別子(シーケンス番号)1が付いた伝送パケットIP1が第2の端末ノードによって実際に受信されたと判断する。
【0071】
特定のパケット識別子の付いた各伝送パケットの受信は、送信済みの伝送パケットを識別するパケット識別子を付けたそれぞれの確認パケットで確認されるため、パケットと確認応答の間の明確な関係性を提供できる。すなわち、たとえ往復時間RTT(図5cを参照すること。往復時間RTTは、ゲートウェイGWが伝送パケットの送信とその確認パケットの受信の間に待機しなければならない最小時間である)が各伝送パケットIP、IP2、IP3−について一定ではなくても(確認パケットACK1の受信より早期に確認パケットACK3の受信を引き起こす)送信されたパケットと返される確認情報の間には依然として明らかな関係性がある。
【0072】
例えば、どの確認情報ACK1からACK5が最初に到着するのかに関するのとは無関係に、会計装置ACC’は、各特定の伝送パケットIP1からIP5について個別に個別化された請求情報CHを決定できる。例えば、図4cの実施形態に示されるように、ゲートウェイGWによって送信された各パケットIP1からIP5は特殊な確認パケットACK1からACK5によって受信が確認される。この場合では、請求情報CHは、パケットごとに個別に会計装置ACC’によって決定できる。
【0073】
送信された伝送パケットと返された確認パケットの間に個別化された関係性がない場合には、第2の端末ノードMNが「特定のパケットの」ではなく単に「パケットの受信」を確認するに過ぎず、このようにして、それは別のパケットより低い請求情報CHを有する伝送パケットについてだけ請求されなければならないと主張する可能性がある。これはパケット識別子(シーケンス番号)を使用することにより回避される。
【0074】
前述のように、本発明による方法の第1の実施形態では、図7に示されるように、それが先行するパケットについて確認応答を受信している場合には、ゲートウェイはモバイルノード(第2の端末ノード)MNに新しいパケットを送信するに過ぎない。しかしながら、例えば往復時間RTTに応じて、これは、次のパケット(例えばIP1の後のIP2)が、特定の最小往復時間RTTの後だけに送信できることを必要とする。例えば、往復時間RTTは約1秒であってよく、したがって新しいパケットは、1秒という期間の期限切れの後にだけ送信される。
【0075】
このようにして、ゲートウェイは各IPパケットに、それをモバイルノードMNに送信する前に、シーケンス番号を割り当てる。シーケンス番号がパケット識別子として使用される場合、シーケンス番号は昇順である場合がある。図7に示されるように、モバイルノードMNは同じシーケンス番号(パケット識別子)の付いた確認応答で各パケットの受信を確認する。第1の実施形態に従って前述のように、ゲートウェイGWは、それが実際に先行するパケットの確認応答を受信した場合にだけ新しいパケットを送信する。しかしながら、極めて大きな往復時間RTTのために、ゲートウェイGWは、ここでは「ウィンドウ原則」と呼ばれる技法を使用する。
【0076】
ウィンドウ原則
パケットを送信し、確認応答を受信するための本発明の特に有利な実施形態は、ゲートウェイGWが図7に描かれているようにスライド式ウィンドウ原則を使用する場合である。1個のパケットを送信し、次のパケットを送信する前に確認応答を待機する代わりに、ゲートウェイGWは複数のパケットを送出し、そこでは送出されるパケット数は所定の伝送ウィンドウWTによって指定される。この伝送ウィンドウWTは、図6に図示されるようにゲートウェイGWの内部で伝送ウィンドウ装置WINによって設定される。所定の伝送ウィンドウWTは送信/受信装置TRGに対して、前記第2の端末ノードに連続して多くの伝送パケットを送信するように示す。
【0077】
伝送ウィンドウWTは、所定の伝送期間を示す伝送時間ウィンドウ(例えば、固定の伝送レートがある場合に、期間が間接的に伝送ウィンドウ内で送出されるパケット数を示す)、(伝送パケットの数を直接的に示す)連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数、及び前記連続伝送パケットの1つまたは複数で送信されるデータの所定の量を示す伝送データ量(例えば、固定ペイロードが伝送パケットあたりに考えられる場合、伝送ウィンドウデータ量は間接的に伝送ウィンドウ内で送信されるパケット数を示す)からなるグループの1つである。しかしながら、どの種類の伝送ウィンドウが使用されるのかに関係なく、伝送ウィンドウは、間接的にまたは直接的に、確認応答を待機することなく第2の端末ノードMNに送信される伝送パケット数を示す。すなわち、1個のパケットを送出し、次のパケットを送信する前に確認応答を待機する代わりに、ゲートウェイGWは複数のパケットを送出する。伝送パケットがシーケンス番号(好ましくは昇順の番号のシーケンスであってよい)を含む場合、伝送ウィンドウも直接的に確認応答を待機する前に連続的に送出される伝送パケットのシーケンス番号を示すことができる。図7の例では、伝送ウィンドウは送出されなければならない伝送パケットの3つの連続するシーケンス番号を指定する。
【0078】
図7に示されるように、3個のパケットIP1、IP2、IP3の伝送を備える第1のウィンドウWTが存在する。同様に、図7は、パケットIP2、IP3、IP4の更新された、つまり新しいウィンドウWT’、パケットIP3、IP4、IP5のウィンドウWT”、パケットIP4、IP5、IP6のウィンドウWT”’も示す。このようにして各ウィンドウは、過去のパケットのための確認パケットを待機することなく連続して送出される多くの伝送パケットを備える。図7に示されるように、次のウィンドウWT’は、過去のウィンドウWTの1パケット、スライドされた(one−packet−slided)バージョンであり、ウィンドウWT”は過去のウィンドウWT’の1パケット、スライドされたバージョンであり、ウィンドウWT”’は過去のウィンドウWT”の1パケット、スライドされたバージョンである。これらの新しいウィンドウは、確認パケットが受信されるたびに到達される。すなわち、第1のパケット、第2のパケット、及び第3のパケットIP1、IP2、IP3を第1のウィンドウWT内で送出した後に、第1の確認応答パケットACK1がゲートウェイGWで受信される。第1のパケットIP1についてのこの確認パケットACK1の受信は、架空の伝送ウィンドウWTの、現在はパケットIP2、IP3、及びIP4を備えるウィンドウWT’へのスライドをトリガする。
【0079】
ACK2またはACK3等の確認パケットのあらゆる新しい受信が、それぞれさらに1パケットのウィンドウを、つまりACK2を受信した後にWT’からWT”に、ACK3を受信した後にWT’からWT”にスライドさせる。このようにして、ウィンドウWT”’は3個の確認パケットACK1、ACK2、ACK3を受信後に到達される。この場合、パケットACK3は第1の伝送パケットIP1が受信されただけではなく、第2の伝送パケットと第3の伝送パケットIP2、IP3(往復時間RTTが一定であるのならば)も受信された旨の確認応答である。さらに、パケットACK2は、第1の伝送パケットIP1が受信されただけではなく、第2の伝送パケットIP2も受信された旨の確認応答であり、パケットACK1は第1の伝送パケットIP1だけが受信された旨の確認応答である。
【0080】
同じことは、伝送パケットと確認パケットの追い越しが発生する場合、あるいはパケット損失が発生する場合にも当てはまる。実際には、ウィンドウWT内で3個のパケットIP1、IP2、IP3を送信した後、確認パケットACK1は、往復時間が一定のままである場合に受信されなければならず、ウィンドウはウィンドウWT’に1パケット、スライドされるであろう。しかしながら、代わりに確認パケットACK3だけが受信されると、IP2、IP3の受信も確認され、その後ウィンドウWTは即座にウィンドウW”’にスライドされる。このようにして、現在のウィンドウWTの第1の伝送パケット、第2の伝送パケット、及び第3の伝送パケット、IP1、IP2、IP3の受信を確認するそれぞれ第1の確認パケット、第2の確認パケット、及び第3の確認パケット、ACK1、ACK2、ACK3が、ウィンドウWT1をウィンドウWT’、WT”およびWT”にそれぞれ1パケット、2パケットまたは3パケットをスライドする。このようにして、ウィンドウWTはスライドされたSNパケットであり、SNは、第2の端末ノードMNでのSN番目のパケット(及びさらに小さいSNの付いた他のパケット)の受信を確認するそれぞれの確認パケットの中に含まれるシーケンス番号SNである。
【0081】
このようにして、図7の例では、第1のステップS7111は、前記第2の端末ノードMNへ3個の伝送パケットIP1からIP3を連続して送信するように所定の伝送ウィンドウWTを設定する。ステップS72、S721、S722では、これらのパケットは端末ノードMNに連続して送信される。ステップS73、S731、S732では、それぞれの伝送パケットIP1、IP2、IP3の受信がノードMNで検出され、これに応えてこの確認パケットACK1、ACK2、ACK3がそれぞれステップS74、S741、S742でゲートウェイGWに送信される。ステップS61、S62、S63では、確認情報検出装置ACKMが、それぞれ、確認パケットACK1、ACK2、ACK3の受信を検出する。図7で確かめられるように、送信/受信装置TRGはステップS75で、確認パケットACK1の受信が確認情報検出装置ACKMによって検出された後に、次のパケット(つまり、次に大きいシーケンス番号4のパケット)を送出する。さらに、ステップS75で、新しい伝送パケットIP4の新しい伝送が新しい伝送ウィンドウWT’に関して実行される。それ以後、ステップS62では、確認情報検出装置ACKMが追加の確認情報パケットACK2の受信を検出すると、ウィンドウWT’がウィンドウWT”にスライドされ、(次に大きいシーケンス番号5の付いた)次の伝送パケットIP5がステップS751で送信される。次の確認パケットACK3が受信されると、ウィンドウWT”はウィンドウWT”’に1パケットスライドされ、次の伝送パケットIP6がステップS752で送信される。このようにして、送信/受信装置TRGは、現在の伝送ウィンドウWT、WT’、WT”、WT”’の中で常に連続してパケットを送信する。つまり、例えばパケットIP1、IP2、及びIP3がすでに第1のウィンドウWTで送信され、このウィンドウWTがウィンドウWT’にスライドされていると、言うまでもなくこの新しいウィンドウWT’のパケットIP2、IP3は、ウィンドウWT’で次に送信されるパケットが残りのまだ送信されていないパケットIP4となるように、すでに送信されている。他方、ACK3だけが受信される場合には、ウィンドウWTはWT”’にスライドされ(lid)、パケットIP4、IP5、IP6のどれもまだ送信されていない。したがって、この場合、更新された新しいウィンドウWT”’の新しいパケットIP4、IP5、IP6が送信される。したがって、ウィンドウWT、WT’、WT”が新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’に更新されるたびに、送信/受信装置TRGは、古いウィンドウで送信されていない、新しいウィンドウのそれらのパケットを連続して送信するであろう。
【0082】
図7では、往復時間RTTは伝送パケット/確認パケットの各送信/受信について同じであると仮定されるため、到着する第1の確認応答は確認パケットACK1となるのは明らかである。しかしながら、往復時間RTTが、ステップS71での第1の伝送パケットIP1の伝送後に変化すると、第2の確認パケットACK2が最初に到着するパケットとなる可能性がある。前述のように、ACK2が到着する第1の確認パケットである場合、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGは、元のウィンドウWT SN=2パケットを、そのうちIP4とIP5がまだ送信されていない、つまりゲートウェイGWの送信/受信装置TRGがウィンドウWT”の伝送パケットIP4、IP5の送信を開始する、パケットIP3、IP4、IP5を備える新しい伝送ウィンドウWT”にスライドさせる。したがって、それが、第1の伝送ウィンドウWTの内部で伝送パケットIP1、IP2、IP3の伝送後に3つの確認パケットACK1、ACK2、ACK3の内の1つを受信すると、それはそれぞれの受信された確認パケットACK1(SN=1、つまりウィンドウを1パケット、スライドさせる)、ACK2(SN=2、つまり、ウィンドウを2パケット、スライドさせる)、及びACK3_(SN=3、つまりウィンドウを3パケット、スライドさせる)の中のSNに基づいてそれぞれ設定される新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’の残りのまだ送信されていないパケットを送信する。
【0083】
また、すでに簡略に前述のように、通常(往復時間RTTが伝送ウィンドウにおいて一定のままである場合)確認パケットACK1は、ゲートウェイGWに到達する最初のパケットであり、したがってウィンドウWTをウィンドウWT’にスライドさせるが、新しい伝送ウィンドウWT”またはWT”’における新しいまだ送信されていないパケットの送出は最初に送信された伝送パケットIP1より大きいシーケンス番号を有する確認パケットACK2、ACK3によってトリガされることも発生する可能性がある。この場合、(確認情報ACK2、ACK3はまだ受信されていないため)IP2とIP1が実際に第2の端末ノードMNに到達したという保証はないが、例えば確認パケットACK3の受信は、ウィンドウWT”’でのすでに新しいパケットIP4、IP5、IP6の送出をトリガする。ACK2、ACK1の受信が行われないのは、より長い往復時間RTTのためである可能性があるか、あるいは伝送パケット及び/または確認パケットを失ったためである場合がある。2つの後者の場合は、以下図8、図9で取り扱われる。
【0084】
図7では、新しいパケット、例えばIP4が、IP1、IP2、IP3が送出された後にどのように送出されるのかの3つの可能性があることが注記されなければならない。第1の可能性は、ステップS61で第1の確認パケットACK1を受信した後に、ウィンドウWTがWT’にスライド(lid)され、これによりIP4(新しいウィンドウWT’内の残りのまだ送信されていないパケット)の伝送が生じる。したがって、他の確認メッセージACK2、ACK3の受信とは無関係に、第1の確認パケットACK1の受信はすでに新しい伝送ウィンドウWT’内での追加の所定のパケットIP4の送出をトリガする。
【0085】
別の可能性は、ACK2だけを受信した後に、ウィンドウWTがウィンドウWT”にスライドし、このようにして次の伝送ウィンドウWT”に属する次のパケットIP4が即座に送信され、その後、やはり新しいウィンドウWT”内にあり、まだ送信されていない、続くパケットIP5が送信される場合である。
【0086】
第3の可能性は、IP4が、ACK3だけが受信されるときに設定されるウィンドウWT”’の中で最初のパケットとして送信される場合である。IP4の後、ウィンドウWT”’内のパケットIP5、IP6も、これらは過去のウィンドウでまだ送信されていないため送信される。
【0087】
したがって、3個の確認パケットACK1、ACK2、ACK3の連続受信はウィンドウWTのウィンドウ位置WT’、WT”、WT”’(ウィンドウの1パケット、スライド)へのスライドと、それぞれの新しい伝送ウィンドウWT’、WT”、WT”’でのまだ送信されていない伝送パケットの連続送信をトリガする。別の実施形態では、ACK1、ACK2の前のACK1、またはACK3の前の(before ACK1 or ACK3 before ACK1,ACK2)それぞれの確認パケットACK2だけの受信に応えて、ウィンドウWTはSN位置、スライドし(SNパケットスライド)、それぞれ過去のウィンドウWTでまだ送信されていない、2個または3個の新しいパケットを備える。
【0088】
スライド式ウィンドウの原理は、通信システムSYSの性能が確認応答を待機するプロセスのために低下することを回避する。言うまでもなく、最適ウィンドウサイズは前述のようにGWとMN間の接続の最大スループット、及び往復時間RTTに依存する。往復時間RTTは、ゲートウェイGWがパケットの送信とそれぞれの確認パケットの受信の間に待機しなければならない時間である。例えば、伝送ウィンドウWTが伝送ウィンドウデータ量である場合、伝送ウィンドウデータ量は、ゲートウェイGWと第2の端末MNの間の伝送ルートMR、ARでの伝送速度TRTと往復時間RTTの間の積である。例えば、スループットが毎秒1Mbitであり(つまり伝送速度が毎秒1Mbitであり)、往復時間RTTが1秒である場合には、伝送ウィンドウデータ量は1Mbitである。
【0089】
図7で分かるように、確認パケットACK1、ACK2、ACK3は累積的である。つまり特定のシーケンス番号の付いた確認応答はさらに全ての過去のパケットの受信を確認する。例えば、確認パケットACK3が確認パケットACK1を「追い越す」場合には、3というシーケンス番号を有する確認パケットACK3はさらに、第2の端末ノードMNが伝送パケットIP1、IP2も受信したことを確認する。したがって、確認パケットが受信されるたびに、ゲートウェイGWはどの確認パケットがゲートウェイGWに到着したのか(スライド式ウィンドウ技法)に応じて、1つまたは複数の新しいパケット(複数の場合がある)を送出する。
【0090】
欠失パケット
図8は、欠失確認パケットのシナリオを示す。つまり、送信/受信装置TRNが確認パケットACK2を送信するが、パケットは伝送ルートでのパケットの欠失のためにゲートウェイGWに到達しない。図8のシナリオでは、モバイルノードMNは、確認情報ACK2が受信されないため(2より大きいシーケンス番号の確認パケットが到達しない限り。例えば確認パケットACK3はスライド式ウィンドウ技法の過去の全てのパケットの受信を確認するため、それはパケットIP2の受信も確認し、このようにしてこのパケットに対する請求も生じさせる)欠失パケットについて請求を受けない。
【0091】
同様に、図9では、伝送パケットIP2はゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって実際に送信されたが、それは第2の端末ノードMNへの伝送ルートで失われた。
【0092】
