説明

アドレス送信装置およびその制御方法、メール送信システム、アドレス送信装置制御プログラム、ならびに記録媒体

【課題】メールアドレスの入力および確認に費やす時間を抑えつつ、送信するメールアドレスの信頼性を向上させる。
【解決手段】データベースサーバ204には、メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判定基準メールアドレスリストを記憶する。セッションサーバ201のアドレス判定部2011は、写真撮影プリント装置1からメールアドレスを取得し、取得したメールアドレスを送信すべきか否かを、データベースサーバ204の判定基準メールアドレスリストに基づいて判断する。送信すべきであると判断した場合、取得したメールアドレスをメール配信処理部2013に送信する。送信すべきではないと判断した場合、写真撮影プリント装置1に対しメールアドレスの再取得を要求し、再取得したメールアドレスをメール配信処理部2013に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メールアドレスを取得して送信するアドレス送信装置およびその制御方法、メール送信システム、アドレス送信装置制御プログラム、ならびに記録媒体に関するものである。特に、本発明は、被写体を撮影した撮影画像に編集処理を加えて生成した合成画像情報に基づく合成画像を印刷媒体に印刷するサービスを提供する写真撮影プリント装置から、上記合成画像情報および電子メールアドレスをサーバ装置に送信することに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばゲームセンターなどの娯楽施設において、ユーザの写真撮影を行うとともに、その写真を背景画像などと合成した上でシールプリントとして出力する写真撮影プリント装置が設置されており、特に女子高生の間で人気を博している。
【0003】
この写真撮影プリント装置では、例えば、写真撮影が行われた後に、表示画面上に表示させた撮影画像に対して、タッチペンなどのポインティングデバイスによって落書き等の編集処理を施すことが可能となっている機種が普及している。この編集処理機能によって、ユーザは撮影画像に対して、例えば背景の色や模様を変更したり、文字やイラストなどを書き込んだりすることが可能となる(例えば特許文献1参照)。
【0004】
さらに、これら撮影画像に編集処理を施した合成画像をユーザの携帯端末に送信するサービスも行われており、写真撮影プリント装置を利用した後も、ユーザは携帯端末で合成画像を利用できるような工夫がなされている(例えば特許文献2参照)。通常、上記サービスは、写真撮影プリント装置からインターネット上のサーバに上記合成画像を送信しておき、ユーザが携帯端末から上記サーバにアクセスすることにより行われている。また、上記サービスではユーザが利用する携帯端末として携帯電話機が用いられることが多い。具体的には、(1)サーバが、写真撮影プリント装置から、画像データを受信する、(2)サーバのURLなどの画像データを保存するサーバ上の場所のアクセス情報を、サーバがユーザに通知する、(3)ユーザのアクセスを受け、サーバが画像データをダウンロードさせる、といった流れで実現されている(例えば、特許文献1参照)。また、ユーザへの通知方法としては、写真撮影プリント装置において、ユーザの携帯電話機の電子メールアドレス(以下、「メールアドレス」と略称する。)を入力させ、該電子メールアドレスに対し、メールを送信する際に本文等に上記アクセス情報を添付し通知するという手法がとられることが多い。上記サービスは、好評を博しており、最近では大半のユーザが利用している。
【0005】
一方で、写真撮影プリント装置が設置され、なおかつ上記サービスを利用可能なゲームセンタなどの娯楽施設を運営している側としては、写真撮影プリント装置におけるユーザの回転率を上げて、収益に向上させたいという要求がある。このため、写真撮影プリント装置では、ユーザが写真撮影プリント装置に対して、画像を入力できるまでに使用できるサービス時間を制限している。
【特許文献1】特開2000−069404公報(2000年3月3日公開)
【特許文献2】特開2001−309108公報(2001年11月2日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、写真撮影プリント装置は、特に女子高生に人気がある。このため、写真撮影プリント装置は、放課後や学校が休みの日などが繁忙期となり、ユーザが集中することになる。また、放課後や学校が休みの日などに女子高生の集まる繁華街には、人気のある機種や最新機種を多数配備した大型店が存在する。
【0007】
このような理由から、上記従来の構成では、上記繁忙期に、サーバに対して写真撮影画像を送信する場合は、限られた時間、例えば45〜60秒といった時間内で、携帯電話機の電子メールアドレスを入力する必要がある。そのため、利用者が携帯電話機の電子メールアドレスの入力を誤ってしまい、その結果、利用者の携帯電話機に正しく電子メールが送信されないという事態が多くみられる。特に、利用者が入力すべき電子メールアドレスが長かったり、同じ文字が複数連続したりしている場合などは、誤った電子メールアドレスを入力してしまう可能性が高い。また、利用者によっては、でたらめな電子メールアドレスを入力することもある。
【0008】
このように、誤った電子メールアドレスが入力されると、上記サーバが利用者の携帯電話機に正しく電子メールが送信できないばかりか、全く関係のない相手の携帯電話機に電子メールを送信してしまうこともあり、送信先の相手からの抗議や問い合わせの原因となっている。上記の対策として、一般的には、電子メールアドレスを2回入力させ同一であるかどうかを判定したり、電子メールアドレスが正しいかどうか、再度確認画面を出したりすることが想定されるが、上述のとおり利用の時間が限られている中で、さらに時間を費やしてしまうこととなる。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、メールアドレスの入力および確認に費やす時間を抑えつつ、送信するメールアドレスへの信頼性を向上できるアドレス送信装置などを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るアドレス送信装置は、電子メールアドレスを取得して送信するアドレス送信装置であって、上記課題を解決するために、上記電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判断情報を記憶する記憶部と、上記電子メールアドレスを取得するアドレス取得手段と、上記記憶部の判断情報に基づいて、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断する判断手段と、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断手段が判断した場合、電子メールアドレスの再取得の要求を行う再取得要求手段と、上記電子メールアドレスを送信すべきであると上記判断手段が判断した場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信する一方、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断手段が判断した場合、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスを送信するアドレス送信手段とを備えることを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係るアドレス送信装置の制御方法は、電子メールアドレスを取得して送信するアドレス送信装置の制御方法であって、上記課題を解決するために、上記電子メールアドレスを取得するアドレス取得ステップと、上記アドレス取得ステップにて取得された電子メールアドレスを送信すべきか否かを、記憶部に記憶された判断情報であって、上記電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判断情報に基づいて判断する判断ステップと、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断ステップにて判断された場合、電子メールアドレスの再取得の要求を行う再取得要求ステップと、上記電子メールアドレスを送信すべきであると上記判断ステップにて判断された場合、上記アドレス取得ステップにて取得された電子メールアドレスを送信する一方、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断ステップにて判断された場合、上記再取得要求ステップにて再取得された電子メールアドレスを送信するアドレス送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0012】
ここで、判断情報の例としては、電子メールの送信に成功したメールアドレス、会員登録されたメールアドレスなどのような、正しい可能性の高いメールアドレスのリスト、電子メールの送信に失敗したメールアドレス、電子メールが誤送信されたメールアドレスなどのような、誤っている可能性の高いメールアドレスのリスト、電子メールの送信を禁止しているメールアドレスのリスト、文字入力で発生しやすいミスに基づき作成されたプロダクションルールの集合などが挙げられる。
【0013】
上記の構成および方法によると、まず、上記メールアドレスを取得し、取得されたメールアドレスを送信すべきか否かを、記憶部に記憶された判断情報に基づいて判断する。上記メールアドレスを送信すべきではないと判断された場合、メールアドレスの再取得の要求を行う。そして、上記メールアドレスを送信すべきであると判断された場合、上記取得されたメールアドレスを送信する一方、上記メールアドレスを送信すべきではないと判断された場合、上記要求により再取得されたメールアドレスを送信する。
【0014】
従って、例えば、取得されたメールアドレスが正しい可能性が高い場合のように、取得されたメールアドレスを送信すべきであると判断された場合、メールアドレスの再取得が要求されることなく、上記取得されたメールアドレスが送信されるので、メールアドレスの確認のための時間を無駄に費やすことがない。また、例えば、取得されたメールアドレスが誤っている可能性が高い場合のように、取得されたメールアドレスを送信すべきではないと判断された場合、メールアドレスの再取得が要求されるので、ユーザがメールアドレスの訂正を行うことができる。このとき、上記再取得の要求は、再取得されたメールアドレスを送信すべきであると判断されるまで繰り返すのでは無く、1回のみ行い、再取得されたメールアドレスが送信される。従って、メールアドレスの入力および確認に費やす時間を抑えつつ、送信するメールアドレスの信頼性を向上させることができる。
【0015】
なお、メールアドレスの取得は、装置内の入出力インタフェースを介して行ってもよいし、外部の装置を介して行ってもよいし、外部の通信装置から通信回線を介して行ってもよい。
【0016】
本発明に係るアドレス送信装置では、上記判断情報は、正しい可能性の高い電子メールアドレスのリストである信頼リストを含んでおり、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記信頼リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきであると判断することが好ましい。
【0017】
なお、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記信頼リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致しないが類似する場合、誤っている可能性が高いと考えられる。
【0018】
そこで、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記信頼リストにおける何れかの電子メールアドレスに類似する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断し、上記再取得要求手段は、上記要求を行う場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスのうち、上記類似する電子メールアドレスに比べて不一致の箇所を通知することが好ましい。
【0019】
この場合、誤っている可能性の高いメールアドレスをユーザが確認することができるので、電子メールの誤送信を減らすことができる。さらに、不一致の箇所を通知することにより、ユーザは入力ミスの箇所を容易に確認することができる。なお、メールアドレス同士が類似しているか否かは、公知の手法により判断することができる。
【0020】
本発明に係るアドレス送信装置では、上記判断情報は、誤っている可能性の高い電子メールアドレスのリストである錯誤リストを含んでおり、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記錯誤リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断することが好ましい。この場合、誤っている可能性の高いメールアドレスをユーザが確認することができるので、電子メールの誤送信を減らすことができる。
【0021】