図8及び図9の場合、ゲートウェイGWにおける欠失パケット検出器LPDが、伝送ウィンドウ装置WINによって設定される伝送ウィンドウWTにおいて所定数の伝送パケットIP1からIP3の送信後に、連続確認パケットACK1、ACK3のシーケンス番号が連続伝送パケットIP1からIP3で設定されるものに一致しない場合に、確認パケットACK2または伝送パケットIP2がその伝送の間に失われてしまったことを検出できる。例えば、図8では、確認パケットACK1、ACK3は確認情報検出装置ACKMによって検出され、ステップS83、S84で追加の伝送パケットIP4、IP5の伝送を引き起こす。しかしながら、連続確認パケットのシーケンス番号は連続伝送パケットで設定されるシーケンス番号と一致しない。つまり、伝送パケットIP1、IP2、IP3のシーケンス番号1、2、3のシーケンスは、連続して受信された確認パケットACK1、ACK3から検出されるシーケンス番号1、3のシーケンスと一致しない。したがって、ゲートウェイGWはこの種の比較(シーケンス外検出)で確認パケットACK2が送信されなかったのか、または実際に伝送パケットIP2は第2の端末ノードMNに到達しさえしていないと判断できる。
【0093】
同様に、図9のステップS91、S92では、欠失パケット検出器LPDは、伝送パケットIP1、IP2、IP3のシーケンス番号1、2、3、及び受信された確認パケットACK1、ACK3からシーケンス番号1、3の順序外を決定する。ステップS93、S94での新しいパケットIP4、IP5の送信にも関わらず、欠失パケット検出器LPDは伝送パケットIP2が第2の端末ノードMNに到達しなかった、あるいは確認パケットACK2が送信されなかったかのどちらかを判断する。
【0094】
図8(欠失確認パケット)と図9(欠失伝送パケット)の両方のシナリオでは、確認応答が伝送側ゲートウェイGWで受信されないために(ACK2などのさらに大きいシーケンス番号の付いた確認パケットが前述のように受信されない限り、あるいはACK3が前述のように受信されない限り、さらに大きいシーケンス番号の確認パケットはそれらがまだ受信されていなくても低い方のシーケンス番号のパケットの受信を確認しないため)、モバイルノードMNは欠失伝送パケット/確認パケットについて請求されない。確認情報で受信が確認されているパケットについて第2の端末ノードMNのユーザだけが請求されなければならないのは本発明の一般情勢の中である(確認パケット)。
【0095】
しかしながら、モバイルノードMNが欺いている可能性がある。つまりそれは実際には伝送パケットIP2を受信したが、それについて請求を受けるのを回避しようとするために、故意に確認パケットACK2を送信しない可能性がある。これは、確認情報が受信されるかどうかに関係なく、伝送パケットIP2が送出された場合に、図8及び図9においてゲートウェイGWが常に第2の端末ノードMNに請求しない場合に回避できる。本発明に従って、第2の端末ノードに到達したパケットだけが請求を受けなければならないので、言うまでもなく、ゲートウェイGWは、依然としてパケットが実際に到達したことを示す何らかの情報を必要とする。しかしながら、欠失パケット検出器LPDが端末ノード側MNにも提供され、この欠失パケット検出器LPDが伝送パケットシーケンス番号の誤ったシーケンスを検出することが考えられる。つまり図9では、モバイルノード側MNの欠失パケット検出器LPDは、シーケンス番号2がないために明らかにシーケンス外検出である1、3、...を検出する。このような場合には、図15にさらに詳細に説明されるように、再送の要求はシーケンス外番号2について第2の端末ノードMNによって行うことができ、この場合、再送要求を受信した後に、ゲートウェイGWは、第2の伝送パケットIP2が失われたという一種の確認応答として再送要求を使用できる。この場合、会計装置ACC’はオリジナルパケットよりむしろ再送されたパケットについてだけ請求する。したがって、このシナリオでも、第2の端末ノードMNから何らかの種類の確認/確認応答が受信されたパケットだけが請求を受ける。
【0096】
他方、図8では、ゲートウェイGWは、特にその会計装置ACC’は、再送要求も確認応答ACK2も受信されないために、伝送パケットIP2について請求しない以外のことはできない。この場合、図11に関して説明されるように、紛失中の確認応答を収集し直すためにゲートウェイGWから第2の端末ノードMNまで確認要求を行うことができる。それが最終的に受信されると、伝送パケットIP2は請求される。
【0097】
しかしながら、第2の端末ノードMNだけではなくゲートウェイGWも、ゲートウェイGWで伝送ウィンドウ内で連続して発生するシーケンス番号及びモバイルノードMNが予想されたシーケンスと一致しない場合に、基本的に欠失確認応答と欠失パケットを検出する欠失パケット検出器LPDを備えることができることが本実施形態に従って、最初に、理解されなければならない。
【0098】
タイマ実施形態
図7に関して前述のように、スライド式ウィンドウ原則を使用するときに、1個または複数個の確認パケットの受信により元のウィンドウWTの新しいウィンドウWT’、WT”、WT”’へのスライドが、確認パケットACK1、ACK2、ACK3のそれぞれの連続受信による連続した単一パケットスライドで、あるいは確認パケットACK2またはACK3だけが受信されるときのSNパケットスライドのどちらかで生じる。さらに、伝送ウィンドウWT内で送信されるパケットの1つについての単一の確認応答は、確認パケットに含まれる低い順序SNの全伝送パケットの伝送の受信を確認する。
【0099】
図10は、本発明の別の実施形態によるタイマTを備える欠失パケット検出器LPDによって実施されるステップについてのフローチャートを示す。
【0100】
本来、欠失パケット検出器LPDのタイマTは、所定の時間分△Tをカウントできる。タイマTは、ステップS101、S102、S103、S107、S108で示されるように伝送パケットの新しい伝送のたびに開始される。それぞれの再起動後に所定の時間分△Tをカウントすると、ステップS104、S105、S106で分かるように、タイマは、確認パケットが所定の時間分△T内で前回送信された伝送パケットについて受信されるたびに停止される。したがって、タイマは確認パケットの受信を制御するために使用される。
【0101】
好ましくは、タイマTの時間分△Tは往復時間RTTに適合していなければならない、つまりわずかに長くなくてはならない。
【0102】
図10に示され、図7(ウィンドウ原則)に関して前述のように、図10のステップS104で受信される確認応答のような単一の確認応答は、伝送ウィンドウWT内での全てのパケットの伝送の受信を確認する。
【0103】
また、「スライド式ウィンドウ原則」に関して前述のように、新しいウィンドウWT’は、まだ送信されていない(図7も参照すること)依然として1つのパケット、つまりIP4を備えるため、ステップ104での確認パケットACK1の受信はウィンドウWTをウィンドウWT’にスライドつまりシフトし、タイマTを再起動させるのはこのウィンドウのシフトである。新しいウィンドウWT’におけるこの新しいパケットIP4の伝送の場合、タイマTはステップ107で再開される。同様に、ACK2はウィンドウWTをウィンドウWT”にシフトし、このようにしてIP5の伝送及びタイマTの再起動をステップS108で引き起こす。ACK3の受信によりIP6、つまりnew_transmissionウィンドウWT”’での最後のまだ送信されていないパケットの伝送が引き起こされるため、確認パケットACK6だけが、実際にタイマTを停止する。従って、現在のウィンドウWT”’の中の全てのパケットは送信され、確認応答されたので、確認パケットのこれ以上の受信の追加のタイマ監視を行う理由はない。
【0104】
しかしながら、図11に示されるように、3個の伝送パケットIP1、IP2、IP3を送信した後に、タイマTは所定の時間分△Tをカウントし、タイムアウトする。すなわち、ステップS113でタイマTを起動した後に、タイマはステップS113’内で所定の時間分△Tをカウントし、全ての確認パケットACK1、ACK2、ACK3は失われてしまったため、タイマから時間がある。このような状況での1つの可能性は、ゲートウェイGWが、3個の伝送パケットIP1、IP2、IP3のどれに対しても確認応答は受信されていないことを単に受け入れ、伝送を単に停止する(伝送停止)ことである。第2の可能性は、図11に示されるように、ステップS113’の後で(タイマTが所定の時間分△Tをカウントした後に)、ステップS114で、欠失パケット検出器LPDの一部である場合がある確認要求装置SOLが第2の端末ノードMNに対して送信されたが、それに対して確認情報がまだ前記確認検出装置ACKMによって検出されていない伝送パケットIP3の所定のシーケンス番号3を含む確認要求パケットSOL_ACK3を送信することである。確認要求メッセージSOL_ACK3は、第2の端末ノードMNから、所定のシーケンス番号3を有する伝送パケットの受信を確認する確認パケットACK3の送信を要求する。
【0105】
確認要求SOLは指定されたシーケンス番号を有する確認パケットの伝送を要求する可能性があるが、本実施形態の一例に従って、確認要求装置SOLは伝送ウィンドウWT内で送信される最後の伝送パケットIP3のシーケンス番号3を含む確認要求パケットSOL_ACK3を第2の端末ノードMNに送信できる。
【0106】
図11に示されるように、ステップS114での確認要求パケットSOL_ACK3の伝送によって、モバイルノードMNはステップS115で確認パケットACK3を送信させ、その後パケットIP4とIP5の追加の伝送が、新しい伝送パケットが送信されるたびにステップS116、S117でタイマTのそれぞれの開始で開始する。
【0107】
しかしながら、図11に示されるように、言うまでもなく、ステップS114での確認要求パッケージSOL_ACK3伝送は伝送パケットIP1、IP2、IP3の伝送のような新しいパケット伝送である。したがって、もし伝送パケットIP3の伝送及びステップS113でのタイマSTの開始後に、ステップS113’でタイマTがタイムアウトすると、タイマTは、確認要求装置SOLが確認要求パッケージSOL_ACK3の送信を開始すると開始されるのも好ましい。
【0108】
図11では、確認パケットACK3がタイマを停止し、タイマはステップS116でパケットIP4の新しい伝送のために再び起動されるが、図12は、タイマが、ステップS121で確認要求パッケージSOL_ACK3を送信するときに、ステップS121’で設定される場合を示す。ステップS122では、タイマTがタイムアウトし、前記確認要求パッケージSOL_ACK3を送信後に前記時間分の中で前記確認情報が前記確認情報検出装置ACKMによって検出されないと、送信/受信装置TRGは、ステップS122の後に追加伝送パケットの伝送を停止する。図12で要求された確認パケットACK3を受信せず、このようにしてステップS21でタイマTのタイムアウトを引き起こす理由は種々の理由である。1つは、確認要求パッケージSOL_ACK3も、図12に示されるように、それが途中で失われてしまったために第2の端末ノードMNに到達しなかったという点である。別の可能性は、第2の端末ノードMNが実際には確認パケットACK3を送信しなかったか、あるいは確認パケットACK3がゲートウェイGWへのその途中で失われてしまったかのどちらかである。確認パケットACK3が所定の時間分△T内で受信されない場合には、タイマTは伝送停止を実行することによりこれら全ての状況に注意する。
【0109】
図11と図12から理解されてよいように、全ての確認パケットが失われてしまう(あるいは第2の端末ノードMNによって送信されない)場合には、ゲートウェイGWは新しいパケットを送信せず、したがってタイマTを起動しない。この結果、図11と図12において描かれるように、タイムアウトが生じる。図11では、ゲートウェイGWは最後に送信されたパケットについてモバイルノードから確認応答を懇請する。モバイルノードは図11で確認応答を再送し、残りのパケットIP4、IP5は送信できる。同じ手順は、伝送パケットが、確認応答の代わりに失われると適用できる。この場合では、モバイルノードは、それが実際にはパケットを受信していない可能性があるが、それにも関わらず、(それらがゲートウェイGWからモバイルノードMNへの伝送中に失われてしまったために)懇請された確認パケットACKを、例えばパケット3について送信しなければならない。したがって、モバイルノードMNは、それが受信していないパケットについて請求を受ける。再び、これはモバイルノードMNの不正行為を防ぐ。モバイルノードMNが確認パッケージACK3を送信しないことを決定する、あるいは確認要求パケットSOL_ACK3が第2の端末ノードMNに到達しない場合、これは図12に示されるような伝送停止を生じさせる結果となる。図12で、タイマが期限切れになると、GWは、それがMNへのルートが中断される、またはMNがそれ以上パケットを受信したくないかのどちらかを仮定するので、再送を停止する。
【0110】
したがって、本発明の別の実施形態に従って、図13に示されるように、タイマは、ステップS131で伝送パケットIP3を送信した後に時間分△TをカウントしてからステップS131’でタイムアウトする。この点において、図13のステップS131とS131’は図11のステップS113とステップS113’に同一である。ステップS132では、ルートチェック装置RCが、前記第2の端末ノードMNに対する伝送ルートが存在するかどうかを検出する。タイマTがステップS131’でタイムアウトした後に、ルートチェック装置RCがステップS132で、MRまたはARのような伝送ルートが第2の端末ノードMNに存在することを検出すると、確認要求装置SOLが第2の端末ノードMNに確認要求パケットSOL_ACK3を送信する。図13では、ルートチェック装置がステップS132で、ルートが存在することを決定すると、ステップS133’、S133、S134、S135、S136は図11のそれぞれステップS114’、S114、S115、S116、及びS117に対応する。
【0111】
図14のステップS132またはS142でのルートチェックが否定的である場合、つまりルートチェック装置RCが伝送ルートが第2の端末ノードMNまで使用できないことを検出すると、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGはステップS143で伝送を停止する。図14では、ステップS141、S141’及びステップS142が、ステップS131、S131’、S132に対応する。
【0112】
図13において、及び図14において、図6において示されるルートチェック装置RTが、第2の端末ノードMNへの伝送ルートが存在するかどうかを、標準ルーティングプロトコルにアクセスすることによって検出することが注記されなければならない。
【0113】
図13において及び、図14において、第2の端末ノードMNにセッションの最後のパケットの受信を確認するための動機がないという問題が考えられることも注記されなければならない。さらに悪いことには、それはところてん式に長いセッションの代わりに繰り返される短いセッションを使用する可能性がある。しかしながら、セッションセットアップが何らかの遅延とオーバヘッドを生じさせるために、この乱用は第2の端末ノードMNのユーザにとって魅力的ではないと仮定される。さらにセッションセットアップごとの固定料金が請求される可能性がある。
【0114】
図9に関して、第2の端末ノードMNも、伝送パケットが送信されたはずであるが受信されなかったことを検出する可能性がある。これは、例えば、受信されたパケットから抽出されるシーケンス番号のシーケンスをチェックすることにより実行できる。(図15に示されるような)このような場合、第2の端末ノードMNはそれが受信されるべきであったと考えるパケットの再送を要求する可能性がある。図15の実施形態では、第1の伝送ウィンドウWTは、ステップS151、S152、S153の伝送パケットIP1、IP2、IP3の送信を備える。ステップS154では、第1の伝送パケットIP1は第2の端末ノードMNからゲートウェイGWに確認パケットACK1を送信することによって受信を確認される。確認パケットACK1の受信により、ウィンドウWTからWT’へのスライド、したがってこの次の伝送ウィンドウWT’での次の伝送パケットIP4の送信がトリガされる(前述のように、伝送ウィンドウWTに含まれる伝送パケットのための任意の確認メッセージの受信により、ウィンドウWTからWT’、WT”、またはWT”’のスライド、したがってそれぞれの新しい伝送ウィンドウWT’、WT”、WT”’における追加のすでに送信されていないパケットの送信が生じる)。
【0115】
ステップS153で第3の伝送パケットIP3を受信した後、第2の端末側MNでの欠失パケット検出器LPDは、伝送パケットIP2が送信されたが、その途中で(ステップS152のメッセージフローの中で「x」で示される)失われてしまったことを検出する立場にある。つまり、第2の端末ノードMNは、伝送ウィンドウWTにおいて、3つのパケットIP1、IP2、IP3は送信されたが、それがシーケンス番号1、3が付いたパケットだけを受信したことを知っているので、それは第2の伝送パケットIP2が失われたと結論付ける。したがって、ステップS156では、第2の端末ノードでのパケット再送要求装置ARQはゲートウェイGWに再送要求パケットSEL_ACK3(2)を送信する。再送要求SEL_ACK3(2)は、前記ゲートウェイGWから再送されることが要求される伝送パケットのシーケンス番号2だけではなく、その受信が確認されなければならないパケットのシーケンス番号3を含む。ステップS157では、ステップS156での再送要求パケットSEL_ACK3(2)に応えて、ゲートウェイGWの送信/受信装置TRGはステップS157で再び要求されたパケットIP2を送信する。しかしながら、パケットIP4がステップS155で送信されると、第2の端末側MNは要求された第2の伝送パケットIP2を依然として受信していないため、ステップS158で、パケット再送要求装置ARQが別のパケット再送要求パケットSEL_ACK4(2)を送信する。この再送要求パケットは、4番目の伝送パケットIP4の受信を確認し、同時にシーケンス番号2の付いた伝送パケットの再送を必要とする。要求パケットSEL_ACK4(2)は、この時点で、時間内に、第1の再送要求メッセージSEL_ACK3(2)に応えてステップS157で送信された第2の伝送パケットIP2が第2の端末ノードMNでまだ到着していないため、第2の伝送パケットIP2の別の再送を要求する。しかしながら、ステップS157の後、第2のパケットIP2の再送が成功するので、次のパケットIP5の伝送−ステップS158で更新された再送要求を受信する前に−は確認パケットACK5で確認される。しかしながら、図15で時間関係性のために、第2のパケットIP2が追加の再送要求SEL_ACK4(2)に応えて、ステップS159で第2の端末ノードMNに再び送信される。
【0116】
図15から分かるように、(それは、伝送ウィンドウWTが使用される場合に、完全なシーケンス1−2−3が受信されるべきであることを知っているため)第2の端末側MNでの欠失パケット検出器LPDがIP2等の伝送パケットの欠失を検出すると、パケット再送要求装置ARQは、ステップS157の後に、要求された伝送パケットIP2が実際に第2の端末ノードMNに到達するまで、新しい伝送パケットIP3、IP4の各受信で繰り返される再送要求SEL_ACK3(2)、SEL_ACK4(2)を送信する。
【0117】
第2の伝送ウィンドウWT’の最後のパケットIP4は−第2の伝送パケットIP2が依然として到達しないので、再送要求SEL_ACK4(2)が送信されなければならなかったため−受信を確認できないであろうため、第2の伝送ウィンドウWT’の最後の伝送パケットIP4の確認パケットACK4だけが、ステップ160のステップS157_の後にだけ送信される。したがって、他の伝送されたパケットのためのACK4のような確認パケットは、IP2のような初期の失われた伝送パケットが実際にゲートウェイGWの送信/受信装置TRGによって送信された後に始めて送信される。これは、好ましくは図15の実施形態が一種の「ハンドシェイク」原則で動作するために可能である。つまり、第2の端末ノードMNは、それがゲートウェイGWから追加の伝送パケットを受信した後にだけ任意の種類のメッセージで応えるであろう。
【0118】
他方、再送要求SEL_ACK4(2)はパケットIP2の再送に対する要求を含むだけではなく、パケットIP4のための確認ACK4も含むため、図15のステップ160でのACK4の別々の伝送はオプションである。
【0119】
パケットが失われると、受信側ノードは受信パケットのシーケンス番号をチェックすることでこれを通知できる。受信側ノードMNは欠失パケットを含む全てのパケットについて請求される。しかしながら、第2の端末ノードMNは欠失パケットの再送を要求してよい。この場合、第2の端末ノードMNは、それが、受信しなかったパケットのシーケンス番号を示す選択的な確認応答、SEL_ACK(2)、SEL_ACK4(2)を送信する。ゲートウェイGWまたはそれぞれのその会計装置ACC’は、再送されたパケットを請求しない。図15での例では、第2の端末ノードMNは、シーケンス番号2を有さないそれぞれの受信されたパケットについて選択的な確認パケットSEL_ACKを送信する。説明されたように、これがステップS157、S159でのパケットIP2の2つの再送につながる。これは、第2の端末ノードMNだけが、往復時間RTTに対応する等、一定の間隔で選択的な確認パケットSEL_ACKを送信する場合に回避できる。つまり、第2の端末ノードMNでの再送装置ARQが少なくとも往復時間RTTを待機すると、図15でRTTで示されるように、所望される第2の伝送パケットIP2が到着し、したがって第2の端末ノードMNがパケットIP2の再送を再び要求する必要がないことが達成できる。
【0120】
図15では、パケットは伝送ウィンドウWT内での伝送の間に互いを追い越さないと仮定される。つまり、パケットが失われない場合、伝送パケットIP1、IP2、IP3は第2の端末ノードMNで順序1−2−3で到着するであろう。しかしながら、個々のパケットのための様々な遅延またはおそらく様々な伝送ルートのために、受信シーケンスが1−2−3−ではなく、1−3−2となることが発生する可能性がある。このような場合での第2の端末側MN上の欠失パケット検出器LPDが直ちにシーケンス番号2が付いたパケットの選択的確認応答再送を送信する場合、実際には第2の伝送パケットIP2はほんの少しだけ後に到達したかもしれないためそれを早く行いすぎる可能性がある。この場合、第2の端末ノードMNは、仮定された「パケット損失」が実際にはパケットの混乱であったかどうかを確かめるために再送要求SEL_ACKを送信することで待機しなければならない。パケット再送は「伝送ウィンドウ的に」実行されるため、再送装置ARQが少なくとも往復時間RTTに、各伝送ウィンドウWT内で送信されるパケットの数で乗算される送出時間を加えたもの(つまり、パケット/伝送レートのサイズ、例えば、1Mbit/1Mbit/s=1秒)待機することが賢明である。この理由は、最悪の場合に、パケットが3−1−2のように混乱して到着することがあるためである。この場合、パケットIP3は最後に送信されたパケットであったが、実際には始めて受信されたパケットであった。実際に最初に送信されたパケットはシーケンス番号1の付いた伝送パケットIP1であったため、最悪の場合では、再送パケットIP1は、例えばシーケンス順序3−2−1のように、第2の端末ノードMNで最後に受信されたパケットとして到達する可能性がある。したがって、第2の端末ノードMNからの再送の不必要な要求があることを回避できる。
【0121】
確認トンネリングリンク
図5aは、少なくとも第1の端末ノードCNがある第1のネットワークIN、少なくとも第2の端末ノードRN1からRN4、MNがあるアドホックネットワークAHN、及び前記第1のネットワークの前記第1の端末ノードCNと前記アドホックネットワークAHNの前記第2の端末ノードの間で伝送情報TIを送るためのゲートウェイGWとを含む、本発明による通信システムSYSを示す。図5aに示されるように(及び図3aに関しても前述のように)、モバイルアドホックネットワークAHNの内部では、無線LAN接続とWAN接続またはブルートゥース接続等の通信接続がゲートウェイGWから第2の端末MNに伝送情報を送るため、及び伝送ルートMR、ARに沿って第2の端末ノードMNからゲートウェイGWに確認情報を送るために使用される。図5a、図5b、図5c及び図6から図15に示される本発明の実施形態及び実施例がメインルートMR及び代替ルートARに沿ってこのような無線接続を使用して実行されてよいことが理解されなければならない。しかしながら、図16a、図16bに関して以下に説明されるように、特に有利なのは、ゲートウェイGWが受信側モバイルノードMNへのIPトンネルを確立する場合である。つまり、図7のIP1からIP5等のIPパケットはIPパケット内にカプセル化される。この場合、モバイルノードMNは、それが受信するカプセル化されたパケットごとにゲートウェイGWに確認応答を送信しなければならない。ノードは請求され、それぞれの確認応答がゲートウェイGWに達するとすぐにパケットが補償される。
【0122】
図16aは、特にグローバルアドレスSAC、GAG、GANとローカルアドホックアドレスADAG、ADA1、ADA2、ADANの使用に関して、本発明による通信システムSYSを示す。図16bに関して以下に説明されるトンネルTUN1が、例えば輻輳制御のためではなく、課金目的のためにフロー制御だけを実行することが注記されなければならない。さらにトンネル機構はオンデマンドでのみパケットを再生することができる。しかしながら、図17にも示されるように、IPトンネルTUN1の上部で、TCP(トランスポートコントロールプロトコル)またはUDP(ユーザデータグラムプロトコル)等の任意のトランスポートプロトコルを実行できる。このようなトンネルが、例えば異なるアドレス指定方式が使用される等他の理由のために必要とされる場合もあることが注記されなければならない。この場合、トンネルは課金目的でも再利用できる。移動性アンカーポイントの存在を採用するマイクロモビリティプロトコルが利用される場合、代わりに移動性アンカーポイントとモバイルノードの間にIPトンネルを確立できる。すなわち、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間だけではなく、オペレータ制御されるネットワークINの任意の他のノードと第2の端末ノードMNの間にもトンネル(複数の場合がある)をセットアップできることが注記されなければならない。このような別のノードは前述の移動性アンカーポイントまたは任意の他の端末、切り替えポイント、基地局、アクセスポイント等であってよい。したがって、ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間に存在する、前述のような伝送パケットと確認パケットの交換、及び課金も同様にネットワークINの任意の他のノードと第2の端末ノードMNの間で行われてよいことが注記されなければならない。
【0123】
図16aは、インターネットにおけるアドレス指定とルーティングの例を示す。ホストは完全なIPアドレスで識別されるのに対し、サブネットワークはプレフィックスで識別される。ホストは常にそのサブネットを同じプレフィックスを有する。図16aのシナリオでは、対応するノードCNはプレフィックス1が付いたサブネットSUBNET1に位置する。したがって、ソースアドレスまたはグローバルソースアドレスSACは1.1である。同様に、ゲートウェイGWはプレフィックス2の付いたサブネットSUBNET2に属し、グローバルアドレスGAG2.1を有する。以下、サブネットSUBNETS1、SUBNET2内部の装置またはホストのグローバルアドレスは、固定位置に属する固定アドレスとして理解されなければならない。
【0124】
アドホックネットワークAHNの固有の特性が、それぞれのノードRN1からN4、MNがモバイルノードであるという特徴であるという事実にも関わらず、モバイルノードはグローバルアドレスをそれに割り当てられてもよく、例えばモバイルノードMNの場合、グローバルアドレスGAN=2.2である。このグローバルアドレスGANは、ターゲットアドレスTANとして対応するノードCNにとって公知であるが、MNはアドホックアドレスADANも含む。GWだけが両方のアドレスを知っている。同様に、ノードRN4のターゲットアドレスTA4はアドホックアドレスだけではなくグローバルアドレスも有するであろう。
【0125】
アドホックネットワークでは、アドレス指定とルーティングは変化が少なく(flat)、モバイル機器は任意のアドレスを使用できる。例えばゲートウェイGWの場合アドホックアドレスはADAG=Aであり、それぞれモバイルノードRN1、RN2、及びMNの場合ADA1=B、ADA2=C、ADAN=Dである。したがって、第2の端末ノードMNの実際のターゲットアドレスTANは、対応するノードCNにとって公知のグローバルアドレスGAN=2.2、及びゲートウェイGWにとって公知であるとローカルアドレスまたはアドホックアドレスADAN=Dだけからなる。対応するノードCNが、伝送情報TIを送信しているとき、モバイルノードMNがどの時点においてどの一時的なアドホックアドレスを有するのかを知ることはできないため、モバイルノードMNがインターネットに接続し、外部の対応するノードCNによって到達可能となることを希望する場合、それはこのグローバルアドレスGANも有さなければならない。この理由から、モバイルノードMNはグローバルアドレスGAN=2.2を設定した。モバイルノードMNはそれが取り付けられているサブネットSUBNET2と同じプレフィックス「2」を使用する。したがって、モバイルノードMNは、図16aに示されるように、そのアドホックアドレスADAN=Dに加えてグローバルアドレスGAN=2.2を使用する。また前述のように、ゲートウェイGWは本来ネットワークSUBNET1、SBUNET2の両方に属し、したがって、それは、第2の端末ノードMNに情報を送り、そこから情報を受信するために、アドホックアドレスADAG=Aだけではなく、対応するノードCNによって到達可能となるようにグローバルアドレスGAG=2.1も持たなければならない。このようにして、ゲートウェイGWも2つの種類のアドレスを維持する。
【0126】
モバイルノードMNがインターネットと通信することを希望する場合、パケットは図16bに描かれているようにアドホックネットワーク内でトンネル化されなければならない。
【0127】
図6に図示されるように、送信/受信装置TRGは、ゲートウェイGWと前記第2の端末ノードNMの間に第1のトンネルリンクTUN1をセットアップするための第1のトンネルセットアップ装置IPTUNを備える。送信/受信装置TRGは、第2の端末ノードMNの間で、それぞれ前記第1のトンネルリンクを通して、伝送情報TIを送信し、図5cのACTAN、ACTAN’、ACTAN”等の前記確認情報を受信する。
【0128】
第1のトンネルリンクTUN1は、ゲートウェイGWと、その送信/受信装置TRGが図6に示されるように前述の第1のトンネルセットアップ装置IPTUNをそれぞれ備える第2の端末ノードMNの間で直接的にセットアップされる一種の「剛性リンク」として働く。モバイルノードMNとゲートウェイの間でトンネル接続を使用する主要な優位点とは、伝送情報と確認情報伝送の外乱がなく、専用の接続が、例えばアドホックネットワーク内部のパケットの課金等、フロー制御を実行するためだけに提供されるという点である。原則的には、トンネルTUN1は、輻輳制御のためではなく、フロー制御と課金のために使用されることが注目すべきである。また、モバイルノードMNとゲートウェイGWの間のトンネルTUN1が、他のアドレス指定方式が使用される場合等、他の理由からも必要とされる可能性があることが注記されてよい。この場合トンネルは課金目的にも再利用できる。
【0129】
好ましくは、及び図16bにも示されるように、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNが、伝送パケットIPxを、前記送信/受信装置TRGによって生成され、送信された修正済み伝送パケットIPxxにカプセル化することによって、前記第1のトンネルリンクTUN1をセットアップする。つまり、本発明に従ってIPパケット(伝送パケットと確認パケット)は、トンネルTUN1でIPパケットでカプセル化される。
【0130】
図16bに示されるように、伝送情報TIはペイロードデータセクションDPxとアドレス指定部分APxを有するIPパケットIPxである場合がある。IP伝送パケットIPxは、アドレス指定部分APxの中に、大局的に伝送パケットIPxの起源と目的地を示すグローバルソースと宛先アドレスS:1.1及びD:2.2を備える。したがって、対応するノードCNはグローバル宛先アドレス2.2の付いたIP伝送パケットを送出する。このパケットは、(データ部分DPxとアドレス指定部分APxを含む)IPパケットIPxからなる新しいパケットIPxxへのアドレスカプセル化が行われなければならないゲートウェイGWに送られるが、新しいアドレス指定部分APxxはアドホックネットワークAHN内のIPパケットIPxのルーティングとトンネル化に使用される。
【0131】
IPパケットIpxxのアドレス指定部分APxxでは、アドアレスのカプセル化が行われる。したがって、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNは、前記第1の端末ノードCNから受信され、前記第1の端末ノードCNのグローバルソースアドレスS:1.1と、第2の端末ノードMNのグローバル宛先アドレスD:2.2を有する伝送パケットIPxをそれぞれ、そのアドレス指定部分に前記ゲートウェイGWのアドホックソースアドレスS:Aと、前記第2の端末ノードMNのアドホック宛先アドレスD:Dを有する修正済みの伝送パケットIPxxにカプセル化できる。すなわち、IPパケットIPxは、アドホックネットワークでのルーティングのために使用される新しいヘッダAPxxの付いた、修正済みのIPパケットIPxxで完全にカプセル化される。このようにして、修正済みの伝送パケットIPxxはローカルアドホックアドレスAからローカル宛先アドレスDに送られる。
【0132】
したがって、ゲートウェイD:2.2の宛先アドレスを有する第1のパケットIPxがゲートウェイGWに到着すると、ゲートウェイGWはアドホックネットワークAHNの内部で伝送情報を送るための新しいソースとみなされる。したがって、早期のグローバル宛先アドレスD:2.2はアドホックネットワークの中で新しいソースアドレスS:Aに変更される。第2の端末ノードMNのグローバル宛先アドレスD:2.2はローカルアドホックネットワークアドレスD:Dに変更される。したがって、アドホックネットワークAHNの中では、修正済みの伝送パケットIPxxは、ローカルアドホックアドレスだけを使用してソースGW(AS:A)から宛先MN(D:D)に送られる。したがって、ゲートウェイGWは伝送パケットIPxを宛先アドレスAが付いた別のIPパケットIPxxにカプセル化し、それをモバイルノードMNにトンネル化する。いうまでもなく、モバイルノード側MNでは、パケットIPxxは、パケットが最初にどこから来たのか(ソースアドレスS:1.1)についての情報を取り出し、データ部分DPxからペイロードデータを取り出すためにカプセル開放が行われる。
【0133】
「仮想」または「論理」トンネルTUN1がゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間にセットアップされるため、伝送パケットと確認パケットの2つのノードGW、MNの間での交換は、アドホックネットワーク内部の他のパケットの伝送から完全に邪魔されることなく実施される。したがって、トンネルTUN1は、特に伝送パケットと確認パケットの交換専用とされた一種の剛性接続として働き、例えば前述のように正確な課金に有効である。第1のトンネルの使用は、対応するノードとアドホック端末が同じフォーマットのアドレスを有さない場合にも有利である。トンネルセットアップの別の優位点は、対応するノードからのパケットが元の状態のままである、つまりそのフォーマットが、それがトンネルを通して第2の端末ノードに送信されるときにゲートウェイ内で変更されないという点である。
【0134】
図17は、特殊な信頼できるトンネル化プロトコルが第1のトンネル化プロトコルTUN1の上部で使用できる本発明の別の実施形態を示す。1つの可能性は、ゲートウェイGWとモバイルノードMNの間のIPトンネルTUN1に追加してTCPトンネルをセットアップすることである。TCPプロトコルは、再送を実行せず、輻輳制御アルゴリズムを使用しない軽いバージョンである場合がある。この手法は、第2のトンネルTUN2が第1のトンネルTUN1でカプセル化される図17に描かれている。
【0135】
図6に示されるように、第2のトンネルTUN2をセットアップするためには、ゲートウェイGWとモバイルノードMNが、それぞれ、前記ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間の前記第1のトンネルリンクTUN1内でカプセル化される第2のトンネルリンクTUN2をセットアップするために、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNを備える。送信/受信装置TRGは、第2のトンネルが第1のトンネルリンクTUN1によって取り囲まれる、つまりカプセル化される図17に概略して示されるように前記第1のトンネルリンクTUN1の中にカプセル化される前記第2のトンネルリンクTUN2を使用することによって、それぞれ第2の端末ノードMNとの間で伝送情報TIを送信し、図5cのACTAN、ACTAN’、ACTAN”等の確認情報を受信する。第2のトンネルリンクTUN2をこの関連で「使用すること」は、前記第2のトンネルリンクTUN2のプロトコルが使用されることを意味する。
【0136】