本発明に係るアドレス送信装置では、上記判断情報は、送信が禁止されている電子メールの電子メールアドレスのリストである送信禁止リストを含んでおり、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断しており、上記アドレス送信手段は、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスが、上記送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、該電子メールアドレスの送信を停止することが好ましい。この場合、送信禁止リストに含まれるメールアドレスが自装置から送信されることがないので、当該メールアドレスへの電子メールの送信を確実に防止することができる。
【0022】
なお、上記再取得要求手段は、上記要求を行う場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信できない旨を通知することが特に好ましい。
【0023】
また、上記送信禁止リストは、全国共通としてもよいが、地域ごとに設定されることが好ましい。この場合、上記アドレス取得手段は、電子メールアドレスと共に、該電子メールアドレスが入力された場所の情報を取得しており、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記アドレス取得手段が取得した上記場所を含む地域の送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断しており、上記アドレス送信手段は、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスが、上記アドレス取得手段が取得した上記場所を含む地域の送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、該電子メールアドレスの送信を停止すればよい。
【0024】
なお、上記地域は、関西地方などの地方単位でもよいし、都道府県単位でもよい。ところで、メールアドレスの入力を受け付ける入力装置が、写真撮影プリント装置のように店舗に設置される場合、ユーザは、通学などで頻繁に利用する交通沿線上に設置された複数の上記入力装置でメールアドレスの入力を行うことが考えられる。そこで、各ユーザが頻繁に利用する複数の上記入力装置の設置場所をグループ化し、2人のグループに共通の設置場所が含まれる場合に、両者のグループを結合することによって形成されたグループを上記地域としてもよい。
【0025】
ところで、取得したメールアドレスが、上記信頼リスト、上記錯誤リスト、および上記送信禁止リストの何れにも含まれない新規なものである場合、取得したメールアドレスが正しいか誤っているかを判断することは困難である。
【0026】
そこで、本発明に係るアドレス送信装置では、上記判断情報は、電子メールアドレスのリストを含んでおり、上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記リストにおける何れの電子メールアドレスにも一致しない場合、上記電子メールアドレスを送信すべきであると判断することが好ましい。
【0027】
なお、上記構成のアドレス送信装置と、ユーザに対し情報の入出力を行う入出力装置と、電子メールの送信を行うメール送信装置とを備えるメール送信システムであって、上記入出力装置は、ユーザから電子メールアドレスの入力を受け付けて、入力された電子メールアドレスを上記アドレス送信装置に送信する入力手段と、上記アドレス送信装置からの電子メールアドレスの再取得の要求を上記ユーザに出力するための出力手段とを備えており、上記メール送信装置は、上記アドレス送信装置から送信された電子メールアドレスを送信先として、電子メールを送信することを特徴とするメール送信システムでも、上述の効果を奏することができる。
【0028】
ここで、上記入出力装置と上記アドレス送信装置とが一体に設けられていてもよいし、上記アドレス送信装置と上記メール送信装置とが一体に設けられていてもよい。さらに、全ての装置が一体に設けられていてもよいし、各装置が別体であってもよい。
【0029】
ところで、上記入出力装置はユーザが移動可能な範囲内に設けられる一方、上記アドレス送信装置の記憶部に記憶される判断情報は、全国または地域ごとに共通な情報が多い。そこで、上記入出力装置と上記アドレス送信装置とが一体に設けられる場合、上記アドレス送信装置は、外部の装置から上記判断情報を適宜受信して上記記憶部に記憶させる判断情報受信手段をさらに備えることが望ましい。
【0030】
なお、上記入出力装置は、被写体を撮影した撮影画像に編集処理を加えて生成した合成画像情報に基づく合成画像を印刷媒体に印刷するサービスを提供する写真撮影プリント装置であってもよい。写真撮影プリント装置は、上述のような課題を有するため、本発明を適用することが効果的である。
【0031】
なお、上記アドレス送信装置における各手段を、アドレス送信装置制御プログラムによりコンピュータに実行させることができる。さらに、上記アドレス送信装置制御プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で上記アドレス送信装置制御プログラムを実行させることができる。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本発明に係るアドレス送信装置は、取得されたメールアドレスを送信すべきであると判断した場合、メールアドレスの再取得を要求することなく、上記取得されたメールアドレスを送信する一方、取得されたメールアドレスを送信すべきではないと判断した場合、メールアドレスの再取得を1回のみ要求するので、メールアドレスの入力および確認に費やす時間を抑えつつ、送信するメールアドレスの信頼性を向上できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0034】
(システムの全体構成)
まず、画像配信システム(メール送信システム)100のシステム構成について、図2に基づき説明する。図2は上記画像配信システム100の概略構成を概念的に示す模式図である。同図に示すように画像配信システム100は、写真撮影プリント装置1…、画像配信機能を提供する管理サーバシステム200、および携帯電話機300…を備えた構成となっている。本実施の形態におけるメール送信システムは、上記画像配信システム100のようなコンテンツ配信システムの一部として組み込まれる形で構成される。以後画像配信システム100という用語は、特に指定がない場合は、メール送信システムを含む画像配信システム100を指すものとして用いる。
【0035】
写真撮影プリント装置(入出力装置)1は、ユーザの写真を撮影する機能(撮影機能)、撮影した写真に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる機能(編集機能)、および編集された画像をプリントする機能(プリント機能)を備えているものである。なお、これらの機能は全て必須であるものではなく、例えばプリント機能が省かれた構成とすることも可能である。そして、写真撮影プリント装置1は、ユーザから料金を徴収することによって、上記のような機能をユーザに提供するようになっている。また、各機能に対して制限時間が設けられており、ユーザはこの制限時間内で各機能を利用することになる。
【0036】
管理サーバシステム200は、各写真撮影プリント装置1から撮影画像に対して編集処理が行われた画像である合成画像情報、および、ユーザから入力されたメールアドレスの情報などを含む付加情報を受信するとともに、携帯電話機300からのアクセスに応じて、上記合成画像のデータを該携帯電話機300に送信する処理を行うサーバシステムである。管理サーバシステム200と各携帯電話機300との間は、同様に通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体としては、例えば無線電話網とインターネットとの組合せなどが挙げられるが、通信形態については特に限定されるものではない。
【0037】
本実施形態では、管理サーバシステム200は、メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判断情報を予め記憶しておき、写真撮影プリント装置1にて入力されたメールアドレスを取得し、取得したメールアドレスを送信すべきか否かを、上記判断情報に基づいて判断する。送信すべきであると判断した場合、管理サーバシステム200は、取得したメールアドレスを送信先とする電子メールを作成して、当該メールアドレスに対応する携帯電話機300に送信する。一方、送信すべきではないと判断した場合、管理サーバシステム200は、写真撮影プリント装置1に対しメールアドレスの再取得を要求し、再取得したメールアドレスを送信先とする電子メールを作成して、当該メールアドレスに対応する携帯電話機300に送信する。
【0038】
上記の構成によると、例えば、取得されたメールアドレスが正しい可能性が高い場合、当該メールアドレスを送信すべきであると判断されて、メールアドレスの再取得が要求されることなく、上記取得されたメールアドレスを送信先とする電子メールが作成されて送信されるので、メールアドレスの確認のための時間を無駄に費やすことがない。また、例えば、取得されたメールアドレスが誤っている可能性が高い場合、当該メールアドレスを送信すべきではないと判断されて、メールアドレスの再取得が要求されるので、ユーザがメールアドレスの訂正を行うことができる。このとき、上記再取得の要求は、再取得されたメールアドレスを送信すべきであると判断されるまで繰り返すのでは無く、1回のみ行い、再取得されたメールアドレスを送信先とする電子メールが作成されて送信される。従って、メールアドレスの入力および確認に費やす時間を抑えつつ、送信するメールアドレスの信頼性を向上させることができる。
【0039】
図3は、或る店舗110に設置された複数(図示の例では2台)の写真撮影プリント装置1と、管理サーバシステム200との間の通信形態を示している。図示のように、管理サーバシステム200は、インターネット130に接続されており、各写真撮影プリント装置1は、インターネット130に接続するための装置内ルータ6を備えている。また、店舗110には、店舗内ネットワーク111と、店舗内ネットワーク111とインターネット130とを接続するための店舗ルータ112とが設置されている。
【0040】
写真撮影プリント装置1は、基地局121およびPHS(登録商標)(Personal Handyphone System)電話網(移動体通信網)122を介してアクセスポイント123にダイヤルアップ接続することにより、インターネット130に接続するPHS(登録商標)ダイヤルアップ接続部62を備えている。さらに、写真撮影プリント装置1は、店舗内ネットワーク111に有線で接続することにより、店舗内ネットワーク111および店舗ルータ112を介してインターネット130に接続する有線ネットワーク接続部61を備えている。
【0041】
従って、店舗内ネットワーク111が利用可能な場合、有線で店舗内ネットワーク111に接続することにより、インターネット130に接続することができる。これにより、周囲の電波状況に影響されることなく、データをインターネット130上の管理サーバシステム200に送信することができる。一方、店舗内ネットワーク111が設けられていない場合や、店舗内ネットワーク111が利用できない場合、PHS(登録商標)電話網122を介してダイヤルアップ接続することにより、インターネット130に接続することができる。
【0042】
従って、種々の状況で、データをインターネット130上の管理サーバシステム200に送信することができる。さらに、店舗内ネットワーク111が利用可能な場合、上記写真撮影プリント装置1が多数存在しても、各写真撮影プリント装置1を店舗内ネットワーク111に接続すればよいので、写真撮影プリント装置1ごとに固定電話回線を確保する場合に比べて、設置コストの増大を抑えることができる。また、管理サーバシステム200が、写真撮影プリント装置1の識別情報と、店舗ルータ112の識別情報(またはIPアドレス)とを取得することにより、写真撮影プリント装置1が設置されている店舗、すなわち写真撮影プリント装置1の設置場所を特定することができる。
【0043】
なお、店舗ルータ112とインターネット130との接続は、有線で行われることが望ましい。また、上記接続は、費用などの面からダイヤルアップ接続が望ましいが、専用線接続でもよい。
【0044】
携帯電話機300は、携帯電話網やPHS(登録商標)電話網などの移動体通信網による電話機能を有するとともに、該移動体通信網を用いたデータ通信機能および情報処理機能を有する情報処理端末である。なお、本発明に適用される情報処理端末は、携帯型電話機に限定されるものではなく、有線無線を問わず管理サーバシステム200とデータ通信が可能であり、かつ情報処理を行うことが可能な情報処理端末であれば、どのような装置であってもよい。
【0045】
(画像配信システムの利用形態)
画像配信システム100の利用形態について概略的に説明する。ユーザは、娯楽施設などに設置されている写真撮影プリント装置1を用いてゲームを行う。このゲームにおいて、ユーザは、写真撮影を行い、写真撮影プリント装置1上で撮影画像に対する編集処理として、いわゆる落書きといった、撮影画像に編集画像を書き込む処理を行う。この編集処理の一環として、ユーザは、専用のペンで思い思いの絵や文字を書き込み、あるいはスタンプを選択してスタンプの模様を、撮影画像に合成する。なお、この編集画像には動画も含まれる。
【0046】