図17に示されるように、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNは、図16bにおいてのように類似したデータ部分DPxとアドレス指定部分APxを有し、第1の端末ノードCNから受信される伝送パケットIPxを、データ部分DPxとアドレス指定部分APx、及び例えば図17ではTCPソースアドレスと宛先アドレスの付いたTCPヘッダであると仮定される新しいヘッダまたはアドレス指定部分AP’xを有するパケットIPxを含む修正済みの伝送パケットIPx’にカプセル化することによって第2のトンネルリンクTUN2をセットアップする。このようにして、受信されたIPパケットAPxはTCP等の第2のトンネル化プロトコルの中に埋め込まれる。
【0137】
データ部分DPxとアドレス指定部分APxを有するIPパケットIPxおよび新しいヘッダAPx’を含む、カプセル化されたまたは修正されたTCP伝送パケットIPx’は、次に第1のトンネルセットアップ装置IPTUNによって、TCPパケットIPx’と図16bの修正済み伝送パケットIPxx内のAPxxに類似する、アドレス指定部分APxx’を含む修正済みの伝送パケットIPxx’にカプセル化される。このようにして、(カプセル化されたIPパケットIPxを含む)TCPパケットIPx’は、再度、図16bに類似して、第1のトンネルセットアップ装置によって修正済み伝送パケットIPxx’にカプセル化され、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNによってカプセル化されるパケットは第2のトンネル化プロトコルを使用してすでにカプセル化されたTCPパケットIPx’であるにすぎない。
【0138】
前述のように、第1のトンネルTUN1は、例えば、異なるアドレス指定方式が使用される場合等他の理由からすでにセットアップされている可能性がある。この場合、すでにセットアップされているトンネルは、伝送情報と確認情報の交換のため、及び前述のような課金のために使用することもできる。
【0139】
好ましくは、第1のトンネルセットアップ装置IPTUNは、第1のトンネルリンクTUN1としてIP(インターネットプロトコル)プロトコルをセットアップする。好ましくは、第2のトンネルセットアップ装置TCPTUNは、第2のトンネルTUN2としてTCP(トランスポートコントロールプロトコル)プロトコル、またはL2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、PPP(ポイントツーポイントプロトコル)プロトコル、及びUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコルのスタックをセットアップする。第2のトンネルは、通常、第1のトンネルが任意のIPプロトコルバージョンを使用してセットアップされてよいのに対し、普通は確認情報と伝送情報の交換を可能にしない任意のプロトコルを使用することによってセットアップされてよい。
【0140】
トンネルの使用により(1つのトンネルまたは2つのトンネルのどちらか)、パケットの機能強化されたフロー制御が、ノードが適切にパケットの受信を確認することを保証するために可能である。
【0141】
最後に、図18は、ゲートウェイGWとモバイルノードMNの間にIPトンネルによって第1のトンネルTUN1が形成され、第2のトンネルTUN2がUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコル、L2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、及びPPP(ポイントツーポイント)プロトコルのスタックにより形成される本発明の別の実施形態を示す。PPPプロトコルはL2TP及びUDPプロトコルの上にセットアップされる。
【産業上の利用可能性】
【0142】
前述のように、本発明に従って、それぞれの伝送パケットが確認パケットで受信を確認されるためにアドホックネットワークAHN内でパケットのより正確なフロー制御を実行できる。これは、一般的なより正確なフロー制御のためだけではなく、より正確な課金のためにも有利に使用できる。すなわち、本発明に従って、アドホックネットワークにおける正確な課金のためのパケット伝送監視が、好ましくは、ゲートウェイ(または移動性アンカーポイントまたは事実上オペレータによって制御されるネットワークIN内の任意の他のノード)と課金のために使用される受信側ノードの間にIPトンネルを確立することによって、及びノードが適切にパケットの受信を確認することを保証するためにこのIPトンネルを通して送信されるパケットの強化されたフロー制御を実行することによって達成される。
【0143】
前記にはゲートウェイGWを使用する特定の例が説明されているが、オペレータによって制御されるネットワークIN内の任意の他のノードが、本発明のフロー制御機能と課金機能を実施するために使用できるであろうことが注記されるべきである。しかしながら、この他のノードは、ゲートウェイGWから第2の端末ノードMN)への受信された伝送情報TIの送信を開始するために、何らかの接続を通してゲートウェイに接続されてよい。
【0144】
前記に3個のパケットのウィンドウサイズの特定の例が説明されたが、本発明は言うまでもなくこのウィンドウサイズに制限されない。任意の他のウィンドウサイズが特定の用途に応じて使用されてよい。
【0145】
さらに、第1のトンネル及び第2のトンネルのための例として特定のプロトコルが説明された。しかしながら、任意の他の適切なプロトコルは、特定の用途に応じて使用されてよい。特に第1のトンネルは前述のように、セットアップされてよく、他の理由のためにすでに存在する。
【0146】
本発明は、第1のネットワークと第2のネットワークを備える任意の種類の通信システムSYSで使用でき、前記第2のネットワークは前述のように自然発生的に、つまり「その場限りで」形成されるアドホックネットワークである。
【0147】
本発明が、前記に具体的に一覧表示されていない他の実施形態と組み合わせを備えることが注記されなければならない。例えば、追加の実施形態は、明細書及び請求項の中で別個に説明された個々の特徴とステップの組み合わせから生じることがある。
【0148】
例えば、本発明の別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従ってゲートウェイGWのそれぞれの装置の機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0149】
本発明の別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従って第2の端末ノードMNのそれぞれの装置の機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0150】
最後に、本発明のさらに別の実施形態は、前記実施形態と実施例の1つまたは複数に従ってゲートウェイ及び/または第2の端末ノードのそれぞれの装置の方法ステップをそれぞれに実施するためのコード部分を備える1つのコンピュータプログラム製品を備えてよい。
【0151】
さらに、前記に説明されたことは、現在本発明者に公知であるように本発明の最善の形態を示すだけであり、本発明は他の実施形態も備えることがあることが注記される必要がある。さらに、本発明の他の変型及び変形は添付請求項の対象となる。
【0152】
請求項の中の参照番号は分類の目的にかない、これらの請求項の範囲を制限しない。
【図面の簡単な説明】
【0153】
【図1】従来技術による飛行場シナリオにおけるアドホックネットワーキングの原理を描く。
【図2】従来技術に従ってブルートゥースLANアクセスポイント及びGPRS/UMTS電話を介してその内の2つがインターネット接続を有する4つの相互接続されたアドホックノードのあるパーソナルエリアネットワークシナリオを示す。
【図3a】アドホックネットワークAHNの外部の第1の端末ノードCNから、アドホックネットワーク内部の第2の端末ノードMNに送信される伝送情報における通信システムSYSを示す。
【図3b】図3bの通信システムSYSのパケット欠失シナリオを示す。
【図4a】図3aに図示されるゲートウェイGWの伝送情報メモリTISのコンテンツを示す。
【図4b】本発明によるゲートウェイGWの伝送情報メモリTISのコンテンツを示す。
【図4c】個々の伝送パケットIP1からIP5を説明する場合について、本発明に従って伝送情報メモリTISの追加実施形態を示す。
【図5a】本発明によるゲートウェイGWと第2の端末ノードMN付きの通信システムSYSの原則概要を示す。
【図5b】本発明の実施形態による課金方法の原則フローチャートを示す。
【図5c】図5bに示される方法における確認応答伝送のための方法の原則メッセージフローを示す。
【図6】本発明によるゲートウェイGWと第2の端末ノードRN、MNの原則ブロック図を示す。
【図7】本発明のある実施形態に従って、伝送ウィンドウに関して、シーケンス番号の挿入及び伝送パケットIP1からIP5、及び確認パケットACK1からACK5の伝送を示す。
【図8】本発明のある実施形態に従って欠失確認パッケージの場合について、図7でのように類似するフローチャートを示す。
【図9】本発明の別の実施形態に従って、欠失伝送パケットIP2の場合について、図7でのように類似するフローチャートを示す。
【図10】伝送ウィンドウWIN内で伝送パケットの伝送に関連してタイマTを使用する実施形態を示す。
【図11】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと確認要求パケットSOL_ACK3の送信を使用するフローチャートを示す。
【図12】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと確認要求パケットSOL_ACK3を使用するときの伝送停止の場合を示す。
【図13】確認要求パケットSOL_ACK3を送信する前にルートチェックを実行する場合のためのメッセージフローを示す。
【図14】本発明の別の実施形態に従って、タイマTと中断されたルートに関連する伝送の停止を示す。
【図15】本発明の別の実施形態に従って、第2の端末ノードMNがゲートウェイGWからの伝送パケットの再送を積極的に要求するときのメッセージフローを示す。
【図16】ゲートウェイGWと第2の端末ノードMNの間の第1のトンネルTUN1をセットアップする原理を描く。
【図16a】グローバルアドレスとアドホックアドレスの使用を示す。
【図16b】第1の端末ノードCNからの伝送パケットIPxの、第1のトンネルTUN1での修正伝送パケットIPxxへのカプセル化を示す。
【図17】第1のトンネルTUN1の内部での第2のトンネルTUN2のカプセル化を示す。
【図18】第1のトンネルプロトコルIPの上部での様々な第2のトンネルプロトコルUDP、L2TP、PPPを使用するプロトコルスタックを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)とアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)との間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るためのゲートウェイ(GW;図5;図6)であって、
a)前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信できる送信/受信装置(TRG)と、
b)前記第2端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)からの受信を検出できる確認情報検出装置(ACKM)と
を備えるゲートウェイ。
【請求項2】
前記確認情報検出装置(ACKM)が、前記第2の端末ステーション(RN1からRRN4;MN)への前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の伝送について、確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を検出する場合に、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送の請求情報(CH)を決定できる会計装置(ACC’)と
をさらに含む請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図6)。
【請求項3】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送の伝送特性(TCH)を決定できる伝送情報特性決定装置(TIM)と
をさらに含む請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図6)。
【請求項4】
前記伝送情報特性決定装置(TIM)が、前記伝送特性(TCH)として、データ量(DAM)、伝送速度(TRT)、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)にそれに沿って送信された伝送ルート(MR、AR)及び前記パケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を決定できることをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図4aから図4c)。
【請求項5】
前記会計装置(ACC’)が、前記伝送特性(TCH)に基づいて前記請求情報(CH)を決定できることをさらに特徴とする請求項2または3に記載のゲートウェイ(GW;図4aから図4c)。
【請求項6】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)のソースアドレス(SAC)と宛先アドレス(TA)、前記決定された伝送特性(TCH)、前記決定された請求情報(CH)及び前記確認情報(ACTAN)からなるグループから選択される1つまたは複数を記憶できる伝送情報メモリ(TIS’)によってさらに特徴付けられる請求項4に記載のゲートウェイ(GW;図4b;図6)。
【請求項7】
前記第2のアドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図5a)。
【請求項8】
前記伝送特性決定装置(TIM)が、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)のそれぞれの受信が確認された伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送特性(TCH)を決定できることをさらに特徴とする請求項3および7に記載のゲートウェイ(GW;図4c)。
【請求項9】
前記伝送情報メモリ(TIS’)が、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の各伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送特性(TCH)を記憶できることをさらに特徴とする請求項4または7に記載のゲートウェイ(GW;図4c)。
【請求項10】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスで前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各伝送パケット(IP1からIP5)の中に挿入できるシーケンス番号挿入装置(SNI)をさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図6;図4c;図7)。
【請求項11】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信するために所定の伝送ウィンドウ(WT)を設定できる伝送ウィンドウ装置(WIN)によってさらに特徴付けられ、
前記送信/受信装置(TRG)が、前記伝送ウィンドウ(WT)内で伝送パケット(IP1からIP3)を前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信できるようになっており;前記送信/受信装置(TRG)が、新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)を形成するために、及び前記新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)の中で、過去の伝送ウィンドウ(WT)ですでに送信されていない1つまたは複数の連続伝送パケット(IP4、IP5)を、過去の伝送ウィンドウ(WT)の伝送パケット(IP1からIP3)の前記受信を確認するための確認パケット(ACK1、ACK2)の受信が前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されるたびに、前記第2の伝送ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信するために、前記伝送ウィンドウ(WT)を1パケットまたは複数パケット、スライドできることをさらに特徴とする請求項10に記載のゲートウェイ(GW;図6;図7)。
【請求項12】
前記伝送ウィンドウ(WT)が、所定の伝送期間を示す伝送時間ウィンドウと、連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数、及び前記連続伝送パケット(IP1からIP3)の1つまたは複数で送信される所定のデータ量を示す伝送ウィンドウデータ量からなるグループの1つであることをさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図7)。
【請求項13】
前記伝送ウィンドウデータ量(例えば1MB)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末(RN1からRN4;MN)の間の伝送ルート(MR、AR)での伝送速度(TRT;例えば毎秒1MB)と、前記ゲートウェイ(GW)が伝送パケット(IP1からIP3)の送信とその確認パケット(ACK1からACK3)の受信の間に待機しなければならない最小時間である往復時間(RTT、例えば1秒)の間の積であることをさらに特徴とする請求項12に記載のゲートウェイ(GW)。
【請求項14】
前記伝送ウィンドウ装置(WIN)によって設定される前記伝送ウィンドウの中の所定数の伝送パケット(IP1からIP3)の伝送後に、連続確認パケット(ACK1、ACK3)のシーケンス番号(SN)が、前記連続伝送パケット(IP1からIP3)に設定されるシーケンス番号に一致しない場合に、確認パケット(ACK2;図8)または伝送パケット(IP2;図9)がその伝送中の失われてしまったことを検出できる欠失パケット検出器(LPD)をさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図8、図9)。
【請求項15】