そして、撮影画像に編集画像を合成した合成画像を、写真撮影プリント装置1がプリントして出力することで、ユーザは、そのプリント物をゲームの成果として得ることができる。また、画像配信システム100では、ユーザは携帯電話機300に合成画像を送信することができる。この場合、ユーザは、携帯電話機300のメールアドレスを写真撮影プリント装置1に入力することで、写真撮影プリント装置1は、合成画像情報、および、付加情報を管理サーバシステム200に送信する。ここでは、合成画像の所有者としての自己の識別情報(ID)として、また、サーバからの情報を受信するために、自己の携帯電話機300のメールアドレスが登録されるものとする。以上により、写真撮影プリント装置1でのユーザのゲームは終了する。
【0047】
管理サーバシステム200は、写真撮影プリント装置1から送られてくる合成画像情報、および、付加情報を互いに対応付けて記憶する。そして、管理サーバシステム200は、ユーザのメールアドレスに対して、合成画像を取得することができるページのアドレス情報を示したメールを送信する。ユーザは、自己の携帯電話機300を用いて、受信したメールに示されたアドレスのページにアクセスし、合成画像を取得することによって該合成画像を携帯電話機300において表示させる。
【0048】
また、写真撮影プリント装置1は、合成画像情報、および、付加情報を管理サーバシステム200に送信する際、これらの対応付けを可能とする対応付け情報を送信データに含めることが好ましい。対応付け情報は、各情報のデータに含められて送信されてもよいし、各情報のデータとは別に送信されてもよい。
【0049】
(写真撮影プリント装置の外観)
次に、写真撮影プリント装置1の外観構成について、図4を参照しながら以下に説明する。図4は、写真撮影プリント装置1の斜視図である。この写真撮影プリント装置1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)をプリント紙に出力する印刷部4とを有している。図4の(a)は写真撮影プリント装置1における撮影部2側からの外観を示し、図4の(b)は編集部3および印刷部4側からの外観を示している。
【0050】
図5は、編集部3aの正面図である。なお、編集部3bの構成は、編集部3aと同様であるので、ここでは図示しない。編集部3bは、編集部3aの対面に設けられている。以下では、まとめて編集部3として説明する。
【0051】
編集部3は、ユーザが撮影部2による撮影工程を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集工程を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン(入力手段)32、および、音声出力部(出力手段)33などで構成される。編集部3の各部は、制御部10によって制御される。
【0052】
図6は、印刷部4の正面図である。本実施形態では、編集部3aおよび編集部3bの側面に印刷部4を設けており、したがって、図5は、編集部3の側面を表している。印刷部4は、ユーザが編集部3による編集工程を終了した後の編集画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
【0053】
上述のような構成の写真撮影プリント装置1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間に入って撮影工程を実行し、その後、編集部3(編集部3aまたは編集部3b)が備えられた編集空間に移動して編集工程を実行し、印刷部4により撮影画像または編集画像のプリントされたシール紙を印刷空間にて受け取る、という流れでゲームの一連の工程を楽しむ。
【0054】
以上のように、写真撮影プリント装置1は、撮影部2と編集部3とが別の空間に設けられている。よって、一組のユーザが編集部3において編集処理を行っている時でも、他のユーザが撮影処理を開始することが可能となっている。これにより、回転率を向上させることが可能である。
【0055】
また、編集部3における編集処理には、基本的には制限時間が設けられている。これに対して、別の利用者が撮影処理に入るまで編集処理時間を無制限にし、他のユーザが撮影処理を開始した時点から、編集処理に制限時間を設けるようにしてもよい。
【0056】
また、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1は図4の(a)および図4の(b)に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集工程に係る処理時間を分散し、回転率を向上させることが可能である。しかし、本発明の写真撮影プリント装置1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
【0057】
(写真撮影プリント装置の機能的構成)
次に、図1を用いて、写真撮影プリント装置1における制御部10および写真撮影プリント装置1の各部の動作について説明する。図1は、本実施形態に係る写真撮影プリント装置1の要部構成を示すブロック図である。
【0058】
本発明の写真撮影プリント装置1は、図1に示すとおり、撮影部2、編集部3、印刷部4、制御部10、および、記録部(記憶部)50を備えた構成となっている。
【0059】
制御部10は、写真撮影プリント装置1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。この制御部10は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。制御部10の詳細な構成については後段で詳細に説明する。
【0060】
写真撮影プリント装置1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記録部50を備える。この記録部50に記憶される内容としては、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像および編集画像の画像データなどが挙げられる。上記カメラ部23における動作設定値としては、写真撮影プリント装置1出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0061】
撮影部2は、撮影工程を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、および、操作部26により構成されている。なお、ここには図示しないが、撮影部2には、ユーザにある動作を促すよう音声案内を行うための音声出力部が含まれていてもよい。
【0062】
硬貨処理部21は、ユーザから料金の徴収を行う際の硬貨投入/返却処理を行うものである。所定の硬貨が投入されたと判定すると、制御部10に通知する。そして、制御部10は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御部10は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。
【0063】
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
【0064】
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り替えられるような構成となっている。
【0065】
撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認することができる。なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
【0066】
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。
【0067】
操作部26は、写真撮影プリント装置1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指、または、タッチペンなどのポインティングデバイスなどにより押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。
【0068】
なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
【0069】
編集部3は、編集工程を実行するものであり、タッチパネル部31およびタッチペン32により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33が含まれていてもよい。
【0070】
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部(出力手段)31aおよび操作受付部(入力手段)31bにより構成される。編集画像表示部31aは、編集工程における編集の対象となる画像(編集対象画像)や、撮影画像に編集を施した結果(合成画像)を表示するものである。操作受付部31bは、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真撮影プリント装置1内部に伝達するものである。本実施形態では、タッチパネル部31は、送信先メールアドレスの入力操作を受け付ける。入力された送信先メールアドレスは制御部10の提示制御部17に送信される。
【0071】
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真撮影プリント装置1内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したりすることができる。
【0072】
なお、本実施形態では、複数のユーザが容易に画像編集を行うようにするために、タッチペン32を2本配備しているが、構成の簡略化のために、1本のみを配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。同様に、タッチペン32を複数個配備することもできる。
【0073】
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真撮影プリント装置1の適所に配備される。この音声出力部33としては、例えばスピーカが用いられる。
【0074】
印刷部4は、印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷工程を実行するものであり、IDタグリーダ/ライタ部41、および、プリンタ部42により構成されている。この印刷部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142と、IDタグ141とが、シール紙ユニット43としてセットで納入されるようになっている。
【0075】
プリンタ部42は、出力すべき画像データが制御部10から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、シール紙142およびIDタグ141に加えて、昇華型用インクフィルムがセットととなって納入されることになる。
【0076】
IDタグリーダ/ライタ部41は、IDタグ141に記録されている各種識別情報を読み出して制御部10に出力する。IDタグ141は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
【0077】
制御部10は、IDタグリーダ/ライタ部41で読み取った識別情報に基づいて、装着されたシール紙142およびインクフィルムが、当該写真撮影プリント装置1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ部42を動作可能とする。すなわち、写真撮影プリント装置1において指定されているシール紙142およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
【0078】
また、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報に基づいて、シール紙を使用するたびに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。
【0079】
なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も書き換えることが望ましい。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ141を無効にすることが可能となる。
【0080】
また、IDタグ141に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、そのシール紙142やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0081】
IDタグ141としては、無線(ワイヤレス)によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ部41としては、これらの何れか一方あるいは両方に対応したものとなる。
【0082】
なお、上述の例では、利用可能なシール紙142であるか否かを確認するために、IDタグ141を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シール紙142およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用する構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
【0083】