前記欠失パケット検出器(LPD)が所定の時間分(△T)をカウントすることができるタイマ(T)を備え、前記タイマ(T)が伝送パケット(IP1からIP3)の新しい伝送のたびに起動され、前記所定の時間分(△T)内で前記最後に伝送された伝送パケットに確認パケットが受信される場合に停止される、あるいは確認パケットの前記受信により停止されない場合に、前記タイマ(T)が期限切れとなり、前記TRNが伝送を停止することをさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図10)。
【請求項16】
送信されたが、その確認情報がまだ前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されていない伝送パケット(IP3)の所定のシーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できる確認要求装置(SOL)であって、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記第2の端末ノード(MN)から、前記所定のシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認するための確認パケット(ACK3)の伝送を要求する確認要求装置をさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図11;図8、図9)。
【請求項17】
前記タイマ(T)がタイムアウトし、確認情報が、前記伝送ウィンドウ(WT)内の前記最後の伝送パケット(IP3)の伝送後の前記時間分内に前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されず、前記確認要求装置(SOL)が、前記伝送ウィンドウ(WT)で送信される前記最後の伝送パケット(IP3)の前記シーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できることをさらに特徴とする請求項16または15に記載のゲートウェイ(GW;図11;図8、図9)。
【請求項18】
前記確認要求装置(SOL)が前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の送信を開始すると前記タイマ(T)も起動され、前記タイマ(T)がその後タイムアウトし、前記確認情報検出装置(ACKM)によって前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の送信後の前記時間分内に確認情報が検出されない場合に、前記送信/受信装置(TRG)が追加の伝送パケットの伝送を停止することをさらに特徴とする請求項15または17に記載のゲートウェイ(GW;図12;図8、図9)。
【請求項19】
前記第2の端末ノード(MN)への伝送ルート(MR、AR)が存在するかどうかを検出できるルートチェック装置(RC)をさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図13、図14)。
【請求項20】
前記確認要求装置(SOL)が、前記タイマがタイムアウトした後に、前記ルートチェック装置(RC)が伝送ルート(MR、AR)が存在したことを検出すると、前記確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できることをさらに特徴とする請求項19または17に記載のゲートウェイ(GW;図13)。
【請求項21】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記タイマがタイムアウトすると追加伝送パケットの伝送を停止し、前記ルートチェック装置(RC)が、伝送ルート(MR、AR)が存在しないことを検出することをさらに特徴とする請求項19または17に記載のゲートウェイ(GW;図14)。
【請求項22】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記第2の端末ノード(MN)から前記特定のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を受信するのに応えて、特定のシーケンス番号(2)を有する、すでに送信された伝送パケット(IP2)を再送できることをさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図15)。
【請求項23】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末ノード(MN)の間で第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップするための第1トンネルセットアップ装置(IPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項24】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が伝送パケット(IPx)を、前記送信/受信装置(TRG)によって生成、送信される修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって前記第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項7または請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項25】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が前記第1の端末ノード(CN)から受信され、前記第1の端末ノード(CN)のグローバルソースアドレス(SAC;S:1.1)と前記第2の端末ノード(MN)のグローバル宛先アドレス(GAN;D:2.2)を有する伝送パケット(IPx)をそれぞれ前記ゲートウェイ(GW)のアドホックソースアドレス(ADAG;S:A)及び前記第2の端末ノード(MN)のアドホック宛先アドレス(ADAN;D:D)を有する修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することができることをさらに特徴とする請求項24に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項26】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末ノード(MN)の間の前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される前記第2トンネルリンク(TUN2)によってそれぞれ前記第2の端末ノード(MN)との間で、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図17)。
【請求項27】
前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)が、前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を前記送信/受信装置(TRG)によって生成される修正済みの伝送パケット(IPx’)にカプセル化することによって前記第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップし、
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)によって、前記送信/受信装置(TRG)によって送信される前記修正済みの伝送パケット(IPxx’)にカプセル化される前記伝送パケット(IPx’)が、前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)によりカプセル化される修正済み伝送パケット(IPx’)であること
をさらに特徴とする請求項7または請求項26または24に記載のゲートウェイ(GW;図17)。
【請求項28】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が前記第1のトンネルリンク(TUN1)としてIP(インターネットプロトコル)プロトコルトンネルをセットアップすることをさらに特徴とする請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b;図18)。
【請求項29】
前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)が、前記第2のトンネルリンク(TUN2)としてTCP(伝送制御プロトコル)プロトコルまたはL2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、PPP(ポイントツーポイントプロトコル)プロトコル及びUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコルのスタックをセットアップすることをさらに特徴とする請求項26に記載のゲートウェイ(GW;図17;図18)。
【請求項30】
伝送情報(TI、TI’、TI”)を、ゲートウェイ(GW)を通して、前記アドホックネットワーク(AHN)に接続される別のネットワーク(IN)の別の端末ノード(CN)と交換するためのアドホックネットワーク(AHN)の端末ノード(RN1からRN4;MN;図5a;図6)であって、
a)前記別の端末ノード(CN)から前記ゲートウェイ(GW)を通して伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信できる送信/受信装置(TRN)と、
b)前記送信/受信装置(TRN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を前記ゲートウェイ(GW)に送信できる確認情報伝送装置(ACKSN)と
を備える端末ノード。
【請求項31】
前記アドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN)。
【請求項32】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスの中のそれぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各受信パケット(IP1からIP5、図7;SOL_ACK3、図11)で決定できるシーケンス番号決定装置(SND)と、
前記確認情報伝送装置(ACKSN)が、その受信が前記それぞれの確認パケット(ACK1からACK5)で確認されなければならない受信パケット(IP1からIP5)の前記検出されたシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を含むそれぞれ確認パケット(ACK1からACK5)を前記ゲートウェイ(GW)に送信できることと
をさらに特徴とする請求項31に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図7)。
【請求項33】
前記シーケンス番号決定装置(SND)が、受信された伝送パケット(IP1からIP3)または受信された確認要求パケット(SOL_ACK3)の中のシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定でき、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記第2の端末ノード(MN)から、前記決定されたシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認する確認パケット(ACK3)の伝送を要求することをさらに特徴とする請求項32に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図11)。
【請求項34】
前記ゲートウェイ(GW)から再送されることが要求される伝送パケット(IP2;IP2)のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を前記ゲートウェイ(GW)に送信できるパケット再送要求装置(ARQ)をさらに特徴とする請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図15)。
【請求項35】
前記送信/受信装置(TRN)が、前記第2の端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップするために第1のトンネルセットアップ装置(TUN1)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記ゲートウェイ(GW)との前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を送信することをさらに特徴とする、請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図16a、図16b)。
【請求項36】
前記送信/受信装置(TRG)が前記端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化されるそれぞれ前記第2のトンネルリンク(TUN2)を通して前記ゲートウェイ(GW)の間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)を受信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を送信することをさらに特徴とする請求項35に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図16a、図16b)。
【請求項37】
通信システム(SYS)が少なくとも第1の端末ノード(CN)のある第1のネットワーク(IN)と、少なくとも第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)のあるアドホックネットワーク(AHN)と、前記第1のネットワーク(IN)の前記第1の端末ノード(CN)と前記アドホックネットワーク(AHN)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るためのゲートウェイ(GW;図5a;図6)を含み、前記ゲートウェイ(GW)が、請求項1から30の1つ(on)または複数に従って構成され、前記第2の端末ノード(RN1からRN4:MN)が請求項30から36の1つまたは複数に従って構成される通信システム(SYS)。
【請求項38】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)と、前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るための方法(図5b)であって、前記通信システム(SYS)のゲートウェイ(GW)における以下のステップ、
a)前記通信システム(SS)の前記ゲートウェイ(GW)において、前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し(S5c1)、前記ゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(RN1からRN4;RN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信する(S5c2)ステップと、
b)前記ゲートウェイ(GW)において、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)から、前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を検出するステップ(S5c5)と
を備える方法。
【請求項39】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末モード(CN)と前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI”、TI’)を送るための方法(図5b)であって、前記第2の端末ノード(MN)で以下のステップ、
a)前記通信システム(SYS)のゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(MN)で伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信するステップ(S5c3)と、
b)前記第2の端末ノード(MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を、前記第2の端末ノード(MN)から前記ゲートウェイ(GW)に送信するステップ(S5c4)と
を備える方法。
【請求項40】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)と、前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4:MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るための方法(図5b)であって、前記通信システム(SYS)において以下のステップ、
a1)前記通信システム(SS)のゲートウェイ(GW)において、前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を前記ゲートウェイ(GW)から送信する(S5c2)ステップと、
a2)前記第2の端末ノード(MN)において、前記ゲートウェイ(GW)から前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信する(S5c3)ステップと、
b1)前記第2の端末ノード(MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを認める確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を前記ゲートウェイ(GW)に前記第2の端末ノード(MN)から送信する(S5c4)ステップと、
b2)前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを認める前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を前記ゲートウェイ(GW)で検出する(S5c5)ステップと
を備える方法。
【請求項41】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)への伝送についての確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信が検出される場合に、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送について前記ゲートウェイ(GW)において請求情報(CH)を決定すること(S57)をさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の伝送の伝送特性(TCH)を決定することをさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項43】