なお、本実施形態では、シール紙142として、粘着シートおよび該粘着シートの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートを想定しているが、これに限定されない。シール紙142の代わりに、通常の紙状媒体である紙状シートを用いるように本発明の写真撮影プリント装置1を構成することもできる。
【0084】
また、本発明の写真撮影プリント装置1は、カーテン部27を備えていてもよい。カーテン部27は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真撮影プリント装置1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図4の(a)参照)、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、制御部10の背景制御部15がカーテン部27を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。
【0085】
なお、本実施形態では、カーテン部27が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部27で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
【0086】
(写真撮影プリント装置の制御部と記憶部・詳細)
次に、写真撮影プリント装置1の制御部10および記録部50についてより詳細に説明する。図1に示すとおり、制御部10は、さらに内部に撮影画像取得部11、画像編集部12、印刷画像作成部13、通信処理部14、および背景制御部15を有している。なお、背景制御部15については、上記したとおりであるので、ここでは説明を省略する。
【0087】
記録部50は、撮影画像を記録する撮影画像記録部51、画像編集において提供される、背景画像、フレーム画像、スタンプ画像などの編集用画像を記録する編集用画像記録部52、編集画像に関する情報を記録する編集画像情報記録部53、および、印刷画像を記録する印刷画像記録部54を含んでいる。
【0088】
撮影画像取得部11は、被写体の撮影によって作成された撮影画像をカメラ部23から取得するものである。撮影画像取得部11は、取得した撮影画像を撮影画像記録部51に記録する。
【0089】
画像編集部12は、ユーザの操作にしたがって、撮影画像に対し画像編集を実行するものである。画像編集の例としては、編集用画像記録部52から読み出した背景画像および/またはフレーム画像を追加したり、編集用画像記録部52から読み出したスタンプ画像を任意の位置に追加したり、タッチペンによる落書きを追加したりすることなどが挙げられる。しかしながら、画像編集は、上述した例に限定されず、写真撮影プリント装置1に接続された何らかの入力手段(入力部)をユーザが操作することによって、編集が実行され、当初の撮影画像に変更が加えられた結果としての合成画像を得られる編集であれば、どのような処理内容の編集工程であってもよい。
【0090】
そして、画像編集部12は、合成画像情報に含まれるデータや編集内容に関する編集画像情報を編集画像情報記録部53に記録している。
【0091】
印刷画像作成部13は、複数の分割領域のそれぞれに、該分割領域のサイズに合わせた合成画像を配置した印刷画像を作成するものである。印刷画像における合成画像のサイズおよび配置は、通常、ユーザが複数のパターンの中から1つを選択することによって決定されるが、ユーザが自由に決定してもよいし、写真撮影プリント装置1がランダムに決定してもよい。印刷画像作成部13は、作成した印刷画像記録部54に記録する。そして、制御部10は、適当なタイミングで印刷画像記録部54に記録された印刷画像をシール紙142に印刷するようにプリンタ部42に指示する。
【0092】
通信処理部14は、通信インタフェースを介して外部装置との通信処理を実行するものである。この通信処理部14は、合成画像情報および付加情報の送受信処理を実行するとともに、合成画像情報の送受信にともなって合成画像情報を適宜のデータ形式に変換する処理を行う。
【0093】
提示制御部17は、まず、タッチパネル部31から入力された送信先メールアドレスを取得し、通信処理部14を介して管理サーバシステム200に送信する。そして、通信処理部14を介して上記送信先メールアドレスに対するアドレス判定結果を受け取り、その結果に基づいてタッチパネル部31に表示をする。
【0094】
(管理サーバシステムの構成)
次に、管理サーバシステム200の構成について、図7を参照しながら説明する。図7は本実施形態の管理サーバシステム200の要部構成を示すブロック図である。
【0095】
同図に示すように、管理サーバシステム200は、サーバとして、セッションサーバ(アドレス送信装置)201、メールサーバ202、WEBサーバ205およびデータベースサーバ(記憶部)204を備えた構成となっている。
【0096】
セッションサーバ201は、写真撮影プリント装置1からの各要求を処理するサーバ装置である。本実施形態においては、写真撮影プリント装置1から、送信先メールアドレスとともに送信されるアドレス判定要求、利用者特定情報と合成画像情報とともに送信される画像転送要求がある。まず、アドレス判定要求に対しては、写真撮影プリント装置1から送信される送信先メールアドレスについて、送信先メールアドレスが「正しい可能性が高いアドレス」か、「誤っている可能性が高いアドレス」か、「そのほかのアドレス」か、を判定し結果を応答する。また、画像転送要求に対しては、写真撮影プリント装置1から送信される合成画像情報と利用者特定情報とをデータベースサーバ204の画像DB2024に記憶するとともに、合成画像情報と付加情報とを互いに対応付けてデータベースサーバ204の付加情報DB2026に記憶する。また、本実施形態において、セッションサーバ201は、写真撮影プリント装置1との通信に際して、装置識別情報を受け取ることにより、写真撮影プリント装置1の個体判別が可能であるものであってもよい。本実施形態においては、装置識別情報は、装置IDとIPアドレスあるいは基地局識別情報とから構成されるが、この形式に限られない。写真撮影プリント装置1とセッションサーバ201との間が、有線接続であれば接続元のIPアドレスが付加され、無線接続であれば基地局識別情報が付加される。本実施形態では、上記、画像DB2024や付加情報DB2026といったデータベースサーバ204およびセッションサーバ201における処理の詳細については後述する。
【0097】
メールサーバ202は、セッションサーバ201から受信した電子メールを送信する処理を行う。ここで指定されるメールアドレスは、基本的には携帯電話機300のメールアドレスであるので、メールサーバ202は、上記のメールを携帯電話機300に対して送信することになる。
【0098】
WEBサーバ205は、携帯電話機300からのアクセスに対して、WEBページの形式で、データベースサーバ204の画像DB2024に記録されている合成画像情報を提供するサーバ装置である。また、WEBサーバ205は、付加情報や画像特定情報を、データベースサーバ204の付加情報DB2026から読み込み、引き出す処理を行う。このWEBサーバ205における処理の詳細については後述する。
【0099】
なお、本実施形態では、管理サーバシステム200が、複数のサーバ装置、すなわち、セッションサーバ201、メールサーバ202、WEBサーバ205、およびデータベースサーバ204を備えた構成となっているが、これらのサーバ装置のうち、複数のサーバ装置によって実現される機能が、1つのサーバ装置が有する機能によって実現される構成としてもよい。
【0100】
(データベースの構成)
次に、データベースサーバ204の各データベースについて以下に説明する。図7に示すように、データベースサーバ204は、会員情報DB2021、顧客対応DB2022、送信履歴DB2023、画像DB2024、画像閲覧履歴DB2025および付加情報DB2026をそなえた構成となっている。
【0101】
会員情報DB2021には、メールアドレスなどのユーザ識別情報およびユーザが属するグループの情報が対応付けられて格納されている。例えば、メールアドレスおよびグループが1対1で対応付けられたテーブルに格納されていてもよいし、会員、会員予定、および非会員といった複数のフォルダにメールアドレスが保存されていてもよい。また、ハッシュ関数によって圧縮されたメールアドレスの集合で、1つのハッシュ値に対して複数のメールアドレスが対応付けられていてもよい。
【0102】
付加情報DB2026には、ユーザ識別情報であるメールアドレスとそれに対応する合成画像情報を特定する画像特定情報とを組み合わせて保存する。
【0103】
顧客対応DB2022には、過去に利用者からクレーム・問い合わせがあったことを示す、顧客対応履歴を保存する。顧客対応履歴は、具体的には、送信先メールアドレスと、クレーム・問い合わせの度合いから設定される状態フラグとを対応付けた情報であり、本実施形態においては、送信履歴DB2023を元に作成される。本実施形態においては、状態フラグは、クレーム・問い合わせの回数に基づいて設定される。例えば、過去に1回だけクレーム・問い合わせがあった場合は「履歴あり」、所定の回数以上(例えば3回以上)あった場合は「要注意」といった、状態フラグを保持できる。なお、顧客対応履歴として、日付や、問い合わせ内容といった情報を付加してもよい。また、状態フラグの設定の基準は上記に限らず、クレーム・問い合わせの頻度や、内容に基づいて設定してもよい。また、顧客対応履歴に含まれる情報として、送信履歴DB2023に、要求元の写真撮影プリント装置1の装置識別情報を付加してもよい。
【0104】
送信履歴DB2023には、メールサーバ202から利用者に対して送信されたメールの送信履歴を保存する。送信履歴は、具体的には、送信先メールアドレスと、送信結果との組である。送信結果には、送信を正常に完了できたことを示す「送信済み」と、送信に失敗したことを示す「送信失敗」といった状態を保存できる。また、送信履歴DB2023に、要求元の写真撮影プリント装置1の装置識別情報を付加してもよい。
【0105】
画像DB2024には、利用者から送信された合成画像情報を保存する。合成画像情報としては、利用者が編集した画像データそのものと、画像特定情報が格納されている。
【0106】
また、画像DB2024は、ユーザの携帯電話機300による画像取得を目的としたアクセス時に参照される。
【0107】
画像閲覧履歴DB2025には、WEBサーバ205に利用者から画像取得アクセスがあったことを示すアクセス履歴を保存する。アクセス履歴には、画像特定情報が格納されている。なお、アクセス履歴には、上記以外にもアクセス日付情報や、アクセス元識別情報などの情報をさらに付加して格納してもよい。
【0108】
なお、本実施形態では、上記のデータベースサーバ204は上記データベース2021〜2026全てを具備するサーバであるが、特にこれに限られない。或るデータベースが他のサーバの何れかによって具備されていてもよい。また、別の或るデータベースが独立したデータベースサーバとして具備されていてもよい。また、上記のデータベースサーバ204は、サーバ機能として実現してもよいし、上記サーバから利用可能な記録媒体によって構成されてもよい。
【0109】
(セッションサーバの構成・詳細)
次に、セッションサーバ201の構成について図7を参照しながら以下に説明する。同図に示すように、セッションサーバ201は、アドレス判定部(アドレス取得手段、判断手段、再取得要求手段、アドレス送信手段)2011、画像登録処理部2012、およびメール配信処理部(メール送信装置)2013を備え、会員情報DB2021、顧客対応DB2022、送信履歴DB2023、画像DB2024、画像閲覧履歴DB2025、および付加情報DB2026が利用可能である。
【0110】
アドレス判定部2011は、写真撮影プリント装置1から送信先メールアドレスを受信し、受信した送信先メールアドレスに関して、会員情報DB2021、顧客対応DB2022、送信履歴DB2023、画像閲覧履歴DB2025、および付加情報DB2026に格納されているメールアドレス情報に基づいて類似性を判定し、判定結果を写真撮影プリント装置1に応答する。アドレス判定部2011の詳細については後述する。
【0111】
画像登録処理部2012は写真撮影プリント装置1から送られてくる送信先メールアドレス、合成画像情報、および、付加情報を受信する処理を行う。画像登録処理部2012が写真撮影プリント装置1との間で合成画像情報に関するデータ通信を行う際のプロトコルとして、FTP(File Transfer Protocol)が用いられることが望ましいが、特にこれに限定されるものではない。なお、写真撮影プリント装置1が広い地域にわたって多数設置されている場合には、FTP機能部分を分離し、独立したのサーバとして実装し、FTPサーバを複数設けることによって、データ伝送処理を分散させるようにしてもよい。
【0112】
また、画像登録処理部2012は、上記合成画像情報と上記画像特定情報とを組み合わせて画像DB2024に格納する。また、本実施形態では、画像登録処理部2012が受信した合成画像情報で示される合成画像の画像サイズを縮小したサムネイル画像を生成し、元の合成画像とともに画像DB2024に格納するようにしてもよい。画像登録処理部2012は、上記付加情報と該付加情報に対応する合成画像特定情報とを付加情報DB2026に格納する。
【0113】