前記伝送特性(TCH)として、データ量(DAM)、伝送速度(TRT)、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)がそれに沿って前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に送信された伝送ルート(RT;MR、AR)、及び前記第2の端末ノード(MN)への前記伝送ルートに沿った前記パケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を決定する(S54)ことをさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項44】
前記請求情報(CH)を前記伝送特性(TCH)に基づいて決定する(S57)ことをさらに特徴とする請求項42および43に記載の方法。
【請求項45】
前記第2のアドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項39または40または41に記載の方法。
【請求項46】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンス内の前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各伝送パケット(IP1からIP5)の中に挿入すること(S71)をさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第2端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信するために所定の伝送ウィンドウ(WT)を設定すること(S7111)と、
前記伝送ウィンドウ(WT)内で前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信すること(S72、S721、S722)と、
前記伝送パケット(IP1からIP3)について前記第2の端末ノード(RN1からRN4)から確認パケット(ACK1からACK3)の受信を検出(S61)し、新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)を形成するために1つまたは複数のパケット、前記伝送ウィンドウ(WT)を、スライドさせることと、
前記過去の伝送ウィンドウ(WT)でまだ送信されていない、前記新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)内で1つまたは複数の連続伝送パケット(IP4、IP5)を前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信することと
をさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記伝送ウィンドウ(WT)が、所定の伝送期間を示す伝送タイムウィンドウと、連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数と、前記連続伝送パケット(IP1からIP3)の1つまたは複数で送信されるデータの所定量を示す伝送ウィンドウデータ量からなるグループの1つであることをさらに特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記伝送ウィンドウ装置(WIN)によって設定される伝送ウィンドウ内で、所定数の伝送パケット(IP1−IP3)の伝送後に、連続確認パケット(ACK1、ACK3)の中の前記シーケンス番号(SN)が前記連続伝送パケット(IP1からIP3)に設定されるシーケンス番号と一致しない場合に、確認パケット(ACK2;図8)または伝送パケット(IP2;図9)がその伝送中に失われていたことを検出すること(S81、S82;S91、S92)とをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記ゲートウェイ(GW)内のタイマ(T)を用いて、所定の時間分(△T)をカウントし(S103’、S108’)、前記タイマ(T)が伝送パケット(IP1からIP3)の新しい伝送のたびに起動され、確認パケットが前記所定の時間分(△T)内で前記最後に送信された伝送パケットが受信される場合に停止されることをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記ゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(MN)に、送信されたが、その確認情報がまだ前記ゲートウェイ(GW)で検出されていない伝送パケット(IP3)の所定のシーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を送信する(S114)ことで、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK)が、前記所定のシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の受信を確認する確認パケット(ACK3)の前記伝送を前記第2の端末ノード(MN)から要求することをさらに特徴とする請求項39または41に記載の方法。
【請求項52】
前記タイマ(T)がタイムアウトし、前記確認情報検出装置(ACKM)によって、前記最後の伝送パケット(IP3)の前記伝送ウィンドウでの伝送後の前記時間分内に確認情報が検出されない場合に、前記第2の端末ノード(MN)に、前記伝送ウィンドウで送信される前記最後の伝送パケット(IP3)の前記シーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を送信する(S114)こととをさらに特徴とする請求項45または46に記載の方法。
【請求項53】
前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)を送信するときに前記タイマ(T)も起動され、その後前記タイマ(T)がタイムアウトすると、確認情報が前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の伝送後の前記時間分内に検出されず、追加の伝送パケットの伝送が停止されることをさらに特徴とする請求項43または45に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の端末ノード(MN)への伝送ルート(MR、R)が存在するかどうかを検出する(S132、S142)ことをさらに特徴とする請求項38または41に記載の方法。
【請求項55】
前記第2の端末ノード(MN)から前記特定のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を受信したことに応えて、特定のシーケンス番号(2)を有するすでに送信された再送パケット(KP2)を再送する(S157、S159)ことをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記ゲートウェイ(GA)と前記第2の端末ノード(MN)の間に第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップし、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項38または41に記載の方法。
【請求項57】
前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を修正済みの伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって、前記第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項44または請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記第1の端末コード(CN)から受信され、前記第1の端末(CN)のグローバルソースアドレス(SAC;S:1.1)と前記第2の端末ノード(MN)のグローバル宛先アドレス(GAN;D:2.2)を有する伝送パケット(KPx)をそれぞれ、前記ゲートウェイ(GW)のアドホックソースアドレス(ADAG;S:A)と前記第2の端末ノード(MN)のアドホック宛先アドレス(ADAN;D:D)を有する修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって第1のトンネル(IPTUN)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記ゲートウェイ(GA)と前記第2の端末ノード(MN)の間で前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップし、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化される前記の第2のトンネルリンク(TUN2)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)が送信され、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が受信されることをさらに特徴とする請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記第2のトンネルリンク(TUN2)の前記セットアップが、前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を修正済みの伝送パケット(IPx’)にカプセル化することによって実行され、
前記第1のトンネル(IPTUN)における前記修正済み伝送パケット(IPxx’)にカプセル化される前記伝送パケット(IPx’)が前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)によってカプセル化される前記修正済み伝送パケット(IPx’)であることをさらに特徴とする請求項45および請求項46および47に記載の方法。
【請求項61】
前記アドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を含み、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項62】
各受信済みパケット(IP1からIP5、図7;SOL_ACK3、図11)内で、伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスの中の前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定する(S73)ことと、
前記それぞれの確認パケット(ACK1からACK5)でその受信が確認されなければならない受信済みパケット(IP1からIP5)の前記検出されたシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)をそれぞれ含む確認パケット(ACK1からACK5)を前記ゲートウェイ(GW)に送信する(S74)ことと、
をさらに特徴とする請求項61に記載の方法。
【請求項63】
受信済みの伝送パケット(IP1からIP3)内の、または受信済みの確認要求パケット(SOL_ACK3)内のシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定し(S75)、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記決定されたシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認する確認パケット(ACK3)の前記伝送を前記第2の端末ノード(MN)から要求することをさらに特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記ゲートウェイ(GW)から再送されることが要求される伝送パケット(IP2;IP2)のシーケンス番号(2;2)を含む、前記ゲートウェイ(GW)に再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を送信する(S55”)ことをさらに特徴とする請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で第1のまたは第1と第2のトンネルリンク(TUN1、TUN2)をセットアップし(S52’、S56’;S52”)、前記ゲートウェイ(GW)との前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の受信及び前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の前記送信がそれぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して、または前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される前記第2のトンネルリンク(TUN2)を通して実行されることをさらに特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項66】
請求項1から30の1つまたは複数に従って前記ゲートウェイ(GW)のそれぞれの装置の機能をそれぞれ実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項67】
請求項31から38の1つまたは複数に従って前記端末ノード(RN1からRN4;MN)の前記それぞれの装置の前記機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項68】
前記請求項40から67の1つまたは複数に従って、前記方法ステップの1つまたは複数をそれぞれ実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)とアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)との間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るためのゲートウェイ(GW;図5;図6)であって、
a)前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信できる送信/受信装置(TRG)と、
b)前記第2端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)からの受信を検出できる確認情報検出装置(ACKM)と
を備えるゲートウェイ。
【請求項2】
前記確認情報検出装置(ACKM)が、前記第2の端末ステーション(RN1からRRN4;MN)への前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の伝送について、確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を検出する場合に、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送の請求情報(CH)を決定できる会計装置(ACC’)と
をさらに含む請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図6)。
【請求項3】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送の伝送特性(TCH)を決定できる伝送情報特性決定装置(TIM)と
をさらに含む請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図6)。
【請求項4】
前記伝送情報特性決定装置(TIM)が、前記伝送特性(TCH)として、データ量(DAM)、伝送速度(TRT)、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)にそれに沿って送信された伝送ルート(MR、AR)及び前記パケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を決定できることをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図4aから図4c)。
【請求項5】
前記会計装置(ACC’)が、前記伝送特性(TCH)に基づいて前記請求情報(CH)を決定できることをさらに特徴とする請求項2または3に記載のゲートウェイ(GW;図4aから図4c)。
【請求項6】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)のソースアドレス(SAC)と宛先アドレス(TA)、前記決定された伝送特性(TCH)、前記決定された請求情報(CH)及び前記確認情報(ACTAN)からなるグループから選択される1つまたは複数を記憶できる伝送情報メモリ(TIS’)によってさらに特徴付けられる請求項4に記載のゲートウェイ(GW;図4b;図6)。
【請求項7】
前記第2のアドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図5a)。
【請求項8】
前記伝送特性決定装置(TIM)が、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)のそれぞれの受信が確認された伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送特性(TCH)を決定できることをさらに特徴とする請求項3および7に記載のゲートウェイ(GW;図4c)。
【請求項9】
前記伝送情報メモリ(TIS’)が、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の各伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送特性(TCH)を記憶できることをさらに特徴とする請求項4または7に記載のゲートウェイ(GW;図4c)。
【請求項10】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスで前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各伝送パケット(IP1からIP5)の中に挿入できるシーケンス番号挿入装置(SNI)をさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図6;図4c;図7)。
【請求項11】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信するために所定の伝送ウィンドウ(WT)を設定できる伝送ウィンドウ装置(WIN)によってさらに特徴付けられ、
前記送信/受信装置(TRG)が、前記伝送ウィンドウ(WT)内で伝送パケット(IP1からIP3)を前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信できるようになっており;前記送信/受信装置(TRG)が、新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)を形成するために、及び前記新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)の中で、過去の伝送ウィンドウ(WT)ですでに送信されていない1つまたは複数の連続伝送パケット(IP4、IP5)を、過去の伝送ウィンドウ(WT)の伝送パケット(IP1からIP3)の前記受信を確認するための確認パケット(ACK1、ACK2)の受信が前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されるたびに、前記第2の伝送ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信するために、前記伝送ウィンドウ(WT)を1パケットまたは複数パケット、スライドできることをさらに特徴とする請求項10に記載のゲートウェイ(GW;図6;図7)。
【請求項12】
前記伝送ウィンドウ(WT)が、所定の伝送期間を示す伝送時間ウィンドウと、連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数、及び前記連続伝送パケット(IP1からIP3)の1つまたは複数で送信される所定のデータ量を示す伝送ウィンドウデータ量からなるグループの1つであることをさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図7)。
【請求項13】
前記伝送ウィンドウデータ量(例えば1MB)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末(RN1からRN4;MN)の間の伝送ルート(MR、AR)での伝送速度(TRT;例えば毎秒1MB)と、前記ゲートウェイ(GW)が伝送パケット(IP1からIP3)の送信とその確認パケット(ACK1からACK3)の受信の間に待機しなければならない最小時間である往復時間(RTT、例えば1秒)の間の積であることをさらに特徴とする請求項12に記載のゲートウェイ(GW)。
【請求項14】
前記伝送ウィンドウ装置(WIN)によって設定される前記伝送ウィンドウの中の所定数の伝送パケット(IP1からIP3)の伝送後に、連続確認パケット(ACK1、ACK3)のシーケンス番号(SN)が、前記連続伝送パケット(IP1からIP3)に設定されるシーケンス番号に一致しない場合に、確認パケット(ACK2;図8)または伝送パケット(IP2;図9)がその伝送中の失われてしまったことを検出できる欠失パケット検出器(LPD)をさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図8、図9)。
【請求項15】
前記欠失パケット検出器(LPD)が所定の時間分(△T)をカウントすることができるタイマ(T)を備え、前記タイマ(T)が伝送パケット(IP1からIP3)の新しい伝送のたびに起動され、前記所定の時間分(△T)内で前記最後に伝送された伝送パケットに確認パケットが受信される場合に停止される、あるいは確認パケットの前記受信により停止されない場合に、前記タイマ(T)が期限切れとなり、前記TRNが伝送を停止することをさらに特徴とする請求項11に記載のゲートウェイ(GW;図10)。
【請求項16】
送信されたが、その確認情報がまだ前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されていない伝送パケット(IP3)の所定のシーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できる確認要求装置(SOL)であって、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記第2の端末ノード(MN)から、前記所定のシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認するための確認パケット(ACK3)の伝送を要求する確認要求装置をさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図11;図8、図9)。
【請求項17】
前記タイマ(T)がタイムアウトし、確認情報が、前記伝送ウィンドウ(WT)内の前記最後の伝送パケット(IP3)の伝送後の前記時間分内に前記確認情報検出装置(ACKM)によって検出されず、前記確認要求装置(SOL)が、前記伝送ウィンドウ(WT)で送信される前記最後の伝送パケット(IP3)の前記シーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できることをさらに特徴とする請求項16または15に記載のゲートウェイ(GW;図11;図8、図9)。
【請求項18】
前記確認要求装置(SOL)が前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の送信を開始すると前記タイマ(T)も起動され、前記タイマ(T)がその後タイムアウトし、前記確認情報検出装置(ACKM)によって前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の送信後の前記時間分内に確認情報が検出されない場合に、前記送信/受信装置(TRG)が追加の伝送パケットの伝送を停止することをさらに特徴とする請求項15または17に記載のゲートウェイ(GW;図12;図8、図9)。
【請求項19】
前記第2の端末ノード(MN)への伝送ルート(MR、AR)が存在するかどうかを検出できるルートチェック装置(RC)をさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図13、図14)。
【請求項20】
前記確認要求装置(SOL)が、前記タイマがタイムアウトした後に、前記ルートチェック装置(RC)が伝送ルート(MR、AR)が存在したことを検出すると、前記確認要求パケット(SOL_ACK3)を前記第2の端末ノード(MN)に送信できることをさらに特徴とする請求項19または17に記載のゲートウェイ(GW;図13)。
【請求項21】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記タイマがタイムアウトすると追加伝送パケットの伝送を停止し、前記ルートチェック装置(RC)が、伝送ルート(MR、AR)が存在しないことを検出することをさらに特徴とする請求項19または17に記載のゲートウェイ(GW;図14)。
【請求項22】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記第2の端末ノード(MN)から前記特定のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を受信するのに応えて、特定のシーケンス番号(2)を有する、すでに送信された伝送パケット(IP2)を再送できることをさらに特徴とする請求項7に記載のゲートウェイ(GW;図15)。
【請求項23】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末ノード(MN)の間で第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップするための第1トンネルセットアップ装置(IPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項24】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が伝送パケット(IPx)を、前記送信/受信装置(TRG)によって生成、送信される修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって前記第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項7または請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項25】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が前記第1の端末ノード(CN)から受信され、前記第1の端末ノード(CN)のグローバルソースアドレス(SAC;S:1.1)と前記第2の端末ノード(MN)のグローバル宛先アドレス(GAN;D:2.2)を有する伝送パケット(IPx)をそれぞれ前記ゲートウェイ(GW)のアドホックソースアドレス(ADAG;S:A)及び前記第2の端末ノード(MN)のアドホック宛先アドレス(ADAN;D:D)を有する修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することができることをさらに特徴とする請求項24に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b)。
【請求項26】
前記送信/受信装置(TRG)が、前記ゲートウェイ(GW)と前記第2の端末ノード(MN)の間の前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される前記第2トンネルリンク(TUN2)によってそれぞれ前記第2の端末ノード(MN)との間で、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図17)。
【請求項27】
前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)が、前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を前記送信/受信装置(TRG)によって生成される修正済みの伝送パケット(IPx’)にカプセル化することによって前記第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップし、
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)によって、前記送信/受信装置(TRG)によって送信される前記修正済みの伝送パケット(IPxx’)にカプセル化される前記伝送パケット(IPx’)が、前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)によりカプセル化される修正済み伝送パケット(IPx’)であること
をさらに特徴とする請求項7または請求項26または24に記載のゲートウェイ(GW;図17)。
【請求項28】
前記第1のトンネルセットアップ装置(IPTUN)が前記第1のトンネルリンク(TUN1)としてIP(インターネットプロトコル)プロトコルトンネルをセットアップすることをさらに特徴とする請求項23に記載のゲートウェイ(GW;図16a、図16b;図18)。
【請求項29】
前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)が、前記第2のトンネルリンク(TUN2)としてTCP(伝送制御プロトコル)プロトコルまたはL2TP(層2トンネル化プロトコル)プロトコル、PPP(ポイントツーポイントプロトコル)プロトコル及びUDP(ユーザデータグラムプロトコル)プロトコルのスタックをセットアップすることをさらに特徴とする請求項26に記載のゲートウェイ(GW;図17;図18)。
【請求項30】
伝送情報(TI、TI’、TI”)を、ゲートウェイ(GW)を通して、前記アドホックネットワーク(AHN)に接続される別のネットワーク(IN)の別の端末ノード(CN)と交換するためのアドホックネットワーク(AHN)の端末ノード(RN1からRN4;MN;図5a;図6)であって、
a)前記別の端末ノード(CN)から前記ゲートウェイ(GW)を通して伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信できる送信/受信装置(TRN)と、
b)前記送信/受信装置(TRN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を前記ゲートウェイ(GW)に送信できる確認情報伝送装置(ACKSN)と
を備える端末ノード。
【請求項31】
前記アドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN)。
【請求項32】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスの中のそれぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各受信パケット(IP1からIP5、図7;SOL_ACK3、図11)で決定できるシーケンス番号決定装置(SND)と、
前記確認情報伝送装置(ACKSN)が、その受信が前記それぞれの確認パケット(ACK1からACK5)で確認されなければならない受信パケット(IP1からIP5)の前記検出されたシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を含むそれぞれ確認パケット(ACK1からACK5)を前記ゲートウェイ(GW)に送信できることと
をさらに特徴とする請求項31に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図7)。
【請求項33】
前記シーケンス番号決定装置(SND)が、受信された伝送パケット(IP1からIP3)または受信された確認要求パケット(SOL_ACK3)の中のシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定でき、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記第2の端末ノード(MN)から、前記決定されたシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認する確認パケット(ACK3)の伝送を要求することをさらに特徴とする請求項32に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図11)。
【請求項34】
前記ゲートウェイ(GW)から再送されることが要求される伝送パケット(IP2;IP2)のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を前記ゲートウェイ(GW)に送信できるパケット再送要求装置(ARQ)をさらに特徴とする請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図15)。
【請求項35】
前記送信/受信装置(TRN)が、前記第2の端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップするために第1のトンネルセットアップ装置(TUN1)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記ゲートウェイ(GW)との前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を送信することをさらに特徴とする、請求項30に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図16a、図16b)。
【請求項36】
前記送信/受信装置(TRG)が前記端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップするための第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)を備え、前記送信/受信装置(TRG)が、前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化されるそれぞれ前記第2のトンネルリンク(TUN2)を通して前記ゲートウェイ(GW)の間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)を受信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を送信することをさらに特徴とする請求項35に記載の端末ノード(RN1からRN4;MN;図16a、図16b)。
【請求項37】
通信システム(SYS)が少なくとも第1の端末ノード(CN)のある第1のネットワーク(IN)と、少なくとも第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)のあるアドホックネットワーク(AHN)と、前記第1のネットワーク(IN)の前記第1の端末ノード(CN)と前記アドホックネットワーク(AHN)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るためのゲートウェイ(GW;図5a;図6)を含み、前記ゲートウェイ(GW)が、請求項1から30の1つ(on)または複数に従って構成され、前記第2の端末ノード(RN1からRN4:MN)が請求項30から36の1つまたは複数に従って構成される通信システム(SYS)。
【請求項38】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)と、前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るための方法(図5b)であって、前記通信システム(SYS)のゲートウェイ(GW)における以下のステップ、
a)前記通信システム(SS)の前記ゲートウェイ(GW)において、前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し(S5c1)、前記ゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(RN1からRN4;RN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を送信する(S5c2)ステップと、
b)前記ゲートウェイ(GW)において、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)から、前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を検出するステップ(S5c5)と