メール配信処理部2013は、付加情報に含まれるメールアドレスに対してWEBサーバ205にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報(WEBアドレス)を記した電子メールを生成する処理を行う。生成した電子メールは、メールサーバ202に送られる。
【0114】
(アドレス判定部詳細)
以下に、アドレス判定部2011の詳細について図8から図14に基づき説明する。
【0115】
アドレス判定部2011は、写真撮影プリント装置1から送信される送信先メールアドレスと、画像閲覧履歴DB2025、会員情報DB2021、顧客対応DB2022、送信履歴DB2023に格納されている、メールアドレス情報に基づき、上記送信先メールアドレスが上記メールアドレス情報のメールアドレスと一致しているか、もしくは類似しているかの判定基準となる判定基準メールアドレスリスト(判断情報)を作成し、上記送信先メールアドレスと該判定基準メールアドレスリストに含まれる各メールアドレス(以後、判定基準メールアドレスと呼ぶ)とを比較する。
【0116】
判定基準メールアドレスリストとしては、以下のメールアドレスを含む。まず、送信履歴DB2023において、送信結果が「送信済み」の送信先メールアドレスであって、画像閲覧履歴DB2025と付加情報DB2026において、画像特定情報と送信先メールアドレスとに基づいて特定されるメールアドレス、および、会員情報DB2021に含まれるメールアドレスを含む。これらのメールアドレスを含むアドレスリストは、「正しい可能性が高いメールアドレス」と考えられるリストであり、以下、「信頼アドレスリスト」(信頼リスト)と称する。
【0117】
次に、送信履歴DB2023において、送信結果が「送信失敗」であったメールアドレス、および、顧客対応DB2022において、状態フラグが「履歴あり」であるメールアドレスを含む。これらのメールアドレスを含むアドレスリストは、「誤っている可能性が高いアドレス」と考えられるリストであり、以下、「疑わしいアドレスリスト」(錯誤リスト)と称する。
【0118】
次に、顧客対応DB2022において、状態フラグが「要注意」であるメールアドレス。このメールアドレスを含むアドレスリストは、「送信しないほうがよい可能性が高いアドレス」と考えられるリストであり、以後、「ブラックリストアドレスリスト」(送信禁止リスト)と称する。
【0119】
本実施形態においては、上記3つのアドレスリストはアドレス判定部2011において、写真撮影プリント装置1から、送信先メールアドレスが送信されたとき、各DBに問い合わせを行うことで、作成されるようになっているが、別途判定用のメールアドレスを格納した判定専用DBを設けてもよい。また、上記判定専用DBを作成するため、アドレス判定部2011とは独立して動作可能な機能部を設けてもよい。
【0120】
また、「ブラックリストアドレスリスト」は、次に説明する地域情報を含んでいてもよい。前述した、写真撮影プリント装置1から送信される装置識別情報には、写真撮影プリント装置1とセッションサーバ201との間が有線接続の場合には接続元アドレスが付加されている。このとき、接続元アドレスは店舗によって異なるアドレスが割り振られている。そのため、接続元アドレスから設置店舗、さらには地域を特定することができる。ここで、国内を北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州という8つのブロックにわけ、それぞれのブロックと隣接するブロックを定義する。例えば、関東であれば東北および中部と隣接している。よって、有線接続の場合は、上記のブロック情報を地域情報として付加することができる。この地域情報を用いて、ブラックリストアドレスリストの適用をブロック別に制限することができる。具体的には、関東からのアクセスにおいて、ブラックリストアドレスリストに含まれるメールアドレスが入力されたとしても、そのブラックリストアドレスに付加されている地域情報が関西であれば、「送信しないほうがよい可能性が高いアドレス」と判定しない。
【0121】
また、「ブラックリストアドレスリスト」は、次に説明するグルーピング情報を含んでいてもよい。上記の地域情報は有線の場合のみに設定可能な情報であった。一方、グルーピング情報は、いうなれば上記地域情報を補完するための情報で、写真撮影プリント装置1の利用状況に基づいて各装置間の関連性または地域性を推測する分析を行って得られる情報である。本実施形態においては、送信履歴DB2023に基づいて、メールアドレスおよび装置識別情報に含まれる装置IDを用いて、グルーピング分析を行う。このグルーピング分析には専用のサーバ装置を用意し、深夜などのサービス利用の少ないと思われる時間帯にバッチ処理で行うのが望ましい。
【0122】
グルーピング分析の一例について説明する。例えば、(1)メールアドレスAは、装置IDがNO00001とNO00002とである2台の装置で入力されており、送信履歴DB2023に情報が記録されており、(2)メールアドレスBは、装置IDがNO00002とNO00003とである2台の装置で入力され、送信履歴DB2023に情報が記録されていた、という状況であったとする。この場合、装置IDがNO00002である装置は、メールアドレスAの携帯電話機を持つ利用者とメールアドレスBの携帯電話機を持つ利用者に利用されているが、両方の利用者は、地域的に近い場所で上記画像配信サービスを利用していると推測することができる。よって、メールアドレスAが入力された装置IDがNO00001である装置と、メールアドレスBが入力された装置IDがNO00003である装置とも地域的に近い場所であることが類推できる。
【0123】
こうして、装置IDがNO00001から装置IDがNO00003までの装置は同じグループであると判定し、同じグルーピング情報を付与する。グルーピング情報は、識別情報であればなんでもよい。ここでは装置IDがNO00001から装置IDがNO00003については「GRP001」とする。このグルーピング情報を用いて、前述の地域情報で説明したように、ブラックリストアドレスリストの適用をグルーピング別に制限することができる。具体的には、あるグルーピング情報の装置からのアクセスにおいて、ブラックリストアドレスリストに含まれるメールアドレスが入力されたとしても、そのブラックリストアドレスに付加されているグルーピング情報が異なれば、「送信しないほうがよい可能性が高いアドレス」と判定しない。例えば、上記のように装置IDがNO00001から装置IDがNO00003までにグルーピング情報「GRP001」が付与されている場合、メールアドレスCが入力されても、入力を受け付けた装置のグルーピング情報が「GRP002」であれば、メールアドレスCがブラックリストアドレスリストに含まれるアドレスであったとしても「送信しないほうがよい可能性が高いアドレス」と判定しない。
【0124】
(アドレス判定処理に使用するリスト)
ここで、アドレス判定部2011が、入力されたメールアドレスに対して、「正しい可能性が高いアドレス」と、「誤っている可能性が高いアドレス」と、「ブラックリストアドレス」と、「その他のアドレス」という判定をする過程を、図8を用いて詳細に説明する。
【0125】
まず、アドレス判定部2011はステップS101において、受信した送信先メールアドレスをブラックリストアドレスリストと照合する。その結果、一致するアドレスが存在すれば(ステップS102でYES)、そのメールアドレスを「ブラックリストアドレス」であると判定する(ステップS103)。なお、ここで、前述のとおり地域情報またはグルーピング情報を判定し、一致する地域またはグルーピング情報でなければ「ブラックリストアドレス」と判定しないとしてもよい。一方、一致するアドレスが存在しなければ(ステップS102でNO)、ステップS104に進み、受信した送信先メールアドレスを信頼するアドレスリストと照合する。その結果、一致するアドレスが存在すれば(ステップS105でYES)、そのメールアドレスを「正しい可能性が高いアドレス」と判定する(ステップS106)。一方、一致するアドレスが存在しなければ(ステップS105でNO)、ステップS107に進み、受信した送信先メールアドレスを信頼アドレスリストと類似比較する。その結果、類似するアドレスが存在すれば(ステップS108でYES)、そのメールアドレスを「誤っている可能性が高いアドレス」と判定する(ステップS109)。このとき、修正箇所に関する情報も同時に出力する。本実施形態において、修正箇所に関する情報は、メールアドレスを構成する文字の何文字目かについての情報であるが、修正候補文字についても同時に出力してもよい。一方、類似するメールアドレスが存在しなかった場合(ステップS108でNO)、はステップS110に進み、そのメールアドレスを「その他のメールアドレス」と判定する。
【0126】
なお、本実施形態においては、ステップS107において、受信した送信先メールアドレスを信頼アドレスリストと類似比較することで、「誤っている可能性が高いアドレス」を判定していたが、さらに、送信先メールアドレスを疑わしいアドレスリストと一致するかどうか比較し、一致するアドレスが存在すれば「誤っている可能性が高いアドレス」と判定してもよい。上記の場合、修正箇所に関する情報は出力しなくてもよい。
【0127】
(アドレス判定処理)
ここで、アドレス判定部2011において、送信先メールアドレスと、判定基準メールアドレスとの類似性をどのように判定するかを以下に説明する。なお、本実施形態においては、メールアドレスの類似性比較は、メールアドレスを構成する文字列の「@」以前、すなわち、アカウント名の部分が対象となっている。すなわち、「@」以降のドメイン名の部分は予め一致が検出され、判定基準メールアドレスのリストが同じドメイン部をもつものに絞り込まれているものとする。しかしながら、上記の判定処理は、これに限らない。また、以後の説明においては、送信先メールアドレスと、判定基準メールアドレスそれぞれのアカウント名の部分を単に入力メールアドレスと、判定基準メールアドレスと呼ぶ。
【0128】
(アドレスの類似性)
上記類似性の判定の基本的なルールを図9に基づいて説明する。図9はメールアドレス入力するときの画面の一例である。まず、アドレス判定部2011において、アルファベットの類似性は、あるキーと別のキーとの配置が近いかどうかによって決定される。これは、配置上、近い場所にあるキー同士は打ち間違える可能性が高いという推測に基づいている。具体的に、同図のアルファベット部86に基づいて説明する。キー配置の関係は、(1)「a」の右隣に位置する「b」について関係は「隣接関係」、(2)「a」の真下に位置する「i」について「隣接関係」、(3)「a」の斜め右下に位置する「j」についての関係は上記隣接関係にない「関係なし」とする。ここで、「隣接関係」にあるキー同士は打ち間違える可能性が高いと判定する。同図のアルファベット部86においては「a」と「b」、「a」と「i」は類似していると判定する。
【0129】
(同じ文字数の比較)
次に、入力メールアドレスと、判定基準メールアドレスとの比較について、さらに具体的に、図10から図14を用いて説明する。
【0130】
図10は入力メールアドレスの文字列と、判定基準メールアドレスの文字列とが同じ文字数である場合の例である。基本的には、同図の(a)のように、メールアドレス同士を1文字ずつ比較していく。このとき、文字の比較において、(1)文字が一致していれば1.0、(2)「隣接関係」であれば0.9、(3)「関係なし」であれば0.5、という係数を用いる。なお、係数の設定は上記の例に限られず任意に設定することができる。この例では、文字列「appke」と、文字列「apple」の比較だが、1文字目から上記の係数を算出していくと、それぞれ1.0、1.0、1.0、0.9、1.0という係数が算出できる。これらの係数を掛け合わせて0.9という数値を得るが、これを2つの文字列における類似性の度合いと定義する(以後、類似度と呼ぶ)。
【0131】
ここで、類似度に関して、「類似」と、「非類似」との境界となる類似度閾値を設定する。本実施形態では、類似度閾値を0.7とするが、これに限られない。アドレス判定部2011は、上記の例において、文字列「appke」と文字列「apple」の類似度が0.9であるので、類似度閾値以上の値を示していることから、両者は「類似」していると判定する。また、その結果、同図(b)に示すように、誤っている可能性が高い文字は文字列「appke」の4文字目「k」であり、正しくは「l」(エル)であると推測する。
【0132】
図11においては、文字列「appve」と、文字列「apple」を比較した例である。上記の例と同様に、1文字目から係数を算出していくと、同図(a)に示すように、それぞれ、1.0、1.0、1.0、0.5、1.0という、係数が算出できる。これらの係数を掛け合わせて0.5という類似度を得る。図示の例においては比較対象文字列同士の類似度が0.5であり、類似度閾値より小さいの値を示している。そのため、同図(b)に示すように、アドレス判定部2011は、文字列「appve」と文字列「apple」とは「非類似」であると判定する。
【0133】
(異なる文字数の比較)
図12から図14は入力メールアドレスの文字列と、判定基準メールアドレスの文字列とが異なる文字数である場合の例である。本実施形態においては、異なる文字数が1文字以内であれば、同じ文字の繰り返しなどに関する誤りの可能性が高いと仮定し、類似性を判定する。そして、異なる文字数が1より大きい場合、類似性を判定することなく両者は異なっているものとするが、判定基準はこれに限られない。
【0134】
この場合、図12に示すように、入力メールアドレスの文字列と、判定基準メールアドレスの文字列とが、前方一致しているか、それとも、図13に示すように、後方一致しているか、を評価する。
【0135】
(前方一致)
図12の例のように、前方一致しているかどうかの判定については、文字数が多い文字列の最後の文字について比較を行わない。この例においては、入力メールアドレスの文字列「appple」の文字数が6文字で、判定基準メールアドレスの文字列「apple」の文字数が5文字であるので、前方一致比較の際には、入力メールアドレスの文字列の6文字目「e」は評価されない。また、異なる文字数の類似性判定では、入力メールアドレスの文字列のある位置の文字について、判定基準メールアドレスの文字列の対応する位置の文字の前後にある文字も評価対象とする。
【0136】
具体的には、図示のように、入力メールアドレスの文字列の4文字目「p」について、判定基準メールアドレスの文字列の4文字目は「l」(エル)であり、文字は一致していないが、さらに前後の「p」、「e」についても評価対象とする。このとき、入力メールアドレスの文字列の4文字目「p」は判定基準メールアドレスの文字列の3文字目と一致する。ここで、前後の文字列が一致した場合の係数について0.8とする。同様に、入力メールアドレスの文字列の5文字目「l」は判定基準メールアドレスの文字列の4文字目と一致する。以上から、係数は、1文字目から順番に、1.0、1.0、1.0、0.8、0.8と算出できる。また、これらの係数を掛け合わせて類似度0.64を得る。
【0137】
(後方一致)
図13の例のように、後方一致しているかどうかの判定については、文字数が多い文字列の最初の文字について比較を行わない。よって、この例においては、入力メールアドレスの文字列「ppple」と、判定基準メールアドレスの文字列「apple」の比較となる。上記前方一致の例と同様に、係数は1文字目から、0.8、1.0、1.0、1.0、1.0を算出し、類似度0.8を得る。
【0138】
ここで、図14に示すように、前方一致、後方一致のそれぞれにおいて算出した類似度を上記で述べた類似度閾値と比較し、少なくとも何れか一方の類似度が類似度閾値以上の値を示していれば、「類似」していると判定し、そうでなければ「非類似」と判定する。類似度閾値に上記の例と同じ「0.7」を採用するとすれば、後方一致の類似度が「0.8」であるので類似度閾値以上の値となっている。そのため、アドレス判定部2011は、入力メールアドレスの文字列「ppple」と、判定基準メールアドレスの文字列「apple」の比較において、両者は「類似していると」と判定する。また、誤っている可能性が高い文字については、同図(a)に示すように、前方一致、後方一致それぞれの判定結果を採用する。よって、同図(b)に示すように、アドレス判定部2011は、文字列「appple」に対して、2、4、5文字目である「p」、「p」、「l」が誤っている可能性が高い文字であると判定する。
【0139】
なお、本実施形態では、前方一致、後方一致のそれぞれにおいて算出した類似度について、少なくとも何れか一方が類似度閾値以上の値を示していれば、「類似」していると判定するとしたが、これに限られない。前方一致、後方一致のそれぞれにおいて算出した類似度同士を比較し、大きい値を示すほう結果のみを採用するとしてもよい。上記の例では、後方一致の0.8を採用する。上記の例と同様に類似度閾値「0.7」を採用すると類似度0.8から類似度閾値0.7以上であるので、アドレス判定部2011は、文字列「appple」と文字列「apple」の、両者は「類似」であると判定し、さらに入力メールアドレスの2文字目「p」が異なっている可能性が高いと推測する。
【0140】
なお、アドレス判定部2011は、ルールベースの判定基準(判定情報)を備えていてもよい。例えば、「_」(アンダースコア)が2つ続いたりするメールアドレスは、正しくは「_」(アンダースコア)が1つしかないメールアドレスの可能性が高い。そのため、記号が2つ以上連続したり、同じ文字が連続したりするような場合は、当該記号または文字が1つの間違いであるというルールを設けておき、判定時に利用してもよい。また、上記ルールは正規表現で表されていてもよい。
【0141】
(WEBサーバの構成・詳細)
次に、WEBサーバ205の構成について図15を参照しながら以下に説明する。
【0142】
同図はWEBサーバ205の要部構成について説明した図である。同図に示すように、WEBサーバ205は、データ取得部2051、合成処理部2052、WEBサーバ処理部2053を備え、データベースサーバ204を介して画像DB2024、画像閲覧履歴DB2025、付加情報DB2026が利用可能な構成となっている。
【0143】
WEBサーバ処理部2053は、インターネット上でWEBページを提供する処理を行う。具体的には、WEBサーバ処理部2053は、携帯電話機300からのWEBアクセスに応じて、合成画像データの提供に関するWEBページのページデータを送信するとともに、合成画像データの提供に必要とされる入力情報を携帯電話機300から受け付ける処理を行う。また、WEBサーバ処理部2053は、携帯電話機300からの画像取得を目的としたWEBアクセスのログを画像閲覧履歴DB2025に記録する。
【0144】
合成処理部2052は、WEBサーバ処理部2053によって提供される合成画像データを生成する処理を行う。具体的には、合成処理部2052は、合成画像情報に基づいて、WEBサーバ処理部2053において提供することが可能な形式の合成画像データを生成する。ここでの合成処理は、合成画像情報に含まれるデータのみを用いて行われてもよいし、画像DB2024に記憶されている合成用画像データを利用して行われてもよい。
【0145】
データ取得部2051は、WEBサーバ処理部2053によるWEBページの提供に必要とされる合成画像情報および付加情報、および、合成処理部2052による合成処理に必要とされる合成画像情報を、データベースサーバ204を介して画像DB2024および付加情報DB2026から取得する処理を行う。
【0146】
(写真撮影プリント装置における処理の流れ)
次に、図16に示すフローチャートを参照しながら、写真撮影プリント装置1の動作フローについて説明する。
【0147】
まず、プレイ開始の受付処理として、撮影処理用タッチパネル29に待機状態のデモンストレーション画面が表示される。デモンストレーション画面には、写真撮影プリント装置1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。なお、このデモ画面において、「コインを投入してね」というような、ユーザにコイン投入を促すメッセージを表示してもよい。撮影空間に進入したユーザによりコイン投入がなされ(S1)、課金処理部による課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切り替えて受付処理を完了する。
【0148】
次に、S2において、ユーザに撮影コースを選択させるための画面が撮影画像表示部24に表示され、ユーザからの撮影コース選択の入力を受け付ける。撮影コースとは、例えば、ノーマル撮影コース(ユーザが所望のカーテン(背景色)を選んで撮影)、おまかせ撮影コース(カーテンを自動で選択し撮影)、ポーズ撮影コース(ユーザがモデルサンプル画像(完成予想図)を選んでそれに基づいて撮影)などが挙げられ、ユーザが好きなコースを選択できるものとする。
【0149】
S3では、ユーザは撮影コースに基づいて、撮影空間で複数回の写真撮影を行う。この時ユーザは、ライブビュー表示パネルに表示されている自身の姿を視認しながら、写真撮影をすることができる。そしてS4において、撮影画像の中から編集処理対象とする画像をキープ画像としてユーザが選択し、ここで選択された撮影画像が撮影画像記録部51に記録される。なお、このS4の過程を省略して、撮影画像全てを編集処理対象としてもよい。この場合、S4の処理が省略できるため、編集処理をより長くすることが可能である。
【0150】
次に、S5において、編集処理後に行うゲームの選択が行われる。ここで選択されるゲームの種類としては複数用意されることになるが、本実施形態では、少なくとも合成画像を携帯電話機300へ送信する処理(携帯送信)に関するゲームが含まれているものとする。その他のゲームとしては、携帯電話機300に対して、メールに加えることが可能な装飾画像の生成処理に関するゲームなどが挙げられる。
【0151】
S6では、S4においてキープされた撮影画像に対して、編集処理が行われる。この編集処理では、編集画像表示部31aに、落書きなどの画像編集処理時における編集対象の画像および各種編集ツールなどが表示され、ユーザからのタッチペン32および操作受付部31bによる入力指示に基づいて、各種編集処理が行われる。
【0152】
S7では、S5において選択されたゲームが、「携帯送信」に関するゲームであるか否かが判定される。S7においてNO、すなわち、「携帯送信」に関するゲーム以外のゲームが選択された場合には、該ゲームが実行された後に、S8においてシール印刷処理が行われ、処理が終了する。
【0153】
S7においてYES、すなわち、「携帯送信」に関するゲームが選択された場合、S9において、通信処理部14は、タッチパネル部31を介して合成画像を送信する先となる送信先メールアドレスの入力をユーザから受け付け、通信処理部14が、編集処理によって生成された複数の合成画像を編集画像表示部31aに表示させ、ユーザに対して複数の合成画像のなかから送信すべき画像の選択入力を受け付け、さらに、上記送信先メールアドレスと合成画像情報とを管理サーバシステム200に対して送信する。その後、S8においてシール印刷処理が行われ、処理が終了する。なお、本実施形態においては、送信先メールアドレスと合成画像情報とを同時に管理サーバシステム200に対して送っているが、別々に送信するようにしてもよい。
【0154】
(メールアドレスの入力)
上記図16のステップS9における、送信先メールアドレスの入力の際に表示される画面について、図9を用いてさらに詳細に説明する。
【0155】
まず、メールアドレスの入力について説明する。メールアドレス入力画面80は写真撮影プリント装置1のタッチパネル部31に表示される。なお、タッチパネル部31に表示されるアルファベットの配列は同図の形態に限ったものではなく、例えばQWERTY配列キーボードを模したものとなっていてもよい。本実施形態においては、上記送信先メールアドレス入力のための手段は、タッチパネル部31の一部として構成されているが、上記に限られたものではなく、別途、タッチパネルではなくテンキーや十字キーなどが備えられていてもよいし、別途キーボードなどの入力デバイスを備えていてもよい。上記メールアドレス入力画面80において、メールアドレスはアカウント名部分82と各携帯電話サービスキャリアのドメイン名部分83を別々に入力するようになっている。
【0156】
同図において、メールアドレスのドメイン名部分入力のためのキー84は、ドメイン名を示すボタンが表示されている。利用者は、使用している携帯電話サービスキャリアに対応した、ドメイン名を示すボタンをタッチすることでドメイン名部分を入力できる。
【0157】
同図において、メールアドレスのアカウント名部分入力のためのキー85〜87は、最上部から、記号部85、アルファベット部86、数字部87という構成になっている。記号部85は、左から順番に、「_」(アンダースコア)、「.」(ピリオド)、「−」(ハイフン)、「/」(スラッシュ)、「+」(加算記号)、「?」(クエスチョンマーク)という配置になっている。また、アルファベット部86は、4段で構成され、1段目は「a」から「h」までの8文字、2段目は「i」から「p」までの8文字、3段目は「q」から「x」までの8文字、最下段の4段目は、「y」と「z」の2文字が配置されている。また、数字部87は、2段構成で上段は「1」から「5」、下段は「6」から「0」が配置されている。
【0158】
本実施例において、利用者は、図9に示すメールアドレス入力画面80より、送信先メールアドレス(以後、入力メールアドレスと呼ぶ)をキー84〜87にタッチすることで入力していく。利用者がメールアドレスの入力を完了し決定ボタン88をタッチすることで、入力メールアドレスはセッションサーバ201に送信される。セッションサーバ201は入力メールアドレスを取得しアドレス判定部2011(図7)においてアドレス判定を実施する。
【0159】
(アドレス判定の流れ)
次に、図17に示すフローチャートを参照しながら、写真撮影プリント装置1および管理サーバシステム200の各サーバの動作について説明する。同図は上記図20のステップS9における利用者からの送信先メールアドレス入力の受付からメールを送信までに実行される動作の詳細について説明した動作フローである。
【0160】
ステップS201において、写真撮影プリント装置1は、ユーザによる操作に基づいて、合成画像情報および携帯電話機300のメールアドレスをセッションサーバ201に送信する。ステップS202において、セッションサーバ201は、送信先メールアドレスを写真撮影プリント装置1から受信する。
【0161】
ステップS203において、セッションサーバ201は、受信したメールアドレスの判定を行う。判定の結果、「ブラックリストアドレス」であれば、セッションサーバ201は結果を写真撮影プリント装置1に通知し(ステップS204でYES)、処理はS205へ進む。そうでなければ(ステップS204でNO)、処理はステップS206へ進む。
【0162】
ステップS205において、写真撮影プリント装置1は利用者に対して、禁止メールアドレスであることを示す画面を表示し、変更を受け付ける。その後ステップS201に戻る。