を備える方法。
【請求項39】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末モード(CN)と前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)の間で伝送情報(TI、TI”、TI’)を送るための方法(図5b)であって、前記第2の端末ノード(MN)で以下のステップ、
a)前記通信システム(SYS)のゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(MN)で伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信するステップ(S5c3)と、
b)前記第2の端末ノード(MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを確認するための確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を、前記第2の端末ノード(MN)から前記ゲートウェイ(GW)に送信するステップ(S5c4)と
を備える方法。
【請求項40】
通信システム(SYS)の第1のネットワーク(IN)の第1の端末ノード(CN)と、前記通信システム(SYS)のアドホックネットワーク(AHN)の第2の端末ノード(RN1からRN4:MN)の間で伝送情報(TI、TI’、TI”)を送るための方法(図5b)であって、前記通信システム(SYS)において以下のステップ、
a1)前記通信システム(SS)のゲートウェイ(GW)において、前記第1の端末ノード(CN)から伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信し、前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を前記ゲートウェイ(GW)から送信する(S5c2)ステップと、
a2)前記第2の端末ノード(MN)において、前記ゲートウェイ(GW)から前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信する(S5c3)ステップと、
b1)前記第2の端末ノード(MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを認める確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を前記ゲートウェイ(GW)に前記第2の端末ノード(MN)から送信する(S5c4)ステップと、
b2)前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)が前記伝送情報(TI、TI’、TI”)を受信したことを認める前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信を前記ゲートウェイ(GW)で検出する(S5c5)ステップと
を備える方法。
【請求項41】
前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ステーション(RN1からRN4;MN)への伝送についての確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の受信が検出される場合に、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への伝送について前記ゲートウェイ(GW)において請求情報(CH)を決定すること(S57)をさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項42】
前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)への前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の伝送の伝送特性(TCH)を決定することをさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項43】
前記伝送特性(TCH)として、データ量(DAM)、伝送速度(TRT)、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)がそれに沿って前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に送信された伝送ルート(RT;MR、AR)、及び前記第2の端末ノード(MN)への前記伝送ルートに沿った前記パケット伝送の遅延時間からなるグループから選択される1つまたは複数を決定する(S54)ことをさらに特徴とする請求項38または40に記載の方法。
【請求項44】
前記請求情報(CH)を前記伝送特性(TCH)に基づいて決定する(S57)ことをさらに特徴とする請求項42および43に記載の方法。
【請求項45】
前記第2のアドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を備え、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項39または40または41に記載の方法。
【請求項46】
伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンス内の前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を各伝送パケット(IP1からIP5)の中に挿入すること(S71)をさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記第2端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信するために所定の伝送ウィンドウ(WT)を設定すること(S7111)と、
前記伝送ウィンドウ(WT)内で前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に伝送パケット(IP1からIP3)を連続して送信すること(S72、S721、S722)と、
前記伝送パケット(IP1からIP3)について前記第2の端末ノード(RN1からRN4)から確認パケット(ACK1からACK3)の受信を検出(S61)し、新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)を形成するために1つまたは複数のパケット、前記伝送ウィンドウ(WT)を、スライドさせることと、
前記過去の伝送ウィンドウ(WT)でまだ送信されていない、前記新しい伝送ウィンドウ(WT’、WT”、WT”’)内で1つまたは複数の連続伝送パケット(IP4、IP5)を前記第2の端末ノード(RN1からRN4;MN)に連続して送信することと
をさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項48】
前記伝送ウィンドウ(WT)が、所定の伝送期間を示す伝送タイムウィンドウと、連続伝送パケットの伝送ウィンドウ数と、前記連続伝送パケット(IP1からIP3)の1つまたは複数で送信されるデータの所定量を示す伝送ウィンドウデータ量からなるグループの1つであることをさらに特徴とする請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記伝送ウィンドウ装置(WIN)によって設定される伝送ウィンドウ内で、所定数の伝送パケット(IP1−IP3)の伝送後に、連続確認パケット(ACK1、ACK3)の中の前記シーケンス番号(SN)が前記連続伝送パケット(IP1からIP3)に設定されるシーケンス番号と一致しない場合に、確認パケット(ACK2;図8)または伝送パケット(IP2;図9)がその伝送中に失われていたことを検出すること(S81、S82;S91、S92)とをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項50】
前記ゲートウェイ(GW)内のタイマ(T)を用いて、所定の時間分(△T)をカウントし(S103’、S108’)、前記タイマ(T)が伝送パケット(IP1からIP3)の新しい伝送のたびに起動され、確認パケットが前記所定の時間分(△T)内で前記最後に送信された伝送パケットが受信される場合に停止されることをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記ゲートウェイ(GW)から前記第2の端末ノード(MN)に、送信されたが、その確認情報がまだ前記ゲートウェイ(GW)で検出されていない伝送パケット(IP3)の所定のシーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を送信する(S114)ことで、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK)が、前記所定のシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の受信を確認する確認パケット(ACK3)の前記伝送を前記第2の端末ノード(MN)から要求することをさらに特徴とする請求項39または41に記載の方法。
【請求項52】
前記タイマ(T)がタイムアウトし、前記確認情報検出装置(ACKM)によって、前記最後の伝送パケット(IP3)の前記伝送ウィンドウでの伝送後の前記時間分内に確認情報が検出されない場合に、前記第2の端末ノード(MN)に、前記伝送ウィンドウで送信される前記最後の伝送パケット(IP3)の前記シーケンス番号(SN)を含む確認要求パケット(SOL_ACK3)を送信する(S114)こととをさらに特徴とする請求項45または46に記載の方法。
【請求項53】
前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)を送信するときに前記タイマ(T)も起動され、その後前記タイマ(T)がタイムアウトすると、確認情報が前記確認要求パッケージ(SOL_ACK3)の伝送後の前記時間分内に検出されず、追加の伝送パケットの伝送が停止されることをさらに特徴とする請求項43または45に記載の方法。
【請求項54】
前記第2の端末ノード(MN)への伝送ルート(MR、R)が存在するかどうかを検出する(S132、S142)ことをさらに特徴とする請求項38または41に記載の方法。
【請求項55】
前記第2の端末ノード(MN)から前記特定のシーケンス番号(2;2)を含む再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を受信したことに応えて、特定のシーケンス番号(2)を有するすでに送信された再送パケット(KP2)を再送する(S157、S159)ことをさらに特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項56】
前記ゲートウェイ(GA)と前記第2の端末ノード(MN)の間に第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップし、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)を送信し、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)を受信することをさらに特徴とする請求項38または41に記載の方法。
【請求項57】
前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を修正済みの伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって、前記第1のトンネルリンク(TUN1)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項44または請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記第1の端末コード(CN)から受信され、前記第1の端末(CN)のグローバルソースアドレス(SAC;S:1.1)と前記第2の端末ノード(MN)のグローバル宛先アドレス(GAN;D:2.2)を有する伝送パケット(KPx)をそれぞれ、前記ゲートウェイ(GW)のアドホックソースアドレス(ADAG;S:A)と前記第2の端末ノード(MN)のアドホック宛先アドレス(ADAN;D:D)を有する修正済み伝送パケット(IPxx)にカプセル化することによって第1のトンネル(IPTUN)をセットアップすることをさらに特徴とする請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記ゲートウェイ(GA)と前記第2の端末ノード(MN)の間で前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される第2のトンネルリンク(TUN2)をセットアップし、それぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)の中でカプセル化される前記の第2のトンネルリンク(TUN2)を通して前記第2の端末ノード(MN)との間で前記伝送情報(RI、TI’、TI”)が送信され、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が受信されることをさらに特徴とする請求項56に記載の方法。
【請求項60】
前記第2のトンネルリンク(TUN2)の前記セットアップが、前記第1の端末ノード(CN)から受信される伝送パケット(IPx)を修正済みの伝送パケット(IPx’)にカプセル化することによって実行され、
前記第1のトンネル(IPTUN)における前記修正済み伝送パケット(IPxx’)にカプセル化される前記伝送パケット(IPx’)が前記第2のトンネルセットアップ装置(TCPTUN)によってカプセル化される前記修正済み伝送パケット(IPx’)であることをさらに特徴とする請求項45および請求項46および47に記載の方法。
【請求項61】
前記アドホックネットワーク(AHN)がパケット交換ネットワーク(AHN)であり、前記伝送情報(TI、TI’、TI”)が1つまたは複数の伝送パケット(IP1からIP5)を含み、前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)が1つまたは複数の確認パケット(ACK1からACK5)を備えることをさらに特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項62】
各受信済みパケット(IP1からIP5、図7;SOL_ACK3、図11)内で、伝送パケット(IP1からIP5)のシーケンスの中の前記それぞれの伝送パケット(IP1からIP5)の前記伝送順序を示すシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定する(S73)ことと、
前記それぞれの確認パケット(ACK1からACK5)でその受信が確認されなければならない受信済みパケット(IP1からIP5)の前記検出されたシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)をそれぞれ含む確認パケット(ACK1からACK5)を前記ゲートウェイ(GW)に送信する(S74)ことと、
をさらに特徴とする請求項61に記載の方法。
【請求項63】
受信済みの伝送パケット(IP1からIP3)内の、または受信済みの確認要求パケット(SOL_ACK3)内のシーケンス番号(SN;1、2、3、4、5)を決定し(S75)、前記確認要求メッセージ(SOL_ACK3)が前記決定されたシーケンス番号(IP3)を有する前記伝送パケット(IP3)の前記受信を確認する確認パケット(ACK3)の前記伝送を前記第2の端末ノード(MN)から要求することをさらに特徴とする請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記ゲートウェイ(GW)から再送されることが要求される伝送パケット(IP2;IP2)のシーケンス番号(2;2)を含む、前記ゲートウェイ(GW)に再送要求パケット(SEL_ACK3(2);SEL_ACK4(2))を送信する(S55”)ことをさらに特徴とする請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記第2の端末ノード(MN)と前記ゲートウェイ(GW)の間で第1のまたは第1と第2のトンネルリンク(TUN1、TUN2)をセットアップし(S52’、S56’;S52”)、前記ゲートウェイ(GW)との前記伝送情報(TI、TI’、TI”)の受信及び前記確認情報(ACTAN、ACTAN’、ACTAN”)の前記送信がそれぞれ前記第1のトンネルリンク(TUN1)を通して、または前記第1のトンネルリンク(TUN1)内でカプセル化される前記第2のトンネルリンク(TUN2)を通して実行されることをさらに特徴とする請求項39に記載の方法。
【請求項66】
請求項1から30の1つまたは複数に従って前記ゲートウェイ(GW)のそれぞれの装置の機能をそれぞれ実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項67】
請求項31から38の1つまたは複数に従って前記端末ノード(RN1からRN4;MN)の前記それぞれの装置の前記機能をそれぞれに実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項68】
前記請求項40から67の1つまたは複数に従って、前記方法ステップの1つまたは複数をそれぞれ実施するためのコード部分を備えるコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図7】
【図8】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図2】
【図7】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2007−515817(P2007−515817A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−507714(P2005−507714)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011820
【国際公開番号】WO2005/018170
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011820
【国際公開番号】WO2005/018170
【国際公開日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】
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