【0163】
ステップS206において、メールアドレス判定の結果、「正しい可能性が高いアドレス」であれば(ステップS206でYES)、処理はS211へ進む。そうでなければ(ステップS206でNO)、処理はステップS207へ進む。
【0164】
ステップS207において、メールアドレス判定の結果、「誤っている可能性が高いアドレス」であれば、セッションサーバ201は結果を写真撮影プリント装置1に通知し(ステップS207でYES)、処理はS208へ進む。そうでなければ(ステップS207でNO)、処理はステップS209へ進む。
【0165】
ステップS208において、写真撮影プリント装置1は利用者に対して、確認箇所を提示し、入力したメールアドレスを確認するよう促すための図18に示すような確認画面を表示する。同図は、前述した入力メールアドレス「appke」に対して、判定基準メールアドレス「apple」の時のアドレス判定を行った場合の確認画面を示している。上記画面では、修正箇所の「k」の文字が強調して表示され、利用者に確認を促している。その後、処理はステップS210へ進む。
【0166】
ステップS209において、メールアドレス判定の結果、「その他のアドレス」である場合、処理はS211へ進む。
【0167】
ステップS210において、写真撮影プリント装置1はステップS208において提示した確認画面に対して利用者の反応が、「確定(YES)」であれば、送信先メールアドレスが確定したことをセッションサーバ201に応答する。処理はステップS211へ進む。そうでなければ(NO)、変更を受け付ける(ステップS201に戻る)。
【0168】
ステップS211において、セッションサーバ201は、画像登録処理部2012において、合成画像情報および、送信先メールアドレスを画像DB2024および付加情報DB2026にそれぞれ記録するとともに、メール配信処理部2013において保存した画像にアクセスするためのURLをアクセス情報として作成し、メールサーバ202に送信指示を出す。メールサーバ202は、送信先メールアドレスに対してメールを送信し、送信履歴DB2023に履歴を記録する。処理はステップS212へ進む。
【0169】
ステップS212において、携帯電話機300は、画像URL記載のメールを受信し処理は終了する。
【0170】
なお、本実施形態では、ステップS204、S206、S207の順に判定を実施しているがこれに限られない。また、ステップS205、ステップS210においてメールアドレスの修正を受け付けているが、全く受け付けることなく処理を終了するようにしてもよい。あるいは、1回メールアドレスの修正を受け付けたあと、再度ステップS205、ステップS210を通る場合は、受け付けることなくゲームを終了するようにしてもよい。
【0171】
なお、本実施形態では、写真撮影プリント装置1とセッションサーバ201間の通信において、利用者の送信先メールアドレスと、合成画像情報とを同じ電文に含めないセキュア通信手順を採用することもできる。
【0172】
ステップS201からステップS202にかけて、写真撮影プリント装置1は、セッションサーバ201に対し、送信先メールアドレスだけでなく、画像特定情報をあわせて送信する。セッションサーバ201では、送信先メールアドレスと、画像特定情報とを付加情報DB2026に格納する。
【0173】
次にステップS203からステップS210かけて、アドレス判定の処理を行ったあと、ステップS210において送信先メールアドレスが確定したあとで、写真撮影プリント装置1は合成画像情報と画像特定情報をセッションサーバ201に対して送信する。セッションサーバ201では、合成画像情報と画像特定情報とを、付加情報DB2026に格納されている、送信先メールアドレスと画像特定情報とに紐付けて保存した画像にアクセスするためのURLをアクセス情報として作成する。
【0174】
このような手順を採用することで、メールアドレスの確認を行わなかった場合には、利用者の送信先メールアドレスと、合成画像情報とが同じ電文に含まれないので、万が一途中の1電文が盗聴されたとしても、メールアドレスと合成画像データが同時に盗聴者に漏洩することが未然に防がれ、セキュリティが向上する。なお、上記において、画像特定情報をステップS201からステップS202にかけて送信していたが、画像を識別するための情報であれば、これに限られない。また、上記の例では付加情報DB2026を用いているがこれに限られず、専用のデータベースを設けてもよい。
【0175】
また、写真撮影プリント装置1とセッションサーバ201間の通信はそもそも、暗号化されたデータをやり取りすることになっていてもよい。また、写真撮影プリント装置1とセッションサーバ201間の通信において、送信先メールアドレスと合成画像情報を同時に送信することは、実施形態として可能な変形例のひとつである。
【0176】
本実施の形態においては、上記のような画像配信システムの一部に組み込まれる構成となっているアドレス判定システムについて開示したが、上記の例には限られない。利用者が写真撮影プリント装置からメールアドレスを入力し、上記メールアドレスに対して通知メールを送信し、利用者の端末に通知メールが送信されるという形態をとっていればよく、例えば、システムが提供するコンテンツに、音楽や動画が含まれてもかまわない。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態を図19および図20に基づいて説明すると以下の通りである。図19は、本実施形態に係るアドレス判定システムにおける写真撮影プリント装置1の要部構成を示すブロック図である。図示する写真撮影プリント装置(入出力装置、アドレス送信装置)1は、図1に示す写真撮影プリント装置1と比べて、制御部10において、提示制御部17に代えて提示制御部(アドレス取得手段、再取得要求手段)181を備え、さらにアドレス判定部(判断手段)182、判定基準同期部183を備え、記録部50において、判定基準情報DB184が設けられている点が異なり、その他の構成は同様である。なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0177】
(ブロック図詳細)
提示制御部181は、本実施形態において、タッチパネル部31から送信された送信先メールアドレス入力を取得するとともに、アドレス判定を写真撮影プリント装置1のアドレス判定部182で実施する。上記以外の機能については、図1における提示制御部17と同等のものである。
【0178】
アドレス判定部182は、利用者から入力された送信先メールアドレスの類似性を判定基準情報DB184に格納されているメールアドレス情報に基づいて判定する。判定処理の内容については管理サーバシステム200のセッションサーバ201に具備されているアドレス判定部2011と同等のものである。
【0179】
判定基準同期部183は、管理サーバシステム200のデータベースサーバ204に配置されている、会員情報DB2021、顧客対応DB2022、送信履歴DB2023、画像閲覧履歴DB2025および付加情報DB2026を参照して、前述の3つのアドレスリスト、すなわち「信頼するアドレスリスト」、「疑わしいアドレスリスト」および「ブラックリストアドレスリスト」を管理サーバシステム200から写真撮影プリント装置1にダウンロードし、判定基準情報DB184に格納する。本実施形態では、判定基準同期部183の同期処理のタイミングはスケジュール可能であるとする。例えば、午前中の比較的通信網が空いている時間などを利用して効率よく同期処理を行うことができる。また、上記に限られず、写真撮影プリント装置1の起動時や、利用者から、送信先メールアドレスの入力があったときなど、特定のイベント発生を契機に同期処理が実行されるといったことも可能である。
【0180】
判定基準情報DB184は、上記判定基準同期部183により取得された、「信頼するアドレスリスト」、「疑わしいアドレスリスト」および「ブラックリストアドレスリスト」が格納されている。
【0181】
(アドレス判定の流れ)
次に、図20に示すフローチャートを参照しながら、写真撮影プリント装置1において、利用者のメールアドレス入力から携帯電話機300へのメール送信までの動作フローについて説明する。同図は図17と同じく上記図20のステップS9において実施される処理の詳細である。
【0182】
ステップS301において、写真撮影プリント装置1のタッチパネル部31における利用者の入力操作から送信先メールアドレスを取得する。ステップS302において、提示制御部181は、タッチパネル部31から受信した送信先メールアドレスをアドレス判定部182に送信する。アドレス判定部2011は送信先メールアドレスの判定を行う。
【0183】
ステップS303において、提示制御部181はアドレス判定の結果、「ブラックリストアドレス」(YES)であれば、結果をタッチパネル部31に送信し、処理はS304へ進む。該当アドレスでなければ(NO)、処理はステップS305へ進む。
【0184】
ステップS304において、写真撮影プリント装置1は利用者に対して、禁止メールアドレスであることを示す画面を表示し、変更を受け付ける。その後ステップS301に戻る。
【0185】
ステップS305において、メールアドレス判定の結果、「正しい可能性が高いアドレス」であれば(YES)、処理はS306へ進む。該当アドレスでなければ(NO)、処理はステップS307へ進む。
【0186】
ステップS306において、提示制御部181は通信処理部(アドレス送信手段)14を介し、送信先メールアドレスを管理サーバシステム200のセッションサーバ201へ送信する。その後、処理はステップS312へ進む。
【0187】
ステップS307において、メールアドレス判定の結果、「誤っている可能性が高いアドレス」(YES)であれば、処理はステップS308へ進む。該当アドレスでなければ(NO)、処理はステップS309へ進む。
【0188】
ステップS308において、タッチパネル部31は利用者に対して、確認箇所を提示し、入力したメールアドレスを確認するよう促す画面を表示する。その後、処理はステップS310へ進む。
【0189】
ステップS309において、メールアドレス判定の結果は「その他のアドレス」であることがわかる。「その他のアドレス」に対し特別の処理が定義されていなければ、処理はステップS311へ進む。
【0190】
ステップS310において、写真撮影プリント装置1はタッチパネル部31において、利用者に対して、入力メールアドレスの確定確認の画面を提示する。利用者の反応が、「確定(YES)」であれば、処理はステップS311へ進む。そうでなければ(NO)、変更を受け付ける(ステップS301に戻る)。
【0191】
ステップS311において、提示制御部181は通信処理部14を介してセッションサーバ201に送信先メールアドレスを送信する。その後、処理はステップS312へ進む。
【0192】
ステップS312において、セッションサーバ201は、画像登録処理部2012において合成画像情報および、送信先メールアドレスを画像DB2024および付加情報DB2026にそれぞれ記録するとともに、メール配信処理部2013において、保存した画像にアクセスするためのURLをアクセス情報として作成し、メールサーバ202に送信指示を出す。メールサーバ202は、送信先メールアドレスに対してメールを送信し、メール送信履歴DB2023に履歴を記録する。その後、処理はステップS313へ進む。
【0193】
ステップS313において、携帯電話機300は、画像URL記載のメールを受信し処理は終了する。
【0194】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0195】
例えば、本実施形態では、ステップS312において、写真撮影プリント装置1から送信先メールアドレスを受け取るとすぐにメール配信処理部2013において、メール送信指示を行っていたが、図16におけるステップS13の画像送信処理を待ってもよい。
【0196】
また、本実施形態において、送信先メールアドレスの判定は写真撮影プリント装置1のアドレス判定部182で実施するとしたが、これに限られない。送信先メールアドレスの判定を写真撮影プリント装置1のアドレス判定部182で行うか、それとも、ネットワークを介して、管理サーバシステム200のアドレス判定部2011で行う必要があるかどうかを判断するようにしてもよい。また、ネットワークを介して行うかどうかの判定は、時間帯によって定めることが可能であるとする。例えば、夕方の繁忙期は写真撮影プリント装置1のアドレス判定部182でアドレス判定を行う。また、通信可能かどうかを、通信処理部14を介して判定でき、通信不可能であれば写真撮影プリント装置1に備えられたアドレス判定部182おいてアドレス判定を行う。
【0197】
(ソフトウェアによる構成)
上記写真撮影プリント装置1が備える制御部10、セッションサーバ201が備えるアドレス判定部2011、画像登録処理部2012、メール配信処理部2013は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0198】
すなわち、写真撮影プリント装置1およびセッションサーバ201は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである写真撮影プリント装置1およびセッションサーバ201およびの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記写真撮影プリント装置1およびセッションサーバ201に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0199】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0200】
また、写真撮影プリント装置1およびセッションサーバ201を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0201】
本発明によれば、アドレス判定を行い、正しい可能性の高いメールアドレスを直ちに送信し、誤っている可能性の高いメールアドレスをユーザに1回のみ確認させ修正させて送信することにより、メールアドレスの入力および確認にさほど時間を費やすことなく、誤ったメールアドレスへの電子メールの送信を或る程度防止できる。よって、写真撮影プリント装置以外にも、制限時間内にメールアドレスの入力操作を行う種々の入力装置に適用でき、さらには該入力装置から取得したメールアドレスを送信先として電子メールを送信する種々のメール送信システムに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0202】
【図1】本発明の一実施形態に係るアドレス判定システムにおける写真撮影プリント装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記アドレス判定システムを含む画像配信システムを概念的に示す模式図である。
【図3】或る店舗に設置された複数の上記写真撮影プリント装置と、上記合成画像通信システムにおける管理サーバシステムとの間の通信形態を示すブロック図である。
【図4】上記写真撮影プリント装置の外観を示す斜視図であり、(a)および(b)は、それぞれ異なる方向から見た上記写真撮影プリント装置の外観を示している。
【図5】上記写真撮影プリント装置の編集部の正面図である。
【図6】上記写真撮影プリント装置の印刷部の正面図である。
【図7】上記管理サーバシステムの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の一実施形態を示すものであり、図7に示すアドレス判定部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】メールアドレス入力画面の一例である。
【図10】上記アドレス判定部のアドレス判定処理の一例である。(a)はアドレスが「類似」している場合の例であり、(b)はアドレスの修正箇所を示す図である。
【図11】上記アドレス判定部のアドレス判定処理の一例である。(a)はアドレスが「一致」も「類似」もしていない場合の例であり、(b)はアドレスの修正箇所を示す図である。
【図12】上記アドレス判定部のアドレス判定処理の一例である。比較するアドレスの文字列が異なる場合において、前方一致比較をするときの処理を示す図である。
【図13】上記アドレス判定部のアドレス判定処理の一例である。比較するアドレスの文字列が異なる場合において、後方一致比較をするときの処理を示している。
【図14】上記アドレス判定部のアドレス判定処理の一例である。比較するアドレスの文字列が異なる場合において、(a)は前方一致比較の結果と後方一致比較の結果を合わせた状態を示す図であり、(b)はアドレスの修正箇所示す図である。
【図15】上記管理サーバシステムに含まれるWebサーバの構成を示すブロック図である。
【図16】上記写真撮影プリント装置における処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態を示すものであり、図1に示すアドレス判定部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】メールアドレス確認画面の一例である。
【図19】本発明のさらに他の実施形態に係るアドレス判定システムにおける写真撮影プリント装置の構成を示すブロック図である。
【図20】本発明のさらに他の一実施形態を示すものであり、図19に示すアドレス判定部の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0203】
1 写真撮影プリント装置(入出力装置、アドレス送信装置)
2 撮影部
3 編集部
4 印刷部
10 制御部
14 通信処理部(アドレス送信手段)
17 提示制御部
31 タッチパネル部
31a 編集画像表示部(出力手段)
31b 操作受付部(入力手段)
32 タッチペン(入力手段)
33 音声出力部(出力手段)
50 記録部(記憶部)
80 メールアドレス入力画面
82 アカウント名部分
83 ドメイン名部分
84 キー
85 記号部
86 アルファベット部
87 数字部
88 決定ボタン
100 画像配信システム(メール送信システム)
110 店舗
111 店舗内ネットワーク
112 店舗ルータ
120 WEBサーバ
160 メールサーバ
181 提示制御部(アドレス取得手段再取得要求手段)
182 アドレス判定部(判断手段)
183 判定基準同期部
184 判定基準情報DB
200 管理サーバシステム
201 セッションサーバ(アドレス送信装置)
202 メールサーバ
204 データベースサーバ(記憶部)
205 WEBサーバ
300 携帯電話機
2011 アドレス判定部(アドレス取得手段、判断手段、再取得要求手段、アドレス送信手段)
2012 画像登録処理部
2013 メール配信処理部(メール送信装置)
2021 会員情報DB
2022 顧客対応DB
2023 メール送信履歴DB
2023 送信履歴DB
2024 画像DB
2025 画像閲覧履歴DB
2026 付加情報DB
2051 データ取得部
2052 合成処理部
2053 WEBサーバ処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールアドレスを取得して送信するアドレス送信装置であって、
上記電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判断情報を記憶する記憶部と、
上記電子メールアドレスを取得するアドレス取得手段と、
上記記憶部の判断情報に基づいて、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断する判断手段と、
上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断手段が判断した場合、電子メールアドレスの再取得の要求を行う再取得要求手段と、
上記電子メールアドレスを送信すべきであると上記判断手段が判断した場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信する一方、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断手段が判断した場合、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスを送信するアドレス送信手段とを備えることを特徴とするアドレス送信装置。
【請求項2】
上記判断情報は、正しい可能性の高い電子メールアドレスのリストである信頼リストを含んでおり、
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記信頼リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきであると判断することを特徴とする請求項1に記載のアドレス送信装置。
【請求項3】
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記信頼リストにおける何れかの電子メールアドレスに類似する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断し、
上記再取得要求手段は、上記要求を行う場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスのうち、上記類似する電子メールアドレスに比べて不一致の箇所を通知することを特徴とする請求項2に記載のアドレス送信装置。
【請求項4】
上記判断情報は、誤っている可能性の高い電子メールアドレスのリストである錯誤リストを含んでおり、
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記錯誤リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断することを特徴とする請求項1に記載のアドレス送信装置。
【請求項5】
上記判断情報は、送信が禁止されている電子メールの電子メールアドレスのリストである送信禁止リストを含んでおり、
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断しており、
上記アドレス送信手段は、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスが、上記送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、該電子メールアドレスの送信を停止することを特徴とする請求項1に記載のアドレス送信装置。
【請求項6】
上記再取得要求手段は、上記要求を行う場合、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスを送信できない旨を通知することを特徴とする請求項5に記載のアドレス送信装置。
【請求項7】
上記送信禁止リストは、地域ごとに設定されており、
上記アドレス取得手段は、電子メールアドレスと共に、該電子メールアドレスが入力された場所の情報を取得しており、
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記アドレス取得手段が取得した上記場所を含む地域の送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと判断しており、
上記アドレス送信手段は、上記再取得要求手段が上記要求により再取得した電子メールアドレスが、上記アドレス取得手段が取得した上記場所を含む地域の送信禁止リストにおける何れかの電子メールアドレスに一致する場合、該電子メールアドレスの送信を停止することを特徴とする請求項5に記載のアドレス送信装置。
【請求項8】
上記判断情報は、電子メールアドレスのリストを含んでおり、
上記判断手段は、上記アドレス取得手段が取得した電子メールアドレスが、上記リストにおける何れの電子メールアドレスにも一致しない場合、上記電子メールアドレスを送信すべきであると判断することを特徴とする請求項1に記載のアドレス送信装置。
【請求項9】
請求項1から8までの何れか1項に記載のアドレス送信装置と、ユーザに対し情報の入出力を行う入出力装置と、電子メールの送信を行うメール送信装置とを備えるメール送信システムであって、
上記入出力装置は、
ユーザから電子メールアドレスの入力を受け付けて、入力された電子メールアドレスを上記アドレス送信装置に送信する入力手段と、
上記アドレス送信装置からの電子メールアドレスの再取得の要求を上記ユーザに出力するための出力手段とを備えており、
上記メール送信装置は、上記アドレス送信装置から送信された電子メールアドレスを送信先として、電子メールを送信することを特徴とするメール送信システム。
【請求項10】
上記入出力装置は、被写体を撮影した撮影画像に編集処理を加えて生成した合成画像情報に基づく合成画像を印刷媒体に印刷するサービスを提供する写真撮影プリント装置であることを特徴とする請求項9に記載のメール送信システム。
【請求項11】
請求項1から8までの何れか1項に記載のアドレス送信装置を動作させるアドレス送信装置制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのアドレス送信装置制御プログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のアドレス送信装置制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項13】
電子メールアドレスを取得して送信するアドレス送信装置の制御方法であって、
上記電子メールアドレスを取得するアドレス取得ステップと、
上記アドレス取得ステップにて取得された電子メールアドレスを送信すべきか否かを、記憶部に記憶された判断情報であって、上記電子メールアドレスを送信すべきか否かを判断するための判断情報に基づいて判断する判断ステップと、
上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断ステップにて判断された場合、電子メールアドレスの再取得の要求を行う再取得要求ステップと、
上記電子メールアドレスを送信すべきであると上記判断ステップにて判断された場合、上記アドレス取得ステップにて取得された電子メールアドレスを送信する一方、上記電子メールアドレスを送信すべきではないと上記判断ステップにて判断された場合、上記再取得要求ステップにて再取得された電子メールアドレスを送信するアドレス送信ステップとを含むことを特徴とするアドレス送信装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−15576(P2009−15576A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−176284(P2007−176284)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)